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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】航空手荷物管理システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20240513BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240513BHJP
   G06K 17/00 20060101ALI20240513BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240513BHJP
   G08B 21/00 20060101ALI20240513BHJP
   G08B 25/00 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
B65G61/00 526
G06K7/10 264
G06K17/00 022
G06Q50/10
G08B21/00 E
G08B25/00 510M
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2019164647
(22)【出願日】2019-09-10
(65)【公開番号】P2020055691
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-01-21
【審判番号】
【審判請求日】2023-10-04
(31)【優先権主張番号】P 2018183853
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 淳
(72)【発明者】
【氏名】水野 一男
(72)【発明者】
【氏名】鵜飼 直樹
(72)【発明者】
【氏名】神谷 享慶
【合議体】
【審判長】佐藤 智康
【審判官】古川 哲也
【審判官】緑川 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-203493(JP,A)
【文献】特開2018-005409(JP,A)
【文献】特開2002-274647(JP,A)
【文献】特開2003-146438(JP,A)
【文献】特開2007-072781(JP,A)
【文献】国際公開第2014/148395(WO,A1)
【文献】特開2004-054776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q10/00-99/00
B65G61/00
G06K7/10
G06K17/00
G08B21/00
G08B25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空手荷物管理システムであって、
出発空港において利用者が搭乗予定機に搭乗するために必要な手続を行うための搭乗受付機器と、
前記出発空港において前記利用者が預けた手荷物を前記搭乗予定機に積載するための積載地点に設けられる積載受付機器であって、前記搭乗予定機には、前記手荷物が所定の順序で積載される、前記積載受付機器と、
前記搭乗受付機器及び前記積載受付機器と通信可能なサーバと、
前記積載地点で作業を行う作業員が携帯する作業員端末と、
を備え、
前記搭乗受付機器は、
前記利用者を識別するための利用者IDと、前記利用者に割り当てられ、前記搭乗予定機に関係する搭乗券IDと、前記利用者が預ける前記手荷物を識別するための手荷物IDと、を含むタグ情報が記録されたRFタグを備える荷物タグを出力するタグ出力部と、
出力された前記荷物タグを取り付けた前記手荷物を受け入れ、前記積載地点に向けて搬送する受け入れ部と、
前記タグ情報を含む利用者関係情報を前記サーバに送信する情報送信部と、を備え、
前記サーバは、
メモリと、
前記搭乗受付機器から前記利用者関係情報を受信するサーバ受信部と、
前記搭乗受付機器から受信された前記利用者関係情報を前記メモリに記憶させる記憶制御部と、を備え、
前記サーバは、前記作業員端末と通信可能であり、
前記積載受付機器は、
前記積載地点に到着した前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録されている前記タグ情報を読み取る積載リーダ部と、
前記積載リーダ部によって前記タグ情報が読み取られた前記手荷物が積載されるべき前記搭乗予定機における前記手荷物が積載されるエリアを示す積載エリア情報を生成する情報生成部であって、前記手荷物の前に既に前記搭乗予定機に積載された他の手荷物の数に基づいて、前記積載エリア情報を生成する、前記情報生成部と、
前記タグ情報と前記積載エリア情報とを前記サーバに送信する積載送信部と、を備え、
前記サーバ受信部は、さらに、前記積載受付機器から前記タグ情報と前記積載エリア情報とを受信し、
前記記憶制御部は、さらに、前記積載受付機器から受信された前記タグ情報に含まれる前記利用者ID、前記搭乗券ID、及び、前記手荷物IDのうちの少なくとも一つと一致する情報を含む前記メモリ内の前記利用者関係情報を特定し、特定された前記利用者関係情報と前記積載受付機器から受信された前記積載エリア情報とを対応付けて前記メモリに記憶させ、
前記サーバは、所定時間までに搭乗予定機への搭乗地点に到着していない未搭乗利用者の前記利用者関係情報の少なくとも一部と、前記未搭乗利用者の前記利用者関係情報に対応付けられた前記積載エリア情報と、を含む荷下ろし指示を前記作業員端末に送信する荷下ろし指示送信部をさらに備え、
前記作業員端末は、
作業員端末表示部と、
前記サーバから前記荷下ろし指示を受信する荷下ろし指示受信部と、
前記荷下ろし指示に含まれる前記利用者関係情報の少なくとも一部と、前記積載エリア情報と、に基づいて、前記作業員端末表示部に、前記手荷物が積載されているエリアを示す情報を表示させる、第2の表示制御部と、を備える、
航空手荷物管理システム。
【請求項2】
前記積載地点で作業を行う作業員が携帯する作業員端末をさらに備え、
前記積載受付機器は、さらに、前記積載地点に到着した前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに前記積載エリア情報を記録する積載ライタ部をさらに備えており、
前記作業員端末は、
作業員端末表示部と、
前記搭乗予定機に積み込まれた前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録された前記積載エリア情報を読み取る作業員端末リーダ部と、
読み取られた前記積載エリア情報に基づいて、前記作業員端末表示部に、前記手荷物が積載されるエリアを示す情報を表示させる、第1の表示制御部と、を備える、
請求項1に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項3】
前記搭乗受付機器は、前記手荷物を撮影して手荷物画像を取得する手荷物画像取得部をさらに備え、
前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記手荷物画像を含んでおり、
前記荷下ろし指示に含まれる前記利用者関係情報の少なくとも一部は、前記手荷物画像を含んでおり、
前記第2の表示制御部は、前記作業員端末表示部に、前記手荷物が積載されるエリアを示す前記情報とともに、前記手荷物画像を表示させる、
請求項1に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項4】
前記出発空港のうち、前記搭乗受付機器の設置地点と前記搭乗予定機への前記搭乗地点の間の範囲内の複数の地点に設けられ、前記サーバと通信可能な複数個の監視機器がさらに備えられ、
前記搭乗受付機器は、さらに、
前記利用者を撮影して利用者画像を取得する利用者画像取得部をさらに備え、
前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記利用者画像を含んでおり、
前記複数個の監視機器のそれぞれは、
所定の撮影範囲を撮影して画像を取得する撮影部と、
撮影部が撮影した画像に、前記サーバの前記メモリに記憶されている前記利用者画像が示す前記利用者と同一人物の画像である特定画像が含まれる場合に、前記利用者画像を含む前記利用者関係情報の一部と、当該監視機器の設置地点を示す地点情報と、前記特定画像の撮影時刻を示す時刻情報と、を前記サーバに送信する監視送信部と、を備え、
前記記憶制御部は、前記複数個の監視機器のそれぞれから、前記利用者関係情報の一部と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を受信する場合に、前記利用者関係情報と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を対応付けて前記メモリに記憶させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項5】
前記出発空港内の係員が携帯する係員端末をさらに備え、
前記利用者関係情報は前記利用者IDを含んでおり、
前記サーバは、
さらに前記係員端末と通信可能であって、
前記利用者関係情報のうち、少なくとも、前記利用者IDと、前記利用者画像と、を含む呼出指示を前記係員端末に送信する呼出指示送信部をさらに備え、
前記係員端末は、
係員端末表示部と、
前記サーバから、前記呼出指示を受信する呼出指示受信部と、
前記呼出指示に含まれる前記利用者IDと、前記利用者画像と、に基づいて、前記係員端末表示部に、前記利用者画像及び前記利用者IDを含む情報を表示させる、第3の表示制御部と、を備える、
請求項4に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項6】
前記呼出指示は、前記利用者IDと、前記利用者画像と、に加え、前記複数個の監視機器のうち、前記特定画像を撮像した1個以上の監視機器の設置地点を含む特定範囲情報であって、前記地点情報と、前記時刻情報と、に基づいて推定される前記特定範囲情報をさらに含み、
前記第3の表示制御部は、
前記呼出指示に含まれる前記利用者IDと、前記利用者画像と、前記特定範囲情報と、に基づいて、前記係員端末表示部に、前記利用者画像及び前記利用者IDを含む情報に加え、前記特定範囲情報に含まれる情報を表示させる、
請求項5に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項7】
前記出発空港のうち、前記搭乗受付機器の設置地点と前記搭乗予定機への前記搭乗地点の間の範囲内の複数の地点に設けられ、前記サーバと通信可能な複数個の監視機器がさらに備えられ、
前記搭乗受付機器は、さらに、
前記利用者が所持する記録媒体に記録されている前記利用者の顔の特徴点を表す特徴点データを取得する特徴点データ取得部をさらに備え、
前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記特徴点データを含んでおり、
前記複数個の監視機器のそれぞれは、
所定の撮影範囲を撮影して画像を取得する撮影部と、
撮影部が撮影した画像に、前記サーバの前記メモリに記憶されている前記特徴点データが表す前記利用者と同一人物の画像である特定画像が含まれる場合に、前記特徴点データを含む前記利用者関係情報の一部と、当該監視機器の設置地点を示す地点情報と、前記特定画像の撮影時刻を示す時刻情報と、を前記サーバに送信する監視送信部と、を備え、
前記記憶制御部は、前記複数個の監視機器のそれぞれから、前記利用者関係情報の一部と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を受信する場合に、前記利用者関係情報と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を対応付けて前記メモリに記憶させる、
請求項1から3のいずれか一項に記載の航空手荷物管理システム。
【請求項8】
到着空港のうち、前記搭乗予定機から前記手荷物が搬出される搬出地点に設けられる搬出管理機器と、
前記利用者が携帯する利用者端末と、をさらに備え、
前記利用者関係情報は、前記利用者IDを含んでおり、
前記利用者IDは、前記利用者端末の通信先を示す通信先情報を含んでおり、
前記サーバは、さらに前記搬出管理機器と通信可能であって、
前記搬出管理機器は、
前記搭乗予定機から前記搬出地点に搬出された前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録されている前記タグ情報を読み取る搬出リーダ部と、
前記タグ情報を前記サーバに送信する搬出送信部と、を備え、
前記サーバ受信部は、前記搬出管理機器から前記タグ情報をさらに受信し、
前記サーバは、
前記積載受付機器から受信した前記タグ情報に含まれる前記利用者ID、前記搭乗券ID、及び、前記手荷物IDのうちの少なくとも一つと一致する情報を含む前記メモリ内の前記利用者関係情報を特定し、特定された前記利用者関係情報に含まれる前記通信先情報を宛先として、到着予定信号を送信する予定信号送信部をさらに備え、
