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特許7486840情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G01C 21/34 20060101AFI20240513BHJP
   G08G 1/005 20060101ALI20240513BHJP
   G08G 1/127 20060101ALI20240513BHJP
   G09B 29/10 20060101ALI20240513BHJP
   G16Y 10/40 20200101ALI20240513BHJP
   G16Y 20/20 20200101ALI20240513BHJP
   G16Y 40/60 20200101ALI20240513BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/005
G08G1/127 B
G09B29/10 A
G16Y10/40
G16Y20/20
G16Y40/60
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022175472
(22)【出願日】2022-11-01
(62)【分割の表示】P 2022002705の分割
【原出願日】2017-03-13
(65)【公開番号】P2023014083
(43)【公開日】2023-01-26
【審査請求日】2022-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】500168811
【氏名又は名称】株式会社ナビタイムジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】230104019
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 聖二
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】井内田 みずほ
(72)【発明者】
【氏名】福田 利恵子
【審査官】高島 壮基
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-188247(JP,A)
【文献】特開2012-202972(JP,A)
【文献】特開2007-242046(JP,A)
【文献】特開2013-152516(JP,A)
【文献】特開2011-107792(JP,A)
【文献】特開2016-110632(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/00-21/36
G08G 1/00-99/00
G09B 29/00
29/10
G16Y 10/40
20/20
40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出発地および目的地を取得する取得手段と、
取得した出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とを抽出するバス停抽出手段と、
抽出した乗車バス停から降車バス停へと到達可能な系統を複数抽出する系統抽出手段と、
抽出した各系統を走行するバスのバスロケーション情報を表示する表示制御手段であって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する表示制御手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在のバスロケーション情報の並び順以外の情報を画像または文字で表示する、情報処理システム。
【請求項2】
前記現在のバスロケーション情報の並び順以外の情報は、当該並び順以外の並び順の選択候補に係る情報および該系統を走行するバスに関する情報の少なくともいずれか一つである、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、各系統について、乗車バス停に所定時間以内に到着するバス、乗車バス停まで所定バス停数以内に位置するバス、または乗車バス停まで所定距離以内に位置するバスの少なくともいずれかのバスロケーション情報を表示する、請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、乗車バス停までのバスの接近順、降車バス停に到着するのが早い順、目的地に到着するのが早い順、車内の混雑具合が少ない順、一日乗車券が使えるバス優先順、遅延が少ない順、運賃が安い順、定期券が使えるバス優先順、または歩き少ない順のうちいずれかの条件または複数を組み合わせた条件に基づいて、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する、請求項1~3のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記表示制御手段は、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に前記条件に基づく情報をさらに表示する、請求項に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記現在のバスロケーション情報の並び順以外の並び順の選択候補に係る情報は、車内の混雑具合を示す情報、他の系統を走行するバスより運賃が安いバスであることを示す情報、他の系統を走行するバスより目的地に到着するのが早いバスであることを示す情報、終バスであることを示す情報、ノンステップバスであることを示す情報、ラッピングバスであることを示す情報、到着予測時刻、時刻表、遅延時間、運転者情報のうちの1つまたは2つ以上である、請求項1~のいずれかに記載の情報処理システム。
【請求項7】
コンピュータを、
出発地および目的地を取得する取得手段、
取得した出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とを抽出するバス停抽出手段、
抽出した乗車バス停から降車バス停へと到達可能な系統を複数抽出する系統抽出手段、
抽出した各系統を走行するバスのバスロケーション情報を表示する表示制御手段であって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示するとともに、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在のバスロケーション情報の並び順以外の並び順の選択候補に係る情報を表示する表示制御手段、
として機能させる情報処理プログラム。
【請求項8】
取得手段が、出発地および目的地を取得するステップと、
バス停抽出手段が、取得した出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とを抽出するステップと、
系統抽出手段が、抽出した乗車バス停から降車バス停へと到達可能な系統を複数抽出するステップと、
表示制御手段が、抽出した各系統を走行するバスのバスロケーション情報を表示するステップであって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示するとともに、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在のバスロケーション情報の並び順以外の情報を画像または文字で表示するステップと、
を備えた情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、利用者がバス停を明示的に指定することにより、該バス停に到着する予定のバスの現在位置や到着予測時刻を表示するシステムが知られている。特許文献1には、バス停の手前に基準点を設定し、該基準点を通過する順序に基づいて、バス停に到着するバスの順序を推定し、該バス停に到着するバスの系統をその到着予測時刻とともに到着順に表示するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2006-277295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通常、バスの利用者は、ある目的地に向かうためにバスに乗車する。特許文献1に開示されたシステムでは、バス停に到着するバスの系統を表示するにあたり、バス停への到着順しか考慮されておらず、すなわち、目的地周辺に向かうバスの系統と向かわないバスの系統とが区別されずに表示される。そのため、該システムを利用するユーザは、バス停への到着順だけで乗車すべきバスを選んでしまって、目的地周辺に向かわないバスに間違えて乗車してしまう可能性がある。また、目的地周辺に向かうバスの系統が複数あったとしても、該システムを利用するユーザは、そのことを認知することができず、それらを比較することもできない。
