(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】詰め替え容器
(51)【国際特許分類】
B65D 47/24 20060101AFI20240510BHJP
B65D 47/32 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
B65D47/24 120
B65D47/24 BRG
B65D47/32 200
(21)【出願番号】P 2021061427
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2023-10-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100140718
【氏名又は名称】仁内 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】古原 裕嗣
【審査官】矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-214251(JP,A)
【文献】特開2001-270543(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0244441(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 47/24
B65D 47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、
前記容器本体の口部に装着された基筒部材と、
前記基筒部材に対して容器軸方向にスライド移動可能に取り付けられた栓部材と、
を備え、
前記基筒部材は、
前記容器本体の内部と連通する空気孔および注出孔を有し、前記口部の開口を覆う頂壁部と、
前記頂壁部から前記容器本体の外部側に延びる筒状であり、前記注出孔と内部が連通する注出筒部と、
を有し、
前記栓部材は、
前記容器本体の内部側から前記空気孔を塞ぐ第1栓部と、
前記容器本体の内部側から前記注出孔を塞ぐ第2栓部と、
を有し、かつ、容器軸方向に沿って前記頂壁部から離れる向きにスライド移動して前記空気孔および前記注出孔を開放可能であり、
前記第1栓部は、前記容器本体の内部側から前記空気孔に通されて前記頂壁部よりも前記容器本体の外部側に突出する挿通部を有し、
前記挿通部の容器軸方向の先端部は、前記注出筒部の容器軸方向の先端部よりも前記頂壁部に近い位置に配置されている、詰め替え容器。
【請求項2】
前記基筒部材は、前記頂壁部から前記容器本体の外部側に突出する突起部を有し、
前記突起部の容器軸方向の先端部は、前記挿通部の容器軸方向の先端部よりも前記頂壁部に近い位置に配置されている、請求項1に記載の詰め替え容器。
【請求項3】
前記第1栓部は、容器軸方向に沿って延び容器軸方向の両側に開口する筒状部を有し、
前記基筒部材は、
前記頂壁部から前記容器本体の内部側に突出する嵌合突起と、
前記頂壁部から前記嵌合突起よりも前記容器本体の内部側に延び、前記嵌合突起を囲む嵌合筒部と、
を有し、
前記筒状部は、前記嵌合筒部内に嵌合され、
前記嵌合突起は、前記筒状部内に嵌合され、
前記筒状部は、前記容器本体の内部側から前記空気孔を塞いでいる、請求項1または2に記載の詰め替え容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、詰め替え容器に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1に記載されているように、本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、容器本体の口部に装着される基筒部材と、基筒部材に対して容器軸方向に沿ってスライド移動可能に装着される注出筒部材と、を備えた詰め替え容器が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような詰め替え容器においては、詰め替え容器内の内容物を本容器内に注出する際に、基筒部材を本容器の口部に装着する。このとき、本容器によって注出筒部材が押されてスライド移動することで、注出筒部材を介した内容物の注出が可能となる。しかしながら、基筒部材を本容器の口部に装着する前、または基筒部材を本容器の口部に装着する際などに、意図せず注出筒部材が押されて容器本体内の内容物が漏出する恐れがある。
【0005】
