(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】リンクリーグ対戦表作成システム、リンクリーグ対戦表作成プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240510BHJP
A63B 71/06 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
G06Q50/10
A63B71/06
(21)【出願番号】P 2024022456
(22)【出願日】2024-02-16
【審査請求日】2024-02-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522309827
【氏名又は名称】シンメディクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100215027
【氏名又は名称】留場 恒光
(72)【発明者】
【氏名】横山 朋也
(72)【発明者】
【氏名】松本 裕介
【審査官】池田 聡史
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-044322(JP,A)
【文献】特開2000-042167(JP,A)
【文献】特開2002-324148(JP,A)
【文献】特開平10-143590(JP,A)
【文献】韓国公開特許第2003-0066579(KR,A)
【文献】天草市バレーボール協会 競技委員会,“競技方法(リーグ・リンク戦)による順位決定について(提案2)”,[online],2008年09月09日,[2024年2月29日検索],インターネット <URL:https://amakusa-web.jp/Sozai/Mg/FileAccess.aspx?aplUseNo=3110&angoFolderKey=QSDqmTmWs8Z4YreDYtabcA%3D%3D&angoFileKey=EjVd%2BZakacB3beakZulVoIbFgOzLPnwTwCzYqLhjC%2BKNUtDBkhmrcV%2FOWhCqhy%2BCw66aGTcAswLVtoR%2FVezR7q7lPtG0LYpLQ0bJPbE9EFa74leq4BR8eQ%3D%3D>
【文献】“遊べる! 学べる! 特選 Hobby Soft ホビーソフト 対戦表作成 公正なリーグ&トーナメントの対戦表を自動で生成する”,Mr.PC,日本,株式会社晋遊舎,2013年08月24日,第4巻, 第10号,p.91
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
A63B 71/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リンクリーグ戦の対戦表を作成するリンクリーグ対戦表作成システムであって、
試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付部と、
前記参加者の名前を取得する参加者名取得部と、
前記参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示部と、
一の前記参加者につき二の試合結果について入力を受け付け、1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得部と、
前記リンクリーグ対戦表とともに、前記参加者の名前と、前記
N試合分の試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示部と、
を備え、
前記リンクリーグ対戦表表示部は、(1)数Nの参加者をN個の連続する数値に対応させ、(2)前記連続する数値のうち、隣り合う数値、および、最後と最初の数値、に対応する各参加者をそれぞれ対戦相手とするN個の試合からなるリンクリーグ対戦表を作成し、
前記リンクリーグ戦成績表示部は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示することを特徴とする、リンクリーグ対戦表作成システム。
【請求項2】
さらに、前記Nが4以上の整数であり、
リンクリーグ戦の参加者を、前記リンクリーグ対戦表の対応する位置にランダムで配置して対戦相手を決定する参加者ランダム配置部と、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載のリンクリーグ対戦表作成システム。
【請求項3】
さらに、リンクリーグ戦を複数回行っている場合において、各リンクリーグ戦の参加者のうちユーザが選択する任意の参加者を新たな参加者とする対戦表を作成して表示する第二次対戦表作成部を備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の
リンクリーグ対戦表作成システム。
【請求項4】
リンクリーグ戦の対戦表を作成するリンクリーグ対戦表作成プログラムであって、
コンピュータを、
試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付手段、
前記参加者の名前を取得する参加者名取得手段、
前記参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示手段、
一の前記参加者につき二の試合結果について入力を受け付け、1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得手段、
前記リンクリーグ対戦表とともに、前記参加者
の名前と、前記
N試合分の試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示手段、
として機能させ、
前記リンクリーグ対戦表表示手段は、(1)数Nの参加者をN個の連続する数値に対応させ、(2)前記連続する数値のうち、隣り合う数値、および、最後と最初の数値、に対応する各参加者をそれぞれ対戦相手とするN個の試合からなるリンクリーグ対戦表を作成し、
前記リンクリーグ戦成績表示手段は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示することを特徴とする、
リンクリーグ対戦表作成プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、リンクリーグ対戦表作成システム、リンクリーグ対戦表作成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
バレーボールやバドミントンの大会のように、複数の参加者(対戦者)のうち2者ずつが対戦して勝敗を決する競技において、最終的な勝者や順位を決める方法としてトーナメント戦方式や総当たり戦方式といった対戦方法が知られている。
しかしながら、トーナメント戦方式は参加者あたり1試合しかできない場合があり、総当たり戦方式は、すべての試合を消化するには時間がかかるという問題がある。
【0003】
そこで、総当たり方式などとは異なる試合方式として、リンクリーグ戦方式が知られている。リンクリーグ戦方式では、例えば総参加者が4であれば四角形、5であれば五角形というように、参加者数Nに対応するN角形状に参加者を配置し、隣接する相手とのみ対戦を行う方法である。
この方式によると、いずれの参加者も2試合を行うことが確保されるという利点がある。また、1リーグにつき参加者数と同数の試合だけを行えばよいため、リーグが終わるまでの時間が短くて済むという利点もある。
また、試合の進行状況や結果を表示するに際して、リンクリーグ対戦表示は総当たり戦に比べて一目で理解しやすい、視認性が高いという利点がある。
【0004】
リンクリーグ戦の試合結果の記録は紙によるものが一般的である。紙を用いる記録手段は、ひな型を印刷すればすぐに用意できるという利点がある。
しかしながら、紙による処理は、記録係が必要なことや、誤記が生じた場合に修正しにくかったり、修正により記録が見づらくなったりするという問題がある。
【0005】
ここで、トーナメント戦や総当たり戦のものであるが、試合の成績をオンラインで表示できるシステムや、対戦表をオンラインで作成するコンピュータプログラムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【非特許文献】
【0007】
【文献】株式会社クラフトテック、“THE TOURNAMENT”、[online]、[2023年12月29日検索]、インターネット<URL:https://the-tournament.net/>
【0008】
しかしながら、特許文献1や非特許文献1に記載のシステムは、リンクリーグ戦に対応するものではない。
また仮に総当たり戦のシステムをリンクリーグ戦に応用しようとすると、例えば対戦を行わない無駄な入力が必要になるなどの不便が生じる。
例えば参加者Nの総当たり戦では、(N×(N-1)/2)回の対戦分の対戦結果を入力する必要がある。
また、総当たり表示であるため、リンクリーグ戦の表示と比べて試合の結果が一目で判断しづらい。
【0009】
一方、リンクリーグ戦は上述した特徴から、所定の相手と対戦しない場合が生じる。例えば、総参加者数が4のリンクリーグ戦では、四角形の対角線上に配置されている相手とは対戦しないことになる。
例えば、参加者A、B、C、およびDが反時計回りに四角形の角に配置された場合、Aは、BおよびDと対戦するが、Cとは対戦しない。同様に、この場合BはDとは対戦しない。
【0010】
このことにより、リーグの中で強者がいる場合に参加者の配置を考慮する必要がある。例えば先ほどの例で、Aが強者である場合、Aと対戦しないCは有利であり、Aと対戦するBおよびDは相対的に不利になる。
【0011】
そのため、リンクリーグ戦の対戦位置決定時に問題が生じることがある。公平性を担保するため、くじ引きなどにより対戦配置を決めることなどが考えられる。
しかしながら、感染症の拡大など、人が集まりにくい状況になったとき、くじ引きのために人が集まることに抵抗がある場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
解決しようとする問題点は、リンクリーグ対戦表を簡易に作成し、表示できるシステムが提供されていない点である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、リンクリーグ対戦表を作成するシステムであって、参加者数の入力によりリンクリーグ対戦表を描画し、また、試合の得点等を入力することにより、対戦する2者の勝者や対戦成績を表示することを最も主要な特徴とする。
【0014】
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、以下の手段を採用している。
すなわち、リンクリーグ戦の対戦表を作成するリンクリーグ対戦表作成システムであって、
試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付部と、
前記参加者の名前を取得する参加者名取得部と、
前記参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示部と、
1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得部と、
前記リンクリーグ対戦表とともに、前記参加者の名前と、前記試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示部と、
を備え、
前記リンクリーグ戦成績表示部は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示することを特徴とする、リンクリーグ対戦表作成システムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