【0005】
本発明は、以上のような点を考慮してなされたものである。本発明の目的は、目的地周辺に向かうバスの系統が複数あることを認知できるとともにそれらを容易に比較できる情報処理システム、情報処理プログラム、情報処理装置および情報処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報処理システムは、
出発地および目的地を取得する取得手段と、
取得した出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とを抽出するバス停抽出手段と、
抽出した乗車バス停から降車バス停へと到達可能な系統を複数抽出する系統抽出手段と、
抽出した各系統を走行するバスのバスロケーション情報を表示する表示制御手段であって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する表示制御手段と、
を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、目的地周辺に向かうバスの系統が複数あることを認知できるとともにそれらを容易に比較できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、一実施の形態に係る情報処理システムの概略的な構成を示す図である。
図2図2は、一実施の形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、出発地を設定する画面の一例を示す図である。
図4図4は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、目的地を設定する画面の一例を示す図である。
図5図5は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する画面の一例を示す図である。
図6図6は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する画面の別の一例を示す図である。
図7A図7Aは、一実施の形態の第1の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図7B図7Bは、一実施の形態の第1の変形例に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図8A図8Aは、一実施の形態の第2の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図8B図8Bは、一実施の形態の第2の変形例に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図9A図9Aは、一実施の形態の第3の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すフローチャートである。
図9B図9Bは、一実施の形態の第3の変形例に係る情報処理システムにより表示される画面の一例を示す図である。
図10図10は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を目的地早い順に表示する画面の一例を示す図である。
図11図11は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を一日乗車券区間優先順に表示する画面の一例を示す図である。
図12図12は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を混雑回避順に表示する画面の一例を示す図である。
図13図13は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を混雑回避順に表示する画面の別の一例を示す図である。
図14A図14Aは、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮しない並び順で表示する態様を説明するための図である。
図14B図14Bは、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮した並び順で表示する態様を説明するための図である。
図15図15は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を、出発地から乗車バス停までの移動時間を考慮して目的地早い順に表示する画面の一例を示す図である。
図16図16は、一実施の形態に係る情報処理システムにより表示される画面であって、複数の系統のバスロケーション情報を目的地早い順に表示する画面のさらに別の一例を示す図である。
図17図17は、バスの乗り換えがある場合のバスロケーション情報の表示の一例を示す図である。
図18図18は、バスから電車への乗り換えがある場合のバスロケーション情報の表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、各図において同等の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、同一符号の構成要素の詳しい説明は繰り返さない。
【0010】
(第1の実施形態)
第1の実施形態に係る情報処理システムについて説明する。図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム1の概略的な構成を示す図である。
【0011】
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置2と、サーバ3とを備えている。端末装置2とサーバ3とは、インターネット等のネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。ネットワーク4は、有線回線と無線回線のいずれでもよく、回線の種類や形態は問わない。なお、端末装置2およびサーバ3の少なくとも一部は、コンピュータにより実現される。
【0012】
端末装置2は、ユーザが使用するものであり、たとえば、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末、ノートブックコンピュータ、またはデスクトップコンピュータなどの電子機器である。
【0013】
図1に示すように、端末装置2は、端末通信部21と、端末制御部22と、端末記憶部23と、端末入力部24と、端末表示部25とを有している。各部は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。まず、端末装置2の構成要素のうち、端末制御部22以外の構成要素、すなわち、端末通信部21、端末記憶部23、端末入力部24および端末表示部25について説明する。
【0014】
端末通信部21は、端末装置2とネットワーク4との間の通信インターフェースである。端末通信部21は、ネットワーク4を介して端末装置2とサーバ3との間で情報を送受信する。
【0015】
端末記憶部23は、たとえば内蔵メモリや外部メモリ(SDメモリカード等)などのデータストレージである。端末記憶部23には、端末制御部22が取り扱う各種データが記憶される。端末記憶部23は、必ずしも端末装置2内に設けられていなくてもよく、ネットワーク4を介して端末装置2と通信可能に接続された別の装置(たとえば、サーバ)内に設けられていてもよい。
【0016】
端末入力部24は、ユーザが端末装置2に情報を入力するためのインターフェースであり、たとえばモバイル端末におけるタッチパネル、ノートブックコンピュータにおけるタッチパッド、キーボードまたはマウスなどである。
【0017】
