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特許7486272回収可能な組織握持デバイス、スペーサ、人工弁、および関連する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】回収可能な組織握持デバイス、スペーサ、人工弁、および関連する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/24 20060101AFI20240510BHJP
【FI】
A61F2/24
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020558955
(86)(22)【出願日】2019-04-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-09-09
(86)【国際出願番号】 US2019028788
(87)【国際公開番号】W WO2019209871
(87)【国際公開日】2019-10-31
【審査請求日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】62/662,152
(32)【優先日】2018-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520004188
【氏名又は名称】バスデ, ラグビア
(73)【特許権者】
【識別番号】520004199
【氏名又は名称】バスデ, シュリ クリシュナ
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】バスデ, ラグビア
(72)【発明者】
【氏名】バスデ, シュリ クリシュナ
【審査官】白土 博之
(56)【参考文献】
【文献】特表2002-520125(JP,A)
【文献】国際公開第2018/013856(WO,A1)
【文献】特表2003-511187(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0113762(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/24
A61B 17/122
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
閉鎖デバイスであって、
心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの第1の対であって、前記心房捕捉ばねおよび前記対向される心室捕捉ばねは、屈曲されているストリップによって形成されており、前記捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、前記ストリップにおける屈曲部にあり、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離する、第1の対と、
心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの第2の対であって、前記心房捕捉ばねおよび前記対向される心室捕捉ばねは、屈曲されているストリップによって形成されており、前記第2の対の捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、前記ストリップにおける屈曲部にあり、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離するように構成されている、第2の対と
を備え、前記1および第2の対は、れぞれの基部において互いに固定されている、閉鎖デバイス。
【請求項2】
前記ストリップは、前記捕捉ばねの対へと屈曲される前に、平坦である、請求項1に記載の閉鎖デバイス。
【請求項3】
前記心房捕捉ばねおよび前記対向される心室捕捉ばねはそれぞれ、それらが制約されていないとき、ともに入れ子になるように、それらの長さに沿って湾曲する、請求項1~2のいずれか1項に記載の閉鎖デバイス。
【請求項4】
閉鎖デバイスを患者の僧帽弁に送達するためのシステムであって、前記システムは、
請求項1~3のいずれか1項に記載の前記閉鎖デバイスと、
中心管腔を有する送達カテーテルであって、前記捕捉ばねの第1の対および第2の対のうちの少なくとも一対の捕捉ばねは、送達管腔内に制約され、その前記心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねが直線化構成において配置される、送達カテーテルと
を備える、システム。
【請求項5】
前記閉鎖デバイスは、前記管腔内に相互に隣接して配置される捕捉ばねの第1および第2の対を含み、それらのそれぞれの心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねが直線化構成において配置される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記送達カテーテルは、直線切断遠位端を有し、これにより、第1の僧帽弁尖および第2の僧帽弁尖を同時に捕捉するように、前記捕捉ばねの第1および第2の対の前記心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねがそれぞれ同時に解放されることができる、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
2の僧帽弁尖を捕捉する前に第1の僧帽弁尖を捕捉するように、前記捕捉ばねの第1の対の前記心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねが前記捕捉ばねの第2の対の前記心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねよりも前に解放されることができるように、前記送達カテーテルの遠位端は、前縁および後縁を有し、前記前縁は、前記送達カテーテルの長手方向において前記後縁からオフセットされている、請求項5に記載のシステム。
【請求項8】
閉鎖デバイスは、捕捉される前記捕捉ばねの第1の対のみから本質的に成り、前記閉鎖デバイスは、収縮期および拡張期の間の逆血流を防止する、請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
弁逆流を低減または排除または軽減するように構成されるスペーサをさらに備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項10】
前記スペーサは、拡張可能、圧潰可能、圧縮可能、膨張可能、中実、中空、多孔性、無孔性、および非圧縮性のうちの少なくとも1つである、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、その全開示が、参照することによって本明細書に組み込まれる、2018年4月24日に出願された、米国仮特許出願第62/662,152号の利益を主張する。
【0002】
(発明の背景)
本開示は、概して、回収可能な組織握持デバイス、スペーサ、弁輪再成形デバイス、人工弁を使用して自然心臓弁をシールする、および/またはそれらの機能を強化および/または置換し、それを通した逆流を防止または低減することに役立つための、医療用デバイスおよび関連する方法、およびそのような補綴デバイスを埋込するための、医療用デバイスおよび関連する方法に関する。より具体的には、本発明は、低侵襲性および他の手技を通した僧帽弁および三尖心臓弁、静脈弁、および他の組織構造の修復のための方法およびデバイスに関する。
【0003】
自然心臓弁(すなわち、大動脈弁、肺動脈弁、三尖弁、および僧帽弁)は、心血管系を通した血液の適正な供給の順流を確実にする際に重要な機能を果たす。これらの心臓弁は、先天性奇形、炎症プロセス、感染性症状、または疾患によってあまり効果的ではないものにされ得る。弁へのそのような損傷は、深刻な心血管系障害または死亡をもたらし得る。長年にわたって、そのような障害に対する最終的治療は、心臓切開外科手術の間の弁の外科手術修復または置換であった。しかしながら、そのような外科手術は、高度に侵襲性であり、多くの合併症を起こしやすい。したがって、欠陥のある心臓弁を伴う高齢および虚弱な患者は、多くの場合、治療を受けなかった。より最近では、経血管技法が、心臓切開外科手術よりもはるかに侵襲性ではない様式で補綴デバイスを導入および埋込するために開発された。そのような経血管技法は、それらの高い成功率に起因して需要が高まっている。
【0004】
健康な心臓は、下側頂点に向かってテーパ状になる略円錐形状を有する。心臓は、4つに仕切られ、左心房と、右心房と、左心室と、右心室とを含む。心臓の左および右側は、概して、中隔と称される壁によって分離される。ヒト心臓の自然僧帽弁は、左心房を左心室に接続する。僧帽弁は、他の自然心臓弁と非常に異なる解剖学的構造を有する。僧帽弁は、僧帽弁オリフィスを囲繞する自然弁組織の環状部分である弁輪部分と、弁輪から左心室の中に下方に延在する先端の対または尖とを含む。僧帽弁輪は、D形、長円形、または別様に長軸および短軸を有する非真円断面形状を形成することができる。前尖は、後尖よりも大きく、それらがともに閉鎖されるとき、尖の当接する遊離縁の間に略「C」形境界を形成することができる。
【0005】
適切に動作しているとき、前尖および後尖は、血液が左心房から左心室にのみ流動することを可能にするための一方向弁としてともに機能する。左心房は、肺静脈から酸素化された血液を受容する。左心房の筋肉が収縮し、左心室が拡張すると、左心房内に収集された酸素化血液は、左心室に流入する。左心房の筋肉が弛緩し、左心室の筋肉が収縮すると、左心室内の血圧の増加は、2つの尖をともに押勢し、それによって、血液が左心房に逆流し得ず、代わりに、大動脈弁を通して左心室から排出されるように、一方向僧帽弁を閉鎖する。2つの尖が、圧力下で脱出し、僧帽弁輪を通して左心房に向かって折り返されることを防止するために、腱索と呼ばれる複数の線維索が、尖を左心室内の乳頭筋につなぐ。