前記利用者端末は、
報知部と、
前記サーバから前記通信先情報を宛先として送信された前記到着予定信号を受信する予定信号受信部と、
前記到着予定信号が受信される場合に、前記報知部に、前記手荷物が前記利用者の近傍に到着するまでの所要時間を報知するための報知動作を実行させる報知制御部と、を備える、
請求項1から7のいずれか一項に記載の航空手荷物管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、航空手荷物管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、搭乗ゲートに未到着の利用者(いわゆる未搭乗客)が搭乗ロビーのどのエリア内に滞在しているのかを特定するための監視システムが開示されている。この監視システムは、搭乗ロビーに入場する利用者の管理番号を取得する受付端末と、搭乗ロビーに入場する利用者の顔画像を撮影する第1の監視カメラと、搭乗ロビー内を区分した複数の分割エリアに対応して設置され、各分割エリアを撮影する第2の監視カメラと、搭乗ロビーに入場した利用者が到着すべき搭乗ゲートにおいて、利用者の管理番号を取得する搭乗ゲート端末と、搭乗ゲートに到着していない利用者を特定し、第1の監視カメラによって撮影された利用者の顔画像の特徴量、及び、第2の監視カメラによって複数の分割エリアで撮影された映像に含まれる人物の顔画像の特徴量に基づいて、特定された未到着の利用者と推定される人物が撮影された分割エリアを特定する管理装置と、を備える。これにより、システムの管理者(例えば航空会社の職員)が、未搭乗客と推定される人物が滞在する大まかな位置(分割エリア)を推測することを可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第5851651号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の技術では、利用者が搭乗予定機内に預ける手荷物の管理手法については考慮されていない。搭乗予定機に利用者の手荷物を積載する作業、搭乗予定機の出発時間までに搭乗ゲートに現れない未搭乗客の手荷物を搭乗予定機から下ろす作業等が適切に行われない場合、搭乗予定機の出発時間の遅延が発生する可能性もある。
【0005】
搭乗予定機に積載される手荷物の管理手法として、手荷物を搭乗予定機に積載するための積載地点において、作業員が、情報コードリーダを用いて、手荷物に取り付けられた荷物タグに表示された情報コードに記録された荷物識別情報(例えば、利用者の管理番号、手荷物識別情報等)を一つずつ読み取り、読み取られた荷物識別情報と、当該手荷物が積載されるべき搭乗予定機内の位置に関係する積載位置関係情報と、を対応付けて管理端末によって管理する手法が考えられる。
【0006】
しかしながら、このような手法を採用する場合、作業員は、手荷物の積載の際、情報コードリーダを用いて、各手荷物に取り付けられた荷物タグに表示された情報コードを一つずつ読み取る必要がある。この際、作業員は、情報コードリーダの読取部を情報コードに近づける必要があるが、積載地点に到着する手荷物の向きは不規則であることが多く、情報コードリーダの読取部を情報コードに近づけるための作業員の負担が大きい。また、未搭乗客の手荷物を搭乗予定機から下ろす際も、作業員は、荷物タグに表示された情報コードを読み取って、当該手荷物が下ろす対象の手荷物であることを確認する必要があり、作業員の負担が大きい。
【0007】
そのため、手荷物を適切に管理し得る技術の提供が望まれている。
【0008】
本明細書では、手荷物を適切に管理するとともに作業員の負担を軽減し、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生を抑制し得る技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書が開示する航空手荷物管理システムは、出発空港において利用者が搭乗予定機に搭乗するために必要な手続を行うための搭乗受付機器と、前記出発空港において前記利用者が預けた手荷物を前記搭乗予定機に積載するための積載地点に設けられる積載受付機器と、前記搭乗受付機器及び前記積載受付機器と通信可能なサーバと、を備え、前記搭乗受付機器は、前記利用者を識別するための利用者IDと、前記利用者に割り当てられ、前記搭乗予定機に関係する搭乗券IDと、前記利用者が預ける前記手荷物を識別するための手荷物IDと、のうちの少なくとも一つを含むタグ情報が記録されたRFタグを備える荷物タグを出力するタグ出力部と、出力された前記荷物タグを取り付けた前記手荷物を受け入れ、前記積載地点に向けて搬送する受け入れ部と、前記タグ情報を含む利用者関係情報を前記サーバに送信する情報送信部と、を備え、前記サーバは、メモリと、前記搭乗受付機器から前記利用者関係情報を受信するサーバ受信部と、前記搭乗受付機器から受信された前記利用者関係情報を前記メモリに記憶させる記憶制御部と、を備え、前記積載受付機器は、前記積載地点に到着した前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録されている前記タグ情報を読み取る積載リーダ部と、前記積載リーダ部によって前記タグ情報が読み取られた前記手荷物が積載されるべき前記搭乗予定機内の位置に関係する積載位置関係情報を生成する情報生成部と、前記タグ情報と前記積載位置関係情報とを前記サーバに送信する積載送信部と、を備え、前記サーバ受信部は、さらに、前記積載受付機器から前記タグ情報と前記積載位置関係情報とを受信し、前記記憶制御部は、さらに、前記積載受付機器から受信された前記タグ情報に含まれる前記利用者ID、前記搭乗券ID、及び、前記手荷物IDのうちの少なくとも一つと一致する情報を含む前記メモリ内の前記利用者関係情報を特定し、特定された前記利用者関係情報と前記積載受付機器から受信された前記積載位置関係情報とを対応付けて前記メモリに記憶させる。
【0010】
上記の構成によると、積載受付機器は、積載地点に到着した手荷物に取り付けられた荷物タグのRFタグと無線通信を実行してタグ情報を読み取り、タグ情報と積載位置関係情報とをサーバに送信する。すなわち、積載受付機器は、積載地点に到着した手荷物の向きに関わらず、手荷物に取り付けられたRFタグとの間で無線通信を実行可能であれば、タグ情報を読み取ることができる。そのため、作業員が、情報コードリーダを用いて、手荷物に取り付けられた荷物タグに表示された情報コードに記録された手荷物の情報を一つ一つ読み取る構成を採用する場合に比べて、作業員の負担を軽減することができる。また、サーバは、利用者関係情報と、積載位置関係情報とを対応付けてメモリに記憶させることができる。即ち、サーバは、手荷物の積載位置を適切に管理することができる。従って、上記の構成によると、手荷物を適切に管理するとともに作業員の負担を軽減することによって、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生を抑制し得る。
【0011】
前記積載地点で作業を行う作業員が携帯する作業員端末をさらに備えていてもよい。前記積載受付機器は、さらに、前記積載地点に到着した前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに前記積載位置関係情報を記録する積載ライタ部をさらに備えていてもよい。前記作業員端末は、作業員端末表示部と、前記搭乗予定機に積み込まれた前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録された前記積載位置関係情報を読み取る作業員端末リーダ部と、読み取られた前記積載位置関係情報に基づいて、前記作業員端末表示部に、前記手荷物の位置を示す情報を表示させる、第1の表示制御部と、を備えていてもよい。
【0012】
この構成によると、例えば、所定時間までに搭乗予定機に搭乗するためのゲート(いわゆる搭乗ゲート)に到着していない利用者(以下では「未搭乗客」と呼ぶ場合がある)の手荷物を下ろす際に、作業員は、作業員端末を操作して、作業員端末リーダ部に、未搭乗客の手荷物に取り付けられた荷物タグのRFタグと無線通信を実行させることにより、作業員端末表示部に未搭乗客の手荷物の位置を示す情報を表示させることができる。作業員は、作業員端末表示部に表示された未搭乗客の手荷物の位置を示す情報を見ることで、未搭乗客の手荷物の位置を容易に把握することができる。作業員による未搭乗客の手荷物の荷下ろし作業の負担を軽減し得る。そのため、この構成によると、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0013】
前記積載地点で作業を行う作業員が携帯する作業員端末をさらに備えていてもよい。前記サーバは、さらに前記作業員端末と通信可能であって、前記利用者関係情報の少なくとも一部と、前記利用者関係情報に対応付けられた前記積載位置関係情報と、を含む荷下ろし指示を前記作業員端末に送信する荷下ろし指示送信部をさらに備えていてもよい。前記作業員端末は、作業員端末表示部と、前記サーバから前記荷下ろし指示を受信する荷下ろし指示受信部と、前記荷下ろし指示に含まれる前記利用者関係情報の少なくとも一部と、前記積載位置関係情報と、に基づいて、前記作業員端末表示部に、前記手荷物の位置を示す情報を表示させる、第2の表示制御部と、を備えていてもよい。
【0014】
この構成によると、例えば、サーバが、未搭乗客の利用者関係情報の少なくとも一部と、その利用者関係情報に対応付けられた積載位置関係情報と、を含む荷下ろし指示を作業員端末に送信することにより、作業員端末の作業員端末表示部に、当該未搭乗客の手荷物の位置を示す情報を表示させることができる。作業員は、作業員端末表示部に表示された手荷物の位置を示す情報を見ることで、未搭乗客の手荷物の位置を容易に把握することができる。作業員による未搭乗客の手荷物の荷下ろし作業の負担を軽減し得る。そのため、この構成によると、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0015】
前記搭乗受付機器は、前記手荷物を撮影して手荷物画像を取得する手荷物画像取得部をさらに備えていてもよい。前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記手荷物画像を含んでもよい。前記荷下ろし指示に含まれる前記利用者関係情報の少なくとも一部は、前記手荷物画像を含んでもよい。前記第2の表示制御部は、前記作業員端末表示部に、前記手荷物の位置を示す前記情報とともに、前記手荷物画像を表示させてもよい。
【0016】
この構成によると、作業員端末は、荷下ろし指示を受信すると、作業員端末表示部に、手荷物の位置を示す情報とともに、当該手荷物の手荷物画像を表示させる。作業員は、作業員端末表示部を見ることで、荷下ろし対象の手荷物(例えば未搭乗客の手荷物)の位置に加えて、当該手荷物の外観を容易に把握することができる。そのため、作業員は、既に搭乗予定機に積載された荷下ろし対象の手荷物を容易に発見することができる。そのため、この構成によると、作業員による未搭乗客の手荷物の荷下ろし作業の負担を軽減することができ、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0017】
前記出発空港のうち、前記搭乗受付機器の設置地点と前記搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内の複数の地点に設けられ、前記サーバと通信可能な複数個の監視機器がさらに備えられていてもよい。前記搭乗受付機器は、さらに、前記利用者を撮影して利用者画像を取得する利用者画像取得部をさらに備えていてもよい。前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記利用者画像を含んでもよい。前記複数個の監視機器のそれぞれは、所定の撮影範囲を撮影して画像を取得する撮影部と、撮影部が撮影した画像に、前記サーバの前記メモリに記憶されている前記利用者画像が示す前記利用者と同一人物の画像である特定画像が含まれる特定の場合に、前記利用者画像を含む前記利用者関係情報の一部と、当該監視機器の設置地点を示す地点情報と、前記特定画像の撮影時刻を示す時刻情報と、を前記サーバに送信する監視送信部と、を備えていてもよい。前記記憶制御部は、前記複数個の監視機器のそれぞれから、前記利用者関係情報の一部と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を受信する場合に、前記利用者関係情報と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を対応付けて前記メモリに記憶させてもよい。
【0018】