リンクリーグ戦の特長である視認性が高い対戦表(リンクリーグ対戦表)の作成・表示を容易にするシステムを提供し、また、簡便な入力を可能にするなど、ユーザにとっての操作性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】リンクリーグ対戦表作成システム1が作成して表示する、リンクリーグ対戦表を含む画面である。
【
図2】リンクリーグ対戦表作成システム1の画面遷移図である。
【
図3】リンクリーグ対戦表作成システム1のホーム(トップページ)画面を示す図である。
【
図11】バスケットボールの試合における試合成績の確認画面を示す図である。
【
図12】テニスの試合における試合成績の確認画面を示す図である。
【
図14】大会の作成画面(決勝)の別の実施形態を示す図である。
【
図15】大会作成処理を示すフローチャートである。
【
図16】配列作成処理を示すフローチャートである。
【
図18】試合結果入力処理を示すフローチャートである。
【
図19】リンクリーグ対戦表作成システム1におけるデータフローを示す図である。
【
図20】リンクリーグ対戦表作成システム1の概要を示す図(ネットワーク構成図)である。
【
図22】ユーザ端末20のハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の各実施形態では、同一又は対応する部分については同一の符号を付して説明を適宜省略する場合がある。
また、以下に用いる図面は本実施形態を説明するために用いるものであり、実際の装置の構成やユーザーインターフェース(UI)、データベースなどとは異なる場合がある。
【0018】
(実施形態の概要)
図1は、リンクリーグ対戦表作成システム1が作成してユーザ端末20のブラウザなどに表示する、リンクリーグ対戦表を含む画面である。
【0019】
リンクリーグ対戦表作成システム1は、ユーザによるリンクリーグ戦の参加者数などの入力を受け付けて、競技大会などのリンクリーグ対戦表を作成する。
具体的には、ユーザが参加者を入力すると、リンクリーグ対戦表作成システム1はその参加者数に対応するリンクリーグ対戦表を描画する。
例えば
図1のように、参加者数が4の場合、リンクリーグ対戦表作成システム1は四角形リーグの四角形を描画し、それぞれの角に参加者(に対応する表示)を表示する。
【0020】
またリンクリーグ対戦表作成システム1は、ユーザから試合結果の入力を受け付けて、リンクリーグ対戦表とともに順位などの成績を表示する。
例えばバレーボールの場合、リンクリーグ対戦表作成システム1はユーザによる取得セット数および/または得点の入力を受け付けて順位計算等を行い、表示する。
同様に、バスケットボールの場合は得点や勝ち点から、サッカーやフットサルの場合は得点から順位計算等を行う。
【0021】
各試合において勝者がある場合は、リンクリーグ対戦表作成システム1は勝者がわかるように表示する。
例えば
図1に示すように、本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、対戦者(T1などのチームマークで表示)を繋ぐ線分の半分を太く表示することで勝者を表示する。
【0022】
(実施形態の詳細)
以下、本実施形態に係るリンクリーグ対戦表作成システム1について、詳細を説明する。
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、複数の参加者のうち2者ずつが対戦して勝敗を決する競技に好適に用いられる。
例えばバレーボールやテニス、サッカーなどのスポーツに用いることができるが、これらに限らず、eスポーツのほか、将棋や囲碁といったテーブルゲームなど、広くゲーム競技に用いることができる。
以下では、バレーボールの大会を例に挙げて説明する。
【0023】
ここで、リンクリーグ対戦表作成システム1に用いるプログラムをリンクリーグ対戦表作成プログラムP1とする。プログラムの詳細は後述する。
リンクリーグ対戦表作成システム1は、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1による情報処理が、ハードウェア資源を用いて具体的に実現されるものである。
以下、リンクリーグ対戦表作成システム1を構成する、1.ユーザーインターフェース(以下「UI」と表記する場合がある。)、2.プログラム処理、3.データ、4.ハードウェア、について順に説明する。
【0024】
(用語の定義)
ここで、いくつか言葉の定義を行う。
「参加者」は、リンクリーグ戦に参加する者である。試合に参加して対戦する対戦者であり、審判や記録係を行うスタッフなどは含まない。また参加者は、個人である場合もあるし、チームである場合もある。以下において、例えばバレーボールを例に挙げて説明するため、チームという用語を用いるが、このチームの語は参加者に含まれるため、参加者に置き換えてもよい。
「参加者の名前」は、参加者を識別するための名前である。例えば個人名やチーム名、チームが属する組織名などが挙げられる。「参加者名」とも称する。
「ユーザ」は、リンクリーグ対戦表作成システム1を使用する者である。例えば、上述した参加者のほか、リンクリーグ戦の審判や記録係などのスタッフなどが想定される。
【0025】
「リンクリーグ対戦表」は、リンクリーグ戦における対戦者や対戦相手を表示する表である。本実施形態において、リンクリーグ対戦表は、少なくとも(三角形や四角形などの)図形および参加者(参加者名や後述するチームマーク)を含む図である。
「キャンバス」は、リンクリーグ対戦表を描画する領域である。プロセッサは、キャンバス上の座標により試合コード等を描画する位置を決定する。
【0026】
「試合結果」は、ユーザの入力等によりリンクリーグ対戦表作成システム1が取得する試合の結果を意味する。例えば後述するバレーボールの試合の場合、得点やセット数などである。ここでいう取得には、外部からの情報取得を含む(後述する第二の実施形態)。
一方、「成績」は、前記ユーザの入力を受け付けてリンクリーグ対戦表作成システム1が表示する試合の結果を意味する。例えば、順位、勝率、ある試合の勝者などであり、さらに例示すると、本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1が、後述する試合成績の確認画面(
図10参照)に表示する試合の結果である。
一般に、試合結果や成績の語には得点や勝敗、順位、勝率などが含まれるが、以下では便宜上、ユーザの入力に係るものには試合結果という語を用い、リンクリーグ対戦表作成システム1が表示する勝率、順位等には(試合)成績という語を用いて説明する。
なお、
図1や
図10はリンクリーグ対戦表作成システム1が表示する試合の結果などが表示されているが、これらの図では「試合結果」の語を用いている。
【0027】
「参加者番号(チーム番号)」は、参加者を示す番号である。ある大会の1の参加者に1の参加者番号が割り振られる。以下の実施形態では、T1、T2などと表す。また、参加者番号(チーム番号)を含む記号を参加者マーク(チームマーク)などと称する。
「試合コード」は、試合を示す番号である。ある大会の1の試合に1の試合コードが割り振られる。以下の実施形態では、M1、M2などと表す。
【0028】
「ランダム配置(ランダムで配置、ランダムに配置)」とは、擬似乱数ジェネレーターなどを用いてランダムに見えるよう配置することを意味する。ここで、乱数生成アルゴリズムとしては、例えば線形合同法や平方採中法といった公知の方法を用いることができる。
【0029】
UIの説明における「ボタン」は、ディスプレイなどの表示装置に表示されるもの(アイコン)であって、ユーザの入力を受け付けるものである。以下のUIを示す図面において、「ボタン」は原則角丸四角で描画している。同様に、四角形中にV字型の矢印がある場合はプルダウンを示し、ユーザの選択入力を受け付ける。
「押下」は、クリックやタップなどによる選択を意味する。例えば、ユーザ端末20がパーソナルコンピュータ(以下「PC」とする。)であればマウス操作によるクリックなどであり、ユーザ端末20がスマートフォンやタブレットの場合はタップ操作などである。
【0030】
以下において、「○○」処理と記載している場合、コンピュータのプロセッサは、プログラム格納部に記憶されている「○○」プログラムに基づく処理を実行することを意味する。本段落において、「○○」の箇所には同じ語が入る。
すなわち、「○○」プログラムは、「○○」処理の実行により、コンピュータを「○○」手段として機能させるプログラムである。またこの際、当該プロセッサを備える制御部は、「○○」部(または「○○」装置)としても機能することを意味する。
この場合において、「○○」部は、「○○」プログラムに基づく「○○」処理を実行することを意味する。
【0031】
例えば、リンクリーグ対戦表作成システム1は、リンクリーグ対戦表作成処理の実行により、コンピュータをリンクリーグ対戦表作成手段として機能させるプログラムを用いるシステムである。またこの際、プロセッサ122を備えるコンピュータの制御部12は、リンクリーグ対戦表作成部130(またはリンクリーグ対戦表作成装置)として機能する。
リンクリーグ対戦表作成部130は、後述する大会作成部132および試合結果入力部134を含む。
【0032】
また、プロセッサ122を備えるコンピュータの制御部12は、参加者数受付部、参加者名取得部、リンクリーグ対戦表表示部、リンクリーグ戦試合結果取得部、リンクリーグ戦成績表示部、参加者ランダム配置部、そして第二次対戦表作成部としても機能する。詳細は後述する。
【0033】
以下のリンクリーグ対戦表作成システム1の説明において、サーバ10やユーザ端末20などの各端末(コンピュータ)はそれぞれプロセッサを備えるが、単にプロセッサという場合は、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1により処理を行うプロセッサを指すものする。
例えば、サーバ10が各種処理を実行する場合はサーバ10のプロセッサ122を、リンクリーグ対戦表作成システム1がネットワークを使用せず、ユーザ端末20で完結する場合、プロセッサはユーザ端末20のプロセッサ222を指すものとする。
【0034】
(第一の実施形態)
1.ユーザーインターフェース(UI)
図2は、リンクリーグ対戦表作成システム1の画面遷移図である。
画面遷移図と以下に説明するUIを示す図は対応する。本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1がユーザ端末20に表示させるUIについて、図を用いて以下説明する。
【0035】
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1において、サーバ10は、ユーザによる参加者数や得点などの入力を受け付け、ウェブサイトWにリンクリーグ対戦表などを表示する。
以下で説明するUIは、サーバ10のプロセッサ122が、ユーザ端末20のブラウザに表示させるものを簡略化したものである。
【0036】
なおウェブサイトWは、ユーザ端末20の種類、例えばPCであるかスマートフォンであるかなどによって表示方法が変化するが(レスポンシブウェブデザイン)、以下ではユーザ端末20がPCである場合の画面表示について説明し、ユーザ端末20がスマートフォンなどの携帯端末である場合の画面表示は省略する。
【0037】
簡単のため、「サーバ10のプロセッサ122が、端末からのリクエストを受けて、当該端末のブラウザに表示するためのデータを返す」ことを、「プロセッサ122が端末のブラウザに表示する(させる)」または「プロセッサ122が表示する(させる)」などと記載する場合がある。
