(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】高密度屋内農業のための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
A01G 31/00 20180101AFI20240510BHJP
A01G 31/04 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
A01G31/00 612
A01G31/04 Z
(21)【出願番号】P 2021566991
(86)(22)【出願日】2020-05-08
(86)【国際出願番号】 US2020032218
(87)【国際公開番号】W WO2020227681
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2021-12-10
(32)【優先日】2019-05-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521491613
【氏名又は名称】80・エーカーズ・アーバン・アグリカルチャー・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】80 ACRES URBAN AGRICULTURE INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】キャナイプ,トレイシー・アラン
(72)【発明者】
【氏名】ゼルカインド,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】リビングストン,パトリシア
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/208906(WO,A1)
【文献】特開2001-16981(JP,A)
【文献】特開平9-23762(JP,A)
【文献】登録実用新案第3156190(JP,U)
【文献】国際公開第2019/077569(WO,A1)
【文献】実開平6-72344(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 31/00 - 31/06
A01G 7/00
A01G 9/14 - 9/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋内農業モジュールであって、
構造型シーリングと複数の構造型壁とを備えるコンテナコンパートメントであって、前記コンテナコンパートメントは生育ゾーンと制御ゾーンに分けられ、各々が複数の植物を有するトレイを乗せた複数のカートを支持するように構成された複数の水平と垂直のフレーム部材を有するシャーシが前記生育ゾーンに位置する、前記コンテナコンパートメントと、
前記屋内農業モジュールのドロップシーリングと前記構造型シーリングとの間に空気を導くように一体化された送風ユニットと、
前記ドロップシーリングと前記構造型シーリングとの間に位置するプレナム空間に吹き込まれる冷たく乾燥した空気を生成することによって、前記生育ゾーン内の空気を調節するように構成された空調ユニットとを備え、
前記冷たく乾燥した空気が、前記ドロップシーリングと前記コンテナコンパートメントの前記複数の構造型壁の少なくとも1つとの間の隙間から前記プレナム空間から前記生育ゾーンに直接流れ、前記生育ゾーンの前記シャーシに接触する、前記屋内農業モジュール。
【請求項2】
前記屋内農業モジュールの制御ゾーン内の前記コンテナコンパートメントの少なくとも1つの構造型壁を通して搭載された少なくとも1つの除湿器をさらに備える、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項3】
前記生育ゾーン内の前記シャーシは、前記複数のカートを乗せた1つまたは複数の段を備える、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項4】
前記制御ゾーンは、前記屋内農業モジュール内で環境パラメータを制御するように構成された制御パネルをさらに備える、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項5】
水平気流は、前記生育ゾーン内に位置する送風ユニットなしで、前記生育ゾーン内の前記複数のカートの間に維持される、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項6】
前記シャーシは複数の車輪をさらに備える、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項7】
前記シャーシは前記コンテナコンパートメントに取り外し可能に連結される、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項8】
前記複数の段は、前記コンテナコンパートメントの第1の端壁から第2の端壁まで延出し、前記空気は、前記生育ゾーン内の前記第1の端壁から前記第2の端壁に流れる、請求項3に記載の屋内農業モジュール。
【請求項9】
前記プレナム空間の高さは、前記生育ゾーン内で隣接する植物を水平方向に通過する気流を制御するように調節可能である、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項10】
前記水平気流は、実質的に層流であって、前記層流は、前記コンテナコンパートメントの一方の端壁から反対側の端壁まで流れる、請求項5に記載の屋内農業モジュール。
【請求項11】
前記ドロップシーリングは、複数のパネルを備え、前記複数のパネルのそれぞれは、繊維ガラス強化プラスチック(FRP)基板を備える、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項12】
前記生育ゾーン内の前記植物に隣接する前記水平気流の速度は、195フィート毎分より大きく、295フィート毎分よりも小さい、請求項5に記載の屋内農業モジュール。
【請求項13】
前記送風ユニットと前記空調ユニットは、前記屋内農業モジュール内に分散された複数の湿度センサによって収集された湿度データに基づき、前記複数の植物の所定の生育条件を提供するように制御される、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項14】
前記プレナム空間内の気流は、前記コンテナコンパートメントの前記ドロップシーリングと構造型側壁と少なくとも1つ端壁との間に位置するディヒューザスロットを通って下方に移動し、さらに、前記複数の植物への空気循環を提供するために、前記シャーシの段の間の空間に入る、請求項1に記載の屋内農業モジュール。
【請求項15】
前記ディヒューザスロットの幅は、1.5インチより大きく、4インチより小さい、請求項14に記載の屋内農業モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許出願第62/845,822号(2019年5月9日に出願)の利益を主張する。なおこの文献の全体は参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、一般的に屋内農業システムに関し、より詳しくは、高密度屋内農業モジュールを使用した屋内農業のための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0003】
世界の食糧生産システムは、今後数十年で非常に重要な課題に対処する必要がある。農業活動の環境への影響を減らしながら、世界の増加する人口に食糧を提供する方法を見出すことは非常に重要である。温室及び屋内農業を含む環境制御型農業(CEA)は、いくつかの作物について従来の生産に対して現実的な代替案を提供する。屋内垂直農業により、季節を問わずより早く、より制御された生産が可能になる。さらに、屋内垂直農業は、害虫、汚染、重金属及び病原菌などのその他の環境変動の影響を受けることがない。また、屋内垂直農業は、栄養素の損失をゼロにする、必要な土地を減らす、廃棄物をより良く制御する、生産損失を減らす、輸送コストを削減する、清浄な水の使用量を減らすことによって、環境への影響を軽減することができる。したがって、屋内垂直農業は非常に重要な課題への対処の一助となることができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、現在の屋内垂直農業の方法及びシステムは、実現するには比較的費用がかかり、作物育成に部屋またはコンテナ内の利用可能な空間を効率的に使用していない。例えば、屋内農業システムを実現するために、制御可能な環境下で作物または植物を育成するために、密閉された部屋またはコンテナを提供した後、構成する必要がある。照明、温度、湿度及び気流などの環境パラメータが、部屋またはコンテナ内で制御可能になることによって、上述の屋内農業の利点が達成される。しかしながら、このような環境制御は、比較的高額なセンサ及び制御システムを必要とする。また、植物を収納するための棚及び/またはラックを部屋またはコンテナ内に配置しなければならず、また比較的大きなサイズの部屋またはコンテナについて、人間の作業者が密閉された部屋またはコンテナ内を歩き、棚及び/またはラックのそれぞれにアクセスできるように、部屋またはコンテナ内に空間が確保される。よって、部屋またはコンテナ内の空間の多くは、植物を生育するために確保されず、部屋またはコンテナ内で人間がアクセス及び移動できるように確保される。これは、植物/作物の生育のために密閉された部屋またはコンテナ内で価値ある限られた空間が非効率的に利用されるということである。したがって、屋内農業のための現在の方法及びシステムは満足のいくものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の態様は、添付の図面とともに読むと、以下の詳細な説明からもっともよく理解される。なお、様々な特徴は必ずしも原寸に比例するとは限らない。実際、様々な要素の寸法及び幾何学的形状を、説明を明確にするために任意に大きくする、または小さくする場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業コンテナまたはモジュール100を設けるために使用することができる標準的な輸送用コンテナの斜視図を示す。
【
図1B】本発明のいくつかの実施形態による、各垂直層が植物トレイの複数の段を有し、モジュール100の内部幅全体にわたり延出する植物トレイの複数の垂直層を明らかにするために、一端が開放された屋内農業モジュール100の斜視説明図を示す。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態による、空気循環システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な側面図を示す。
【
図3A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の空気循環システムによって提供される空気循環のパターンを示す。
【
図3B】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の空気循環システムによって提供される空気循環のパターンを示す。
【
図3C】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の空気循環システムによって提供される空気循環のパターンを示す。
【
図4A】本発明のいくつかの実施形態による、水循環システム及び照明システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な側面図を示す。
【
図4B】本発明のいくつかの実施形態による、水循環システム及び照明システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な側面図を示す。
【
図4C】本発明のいくつかの実施形態による、水循環システム及び照明システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な側面図を示す。
【
図4D】本発明のいくつかの実施形態による、水循環システム及び照明システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な上面図を示す。
【