この構成によると、サーバは、利用者画像を含む利用者関係情報と、地点情報と、時刻情報と、を対応付けてメモリに記憶させることができる。サーバの管理者は、メモリに記憶された利用者関係情報と、地点情報と、時刻情報と、を閲覧することで、各利用者が、搭乗受付機器の設置地点と搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内の複数の地点のうち、どの時刻にどの地点に滞在したのかを確認することができる。そのため、例えば、複数個の監視機器のうちの一つを搭乗ゲートに配置しておけば、サーバの管理者は、所定時刻までに搭乗ゲートに到着していない利用者(即ち未搭乗客)を特定するとともに、その未搭乗客が搭乗受付機器の設置地点と搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内のうちのどのエリアに滞在しているのかを把握することができる。未搭乗客の特定及び捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生をさらに効果的に抑制し得る。
【0019】
前記出発空港内の係員が携帯する係員端末をさらに備えてもよい。前記利用者関係情報は前記利用者IDを含んでもよい。前記サーバは、さらに前記係員端末と通信可能であって、前記利用者関係情報のうち、少なくとも、前記利用者IDと、前記利用者画像と、を含む呼出指示を前記係員端末に送信する呼出指示送信部をさらに備えていてもよい。前記係員端末は、係員端末表示部と、前記サーバから、前記呼出指示を受信する呼出指示受信部と、前記呼出指示に含まれる前記利用者IDと、前記利用者画像と、に基づいて、前記係員端末表示部に、前記利用者画像及び前記利用者IDを含む情報を表示させる、第3の表示制御部と、を備えてもよい。
【0020】
この構成によると、例えば、サーバが、未搭乗客の利用者関係情報のうち、少なくとも、利用者IDと利用者画像とを含む呼出指示を係員端末に送信することにより、係員端末の係員端末表示部に、当該未搭乗客の利用者画像及び利用者IDを含む情報を表示させることができる。出発空港内の係員は、係員端末表示部に表示された情報を見ることで、未搭乗客の顔、利用者ID(例えば氏名等)を把握し得る。従って、例えば、サーバが、未搭乗客が存在する可能性の高いエリアにいる係員が所持する係員端末に対して呼出指示を送信するようにすれば、係員は、近傍に未搭乗客が存在することを把握することができる上、係員端末表示部に表示された情報を見ることで、未搭乗客に関する情報(顔、氏名等)も把握することができる。未搭乗客を含む所望の利用者の捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生を効果的に抑制し得る。
【0021】
前記呼出指示は、前記利用者IDと、前記利用者画像と、に加え、前記搭乗受付機器の設置地点と前記搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲のうち、前記利用者IDに対応する前記利用者が存在する可能性が高い特定範囲を示す特定範囲情報をさらに含んでもよい。前記第3の表示制御部は、前記呼出指示に含まれる前記利用者IDと、前記利用者画像と、前記エリア情報と、に基づいて、前記係員端末表示部に、前記利用者画像及び前記利用者IDを含む情報に加え、前記特定範囲に関係する情報を表示させてもよい。
【0022】
この構成によると、係員端末の係員端末表示部に、当該未搭乗客の利用者画像及び利用者IDを含む情報ともに、特定範囲に関係する情報を表示させることができる。そのため、出発空港内の係員は、係員端末表示部を見ることで、未搭乗客の顔、利用者ID(例えば氏名等)に加え、当該未搭乗客が存在する可能性が高い特定範囲を把握し得る。未搭乗客を含む所望の利用者の捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生を効果的に抑制し得る。
【0023】
前記出発空港のうち、前記搭乗受付機器の設置地点と前記搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内の複数の地点に設けられ、前記サーバと通信可能な複数個の監視機器がさらに備えられていてもよい。前記搭乗受付機器は、さらに、前記利用者が所持する記録媒体に記録されている前記利用者の顔の特徴点を表す特徴点データを取得する特徴点データ取得部をさらに備えていてもよい。前記利用者関係情報は、前記タグ情報に加えて前記特徴点データを含んでいてもよい。前記複数個の監視機器のそれぞれは、所定の撮影範囲を撮影して画像を取得する撮影部と、撮影部が撮影した画像に、前記サーバの前記メモリに記憶されている前記特徴点データが表す前記利用者と同一人物の画像である特定画像が含まれる特定の場合に、前記特徴点データを含む前記利用者関係情報の一部と、当該監視機器の設置地点を示す地点情報と、前記特定画像の撮影時刻を示す時刻情報と、を前記サーバに送信する監視送信部と、を備えていてもよい。前記記憶制御部は、前記複数個の監視機器のそれぞれから、前記利用者関係情報の一部と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を受信する場合に、前記利用者関係情報と、前記地点情報と、前記時刻情報と、を対応付けて前記メモリに記憶させてもよい。
【0024】
この構成によると、サーバは、特徴点データを含む利用者関係情報と、地点情報と、時刻情報と、を対応付けてメモリに記憶させることができる。この構成による場合も、サーバの管理者は、メモリに記憶された利用者関係情報と、地点情報と、時刻情報と、を閲覧することで、各利用者が、搭乗受付機器の設置地点と搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内の複数の地点のうち、どの時刻にどの地点に滞在したのかを確認することができる。そのため、例えば、複数個の監視機器のうちの一つを搭乗ゲートに配置しておけば、サーバの管理者は、所定時刻までに搭乗ゲートに到着していない利用者(即ち未搭乗客)を特定するとともに、その未搭乗客が搭乗受付機器の設置地点と搭乗予定機への搭乗地点の間の範囲内のうちのどのエリアに滞在しているのかを把握することができる。未搭乗客の特定及び捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機の出発時間の遅延の発生をさらに効果的に抑制し得る。
【0025】
さらに、上記の構成によると、利用者関係情報は特徴点データを含んでいる。一般的に言って、特徴点データは利用者の顔を撮影した顔画像そのものよりもデータ量が小さい。そのため、利用者関係情報を記憶するサーバの処理負荷が小さく済む。また、監視機器が、撮影部が撮影する画像に、特徴点データが表す利用者と同一人物の画像である特定画像が含まれるか否かの判定を行う場合にも、利用者の顔に基づいて事前に抽出された特徴点を表す特徴点データを利用して行えば、事前に撮影された利用者の顔画像と、撮影部が撮影した画像と、を比較して行う場合に比べて監視機器の処理負荷が少なく済む。そのため、判定結果をより早く得ることができる。このように、上記の構成によると、特徴点データを利用することで、各機器の処理負荷を小さくすることができる。更に、個人情報保護の観点からも、個人情報は本人が所持管理するほうが望ましい。また、上記の「記録媒体」は、例えば、利用者が所持するパスポートや免許証等の身分証明書、搭乗券、チケット、各種カード等の媒体など、特徴点データを記録可能な任意の媒体を含む。
【0026】
到着空港のうち、前記搭乗予定機から前記手荷物が搬出される搬出地点に設けられる搬出管理機器と、前記利用者が携帯する利用者端末と、をさらに備えてもよい。前記利用者関係情報は、前記利用者IDを含んでもよい。前記利用者IDは、前記利用者端末の通信先を示す通信先情報を含んでもよい。前記サーバは、さらに前記搬出管理機器と通信可能であってもよい。前記搬出管理機器は、前記搭乗予定機から前記搬出地点に搬出された前記手荷物に取り付けられた前記荷物タグの前記RFタグと無線通信を実行することにより、前記RFタグに記録されている前記タグ情報を読み取る搬出リーダ部と、前記タグ情報を前記サーバに送信する搬出送信部と、を備えていてもよい。前記サーバ受信部は、前記搬出管理機器から前記タグ情報をさらに受信してもよい。前記サーバは、前記積載受付機器から受信した前記タグ情報に含まれる前記利用者ID、前記搭乗券ID、及び、前記手荷物IDのうちの少なくとも一つと一致する情報を含む前記メモリ内の前記利用者関係情報を特定し、特定された前記利用者関係情報に含まれる前記通信先情報を宛先として、到着予定信号を送信する予定信号送信部をさらに備えていてもよい。前記利用者端末は、報知部と、前記サーバから前記通信先情報を宛先として送信された前記到着予定信号を受信する予定信号受信部と、前記到着予定信号が受信される場合に、前記報知部に、前記手荷物が前記利用者の近傍に到着するまでの所要時間を報知するための報知動作を実行させる報知制御部と、を備えていてもよい。
【0027】
この構成によると、利用者端末が報知動作を実行することによって、利用者は、到着空港において、自身の手荷物が近傍に到着するまでの所要時間を把握することができる。そのため、利用者は、自身の手荷物が近傍に到着する時刻を予測することができるため、適切なタイミングで自身の手荷物を受け取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】空港管理システム2のうちの出発空港内システム2aの概略を示す説明図。
図2】空港管理システム2のうちの到着空港内システム2bの概略を示す説明図。
図3】搭乗受付機器10の構成を示すブロック図。
図4】セキュリティゲート60の構成及び端末機器80の構成を示すブロック図。
図5】ロビー監視機器100の構成を示すブロック図。
図6】搭乗ゲート110の構成及び端末機器130の構成を示すブロック図。
図7】係員端末150の構成を示すブロック図。
図8】係員端末150に表示される呼出画面400の一例を示す説明図。
図9】積載受付機器170の構成を示すブロック図。
図10】作業員端末190の構成を示すブロック図。
図11】作業員端末190に表示される荷下ろし画面500の一例を示す説明図。
図12】サーバ300の構成を示すブロック図。
図13】データベース314の記憶内容の一例を示す説明図。
図14】搬出管理機器220の構成を示すブロック図。
図15】利用者端末260の構成を示すブロック図。
図16】利用者端末260に表示される報知画面600の一例を示す説明図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
(第1実施例)
(空港管理システム2の構成;図1図2
図1図2に示す本実施例の空港管理システム2は、出発空港において、飛行機に搭乗する利用者(搭乗予定客。図中の符号C1等)を管理するとともに、出発空港及び到着空港において、飛行機に搭乗する利用者が搭乗予定機に預けた手荷物(図中の符号B1~B3等)を管理するためのシステムである。図1図2に示すように、本実施例の空港管理システム2は、出発空港に設けられる出発空港内システム2aと、到着空港に設けられる到着空港内システム2bと、を備える。
【0030】
図1に示すように、出発空港内システム2aは、出発空港内において利用者及び手荷物を管理するシステムである。出発空港内システム2aは、搭乗受付機器10と、セキュリティゲート60と、端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110と、端末機器130と、係員端末150と、積載受付機器170と、作業員端末190と、サーバ300とを備える。図2に示すように、到着空港内システム2bは、搬出管理機器220と、利用者端末260と、サーバ300とを備える。図1図2に示す空港管理システム2を構成する各機器10、60、80、100、110、130、150、170、190、220、260は、ネットワーク4(図3図12参照)を介してサーバ300と通信可能である。また、セキュリティゲート60と端末機器80は相互に直接通信可能である。また、搭乗ゲート110と端末機器130も相互に直接通信可能である。
【0031】
図1に示すように、出発空港内システム2aのうち、搭乗受付機器10は、出発空港のチェックインエリア内に設けられる。セキュリティゲート60、端末機器80、複数個のロビー監視機器100、搭乗ゲート110、端末機器130、及び、係員端末150は、いずれも搭乗ロビーBL内に設けられる。搭乗ロビーBL内は、セキュリティゲート60を通過した利用者が、搭乗予定機PDに搭乗するための搭乗ゲート110を通過するまでの間に滞在するロビーであり、搭乗受付機器10によるチェックイン、及び、セキュリティゲート60における各種チェック(チケットチェック、保安検査等)を終了した利用者のみが立ち入ることができるロビーである。積載受付機器170、及び、作業員端末190は、搭乗予定機PDに手荷物(図中のB1~B3等)を積載するための積載地点に配置される。出発空港内システム2aのサーバ300は、出発空港の任意の場所(例えば管理棟等)に配置される。