端末表示部25は、端末装置2からユーザに対して各種情報を出力するインターフェースであり、たとえば液晶ディスプレイ等の映像表示手段である。具体的には、たとえば、端末表示部25は、ユーザからの操作を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)を表示する。
【0018】
次に、端末制御部22について説明する。端末制御部22は、図1に示すように、出発
地および目的地を取得する取得部22aを有している。取得部22aは、端末装置2内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよい。
【0019】
取得部22aは、図3に示すような出発地を設定する画面を端末表示部25に表示し、ユーザにより端末入力部24を介して入力された地点または施設の代表地点などを、出発地41Pとして取得する。具体的には、取得部22aは、端末表示部25に表示された地図データの表示画面41a上で端末入力部24を介してユーザに指定(たとえば、タッチパネル式の表示部でのタッチ操作など)させた地点または施設の代表地点を、出発地41Pとして取得してもよい。また、取得部22aは、たとえば、GPS、ビーコンなどの電波航法手段による測位情報に基づいて所定周期ごと(たとえば、1秒ごとなど)に測位して取得された端末装置2のユーザの現在位置情報を、出発地として取得してもよい。
【0020】
また、取得部22aは、図4に示すような目的地(到着地)を設定する画面を端末表示部25に表示し、ユーザにより端末入力部24を介して入力された地点または施設の代表地点などを、目的地42Pとして取得する。具体的には、取得部22aは、端末表示部25に表示された地図データの表示画面42a上で端末入力部24を介してユーザに指定(たとえば、タッチパネル式の表示部でのタッチ操作など)させた地点または施設の代表地点を、目的地42Pとして取得してもよい。
【0021】
端末制御部22は、位置取得部22aにより取得された出発地および目的地の情報を、端末通信部21を通じてサーバ3に送信する。具体的には、たとえば、図3に示すような出発地を設定する画面において、「出発地に設定」ボタン41bがクリック(またはタッチ)されると、端末制御部22は、地図データの表示画面41a上で指定された地点または施設の代表地点の位置座標(緯度経度)またはアドレスを、出発地の情報として端末通信部21を通じてサーバ3に送信する。また、図4に示すような目的地を設定する画面において、「目的地に設定」ボタン42bがクリック(またはタッチ)されると、端末制御部22は、地図データの表示画面42a上で指定された地点または施設の代表地点の位置座標(緯度経度)またはアドレスを、目的地の情報として端末通信部21を通じてサーバ3に送信する。端末装置2から送信された出発地および目的地の情報は、サーバ3に記憶される。
【0022】
次に、サーバ3について説明する。図1に示すように、サーバ3は、サーバ通信部31と、サーバ制御部32と、サーバ記憶部33とを有している。各部は、バスを介して互いに通信可能に接続されている。
【0023】
このうちサーバ通信部31は、サーバ3とネットワーク4との間の通信インターフェースである。サーバ通信部31は、ネットワーク4を介して端末装置2とサーバ3との間で情報を送受信する。
【0024】
サーバ制御部32は、バス停抽出手段の一例であるバス停抽出部32aと、系統抽出手段の一例である系統抽出部32bと、表示制御手段の一例である表示制御部32cとを有している。これらの各部は、サーバ3内のプロセッサが所定のプログラムを実行することにより実現されてもよい。これらの各部については、後述する。
【0025】
サーバ記憶部33は、たとえばハードディスク等の固定型データストレージである。サーバ記憶部33には、サーバ制御部32が取り扱う各種データが記憶される。たとえば、サーバ記憶部33には、ネットワーク情報データベース、交通情報データベース、地図情報データベース等が記憶される。
【0026】
ネットワーク情報データベースは、交通網を規定するネットワーク情報を記憶するネッ
トワーク情報記憶手段である。ここで、ネットワーク情報は、交通網表現上の結節点であるノードと、当該ノード間を接続するリンクと、の組み合わせによって表現されるネットワークに関する情報であってもよい。また、ネットワーク情報は、道路ネットワーク情報、路線網ネットワーク情報、および、施設内ネットワーク情報を含んでいてもよい。これらネットワーク情報は、ネットワーク情報データベースに予め記憶されており、サーバ制御部33は、定期的にネットワーク4を介して最新のデータを外部機器(例えば、地図情報を提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードしてネットワーク情報データベースに記憶されたネットワーク情報をアップデートしてもよい。
【0027】
ここで、ネットワーク情報に含まれる道路ネットワーク情報は、道路網を規定するネットワーク情報であり、例えば、交差点等の道路網表現上の結節点であるノードのノードデータと、ノード間の道路区間であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワーク情報である。ここで、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別、接続するリンク本数、接続ノード番号、および、交差点名称等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、道路の種別、国道や県道や市道等の路線番号、重用する路線情報、リンクの存在する行政区域の属性情報、リンク長(例えば、距離等)、道路供用状況、異常気象時通行規制区間、車重制限、車両高さ制限、幅員、道路幅員区分、レーン情報(例えば、車線数、路線バス専用通行帯、二輪専用通行帯、および二輪・軽車両専用通行帯等の専用通行帯、路線バス等優先通行帯、車両通行区分、ならびに、進行方向別通行区分などについての車両通行帯情報等)、制限速度、車線変更規制、高架、トンネルおよび橋等のリンク内属性、ならびに、名称等の情報を含んでいてもよい。また、道路ネットワーク情報は、利用料金データ等を含んでいてもよい。ここで、利用料金データは、自動車およびオートバイ等で移動する場合に消費する燃料料金、ならびに、高速自動車国道および自動車専用道路等の有料道路の通行料金等を表す情報等であってもよい。また、道路ネットワーク情報は、自動車、オートバイ、自転車、および、徒歩等で移動する場合の経路上に存在する施設等の緯度経度情報などの位置情報等を記憶してもよい。
【0028】
また、ネットワーク情報に含まれる路線網ネットワーク情報は、鉄道、飛行機、バス、および、船等の各交通機関(例えば、公共交通機関等)の路線網を規定するネットワーク情報であり、例えば、路線網表現上の結節点であるノード(例えば、交通機関の停留地点である駅、停留場、停車場、停留所、空港、港、および、ターミナル等)のノードデータと、ノード間を接続する鉄道路線、航空路線、航路、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワーク情報である。ここで、路線とは、交通機関が通過する出発地と目的地とを結ぶ線であってもよい。また、鉄道とは、ルート上に設置された固定式案内路(レール、および案内軌条など)等に誘導されて走行し、旅客や貨物等を輸送する交通機関であり、例えば、電車、市電、ロープウェイ、モノレール、ケーブルカー、および、リニアモーターカー等であってもよい。また、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称(例えば、交通機関の停留地点の名称である駅名、停留場名、停車場名、停留所名、空港名、港名、および、ターミナルの名称等)、および、緯度経度高度などの位置座標等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、種別、リンク長(例えば、距離等)、高架、トンネルおよび橋等のリンク内属性、ならびに、名称(例えば、路線名など)等の情報を含んでいてもよい。また、路線網ネットワーク情報は、更に、交通機関の種別(例えば、特急、急行、準急、快速、快速急行、通勤特急、通勤快速、通勤急行、区間急行、区間準急、区間快速、各駅停車、および、普通など)に対応したノード(例えば、急行停車駅、準急停車駅、および、快速停車駅等)のノードデータと、当該ノード間を接続する鉄道路線、および、バス路線等のリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワーク情報を当該種別に対応付け