【0006】
僧帽弁逆流は、心臓収縮の収縮期の間に自然僧帽弁が適切に閉鎖できず、血液が左心室から左心房の中に流入するときに起こる。僧帽弁逆流は、心臓弁膜症の最も一般的な形態である。僧帽弁逆流は、尖脱出、機能不全の乳頭筋、および/または左心室の拡張からもたらされる僧帽弁輪の延伸等の異なる原因を有する。尖の中心部分における僧帽弁逆流は、中心ジェット僧帽弁逆流と称され得、尖の1つの交連(すなわち、尖が接する場所)により近傍の僧帽弁逆流は、偏心ジェット僧帽弁逆流と称され得る。僧帽弁逆流を治療するためのいくつかの従来技法は、自然僧帽弁尖の一部を相互に直接縫付することを含む。僧帽弁逆流のための最も一般的な治療は、弁置換または尖および弁輪再造形を含む弁修復に依拠する。FDAに承認された唯一のカテーテルベースのデバイス(Abbott製MitraClip)は、複雑な設計および複数の構成要素のために大きく(24Fr)、使用する/動作させるために同様に複雑である。故に、これらの従来技法にもかかわらず、僧帽弁逆流を治療するための改良されたデバイスおよび方法の継続的必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
(発明の要約)
本開示は、概して、自然心臓弁をシールし、それを通した逆流を防止または低減させるために役立つための補綴デバイスおよび関連する方法、およびそのような補綴デバイスを埋込するためのデバイスおよび関連する方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、治療部位における組織接近および修復のためのデバイス、システム、および方法を提供する。本発明のデバイス、システム、および方法は、血管内、低侵襲性、および観血外科手術手技を含む、種々の療法手技における使用を見出し、腹部、胸部、心血管系、心臓、腸管、胃、尿路、膀胱、肺、および他の器官、血管、および組織を含む、種々の解剖学的領域において使用されることができる。本発明は、遠隔の組織場所への低侵襲性または血管内アクセスを要求するそれらの手技、特に、利用される器具が、治療部位までの長く、狭小、かつ蛇行性の経路を通り抜けなければならないものにおいて特に有用である。加えて、本発明のデバイスおよびシステムの多くのものが、可逆性であり、かつ内部組織との干渉またはそれへの外傷を伴うことなく任意の点において患者から除去可能であるように適合される。
【0009】
好ましい実施形態では、本発明のデバイス、システム、および方法は、治療部位における組織の固定のために適合される。例示的組織固定用途は、心臓弁修復、中隔欠損修復、血管結紮および咬持、裂傷修復、および創傷閉鎖を含むが、本発明は、多種多様な組織接近および修復手技における使用を見出し得る。特に好ましい実施形態では、本発明のデバイス、システム、および方法は、逆流のための療法として、心臓弁、特に、僧帽弁の修復のために適合される。本発明は、逆流を低減させるために、「切端」または「ボウタイ」技法を使用して2つ以上の弁尖が接合されることを可能にするが、従来のアプローチのように胸部および心臓壁を通した観血術を要求しない。加えて、尖の位置は、石灰化、脱出、または動揺等の疾患のタイプおよび程度に応じて、罹患した僧帽弁において変動し得る。これらのタイプの疾患は、一方の尖が他方よりも可動性(例えば、捕捉することがより困難)であり、したがって、他方の尖と同一の握持において対称的に握持することがより困難であることをもたらし得る。本発明の特徴は、固定デバイスが、予測不可能な標的組織幾何学形状の課題を満たすように適合され、かついったんこれが捕捉されると、組織に対してよりロバストな握持を提供することを可能にする。加えて、本発明は、随意に、可視化技法を組み込み、デバイス留置手技が全身麻酔の使用を伴わずに実施されることを可能にする。
【0010】
本発明のデバイス、システム、および方法は、介入システムを形成するために、個々に、または種々の組み合わせにおいて使用され得る種々のデバイスを中核とする。好ましい実施形態では、介入システムは、マルチカテーテル誘導システム、送達カテーテル、および介入デバイスを含む。これらの構成要素はそれぞれ、本明細書に議論されるであろう。
【0011】
例示的実施形態では、本発明は、外側アーム(または固定要素)の対を有する固定デバイスを提供し、各外側アームは、遊離端と、組織に係合するための係合面とを有し、外側アームは、組織を捕捉するための第1の位置と組織を固定するための第2の位置との間で移動可能である。好ましくは、係合面は、第1の位置において離間され、第2の位置においてともにより近接し、概して、相互に向かって面する。固定デバイスは、好ましくは、伸長シャフトと、近位端と、遠位端とを有する送達カテーテルによって、患者の身体内の標的場所に送達され、送達カテーテルは、血管穿刺または切開または外科手術貫通等の遠隔アクセス点から標的場所に位置付けられるように構成される。好ましい実施形態では、標的場所は、心臓内の弁である。
【0012】
本発明の特定の利点は、平行または垂直関係において僧帽弁の尖(またはこれが使用される任意の他の組織)を接合し、およびその解剖学的外形に沿って尖を握持するその能力である。言い換えると、接合深さを殆どまたは全く伴わなくても、尖は、それらの近位上流面が、相互に平行に配置され、概して、接合点における弁を通した流動の方向と整合されるように、捕捉され、ともに引き寄せられ、固定され得る。固定デバイスのいくつかの実施形態では、十分に剛性の外側アーム、高度に摩擦的かつ圧縮性の内側アーム、および受動的閉鎖機構の使用は、最適な接合構成を達成するために、尖を垂直に保ちながら(血流と整合される)、尖が離間関係において握持され、次いで、接合関係においてともに引き寄せられることを可能にする。
【0013】
本発明の特定の利点は、尖の解剖学的輪郭と並んで握持しながら、尖形状の近接する解剖学的関係において僧帽弁の尖(またはこれが使用される任意の他の組織)を接合するその能力である。言い換えると、尖は、それらの自然解剖学的形状が留保されるように、捕捉され、ともに引き寄せられ、固定され得る。固定デバイスのいくつかの実施形態では、十分に可撓性の外側アーム、高度に摩擦的かつ圧縮性の内側アーム、および受動的閉鎖機構の使用は、最適な接合構成を達成するために、尖を垂直に保ちながら(血流と整合される)、尖が離間関係において握持され、次いで、接合関係においてともに引き寄せられることを可能にする。
【0014】
固定デバイスは、好ましくは、本デバイスの外形を最小限にするように構成される送達位置において外側アームとともに送達される。心房側から僧帽弁に接近するとき、固定デバイスのいくつかの実施形態は、本デバイスが、送達デバイスシャフトの縦方向軸に対して約180°を下回る、典型的には、90°を下回る、好ましくは、約40°を下回る角度を形成する略近位方向に向く外側アームの遊離端とともに送達されることを可能にする。本位置では、係合面は、概して、相互に向かって面しており、相互に対して約180°を下回る、好ましくは、約40°を下回る角度において配置される。心室アプローチに関して、送達位置では、外側アームの遊離端は、略遠位方向に向いており、送達デバイスシャフトの縦方向軸に対して約90°を下回る、好ましくは、約40°を下回る角度を形成する。本位置では、係合面は、概して、相互に向かって面しており、通常、相互に対して約180°を下回る、好ましくは、約90°を下回る角度において配置される。代替として、いくつかの心室アプローチでは、送達位置において略近位方向に向く固定要素の遊離端および相互から離れるように面する係合面を有することが、好ましくあり得る。
【0015】
本発明のデバイスおよびシステムの可逆性および可撤性を提供するために、尖は、縫合糸またはワイヤを使用して、十分に可撓性のアームから持ち上げられる。僧帽弁修復用途では、これは、腱索、弁尖、およびデバイスが絡合した状態になり得る他の組織の存在に起因して、特に重要である。(反転位置における)僧帽弁の心房側からのアプローチに関して、遊離端は、カテーテルシャフトに対して略遠位方向に向いており、係合面は、概して、相互から離れるように面し、通常、相互に対して約180°を上回る、好ましくは、270°を上回る角度において配置されるであろう。模倣された反転位置における弁への心室アプローチに関して、遊離端は、カテーテルシャフトに対して遠位方向に向いており、係合面は、概して、相互に向かって面し、通常、相互に対して約180°を下回る、好ましくは、90°を下回る角度において配置されているであろう。
【0016】
開放位置において、外側アームの係合面は、好ましくは、その中で弁尖または他の標的組織を捕捉する面積を最大限にするように、相互に対して最大180°の角度を形成する。外側アームは、好ましくは、係合面が相互に係合する、または相互に対して0°と同程度に小さい、または相互に対して<0°のある条件では、例えば、相互に対して-10°の角度を形成する閉鎖位置まで可撓性である。遠位アームは、種々の厚さ、幾何学形状、および間隔の組織の固定を可能にするために、近位アームに対向する圧縮力を付与しながら、可撓性であり、種々の位置のうちのいずれかに恒久的に残されるように構成される。
【0017】
本発明の特定の利点は、外側および内側アームが両方とも、十分に超弾性かつ可撓性であり、a)尖の解剖学的形状およびb)尖に対する生理学的力と共形化するようにわずかな移動を可能にしながら、組織に対して永続的かつ緩やかな反力を付与することである。
【0018】
本発明の別の特定の利点は、部分的に非外傷性の摩擦要素(返し)がアーム本体の長軸に沿って内側に設置され、連続的かつ中実の側面によって閉じ込められることである。MitraClip(R)デバイスとは異なり、返しは、側に沿って暴露されない。これは、腱索、弁尖、およびデバイスが絡合した状態になり得る他の組織の絡合のリスクを有意に低減させるため、有利である。さらに、本特徴は、縫合糸またはワイヤまたは潜在的に固定デバイスと接触し得る他のそのような送達カテーテル要素の絡合のリスクを低減させる。
