(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-09
(45)【発行日】2024-05-17
(54)【発明の名称】伝動構造及び電子機器
(51)【国際特許分類】
H04N 23/50 20230101AFI20240510BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20240510BHJP
H04N 23/56 20230101ALI20240510BHJP
G03B 15/05 20210101ALI20240510BHJP
【FI】
H04N23/50
H04M1/02 C
H04N23/56
G03B15/05
(21)【出願番号】P 2022581576
(86)(22)【出願日】2021-06-24
(86)【国際出願番号】 CN2021102045
(87)【国際公開番号】W WO2022001814
(87)【国際公開日】2022-01-06
【審査請求日】2022-12-28
(31)【優先権主張番号】202010609492.X
(32)【優先日】2020-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100211177
【氏名又は名称】赤木 啓二
(72)【発明者】
【氏名】劉 榜
【審査官】門田 宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-259166(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110430295(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108600464(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111294429(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/222-5/257
H04N 23/00
H04N 23/40-23/76
H04N 23/90-23/959
H04M 1/02
G03B 15/00-15/16
G03B 17/02-17/04
G03B 30/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと伝動構造とを備える電子機器であって、
前記伝動構造は前記ケース内に位置し、前記ケースに開口及び光透過孔が設けられ、
前記伝動構造は、駆動部材と、伝動アセンブリと、撮像モジュールと、機能モジュールとを備え
、前記駆動部材は前記撮像モジュールに接続され、前記撮像モジュールは前記伝動アセンブリを介して前記機能モジュールに接続され、
前記撮像モジュールは少なくとも1つのカメラを含み、前記機能モジュールは第1方向に配列された第1機能デバイス及び第2機能デバイスを含み、前記駆動部材が前記撮像モジュールを駆動して第2方向に移動させる場合、前記伝動アセンブリは前記機能モジュールを動かして前記第1方向に移動させ、前記第1方向と前記第2方向との間の角は0°よりも大き
く、
前記駆動部材は前記撮像モジュールを駆動して第1位置と第2位置との間で移動させることができ、前記伝動アセンブリは前記機能モジュールを動かして第3位置と第4位置との間で移動させ、
前記撮像モジュールが前記第1位置に位置する場合、前記機能モジュールは前記第3位置に位置し、前記撮像モジュールは少なくとも一部が前記開口を通過し前記ケース外に位置し、前記第1機能デバイスは前記光透過孔に対向し、前記撮像モジュールが前記第2位置に位置する場合、前記機能モジュールは前記第4位置に位置し、前記撮像モジュールは前記ケース内に隠され、前記第2機能デバイスは前記光透過孔に対向する、電子機器。
【請求項2】
前記機能モジュールはホルダーをさらに含み、前記第1機能デバイス及び前記第2機能デバイスは前記ホルダーに設けられ、
前記伝動アセンブリは、前記ホルダーに接続され、前記ホルダーを動かして前記第1方向に移動させることができる請求項1に記載の
電子機器。
【請求項3】
前記伝動アセンブリは、前記撮像モジュールに接続された第1伝動部材、及び前記機能モジュールに接続された第2伝動部材を含み、前記第1伝動部材は前記第2伝動部材に伝動接続された請求項2に記載の
電子機器。
【請求項4】
前記第1伝動部材は第1ギアであり、前記撮像モジュールに第1ストレートラックが設けられ、前記第1ギアは前記第1ストレートラックと噛み合い、