て含んでいてもよい。
【0029】
また、路線網ネットワーク情報は、交通機関の乗降場所(例えば、駅のプラットホーム等)の位置情報(例えば、緯度経度高度等)、形状情報、配置情報(例えば、島式ホームおよび相対式ホーム等)、および、属性情報(例えば、プラットホーム番号などの乗降場所の名称および識別番号等)などを含む乗降場所情報を含んでいてもよい。また、路線網ネットワーク情報は、交通機関の利用料金データを含んでいてもよい。ここで、利用料金データは、例えば、鉄道、飛行機、バス、および、船等の各交通機関を利用した場合に生じる利用料金等を表す情報等であってもよい。また、路線網ネットワーク情報は、乗車位置データを含んでいてもよい。ここで、乗車位置データは、例えば、電車、市電、モノレール、ケーブルカー、および、リニアモーターカー等の複数の車両が連結した交通機関の乗車位置(一例として、改札口に近い車両、乗換に便利な位置の車両、混雑率の低い車両、および、女性専用車両等)を表す情報等であってもよい。
【0030】
また、ネットワーク情報に含まれる施設内ネットワーク情報は、施設内の経路網を規定するネットワーク情報である。ここで、施設内ネットワーク情報は、例えば、建造物内の店舗、会社、事務所、およびトイレ等の出入口、エレベータおよびエスカレータの乗降口、階段の出入口、飛行機等の搭乗口、駅のプラットホーム上の電車等の乗車位置、ならびに、駅の改札口等の、通路等を接続する結節点であるノードのノードデータと、ノード間を接続する通路、階段、動く歩道、エスカレータ、および、エレベータ等であるリンクのリンクデータとの組み合わせによって表現されるネットワーク情報である。ここで、ノードデータには、ノード番号(例えば、ノードID等)、ノードの名称(出入口名および乗降口名等)、緯度経度高度等の位置座標、ノード種別(例えば、出入口、乗降口、通路の曲がり角、および通路の分岐点等)、接続するリンク本数、および、接続ノード番号等の情報を含んでいてもよい。また、リンクデータには、リンク番号(例えば、リンクID等)、開始ノードID、終了ノードID、リンク長、幅員、リンク種別(例えば、ノード間を接続する通路、階段、スロープ、エスカレータ、エレベータ、および動く歩道など)、および、バリアフリー化の情報を含んでいてもよい。ここで、施設とは、駅、オフィスビル、ホテル、デパート、スーパーマーケット、博物館、美術館、学校、水族館、地下通路、立体駐車場、地下駐車場、および、地下街等の屋内建造物であってもよい。また、施設とは、バスターミナル、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、屋外駐車場、および、動物園等の屋外建造物であってもよい。
【0031】
交通情報データベースは、交通機関の運行情報を含む交通情報を記憶する交通情報記憶手段である。ここで、運行情報は、鉄道運行情報、航空運行情報、船舶運行情報、および、バス運行情報等を含んでいてもよい。また、運行情報は、交通機関の時刻表情報(運行時刻情報)を含んでいてもよい。また、運行情報は、交通機関単位の時刻表情報(例えば、各交通機関が経由する停留地点の経由時刻を定めた時刻表情報等)であってもよく、停留所単位の時刻表情報(例えば、各停留地点を経由する交通機関の到着時刻を定めた時刻表情報等)であってもよい。なお、運行情報は、路線または運行便毎の、経由する停留所およびその経由予定時刻に関する情報を含んでいてもよい。ここで、時刻表情報は、鉄道、飛行機、バス、および、船等の各交通機関の時刻表を表す情報であってもよい。また、時刻表情報は、更に、交通機関の行先情報(例えば、最終行先情報など)、および、交通機関の種別(例えば、特急、急行、準急、快速、快速急行、通勤特急、通勤快速、通勤急行、区間急行、区間準急、区間快速、各駅停車、および、普通など)を含む情報であってもよい。また、時刻表情報は、更に、路線上のノード(すなわち、交通機関の停留地点)における交通機関の発着時刻(例えば、出発、経由、および到着の予定時刻など)、交通機関の路線の名称、および、交通機関の路線上のノード(すなわち、交通機関の停留地点)の名称等の属性情報を含む情報であってもよい。また、時刻表情報は、交通機関の路線上のノードを結ぶ区間(例えば、一つまたは複数のリンク等)毎に対応付けられた交通機
関の属性情報(例えば、種別および行先情報等)を含んでいてもよい。また、時刻表情報は、各交通機関の乗降に用いられる乗降場所の名称および識別番号(例えば、プラットホーム番号など)等の乗降場所の属性情報を含んでいてもよい。
【0032】
また、交通情報は、道路交通情報を含んでいてもよい。ここで、道路交通情報は、渋滞発生地点や渋滞距離や道路上の二地点間の通過時間(すなわち、旅行時間など)等の渋滞情報を含んでいてもよい。また、道路交通情報は、交通障害情報や交通規制情報等を含んでいてもよい。ここで、交通規制情報は、各種の交通規制を定義するデータであり、例えば、降水量規制、積雪・凍結規制、超波規制、風速規制、および視程規制等の異常気象時通行規制、高さ規制および重量規制等の車両通行規制、道路工事や作業、道路周辺の工事に伴う工事時規制、時間帯や車種により通行できる通行帯を規制している通行帯規制および道路の損壊等による車両通行止、交通の安全を確保するために設置されるコミュニティ・ゾーン等による一般車の進入禁止、ならびに、私有地への接続路であることによる一般車の進入禁止等の情報などを含んでもよい。また、交通情報は、交通規制情報を含んでいてもよい。ここで、交通規制情報は、工事、事故、または、車両故障等により車両通行帯等が走行不能または走行困難となる通行規制情報であってもよい。また、これら交通情報は、交通情報データベースに予め記憶されており、サーバ制御部33は、定期的(例えば、5分毎等)にネットワーク4を介して最新のデータを外部システム(例えば、警察庁、VICS(Vehicle Information and Communication System)(登録商標)、および、ATiS(Advanced Traffic Information Service)(登録商標)、日本道路交通情報センター(JARTIC)(登録商標)、鉄道会社、および、交通情報配信サーバ(サービス)など)等からダウンロードして交通情報データベースに記憶された交通情報をアップデートしてもよい。
【0033】
地図情報データベースは、地図の地図情報を記憶する地図情報記憶手段である。ここで、地図情報は、本発明において、例えば、縮尺に従ってメッシュ化された地図情報(例えば、JIS規格の第1~3次地域区画メッシュデータ、および、100mメッシュデータ等)等の屋外地図情報であってもよい。また、地図情報は、全国および各地方の道路地図や路線図等の屋外地図情報を含んでいてもよい。また、地図情報は、例えば、高さ情報を持つ建築物(例えば、立体駐車場、駅、デパート、および、学校等)に関するフロア案内地図等の屋内地図情報を更に含んでいてもよい。
【0034】
また、地図情報は、地図上に表示される地物(例えば、ビルや住宅や駅等の建造物、道路、線路、橋、トンネル、等高線、海岸線や湖岸線等の水涯線、海、河川、湖、池、沼、公園や屋外施設等の場地、行政界、行政区域、および、街区等)の形状についての形状データ、地図上に表示される注記(例えば、地名、住所、電話番号、店や公園や駅等の施設名称、名所や旧跡や河川や湖や湾や山や森林等の俗称を含む名称、道路や橋やトンネル等の名称、路線名称、地点情報、および、口コミ情報等)の注記データ、および、地図上に表示される記号(例えば、山、史跡、寺社、学校、病院、工場および墓地等の地図記号、ガソリンスタンド、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、レストラン、銀行および郵便局等の店舗記号、道路上の信号、有料道路の出入口、料金所、サービスエリア、パーキングエリアおよびインターチェンジ等の記号、駐車場、駅、ホテル、美術館および博物館等の施設記号、ならびに、口コミ地点記号等)の記号データ等のデータを含んでいてもよい。また、地図情報は、POI(point of interest)の地点情報等を含むPOI情報を含んでいてもよい。ここで、POIとは、便利な場所や興味のある場所などとして人が知覚する特定の地点および施設等であって、店舗、会社、事務所、公共施設、娯楽施設、および、屋外施設等であってもよい。ここで、店舗は、例えば、飲食店、食料品店、酒店、タバコ店、百貨店、ショッピングセンター、スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ガソリンスタンド、金融機関、郵便局、立体駐車場、ならびに、