また同様に、「サーバ10のプロセッサ122が、記憶部14のデータ記憶部14bにデータを保存させる」ことを、「プロセッサ122が(データを)保存する(させる)」などと記載する場合がある。
【0038】
また、以下では説明に必要な機能に関わるもののみを表示することとし、それ以外の表示は省略する。例えば、ウェブサイトのURLや、直前に表示されていたページに戻るための戻るボタンなどのアイコンは省略している。
【0039】
図3は、リンクリーグ対戦表作成システム1のホーム(トップページ)画面を示す図である。
なお、以下におけるUIの説明において、「リンクリーグ対戦表作成システム1の」の語は繰り返しを避けるため省略する。
【0040】
ユーザは、対戦表を作成したい競技を選択して図中の作成ボタン(角丸四角内に作成と書かれているボタン。ボタンの説明は以下において同じ。)を押下する。
例えば、対戦表を作成したい競技がバレーボールであれば、ユーザはバレーボールの枠に表示されている作成ボタンをクリックする。
【0041】
図3には描いていないが、リンクリーグ対戦表作成システム1はこれらのほか、卓球、野球・ソフトボール、テニスに合わせた選択肢を有する。
プロセッサ122は、卓球の場合は取得ゲーム数と得点の入力から順位計算等を行い、野球・ソフトボールの場合は得点や勝ち点の入力から勝率計算や順位計算等を行い、そしてテニスの場合はセット数とゲーム数の入力から順位計算等を行う。
以下では、バレーボールの場合について説明する。
【0042】
図4は、大会一覧画面(作成前)を示す図である。
大会一覧画面において、プロセッサ122は、大会の一覧を表示する。
図4に示すようにプロセッサ122は、一意の通し番号(図中の「No」)、大会名、大会形式、作成日、利用期限、操作を表示するが、それぞれの項目については後述する。
図4は大会の作成前であるため、項目名以外は何も表示されていない。
【0043】
インポートボタンは、大会のインポート画面に遷移するためのボタンである。つまり、ユーザがインポートボタンを押下すると、プロセッサ122はインポート画面を表示する。
インポート画面は、エクスポートキーを入力するためのテキストボックスと、キャンセルボタンおよびインポートボタンを備える(図示省略)。
ユーザが後述するエクスポートキーを入力してインポートボタンを押下すると、その大会のデータが端末に移される。
【0044】
「ホームに戻る」ボタンは、ホーム画面に遷移するためのボタンである。つまり、ユーザが「ホームに戻る」ボタンを押下すると、プロセッサ122はホーム画面を表示する。
【0045】
図5は、大会の作成画面(入力前)を示す図である。
大会の作成画面において、プロセッサ122は、ユーザによる大会名、大会形式、チーム名(参加者名)、および必要に応じてチーム数(参加者数)の入力を受け付ける。
図5は大会形式の選択入力前であるため、チーム数が決まらず、後述するチーム名入力欄はまだ表示されていない。
【0046】
必須の入力項目である大会名と大会形式の入力がないため、ユーザが登録ボタンを押下してもプロセッサ122は登録を実行しない。
なお、
図5の登録ボタンように、ボタン等が有効化されていない状態や、入力等ができない、入力等を要さない状態などを斜線で示す。
【0047】
ユーザがキャンセルボタンを押下した場合、プロセッサ122は入力情報を破棄し、大会一覧画面を表示する。
なお、ユーザがキャンセルボタンを押下した場合に入力情報を破棄して前の画面に戻る点は以下でも同様であるため、記載を省略する。
【0048】
図6は、大会の作成画面(入力後)を示す図である。
大会名とチーム名の欄はそれぞれテキストボックスになっている。
図6に示すように、ユーザは大会名欄に「○大会予選A」と入力し、チーム名欄にはT1からT4の順に「北海道チーム」、「東京チーム」、「大阪チーム」、そして「福岡チーム」とそれぞれ入力している。
【0049】
また、大会形式は、「トーナメント」、「リーグ(総当たり戦)」、「三角形リーグ」、「四角形リーグ」、および「五角形リーグ」のうちいずれかをユーザがプルダウンで選択できるようになっているが、
図6においてユーザは四角形リーグを選択している。
【0050】
なお、ユーザが大会形式で「トーナメント」または「リーグ(総当たり戦)」を選んだ場合、プロセッサ122は参加チーム数の入力欄を有効化する。一方で、
図6の例ではユーザが「四角形リーグ」を選択しており、参加チーム数は4チームで確定することから、プロセッサ122は参加チーム数の入力欄を有効化していない。
【0051】
本実施形態において、プロセッサ122はリンクリーグ対戦表作成のため、参加者数に応じた多角形を描画する。
図6に示すように、例えばユーザが大会形式として四角形リーグを選択している場合、プロセッサ122は画面中にリンクリーグ対戦表UI-12を描画する。
本実施形態のリンクリーグ対戦表UI-12は、多角形の辺に対応する罫線と、多角形の角(頂点)にチームマークを備える。
【0052】
ここでチームマークは、チームなどの参加者を表すマークである。本実施形態においては、丸の中にT1などと書かれたマークを指す。
図6に示すように、プロセッサ122は四角形の4つの角に全参加者(T1からT4)のチームマークを配置する。
【0053】
なお、大会の作成画面のリンクリーグ対戦表と他の画面でプロセッサ122が描画するリンクリーグ対戦表は別の処理によるものだが、便宜上同じ符号(UI-12)を付して説明する。
また、
図6のリンクリーグ対戦表UI-12は、四角形の頂点にチームマークが配置されており、四角形の角が顕現しているわけではないが、こういった表示も多角形(四角形)と称する。
【0054】
図6に示すように、プロセッサ122は左上をT1とし、そこから左回りにT2からT4を配置する。またこのとき、T1とT2の試合をM1、T2とT3の試合をM2、T3とT4の試合をM3、そしてT4とT1の試合をM4とし、プロセッサ122は大会の作成画面にM1からM4を表示する。
同様に、図形が三角形や五角形などの奇数の多角形の場合、上にある頂点がT1となる。
【0055】
上述したように、リンクリーグ戦は隣り合うチーム以外とは対戦しない形式であるため、同じリーグの中で強いチームと対戦しなくてもよいチームは有利となる。よって、総当たり戦などと異なり、一のリーグ内における対戦相手の配置が特に重要になる。
【0056】
そこで、本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、リンクリーグ対戦表における参加者の配置、ひいては対戦相手をランダムに変更する参加者ランダム配置手段を備える。
【0057】
具体的には、ユーザがランダムボタンを押下すると、プロセッサ122はチーム名入力欄に入力されているチーム名をランダムに移動させる。
【0058】
例えば、
図6に示されている「T1:北海道チーム、T2:東京チーム、T3:大阪チーム、T4:福岡チーム」の並びが、ランダムボタンの押下により、「T1:東京チーム、T2:福岡チーム、T3:北海道チーム、T4:大阪チーム」の並びになる、などである。
【0059】
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1が、参加者をランダムに配置する機能(参加者ランダム配置部)を備えることにより、参加者によるくじ引きなどの抽選などを要せず、簡便かつ公平に参加者配置を決定できる利点を有する。
【0060】
必須の入力項目を入力後、ユーザが登録ボタンを押下すると、プロセッサ122は入力されている内容(大会名、大会形式、参加チーム数、チーム名、およびチームの配置)などを記憶し、次項の大会一覧画面(作成後)を表示する。
【0061】
図7は、大会一覧画面(作成後)を示す図である。
図7の例では、大会名「○大会予選A」のほか、大会名「○大会予選B」、「×大会予選A」、「○大会決勝」についても大会が作成されている状態を示す。
【0062】
大会名「○大会予選A」の例で説明すると、大会形式は先ほど説明した四角形リーグとなっており、作成日の欄は大会の作成画面で必須項目を入力して登録した日付となっている。
【0063】
利用期限は、リンクリーグ対戦表作成システム1が当該大会に係るデータを保持する期限であり、期限満了後はデータ(大会データD1、試合データD2、および試合チームデータD3)を削除する。
本実施形態において利用期限は作成日から1か月後となっているが、この利用期限はこれに限るものではない。ユーザは課金などにより利用期限の延長が可能である。
【0064】
図7に示すように、プロセッサ122は、各大会の操作欄に編集ボタン、試合ボタン、結果ボタンを表示する。
ユーザが編集ボタン、試合ボタン、または結果ボタンを押下した場合、プロセッサ122は大会の編集画面、試合結果の入力画面、または試合成績の確認画面をそれぞれ表示する。
以下、大会の編集画面、試合結果の入力画面、および試合成績の確認画面について説明する。
【0065】
図8は、大会の編集画面を示す図である。
ユーザが大会一覧画面の編集ボタンを押下した場合に、プロセッサ122は大会の編集画面を表示する。
大会の編集画面において、ユーザは既に作成した大会の大会名とチーム名を編集することができる。編集後、登録ボタンを押下するとプロセッサ122はその内容を更新して記憶する。
なお本実施形態において、大会の編集画面では大会形式と参加チーム数は変更することができない。
【0066】
ここで、エクスポートキーについて説明する。
プロセッサ122は、作成されている大会の内容に応じた一意の文字列(数字や記号を含む。)をエクスポートキーとして生成する。
例えば大会の編集画面において、プロセッサ122はエクスポートキーを表示する。エクスポートキーは、大会データを他の端末等に移すためのものである。
上述したインポート画面において、ユーザがエクスポートキーを入力してインポートを実行すると、大会を作成した端末から、そのインポート画面を開いている端末に大会のデータが引き継がれる。この際、元の端末からは当該データが消去される。
【0067】
この機能により、例えば試合前日までにPCで大会を作成してからスマートフォンなどの携帯端末にデータをエクスポートしておき、試合の日には携帯端末に試合の得点データ等を入力する、といったことができる。また、試合後に携帯端末にある大会データをPCに戻し、PCで編集することなどが可能になる。
【0068】
図9は、試合結果の入力画面を示す図である。
図9に示すように、プロセッサ122は、試合結果の入力画面にリンクリーグ対戦表UI-12、順位表、および試合結果入力欄UI-14を表示する。
ユーザは試合結果入力欄UI-14に試合結果を入力する。本実施形態(バレーボール)において、プロセッサ122は試合結果入力欄UI-14に得点欄とセット欄(テキストボックス)を表示し、ユーザは試合結果として得点とセット数を入力する。
【0069】
なお、試合結果入力欄UI-14に入力する内容は競技によって異なる。
例えば、バスケットボールなら得点と勝ち点であり、サッカー・フットサルであれば得点、テニスであればゲーム数とセット数である。
【0070】
また、試合結果入力欄UI-14の左側(図中の「VS」より左)に表示されるチームをホームチーム、右側に表示されるチームをアウェイチームと称する。
順位表欄の「試合数」は終了している試合の数を意味する。リンクリーグ戦であるため、試合数が0または1であればその参加者が参加する試合が残っており、試合数が2であればその参加者が参加する試合は終わっていることを意味する。
【0071】
図9の試合M1を例に説明する。試合M1では、T1チーム(北海道チーム)とT2チーム(東京チーム)が対戦している。
