(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】非アルコール性脂肪性肝疾患および非アルコール性脂肪性肝炎を治療するためのプテロスチルベンアミノ酸含有炭酸塩の新規類縁体
(51)【国際特許分類】
C07C 237/08 20060101AFI20240510BHJP
C07C 309/18 20060101ALI20240510BHJP
C07C 279/14 20060101ALI20240510BHJP
C07C 237/20 20060101ALI20240510BHJP
C07C 271/22 20060101ALI20240510BHJP
A61P 1/16 20060101ALI20240510BHJP
C07D 209/20 20060101ALI20240510BHJP
A61K 31/4045 20060101ALI20240510BHJP
C07D 233/64 20060101ALI20240510BHJP
A61K 31/4164 20060101ALI20240510BHJP
A61K 31/265 20060101ALI20240510BHJP
A61K 31/27 20060101ALI20240510BHJP
【FI】
C07C237/08 CSP
C07C309/18
C07C279/14
C07C237/20
C07C271/22
A61P1/16
C07D209/20
A61K31/4045
C07D233/64
A61K31/4164
A61K31/265
A61K31/27
(21)【出願番号】P 2022575390
(86)(22)【出願日】2021-06-08
(86)【国際出願番号】 CN2021098765
(87)【国際公開番号】W WO2021249364
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-01-26
(32)【優先日】2020-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】522475502
【氏名又は名称】アピカル モレキュラー バイオテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】クオ,タイ-ファン
(72)【発明者】
【氏名】シーイェ,ポ-チュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ミン-ロン
(72)【発明者】
【氏名】フ,チ-ウェイ
【審査官】早乙女 智美
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-535688(JP,A)
【文献】特表2009-522236(JP,A)
【文献】国際公開第2014/147641(WO,A2)
【文献】特表2018-524389(JP,A)
【文献】AZZOLINI, M. et al.,New natural amino acid-bearing prodrugs boost pterostilbene’s oral pharmacokinetic and distribution profile,European Journal of Pharmaceutics and Biopharmaceutics,2017年,115,pp. 149-158
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C
C07D
A61K
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の式を有する化合物、またはその薬学的に許容される塩:
【化1】
式中、nは1~3であり;
mは2~6であり;
Q、XおよびYはそれぞれ独立に、O、S、またはNHであり;
Ra、RbおよびRcは、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1~C6直鎖アルキル、C1~C6直鎖アルコキシ、C3~C6分岐アルキル、C3~C6分岐アルコキシまたはC1~C6フルオロアルコキシであり;
RdおよびReは、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1~C6直鎖アルキル、C1~C6直鎖アルコキシ、C3~C6分枝アルキル、C3~C6分枝アルコキシもしくはC1~C6フルオロアルコキシ、またはRdとReとが連結して環状構造を形成し、
【化2】
となり、式中、jは1~3である。
【請求項2】
QがOであり;XがOであり;YがNHである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項3】
QがOであり;XがNHであり、YがNHである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項4】
QがOであり;XがOであり;YがOである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項5】
QがOであり;XがNHであり;YがOである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項6】
QがOであり;XがSであり;YがNHである、請求項1に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項7】
mが2であり;nが1または2である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項8】
RaおよびRbがメトキシである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項9】
RaおよびRbが3,5-ジメトキシである、請求項8に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項10】
RdがC3~C6分岐アルキルである、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項11】
Rdがイソプロピルである、請求項10に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
RdとReとが連結して環構造を形成し、
【化3】
となり、式中、jは1である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項13】
前記薬学的に許容される塩が塩酸塩またはニコチン酸塩である、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
【請求項14】
対象における非アルコール性脂肪性肝疾患を治療するための医薬組成物であって、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の前記治療のための治療有効量を含む、医薬組成物。
【請求項15】
対象における非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための医薬組成物であって、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩の前記治療のための治療有効量を含む、医薬組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)を治療するためのプテロスチルベンアミノ酸含有炭酸塩の新規類縁体に関する。
【背景技術】
【0002】
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)は、非アルコール性脂肪性肝疾患としても知られる、肝臓の単純な脂肪浸潤から開始される一連の組織学的変化からなる(1)。非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)は、NAFLDの重度の悪性形態である。それは、線維性肝硬変、肝不全、および肝細胞癌(HCC)に進行し得て、末期肝疾患または肝移植Cの癌に急速に変化し得る(2、3)。NAFLDは最も一般的な慢性肝疾患であり、世界中の成人人口の4分の1がNAFLDを患っている(4)。
【0003】
現在の推定によると、NASHと診断された成人人口の有病率は、2027年までに日本、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、およびスペインにおいて合わせて1,800万人に達するであろう。食事によるカロリー制限および運動などの生活習慣への介入は、現在のNASHの基本的な治療法であるが、薬物治療の緊急性を満たさないことはもちろん、改善および維持が困難であり得る(2)。
【0004】
NASH治療薬候補の臨床試験がいくつか開発中であるが(5-7)、現在のところ、米国FDAから承認されたNASH治療薬は存在しない。臨床試験中の薬剤のうち、オベチコール酸(Ocaliva、主に胆道胆管炎治療薬として知られている)は、現在唯一の第III相臨床試験薬候補であり、NASH効力の抑制に良好な結果を得て、その後、米国でのNDA(新薬申請)を行っている(8、9)。概して、新規で安全かつ有効なNASH/NAFLD治療薬または予防薬の開発が急務となっている。
【0005】
プテロスチルベン(トランス-3,5-ジメトキシ-4-ヒドロキシスチルベン)は、主にブルーベリー、ブドウ、および様々な樹木の木に主に見られる天然由来のファイトケミカル化合物である(10-12)。プテロスチルベンは、癌、脂質異常症、糖尿病、および認知機能低下などのいくつかの疾患の予防および治療に様々な利点を有することが知られている(10,11,13)。
【0006】
近年、プテロスチルベンが肥満ラットの肝脂肪症を軽減し、肝脂肪酸プロファイルを修正することが報告されている(14,15)。プテロスチルベンを動物、およびヒト実験の両方で使用した結果、低毒性および高い安全性を示した(16)。したがって、プテロスチルベンがNAFLD/NASHの治療のための臨床薬として開発される可能性は高い。しかしながら、プテロスチルベンは水溶性が0.011mg/mLと低く(www.vcclab.org)、臨床研究には不向きである。一部の創薬化学者は、これを水溶性のリン酸塩誘導体に誘導している(17)。一般にフェノールリン酸塩は安定性が低いため、経口製剤化されることはほとんどない。これまでのところ、プテロスチルベンリン酸塩の経口でのインビボ有効性に関する文献はない。ivの動物実験が報告されているのみである(18)。その後、Chava satyanarayanaらは、プテロスチルベンリン酸塩およびシタグリプチン(経口活性なジペプチジルペプチダーゼ-4、(DPP-IV)酵素阻害剤)を、結晶形態(または非晶質形態)のシタグリプチンプテロスチルベンリン酸塩の治療有効量を含む医薬組成物とした(Chava satyanarayana et.al.特許番号:国際公開第2014/147641号)。本化合物は
、シタグリプチンをベースとしている。本特許は、シタグリプションプテロスチルベンリン酸塩に関するもので、調製方法および同様の医薬組成物を含むが、インビボでの有効性の結果は含まない。
【0007】
Azzolini Mらは、プテロスチルベンアミノ酸カルバメートの一連の水溶性誘導体を合成し(19)、その薬物動態および分布プロファイルを試験し、吸収の増加および代謝の減少を見出したが、さらにインビボでの有効性を試験していない。その理由として考えられるのは、カルバメートのエステル結合の体内での分解が非常に遅く、カルバメートの誘導体が生物学的に活性な代謝物(例えば、イリノテカン)に変換されないためと考えられる。さらに、Gonzalez-Alfonso JLらは、水溶性に優れた新規の一連の8-アームポリエチレングリコールプテロスチルベン誘導体を合成したが、抗腫瘍活性の試験はIV法のみ行った(20)。Kuoらは、扁平上皮癌および肝癌の阻害剤として一連のスチルベノイドを合成した(Kuo Sheng-Chu et al.米国特許第9.266.813号明細書、2016)。合成したスチルベノイドのうち、水溶性のプテロスチルベノイドの一部は不安定であり、安定なプテロスチルベノイドの一部は水溶性に乏しい。近年、Jose’Lらはプテロスチルベンα-グルコシドを酵素により合成した(Sytheaized)。その水溶性は向上したが、インビボでの有効性についての報告はない(20)。
【発明の概要】
【0008】
本発明の目的は、以下の式を有する一連の新規化合物、またはその薬学的に許容される塩を提供することである:
【0009】
【0010】
式中、nは1~3であり;
mは2~6であり;
Q、XおよびYはそれぞれ独立に、O、S、またはNHであり;
Ra、RbおよびRcは、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1~C6直鎖アルキル、C1~C6直鎖アルコキシ、C3~C6分枝アルキル、C3~C6分枝アルコキシまたはC1~C6フルオロアルコキシであり;
RdおよびReは、それぞれ独立に、H、ハロゲン、C1~C6直鎖アルキル、C1~C6直鎖アルコキシ、C3~C6分枝アルキル、C3~C6分枝アルコキシもしくはC1~C6フルオロアルコキシ、またはRdとReとが連結して環状構造を形成し、
【0011】
【0012】
となり、式中、jは1~3である。
【0013】
本発明の他の目的は、患者における非アルコール性脂肪性肝疾患および非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための医薬の製造における、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の新規な使用を提供することである。
【0014】
本発明のさらに他の目的は、対象における非アルコール性脂肪性肝疾患または非アルコール性脂肪性肝炎を治療するための医薬組成物であって、本発明の化合物、またはその薬学的に許容される塩の前記治療のための治療有効量を含む、医薬組成物を提供することである。
【0015】
本発明は、さらに、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の有効量を、前記治療を必要とする、非アルコール性脂肪性肝疾患または非アルコール性脂肪性肝炎を患う対象に投与することを含む、非アルコール性脂肪性肝疾患または非アルコール性脂肪性肝炎の治療方法を提供するものである。
【0016】
本発明はまた、本発明の化合物またはその薬学的に許容される塩の合成に有用な中間体化合物であって、以下の式を有する化合物を提供するものである:
【0017】
【0018】
式中、m、Rc、Rd、およびReは上記のように定義され、Bocはビルディングブロック官能基であり、ただし、Rdは水素ではない。本発明の好ましい実施形態は、明細書の末尾にある添付の請求項に記載された特徴を含む(ただし、これに限定されるものではない)。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、5群のマウス:シャム群(非MCD食);MCD食群;MCD食+本発明の化合物5c 75mg/kg;MCD食+化合物5c 100mg/kg;およびMCD食+化合物5c 150mg/kg、の肝臓サンプルを示す写真(倍率:200倍)であり、前記肝臓をヘマトキシリン・エオジン(H&E)染色し、位相差顕微鏡を用いて撮影した。
【
図2】
図2は、24時間における25℃での化合物5cのH
2Oへの溶解度を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
発明の詳細な説明
本発明の好ましい実施形態に従って、非アルコール性脂肪性肝疾患および非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の治療活性を示す一連の水溶性プテロスチルベンアミノ酸含有炭酸塩の新規類縁体を合成した。
【実施例】
【0021】
1.化学合成
1-1.原料および機器
出発原料、試薬および溶媒は市販品(Sigma-Aldrich、Acros、TC
I、Alfa、Combi-Blocks、Matrix、およびFischer)から購入し、さらなる精製はせずに受け取った状態で使用した。1Hおよび13C-NMRスペクトルは,Varian AS500 500 NMR-spectrometerまたはAgilent Technologies VnmrJ 500 NMR-spectrometerを用いて、表示した溶媒中で測定した。化学シフトは内部標準であるTMSシグナルに対するppm(δ単位)で表示されている。フラッシュカラムクロマトグラフィーは、Merck silica gel 60(0.063~0.200μm)を充填したカラムで実施した。化合物または最終化合物の精製は、Inertsil ODS-3 C18(5μm、30mm×250mm)カラムを用いて、220または254nmにおいてUV検出(Jasco UV-975検出器)を行う逆相高速液体クロマトグラフィー(RP-HPLC)で行った。移動相はH2OおよびCH3CN(溶離液A、70%ACNまたは80%ACN、アイソクラティック、流量42mL/分;溶離液B、グラジエント、詳細は実験に記載)から構成された。電子衝撃によるマススペクトル(MS)は、API 3200 LC/MS/MSで記録された。溶媒は試薬グレードを使用し、必要に応じて標準的な方法で精製、乾燥させた。反応溶液の濃縮は、ロータリーエバポレーターを使用し、減圧下で行った。
【0022】
1-2.目的化合物5a~10の合成
1-2-1.化合物5a~5sの合成
スキーム1に従って目的化合物5a~5sを合成した。各種アミノ酸(1a~1s)をCH2Cl2中、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDCI)、ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA)、およびN,N-ジメチルアミノピリジン(DMAP)の存在下において、または1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスファート(HATU)、およびDIPEAの存在下において、エタノールアミンと反応させ、対応するヒドロキシルアミド誘導体(化合物2a~2s)を得た。その後、1,4-ジオキサン中4M HCl、またはCH2Cl2中トリフルオロ酢酸(TFA)およびトリイソプロピルシラン(TIPS)、で脱保護し、目的化合物5a~5sを得た。
【0023】
スキーム1:化合物5a~5sの合成
【0024】
【0025】
試薬および条件:(a)EDCI,DIPEA,DMAP,CH2Cl2またはHATU,DIPEA,CH2Cl2;(b)NEt3,CH2Cl2;(c)DMAP,ACN,50℃;(d)1,4-ジオキサン中4M HCl,またはTFA,TIPS,CH
2Cl2。
【0026】
tert-ブチル(2-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(2a)
CH2Cl2(80mL)中のエタノールアミン(3.03g,49.6mmol),Boc-Gly-OH 1a(7.2g,41.3mmol)およびDIPEA(16g,124mmol)の撹拌溶液に、EDCI(61.7g,46.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応後、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンからEA/n-ヘキサン=1/5(V/V))で精製し、目的生成物2a(3.3g,収率37%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500
MHz), δ (ppm): 6.98 (s, NH), 5.62 (s, NH), 3.80 (s, 2H), 3.70-3.68 (m, 2H), 3.43-3.40 (m, 2H), 3.25 (s, OH), 1.44 (s, 9H)。
【0027】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(2b)
2aと同様の合成手順でBoc-Ala-OH 1bから2bを得た。
【0028】
収率37%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.90 (s, NH), 5.37 (s, NH), 4.13-4.10 (m, 2H), 3.69-3.68 (m, 2H), 3.44-3.43 (m, 1H), 3.37-3.36 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.35 (d, J = 6.5 Hz, 3H)。
【0029】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(2c)
CH2Cl2(40mL)中のエタノールアミン(335mg,5.4819mmol),Boc-Val-OH 1c(1191mg,5.5mmol)およびDIPEA(2387uL,13.7mmol)の撹拌溶液に、HATU(2501mg,6.6mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応後、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンからEA/n-ヘキサン=3/1(V/V))で精製し、目的生成物2c(1113mg、収率78%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.65 (s, NH), 5.15 (s, NH), 3.86 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 3.70 (s, 2H), 3.49-3.41 (m, 1H), 3.40-3.36 (m, 1H), 3.07 (s, 1H), 2.11-2.10 (m, 1H) 1.43 (s, 9H), 0.96 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
【0030】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(2d)
2aと同様の合成手順でBoc-Leu-OH 1dから2dを得た。
【0031】
収率70%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.05 (s, NH), 5.31 (s, NH), 4.13-4.12 (m, 1H), 3.70-3.67 (m, 2H), 3.47-3.44 (m, 1H), 3.38-3.34 (m, 1H), 1.67-1.60 (m, 2H), 1.52-1.47 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.94-0.91 (m, 6H)。
【0032】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(2e)
2aと同様の合成手順でBoc-Ile-OH 1eから2eを得た。
【0033】
収率64%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.73 (s, NH), 5.19 (s, NH), 3.90 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 3.71-3.69 (m, 2H), 3.49-3.44 (m, 1H), 3.39-3.36 (m, 1H), 2.48-2.46 (m, 1H), 1.86-1.84 (m, 1H), 1.56-1.53 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 0.94-0.89
(m, 6H)。
【0034】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(2f)
2cと同様の合成手順でBoc-Met-OH 1fから2fを得た。
【0035】
収率32%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.30 (s, NH), 5.73 (s, NH), 4.14-4.12 (m, 1H), 3.59-3.58 (m, 2H), 3.39-3.24 (m, 2H), 2.49-2.46 (m, 2H), 2.05 (s, 3H), 2.02-1.98 (m, 1H), 1.85-1.82 (m, 1H), 1.38 (s, 9H)。
【0036】
tert-ブチル(3-(tert-ブトキシ)-1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(2g)
2aと同様の合成手順でBoc-Ser(tBu)-OH 1gから2gを得た。
【0037】
収率41%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.93 (s, NH), 5.42 (s, NH), 4.19-4.17 (m, 1H), 3.76 (s, OH), 3.75-3.69 (m, 2H), 3.42-3.40 (m, 2H), 2.55-2.52 (m, 1H) 1.43 (s, 9H), 1.17 (s, 9H)。
【0038】
tert-ブチル(3-(tert-ブトキシ)-1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(2h)
2aと同様の合成手順でBoc-Thr(tBu)-OH 1hから2hを得た。
【0039】
収率24%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.12 (s, NH), 5.62 (s, NH), 4.13-4.09 (m, 2H), 3.72-3.70 (m, 2H), 3.49-3.48 (m, 1H), 3.38-3.37 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.24 (s, 9H), 1.06 (d, J = 5.5 Hz, 3H)。