図5A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100のシャーシ104の例示的な水平フレームアセンブリ500の拡大正面図を示す。
【
図5B】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100のシャーシ104の例示的な水平フレームアセンブリ500の拡大斜視図を示す。
【
図6A】本発明のいくつかの実施形態による、ステッピングモータアセンブリ600を示す。
【
図6B】本発明のいくつかの実施形態による、ステッピングモータアセンブリ600を示す。
【
図7A】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ排水インサートを示す。
【
図7B】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ排水インサートを示す。
【
図8A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の例示的なカート設計を示す。
【
図8B】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の例示的なカート設計を示す。
【
図8C】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の例示的なカート設計を示す。
【
図8D】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の例示的なカート設計を示す。
【
図8E】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の例示的なカート設計を示す。
【
図9A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100用トレイ処理システム900の例示的な図を示す。
【
図9B】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール用コントローラの例示的なブロック図を示す。
【
図10A】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図10B】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図10C】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図10D】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図10E】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図10F】本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボットのアタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。
【
図11】は、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の制御システム1100の例示的なブロック図を示す。
【
図12A】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール1200の斜視図を示す。
【
図12B】本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール1200の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
当業者が本発明を製作、使用できるように、本発明の様々な例示的な実施形態を、添付の図面を参照しながら以下で説明する。当業者には明らかなように、本開示を読んだ後、本明細書に記載の実施例は、発明の要旨から逸脱しない範囲で様々な変更または修正を行うことができる。よって、本発明は本明細書に記載するまたは示す例示的な実施形態及び応用に限定されるものではない。また、本明細書に開示される方法のステップの特定の順序または階層は、例示的な手法にすぎない。設計の選好に基づき、開示の方法または処理のステップの特定の順序または階層を、本発明の範囲内で再配置することができる。よって、本明細書で開示する方法及び技術は、サンプル的な順序で様々なステップまたは行動を提示するものであり、明示的に別段の記載がない限り、本発明は提示された特定の順序または階層に限定されるものではないことは当業者には理解される。
【0008】
本発明の実施形態を添付の図面を参照しながら詳細に説明する。同一または類似の構成要素は、異なる図面に示されているとしても、同一または類似の参照番号で示されることがある。本開示を簡略化するために、構成要素及び配置の具体例を以下で説明する。言うまでもなく、これらは一例にすぎず、限定を意図するものではない。例えば、ある要素が別の要素「に接続される」または「連結される」と称されるとき、その要素がその他の要素に直接接続される場合であっても、1つまたは複数の仲介要素が存在する場合であってもよいことが理解される。
【0009】
図1Aは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業コンテナまたはモジュール100を設けるために使用し得るコンテナまたは筐体100の斜視図を示す。いくつかの実施形態において、コンテナ100は、大洋または海を横断する商品輸送で使用される標準の輸送用コンテナであり、通常は貨物タンカーに搭載され、その後「18輪」トラックによって陸上に積載可能に輸送される。このような標準的な輸送用コンテナは、今日ではどこにでもあり、使用済み輸送用コンテナは比較的安価に購入することができる。よって、以下でさらに詳細に説明するように、本発明のいくつかの実施形態によれば、比較的安価な「既成」コンテナを、屋内農業モジュール100に後付けすることができる。標準的な輸送用コンテナ100は、通常、鋼鉄製で、完全に密閉されている。
図1Aに示されるように、通常の輸送用コンテナ100は、細長い矩形の箱型で、屋根120、床130、2つの側壁140,前壁150、及び後壁160を有する。いくつかの実施形態において、前壁150に(図示しない)二重扉が設けられ、コンテナ100内の作物または植物(以後、まとめて「作物」と称する)に(例えば、積み込み、積み下ろし、検査、処理などのために)アクセスすることができるようになっている。所望なように様々なタイプの扉(例えば、一重扉、二重扉、回転式扉など)を前壁150に後付けすることができる、または、標準的な輸送用コンテナ150の既存の扉を使用することができる。同様に、後壁160に様々なタイプの扉を後付けすることができ、以下でさらに詳細に説明するように、人員がコンテナ100の後部領域に位置する環境制御システム及び機器にアクセスできるようになっている。
【0010】
標準的な輸送用コンテナは、通常、長さ(L)が40フィート、高さ(H)が9フィート6インチ、幅(W)が8フィートである。本発明者らは、標準的な輸送用コンテナの寸法は、特に、作物が最大容積まで占め、通年農業のための環境制御が設けられるとき、屋内農業へのコスト効率のよい手法を提供することになることを発見した。しかしながら、代替の実施形態において、本発明は、屋内農業モジュール100を提供するための標準的な輸送用コンテナに後付けすることに限定されないことが理解される。本発明の様々な代替実施形態によれば、本明細書に開示される発明の原理に基づき、類似のまたは異なる寸法で、同一または異なる材料から作られる、その他のタイプの筐体、コンテナ、または構造物を使用することも可能である。
【0011】
図1Bは、本発明のいくつかの実施形態による、コンテナ100の内部コンパートメント102を示すために、前壁150が開放または取り外された状態の屋内農業モジュール100の例示的な斜視図を示す。図示の実施形態において、以下で別個に詳細に説明される空気循環システム、液体循環システム、及び照明システムは、図示の明確化のために、屋内農業モジュール100では省略されている。
図1Bに示されるように、屋内農業モジュール100は、内部コンパートメント102を備える。いくつかの実施形態において、モジュール100は、以下でさらに詳細に説明するように、屋内農業用に後付けされる標準的な輸送用保冷コンテナである。図示の実施形態において、屋内農業モジュール100は、シャーシ104を備える。いくつかの実施形態において、シャーシ104は、複数の垂直フレーム部材及び複数の水平フレーム部材を備える。図示の実施形態において、シャーシ104は、4つの段、すなわち、第1の段106-1、第2の段106-2、第3の段106-3、及び第4の段106-4を備える。シャーシ104の4つの段106はそれぞれ、コンテナコンパートメント102の第1の壁108-1から第2の壁108-2まで第1の方向(すなわちx方向)に延出する。いくつかの実施形態において、第1の壁108-1及び第2の壁108-2は、コンテナコンパートメント102の長辺に沿った側壁である。
【0012】
シャーシ104の4つの段106はそれぞれ、第1の方向に垂直な第2の方向(すなわち、y方向)に沿って延出する3対のガイドレール110を備える。いくつかの実施形態において、3対のガイドレール110は、1つの段106における3対のガイドレールがコンテナコンパートメント102の全幅(すなわち、第1の壁108-1と第2の壁108-2間のスペース)を占めるように互いに並列し、横ならびに構成される。
【0013】
図示の実施形態において、1対のガイドレール110上で回転するようなサイズで互いに離間した車輪を備えた複数のカート112が、シャーシ104内に移動可能に配置される。以下でさらに詳細に記載するように、複数のカート112はそれぞれ、(図示しない)カートカップラを介して同じ1対のガイドレール110上で隣接するカート112に着脱可能に繋げられている。いくつかの実施形態において、以下でさらに詳細に説明するように、カートカップラは、また、移送時に多関節ロボットに連結され、固定されるように構成される。屋内農業モジュール100内の複数のカート112のそれぞれは、1つのトレイを乗せるように構成され、トレイは複数の、植物が植えられた(図示しない)種ポッドを収容する。いくつかの実施形態において、種ポッドは、複数の穴を備え、穴の配列は、複数の植物の生育条件に応じて決定される。いくつかの実施形態において、3対のガイドレールのそれぞれは、8台のカートを乗せることができ、屋内農業モジュール100は、最大96台のカートを乗せることができる。
【0014】
いくつかの実施形態によれば、及び以下でさらに詳細に説明するように、対応するカート内の各トレイに光照射及び液体供給を行うために、照明アセンブリ及び水循環アセンブリは、シャーシ104の複数の水平フレーム部材に搭載される。いくつかの実施形態において、コンテナコンパートメント102は、完全密閉環境下で生育条件(例えば、湿度、温度、CO2レベルなど)を維持するために、第1端で(図示しない)巻上げ扉を使用して完全に閉鎖される。巻上げ扉は、例えば、1台のカートのコンパートメント102内外への移送中に開放される。なお、
図1A及び1Bに示される屋内農業モジュール100は、一例にすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。したがって、本発明のいくつかの実施形態によれば、
図1の屋内農業モジュール100内のシャーシは、任意の数の段106、任意の数のガイドレール110を備え、任意の数のカート112を乗せることができることが理解される。
【0015】
図2は、本発明のいくつかの実施形態による、空気循環システムを備えた屋内農業モジュール100の例示的な側面図を示す。図示の実施形態において、以下で詳細に説明される液体循環システム及び照明システムは、図示の明確化のために、省略されている。図示の実施形態において、屋内農業モジュール100は、コンテナコンパートメント102を備え、コンテナコンパートメント102は、Y方向に沿って2つのゾーン、すなわち、第1のゾーン202と第2のゾーン204に分けられる。いくつかの実施形態において、第1のゾーン202は生育ゾーンであり、第2のゾーン204は制御ゾーンである。いくつかの実施形態において、第1のゾーン202は、複数のカート112を支持するための複数の水平及び垂直フレーム部材を備えたシャーシ104を備え、複数のカート112はそれぞれ、上述の通り、(図示しない)複数の植物を備えた1つのトレイを乗せる。いくつかの実施形態において、コンテナコンパートメント102は、巻上げ扉218をコンテナコンパートメント102の第1端に備える。さらに、コンテナコンパートメント102は、構造型床222を備える。
