(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】ダイアルアップ・パケット処理方法、ネットワーク要素、システム、ネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
H04L 45/42 20220101AFI20240510BHJP
H04L 45/645 20220101ALI20240510BHJP
【FI】
H04L45/42
H04L45/645
(21)【出願番号】P 2022555785
(86)(22)【出願日】2021-03-16
(86)【国際出願番号】 CN2021081104
(87)【国際公開番号】W WO2021185253
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-10-04
(31)【優先権主張番号】202010183200.0
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】プオン,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ホワ,ゥローンゥローン
(72)【発明者】
【氏名】ユイ,ジョウイー
【審査官】鈴木 香苗
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0052580(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0092899(US,A1)
【文献】国際公開第2019/042912(WO,A1)
【文献】特表2019-520755(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 45/42
H04L 45/645
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダイアルアップ・パケット処理システムにおける制御プレーン・ネットワーク要素に適用されるダイアルアップ・パケット処理方法であって、前記システムは、互いに接続され
たアクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および前記制御プレーン・ネットワーク要素を含み、当該方法は:
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記アクセス・ゲートウェイからダイアルアップ・パケットを受信する段階であって、前記ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置によって前記アクセス・ゲートウェイに送信されたダイアルアップ・パケットである、段階と;
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、外部サーバーに認証要求を送信する段階であって、前記認証要求は、前記ダイアルアップ・パケットに基づいて前記制御プレーン・ネットワーク要素によって生成される、段階と;
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、
前記認証要求に応答して前記外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信する段階と;
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記ダイヤルアップ成功情報に基づいて前記転送プレーン・ネットワーク要素を決定して、前記ユーザー装置が前記転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行するようにする、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
前記システムがコントローラをさらに含み、前記ダイアルアップ・パケットは、前記ユーザー装置のインターネットプロトコル、IP、アドレスを含み、前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記ダイヤルアップ成功情報に基づいて前記転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、当該方法はさらに:
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を前記コントローラに送信して、前記コントローラがトンネル確立要求を前記アクセス・ゲートウェイに送信できるようにする、段階を含み、前記トンネル確立要求は、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する前記情報に基づいて前記コントローラによって生成され、前記トンネル確立要求は、前記アクセス・ゲートウェイと前記転送プレーン・ネットワーク要素との間の第1の通信トンネルを確立するために使用され、前記第1の通信トンネルは、前記IPアドレスに対応する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する前記情報は、前記転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報および前記アクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、前記制御プレーン・ネットワーク要素によって前記ダイヤルアップ成功情報に基づいて前記転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、当該方法はさらに:
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する前記情報を前記コントローラに送信して、前記コントローラがトンネル・スイッチ要求を前記アクセス・ゲートウェイに送信できるようにする、段階を含み、前記トンネル・スイッチ要求は、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する前記情報に基づいて前記コントローラによって生成され、前記トンネル・スイッチ要求は、前記IPアドレスに対応する通信トンネルを前記第2の通信トンネルから前記第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、前記第2の通信トンネルは、前記アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである、
請求項2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記ダイヤルアップ成功情報は、前記IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記ダイヤルアップ成功情報に基づいて前記転送プレーン・ネットワーク要素を決定することは:前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記SLA情報に基づいて前記転送プレーン・ネットワーク要素を決定することを含む、請求項1ないし4のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信した後、当該方法は、さらに:
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記ダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション(session)情報を生成する段階であって、前記セッション情報は前記IPアドレスに対応する、段階と;
前記制御プレーン・ネットワーク要素によって、前記セッション情報を前記転送プレーン・ネットワーク要素に送信して、前記転送プレーン・ネットワーク要素が、前記セッション情報に基づいて、外部にルーティング情報を公開できるようにする段階であって、前記ルーティング情報の宛先アドレスが前記IPアドレスである、段階とを含む、
請求項1ないし5のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
ダイアルアップ・パケット処理システムであって、当該システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含み、前記制御プレーン・ネットワーク要素は、請求項1ないし6のうちいずれか一項に記載の方法を実
行する、
システム。
【請求項8】
ダイアルアップ・パケット処理システムであって、当該システムは、互いに接続された転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含み、前記制御プレーン・ネットワーク要素は、請求項1ないし6のうちいずれか一項に記載の方法を実
行する、システム。
【請求項9】
命令を有するコンピュータ読み取り可能な記憶媒体であって、前記命令がコンピューティング装置上で実行されるとき、前記コンピューティング装置は、請求項1ないし
6のうちいずれか一項に記載される方法を実行できるようにされる、記憶媒体。
【請求項10】
プロセッサおよびメモリを有するネットワーク装置であって、前記プロセッサは、前記メモリにおけるコードを実行して、請求項1ないし
6のうちいずれか一項に記載される方法を実行する、ネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年3月16日に中国国家知的産権局に出願され、「ダイアルアップ・パケット処理方法、ネットワーク要素、システム、およびネットワーク装置」と題された中国特許出願第202010183200.0号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本願は、通信分野に関し、特に、ダイアルアップ・パケット処理方法、ネットワーク要素、システム、ネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0003】
ソフトウェア定義ネットワーク(software-defined networking、SDN)およびネットワーク機能仮想化(network functions virtualization、NFV)技術の発達に伴い、都市圏ネットワークは従来のネットワーク中心アーキテクチャーからデータセンター中心ネットワーク・アーキテクチャーへと進化し、従来のネットワーク要素装置は、転送プレーンおよび制御プレーンの分離に向けて徐々に進化する。ユーザー認証、アクセス制御、およびトラフィック・スケジューリングのような動作を実行するように構成された広帯域ネットワーク・ゲートウェイ(Broadband Network Gateway、BNG)は、転送プレーンおよび制御プレーンの分離に向かって進化する。BNGの転送および制御が分離された後、BNGは、制御プレーン・ネットワーク要素および転送プレーン・ネットワーク要素に変換されることができる。1つの制御プレーン・ネットワーク要素は、複数の転送プレーン・ネットワーク要素を管理することができる。理想的には、転送プレーンと制御プレーンが完全に切り離されたとき、転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー・データ・パケットを転送する転送タスクのみを処理し、制御プレーン・ネットワーク要素は、資源スケジューリング、ユーザー認証、課金、および認可のような、残りの非転送タスクを処理する。このようにして、転送と制御は完全に切り離される。これにより、キャリアの展開、運用、維持が非常に容易になる。単一のBNGと比較して、装置の利用率と信頼性は大幅に改善できる。
【0004】
しかしながら、現在のネットワークでは、BNGの転送および制御は完全に切り離されておらず、転送プレーン・ネットワーク要素はいまだ、現在のネットワークにおけるダイアルアップ・パケット処理に参加する必要がある。よって、転送プレーン・ネットワーク要素の仕事は、ユーザーによって送信されたデータ・パケットの転送を含み、さらに、ユーザーによって送信されたダイアルアップ・パケットの識別、処理、および転送を含む。転送プレーン・ネットワーク要素は、負荷が大きく、故障率が高い。加えて、転送プレーンと制御プレーンの不完全な分離はまた、キャリアのネットワーク展開と動作および保守プロセスに影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願は、ダイアルアップ・パケット処理方法、ネットワーク要素、システム、およびネットワーク装置を提供し、現在のダイアルアップ・パケット処理プロセスにおける、転送プレーン・ネットワーク要素の重い負荷と、転送プレーンと制御プレーンの不完全な分離の問題を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理方法が提供される。この方法は、ダイアルアップ・パケット処理システムに適用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。制御プレーン・ネットワーク要素は、仮想広帯域ネットワーク・ゲートウェイ制御プレーン・ネットワーク要素(Virtual BNG-Control Plane[仮想BNG制御プレーン])装置またはネットワーク機能仮想化技術を参照した汎用物理サーバーに基づいて実装される仮想セッション制御ユニット(Virtual Subscriber Control Unit[仮想加入者制御ユニット]、vSCU)であってもよい。vBNG-CP装置またはvSCUは仮想ネットワーク装置である。仮想ネットワーク装置は、上記の制御プレーン・ネットワーク要素の機能を実装できる仮想マシン(Virtual Machine、VM)であってもよい。仮想マシンは、ハードウェア装置(たとえば、X86サーバーなどの物理サーバー)上に展開される。仮想マシンは、ソフトウェア・シミュレーションを通じて得られた完全なコンピュータ・システムであり、完全に隔離された環境で動作し、完全なハードウェア・システム機能を有する。本願を読んだ後では、当業者は、仮想化ネットワーク機能(Virtualized Network Functions、VNF)技術を参照して、汎用の物理サーバー上で、上記の機能を有する一つまたは複数のvBNG-CP装置または仮想セッション制御ユニットvSCUを仮想化することができる。詳細は、ここでは再度説明しない。
本方法は、以下を含む。
【0007】
制御プレーン・ネットワーク要素は、アクセス・ゲートウェイからダイアルアップ・パケットを受信する。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置によってアクセス・ゲートウェイに送信されるダイアルアップ・パケットである。
【0008】
制御プレーン・ネットワーク要素は、外部サーバーに認証要求を送信する。ここで、認証要求は、前記ダイアルアップ・パケットに基づいて制御プレーン・ネットワーク要素によって生成される。
【0009】
制御プレーン・ネットワーク要素は、外部サーバーによって送信されるダイヤルアップ成功情報を受信する。
【0010】
制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、それにより、ユーザー装置は転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行する。
【0011】
上記の方法では、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置が転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行するように、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減できる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0012】
ある実施形態では、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含み、制御プレーン・ネットワーク要素が、ダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、本方法はさらに:コントローラがトンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように、制御プレーン・ネットワーク要素がコントローラに、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を送信し、ここで、トンネル確立要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の第1の通信トンネルを確立するために使用され、第1の通信トンネルは、前記IPアドレスに対応する。
【0013】
ユーザー装置のSLAレベルに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、制御プレーン・ネットワーク要素は、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それによりコントローラがアクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができ、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立することが理解されうる。アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間でトンネルが確立された後、ユーザー装置が再度アクセス・ゲートウェイにデータ・パケットを送信するとき、アクセス・ゲートウェイは、ユーザー装置が、ユーザー装置のSLAレベルに一致する目標転送プレーン・ネットワーク要素を通じてデータ・パケットを直接転送できるように、通信トンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素にデータ・パケットを直接送信することができる。よって、パケット転送効率が改善される。また、通信トンネルを確立した後は、1つのユーザー装置が1つの仮想ローカルエリアネットワーク(Virtual Local Area Network、VLAN)を排他的に使用でき、よって、ユーザー体験が改善される。
【0014】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。具体的には、AGWがトンネル確立要求を受信した後、AGWは、トンネル確立要求内の、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素へのトンネルを決定し、トンネル確立要求内の、ユーザー装置のポート情報に基づいて、ユーザー装置のポート情報をトンネルにマッピングすることができる。
【0015】
転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、AGWのインターフェース情報および転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を含んでいてもよく、さらにユーザー装置のポート情報を含んでいてもよいことに留意されたい。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報のフォーマットは、AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_ID、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANであってもよい。AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_IDは、ユーザー装置のアクセス情報およびAGWのID情報であり、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANは、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を示す。ここで、NAS_UpIdentifierは転送プレーン・ネットワーク要素の名前を示し、その後に転送プレーン・ネットワーク要素のスロット、サブスロット、ポート、およびVLAN情報が続く。
【0016】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、制御プレーン・ネットワーク要素がダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、本方法はさらに:コントローラがトンネル・スイッチ要求をアクセス・ゲートウェイに送信するよう、制御プレーン・ネットワーク要素が、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信することを含み、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル・スイッチ要求は、IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである。
【0017】
ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGWがダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する場合、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力が大幅に低減される。
【0018】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意(service level agreement)SLA情報を含み、制御プレーン・ネットワーク要素が、ダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定することは:制御プレーン・ネットワーク要素が、SLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定することを含む。
【0019】
高いSLAレベルを有するユーザーは、優先度の高いユーザーであり、軽い負荷で高品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにデータ・パケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうることが理解されうる。SLAレベルが低いユーザーは、低優先度ユーザーである。高負荷かつ低品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにパケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうる。したがって、ユーザーのSLA情報に基づいて決定される転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザーの要求を最もよく満たす転送プレーン・ネットワーク要素であり、ユーザー装置のポート情報は、AGWと転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルにマッピングされ、それにより、ユーザー装置がデータ・パケットを送信するたびに、AGWは、ユーザー装置のデータ・パケットを、ユーザーのSLA情報に対応する転送プレーン・ネットワーク要素に、トンネルを通じて直接送信することができる。そのため、ユーザー体験が改善される。
【0020】