【0019】
本発明の一側面は、血管に隣接する組織を再成形するために血管内に展開されるように適合される、組織成形デバイスを提供する。例示的実施形態では、本デバイスは、心房側および心室側から尖に係合するための板ばね様並置特徴を備える。2つのそのような板ばね特徴は、僧帽弁の後尖および前尖のそれぞれを握持するために、基部において接続されてもよい。いくつかの実施形態では、上記の板ばねは、シート金属および/またはワイヤおよび/またはストリップおよび/または任意の他の好適な材料形態から作製されることができる。いくつかの実施形態では、板ばねは、捕捉された組織/尖を握持および/または拘束するために、アンカおよび/または返しを有することができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、板ばねは、逆流をより良好に軽減するために、尖を拘束することに加えて、弁輪を緊締するように構成される。
【0021】
いくつかの実施形態では、対向する板ばねは、切断パターンの有無を問わず、ワイヤおよび/またはシート金属および/またはストリップおよび/または中実および/または中空形態の組み合わせから形成されることができる。
【0022】
いくつかの実施形態では、板ばねは、それらが送達システム内で圧縮構成にあり、拡張構成において展開され得るように、拡張可能および/または圧縮可能であり得る。
【0023】
いくつかの実施形態では、カテーテルシャフトは、板ばねの特徴を操作し、尖を捕捉するために使用されてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、カテーテルは、板ばねを操作し、両方の尖を同時に捕捉するか、または尖を連続的に捕捉するかのいずれかのために、縫合糸またはワイヤまたは介入カテーテル技術において一般的に使用される任意の他の普及している技法を使用してもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、1つのみの並置する板ばねが、対向する板ばねの対の代わりに使用されてもよい。これは、一方の尖(前尖または後尖)のみを捕捉する一方、他方の尖は、自由である。
【0026】
いくつかの実施形態では、前僧帽弁尖および後僧帽弁尖のうちの捕捉されていないものは、補綴シールデバイスが自然僧帽弁に埋込されているとき、シールデバイスに固着されない。
【0027】
いくつかの実施形態では、左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む。
【0028】
いくつかの実施形態では、左心室から自然僧帽弁領域に送達システムを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む。
【0029】
いくつかの実施形態では、送達システムが心臓の自然僧帽弁領域に前進されるとき、アンカは、補綴シールデバイスの本体の側に沿って遠位に延在する送達カテーテル内で略直線化位置に保持される。
【0030】
いくつかの実施形態では、心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法は、送達システムを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達システムは、補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスのアンカが送達システム内に閉じ込められないように送達システムの外側シースを近位に後退させるステップと、自然僧帽弁尖が補綴シールデバイスのアンカと送達システムとの間に位置付けられるように心臓の左心房に向かって送達システムを後退させるステップと、補綴シールデバイスの本体が送達システム内に閉じ込められないように送達システムの内側シースを近位に後退させるステップであって、本体は、収縮期および拡張期の間に本体を通した血液の流動を防止するように構成される、ステップと、心臓の自然僧帽弁領域から送達システムを除去するステップとを含む。
【0031】
いくつかの実施形態では、左心房から自然僧帽弁領域に送達システムを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達システムを前進させるステップを含む。いくつかの実施形態では、送達システムが心臓の自然僧帽弁領域に前進されるとき、本デバイスは、補綴シールデバイスの本体から近位に延在する送達カテーテル内の略直線化位置に保持される。
【0032】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開の直後に回収可能である。いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開後、<24時間内に回収可能である。いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開後、<30日以内に回収可能である。いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開後、>30日以内に回収可能である。いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開後、<6ヶ月以内に回収可能である。いくつかの実施形態では、本デバイスは、展開後、>6ヶ月以内に回収可能である。
【0033】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、スペーサ特徴を有し、逆流を軽減する。いくつかの実施形態では、スペーサ特徴は、手技の間、および/または回収後、および/または手技後の後日に調節されることができる。
【0034】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、尖特徴の緊締を有し、逆流を軽減する。いくつかの実施形態では、緊締特徴は、手技の間、および/または回収の後、および/または手技後の任意の時間に調節されることができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、本デバイスは、獣医用途のために構成され、動物/ペットにおける弁逆流を治療し得る。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
患者の僧帽弁上に閉鎖デバイスを埋込するための方法であって、前記方法は、
心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの少なくとも第1の対を備える閉鎖デバイスを提供することであって、前記捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、ともに結合され、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離する、ことと、
前記閉鎖デバイスを送達カテーテルの管腔内に制約し、これにより、前記心房捕捉ばねおよび後方の捕捉ばねが、直線化される、ことと、
前記送達カテーテルの遠位端を前記患者の僧帽弁に隣接して位置付けることと、
前記心室捕捉ばねを前記送達カテーテルの管腔から解放し、僧帽弁尖の心室面に係合させることと、
前記心房捕捉ばねを前記送達カテーテルの管腔から解放し、前記僧帽弁尖の心房面に係合させることと
を含み、
前記心房捕捉ばねおよび心室捕捉ばねは、前記僧帽弁尖にわたって自己閉鎖し、前記尖に添着する、方法。
(項目2)
前記閉鎖デバイスはさらに、心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの第2の対を備え、前記第2の対の捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、ともに結合され、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離する、項目1に記載の方法。
(項目3)
捕捉ばねの第1および第2の対は、前記閉鎖デバイスを前記送達カテーテルの管腔内に制約することに先立って、それらの個別の基部にともに固定され、これにより、両方の対の前記心房捕捉ばねおよび後方の捕捉ばねは、解放することに先立って直線化され、前記管腔内で相互に隣接する、項目2に記載の方法。
(項目4)
解放することは、前記捕捉ばねの第1の対を解放し、第1の僧帽弁尖を捕捉することと、前記捕捉ばねの第2の対を解放し、第2の僧帽弁尖を捕捉することと、捕捉ばねの各対が、その個別の僧帽弁尖に固着された後、それらの個別の基部にともに結合されることとを含む、項目2に記載の方法。
(項目5)
前記送達カテーテルは、中隔を通して右心房から左心房に、かつ前記僧帽弁を通して位置付けられる、項目1に記載の方法。
(項目6)
前記送達カテーテルは、中隔を通して右心室から左心室に、かつ前記僧帽弁を通して位置付けられる、項目1に記載の方法。
(項目7)
前記送達カテーテルは、大動脈弁を通して左心室に、かつ前記僧帽弁を通して位置付けられる、項目1に記載の方法。
(項目8)
前記送達カテーテルは、左心室の頂点を通して前記左心室に、かつ前記僧帽弁を通して位置付けられる、項目1に記載の方法。
(項目9)
前記閉鎖デバイスは、前記捕捉ばねの第1の対のみから本質的に成り、単一の僧帽弁尖のみが、捕捉され、前記閉鎖デバイスは、収縮期および拡張期の間の逆血流を防止する、項目1に記載の方法。
(項目10)
前記捕捉ばねの第1および第2の対は、連続的に解放され、第1および第2の僧帽弁尖を捕捉する、項目2に記載の方法。
(項目12)
前記捕捉ばねの第1および第2の対は、同時に解放され、前記第1および第2の僧帽弁尖を捕捉する、項目2に記載の方法。
(項目13)
前記閉鎖デバイス上の捕捉可能な特徴を捕捉することと、前記捕捉可能な特徴を使用して前記閉鎖デバイスを回収することとをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目14)