【0040】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソ-3-(トリチルチオ)プロパン-2-イル)カルバメート(2i)
2cと同様の合成手順でBoc-Cys(Trt)-OH 1iから2iを得た。
【0041】
収率71%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): .7.42-7.40 (m, 6H), 7.31-7.27 (m, 6H), 7.26-7.20 (m, 3H), 6.42 (s, NH), 4.88 (s, NH), 3.81-3.80 (m, 1H), 3.64-3.63 (m, 2H), 3.34-3.33 (m, 2H), 2.69-2.66 (m, 1H), 2.57-2.53 (m, 1H), 1.41 (s, 9H)。
【0042】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(2j)
2cと同様の合成手順でBoc-Phe-OH 1jから2jを得た。
【0043】
収率88%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.33-7.30 (m, 2H), 7.25-7.21 (m, 3H), 6.21 (brs, 1H, NH), 5.11 (brs, 1H, NH), 4.29 (d, J= 7.0 Hz, 1H), 3.58-3.57 (m, 2H), 3.32 (s, 2H), 3.10-3.01 (m, 2H), 2.44 (brs, 1H, OH), 1.44 (s, 9H)。
【0044】
tert-ブチル(3-(4-(tert-ブトキシ)フェニル)-1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(2k)
2cと同様の合成手順でBoc-Tyr(tBu)-OH 1kから2kを得た。
【0045】
収率34%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.09 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.91 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.39 (s, NH), 5.22 (s, NH), 4.27-4.26 (m, 1H), 3.59-3.56 (m, 2H), 3.31-3.30 (m, 2H), 2.99-2.97 (m, 2H), 1.40 (s, 9H), 1.32 (s, 9H)。
【0046】
tert-ブチル 3-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-(
(2-ヒドロキシエチル)アミノ)-3-オキソプロピル)-1H-インドール-1-カルボキシラート(2l)
2aと同様の合成手順でBoc-Trp(Boc)-OH 1lから2lを得た。
【0047】
収率35%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 8.13-8.11 (m, 1H), 7.60 (d, J =
7.5 Hz, 1H), 7.47 (s, 1H), 7.33 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.28-7.25 (m, 1H), 6.20 (s, NH), 5.18 (s, NH), 4.39-4.38 (m, 1H), 3.60-3.52 (m, 2H), 3.31-3.28 (m, 2H), 3.21-3.14 (m, 2H), 1.67 (s, 9H), 1.43 (s, 9H)。
【0048】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソ-3-(1-トリチル-1H-イミダゾール-2-イル)プロパン-2-イル)カルバメート(2m)
2cと同様の合成手順でBoc-His(Trt)-OH 1mから2mを得た。
【0049】
収率67%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.37 (s, 1H), 7.34-7.33 (m, 9H), 7.11-7.10 (m, 6H), 6.34 (s, 1H), 6.57 (s, NH), 5.79 (s, NH), 4.33 (s, 1H), 3.73-3.60 (m, 2H), 3.51 (brs, 1H), 3.21 (brs, 1H), 3.08-3.02 (m, 2H), 1.43 (s, 9H)
。
【0050】
ジ-tert-ブチル(6-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-6-オキソヘキサン-1,5-ジイル)ジカルバメート(2n)
2cと同様の合成手順でBoc-Lys(Boc)-OH 1nから2nを得た。
【0051】
収率70%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.88 (s, NH), 5.43 (s, NH), 4.78 (s, NH), 4.07-4.04 (m, 1H), 3.70-3.68 (m, 2H), 3.41-3.40 (m, 2H), 3.10-3.09 (m, 2H), 1.85-1.79 (m, 1H), 1.66-1.62 (m, 1H), 1.49-1.46 (m, 2H), 1.42 (s, 18H), 1.39-1.37 (m, 2H)。
【0052】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1-オキソ-5-(3-((2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)スルホニル)グアニジノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(2o)
2aと同様の合成手順でBoc-Arg(Pbf)-OH 1oから2oを得た。
【0053】
収率50%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.42 (s, NH), 6.37 (s, NH), 5.81 (s, NH), 4.23-4.18 (m, 1H), 3.72-3.71 (m, 2H), 3.42-3.41 (m, 2H), 3.31-3.26 (m, 2H), 2.92 (s, 3H), 2.57 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 2.09 (s, 3H), 1.90-1.56 (m, 4H), 1.46 (s, 6H), 1.42 (s, 9H)。
【0054】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1,4-ジオキソ-4-(トリチルアミノ)ブタン-2-イル)カルバメート(2p)
2aと同様の合成手順でBoc-Asn(Trt)-OH 1pから2pを得た。
【0055】
収率37%1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.30-7.23 (m, 9H), 7.19-7.17 (m, 6H), 7.11 (s, NH), 6.91 (s, NH), 6.06 (s, NH), 4.41 (m, 1H), 3.57-3.55 (m, 2H), 3.31-3.29 (m, 2H), 3.06-3.03 (m, 1H), 2.62-2.58 (m, 1H), 1.93 (s, 1H), 1.42 (s, 9H)。
【0056】
tert-ブチル(1-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-1,5-ジオキソ-5-(トリチルアミノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(2q)
2cと同様の合成手順でBoc-Gln(Trt)-OH 1qから2qを得た。
【0057】
収率51%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.30-7.23 (m, 15H), 6.83 (s, NH), 5.67 (s, NH), 4.11-3.98 (m, 1H), 3.54-3.53 (m, 2H), 3.32-3.22 (m, 2H), 2.48-2.46 (m, 1H), 2.37-2.34 (m, 1H), 2.04-1.98 (m, 1H), 1.85-1.84 (m, 1H), 1.41 (s, 9H)。
【0058】
tert-ブチル 3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-4-オキソブタノエート(2r)
2aと同様の合成手順でBoc-Asp(tBu)-OH 1rから2rを得た。
【0059】
収率37%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.93 (s, NH), 5.63 (s, NH), 4.43-4.40 (m, 1H), 3.70-3.68 (m, 2H), 3.44-3.37 (m, 2H), 2.87-2.83 (m, 1H), 2.66-2.64 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.43 (s, 9H)。
【0060】
tert-ブチル 4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-((2-ヒドロキシエチル)アミノ)-5-オキソペンタノエート(2s)
2aと同様の合成手順でBoc-Glu(tBu)-OH 1sから2sを得た。
【0061】
収率37%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 6.96 (s, NH), 5.52 (s, NH), 4.13-4.10 (m, 1H), 3.69-3.68 (m, 2H), 3.41-3.40 (m, 2H), 2.39-2.30 (m, 2H), 2.05-2.03 (m, 1H), 1.91-1.88 (m, 1H), 1.43 (s, 9H), 1.42 (s, 9H)。
【0062】
tert-ブチル(E)-(2-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(4a)の合成
脱水CH2Cl2(15ml)中の化合物2a(2.02g、9.3mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(3.22mL、23.1mmol)を加え、4-ニトロフェニルクロロホルメート溶液(1.96g、9.7mmol、10mL CH2Cl2中)を0℃で滴下して添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、室温に温めた。混合物を室温でさらに4時間撹拌した。反応終了後(TLCで確認)、溶媒を蒸発させて除去した。粗中間体をACN(20ml)中のプテロシルベベ(2.50g,9.8mmol)およびDMAP(2.27g,18.6mmol)と混合した。得られた混合物を50℃まで1時間加熱した。反応後、溶媒を真空下で除去した。残渣をEAに取り込み、飽和クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~25%EtOAc/n-ヘキサン)で精製して粗生成物を得て、これを分取HPLC(70%ACN,30%H2O)でさらに精製して目的化合物4a(2.22g,収率48%)を白い粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.52 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.51 (brs, NH), 6.41 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 5.10 (brs, NH), 4.35 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.84-3.79 (m, 8H), 3.67 (q, J= 5.5 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+ = 402.2; [M + H]+ = 502.2, [M + Na]+ = 524.2, [2M + H]+ = 902.4。
【0063】
中間体4b~4sを4aと同様の合成手順で合成した。
【0064】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(4b)
4aと同様の合成手順で2bから4bを得た。
【0065】
収率56%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.58 (s, 1H), 6.41 (s, 1H), 4.94 (s, 1H), 4.34 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.17 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.65-3.64 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.38 (d, J = 7.5 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 416.2; [M + H]+ = 516.3, [M + Na]+= 538.3。
【0066】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(4c)
4aと同様の合成手順で2cから4cを得た。
【0067】
収率78%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41-6.60 (m, 2H), 5.03 (s, 1H), 4.34 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.93-3.83 (m, 1H), 3.70 (s, 6H), 3.68-3.63 (m, 2H), 2.17-2.16 (m, 1H) 1.45 (s, 9H), 0.98 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.93 (d, J= 6.5 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 444.1; [M + Na]+ = 566.1。
【0068】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-4-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(4d)の合成
4aと同様の合成手順で2dから4dを得た。
【0069】
収率32%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.98 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.67 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.55 (s, NH), 6.41 (s, 1H), 4.84 (s, NH), 4.33 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.11 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.64 (dd, J= 5.0, 10.5 Hz, 2H), 1.73-1.66 (m, 2H), 1.51-1.47 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.96-0.94 (m, 6H). Mass found [M - Boc + H]+= 457.3; [M - Boc + Na]+ = 479.2; [M + Na]+= 579.3; [2M + Na]+ = 1135.5。
【0070】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソペンタン-2-イル)カルバメート(4e)
4aと同様の合成手順で2eから4eを得た。
【0071】
収率27%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.41-6.40 (m, 2H), 5.02 (s, NH), 4.34 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.98-3.94 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.71-3.61 (m, 2H), 1.92-1.91 (m, 1H), 1.57-1.51
(m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.18-1.09 (m, 1H), 0.95-0.88 (m, 6H). Mass found [M - Boc + H]+ = 457.3; [M + Na]+ = 579.3; [2M + H]+ = 1135.5。
【0072】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-4-(メチルチオ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(4f)
4aと同様の合成手順で2fから4fを得た。
【0073】
収率49%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.52 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.64 (s, NH), 6.41 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.16 (s, 1H), 4.34 (t, J
= 5.0 Hz, 2H), 4.32-4.28 (m, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.69-3.61 (m, 2H), 2.63-2.52 (m, 2H), 2.16-2.08 (m, 4H), 1.98-1.92 (m, 1H), 1.45 (s, 9H). Mass found [M - Boc +
H]+ = 476.2; [M + H]+ = 576.3; [M + Na]+= 598.3。
【0074】
tert-ブチル(E)-(3-(tert-ブトキシ)-1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(4g)
4aと同様の合成手順で2gから4gを得た。
【0075】
収率46%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 5.44 (s, NH), 4.33 (t, J = 5.0 Hz, 2H),
4.19 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.80 (s, 1H), 3.68-3.64 (m, 2H), 3.41-3.39 (m, 1H),
1.46 (s, 9H), 1.20 (s, 9H). Mass found [M - Boc - tBu + H]+= 432.3; [M + H]+ = 588.5; [M + Na]+ = 610.4; [2M + H]+= 1174.8; [2M + Na]+ = 1196.9。
【0076】
tert-ブチル(E)-(3-(tert-ブトキシ)-1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(4h)
4aと同様の合成手順で2hから4hを得た。
【0077】
収率48%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ (ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.34 (s, NH), 7.16 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 5.64 (d, J= 5.0 Hz, NH), 4.37-4.31 (m, 2H), 4.15-4.13 (m, 2H), 3.84 (s, 6H), 3.69-3.65 (m, 2H), 1.46
(s, 9H), 1.28 (s, 9H), 1.07 (d, J = 6.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc - tBu + H]+ = 446.2; [M + H]+= 602.5; [M + Na]+ = 624.4; [2M + H]+ = 1202.9; [2M + Na]+= 1224.9。
【0078】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-(トリチルチオ)プロパン-2-イル)カルバメート(4i)
4aと同様の合成手順で2iから4iを得た。
【0079】
収率27%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.49 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.44-7.42 (m, 6H), 7.31-7.28 (m, 6H), 7.24-7.21 (m, 3H), 7.14 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.06
(d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.40 (s, 1H), 4.79 (s, 1H), 4.28 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.84 (s, 6H), 3.57-3.56 (m, 2H), 2.80-2.77 (m, 1H), 2.58-2.56 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), Mass found [M + H]+= 789.3; [M + Na]+ = 811.3。
【0080】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(4j)
4aと同様の合成手順で2jから4jを得た。
【0081】
収率46%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.52 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.33-7.30 (m, 2H), 7.24-7.21 (m, 3H), 7.17 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.00 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.41 (s, 1H), 6.13 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 4.34 (s, 1H) , 4.24-4.23 (m, 1H), 4.17 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.56 (s
, 2H), 3.11-3.02 (m, 2H), 1.42 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+= 492.2; [M + H]+ = 592.4; [M + Na]+ = 614.3。
【0082】
tert-ブチル(E)-(3-(4-(tert-ブトキシ)フェニル)-1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソプロパン-2-イル)カルバメート(4k)
4aと同様の合成手順で2kから4kを得た。
【0083】
収率39%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.10 (d, J= 7.5 Hz, 2H),7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.93 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 6.18 (t, J = 6.0 Hz, NH), 5.01 (brs, NH), 4.31-4.24 (m, 2H), 4.23-4.19 (m, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.60-3.52 (m, 2H), 3.07-2.99 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.32 (s, 9H). Mass found [M - Boc - tBu + H]+ = 508.2; [M - Boc + H]+= 564.3; [M + H]+ = 664.4, [M + Na]+ = 686.4; [M + K]+= 702.4。
【0084】
tert-ブチル(E)-3-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-オキソプロピル)-1H-インドール-1-カルボキシラート(4l)
4aと同様の合成手順で2lから4lを得た。
【0085】