本発明の一つの態様は、上記事情に鑑みて、意図しない内容物の漏出を抑制できる構造を有する詰め替え容器を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の詰め替え容器の一つの態様は、本容器に詰め替える内容物が収容される容器本体と、前記容器本体の口部に装着された基筒部材と、前記基筒部材に対して容器軸方向にスライド移動可能に取り付けられた栓部材と、を備え、前記基筒部材は、前記容器本体の内部と連通する空気孔および注出孔を有し、前記口部の開口を覆う頂壁部と、前記頂壁部から前記容器本体の外部側に延びる筒状であり、前記注出孔と内部が連通する注出筒部と、を有し、前記栓部材は、前記容器本体の内部側から前記空気孔を塞ぐ第1栓部と、前記容器本体の内部側から前記注出孔を塞ぐ第2栓部と、を有し、かつ、容器軸方向に沿って前記頂壁部から離れる向きにスライド移動して前記空気孔および前記注出孔を開放可能であり、前記第1栓部は、前記容器本体の内部側から前記空気孔に通されて前記頂壁部よりも前記容器本体の外部側に突出する挿通部を有し、前記挿通部の容器軸方向の先端部は、前記注出筒部の容器軸方向の先端部よりも前記頂壁部に近い位置に配置されている。
【0007】
本発明の詰め替え容器の一つの態様によれば、栓部材は、容器軸方向に沿って頂壁部から離れる向きにスライド移動して空気孔および注出孔を開放可能である。そのため、例えば詰め替え容器を本容器に取り付けることで本容器によって栓部材がスライド移動されると、容器本体内の内容物が注出孔から注出筒部に流れ、注出筒部内から本容器内に注入される。また、本容器内の空気が、空気孔を通って、詰め替え容器の容器本体の内部に流れる。このように、本容器内の空気を外部に逃がしつつ、本容器内に内容物を注入できる。そのため、詰め替え容器の容器本体内の内容物を、本容器内に好適に詰め替えることができる。
【0008】
また、本発明の詰め替え容器の一つの態様によれば、第1栓部は、容器本体の内部側から空気孔に通されて頂壁部よりも容器本体の外部側に突出する挿通部を有する。そのため、挿通部を例えば本容器などによって容器本体の内部側に押すことで栓部材を容器軸方向に沿って頂壁部から離れる向きにスライド移動させることができ、空気孔および注出孔を開放することができる。また、挿通部の容器軸方向の先端部は、注出筒部の容器軸方向の先端部よりも頂壁部に近い位置に配置されている。そのため、本容器によって挿通部が押される位置まで詰め替え容器と本容器とを近づけた状態において、注出筒部を本容器内に挿入された状態にできる。これにより、注出筒部が本容器内に挿入される前に空気孔および注出孔が開放されることを抑制できる。したがって、注出孔から注出される内容物が意図せず本容器の外部に漏れることを抑制できる。また、例えば、詰め替え容器を本容器に取り付ける際などに、詰め替え容器の基筒部材を意図せず他の対象にぶつけるなどした場合であっても、注出筒部よりも頂壁部側に配置された挿通部には他の対象が接触しにくい。そのため、挿通部が意図せずに押されることを抑制でき、空気孔および注出孔が意図せず開放されることを抑制できる。これにより、内容物が意図せず本容器の外部に漏れることをより抑制できる。以上により、本発明の詰め替え容器の一つの態様によれば、詰め替え容器において、意図しない内容物の漏出を抑制できる。なお、仮に注出筒部に他の対象が接触しても空気孔および注出孔が開放されないため、内容物の漏出が抑制される。
【0009】
前記基筒部材は、前記頂壁部から前記容器本体の外部側に突出する突起部を有し、前記突起部の容器軸方向の先端部は、前記挿通部の容器軸方向の先端部よりも前記頂壁部に近い位置に配置されている構成としてもよい。
この構成によれば、突起部に本容器を突き当てることで詰め替え容器と本容器とを容器軸方向に位置決めできる。また、突起部の突出高さの分だけ本容器と頂壁部との間に隙間が設けられた状態で、詰め替え容器と本容器とを連結できる。これにより、本容器によって空気孔が塞がれることを抑制できる。したがって、詰め替え容器と本容器とを連結した状態において、本容器内の空気を詰め替え容器内に好適に逃がすことができ、内容物の詰め替えをより好適に行うことができる。また、突起部が挿通部よりも頂壁部に近い位置に配置されているため、挿通部が本容器によって押される前に本容器が突起部に接触することを抑制できる。そのため、詰め替え容器を本容器に取り付けた際に、空気孔および注出孔が開放されないことを抑制できる。
【0010】
前記第1栓部は、容器軸方向に沿って延び容器軸方向の両側に開口する筒状部を有し、前記基筒部材は、前記頂壁部から前記容器本体の内部側に突出する嵌合突起と、前記頂壁部から前記嵌合突起よりも前記容器本体の内部側に延び、前記嵌合突起を囲む嵌合筒部と、を有し、前記筒状部は、前記嵌合筒部内に嵌合され、前記嵌合突起は、前記筒状部内に嵌合され、前記筒状部は、前記容器本体の内部側から前記空気孔を塞いでいる構成としてもよい。
この構成によれば、第1栓部によって空気孔を塞いでいる状態において、嵌合筒部の内周面と筒状部の外周面との間、および筒状部の内周面と嵌合突起の外周面との間などを好適にシールしやすく、空気孔から内容物が漏れることを好適に抑制できる。一方、第1栓部が容器本体の内部側にスライド移動した際、筒状部の内部から嵌合突起が外れると、空気孔が、筒状部の内部を介して本容器の本容器本体内と連通する。これにより、空気孔が開放される。このように、この構成によれば、第1栓部によって好適に空気孔を塞ぎつつ、内容物を詰め替える際に栓部材がスライド移動した場合には容易に空気孔を開放可能となっている。