【0016】
いくつかの実施形態において、第2のゾーン204は、送風ユニット206、空調ユニット208、及び少なくとも1つの除湿器210を備える。図示の実施形態において、第1のゾーン202は、ドロップシーリング212をさらに備え、ドロップシーリング212は送風ユニット206に連結される。いくつかの実施形態において、送風ユニット206、空調ユニット208、少なくとも1つの除湿器210、及びドロップシーリング212は、コンテナコンパートメント102の第1のゾーン202におけるシャーシ104の異なる段106で複数のカート112のそれぞれに乗せられた複数の植物のために、制御された温度で効果的な空気循環システムを提供するように構成される。空気循環システムのこれらの構成要素によって形成される気流パターンについて、以下で詳細に説明する。いくつかの実施形態において、制御ゾーン204は、制御パネル214をさらに備え、制御パネル214は、屋内農業モジュール100内で環境パラメータを監視、維持、及び制御するように構成されるが、制御パネル214については以下で詳細に説明する。いくつかの実施形態において、制御ゾーン204内の少なくとも1つの除湿器210は、第2端で屋内農業モジュール100の後壁160を介して取り付けられ、ラック216によって支持される。
【0017】
図3A~3Bは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の空気循環システムによって提供される空気循環のパターンを示す。
図3Aは、断面側面図であり、
図3Bは、屋内農業モジュール100の断面上面図であり、
図3Cは、屋内農業モジュール100の3次元(3D)図である。図示の実施形態において、空気循環システムは、送風ユニット206、空調ユニット208、ドロップシーリング212,及び除湿ユニット210を備える。いくつかの実施形態において、送風ユニット206は、植物の質量及びコンテナの容積に基づいたサイズを有する。いくつかの実施形態において、空調ユニット208は、屋内農業モジュールの生育ゾーン内の空気を調節するために用いられ、照明アセンブリから生成される熱に基づいたサイズを有する。一般的に、生育ゾーン202内では、植物の近くに空気の層流を形成するのが望ましい。
【0018】
いくつかの実施形態において、空調ユニット208は、冷たく乾燥した空気を生成し、空気はその後再循環ファンに引き込まれ、生育ゾーン202の上部に位置するドロップシーリング212の上方の空間(すなわち、プレナム空間)に送り込まれる。いくつかの実施形態において、ドロップシーリング212は、以下で詳細に説明するように、空気の移動を容易にするように左右の側部に沿って間隙を有する。冷たい空気がドロップシーリング212に入るとき、加圧され、正の変位を発生させる。変位によって、空気の一部が側壁を下りながら分散される。いくつかの実施形態において、電動ダンパが、プレナムから出る残りの空気量を制御する。いくつかの実施形態において、制御プログラムの所定の設定点は、植物の質量が生育サイクルの異なる段階中に増加するにつれ、気流を調整する。この設計において、空気循環システムは、再調整されるために戻るとき、熱と湿度を拾い上げるプッシュプル式空気交換として機能する。
【0019】
図示の実施形態において、送風ユニット206及び空調ユニット208は、屋内農業モジュール100のドロップシーリング212と構造型シーリング220との間のプレナム空間302に空気を送り込むように、ドロップシーリング212の第2端と一体化している。いくつかの実施形態において、プレナム空間の高さ304は所定または固定の高さである。例えば、1つの実施形態において、プレナム空間302の高さ304は6インチである。いくつかの実施形態において、プレナム空間302の高さ304は、ドロップシーリング212及び構造型シーリング220によって画定され、屋内農業モジュール100内の生育条件の要件に応じて調整、傾斜、及びカスタマイズすることができる。いくつかの実施形態において、プレナム空間302の高さ304は、5~8インチの範囲である。なお、プレナム空間302内の最適な気流は、プレナム空間302のサイズ及び送風ユニット206の出力を修正することによって達成することができる。いくつかの実施形態において、気流は、前壁150近くの先端で、1260フィート/分から1400フィート/分の速度でプレナム空間302から出る。プレナム空間での気流の速度は、生育ゾーンのサイズに比例してもよい。いくつかの実施形態において、空気循環システムは、プレナムの出口において、生育ゾーン容積の1立法フィート当たり0.581~0.651フィート/分の範囲の気流を生成する。
【0020】
いくつかの実施形態において、ドロップシーリング212の厚さ308は約1/8インチである。いくつかの実施形態において、ドロップシーリング212は、複数のパネルを備え、複数のパネルのそれぞれは、繊維ガラス強化プラスチック(FRP)基板を備える。いくつかの実施形態において、FRP基板は、幅219.5センチメートル、長さ1066.80センチメートルで設置される。いくつかの実施形態において、送風ユニット206は、少なくとも1つのファンを備える。いくつかの実施形態において、送風ユニットは、毎分8520立方センチメートルの範囲の気流を提供する。
【0021】
図示の実施形態において、強制給気310が、送風ユニット206で生成され、空調ユニット208で調節された後に第2端からプレナム空間302に入る。送風ユニット206は、植物の質量及びコンテナ102の容積に応じて決定される容量を有する。強制給気310は、プレナム空間302でより高い空気圧を生成し、その結果、屋内農業モジュール内で空気循環が活発になる。いくつかの実施形態において、送風ユニット206からの強制給気310は冷たく乾燥している。いくつかの実施形態において、強制給気310の一部は、プレナム空間302によって導かれ、第2端から第1端にプレナム空間302を通って水平方向に排出される。いくつかの実施形態において、電動ダンパは、第1端から出る強制給気310の一部の容量を制御する。その後強制給気310は、コンテナ102のドロップシーリング212と前壁150(または巻上げ扉218)の間を、前部間隙307を通って下方に導かれる。いくつかの実施形態において、前部間隙307は、12~17インチの間である。また、強制給気310は、コンテナコンパートメント102のドロップシーリング212と構造型側壁108-1、108-2との間で側部ディヒューザスロット312を通って垂直方向下方311にも流れる。いくつかの実施形態において、ディヒューザスロット312の幅306は、約1と10/16インチ(4.13センチメートル)である。いくつかの実施形態において、ディヒューザスロット312の幅306は1.5インチ~4インチに変化させることができる。いくつかの実施形態において、空気循環システムは、垂直気流311の速度を98フィート/分~177.17フィート/分(0.5メートル/秒~0.9メートル/秒)の間に維持する。垂直気流311の速度を98フィート/分に落とすことができるが、垂直気流の速度は295フィート/分(1.5メートル/秒)を超えないことが望ましいことを理解されたい。
【0022】
下方垂直気流311は、トレイ内の複数の植物に効率よく空気を循環させるために、複数の段106の間の空間に入る。気流は、生育ゾーン202内のシャーシ104の複数の段106の間で水平方向311に続く。屋内農業モジュール100の空気循環システムは、内部で生育されている植物に隣接した複数の段106の間で水平気流313の実質的な層流を維持する。いくつかの実施形態において、空気循環システムは、水平気流313の速度を195フィート/分~295フィート/分(1メートル/秒~1.5メートル/秒)の間に維持する。いくつかの実施形態において、空気循環システムは、水平気流313の速度を19フィート/分~60フィート/分(0.1メートル/秒~0.3メートル/秒)の間に維持する。水平気流313の速度を10フィート/分(0.05メートル/秒)に落とすことができるが、垂直気流の速度は390フィート/分(2メートル/秒)を超えないことが望ましいことを理解されたい。水平気流313の速度は、以下の変数、すなわち、生育ゾーンの容積、送風ユニット206の出力、プレナム空間302のサイズ、間隙307、側部ディヒューザスロット312のサイズ、及び段106の間の距離、の任意の組み合わせを変化させることによって制御してもよい。
【0023】
気流が植物を通過すると、送風ユニット206の下のコンテナコンパートメント102の第2端に位置する除湿ユニット210に導かれる。いくつかの実施形態において、隣接段のトレイ及びドロップシーリングは、この望ましい方向の空気の流れを支援するように取り付けられ、構成される。いくつかの実施形態において、送風ユニット206及び除湿ユニット210を、屋内農業モジュール100内で分配された複数の湿度センサによって収集された湿度データに従って構成、制御することができ、トレイの植物に最適な生育条件となるようにモジュール内で所望な気流速度を決定する助けとなる。いくつかの実施形態において、気流は、少なくとも1つの風速計センサによって直接測定される。制御ユニットでプログラムされた気流パラメータの上限、下限に基づき、制御ユニットは、電動ダンパを用いて開口のサイズを制御する。
【0024】
いくつかの実施形態において、気流はコントローラ214によって制御され、コントローラ214は、生育サイクルの異なる段階で増加する植物の質量に従って、気流を動的に調整することができる。乾燥した冷たい空気が段の間の空間に入ると、気流の湿度と温度が上昇する。いくつかの実施形態において、空気除湿ユニット210は、生育ゾーン202から湿った空気の戻り314を受け、乾燥した空気を送風ユニット206に供給する。除湿処理により凝結した水は、フィルタリング及びリサイクルのために(図示しない)収集リザーバに排出される。よって、本発明の様々な実施形態によれば、上で説明し、
図3A~3Cに図示された空気制御システムは、温度、湿度、空気量などの環境パラメータの制御を容易にし、生育する作物のタイプ及び生育サイクル状態に応じて、生育ゾーン202内で最適または所定の生育条件を正確に制御し、維持する。
【0025】
図4A~4Dは、本発明のいくつかの実施形態による、例示的な屋内農業モジュール100の水循環システム及び照明システムを示す。なお、
図4A及び4Dに示される屋内農業モジュール100は、一例にすぎず、本発明を限定することを意図するものではない。したがって、追加の構造物及び構成要素を
図4A及び4Dの屋内農業モジュール100に設けるか、連結させてもよく、及び/またはいくつかの他の構成要素を省略してもよいことが理解される。
【0026】
図示の実施形態において、シャーシ104の4つの段106はそれぞれ、屋内農業モジュール100の第1の壁108-1から第2の壁108-2まで第1の方向(すなわちx方向)に延出する。4つの段106はそれぞれ、3対のガイドレール110を備える。複数のカート112は、各対のガイドレール110に沿って移動する。各カート112は、複数の植物404が置かれる1つのトレイ402を備える。屋内農業モジュール100内のカート112のそれぞれには、植物404上方の照明アセンブリ406及び液体循環アセンブリ408が設けられている。図示の実施形態において、照明アセンブリ406及び液体循環アセンブリ408は、複数のカート112それぞれの上方で対応する水平フレーム部材上に構造的に支持されている。図示の実施形態において、液体循環アセンブリ408は、複数の液体供給導管、複数の液体戻り導管、複数の液体分散管アセンブリ、複数の排水導管、及び複数のステッピングモータアセンブリを備える。これらの構成要素は以下でさらに詳細に説明する。いくつかの実施形態において、照明アセンブリ406は、少なくとも1つの照明モジュールを備え、これについては以下でさらに詳細に説明する。いくつかの実施形態において、複数の排水導管は、排水収集導管412にともに連結され、さらに外部の排水コンテナに接続される。
【0027】