収率30%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 8.14-8.12 (m, 1H), 7.59 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.51-7.47 (m, 3H), 7.32 (t, J = 8.5 Hz, 1H), 7.26-7.24 (m, 2H), 7.14 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 6.30 (s, NH), 5.18 (s, NH), 4.22-4.18 (m, 1H), 4.18-4.10 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.52-3.51 (m, 2H), 3.22-3.17 (m, 2H), 1.65 (s, 9H) 1.42 (s, 9H). Mass found [M - 2Boc + H]+ = 530.2; [M - Boc + H]+ = 630.2; [M + H]+ = 730.2; [2M + H]+= 1459.5。
【0086】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-(1-トリチル-1H-イミダゾール-2-イル)プロパン-2-イル)カルバメート(4m)
4aと同様の合成手順で2mから4mを得た。
【0087】
収率62%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 8.18 (s, 1H), 7.46 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.43-7.38 (m, 9H), 7.15 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.12-7.10 (m, 6H), 7.03 (d,
J= 16.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.66 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 5.69 (d, J = 8.0 Hz, NH), 4.50-4.45 (m, 1H), 4.37-4.32 (m, 1H), 4.28-4.26 (m, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.64-3.50 (m, 2H), 3.28-3.23 (m, 1H), 3.08-3.06 (m, 1H), 1.38 (s, 9H). Mass found [M + H]+ = 832.4。
【0088】
ジ-tert-ブチル(6-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-6-オキソヘキサン-1,5-ジイル)(E)-ジカルバメート(4n)
4aと同様の合成手順で2nから4nを得た。
【0089】
収率39%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.62 (brs, NH), 6.41 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.13 (brs, NH), 4.61 (b
rs, NH), 4.34 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 4.07 (s, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.69-3.62 (m, 2H), 3.12-3.11 (m, 2H) 1.90-1.83 (m, 1H), 1.67-1.61 (m, 1H), 1.57-1.47 (m, 2H), 1.45-1.42 (m, 18H), 1.40-1.37 (m, 2H). Mass found [M-2Boc+H]+ = 473.0; [M-Boc+H]+= 573.4; [M + H]+ = 673.4, [M + Na]+ = 695.4, [M + K]+= 711.4。
【0090】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-5-(3-((2,2,4,6,7-ペンタメチル-2,3-ジヒドロベンゾフラン-5-イル)スルホニル)グアニジノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(4o)
4aと同様の合成手順で2oから4oを得た。
【0091】
収率29%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.46 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.39 (brs, NH), 7.13 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.65 (d, J = 1.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 6.27 (brs, NH), 5.57 (d, J = 6.0 Hz, NH), 4.33-4.29 (m, 2H), 4.25 (s, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.68-3.62 (m, 1H), 3.59-3.55 (m, 1H), 3.30-3.25 (m, 2H), 2.93 (s, 2H), 2.57 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 2.08 (s, 3H), 1.69-1.55 (m, 4H), 1.44 (s, 6H), 1.42 (s, 9H). Mass found [M + H]+ = 852.3。
【0092】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1,4-ジオキソ-4-(トリチルアミノ)ブタン-2-イル)カルバメート(4p)
4aと同様の合成手順で2pから4pを得た。
【0093】
収率28%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.50 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.31-7.23 (m, 11H), 7.20-7.15 (m, 6H), 7.06 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.99 (brs, NH), 6.98 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.19 (brs, NH), 4.46-4.42 (m, 1H), 4.31-4.19 (m, 2H), 3.84 (s, 6H), 3.64-3.51 (m, 2H), 3.11-3.09 (m, 1H), 2.60-2.57 (m, 1H), 1.42 (s, 9H). Mass found [M + H]+ = 799.5。
【0094】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1,5-ジオキソ-5-(トリチルアミノ)ペンタン-2-イル)カルバメート(4q)
4aと同様の合成手順で2qから4qを得た。
【0095】
収率27%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.30-7.28 (m, 15H), 7.15 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.76 (brs, NH), 6.67 (s, 2H), 6.62 (brs, NH), 6.41 (s, 1H), 5.53 (brs, NH), 4.27-4.26 (m, 1H), 4.15-4.12 (m, 1H), 3.99-3.96 (m, 1H), 3.84 (s, 6H), 3.56-3.54 (m, 1H), 3.47-3.46 (m, 1H), 2.53-2.50 (m, 1H), 2.45-2.40 (m, 1H), 2.04-1.87 (m, 2H), 1.42 (s, 9H). Mass found [M + H]+ = 814.3。
【0096】
tert-ブチル(E)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-4-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-4-オキソブタノエート(4r)
4aと同様の合成手順で2rから4rを得た。
【0097】
収率48%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.93 (brs,
NH), 6.66 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 5.68 (brs, NH), 4.47 (s, 1H), 4.32
(t, J= 5.5 Hz, 2H), 3.83 (s, 6H), 3.64-3.63 (m, 2H), 2.90 (dd, J = 5.0, 17.5 Hz, 1H), 2.62 (dd, J = 6.5, 17.0 Hz, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.45 (s, 9H). Mass found [M-Boc-tBu+H]+= 460.1; [M + H]+ = 616.3; [M + Na]+ = 638.3。
【0098】
tert-ブチル(E)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-5-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-5-オキソペンタノエート(4s)
4aと同様の合成手順で2sから4sを得た。
【0099】
収率55%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.76 (brs,
NH), 6.66 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.41 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 5.29 (brs, NH), 4.33 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.14 (s, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.69-3.63 (m, 2H), 2.46-2.40 (m,
1H), 2.35-2.29 (m, 1H), 2.13-2.06 (m, 1H), 1.94-1.87 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.44 (s, 9H). Mass found [M - Boc - OtBu + H]+ = 456.1, [M - Boc - tBu + H]+= 474.0; [M + H]+ = 630.4; [M + Na]+ = 652.3。
【0100】
(E)-2-(2-アミノアセトアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5a)
DCM(10mL)中の化合物4a(726mg、1.5mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(7.25mL)中の4M HClを加え、混合物を室温で3時間撹拌した。その後、反応溶液を蒸発させ、分取HPLC精製に供した(バッファーとしてTFA、詳細なグラジエント溶出は下記情報を参照のこと)。その後、水性画分を濃塩酸数滴で処理し、凍結乾燥して化合物5a(602mg,収率95%)を白色固体として得た。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.33 (t, J= 5.5 Hz, 2H), 3.80 (s, 6H), 3.71 (s, 2H), 3.61 (t, J = 5.5 Hz, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 166.26, 161.12, 153.66, 150.50, 139.18, 135.47, 128.95, 127.43, 127.19, 120.96, 104.22, 99.60, 66.73, 54.39, 40.09, 38.13; Mass found [M - HCl + H]+ = 402.2; [M - HCl + Na]+= 424.2; [M - HCl + K]+ = 440.1; [2M - 2HCl + H]+ = 802.3; [2M - 2HCl + Na]+ = 824.4。
【0101】
カラム:Inertsil ODS-3 C18,5um,30*250mm
流量:38ml/分
溶媒A:H2O中10%ACN+0.1%TFA
溶媒B:H2O中90%ACN+0.1%TFA
グラジエント:
【0102】
【0103】
(E)-2-(2-アミノプロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5b)
5aと同様の合成手順で4bから5bを得た。
【0104】
収率98%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.37-4.31 (m, 2H), 3.97-3.93 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.67-3.62 (m, 1H), 3.59-3.54 (m, 1H), 1.50 (d, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 169.97, 161.14, 153.67, 150.51, 139.18, 135.48, 128.96, 127.42, 127.18, 120.95, 104.21, 99.59, 66.62, 54.39, 48.86, 38.22, 16.24;
Mass found [M - HCl + H]+ = 416.2; [M - HCl + Na]+ = 438.2; [2M - HCl + H]+ = 830.5; [2M - 2HCl + Na]+ = 852.4。
【0105】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5c)
5aと同様の合成手順で4cから5cを得た。
【0106】
収率99%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.43 (d, J= 7.0 Hz, 2H), 7.13 (d, J= 7.0 Hz, 2H), 6.99-6.88 (m, 2H), 6.60 (s, 2H), 6.36 (s, 1H), 4.37-4.30 (m, 2H), 4.15 (brs, 1H), 3.77 (s, 6H), 3.50 (brs, 1H), 2.98-2.92 (m, 2H), 2.34-2.33 (m, 1H), 1.10-1.05 (m, 6H); 13C- NMR (CDCl3, 125 MHz), δ(ppm): 168.94, 160.94, 153.59, 150.23, 138.99, 135.32, 129.23, 127.78, 127.55, 121.33, 104.61, 100.11, 66.81, 58.91, 55.32, 38.42, 30.18, 18.60, 18.16; Mass found [M - HCl + H]+ = 444.1; [M - HCl + Na]+= 466.1。
【0107】
(E)-2-(2-アミノ-4-メチルペンタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5d)
5aと同様の合成手順で4dから5dを得た。
【0108】
収率95%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.40-4.30 (m, 2H), 3.88-3.86 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.72-3.67 (m, 1H), 3.55-3.50 (m, 1H), 1.75-1.67 (m, 3H), 1.00 (t, J = 5.5 Hz, 6H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 169.66, 161.15, 153.61, 150.51, 139.19, 135.49, 128.98, 127.42, 127.18, 120.92, 104.23, 99.61, 66.53, 54.39, 51.70, 43.34, 38.21, 24.05, 21.61, 20.82; Mass found [M - HCl + H]+= 457.2; [2M -
2HCl + H]+ = 913.3。
【0109】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルペンタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5e)
5aと同様の合成手順で4eから5eを得た。
【0110】
収率98%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.59 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.40-4.36 (m, 1H), 4.33-4.28 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.78-3.72 (m, 2H), 3.52-3.47 (m, 1H), 1.95-1.92 (m, 1H), 1.63-1.58 (m, 1H), 1.28-1.22 (m, 1H), 1.05 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.98 (t, J= 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.41, 161.15, 153.56, 150.50, 139.19, 135.49,
128.97, 127.43, 127.18, 120.92, 104.23, 99.61, 66.60, 57.68, 54.39, 38.05, 36.62, 24.19, 13.66, 10.32; Mass found [M - HCl + H]+ = 457.2; [2M - 2HCl + H]+ = 91
3.3。
【0111】
(E)-2-(2-アミノ-4-(メチルチオ)ブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5f)
5aと同様の合成手順で4fから5fを得た。
【0112】
収率85%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.59 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.19 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 4.33-4.28 (m, 1H), 3.99 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.78-3.73 (m, 1H), 3.52-3.47 (m, 1H), 2.60
(t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.18-2.11 (m, 2H), 2.09 (s, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz),
δ(ppm): 168.70, 161.14, 153.62, 150.49, 139.18, 135.49, 128.97, 127.43, 127.18, 120.99, 104.21, 99.60, 66.58, 54.39, 52.32, 38.21, 30.70, 28.33, 13.69; Mass found [M - HCl + H]+ = 476.2; [M - HCl + Na]+= 498.2; [2M - HCl + H]+ = 950.4。
【0113】
(E)-2-(2-アミノ-3-ヒドロキシプロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5g)
5aと同様の合成手順で4gから5gを得た。
【0114】
収率76%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.34 (t, J= 5.0 Hz, 2H), 3.98-3.94 (m, 2H), 3.86-3.81 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.62-3.60 (m, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 167.21, 161.13, 153.69, 150.51, 139.20, 135.47, 128.96, 127.44, 127.19, 120.97, 104.23, 99.61, 66.64, 60.30, 54.93, 54.40, 38.29; Mass found [M - HCl
+ H]+ = 431.2; [2M - 2HCl + H]+ = 861.2。
【0115】
(E)-2-(2-アミノ-3-ヒドロキシブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5h)
5aと同様の合成手順で4hから5hを得た。
【0116】
収率74%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.38-4.31 (m, 2H), 4.06-4.01 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.72-3.65 (m, 2H), 3.58-3.53 (m, 1H), 1.31 (d, J = 6.0 Hz, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 167.54, 161.14, 153.58, 150.50, 139.19, 135.49, 128.97, 127.43, 127.18, 120.95, 104.23, 99.61, 66.61, 65.97, 59.12, 54.40, 38.14,
18.91; Mass found [M - HCl + H]+ = 445.2; [2M - 2HCl + H]+= 889.2。
【0117】
(E)-2-(2-アミノ-3-メルカプトプロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5i)
DCM(15mL)中の化合物4i(760mg,1.0mmol)の撹拌溶液に、TFA(14.9mL)およびトリイソプロピルシラン(TIPS,790uL,3.9mmol)を加え、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。その後、反応溶液を蒸発させ、分取HPLCによる精製に供した(バッファーとしてTFA、詳細なグラジエント溶出は下記情報を参照のこと)。その後、水性画分を濃塩酸数滴で処理し、凍結乾燥して化合物5i(354mg,76%)を白色固体として得た。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 1.5 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.41-4.37 (m, 1H), 4.34-4.30 (m, 1H), 4.05 (t, J = 5.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.74-3.69 (m, 1H)
, 3.57-3.52 (m, 1H), 3.06 (dd, J = 5.5, 14.5 Hz, 1H), 2.98 (dd, J = 6.5, 15.0 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 167.31, 161.14, 153.63, 150.50, 139.19,
135.50, 128.97, 127.43, 127.18, 120.97, 104.23, 99.62, 66.61, 54.69, 54.39, 38.28, 24.96; Mass found [M - HCl + H]+= 448.2; [M - HCl + Na]+ = 470.2; [2M - 2HCl
+ H]+ = 894.4。
【0118】
カラム:Inertsil ODS-3 C18,5um,30*250mm
流量:38mL/分
溶媒A:H2O中10%ACN+0.1%TFA
溶媒B:H2O中90%ACN+0.1%TFA
グラジエント:
【0119】
【0120】
(E)-2-(2-アミノ-3-フェニルプロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5j)
5aと同様の合成手順で4jから5jを得た。
【0121】
収率90%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.38-7.35 (m, 2H), 7.31-7.29 (m, 3H), 7.18 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (d, J= 2.0 Hz, 1H),