スペーサを展開し、弁逆流を低減または排除または軽減することをさらに含む、項目1に記載の方法。
(項目15)
前記スペーサは、拡張可能、圧潰可能、圧縮可能、膨張可能、中実、中空、多孔性、無孔性、および非圧縮性のうちの少なくとも1つである、項目14に記載の方法。
(項目16)
閉鎖デバイスであって、
心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの少なくとも第1の対を備え、
前記捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、ともに結合され、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離する、閉鎖デバイス。
(項目17)
心房捕捉ばねと、対向される心室捕捉ばねとを含む捕捉ばねの第2の対をさらに備え、前記第2の対の捕捉ばねはそれぞれ、基端部と、遊離端とを有し、前記基端部は、ともに結合されるように構成され、前記遊離端は、制約されていないときにともに閉鎖し、分離力に応答して弾性的に分離するように構成される、項目16に記載の閉鎖デバイス。
(項目18)
前記捕捉ばねの第1および第2の対は、それらの個別の基部にともに固定される、項目17に記載の閉鎖デバイス。
(項目19)
前記捕捉ばねの第1および第2の対は、別個であるが、それらの個別の基部にともに固定されるように構成される、項目17に記載の閉鎖デバイス。
(項目20)
前記心房捕捉ばねおよび前記対向される心室捕捉ばねはそれぞれ、それらが制約されていないとき、ともに入れ子になるように、それらの長さに沿って湾曲する、項目16-19のいずれか1項に記載の閉鎖デバイス。
(項目21)
閉鎖デバイスを患者の僧帽弁に送達するためのシステムであって、前記システムは、
項目16-20のいずれか1項に記載の前記閉鎖デバイスと、
中心管腔を有する送達カテーテルであって、前記閉鎖デバイスは、直線化構成において配置される前記心房捕捉ばねおよび後方の捕捉ばねを伴う送達管腔内に制約される捕捉ばねの少なくとも1つの対を有する、送達カテーテルと
を備える、システム。
(項目22)
前記閉鎖デバイスは、直線化構成において配置されるそれらの個別の心房捕捉ばねおよび後方の捕捉ばねを伴う前記管腔内に相互に隣接して配置される捕捉ばねの第1および第2の対を含む、項目17に記載の閉鎖デバイス。
(項目23)
前記送達カテーテルは、直線切断遠位端を有し、前記直線切断遠位端は、前記捕捉ばねの第1の対を同時に解放し、第1の僧帽弁尖を捕捉し、前記捕捉ばねの第2の対を解放し、第2の僧帽弁尖を捕捉するように構成される、項目22に記載のシステム。
(項目24)
前記送達カテーテルは、面取遠位端を有し、前記面取遠位端は、前記捕捉ばねの第1の対を連続的に解放し、第1の僧帽弁尖を捕捉し、前記捕捉ばねの第2の対を解放し、第2の僧帽弁尖を捕捉するように構成される、項目22に記載のシステム。
(項目25)
閉鎖デバイスは、捕捉される前記捕捉ばねの第1の対のみから本質的に成り、前記閉鎖デバイスは、収縮期および拡張期の間の逆血流を防止する、項目16に記載のシステム。
(項目26)
弁逆流を低減または排除または軽減するように構成されるスペーサをさらに備える、項目16に記載のシステム。
(項目27)
前記スペーサは、拡張可能、圧潰可能、圧縮可能、膨張可能、中実、中空、多孔性、無孔性、および非圧縮性のうちの少なくとも1つである、項目26に記載のシステム。
【0036】
本発明の異なる側面がさらに、以下の付番された付記において説明される。
付記1.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮および/または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、アルフィエリ切端修復技法と同様に、弁逆流を低減または排除または軽減するように構成される、連続的(一度に1つの尖)または同時(一度に両方の尖)のいずれかで心室および心房側から尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含む、方法。
付記2.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記1に記載の方法。
付記3.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記1に記載の方法。
付記4.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記1に記載の方法。
付記5.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む、付記1に記載の方法。
付記6.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮および/または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、心室および心房側から単一尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含み、本デバイスは、収縮期の間および拡張期の間に血液の逆流を防止するように構成され、前尖および後尖のうちの捕捉されていないものが、補綴シールデバイスが自然僧帽弁において意図される使用のために埋込されているとき、補綴シールデバイスに固着されない、方法。
付記7.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記2に記載の方法。
付記8.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記2に記載の方法。
付記9.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記2に記載の方法。
付記10.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む、付記2に記載の方法。
付記11.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮および/または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、アルフィエリ切端修復技法と同様に、弁逆流を低減または排除または軽減するように構成される、連続的(一度に1つの尖)または同時(一度に両方の尖)のいずれかで心室および心房側から尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含み、補綴シールデバイスは、本デバイスが回収されることを可能にする、捕捉可能な特徴を有する、方法。
付記12.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記11に記載の方法。
付記13.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記11に記載の方法。
付記14.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記11に記載の方法。
付記15.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む、付記11に記載の方法。
付記16.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、心室および心房側から単一尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含み、本デバイスは、収縮期の間および拡張期の間に血液の逆流を防止するように構成され、前尖および後尖のうちの捕捉されていないものが、補綴シールデバイスが自然僧帽弁において意図される使用のために埋込されているとき、補綴シールデバイスに固着されず、補綴シールデバイスは、本デバイスが回収されることを可能にする、捕捉可能な特徴を有する、方法。
付記17.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記16に記載の方法。
付記18.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記16に記載の方法。
付記19.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記16に記載の方法。
付記20.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達カテーテルを挿入するステップを含む、付記16に記載の方法。
付記21.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮および/または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、連続的(一度に1つの尖)または同時(一度に両方の尖)のいずれかで心室および心房側から尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成し、弁逆流を低減または排除または軽減するように構成されるスペーサ構造を有するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含む、方法。
付記22.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記21に記載の方法。
付記23.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記21に記載の方法。
付記24.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記21に記載の方法。
付記25.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達カテーテルを挿入するステップを含む、付記21に記載の方法。