【0032】
図2に示すように、到着空港内システム2bのうち、搬出管理機器220は、到着空港に到着した到着機PAから手荷物が搬出される搬出地点に配置される。利用者端末260は、到着機PAから降り、到着ロビーに設けられたターンテーブルTTの周辺に待機している利用者(図中の符号C1等)によって携帯されている。到着空港内システム2bのサーバ300は、到着空港の任意の場所(例えば管理棟等)に配置される。
【0033】
上記の通り、出発空港内システム2aのサーバ300(図1参照)と、到着空港内システム2bのサーバ300(図2参照)とは、物理的には別個に構成されている。ただし、出発空港内システム2aのサーバ300と到着空港内システム2bのサーバ300とは、ネットワーク4(図3等参照)を介して相互に同期されており、機能的には1個のサーバ300として機能する。そのため、以下では出発空港内システム2aのサーバ300と、到着空港内システム2bのサーバ300とを区別せずに単にサーバ300と呼ぶ。
【0034】
(搭乗受付機器10;図1図3
図1に示すように、搭乗受付機器10は、搭乗予定機PDによるフライトを予約している利用者C1がチェックインを行って搭乗券を受け取ると共に、手荷物B1を機内に預けるための手続を行うための機器である。他の例では、搭乗受付機器10は、利用者C1がチェックインを行うためのチェックイン機器と、利用者C1が手荷物B1を預けるためのセルフバッグドロップ(SBD:Self Bag Dropの略)機器と、の2つの機器によって構成されていてもよい。
【0035】
図3に示すように、搭乗受付機器10は、表示部12と、操作部14と、情報コード読取部16と、第1カメラ20と、スキャン部22と、搭乗券出力部24と、通信インターフェース26と、第2カメラ30と、荷物タグ出力部32と、受け入れ部34と、を備える。以下では、インターフェースのことを「I/F」と表記する。
【0036】
表示部12は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部14は、複数のキーを備える。利用者C1は、操作部14を操作することによって様々な指示を搭乗受付機器10に入力することができる。また、本実施例では、表示部12はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。以下の「操作部14」という表現は、操作部14そのものと、タッチパネルである表示部12と、の双方を含む意味である。
【0037】
情報コード読取部16は、二次元コード等の情報コードを読み取り、情報コードに記録された情報を取得するための読取装置である。例えば、利用者C1は、搭乗券の予約情報が記録された情報コードを情報コード読取部16に読み取らせ、各種情報を搭乗受付機器10に入力することができる。
【0038】
ICチップ読取部18は、利用者C1が所持する携帯端末等に内蔵されるICチップと近距離無線通信を実行することによってICチップを読み取り、ICチップに記録された情報を取得するための読取装置である。例えば、利用者C1は、搭乗券の予約情報が記録されたICチップが内蔵された携帯端末等をICチップ読取部18に近づけてICチップを読み取らせ、各種情報を搭乗受付機器10に入力することができる。
【0039】
第1カメラ20は、搭乗受付機器10の前に立った利用者C1の顔を含む範囲を撮影して利用者画像(図13の符号322参照)を取得するための撮影装置である。第1カメラ20は、前面から利用者C1を撮影するカメラと、側面から利用者C1を撮影するカメラと、の複数個のカメラを含んでいてもよい。
【0040】
スキャン部22は、CCD(固体撮像素子)、CIS(密着イメージセンサ)等のスキャン機構である。スキャン部22は、利用者C1が所持するパスポートをスキャンし、パスポートのスキャン画像を生成する。
【0041】
搭乗券出力部24は、利用者C1が各種情報の入力を終えた後に、搭乗券を出力する装置である。搭乗券には、当該利用者C1が入力した各種情報の一部を含む様々な情報(例えば、氏名、利用者C1の連絡先、搭乗便名、行き先、出発時間、座席番号、搭乗ゲート番号、航空会社が当該利用者C1の各種情報に対応付けて割り当てるユニークな搭乗券ID等)が表示される。
【0042】
通信I/F26は、ネットワーク4(例えばインターネット)に接続される。
【0043】
第2カメラ30は、利用者C1が搭乗予定機PDに預けることを希望する手荷物B1を撮影して手荷物画像(図13の符号324参照)を取得するための撮影装置である。図1の例では利用者C1は手荷物B1のみを預ける様子を図示しているが、利用者C1が複数個の手荷物を預ける場合、第2カメラ30は、各手荷物を撮影して手荷物画像を取得する。本実施例の第2カメラ30は、搭乗受付機器10の前の所定範囲に置かれた手荷物B1を撮影することができるが、他の例では、第2カメラ30は、受け入れ部34に載せた状態の手荷物B1を撮影してもよい。
【0044】
図3の荷物タグ出力部32は、預ける手荷物B1に取り付けるための荷物タグ50を出力するための装置である。荷物タグ50は、手荷物B1の把持部等に括り付けて取り付けることができる帯状の媒体である。荷物タグ50の表面には、利用者C1が入力した各種情報の一部を含む様々な情報(例えば、氏名、連絡先、搭乗便名、到着先、航空会社が当該利用者C1の各種情報に対応付けて割り当てるユニークな手荷物ID等)が表示される。
【0045】
図3に示すように、本実施例の荷物タグ50は、RFタグ52を内蔵している。本実施例のRFタグ52は、RFID(Radio Frequency Identifierの略)方式に従った無線通信を実行可能なパッシブタグである。荷物タグ出力部32は、荷物タグ50を出力する際、RFタグ52内に、上記の手荷物IDを含む様々な情報を記録させる。従って、荷物タグ出力部32から出力された荷物タグ50に内蔵されるRFタグ52には、手荷物IDを含む様々な情報が記録されている。利用者C1は、荷物タグ出力部32から出力された荷物タグ50を預ける手荷物B1に取り付ける。
【0046】
受け入れ部34は、荷物タグ50を取り付けた手荷物B1を受け入れ、搭乗予定機PDに積載するための積載地点に向けて搬送するための装置である。図1に示すように、受け入れ部34は、受け入れた手荷物B1を搬送するためのコンベア(搬送装置)を備えている。受け入れ部34は、手荷物B1の重量及びサイズを計測可能であってもよい。
【0047】
制御部40は、メモリ42に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ42は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部40が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ42は、制御部40が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0048】
本実施例では、制御部40は、操作部14で入力された利用者C1の各種情報、情報コード読取部16が情報コードを読み取ることによって取得した利用者C1の各種情報、ICチップ読取部18がICチップを読み取ることによって取得した利用者C1の各種情報を取得する。また、制御部40は、第1カメラ20が撮影した利用者画像を取得する。制御部40は、スキャン部22がスキャンしたパスポートのスキャン画像を取得する。制御部40は、パスポートのスキャン画像から利用者C1の写真画像を抽出するともに、氏名、パスポート番号等の各種文字情報を抽出する。そして、制御部40は、抽出した利用者C1の写真画像と第1カメラ20が撮影した利用者画像とを比較し、パスポートの写真の人物と、搭乗受付機器10の前にいる人物とが同一人物であることを確認する。また、制御部40は、抽出した文字情報と、操作部14、情報コード読取部16、ICチップ読取部18から取得された各種情報とを比較し、各種情報に含まれる利用者の個人情報(氏名、パスポート番号等)がパスポートに記載された情報と一致することを確認する。
【0049】
次いで、制御部40は、操作部14、情報コード読取部16、ICチップ読取部18から取得された各種情報(例えば氏名、連絡先、搭乗便名、座席番号、出発時間等)と、パスポートのスキャン画像から抽出された各種情報(例えばパスポート番号等)と、を含む利用者データを生成する。言い換えると、利用者データは、利用者を識別するための各種情報を含む。そして、制御部40は、当該利用者データ及び第1カメラ20から取得された利用者画像に対応するユニークな搭乗券IDを生成する。制御部40は、搭乗券出力部24に、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部と、を表示した搭乗券を出力させる。これにより、利用者C1は、搭乗券を受け取ることができる。
【0050】
さらに、制御部40は、第2カメラ30が撮影した手荷物画像を取得する。制御部40は、上記の利用者データ及び搭乗券IDに対応する手荷物IDを生成する。制御部40は、荷物タグ出力部32に、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部と、をRFタグ52に記録させるとともに、荷物タグ50の表面にも表示させる。RFタグ52に記録された上記情報のことを以下では「タグ情報」と呼ぶ場合がある。そして、制御部40は、荷物タグ出力部32に荷物タグ50を出力させる。これにより、利用者C1は、荷物タグ50を受け取ることができる。そして、利用者C1は、荷物タグ50を手荷物B1に取り付けて、受け入れ部34に載せる。受け入れ部34は、載せられた手荷物B1を積載地点に向けて搬送する。
【0051】
制御部40は、利用者データ(即ち利用者を識別する各種情報)、利用者画像、搭乗券ID、手荷物画像、及び、手荷物IDを含む利用者関係情報を生成し、通信I/F26及びネットワーク4を介して、利用者関係情報をサーバ300に送信する。これにより、後述の通り、サーバ300のデータベース314内に、利用者C1に関する搭乗客データ(図13の符号320a)が記憶される。これ以後、本システム内の各デバイスが、データベース314内に記憶された利用者C1に関する搭乗客データを参照して各種処理を実行することができる。
【0052】
以上の処理がすべて行われることで、利用者C1による搭乗受付機器10を用いたチェックインが完了する。
【0053】
(セキュリティゲート60及び端末機器80;図1図4
図1に示すように、セキュリティゲート60及び端末機器80は、搭乗ロビーBLの入口付近のエリアA1内に設けられている。セキュリティゲート60は、チェックイン処理を行った後の利用者C1が搭乗ロビーBLに入場しようとする際にチケットチェック、保安検査等を行うためのゲート機器である。端末機器80は、保安係員ST1が検査状況を監視するための端末機器であり、セキュリティゲート60の近傍に設置されている端末機器である。本実施例では、セキュリティゲート60と端末機器80とは別個の機器として構成されているが、他の例では、セキュリティゲート60は、端末機器80の機能も併せて実行可能に構成されていてもよい。
【0054】
図4に示すように、セキュリティゲート60は、カメラ62と、情報コード読取部64と、ICチップ読取部66と、スキャン部68と、通信I/F69と、制御部70と、メモリ72と、を備える。
【0055】
カメラ62は、セキュリティゲート60を通過しようとする利用者C1の顔を含む範囲を撮影して利用者画像(図13の符号322参照)を取得するための撮影装置である。カメラ62は、前面から利用者C1を撮影するカメラと、側面から利用者C1を撮影するカメラの複数個のカメラを含んでいてもよい。
【0056】
情報コード読取部64は、二次元コード等の情報コードを読み取り、情報コードに記録された情報を取得するための読取装置である。例えば、利用者C1は、搭乗券に表示された情報コードを情報コード読取部64に読み取らせ、各種情報(例えば、搭乗券ID、利用者データの一部)をセキュリティゲート60に入力することができる。
【0057】
ICチップ読取部66は、利用者C1が所持する携帯端末等に内蔵されるICチップと近距離無線通信を実行することによってICチップを読み取り、ICチップに記録された情報を取得するための読取装置である。例えば、利用者C1は、紙媒体の搭乗券の代わりに、ICチップに搭乗券と同じ情報が記録された携帯端末を所持する場合がある。その場合、利用者C1は、搭乗券を情報コード読取部64に読み取らせることに代えて、携帯端末をICチップ読取部66に近づけてICチップ読み取らせることにより、各種情報をセキュリティゲート60に入力することができる。
【0058】
スキャン部68は、CCD、CIS等のスキャン機構である。スキャン部68は、利用者C1が所持するパスポートをスキャンし、パスポートのスキャン画像を生成する。
【0059】