4.24-4.20 (m, 2H), 4.07 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.65-3.60 (m, 1H), 3.48-3.44 (m, 1H), 3.19 (dd, J= 7.5, 14.0 Hz, 1H), 3.09 (dd, J = 7.5, 14.0 Hz, 1H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.49, 161.14, 153.51, 150.50, 139.19, 135.49, 134.15, 129.12, 128.98,128.71, 127.48, 127.42, 127.19, 120.92, 104.23, 99.61, 66.66, 54.40, 54.40, 38.02, 37.29; Mass found [M - HCl + H]+= 491.3; [M - HCl + Na]+ = 513.2。
【0122】
(E)-2-(2-アミノ-3-(4-ヒドロキシフェニル)プロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5k)
5aと同様の合成手順で4kから5kを得た。
【0123】
収率84%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.57 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.11 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J=
16.5 Hz, 1H), 6.79 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.27-4.24 (m, 2H), 4.00 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.66-3.61 (m, 1H), 3.50-3.45 (m, 1H), 3.10 (dd, J = 7.0, 14.0 Hz, 1H), 2.98 (dd, J = 7.0, 14.0 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.67, 161.14, 156.89, 153.57, 150.51, 139.19, 135.47, 130.22, 128.96, 127.43, 127.18, 124.55, 121.00, 115.42, 104.22, 99.61, 66.68, 54.61, 54.39, 38.05, 36.54; Mass found [M - HCl + H]+ = 507.2; [2M - 2
HCl + H]+ = 1013.2。
【0124】
(E)-2-(2-アミノ-3-(1H-インドール-3-イル)プロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5l)
5aと同様の合成手順で4lから5lを得た。
【0125】
収率78%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.65 (d, J= 8.0 Hz, 1H), 7.55 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.39 (d, J= 8.5 Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.17-7.15 (m, 3H), 7.12
(d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.06-7.03 (m, 1H), 6.70 (d, J=
2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.25-4.21 (m, 1H), 4.18-4.10 (m, 2H), 3.80 (s, 6H), 3.60-3.55 (m, 1H), 3.50-3.45 (m, 1H), 3.39 (dd, J = 6.5, 15.0 Hz, 1H), 3.25 (dd,
J = 8.0, 15.0 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 169.10, 161.13, 153.54, 150.50, 139.18, 136.88, 135.47, 128.95, 127.41, 127.17, 126.91, 124.19, 121.52, 120.95, 118.88, 117.69, 111.26, 106.58, 104.22, 99.61, 66.53, 54.40, 54.38, 53.74, 38.17, 27.51; Mass found [M - HCl + H]+= 530.3; [2M - 2HCl + H]+ = 1059.4。
【0126】
(E)-2-(2-アミノ-3-(1H-イミダゾール-2-イル)プロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート二塩酸塩(5m)
5aと同様の合成手順で4mから5mを得た。
【0127】
収率82%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 8.90 (s, 1H), 7.59 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.53 (s, 1H), 7.20 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.36-4.32 (m, 1H), 4.31-4.27 (m, 2H), 3.81 (s, 6H), 3.71-3.66 (m, 1H), 3.55-3.50 (m, 1H), 3.42-3.35 (m, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 167.46, 161.15, 153.55, 150.48, 139.17, 135.54, 134.43, 129.00, 127.40, 127.18, 126.62, 121.05, 118.36, 104.23, 99.61, 66.58, 54.40, 51.96, 38.30, 26.20; Mass found [M - HCl + H]+= 482.2; [M - HCl + Na]+ = 504.1; [2M - 2HCl + H]+ = 962.3。
【0128】
(E)-2-(2,6-ジアミノヘキサンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート二塩酸塩(5n)
5aと同様の合成手順で4nから5nを得た。
【0129】
収率78%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.60 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.20 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.72 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.42-4.38 (m, 1H), 4.35-4.30 (m, 1H), 3.93 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.75-3.70 (m, 1H), 3.56-3.51 (m, 1H), 2.93 (t, J = 8.0 Hz, 2H), 1.97-1.87 (m, 2H), 1.75-1.69 (m, 2H), 1.56-1.50 (m, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.97, 161.15, 153.63, 150.50, 139.18, 135.54, 129.01, 127.41, 127.21, 121.03, 104.23, 99.60, 66.68, 54.42, 54.39, 52.81, 38.88, 38.17, 30.66, 26.71, 21.44; Mass found [M - 2HCl + H]+= 472.2。
【0130】
(E)-2-(2-アミノ-5-グアニジノペンタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート二塩酸塩(5o)
5iと同様の合成手順で4oから5oを得た。
【0131】
収率64%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 7.19 (d, J= 7.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.70 (s, 2H), 6.39 (s, 1H), 4.37-4.33 (m, 2H), 3.96 (s, 1H), 3.79 (s, 6H), 3.72-3.69 (m, 1H), 3.60-3.55 (m, 1H), 3.22 (s, 2H), 1.94 (s, 2H), 1.71 (s, 2H); 13C-NMR (CD3OD,
125 MHz), δ(ppm): 168.87, 161.12, 157.19, 153.70, 150.49, 139.18, 135.50, 128.98, 127.43, 127.22, 121.05, 104.24, 99.63, 66.69, 54.42, 52.64, 40.43, 38.21, 28.31, 23.92; Mass found [M - 2HCl + H]+ = 500.1。
【0132】
(E)-2-(2,4-ジアミノ-4-オキソブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5p)
5iと同様の合成手順で4pから5pを得た。
【0133】
収率68%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.59 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.19 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.35-4.32 (m, 2H), 4.22-4.19 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.67-3.60 (m, 1H), 3.59-3.55 (m, 1H), 2.90 (dd, J = 4.5, 17.5 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 4.0, 17.0 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 171.80, 168.41, 161.14, 153.69, 150.50, 139.18, 135.50, 128.97, 127.42, 127.19, 120.99, 104.22, 99.59, 66.65, 54.39, 49.90, 38.29, 34.82; Mass found [M - HCl + H]+ = 459.2; [M - HCl + Na]+ = 481.1; [2M - 2HCl + H]+ = 916.4。
【0134】
(E)-2-(2,5-ジアミノ-5-オキソペンタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5q)
5iと同様の合成手順で4qから5qを得た。
【0135】
収率62%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.41-4.35 (m, 1H), 4.34-4.30 (m, 1H), 3.97 (t, J = 6.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.72-3.68 (m, 1H), 3.58-3.53 (m, 1H), 2.50-2.47 (m, 2H), 2.16-2.09 (m, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 175.66, 168.78, 161.14, 153.64, 150.50, 139.20, 135.50, 128.97, 127.45, 127.19, 121.00, 104.23, 99.64, 66.66, 54.40, 52.65, 38.21, 30.19, 26.78; Mass found [M - HCl + H]+ = 473.3; [M - HCl + Na]+= 495.3; [2M - 2HCl + H]+ = 944.6。
【0136】
(E)-3-アミノ-4-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-4-オキソブタン酸塩酸塩(5r)
5aの合成手順と同様の方法で4rから5rを得た。
【0137】
収率82%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.59 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.37-4.32 (m, 2H), 4.22-4.19 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.69-3.64 (m, 1H), 3.58-3.54 (m, 1H), 2.99 (dd, J = 4.0, 18.0 Hz, 1H), 2.89 (dd, J = 4.0, 18.0 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 171.18, 168.13, 161.14, 153.67, 150.52, 139.19, 135.48, 128.96, 127.44, 127.18, 120.99, 104.23, 99.60, 66.54, 54.39, 49.63, 38.35, 34.60; Mass found [M - HCl + H]+ = 459.1; [2M - 2HCl + H]+ = 917.2。
【0138】
(E)-4-アミノ-5-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-5-オキソペンタン酸塩酸塩(5s)
5aと同様の合成手順で4sから5sを得た。
【0139】
収率88%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.41-4.36 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.96 (t, J =
6.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.75-3.70 (m, 1H), 3.55-3.50 (m, 1H), 2.52 (t, J = 7.5 Hz, 2H), 2.18-2.13 (m, 2H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 174.27, 168.72,
161.12, 153.64, 150.51, 139.21, 135.45, 128.93, 127.47, 127.18, 121.00, 104.23,
99.60, 66.61, 54.43, 52.44, 38.15, 28.69, 26.30; Mass found [M - HCl + H]+= 473.0。
【0140】
1-2-2.目的化合物5tの合成
スキーム1と同様のスキーム2に従って化合物5tを合成した。
【0141】
スキーム2:化合物5tの合成
【0142】
【0143】
試薬および条件:(a)HATU,DIPEA,CH2Cl2,41%;(b)NEt3,CH2Cl2,0℃;(c)DMAP,ACN,50℃,57%;(d)1,4-ジオキサン中4M HCl,CH2Cl2,92%。
【0144】
(E)-4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル(2-(ピロリジン-2-カルボキサミド)エチル)カーボネート塩酸塩(5t)
5aと同様の合成手順で1tから5tの化合物を得た。
【0145】
白色粉末。収率92%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.39-4.32 (m, 2H), 4.31-4.27 (m, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.69-3.61 (m, 1H), 3.59-3.54 (m, 1H), 3.43-3.36 (m, 1H), 3.34-3.31 (m, 1H), 2.46-2.40 (m, 1H), 2.08-2.01 (m, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz)
, δ(ppm): 168.66, 161.15, 153.67, 150.52, 139.18, 135.50, 128.98, 127.41, 127.18, 120.95, 104.23, 99.61, 66.62, 59.77, 54.39, 45.95, 38.46, 29.56, 23.59; Mass found [M - HCl + H]+ = 442.0; [M - HCl + Na]+= 464.1; [2M - 2HCl + H]+ = 882.4; [2M - 2HCl + Na]+ = 904.4。
【0146】
1-2-3.目的化合物5uの合成
スキーム1と同様のスキーム3に従って、化合物5uを合成した。
【0147】
スキーム3:化合物5uの合成
【0148】
【0149】
試薬および条件:(a)EDCI,DIPEA,CH2Cl2,45%;(b)NEt3,CH2Cl2,0℃;(c)DMAP,ACN,50℃,33%;(d)ジオキサン中4M HCl,CH2Cl2,90%。
【0150】
(E)-3-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)プロピル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(5u)
5aと同様の合成手順で1cおよび3-アミノプロパン-1-オールから化合物5uを得た。
【0151】
白色粉末。収率90%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.57 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.16 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J= 1.5 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.30 (t, J = 6.5 Hz, 2H), 3.80 (s, 6H), 3.65 (d, J = 5.5 Hz, 1H), 3.47-3.41 (m, 1H), 3.39-3.34 (m, 1H), 2.21-2.17 (m, 1H), 2.00-1.95 (m, 3H), 1.06 (t, J = 7.5 Hz, 6H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.22, 161.12, 153.66, 150.56, 139.21, 135.40, 128.91, 127.46, 127.18, 120.97
, 104.23, 99.61, 65.92, 58.54, 54.40, 35.77, 30.05, 28.09, 17.51, 16.62; Mass found [M - HCl + H]+ = 457.3; [M - HCl + Na]+ = 479.2; [2M - 2HCl + Na]+ = 935.4。
【0152】
1-2-4.目的化合物5vおよび5wの合成
スキーム4に示すように、化合物5aまたは化合物5cを炭酸ナトリウムで中和した後、ニコチン酸で処理すると、対応するニコチン酸塩5v、ニコチン酸塩5wを得た。
【0153】
スキーム4:化合物5vおよび5wの合成
【0154】
【0155】
試薬および条件:(a)1.K2CO3,H2O,CH2Cl2,1時間;2.ニコチン酸,エタノール,3時間。
【0156】
(E)-2-(2-アミノアセトアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネートニコチネート(5v)
CH2Cl2(20mL)中の化合物5a(0.42g,1.0mmol)の撹拌溶液に、H2O(0.4mL)中のK2CO3(0.182g,1.3mmol)を加え、反応混合物を室温で1時間撹拌した。溶媒を真空下で除去して遊離アミンを得て、これを10mLのエタノールに溶解し、ニコチン酸(0.145g,1.2mmol)を添加した。反応混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をエタノールおよび脱水エーテルから再結晶して、化合物5vを白色粉末として得た(0.39g,収率78%)。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 9.07 (s, 1H), 8.57-8.56 (m, 1H), 8.34 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.47-7.44 (m, 1H), 7.18-7.14 (m, 3H),
7.08 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.72 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 4.33 (t, J = 5.0 Hz, 2H), 3.81 (s, 6H), 3.68-3.66 (m, 2H), 3.61 (t, J = 5.0 Hz, 2H)。
【0157】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カーボネートニコチネート(5w)
5vと同様の合成手順で5cから5wを得た。
【0158】
白色粉末。収率79%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 9.19 (s, 1H), 8.70 (d,
J = 3.5 Hz, 1H), 8.32-8.30 (m, 1H), 7.47 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.40-7.37 (m, 1H), 7.13 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.03 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.63 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.38 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.33-4.28 (m, 2H), 3.80 (s, 6H), 3.67-3.62 (m, 2H), 3.56-3.53 (m, 1H), 2.20-2.05 (m, 1H), 1.02-0.90 (m, 6H)。
【0159】
1-2-5.目的化合物6a~6hの合成
スキーム5に従って、化合物6a~6hを合成した。示されるように、出発物質4-ヒドロキシベンズアルデヒド(11a~11b)をイミダゾールおよびTIPSで処理して対応するシリルエーテル(12a~12b)を形成し、これをNaBH4で還元して対応
するカルビノール(13a~13b)を得た。化合物13a~13bを亜リン酸トリエチルおよびZnI2で処理し、対応するホスホン酸塩(14a~14b)を得た。化合物14a~14bをそれぞれ市販のアルデヒド(15a~15d)とカップリングさせて対応する16a~16dを得て、その後THF中のBu4NFで処理して目的の化合物17a~17dを得た。一方、化合物2a、2cおよび2jをp-ニトロフェニルクロロホルメートと反応させて対応する18a、18cおよび18jを得て、これをさらなる精製をせずにDMAPの存在下で17a~17dと別々に反応させて、対応する炭酸塩19a~19hを得た。その後、19a~19hを1,4-ジオキサン中4M HClで脱保護し、目的化合物6a~6hを得た。
【0160】
スキーム5:化合物6a~6hの合成
【0161】
【0162】
試薬および条件:(a)イミダゾール,TIPSCl,CH2Cl2,16時間;(b)
NaBH4,THF,MeOH,0℃,1時間;(c)ZnI2,亜リン酸トリエチル,THF,80℃,16h;(d)t-BuOK,THF,0℃,3h;(e)THF中1
.0M Bu4NF,THF;(f)NEt3,CH2Cl2,0℃;(g)DMAP,ACN,50℃;(h)1,4-ジオキサン,CH2Cl2中4M HCl,CH2Cl2。
【0163】
4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンズアルデヒド(12a)
DCM(500mL)中の4-ヒドロキシベンズアルデヒド11a(50g,409.8mmol)の溶液に、イミダゾール(41.8g,614.7mmol)を加え、その後、TIPSCl(86.5g,450.8mmol)を滴下して加えた。混合物を16時間撹拌し、氷/水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し,Na2SO4で乾燥させ,蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/50)で精製し、化合物12a(95g、99%)を黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 9.88 (s, 1H, CHO), 7.78 (dd,