図5A及び5Bは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100のシャーシ104の例示的な水平フレームアセンブリ500の詳細を示す。水平フレームアセンブリ500は、水平フレーム部材502を備え、水平フレーム部材502は、液体循環アセンブリ408、照明アセンブリ406、1対のガイドトラック110、及びリーフガード504を構造的に支持する。図示の実施形態において、液体循環アセンブリ408は、液体供給導管506、液体戻り導管508、液体分散管アセンブリ510、及び排水導管512を備える。いくつかの実施形態において、液体供給導管506、液体戻り導管508、及び排水導管512は、1対のガイドレール110上に位置する複数の結合したカート112内の複数のトレイ402によって共有される。いくつかの実施形態において、液体供給導管506及び液体戻り導管508は、水管ブラケット514を介して水平フレーム部材502に連結される。いくつかの実施形態において、液体供給導管506は、スケジュール80PVCを備え、液体戻り導管508は、ステンレス鋼を備える。いくつかの実施形態において、液体供給導管506及び液体戻り導管508はそれぞれ、直径が1.27センチメートルである。いくつかの実施形態において、リーフガード504は、支持ブラケット542に支持され、支持ブラケット542はさらに、液体供給導管506及び対応するガイドレール110上に支持される。いくつかの実施形態において、リーフガード504は、植物から落ちる葉をトレイまたはカートに誘導するように構成され、屋内農業モジュール100内の腐食した植物による汚染を減少させるために、トレイまたはカートが一旦屋内農業モジュール100から取り外されると、葉を取り除くことができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、液体分散管アセンブリ510は、液体戻り導管508から複数のトレイ402のそれぞれに灌液を送出して、水、栄養素、及び酸素を含有する灌液を提供して、複数のトレイ402のそれぞれの植物の生育を支援するように構成される。いくつかの実施形態において、液体分散管アセンブリ510は、液体分散管516、通気ユニット518、及び液体分散ノズル520をさらに備える。いくつかの実施形態において、通気ユニット518は、トレイ402に入る灌液中の酸素濃度をさらに高める。いくつかの実施形態において、通気レベルを、屋内農業モジュール100について必要な生育条件に従って通気ユニット518上の弁522によって個々に調節することができる。
【0029】
いくつかの実施形態において、液体戻り導管508の第1端には、液体戻り導管508の回転運動を容易にするために旋回装置524も設けられる。いくつかの実施形態において、液体分散管アセンブリ510を、液体戻り導管508の第2端に位置するステッピングモータアセンブリ526によって、液体戻り導管508の軸に沿って回転させることができ、これについては以下で詳細に説明する。
【0030】
いくつかの実施形態において、ステッピングモータアセンブリ526は、回転運動を液体戻り導管508に与えるように液体戻り導管508に連結され、複数の液体分散管アセンブリ510を対応するトレイ402に係合させる、またはトレイ402から離脱させるようにする。いくつかの実施形態において、複数の液体分散管アセンブリ510を、対応するトレイから離間するように回転させることで、複数のトレイ402を乗せるカート112が1対のガイドレール110に沿って移動することができる。これによって、カート112をコンテナ102内に移動させる、コンテナ102から出て移動させることが容易になる。いくつかの実施形態において、ステッピングモータアセンブリ526は、(図示しない)ステッピングモータブラケットを介してシャーシ104の第2端で、水平フレーム部材502に連結される。
【0031】
図示の実施形態において、排水導管512は、複数の排水スロット528を備える。いくつかの実施形態において、複数の排水スロット528のそれぞれは、(図示しない)トレイ排水用インサートを介して排水導管512の上方に位置する対応するトレイ402からの排液を受け取るように構成される。いくつかの実施形態において、排水導管512は、複数の排水スロット528からの排液の収集を助けるために高い方の端と低い方の端を備える。いくつかの実施形態において、排水導管512は、スケジュール80PVCを備え、直径は5.08センチメートルである。
【0032】
図示の実施形態において、水平フレーム部材502に支持される照明アセンブリ406は、少なくとも1つの照明モジュール540を備える。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの照明モジュール540はそれぞれ、光子照明源である、以下の、白熱灯、蛍光灯、ハロゲン灯、高圧ナトリウム灯、プラズマ灯、及び発光ダイオード(LED)灯、のうち少なくとも1つを備え、照明範囲内で対応するトレイ402内の植物404での光合成反応に光子を提供する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの照明モジュール540は、電力を受け取るために、少なくとも1つの(図示しない)電源にさらに連結される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの照明モジュール540のそれぞれの電源を、対応するトレイ402内の植物404について照明強度を管理するために、監視及び制御することができる。
【0033】
図6Aは、本発明のいくつかの実施形態による、ステッピングモータアセンブリ600を示す。
図6Bは、本発明のいくつかの実施形態による、液体戻り導管508に連結されたステッピングモータアセンブリ600を示す。図示の実施形態において、ステッピングモータアセンブリ600は、ステッピングモータ602、カップラ604、フラグ608、近接センサブラケット606、及び近接センサ610を備える。いくつかの実施形態において、ステッピングモータ602は、液体戻り導管508に回転運動を与え、次に、液体戻り導管508が複数の液体分散管アセンブリ510のうち対応する液体分散管アセンブリ510を回転させる。いくつかの実施形態において、ステッピングモータ602は、カップラ604を介して液体戻り導管508に連結される。いくつかの実施形態において、カップラ604は、液体戻り導管508内の灌液が漏れるのを防止するように構成されたキャップでもある。図示の実施形態において、フラグ608は、カップラ604に取り付けられ、液体戻り導管508に取り付けられた複数の液体分散管アセンブリ510の角度位置を示すように構成される。いくつかの実施形態において、近接センサ610は、近接センサブラケット606上に支持され、近接センサブラケット606はステッピングモータ602に連結される。
【0034】
いくつかの実施形態において、近接センサ610は、フラグ608の位置を読み出して、複数の液体分散管アセンブリ510角度位置を決定する。いくつかの実施形態において、近接センサブラケット606は、湾曲スロット612を備え、湾曲スロット612内に近接センサ610が配置される。近接センサブラケット606上の近接センサ610の位置は、湾曲スロット612によって制限される液体分散管アセンブリ510の角度位置の制限に従って決定される。いくつかの実施形態において、ステッピングモータ602は、ヒューマン-マシンインターフェース(HMI)タッチスクリーンからの入力によって制御される。
【0035】
図7A及び7Bは、それぞれ、本発明のいくつかの実施形態による、トレイ排水インサート700の断面側面図と断面上面図を示す。図示の実施形態において、トレイ排水インサート700は、外面702及び内面704を有する管を備える。トレイ排水インサート700は、第1端に第1の開口706及び第2端に第2の開口708を有する。いくつかの実施形態において、トレイ排水インサート700は、ナット714を用いて、トレイ712の底部に位置する穴710を介して組み立てられる。いくつかの実施形態において、トレイ排水インサート700は、外面702から内面704まで、及び第1端と第2端の間に延出する少なくとも1つの穴716を備える。いくつかの実施形態において、定常状態の液面720は、トレイ712の底面に対する少なくとも1つの穴716の位置に応じて決定される。いくつかの実施形態において、トレイ排水インサート700の第1端とトレイ712の底面との距離は、トレイ712の深さ722以下である。いくつかの実施形態において、深さ722は11センチメートルの範囲内である。
【0036】
いくつかの実施形態において、液面710がトレイ712内で上昇し、少なくとも1つの穴716より高くなるとき、灌液が少なくとも1つの穴716を介して、トレイ排水インサート700の第2端上の第2の開口708に排出され、第2の開口708の下方に位置する排水スロット528を介して排水導管512に排出される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの穴716が封鎖されて液面720がさらに上昇してトレイ排水インサート700の第1の開口706より高くなるとき、トレイ712内の灌液が同様に、第1の開口706を介して第2の開口708に排出され、さらに排水導管512の排水穴528に排出される。
図7Aに示されるように、いくつかの実施形態において、第2の開口708は、排水穴528の真上に位置する。いくつかの実施形態において、トレイ712の幅724は60.96センチメートルで、長さ726は121.92センチメートルである。いくつかの実施形態において、排水導管512は、取り外し可能なキャップ728を一端に備え、キャップ728は、排水導管512からデブリ及び廃棄物を簡単に洗い流せるように構成されている。
【0037】
図8A~8Eは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内のカート800の例示的な斜視図を示す。図示の実施形態において、カート800は、屋内農業モジュール100内でシャーシ104上の1対のガイドレール110に沿ってトレイ402を保持し、運搬するように構成される。いくつかの実施形態において、カート800は、略水平で矩形のベースプレート802を有する。いくつかの実施形態において、ベースプレート802は、
図8Eに示される、開口804を有するベースフレームを備える。ベースプレート802はさらに、互いに対向し、ベースプレート802に対して垂直に延出する2対の側縁806を備える。ベースのその他の形状は可能であり、本発明の範囲内であることが理解される。図示の実施形態において、カート802のベースは、長さが120.5センチメートルで、側縁の高さが5センチメートルである。いくつかの実施形態において、カート800は、屋内農業モジュール100内での耐湿性及び耐水性要求を満たすためにステンレス鋼を備える。
【0038】
図示の実施形態において、カート800は、複数のカートカップラをさらに備える。いくつかの実施形態において、複数のカートカップラは、カート800の第1端に連結される少なくとも2つのフック808-1、808-2と、カート800の第2端に連結される少なくとも2つのステープル810-1、810-2を備える。カートカップラ(すなわち、フック808及び対応するステープル810)によって、共通の1対のレール/トラック110上で2つの隣接するカート800を容易に係合することができる。いくつかの実施形態において、2つの隣接するカート800がカートカップラ808/810によって連結されるとき、2つのカート800を一対のガイドレール110に沿ってまとめて移動させることができる。いくつかの実施形態において、以下でさらに詳細に説明するように、第1のカート800-1がガイドレール110から上に持ち上げられると、第1のカートの少なくとも2つのフック808が、隣接する第2のカート800-2の少なくとも2つのステープル810から分離され、第1のカート800-1を隣接するカート800-2から切り離して、屋内農業モジュール100から取り外すことができる。図示の実施形態において、4つの車輪812が、溶接または(図示しない)ボルト、ワッシャ及びナットなどの取り付け装置によってカート800の側縁に取り付けられる。図示の実施形態において、
図8A~8Eに示されるように、カートカップラ808/810は、側縁の下端で溶接され、車輪812及び対応する車軸は、公知の技術を使用して各カートカップラ808及び810に連結される。
【0039】