得点欄において、ユーザは各チームがそれぞれのセットで取得した得点を入力する。
例えば
図9において、T1チームは「19/25/25」と入力しているが、これはT1チームが第一セットで19点、第二セットで25点、第三セットで25点獲得していることを意味する。
【0072】
なお、各セットの得点を区切る記号としてスラッシュ(「/」)を用いているが、区切りを示す方法はこれに限られない。例えばプラス、ハイフン・マイナス、(セミ)コロン、またはスペースなどの記号や、そのほかの特殊文字などであってもよいし、入力欄を複数設けていてもよい。
【0073】
またユーザは、セット欄に取得した(勝利した)セット数を入力する。本実施形態では、25点先取のゲームにおいて、第一セットは19対25でT2チームが、第二セットは25対23でT1チームが、第三セットは25対21でT1チームがそれぞれ勝利しているため、T1チームは「2」を、T2チームは「1」を入力している。
【0074】
プロセッサ122は、試合結果入力欄UI-14に入力されている内容をリンクリーグ対戦表に反映させる。例えば、プロセッサ122は各試合(M1からM4)について、各チームが取得したセット数を表示する。
【0075】
また
図9に示すように、プロセッサ122は、対戦者を結ぶ線分(四角形の一辺)のうち、勝利チーム側の半分を太く表示する。例えば、試合M1において、T1チームがT2チームに勝利しているため、プロセッサ122はT1とT2を結ぶ線分のうち、T1側の線を太く表示している。
【0076】
この勝利チーム(勝利参加者)の表示により、どちらが勝利したかが一目でわかる利点がある。また逆に、まだ試合が終わっていない場合は線分が太く表示されないため、試合を終えていない組合せも一目でわかる利点がある。
【0077】
なお、勝利チームの表示は線分を太くする表示に限られるものではなく、例えば、色を変えるといった内容や、線分の勝利チーム側に「○」、敗北チーム側に「×」を表示するような内容でもよい。しかしながら、線分を太くする表示は紙面が煩雑にならず、紙で白黒印刷しても見やすいなど、視認性が高いという利点がある。
また引き分けの場合も同様に、引き分けであることが分かる表示をしてもよい。
【0078】
プロセッサ122は、試合結果入力欄UI-14に入力されている内容を順位表に反映させる。すなわち
図9に示すように、プロセッサ122は試合結果入力欄UI-14の入力をもとに、完了した試合数(試合数)、勝ち数(勝ち)、負け数(負け)、勝率、総取得セット(得セット)、総失セット、得失セット、総得点、総失点、および得失点差を表示する。
【0079】
なお
図9では紙面の都合上、総失セット、得失セット差、総得点、および総失点の記載を省略している。
例えば
図9のT4チーム(福岡チーム)は、総失セット1、得失セット差3、総得点122、総失点109である。同様に、T2チーム(東京チーム)は総失セット2、得失セット差1、総得点119、総失点109、T1チーム(北海道チーム)は総失セット3、得失セット差0、総得点135、総失点141、T3チーム(大阪チーム)は総失セット4、得失セット差-4、総得点83、総失点100である。
【0080】
本実施形態のバレーボールの順位付けにおいて、優先順位は上から順に、勝率、得失セット差、得失点差、総取得セット、総失セット(少ない方が順位上)、総得点、総失点(少ない方が順位上)である。
図9の例ではこの順位付け方法により、順位が上から順にT4チーム(福岡チーム)、T2チーム(東京チーム)、T1チーム(北海道チーム)、T3チーム(大阪チーム)となっている。
【0081】
ユーザが登録ボタンを押下すると、プロセッサ122は入力されている内容を保存する。
なお、ユーザが試合結果入力欄UI-14に入力した内容は、ユーザが登録ボタンを押下しなくても、プロセッサ122がただちに(リアルタイムで)、リンクリーグ対戦表や順位表に反映する。
【0082】
図10は、試合成績の確認画面を示す図である。
図10に示すように、本実施形態において、プロセッサ122は試合成績の確認画面に、結果表示用URL、結果表示期限、リンクリーグ対戦表、および順位表欄、および試合結果(成績)欄を表示する。
リンクリーグ対戦表、順位表、および試合結果は、試合結果の入力画面の内容と重複するため、説明を省略する。
【0083】
結果表示用URLは、試合結果(成績)を表示するページのURL(試合成績の確認画面のURL)である。ユーザがこのURLを第三者に送ることで、当該第三者はこの試合結果(成績)を閲覧することができる。なお、
図10に示す結果表示用URLはユーザが押下することで容易にコピーすることができる。
【0084】
結果表示期限は、リンクリーグ対戦表作成システム1が当該大会に係るデータを保持する期限であり、期限満了後はデータ(大会データD1、試合データD2、および試合チームデータD3)を削除する。
本実施形態において、結果表示期限は大会の作成画面で大会を作成した後1か月となっているが、この結果表示期限はこれに限るものではない。ユーザは課金などにより結果表示期限の延長が可能である。
【0085】
図11は、バスケットボールの試合における試合成績の確認画面を示す図である。である。
図11に示すように、プロセッサ122は、得点や勝ち点が入力である場合においても、リンクリーグ対戦表や順位表などを表示する。
【0086】
図12は、テニスの試合における試合成績の確認画面を示す図である。
図12に示すように、プロセッサ122は、ゲーム数やセット数が入力である場合においても、リンクリーグ対戦表や順位表などを表示する。
【0087】
なお、
図12では順位表において「得セット」と「得失ゲーム差」の間に「失セット」、「得失セット差」、「総得ゲーム」、「総失ゲーム」が省略されている。
T1チームの「失セット」、「得失セット差」、「総得ゲーム」、「総失ゲーム」はそれぞれ1、3、29、20であり、T2チームはそれぞれ3、-1、27、29であり、そしてT3チームはそれぞれ4、-2、27、34である。
【0088】
図13は、大会の作成画面(決勝)を示す図である。
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、複数のリンクリーグ戦があった場合に、各リンクリーグ戦の勝者または成績上位者を参加者として決勝戦の対戦表を作成し、表示することができる。
以下では決勝戦がトーナメントである例を挙げる。
【0089】
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1において、プロセッサ122は、チーム名欄に入力されているエクスポートキーと順位から、チーム名を呼び出すことができる。具体的には、チーム名欄に「エクスポートキー」+「#」+「順位(1、2など)」の入力があったときに、プロセッサ122は、そのエクスポートキーの大会における当該順位のチームを呼び出す。
【0090】
例えば、
図13に示すように、エクスポートキーが「abc-12…9」および「def9-8…1」の2つの大会があったとする。
この場合、プロセッサ122は、T1チームおよびT2チームにそれぞれエクスポートキーが「abc-12…9」である大会の1位と2位のチーム名を取得し、T3チームおよびT4チームにはそれぞれエクスポートキーが「def9-8…1」である大会の1位と2位のチーム名を取得する。
【0091】
図14は、大会の作成画面(決勝)の別の実施形態を示す図である。
上記ではユーザがエクスポートキーと順位を入力する方法を挙げていたが、これに限られない。
図14に示すように、プロセッサ122は、参加チーム選択欄を表示する。ユーザが大会の順位を選択すると、プロセッサ122は、各大会の順位に対応するチームをチーム名欄に表示する。
【0092】
例えば、ユーザが○大会予選A、予選B、予選C、そして予選Dまでの順位「1」のボタンをこの順に押下したとする。そして、○大会予選Aから予選Dのそれぞれ勝者(順位1位)が東京チーム、愛知チーム、宮城チーム、神奈川チームだったとする。この場合、プロセッサ122はチーム名欄に、これらのチーム名を自動的に表示する。
【0093】
この場合、各大会でエクスポートキーをコピーして、大会の作成画面でペーストする、といった操作を省略することができるという利点がある。
【0094】
小括すると、プロセッサ122は、さらに、リンクリーグ戦を複数回行っている場合において、各リンクリーグ戦の参加者のうちユーザが選択する任意の参加者を新たな参加者とする対戦表を作成して表示する第二次対戦表作成部として機能する。
リンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、第二次対戦表作成部による第二次対戦表作成処理により、コンピュータを第二次対戦表作成手段として機能させる、といえる。
【0095】
なおここでいう第○次とは例えば、予選(第一次)と決勝(第二次)のように、順に行われる試合(群)のことである。また、二次までに限らず、三次、四次と試合があってもよい。例えば予選、本選、本選準決勝、本選決勝、などである。
【0096】
以上のような構成により、ユーザは、リンクリーグ対戦表作成システム1により、リンクリーグ対戦表を容易に作成することができる。
ユーザは、各種入力をグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User interface(GUI))を通じて行うことができるため、極めて容易に、直感的に情報入力を行うことができる。例えば、大会作成段階における文字入力は大会名とチーム名くらいで済む。
また、予選大会を終えた後に、ユーザは決勝戦の大会を作成することもできる。例えば上述したように、エクスポートキーの入力や大会順位の選択によりチーム名を呼び出せるため、ユーザはチーム名の入力ミスなどを防ぐことができ、有用である。
試合成績の確認画面でプロセッサ122はURLを表示するため、大会の参加者などは、結果を自己の端末のブラウザで確認できる。
【0097】
2.プログラム処理
<リンクリーグ対戦表作成処理>
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1において行われるプログラム処理について説明する。
本実施形態において、プロセッサはプロセッサ122であり、プロセッサ122は、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1に基づき、リンクリーグ対戦表作成処理を行う。
より詳細には、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1は大会作成プログラムP12および試合結果入力プログラムP14を含み、これらの各プログラムに基づき、プロセッサ122は、大会作成処理、試合結果入力処理をそれぞれ実行する。
以下では、バレーボールの試合で、4チームが参加するリンクリーグ対戦表を作成する場合について説明する。
【0098】
<大会作成処理>
プロセッサ122は、大会作成プログラムP12に基づき、大会作成処理を行う。
すなわち、大会作成プログラムP12は、プロセッサ122による大会作成処理の実行により、コンピュータを大会作成手段として機能させる。
大会作成処理は、大会の作成画面を表示し、ユーザの入力を受け付けて各種の描画を行うほか、入力欄を作成してユーザの入力を受け付け、各種データを保存する処理である。
【0099】
図15は、大会作成処理を示すフローチャートである。
ユーザが大会一覧画面(
図4参照)で新規作成ボタンを押下することにより、プロセッサ122は大会作成処理を開始する。
【0100】
プロセッサ122は、大会の作成画面(
図5参照)を表示する(ステップ1)。
プロセッサ122は、ユーザによる大会名や大会形式の入力を受け付ける(ステップ2)。プロセッサ122がリンクリーグ戦の大会形式について入力を受け付けると、参加チーム数を設定する(ステップ3)。