【0011】
また、嵌合筒部が嵌合突起よりも容器本体の内部側に延びているため、筒状部内から嵌合突起が外れる位置まで第1栓部がスライド移動しても、筒状部の一部を嵌合筒部内に嵌合したままの状態とできる。これにより、栓部材がスライド移動した後の状態においても、栓部材を嵌合筒部によって支持することができる。したがって、スライド移動した後の栓部材が倒れるなどして内容物の注出を阻害することを抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明の一つの態様によれば、詰め替え容器において、意図しない内容物の漏出を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、一実施形態の詰め替え容器の一部を示す断面図である。
【
図2】
図2は、一実施形態の基筒部材の一部をおよび第1栓部の一部を上方から見た図である。
【
図3】
図3は、一実施形態の第1栓部を上方から見た図である。
【
図4】
図4は、一実施形態の詰め替え容器の内容物を本容器内に詰め替える手順の一部を示す断面図である。
【
図5】
図5は、一実施形態の詰め替え容器の内容物を本容器内に詰め替える手順の他の一部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る詰め替え容器について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。
各図には、鉛直方向を示すZ軸を示している。鉛直方向のうちZ軸の矢印が向く側(+Z側)は鉛直方向の上側(上方)であり、鉛直方向のうちZ軸の矢印が向く側と逆側(-Z側)は鉛直方向の下側(下方)である。
【0015】
図1から
図5に示す本実施形態の詰め替え容器100は、
図4および
図5に示す本容器200内に詰め替えられる内容物Cを内部に収容する容器である。本実施形態において内容物Cは、液体などの流動性を有する物質である。内容物Cは、例えば、化粧水である。
図1に示すように、本実施形態の詰め替え容器100は、本容器200に詰め替えられる内容物Cが収容される有底筒状の容器本体10と、容器本体10の口部11に装着されたキャップ20と、を備える。
【0016】
本実施形態では、容器本体10およびキャップ20の各中心軸は、共通の軸線上に配置されている。以下、この共通の軸線を容器軸Oと呼び、
図1、
図4、および
図5に示す。各図において容器軸Oが延びる方向は、Z軸と平行な方向、つまり鉛直方向である。以下、容器軸Oが延びる方向を容器軸方向Zと呼ぶ。また、容器軸方向Zから見た平面視において、容器軸Oに交差する方向を径方向と呼び、容器軸O回りに周回する方向を周方向と呼ぶ。
【0017】
図1から
図3に示す、X軸およびY軸は、Z軸と直交し、かつ、互いに直交する軸である。X軸と平行な方向を前後方向Xと呼び、Y軸と平行な方向を左右方向Yと呼ぶ。前後方向Xと左右方向Yとは、容器軸方向Zと直交し、かつ、互いに直交する方向である。前後方向XのうちX軸の矢印が向く側(+X側)を前側または前方と呼び、前後方向XのうちX軸の矢印が向く側と逆側(-X側)を後側または後方と呼ぶ。
【0018】
図1から
図3において詰め替え容器100の姿勢は、容器本体10に対してキャップ20が位置する側が鉛直方向の上側(+Z側)となり、キャップ20に対して容器本体10が位置する側が鉛直方向の下側(-Z側)となる姿勢である。以下の詰め替え容器100における各部の相対位置関係の説明においては、特に断りのない限り、詰め替え容器100が
図1から
図3の姿勢である場合について、前後方向X、左右方向Y、および容器軸方向Zを用いて説明する。
【0019】
図1に示すように、キャップ20は、容器本体10の口部11に装着された基筒部材40と、基筒部材40に対して容器軸方向Zにスライド移動可能に取り付けられた栓部材50と、を有する。基筒部材40は、頂壁部41と、装着筒部42と、内筒部43と、嵌合突起44aと、嵌合筒部44bと、連結筒部45と、注出筒部46と、蓋部47と、突起部48と、係止部49と、を有する。
本実施形態において頂壁部41は、径方向に広がる円板状である。頂壁部41は、口部11の上方に位置する。頂壁部41は、口部11の上側の開口を覆っている。頂壁部41の下面は、口部11の上端に接触している。
【0020】
頂壁部41は、容器本体10の内部と連通する注出孔41bを有する。注出孔41bは、頂壁部41を容器軸方向Zに貫通している。注出孔41bは、容器軸方向Zから見て、口部11の内側部分と重なっている。つまり、注出孔41bは、容器軸方向Zから見て、口部11の内縁の内側に位置する。本実施形態において注出孔41bは、頂壁部41の径方向の中央部に設けられている。本実施形態において注出孔41bは、容器軸Oと同軸に配置された円形状の孔である。
【0021】