図9Aは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100用トレイ処理システム900の一例を示す。図示の実施形態において、トレイ処理システム900は、屋内農業モジュール100の第1端を介してカート112を自動的に積み込み、積み下ろしをするように設計されている。図示の実施形態において、トレイ処理システム900は、多関節ロボット902及びロボットコントローラ912を備える。いくつかの実施形態において、トレイ処理システム900は、屋内農業モジュール100内の所定のカートをシャーシ104から所定の位置(例えば、収納ラック906)に移送するように構成される。いくつかの実施形態において、トレイ処理システム900は、所定のカートを、(図示しない)収納ラックから屋内農業モジュール100内のシャーシ104に移送するように構成される。
【0040】
いくつかの実施形態において、多関節ロボット902は、屋内農業モジュール100の外部に構成される。いくつかの実施形態において、多関節ロボット902は、複数の関節904を備え、対応する関節904に連結された複数のアームセグメント906を制御する。いくつかの実施形態において、複数の関節904のそれぞれは、複数の関節904のそれぞれに回転運動させるための(図示しない)電気モータに連結される。いくつかの実施形態において、多関節ロボット902は、複数の軸910を有し、多関節ロボット902が、屋内農業モジュール100内のカート112にアクセスし、正確に積み込み、積み下ろしをできるようにする。いくつかの実施形態において、多関節ロボット902は、移送中にカート112を着脱可能に連結するフォーク型アタッチメント908を備える。フォーク型アタッチメント908については、以下でさらに詳細に説明する。図示の実施形態において、多関節ロボット902は、3本のアームセグメント906及び6本の回転軸910を備える。
【0041】
いくつかの実施形態において、ロボットコントローラ912は、トレイ処理システム900を所定の規則または事前に予定したタスクに従って管理、操作するように構成されている。いくつかの実施形態において、所定の規則または事前に予定したタスクは、カート112上のトレイの植物の生育条件及び生育段階に従って決定される。いくつかの実施形態において、(図示しない)第2のロボットは、多関節ロボット902または(図示しない)収納ラックに隣接して、トレイ内の植物を収穫して、カートを再利用できるように、カート112からトレイを移動させるように構成される。いくつかの実施形態において、ロボットコントローラ912は、動作計画ユニットを備え、動作計画ユニットは、所定のトレイを所定の位置に移動させるために、ロボットの軌跡を決定して、所定のトレイの移送処理中にその他のトレイの位置に何らかの変化があったことを登録するのに使用される。いくつかの実施形態において、ロボットコントローラ912は、クラウドコンピュータ914に連結され、クラウドコンピュータ914は、屋内農業モジュール100内のコントローラ214及び/または遠隔制御ステーション916からの命令をさらに受信する。例えば、カート112を屋内農業モジュール100から積み下ろすことが決定されると、屋内農業モジュール100のコントローラ214は、灌漑の予定を一時停止し、複数の液体分散管アセンブリ510を回転させ、巻上げ扉218を開いてから、多関節ロボット902を起動させる。
【0042】
図9Bに示されるように、いくつかの実施形態によれば、ロボットコントローラ912は、プロセッサ922、メモリ924、入出力インターフェース926、通信インターフェース928、及びシステムバス930を備える。プロセッサ922は、トレイ処理システム900の多関節ロボット902の動作及び性能を制御するように動作する任意の処理回路を備えていてもよい。様々な態様において、プロセッサ922は、汎用プロセッサ、チップマルチプロセッサ(CMP)、専用プロセッサ、組み込みプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、入出力(I/O)プロセッサ、メディアアクセス制御(MAC)プロセッサ、無線ベースバンドプロセッサ、コプロセッサ、複数命令セットコンピュータ(CISC)マイクロプロセッサ、縮小セットコンピュータ(RISC)マイクロプロセッサ、及び/または超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサなどのマイクロプロセッサ、またはその他の処理デバイスとして実装され得る。また、プロセッサ922は、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理デバイス(PLD)などによって実装され得る。
【0043】
様々な態様において、プロセッサ922は、オペレーティングシステム(OS)及び様々なアプリケーションを実行するように配置されてもよい。OSの例としては、例えば、Apple OS、Microsoft Windows(登録商標) OS、Android OSなどの商品名で一般的に知られているオペレーティングシステム、及びその他の独自のまたはオープンソースのOSなどを備える。アプリケーションの例としては、例えば、電話アプリケーション、カメラ(例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラなど)アプリケーション、ブラウザアプリケーション、マルチメディアプレーヤーアプリケーション、ゲームアプリケーション、メッセージングアプリケーション(例えば、電子メール、ショートメッセージ、マルチメディアなど)、ビューワアプリケーションなどを備える。
【0044】
いくつかの実施形態において、コンピュータで実行可能な命令を具現化した、少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が設けられ、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、コンピュータで実行可能な命令によって、少なくとも1つのプロセッサが、本明細書に記載の方法の実施形態を実行する。このコンピュータ可読記憶媒体は、メモリ924において具現化することができる。
【0045】
いくつかの実施形態において、メモリ924は、揮発性/不揮発性メモリ及び取り外し可能/不可能なメモリの両方を含む、データを記憶することができる機械可読またはコンピュータ可読媒体を備えていてもよい。メモリ924は、少なくとも1つの不揮発性メモリユニットを備えていてもよい。不揮発性メモリユニットは、1つまたは複数のソフトウェアプログラムを記憶することができる。ソフトウェアプログラムは、例えば、いくつかの例を挙げると、アプリケーション、ユーザデータ、デバイスデータ、及び/または構成データ、またはその組み合わせなどを含んでいてもよい。ソフトウェアプログラムは、トレイ処理システム900のロボットコントローラ912の様々な構成要素によって実行可能な命令を含んでいてもよい。
【0046】
例えば、メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDR-RAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレッサブルメモリ(CAM)、ポリマーメモリ(例えば、強誘電体ポリマーメモリ)、相変化メモリ(例えば、オボニックメモリ)、強誘電体メモリ、シリコン酸化物窒化物酸化物シリコン(SONOS)メモリ、ディスクメモリ(例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク)、カード(例えば、磁気カード、光カード)、または情報を記憶するのに好適なその他の任意のタイプの媒体を備えていてもよい。
【0047】
1つの実施形態において、メモリ924は、本明細書に記載の1つまたは複数のタイミングライブラリを生成する方法を実行するためのファイル形式の命令セットを含んでいてもよい。命令セットは、ソースコードまたは様々な好適なプログラミング言語を含む、機械可読命令の任意の受け入れ可能な形式で記憶されてもよい。命令セットを記憶するために使用し得るプログラミング言語のいくつかの例は、Java(登録商標)、C、C++、C#、Python、Objective-C、Visual Basic、または.NETプログラミングを備えるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、コンパイラまたはインタープリタは、命令セットを、プロセッサが実行するための機械実行可能コードに変換するように構成される。
【0048】
いくつかの実施形態において、I/Oインターフェース926は、ユーザがトレイ処理システム900のロボットコントローラ912に入力し、ロボットコントローラ912がユーザに出力できるような、任意の好適な機構または構成要素を備えていてもよい。例えば、I/Oインターフェース926は、ボタン、キーパッド、キーボード、クリックホイール、タッチスクリーン、または動きセンサを含むが、これに限定されるものではない、任意の好適な入力機構を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、I/Oインターフェース926は、静電容量式検知機構、またはマルチタッチ静電容量式検知機構(例えば、タッチスクリーン)を備えていてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、I/Oインターフェース926は、ユーザに可視のディスプレイを提供するための視覚的周辺出力デバイスを備えていてもよい。例えば、視覚的周辺出力デバイスは、トレイ処理システム900のロボットコントローラ912に組み込まれる、例えば液晶ディスプレイ(LCD)画面などの画面を備えていてもよい。別の例として、視覚的周辺出力デバイスは、トレイ処理システム900のロボットコントローラ912から離れた表面にコンテンツを表示する可動ディスプレイまたは投影システムを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、視覚的周辺出力デバイスは、デジタルメディアデータをアナログ信号に変換する、コーデックとしても知られるコーダ/デコーダを備えることもできる。例えば、視覚的周辺出力デバイスは、ビデオコーデック、オーディオコーデック、またはその他の任意の好適なタイプのコーデックを備えていてもよい。
【0050】
視覚的周辺出力デバイスは、ディスプレイドライバ、ディスプレイドライバを駆動する回路、またはその両方を備えていてもよい。視覚的周辺出力デバイスは、プロセッサの指示のもと、コンテンツを表示するよう動作してもよい。例えば、視覚的周辺出力デバイスは、いくつか例を挙げると、メディア再生情報、トレイ処理システム900のロボットコントローラ912に実装されるアプリケーションのアプリケーション画面、進行中の通信操作に関する情報、着信した通信要求に関する情報、またはデバイス操作画面などを再生できるようにしてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態において、通信インターフェース928は、トレイ処理システム900のロボットコントローラ912を1つまたは複数のネットワーク及び/または追加のデバイスに連結できる、任意の好適なハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせを備えていてもよい。通信インターフェース928は、所望の通信プロトコル、サービス、または動作手順のセットを用いて、情報信号を制御するための任意の好適な技術で動作するように配置されてもよい。通信インターフェース928は、有線、無線に関わらず、対応する通信媒体と接続するための好適な物理的コネクタを備えていてもよい。
【0052】
いくつかの実施形態によれば、通信のシステム及び方法は、ネットワークを備える。様々な態様において、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)とともにワイドエリアネットワーク(WAN)を備えてもよく、限定するものではなく、データを通信することができる/データを通信することに関連するその他のデバイス及び/または構成要素を含めて、インターネット、有線チャネル、無線チャネル、電話、コンピュータ、有線、無線、光学、またはその他の電磁チャネルを含む通信デバイス、及びそれらの組み合わせを含む。例えば、通信環境は、体内通信、様々なデバイス、ならびに無線通信、有線通信、及びその組み合わせなどの様々な通信モードを備えていてもよい。
【0053】