ホテルおよび旅館等の宿泊施設等であってもよい。また、公共施設は、例えば、官庁、警察署、交番、消防署、駅、医療機関、美術館、博物館、および、学校等であってもよい。また、娯楽施設は、例えば、映画館、劇場、遊園地、パチンコ店、カジノ、および、競馬場等であってもよい。また、屋外施設は、バスターミナル、公園、遊園地、キャンプ場、連絡通路、屋外駐車場、および、動物園等であってもよい。また、POIは、一時的に行われるイベント(例えば、祭り、展示会、博覧会、試合、コンサート、および、フリーマーケット等)の会場であってもよい。
【0035】
また、地図情報に含まれる屋内地図情報は、施設等の構内における屋内経路についての構内経路データを含んでいてもよい。ここで、構内経路データとは、駅等の構内における移動経路データと、当該移動経路を含む地図(施設案内図)の地図情報と、に少なくとも基づくデータであってもよい。例えば、構内経路データは、施設案内図に移動経路が引いてある画像であってもよい。また、例えば、構内経路データは、更に、移動経路を説明するメッセージデータを含んでいてもよい。ここで、移動経路データに基づく移動経路とは、施設内で複数の交通機関の乗換えをする場合の改札口等を結ぶ最適経路(例えば、最短経路またはバリアフリー経路等)であってもよい。
【0036】
また、屋外地図情報および屋内地図情報は、ラスタ形式およびベクタ形式等の地図描画用の画像であってもよい。これら屋外地図情報および屋内地図情報は、地図情報データベースに予め記憶されており、サーバ制御部33は、定期的にネットワーク4を介して最新のデータを外部機器(例えば、地図情報を提供する地図提供サーバなど)等からダウンロードして地図情報データベースに記憶された屋外地図情報および屋内地図情報をアップデートしてもよい。
【0037】
なお、サーバ記憶部33は、必ずしもサーバ3内に設けられなくてもよく、ネットワーク4を介してサーバ3と通信可能に接続された別の装置内に設けられてもよい。
(動作の一例)
【0038】
次に、図2を参照して、情報処理システム1の動作の一例について説明する。図2は、情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0039】
まず、サーバ制御部32は、端末装置2の取得部22aにより取得される出発地および目的地の情報を、端末装置2から取得する(ステップS10)。
【0040】
バス停抽出部32aは、サーバ記憶部33に記憶された地図情報データベースに基づいて、端末装置2から取得した出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とを抽出する(ステップS11)。
【0041】
たとえば、バス停抽出部32aは、図3に示すように、端末装置2から取得した出発地41Pの位置座標を中心とする、所定の大きさの区画(たとえば、半径1kmの円)の内側に位置するバス停41S1~41S3を、乗車バス停として抽出する。または、バス停抽出部32aは、端末装置2から取得した出発地41Pの位置座標を中心とする、所定の大きさの区画(たとえば、半径1kmの円)の内側に位置する複数(たとえば、3つ以上)のバス停を特定したのち、特定した各バス停と出発地41Pとの直線距離または道なり距離(ルート距離)を算出し、該直線距離または道なり距離が短い順に所定の数(たとえば、3つ)までのバス停41S1~41S3を、乗車バス停として抽出してもよい。ユーザが入力した施設の代表地点が出発地として取得された場合には、バス停抽出部32aは、出発地41Pとバス停との直線距離として、該施設の代表地点とバス停との直線距離または道なり距離を算出してもよいし、バス停に近い該施設の出入口とバス停との直線距離または道なり距離を算出してもよい。
【0042】
また、バス停抽出部42aは、図4に示すように、端末装置2から取得した目的地42Pの位置座標を中心とする、所定の大きさの区画(たとえば、半径1kmの円)の内側に位置するバス停42S1~42S3を、降車バス停として抽出する。または、バス停抽出部42aは、端末装置2から取得した目的地42Pの位置座標を中心とする、所定の大きさの区画(たとえば、半径100mの円)の内側に位置する複数のバス停を特定したのち、特定した各バス停と目的地42Pとの直線距離または道なり距離を算出し、該直線距離または道なり距離が短い順に所定の数(たとえば、3つ)までのバス停42S1~42S3を、降車バス停として抽出してもよい。ユーザが入力した施設の代表地点が目的地として取得された場合には、バス停抽出部32aは、目的地42Pとバス停との直線距離として、該施設の代表地点とバス停との直線距離を算出してもよいし、バス停に近い該施設の出入口とバス停との直線距離または道なり距離を算出してもよい。
【0043】
系統抽出部32bは、サーバ記憶部33に記憶されたネットワーク情報データベースに基づいて、バス停抽出部32aが抽出した乗車バス停41S1~41S3から降車バス停42S1~41S3へと到達可能な系統を、各バス停の組み合わせで複数抽出する(ステップS12)。ここで「到達可能な系統」は、直通で到達できるものに限らず、途中で乗り継いで到達できるもの(すなわち、乗継前の系統と乗継後の系統との組み合わせ)も含む。
【0044】
表示制御部32cは、サーバ記憶部33に記憶された交通情報データベースに基づいて、系統抽出部32bが抽出した各系統を走行するバスのバスロケーション情報を端末装置2の端末表示部25に表示する。このとき、表示制御部32cは、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で、端末表示部25に表示する(ステップS13)。
【0045】
図5は、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する画面の一例を示す図である。図5に示す例では、表示制御部32cは、出発地431および目的地432のアドレスを画面43の上部に表示し、その下方に「最新の情報に更新する」ボタン43bを表示し、そのさらに下方に3つの系統のバスロケーション情報50A~50Cを一覧で表示する。また、表示制御部32cは、「最新の情報に更新する」ボタン43bとバスロケーション情報50A~50Cの表示との間に、バスロケーション情報の並び順43c(図示された例では「接近順」)を表示する。
【0046】
本実施の形態では、表示制御部32cは、3つの系統バスロケーション情報50A~50Cを、端末表示部25の上から下に向かって、乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する。ここで、乗車バス停が始発の場合には、表示制御部32cは、時刻表データを参照して発車予定時間を検索し、検索された発車予定時刻から逆算して乗車バス停までのバスの接近順を算出してもよい。
【0047】
図示された例では、表示制御部32cは、各系統について、乗車バス停まで所定バス停数(たとえば、4つ)以内に位置するバスのバスロケーション情報50A~50Cを表示する。より詳しくは、表示制御部32cは、各系統のバスロケーション情報50A~50Cとして、該系統を左右に延びる直線54で表示し、該系統の各バス停を直線54上の丸印で表示し、乗車バス停を該直線54の左端に位置するバス停マーク55で表示し、該系統を走行するバスを右から左に向かって移動するバスマーク56で表示する。なお、各バス停を示す丸印の間隔は、系統ごとに異なっていてもよい。また、バスマーク56の表示は右から左に向かって移動するものに限らない。たとえば、表示制御部32cは、実際のバスの進行方向を考慮してバスマーク56の表示を制御してもよい。
【0048】
なお、表示制御部32cは、各系統について、乗車バス停まで所定バス停数以内に位置
するバスのバスロケーション情報を表示する代わりに、乗車バス停に所定時間以内に到着するバスのバスロケーション情報を表示してもよいし、乗車バス停まで所定距離以内に位置するバスのバスロケーション情報を表示してもよい。