頂壁部41は、容器本体10の内部と連通する空気孔41aを有する。空気孔41aは、頂壁部41を容器軸方向Zに貫通している。空気孔41aは、容器軸方向Zから見て、口部11の内側部分と重なっている。つまり、空気孔41aは、容器軸方向Zから見て、口部11の内縁の内側に位置する。空気孔41aは、頂壁部41のうち注出孔41bの後方(-X方)に位置する部分に設けられている。
図2に示すように、本実施形態において空気孔41aは、左右方向Yに間隔を空けて一対設けられている。一対の空気孔41aは、互いに左右方向Yに対称な略半円形状の孔である。一対の空気孔41aにおける他方の空気孔41aと反対側の縁のそれぞれは、容器軸方向Zに延びる仮想軸AXを中心とする円弧状である。仮想軸AXは、容器軸Oと平行で、容器軸Oの後方に配置された仮想軸である。
【0022】
図1に示すように、装着筒部42は、頂壁部41の径方向外周縁部から下方に延びている。装着筒部42は、容器軸Oと同軸に配置され、下方に開口する円筒状である。装着筒部42は、容器本体10の口部11に外嵌されている。本実施形態において装着筒部42は、口部11にアンダーカット嵌合により装着されている。なお、装着筒部42は、ネジによって口部11に螺着されてもよい。
【0023】
内筒部43は、頂壁部41から下方に突出している。内筒部43は、装着筒部42の径方向内側に位置する。内筒部43の下側の端部は、装着筒部42の下側の端部よりも上方に位置する。内筒部43は、容器本体10の口部11内に嵌合されている。内筒部43は、注出孔41bおよび空気孔41aよりも径方向外側に位置する。
嵌合突起44aは、頂壁部41から容器本体10の内部側(-Z側)、つまり下側に突出している。嵌合突起44aは、内筒部43の径方向内側に位置する。嵌合突起44aの下側の端部は、内筒部43の下側の端部よりも上方に位置する。
図2に示すように、本実施形態において嵌合突起44aは、一対の空気孔41a同士の左右方向Yの間に位置する介在部41cに設けられている。嵌合突起44aは、仮想軸AXと同軸に配置された円柱状である。
【0024】
図1に示すように、嵌合筒部44bは、頂壁部41から嵌合突起44aよりも容器本体10の内部側(-Z側)、つまり下側に延びている。嵌合筒部44bは、内筒部43の径方向内側に位置する。嵌合筒部44bの下側の端部は、嵌合突起44aの下側の端部および内筒部43の下側の端部よりも下方に位置し、かつ、装着筒部42の下側の端部よりも上方に位置する。本実施形態において嵌合筒部44bは、頂壁部41のうち注出孔41bの後方(-X方)に位置する部分から下方に延びている。嵌合筒部44bは、仮想軸AXと同軸に配置され、下方に開口する円筒状である。嵌合筒部44bの上側の端部は、嵌合突起44aを囲んでいる。嵌合筒部44bの内周面は、全周に亘って嵌合突起44aの外周面から離れている。
図2に示すように、嵌合筒部44bは、容器軸方向Zから見て、一対の空気孔41aを囲んでいる。
【0025】
図1に示すように、連結筒部45は、頂壁部41の径方向外周縁部から上方に延びている。連結筒部45は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する円筒状である。連結筒部45の外径は、装着筒部42の外径よりも大きい。なお、連結筒部45の外径は、装着筒部42の外径と同じであってもよいし、装着筒部42の外径より小さくてもよい。連結筒部45の内周面には、ネジ部45aが設けられている。連結筒部45の後側(-X側)の壁部における上側部分には、切り欠き部45bが設けられている。切り欠き部45bは、連結筒部45の後側の壁部を径方向に貫通し、上方に開口している。
【0026】
注出筒部46は、頂壁部41から容器本体10の外部側(+Z側)、つまり上側に延びる筒状である。本実施形態において注出筒部46は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する円筒状である。注出筒部46の上側の端部は、連結筒部45の上側の端部よりも下方に位置する。本実施形態において注出筒部46の下側の端部は、頂壁部41の上側の面のうち注出孔41bの周縁部に繋がっている。注出筒部46の内部は、注出孔41bと連通している。注出筒部46の後側(-X側)の壁部における上側の端部には、切り欠き部46aが設けられている。切り欠き部46aは、注出筒部46の後側の壁部を径方向に貫通し、上方に開口している。
【0027】
突起部48は、頂壁部41から容器本体10の外部側(+Z側)、つまり上側に突出している。突起部48の上側の端部は、注出筒部46の上側の端部よりも下方に位置する。突起部48は、頂壁部41のうち径方向外側部分に設けられている。突起部48は、径方向に延びている。突起部48の径方向外側の端部は、連結筒部45の内周面に繋がっている。突起部48は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。
係止部49は、連結筒部45の後側(-X側)の壁部における切り欠き部45bの下方に位置する部分に設けられている。係止部49は、連結筒部45の後側の壁部から径方向外側(-X側)に突出する基部49aと、基部49aの径方向外側の端部から下方に突出する爪部49bと、を有する。