ある実施形態では、制御プレーン・ネットワーク要素が外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信した後、本方法は、さらに:制御プレーン・ネットワーク要素がダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション(session)情報を生成し、該セッション情報はIPアドレスに対応し;制御プレーン・ネットワーク要素がセッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送信し、それにより、転送プレーン・ネットワーク要素が、セッション情報に基づいて、外部にルーティング情報を公開し、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスがIPアドレスである、ことを含む。
【0021】
ルーティング情報の宛先アドレスは、ユーザー装置に対応するIPアドレスであることが理解されうる。そのため、ユーザー装置によって送信されたデータ・パケットを再び受信した後、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの宛先IPアドレスおよびルーティング情報に基づいて、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するための、データ・パケットの次ホップのIPアドレスを決定してもよい。
【0022】
第2の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理方法が提供される。本方法は、ダイアルアップ・パケット処理システムに適用される。本システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。本方法は下記を含む。
【0023】
アクセス・ゲートウェイは、ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信する。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0024】
アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。
【0025】
アクセス・ゲートウェイは、コントローラからトンネル確立要求を受信する。ここで、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。
【0026】
アクセス・ゲートウェイは、トンネル確立要求に基づき、転送プレーン・ネットワーク要素への第1の通信トンネルを確立する。ここで、第1の通信トンネルはIPアドレスに対応する。
【0027】
上記の方法では、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、コントローラがアクセス・ゲートウェイに移行命令を送達できるよう、コントローラに、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を通知する。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減できる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0028】
ある実施形態では、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づく認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報に基づき、制御プレーン・ネットワーク要素によって転送プレーン・ネットワーク要素が決定され;制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、トンネル確立要求がコントローラによって生成される。
【0029】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されるダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素が決定される。
【0030】
高いSLAレベルを有するユーザーは、優先度の高いユーザーであり、軽い負荷で高品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにデータ・パケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうることが理解されうる。SLAレベルが低いユーザーは、低優先度ユーザーである。高負荷かつ低品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにパケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうる。したがって、ユーザーのSLA情報に基づいて決定される転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザーの要求を最もよく満たす転送プレーン・ネットワーク要素であり、ユーザー装置のポート情報は、AGWと転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルにマッピングされ、それにより、ユーザー装置がデータ・パケットを送信するたびに、AGWは、ユーザー装置のデータ・パケットを、ユーザーのSLA情報に対応する転送プレーン・ネットワーク要素に、トンネルを通じて直接送信することができる。そのため、ユーザー体験が改善される。
【0031】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。具体的には、AGWがトンネル確立要求を受信した後、AGWは、トンネル確立要求内の、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素へのトンネルを決定し、トンネル確立要求内の、ユーザー装置のポート情報に基づいて、ユーザー装置のポート情報をトンネルにマッピングすることができる。
【0032】
転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、AGWのインターフェース情報および転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を含んでいてもよく、さらにユーザー装置のポート情報を含んでいてもよいことに留意されたい。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報のフォーマットは、AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_ID、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANであってもよい。AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_IDは、ユーザー装置のアクセス情報およびAGWのID情報であり、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANは、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を示す。ここで、NAS_UpIdentifierは転送プレーン・ネットワーク要素の名前を示し、その後に転送プレーン・ネットワーク要素のスロット、サブスロット、ポート、およびVLAN情報が続く。
【0033】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、本方法は、さらに:アクセス・ゲートウェイが、コントローラからトンネル・スイッチ要求を受信し、ここで、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され;アクセス・ゲートウェイは、IPアドレスに対応する通信トンネルを、第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換え、ここで、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである、ことを含む。
【0034】
ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGWがダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する場合、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力が大幅に低減される。
【0035】
ある実施形態では、本方法は、さらに:アクセス・ゲートウェイが、データ・パケットを受信し、ここで、データ・パケットの起点IPアドレスが前記IPアドレスであり;アクセス・ゲートウェイが、該IPアドレスに基づいて、該IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定し;アクセス・ゲートウェイが、第1の通信トンネルを通じて、データ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素に送信する、ことを含む。
【0036】
アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間にトンネルが確立された後、ユーザー装置がデータ・パケットを再度アクセス・ゲートウェイに送信するとき、アクセス・ゲートウェイは、ユーザー装置が、ユーザー装置のSLAレベルに一致する目標転送プレーン・ネットワーク要素を通じてデータ・パケットを直接転送できるように、通信トンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素にデータ・パケットを直接送信することができることが理解されうる。よって、パケット転送効率が改善される。
【0037】
第3の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理方法が提供される。この方法は、ダイアルアップ・パケット処理システムに適用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。本方法は、下記を含む。
【0038】
受信ユニットが、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を受信するように構成される。ここで、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、制御プレーン・ネットワーク要素がアクセス・ゲートウェイによって送信された、ユーザー装置のダイアルアップ・パケットを受信した後に、制御プレーン・ネットワーク要素によって決定され、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0039】
生成ユニットが、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル確立要求を生成するように構成される。ここで、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。
【0040】
送信ユニットが、トンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように構成される。それにより、アクセス・ゲートウェイは、トンネル確立要求に基づいて、転送プレーン・ネットワーク要素に対する第1の通信トンネルを確立する。ここで、第1の通信トンネルは前記IPアドレスに対応している。
【0041】
上記の方法では、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、コントローラがアクセス・ゲートウェイに移行命令を送達できるよう、コントローラに、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を通知する。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減できる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0042】
第1の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイが起点IPアドレスが前記IPアドレスであるデータ・パケットを受信したときに、前記IPアドレスに基づいて、前記IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定し、第1の通信トンネルを通じて転送プレーン・ネットワーク要素に前記データ・パケットを送信するために、アクセス・ゲートウェイによって使用される。
【0043】
アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間にトンネルが確立された後、ユーザー装置がデータ・パケットを再度アクセス・ゲートウェイに送信するとき、アクセス・ゲートウェイは、該データ・パケットを通信トンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素に直接送信することができ、それにより、ユーザー装置は、ユーザー装置のSLAレベルに一致する目標転送プレーン・ネットワーク要素を通じてデータ・パケットを直接転送することができることが理解されうる。よって、パケット転送効率が改善される。
【0044】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、受信ユニットは、前記制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を受信するようにさらに構成され;前記生成ユニットは、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル・スイッチ要求を生成するようにさらに構成され、前記トンネル・スイッチ要求は、前記IPアドレスに対応する通信トンネルを、前記第2の通信トンネルから前記第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、前記第2の通信トンネルは、前記アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルであり;前記送信ユニットは、前記トンネル・スイッチ要求を前記アクセス・ゲートウェイに送信するようにさらに構成される。
【0045】
ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGWがダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する場合、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力が大幅に低減される。
【0046】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。具体的には、AGWがトンネル確立要求を受信した後、AGWは、トンネル確立要求内の、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素へのトンネルを決定し、トンネル確立要求内の、ユーザー装置のポート情報に基づいて、ユーザー装置のポート情報をトンネルにマッピングすることができる。
【0047】
転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、AGWのインターフェース情報および転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を含んでいてもよく、さらにユーザー装置のポート情報を含んでいてもよいことに留意されたい。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報のフォーマットは、AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_ID、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANであってもよい。AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_IDは、ユーザー装置のアクセス情報およびAGWのID情報であり、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANは、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を示す。ここで、NAS_UpIdentifierは転送プレーン・ネットワーク要素の名前を示し、その後に転送プレーン・ネットワーク要素のスロット、サブスロット、ポート、およびVLAN情報が続く。
【0048】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0049】
高いSLAレベルを有するユーザーは、優先度の高いユーザーであり、軽い負荷で高品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにデータ・パケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうることが理解されうる。SLAレベルが低いユーザーは、低優先度ユーザーである。高負荷かつ低品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにパケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうる。したがって、ユーザーのSLA情報に基づいて決定される転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザーの要求を最もよく満たす転送プレーン・ネットワーク要素であり、ユーザー装置のポート情報は、AGWと転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルにマッピングされ、それにより、ユーザー装置がデータ・パケットを送信するたびに、AGWは、ユーザー装置のデータ・パケットを、ユーザーのSLA情報に対応する転送プレーン・ネットワーク要素に、トンネルを通じて直接送信することができる。そのため、ユーザー体験が改善される。
【0050】
第4の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理方法が提供される。この方法は、ダイアルアップ・パケット処理システムに適用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。制御プレーン・ネットワーク要素は、従来のハードウェア・ネットワーク装置であってもよく、物理転送プレーン・ネットワーク要素(Physical User Plane[物理ユーザー・プレーン]、pUP)または仮想セッション転送処理ユニット(Virtual Subscriber Forward Unit[仮想加入者転送ユニット]、vSFU)と略称され、あるいはネットワーク機能仮想化NFV技術を参照した汎用物理サーバーに基づいて実装される仮想装置であってもよく、仮想的転送プレーン・ネットワーク要素(Virtual User Plane[仮想ユーザー・プレーン]、vUP)または仮想セッション転送処理ユニット(Virtual Subscriber Forward Unit[仮想加入者転送ユニット]、vSFU)と略称される。vUP装置またはvSFUは仮想ネットワーク装置である。仮想ネットワーク装置は、上記の制御プレーン・ネットワーク要素の機能を実装できる仮想マシン(Virtual Machine、VM)であってもよい。仮想マシンは、ハードウェア装置(たとえば、X86サーバーなどの物理サーバー)上に展開される。仮想マシンは、ソフトウェア・シミュレーションを通じて得られた完全なコンピュータ・システムであり、完全に隔離された環境で動作し、完全なハードウェア・システム機能を有する。本願を読むことにより、当業者は、NFV技術を参照して、汎用の物理サーバー上で、上記の機能を有する一つまたは複数のvSFU装置またはvUP装置を仮想化することができる。詳細は、ここでは再度説明しない。
本方法は、以下を含む。
【0051】
転送プレーン・ネットワーク要素は、アクセス・ゲートウェイからトンネル確立要求を受信し、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用され、トンネル確立要求は、ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後に制御プレーン・ネットワーク要素が転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、コントローラによって生成される。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0052】
転送プレーン・ネットワーク要素は、アクセス・ゲートウェイへの通信トンネルを確立し、ここで、通信トンネルは、IPアドレスと対応する。
【0053】
上記の方法では、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、コントローラがアクセス・ゲートウェイに移行命令を送達できるよう、コントローラに、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を通知する。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減できる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0054】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。具体的には、AGWがトンネル確立要求を受信した後、AGWは、トンネル確立要求内の、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素へのトンネルを決定し、トンネル確立要求内の、ユーザー装置のポート情報に基づいて、ユーザー装置のポート情報をトンネルにマッピングすることができる。
【0055】
転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、AGWのインターフェース情報および転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を含んでいてもよく、さらにユーザー装置のポート情報を含んでいてもよいことに留意されたい。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報のフォーマットは、AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_ID、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANであってもよい。AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_IDは、ユーザー装置のアクセス情報およびAGWのID情報であり、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANは、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を示す。ここで、NAS_UpIdentifierは転送プレーン・ネットワーク要素の名前を示し、その後に転送プレーン・ネットワーク要素のスロット、サブスロット、ポート、およびVLAN情報が続く。