【0049】
また、図5に示すように、表示制御部32cは、各系統について、該系統の名称51と、乗車バス停の名称52と、降車バス停の名称53とを、該系統のバスロケーション情報50A~50Cの表示領域内に表示してもよい。
【0050】
ところで、発明が解決しようとする課題の欄でも言及したように、特許文献1に開示されたシステムでは、バス停に到着するバスの系統を表示するにあたり、バス停への到着順しか考慮されておらず、すなわち、目的地周辺に向かうバスの系統と向かわないバスの系統とが区別されずに表示される。そのため、該システムを利用するユーザは、バス停への到着順だけで乗車すべきバスを選んでしまって、目的地周辺に向かわないバスに間違えて乗車してしまう可能性がある。また、目的地周辺に向かうバスの系統が複数あったとしても、該システムを利用するユーザは、そのことを認知することができず、それらを比較することもできない。
【0051】
これに対し、本実施の形態によれば、取得部22aが取得した出発地および目的地の情報に基づいて、出発地周辺の乗車バス停から目的地周辺の降車バス停へと到達可能なバスの系統が系統抽出手段32bにより複数抽出され、抽出された複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cが表示制御手段32cにより一覧で表示される。これにより、ユーザは、目的地周辺に向かうバスの系統が複数あることを認知できるとともに、それらを容易に比較することができる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、表示制御手段32bが、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを、乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示するため、ユーザは、複数の系統のバスロケーション情報を、乗車バス停までのバスの接近順という条件で容易に比較することができる。
【0053】
また、本実施の形態によれば、取得部22aが取得した出発地および目的地の情報に基づいて、出発地周辺の乗車バス停と目的地周辺の降車バス停とがバス停抽出手段32aにより抽出されるため、ユーザは、出発地および目的地さえ指定できれば、出発地周辺の乗車バス停や目的地周辺の降車バス停までを指定する必要はなく、利便性が高い。
【0054】
なお、本実施の形態では、図5に示すように、表示制御部32cが、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを、端末表示部25の上から下に向かって、乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示したが、各系統を表示する方向はこれに限定されない。
【0055】
図6は、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示する画面の別の一例を示す図である。図6に示す例では、表示制御部32cは、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを、端末表示部25の左から右に向かって、乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する。より詳しくは、表示制御部32cは、各系統のバスロケーション情報として、該系統を上下に延びる直線54で表示し、該系統の各バス停を直線54上の丸印で表示し、乗車バス停を該直線の下端に位置するバス停マーク55で表示し、該系統を走行するバスを上から下に向かって移動するバスマーク56で表示する。このような態様によれば、たとえば、スマートフォンなどの縦長の端末表示部25に一覧表示する際に、各系統の表示領域として細長い領域を確保できるため、各系統のバスロケーション情報50A~50Cをより自然で見やすいデザインで表示することができる。
【0056】
(第1の変形例)
第1の変形例について、図7Aおよび図7Bを参照して説明する。図7Aは、第1の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図7Bは、第1の変形例に係る情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。第1の変形例において、系統抽出部32bが乗車バス停41S1~41S3から降車バス停42S1~41S3へと到達可能な系統を複数抽出するまでの工程(ステップS10~S12)は、上述の実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0057】
図7Aおよび図7Bに示すように、第1の変形例では、系統抽出部32bにより複数の系統が抽出された後、表示制御部32cは、サーバ記憶部33に記憶された交通情報データベースに基づいて、系統抽出部32bが抽出した複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを、端末表示部25の画面の左側に表示する(ステップS13a)。図示された例では、表示制御部32cは、3つの系統バスロケーション情報50A~50Cを、端末表示部25の上から下に向かって、乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する。
【0058】
また、表示制御部32cは、端末表示部25の画面の右側には、抽出した複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cのうち1つの系統のバスロケーション情報(たとえば、一覧表示の先頭(一番上)のバスロケーション情報)を、地図データ44aの上に重ねて表示する(ステップS14)。表示制御手段32cは、画面の右側の地図表示では、乗車バス停に接近するバスに加えて、乗車バス停と降車バス停との間を走行しているバスや、降車バス停を通り過ぎたバスを、地図データ44aの上に重ねて表示してもよい。なお、画面の右側の地図表示では、バスの進行する向きが、2地点間の緯度経度の組み合わせに応じて適宜決定される。
【0059】
端末表示部25の画面の左側に一覧表示された複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cのうち1つの系統のバスロケーション情報がクリック(またはタッチ)されて選択されると、端末制御部22は、選択された1つの系統に係る情報を、端末通信部21を通じてサーバ3に送信する(ステップS15)。
【0060】
表示制御部32cは、選択された1つの系統に係る情報を端末装置2から取得すると、端末表示部25の画面の右側の地図表示を、選択された1つの系統のバスロケーション情報に係る地図表示に切り替える(ステップS16)。
【0061】
以上のような第1の変形例によれば、上述の実施形態と同様の作用効果が得られることに加えて、ユーザは、一覧表示から1つの系統のバスロケーション情報を選択することで、選択された1つの系統のバスロケーション情報を地図データに重ねて確認することができるため、当該1つの系統のバスロケーション情報をより直感的に把握することができる。
【0062】
(第2の変形例)
第2の変形例について、図8Aおよび図8Bを参照して説明する。図8Aは、第2の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図8Bは、第2の変形例に係る情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。第2の変形例において、表示制御部32cが画面の右側の地図表示を選択された1つの系統のバスロケーション情報に係る地図表示に切り替えるまでの工程(ステップS10~S16)は、第1の変形例と同様であり、説明を省略する。
【0063】
図8Aおよび図8Bに示すように、第2の変形例では、端末表示25の画面の左側の一覧表示から1つの系統のバスロケーション情報が選択されると(ステップS15)、表示制御部32cは、画面の右側の地図表示を、選択された1つの系統のバスロケーション情