例えば、ユーザが大会形式として四角形リーグを選択した場合、プロセッサ122は参加チーム数4の入力であると判断して参加チーム数を設定し、表示する。
【0101】
なお、大会形式がトーナメントまたはリーグ(総当たり戦)の場合、プロセッサ122はここで参加チーム数の入力を受け付ける。
【0102】
プロセッサ122は、参加者数情報を取得したあと、配列作成処理を行う(ステップ4)。配列作成処理は、試合チームに関する配列を作成し、ユーザに違和感を生じさせない表示を行うための処理である。
ここで、配列作成処理について説明する。
【0103】
図16は配列作成処理を示すフローチャートである。
プロセッサ122は、参加者(チーム)数に対応する配列(以下「試合チーム配列」とする。)を作成する(ステップ21)。例えば、参加者数が4であれば、0,1,2,3の変数(「変数n」とする。以下「試合カウンタ」とも称する場合がある。)を設定し、プロセッサ122は各変数にそれぞれチームT1、T2、T3、およびT4を紐づける。
【0104】
つづいてプロセッサ122は、試合カウンタを初期化、つまり変数n=0とし(ステップ22)、試合チーム配列のループを開始する(ステップ23)。
【0105】
最初のループの場合、最終試合ではなく(ステップ24No)、変数n=0であるため、変数0のチーム(T1)をホームチーム(ステップ25)、変数1のチーム(T2)をアウェイチームに設定する(ステップ26)。
【0106】
ここで、ステップ24の「最終試合」は、参加者がNである場合の第N試合を意味し、参加者が4の場合は第四試合(M4)である。
また、「ホームチーム」は、試合成績表示などで左側に表示するチームを意味し、「アウェイチーム」は、試合成績表示などで右側に表示するチームを意味する。
【0107】
図6を例に挙げると、M1「0-0」とある場合において、左側の得点(スコア)に対応するのがホームチーム、右側の得点(スコア)に対応するのがアウェイチームである。
【0108】
つづいてプロセッサ122は、ホームチームとアウェイチームから試合配列[n]を作成する(ステップ29)。
例えば最初のループの場合、プロセッサ122は、上述したホームチームT1とアウェイチームT2の試合を、試合配列におけるn=0の試合(M1に対応)として設定する。
【0109】
プロセッサ122はさらに、試合コードと得点表示(例えば
図6におけるM1「0-0」の表示)を配置するキャンバス上の座標も設定する。
【0110】
ここで、試合配列[n]は試合チーム配列[n]と同様に配列[n]を用いる。
これは、リンクリーグ戦においてチーム数と試合数が同じであるため、このような処理が可能となる。
【0111】
プロセッサ122は、試合カウンタを加算し、つまりnに1を加えて新たなnとし(ステップ30)、1回目のループを終了する(ステップ31)。
【0112】
以下同様にして、プロセッサ122は、試合配列n=1(試合M2)に、試合チーム配列n=1のT2チームをホームチームとして、試合チーム配列n=2のT3チームをアウェイチームとして格納する。
また、プロセッサ122は、試合配列n=2(試合M3)に、試合チーム配列n=2のT3チームをホームチームとして、n=3のT4チームをアウェイチームとして格納する。
【0113】
ループを繰り返し、最終試合の場合(ステップ24Yes)、試合配列m=3(試合M4)の場合、n=0のT1チームがホームチームとして、n=3のT4チームがアウェイチームとして格納される。
【0114】
ここで、n=3のT4チームをホームチームとして、n=0のT1チームをアウェイチームとして格納せずに上記のようにするのは、大会の作成画面(
図6参照)の第四試合(M4)において、T1チームの得点を右側、T4チームの得点を左側に表示するとユーザに混乱が生じるからである。
【0115】
リンクリーグ対戦表の多角形(三角形、四角形、五角形)を描画するに際し、T1チームはTNチーム(例えば四角形リーグであればT4チーム、五角形リーグであればT5チームを意味する。)より左に表示される。よって、配列作成処理で上記のようにすることにより、特にリンクリーグ戦のリンクリーグ対戦表をユーザが見たときに違和感が生じないという利点がある。
【0116】
試合配列について補足すると、プロセッサ122は、ステップ23からステップ31のループ、特にステップ29を繰り返すことにより、試合数に対応する配列である試合配列を作成する。
例えばリンクリーグ戦において、参加者数が4であれば、試合数も4であるため、0,1,2,3の変数(変数n)を設定し、プロセッサ122は各変数にそれぞれチームM1、M2、M3、およびM4を紐づける。
【0117】
図15の大会作成処理に戻り、配列作成処理が終わったあと、プロセッサ122は描画処理を行う(ステップ5)。描画処理は、リンクリーグ対戦表を描画するための処理である。
ここで、描画処理について説明する。
【0118】
図17は描画処理を示すフローチャートである。
プロセッサ122はまず描画用キャンバス(キャンバス)をクリアする(ステップ41)。
つづいて、参加者の数だけ罫線、勝利戦、チームマークを描画する(ステップ42からステップ46)。
【0119】
上述したように、罫線は、リンクリーグ対戦表のN角形の辺に相当する線である。プロセッサ122はチームマークとチームマークとを結ぶ線分として罫線を描画する。
勝利戦は、リーグ内の各試合において勝利チームを示すものである。本実施形態において、プロセッサ122は、対戦者(チームマーク)を結ぶ線分(四角形の一辺)のうち、勝利チーム側の半分を太く表示する(
図9参照)。ただし、大会の作成画面ではユーザには見えないように表示されるため、勝利戦の詳細は後述する。
図6に示すように、本実施形態のリンクリーグ対戦表は、チームマークとチームマークを罫線が結ぶ形になっている。
図6は四角形リーグの例であるため、プロセッサ122は4本の罫線と4つのチームマークを描画する。
【0120】
つづいてプロセッサ122は、試合数分だけ「試合コード」と「得点(スコア)」を描画する(ステップ47からステップ49)。
また得点(スコア)は、リンクリーグ戦のなかの1つの試合の得点(スコア)である。例えば
図6における「M1」などの表示の下にある「0-0」などである。
なお、この試合コードと得点(スコア)の描画位置は、プロセッサ122が上述の処理で決定し(ステップ29参照)、後述するポジションデータとして保存している。
【0121】
図15の大会作成処理に戻り、描画処理が終わったあとプロセッサ122は、参加者(試合チーム)の数だけチーム名入力欄を作成する(ステップ6からステップ8)。
プロセッサ122は、作成したチーム名入力欄へのユーザの入力を受け付けてチーム名を取得する(ステップ9)。
【0122】
ユーザによる登録ボタンの押下を受け付けたら(ステップ10)、プロセッサ122は、入力チェックを行う(ステップ11)。
本実施形態における入力チェックでは、大会名欄が空白でないか、大会形式が選択されているか、および、トーナメント戦などの所定の場合において参加者数が入力されているか、のチェックを行う。
【0123】
プロセッサ122は、各種データ(大会データD1、試合データD2、試合チームデータD3)を保存して(ステップ12)、大会作成処理を終了する。
なお、データについては3.データの項で説明する。
【0124】
<試合結果入力処理>
プロセッサ122は、試合結果入力プログラムP144に基づき、試合結果入力処理を行う。
すなわち、試合結果入力プログラムP144は、プロセッサ122による試合結果入力処理の実行により、コンピュータを試合結果入力手段として機能させる。
【0125】
試合結果入力処理は、ユーザから得点(スコア)などの試合結果に係る入力を受け付けて、順位を表示し、またリンクリーグ対戦表に勝者などを表示する処理である。
本実施形態のプロセッサ122は、ユーザから試合結果の入力画面を通じて試合結果を取得し、また、これらの試合結果(成績)を試合成績の確認画面などに表示する。
本実施形態において、成績には順位を含み、プロセッサ122はリンクリーグ対戦表に各試合の勝者などを表示する。
【0126】
図18は、試合結果入力処理を示すフローチャートである。
ユーザが大会一覧画面に表示されている大会のいずれかの試合ボタン(
図7参照)の押下を受け付けることにより、プロセッサ122は試合結果入力処理を開始する。
【0127】
プロセッサ122は、まず各種データ(大会データD1、試合データD2、試合チームデータD3)を取得する(ステップ61)。
【0128】
ユーザによるセット数の入力により(ステップ62)、プロセッサ122はホームチームおよびアウェイチームのセット数を取得する(ステップ63、ステップ64)。
なお、本実施形態はバレーボールに係るものであるため、プロセッサ122は試合結果として「セット数」を取得しているが、これは競技によって異なる。例えば、試合結果は、「得点(スコア)」、「ゲーム数」、「セット」、「ポイント(勝ち点)」などであってもよい。
【0129】
つづいてプロセッサ122は、入力されているセット数などから、勝利チームを判定する(ステップ65)。またプロセッサ122は、試合コードごとに試合結果(成績)を演算して、順位を算出し、保存する(ステップ66)。
【0130】
プロセッサ122は、リンクリーグ対戦表を描画する描画処理を行う(ステップ67)。描画処理は上述のとおりであるが(
図17参照)、試合結果入力処理では、勝利戦描画により、勝者がユーザにわかるよう表示する(
図9参照)。つまりプロセッサ122は、対戦者を結ぶ線分(四角形の一辺)のうち、勝利チーム側の半分を太く表示する。
なお、対戦した2者のうち勝者が分かるように表示するのはトーナメント戦の場合でも同じである。
【0131】
プロセッサ122は、順位表作成処理を行う(ステップ68)。
順位表作成処理は、試合結果入力欄へのユーザの入力をもとに、プロセッサ122が、リンクリーグ戦における順位などを含む順位表を作成・表示する処理である。
本実施形態のバレーボールの試合の場合、プロセッサ122は、順位のほか、完了した試合数、勝ち数、負け数、勝率、総取得セット、総失セット、得失セット、総得点、総失点、および得失点差を算出し、順位表欄に表示する(
図9参照)。
【0132】
ここで、プロセッサ122は、各競技種目の順位算出方法に基づいて順位を算出する。
例えば、バレーボールの場合、勝率が最優先であり、つづいて得失セット差、得失点差、総取得セット、総失セット、総得点、総失点の順である。
2以上のチームが勝率で同じ値の場合、次点の得失セット差で評価する、といった内容である。
【0133】
【0134】
表1は、競技種目ごとに、どの項目を優先して順位付けを行うかを示すものである。プロセッサ122は、上述したバレーボールの例のように、種目ごとの優先順位に従って参加者の順位を決定する。
【0135】
なお、表1は例示であり、競技はここに記載されているものに限られない。リンクリーグ対戦表作成システム1は競技種目を追加することができ、競技種目ごとに判断基準を設定することができる。
【0136】
なお、ステップ62以降の処理であるが、セット数など、一つのリンクリーグ戦のすべての試合について入力が終わらないと処理が進まないわけではなく、セット数が入力され次第処理が進んでいき、プロセッサ122は都度リンクリーグ対戦表の描画や順位表の表示を行う。
例えば、リンクリーグ戦のある1試合について入力すると、その段階でプロセッサはその試合について描画し、順位の表示を行う。
【0137】
N角形リーグであれば、N試合の試合結果の入力を受け付けることで、プロセッサ122は、当該リンクリーグ戦における順位や、勝ち数、負け数、勝率などの成績を表示する。