【0056】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0057】
ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGWがダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する場合、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力が大幅に低減される。
【0058】
ある実施形態では、本方法は、さらに:転送プレーン・ネットワーク要素が、通信トンネルを通じてアクセス・ゲートウェイからデータ・パケットを受信し、ここで、データ・パケットの起点IPアドレスは、前記IPアドレスである。
【0059】
アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間にトンネルが確立された後、ユーザー装置がデータ・パケットを再度アクセス・ゲートウェイに送信するとき、アクセス・ゲートウェイは、ユーザー装置が、ユーザー装置のSLAレベルに一致する目標転送プレーン・ネットワーク要素を通じてデータ・パケットを直接転送できるように、通信トンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素にデータ・パケットを直接送信することができることが理解されうる。よって、パケット転送効率が改善される。
【0060】
ある実施形態では、本方法は、さらに:転送プレーン・ネットワーク要素が、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信されたセッション(session)情報を受信し、ここで、セッション情報は、外部サーバーによって返されるダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素によって生成され、セッション情報は、前記IPアドレスに対応し;転送プレーン・ネットワーク要素は、セッション情報に基づいて外部にルーティング情報を公開し、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスは、前記IPアドレスである、ことを含む。
【0061】
ルーティング情報の宛先アドレスは、ユーザー装置に対応するIPアドレスであることが理解されうる。そのため、ユーザー装置によって送信されたデータ・パケットを再び受信した後、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの宛先IPアドレスおよびルーティング情報に基づいて、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するための、データ・パケットの次ホップのIPアドレスを決定してもよい。
【0062】
第5の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理システムが提供される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。制御プレーン・ネットワーク要素は、第1の側面に記載の方法を実行し、アクセス・ゲートウェイは、第2の側面に記載の方法を実行し、コントローラは、第3の側面に記載の方法を実行し、転送プレーン・ネットワーク要素は、第4の側面に記載の方法を実行する。
【0063】
第6の側面によれば、制御プレーン・ネットワーク要素が提供される。制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。制御プレーン・ネットワーク要素は、受信ユニット、送信ユニット、および処理ユニットを含む。
【0064】
受信ユニットは、アクセス・ゲートウェイからダイアルアップ・パケットを受信するように構成される。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置によってアクセス・ゲートウェイに送信されるダイアルアップ・パケットである。
【0065】
送信ユニットは、外部サーバーに認証要求を送信するように構成される。ここで、認証要求は、前記ダイアルアップ・パケットに基づいて制御プレーン・ネットワーク要素によって生成される。
【0066】
受信ユニットは、外部サーバーによって送信されるダイヤルアップ成功情報を受信するように構成される。
【0067】
処理ユニットは、ダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、それにより、ユーザー装置は転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行する。
【0068】
ある実施形態では、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含み、送信ユニットはさらに次のように構成される:処理ユニットがダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、送信ユニットはさらに:コントローラがトンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように、コントローラに、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を送信するように構成され、ここで、トンネル確立要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の第1の通信トンネルを確立するために使用され、第1の通信トンネルは、前記IPアドレスに対応する。
【0069】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0070】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、送信ユニットは、処理ユニットがダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、コントローラがトンネル・スイッチ要求をアクセス・ゲートウェイに送信するよう、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信するように構成され、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル・スイッチ要求は、IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである。
【0071】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意(service level agreement)SLA情報を含み、処理ユニットは、SLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定するように構成される。
【0072】
ある実施形態では、処理ユニットは、さらに:受信ユニットが外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素によってダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション(session)情報を生成するように構成され、該セッション情報はIPアドレスに対応し;送信ユニットは、さらに、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送信し、それにより、転送プレーン・ネットワーク要素が、セッション情報に基づいて、外部にルーティング情報を公開し、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスが前記IPアドレスである。
【0073】
第7の側面によれば、アクセス・ゲートウェイが提供される。アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。アクセス・ゲートウェイは、送信ユニット、受信ユニット、および確立ユニットを含む。
【0074】
受信ユニットは、ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信するように構成される。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0075】
送信ユニットは、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信するように構成される。
【0076】
受信ユニットは、コントローラからトンネル確立要求を受信するように構成される。ここで、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。
【0077】
確立ユニットは、トンネル確立要求に基づき、転送プレーン・ネットワーク要素への第1の通信トンネルを確立する。ここで、第1の通信トンネルはIPアドレスに対応する。
【0078】
ある実施形態では、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づく認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報に基づき、制御プレーン・ネットワーク要素によって転送プレーン・ネットワーク要素が決定され;制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、トンネル確立要求がコントローラによって生成される。
【0079】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されるダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素が決定される。
【0080】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0081】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、受信ユニットは、さらに、コントローラからトンネル・スイッチ要求を受信するように構成され、ここで、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され;確立ユニットは、さらに、IPアドレスに対応する通信トンネルを、第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるように構成され、ここで、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである。
【0082】
ある実施形態では、受信ユニットは、さらに、データ・パケットを受信するように構成され、ここで、データ・パケットの起点IPアドレスが前記IPアドレスであり;送信ユニットが、該IPアドレスに基づいて、該IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定するように構成され;送信ユニットが、さらに、第1の通信トンネルを通じて、データ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素に送信するように構成される。
【0083】
第8の側面によれば、コントローラが提供される。コントローラは、ダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。コントローラは、受信ユニット、生成ユニット、および送信ユニットを含む。
【0084】
受信ユニットは、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を受信するように構成される。ここで、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、制御プレーン・ネットワーク要素がアクセス・ゲートウェイによって送信された、ユーザー装置のダイアルアップ・パケットを受信した後に、制御プレーン・ネットワーク要素によって決定され、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0085】
生成ユニットが、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル確立要求を生成するように構成される。ここで、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。
【0086】
送信ユニットが、トンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように構成される。それにより、アクセス・ゲートウェイは、トンネル確立要求に基づいて、転送プレーン・ネットワーク要素に対する第1の通信トンネルを確立する。ここで、第1の通信トンネルは前記IPアドレスに対応している。
【0087】
ある実施形態では、第1の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイが起点IPアドレスがIPアドレスであるデータ・パケットを受信したときに、前記IPアドレスに基づいて、前記IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定し、第1の通信トンネルを通じて転送プレーン・ネットワーク要素に前記データ・パケットを送信するために、アクセス・ゲートウェイによって使用される。
【0088】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、受信ユニットは、前記制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を受信するようにさらに構成され;前記生成ユニットは、前記転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル・スイッチ要求を生成するようにさらに構成され、前記トンネル・スイッチ要求は、前記IPアドレスに対応する通信トンネルを、前記第2の通信トンネルから前記第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、前記第2の通信トンネルは、前記アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルであり;前記送信ユニットは、前記トンネル・スイッチ要求を前記アクセス・ゲートウェイに送信するようにさらに構成される。
【0089】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0090】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0091】
第9の側面によれば、転送プレーン・ネットワーク要素が提供される。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用される。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。転送プレーン・ネットワーク要素は、受信ユニットおよび確立ユニットを含む。
【0092】
受信ユニットは、アクセス・ゲートウェイからトンネル確立要求を受信するように構成され、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用され、トンネル確立要求は、ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後に制御プレーン・ネットワーク要素が転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、コントローラによって生成される。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0093】
確立ユニットは、アクセス・ゲートウェイへの通信トンネルを確立し、ここで、通信トンネルは、IPアドレスと対応する。
【0094】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0095】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0096】
ある実施形態では、受信ユニットは、さらに、通信トンネルを通じてアクセス・ゲートウェイからデータ・パケットを受信するように構成され、ここで、データ・パケットの起点IPアドレスは、前記IPアドレスである。
【0097】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素はさらに公開ユニットを含み、受信ユニットは、さらに、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信されたセッション(session)情報を受信するように構成され、ここで、セッション情報は、外部サーバーによって返されるダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素によって生成され、セッション情報は、前記IPアドレスに対応し;公開ユニットは、セッション情報に基づいて外部にルーティング情報を公開するように構成され、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスは、前記IPアドレスである。
【0098】
第10の側面によれば、ダイアルアップ・パケット処理システムが提供される。システムは、互いに接続されたコントローラ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。制御プレーン・ネットワーク要素は、第1の側面に記載の方法を実行し、コントローラは、第3の側面に記載の方法を実行し、転送プレーン・ネットワーク要素は、第4の側面に記載の方法を実行する。
【0099】
ある実施形態では、システムは、アクセス・ゲートウェイをさらに含む。アクセス・ゲートウェイは、前記コントローラ、前記制御プレーン・ネットワーク要素、および前記転送プレーン・ネットワーク要素に接続される。アクセス・ゲートウェイは、第2の側面に記載の方法を実行する。
【0100】
第11の側面によれば、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供される。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、命令を含む。命令がコンピューティング装置上で実行されるとき、コンピューティング装置は、第1の側面、第2の側面、第3の側面、および第4の側面に記載される方法を実行できるようにされる。
【0101】
第12の側面によれば、ネットワーク装置が提供される。ネットワーク装置は、プロセッサおよびメモリを含み、プロセッサは、メモリ内のコードを実行して、第1の側面、第2の側面、第3の側面、および第4の側面に記載される方法を実行する。
【0102】
第13の側面によれば、コンピュータ・プログラム・プロダクトが提供される。コンピュータ・プログラム・プロダクトがネットワーク装置上で動作する場合、ネットワーク装置は、第1の側面、第2の側面、第3の側面、および第4の側面に記載される方法を実行できるようにされる。
【0103】
第14の側面によれば、チップが提供される。チップがネットワーク装置上で動作する場合、ネットワーク装置は、第1の側面、第2の側面、第3の側面、および第4の側面に記載される方法を実行できるようにされる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
本願の実施形態または従来技術における技術的解決策をより明確に説明するために、以下では、実施形態または従来技術を説明するための添付の図面を簡単に説明する。
【0105】
【
図1】ダイアルアップ・パケット処理システムの構造の概略図である。
【0106】
【
図2】転送プレーン・ネットワーク要素および制御プレーン・ネットワーク要素の構造の概略図である。
【0107】
【
図3】ダイアルアップ・パケット処理方法の概略フローチャートである。
【0108】
【
図4】本願によるダイアルアップ・パケット処理システムの構造の概略図である。
【0109】
【
図5】本願によるダイアルアップ・パケット処理方法の概略フローチャートである。
【0110】
【
図6A】本願による適用シナリオにおけるダイアルアップ・パケット処理方法のステップの概略フローチャートである。
【
図6B】本願による適用シナリオにおけるダイアルアップ・パケット処理方法のステップの概略フローチャートである。
【
図6C】本願による適用シナリオにおけるダイアルアップ・パケット処理方法のステップの概略フローチャートである。
【0111】
【
図7】本願による制御プレーン・ネットワーク要素の構造の概略図である。
【0112】
【
図8】本願によるアクセス・ゲートウェイの構造の概略図である。
【0113】
【
図9】本願によるコントローラの構造の概略図である。
【0114】
【
図10】本願による転送プレーン・ネットワーク要素の構造の概略図である。
【0115】
【
図11】本願によるネットワーク装置の構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0116】
以下、本発明の実施形態における技術的解決策を、本発明の実施形態における添付図面を参照して説明する。記載された実施形態は、本発明の実施形態のすべてではなく、単にいくつかの実施形態であることは明らかである。創造的努力なしに本発明の実施形態に基づいて当業者によって得られる他のすべての実施形態は、本発明の保護範囲にはいる。
【0117】
下記は、本願における適用シナリオについて説明する。
【0118】
近年、ネットワーク技術の急速な発展に伴い、人々はますますネットワーク技術に依存するようになっている。インターネットは数千世帯に普及している。ショッピングモール、レストラン、ホテル、カフェなどのほとんどすべての消費地は、顧客にワイヤレス・サービスを提供しており、ほとんどすべての家庭、オフィス、学校、その他の場所がワイヤレス・サービスでカバーされている。インターネット・アクセスは、ほとんどの人々の学習、仕事、生活の重要な一部となっている。
【0119】
一般に、ユーザーがネットワークにアクセスすることを望む場合、ユーザーはダイヤルアップ・アクセスを行う必要がある。ダイヤルアップ・アクセスとは、ユーザー装置が、ユーザー装置のアカウントを求めてローカルのインターネット・サービス・プロバイダー(Internet Service Provider、ISP)に申請するか、またはインターネット・アクセス・カードを購入し、ユーザー装置のユーザー名およびパスワードを得た後、ユーザー装置が、認証・認可・会計(Authentication, Authorization and Accounting、AAA)サーバーにダイアルアップ・パケットを送信することを意味する。AAAがダイヤルアップが成功したことを検証すると、ユーザー装置はネットワーク内のさまざまなサービスを使用することができる。
【0120】
図1は、ダイアルアップ・パケット処理システムの構造の概略図である。