報に係る地図表示に切り替えること(ステップS16)に加えて、画面の左側の一覧表示を、選択された1つの系統全体のバスロケーション情報の表示44bに切り替える(ステップS17)。ここで、表示制御部32cは、選択された1つの系統を構成する全てのバス停を、画面の左側に表示してもよいし、当該系統を現在走行している全てのバスのバスロケーション情報を、画面の左側に表示してもよい。
【0064】
以上のような第2の変形例によれば、第1の変形例と同様の作用効果が得られることに加えて、ユーザは、一覧表示から1つの系統のバスロケーション情報を選択することで、選択された1つの系統全体のバスロケーション情報を確認することができるため、便利である。
【0065】
(第3の変形例)
第3の変形例について、図9Aおよび図9Bを参照して説明する。図9Aは、第3の変形例に係る情報処理システム1の動作の一例を示すフローチャートである。図9Bは、第3の変形例に係る情報処理システム1により表示される画面の一例を示す図である。第3の変形例において、表示制御部32cが複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示するまでの工程(ステップS10~S13)は、上述の実施の形態と同様であり、説明を省略する。
【0066】
図9Aおよび図9Bに示すように、第3の変形例では、表示制御部32cにより複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cが一覧で表示された後、端末表示部25に表示されたバスロケーション情報の並び順の表示43cがクリック(またはタッチ)されると、端末制御部22は、並び順の複数の選択候補43dをリストで端末表示部25に表示して、ユーザからの選択を受け付ける(ステップS24)。並び順の選択候補43dには、たとえば、乗車バス停までのバスの接近順、降車バス停に到着するのが早い順、目的地に到着するのが早い順(目的地早い順)、車内の混雑具合が少ない順(混雑回避順)、一日乗車券が使える区間優先順(一日乗車券区間優先順)、遅延が少ない順、運賃が安い順、定期券が使えるバス優先順、歩く距離や移動が少ない歩き少ない順などが含まれる。並び順の複数の選択候補43dの中から、1つまたは複数の並び順がユーザにより選択されると、端末制御部22は、選択された1つまたは複数の並び順に係る情報を、端末通信部21を通じてサーバ3に送信する。
【0067】
表示制御部32cは、選択された1つまたは複数の並び順に係る情報を端末装置2から取得すると、複数の系統のバスロケーション情報の一覧表示を、選択された1つの並び順の条件に基づいて、または選択された複数の並び順を組み合わせた条件に基づいて、並び替える(ステップS25、図10図13)。図10は、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを目的地早い順に表示する画面の一例を示す図である。図11は、複数の系統のバスロケーション情報を一日乗車券区間優先順に表示する画面の一例を示す図である。図12は、複数の系統のバスロケーション情報を混雑回避順に表示する画面の一例を示す図である。図13は、複数の系統のバスロケーション情報を混雑回避順に表示する画面の別の一例を示す図である。
【0068】
ここで、表示制御部32cは、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在の並び順の条件に基づく情報を表示してもよい。たとえば、図12に示す例では、表示制御部32cは、各系統について、該系統の表示領域内に、車内の混雑具合を示す画像56を表示する。また、図13に示す例では、表示制御部32cは、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺に、車内の混雑具合を示す画像56を表示する。
【0069】
また、表示制御部32cは、図13に示すように、各系統について、該系統を走行する
バスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在の並び順の条件に基づく情報56に加えて、現在の並び順以外の並び順の選択候補(たとえば、運賃が安い順、目的地早い順など)に係る情報57を表示してもよい。
【0070】
以上のような第3の変形例によれば、上述の実施形態と同様の作用効果が得られることに加えて、ユーザは、複数の系統のバスロケーション情報の一覧表示を様々な条件で並べ替えることができるため、それらを容易かつ多角的に比較することできる。
【0071】
なお、図14Aおよび図14Bを参照し、表示制御部32cは、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮した並び順で、複数の系統のバスロケーション情報を一覧で表示してもよい。
【0072】
図14Aは、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮しない並び順で表示する態様を説明するための図である。図14Bは、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮した並び順で表示する態様を説明するための図である。
【0073】
図14Aおよび図14Bに示すように、表示制御部32cは、サーバ記憶部33に記憶された地図情報データベースに基づいて、ユーザの現在位置から各系統の乗車バス停までの移動距離または移動時間を算出する。図示された例では、ユーザの現在位置から系統1のAバス停までの移動時間が5分であり、ユーザの現在位置から系統2のBバス停までの移動時間が5分であり、ユーザの現在位置から系統3のCバス停までの移動時間が7分である。なお、表示制御部32cは、出発地が施設の代表地点の場合には、代表地点から乗車バス停までの直線距離または道なり距離で移動距離または移動時間を算出してもよいし、乗車バス停に近い施設の出入口から乗車バス停までの直線距離または道なり距離で移動距離または移動時間を算出してもよい。また、表示制御部32cは、出発地が現在位置の場合には、現在位置から乗車バス停までの直線距離または道なり距離で移動距離または移動時間を算出してもよい。
【0074】
また、表示制御部32cは、サーバ記憶部33に記憶された交通情報データベースに基づいて、各系統を走行するバスの現在位置から乗車バス停までの移動時間を算出する。図示された例では、系統1の先頭のバスの現在位置からAバス停までの移動時間が3分であり、2番目のバスの現在位置からAバス停までの移動時間が9分である。また、系統2の先頭のバスからBバス停までの移動時間が6分であり、系統3の先頭のバスからCバス停までの移動時間が10分である。
【0075】
このような場合、乗車バス停までの接近順にバスを並べると、系統1の先頭のバス、系統2の先頭のバス、系統1の2番目のバス、系統3の先頭のバス、の順になる。したがって、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮しない並び順で表示する場合には、図14Aに示すように、表示制御部32cは、系統1、系統2、系統3の順に各系統のバスロケーション情報を一覧で表示する。
【0076】
一方、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮すると、系統1の先頭のバスの現在位置からAバス停までの移動時間が3分であるのに対し、ユーザの現在位置からAバス停までの移動時間が5分であるから、通常のユーザは、系統1の先頭のバスに乗ることができない。したがって、複数の系統のバスロケーション情報を乗車バス停までのバスの接近順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの
移動距離または移動時間を考慮した並び順で表示する場合には、図14Bに示すように、表示制御部32cは、系統2、系統1、系統3の順に各系統のバスロケーション情報を一覧で表示する。表示制御部32は、系統1のバスロケーション情報を表示する際に、系統1の先頭のバスには徒歩移動時間から間に合わないことを考慮して、系統1の先頭のバスを非表示にしてもよい。また、非表示にした場合は、その理由を出力してもよい。
【0077】