【0138】
プロセッサ122は、これらのリンクリーグ対戦表、順位等を、試合成績の確認画面(
図10参照)の表示にも使用する。表示する内容はほぼ同じであるため、詳細を省略する。
試合成績の確認画面では、プロセッサ122はさらに試合表示用URLを設定し、表示する。
【0139】
ここで、リンクリーグ対戦表作成処理が含む主要な処理について小括する。
大会作成処理のステップ3に示すように、プロセッサ122は、試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付部として機能する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、参加者数受付部による参加者数受付処理により、コンピュータを参加者数受付手段として機能させる。
【0140】
大会作成処理のステップ9に示すように、プロセッサ122は、参加者の名前を取得する参加者名取得部として機能する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、参加者名取得部による参加者名取得処理により、コンピュータを参加者名取得手段として機能させる。
【0141】
描画処理に示すように、プロセッサ122は、参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示部として機能する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、リンクリーグ対戦表表示部によるリンクリーグ対戦表表示処理により、コンピュータをリンクリーグ対戦表表示手段として機能させる。
【0142】
試合結果入力処理に示すように、プロセッサ122は、1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得部として機能する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、リンクリーグ戦試合結果取得部によるリンクリーグ戦試合結果取得処理により、コンピュータをリンクリーグ戦試合結果取得手段として機能させる。
【0143】
ここで、N試合分のNは、参加者数(N)と試合数が同数であることを示す。本実施形態のプロセッサ122は、参加者数NであればN試合分の試合結果入力欄を表示し、そこに入力されている試合結果をもとに順位等を算出する。
参加者数Nと試合数Nが同数であるため、配列作成処理や描画処理においてループ回数がN回で済むなど、リンクリーグ戦でプロセッサが行う処理は他のリーグ戦とは明確に異なる利点がある。
【0144】
試合結果入力処理のステップ67やステップ68に示すように、プロセッサ122は、リンクリーグ対戦表とともに、参加者名と、(ユーザが入力する)試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示部として機能する。
また、試合結果入力処理のステップ67(描画処理・ステップ44参照)に示すように、リンクリーグ戦成績表示部として機能するプロセッサ122は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、リンクリーグ戦成績表示部によるリンクリーグ戦成績表示処理により、コンピュータをリンクリーグ戦成績表示手段として機能させる。
【0145】
<セッション管理処理>
サーバ10のプロセッサ122は、大会一覧画面(のサイト)やそれ以後に表示される画面(以後「大会一覧画面等」とする)にアクセスがあったときに、通信データにセッション管理情報(本実施形態ではセッションID)が含まれているかどうかを確認する。
セッションIDが含まれている場合、プロセッサ122はセッションIDに紐づく大会一覧画面等を表示する。
セッションIDが含まれていない場合、プロセッサ122はホーム画面を表示する。
【0146】
ユーザ端末20が大会一覧画面にアクセスした場合、ユーザ端末20は、自己が備えるブラウザにデータベース(IndexedDB)を作成し、そこにセッションIDを保存する。
そして、以降の通信(ユーザ端末20とサーバ10との通信)の際に、ユーザ端末20のプロセッサ222はセッションIDを付して通信を行う。
【0147】
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1では、このセッション管理処理により、ログインIDの作成などを要せずに気軽にシステムを使うことができるという利点がある。
【0148】
<エクスポート処理/インポート処理>
エクスポート処理は、プロセッサ122が登録している大会に紐づくエクスポートキーを生成し、表示する処理である。
本実施形態において、プロセッサ122は、大会作成処理で大会を登録すると、その大会に紐づく文字列(エクスポートキー)を生成する。
また、プロセッサ122は大会の編集画面において、そのエクスポートキーを表示する。
【0149】
インポート処理は、プロセッサ122がエクスポートキーの入力を受け付けて、登録されている大会情報を呼び出す処理である。
本実施形態において、プロセッサ122は大会一覧画面にインポートボタンを表示する。ユーザーインターフェースの項で説明したように、ユーザがインポートボタンを押下すると、プロセッサ122はインポート画面を表示する(不図示)。
そのインポート画面において、ユーザがエクスポートキーを入力してインポートボタンを押下すると、プロセッサ122はその大会のデータを端末に移す(インポートする)。
【0150】
なお大会のデータを移した場合、プロセッサ122は、元の端末から当該大会の情報を削除する。
例えば、PCからスマートフォンに大会の情報を移したとする。この場合、PCからはその大会の編集や試合結果の入力などができなくなり、ユーザはスマートフォンからのみ大会の編集等を行うことができる。
【0151】
上述したセッション管理処理と、ここで説明したインポート/エクスポート処理を備えることにより、ユーザは、ログインIDを作成しなくとも異なる端末で大会の編集や大会の結果の入力を行うことができる。これにより例えば、PCでリンクリーグ対戦表を作成し、試合のデータは試合当日にスマートフォンなどの携帯端末から入力する、といったことができる。
【0152】
ログインIDを発行する場合、ログインIDやそれに紐づくパスワードを忘れてしまった場合などに、システムが使えなくなってしまうおそれがあり、システムを使えるようにするにしても手間取る可能性がある。スポーツ競技の試合などは開始時間が決まっており、やり直しができない。よって、ログインIDなどを発行するよりも、セッション管理とデータのエクスポート/インポート処理を用いることで、ユーザの利便性が大きく向上するという利点がある。
【0153】
<参加者ランダム配置処理>
参加者ランダム配置処理は、プロセッサ122がリンクリーグ対戦表に対応する各チームの配置、つまり対戦相手をランダムに決定する処理である。
本実施形態において、プロセッサ122は、擬似乱数ジェネレーターなどを用いてランダムに見えるよう配置する。乱数生成アルゴリズムとしては、例えば線形合同法や平方採中法といった公知の方法を用いることができる。
【0154】
参加者ランダム配置処理により、チーム配置をくじ引きで決定するなどの手間を要せず、対戦相手決定の際の不公平感を低減することができると言う利点がある。
【0155】
なお、リンクリーグ戦において、参加者ランダム配置処理は、同一のリンクリーグ内に対戦しない相手がある場合、つまり参加者数が4以上のときに特に有用である。
【0156】
以上に示すように、プロセッサ122は、リンクリーグ戦の参加者を、リンクリーグ対戦表の対応する位置にランダムで配置して対戦相手を決定する参加者ランダム配置部として機能する。
つまりリンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、参加者ランダム配置部による参加者ランダム配置処理により、コンピュータを参加者ランダム配置手段として機能させる。
【0157】
以上のような構成により、リンクリーグ対戦表作成システム1は以下の効果を奏する。
ユーザはリンクリーグ戦による大会の対戦表を簡単に作成することができ、また、ユーザは得点等を入力するだけで、リンクリーグ対戦表や勝者を確認できるほか、順位などの成績を閲覧することができる。
リンクリーグ戦に特化したシステムであるため、参加者数がN(Nは3以上の整数)の場合、N試合の試合結果を取得することで、プロセッサ122はリンクリーグ戦の最終結果を表示することができる。
使用に際して、ログイン操作を必要としないため、パスワード等を覚えておく必要がなく、ユーザはシステムを気軽に使用することができる。その一方で、ユーザはエクスポートキーとインポートキーを用いることで端末間のデータ移動を容易に行うことができる。
また、リンクリーグ対戦表作成システム1が参加者ランダム配置処理を備えることにより、ユーザはリンクリーグ戦の大会作成時に参加者をランダムに配置できるため、リンクリーグの作成(対戦相手の決定)に際して参加者間に不公平感が生じにくい。
【0158】
3.データ
以下、本実施形態において用いられるデータについて説明する。
本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、データとして、大会データD1、試合データD2、試合チームデータD3、およびセッションデータD4を含む。
【0159】
図19は、リンクリーグ対戦表作成システム1におけるデータフローを示す図である。
図19は、ブラウザに表示する画面とデータベとの関係を示している。
図19において、円柱形はデータを示し、四角はブラウザに表示する画面を示す。
以下、各データについて説明する。
【0160】
<大会データD1>
大会データD1は、プロセッサ122が大会ごとに作成するデータである。
図19に示すように、大会データD1は、大会の作成画面における大会登録(
図6参照)、またはインポートキーを用いた大会のインポートによりプロセッサ122が作成する。
また、大会データD1のデータは、大会の編集画面(
図8参照)でユーザが編集等をすることもできる。
【0161】
図19に示すように、大会データD1のデータを用いて、プロセッサ122は例えば大会一覧画面(
図7参照)、試合結果の入力画面(
図9参照)、または試合成績の確認画面(
図10参照)などの描画を行う。
【0162】
本実施形態の大会データD1は、一意の大会IDのほか、セッションID、競技、大会名、大会形式、作成日、利用期限およびエクスポートキーのデータを含む。
例えば、個々の大会に対応する行と、項目として上述したデータ(一意の大会IDからエクスポートキーまで)を含む列と、からなる行列データとして記憶部12に記憶される。
【0163】
ここで、競技は、ユーザがホーム画面(
図3参照)で選択している、バレーボールやサッカーといった競技である。
本実施形態において、競技は競技名に対応する整数型データで保存されている。例えば、初期値を0とし、バレーボールが1、バスケットボールが2、などである。
【0164】
大会形式は三角形リーグ、トーナメントなどの大会形式である。
本実施形態において、大会形式は対応する整数型データで保存されている。例えば、初期値を0とし、トーナメントは1、リーグ(総当たり戦)は2、三角形リーグは3、四角形リーグは4、そして五角形リーグは5である。
【0165】
またユーザーインターフェースの項で説明したように、データの少なくとも一部は、大会の編集画面で編集することができる。
【0166】
<試合データD2>
試合データD2は、プロセッサ122が試合ごとに作成するデータである。
図19に示すように、試合データD2は、大会の作成画面における大会登録と、試合結果の入力画面における試合登録によりプロセッサ122が作成する。