図1に示されるように、無線アクセスポイント(Access Point、AP)またはルータ(Router)120に接続することによってキャリア・ネットワークにアクセスした後、さまざまなタイプのユーザー装置110のそれぞれは、ネットワークを通じてAAA 170にダイアルアップ・パケットを送信することができ、AAA 170は、ダイアルアップ・パケットに基づいて、ユーザーがアクセス許可を有するかどうかを判断し、アクセス許可を有するユーザーのためにネットワーク・サービスを提供し、ダイヤルアップ成功メッセージをユーザー装置に返すことができ、その結果、ユーザー装置110は、ネットワークを使用して公式が業務を処理し、通信を行い、娯楽などを行うなどすることができ;それ以外では、ダイヤルアップは失敗し、ユーザーはネットワークに接続されているが、ユーザーは、ネットワークにおけるさまざまなネットワーク・サービスを使用することができない。ネットワークにおけるユーザー・ダイヤルアップ・プロセスに参加する装置は、少なくとも
図1に示されるユーザー装置110、APまたはルータ120、スイッチ(Switch)または光回線終端装置(Optical Line Terminal、OLT)130、アクセス・ゲートウェイ(Access Gateway、AGW)140、制御プレーン・ネットワーク・要素(Control Plane、CP)150、転送プレーン・ネットワーク要素またはユーザー・プレーン・ネットワーク要素(User Plane、UP)160、AAAサーバー170、およびコントローラ180を含む。
図1において、2つのユーザー装置110、2つのAP、1つのルータ、1つのスイッチまたは光回線終端装置130、1つのAGW 140、1つの制御プレーン・ネットワーク要素150、2つの転送プレーン・ネットワーク要素、1つのAAA、および1つのコントローラが、説明のための単なる例として使用されることを理解されたい。具体的な実装では、ダイアルアップ・パケット処理システムにおけるさまざまな装置の量は、実際の状況に基づいて決定されうる。これは、本願において特に限定されない。
【0121】
ユーザー装置110は、移動端末であってもよく、特に、APに接続されることができる無線電子装置であってもよく、ルータに接続されることができる有線電子装置であってもよく、またはAPおよびルータの両方に接続されることができる電子装置であってもよい。電子装置は、具体的には、スマートフォン、ハンドヘルド処理装置、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、モバイルノートブックコンピュータ、バーチャルリアリティ装置、統合ハンドヘルド装置、車両搭載装置、インテリジェント会議装置、インテリジェント広告装置、インテリジェントアプライアンス、ウェアラブル装置などであってもよい。
【0122】
APまたはルータ120において、APは、無線装置を通じて有線ネットワークにアクセスするためのアクセスポイントであり、無線ネットワークと有線ネットワークとの間のブリッジであり、通例、有線スイッチまたはルータに接続され、それにより、APにアクセスする無線装置は、無線APを通じて有線スイッチまたはルータに接続されうる。APは、主に、ブロードバンド家庭、ビル、キャンパス、倉庫、および工場のような無線ネットワークを必要とする場所で使用される。APは、純粋な無線アクセスポイント(無線スイッチ)を含むだけでなく、たとえば、ルーティング機能を有し、独立した無線ホームネットワーキングを確立することができる無線ルータ(無線ゲートウェイおよび無線ブリッジを含む)などの装置の一般的な用語であってもよい。ルータは、2つ以上のネットワークを接続するハードウェア装置である。ルータはネットワーク間のゲートウェイとして機能し、非伝送制御プロトコル/インターネットプロトコル(Transmission Control Protocol/Internet Protocol、TCP/IP)ネットワークをインターネットに接続するために使用される。ルータは、各データ・パケット中のアドレスを読み取り、該データ・パケットをどのように送信するかを決定する専用のインテリジェントなネットワーク装置である。一般に、ルータ130は、異なる転送プロトコルを理解することができる。たとえば、ローカルエリアネットワークがイーサネットプロトコルを使用し、インターネットがTCP/IPプロトコルを使用する場合、イーサネットとインターネットとの間のルータは、ローカルエリアネットワークから送信されたデータ・パケットの宛先アドレスを解析し、ローカルエリアネットワークのアドレスをTCP/IPアドレスに変換し、次いで、選択されたルーティング・アルゴリズムに基づいて最適ルートに沿ってTCP/IPアドレスにデータ・パケットを送信することができ、またその逆も可能である。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0123】
スイッチまたは光回線終端装置(Optical Line Terminal、OLT)130内のスイッチは、電気信号を転送するように構成されたネットワーク装置である。該スイッチは、該スイッチにアクセスする任意の2つのネットワークノードについて排他的電気信号チャネルを提供することができる。スイッチは、特に、イーサネットスイッチ、電話音声スイッチ、光ファイバースイッチなどであってもよい。OLTは、光信号を転送するためのネットワーク装置であってもよく、光アクセス・ネットワーク(Optical Access Network、OAN)のネットワーク側インターフェースを提供してもよく、一つまたは複数の光配信ネットワーク(Optical Distribution Networks、ODN)に接続され;または電気信号を光信号に変換するためにネットワークケーブルを通じてフロントエンド・スイッチに接続されてもよい。OLTは、光アクセス・ネットワークのコア・コンポーネントであり、従来の通信ネットワークにおけるスイッチまたはルータと同等であり、ユーザーのために受動光ファイバー・ネットワークの光ファイバー・インターフェースを提供する。
【0124】
アクセス・ゲートウェイAGW 140は、異なる上位層プロトコルを有する2つのネットワークの間の相互接続のために使用され、異なる通信プロトコル、データプロトコル、または言語を有する2つのシステム間、または完全に異なるアーキテクチャーを有する2つのシステム間で使用されるネットワーク相互接続装置である。AGW 140は、単に翻訳機として理解されてもよく、ゲートウェイは、宛先システムの要件を満たすために、受信した情報を再パックし、翻訳する必要がある。
【0125】
制御プレーン・ネットワーク要素150および転送プレーン・ネットワーク要素160は、BNGの転送プレーンおよび制御プレーンが分離された後に得ることができる。BNGは、ユーザー・ダイヤルアップ認証、アクセス制御、およびトラフィック・スケジューリングなどの動作をネットワーク内で実行するように構成される。要するに、ユーザー装置110によって送信されたダイアルアップ・パケットがAGW 140を通過した後、BNGは、ユーザーがネットワークにアクセスする許可を有するかどうかを判断するためにAAA 170と対話する必要がある。ユーザーがネットワークにアクセスする許可を持っている場合、BNGはユーザー装置に対応するIPアドレスとルーティング情報を格納する。次いで、BNGがユーザー装置によって送信されたデータ・パケットを受信すると、BNGは、該パケットの起点IPアドレスおよび宛先IPアドレスに基づいて、ルーティング情報と組み合わせて、そのデータ・パケットを、ルート転送のための次ホップIPアドレスに対応するルータまたはスイッチに転送することができる。ソフトウェア定義ネットワーキング(Software-Defined Networking、SDN)およびネットワーク機能仮想化(network functions virtualization、NFV)技術の発達に伴い、都市圏ネットワークは従来のネットワーク中心アーキテクチャーからデータセンター中心ネットワーク・アーキテクチャーへと進化し、従来のネットワーク要素装置は、転送プレーンおよび制御プレーンの分離に向けて徐々に進化する。BNGの転送および制御が分離された後、一つまたは複数のBNGが、一つまたは複数の制御プレーン・ネットワーク要素150および一つまたは複数の転送プレーン・ネットワーク要素160に分離されることができる。1つの制御プレーン・ネットワーク要素150は、複数の転送プレーン・ネットワーク要素160を一緒に制御および管理することができる。よって、転送プレーン・ネットワーク要素160は、制御プレーン・ネットワーク要素150の管理のもとで、ユーザー装置によって送られるパケットを転送することができる。理想的には、転送プレーンと制御プレーンが完全に切り離されたとき、転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー・データ・パケットを転送する転送タスクのみを処理し、制御プレーン・ネットワーク要素は、資源スケジューリング、ユーザー認証、課金、および認可のような、残りの非転送タスクを処理する。このようにして、転送と制御は完全に切り離される。これにより、キャリアの展開、運用、維持が非常に容易になる。単一のBNGと比較して、装置の利用率と信頼性は大幅に改善される。下記は、転送プレーン・ネットワーク要素160と制御プレーン・ネットワーク要素150を別個に記載する。
【0126】
制御プレーン・ネットワーク要素150は、複数の転送プレーン・ネットワーク要素160を一緒に管理するように構成される。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素160によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素150は、AAA 300と対話して、ユーザー認証、課金、および認可を実行し、ダイヤルアップが成功した後、制御プレーン・ネットワーク要素150は、セッション(Session)情報を転送プレーン・ネットワーク要素160に送達し、それにより、転送プレーン・ネットワーク要素160は、セッション情報に基づいて、ダイヤルアップが成功したユーザーによって送信されたデータ・パケットを転送することができる。セッション情報は、各IPアドレスに対応するユーザー装置が、転送プレーン・ネットワーク要素とのデータ通信を実行する(つまりセッション中である)ときに記憶されている必要がある認証情報を格納するために使用される。たとえば、ユーザー名、MACアドレス、IPアドレス、帯域幅、付加価値サービス、アクセス不可能なアドレスリスト(List)、各IPアドレスに対応するユーザー装置のルーティング情報が格納される。ルーティング情報は、特定のネットワークアドレスを指すパス(path)を含んでいてもよく、データ・パケットをルーティングおよび転送するための転送プレーン・ネットワーク要素を示す。ルーティング情報は、ルーティングテーブル(Routing Table)またはルーティング情報ベース(Routing Information Base、RIB)のような情報、たとえば、宛先アドレス、ネットワークマスク、出力インターフェース、または次ホップIPアドレスであってもよい。これは、本願において限定されない。制御プレーン・ネットワーク要素150は、通例、仮想化されたネットワーク要素であり、よって、vBNG-CPまたは仮想セッション制御ユニット(Virtual Subscriber Control Unit[仮想加入者制御ユニット]、vSCU)とも呼ばれる。ある特定の実装では、vBNG-CPまたはvSCUは、クラウド化技術を使用して実装されてもよい。クラウド化されたvBNG-CPまたはvSCUは、物理サーバー上で展開された複数の仮想マシン(Virtual Machine、VM)を含んでいてもよく、該複数のVMは、物理サーバー上で実行されるハイパーバイザ(Hypervisor)によって一緒に管理されてもよい。1つのvBNG-CPまたはvSCUが、複数の物理的転送プレーン・ネットワーク要素(Physical User Plane、pUP)および仮想転送プレーン・ネットワーク要素(Virtual User Planes、vUP)を管理してもよい。
【0127】
転送プレーン・ネットワーク要素160は、主に、制御プレーン・ネットワーク要素150によって送達されるセッション情報に基づいて、ユーザー装置110によって送信されるデータ・パケットを転送するように構成される。転送プレーン・ネットワーク要素160は、仮想化されたネットワーク要素であってもよく、または物理的装置であってもよい。転送プレーン・ネットワーク要素160が仮想化されたネットワーク要素である場合、転送プレーン・ネットワーク要素160は、vUPまたは仮想セッション転送処理ユニット(Virtual Subscriber Forward Unit、vSFU)と略称されてもよく、具体的には、X86サーバー上で実行される仮想化ネットワーク機能(Virtualized Network Function、VNF)であってもよい。転送プレーン・ネットワーク要素160が物理的装置である場合、転送プレーン・ネットワーク要素は、pUPまたは物理セッション転送処理ユニット(Physical Subscriber Forwarder Unit、pSFU)と略称されてもよく、具体的には従来のハードウェア・ネットワーク装置であってもよい。転送プレーン・ネットワーク要素160の特定の形は、本願では限定されない。
【0128】
図2は、
図1に示されるネットワークにおける制御プレーン・ネットワーク要素150および転送プレーン・ネットワーク要素160の内部構造の概略図である。ユニットおよびモジュール分割は、
図2の制御プレーン・ネットワーク要素150および転送プレーン・ネットワーク要素160上では実行されないが、特定の実装では、制御プレーン・ネットワーク要素150および転送プレーン・ネットワーク要素160内に複数の形のユニットおよびモジュール分割があってもよく、モジュールは、ソフトウェア・モジュールであってもよく、ハードウェアモジュールであってもよく、またはいくつかのソフトウェア・モジュールおよびいくつかのハードウェアモジュールであってもよいことを理解されたい。これは、本願において限定されない。
【0129】
図2に示されるように、制御プレーン・ネットワーク要素150および転送プレーン・ネットワーク要素160は、3つのインターフェースを通じてデータ通信を実行することができる。3つのインターフェースは、それぞれ、制御インターフェース151、サービス・インターフェース152、および管理インターフェース153である。サービス・インターフェース152は、仮想拡張可能ローカルエリアネットワークのための汎用プロトコル拡張(Generic Protocol Extension for VXLAN、VXLAN-GPE)インターフェースであってもよい。ユーザーのダイアルアップ・パケットを受信すると、転送プレーン・ネットワーク要素160は、サービス・インターフェース152を通じてダイアルアップ・パケットをカプセル化し、カプセル化されたダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素150に送ることができる。制御インターフェース151は、ブロードバンド・リモート・アクセス・サーバー(Broadband Remote Access Server、BRAS)の制御プレーンおよびユーザー・プレーン分離プロトコル(Control Plane and User Plane Separation Protocol、CUSP)のインターフェースであってもよい。制御プレーン・ネットワーク要素150が、サービス・インターフェース152を通じて転送プレーン・ネットワーク要素160によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後、ダイヤルアップが成功した場合、制御プレーン・ネットワーク要素150は、制御インターフェース151を通じて転送プレーン・ネットワーク要素160にセッション情報を送ることができる。管理インターフェース153は、ネットワーク構成プロトコル(Network Configuration Protocol、Netconf)インターフェースである。制御プレーン・ネットワーク要素150は、該インターフェースを通じて、何らかの構成、たとえば仮想ローカルエリアネットワーク(Virtual Local Area Network、VLAN)または仮想プライベートネットワーク(Virtual Private Network、VPN)の構成データを、転送プレーン・ネットワーク要素160に送ることができる。転送プレーン・ネットワーク要素160は、さらに、何らかの実行状態、たとえば転送プレーン・ネットワーク要素160が現在故障状態にあるかどうか、または転送プレーン・ネットワーク要素160に記憶されているセッションの数が閾値に達するかどうかを、管理インターフェース153を通じて制御プレーン・ネットワーク要素150に報告することができる。前述の3つのインターフェースは、単に説明のための例として使用されることが理解されるべきである。データ通信は、実際の状況に基づいて、より多くの、またはより少ないインターフェースを通じて、制御プレーン・ネットワーク要素150と転送プレーン・ネットワーク要素160との間で実行されてもよい。これは、本願において特に限定されない。
【0130】
AAA 170は、ユーザー・ダイヤルアップ・パケットの処理に参加し、認証・認可・会計サービスを提供し、主にネットワーク・サーバーへのユーザー・アクセスを管理し、アクセス許可を有するユーザーのためにサービスを提供することを目的とするサーバー・プログラムである。AAAは、認証、認可、および会計(authentication, authorization and accounting)の略である。認証とは、ユーザーがネットワークアクセス許可を得ることができるかどうかをチェックすることをいう。認可とは、ユーザーに特定のネットワーク・サービスを使用する権限を与えることをいう。会計〔アカウンティング〕とは、ユーザーのネットワーク資源使用を記録することをいう。AAA 170は、通例、異なるベンダーの装置の互換性を保証するために、業界で一般的に使用されているオープンスタンダードであるRADIUSに従ってユーザー・ダイヤルアップ・パケットを処理することをサポートする。ユーザー装置110がAAA 170にダイアルアップ・パケットを送信すると、ネットワーク・アクセス・サーバー(すなわち、上記の内容における制御プレーン・ネットワーク要素150)が、AAA 170とRADIUSメッセージを交換する。認証が成功すると、ユーザー装置は保護されたネットワーク資源にアクセスできる。
【0131】
コントローラ180は、特にSDNコントローラであってもよく、制御プレーンが転送プレーンから分離されるSDNネットワークにおいて使用される。該ネットワークにおいて、AGW 140およびスイッチは、転送規則の制御権をコントローラ180に移転し、AGW 140およびスイッチは、コントローラ180によって送達される転送規則のみに従ってデータ・パケットを転送する。コントローラ180は、プログラマブルなコントローラであり、グローバル・ネットワーク情報をマスターすることができ、ネットワーク・トラフィック制御を受け持ち、それにより柔軟なネットワーク・トラフィック制御を実装し、キャリアおよび科学研究員のためにネットワーク管理および構成、新しいプロトコルの配備などを容易にし、ネットワークをよりインテリジェントにする。
【0132】
したがって、
図2に示されるように、
図1に示されるネットワークにおいて、ユーザー装置1がダイアルアップ・パケットを送信し、ダイヤルアップが成功する処理手順全体は、以下のステップを含むことができる。
【0133】
S210:AGW 140が、ダイアルアップ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素160に送信する。ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置1がAPまたはルータ120を通じてスイッチまたはOTL 130にダイアルアップ・パケットを送信した後に、スイッチまたはOTL 130によってAGW 140に送信されるダイアルアップ・パケットであってもよい。ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置1に対応するIPアドレス、ユーザー名、およびパスワードのような情報を含んでいてもよい。ユーザーは、あらかじめユーザー装置100を使用して、ユーザーのアカウントを求めてローカルISPに申請するか、またはインターネット・アクセス・カードを購入して、ユーザー装置に対応するユーザー名およびパスワードを得ることができる。
【0134】
S220:転送プレーン・ネットワーク要素160は、ダイアルアップ・パケットを識別し、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素150に送信する。具体的には、転送プレーン・ネットワーク要素160は、ダイアルアップ・パケットを
図2に示されるサービス・インターフェース152を通じてカプセル化し、カプセル化されたダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素150に送ることができる。上記の内容から、1つの制御プレーン・ネットワーク要素150が一つまたは複数の転送プレーン・ネットワーク要素160を管理することができることがわかる。したがって、ダイアルアップ・パケットを受信した後、AGWは通例、ネットワークで指定されたそれぞれのデフォルト転送プレーン・ネットワーク要素に、ダイアルアップ・パケットを送信する。
【0135】
S230:制御プレーン・ネットワーク要素150は、ダイアルアップ・パケットを処理して認証要求を得て、認証要求をAAA 160に送信する。認証要求には、ユーザー装置のユーザー名およびパスワードを含む。
【0136】
S240:AAA 160は、認証要求を処理し、認証が成功するとダイヤルアップ成功情報を取得する。ダイヤルアップ成功情報は、ユーザー装置1に対応するユーザー名、対応するサービスレベル合意(Service Level Agreement、SLA)レベル、およびIPアドレスを含む。
【0137】
具体的には、AAA 160による認証要求を処理するプロセスは、ダイアルアップ・パケット内のユーザー名およびパスワードが正しいかどうか、ユーザーがネットワークにアクセスする許可を有するかどうか、などを確認することを含むことができる。「はい」の場合は、ダイヤルアップが成功したことを示す。AAA 310は、さらに、サービス、サービスレベル合意(Service Level Agreement、SLA)、およびネットワーク資源使用レコードのような、ユーザー名に対応するIPアドレスのために使用できる情報を確認することができる。AAA 310は、確認された情報をダイヤルアップ成功メッセージにカプセル化し、ダイヤルアップ成功メッセージを制御プレーン・ネットワーク要素150に返す。もしそうでなければ、それは、ユーザー名とパスワードが正しくないか、ユーザー名がアクセス許可をもたないことを示し、そしてダイヤルアップが失敗することを示すことが理解されうる。AAA 160は、ダイヤルアップ故障情報を制御プレーン・ネットワーク要素150に返すことができ、それにより、制御プレーン・ネットワーク要素150は、ダイヤルアップ故障情報を、転送プレーン・ネットワーク要素140、AGW 140、スイッチまたはOTL 130、およびルータまたはAP 120を通して、順次、ユーザー装置1に返すことができる。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0138】
S250:AAA 160は、ダイヤルアップ成功情報を制御プレーン・ネットワーク要素150に返す。
【0139】