付記26.スペーサは、拡張可能である、付記21に記載の方法。
付記27.スペーサは、圧潰可能である、付記21に記載の方法。
付記28.スペーサは、圧縮可能である、付記21に記載の方法。
付記29.スペーサは、膨張可能である、付記21に記載の方法。
付記30.スペーサは、中実である、付記21に記載の方法。
付記31.スペーサは、中空である、付記21に記載の方法。
付記32.スペーサは、多孔性である、付記21に記載の方法。
付記33.スペーサは、無孔性である、付記21に記載の方法。
付記34.スペーサは、非圧縮性である、付記21に記載の方法。
付記35.心臓の自然僧帽弁に補綴シールデバイスを埋込する方法であって、送達カテーテルを心臓の左心房から心臓の自然僧帽弁領域に前進させるステップであって、送達カテーテルは、圧縮および/または直線化構成において補綴シールデバイスを格納する、ステップと、補綴シールデバイスがカテーテルから移動し、心室および心房側から単一尖を捕捉または握持することが可能である尖係合構造を形成するように、送達カテーテルに対して遠位に補綴シールデバイスを前進させるステップとを含み、本デバイスは、収縮期の間および拡張期の間に血液の逆流を防止するように構成され、前尖および後尖のうちの捕捉されていないものが、補綴シールデバイスが自然僧帽弁において意図される使用のために埋込されているとき、補綴シールデバイスに固着されず、弁逆流を低減または排除または軽減するように構成される、スペーサ構造を有する、方法。
付記36.左心房から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心房と右心房との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記35に記載の方法。
付記37.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、左心室と右心室との間の中隔の一部における切開部を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記35に記載の方法。
付記38.左心室から自然僧帽弁を通して送達カテーテルを前進させるステップは、大動脈弁を通して送達カテーテルを前進させるステップを含む、付記35に記載の方法。
付記39.左心室を介して自然僧帽弁領域に送達デバイスを前進させるステップは、左心室の頂点における切開部を通して左心室の中に送達デバイスを挿入するステップを含む、付記35に記載の方法。
付記40.スペーサは、拡張可能である、付記35に記載の方法。
付記41.スペーサは、圧潰可能である、付記35に記載の方法。
付記42.スペーサは、圧縮可能である、付記35に記載の方法。
付記43.スペーサは、膨張可能である、付記35に記載の方法。
付記44.スペーサは、中実である、付記35に記載の方法。
付記45.スペーサは、中空である、付記35に記載の方法。
付記46.スペーサは、多孔性である、付記35に記載の方法。
付記47.スペーサは、無孔性である、付記35に記載の方法。
付記48.スペーサは、非圧縮性である、付記35に記載の方法。
付記49.展開の間および/または後にデバイスの回収を可能にする、捕捉特徴を備える、上記の付記のいずれかに記載の方法。
付記50.捕捉特徴は、埋込の間および/または後に補綴シールデバイスの少なくとも1つの構成要素を作動させるために使用されることができる、付記49に記載の方法。
付記51.補綴デバイスは、埋込の後、1日、1週間、1ヶ月、1年、10年、20年、30年、50年、100年、および/または120年以内に回収されることができる、上記の付記のいずれかに記載の方法。
付記52.補綴デバイスは、埋込の後、0日、1日、1週間、1ヶ月、1年、10年、20年、30年、50年、100年、および/または120年後に回収されることができる、上記の付記のいずれかに記載の方法。
付記53.センサ、トランスデューサ、アクチュエータ、および/または1つ以上の撮像特徴を備え、補綴デバイスの機能性、安全性、および/または有効性を補助、調節、埋込、回収、および/または監視する、上記の付記のいずれかに記載の方法。
付記54.本発明において説明される請求項、付記、または実施形態の任意の組み合わせを含む、上記の付記のいずれかに記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1図1は、前尖または後尖のうちのいずれか1つを捕捉するように構成されるデバイスの例示的実施形態を示す。
【0038】
図2図2は、図3に示される例示的実施形態の斜視図を示す。
【0039】
図3図3は、図1に示される例示的実施形態の(シート金属)レーザ切断平坦パターンを示す。
【0040】
図4図4は、図1に示される例示的実施形態の2つを組み合わせることによって形成されるデバイスの例示的実施形態を示す。これは、前僧帽弁尖および後僧帽弁尖のそれぞれを捕捉するためのものである。
【0041】
図5図5は、本デバイスの個々の捕捉ばねが制約された直線化構成にある、送達管腔1050aを有する送達カテーテル1050の内側にある、直線化構成におけるデバイス1090の例示的実施形態を示す。
【0042】
図6図6は、本デバイスを送達カテーテル1050に対して遠位に押動することによって展開されている、または本デバイスを送達カテーテルに対して近位に後退させることによってその逆の状態にされている、デバイス1090の例示的実施形態を示す。
【0043】
図7図7は、例示的な尖握持構成において押出される本デバイスを示す。尖は、間隙1053、1054の中に握持されることができる。
【0044】
図8図8は、展開の後のデバイス1090の例示的実施形態を示す。単純化のために、尖は、間隙1047および1048内に示されていない。これは、加えて、放射線不透過性マーカ1093を伴う回収縫合糸1091を示す。
【0045】
図9図9-13は、尖の連続的係合を可能にする、段付きの送達シースからの1090の例示的デバイス実施形態を展開する方法を示す。
図10図9-13は、尖の連続的係合を可能にする、段付きの送達シースからの1090の例示的デバイス実施形態を展開する方法を示す。
図11図9-13は、尖の連続的係合を可能にする、段付きの送達シースからの1090の例示的デバイス実施形態を展開する方法を示す。
図12図9-13は、尖の連続的係合を可能にする、段付きの送達シースからの1090の例示的デバイス実施形態を展開する方法を示す。
図13図9-13は、尖の連続的係合を可能にする、段付きの送達シースからの1090の例示的デバイス実施形態を展開する方法を示す。
【0046】
図14図14は、心臓の僧帽弁の中に展開されたときの例示的実施形態1090を示す。
【0047】
図15図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図16図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図17図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図18図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図19図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図20図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図21図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
図22図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。
【0048】
図23図23-24は、インプラントデバイス1130の例示的実施形態を示す。
図24図23-24は、インプラントデバイス1130の例示的実施形態を示す。
【0049】
図25図25-26は、インプラントデバイス1150の例示的実施形態を示す。
図26図25-26は、インプラントデバイス1150の例示的実施形態を示す。
【0050】
図27図27-30は、インプラントデバイス1155の例示的実施形態の展開ステップを示す。
図28図27-30は、インプラントデバイス1155の例示的実施形態の展開ステップを示す。
図29図27-30は、インプラントデバイス1155の例示的実施形態の展開ステップを示す。
図30図27-30は、インプラントデバイス1155の例示的実施形態の展開ステップを示す。
【0051】
図31図31は、心臓の僧帽弁の中に埋込されたときの拡張されたバルーン1157を伴う例示的実施形態1155を示す。
【0052】
図32図32は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1150の収縮期の間の概略図を示す一方、図33は、拡張期の間の概略図を示す。
図33図32は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1150の収縮期の間の概略図を示す一方、図33は、拡張期の間の概略図を示す。
【0053】
図34図34は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1155の収縮期の間の概略図を示す一方、図35は、拡張期の間の概略図を示す。
図35図34は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1155の収縮期の間の概略図を示す一方、図35は、拡張期の間の概略図を示す。
【0054】
図36図36-37は、図1-2に示される実施形態1030に類似する、例示的実施形態1175を示すが、しかしながら、内側および外側要素は、基部ブラケット1180によってともに継合される、別個の構成要素である。