また、試合データD2のデータは、大会の編集画面(
図8参照)で編集等をすることもできる。
【0167】
図19に示すように、大会データD2のデータを用いて、プロセッサ122は例えば試合結果の入力画面(
図9参照)、または試合成績の確認画面(
図10参照)などの描画を行う。
【0168】
試合データD2は、一意の試合IDのほか、大会ID、試合コード、勝利チームID、得点(スコア)、ゲーム、セット、ポイント(勝ち点)、ホームチーム、アウェイチーム、およびポジションなどをデータとして含む。
例えば、個々の試合に対応する行と、項目として上述したデータ(一意の試合IDからポジションまで)を含む列と、からなる行列データとして記憶部12に記憶される。
【0169】
また、得点(スコア)、ゲーム、セット、ポイント(勝ち点)は、初期値は0-0であるが、ユーザからの入力を受け付けてプロセッサ122が保存するデータである。
これらのデータの入力を受け付けてプロセッサ122は勝利チームを判定し、勝利チームIDにデータを保存する。
【0170】
ポジションは、試合コードおよび得点(スコア)の描画位置に関するデータである。
【0171】
<試合チームデータD3>
試合チームデータD3は、プロセッサ122がチーム(参加者)について作成するデータである。
図19に示すように、試合チームデータD3は、大会の作成画面における大会登録によりプロセッサ122が作成するデータである。
また、試合チームデータD3のデータは、大会の編集画面(
図8参照)で編集等をすることもできる。
【0172】
図19に示すように、試合チームデータD3のデータを用いて、プロセッサ122は例えば試合結果の入力画面(
図9参照)、または試合成績の確認画面(
図10参照)などの描画を行う。
【0173】
試合チームデータD3は、データとして、一意の試合チームIDのほか、大会ID、チームコード(T1やT2など)、およびチーム名を含む。
例えば、個々の試合チームに対応する行と、項目として上述したデータ(一意の試合チームIDからチーム名まで)を含む列と、からなる行列データとして記憶部12に記憶される。
【0174】
<セッションデータD4>
セッションデータD4は、プロセッサ122がセッション管理を行うのに必要なデータである。
セッションデータD4は、一意のUUID(Universally Unique Identifier)である。
【0175】
4.ハードウェア
図20は、本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1の概要を示す図(ネットワーク図)である。
図20に示すように、本実施形態におけるリンクリーグ対戦表作成システム1は、サーバ10およびユーザ端末20を備える。また、これらの各装置は、ネットワークNを介して接続されている。ネットワークNは例えばインターネットなどである。
【0176】
サーバ10はリンクリーグ対戦表作成プログラムP1を含む。またサーバ10には、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1のほか、本実施形態に係るリンクリーグ対戦表作成システム1を動作させるためのソフトウェア(アプリケーションソフトウェア)がインストールされており、当該ソフトウェアの機能により、各種処理が実行される。
以下、各ハードウェアについて説明する。
【0177】
なお
図20は、サーバ10がリンクリーグ対戦表作成プログラムP1を備え、リンクリーグ対戦表作成システム1がウェブアプリケーションの形で提供される場合の構成図である。
これに対し、ユーザ端末20がリンクリーグ対戦表作成プログラムP1を備え、リンクリーグ対戦表作成システム1がユーザ端末20で完結し、ネットワークNに接続しない場合もあり得る(変形例参照)。
ただしこの場合、ネットワークNに接続していることで得られる特有の機能、例えば結果表示用URLを用いた成績の共有などはできない。
【0178】
<サーバ10>
サーバ10は、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1を実行するためのコンピュータである。
図20においてサーバ10は1つのみ図示しているが、数は1つに限られるものではなく、複数のコンピュータにより実現してもよい。
また負荷分散や可用性の観点から、さらに複数のサーバを用いてもよい。
サーバ10はクラウドサービス事業者のコンピュータを利用するものであってもよいし、ユーザがコンピュータを用意してもよい。
【0179】
図21は、サーバ10のハードウェア構成図である。
図21に示すように、サーバ10は、制御部12、記憶部14、および通信制御部16を備える。
また制御部12は、プロセッサ122、ROM124、RAM126、計時部128を備える。それぞれの基本的な機能については後でまとめて説明する。
【0180】
プロセッサ122は、サーバ10においてリンクリーグ対戦表作成部130としても機能する(不図示)。リンクリーグ対戦表作成部130は、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1を実行してリンクリーグ対戦表作成処理を行う。
【0181】
また、一のプログラムは、別のプログラムを含んでいてもよい。例えば本実施形態において、リンクリーグ対戦表作成プログラムP1は、大会作成プログラムP12や試合結果入力プログラムP14などを含む。
【0182】
図21に示すように、記憶部14は、プログラム格納部14aとデータ格納部14bを備え、各種処理に必要なプログラムやデータを備える。
例えば、プログラム格納部14aには、本実施形態に係るリンクリーグ対戦表作成プログラムP1のほか、サーバ10に接続されている機器を制御するための制御プログラム、例えば通信制御部16を制御する通信制御プログラムなどが格納されている。
またデータ格納部14bは、3.データの項で説明した各種データを備える。
【0183】
通信制御部16は、サーバ10と、外部にある端末等との間で通信を行うための装置である。外部にある端末とは例えば、後述するユーザ端末20などである。
図20に示すように、通信制御部16はサーバ10をネットワークNに接続する。
【0184】
上記のほか、サーバ10は、命令やデータの入力を行うための入力部(例えばキーボード)や、情報を何らかの形で出力するための出力部(例えば音声出力装置)などを備えていてもよい(不図示)。また、本実施形態の用途のために追加的に必要な装置や、本実施形態の用途について利便性を向上させるための装置を備えていてもよい。
【0185】
<ユーザ端末20>
ユーザ端末20は、ユーザがリンクリーグ対戦表作成システム1を利用するための情報処理装置である。ユーザは、ユーザ端末20を用いて大会の登録や編集、試合結果の入力や参照などを行う。
【0186】
本実施形態において、ユーザ端末20はデスクトップPCである。ただし、ユーザ端末20はこれに限られるものではなく、スマートフォンやタブレットなどの携帯型端末であってもよい。
図20には一台の端末しか描画していないが、上述したように、ユーザは大会の登録をPCで行い、試合結果の入力をスマートフォンで行うというように、ユーザ端末20を切り替えて使用することができる。
【0187】
図22は、ユーザ端末20のハードウェア構成図である。
図22に示すように、ユーザ端末20は、制御部22、記憶部24、通信制御部26、および入出力部28を備える。
制御部22は、サーバ10の制御部12と同様に、プロセッサ(プロセッサ222)のほか、ROM、RAM、および計時部を備える。これらの基本的な機能については後述する。ただし、各部の機能について説明済みの内容と重複するものは説明を省略する。
【0188】
ユーザ端末20のプログラム格納部24aには、本実施形態に係るウェブサイトWを閲覧するためのブラウザが格納(インストール)されており、ユーザによるブラウザ上での各種操作を受け付けてプロセッサ222が各種処理を実行する。
【0189】
各種処理とは、サーバ10から取得した情報などに基づく出力(画面表示、音声出力)や、ユーザの入力受付、または各種通信を含む。
【0190】
なお上述したように、ユーザ端末20がリンクリーグ対戦表作成プログラムP1を備え、リンクリーグ対戦表作成システム1がユーザ端末20で完結する場合、上記サーバ10のハードウェア構成図で説明したプログラムなどにもとづいてプロセッサ222が各種処理を行う。
【0191】
図22に戻り、通信制御部26は、ユーザ端末20と、外部にある端末等との間で通信を行うための装置である。外部にある端末等とは例えば、サーバ10である。
図20に示すように、通信制御部26はユーザ端末20をネットワークNに接続する。
【0192】
本実施形態におけるリンクリーグ対戦表作成システム1は、上記以外の端末を備えていてもよい。
例えば、ユーザ端末20とは別に、管理者用の端末を備えていてもよい。管理者用端末は例えばメンテナンスを行う端末である。
そのような端末のハードウェア構成は、ユーザ端末20のハードウェア構成と変わらないため、説明を省略する。
【0193】
(コンピュータの基本的機能に係る説明)
以下、制御部(プロセッサ、ROM、RAM、計時部)、記憶部、通信制御部、入力部、および出力部について説明する。
なお、本実施形態のいずれの端末においても、機能部間の接続態様(ネットワークトポロジ)は特に限定されない。例えばバス型であってもよいし、スター型、メッシュ型などであってもよい。
【0194】
プロセッサは、ROMや記憶部などに記憶されたプログラムに従って、情報処理や各種装置の制御を行う。本実施形態において、プロセッサはCPU(Central Processing Unit)である。
【0195】
ただし、プロセッサはCPUに限られない。CPU、DSP(Degital Signal Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、またはGPGPU(General Purpose computing on GPU)など、各種プロセッサを単独で、あるいは組み合わせて用いてもよい。
例えば、CPUとGPUを統合したプロセッサはAPU(Accelerated Proessing Unit)などと呼ばれるが、このようなプロセッサを用いてもよい。
【0196】
ROMは、プロセッサが各種制御や演算を行うための各種プログラムやデータがあらかじめ格納された、リードオンリーメモリである。
【0197】
RAMは、プロセッサにワーキングメモリとして使用されるランダムアクセスメモリである。このRAMには、本実施形態の各種処理を行うための各種エリアが確保可能になっている。
【0198】
計時部は、時間情報の取得などに係る計時処理を行う。コンピュータが通信制御部を備える場合は、NTP(Network Time Protocol(ネットワークタイムプロトコル))により外部(NTPサーバなど)から時間情報を取得してもよい。
【0199】
記憶部は、プログラムやデータなどの情報を記憶するための装置である。記憶部はストレージとも称する。記憶部は内蔵型か、外付型かを問わない。
【0200】
記憶部は、データの読み書きが可能な記憶媒体と、当該記憶媒体に読み書きするドライブとを含む。
記憶媒体は例えば、内蔵型や外付型があり、HD(ハードディスク)、CD-ROM、フラッシュメモリなどが挙げられる。
ドライブは例えば、HDD(ハードディスクドライブ)、SSD(ソリッドステートドライブ)などが挙げられる。
【0201】
記憶部は、機能部としてプログラム格納部とデータ格納部を備える。
プログラム格納部には、各種機器を制御するための制御プログラム、例えば通信を制御する通信制御プログラムなどが格納されている。