S260:制御プレーン・ネットワーク要素150は、ダイヤルアップ成功情報に基づいて、前記IPアドレスに対応するセッション情報を生成し、ユーザーのSLA情報に基づいて、前記IPアドレスに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定する。高いSLAレベルを有するユーザーは、優先度の高いユーザーであり、軽い負荷で高品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにデータ・パケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうることが理解されうる。SLAレベルが低いユーザーは、低優先度ユーザーである。高負荷かつ低品質のネットワークの転送プレーン・ネットワーク要素が、そのユーザーのためにパケットを転送するために、そのユーザーにバインドされうる。ここでの目標転送プレーン・ネットワーク要素とステップS220におけるデフォルトの転送プレーン・ネットワーク要素は、同じネットワーク要素であってもよく、または異なるネットワーク要素であってもよく、ユーザー装置のSLA情報に基づいて具体的に決定されてもよいことに留意されたい。
【0140】
S270:制御プレーン・ネットワーク要素150は、セッション情報を目標転送プレーン・ネットワーク要素に送信する。具体的には、制御プレーン・ネットワーク要素150は、
図2に示される制御インターフェース151を通じて、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素160に送達することができる。
図3に示されるフローチャートは、例示として同じネットワーク要素を使用して説明される。これは、本願において限定されない。
【0141】
S280:目標転送プレーン・ネットワーク要素は、セッション情報に基づくルーティング情報を公開し、そのルーティング情報の宛先アドレスは、ユーザー装置1に対応するIPアドレスであり、それにより、ユーザー装置1から送信されたデータ・パケットを再度受信した後、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置1のデータ・パケットを転送するために、データ・パケットの宛先IPアドレスおよびルーティング情報に基づいて、データ・パケットの次ホップIPアドレスを決定することができる。目標転送プレーン・ネットワーク要素は、さらに、ユーザー装置に対応するIPアドレスに対応するセッション情報を格納することができる。これは、セッション中にいくつかのプログラムを処理することを容易にし、それにより、目標転送プレーン・ネットワーク要素が、前記IPアドレスに対応するユーザー装置によって送信されたデータ・パケットを受信するたびに、ユーザー装置のIPアドレスに対応するセッション情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素が、ユーザー装置に対応するIPアドレスがネットワークを使用する許可をもつかどうか、ユーザー装置に対応するIPアドレスが、前記ネットワークにおける付加価値サービスを使用する許可をもつかどうか、SLA情報、利用可能なネットワーク帯域幅、ユーザー装置によって送信されるデータ・パケットを転送するために必要とされるルーティング情報などを決定することができ、ユーザー装置100のさまざまなタイプのユーザー情報を検証するために、制御プレーン・ネットワーク要素150を通じてAAAに認証要求を繰り返し送信する必要はない。
【0142】
ユーザー1のSLAレベルが高い場合、目標転送プレーン・ネットワーク要素、たとえばUP 2が、データ・パケットを転送するために使用される必要があることが理解されうる。ユーザーがダイヤルアップ・アクセスを実行するたびに、AGWは、まず、ステップS220において、デフォルトの転送プレーン・ネットワーク要素、たとえばUP 1にダイアルアップ・パケットを送信し、UP 1は、AAAと対話するために該ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて、ユーザーのデータ・パケットを送信するためにUP 2を使用することを決定する。ユーザーがダイヤルアップ・アクセスを実行するたびに、ダイアルアップ・パケットはまずUP 1に送信され、次いで制御プレーン・ネットワーク要素に送信され、そしてUP 2が目標転送プレーン・ネットワーク要素として決定される。これにより、デフォルトの転送プレーン・ネットワーク要素UP 1に余計な処理圧力がもたらされる。
【0143】
結論として、BNGの制御プレーンと転送プレーンの完全な分離の理想的状態において、転送プレーン・ネットワーク要素はユーザー・データ・パケットを転送するだけである。しかしながら、前述のダイヤルアップ処理プロセスでは、転送プレーン・ネットワーク要素は、依然としてダイヤルアップ・プロセスに参加する。ユーザーがダイヤルアップ・アクセスを実行するたびに、転送プレーン・ネットワーク要素はダイアルアップ・パケットの識別、カプセル化、転送に参加する必要がある。その結果、転送プレーン・ネットワーク要素は、重い負荷を受け、高い故障率を有する。加えて、転送プレーンと制御プレーンの不完全な分離はまた、キャリアのネットワーク展開および運用および維持プロセスに影響を与える。
【0144】
転送プレーン・ネットワーク要素がダイヤルアップ・プロセスに参加する必要があることによる、転送プレーン・ネットワーク要素の高い処理圧、およびBNG装置の転送プレーンと制御プレーンの不完全な分離によって引き起こされる、キャリアの、影響を受けるネットワーク展開、ならびに運用および維持プロセスという前述の問題を解決するために、本願のある実施形態はダイアルアップ・パケット処理システム400を提供する。
図4に示されるように、システム400は、
図1に示されるネットワーク・システムにおいて使用されてもよい。ダイアルアップ・パケット処理システムは、アクセス・ゲートウェイ(Access Gateway、AGW)140、制御プレーン・ネットワーク要素(Control Plane)150、転送プレーン・ネットワーク要素(User Plane)160、およびコントローラ180を含む。
図4の制御プレーン・ネットワーク要素150の内部分割は、例示的な分割態様であることが理解されるべきである。制御プレーン・ネットワーク要素150は、さらに、複数の形のユニットおよびモジュール分割を有してもよい。モジュールは、ソフトウェア・モジュールであってもよく、ハードウェアモジュールであってもよく、あるいはいくつかのソフトウェア・モジュールおよびいくつかのハードウェアモジュールであってもよい。これは、本願において限定されない。
【0145】
ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後、AGW 140は、サービス・インターフェースを通じてダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素150に直接送信することができる。サービス・インターフェースは、
図2の実施形態において記載されるサービス・インターフェース432であってもよい。
【0146】
AGW 140によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素150は、ダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、AAA 170に認証要求を送信してもよく;ダイヤルアップが成功すると、AAA 170によって返されたダイヤルアップ成功情報を得て、次いでダイヤルアップ成功情報に基づいて、ユーザー装置に対応する転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに送達することができる。具体的には、制御プレーン・ネットワーク要素150は、制御プレーン・ネットワーク要素150内のユーザー管理モジュールおよびアドレス管理モジュールに基づいて、ダイアルアップ・パケットに対応するユーザー装置がオンラインになったユーザーであるかどうかを判定することができる。そうでない場合、制御プレーン・ネットワーク要素150は、まず、プロトコル処理モジュール、RADIUSモジュール、およびAAAモジュールを使用して、受信されたダイアルアップ・パケットに基づく認証要求を生成し、次いで、該認証要求をRADIUSインターフェースを通じてRADIUSサーバーに送信して、認証サーバー(すなわち、AAA 170)にリモートアクセスする要求を送信し、次いで、AAA 170が、認証、会計、および認可を実行して、ダイヤルアップ成功情報を得る。次いで、制御プレーン・ネットワーク要素は、転送プレーン・ネットワーク要素の管理モジュールを使用することによってSLA情報に基づいて、ユーザー装置に対応する転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を決定し、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をNetconfインターフェースを通じてコントローラに送信することができる。制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション情報をさらに生成し、該セッション情報を、管理インターフェースを通じて転送プレーン・ネットワーク要素に送ることができる。管理インターフェースは、
図2の実施形態において記載された管理インターフェース431であってもよい。
【0147】
コントローラ170は、転送プレーン・ネットワーク要素の受信インターフェース情報に基づいてトンネル(Tunnel)確立要求を生成することができる。トンネル確立要求は、AGW 140と目標転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。次いで、コントローラ170は、AGW 140にトンネル確立要求を送信することができる。具体的には、コントローラ170は、Netconfインターフェースを通じてAGW 140にトンネル確立要求を送達することができる。Netconfインターフェースは、XMLベースのネットワーク構成プロトコル・インターフェースである。管理ソフトウェアは、Netconfプロトコルを使用して、装置に構成データを書き込むことができる。本願では、コントローラがAGW 140にトンネル確立要求を送信できるようにするために、コントローラの構成は、Netconfインターフェースを使用することによって柔軟に修正されうることが理解されうる。
【0148】
転送プレーン・ネットワーク要素160は、AGW 140がトンネル確立要求を受信した後にAGW 140への通信トンネルを確立してもよく、または管理インターフェースを通じて制御プレーン・ネットワーク要素150によって送達されるセッション情報を受信した後にセッション情報に基づいてルーティング情報を公開してもよい。このようにして、ユーザー装置がAGW 140にデータ・パケットを送信するとき、AGW 140は、通信トンネルを通じてデータ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素160に直接送信してもよく、次いで、転送プレーン・ネットワーク要素は、前に公開されたルーティング情報に基づいてデータ・パケットを転送して、ユーザー装置が転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行するようにしてもよい。ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGW 140がダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素150に送信する場合、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素150は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力は、
図3の実施形態におけるダイアルアップ・パケット処理方法に比べて大幅に低減される。
【0149】
結論として、本願のこの実施形態において提供されるダイアルアップ・パケット処理システムでは、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、処理のためにダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報のSLA情報に基づいて目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それにより、コントローラは、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、アクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理するだけでよく、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0150】
本願において提供されるダイアルアップ・パケット処理方法は、
図5に示されるダイヤルアップ・パケット・システムに基づいて以下に説明される。
図5に示されるように、本願の実施形態において提供されるダイアルアップ・パケット処理方法は、以下のステップを含んでいてもよい。
【0151】
S401:AGW 140が、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素150に送信する。ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置によってアクセス・ゲートウェイに送信されたダイアルアップ・パケットであり、ダイアルアップ・パケットは、アクセス・ゲートウェイを通じてユーザー装置によって制御プレーン・ネットワーク要素に送信されるダイアルアップ・パケットであり、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のIPアドレスを含む。上記の内容から、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置110がAPまたはルータ120を通じてスイッチまたはOTL 130にダイアルアップ・パケットを送信した後に、スイッチまたはOTL 130によってAGW 140に送信されるダイアルアップ・パケットであってもよいことがわかる。具体的には、AGW 140は、
図4の実施形態におけるサービス・インターフェースを通じて、制御プレーン・ネットワーク要素150と対話することができる。
【0152】
S402:制御プレーン・ネットワーク要素150は、外部サーバーに対して認証要求を送信する。認証要求は、ダイアルアップ・パケットに基づいて制御プレーン・ネットワーク要素によって生成され、外部サーバーは、ユーザー装置がダイヤルアップを正常に実行するかどうかを認証するように構成され、外部サーバーは、上記の内容におけるAAA 170であってもよい。ステップS402を実装するプロセスについては、
図3の実施形態におけるステップS230の詳細な説明を参照されたい。さらに、制御プレーン・ネットワーク要素150は、RADIUSインターフェースを使用することによって、リモート接続を通じてAAA 170と対話することができる。詳細については、
図4の実施形態を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0153】
S403:外部サーバー(AAA 170)は、認証要求を処理し、ダイヤルアップが成功するとダイヤルアップ成功情報を得る。ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するSLA情報を含む。ステップS403の実装プロセスについては、
図3の実施形態におけるステップS240の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0154】
S404:AAA 160は、ダイヤルアップ成功情報を制御プレーン・ネットワーク要素150に返す。ステップS404の実施プロセスについては、
図3の実施形態におけるステップS250の詳細説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0155】
S405:制御プレーン・ネットワーク要素150は、ダイヤルアップ成功情報に基づいて、IPアドレスに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定する。ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、制御プレーン・ネットワーク要素150がダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素160を決定することは:制御プレーン・ネットワーク要素150が、SLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素160を決定することを含む。ステップS405の実装プロセスについては、
図3の実施形態におけるステップS260の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0156】
S406:制御プレーン・ネットワーク要素150は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラ180に送信する。具体的には、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。特定の実装では、制御プレーン・ネットワーク要素は、
図4の実施形態におけるNetconfインターフェースを通じてSDNコントローラと対話することができる。
【0157】
S407:コントローラ180は、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報に基づいてトンネル確立要求を生成する。トンネル確立要求は、AGW 140と目標転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。
【0158】
特定の実装では、通信トンネルは、オープンシステム相互接続(open systems interconnection、OSI)モデルにおける第2層ネットワークのトンネルであってもよく、たとえば、仮想拡張可能ローカルエリアネットワーク(Virtual Extensible Local Area Network、VXLAN)トンネル、仮想専用線(Virtual Leased Line、VLL)トンネル、およびイーサネット仮想プライベートネットワーク(Ethernet Virtual Private Network、EVPN)トンネルであってもよく、別のOSIモデルにおける第2層ネットワークによってサポートされるトンネルをさらに含んでいてもよい。これは、本願において特に限定されない。
【0159】
S408:コントローラ180は、AGW 140にトンネル確立要求を送信する。コントローラ180は、
図4の実施形態におけるNetconfインターフェースを通じてAGW 140と対話することができる。
【0160】
S409:AGW 140は、トンネル確立要求に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立する。通信トンネルは、前記IPアドレスと対応する。通信トンネルが確立されると、1台のユーザー装置が1つの仮想ローカルエリアネットワーク(Virtual Local Area Network、VLAN)を排他的に使用できるようになり、ユーザー体験が改善される。具体的には、AGW 140は、あらかじめ、複数の転送プレーン・ネットワーク要素とAGWとの間の通信トンネルを確立し、次いで、ユーザー装置のポート情報を、目標転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルにマッピングすることができる。
【0161】
以下では、トンネル確立要求に基づき、AGWが目標転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立するプロセスを記述する例として、VXLANトンネルを使用する。このプロセスは、2つの態様で実装されうる。第1の実装は次のようなものである:AGWは、手動でトンネル・インターフェースを構成し、該トンネルの起点IPアドレスおよび宛先IPアドレスをそれぞれローカルAGWおよび転送プレーン・ネットワーク要素のIPアドレスを指定することによって、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報に基づいてVXLANトンネルを確立してもよく、次いで、ユーザー装置のポート情報を指定されたVXLANトンネルにマッピングしてもよく、それにより、ユーザーによって送信されたデータ・パケットを受信した後、AGWは、ユーザー装置のポート情報に基づいて、あらかじめマッピングされた指定されたVXLANトンネルを直接決定し、該VXLANトンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素にデータ・パケットを送信する。第2の実装は次のようなものである:AGWは代替的に、向上近隣発見プロトコル(Enhance Neighbor Discovery Protocol、ENDP)を使用することにより、あらかじめ、リモートのVXLANトンネル終点(VXLAN Tunnel End Point、VTEP)を発見し、ローカルAGWとリモートVTEPの間に複数のVXLANトンネルを自動的に確立してもよい。トンネル確立要求を受信した後、AGWは、複数のVXLANトンネルのうちから、目標転送プレーン・ネットワーク要素へのVXLANトンネルを取得し、次いで、ユーザー装置のポート情報を該VXLANトンネルにマッピングする。それにより、ユーザーによって送信されたデータ・パケットを受信した後、AGWは、ユーザー装置のポート情報に基づいて、あらかじめマッピングされた指定されたトンネルを直接決定し、該トンネルを通じて目標転送プレーン・ネットワーク要素にデータ・パケットを送信する。
【0162】
ある特定の実施形態では、制御プレーン・ネットワーク要素が外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信した後、本方法はさらに:制御プレーン・ネットワーク要素がダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション情報(session information)を生成し、該セッション情報はIPアドレスに対応し;制御プレーン・ネットワーク要素がセッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送信し、それにより、転送プレーン・ネットワーク要素が、セッション情報に基づいて、外部にルーティング情報を公開し、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスがIPアドレスである、ことを含む。このステップは、上記の内容のステップS270およびステップS280と同じである。よって、ここでは、詳細は再度説明しない。
【0163】
具体的には、制御プレーン・ネットワーク要素150は、