出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮した並び順で表示する場合には、通常のユーザでは乗ることができないバスの存在が無視されて各系統のバスロケーション情報が並べられるから、ユーザは各系統のバスロケーション情報をより効率的に比較できる。一方、通常のユーザでは乗ることができないバスも、自転車で移動しているユーザや乗車バス停まで走ることができるユーザにとっては、乗ることができる可能性があるから、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮しない並び順で表示する態様も、そのようなユーザには大変有効である。なお、図14Aおよび図14Bは各態様の説明に用いる図であるが、表示制御部32は、各系統のバスロケーション情報を一覧で表示する際に、図14Aおよび図14Bに示すような、実際にユーザがバス停まで移動する情報を提示して表示してもよい。
【0078】
図15は、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを目的地早い順に表示する画面の別の一例を示す図である。
【0079】
図15に示す例では、表示制御部32cは、複数の系統のバスロケーション情報を目的地早い順に一覧で表示する際に、出発地から乗車バス停までのユーザの移動距離または移動時間を考慮した並び順で表示する。したがって、図14Bに示す例と同様に、系統1の先頭のバスの現在位置からAバス停までの移動時間が3分であるのに対し、ユーザの現在位置からAバス停までの移動時間が5分であって、通常ユーザは系統1の先頭のバスに乗ることが困難であるから、表示制御部32cは、系統1の先頭のバスの存在を無視して、系統2、系統1、系統3の順に各系統のバスロケーション情報を一覧で表示する。ここで、表示制御部32cは、ユーザが乗ることができない系統1の先頭のバスを、端末表示部25に表示してもよいし、表示しなくてもよい。
【0080】
また、図15に示す例では、表示制御部32cは、乗車バス停が始発である系統4のバスロケーション情報を、系統1~3のバスロケーション情報と一緒に端末表示部32に一覧で表示する。この場合、表示制御部32cは、系統4の先頭のバスを表示するバスマークを乗車バス停マークに重ねて表示するとともに、そのバスの発車までの時間をバスマーク周辺に表示する。
【0081】
図16は、複数の系統のバスロケーション情報50A~50Cを目的地早い順に表示する画面の別の一例を示す図である。
【0082】
図16に示す例では、表示制御部32cは、複数の系統のバスロケーション情報を目的地早い順に一覧で表示する際に、各系統について、該系統を走行するバスを示すマーク周辺または該系統の表示領域内に、現在の並び順(すなわち、目的地早い順)以外の情報に係る画像61、62または文字63で表示してもよい。図示された例では、表示制御部32cは、系統1を走行するバスのバスマーク周辺に終バスであることを示す画像61を表示し、系統2を走行するバスのバスマーク周辺にノンステップバスであることを示す画像62を表示し、系統3を走行するバスのバスマーク周辺に広告とコラボレーションしたラッピングバスであることを示す文字63を表示する。なお、表示制御部32cは、上記以外の表示項目、たとえば、到着予測時刻、時刻表、遅延時間、運転者情報などを、バスマーク周辺に画像または文字で表示してもよい。
【0083】
(バスロケーション情報の表示の別例)
図17は、バスの乗り換えがある場合のバスロケーション情報の表示の一例を示す図である。
【0084】
図17に示す例では、表示制御部32cは、系統1と系統2とを左右に延びる互いに平行な直線71、72で表示し、系統1の各バス停を、系統1を示す直線71上の丸印で表示し、系統2の各バス停を、系統2を示す直線72上の丸印で表示する。また、系統1の乗車バス停を、系統1を示す直線71の両端以外に位置するバス停マーク73で表示し、乗り換えのための系統1の降車バス停を、系統1を示す直線71の左端に位置するバス停マーク74で表示する。また、乗り換えのための系統2の乗車バス停を、系統2を示す直線72の両端以外に位置するバス停マーク75で表示し、系統1の降車バス停を示すバス停マーク74と系統2の乗車バス停を示すバス停マーク75とを接続するように縦に延びる直線76を表示する。そして、系統1を走行するバスを、系統1を示す直線71上を右から左に向かって移動するバスマーク77で表示し、系統2を走行するバスを、系統2を示す直線72上を右から左に向かって移動するバスマーク78で表示する。
【0085】
このような態様によれば、ユーザは、バスロケーション情報の表示を見ることで、バスの乗り換えのタイミングを直感的に把握することができる。
【0086】
図18は、バスから電車への乗り換えがある場合のバスロケーション情報の表示の一例を示す図である。
【0087】
図18に示す例では、表示制御部32cは、バスの系統と電車の系統とを左右に延びる互いに平行な直線81、82で表示し、各バス停を、バスの系統を示す直線81上の丸印で表示し、各駅を、電車の系統を示す直線82上の丸印で表示する。また、乗車バス停を、バスの系統を示す直線81の両端以外に位置するバス停マーク83で表示し、降車バス停を、バスの系統を示す直線81の左端に位置するバス停マーク84で表示する。また、乗り換えのための乗車駅を、電車の系統を示す直線の両端以外に位置する駅マーク85で表示し、乗り換えのための降車バス停を示すバス停マーク84と乗車駅を示す駅マーク85とを接続するように縦に延びる直線86を表示する。そして、バスの系統を走行するバスを、バスの系統を示す直線81上を右から左に向かって移動するバスマーク87で表示し、電車の系統を走行する電車を、電車の系統を示す直線82上を右から左に向かって移動する電車マーク88、89で表示する。また、図示された例では、表示制御部32cは、遅延が発生している電車の電車マーク88の周辺に、遅延時間を表示する。
【0088】
このような態様によれば、ユーザは、バスロケーション情報の表示を見ることで、バスから電車への乗り換えのタイミングを直感的に把握することができる。
【0089】
なお、上述した実施形態で説明した情報処理システム1の少なくとも一部は、ハードウェアで構成してもよいし、ソフトウェアで構成してもよい。ハードウェアで構成する場合には、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムをフレキシブルディスクやCD-ROM等の記録媒体に収納し、コンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
【0090】
また、情報処理システム1の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを、インターネット等の通信回線(無線通信も含む)を介して頒布してもよい。さらに、同プログラムを暗号化したり、変調をかけたり、圧縮した状態で、インターネット等の有線回線や無線回線を介して、あるいは記録媒体に収納して頒布してもよい。
【0091】
さらに、一つまたは複数の情報処理装置によって情報処理システム1を機能させてもよい。複数の情報処理装置を用いる場合、情報処理装置のうちの1つをコンピュータとし、当該コンピュータが所定のプログラムを実行することにより情報処理システム1の少なくとも1つの手段として機能が実現されてもよい。
【0092】
また、方法の発明においては、全ての工程(ステップ)をコンピュータによって自動制御で実現するようにしてもよい。また、各工程をコンピュータに実施させながら、工程間の進行制御を人の手によって実施するようにしてもよい。また、さらには、全工程のうちの少なくとも一部を人の手によって実施するようにしてもよい。
【0093】
上記の記載に基づいて、当業者であれば、本発明の追加の効果や様々の変形を想到できるかもしれないが、本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではない。特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【符号の説明】
【0094】
1 情報処理システム
2 端末装置
21 端末通信部
22 端末制御部
22a 取得部
23 端末記憶部
24 端末入力部
25 端末出力部
3 サーバ
31 サーバ通信部
32 サーバ制御部
32a バス停抽出部
32b 系統取得部
32c 表示制御部
33 サーバ記憶部
4 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18