無線通信モードは、様々なプロトコル及び無線送信、データ、ならびにデバイスに関連するプロトコルの組み合わせを含む無線テクノロジーを少なくとも一部利用するポイント(例えばノード)間通信の任意のモードを備えていてもよい。ポイントは、例えば、無線ヘッドセットなどの無線デバイス、オーディオプレーヤー及びマルチメディアプレーヤーなどのオーディオ及びマルチメディアデバイス、携帯電話及びコードレス電話を含む電話、ならびにコンピュータ及び、プリンタ、回路生成システムなどのネットワーク接続機器、及び/またはその他任意の好適なデバイスまたはサードパーティデバイスなどのコンピュータ関連デバイスと構成要素を備える。
【0054】
有線通信モードは、様々なプロトコル及び有線送信、データ、ならびにデバイスに関連するプロトコルの組み合わせを含む有線テクノロジーを少なくとも一部利用するポイント間通信の任意のモードを備えていてもよい。ポイントは、例えば、オーディオプレーヤーならびにマルチメディアプレーヤーなどのオーディオ及びマルチメディアデバイスと機器などのデバイスと機器、携帯電話、ならびにコードレス電話を含む電話、及びコンピュータならびにプリンタ、ネットワーク接続機器、及び/またはその他任意の好適なデバイスまたはサードパーティデバイスなどのコンピュータ関連デバイスと構成要素を備える。様々な実施態様において、有線通信モジュールは、多数の有線プロトコルに従って通信を行ってもよい。有線プロトコルの例としては、ユニバーサルシリアルバス(USB)通信、RS-232、RS-422、RS-423、RS-485シリアルプロトコル、ファイアワイヤ、イーサネット(登録商標)、ファイバチャネル、MIDI、ATA、シリアルATA、PCI Express、T-1(及びその変種)、業界標準アーキテクチャ(ISA)パラレル通信、小型コンピュータ用周辺機器インターフェース(SCSI)通信、または周辺構成要素相互接続(PCI)通信などを備えていてもよい。
【0055】
したがって、様々な態様において、通信インターフェース928は、例えば、無線通信インターフェース、有線通信インターフェース、ネットワークインターフェース、送信インターフェース、受信インターフェース、メディアインターフェース、システムインターフェース、コンポーネントインターフェース、スイッチングインターフェース、チップインターフェース、コントローラなどの1つまたは複数のインターフェースを備えていてもよい。無線デバイスによって、または無線システム内に実装されるとき、例えば通信インターフェースは、1つまたは複数のアンテナ、送信機、受信機、送受信機、アンプ、フィルタ、制御ロジックなどを備える無線インターフェースを備えていてもよい。
【0056】
様々な実施形態において、通信インターフェース928は、多数の無線プロトコルに従って音声及び/またはデータ通信機能を提供してもよい。無線プロトコルの例としては、電気電子技術者協会(IEEE)のIEEE802.11a/b/g/n、IEEE 802.16、IEEE 802.20などのIEEE802.xxシリーズを含む、様々な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコルを備えていてもよい。無線プロトコルの他の例としては、GPRSによるGSM(登録商標)セルラー無線電話システムプロトコル、1xRTTによるCDMAセルラー無線電話通信システム、EDGEシステム、EV-DOシステム、EV-DVシステム、HSDPAシステムなど、様々な無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)プロトコルを備えていてもよい。無線プロトコルのさらなる例としては、赤外線プロトコル、エンハンスドデータレート(EDR)を備えたBluetooth(登録商標)仕様バージョンv1.0、v1.1、v1.2、v2.0、v2.0、及び1つまたは複数のBluetoothプロファイルを含むBluetooth Special Interest Group(SIG)シリーズのプロトコルなどの無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)プロトコルを備えていてもよい。さらに無線プロトコルの例としては、電磁誘導(EMI)技術などの近距離通信技術及びプロトコルを備えていてもよい。EMI技術の例としては、パッシブまたはアクティブ無線自動識別(RFID)プロトコル及びデバイスを備えていてもよい。その他の好適なプロトコルは、ウルトラワイドバンド(UWB)、デジタルオフィス(DO)、デジタルホーム、トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)、ZigBeeなどを備えていてもよい。
【0057】
システムバス930は、必要に応じて、プロセッサ922、メモリ924、I/Oインターフェース926、及び通信インターフェース928を相互連結する。システムバス930は、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バスまたは外部バス、及び/または、9ビットバス、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)、マイクロチャネルーキテクチャ(MCA)、拡張ISA(EISA)、インテリジェントドライブエレクトロニクス(IDE)、VESAローカルバス(VLB)、PCメモリカード国際協会(PCMCIA)バス、小型コンピュータ用周辺機器インターフェース(SCSI)、もしくはその他の独自のバス、またはコンピュータデバイスアプリケーションに好適な任意のカスタムバスを含む、がこれに限定されない、様々な利用可能なバスアーキテクチャのいずれかを使用したローカルバスを含む、いくつかのタイプのバス構造(複数可)のいずれかとすることができる。
【0058】
図10A~10Fは、本発明のいくつかの実施形態による、トレイ処理システム900内の多関節ロボット902用のフォーク型アタッチメント1000の例示的な斜視図を示す。いくつかの実施形態において、アタッチメント1000は、移送処理中にカート112を固定するように構成されている。図示の実施形態において、アタッチメント1000は、支持フレーム1002、支持フレーム1002上に取り付けられ、支持フレーム1002から外方に延出する1対のロードフォーク1004を備える。いくつかの実施形態において、支持フレーム1002は、ベース1006に取り付けられ、ベース1006によって、アタッチメント1000を、多関節ロボット902の1つのセグメントに取り付けることができる。いくつかの実施形態において、支持フレーム1002は、支持フレーム1002の2つの対向端に2つの延長部1008を備える。いくつかの実施形態において、2つの延長部1008はそれぞれ、リニアモータ1010及びボールねじ1016を支持する。いくつかの実施形態において、シャフト1014は、ボールねじ1016に誘導されて、シャフト1014の回転運動を、各シャフト1014の下端に取り付けられたヘッド1012の線形運動に伝達する。
【0059】
いくつかの実施形態において、2つのヘッド1012の間の第1の距離1018は、カート112上での2つのステープル810の間の第2の距離に従って決定され、2つのヘッド1012がカート112上の2つのステープル810に連結することができる。いくつかの実施形態において、2つのヘッド1012はそれぞれ、第3の距離1036だけ離間した2つのノッチ1030を備え、第3の距離1036は、カート112上のステープル810の幅812によって決定される。
図10Fに示されるように、いくつかの実施形態において、2つのヘッド1012はそれぞれ、ステープル810の幅よりせまい幅1034のラッチ1032を備える。いくつかの実施形態において、ラッチ1032は、支持フレーム1002から第4の距離1036だけ離間し、第4の距離1036は、ステープル810の厚さ814よりも大きい。
【0060】
いくつかの実施形態において、アタッチメント1000は、液体収集アセンブリをさらに備える。いくつかの実施形態において、液体収集アセンブリは、トレンチ1024を有するベースプレート1022を備え、ベースプレート1022は、第1の側で支持フレーム1002に連結される。いくつかの実施形態において、ベースプレート1022上でのトレンチ1024の位置は、上述の通り、カート112上のトレイ内のトレイ排水インサート700の位置に従って決定され、トレイから排出される灌液を収集することができる。いくつかの実施形態において、液体収集アセンブリは、リザーバ1026をさらに備える。いくつかの実施形態において、リザーバ1026は、第2の側で支持フレーム1002に取り付けられる。いくつかの実施形態において、リザーバ1026は、支持フレーム1002上の開口1020を介して、トレンチ1024から収集した灌液を一時的に収容するように構成されている。いくつかの実施形態において、液体収集アセンブリは、ステンレス鋼を備える。
【0061】
図11は、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール100内の制御システム1100の例示的なブロック図である。なお、制御システム1100は一例にすぎず、本発明を限定するよう意図されていない。したがって、
図11の制御システム1100に追加の機能ブロックを設けてもよい、または制御システム1100に連結してもよく、その他の機能ブロックを省略してもよい、または本明細書で簡単に説明するだけでもよいことが理解される。また、制御システム1100の構成要素及びモジュールそれぞれに設けられる機能性を、組み合わせるか、1つまたは複数のモジュールに分離することもできることにも留意されたい。
【0062】
いくつかの実施形態において、制御システム1100は、コントローラ1102を備える。いくつかの実施形態において、コントローラ1102は、屋内農業モジュール100の環境パラメータを調節して、トレイの積み込み/積み下ろし処理を調整するように構成される。いくつかの実施形態において、制御システム1100は、トレイ処理システム1104、空気循環システム1106、液体循環システム1108、照明管理システム1110、及び視覚システム1112を含む5つのサブシステムをさらに備える。
【0063】
図示の実施形態において、トレイ処理システム1104は、屋内農業モジュール100の第1端を介してカート112を自動的に積み込み、積み下ろすように設計されている。図示の実施形態において、上述の通り、トレイ処理システム1104は、多関節ロボット902及びロボットコントローラ904を備える。いくつかの実施形態において、トレイ処理システム1104は、所定のカートを、屋内農業モジュール100内のシャーシ104から所定の位置(例えば、収納ラック906)に移送するように構成される。いくつかの実施形態において、屋内農業モジュール100内に新しい作物を入れるとき、トレイ処理システム1104は、所定のカートを、収納ラック906から屋内農業モジュール100内のシャーシ104に移送するように構成される。
【0064】
図示の実施形態において、上述の通り、空気循環システム1106は、送風ユニット206、空調ユニット208、空気除湿ユニット210、及びドロップシーリング212を備える。いくつかの実施形態において、送風ユニット206、空調ユニット208、少なくとも1つの除湿ユニット210、及びドロップシーリング212は、コンテナコンパートメント102の生育ゾーン202におけるシャーシ104の異なる段106で複数のカート112のそれぞれに乗せられた複数の植物について、湿度、CO2レベル、気流、及び温度を効果的に制御するように構成される。
【0065】
図示の実施形態において、液体循環システム1108は、上述の通り、複数の液体供給導管506、複数の液体戻り導管508、複数の排水導管512、及び複数の液体分散管アセンブリ510を備える。さらなる実施形態において、液体循環システム1108は、廃液リザーバ、少なくとも1つのフィルタ、液体供給リザーバ、複数の栄養素リザーバ、温度制御ユニット、pH制御ユニット、及び(図示しない)酸素レベル制御ユニットを含み、各々は、液体循環システム1108を通って流れる液体の含有量及び特性(例えば温度、pHなど)を制御するために、複数の液体供給導管506及び/または複数の液体戻り導管508に動作可能に連結される。いくつかの実施形態において、液体循環システム1108は、灌液内の栄養素レベル、酸素レベル、pHレベル、温度、及び粒子レベルを調節して、屋内農業モジュール100のトレイ内の植物の生育を支援する。
【0066】