通信I/F69は、ネットワーク4に接続されている。さらに、通信I/F69は、端末機器80の通信I/F86と直接通信可能に有線接続されている。
【0060】
制御部70は、メモリ72に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ72は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部70が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ72は、制御部70が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。また、メモリ72は、自機の設置エリアであるエリアA1を示すエリア情報を記憶している。
【0061】
図4に示すように、端末機器80は、表示部82と、操作部84と、通信I/F86と、制御部90と、メモリ92と、を備える。
【0062】
表示部82は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部84は、キーボード及びマウスを備える。保安係員ST1は、操作部84を操作することによって様々な指示を端末機器80に入力することができる。また、表示部82はタッチパネルとして構成されていてもよく、操作部84としても機能してもよい。
【0063】
通信I/F86は、ネットワーク4に接続されている。また、通信I/F86は、セキュリティゲート60の通信I/F69と直接通信可能に有線接続されている。
【0064】
制御部90は、メモリ92に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ92は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部90が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ92は、制御部90が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。また、メモリ92は、自機の設置エリアであるエリアA1を示すエリア情報を記憶している。
【0065】
本実施例では、セキュリティゲート60の制御部70は、情報コード読取部64又はICチップ読取部66が取得した利用者C1の各種情報(利用者データ、搭乗券ID、手荷物ID等)を取得する。また、制御部70は、カメラ62が撮影した利用者画像を取得する。また、制御部70は、スキャン部68がスキャンしたパスポートのスキャン画像を取得する。制御部70は、取得した各情報及び各画像を、通信I/F69を介して端末機器80に送信する。
【0066】
端末機器80の制御部90は、通信I/F86を介して、セキュリティゲート60から、セキュリティゲート60が取得した各情報及び各画像を取得する。制御部90は、ネットワーク4を介してサーバ300のデータベース314にアクセスし、セキュリティゲート60から取得した各情報(利用者C1の氏名等)を含む搭乗客データ(図13の符号320a参照)を特定する。制御部90は、特定された搭乗客データを読み出す。そして、制御部90は、セキュリティゲート60から取得した各情報(利用者C1の氏名等)と、搭乗客データに含まれる各情報とが一致することを確認する。また、制御部90は、パスポートのスキャン画像から利用者C1のパスポート番号等を抽出し、搭乗客データに含まれるパスポート番号等と一致することを確認する。さらに制御部90は、セキュリティゲート60から取得した利用者画像と、搭乗客データに含まれる利用者画像とを比較(具体的には、両画像の利用者の顔の特徴点同士を比較)し、セキュリティゲート60の前に存在する人物が、搭乗受付機器10でチェックインを行った人物と同一人物であることを確認する。
【0067】
確認が終わると、制御部90は、利用者C1がセキュリティゲート60を通過することを許可する許可動作を行う。その際、制御部90は、自機の設置エリアであるエリアA1を示すエリア情報と、この時点の時刻を表わす時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を対応付けて、通信I/F86及びネットワーク4を介してサーバ300に送信する。これにより、サーバ300のデータベース314内の利用者C1に関係する搭乗客データ(図13の符号320a参照)に、利用者C1がエリアA1に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報が追加される。
【0068】
以上の処理に加え、所定の公知の保安検査等がすべて行われると、利用者C1は、搭乗ロビーBL内に入場することができる。搭乗ロビーBLに入場した利用者C1は、基本的には、搭乗開始時刻までに搭乗ゲート110に到着できればよく、搭乗ロビーBL内を移動したり、搭乗ロビーBL内の店舗で買い物や食事をしたりして過ごす。
【0069】
(ロビー監視機器100;図1図5
図1に示すように、搭乗ロビーBL内には、複数個のロビー監視機器100が設けられる。ロビー監視機器100は、自機の設置エリア内に滞在する利用者を監視するための機器である。図1の例では、4個のロビー監視機器100が設けられており、それぞれ、搭乗ロビーBL内のエリアA2、A3、A4、A5の各エリア内を監視する。
【0070】
各ロビー監視機器100は、同様の構成を有する。図5に示すように、ロビー監視機器100は、カメラ102と、通信I/F104と、制御部106と、メモリ108と、を備える。
【0071】
カメラ102は、自機が設置されているエリア内を撮影する。例えば、エリアA2内に設置されたロビー監視機器100のカメラ102は、エリアA2内の全域を撮影する。通信I/F104は、ネットワーク4に接続されている。制御部106は、メモリ108に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ108は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部106が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ108は、制御部106が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。また、メモリ108は、自機の設置エリアを示すエリア情報を記憶している。例えば、エリアA2内に設置されたロビー監視機器100のメモリ108は、エリアA2を示すエリア情報を記憶している。
【0072】
ロビー監視機器100の制御部106は、カメラ102が撮影する設置エリア内の画像を監視する。カメラ102が撮影する画像内に利用者の画像が含まれる場合、当該利用者の画像から顔の特徴点を抽出する。同時に、制御部106は、通信I/F104及びネットワーク4を介してサーバ300のデータベース314にアクセスし、抽出された特徴点と共通する特徴点を有する利用者画像(即ち、カメラ102が撮影する画像内に含まれる利用者の画像と同じ人物の画像)を含む搭乗客データを特定する。この場合、制御部106は、自機の設置エリアを示すエリア情報と、この時点の時刻を表わす時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を対応付けて、通信I/F104及びネットワーク4を介してサーバ300に送信する。これにより、サーバ300のデータベース314内の当該利用者に関係する搭乗客データ(例えば、図13における利用者C1に関係する搭乗客データ230a)に、当該利用者が設置エリア内に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報が追加される。
【0073】
(搭乗ゲート110及び端末機器130;図1図6
図1に示すように、搭乗ゲート110及び端末機器130は、搭乗ロビーBLのうち、搭乗予定機PDへの搭乗口付近のエリアA6内に設けられている。搭乗ゲート110は、搭乗予定機PDに搭乗する予定の利用者C1が搭乗予定機PDに搭乗する際に、最終のチケットチェック及び本人確認を行うためのゲート機器である。端末機器130は、搭乗係員(航空会社のグランドスタッフ)ST3がチェック状況を監視するための端末機器であり、搭乗ゲート110の近傍に設置されている端末機器である。本実施例では、搭乗ゲート110と端末機器130とは別個の機器として構成されているが、他の例では、搭乗ゲート110は、端末機器130の機能も併せて実行可能に構成されていてもよい。
【0074】
図6に示すように、搭乗ゲート110は、カメラ112と、情報コード読取部114と、ICチップ読取部116と、スキャン部118と、通信I/F119と、制御部120と、メモリ122と、を備える。
【0075】
カメラ112は、搭乗ゲート110を通過しようとする利用者C1の顔を含む範囲を撮影して利用者画像(図13の符号322参照)を取得するためのカメラである。カメラ112は、前面から利用者C1を撮影するカメラと、側面から利用者C1を撮影するカメラの複数個のカメラを含んでいてもよい。
【0076】
情報コード読取部114は、二次元コード等の情報コードを読み取り、情報コードに記録された情報を取得するための読取部である。例えば、利用者C1は、搭乗券に表示された情報コードを情報コード読取部114に読み取らせ、各種情報(例えば、搭乗券ID、利用者データの一部)を搭乗ゲート110に入力することができる。
【0077】
ICチップ読取部116は、利用者C1が所持する携帯端末等に内蔵されるICチップと近距離無線通信を実行することによってICチップを読み取り、ICチップに記録された情報を取得するための読取部である。利用者C1は、搭乗券を情報コード読取部114に読み取らせることに代えて携帯端末をICチップ読取部66に近づけてICチップ読み取らせ、各種情報を搭乗ゲート110に入力することができる。
【0078】
スキャン部118は、CCD、CIS等のスキャン機構である。スキャン部118は、利用者C1が所持するパスポートをスキャンし、スキャン画像を生成する。
【0079】
通信I/F119は、ネットワーク4に接続されている。また、通信I/F119は、端末機器130の通信I/F136と直接通信可能に有線接続されている。
【0080】
制御部120は、メモリ122に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ122は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部120が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ122は、制御部120が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。また、メモリ122は、自機の設置エリアであるエリアA6を示すエリア情報を記憶している。
【0081】
図6に示すように、端末機器130は、表示部132と、操作部134と、通信I/F136と、制御部140と、メモリ142と、を備える。
【0082】
表示部132は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部134は、キーボード及びマウスを備える。搭乗係員ST3は、操作部134を操作することによって様々な指示を端末機器130に入力することができる。また、表示部132はタッチパネルとして構成されていてもよく、操作部134としても機能してもよい。
【0083】
通信I/F136は、ネットワーク4に接続されている。また、通信I/F136は、搭乗ゲート110の通信I/F119と直接通信可能に有線接続されている。
【0084】
制御部140は、メモリ142に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ142は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部140が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ142は、制御部140が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。また、メモリ142は、自機の設置エリアであるエリアA6を示すエリア情報を記憶している。
【0085】
本実施例では、搭乗ゲート110の制御部120は、情報コード読取部114又はICチップ読取部116が取得した利用者C1の各種情報(利用者データ、搭乗券ID、手荷物ID等)を取得する。また、制御部120は、カメラ112が撮影した利用者画像を取得する。また、制御部120は、スキャン部118がスキャンしたパスポートのスキャン画像を取得する。制御部120は、取得した各情報及び各画像を、通信I/F119を介して端末機器130に送信する。
【0086】