前記第2伝動部材は第2ストレートラックであり、前記第2ストレートラックは前記ホルダーに固定接続され、前記第1ギアは前記第2ストレートラックとも噛み合う請求項3に記載の
電子機器。
【請求項5】
第1摺動部材をさらに備え、前記ホルダーは前記第1摺動部材に摺動可能に接続され、
前記第2伝動部材は偏心輪であり、前記ホルダーは、一端が前記偏心輪の外周面に当接し、他端が弾性部材を介して台座に接続された請求項3に記載の
電子機器。
【請求項6】
第2摺動部材をさらに備え、前記ホルダーは前記第2摺動部材に摺動可能に接続され、
前記第2伝動部材は回転盤であり、前記回転盤はリンクを介して前記ホルダーに接続され、前記回転盤、前記リンク、前記ホルダー及び前記第2摺動部材はクランク・スライダー機構を構成している請求項3に記載の
電子機器。
【請求項7】
前記第1方向と前記第2方向との間の角は90°である請求項1から6のいずれか1項に記載の
電子機器。
【請求項8】
前記第1機能デバイスはフラッシュである請求項
1から7のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項9】
前記第2機能デバイスは光センサである請求項
1から7のいずれか1項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2020年6月29日に中国で出願した中国特許出願番号202010609492.Xの優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本文に取り込まれる。
【0002】
本願は、通信技術分野に関し、特に伝動構造及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
技術の発展に伴い、携帯電話などの電子機器の画面占有率はますます高くなっている。より高い画面占有率及びより良好な外観効果を実現するために、昇降カメラは、実行可能な解決策としてトレンドとなっている。駆動機構がカメラの移動を駆動することにより、ユーザの要求に応じてカメラの位置を柔軟に調整することができる。しかしながら、電子機器の他のデバイスは、依然として固定位置に設けられ、ユーザの使用状況に応じて柔軟に調整することができない。また、固定配置されたデバイスは、電子機器の外面のスペースを占有し、画面占有率の向上に不利である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、従来の電子機器の機能デバイスによる低画面占有率の問題を解決することができる伝動構造及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の技術課題を解決するために、本願は次のように実現される。
【0006】
本願の実施例は、駆動部材と、伝動アセンブリと、撮像モジュールと、機能モジュールとを備える伝動構造であって、前記駆動部材は前記撮像モジュールに接続され、前記撮像モジュールは前記伝動アセンブリを介して前記機能モジュールに接続され、
前記撮像モジュールは少なくとも1つのカメラを含み、前記機能モジュールは第1方向に配列された第1機能デバイス及び第2機能デバイスを含み、前記駆動部材が前記撮像モジュールを駆動して第2方向に移動させる場合、前記伝動アセンブリは前記機能モジュールを動かして前記第1方向に移動させ、前記第1方向と前記第2方向との間の角は0°よりも大きい伝動構造を提供する。
【0007】
本願の実施例は、ケースと、前記伝動構造とを備える電子機器であって、前記伝動構造は前記ケース内に位置し、前記ケースに開口及び光透過孔が設けられ、前記駆動部材は前記撮像モジュールを駆動して第1位置と第2位置との間で移動させることができ、前記伝動アセンブリは前記機能モジュールを動かして第3位置と第4位置との間で移動させ、
前記撮像モジュールが前記第1位置に位置する場合、前記機能モジュールは前記第3位置に位置し、前記撮像モジュールは少なくとも一部が前記開口を通過し前記ケース外に位置し、前記第1機能デバイスは前記光透過孔に対向し、前記撮像モジュールが前記第2位置に位置する場合、前記機能モジュールは前記第4位置に位置し、前記撮像モジュールは前記ケース内に隠され、前記第2機能デバイスは前記光透過孔に対向する電子機器をさらに提供する。
【発明の効果】
【0008】
本願の実施例では、伝動アセンブリを介して撮像モジュールと機能モジュールが接続されることにより、駆動部材に駆動される撮像モジュールは、第2方向に移動するときに、伝動アセンブリを動かして移動させ、さらに機能モジュールを動かして第1方向に移動させることができ、機能モジュールと撮像モジュールの連動を実現する。このように、撮像モジュールの移動によって機能モジュールの移動を駆動することにより、従来の機能モジュールの位置が固定された状況を改善し、機能モジュールの位置切り替えに対するユーザの要求を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本願の実施例で提供される電子機器の構造模式図(その1)である。