J = 2.0, 8.5 Hz, 2H), 6.98 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 1.32-1.25 (m, 3H), 1.11 (d, J= 8.0 Hz, 18H)。
【0164】
3-メトキシ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンズアルデヒド(12b)
12aと同様の合成手順で11bから12bを得た。
【0165】
黄色オイル。収率98%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 9.83 (s, 1H, CHO), 7.39 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.35 (dd, J = 1.5, 8.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.87 (s, 3H), 1.31-1.25 (m, 3H), 1.09 (d, J = 7.5 Hz, 18H)。
【0166】
(4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノール(13a)
MeOH/THF(1:1,1L)中の化合物12a(100g,359.7mmol)の溶液に、0℃でNaBH4(27.3g,719.4mmol)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を氷/水に注ぎ、DCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し,Na2SO4で乾燥させ,蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/20)で精製し、化合物13a(88g、収率99%)を黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.21 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.86 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 4.60 (d, J= 5.0 Hz, 2H), 1.29-1.22 (m, 3H), 1.10-1.06 (m, 18H)。
【0167】
(3-メトキシ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)フェニル)メタノール(13b)
13aと同様の合成手順で12bから13bを得た。
【0168】
黄色オイル。収率95%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 6.89 (s, 1H), 6.84 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.78 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.61 (s, 2H), 3.81 (s, 3H), 1.57 (s, 1H), 1.28-1.22 (m, 3H), 1.09 (d, J = 7.5 Hz, 18H)。
【0169】
ジエチル(4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンジル)ホスホネート(14a)
THF(850mL)中の化合物13a(85g,303.6mmol)の溶液に、ZnI2(145.3g,455.4mmol)および亜リン酸トリエチル(100.8g,607.2mmol)を添加した。混合物を16時間還流させ、蒸発させた。残渣に2N NaOH(500mL)を加え、エーテルで抽出した。有機層をブラインで洗浄し,Na2SO4で乾燥させ,蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/石油エーテル=1/30)で精製し、化合物14a(90g、収率75%)を黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.16 (dd, J= 2
.5, 8.5 Hz, 2H), 6.81 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 4.07-4.03 (m, 4H), 3.20 (d, J = 21.0 Hz, 2H), 1.65-1.21 (m, 9H), 1.08 (d, J = 7.0 Hz, 18H)。
【0170】
ジエチル(3-メトキシ-4-((トリイソプロピルシリル)オキシ)ベンジル)ホスホネート(14b)
14aと同様の合成手順で13bから14bを得た。
【0171】
黄色オイル。収率78%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 6.83-6.79 (m, 2H), 6.71 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 4.17-3.90 (m, 4H), 3.79 (s, 3H), 3.07 (d, J = 21.0 Hz, 2H), 1.38-1.19 (m, 9H), 1.08-1.03 (m, 18H)。
【0172】
(E)-(4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)トリイソプロピルシラン(16a)
THF(175mL)中の化合物14a(7.0g,17.5mmol)の溶液に、0℃で化合物15a(3.0g,17.5mmol)およびt-BuOK(4.1g,36.7mmol)を加え、0℃で3時間撹拌した。反応混合物を氷/水に注ぎ、EAで抽出した。有機層をブラインで洗浄し,Na2SO4で乾燥させ,蒸発させた。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/8)で精製し、化合物16a(5.6g、収率76%)を白色固体として得た。1H-NMR (CDCl3, 500
MHz), δ(ppm): 7.37 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.03 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.91-6.86 (m,
3H), 6.65 (s, 2H), 6.37 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 1.29-1.24 (m, 3H), 1.12 (d, J= 7.5
Hz, 18 H)。
【0173】
(E)-(4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェノキシ)トリイソプロピルシラン(16b)
16aと同様の合成手順で14bおよび15bから16bを得た。
【0174】
白色粉末。収率75%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.36 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.01 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.88 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.87 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 6.63 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.37 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.05 (q, J= 7.0 Hz, 4H), 1.43 (t, J= 7.0 Hz, 6H), 1.29-1.25 (m, 3H), 1.11 (d, J = 7.5 Hz, 18H)。
【0175】
(E)-(4-(3,5-ジメトキシスチリル)-2-メトキシフェノキシ)トリイソプロピルシラン(16c)
16aと同様の合成手順で14cおよび15cから16cを得た。
【0176】
白色固体。収率78%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.03-7.00 (m, 2H), 6.96 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 6.91 (s, 1H), 6.88-6.85 (m, 1H), 6.65 (s, 2H), 6.38 (s, 1H), 3.87 (s, 3H), 3.83 (s, 6H), 1.30-1.23 (m, 3H), 1.11 (d, J = 7.5 Hz, 18H)。
【0177】
(E)-(4-(3,5-ジメトキシスチリル)-2-メトキシフェノキシ)トリイソプロピルシラン(16d)
16aと同様の合成手順で14dおよび15dから16dを得た。
【0178】
淡黄色固体。収率77%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.30 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 6.91 (dd, J= 10.5, 16.5 Hz, 1H), 6.84 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 6.81 (dd, J = 10.5, 16.5 Hz, 1H), 6.62 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.59 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.55 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.36 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 3.81 (s, 6H), 1.30-1.22 (m, 3H), 1.11
(d, J = 7.5 Hz, 18H)。
【0179】
(E)-4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノール(17a)
脱水THF(15mL)中の化合物16a(0.80g,1.9mmol)の溶液と、テトラブチルアンモニウムフロライド(THF中1.0M,2.50mL,2.5mmol)とをN2雰囲気下で室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、有機層を水で洗浄した。有機層をNa2SO4上で乾燥させて蒸発させ、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒:酢酸エチル/n-ヘキサン=1/8)で精製して、生成物17a(0.46g,収率91%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.39 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.03 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.92-6.82 (m, 3H), 6.65 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.38 (t, J = 2.5 Hz, 1H)。
【0180】
(E)-4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェノール(17b)
17aと同様の合成手順で16bから17bを得た。
【0181】
白色粉末。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.38 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.01 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.89-6.81 (m, 3H), 6.63 (d, J = 2.5 Hz, 2H), 6.37 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 4.08-4.04 (m, 4H), 1.42 (t, J = 7.5 Hz, 6H)。
【0182】
(E)-4-(3,5-ジメトキシスチリル)-2-メトキシフェノール(17c)
17aと同様の合成手順で16cから17cを得た。
【0183】
白色粉末。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.04-7.00 (m, 3H), 6.92-6.87 (m, 2H), 6.66 (s, 2H), 6.39 (s, 1H), 5.68 (brs, 1H, OH), 3.96 (s, 3H), 3.83 (s, 6H)。
【0184】
4-((1E,3E)-4-(3,5-ジメトキシフェニル)ブタ-1,3-ジエン-1-イル)フェノール(17d)
17aと同様の合成手順で16dから17dを得た。
【0185】
白色粉末。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.33 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 6.91 (dd,
J= 10.0, 15.5 Hz, 1H), 6.83-6.78 (m, 3H), 6.62 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 6.59 (d, J
= 2.0 Hz, 2H), 6.55 (d, J = 15.5 Hz, 1H), 6.37 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 4.94 (brs, 1H, OH), 3.82 (s, 6H)。
【0186】
tert-ブチル(E)-(2-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(19a)
脱水CH2Cl2(15ml)中の化合物2a(1.12g,5.1mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(2.15mL,15.4mmol)を加え、次に4-ニトロフェニルクロロホルメート溶液(1.15g,5.7mmol、10mL CH2Cl2中)を0℃で滴下して添加した。反応混合物を0℃で15分間撹拌し、室温に温めた。混合物を室温でさらに4時間撹拌した。反応終了後(TLCで確認)、溶媒を蒸発させて除去した。粗中間体をACN(30ml)中のプテロスチルベン誘導体17a(1.41g,5.4mmol)およびDMAP(1.26g,10.3mmol)と混合した。得られた混合物を50℃で1時間加熱した。反応後、溶媒を真空下で除去して粗残渣を得て、これをカラムクロマトグラフィー(EA/n-ヘキサン=1/5(V/V))で精製して粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(70%ACN,30%H2O)で精製し、目的化合物19a(0.99g,収率38%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.52 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5
Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.53 (brs, NH), 6.40 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.12 (brs, NH), 4.35 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.83 (d, J = 5.
5 Hz, 2H), 3.66 (q, J = 5.5 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+= 408.3; [M + H]+ = 508.4; [M + Na]+ = 530.4, [2M + H]+= 914.6。
【0187】
tert-ブチル(E)-(2-((2-(((4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(19b)
19aと同様の合成手順で2aおよび17bから19bを得た。
【0188】
白色粉末。収率45%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.50 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.97 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.64 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.53 (brs, NH), 6.40 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.12 (brs, NH), 4.35 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.06 (q, J = 7.0 Hz, 4H), 3.83 (d, J = 5.5 Hz, 2H),
3.66 (q, J= 5.5 Hz, 2H), 1.46 (s, 9H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 6H). Mass found [M - Boc + H]+ = 430.3; [M + H]+ = 530.3; [M + Na]+= 552.2, [2M + H]+ = 1058.6, [2M
+ Na]+= 1080.6。
【0189】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(19c)
19aと同様の合成手順で2cおよび17aから19cを得た。
【0190】
白色粉末。収率42%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.52 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.39 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 4.34 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.93-3.91 (m, 1H), 3.70-3.61 (m, 2H), 2.17-2.16 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 7.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 450.2; [M + H]+= 550.4; [M + Na]+ = 572.4。
【0191】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(19d)
19aと同様の合成手順で2cおよび17bから19dを得た。
【0192】
白色粉末。収率41%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.50 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.39 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.38 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 4.34 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 4.05 (q, J = 7.0 Hz, 4H), 3.93-3.90 (m, 1H), 3.70-3.61 (m, 2H), 2.19-2.16 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 1.43 (t, J = 7.0 Hz, 6H), 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J= 7.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 472.3; [M + H]+ = 572.4; [M + Na]+= 594.4; [2M + H]+ = 1142.8; [2M + Na]+ = 1164.9。
【0193】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(19e)
19aと同様の合成手順で2jおよび17aから19eを得た。
【0194】
白色粉末。収率47%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.52 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.33-7.30 (m, 2H), 7.25-7.21 (m, 3H), 7.17 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.07 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.16 (brs, NH), 5.04 (brs, NH), 4.34-4.33 (m, 1H), 4.26-4.22 (m, 1H),
4.17-4.16 (m, 1H), 3.56-3.54 (m, 2H), 3.13-3.09 (m, 1H), 3.07-3.02 (m, 1H), 1.42 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+= 498.3; [M + Na]+ = 620.4; [2M + H]+ = 1194.9; [2M + Na]+= 1216.9。
【0195】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(19f)
19aと同様の合成手順で2jおよび17bから19fを得た。
【0196】
白色粉末。収率47%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.33-7.30 (m, 2H), 7.25-7.21 (m, 3H), 7.16 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.64 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.15 (brs, NH), 5.04 (brs, NH), 4.33-4.32 (m, 1H), 4.26-4.22 (m, 1H),
4.17-4.16 (m, 1H), 4.06 (q, J = 7.0 Hz, 4H), 3.59-3.51 (m, 2H), 3.13-3.09 (m, 1H), 3.07-3.02 (m, 1H), 1.44-1.42 (m, 15H). Mass found [M - Boc + H]+= 519.2; [M + H]+ = 619.2; [M + Na]+= 641.2; [2M + Na]+ = 1259.5。
【0197】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)-2-メトキシフェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(19g)
19aと同様の合成手順で2cおよび17cから19gを得た。
【0198】
白色粉末。収率37%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.11-7.08 (m, 3H), 7.05 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.67 (s, 2H), 6.41 (s, 1H), 6.37 (brs, NH), 5.04 (brs, NH), 4.34 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.98-3.92 (m, 4H), 3.84
(s, 6H), 3.69-3.65 (m, 2H), 2.17-2.16 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.97 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 7.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 474.3; [M + H]+= 574.4; [M + Na]+ = 596.4。
【0199】
tert-ブチル(1-((2-(((4-((1E,3E)-4-(3,5-ジメトキシフェニル)ブタ-1,3-ジエン-1-イル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(19h)
19aと同様の合成手順で2cおよび17dから19hを得た。
【0200】