端末機器130の制御部140は、通信I/F136を介して、搭乗ゲート110から、搭乗ゲート110が取得した各情報及び各画像を取得する。制御部140は、ネットワーク4を介してサーバ300のデータベース314にアクセスし、搭乗ゲート110から取得した各情報(利用者C1の氏名等)を含む搭乗客データ(図13の符号320a参照)を特定する。制御部140は、特定された搭乗客データを読み出す。そして、制御部140は、搭乗ゲート110から取得した各情報(利用者C1の氏名等)と、搭乗客データに含まれる各情報とが一致することを確認する。また、制御部140は、パスポートのスキャン画像から利用者C1のパスポート番号等を抽出し、搭乗客データに含まれるパスポート番号等と一致することを確認する。さらに制御部140は、搭乗ゲート110から取得した利用者画像と、搭乗客データに含まれる利用者画像とを比較(具体的には、両画像の利用者の顔の特徴点同士を比較)し、搭乗ゲート110の前に存在する人物が、搭乗受付機器10でチェックインを行った人物と同一人物であることを確認する。
【0087】
確認が終わると、制御部140は、利用者C1が搭乗ゲート110を通過することを許可する許可動作を行う。その際、制御部140は、自機の設置エリアであるエリアA6を示すエリア情報と、この時点の時刻を表わす時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を対応付けて、通信I/F136及びネットワーク4を介してサーバ300に送信する。これにより、サーバ300のデータベース314内の利用者C1に関係する搭乗客データ(図13の符号320a参照)に、利用者C1がエリアA6に滞在したことを示す情報、最新の滞在時刻を示す情報、及び、利用者C1が搭乗済みであることを示す情報、が追加される。
【0088】
以上の処理に加え、所定の公知の搭乗チェックがすべて行われると、利用者C1は、搭乗予定機PDに搭乗することができる。
【0089】
また、搭乗チェックの間、端末機器130の制御部140は、表示部132に、搭乗予定機PDに搭乗する予定のすべての利用者に関係する搭乗客データのリストを表示させることができる。搭乗係員ST3は、表示部132に表示されたリストを見ることで、搭乗済みの利用者と未搭乗の利用者とを把握することができる。また、搭乗係員ST3は、表示部132を見ることで、未搭乗の利用者が搭乗ロビーBLのどのエリアに滞在している可能性が高いのかを把握することもできる。
【0090】
搭乗係員ST3は、出発時刻が近くなっても搭乗ゲート110に到着しない利用者(以下では未搭乗客と呼ぶ場合がある)がいる場合、操作部134を操作して、当該未搭乗客の搭乗客データを指定し、当該未搭乗客を呼び出す(即ち、ロビー係員ST2に未搭乗客を捜索させ、搭乗ゲート110に適切に誘導させる)ための呼出操作を入力することができる。その場合、制御部140は、通信I/F136及びネットワーク4を介して、サーバ300に呼出信号を送信する。呼出信号は、当該未搭乗客の搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)を含む。その場合、後で詳しく説明するように、サーバ300は、ネットワーク4を介して、係員端末150に呼出指示を送信する。そして、係員端末150には呼出画面(図8の符号400参照)が表示される。
【0091】
さらに、搭乗係員ST3は、出発時刻までに搭乗ゲート110に到着する見込みがないと考えられる未搭乗客がいる場合、操作部134を操作して、当該未搭乗客の搭乗客データを指定し、既に搭乗予定機PDに積載されている当該未搭乗客の手荷物を搭乗予定機PDから下ろす(即ち、積載地点の作業員ST4に手荷物を捜索させ、搭乗予定機PDの外に出させる)ための荷下ろし操作を入力することができる。ここで、未搭乗客が出発時刻までに搭乗ゲート110に到着する見込みがない場合とは、例えば、未搭乗客が搭乗ゲート110から極端に離れた位置に滞在しており、仮に未搭乗客が急いで搭乗ゲート110に向かったとしても出発時刻までに搭乗ゲート110に到着する見込みがない場合等である。搭乗係員ST3が荷下ろし操作を入力する場合、制御部140は、通信I/F136及びネットワーク4を介して、サーバ300に荷下ろし信号を送信する。荷下ろし信号は、当該未搭乗客の搭乗客データの一部(例えば手荷物ID)を含む。その場合、後で説明するように、サーバ300は、ネットワーク4を介して、作業員端末190に荷下ろし指示を送信する。その場合、後で詳しく説明するように、サーバ300は、ネットワーク4を介して、作業員端末190に荷下ろし指示を送信する。そして、作業員端末190には荷下ろし画面(図11の符号500参照)が表示される。
【0092】
(係員端末150;図1図7図8
図1に示すように、係員端末150は、搭乗ロビーBL内に設けられる。具体的には、係員端末150は、搭乗ロビーBL内のロビー係員(航空会社のグランドスタッフ)ST2が携帯する携帯型の端末機器(例えばタブレット端末)である。係員端末150は、出発時刻が近くなっても搭乗ゲート110に現れない利用者(以下では未搭乗客と呼ぶ場合がある)に関する情報をロビー係員ST2に報知するための端末機器である。図1の例では、搭乗ロビーBL内に1個の係員端末150が配置されている様子を図示しているが、実際には、搭乗ロビーBL内には、複数のロビー係員ST2によってそれぞれ携帯される複数個の係員端末150が配置される。
【0093】
図7に示すように、係員端末150は、表示部152と、操作部154と、通信I/F156と、制御部160と、メモリ162と、を備える。
【0094】
表示部152は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部154は、複数のキーを備える。ロビー係員ST2は、操作部154を操作することによって様々な指示を係員端末150に入力することができる。また、本実施例では、表示部152はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。以下の「操作部154」という表現は、操作部154そのものと、タッチパネルである表示部152と、の双方を含む意味である。通信I/F156は、ネットワーク4に接続される。
【0095】
制御部160は、メモリ162に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ162は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部160が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ162は、制御部160が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0096】
本実施例では、制御部160は、サーバ300から、通信I/F156を介して、未搭乗客を呼び出すための呼出指示を受信する。その場合、制御部160は、呼出指示に含まれる搭乗客データの一部に基づいて、表示部152に呼出画面(図8参照)を表示させる。
【0097】
図8は、利用者C1を呼び出すための呼出指示が受信された場合に表示部152に表示される呼出画面400の一例である。図8に示すように、呼出画面400には、呼出指示に含まれる利用者C1の氏名、搭乗便名、行き先、席種、席番、出発時刻、搭乗ゲート番号等を示す情報が表示される。さらに、呼出画面400には、利用者画像322が表示される。さらに、呼出画面400には、利用者C1の推定滞在エリアを示す情報と、当該滞在エリアを図示したマップ410とが表示される。マップ410は、搭乗ロビーBLを模式的に表わす地図であり、利用者C1の推定滞在エリアに相当するエリア(図8の例ではエリアA4、A5)が顕著表示されている。ロビー係員ST2は、呼出画面400を見ることで、利用者C1を捜索して搭乗ゲート110へ速やかに案内すべきであることを把握することができるとともに、利用者C1の顔、及び、利用者C1の推定滞在エリアを把握することができる。ロビー係員ST2は、呼出画面400に表示された情報を参照しながら、利用者C1を捜索し、搭乗ゲート110へ案内することができる。
【0098】
(積載受付機器170;図1図9
図1に示すように、積載受付機器170は、搭乗予定機PDに手荷物(図中のB1~B3等)を積載するための積載地点に配置されている据え置き式の機器である。図1の例では、積載受付機器170は、手荷物B1~B3等を搭乗予定機PDに向けて搬送するための搬送装置の近傍に設けられている。変形例では、積載受付機器170は、作業員ST4が携帯可能な携帯式の機器であってもよい。その場合、積載受付機器170は、後述の作業員端末190と一体に構成されていてもよい。本実施例の積載受付機器170は、各手荷物に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部)を読み取り、読み取られた情報と、当該手荷物の搭乗予定機PDにおける積載位置に関係する積載位置関係情報と、を対応付けるための機器である。
【0099】
図1の例では、搬送装置によって搭乗予定機PDに搬送された手荷物B1~B3は、搭乗予定機PD内の貨物室のいずれかの場所(前方、中程、後方等)に直接積載される。このような積載方式をいわゆる「バラ積み方式」と呼ぶ。一般的には、このようなバラ積み方式は、搭乗予定機PDが小型機又は中型機の場合に採用される。一方、搭乗予定機PDが大型機である場合には、いわゆる「コンテナ方式」が採用される。コンテナ方式では、手荷物は、積載位置において複数個のコンテナのいずれかに積載される。そして、手荷物が積載された複数個のコンテナが、搭乗予定機PD内のコンテナ室に収容される。本実施例では、手荷物の積載方式にバラ積み方式が採用される場合を例として説明するが、手荷物の積載方式がコンテナ方式である場合も、各機器が実行する処理は基本的にバラ積み方式の場合とほぼ同様である。
【0100】
図9に示すように、積載受付機器170は、表示部172と、操作部174と、通信I/F176と、RFリーダライタ部178と、制御部180と、メモリ182と、を備えている。
【0101】
表示部172は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部174は、複数のキーを備える。作業員ST4は、操作部174を操作することによって様々な指示を積載受付機器170に入力することができる。また、本実施例では、表示部172はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。通信I/F176は、ネットワーク4に接続される。
【0102】
RFリーダライタ部178は、荷物タグ50のRFタグ52との間でRFID方式に従った無線通信を実行可能な装置である。RFリーダライタ部178は、通信範囲内に存在するRFタグ52との間で無線通信を実行することにより、RFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部)を読み取ることができるとともに、RFタグ52に積載位置関係情報を記録させることができる。
【0103】
制御部180は、メモリ182に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ182は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部180が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ182は、制御部180が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0104】
積載受付機器170の電源がオンされている間、制御部180は、RFリーダライタ部178に、通信範囲内に向けて電波を継続して出力させる。搬送装置によって搬送されてきた手荷物B1(利用者C1の手荷物)が通信範囲内に入ると、手荷物B1に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52が、RFリーダライタ部178から出力された電波を受信し、RFリーダライタ部178との間でRFID方式に従った無線通信が開始される。制御部180は、RFリーダライタ部178に、RFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部)を読み取らせる。そして、制御部180は、読み取られたタグ情報に対応する積載位置関係情報を生成する。制御部180は、既に搭乗予定機PDに積載済みの手荷物の数に基づいて、積載位置関係情報を生成する。制御部180は、生成された積載位置関係情報と、読み取られたタグ情報と、を対応付けて、通信I/F176を介してサーバ300に送信する。これにより、サーバ300のデータベース314内の利用者C1に関係する搭乗客データ(図13の符号320a参照)に、利用者C1の手荷物B1が搭乗予定機PDのエリアA12(図11参照)に搭載されたことを示す情報が追加される。さらに、制御部180は、RFリーダライタ部178に、生成された積載位置関係情報をRFタグ52に記録させる。