いくつかの実施形態において、照明管理システム1110は、複数の照明モジュールを備え、複数の照明モジュールのそれぞれは、光子源である以下の、白熱灯、蛍光灯、ハロゲン灯、高圧ナトリウム灯、プラズマ灯、及び発光ダイオード(LED)灯、のうち少なくとも1つを備え、植物での光合成反応の光子を提供する。いくつかの実施形態において、光子源は、植物の所望の光スペクトルに従って選択される。いくつかの実施形態において、照明管理システム1110は、複数の照明モジュールに電力を供給するための少なくとも1つの電源をさらに備える。いくつかの実施形態において、光強度、均一性、光スペクトルを調節して、所望の照明を屋内農業モジュール100内の植物に与えるように少なくとも1つの電源を制御することができる。
【0067】
いくつかの実施形態において、制御システム1100は、視覚システム1112をさらに備える。いくつかの実施形態において、視覚システム1112は、少なくとも1つのカメラ及び少なくとも1つの光源を備える。いくつかの実施形態において、視覚システム1112は、セキュリティ目的で、屋内農業モジュール100の外部に構成される。いくつかの実施形態において、視覚システム1112を、植物の生育を監視するために、屋内農業モジュール100内に構成することもできる。
【0068】
コントローラ1102は、プロセッサ、メモリ、入力/出力インターフェース、通信インターフェース、及びシステムバスを備えていてもよい。プロセッサは、コントローラ1102の動作及び性能を制御するように動作する任意の処理回路を備えていてもよい。様々な態様において、プロセッサは、汎用プロセッサ、チップマルチプロセッサ(CMP)、専用プロセッサ、組み込みプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、ネットワークプロセッサ、入力/出力(I/O)プロセッサ、メディアアクセス制御(MAC)プロセッサ、無線ベースバンドプロセッサ、コプロセッサ、複数命令セットコンピュータ(CISC)マイクロプロセッサ、縮小セットコンピュータ(RISC)マイクロプロセッサ、及び/または超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサなどのマイクロプロセッサ、またはその他の処理デバイスとして実装されてもよい。また、プロセッサは、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラム可能論理デバイス(PLD)などによって実装されてもよい。
【0069】
様々な態様において、プロセッサは、オペレーティングシステム(OS)及び様々なアプリケーションを実行するように配置されてもよい。OSの例としては、Apple OS、Microsoft Windows OS、Android OSなどの商品名で一般的に知られているオペレーティングシステム、及びその他の独自のまたはオープンソースのOSを備える。アプリケーションの例としては、例えば、電話アプリケーション、カメラ(例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラなど)アプリケーション、ブラウザアプリケーション、マルチメディアプレーヤーアプリケーション、ゲームアプリケーション、メッセージングアプリケーション(例えば、電子メール、ショートメッセージ、マルチメディアなど)、ビューワアプリケーションを備える。
【0070】
いくつかの実施形態において、コンピュータで実行可能な命令を具現化した、少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体が設けられ、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるとき、コンピュータで実行可能な命令によって、少なくとも1つのプロセッサが、本明細書に記載の方法の実施形態を実行する。このコンピュータ可読記憶媒体は、メモリにおいて具現化することができる。
【0071】
いくつかの実施形態において、メモリは、揮発性/不揮発性メモリ及び取り外し可能/不可能なメモリの両方を含む、データを記憶することができる機械可読またはコンピュータ可読媒体を備えていてもよい。メモリは、少なくとも1つの不揮発性メモリユニットを備えていてもよい。不揮発性メモリユニットは、1つまたは複数のソフトウェアプログラムを記憶することができる。ソフトウェアプログラムは、例えば、いくつか例を挙げると、アプリケーション、ユーザデータ、デバイスデータ、及び/または構成データ、またはそれらの組み合わせなどを含んでいてもよい。ソフトウェアプログラムは、コントローラ1102の様々な構成要素が実行可能な命令を含んでいてもよい。
【0072】
例えば、メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレートDRAM(DDR-RAM)、シンクロナスDRAM(SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、コンテンツアドレッサブルメモリ(CAM)、ポリマーメモリ(例えば、強誘電体ポリマーメモリ)、相変化メモリ(例えば、オボニックメモリ)、強誘電体メモリ、シリコン酸化物窒化物酸化物シリコン(SONOS)メモリ、ディスクメモリ(例えば、フロッピーディスク、ハードドライブ、光ディスク、磁気ディスク)、カード(例えば、磁気カード、光カード)、または情報を記憶するのに好適なその他の任意のタイプの媒体を備えていてもよい。
【0073】
1つの実施形態において、メモリは、本明細書に記載の1つまたは複数のタイミングライブラリを生成する方法を実行するためのファイル形式で命令セットを含んでいてもよい。命令セットは、ソースコードまたは様々な好適なプログラミング言語を含む、機械可読命令の任意の受け入れ可能な形式で記憶されてもよい。命令セットを記憶するために使用され得るプログラミング言語のいくつかの例は、これらに限定されないが、Java、C、C++、C#、Python、Objective-C、Visual Basic、または.NETプログラミングを備える。いくつかの実施形態において、コンパイラまたはインタープリタは、命令セットを、プロセッサが実行するための機械実行可能コードに変換するように構成される。
【0074】
いくつかの実施形態において、I/Oインターフェースは、ユーザがコントローラ1102に入力し、コントローラ1102がユーザに出力できるように、任意の好適な機構または構成要素を備えていてもよい。例えば、I/Oインターフェースは、ボタン、キーパッド、キーボード、クリックホイール、タッチスクリーン、または動きセンサを含むが、これに限定されるものではない、任意の好適な入力機構を備えていてもよい。いくつかの実施形態において、I/Oインターフェースは、静電容量式検知機構、またはマルチタッチ静電容量式検知機構(例えば、タッチスクリーン)を備えていてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態において、I/Oインターフェースは、ユーザに可視のディスプレイを提供するための視覚的周辺出力デバイスを備えていてもよい。例えば、視覚的周辺出力デバイスは、コントローラ1102に組み込まれる、例えば液晶ディスプレイ(LCD)画面などの画面を備えていてもよい。別の例として、視覚的周辺出力デバイスは、コントローラ1102から離れた表面にコンテンツを表示する可動ディスプレイまたは投影システムを備えていてもよい。いくつかの実施形態において、視覚的周辺出力デバイスは、デジタルメディアデータをアナログ信号に変換する、コーデックとしても知られるコーダ/デコーダを備えることもできる。例えば、視覚的周辺出力デバイスは、ビデオコーデック、オーディオコーデック、またはその他の任意の好適なタイプのコーデックを備えていてもよい。
【0076】
視覚的周辺出力デバイスは、ディスプレイドライバ、ディスプレイドライバを駆動する回路、またはその両方を備えていてもよい。視覚的周辺出力デバイスは、プロセッサの指示のもと、コンテンツを表示するよう動作してもよい。例えば、いくつか例を挙げると、視覚的周辺出力デバイスは、メディア再生情報、コントローラ1102に実装されるアプリケーションのアプリケーション画面、進行中の通信操作に関する情報、着信した通信要求に関する情報、またはデバイス操作画面などを再生できるようにしてもよい。
【0077】
いくつかの実施形態において、通信インターフェースは、コントローラ1102を1つまたは複数のネットワーク及び/または追加のデバイスに連結できる、任意の好適なハードウェア、ソフトウェア、またはハードウェアとソフトウェアの組み合わせを備えていてもよい。通信インターフェースは、所望の通信プロトコル、サービス、または動作手順のセットを用いて、情報信号を制御するための任意の好適な技術で動作するように配置されてもよい。通信インターフェースは、有線、無線に関わらず、対応する通信媒体と接続するための好適な物理的コネクタを備えていてもよい。
【0078】
いくつかの実施形態によれば、通信のシステム及び方法は、ネットワークを備える。様々な態様において、ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)とともにワイドエリアネットワーク(WAN)を備えてもよく、限定するものではなく、データを通信することができる/データを通信することに関連するその他のデバイス及び/または構成要素を含めて、インターネット、有線チャネル、無線チャネル、電話、コンピュータ、有線、無線、光学、またはその他の電磁チャネルを含む通信デバイス、及びそれらの組み合わせを含む。例えば、通信環境は、体内通信、様々なデバイス、ならびに、無線通信、有線通信、及びその組み合わせなどの様々な通信モードを備えていてもよい。
【0079】
無線通信モードは、様々なプロトコル及び無線送信、データ、ならびにデバイスに関連するプロトコルの組み合わせを含む無線テクノロジーを少なくとも一部利用するポイント(例えばノード)間通信の任意のモードを備えていてもよい。ポイントは、例えば、無線ヘッドセットなどの無線デバイス、オーディオプレーヤー及びマルチメディアプレーヤーなどのオーディオ及びマルチメディアデバイスと機器、携帯電話及びコードレス電話を含む電話、ならびにコンピュータ及び、プリンタ、回路生成システム404などのネットワーク接続機器、及び/またはその他任意の好適なデバイスまたはサードパーティデバイスなどのコンピュータ関連デバイスと構成要素を備える。
【0080】
有線通信モードは、様々なプロトコル及び有線送信、データ、ならびにデバイスに関連するプロトコルの組み合わせを含む有線テクノロジーを少なくとも一部利用するポイント間通信の任意のモードを備えていてもよい。ポイントは、例えば、オーディオプレーヤーならびにマルチメディアプレーヤーなどのオーディオ及びマルチメディアデバイスなどのデバイスと機器、携帯電話、ならびにコードレス電話を含む電話、及びコンピュータならびにプリンタ、ネットワーク接続機器、及び/またはその他任意の好適なデバイスまたはサードパーティデバイスなどのコンピュータ関連デバイスと構成要素を備える。様々な実施態様において、有線通信モジュールは、多数の有線プロトコルに従って通信を行ってもよい。有線プロトコルの例としては、ユニバーサルシリアルバス(USB)通信、RS-232、RS-422、RS-423、RS-485シリアルプロトコル、ファイアワイヤ、イーサネット、ファイバチャネル、MIDI、ATA、シリアルATA、PCI Express、T-1(及びその変種)、業界標準アーキテクチャ(ISA)パラレル通信、小型コンピュータ用周辺機器インターフェース(SCSI)通信、または周辺構成要素相互接続(PCI)通信などを備えていてもよい。
【0081】
したがって、様々な態様において、通信インターフェースは、例えば、無線通信インターフェース、有線通信インターフェース、ネットワークインターフェース、送信インターフェース、受信インターフェース、メディアインターフェース、システムインターフェース、コンポーネントインターフェース、スイッチングインターフェース、チップインターフェース、コントローラなどの1つまたは複数のインターフェースを備えていてもよい。無線デバイスによって、または無線システム内に実装されるとき、例えば通信インターフェースは、1つまたは複数のアンテナ、送信機、受信機、送受信機、アンプ、フィルタ、制御ロジックなどを備える無線インターフェースを備えていてもよい。
【0082】