白色粉末。収率35%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.45 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 6.95-6.86 (m, 2H), 6.67 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.63 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.38 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 6.37 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 4.33 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 3.93-3.90 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.70-3.61 (m, 2H), 2.18-2.16 (m, 1H), 1.45 (s, 9H), 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 7.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 470.0; [M + H]+= 570.3; [M + Na]+ = 592.3。
【0201】
(E)-2-(2-アミノアセトアミド)エチル(4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル)カーボネート塩酸塩(6a)
DCM(20mL)中の化合物19a(639mg,1.3mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(6.3mL)中の4M HClを加え、室温で3時間撹拌した。その後、反応溶液を蒸発させ、分取HPLC精製(バッファーとしてTFA、詳細なグラジエント溶出は下記情報を参照のこと)に供した。その後、水性画分を濃塩酸数滴で処理し、凍結乾燥して化合物6a(491mg,収率92%)を白色固体として得た。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.18 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.15 (
d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.34 (t, J= 5.5 Hz, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.62 (t, J = 5.5 Hz, 2H);
13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 166.23, 161.14, 153.66, 150.50, 139.18, 135.49, 128.98, 127.40, 127.18, 120.95, 104.18, 99.58, 66.72, 40.06, 38.13; Mass found [M - HCl + H]+ = 408.3; [M - HCl + Na]+= 430.2; [2M - 2HCl + H]+ = 814.5; [2M
-2HCl + Na]+ = 836.5。
【0202】
カラム:Inertsil ODS-3 C18,5um,30*250mm
流量:38ml/分
溶媒A:H2O中10%ACN+0.1%TFA
溶媒B:H2O中90%ACN+0.1%TFA
グラジエント:
【0203】
【0204】
最終化合物6b~6hは、前記6aに記載した実験手順で調製したが、いくつかの重要ではない変更を加えた。
【0205】
(E)-2-(2-アミノアセトアミド)エチル(4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(6b)
6aと同様の合成手順で19bから6bを得た。
【0206】
白色粉末。収率95%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.13 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.07 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.69 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.38 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.34 (t, J= 5.5 Hz, 2H), 4.06-4.02 (m, 4H), 3.71 (s, 2H), 3.62 (t, J = 5.5 Hz, 2H), 1.39 (t, J = 7.0 Hz, 6H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 166.24, 160.36, 153.66, 150.48, 139.09, 135.51, 129.06, 127.27, 127.16, 120.93, 104.74, 100.71, 66.72, 63.15, 40.08, 38.14, 13.77; Mass found [M - HCl + H]+= 430.3; [M - HCl + Na]+ = 452.2; [2M - 2HCl + H]+
= 858.5; [2M - 2HCl + Na]+ = 880.5。
【0207】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル 4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル)カーボネート塩酸塩(6c)
6aと同様の合成手順で19cから6cを得た。
【0208】
白色固体。収率89%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 4.40-4.32 (m, 1H), 4.31-4.29 (m, 1H), 3.73-3.72 (m, 1H), 3.67 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.54-3.49 (m, 1H), 2.22-2.16 (m, 1H), 1.08 (t, J = 6.5 Hz, 6H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.45,
161.14, 153.58, 150.50, 139.18, 135.50, 128.98, 127.40, 127.17, 120.93, 104.19, 99.58, 66.62, 58.46, 38.04, 30.09, 17.37, 16.60; Mass found [M - HCl + H]+ = 449.3; [M - HCl + Na]+ = 471.3; [2M - 2HCl + Na]+= 919.4。
【0209】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(6d)
6aと同様の合成手順で19dから6dを得た。
【0210】
白色固体。収率93%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.58 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.13 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 7.06 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.69 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.38 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.40-4.34 (m, 1H), 4.33-4.30 (m, 1H), 4.06-4.02 (m, 4H), 3.77-3.72 (m, 1H), 3.66 (d, J= 6.0 Hz, 1H), 3.54-3.49
(m, 1H), 2.23-2.16 (m, 1H), 1.39 (t, J = 7.0 Hz, 6H), 1.08 (t, J = 7.0 Hz, 6H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.48, 160.36, 153.58, 150.47, 139.10, 135.52, 129.06, 127.28, 127.16, 120.93, 104.77, 100.73, 66.62, 63.16, 58.48, 38.05, 30.10, 17.37, 16.62, 13.78; Mass found [M - HCl + H]+ = 472.3; [M - HCl + Na]+ = 494.3; [2M - 2HCl + H]+ = 942.6; [2M - 2HCl + Na]+ = 964.6。
【0211】
(E)-2-(2-アミノ-3-フェニルプロパンアミド)エチル 4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル)カーボネート塩酸塩(6e)
6aと同様の合成手順で19eから6eを得た。
【0212】
白色固体。収率90%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.59 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.39-7.36 (m, 2H), 7.32-7.29 (m, 3H), 7.18 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.08 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 1.5 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.27-4.19 (m, 2H), 4.06 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 3.66-3.61 (m, 1H), 3.48-3.43 (m, 1H), 3.19 (dd, J = 7.0, 13.5 Hz, 1H), 3.08 (dd, J = 7.0, 13.5 Hz, 1H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.48, 161.14, 153.51, 150.50, 139.18, 135.50, 134.15, 129.13, 129.00, 128.71, 127.48, 127.40, 127.19, 120.92, 104.20, 99.59, 66.66, 54.41, 38.03, 37.29; Mass found [M - HCl + H]+ = 498.2; [M - HCl + Na]+ = 520.4; [2M - 2HCl + H]+ = 994.6。
【0213】
(E)-2-(2-アミノ-3-フェニルプロパンアミド)エチル(4-(3,5-ジエトキシスチリル)フェニル)カーボネート塩酸塩(6f)
6aと同様の合成手順で19fから6fを得た。
【0214】
白色固体。収率92%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.57 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.38-7.35 (m, 2H), 7.32-7.29 (m, 3H), 7.17 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.12 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.68 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.38 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.24-4.20 (m, 2H), 4.07-4.02 (m, 5H), 3.65-3.60 (m, 1H), 3.48-3.43 (m, 1H), 3.19 (dd, J= 7.5, 14.0 Hz, 1H), 3.08 (dd, J = 7.5, 14.0 Hz, 1H), 1.38 (t,
J = 7.5 Hz, 6H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.48, 160.36, 153.51, 150.47, 139.10, 135.52, 134.15, 129.12, 129.07, 128.71, 127.48, 127.27, 127.18, 120.91, 104.77, 100.74, 66.65, 63.16, 54.41, 38.03, 37.29, 13.78; Mass found [M - HCl + H]+ = 519.2; [2M - 2HCl + H]+ = 1037.4。
【0215】
(E)-2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル(4-(3,5-ジメトキシスチリル)-2-メトキシフェニル)カーボネート塩酸塩(6g)
6aと同様の合成手順で19gから6gを得た。
【0216】
白色固体。収率85%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.29 (d, J= 1.5 Hz, 1H), 7.17-7.13 (m, 2H), 7.12-7.07 (m, 2H), 6.73 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.41 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 4.38-4.28 (m, 2H), 3.90 (s, 3H), 3.80 (s, 6H), 3.75-3.64 (m, 2H), 3.54-3.51 (m, 1H), 2.20 (s, 1H), 1.08 (t, J= 7.0 Hz, 6H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.43, 161.14, 153.30, 151.30, 139.40, 139.18, 136.92, 129.09, 127.81, 121.97, 118.72, 110.16, 104.24, 99.61, 66.65, 58.47, 55.10, 54.39, 38.11, 30.10, 17.41, 16.63; Mass found [M - HCl + H]+ = 474.2; [M - HCl + Na]+ = 496.2; [2M - 2HCl + H]+ = 946.5; [2M - 2HCl + Na]+ = 968.5。
【0217】
2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル(4-((1E,3E)-4-(3,5-ジメトキシフェニル)ブタ-1,3-ジエン-1-イル)フェニル)カーボネート塩酸塩(6h)
6aと同様の合成手順で19hから6hを得た。
【0218】
白色固体。収率80%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.49 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.01-6.95 (m, 2H), 6.71-6.62 (m, 4H), 6.38 (s, 1H), 4.39-4.35 (m, 1H), 4.33-4.29 (m, 1H), 3.78 (s, 6H), 3.77-3.71 (m, 1H), 3.68 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 3.53-3.49 (m, 1H), 2.22-2.18 (m, 1H), 1.07 (t, J = 7.0 Hz, 6H);
13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.46, 161.09, 153.56, 150.39, 139.36, 135.65, 133.01, 131.38, 129.53, 129.33, 126.99, 120.94, 104.09, 99.55, 66.62, 58.45,
54.39, 38.04, 30.09, 17.37, 16.63; Mass found [M - HCl + H]+= 469.0; [M - HCl +
Na]+ = 491.1; [2M - 2HCl + H]+ = 937.0。
【0219】
1-2-6.目的化合物7a~7fの合成
スキーム6に従って、化合物7a~7fを合成した。
【0220】
示すように、ベンジルN-(2-アミノエチル)カルバメート塩酸塩とN-Boc-アミノ酸(化合物1a、1cおよび1j)とを、EDCIおよびDMAPの存在下で反応させ、対応するアミド誘導体(化合物20a~20c)を得た。化合物20a~20cをPd/C上で水素化し、対応する化合物21a~21cを得た。一方、プテロスチルベンまたは17aをNEt3の存在下でトリホスゲンで処理して対応する22a~22bを得て、これをさらに精製せずに化合物21a~21cと別々に反応させて対応する23a~23fを得た。その後、23a~23fを1,4-ジオキサン中4M HClで脱保護し、目的化合物7a~7fを得た。
【0221】
スキーム6:化合物7a~7fの合成
【0222】
【0223】
【0224】
試薬および条件:(a)EDCI,DIPEA,CH2Cl2,室温,12時間;(b)10%Pd/C,MeOH,室温,12時間;(c)トリエチルアミン,0℃から室温,1.5時間;(d)トリメチルアミン,室温,1.5時間;(e)1,4-ジオキサン中4M HCl。
【0225】
ベンジル(2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)アセトアミド)エチル)カルバメート(20a)
CH2Cl2(80mL)中のベンジル(2-アミノエチル)カルバメートHCl(8.5g,36.8mmol),Boc-Gly-OH 1a(5.3g,30.4mmol)およびDIPEA(9.5g,73.6mmol)の撹拌溶液にEDCI(8.6g,45.0mmol)を加え、反応混合物を室温にて12時間撹拌した。反応後、溶媒を減圧下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサンからEA/n-ヘキサン=1/5(V/V))で精製し、目的物20a(8.0g,収率74%)を白色粉末と
して得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.33-7.30 (m, 5H), 6.86 (brs, NH), 5.56 (brs, NH), 5.07 (s, 2H), 3.71 (s, 2H), 3.37-3.30 (m, 4H), 1.42 (s, 9H).
ベンジル(2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタンアミド)エチル)カルバメート(20b)
20aと同様の合成手順で1cから20bを得た。
【0226】
白色粉末。収率41%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.34-7.31 (m, 5H), 6.55 (brs, NH), 5.35 (brs, NH), 5.05 (s, 2H), 5.03 (brs, NH), 3.86-3.83 (m, 1H), 3.40-3.33 (m, 4H), 2.12-2.10 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.93 (d, J= 7.0 Hz, 3H), 0.88 (d, J= 7.0 Hz, 3H)。
【0227】
ベンジル(2-(2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-フェニルプロパンアミド)エチル)カルバメート(20c)
20aと同様の合成手順で1jから20cを得た。
【0228】
白色粉末。収率48%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.36-7.18 (m, 11H), 6.18 (brs, NH), 5.07 (s, 2H), 5.04 (brs, NH), 4.26 (d, J = 7.0 Hz, 1H), 3.48-3.17 (m, 4H), 3.04-3.01 (m, 2H), 1.40 (s, 9H)。
【0229】
tert-ブチル(2-((2-アミノエチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(21a)
化合物20a(4.0g,11.4mm)をMeOH(50mL)に溶解させ、10%Pd/C(0.6g)で処理し、反応混合物を水素雰囲気下において室温で12時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過した。濾液の溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2/メタノール=1/19(V/V))で精製して、化合物21a(2.35g,95%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.16 (brs, NH), 5.62 (brs, NH), 3.79 (brs, 2H), 3.38-3.36 (m, 2H), 2.90-2.88 (m,
2H), 1.42 (s, 9H)。
【0230】
tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(21b)
21aと同様の合成手順で20bから21bを得た。
【0231】
白色粉末。収率95%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 6.93 (brs, NH), 5.24 (brs, NH), 3.89-3.86 (m, 1H), 3.40-3.37 (m, 1H), 3.32-3.29 (m, 1H), 2.87-2.85 (m,
2H), 2.13-2.09 (m, 1H), 1.42 (s, 9H), 0.94 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.91 (d, J= 7.0
Hz, 3H)。
【0232】
tert-ブチル(1-((2-アミノエチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(21c)
21aと同様の合成手順で20cから21cを得た。
【0233】
白色粉末。収率95%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.29-7.19 (m, 5H), 6.77 (brs, NH), 5.34 (s, NH), 4.32-4.31 (m, 1H), 3.24-3.23 (m, 2H), 3.06-3.02 (m, 2H), 2.79 (s, 2H), 2.71 (s, NH2), 1.37 (s, 9H)。
【0234】
tert-ブチル(E)-(2-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(23a)
脱水CH2Cl2(15ml)中のプテロスチルベン(1.41g,5.51mmol
)およびトリホスゲン(0.54g,1.82mm)の溶液に、トリエチルアミン(1.36g,13.4mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温に温め、中間体22aの溶液を得た。脱水CH2Cl2(15ml)中の化合物21a(1.17g,5.9mmol)およびトリエチルアミン(1.36g,13.4mmol)の溶液を中間体22aの溶液に滴下して加えた。得られた混合物をさらに1.5時間撹拌した。反応後、溶媒を真空下で除去し、残渣をEAに取り込み、飽和クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~67%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(70%ACN,30%H2O)で精製し、目的化合物23a(0.86g,二段階収率32%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.47 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.11 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.70 (brs, NH), 6.65 (d, J =
2.5 Hz, 2H), 6.40 (t, J = 2.5 Hz, 1H), 5.74 (brs, NH), 5.19 (brs, NH), 3.83 (s,
6H), 3.79 (d, J= 5.5 Hz, 2H), 3.50-3.46 (m, 2H), 3.43-3.40 (m, 2H), 1.44 (s, 9H). Mass found [M + Na]+ = 522.0, [2M + Na]+ = 1021.3。
【0235】
tert-ブチル(E)-(2-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-2-オキソエチル)カルバメート(23b)
23aと同様の合成手順で21aおよび22bから23bを得た。
【0236】