図2に示される制御インターフェース151を通じて、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素160に送達してもよい。目標転送プレーン・ネットワーク要素がルーティング情報を公開した後、目標転送プレーン・ネットワーク要素が再び、ユーザー装置によって送信されたデータ・パケットを受信した場合、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するために、データ・パケットの宛先IPアドレスおよびルーティング情報に基づいて、データ・パケットの次ホップIPアドレスを決定することができる。なお、このステップおよびステップS406ないしステップS409は、同時に実行されてもよく、または、逐次的に実行されてもよいことを注意しておくべきである。換言すれば、制御プレーン・ネットワーク要素は、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに送信しながら、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送信してもよい。これは、本願において特に限定されない。
【0164】
ある特定の実施形態では、本方法はさらに:アクセス・ゲートウェイがデータ・パケットを受信し、ここで、データ・パケットの起点IPアドレスは前記IPアドレスであり;アクセス・ゲートウェイが、IPアドレスに基づいて、IPアドレスに対応する通信トンネルを決定し;アクセス・ゲートウェイが、通信トンネルを通じてデータ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素に送信する、ことをさらに含む。ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信した後、ステップS401ないしステップS409の後、AGWは、目標転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立しており、該トンネルはユーザー装置のIPアドレスと対応していることが理解されうる。したがって、ユーザー装置が再度AGWにデータ・パケットを送信する場合、AGWは、トンネルを通じて、データ・パケットを目標転送プレーン・ネットワーク要素に直接送信してもよく、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、あらかじめ記憶されたルーティング情報に基づいて、データ・パケットを転送することができる。
【0165】
ある特定の実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、制御プレーン・ネットワーク要素がダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、本方法はさらに:制御プレーン・ネットワーク要素が、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信し、それにより、コントローラは、トンネル・スイッチ要求をアクセス・ゲートウェイに送信し、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル・スイッチ要求は、IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと別の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである、ことを含む。換言すれば、ユーザー装置がステップS401より前にダイアルアップ・パケットを1回送信している場合、AGWは、前記別の目標転送プレーン・ネットワーク要素(たとえば、UP 1)への通信トンネルを確立し;ユーザー装置が2回目にダイアルアップ・パケットを送信するとき、ユーザーのSLAレベルが変化し、制御プレーン・ネットワーク要素は、UP 2を、現在のユーザー装置の目標転送プレーン・ネットワーク要素として決定する。この場合、ステップS409において、AGW 140は、AGW 140とUP 1との間の通信トンネルを、AGW 140とUP 2との間の通信トンネルに切り換えることができる。すなわち、ユーザー装置に対応するポート情報およびVLAN情報があらかじめUP 1へのVxLANチャネルにマッピングされている場合、制御プレーン・ネットワーク要素がUP 2をユーザー装置の目標転送プレーン・ネットワーク要素として決定した後、ステップS409において、AGW 140は、ユーザー装置に対応するポート情報およびVLAN情報をUP 2へのVxLANチャネルにマッピングしてもよく、それにより、ユーザー装置によってその後送信されるユーザーデータ転送パケットは、転送のために切り換えられたVxLANチャネルを通じてUP 2に送信される。
【0166】
たとえば、ユーザー装置1がAGWにダイアルアップ・パケットを初めて送信した後、AGWはステップS401を実行して、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信すると想定される。制御プレーン・ネットワーク要素は、ステップS402を実行してダイアルアップ・パケットを処理して認証要求を得て、ステップS403を実行して、認証のために認証要求をAAAに送信する。AAAは、ステップS404を実行してダイヤルアップ成功情報を生成し、その情報を制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。次いで、制御プレーン・ネットワーク要素は、ステップS405およびステップS406を実行し、ダイヤルアップ成功情報に基づき、ユーザー装置のSLAレベルに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素がUP 1であると判断し、UP 1のインターフェース情報およびAGWのポート情報をコントローラに送信する。コントローラは、トンネル確立要求を生成するステップS407およびS408を実行し、トンネル確立要求をAGWに送達する。最後に、AGWは、ステップS409を実行して、ユーザー装置のポート情報をUP 1へのトンネル1にマッピングし、ダイアルアップ・パケットを初めて処理する処理を完了する。次いで、ユーザー装置は、AGWにデータ・パケットを送信してもよい。AGWは、ユーザー装置のポートアドレスに対応する通信トンネル1を通じてUP 1にデータ・パケットを送信し、それによりUP 1はデータ・パケットを転送する。
【0167】
SLAプロトコルは、ユーザー装置がある時間期間にわたってネットワークを使用した後に修正されるものと想定される。この場合、ユーザー装置が2回目にダイアルアップ・パケットをAGWに送信した後、AGWはステップS401を実行して、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。制御プレーン・ネットワーク要素は、ステップS402を実行してダイアルアップ・パケットを処理して認証要求を得て、ステップS403を実行して認証要求を認証のためにAAAに送信する。AAAは、ステップS404を実行してダイヤルアップ成功情報を生成し、その情報を制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。次いで、制御プレーン・ネットワーク要素は、ステップS405およびステップS406を実行し、ダイヤルアップ成功情報に基づいて、ユーザー装置のSLAレベルに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素がUP 2であると判断し、UP 2のインターフェース情報およびAGWのポート情報をコントローラに送信する。コントローラは、ステップS407およびS408を実行してトンネル・スイッチ要求を生成し、トンネル・スイッチ要求をAGWに送達する。最後に、AGWは、ステップS409を実行して、ユーザー装置のポート情報をUP 1へのトンネル1からUP 2へのトンネル2にマップし、ダイアルアップ・パケットを2回目に処理するプロセスを完了する。次いで、ユーザー装置は、AGWにデータ・パケットを送信してもよい。AGWは、ユーザー装置のポートアドレスに対応する通信トンネル2を通じてUP 2にデータ・パケットを送信し、それによりUP 2はデータ・パケットを転送する。
【0168】
ユーザー装置が初めてダイアルアップ・パケットを送信するとき、AGWがダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信し、ユーザー装置のSLAレベルが低いため、制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 1を使用することを決定することが理解されうる。ユーザーが現在のネットワーク・サービスに満足しないと仮定すると、SLAレベルが高レベルに変更された後、ユーザー装置は、2回目にダイアルアップ・パケットを送信する。2回目にダイアルアップ・パケットを受信した後にも、AGWは制御プレーン・ネットワーク要素に前記パケットを送信し、制御プレーン・ネットワーク要素はユーザー装置のデータ・パケットを転送するためにUP 2を使用することを決定する。転送プレーン・ネットワーク要素は、2つのダイアルアップ・パケット処理プロセスに参加する必要がなく、そのため、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力が、
図3の実施形態におけるダイアルアップ・パケット処理方法と比較して、大幅に低減される。
【0169】
結論として、本願のこの実施形態において提供されるダイアルアップ・パケット処理システムでは、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、処理のためにダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報のSLA情報に基づいて目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それにより、コントローラは、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、アクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理するだけでよく、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0170】
以下は、本願におけるダイアルアップ・パケット処理方法の具体的な実装を、イーサネットを通じたポイントツーポイントプロトコル(Point-to-Point Protocol Over Ethernet、PPPoE)ダイヤルアップ・アクセスの適用シナリオを例として用いて説明する。PPPoEプロトコルの発見フェーズは、通例、4つのステップに分割されることが理解されうる。複数の異なるダイアルアップ・パケットがAGWに送信され、AGWは、転送プレーン・ネットワーク要素の参加なしに、前記複数のパケットを順次、認証のために、制御プレーン・ネットワーク要素に送信する必要があるだけである。転送プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケット処理に参加する必要がある
図3の実施形態の方法と比較して、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧は、本願において提供されるダイアルアップ・パケット処理方法を使用することによって大幅に低減できる。
図6A、
図6B、および
図6Cに示されるように、本願のこの実施形態において提供されるダイアルアップ・パケット処理方法を使用してPPPoEダイヤルアップ・アクセスを実行する具体的なステップは、以下の通りでありうる。
【0171】
1: AGWが、住宅ゲートウェイ(Residential Gateway、RGW)によって送信されるアクティブ・ディスカバリー開始(PPPoE Active Discovery Initiation、PADI)パケットを受信する。PADIパケットは、ユーザー装置のアクセス情報を含み、PADIパケットは、接続可能なすべてのアクセス装置、たとえば、制御プレーン・ネットワーク要素を取得するために使用される。RGWはユーザー装置に接続される。RGWがOLTに接続されている例を用いると、PADIパケット中のユーザー装置のポート情報の情報フォーマットは、OLTID/ANI_frame/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/ONU_IDであってもよい。ここで、OLTIDはユーザー装置によってアクセスされるOLTのID情報を表し;ANI_frame/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_portはそれぞれ、ユーザー装置のアクセスノードのフレーム番号、アクセスノードのスロット番号、アクセスノードのサブスロット番号、アクセスノードのポート番号を表す。ラック、フレーム、およびサブスロットの概念をもたない装置については、対応する位置は0で埋めることができる;ONU_IDは、ユーザー装置によってアクセスされる光ネットワーク・ユニット(Optical Network Unit、ONU)のID情報を表す。上記のフォーマットは単に説明のために使用されており、特定の限定を構成するものではないことは理解されるべきである。
【0172】
2: AGWがPADIパケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。
【0173】
3: 制御プレーン・ネットワーク要素が、PADIパケットに基づいてアクティブ・ディスカバリー・オファー(PPPoE Active Discovery Offer、PADO)パケットを生成し、PADOパケットをAGWに返す。PADOパケットはPADIパケットに対する応答であり、制御プレーン・ネットワーク要素がユーザー装置に接続することに同意することを示す。PADOパケットは、少なくともサーバー名タイプ・ラベルとサーバーのMACアドレスを含み、サーバー名タイプ・ラベルは、ユーザー装置のために制御プレーン・ネットワーク要素によって提供されることのできるサービスのタイプを示す。PADOパケットは、ユーザー装置のポート情報をいまだ担持する。情報フォーマットについては、ステップ1の例を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0174】
4: AGWがPADOパケットをRGWに返す。
【0175】
5: RGWがPADOパケットに基づいてアクティブ・ディスカバリー要求(PPPoE Active Discovery Request、PADR)パケットを生成し、PADRパケットをAGWに送信する。具体的には、ユーザー装置は、PADOパケット中のサーバー名タイプ・ラベルに基づいて、複数の受信されたPADOパケットから適切なアクセス装置を選択することができる。この例では、ユーザー装置は、前記制御プレーン・ネットワーク要素を前記アクセス装置として選択する。PADRパケットは、要求されたアクセス装置のサービスタイプを判別するために、少なくとも1つのサーバー名タイプ・ラベルを含む。PADRパケットは、依然としてユーザー装置のポート情報を担持する。情報フォーマットについては、ステップ1の例を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0176】
6: AGWはPADRパケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。
【0177】
7: 制御プレーン・ネットワーク要素が、PADRパケットに基づいてアクティブ・ディスカバリー・セッション確認(PPPoE Active Discovery Session information-Confirmation、PADS)パケットを生成し、PADSパケットをAGWに返す。具体的には、PADRパケットを受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素はセッション・フェーズに入る準備ができている。この場合、制御プレーン・ネットワーク要素は、その後のセッションに一意的なセッションIDを割り当て、セッションIDを含むPADSパケットを生成する。それにより、PADSパケットを受信した後、ユーザー装置は、PADSパケット内のセッションIDに基づいて、セッション情報を生成する。セッション・フェーズ内のさまざまなタイプの情報は、前記セッション情報に格納される。
【0178】
8: AGWがPADSパケットをRGWに送信する。
【0179】
9: RGWがPADSパケットに基づいてリンク制御プロトコル(Link Control Protocol、LCP)要求を生成し、該LCP要求をAGWに送信する。LCP要求は、認証を行うかどうか、および使用される認証態様をユーザー装置と制御プレーン・ネットワーク要素との間でネゴシエーションするために使用される。
【0180】
10: AGWがLCP要求を制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。
【0181】
11: 制御プレーン・ネットワーク要素が、認証のためにLCP要求をAAAに送信する。
【0182】
12: AAAが、LCPネゴシエーションの結果を返す。これは具体的には、認証を実行するかどうか、および使用される認証態様を含みうる。
【0183】
13: 制御プレーン・ネットワーク要素は、ネットワーク制御プロトコル(Network Control Protocol、NCP)を使用することにより、ユーザー装置のIPアドレスおよびDNSサーバーアドレスをRGWとネゴシエーションする。
【0184】
14: 制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のアカウント名、パスワード、およびSLA情報を確認するために、認証要求をAAAに送信する。ステップ14の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS402の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0185】
15: AAAはダイヤルアップ成功情報を返す。ダイヤルアップ成功情報は、ユーザー装置のSLA情報を含む。ステップ15の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS403およびステップS404の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0186】
16: 制御プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置のSLA情報に基づいて、ユーザー装置のIPアドレスに対応する目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、ユーザー装置のIPアドレスに対応するセッション情報を生成する。ステップ16の実装プロセスについては、
図3の実施形態におけるステップS260および
図5の実施形態におけるステップS405の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0187】
17: 制御プレーン・ネットワーク要素は、目標転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信する。ある特定の実装では、制御プレーン・ネットワーク要素は、Netconfインターフェースを通じてSDNコントローラと対話してもよく、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、AGWのインターフェース情報および転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を含んでいてもよく、ユーザー装置のポート情報をさらに含んでいてもよい。たとえば、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報のフォーマットは、AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_ID、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANであってもよい。AGW_ID/ANI_slot/ANI_subslot/ANI_port/VLAN_ID/QINQ_IDは、ユーザー装置のアクセス情報およびAGWのID情報であり、NAS_UpIdentifier/NAS_slot/NAS_subslot/NAS_port:SVLAN.CVLANは転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を示し、ここで、NAS_UpIdentifierは転送プレーン・ネットワーク要素の名前を示し、その後に転送プレーン・ネットワーク要素のスロット、サブスロット、ポート、およびVLAN情報が続く。ステップ17の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS406の詳細な説明をさらに参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0188】
18: コントローラが、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報に基づいてトンネル確立要求を生成する。トンネル確立要求は、AGWと目標転送プレーン・ネットワーク要素の間の通信トンネルを確立するために使用される。ステップ18の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS407の詳細な説明を参照されたい。トンネル確立要求は、ステップ17で説明した、AGWのインターフェース情報、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報、およびユーザー装置のアクセス情報を含んでいてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0189】
19: コントローラが、トンネル確立要求をAGWに送信する。ある特定の実装では、コントローラは、Netconfインターフェースを通じてAGWと対話してもよい。AGWは、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報におけるAGWのインターフェース情報に基づいて、該インターフェース情報に対応するAGWに、トンネル確立要求を送信してもよい。ステップ19の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS408の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0190】
20: AGWは、トンネル確立要求に基づき、目標転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立する。具体的には、AGWは、トンネル確立要求における転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素に対する前記トンネルを決定し、トンネル確立要求におけるユーザー装置のポート情報に基づいて、ユーザー装置のポート情報を前記トンネルにマッピングしてもよい。ステップ20の実装プロセスについては、
図5の実施形態におけるステップS409の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0191】
21: 制御プレーン・ネットワーク要素は、目標転送プレーン・ネットワーク要素にセッション情報を送信する。具体的には、制御プレーン・ネットワーク要素は、
図2に示される制御インターフェース151を通じて、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送達してもよい。
【0192】