【0028】
蓋部47は、連結筒部45の後側(-X側)の壁部にヒンジ部40aを介して連結されている。蓋部47は、ヒンジ部40aを中心として、連結筒部45に対して左右方向Yに延びる軸回りに回動可能に設けられている。蓋部47は、連結筒部45の上側の開口を開閉可能である。
図1では、蓋部47が閉じた状態を示している。
図1に示す状態から蓋部47を上方に向けてヒンジ部40a回りに回動させることで、蓋部47を開くことができる。
なお、以下の蓋部47の説明においては、特に断りのない限り、蓋部47が閉じた状態にある場合について説明する。
【0029】
蓋部47は、天板部47aと、周壁部47bと、シール筒部47cと、係止部47dと、を有する。
天板部47aは、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。天板部47aは、連結筒部45の上側の開口を塞いでいる。
周壁部47bは、天板部47aの後側(-X側)の端部から下方に突出している。周壁部47bは、連結筒部45に設けられた切り欠き部45b内に嵌め合わされて、切り欠き部45bを埋めている。周壁部47bの下側の端部は、ヒンジ部40aを介して連結筒部45の後側の壁部のうち切り欠き部45bの下側の縁部に繋がっている。
【0030】
シール筒部47cは、天板部47aから下方に延びている。本実施形態においてシール筒部47cは、容器軸Oと同軸に配置され、下方に開口する円筒状である。シール筒部47cは、注出筒部46の内部に上方から嵌合されている。シール筒部47cの下側の端部は、注出筒部46に設けられた切り欠き部46aよりも下方に位置する。蓋部47が閉じられた状態において、シール筒部47cは、注出筒部46の上側の端部内を閉塞している。
【0031】
係止部47dは、天板部47aの後側の端部に設けられている。係止部47dは、天板部47aから径方向外側(-X側)に突出する腕部47eと、腕部47eの径方向外側の端部から下方に突出する爪部47fと、を有する。
図1に二点鎖線で示すように、蓋部47が開いた状態において係止部47dは、爪部47fが係止部49の爪部49bに径方向内側から係合することにより、係止部49に下方から係止される。
【0032】
栓部材50は、頂壁部41の下方に位置する。栓部材50は、容器本体10の内部に位置する。栓部材50は、容器軸方向Zに沿って頂壁部41から離れる向き(-Z向き)、つまり下方にスライド移動可能に基筒部材40に取り付けられている。栓部材50は、第1栓部51と、第2栓部52と、を有する。
第1栓部51は、容器軸方向Zに沿って延び容器軸方向Zの両側に開口する筒状部51aと、筒状部51aの上側の端部から上方に突出する挿通部51bと、を有する。
【0033】
本実施形態において筒状部51aは、仮想軸AXと同軸に配置された円筒状である。筒状部51aの上側部分は、嵌合筒部44b内に嵌合されている。筒状部51aの上側の端部は、嵌合突起44aに外嵌されている。つまり、嵌合突起44aは、筒状部51aの上側の端部内に嵌合されている。筒状部51aの容器軸方向Zの端部のうち上側の端部は、容器本体10の内部側(-Z側)、つまり下側から空気孔41aを塞いでいる。これにより、第1栓部51は、容器本体10の内部側から空気孔41aを塞いでいる。空気孔41aは、第1栓部51によって容器本体10内の内容物Cが通過できないように塞がれている。本実施形態では、筒状部51aの外周面と嵌合筒部44bの内周面との間、および嵌合突起44aの外周面と筒状部51aの内周面との間が、全周に亘って液密にシールされ、内容物Cが通過できないようになっている。筒状部51aの下側部分は、嵌合筒部44bよりも下方に突出している。本実施形態において筒状部51aの内径は、注出孔41bの内径よりも小さい。言い換えれば、注出孔41bの内径は、筒状部51aの内径よりも大きい。なお、筒状部51aの内径は、注出孔41bの内径と同じであってもよいし、注出孔41bの内径より大きくてもよい。
【0034】
挿通部51bは、容器本体10の内部側(-Z側)から空気孔41aに通されて頂壁部41よりも容器本体10の外部側(+Z側)に突出している。言い換えれば、挿通部51bは、下側から空気孔41aに通されて頂壁部41よりも上側に突出している。
図3に示すように、本実施形態において挿通部51bは、仮想軸AXを左右方向Yに挟んで一対設けられている。一対の挿通部51bは、互いに左右方向Yに対称な形状である。一対の挿通部51bにおける他方の挿通部51bと反対側の面は、容器軸方向Zから見て、仮想軸AXを中心とする円弧状である。
図2に示すように、一対の挿通部51bは、一対の空気孔41aのそれぞれに通されている。容器軸方向Zから見て、挿通部51bは、空気孔41aよりも小さい。挿通部51bは、空気孔41aの内周面から離れて位置する。
【0035】