【0105】
その後、手荷物B1は、搬送装置によって引き続き搬送され、搭乗予定機PDに積載される。
【0106】
(作業員端末190;図1図10
図1に示すように、作業員端末190は、積載地点に設けられる。具体的には、作業員端末190は、積載地点の作業員(空港スタッフ)ST4が携帯する携帯型の端末機器(例えばハンディターミナル、タブレット端末等)である。作業員端末190は、出発時刻が近くなっても搭乗ゲート110に現れず、出発時刻までに搭乗ゲート110に到着する見込みのない未搭乗客の手荷物(即ち、搭乗予定機PDから下ろすべき手荷物)に関する情報を作業員ST4に報知するための端末機器である。
【0107】
図10に示すように、作業員端末190は、表示部192と、操作部194と、通信I/F196と、RFリーダ部198と、制御部200と、メモリ202と、を備える。
【0108】
表示部192は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部194は、複数のキーを備える。作業員ST4は、操作部194を操作することによって様々な指示を作業員端末190に入力することができる。また、本実施例では、表示部192はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。通信I/F196は、ネットワーク4に接続される。
【0109】
RFリーダ部198は、荷物タグ50のRFタグ52との間でRFID方式に従った無線通信を実行可能な装置である。RFリーダ部198は、通信範囲内に存在するRFタグ52との間で無線通信を実行することにより、RFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像、手荷物ID、搭乗券ID、利用者データの少なくとも一部、及び、積載受付機器170によって記録された積載位置関係情報)を読み取ることができる。本実施例では、RFリーダ部198は、RFタグ52に情報を記録するライタとしての機能を備えないが、変形例では、RFリーダ部198もライタとしての機能を備えていてもよい。
【0110】
制御部200は、メモリ202に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ202は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部200が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ202は、制御部200が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0111】
本実施例では、制御部200は、サーバ300から、通信I/F156を介して、未搭乗客の手荷物を下ろすための荷下ろし指示を受信する。その場合、制御部200は、荷下ろし指示に含まれる搭乗客データの一部に基づいて、表示部192に荷下ろし画面(図11参照)を表示させる。
【0112】
図11は、利用者C1の手荷物B1を下ろすための荷下ろし指示が受信された場合に表示部192に表示される荷下ろし画面500の一例である。図11に示すように、荷下ろし画面500には、荷下ろし指示に含まれる利用者C1の氏名、搭乗便名、行き先、手荷物ID等を示す情報が表示される。さらに、荷下ろし画面500には、手荷物画像324が表示される。さらに、荷下ろし画面500には、積載位置関係情報によって示される手荷物B1の積載位置を示す情報と、当該積載位置を図示したマップ510とが表示される。マップ510は、搭乗予定機PDの荷物室を模式的に表わす地図であり、手荷物B1の積載位置に相当するエリア(図11の例ではエリアA12)が顕著表示されている。作業員ST4は、荷下ろし画面500を見ることで、手荷物B1を捜索して速やかに搭乗予定機PDから下ろすべきであることを把握することができるとともに、手荷物B1の外観、及び、手荷物B1の積載位置を把握することができる。作業員ST4は、荷下ろし画面500に表示された情報を参照しながら、手荷物B1を捜索し、搭乗予定機PDから下ろすことができる。また、作業員ST4は、手荷物B1を搭乗予定機PDから下ろした後、作業員端末190の操作部194を操作して、所定の完了操作を行う。完了操作が行われると、作業員端末190の制御部200は、所定の荷下ろし完了通知をサーバ300に送信する。
【0113】
また、本実施例では、作業員ST4は、手荷物B1を捜索する際に、例えば操作部194を操作して、所望の手荷物ID(例えば手荷物B1の手荷物ID)を指定した上で、所定の捜索操作を入力することもできる。その場合、制御部200は、RFリーダ部198に、電波を出力させ、通信範囲内に向けて、指定された手荷物IDを含む捜索信号を送信する。指定された手荷物IDが記録されているRFタグ52が捜索信号を受信すると、RFタグ52は、記録されているタグ情報(即ち、手荷物ID、搭乗券ID、利用者データの少なくとも一部、及び、積載受付機器170によって記録された積載位置関係情報)を作業員端末190に向けて送信する。即ち、RFリーダ部198とRFタグ52との間で、RFID方式に従った無線通信が実行される。これにより、制御部200は、RFリーダ部198を介して、タグ情報を取得することができる。制御部200は、取得したタグ情報に含まれる積載位置関係情報に基づいて、積載位置関係情報によって示される手荷物B1の積載位置を示す情報と、当該積載位置を図示したマップ510と、を表示することができる。即ち、本実施例では、作業員ST4は、手荷物B1を捜索する際に、RFリーダ部198とRFタグ52との間で無線通信を実行させて、RFタグ52から積載位置関係情報を取得し、取得された積載位置関係情報に基づいて荷下ろし画面500内に手荷物B1の位置を表示させることもできる。これにより、作業員端末190は、サーバ300から荷下ろし指示を受信しない場合であっても、所望の手荷物の位置を示す荷下ろし画面を表示させることができる。
【0114】
(サーバ300;図1図2図12図13
サーバ300は、利用者ごとの搭乗客データを管理するための装置である。上記の通り、サーバ300は、出発空港と到着空港の両者に個別に設けられている(図1図2参照)が、相互にネットワーク4を介して同期され、1個のサーバとして機能している。
【0115】
図12に示すように、サーバ300は、表示部302と、操作部304と、通信I/F306と、制御部310と、メモリ312と、を備える。
【0116】
表示部302は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部304は、キーボード及びマウスを備える。システムの管理者(図示しない)は、操作部304を操作することによって様々な指示をサーバ300に入力することができる。通信I/F306は、ネットワーク4に接続されている。
【0117】
制御部310は、メモリ312に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ312は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部310が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。本実施例では、メモリ312内には、利用者ごとの搭乗客データが記憶されたデータベース314が構築されている。
【0118】
図13を参照して、データベース314の記憶内容について説明する。図13に示すように、データベース314には、利用者ごとの搭乗客データ320a~320cが記憶されている。図13の例では、搭乗客データ320aが、利用者C1の搭乗客データである。搭乗客データ320aは、利用者C1の氏名(「Taro YAMADA」)、パスポート番号(「TAXXXX」)、連絡先(「xx@yyy.com」)、搭乗便名及び行き先(「XX901 ロサンゼルス行き」)、席種(「エコノミー」)、席番(「18E」)、出発時刻(「10:50」)、搭乗ゲート(「20」)、搭乗券ID(「ABCDEFG」)、手荷物ID(「HIJKLMN」)、搭乗記録(「未」)、滞在記録(「A1:9:05」等)、推定滞在エリア(「A4~A5」)、及び、手荷物位置(「A12」)、の各情報を含む。また、搭乗客データ320aは、利用者C1の利用者画像322、及び、手荷物B1の手荷物画像324を含む。搭乗客データ320aでは、これらの各情報が互いに対応付けられている。
【0119】
出発空港において、サーバ300の制御部310は、以下の各処理を行う。
【0120】
利用者C1が搭乗受付機器10において上記のチェックイン処理を行うことに伴い、制御部310は、搭乗受付機器10から、利用者データ(利用者C1の氏名、パスポート番号等)、利用者画像322、搭乗券ID、手荷物画像324、及び、手荷物IDを含む利用者関係情報を受信する。この場合、制御部310は、データベース314内に、利用者C1に関する搭乗客データ320aを新たに生成する。なお、この時点では搭乗記録には未搭乗を示す「未」が対応付けられている(図13参照)。
【0121】
続いて、利用者C1がセキュリティゲート60においてチケットチェック、保安検査等を行うことに伴い、制御部310は、端末機器80から、エリアA1を示すエリア情報と、利用者C1がセキュリティゲート60の前に滞在している時点の時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を受信する。この場合、制御部310は、データベース314内の搭乗客データ320aに、利用者C1がエリアA1に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報(「9:05」)を追加する。
【0122】
続いて、利用者C1が搭乗ロビーBL内を移動し、搭乗ロビーBL内のロビー監視機器100のカメラ102によって撮影される毎に、制御部310は、ロビー監視機器100から、当該ロビー監視機器100の設置エリアを示すエリア情報と、その時点の時刻を表わす時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を受信する。この場合、制御部310は、データベース314内の搭乗客データ320aに、利用者C1が当該エリア(例えばエリアA2)に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報(例えば「9:10」)を追加する。また、制御部310は、最新の滞在時刻に対応するエリアの情報に基づいて、利用者C1の推定滞在エリア(例えば「A4~A5」)を特定する。制御部310は、特定した推定滞在エリア(例えば「A4~A5」)を示す情報を搭乗客データ320aに追加する。
【0123】
その後、利用者C1が搭乗予定機PDに搭乗するために搭乗ゲート110に到着すると、制御部310は、端末機器130から、エリアA6を示すエリア情報と、利用者C1が搭乗ゲート110の前に滞在している時点の時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、を受信する。この場合、制御部310は、データベース314内の搭乗客データ320aに、利用者C1がエリアA6に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報を追加する。また、制御部310は、搭乗客データ320aに、利用者C1が搭乗済みであることを示す情報をさらに追加する。具体的には、搭乗記録に搭乗済みを示す「済」が追加される。
【0124】
一方、搭乗受付機器10で預けられた手荷物B1は、積載地点に搬送される。積載地点に到着した手荷物B1は、搬送装置によって、搭乗予定機PDに向けて搬送される。手荷物B1が搬送される間に、手荷物B1に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52と、積載受付機器170のRFリーダライタ部178と、の間で、RFID方式に従った無線通信が実行される。この結果、制御部310は、積載受付機器170から、タグ情報(即ち、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部)と、積載位置関係情報と、を受信する。この場合、制御部310は、データベース314内の搭乗客データ320aに、利用者C1の手荷物B1が搭乗予定機PDのエリアA12(図11参照)に搭載されたことを示す情報を追加する。
【0125】