【
図2】本願の実施例で提供される電子機器の構造模式図(その2)である
【
図3】本願の実施例で提供されるホルダーの伝動模式図(その1)である。
【
図4】本願の実施例で提供されるホルダーの伝動模式図(その2)である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下において、本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明し、当然ながら、説明される実施例は本願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。本願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。
【0011】
本願の明細書及び特許請求の範囲における「第1」、「第2」等の技術用語は、特定の順序又は前後順序を記述するものではなく、類似する対象を区別するためのものである。なお、このように使用されるデータは、本願の実施例をここで図示又は説明する以外の順番で実施できるように、場合によっては互換してもよい。また、明細書及び特許請求の範囲において、「及び/又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、符号の「/」は、一般的に前後の関連する対象が「又は」の関係にあることを表す。
【0012】
図1~
図4に示すように、本願の実施例は、ケース10と伝動構造とを備える電子機器であって、ケースに開口(図示せず)及び光透過孔(図示せず)が設けられ、
伝動構造は、駆動部材(図示せず)と、伝動アセンブリ20と、撮像モジュール30と、機能モジュールとを含み、駆動部材は撮像モジュール30に接続され、撮像モジュール30はさらに伝動アセンブリ20を介して機能モジュールに接続され、
撮像モジュール30は少なくとも1つのカメラを含み、機能モジュールは第1方向に配列された第1機能デバイス41及び第2機能デバイス42を含み、駆動部材が撮像モジュール30を駆動して第2方向に移動させる場合、伝動アセンブリ20は機能モジュールを動かして第1方向に移動させ、第1方向と第2方向との間の角は0°よりも大きく、
駆動部材によって、撮像モジュール30は第1位置と第2位置との間で移動可能となり、伝動アセンブリ20は機能モジュールを動かして第3位置と第4位置との間で移動させ、
撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、機能モジュールは第3位置に位置し、撮像モジュール30は少なくとも一部が開口を通過しケース10外に位置し、第1機能デバイス41は光透過孔に対向し、撮像モジュール30が第2位置に位置する場合、機能モジュールは第4位置に位置し、撮像モジュール30はケース10内に隠され、第2機能デバイス42は光透過孔に対向する電子機器を提供する。
【0013】
本実施形態では、伝動アセンブリ20を介して撮像モジュール30と機能モジュールが接続されることにより、駆動部材に駆動される撮像モジュール20は、第2方向に移動するときに、伝動アセンブリ20を動かして移動させ、さらに機能モジュールを動かして第1方向に移動させることができ、機能モジュールと撮像モジュール30の連動を実現する。このように、撮像モジュール30の移動によって機能モジュールの移動を駆動することにより、従来の機能モジュールの位置が固定された状況を改善し、機能モジュールの位置切り替えに対するユーザの要求を満たすことができる。
【0014】
第1方向と第2方向との間の角を0°よりも大きく設定することにより、撮像モジュール30と機能モジュールが異なる方向に移動可能となり、機能モジュールの位置切り替えに対するユーザの要求を満たすことができる。
【0015】