22: 目標転送プレーン・ネットワーク要素が、セッション情報に基づくルーティング情報を公開する。ここで、ルーティング情報の宛先アドレスは、ユーザー装置1に対応するIPアドレスであり、それにより、ユーザー装置1によって送信されたデータ・パケットを再度受信した後、目標転送プレーン・ネットワーク要素は、ユーザー装置1のデータ・パケットを転送するために、該データ・パケットの宛先IPアドレスおよび前記ルーティング情報に基づいて、該データ・パケットの次ホップIPアドレスを決定してもよい。
【0193】
上記のPPPoEダイヤルアップ・プロセスにおいて、複数のパケット(たとえば、PADIパケット、PADOパケット、およびPADSパケット)が、制御プレーン・ネットワーク要素とAGWとの間で送信されることが理解されうる。
図6A、
図6B、
図6Cから、上記のプロセスにおいて、本願において提供されるダイアルアップ・パケット処理方法が使用されないが
図3の実施形態の方法を使用される場合には、AGWは、制御プレーン・ネットワーク要素と6回対話し、AGWが制御プレーン・ネットワーク要素にパケットを送信するたびに、または制御プレーン・ネットワーク要素がAGWにパケットを送信するたびに、パケットは転送プレーン・ネットワーク要素を通じて転送される必要があることがわかる。結果として、転送プレーン・ネットワーク要素の転送圧力は高い。しかしながら、本願において提供される方法によれば、制御プレーン・ネットワーク要素およびAGWは、互いに直接通信することができる。これは、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を大幅に低減し、転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットを転送する必要があるだけとなり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0194】
本願の実施形態における方法は、上記で詳細に記載されている。本願の実施形態における解決策をより良く実装することを容易にするために、対応して、それらの解決策を実装する際に協働するように使用される関連装置が、以下にさらに提供される。
【0195】
図7は、本願のある実施形態による制御プレーン・ネットワーク要素600の構造の概略図である。制御プレーン・ネットワーク要素600は、
図1に示されるダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用されうる。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。詳細については、
図4~
図6Cに示される実施形態の説明を参照されたい。制御プレーン・ネットワーク要素600は、vBNG-CP装置であってもよい。たとえば、制御プレーン・ネットワーク要素600は、仮想セッション制御ユニットvSCU(virtual Subscriber Control Unit)であってもよい。ある特定の実装では、vBNG-UPまたはvSCUがNFVシナリオにおいてVNFとして使用されてもよく、X86サーバー上で動作する。すなわち、X86サーバー上で動作する仮想マシンでありうる、X86サーバー仮想化ネットワーク要素である。
図7に示されるように、制御プレーン・ネットワーク要素600は、受信ユニット610、送信ユニット620、および処理ユニット630を含むことができる。
【0196】
受信ユニット610は、アクセス・ゲートウェイからダイアルアップ・パケットを受信するように構成される。ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置によってアクセス・ゲートウェイに送信されるダイアルアップ・パケットである。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS401の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0197】
送信ユニット620は、認証要求を外部サーバーに送信するように構成される。認証要求は、ダイアルアップ・パケットに基づいて制御プレーン・ネットワーク要素によって生成される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS402の詳細な説明および
図3に示される実施形態におけるステップS220の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0198】
受信ユニット610は、さらに、外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信するように構成される。特定の実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS404の詳細な説明および
図3に示される実施形態におけるステップS250の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0199】
処理ユニット630は、ダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定するように構成される。それにより、ユーザー装置は、転送プレーン・ネットワーク要素を通じてネットワーク通信を実行する。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップ405の詳細な説明、
図6A、
図6B、および
図6Cに示される実施形態におけるステップ16の詳細な説明、および
図3に示される実施形態におけるステップS260の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0200】
ある実施形態では、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含み、送信ユニット620はさらに:処理ユニットがダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後に、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信するようにさらに構成され、それにより、コントローラは、トンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信し、ここで、トンネル確立要求は転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル確立要求はアクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間に第1の通信トンネルを確立するために使用され、第1の通信トンネルはIPアドレスに対応する。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS406ないしステップS409の詳細な説明、および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ17ないしステップ22の詳細説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0201】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0202】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、送信ユニット620は:処理ユニットがダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報をコントローラに送信するようにさらに構成される。それにより、コントローラはトンネル・スイッチ要求をアクセス・ゲートウェイに送信し、トンネル・スイッチ要求は転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され、トンネル・スイッチ要求は、前記IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと別の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである。
【0203】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、処理ユニットは、SLA情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素を決定するように構成される。
【0204】
ある実施形態では、処理ユニット630は、さらに:受信ユニットが外部サーバーによって送信されたダイヤルアップ成功情報を受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素によってダイヤルアップ成功情報に基づいてセッション(session)情報を生成するように構成され、該セッション情報はIPアドレスに対応し;送信ユニット620は、さらに、セッション情報を転送プレーン・ネットワーク要素に送信するように構成され、それにより、転送プレーン・ネットワーク要素が、セッション情報に基づいて、外部にルーティング情報を公開し、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスが前記IPアドレスである。具体的な実装については、
図3に示される実施形態におけるステップS270およびステップS280の詳細な説明、および
図6A、
図6B、および
図6Cに示される実施形態におけるステップ21およびステップ22の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0205】
図7は、単に制御プレーン・ネットワーク要素の可能な実装であることが理解されるべきである。実際の適用では、制御プレーン・ネットワーク要素600は、さらに、より多くのまたはより少ないユニット、モジュール、またはサブシステムを含んでいてもよい。これは、本願において限定されない。
【0206】
本願で提供される制御プレーン・ネットワーク要素によれば、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク構成要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて、目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、該目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それにより、コントローラは、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、アクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0207】
図8は、本願によるアクセス・ゲートウェイ700の構造の概略図である。アクセス・ゲートウェイ700は、
図1に示されるダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用されうる。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。
図8に示されるように、アクセス・ゲートウェイ700は、送信ユニット710、受信ユニット720、および確立ユニット730を含んでいてもよい。
【0208】
受信ユニット720は、ユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信するように構成される。ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。
【0209】
送信ユニット710は、ダイアルアップ・パケットを制御プレーン・ネットワーク要素に送信するように構成される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS401の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0210】
受信ユニット720は、さらに、コントローラからトンネル確立要求を受信するように構成される。トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために使用される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS408の詳細な説明および
図6A、
図6Bおよび
図6Cに示される実施形態におけるステップ19の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0211】
確立ユニット730は、トンネル確立要求に基づき、転送プレーン・ネットワーク要素への第1の通信トンネルを確立するように構成される。第1の通信トンネルは、前記IPアドレスに対応している。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS409の詳細な説明および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ20の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0212】
ある実施形態では、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報に基づいて、制御プレーン・ネットワーク要素によって、転送プレーン・ネットワーク要素が決定され;制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づき、コントローラによって前記トンネル確立要求が生成される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態のステップS405の詳細な説明、
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ16の詳細な説明、
図3に示される実施形態におけるステップS260の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0213】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0214】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0215】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルに対応していた場合、受信ユニット720は、コントローラからトンネル・スイッチ要求を受信するように構成され、ここで、トンネル・スイッチ要求は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてコントローラによって生成され;確立ユニット730は、IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるようにさらに構成され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと別の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルである。
【0216】
ある実施形態では、受信ユニット720は、データ・パケットを受信するようにさらに構成され、データ・パケットの起点IPアドレスは前記IPアドレスであり;送信ユニット710は、前記IPアドレスに基づいて、前記IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定するようにさらに構成され;送信ユニット710は、第1の通信トンネルを通じて、データ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素に送信するようにさらに構成される。
【0217】
図8は、単にアクセス・ゲートウェイ700の一つの可能な実装であることが理解されるべきである。実際の適用では、アクセス・ゲートウェイ700は、さらに、より多くの、またはより少ないユニット、モジュール、またはサブシステムを含んでいてもよい。これは、本願において限定されない。
【0218】
ダイアルアップ・パケットを受信した後、本願において提供されるアクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知して、それにより、コントローラはアクセス・ゲートウェイに移行命令を送達ことができ、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実装し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0219】
図9は、本願によるコントローラ800の構造の概略図である。コントローラ800は、
図1に示されるダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用されうる。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。
図9に示されるように、コントローラ800は、受信ユニット810、生成ユニット820、および送信ユニット830を含んでいてもよい。
【0220】
受信ユニット810は、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信される、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報を受信するように構成され、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、制御プレーン・ネットワーク要素が、アクセス・ゲートウェイによって送信されたユーザー装置のダイアルアップ・パケットを受信した後、制御プレーン・ネットワーク要素によって決定され、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS406の詳細な説明および
図6A、
図6Bおよび
図6Cに示される実施形態におけるステップ17の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0221】
生成ユニット820は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル確立要求を生成するように構成される。トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素の間の通信トンネルを確立するために使用される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS407の詳細な説明および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ18の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0222】
送信ユニット830は、トンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように構成されており、アクセス・ゲートウェイは、トンネル確立要求に基づいて、転送プレーン・ネットワーク要素への第1の通信トンネルを確立する。ここで、第1の通信トンネルは前記IPアドレスに対応している。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS408の詳細な説明および
図6A、
図6Bおよび
図6Cに示される実施形態におけるステップ19の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0223】
ある実施形態では、第1の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイが、起点IPアドレスが前記IPアドレスであるデータ・パケットを受信したときに、前記IPアドレスに基づいて、前記IPアドレスに対応する第1の通信トンネルを決定し;第1の通信トンネルを通じてデータ・パケットを転送プレーン・ネットワーク要素に送信するために、アクセス・ゲートウェイによって使用される。
【0224】
ある実施形態では、IPアドレスが第2の通信トンネルと対応していた場合、受信ユニット810は、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信される、転送プレーン・ネットワーク要素についての情報を受信するようにさらに構成され;生成ユニット820は、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいてトンネル・スイッチ要求を生成するようにさらに構成され、トンネル・スイッチ要求は、前記IPアドレスに対応する通信トンネルを第2の通信トンネルから第1の通信トンネルに切り換えるために使用され、第2の通信トンネルは、アクセス・ゲートウェイと他の転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルであり;送信ユニット830は、トンネル・スイッチ要求をアクセス・ゲートウェイに送信するようにさらに構成される。
【0225】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0226】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。
【0227】
図9は、単にコントローラ800の一つの可能な実装であることが理解されるべきである。実際の適用では、コントローラ800は、さらに、より多くのまたはより少ないユニット、モジュール、またはサブシステムを含んでいてもよい。これは、本願において限定されない。
【0228】
本願で提供されるコントローラによれば、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報のSLA情報に基づいて目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定してもよく、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それにより、コントローラは、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、アクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理する必要があるだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実装し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0229】
図10は、本願による転送プレーン・ネットワーク要素900の構造の概略図である。転送プレーン・ネットワーク要素900は、
図1に示されるダイアルアップ・パケット処理システムにおいて使用されうる。システムは、互いに接続されたコントローラ、アクセス・ゲートウェイ、転送プレーン・ネットワーク要素、および制御プレーン・ネットワーク要素を含む。転送プレーン・ネットワーク要素900は、仮想化されたネットワーク要素であってもよく、または物理的装置であってもよい。転送プレーン・ネットワーク要素900が仮想化ネットワーク要素である場合、転送プレーン・ネットワーク要素900は、vUPまたはvSFUと略称されてもよく、特にX86サーバー上で実行されるVNFであってもよい。転送プレーン・ネットワーク要素900が物理的装置である場合、転送プレーン・ネットワーク要素は、pUPまたはpSFUと略して略称されてもよく、特に従来のハードウェア・ネットワーク装置であってもよい。