図37図36-37は、図1-2に示される実施形態1030に類似する、例示的実施形態1175を示すが、しかしながら、内側および外側要素は、基部ブラケット1180によってともに継合される、別個の構成要素である。
【0055】
図38図38-39は、実施形態1175に取り付けられる、回収縫合糸1197を示す。
図39図38-39は、実施形態1175に取り付けられる、回収縫合糸1197を示す。
【0056】
図40図40は、僧帽弁の内側に埋込された、実施形態1175の概略図を示す。
【0057】
図41図41は、スペーサバルーン1257を組み込む、図38に示される実施形態1175を示す。
【0058】
図42図42は、スペーサステント様構造1267を組み込んだ、図38に示される実施形態1175を示す。本構造は、自己拡張可能、バルーン拡張可能、または非拡張可能であることができる。さらに、これは、中空、多孔性、被覆または非被膜、コーティングまたは非コーティングであることができる。
【0059】
図43図43は、僧帽弁の内側に埋込された、図41に前述に示される実施形態1175の概略図を示す。
【0060】
図44図44は、僧帽弁の内側に埋込された、図42に前述に示される実施形態1175の概略図を示す。
【0061】
図45図45は、逆流面積/オリフィスを伴う、収縮期の間の例示的僧帽弁を示す。
【0062】
図46図46は、拡張期の間の図45の例示的僧帽弁を示す。
【0063】
図47図47は、埋込されたバルーン1257を伴う、収縮期の間の僧帽弁の例示的概略図を示す。
【0064】
図48図48は、同一の例示的僧帽弁の中に埋込された、バルーン1257を伴う、拡張期の間の例示的実施形態1175を示す。
【0065】
図49図49は、1つのスペーサ1257に接続される2つのデバイス1175を伴う、例示的実施形態を示す。
【0066】
図50図50は、縫合糸1257を使用してともにループ化された2つのデバイス1175を伴う例示的実施形態を示す。縫合糸は、展開後に、手技の間または手技後に遠隔でのいずれかで緊締されることができる。
【発明を実施するための形態】
【0067】
(詳細な説明)
本明細書に説明されるものは、主として、ヒト心臓の僧帽弁、大動脈弁、三尖弁、または肺動脈弁領域のうちの1つに埋込されることが意図される補綴デバイス、およびそれを埋込するための装置および方法の実施形態である。補綴デバイスは、欠陥のある自然僧帽弁の機能性を復元および/または置換することに役立てるために使用されることができる。開示される実施形態は、いかようにも限定として解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、および相互との種々の組み合わせおよび副次的組み合わせにおいて、種々の開示される実施形態の全ての新規かつ非自明な特徴および側面を対象とする。さらに、主な意図は、ヒトにおける使用のためのものであるが、開示される実施形態は、動物においても使用されるように構成され得る。
【0068】
握持は、好ましく、非外傷性であり、これは、いくつかの利益を提供する。非外傷性とは、本発明のデバイスおよび方法が、尖構造または機能のいかなる有意な臨床的障害も引き起こすことなく、弁尖に適用され、次いで、除去され得ることを意味する。尖および弁は、本発明が適用される前と実質的に同じように機能し続ける。したがって、尖のある程度の微小な貫通またはへこみが、本発明を使用して起こり得るが、依然として、「非外傷性」の定義を満たす。これは、本発明のデバイスが、弁機能に悪影響を及ぼすことなく、罹患した弁に適用され、所望される場合、除去または再位置付けされることを可能にする。加えて、ある場合には、握持、固定のいずれか、または両方の間に尖を穿刺する、または別様にそれに恒久的に影響を及ぼすことが必要である、または望ましくあり得ることを理解されたい。これらの場合のうちのいくつかでは、握持および固定は、単一のデバイスによって遂行されてもよい。いくつかの実施形態が、これらの結果を達成するために提供されるが、基本的特徴の一般的概観が、本明細書に提示されるであろう。そのような特徴は、本発明の範囲を限定することを意図しておらず、本願において後で提示される個々の実施形態の説明のための基礎を提供することを目標として提示される。
【0069】
本発明のデバイスおよび方法は、所望の治療部位の近傍に位置付けられ、標的組織を握持するために使用される低侵襲性および/または介入ツールの使用に依拠する。血管内用途では、介入ツールは、典型的には、介入カテーテルである。外科手術用途では、介入ツールは、典型的には、介入器具である。好ましい実施形態では、握持された組織の固定は、インプラントとして残される介入ツールの一部を用いて握持を維持することによって遂行される。本発明は、身体全体を通した組織接近および固定のための種々の用途を有し得るが、弁、特に、僧帽弁および三尖弁等の心臓弁の修復のために特に明確に適合されている。
【0070】
補綴デバイスは、送達シースを介して埋込されるように構成されることができる。本体およびアンカは、中実または中空、圧縮可能または非圧縮性、および剛性または可撓性であり得る。本デバイスは、本体とアンカとの間に間隙を作成するために、アンカが、最初に本体から離れるように半径方向に、または側方に自己拡張することを可能にするように構成されることができる。尖は、次いで、間隙内に位置付けられることができる。本体は、次いで、尖に接触することを可能にされ、本体とアンカとの間の間隙を閉鎖し、本体とアンカとの間の尖を捕捉することができる。種々の実施形態に関する埋込方法は、異なり得、各実施形態に関して下記により完全に議論される。
【0071】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、概して、自然僧帽弁尖のうちの1つのみに固着されるように構成される。しかしながら、他の実施形態は、1つを上回るアンカを備え、両方の僧帽弁尖に固着されるように構成されることができる。さらに、後日に埋込された本体の回収を可能にするアンカを伴う他の実施形態も存在する。別様に記載されない限り、単一のアンカを備える本明細書に開示される実施形態のいずれも、随意に、特定の実施形態が尖のうちの特定のものに固着されるものとして示されるかどうかにかかわらず、前僧帽弁尖に固着される、または後僧帽弁尖に固着される、または両方に固着されることができる。
【0072】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、概して、慢性症状にわたる組織組み込みを助長するためのコーティングまたはカバーを有するアンカまたはアンカ様支持構造とともに構成される。しかしながら、他の実施形態は、後日にデバイス回収/除去を可能にするように、組織内殖を殆どまたは全く助長しない生体適合性コーティングまたはカバーを備える。別様に記載されない限り、実施形態のいずれも、特定の実施形態が被覆またはコーティングされるものとして示されるかどうかにかかわらず、a)組織を完全に組み込む、b)組織を部分的に組み込む、またはc)組織の組み込みを殆どまたは全く伴わない、または本デバイスの種々の部位における組織組み込みの組み合わせを伴うように構成されてもよい。
【0073】
本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、逆流オリフィスを充填し、さらに、弁逆流を軽減および/または排除するために使用され得る、スペーサ特徴を含む。別様に記載されない限り、本明細書に開示される実施形態のいずれも、特定の実施形態がスペーサとともに示されているかどうかにかかわらず、随意にスペーサを含むことができる。
【0074】
さらに、いくつかの実施形態はまた、随意に、付加的安定化を提供するため等、1つ以上の心房アンカおよび/または心室アンカを含むことができる。別様に記載されない限り、本明細書に開示される実施形態のいずれも、随意に、特定の実施形態が心房(および/または心室)アンカとともに示されるかどうかにかかわらず、心房(および/または心室)アンカを含むことができる、または心房(および/または心室)アンカを含まない場合がある。
【0075】
図1および2は、連続的である、心房板ばね1041と、心室板ばね1042とを備える補綴デバイス1030の例示的実施形態を示す。心房板ばねおよび/または心室板ばね1041、1042のいずれかは、アンカまたは返しまたは摩擦要素を有することができる(例示的心房摩擦要素1046が、図1および2に示される)。これらのアンカは、非外傷性であるように構成され、2つの板ばね1041、1042の間の間隙に応じて、組織を解放または拘束するように設計されることができる。板ばね1041および1042の間の間隙は、カテーテルシャフトおよび/または縫合糸/ワイヤおよび/またはカスタム送達機構を使用して心室板ばね1042を拘束しながら、縫合糸またはワイヤを使用して心房板ばね1041を引動する等、普及している介入カテーテル技術を使用して操作されることができる。図2は、下記に説明されるように回収縫合糸ループ1091を取り付けるために使用され得る、心房板ばね1041の上部における、孔特徴1049をさらに図示する、図1に示される例示的実施形態の斜視図を示す。
【0076】
図3は、最終ばね形態を屈曲するステップに先立つ、直線化形態における補綴デバイス1030を示す。ブランクまたはストリップが、図3に図示されるパターンに切断され、典型的には、超弾性のニッケルチタンまたは他の合金(ニチノール(R)等の)のシートからレーザ切断されてもよい。他の実施形態では、デバイス1030は、弾性ポリマー、金属、セラミック、またはそれらの組み合わせから作製されることができる。
【0077】
図4は、この場合では、2つのデバイス1030を向かい合う様式でともに固縛する、または別様に固着させる管状または長方形の締結部材1045を使用して基部においてともに締結/接合/溶接/圧着される、2つのデバイス1030(図1に前述で示されるような)を使用して形成されるデバイス1090の例示的実施形態を示す。デバイス1030をそれらの個別の基部の近傍に固着することによって、心房板ばね1041は、尖を捕捉および/または解放するために自由に屈曲することができる。加えて、実施形態は、放射線不透過性マーカ1093を伴う回収縫合糸ループ1091を含んでもよい。