図1に示すように、挿通部51bの上側の端部は、突起部48の上側の端部よりも上方に位置し、注出筒部46の上側の端部よりも下方に位置する。本実施形態において、挿通部51bの上側の端部は挿通部51bの容器軸方向Zの先端部であり、突起部48の上側の端部は突起部48の容器軸方向Zの先端部であり、注出筒部46の上側の端部は注出筒部46の容器軸方向Zの先端部である。つまり、挿通部51bの容器軸方向Zの先端部は、注出筒部46の容器軸方向Zの先端部よりも頂壁部41に近い位置に配置されている。また、突起部48の容器軸方向Zの先端部は、挿通部51bの容器軸方向Zの先端部よりも頂壁部41に近い位置に配置されている。
【0036】
第2栓部52は、第1栓部51の筒状部51aの外周面に繋がる腕部52aと、腕部52aの先端部に繋がる栓本体部52bと、を有する。
腕部52aは、径方向に延びる第1腕部52cと、第1腕部52cの径方向内側の端部から上方に延びる第2腕部52dと、を有する。
第1腕部52cは、第1栓部51の筒状部51aのうち嵌合筒部44bよりも下方に位置する部分から前方(+X方)に延びている。本実施形態において第1腕部52cの前側の端部には、容器軸Oが通っている。
本実施形態において第2腕部52dは、容器軸Oと同軸に配置された円柱状である。第2腕部52dは、嵌合筒部44bの前方に位置する。
【0037】
栓本体部52bは、第2腕部52dの上側の端部に繋がっている。本実施形態において栓本体部52bは、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する円筒状である。栓本体部52bの上側部分は、注出孔41bに下側から嵌合されている。栓本体部52bは、注出孔41bを塞いでいる。これにより、第2栓部52は、容器本体10の内部側から注出孔41bを塞いでいる。注出孔41bは、第2栓部52によって容器本体10内の内容物Cが通過できないように塞がれている。本実施形態では、栓本体部52bの外周面と注出孔41bの内周面との間が、全周に亘って液密にシールされ、内容物Cが通過できないようになっている。
【0038】
次に、
図4および
図5を用いて、本実施形態の詰め替え容器100の内容物Cを本容器200内に詰め替える手順について説明する。
図4および
図5において、詰め替え容器100の中心軸と本容器200の中心軸とは、容器軸O上に配置されている。
図4および
図5において詰め替え容器100の姿勢は、
図1から
図3に示す詰め替え容器100の姿勢に対して鉛直方向(Z軸方向)に反転した姿勢となっている。
図4および
図5において本容器200は、口部211が上方に開口する姿勢で配置されている。以下の本容器200における各部の相対位置関係の説明、および詰め替え容器100の内容物Cを本容器200内に詰め替える手順の説明においては、詰め替え容器100および本容器200が
図4および
図5の姿勢である場合について説明する。
【0039】
図4および
図5に示す本容器200は、本容器200を振ることで、本容器200の内部に収容された内容物Cを吐出孔221aから吐出させることが可能な振り出し容器である。
図4に示すように、本容器200は、口部211を有する有底筒状の本容器本体210と、本容器本体210の口部211に装着された中栓220と、を有する。
本容器本体210の口部211は、容器軸Oと同軸に配置され、上方に開口する円筒状である。口部211の外周面には、ネジ部211aが設けられている。
中栓220は、口部211の上方に位置する蓋壁部221と、蓋壁部221の径方向外周縁部から下方に突出する外筒部222と、蓋壁部221から下方に突出し外筒部222の径方向内側に位置する内筒部223と、を有する。
【0040】
本実施形態において蓋壁部221は、容器軸Oと同軸に配置された円板状である。蓋壁部221は、蓋壁部221を容器軸方向Zに貫通する吐出孔221aを有する。本実施形態において吐出孔221aは、容器軸Oと同軸に配置された円形状の孔である。吐出孔221aの内径は、注出筒部46の外径よりも大きい。蓋壁部221の径方向内側部分は、蓋壁部221の径方向外側部分よりも上方に突出する隆起部224である。隆起部224は、容器軸Oと同軸に配置された円環状である。
外筒部222は、口部211の上端部に外嵌されている。外筒部222は、口部211の上端部にアンダーカット嵌合されて装着されている。
内筒部223は、口部211の内部に嵌合されている。内筒部223の下端部は、外筒部222の下端部よりも下方に位置する。
【0041】
内容物Cの詰め替えを行う作業者は、
図4に示すように蓋部47を開けた状態で、詰め替え容器100を鉛直方向(Z軸方向)に逆さまにして、本容器200に上方から近づける。このとき、蓋部47は、係止部47dが係止部49に係止された状態となっている。これにより、蓋部47が自重によって閉じる向きに動くことが抑制される。したがって、内容物Cの詰め替え作業を行う際に蓋部47が邪魔になりにくい。
【0042】