当該伝動構造が電子機器に適用された場合、撮像モジュール30の位置変更による機能モジュールの位置変更によって、利用シーンに応じて機能モジュールに含まれる機能デバイスの位置を調整する。例えば、撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、撮像モジュール30は少なくとも一部が開口を通過しケース10外に位置し、機能モジュールは第3位置に位置し、機能モジュールの第1機能デバイス41は光透過孔に対向し、これにより第1機能デバイス41の関連機能を実現する。撮像モジュール30が第2位置に位置する場合、撮像モジュール30はケース10内に隠され、機能モジュールは第4位置に位置し、機能モジュールの第2機能デバイス42は光透過孔に対向し、これにより第2機能デバイス42の関連機能を実現する。このようにすることで、第1機能デバイス41と第2機能デバイス42が光透過孔を共用することにより、ケース10に設けられる光透過孔の数を効果的に減らし、さらに、多くの光透過孔によって電子機器の画面占有率が低くなるという問題を低減し、電子機器の画面占有率を高める目的を達成することができる。
【0016】
第1機能デバイス41はフラッシュであってもよい。第2機能デバイス42は光センサであってもよく、受話器などのような他の機能デバイスであってもよい。
【0017】
以下に、第1機能デバイス41がフラッシュで、第2機能デバイス42が光センサである場合を例として説明する。
【0018】
撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、撮像モジュール30は少なくとも一部が開口を通過しケース10外に位置し、機能モジュールは第3位置に位置し、フラッシュは光透過孔に対向し、これにより、フラッシュの光補正機能を実現し、撮像モジュール30の撮像要求を満たすとともに、光センサを非動作状態に制御して電子機器の消費電力を削減することができる。
【0019】
それに対して、撮像モジュール30が第2位置に位置する場合、撮像モジュール30はケース10内に隠され、機能モジュールは第4位置に位置し、光センサは光透過孔に対向し、これにより、光センサの関連機能を実現する(例えば、光センサが赤外センサである場合、電子機器の赤外検出機能を実現できる)とともに、フラッシュをオフ状態、即ち非動作状態に制御して電子機器の消費電力を削減することができる。
【0020】
撮像モジュール30はカメラアセンブリ及び昇降アセンブリを含み、昇降アセンブリは、カメラアセンブリに接続され、駆動部材にも接続され、カメラアセンブリはさらに伝動アセンブリ20に接続された。駆動部材によって、昇降アセンブリを駆動してカメラアセンブリを動かして移動させ、カメラアセンブリは伝動アセンブリ20を動かして移動させ、伝動アセンブリ20は機能モジュールを動かして移動させる。
【0021】
駆動部材は、第1位置と第2位置との間で移動し、即ち、伸長状態と収縮状態との間で切り替えるように撮像モジュール30を駆動するためのものである。
【0022】
任意に、駆動部材は、昇降アセンブリを駆動して移動させるための駆動モーターであってもよい。昇降アセンブリは、カメラアセンブリを動かして移動させるためのロッド伝動アセンブリであってもよい。
【0023】
光透過孔は、ケース10に設けられた光透過チャネルであってもよく、光が透過するための開口であってもよい。本願では、光透過孔は、フラッシュ又は光センサと外界との光の相互作用を実現するためのものであり、即ち、フラッシュは光透過孔を通して光を放出することができ、光センサは光透過孔を通して外界へ光を放出するか又は外界から入射した光を受け取ることができる。
【0024】
任意に、機能モジュールはホルダー50をさらに含み、第1機能デバイス41及び第2機能デバイス42はホルダー50に設けられた。伝動アセンブリ20は、ホルダー50に接続され、ホルダー50を動かして第1方向に移動させることができる。
【0025】
本実施形態では、第1機能デバイス41及び第2機能デバイス42がホルダー50に設けられ、ホルダー50とともに移動することにより、特に第1機能デバイス41がフラッシュの場合、撮像モジュール30にフラッシュの取り付け位置を空ける必要がないため、撮像モジュール30全体の体積を効果的に減少させ、さらに、撮像モジュール30に必要な取り付けスペースを縮小する。そして、第1機能デバイス41と第2機能デバイス42が光透過孔を共用することにより、ケース10に設けられる光透過孔の数を減らし、さらに、電子機器の画面占有率をある程度高めることもできる。
【0026】
第1機能デバイス41がフラッシュで、第2機能デバイス42が光センサであると、機能モジュールが第3位置に位置し、即ち、フラッシュが光透過孔に対向し、光センサがケース10内に隠された場合、フラッシュを動作状態に制御してユーザの撮像要求を満たし、同時に、光センサを非動作状態に制御して電子機器の消費電力を削減する。機能モジュールが第4位置に位置し、即ち、光センサが光透過孔に対向し、フラッシュがケース10内に隠された場合、光センサを動作状態に制御して電子機器の赤外検出などの機能を実現し、同時に、フラッシュをオフ状態、即ち非動作状態に制御して電子機器の消費電力を削減する。