【0202】
通信制御部は、端末などの間で通信を行うための装置である。通信制御部は、当該通信制御部を備える端末をネットワークNに接続する。
【0203】
通信制御部の通信方式は公知の方式であり、機器に応じて有線による方式や無線による方式が適用される。
例えば、端末がデスクトップPCであれば有線、無線の両方の場合が考えられ、また、端末がスマートフォンであれば、無線による通信方式が考えられる。
【0204】
有線であれば、例えばIEEE802.3(例えばバス型やスター型の有線LAN)で規定される通信方式を好適に用いることができるが、それ以外にも、IEEE802.5(例えばリング型の有線LAN)で規定される通信方式などを用いてもよい。
【0205】
無線であれば、例えばIEEE802.11(例えばWi-Fi)で規定される通信方式を好適に用いることができるが、それ以外にも、IEEE802.15(例えばブルートゥース(登録商標)、BLE(ブルートゥース(登録商標)ローエナジー)など)、IEEE802.16(例えばWiMAX)、または赤外線通信などの光通信で規定される通信方式などを用いてもよい。
【0206】
入力部および出力部は、それぞれ端末に対する入力と出力を担う装置である。入力部および出力部をあわせて入出力部と称する場合がある。
入力部はユーザからの入力を受け付ける装置である。このような入力部として例えば、キーボード、ポインティングデバイスとしてのマウス、トラックパッド、タブレット、またはタッチパネルなどが挙げられる。
【0207】
端末がタブレットやスマートフォンなどであって、入力部がタッチパネルの場合、入力部はタッチスクリーンなど、画像などを表示する表示部の表面に配置される。この場合、入力部は、表示部に表示される各種操作アイコンに対応したユーザのタッチ位置を特定し、ユーザによる入力を受け付ける。
【0208】
出力部は例えば、画像や音声、帳票などを出力するための装置である。
出力部として例えば、タッチスクリーンやディスプレイ(液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ)などの表示装置や、スピーカなどの音声出力装置、プリンタなどの帳票出力装置が挙げられる。
【0209】
以上のような構成により、サーバ10はウェブサイトWを提供し、ユーザからの大会登録を受け付ける。サーバ10は、登録された大会についてリンクリーグ対戦表を作成し、ユーザ端末20に表示させる。また、ユーザが試合結果を入力すると、サーバ10はその入力をもとに順位などを計算して表示し、また、リンクリーグ対戦表に勝者などを表示する。
【0210】
ユーザ端末20が変わっても、サーバ10などがセッション管理処理とエクスポート/インポート処理を行うことにより、ユーザはアカウント登録やログイン操作等をする必要なく、継続して大会や試合のデータを使用((追加)入力、変更、削除など)することができる。つまり、上述したように、大会の登録をPCで行い、試合結果の入力をスマートフォンなどの携帯端末で行うことができる。
【0211】
(第二の実施形態)
上述した第一の実施形態では、得点などの試合結果をユーザが直接入力している例を挙げたが、これに限られない。
本実施形態において、プロセッサ122は、試合結果を外部から取得する。
【0212】
例えば特許第7144778号(本願と同じ出願人)は、スマートフォンなどの操作により、試合結果をリアルタイムで入力可能な競技管理デバイス等について開示する。
つまり、この競技管理デバイスに入力され、保存されている得点などの試合結果を、本実施形態のプロセッサ122は取得することができる。
【0213】
(変形例)
本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
【0214】
また、上述した実施形態におけるユーザの入力操作やプロセッサによる処理は一例であり、本発明の技術的範囲を逸脱しない限りにおいて、試合の実態に合わせて適宜調整され得る。
【0215】
例えば、上述した実施形態では、サーバ10が各種処理を行っていたが、リンクリーグ対戦表作成システム1は、ユーザ端末20のみで動作するようにしてもよい。
この場合、各種処理はユーザ端末20のプロセッサ222が実行する。
またこの場合、ユーザ端末20はスマートフォンやタブレットなどである。アプリケーションが表示する画面により、ユーザ端末20がUIなどの各種表示を行う。
このような機能は、シングルページアプリケーション(Single Page Application)で実現してもよい。
ただし、ネットワークNへの接続を行わない場合、試合結果(成績)の共有ができないなど、一部機能は制限され得る。
【0216】
上述した実施形態において、リンクリーグ対戦表は三角形、四角形、または五角形といった形状であるが、これに限られない。例えば、多角形の頂点にチームを配置する表示形式に限られない。
また、リンクリーグ対戦表の図形として六角形や八角形を描画することも可能である。一方で、参加者数が多い場合、その参加者数を分割できる。例えば、参加者数8のリンクリーグは、参加者数4のリンクリーグ2つに分割できる。
よって、リンクリーグ戦の表示方法として視認性が高い三角形、四角形、五角形の描画ができること好ましく、一つのリーグ内で対戦しない相手が生じる四角形、五角形が特に好ましい。
【0217】
上述した実施形態(第一の実施形態)において、決勝戦がトーナメント方式の場合で説明したが、決勝戦がN角形リーグであってもよい。つまり、予選および決勝の双方をN角形リーグで行ってもよい。
また、予選をトーナメントで行い、決勝戦をN角形リーグで行ってもよい。
【0218】
上述した実施形態では、対戦者を結ぶ線分のうち、勝利チーム側の半分を太く表示することで勝者を表示していた。しかしながら、勝者を表示する方法はこれに限られるものではなく、ユーザが勝者を認識できるものであればよい。
例えば、勝者の側に「勝利」、「Winner」などの文字を付してもよいし、逆に敗者の側に「敗者」、「Loser」などと表示してもよい。また、「3-1」といった得点表示の片方の得点を太字にする、装飾する、などの方法であってもよい。
【0219】
上述した実施形態では、試合成績の確認画面において、プロセッサ122は結果表示用URLを表示していた。ただし、これに限るものではなく、結果表示用URLに代えて、または結果表示用URLとともに、結果を表示するための特定の表示、例えばQRコード(登録商標)など、を表示するようにしてもよい。この場合、ユーザにとって読取が容易になるという利点がある。
【0220】
上述した実施形態では、例えば参加者数が4の場合、1位から4位までの順位を表示しており、参加者すべての順位を表示していた。ただし、順位の表示はこれに限られるものではなく、順位の一部または全部がユーザに認識できる態様であればよい。
例えば、1位のみを表示してもよいし、1位から3位までを表示してもよい。1位のみを表示する場合、「優勝者」という表示を用いることなどが挙げられる。また、1位から3位までを表示する場合、「金メダル」、「銀メダル」、「銅メダル」というように順位を表示してもよい。
【0221】
本実施形態を含む本発明の態様は、換言すると以下の特徴を備える。下記は本願出願時における特許請求の範囲と対応する。ただし、出願後における特許請求の範囲の補正により、当該補正後の特許請求の範囲の記載とは異なる場合がある。
(1)第1の態様では、リンクリーグ戦の対戦表を作成するリンクリーグ対戦表作成システムであって、試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付部と、前記参加者の名前を取得する参加者名取得部と、前記参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示部と、1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得部と、前記リンクリーグ対戦表とともに、前記参加者名と、前記試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示部と、を備え、
前記リンクリーグ戦成績表示部は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示することを特徴とする、リンクリーグ対戦表作成システムを提供する。
(2)第2の態様では、さらに、前記Nが4以上の整数であり、リンクリーグ戦の参加者を、前記リンクリーグ対戦表の対応する位置にランダムで配置して対戦相手を決定する参加者ランダム配置部と、を備えることを特徴とする、第1の態様に記載のリンクリーグ対戦表作成システムを提供する。
この場合、くじ引きなどを用いずにリンクリーグ戦の対戦相手を決定できることから、参加者間の不公平感を低減できるという利点がある。
(3)第3の態様では、さらに、リンクリーグ戦を複数回行っている場合において、各リンクリーグ戦の参加者のうちユーザが選択する任意の参加者を新たな参加者とする対戦表を作成して表示する第二次対戦表作成部を備えることを特徴とする、第1の態様または第2の態様に記載の対戦表作成システムを提供する。
この場合、リンクリーグ戦などを繰り返す場合や、リンクリーグ戦のあとにトーナメント戦による決勝を行う場合であっても対戦表を容易に作成できるほか、参加者の配置を容易に行うことができるという利点がある。
(4)第4の態様では、リンクリーグ戦の対戦表を作成するリンクリーグ対戦表作成プログラムであって、コンピュータを、試合に参加する参加者の数N(Nは3以上の整数)の入力を受け付ける参加者数受付手段、前記参加者の名前を取得する参加者名取得手段、前記参加者の数Nに対応しているリンクリーグ対戦表を表示するリンクリーグ対戦表表示手段、1つのリンクリーグ戦につきN試合分の試合結果を取得するリンクリーグ戦試合結果取得手段、前記リンクリーグ対戦表とともに、前記参加者名と、前記試合結果にもとづく順位を含む成績と、を表示するリンクリーグ戦成績表示手段、として機能させ、前記リンクリーグ戦成績表示手段は、試合により勝者が決定している場合には、さらに当該勝者を表示することを特徴とする、リンクリーグ対戦表作成プログラムを提供する。
【産業上の利用可能性】
【0222】
リンクリーグ対戦表作成システム1は、N人またはNチームのうち2人(2チーム)が対戦する競技、例えばeスポーツや各種ゲームにおけるリンクリーグ戦に応用できる。
【符号の説明】
【0223】
1 リンクリーグ対戦表作成システム
10 サーバ
12 制御部
122 CPU
124 ROM
126 RAM
128 計時部
130 リンクリーグ対戦表作成部
132 大会作成部
134 試合結果入力部
14 記憶部
14a プログラム格納部
14b データ格納部
16 通信制御部
20 ユーザ端末
22 制御部
222 プロセッサ
24 記憶部
24a プログラム格納部
24b データ格納部
26 通信制御部
28 入出力部
P1 リンクリーグ対戦表作成プログラム
P12 大会作成プログラム
P14 試合結果入力プログラム
D1 大会データ
D2 試合データ
D3 試合チームデータ
D4 セッションデータ
UI-12 リンクリーグ対戦表
UI-14 試合結果入力欄
【要約】
【課題】リンクリーグ対戦表をオンラインで簡易に作成できるシステムを提供する。
【解決手段】本実施形態のリンクリーグ対戦表作成システム1は、ユーザが参加者数を入力することで、その参加者数に対応するリンクリーグ対戦表を描画し、また、ユーザが試合の得点等を入力することにより、試合の勝者や順位などを表示する手段を備える。リンクリーグ対戦表作成システム1により、ユーザは簡単にリンクリーグ対戦表を作成することができ、リンクリーグ戦の順位等も容易に得ることができる。
【選択図】
図1