様々な実施形態において、通信インターフェースは、多数の無線プロトコルに従って音声及び/またはデータ通信機能を提供してもよい。無線プロトコルの例としては、電気電子技術者協会(IEEE)のIEEE802.11a/b/g/n、IEEE 802.16、IEEE 802.20などのIEEE802.xxシリーズを含む、様々な無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)プロトコルを備えていてもよい。無線プロトコルの他の例としては、GPRSによるGSMセルラー無線電話システムプロトコル、1xRTTによるCDMAセルラー無線電話通信システム、EDGEシステム、EV-DOシステム、EV-DVシステム、HSDPAシステムなど、様々な無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)プロトコルを備えていてもよい。無線プロトコルのさらなる例としては、赤外線プロトコル、エンハンスドデータレート(EDR)を備えたBluetooth仕様バージョンv1.0、v1.1、v1.2、v2.0、v2.0、及び1つまたは複数のBluetoothプロファイルを含むBluetooth Special Interest Group(SIG)シリーズのプロトコルなどの無線パーソナルエリアネットワーク(PAN)プロトコルを備えていてもよい。さらに無線プロトコルの例としては、電磁誘導(EMI)技術などの近距離通信技術及びプロトコルを備えていてもよい。EMI技術の例としては、パッシブまたはアクティブ無線自動識別(RFID)プロトコル及びデバイスを備えていてもよい。その他の好適なプロトコルは、ウルトラワイドバンド(UWB)、デジタルオフィス(DO)、デジタルホーム、トラステッドプラットフォームモジュール(TPM)、ZigBeeなどを備えていてもよい。
【0083】
いくつかの実施形態において、コントローラ1102は、プロセッサ、メモリ、及びI/Oインターフェースを含む様々なシステム構成要素を結合させるシステムバスを備えていてもよい。システムバスは、メモリバスまたはメモリコントローラ、周辺バスまたは外部バス、及び/または、9ビットバス、インダストリスタンダードアーキテクチャ(ISA)、マイクロチャネルーキテクチャ(MCA)、拡張ISA(EISA)、インテリジェントドライブエレクトロニクス(IDE)、VESA ローカルバス(VLB)、PCメモリカード国際協会(PCMCIA)バス、小型コンピュータ用周辺機器インターフェース(SCSI)、もしくはその他の独自のバス、またはコンピュータデバイスアプリケーションに好適な任意のカスタムバスを含む、がこれに限定されない、などの様々な利用可能なバスアーキテクチャのいずれかを使用したローカルバスを含む、いくつかのタイプのバス構造(複数可)のいずれかとすることができる。
【0084】
いくつかの実施形態において、コントローラ1102は、ローカルコンピュータ1116にさらに連結され、通信ネットワーク1114(例えばインターネット)を介してリモートコンピュータ1118にさらに連結される。いくつかの実施形態において、リモートコンピュータ1118は、モバイルデバイスである。代替の実施形態において、リモートコンピュータ1118は、環境パラメータ及びその他のデータと命令を記憶するデータベースに連結され、サブシステム1104、1106、1108、1110、及び1112のそれぞれが提供するデータ情報を解析し、その後別の命令をコントローラ1102及び/またはローカルコンピュータ1116に提供して、上述の屋内農業モジュール100の動作を自動的に監視し制御する少なくとも1つのサーバコンピュータを備える。
【0085】
図12A及び12Bは、本発明のいくつかの実施形態による、屋内農業モジュール1200の斜視図を示す。いくつかの実施形態において、屋内農業モジュール1200は、コンテナ1202及びシャーシ1204を備える。図示の実施形態において、シャーシ1204は、コンテナ1202とは別個に製造される。いくつかの実施形態において、シャーシ1204は、複数の垂直及び水平フレーム部材、ならびに複数の車輪を備え、シャーシ1204がコンテナコンパートメント1202内に移送される、またはコンテナコンパートメント1202から移送されるようにする。図示の実施形態において、シャーシ1204は、上述の通り、複数の液体供給導管、複数の液体戻り導管、複数の液体分散管アセンブリ、複数の排水導管、複数の照明装置を備える。
【0086】
いくつかの実施形態において、コンテナ1202は、送風ユニット1220、空気除湿ユニット1222、及び制御ユニット1224を備える。いくつかの実施形態において、
図2~3で言及した通り、送風ユニット1220は、(図示しない)ドロップシーリングに連結される。いくつかの実施形態において、ラック1210は、コンテナコンパートメント1202の2つの長辺の壁に取り付けられる。いくつかの実施形態において、ラック1210は、シャーシ1204上の複数の対応する液体戻り導管を受けるための複数のステッピングモータアセンブリ600、シャーシ1204上の複数の対応する液体供給導管を受けるための複数の液体供給スロット1226、シャーシ1204上の複数の対応する排水導管を受けるための複数の排水スロット1228を備える。いくつかの実施形態において、コンテナコンパートメント1202は、コンテナコンパートメント1202内に積み込みされるときにシャーシ1204を固定するために、壁及び床に設けられたアンカーポイントをさらに備える。
【0087】
本発明の様々な実施形態を以上説明してきたが、一例として提示したにすぎず、限定するものではないことを理解されたい。同様に、様々な図は、アーキテクチャまたは構成の一例を示したものであり得、当業者が本発明の例示的な特徴及び機能を理解するために提示されたものである。しかしながら、かかる同業者は、本発明が図示されたアーキテクチャまたは構成例に限定されず、様々な代替のアーキテクチャ及び構成を用いて実現することができることを理解されるであろう。また、当業者に理解されるように、1つの実施形態の1つまたは複数の特徴を、本明細書に記載の他の実施形態の1つまたは複数の特徴と組み合わせることができる。よって、本発明の広さ及び範囲は、上述のいずれの例示的な実施形態によっても制限されるべきではない。
【0088】
「第1」、「第2」などの呼称を用いた本明細書の要素への言及は、それらの要素の量または順序を一般的に制限するものではないことが理解される。むしろ、これらの呼称を、2つ以上の要素または1つの要素の2つ以上のインスタンスを区別するための便利な手段として、本明細書で使用することができる。よって、第1と第2の要素への言及は、2つの要素のみ用いることができる、または、何らかの方法で第1の要素は第2の要素に先行しなければならないということを意味するものではない。
【0089】
さらに、当業者であれば、情報及び信号を、様々な異なるテクノロジー及び技術を用いて表現できることを理解されるであろう。例えば、上記の説明で参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、及びシンボルを、電圧、電流、電磁波、磁界や粒子、光学場や粒子、またはそれらの任意の組み合わせによって表現することができる。
【0090】
当業者であれば、本明細書で開示した態様に関連して説明される様々な例示としての論理ブロック、モジュール、プロセッサ、手段、回路、方法、及び機能を、電子ハードウェア(例えば、デジタル実施態様、アナログ実施態様、またはその2つの組み合わせであり、情報源符号化またはその他の技術を用いて設計することができる実施態様)、命令を組み込んだ様々な形式のプログラムまたは設計コード(本明細書では、便宜上、「ソフトウェア」または「ソフトウェアモジュール」と称することができる)、またはその両方の組み合わせによって実装可能であることをさらに理解されるであろう。このようなハードウェアとソフトウェアの互換性を明確に示すため、様々な例示としての構成要素、ブロック、モジュール、回路、及びステップを、機能性に関して一般的にこれまで説明してきた。かかる機能性を、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはこれらの技術の組み合わせとして実装するかどうかは、システム全体に課せられた特定の用途及び設計上の制約によって決定される。熟練の技術者は、特定の用途ごとに様々な方法で記載の機能性を実装することができるが、そのような実装の決定を、本発明の範囲からの逸脱を生じさせるものと解釈されるべきではない。
【0091】
さらに、同業者であれば、本明細書に記載の様々な例示としての論理ブロック、モジュール、デバイス、構成要素、及び回路を、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、その他のプログラマブルロジックデバイス、またはそれらの任意の組み合わせを含み得る集積回路(IC)内に実装し、または集積回路(IC)によって実行可能であることを理解されよう。論理ブロック、モジュール、及び回路は、ネットワーク内またはデバイス内で様々な構成要素と通信するために、アンテナ及び/または送受信機をさらに含むことができる。汎用プロセッサ、は、マイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、従来のプロセッサ、コントローラ、またはステートマシンでもあり得る。また、プロセッサを、コンピューティングデバイスの組み合わせ、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つまたは複数のマイクロプロセッサ、または本明細書に記載の機能を実行するためのその他の好適な構成として実装することができる。
【0092】
ソフトウェアに実装される場合、機能を、コンピュータ可読媒体に1つまたは複数の命令またはコードとして記憶することができる。よって、本明細書で開示する方法またはアルゴリズムのステップを、コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェアとして実装することができる。コンピュータ可読媒体としては、ある場所から別の場所にコンピュータプログラムまたはコードを転送するために有効化することができる任意の媒体を含む、コンピュータ記録媒体と通信媒体の両方が含まれる。記録媒体は、コンピュータがアクセス可能な任意の利用可能な媒体であり得る。一例として、ただしこれに限定されるものではないが、かかるコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROM、もしくは、その他の光学ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置もしくはその他の磁気ディスク記憶装置、または、命令またはデータ構造の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用でき、コンピュータによってアクセス可能なその他の媒体を含み得る。
【0093】
本書類において、本書類で使用されている「モジュール」という用語は、本書類に記載の関連する機能を実行するための、ソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア、及びこれらの要素の任意の組み合わせを意味する。さらに、論考のために、様々なモジュールを個別のモジュールとして説明してきたが、当業者には明らかなように、2つ以上のモジュールを組み合わせ、本発明の実施形態による関連の機能を実行するための単一のモジュールを形成してもよい。
【0094】
さらに、メモリまたはその他の記憶装置、及び通信構成要素を、本発明の実施形態で利用し得る。明確さのために、上記の説明では、異なる機能ユニットまたはプロセッサを参照した、本発明の実施形態を説明したものであることが理解されよう。しかしながら、異なる機能ユニット、処理ロジック要素、またはドメイン間での機能性の任意の好適な配分を、本発明から逸脱することなく利用し得ることは明らかであろう。例えば、別個の処理ロジック要素またはコントローラによって実行されると示された機能性を、同一の処理ロジック要素またはコントローラによって実行してもよい。したがって、特定の機能ユニットへの言及は、記載された機能性を提供するための好適な手段への言及にすぎず、厳密に論理的または物理的な構造または組織を示すものではない。
【0095】
本開示で記載した実施態様に対する様々な変更は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義される一般原則は、本開示の範囲を逸脱することなくその他の実施態様に適用可能である。よって、開示は、本明細書に示された実施態様に限定されることを意図しておらず、本明細書で開示された新規の特徴及び原理に整合する最も広い範囲が与えられるべきものである。