白色粉末。収率27%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.11 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.69 (brs, NH), 6.65 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.39 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.73 (brs, NH), 5.19 (brs, NH), 3.79 (d, J = 5.5 Hz, 2H) , 3.49-3.47 (m, 2H), 3.43-3.40 (m, 2H), 1.44 (s, 9H). Mass found [M + Na]+ = 528.2, [2M + Na]+ = 1033.4。
【0237】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(23c)
23aと同様の合成手順で21bおよび22aから23cを得た。
【0238】
白色粉末。収率18%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.10 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.52 (brs, NH), 6.40 (t, J = 2.0 Hz, 1H), 5.77 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 3.87-3.85 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.47-3.41 (m, 4H), 2.18-2.16
(m, 1H) 1.45 (s, 9H), 0.97 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J= 7.0 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 443.3; [M + H]+ = 543.4; [M + Na]+ = 565.3。
【0239】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(23d)
23aと同様の合成手順で21bおよび22bから23dを得た。
【0240】
白色粉末。収率28%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.11 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.65 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.47 (brs, NH), 6.39 (t, J = 2.5Hz, 1H), 5.73 (brs, NH), 5.00 (brs, NH), 3.87-3.84 (m, 1H) , 3.52-3.42 (m, 4H), 2.17-2.14 (m, 2H), 1.45
(s, 9H), 0.98 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 7.0 Hz, 3H). Mass found [M + Na]+ = 570.3, [2M + Na]+ = 1117.6。
【0241】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(23e)
23aと同様の合成手順で21cおよび22aから23eを得た。
【0242】
白色粉末。収率27%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.35-7.27 (m, 3H), 7.23-7.22 (m, 2H), 7.11 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.15 (brs, NH), 5.42 (brs, NH), 5.03 (brs, NH), 4.31-4.26 (m, 1H), 3.81 (s, 6H), 3.38-3.33 (m, 2H), 3.31-3.25 (m, 2H), 3.11-3.03 (m, 2H), 1.45 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+ = 491.0; [M + H]+= 591.4; [M + Na]+ = 613.3。
【0243】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル)アミノ)-1-オキソ-3-フェニルプロパン-2-イル)カルバメート(23f)
23aと同様の合成手順で21cおよび22bから23fを得た。
【0244】
白色粉末。収率30%。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.48 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.34-7.27 (m, 3H), 7.25-7.22 (m, 2H), 7.10 (d, J = 8.5 Hz, 2H), 7.06 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.65 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.39 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 6.19 (brs, NH), 5.44 (brs, NH), 5.05 (brs, NH), 4.31-4.27 (m, 1H), 3.38-3.33 (m, 2H), 3.32-3.24 (m, 2H), 3.11-3.03 (m, 2H), 1.41 (s, 9H). Mass found [M - Boc + H]+ = 497.3; [M + H]+ = 597.4; [M + Na]+ = 619.5; [2M + H]+ = 1192.9;
[2M + Na]+ = 1214.8。
【0245】
(E)-4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル(2-(2-アミノアセトアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7a)
DCM(10mL)中の化合物23a(760mg,1.5mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(7.60mL)中の4M HClを加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を蒸発させ、分取HPLC精製にかけた(バッファーとしてTFA、詳細なグラジエント溶出は下記情報を参照のこと)。その後、水性画分を濃塩酸数滴で処理し、凍結乾燥して化合物7a(614mg、収率93%)を白色固体として得た。1H-NMR
(CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.55 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.42-3.40 (m, 2H), 3.35-3.31 (m, 4H); 13C-NMR (CD3OD, 125
MHz), δ(ppm): 166.19, 161.13, 155.99, 150.61, 139.31, 134.66, 128.46, 127.67, 127.01, 121.56, 104.16, 99.52, 54.40, 40.10, 39.94, 39.12; Mass found [M - HCl +
H]+= 400.2; [2M - 2HCl + H]+ = 799.3。
【0246】
カラム:Inertsil ODS-3 C18,5um,30*250mm
流量:38ml/分
溶媒A:H2O中10%ACN+0.1%TFA
溶媒B:H2O中90%ACN+0.1%TFA
グラジエント:
【0247】
【0248】
(E)-4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル(2-(2-アミノアセトアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7b)
7aと同様の合成手順で23bから7bを得た。
【0249】
白色固体。収率95%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.55 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.13 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.10 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.39 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 3.42-3.40 (m, 2H), 3.35-3.31 (m, 4H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 166.19, 161.13, 155.99, 150.61, 139.31, 134.66, 128.47, 127.66, 127.01, 121.56, 104.13, 99.50, 40.10, 39.94, 39.12; Mass found [M - HCl + H]+ = 406.3; [2M - 2HCl + H]+= 811.3。
【0250】
(E)-4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル(2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7c)
7aと同様の合成手順で23cから7cを得た。
【0251】
白色固体。収率92%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.56 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.71 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.40 (t, J= 2.5 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.61 (d, J = 5.5
Hz, 1H), 3.50-3.45 (m, 1H), 3.41-3.35 (m, 3H), 2.21-2.17 (m, 1H), 1.07 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.05 (d, J = 7.0 Hz, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.44, 161.13, 155.92, 150.57, 139.30, 134.67, 128.47, 127.65, 127.01, 121.54, 104.14, 99.49, 58.57, 54.37, 39.96, 38.97, 29.97, 17.51, 16.52; Mass found [M - HCl + H]+ = 443.0; [M - HCl + Na]+ = 465.2; [2M - 2HCl + H]+ = 884.5; [2M - 2HCl + Na]+ = 906.5。
【0252】
(E)-4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル(2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7d)
7aと同様の合成手順で23dから7dを得た。
【0253】
白色固体。収率93%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.55 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.14 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 7.09 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J= 1.5 Hz, 2H), 6.39 (t, J= 1.5 Hz, 1H), 3.65 (d, J= 5.0 Hz, 1H), 3.64-3.35 (m, 4H), 2.23-2.16 (m, 1H), 1.07 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 1.05 (d, J = 7.0 Hz, 3H);13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.45, 161.12, 155.90, 150.58, 139.31, 134.66, 128.47, 127.65, 127.01, 121.54, 104.13, 99.49, 58.57, 39.96, 38.96, 29.97, 17.51, 16.55; Mass found [M - HCl + H]+ = 448.3; [M - HCl + Na]+ = 470.2; [2M - 2HCl + Na]+ = 1149.5。
【0254】
(E)-4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル(2-(2-アミノ-3-フェニルプロパンアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7e)
7aと同様の合成手順で23eから7eを得た。
【0255】
白色固体。収率90%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.53 (d, J= 8.5 Hz, 2H), 7.41-7.31 (m, 2H), 7.33-7.29 (m, 3H), 7.13 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J =
8.5 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 6.70 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.04 (t, J = 7.0 Hz, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.75-3.57 (m, 1H), 3.40-3.34 (m, 2H), 3.28-3.20 (m, 2H), 3.08-3.04 (m, 1H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.50, 161.12, 155.91, 150.55, 139.30, 134.68, 134.31, 129.09, 128.75, 128.47, 127.65, 127.49, 127.02, 121.55, 104.15, 99.50, 54.52, 54.39, 39.84, 39.04, 37.26; Mass found [M - HCl + H]+= 491.2; [M - HCl + Na]+ = 513.3; [2M - 2HCl + H]+ = 980.5。
【0256】
(E)-4-(3,5-ビス(メトキシ-d3)スチリル-d6)フェニル(2-(2-アミノ-3-フェニルプロパンアミド)エチル)カルバメート塩酸塩(7f)
7aと同様の合成手順で23fから7fを得た。
【0257】
白色固体。収率96%。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.53 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.39-7.36 (m, 2H), 7.33-7.29 (m, 3H), 7.13 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 7.09 (d, J =
9.0 Hz, 2H), 7.04 (d, J = 17.0 Hz, 1H), 6.69 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.39 (t, J= 2.0 Hz, 1H), 4.05 (t, J= 7.0 Hz, 1H), 3.39-3.34 (m, 2H), 3.29-3.20 (m, 3H), 3.08-3.04 (m, 1H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 168.48, 161.13, 155.89, 150.56, 139.30, 134.69, 134.31, 129.09, 128.74, 128.49, 127.64, 127.49, 127.00, 121.55, 104.14, 99.50, 54.52, 39.84, 39.04, 37.26; Mass found [M - HCl + H]+ = 496.3; [2M - 2HCl + H]+ = 991.4。
【0258】
1-2-7.目的化合物8の合成
スキーム7において、化合物8の合成を記載した。示すように、2-ヒドロキシエチルアセテートをNEt3およびDMAPの存在下でtert-ブチルクロロジフェニルシラン(TPDPS-Cl)と反応させて化合物24を得て、これをさらにナトリウムメトキシド(NaOMe)で脱アセチル化して化合物25を得た。化合物25をEDCIおよびDMAPの存在下でBoc-Val-OH(1c)とカップリングさせて化合物26を得て、その後、TBDPS基をTBAFで脱保護して水酸化物化合物27を得た。化合物27をp-ニトロフェニルクロロホルメートと反応させ、対応する化合物28を得て、これをさらに精製せずにプテロスチルベンと反応させ、期待される炭酸塩29を得て、その後Boc基を脱保護して目的化合物8を得た。
【0259】
スキーム7:化合物8の合成
【0260】
【0261】
試薬および条件:(a)TBDPS-Cl,トリメチルアミン,DMAP,CH2Cl2,12時間;(b)メタノール中5.4M NaOMe,MeOH,2時間;(c)Boc-Val-OH 1c,EDCI,トリエチルアミン,DMAP,CH2Cl2,12時間;(d)THF中の1.0M TBAF,THF,1時間,72%;(e)トリエチルアミン,CH2Cl2,0℃;(f)DMAP,ACN,50℃;(g)1,4-ジオキサン中の4M HCl,3時間。
【0262】
2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチルアセテート(24)
CH2Cl2(25mL)中の2-ヒドロキシエチルアセテート(3.12g,30.0mmol)の撹拌溶液にtert-ブチルクロロジフェニルシラン(TBDPS-Cl)(8.65g,31.5mmol),Et3N(4.6mL,33.0mmol)およびDMAP(110mg,0.9mmol)を加え、出発原料が完全に消費されるまで(12時間)、室温で撹拌した。反応混合物をCH2Cl2(25mL)で希釈し、水(25mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0%~2%のEtOAc/n-ヘキサン)に供し、化合物24を無色オイルとして得た(4.59g,収率43%)。1H-NMR (500 MHz, CDCl3), δ(ppm): 7.69-7.67 (m, 4H), 7.43-7.37 (m, 6H), 4.18 (t, J = 4.5 Hz,
2H), 3.85 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 2.03 (s, 3H), 1.06 (s, 9H)。
【0263】
2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エタノール(25)
MeOH(100mL)中の化合物24(4589mg,13.4mmol)の撹拌溶液に、MeOH中5.4Mナトリウムメトキシド(4.96mL,26.8mmol)を滴下して加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を真空中で蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、0~17%のEtOAc/n-ヘキサン)に供して、化合物25を無色オイルとして得た(4.00g、収率99%)。1H-NMR (500 MH
z, CDCl3), δ(ppm): 7.71-7.67 (m, 4H), 7.45-7.37 (m, 6H), 3.77 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 4.5 Hz, 2H), 1.58 (brs, OH, 1H), 1.05 (s, 9H)。
【0264】
2-((tert-ブチルジフェニルシリル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(26)
CH2Cl2(100mL)中の化合物25(2871mg,9.6mmol),Boc-Val-OH 1c(2076mg,9.6mmol)およびNEt3(1598uL,11.5mmol)の撹拌溶液に、EDCI(2198mg,11.5mmol)およびDMAP(350mg,2.9mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応後、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~5%EtOAc/n-ヘキサン)で精製し、目的生成物26(2719mg,収率57%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.67-7.66 (m, 4H),
7.44-7.26 (m, 6H), 5.03 (d, J = 8.5 Hz, NH, 1H), 4.25-4.11 (m, 3H), 3.88-3.85 (m, 2H), 2.15-2.04 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 1.04 (s, 9H), 0.94 (d, J = 6.5 Hz, 3H),
0.89 (d, J= 6.5 Hz, 3H)。
【0265】
2-ヒドロキシエチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(27)
THF(25mL)中の化合物26(2719mg,5.4mmol)の撹拌溶液に、THF中の1.0M TBAF(10.88mL,10.9mmol)を滴下して加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌した。反応後、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~30%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、目的生成物27(1022mg,収率72%)を淡黄色オイルとして得た。1H-NMR (CDCl3, 500
MHz), δ(ppm): 5.00 (brs, 1H), 4.35-4.22 (m, 2H), 4.20-4.14 (m, 1H), 3.82 (s, 2H), 2.33 (brs, OH, 1H), 2.17-2.13 (m, 1H), 1.44 (s, 9H), 0.96 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.93 (d, J = 6.5 Hz, 3H)。
【0266】
(E)-2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(29)
脱水CH2Cl2(20ml)中の化合物27(1022mg,3.9mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(1363ul,9.8mmol)を加え、次に30mL CH2Cl2中の4-ニトロフェニルクロロホルメート溶液(867mg,4.3mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温に温めた。室温でさらに4時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去して粗中間体28を得て、これをACN(30ml)中のプテロスチルベン(1002mg,3.9mmol)およびDMAP(956mg,7.8mmol)と混合した。得られた混合物を50℃まで1時間加熱した。反応後、溶媒を真空下で除去し、残渣をEAに取り込み、飽和クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~33%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(80%ACN,20%H2O)で精製し、化合物29(600mg,二段階収率28%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.98 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 6.41 (s, 2H), 5.02 (d, J = 9.5 Hz, NH, 1H), 4.52-4.45 (m, 3H), 4.42-4.39 (m, 1H), 4.30-4.29 (m, 1H), 3.83 (s, 6H), 2.19-2.17 (m, 1H) 1.45 (s, 9H), 0.99 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.92 (d, J= 6.5 Hz, 3H). Mass