【0027】
第1方向と第2方向との間の角は90°であり、即ち、第1方向と第2方向は垂直であり、即ち、撮像モジュール30の移動方向と機能モジュールの移動方向は垂直であり、例えば、撮像モジュール30の移動方向は電子機器の長さ方向であり、機能モジュールの移動方向は電子機器の幅方向である。
【0028】
フラッシュ及び光センサが設けられたホルダー50は、ケース10内に位置し、ケース10内で左右移動などのような移動が可能である。
【0029】
そして、ホルダー50の移動については、追加の駆動アセンブリが伝動アセンブリ20を駆動して移動させ、さらにホルダー50を動かして移動させることによりホルダー50が第3位置又は第4位置に移動可能となり、電子機器の関連機能を実現するようにしてもよく、伝動アセンブリ20を介して撮像モジュール30とホルダー50を接続することによりホルダー50が撮像モジュール3とともに移動可能となるようにしてもよい。例えば、撮像モジュール30が第1位置に移動すると、ホルダー50は第3位置に移動し、これにより電子機器が第1機能デバイス41の関連機能を実現する。それに対して、撮像モジュール20が第2位置に移動すると、ホルダー50は第4位置に移動し、これにより電子機器が第2機能デバイス42の関連機能を実現する。
【0030】
伝動アセンブリ20を介して撮像モジュール30とホルダー50を接続することによりホルダー50が撮像モジュール30とともに移動可能となるようにしてもよく、このように、駆動アセンブリの配置を省略し、スペースをさらに節約し、電子機器の機能デバイスのレイアウトを最適化することができる。
【0031】
任意に、伝動アセンブリ20は、撮像モジュール30に接続された第1伝動部材、及び機能モジュールに接続された第2伝動部材を含み、第1伝動部材は第2伝動部材に伝動接続された。
【0032】
本実施形態では、第2伝動部材が機能モジュールのホルダー50に接続され、また、撮像モジュール30が第1位置と第2位置との間で移動可能であるため、ホルダー50は第3位置と第4位置との間で移動できる。撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、ホルダー50は第3位置に位置し、第1機能デバイス41は光透過孔に対向する。撮像モジュール30が第2位置する場合、ホルダー50は第4位置に位置し、第2機能デバイス42は光透過孔に対向する。
【0033】
第1機能デバイス41がフラッシュで、第2機能デバイス42が光センサである場合、伝動アセンブリ20を介して撮像モジュール30とホルダー50が接続されることにより、ホルダー50が撮像モジュール30とともに移動可能となり、フラッシュと撮像モジュールの同期移動を実現し、電子機器の撮像体験を高める目的を達成する。例えば、撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、撮像モジュール30は少なくとも一部が開口を通過しケース10外に位置し、これにより撮像モジュール30の撮像機能を実現し、ホルダー50が撮像モジュール30とともに移動するため、撮像モジュール30が第1位置に位置する場合、フラッシュも光透過孔に面して設けられる位置に移動し、これにより撮像モジュール30の光補正機能を実現し、電子機器の撮像体験を高める目的を達成する。
【0034】
図2に示すように、撮像モジュール30に第1ストレートラック31が設けられ、第1伝動部材が第1ギアであり、第1ギアが第1ストレートラック31と噛み合うので、撮像モジュール30がケース10に対して伸縮移動するときに、第1ストレートラック21は第1ギアを動かして回転させることができ、撮像モジュール30が伝動アセンブリ20を動かして移動させることが可能となる。
【0035】
第2伝動部材が第2ストレートラック21とされ、第2ストレートラック21が第1ギアと噛み合うことにより、第2ストレートラック21は第1ギアの作用下で横方向に移動することができる。第2ストレートラック21がさらにホルダー50に固定接続されることにより、ホルダー50は第2ストレートラック21とともに横方向に移動することができ、ホルダー50に位置するフラッシュ及び光センサが光透過孔の位置に対して移動するようになる。そして、ホルダー50が第4位置に移動すると、光センサは光透過孔に面して設けられ、フラッシュはケース10内に隠され、ホルダー50が第3位置に移動すると、フラッシュは光透過孔に面して設けられ、光センサはケース10内に隠される。
【0036】
ホルダー50と第2ストレートラック21は、一体構造となってもよく、即ち、ホルダー50にストレートラックを設けて第2伝動部材を構成してもよい。