【0078】
図5-8は、送達カテーテル1050からのデバイス1090の展開の例示的方法を図示する。図5では、デバイス1090は、大部分は、直線化または広げられた状態において、心房板ばね1041、1043が近位に延在する一方で、心室板ばね1042、1044が遠位に延在される、カテーテル1050内に示される。プッシャ部材1051が、デバイス1090をカテーテル1050に対して遠位に押動するために、またはカテーテルが後退される際にデバイス1090を定常に保持するために使用されることができる。デバイス1090は、典型的には、回収縫合糸ループ1091および縫合糸ループ1092によってプッシャ部材1051に取外可能に取り付けられるであろう。
【0079】
図6では、デバイス1090は、心室板ばね1042、1044がカテーテル1050の遠位端1056から外に延在し始めるように、カテーテル1050に対して遠位に押動することによって展開される。図7に示されるように、心室板ばね1042、1044は、遠位端1056から完全に出現し、それらの所定の形状に弾性的に戻る。
【0080】
僧帽弁尖1074、1077は、図7に示されるように、心室板ばね1042、1044の内部表面と、心室板ばねが送達カテーテルから出現した後に形成する、カテーテル1050の遠位領域の外部表面との間の大きい間隙1053、1054内に最初に捕捉され得る。デバイス1090全体が、図8に示されるように、カテーテル1050から出現した後、心房板ばね1041、1042は、心房板ばねがそれらの制約されていない形状に戻るにつれて、僧帽弁尖1074、1077の心房表面にわたって閉鎖する。このように、尖1074、1077は、より小さい間隙1047、1048内に捕捉/係留される。
【0081】
図8に示されるように、デバイス1090は、送達カテーテル1050から完全に分離し、心室板ばね1042、1044は、いったん本デバイスが、送達カテーテル1050の制約から完全に解放されると、それらの変形前の形状に弾性的に戻る。
【0082】
図9-11は、送達カテーテル1057からのデバイス1090の展開の例示的方法を図示し、ユーザは、一度に1つの尖を連続的に把持および/または制約することができる。本方法は、図5-8に先に図示および説明されるようなわずかに修正された方法であり、カテーテルシャフト1057の遠位端を除く全ての構成要素は、段付きであり、すなわち、図12に示されるような前遠位縁1056および後縁1055が存在する。図9では、デバイス1090は、大部分がカテーテル1057内にあるように示され、心房板ばね1041、1043は、近位に延在する一方、心室板ばね1042、1044は、直線化または広げられた状態において遠位に延在される。プッシャ部材1051が、カテーテル1057に対して遠位にデバイス1090を押動するために、またはカテーテルが後退される際にデバイス1090を定常に保持するために使用されることができる。図10では、オフセット1055のため、板ばね1044が、最初に弾性的に跳ね返る一方、板ばね1090が、依然としてシャフト1057の遠位区画1056によって直線位置に制約されるように、カテーテル1057は、デバイス1090から近位に後退される、および/またはデバイス1090は、カテーテル1050から遠位に前進される。したがって、ユーザが、空間1053内の1つの尖を選択的に把持および/または拘束することを可能にする。図11では、ユーザは、次いで、第2の心室板ばね1042も弾性的に跳ね返り、ユーザが第2の尖をここで把持および/または制約することを可能にするように、デバイス1090をカテーテル1057からさらに外に後退させる、および/または押動する。いったん両方の尖が把持および/または制約されると、ユーザは、次いで、デバイス1090を完全に展開することができ、尖は、本デバイスの空間1047および1048内に制約される。
【0083】
図13は、(図8におけるように)完全に展開されたときの例示的実施形態を示す。尖が、単純化のために示されていないことに留意されたい。
【0084】
図14は、僧帽弁尖内に展開される、デバイス1090のある実施例を示す。
【0085】
図15-22は、埋込後に例示的デバイス実施形態1090を回収する方法を示す。図15は、埋込された例示的デバイス1090に向かって前進される、例示的ラット歯握持器1100を示す。図16は、握持器1100によって握持される、回収縫合糸1093を示す。図17-18は、内側カテーテル1051の内側に後退され、それによって、内側アーム1041および1043を図19に示されるようにともに上昇させる、握持器1100を示す。図20は、誘導カテーテルシャフト1050の内側に後退されている、内側アーム1041および1043を示す。誘導カテーテル1050の中へのインプラント1090のさらなる後退が、外側アーム1042および1044を逆転させる。内側アームを上昇させるステップ、および/または外側アームを逆転させるステップは、尖をインプラント1090から解放する。図22は、誘導カテーテル1050の内側から完全に後退されるインプラントを示し、その時点において、インプラント1090に加えてシステム全体が、完全に除去されることができる。
【0086】
図23および24は、内側アーム1126、1128および外側アーム1127、1129が別個の構成要素から作製される、例示的実施形態1125を示す。4つの構成要素全てが、次いで、基部ブラケット1130およびねじ1131を使用してともに締結される。
【0087】
図25および26は、回収縫合糸1091を伴う例示的実施形態1150を示す。実施形態1125と同様に、これは、個々の内側アーム1126、1128および外側アーム1127、1129から作製される。4つの構成要素全てが、次いで、基部ブラケット1130およびねじ1131を使用してともに締結される。
【0088】
図27および28は、拡張可能なバルーンがこれに取り付けられている、例示的実施形態1155を示す。展開手技の間に、バルーンは、カテーテルにつながれ、膨張され、弁逆流を低減または軽減することができる。
【0089】
図29に示されるように、バルーンは、低応柔性材料から作製される場合、設定された圧力に膨張される、またはバルーン材料が、応柔性である場合、逆流が軽減されるまで、蛍光透視または超音波の誘導下で徐々に拡張されることができる。
【0090】
図30に示されるように、インプラントを伴うバルーンは、手技の間に早急にカテーテルから完全に分離されることができる。バルーンの遠隔膨張および埋込の任意の明白かつ既知の技法が、使用され得る。例えば、米国特許第9351862B2号に解説されるものに類似する技法が、使用されてもよい。さらに、バルーンは、バルーン体積の継続的または断続的な調節のために、恒久的または短時間にわたってのいずれかでこれに取り付けられる遠隔テザーを有し、それによって、逆流を制御してもよい。
【0091】
図31は、僧帽弁の中に埋込されたバルーン1157を伴う、インプラント実施形態1155の略図を示す。
【0092】
図32は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1150の収縮期の間の概略図を示す一方、図33は、拡張期の間の概略図を示す。
【0093】
図34は、僧帽弁の中に埋込された例示的実施形態1155の収縮期の間の概略図を示す一方、図35は、拡張期の間の概略図を示す。
【0094】
図36-37は、図1-2に示される実施形態1030に類似する、例示的実施形態1175を示すが、しかしながら、内側および外側要素は、基部ブラケット1180によってともに継合される、別個の構成要素である。本発明の利点は、別個の内側および外側構成要素を有し、2つの構成要素の間での増加された閉鎖付勢を可能にすることである。
【0095】
図38-39は、実施形態1175に取り付けられる、放射線不透過性マーカ1093を伴う回収縫合糸1197を示す。
【0096】
図40は、僧帽弁の内側に埋込された実施形態1175の概略図を示す。
【0097】
図41は、例示的スペーサバルーン1257を組み込む、図38に示される実施形態1175を示す。
【0098】
図42は、スペーサステント様構造1267を組み込んだ、図38に示される実施形態1175を示す。本構造は、自己拡張可能、バルーン拡張可能、または非拡張可能であることができる。さらに、これは、中空、多孔性、被覆または非被膜、コーティングまたは非コーティングであることができる。
【0099】
図43は、僧帽弁の内側に埋込された、図41に前述に示される実施形態1175の概略図を示す。
【0100】
図44は、僧帽弁の内側に埋込された、図42に前述に示される実施形態1175の概略図を示す。
【0101】
図45は、逆流面積/オリフィスを伴う、収縮期の間の僧帽弁の例示的概略図を示す。
【0102】
図46は、拡張期の間の図45の僧帽弁の例示的概略図を示す。
【0103】
図47は、例示的僧帽弁の中に埋込された、バルーン1257を伴う、収縮期の間の例示的実施形態1175を示す。
【0104】
図48は、図46の同一の例示的僧帽弁の中に埋込された、バルーン1257を伴う、拡張期の間の例示的実施形態1175を示す。
【0105】
図49は、1つのスペーサ1257に接続される2つのデバイス1175を伴う、例示的実施形態を示す。
【0106】
図50は、縫合糸1257を使用してともにループ化される2つのデバイス1175を伴う、例示的実施形態を示す。縫合糸は、展開後に、手技の間または手技後に遠隔でのいずれかで緊締されることができる。
【0107】