作業者は、吐出孔221a内に注出筒部46を通しつつ、連結筒部45を本容器200の口部211の上端部に被せる。そして、作業者は、詰め替え容器100と本容器200とを容器軸O回りに相対回転させて、連結筒部45のネジ部45aを口部211のネジ部211aに螺合していく。これにより、詰め替え容器100と本容器200とが互いに容器軸方向Zに近づいていく。作業者は、
図5に示すように、蓋壁部221の径方向外側部分が突起部48に接触するまで、詰め替え容器100と本容器200とを容器軸O回りに相対回転させて螺合していき、詰め替え容器100を本容器200に取り付ける。詰め替え容器100が本容器200に取り付けられた状態において、注出筒部46は、本容器200の口部211内に挿入されている。注出筒部46の外周面と吐出孔221aの内周面との間には全周に亘って隙間が設けられている。
【0043】
ここで、蓋壁部221の径方向外側部分が突起部48に接触する前に、隆起部224が連結筒部45内に突出している挿通部51bに接触する。そのため、蓋壁部221の径方向外側部分が突起部48に接触するまで詰め替え容器100と本容器200とを螺合すると、
図5に示すように、隆起部224によって挿通部51bが上方に押されて、栓部材50が頂壁部41から離れる向きにスライド移動する。
【0044】
これにより、第1栓部51における筒状部51aの下端部、つまり頂壁部41側の端部が嵌合突起44aよりも上方に移動して、筒状部51aの下端部が開放される。この状態では、詰め替え容器100の容器本体10の内部と本容器本体210の内部とが、注出筒部46の外周面と吐出孔221aの内周面との隙間、中栓220の上面と頂壁部41の下面との隙間、空気孔41a、嵌合筒部44bの内部、および第1栓部51の筒状部51aの内部を介して連通する。つまり、空気孔41aが開放された状態となる。また、第2栓部52における栓本体部52bが注出孔41bよりも上方に移動して、注出孔41bが開放される。これにより、詰め替え容器100の容器本体10の内部と本容器本体210の内部とが、注出孔41bおよび注出筒部46の内部を介して連通する。
【0045】
以上のように、栓部材50は、詰め替え容器100が本容器200に取り付けられることで、容器軸方向Zに沿って頂壁部41から離れる向きにスライド移動して空気孔41aおよび注出孔41bを開放可能である。これにより、
図5において矢印で示すように、容器本体10内の内容物Cが注出孔41bから注出筒部46に流れ、注出筒部46内から本容器200の本容器本体210内に注入される。また、
図5において矢印で示すように、本容器200の本容器本体210内の空気Aが、注出筒部46の外周面と吐出孔221aの内周面との隙間、中栓220の上面と頂壁部41の下面との隙間、空気孔41a、嵌合筒部44bの内部、および第1栓部51の筒状部51aの内部を通って、容器本体10の内部に流れる。このように、本容器本体210内の空気Aを外部に逃がしつつ、本容器本体210内に内容物Cを注入できる。そのため、詰め替え容器100の容器本体10内の内容物Cを、本容器200の本容器本体210内に好適に詰め替えることができる。また、本容器200の中栓220を外さずに内容物Cを本容器本体210内に詰め替えることができる。また、本実施形態では、内容物Cが通る注出孔41bの内径は、空気Aが通る筒状部51aの内径よりも大きい。そのため、注出孔41bを介して内容物Cをより好適に本容器本体210内に注入できる。これにより、詰め替え容器100の容器本体10内の内容物Cを、本容器200の本容器本体210内に、より好適に詰め替えることができる。
【0046】
本実施形態によれば、第1栓部51は、容器本体10の内部側から空気孔41aに通されて頂壁部41よりも容器本体10の外部側に突出する挿通部51bを有する。そのため、上述したように、挿通部51bを容器本体10の内部側に押すことで栓部材50を容器軸方向Zに沿って頂壁部41から離れる向きにスライド移動させることができ、空気孔41aおよび注出孔41bを開放することができる。また、本実施形態によれば、挿通部51bの容器軸方向Zの先端部は、注出筒部46の容器軸方向Zの先端部よりも頂壁部41に近い位置に配置されている。そのため、本容器200によって挿通部51bが押される位置まで詰め替え容器100と本容器200とを近づけた状態において、注出筒部46を本容器200内に挿入された状態にできる。これにより、注出筒部46が本容器200内に挿入される前に空気孔41aおよび注出孔41bが開放されることを抑制できる。したがって、注出孔41bから注出される内容物Cが意図せず本容器200の外部に漏れることを抑制できる。また、例えば、詰め替え容器100を本容器200に取り付ける際などに、詰め替え容器100の基筒部材40を意図せず他の対象にぶつけるなどした場合であっても、注出筒部46よりも連結筒部45内の奥側(頂壁部41側)に配置された挿通部51bには他の対象が接触しにくい。そのため、挿通部51bが意図せずに押されることを抑制でき、空気孔41aおよび注出孔41bが意図せず開放されることを抑制できる。これにより、内容物Cが意図せず本容器200の外部に漏れることをより抑制できる。以上により、本実施形態によれば、詰め替え容器100において、意図しない内容物Cの漏出を抑制できる。なお、仮に注出筒部46に他の対象が接触しても空気孔41aおよび注出孔41bが開放されないため、内容物Cの漏出が抑制される。