図10に示されるように、転送プレーン・ネットワーク要素900は、受信ユニット910および確立ユニット920を含むことができる。
【0230】
受信ユニット910は、アクセス・ゲートウェイからトンネル確立要求を受信するように構成され、トンネル確立要求は、アクセス・ゲートウェイと転送プレーン・ネットワーク要素との間の通信トンネルを確立するために用いられ、トンネル確立要求は、制御プレーン・ネットワーク要素がユーザー装置によって送信されたダイアルアップ・パケットを受信した後に転送プレーン・ネットワーク要素を決定した後、制御プレーン・ネットワーク要素によって送信された、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報に基づいて、コントローラによって生成される。ここで、ダイアルアップ・パケットは、ユーザー装置のインターネットプロトコルIPアドレスを含む。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS409の詳細な説明および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ20の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0231】
確立ユニット920は、アクセス・ゲートウェイへの通信トンネルを確立するように構成され、ここで、通信トンネルは、IPアドレスと対応する。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS409の詳細な説明および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ20の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0232】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素に関する情報は、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報およびアクセス・ゲートウェイのインターフェース情報を含む。
【0233】
ある実施形態では、ダイヤルアップ成功情報は、IPアドレスに対応するサービスレベル合意SLA情報を含み、転送プレーン・ネットワーク要素は、制御プレーン・ネットワーク要素がダイアルアップ・パケットに基づいて認証要求を生成し、該認証要求を外部サーバーに送信した後、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報内のSLA情報に基づいて決定される。具体的な実装については、
図5に示される実施形態におけるステップS405の詳細な説明および
図6A、
図6Bおよび
図6Cに示される実施形態におけるステップ16の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0234】
ある実施形態では、受信ユニット910は、通信トンネルを通じてアクセス・ゲートウェイからデータ・パケットを受信するようにさらに構成され、データ・パケットの起点IPアドレスは前記IPアドレスである。
【0235】
ある実施形態では、転送プレーン・ネットワーク要素は、さらに、公開ユニット930を含み、受信ユニット910は、制御プレーン・ネットワーク要素によって送られたセッション(session)情報を受信するようにさらに構成され、セッション情報は、外部サーバーによって返されたダイヤルアップ成功情報に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素によって生成され、セッション情報は、前記IPアドレスに対応し;公開ユニット930は、セッション情報に基づいて外部にルーティング情報を公開するように構成され、ここで、ルーティング情報の宛先アドレスは、前記IPアドレスである。具体的な実装については、
図3に示される実施形態におけるステップS270、ステップS280および
図6A、
図6B、
図6Cに示される実施形態におけるステップ21、ステップ22の詳細な説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0236】
図10は、転送プレーン・ネットワーク要素900の一つの可能な実装に過ぎないことが理解されるべきである。実際の適用では、転送プレーン・ネットワーク要素900は、さらに、より多くのまたはより少ないユニット、モジュール、またはサブシステムを含むことができる。これは、本願において限定されない。
【0237】
本願で提供される転送プレーン・ネットワーク要素によれば、ダイアルアップ・パケットを受信した後、アクセス・ゲートウェイは、ダイアルアップ・パケットを処理のために制御プレーン・ネットワーク要素に送信する。外部サーバーと対話してダイヤルアップ成功情報を得た後、制御プレーン・ネットワーク要素は、ダイヤルアップ成功情報におけるSLA情報に基づいて目標転送プレーン・ネットワーク要素を決定し、目標転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報をコントローラに通知し、それにより、コントローラは、アクセス・ゲートウェイと目標転送プレーン・ネットワーク要素との間のトンネルを確立するために、アクセス・ゲートウェイに移行命令を送達することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、ダイアルアップ・パケット処理プロセス全体には参加しないので、転送プレーン・ネットワーク要素の処理圧力を低減することができる。転送プレーン・ネットワーク要素は、データ・パケットの転送を処理することが必要なだけであり、ダイアルアップ・パケットの処理に参加する必要はない。これは、本当の意味で、転送プレーンと制御プレーンとの分離を実現し、キャリア・ネットワークの展開および運用および維持を容易にする。
【0238】
図11は、本願のある実施形態によるネットワーク装置1000の構造の概略図である。ネットワーク装置1000は、前述のコンテンツにおける転送プレーン・ネットワーク要素、コントローラ、アクセス・ゲートウェイ、および制御プレーン・ネットワーク要素であってもよい。
図11に示されるように、ネットワーク装置1000は、プロセッサ1010、通信インターフェース1020、メモリ1030、およびバス1040を含む。プロセッサ1010、通信インターフェース1020、およびメモリ1030は、内部バス1040を使用することによって互いに接続されてもよく、または、無線伝送などの別の手段を使用することによって通信を実現してもよい。本願のこの実施形態では、バス1040を使用することによる接続が例として使用される。バス1040は、周辺コンポーネント相互接続(Peripheral Component Interconnect、PCI)バス、拡張産業標準アーキテクチャー(Extended Industry Standard Architecture、EISA)バスなどであってもよい。バス1040は、アドレスバス、データバス、制御バス等に分類されてもよい。表現を容易にするために、
図11のバスを表現するためには1つの太線のみが使用されるが、これは、バスが1つのみ、またはバスのタイプが1つのみであることを意味するものではない。
【0239】
プロセッサ1010は、一つまたは複数の汎用プロセッサ、たとえば、中央処理装置(Central Processing Unit、CPU)、またはCPUとハードウェア・チップの組み合わせを含んでいてもよい。ハードウェア・チップは、特定用途向け集積回路(Application-Specific Integrated Circuit、ASIC)、プログラマブル論理装置(Programmable Logic Device、PLD)、またはそれらの組み合わせであってもよい。PLDは、複雑プログラマブル論理装置(Complex Programmable Logic Device、CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGA)、汎用アレイ論理(Generic Array Logic、GAL)、またはそれらの任意の組み合わせでありうる。プロセッサ1010は、さまざまなデジタル記憶命令、たとえば、メモリ1030に記憶されたソフトウェアまたはファームウェア・プログラムを実行し、それにより、ネットワーク装置1000は、幅広い多様なサービスを提供することができる。
【0240】
ネットワーク装置1000が前述の内容における制御プレーン・ネットワーク要素である場合、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。メモリ1030は、プログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ1010は、
図4ないし
図6Cにおける任意の実施形態における制御プレーン・ネットワーク要素の処理ステップを実行するために、該プログラム・コードの実行を制御する。プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されたプログラム・コードを実行するように構成される。
【0241】
プログラム・コードは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを含みうる。該一つまたは複数のソフトウェア・モジュールは、
図7に示される実施形態において提供されるソフトウェア・モジュールであってもよい(この実施形態では、前記受信ユニット、前記送信ユニット、および前記処理ユニットはソフトウェア・モジュールである)。たとえば、受信ユニットは、アクセス・ゲートウェイからダイアルアップ・パケットを受信するように構成されてもよく、送信ユニットは、ダイアルアップ・パケットを外部サーバーに送信するように構成されてもよく、処理ユニットは、SLA情報に基づいて、前記IPアドレスに対応する転送プレーン・ネットワーク要素を決定することができる。具体的には、受信ユニット、送信ユニット、および処理ユニットは、S402、ステップS404、ステップS405、および前述の方法における任意的なステップを実行するように構成されてもよく、
図4ないし
図6Cの実施形態に記載される他のステップを実行するようにさらに構成されてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0242】
なお、本実施形態は、ネットワーク機能仮想化NFV技術を参照して汎用物理サーバーに基づいて実装されるvBNG-CP装置または仮想セッション制御ユニットvSCUに基づいて実装されてもよい。vBNG-CP装置または仮想セッション制御ユニットは、仮想ネットワーク装置である。仮想ネットワーク装置は、前記制御プレーン・ネットワーク要素の機能を実現することができる仮想マシンVMであってもよい。仮想マシンは、ハードウェア装置(たとえば、X86サーバーなどの物理サーバー)上に展開される。仮想マシンは、ソフトウェア・シミュレーションを通じて得られた完全なコンピュータ・システムであり、完全に隔離された環境で動作し、完全なハードウェア・システム機能を有する。本願を読んだ後、当業者は、NFV技術を参照した汎用物理サーバー上で、上記の機能を有する一つまたは複数のvBNG-CP装置または仮想セッション制御ユニットvSCUを仮想化することができる。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0243】
ネットワーク装置1000が前述の内容におけるアクセス・ゲートウェイである場合、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。メモリ1030は、プログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ1010は、
図4ないし
図6Cの任意の実施形態におけるアクセス・ゲートウェイの処理ステップを実行するようにプログラム・コードの実行を制御する。プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されたプログラム・コードを実行するように構成される。
【0244】
プログラム・コードは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを含みうる。該一つまたは複数のソフトウェア・モジュールは、
図8に示される実施形態において提供されるソフトウェア・モジュールであってもよい(この実施形態では、前記送信ユニット710、前記受信ユニット720、および前記確立ユニット730はソフトウェア・モジュールである)。たとえば、受信ユニットは、コントローラからトンネル確立要求を受信するように構成されてもよく、確立ユニットは、トンネル確立要求に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立するように構成されてもよい。具体的には、受信ユニットおよび確立ユニットは、S401、ステップS409、および前述の方法の任意的なステップを実行するように構成されてもよく、
図4ないし
図6Cにおける実施形態に記載される他のステップを実行するようにさらに構成されてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0245】
ネットワーク装置1000が前述の内容におけるコントローラである場合、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。メモリ1030は、プログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ1010は、
図4ないし
図6Cにおける任意の実施形態におけるコントローラの処理ステップを実行するようにプログラム・コードの実行を制御する。プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されたプログラム・コードを実行するように構成される。
【0246】
プログラム・コードは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを含み得る。該一つまたは複数のソフトウェア・モジュールは、
図9に示される実施形態において提供されるソフトウェア・モジュールであってもよい(本実施形態では、前記受信ユニット、前記生成ユニット、および前記送信ユニットはソフトウェア・モジュールである)。たとえば、受信ユニットは、転送プレーン・ネットワーク要素から制御プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報を受信するように構成されてもよい。生成ユニットは、転送プレーン・ネットワーク要素のインターフェース情報に基づいてトンネル確立要求を生成するように構成されてもよい。送信ユニットは、トンネル確立要求をアクセス・ゲートウェイに送信するように構成されてもよい。それにより、アクセス・ゲートウェイは、トンネル確立要求に基づいて転送プレーン・ネットワーク要素への通信トンネルを確立する、などとなる。具体的には、受信ユニット、生成ユニット、および送信ユニットは、ステップS406ないしステップS408、および前述の方法の任意的なステップを実行するように構成されてもよく、
図4ないし
図6Cの実施形態に記載される他のステップを実行するようにさらに構成されてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0247】
ネットワーク装置1000が前述の内容における転送プレーン・ネットワーク要素である場合、メモリは、コンピュータ命令を記憶するように構成される。メモリ1030はプログラム・コードを記憶するように構成され、プロセッサ1010は、
図4ないし
図6Cの任意の実施形態における転送プレーン・ネットワーク要素の処理ステップを実行するよう、プログラム・コードの実行を制御する。プロセッサ1010は、メモリ1030に記憶されたプログラム・コードを実行するように構成される。
【0248】
プログラム・コードは、一つまたは複数のソフトウェア・モジュールを含みうる。該一つまたは複数のソフトウェア・モジュールは、
図10に示される実施形態において提供されるソフトウェア・モジュールであってもよい(この実施形態では、前記受信ユニット、前記確立ユニット、および前記公開ユニットはソフトウェア・モジュールである)。たとえば、受信ユニットは、アクセス・ゲートウェイからトンネル確立要求を受信するように構成され、確立ユニットは、アクセス・ゲートウェイへの通信トンネルを確立するように構成され、公開ユニットは、セッション情報に基づくルーティング情報を公開するように構成される。具体的には、受信ユニット、確立ユニット、および公開ユニットは、S409および前述の方法の任意的なステップを実行するように構成されてもよく、
図4ないし
図6Cの実施形態に記載された他のステップを実行するようにさらに構成されてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0249】
なお、転送プレーン・ネットワーク要素は、従来のハードウェア・ネットワーク装置であってもよく、pUPまたはpSFUと略称され;あるいは、ネットワーク機能仮想化NFV技術を参照した汎用物理サーバーに基づいて実装される仮想装置であってもよく、vUPまたはvSFUと略称される。vUP装置またはvSFUは仮想ネットワーク装置である。仮想ネットワーク装置は、上記の制御プレーン・ネットワーク要素の機能を実現することができるVMであってもよい。仮想マシンは、ハードウェア装置(たとえば、X86サーバーなどの物理サーバー)上に展開される。仮想マシンは、ソフトウェア・シミュレーションを通じて得られた完全なコンピュータ・システムであり、完全に隔離された環境で動作し、完全なハードウェア・システム機能を有する。本願を読むことによって、当業者は、NFV技術を参照して汎用物理サーバー上で、上記の機能を有する一つまたは複数のvSFU装置またはvUP装置を仮想化することができる。
【0250】
メモリ1030は、揮発性メモリ(Volatile Memory)、たとえばランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)を含んでいてもよく;またはメモリ1030は不揮発性メモリ(Non-Volatile Memory)、たとえば読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive、HDD)または半導体ドライブ(Solid-State Drive、SSD)を含んでいてもよい。メモリ1030は、前述のタイプの組み合わせをさらに含んでいてもよい。メモリ1030は、プログラム・コードを記憶してもよく、特に、
図4ないし
図6Cにおける実施形態に記載される他のステップを実行するために使用されるプログラム・コードを含んでいてもよい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0251】
通信インターフェース1020は、有線インターフェース(たとえば、イーサネットインターフェース)であってもよく、または内部インターフェース(たとえば、高速シリアルコンピュータ拡張バス(周辺コンポーネント相互接続エクスプレス、PCIe)バス・インターフェース)、有線インターフェース(たとえば、イーサネットインターフェース)、または無線インターフェース(たとえば、セルラーネットワークインターフェースまたは無線ローカルエリアネットワークインターフェース)であってもよく、別の装置またはモジュールと通信するように構成されてもよい。
【0252】
図11は、本願の実施側面の一つの可能な実装に過ぎないことに留意されたい。実際の適用では、ネットワーク装置は、より多くのまたはより少ないコンポーネントを含むことができる。これは、本明細書において限定されない。本願のこの実施形態において図示されていない、または説明されていない内容については、
図4ないし
図6Cにおける上記の実施形態における関連する説明を参照されたい。詳細は、ここでは再度説明しない。
【0253】
図11に示されるネットワーク装置は、あるいはまた、複数のサーバーを含むコンピュータクラスターであってもよいことを理解されたい。これは、本願において特に限定されない。
【0254】
本願のある実施形態は、さらに、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供する。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は命令を記憶する。命令がプロセッサ上で実行されるとき、
図4ないし
図6Cに示される方法手順が実現される。
【0255】
本願のある実施形態は、さらに、コンピュータ・プログラム・プロダクトを提供する。コンピュータ・プログラム・プロダクトがプロセッサ上で実行されるとき、
図4ないし
図6Cに示される方法手順が実現される。
【0256】
上記の実施形態の全部または一部は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせによって実装されうる。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用される場合、上記の実施形態の全部または一部は、コンピュータ・プログラム・プロダクトの形で実装されてもよい。コンピュータ・プログラム・プロダクトは、一つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ・プログラム命令がコンピュータ上でロードまたは実行されると、本発明の実施形態による手順または機能の全部または一部が生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラム可能な装置であってもよい。コンピュータ命令は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶されてもよいし、あるいは、あるコンピュータ読み取り可能な記憶媒体から別のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に伝送されてもよい。たとえば、コンピュータ命令は、あるウェブサイト、コンピュータ、サーバーまたはデータセンターから、有線(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(Digital Subscriber Line、DSL))または無線(たとえば、赤外線、電波、またはマイクロ波)方式で、別のウェブサイト、コンピュータ、サーバー、またはデータセンターに伝送されうる。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能な媒体、または一つまたは複数の使用可能な媒体を統合するサーバーまたはデータセンターなどのデータ記憶装置であってもよい。使用可能な媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスク、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc、DVD))、または半導体媒体であってもよい。半導体媒体はSSDであってもよい。
【0257】
上記の説明は、単に本発明の個別的な実施形態であり、本発明の保護範囲を限定することは意図されていない。本発明に開示された技術的範囲内で当業者が容易に割り出すことができる修正または置換は、本発明の保護範囲にはいる。したがって、本発明の保護範囲は、請求項の保護範囲に従うものとする。