found [M - Boc + H]+ = 445.1; [M + H]+ = 545.1, [M + Na]+ = 567.1。
【0267】
(E)-2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)オキシ)エチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(8)
50mL丸ビンフラスコに化合物29(561mg,1.0mmol)および1,4-ジオキサン(5.16ml)中の4M HClを添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、凍結乾燥し、目的生成物8を白色粉末として得た(446mg,収率90%)。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 8.90 (brs, NH2, HCl, 3H), 7.48 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.03 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 6.96 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.64 (s, 2H), 6.40 (s, 1H), 4.58-4.49 (m, 4H), 4.04 (s, 1H), 3.81 (s, 6H), 2.50 (s, 1H), 1.18-1.16 (m, 6H); 13C-NMR (CDCl3, 125 MHz), δ(ppm): 168.29, 160.99, 153.33, 150.30, 139.05, 135.34, 129.23, 127.90, 127.54, 121.30, 104.61, 100.14, 65.82, 63.39, 58.65, 55.37, 29.98, 18.35, 18.28; Mass found [M - HCl + H]+ = 445.2; [M - HCl + Na]+ = 467.2; [2M - 2HCl + H]+ = 888.6。
【0268】
1-2-8.目的化合物9の合成
スキーム8に従って、化合物9を合成した。示すように、アジ化ナトリウム(NaN3)による2-ブロモエタノールの置換反応により化合物30が得られ、これをEDCI活性化によりBoc-Val-OH(1c)とカップリングしてエステル31を得て、さらにN3基を水素化してアミン32とした。化合物32をp-ニトロフェニルクロロホルメートと反応させて対応するカルバメート33を得て、これをさらに精製せずにプテロスチルベンと反応させて夾雑カルバメート34を得て、その後Boc基を脱保護し、アミノ誘導体9を得た。
【0269】
スキーム8:化合物9の合成
【0270】
【0271】
試薬および条件:(a)NaN3,水,80℃,24時間;(b)Boc-Val-OH 1c,EDCI,トリエチルアミン,DMAP,CH2Cl2,12時間;(c)H2,10%Pd/C,EtOAc,MeOH,2時間;(d)トリエチルアミン,CH2
Cl2,0℃;(e)DMAP,ACN,50℃,1時間;(f)1,4-ジオキサン中4M HCl,3時間。
【0272】
2-アジドエタノール(30)
100mLの丸底フラスコに2-ブロモエタノール(5827mg,46.6mmol)とアジ化ナトリウム(6062mg,93.3mmol)を水(50mL)に溶解した溶液を加えた。混合物を80℃で24時間撹拌した後、室温まで冷却した。この溶液を酢酸エチル(30ml×4)で抽出し,有機層をNa2SO4で乾燥し、濾過した。濾液の溶媒を蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~25%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、目的化合物30を淡黄色液体として得た(3735mg,収率92%)。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 3.78 (d, J= 4.0 Hz, 2H), 3.45 (s, 2H), 1.86 (s, OH, 1H)。
【0273】
2-アジドエチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(31)
CH2Cl2(50mL)中の2-アジドエタノール30(683mg,7.9mmol),Boc-Val-OH 1c(1705mg,7.9mmol)およびNEt3(1313uL,9.4mmol)の撹拌溶液に、EDCI(1805mg,9.4mmol)およびDMAP(288mg,2.4mmol)を添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。反応後、溶媒を真空除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~11%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、目的生成物31(1527mg,収率68%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 4.99 (d, J= 6.5 Hz, NH, 1H), 4.31-4.27 (m, 3H), 3.51-3.50 (m, 2H), 2.18-2.17 (m, 1H), 1.44
(s, 9H), 0.95 (d, J= 6.5 Hz, 3H), 0.91 (d, J= 6.5 Hz, 3H)。
【0274】
2-アミノエチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(32)
化合物31の1527mgを25mLのメタノールおよび25mLのEAに溶解させ、568mgの10%Pd/Cを加え、水素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。Pd/Cを濾過し、15mLのメタノールで洗浄した。溶媒は真空下で除去した。残渣に水10mLを加えた後、凍結乾燥して生成物32をオイルとして得た(1319mg,収率95%)。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 5.08 (brs, NH, 1H), 4.20-4.10 (m, 1H), 3.86-3.84 (m, 1H), 3.73-3.71 (m, 1H), 3.49-3.41 (m, 1H), 3.01-2.97 (m, 1H), 2.30 (brs, NH2, 2H), 2.12 (s, 1H), 1.44 (s, 9H), 0.97-0.88 (m, 6H)。
【0275】
(E)-2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル 2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-3-メチルブタノエート(34)
脱水CH2Cl2(30ml)中の化合物32(1469mg,5.6mmol)の撹拌溶液にトリエチルアミン(1966ul,14.1mmol)を加え、次に4-ニトロフェニルクロロホルメート溶液(1251mg,6.2mmol,30mL CH2Cl2中)を0℃で滴下して添加した。反応混合物を0℃で30分間撹拌した後、室温に温めた。室温でさらに4時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去して粗中間体33を得て、これをACN(30ml)中のプテロスチルベン(1446mg,5.6mmol)およびDMAP(1379mg,11.3mmol)と混合した。得られた混合物を50℃に加熱して1時間反応させた。反応後、溶媒を蒸発させた。残渣をEAに取り込み、飽和クエン酸水溶液で洗浄した。有機層を回収し、Na2SO4上で乾燥させ、蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、0~30%のEtOAc/n-ヘキサン)で精製し、粗生成物を得た。粗生成物をさらに分取HPLC(80%ACN,20%H2O)で精製し、34(320mg,収率11%,2段階)を白色粉末として得た。1H-NMR (CD
Cl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 7.0 Hz, 2H), 7.17 (d, J= 7.0 Hz, 2H), 7.06 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.66 (s, 2H), 6.41 (s, 1H), 6.36 (brs, NH, 1H), 5.02 (brs, NH, 1H), 4.33 (s, 2H), 3.91 (t, J= 7.5 Hz, 1H), 3.83 (s, 6H), 3.65 (s, 2H), 2.17 (s, 1H) 1.44 (s, 9H), 0.97 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 6.5 Hz, 3H). Mass found [M - Boc + H]+ = 444.3; [M + H]+= 544.3, [M + Na]+ = 566.3。
【0276】
(E)-2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)アミノ)エチル 2-アミノ-3-メチルブタノエート塩酸塩(9)
50mL丸ビンフラスコに化合物34(320mg,0.6mmol)と1,4-ジオキサン中の4M HCl(2.95mL)を添加した。得られた混合物を室温で3時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、凍結乾燥し、目的生成物の化合物9を白色粉末として得た(249mg,88%)。1H-NMR (d6-DMSO, 500 MHz), δ(ppm): 8.80 (t, J= 5.0 Hz, NH, 1H), 8.22 (brs, NH2, HCl, 3H), 7.63 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.28 (d, J = 16.0 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J= 16.0 Hz, 1H), 6.76 (d, J= 2.0 Hz, 2H), 6.41 (s, 1H), 4.30-4.27 (m, 1H), 4.24-4.20 (m, 1H), 3.76 (s, 6H), 3.64-3.60 (m, 3H), 2.10-2.06 (m, 1H), 0.95-0.90 (m, 6H); 13C-NMR (d6-DMSO, 125 MHz), δ(ppm): 168.64, 161.13, 153.35, 150.49, 139.37, 135.53, 129.37, 128.26, 128.04, 121.92, 105.00, 100.44, 67.38, 57.93, 55.69, 38.01, 30.11, 18.60, 18.37; Mass
found [M + H]+ = 444.3; [M + Na]+ = 466.3。
【0277】
1-2-9.目的化合物10の合成
スキーム9において、化合物10の合成について記載した。Boc-Val-OH(1c)のカルボン酸をN-ヒドロキシスクシンイミド(NHS)およびジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)で活性化すると、アミノ基を介してシステアミンが共役し、夾雑アミド35が得られた。化合物35をp-ニトロフェニルクロロホルメートと反応させて対応するp-ニトロフェニルチオカーボネート36を得て、これをさらなる精製はせずにプテロスチルベンと反応させて夾雑チオカーボネート37を得た。その後、Boc基を脱保護することにより、目的化合物10を得た。
【0278】
スキーム9:化合物10の合成
【0279】
【0280】
試薬および条件:(a)1.NHS,DCC,THF,24時間;2.DIPEA,CH2Cl2,24時間;(b)DIPEA,CH2Cl2,0℃;(c)DMAP,ACN,50℃,2時間;(d)1,4-ジオキサン中4M HCl,CH2Cl2。
【0281】
tert-ブチル(1-((2-メルカプトエチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(35)
Boc-Val-OH 1c(3.23g,14.9mmol)のTHF(16mL)中の溶液に、NHS(1.72g,15.0mmol)およびDCC(3.1g,15.0mmol)を添加した。反応混合物を室温で24時間撹拌し、濾過した。濾液の溶媒を蒸発させ、残渣をCH2Cl2(12mL)に取り込み、次にDIPEA(5.7g,44.2mmol)およびシステアミン塩酸塩(1.23g,15.9mmol)を加え、反応混合物を24時間撹拌した。水(5mL)を加え、反応混合物をEA(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を1N HCl(2×10mL)およびブライン(10mL)で洗浄した。有機相をMgSO4上で乾燥し、蒸発させ、残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、n-ヘキサン/EtOAc、(4:1、v/v))で精製して35(1.67g、収率41%)を白色固体として得た。1H-NMR (500 MHz, CDCl3), δ (ppm): 6.41 (s, 1H), 5.05 (s, 1H), 3.88-3.85 (m, 1H), 3.49-3.42 (m, 2H), 2.69-2.65 (m, 2H), 2.17-2.15 (m, 1H) 1.45 (s, 9H), 0.96 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.92 (d, J = 7.0 Hz, 3H)。
【0282】
tert-ブチル(E)-(1-((2-(((4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェノキシ)カルボニル)チオ)エチル)アミノ)-3-メチル-1-オキソブタン-2-イル)カルバメート(37)
脱水CH2Cl2(40ml)中の化合物35(1.26g,4.6mmol)の撹拌溶液にDIPEA(1.78g,13.8mmol)を加え、次に10mL CH2Cl
2中の4-ニトロフェニルクロロホルメート溶液(1.02g,5.1mmol)を0℃で滴下して加えた。反応混合物を0℃で15分間撹拌した後、室温に温めた。室温でさらに4時間撹拌した後、溶媒を真空下で除去して粗中間体36を得て、これをACN(30ml)中でプテロスチルベン(1.19g,4.7mmol)およびDMAP(1.13g,9.3mmol)と混合した。得られた混合物を50℃に2時間加熱した。反応後、溶媒を真空下で除去した。残渣をカラムクロマトグラフィー(EA/n-ヘキサン=1/5(V/V))で精製し、粗生成物を得た。粗生成物をさらに分取HPLC(80%ACN,20%H2O)で精製し、目的化合物37(1.46g,収率56%)を白色粉末として得た。1H-NMR (CDCl3, 500 MHz), δ(ppm): 7.51 (d, J= 8.0 Hz, 2H), 7.15 (d, J=
8.0 Hz, 2H), 7.05 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.99 (d, J= 16.5 Hz, 1H), 6.66 (d, J= 2.5 Hz, 2H), 6.41 (t, J= 2.5Hz, 1H), 6.38 (brs, NH), 5.00 (brs, NH), 3.98-3.85 (m,
1H), 3.82 (s, 6H), 3.65-3.54 (m, 2H), 3.13-3.07 (m, 2H), 2.17-2.16 (m, 1H), 1.48 (s, 9H), 0.90 (d, J = 7.0 Hz, 3H), 0.87 (d, J = 7.0 Hz, 3H); Mass found [M - Boc + H]+ = 460.2; [M + H]+ = 560.3; [M + Na]+ = 582.3。
【0283】
(E)-S-(2-(2-アミノ-3-メチルブタンアミド)エチル)O-(4-(3,5-ジメトキシスチリル)フェニル)カルボノチオエート塩酸塩(10)
DCM(15mL)中の化合物37(805mg,1.4mmol)の撹拌溶液に1,4-ジオキサン(7.20mL)中の4M HClを加え、混合物を室温で3時間撹拌した。その後、反応溶液を蒸発させ、分取HPLC精製に供した(バッファーとしてTFA、詳細なグラジエント溶出は下記情報を参照のこと)。その後、水性画分を濃塩酸数滴で処理し、凍結乾燥して化合物10(647mg,収率91%)を白色固体として得た。1H-NMR (CD3OD, 500 MHz), δ(ppm): 7.57 (d, J= 9.0 Hz, 2H), 7.15-7.12 (m, 3H), 7.07
(d, J = 16.5 Hz, 1H), 6.70 (d, J = 2.0 Hz, 2H), 6.40 (s, 1H), 3.80 (s, 6H), 3.68-3.62 (m, 2H), 3.52-3.46 (m, 1H), 3.17-3.10 (m, 2H), 2.22-2.18 (m, 1H), 1.08 (d, J = 6.5 Hz, 3H), 1.06 (d, J= 6.5 Hz, 3H); 13C-NMR (CD3OD, 125 MHz), δ(ppm): 169.66, 168.37, 161.13, 150.53, 139.16, 135.69, 129.09, 127.38, 127.23, 121.15, 104.25, 99.66, 58.48, 54.42, 38.55, 30.22, 30.05, 17.52, 16.55; Mass found [M - HCl + H]+ = 459.2; [2M - 2HCl + H]+= 917.3。
【0284】
カラム:Inertsil ODS-3 C18,5um,30*250mm
流量:38ml/分
溶媒A:H2O中10%ACN+0.1%TFA
溶媒B:H2O中90%ACN+0.1%TFA
グラジエント:
【0285】
【0286】
2.インビボ試験における目的化合物の抗NAFLDおよび抗NASHについて
2-1.原料および方法
動物および実験プロトコル:4週齢の雄のC57BL/6マウスを実験動物センター(台湾、中国)から購入し、健康研究機関(台湾、中国)の機関動物管理および使用委員会が提供する手順およびガイドラインの下で維持した。ステンレス製のケージで、ペレットフードおよび水に自由にアクセスできるように維持し、温度21±2℃、12時間の明暗サイクルで飼育した。すべての実験は、中国医科大学(中国、台湾)の動物実験委員会の下で監督され、プロトコル番号(CMUIACUC-2020-117)を付与された。
【0287】
前記合成目的化合物(5a,5b,5c,5d,5e,5f,5g,5h,5j,5m,5p,5t,5v,5w,6a,6b,6g,7c,7e)をPG/TPSG(1:1)に溶解させた。マウスにMCD食を14日間投与した後、対照としてPG/TPSG(1:1)、およびすべての化合物の100mg/kgを1日1回、週5回、42日間経口投与した。マウスを無作為に5群に分け、以下のように処理した:(1)MCD食+PG/TPSG(2)MCD食+全化合物100mg/kg。28日後、血漿ALTおよび血漿AST濃度を測定するための採血と、H&E染色用の肝臓サンプル採取とのために、動物を犠牲にした。
【0288】
マウスにMCD食を14日間投与した後、DDW、並びに75、100、および150mg/kgの化合物5cを1日1回、週5回、42日間経口投与した。マウスを無作為に5群に分け、以下のように処理した:(1)シャム群(非MCD食)(2)MCD食(3)MCD食+75mg/kgの化合物5c(4)MCD食+100mg/kgの化合物5c(5)MCD食+150mg/kgの化合物5c。28日後、血漿ALT濃度および血漿AST濃度を測定するための採血と、H&E染色用の肝臓サンプル採取とのために、動物を犠牲にした。
【0289】
2-2.結果および考察
MCD食により誘発される肝脂肪症の発症に対する全化合物(5a、5b、5c、5d、5e、5f、5g、5h、5j、5m、5p、5t、5v、5w、6a、6b、6g、7c、7e)の影響を測定するために組織学研究を行った。H&E染色の結果、MCD食の摂取は、肝脂肪症、肝細胞の損傷、並びに炎症細胞の浸潤、肥大化および線維化を有意に誘発することが示された。化合物5a、5b、5c、5f、5t、6g、7c、7e、5w、5g、5d、5e、5j、5m、5p、6a、6bによる処理によって、脂肪症、炎症、肥大化、線維化が減少し、MCD食誘発の脂肪性肝炎を抑制した(表1)。
【0290】
【0291】
【0292】
【0293】
【0294】
血清中のASTおよびALTの濃度は、肝障害の指標となる。表2に示すように、MCD食を与えたマウスのASTおよびALTの血清濃度は、普通食を与えたマウスに比べ、有意に上昇した。化合物5c、5a、5b、5f、5h、5d、5mおよび5pは、用量依存的にASTおよびALTの血清濃度を有意に抑制した。
【0295】
【0296】
【0297】
化合物5cは最も有望であり、さらなる評価のために選択された。MCD食によって誘発される肝脂肪症の発症に対する化合物5cの効果を測定するために、組織学的研究を行った。H-E染色の結果、MCD食の給与は、肝脂肪症、肝細胞の損傷、並びに炎症細胞の浸潤、肥大化および線維化を有意に誘発した。化合物5cによる処理によって、脂肪症、炎症、肥大化、および線維化が減少し、MCD食誘発の脂肪性肝炎を抑制した(
図1、表3)。
【0298】
【0299】
血清中のASTおよびALTの濃度は、肝障害の指標となる。表4に示すように、MCD食を与えたマウスのASTおよびALTの血清濃度は、普通食を与えたマウスに比べ、有意に上昇した。化合物5cは、ASTおよびALTの血清濃度を用量依存的に有意に抑制した。
【0300】
【0301】
3.目的化合物の安定性および溶解性
3-1.化合物5a、5c、5m、5v、5w、6aおよび6bのpH1.2溶液(酵素のないUSP胃液)におけるインビトロ安定性
3-1-1.原料および方法
原料:本発明の目的化合物5a、5c、5m、5v、5w、6aおよび6b。
【0302】
試薬:pH=1.2溶液 NaCl 2.0gをH2O 800mLに溶解させ、conc.HCl 7.0mLを加えた。混合物を撹拌し、2NのNaOHと、2Nの、conc.HClおよびH2Oにより10倍希釈したconc.HCl、とにより、pH1.2に調整し、1000mLとした。
【0303】
インビトロ実験:化合物5a、5c、5m、5v、5w、6aおよび6bを別々にpH1.2の溶液で37℃、6時間インキュベートした。サンプル採取:0時間,0.17時間,0.5時間,1時間,2時間,4時間および6時間後に、インキュベーション混合物から100mLの分量を採取し、氷冷アセトニトリル100μLおよび1μmの内部標準を含む遠心管に入れ、反応を停止させた。試料を15000rpmで10分間遠心分離し、上清をHPLCシステムに注入した。
【0304】
HPLCの方法:HPLC:Waters 1525 Binary HPLC Pump;Waters 2707 Autosampler;Waters 2487 Dual λ Absorbance Detector;カラム:XBridge Shield RP18,5μm,4.6×50mmカラム;UV検出器:305nm;温度:室温;実行時間:15.0分;移動相:A:H2O中0.1%FA;B:アセトニトリル。
【0305】
【0306】
【0307】
3-1-2.結果および考察
試験した化合物のレベルを表5で比較した。その結果、これらの試験化合物はpH=1.2溶液中で比較的安定であることを示した。6時間培養した結果、化合物5a,5c,5m,5w,6a,および6bはpH=1.2の溶液中に90%超残存していた。一方、化合物5vは84.8%のみ残存した。
【0308】
結論として、インビトロ試験において、これらの目的化合物は(酵素を含まない)胃液に対して比較的安定であることが示された。時間依存の分解は観察されなかった。
【0309】
【0310】
3-2.化合物5cのH2Oへの溶解度
3-2-1.原料および方法
化合物5cの濃度はH2Oで40mg/mLとした。超音波処理およびボルテックスをそれぞれ30分間行った後、チューブを25℃で静置した。サンプリング時点(1、3、6、24時間)で、チューブを15,000rpmで10分間遠心分離し、上清を回収し
てアセトニトリルで適切に希釈した。サンプルはHPLCで定量した。
【0311】
HPLCの方法:カラム:XBridge Shield RP18,5μm,4.6×50mm;UV検出器:305nm;温度:室温;注入量:10μL;実行時間:15.0分;移動相:A:H2O中0.1%FA;B:アセトニトリル。
【0312】
【0313】
3-2-2.結果および考察
表6および
図2に示すように、24時間後の25℃におけるH
2Oへの化合物5cの溶解度は、34mg/mLより高い。米国薬局方の基準では、化合物5cは水溶性物質と呼ばれ得る。
【0314】
【0315】
4.結論
本発明では、水溶性プテロスチルベンアミノ酸含有炭酸塩の一連の新規類縁体を合成した。これらの化合物はpH=1.2(酵素のない胃液のpH値)で安定であり、抗NASH活性が検討されている。合成した化合物の多くは、抗NASH/NAFLD活性を示した(表1,2参照のこと)。その中で、化合物5cが最も有望であり、さらなる評価に選ばれた。その結果、化合物5c(代表化合物)が有意な抗NASH/NAFLD活性を示すことが明らかとなった(
図1、表3、表4)。
【0316】
本発明のプテロスチルベンアミノ酸含有炭酸塩類縁体の新規の一連の化学構造は、水溶性で、安定であり、インビボでのNAFLD/NASHの治療に有効であるため、NAFLD/NASHの治療のための新規の薬剤として開発される可能性を有する。
【0317】
【0318】
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