【0037】
なお、ホルダー50がケース10内で移動しやすくするために、ケース10内にホルダー50に摺動可能に接続された摺動部材を設けてもよく、この摺動部材は、機器の本体10内に設けられたスライドレール又はスライド溝であってもよい。
【0038】
ケース10内でのホルダー50の移動状況を改善するためには、当該摺動部材がケース10内に設けられたスライドレールである場合、ホルダー50にこのスライドレールに適合するスライド溝を設けてもよく、当該摺動部材がケース10内に設けられたスライド溝である場合、ホルダー50にこのスライド溝に適合するスライドレール又はスライダーを設けてもよい。
【0039】
本実施形態では、ギア・ラックの伝動方式は、構造が簡単で、占有スペースが小さいという特徴を備えるため、伝動アセンブリ20に必要な取り付けスペースを効果的に削減することができる。
【0040】
また、ホルダー50の位置切り替えは、カム伝動方式やクランク・スライダー機構などのような他の伝動方式によって実現してもよい。
【0041】
図3に示すように、第2伝動部材は偏心輪22であってもよく、ホルダー50は、一端が偏心輪22の外周面に当接し、他端が弾性部材70を介してケース10の内壁に接続されてもよい。偏心輪22の特性により、ホルダー50は第3位置又は第4位置に移動できる。
【0042】
弾性部材70は、バネであってもよく、弾性機能を持つシリコンテープなどであってもよい。
【0043】
ケース10に第1摺動部材(図示せず)が設けられ、ホルダー50は、第1位置又は第2位置に移動できるように第1摺動部材に摺動可能に接続されてもよい。
【0044】
具体的に、第1摺動部材がケース10内に設けられた第1スライドレールであってもよく、ホルダー50に第1スライドレールに適合する第1スライド溝が設けられ、又は、第1摺動部材がケース10に設けられた第2スライド溝であってもよく、ホルダー50に第2スライド溝に適合する第2スライドレールが設けられ、これにより、ホルダー50がカム伝動方式で移動することが可能となる。
【0045】
なお、本実施形態では、第1伝動部材は、ギアであってもよく、撮像モジュール30におけるラックと噛み合うことができ、このように、撮像モジュール30は第1伝動部材を動かして移動させることができ、第1伝動部材と第2伝動部材は同軸に配置可能となり、これにより、第2伝動部材は、第1伝動部材とともに移動し、さらにホルダー50を動かして移動させることができ、ホルダー50は第3位置又は第4位置に移動可能となり、電子機器のフラッシュ又は光センサに対応する機能を実現する。
【0046】
図4に示すように、第2伝動部材は回転盤23であってもよく、回転盤23はリンク80を介してホルダー50に接続され、ケース10には第2摺動部材(図示せず)が設けられ、ホルダー50は第2摺動部材に摺動可能に接続できる。リンク80、ホルダー50、回転盤23及び第2摺動部材はクランク・スライダー機構を構成しており、これにより、ホルダー50は第3位置又は第4位置に移動可能となり、対応する機能を実現する。
【0047】
具体的に、第2摺動部材がケース10内に設けられた第3スライドレールであってもよく、ホルダー50に第3スライドレールに適合する第3スライド溝が設けられ、又は、第2摺動部材がケース10に設けられた第4スライド溝であってもよく、ホルダー50に第4スライド溝に適合する第4スライドレールが設けられ、これにより、ホルダー50がクランク・リンク機構方式で移動することが可能となる。
【0048】
なお、本実施形態では、第1伝動部材は、ギアであってもよく、撮像モジュール30におけるラックと噛み合うことができ、このように、撮像モジュール30は第1伝動部材を動かして移動させることができ、第1伝動部材と第2伝動部材は同軸に配置可能となり、これにより、第2伝動部材は、第1伝動部材とともに移動し、さらにホルダー50を動かして移動させることができ、ホルダー50は第1位置又は第2位置に移動可能となり、電子機器のフラッシュ又は光センサに対応する機能を実現する。
【0049】
なお、第1伝動部材と第2伝動部材は、第2伝動部材が第1伝動部材とともに移動できるように、同軸に設けられた2つの伝動部材であってもよい。
【0050】
以上、図面を参照しながら本願の実施例を説明したが、本願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本願の示唆をもとに、当業者が本願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本願の保護範囲に属するものとする。