【0047】
また、本実施形態によれば、基筒部材40は、頂壁部41から容器本体10の外部側に突出する突起部48を有する。突起部48の容器軸方向Zの先端部は、挿通部51bの容器軸方向Zの先端部よりも頂壁部41に近い位置に配置されている。そのため、突起部48に本容器200を突き当てることで詰め替え容器100と本容器200とを容器軸方向Zに位置決めできる。また、突起部48の突出高さの分だけ本容器200と頂壁部41との間に隙間が設けられた状態で、詰め替え容器100と本容器200とを連結できる。これにより、本容器200によって空気孔41aが塞がれることを抑制できる。したがって、詰め替え容器100と本容器200とを連結した状態において、本容器200内の空気Aを詰め替え容器100内に好適に逃がすことができ、内容物Cの詰め替えをより好適に行うことができる。また、突起部48が挿通部51bよりも頂壁部41に近い位置に配置されているため、挿通部51bが本容器200によって押される前に本容器200が突起部48に接触することを抑制できる。そのため、詰め替え容器100を本容器200に取り付けた際に、空気孔41aおよび注出孔41bが開放されないことを抑制できる。
【0048】
また、本実施形態によれば、第1栓部51は、容器軸方向Zに沿って延び容器軸方向Zの両側に開口する筒状部51aを有する。基筒部材40は、頂壁部41から容器本体10の内部側に突出する嵌合突起44aと、頂壁部41から嵌合突起44aよりも容器本体10の内部側に延び、嵌合突起44aを囲む嵌合筒部44bと、を有する。筒状部51aは、嵌合筒部44b内に嵌合されている。嵌合突起44aは、筒状部51a内に嵌合されている。筒状部51aは、容器本体10の内部側から空気孔41aを塞いでいる。そのため、第1栓部51によって空気孔41aを塞いでいる状態において、嵌合筒部44bの内周面と筒状部51aの外周面との間、および筒状部51aの内周面と嵌合突起44aの外周面との間などを好適にシールしやすく、空気孔41aから内容物Cが漏れることを好適に抑制できる。一方、第1栓部51が容器本体10の内部側にスライド移動した際、筒状部51aの内部から嵌合突起44aが外れると、空気孔41aが、筒状部51aの内部を介して本容器200の本容器本体210内と連通する。これにより、空気孔41aが開放される。このように、本実施形態によれば、第1栓部51によって好適に空気孔41aを塞ぎつつ、内容物Cを詰め替える際に栓部材50がスライド移動した場合には容易に空気孔41aを開放可能となっている。
【0049】
また、嵌合筒部44bが嵌合突起44aよりも容器本体10の内部側に延びているため、筒状部51a内から嵌合突起44aが外れる位置まで第1栓部51がスライド移動しても、筒状部51aの一部を嵌合筒部44b内に嵌合したままの状態とできる。これにより、
図5に示すように栓部材50がスライド移動した後の状態においても、栓部材50を嵌合筒部44bによって支持することができる。したがって、スライド移動した後の栓部材50が倒れるなどして内容物Cの注出を阻害することを抑制できる。
【0050】
なお、本発明は上述した実施形態に限られず、以下の構成および方法を採用することもできる。
栓部材は、第1栓部および第2栓部を有し、容器軸方向に沿って頂壁部から離れる向きにスライド移動して空気孔および注出孔を開放可能であれば、どのような構成であってもよい。第1栓部は、挿通部を有し、容器本体の内部側から空気孔を塞げるならば、どのような構成であってもよい。第2栓部は、容器本体の内部から注出孔を塞げるならば、どのような構成であってもよい。
詰め替え容器によって内容物が詰め替えられる本容器は、振り出し容器に限られず、どのような容器であってもよい。また、詰め替えられる内容物は、特に限定されない。
【0051】
また、詰め替え容器と本容器との連結方法は、特に限定されず、螺合以外の方法であってもよい。例えば、上述した実施形態において、連結筒部45の内側に本容器200の口部211が挿し込まれて連結筒部45が口部211に外嵌することで詰め替え容器100と本容器200とが連結されてもよい。この場合、連結筒部45は、口部211に対してアンダーカット嵌合により装着されていてもよい。
以上、本明細書において説明した各構成および各方法は、相互に矛盾しない範囲内において、相互に組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0052】
10…容器本体、11…口部、40…基筒部材、41…頂壁部、41a…空気孔、41b…注出孔、44a…嵌合突起、44b…嵌合筒部、46…注出筒部、48…突起部、50…栓部材、51…第1栓部、51a…筒状部、51b…挿通部、52…第2栓部、100…詰め替え容器、200…本容器、C…内容物、O…容器軸、Z…容器軸方向