本特許に示される一意の概念、例えば、回収の概念が、直接的または明白な修正とともに他の設計、例えば、共同所有されるPCT WIPO特許出願第WO/2018/013856号および/または第WO/2019/010370号に開示されるような構造的心臓設計に適用可能であり得る。逆に、他の共同所有される特許出願において教示される一意の概念が、本発明に適用され得、例えば、第WO/2018/013856号に説明されるようなセンサ、トランスデューサ、アクチュエータ、および/または撮像システムが、本発明に適用され得る。
【0108】
一般的考慮点
一般的に公知の介入および低侵襲性技法が、本デバイスのうちのいずれかを展開するために使用されてもよい。例えば、アプローチのうちのいくつかが、経中隔、経心尖、経心房、および経大動脈弁であってもよい。
【0109】
本説明の目的のために、本開示の実施形態のある側面、利点、および新規の特徴が、本明細書に説明される。開示される方法、装置、およびシステムは、いかようにも限定するものとして解釈されるべきではない。代わりに、本開示は、単独で、および相互との種々の組み合わせおよび副次的組み合わせにおいて、種々の開示される実施形態の全ての新規かつ非自明な特徴および側面を対象とする。本方法、装置、およびシステムは、いかなる具体的な側面または特徴またはそれらの組み合わせにも限定されず、開示される実施形態は、いかなる1つ以上の具体的な利点が存在することも、または問題が解決されることも要求しない。
【0110】
開示される方法のいくつかのものの動作が、便宜的説明のために特定の順序で説明されているが、本説明の様式が、特定の順序付けが、具体的な言い回しによって要求されない限り、再配列を包含することを理解されたい。例えば、連続的に説明される動作は、ある場合には、再配列される、または同時に実施され得る。また、単純にするために、添付される図面は、開示される方法が、他の方法と連動して使用され得る種々の方法を示さない場合がある。本明細書で使用されるように、用語「1つ(a、an)」、および「少なくとも1つの(at least)」は、規定される要素のうちの1つ以上のものを包含する。すなわち、特定の要素の2つのものが存在する場合、これらの要素のうちの1つもまた、存在し、したがって「1つの(an)」要素が、存在する。用語「複数(plurality of)」および「複数(plural)」は、規定される要素の2つ以上のものを意味する。
【0111】
本明細書で使用されるように、要素の列挙の最後の2つのものの間で使用される、用語「および/または」は、列挙される要素のうちの任意の1つ以上のものを意味する。例えば、語句「A、B、および/またはC」は、「A」、「B」、「C」、「AおよびB」、「AおよびC」、「BおよびC」、または「A、B、およびC」を意味する。
【0112】
本明細書で使用されるように、用語「結合される」は、概して、物理的に結合または連結されることを意味し、具体的な逆の言い回しがない状態では、結合される物品間の中間要素の存在を除外しない。
【0113】
本発明に説明される全てのインプラント実施形態は、随意に、生体適合性および組織界面を改良するために、コーティングされてもよい。
【0114】
コーティングは、金属またはポリマーであり得る。金属コーティングの実施例は、チタン、TiN、タンタル、金、白金である。ポリマーコーティングの実施例は、フルオロポリマー:PTFE、PFA、FEP、ECTFE、ETFE、パリレン、ポリエステル、PET、ポリプロピレン、PEEK、PVDF、HDPE、LDPE、UHMWPE、ホスホリルコリン、ヒドロキシアパタイト、THV、CaP、生分解性:ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)である。
【0115】
全てのインプラント実施形態は、随意に、生体適合性および組織界面を改良するために、被覆されてもよい。カバーは、金属またはポリマーであり得る。加えて、カバーは、織物、ウェブ、繊維、編組、織成、または非織成であり得る。金属カバーの実施例は、チタン、タンタル、金、白金である。ポリマーコーティングの実施例は、フルオロポリマー:PTFE、PFA、FEP、ECTFE、ETFE、パリレン、ポリエステル、PET、ポリプロピレン、PEEK、PVDF、HDPE、LDPE、UHMWPE、ホスホリルコリン、ヒドロキシアパタイト、CaP、THV、生分解性:ポリ(乳酸)、ポリ(グリコール酸)である。
【0116】
以下は、本頼において使用される参照番号の一覧である。
H 心臓
MV 僧帽弁
1030 インプラントデバイスの例示的実施形態
1041 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の内側アーム
1042 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の外側アーム
1043 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の内側アーム
1044 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の外側アーム
1045 好ましい実施形態における、固定デバイスの基部ブラケット
1046 内側アーム1041、1043の非外傷性摩擦要素
1047 尖を捕捉するための、内側アーム1041、1126と外側アーム1042、1127との間の間隙
1048 尖を捕捉するための、内側アーム1043、1128と外側アーム1044、1129との間の間隙
1049 孔特徴
1050 カテーテル外側シャフト(誘導カテーテル)
1050a カテーテル外側シャフトの管腔
1051 カテーテル内側シャフト(送達カテーテル)
1053 誘導カテーテル1050と外側アーム1044との間の間隙
1054 誘導カテーテル1050と外側アーム1042との間の間隙
1056 外側誘導カテーテルシャフトの遠位端
1057 段付きの誘導カテーテルシャフトの後(近位)端
1074 前尖
1077 後尖
1090 インプラントデバイスの例示的実施形態
1091 回収縫合糸
1092 結び目を伴う縫合糸ループ
1093 放射線不透過性マーカ
1100 例示的ラット歯握持器
1101 ラット歯握持器のシャフト
1102 ラット歯握持器の爪
1125 インプラントデバイス1090の例示的代替実施形態
1126 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の内側アーム
1127 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の外側アーム
1128 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の内側アーム
1129 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の外側アーム
1136 内側アーム1126の非外傷性摩擦要素
1138 内側アーム1128の非外傷性摩擦要素
1130 例示的実施形態1125における、固定デバイスの基部ブラケット
1131 基部ブラケットアセンブリの例示的締結具
1137 外側アーム1127の縫合糸孔
1139 外側アーム1129の縫合糸孔
1146 内側アーム1126の縫合糸孔
1148 内側アーム1128の縫合糸孔
1150 回収縫合糸/テザーを伴うインプラントデバイス1125の例示的実施形態
1155 スペーサバルーンを伴うインプラントデバイス1125、1150の例示的実施形態
1156 例示的スペーサバルーン1157と接続する管の近位区分
1157 例示的スペーサバルーン
1159 スペーサバルーン1157と基部ブラケット1130との間のテザーの遠位区分
1175 1つの尖を捕捉するインプラントデバイスの例示的実施形態
1176 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の内側アーム
1177 尖を捕捉するために使用される、好ましい実施形態の外側アーム
1176 内側アーム1126の非外傷性摩擦要素
1180 例示的実施形態1125における、固定デバイスの基部ブラケット
1197 回収縫合糸
1257 例示的スペーサ:バルーン
1267 例示的スペーサ:拡張可能な被覆されたステント
1293 例示的縫合糸締結具
1297 緊締縫合糸ループ
【0117】
本開示の多くの実施形態が、詳細に説明されているが、ある変形例および修正が、本明細書に説明される全ての特徴および利益を提供しない実施形態を含め、当業者に明白となるであろう。本開示が、具体的に開示される実施形態を超えて、他の代替または付加的実施形態および/または使用およびその明白な修正および均等物に及ぶことが、当業者によって理解されるであろう。加えて、いくつかの変形例が、様々な詳細において示され、説明されているが、本開示の範囲内である他の修正が、本開示に基づいて当業者に容易に明白となるであろう。また、実施形態の具体的特徴および側面の種々の組み合わせまたは副次的組み合わせが、成され得、依然として本開示の範囲内に該当することが考慮される。故に、開示される実施形態の種々の特徴および側面が、本開示の様々なモードを形成するために、相互に組み合わせられる、または相互に代用され得ることを理解されたい。したがって、開示される本明細書における本開示の範囲が、上記に説明される特定の開示される実施形態によって限定されるべきではないことを意図している。上記に説明される実施形態の全てに関して、任意の方法のステップが、連続的に実施される必要はない。したがって、これらの主張の範囲および精神の範囲内に該当する、全てのものを請求する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11.13】
図12
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36
図37
図38
図39
図40
図41
図42
図43
図44
図45
図46
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図48
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図50