また、利用者C1が、出発時刻が近くなっても搭乗ゲート110に到着しない場合には、制御部310は、端末機器130から、利用者C1(即ち未搭乗客)を呼び出すための呼出信号を受信することができる。制御部310は、呼出信号を受信すると、データベース314を参照し、呼出信号に含まれる利用者C1の搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)に対応する搭乗客データ230aを特定する。そして、制御部310は、搭乗客データ230aの一部(具体的には、氏名、搭乗便名及び行き先、席種、席番、出発時刻、搭乗ゲート、推定滞在エリア、利用者画像322)を含む呼出指示を生成し、係員端末150に送信する。この際、制御部310は、呼出対象の未搭乗客の推定滞在エリアの近傍に配置されている係員端末150を送信先として指定した上で、呼出指示を送信するようにしてもよい。この結果、呼出指示を受信した係員端末150の表示部152には、利用者C1を呼び出すための呼出画面400(図8参照)が表示される。
【0126】
また、利用者C1が、出発時刻までに搭乗ゲート110に到着する見込みがないと考えられる場合には、制御部310は、端末機器130から、利用者C1の手荷物B1を搭乗予定機PDから下ろすための荷下ろし信号を受信することができる。制御部310は、荷下ろし信号を受信すると、荷下ろし信号に含まれる利用者C1の搭乗客データの一部(例えば手荷物ID)に対応する搭乗客データ230aを特定する。そして、制御部310は、搭乗客データ230aの一部(具体的には、氏名、搭乗便名及び行き先、手荷物ID、手荷物画像324、積載位置関係情報)を含む荷下ろし指示を生成し、係員端末150に送信する。この結果、荷下ろし指示を受信した作業員端末190の表示部192には、手荷物B1を下ろすための荷下ろし画面500(図11参照)が表示される。
【0127】
(搬出管理機器220;図2図14
図2に示すように、搬出管理機器220は、到着空港に到着した到着機PA(即ち、図1の搭乗予定機PDと同じ機体)から手荷物が搬出される搬出地点に配置されている据え置き式の機器である。搬出管理機器220は、各手荷物に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部)を読み取り、当該手荷物がターンテーブルTTの周辺(即ち手荷物の持ち主である利用者の近傍)に到着するまでの予想時間を通知するための機器である。
【0128】
図14に示すように、搬出管理機器220は、表示部222と、操作部224と、通信I/F226と、RFリーダ部228と、制御部230と、メモリ232と、を備える。
【0129】
表示部222は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部224は、複数のキーを備える。搬出作業を行う作業員(図示しない)は、操作部224を操作することによって様々な指示を搬出管理機器220に入力することができる。また、本実施例では、表示部222はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。通信I/F226は、ネットワーク4に接続される。
【0130】
RFリーダ部228は、荷物タグ50のRFタグ52との間でRFID方式に従った無線通信を実行可能な装置である。RFリーダ部228は、通信範囲内に存在するRFタグ52との間で無線通信を実行することにより、RFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像、手荷物ID、搭乗券ID、利用者データの少なくとも一部等)を読み取ることができる。本実施例では、RFリーダ部228は、RFタグ52に情報を記録するライタとしての機能を備えないが、変形例では、RFリーダ部228もライタとしての機能を備えていてもよい。
【0131】
制御部230は、メモリ232に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ232は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部230が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ232は、制御部230が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0132】
搬出管理機器220の電源がオンされている間、制御部230は、RFリーダ部228に、通信範囲内に向けて電波を継続して出力させる。搬送装置によって搬送されてきた手荷物B1(利用者C1の手荷物)が通信範囲内に入ると、手荷物B1に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52が、RFリーダ部228から出力された電波を受信し、RFリーダ部228との間でRFID方式に従った無線通信が開始される。制御部230は、RFリーダ部228に、RFタグ52に記録されたタグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部等)を読み取らせる。そして、制御部230は、読み取られたタグ情報を含む通知信号を、通信I/F226を介してサーバ300に送信する。その場合、後で詳しく説明するように、到着空港におけるサーバ300は、ネットワーク4を介して、到着空港に滞在する利用者C1が所持する利用者端末260に到着予定信号を送信する。そして、到着予定信号を受信した利用者端末260は、報知画面(図16の符号600参照)の表示を含む報知動作を実行する。
【0133】
その後、手荷物B1は、搬送装置によって引き続き搬送され、ターンテーブルTTに載せられる。ターンテーブルTTの近傍で待機する利用者C1は、ターンテーブルTTを搬送されてきた自身の手荷物B1を受け取ることができる。
【0134】
(利用者端末260;図2図15図16
図2に示すように、利用者端末260は、到着ロビーに設けられたターンテーブルTTの周辺に待機している利用者(図中の符号C1等)によって携帯されている端末機器である。利用者端末260は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット端末等である。利用者端末260の連絡先(例えばメールアドレス等)は、搭乗受付機器10におけるチェックイン処理時に利用者によって入力され、搭乗客データ230aに追加されている(図13の「xx@yyy.com」参照)。
【0135】
図15に示すように、利用者端末260は、表示部262と、操作部264と、通信I/F266と、スピーカ268と、制御部270、メモリ272と、を備える。
【0136】
表示部262は、様々な情報を表示するためのディスプレイである。操作部264は、複数のキーを備える。また、本実施例では、表示部262はタッチパネルとして構成されており、操作部としても機能する。通信I/F266は、ネットワーク4に接続される。スピーカ268は、音声を出力するための出力部である。
【0137】
制御部270は、メモリ272に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。メモリ272は、RAM、ROM等によって構成されており、制御部270が様々な処理を実行するためのプログラムを記憶している。また、メモリ272は、制御部270が様々な処理を実行する際に取得及び生成する各種情報を記憶するための記憶領域を備えている。
【0138】
本実施例では、利用者端末260の制御部270は、サーバ300から、通信I/F266を介して、利用者C1の手荷物B1の到着予定を報知するための到着予定信号を受信する。その場合、制御部270は、報知動作を行う。具体的には、制御部270は、到着予定信号に含まれる搭乗客データの一部に基づいて、表示部262に報知画面(図16参照)を表示させる。また、制御部270は、スピーカ268に所定の報知音を出力させる。
【0139】
図16は、利用者C1の手荷物B1の到着予定を報知するための到着予定信号が受信された場合に表示部262に表示される報知画面600の一例である。図16に示すように、報知画面600には、利用者C1に対して、手荷物が到着する予定時間(例えば「約5分後」等)を報知するためのメッセージ、搭乗便名、手荷物ID、及び、手荷物画像324等が含まれる。利用者C1は、報知画面600を見ることにより、自身の手荷物B1が約5分後にターンテーブルTTに到着する予定であることを把握することができる。
【0140】
(到着空港におけるサーバ300の制御部310の処理)
到着空港においてサーバ300の制御部310が実行する処理を説明しておく。
【0141】
到着機PAから手荷物B1が搬出されると、手荷物B1は、搬送装置によって、ターンテーブルTTに向けて搬送される。手荷物B1が搬送される間に、手荷物B1に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52と、搬出管理機器220のRFリーダ部228と、の間で、RFID方式に従った無線通信が実行される。この結果、制御部310は、搬出管理機器220から、タグ情報(即ち、手荷物画像と、手荷物IDと、搭乗券IDと、利用者データの少なくとも一部等)を含む通知信号を受信する。
【0142】
制御部310は、通知信号を受信すると、データベース314を参照し、通知信号に含まれる利用者C1のタグ情報の一部(例えば手荷物ID)に対応する搭乗客データ230aを特定する。そして、制御部310は、搭乗客データ230aの一部(具体的には、氏名、搭乗便名及び行き先、手荷物ID、手荷物画像324)を含む到着予定信号を生成し、搭乗客データ230aに含まれる連絡先(即ち、利用者C1が所持する利用者端末260の連絡先)を送信先として、到着予定信号を送信する。
【0143】
この結果、利用者端末260が到着予定信号を受信する。利用者端末260は、報知画面600(図16参照)の表示、報知音の出力等を含む報知動作を実行する。
【0144】
(作用効果)
以上、本実施例の空港管理システム2の構成と、各機器の制御部が実行する処理の内容を説明した。上記の通り、本実施例では、積載受付機器170は、積載地点に到着した手荷物B1に取り付けられた荷物タグ50のRFタグ52とRFID方式に従った無線通信を実行してタグ情報を読み取り、タグ情報と積載位置関係情報とをサーバ300に送信する。そのため、積載受付機器170は、積載地点に到着した手荷物B1の向きに関わらず、手荷物B1に取り付けられたRFタグ52との間で無線通信を実行可能であれば、タグ情報を読み取ることができる。そのため、従来のように、積載地点の作業員が、情報コードリーダを用いて、手荷物に取り付けられた荷物タグに表示された情報コードに記録された手荷物の情報を読み取る構成を採用する場合に比べて、作業員ST4の負担を軽減することができる。また、サーバ300は、利用者の氏名等を含む利用者データと、積載位置関係情報とを対応付けてデータベース314に記憶させることができる。即ち、サーバ300は、手荷物B1の積載位置を適切に管理することができる。従って、本実施例によると、手荷物B1を適切に管理するとともに作業員ST4の負担を軽減することによって、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生を抑制し得る。
【0145】
上記の通り、本実施例では、作業員端末190の制御部200は、サーバ300から、通信I/F156を介して、未搭乗客の手荷物を下ろすための荷下ろし指示を受信する。そして、制御部200は、荷下ろし指示に含まれる搭乗客データの一部に基づいて、表示部192に荷下ろし画面(図11参照)を表示させる。作業員ST4は、荷下ろし画面500を見ることで、手荷物B1を捜索して速やかに搭乗予定機PDから下ろすべきであることを把握することができるとともに、手荷物B1の外観、及び、手荷物B1の積載位置を把握することができる。作業員ST4は、荷下ろし画面500に表示された情報を参照しながら、手荷物B1を捜索し、搭乗予定機PDから下ろすことができる。作業員ST4による未搭乗客の手荷物の荷下ろし作業の負担を軽減し得る。そのため、この構成によると、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0146】
また、上記の通り、本実施例では、作業員ST4は、荷下ろし対象の手荷物B1を捜索する際に、例えば操作部194を操作して、所望の手荷物ID(例えば手荷物B1の手荷物ID)を指定した上で、所定の捜索操作を入力することもできる。その場合、制御部200は、RFリーダ部198に、電波を出力させ、通信範囲内に向けて、指定された手荷物IDを含む捜索信号を送信する。指定された手荷物IDが記録されているRFタグ52が捜索信号を受信すると、RFタグ52は、記録されているタグ情報(即ち、手荷物ID、搭乗券ID、利用者データの少なくとも一部、及び、積載受付機器170によって記録された積載位置関係情報)を作業員端末190に向けて送信する。即ち、RFリーダ部198とRFタグ52との間で、RFID方式に従った無線通信が実行される。これにより、制御部200は、RFリーダ部198を介して、タグ情報を取得することができる。制御部200は、取得したタグ情報に含まれる積載位置関係情報に基づいて、積載位置関係情報によって示される手荷物B1の積載位置を示す情報と、当該積載位置を図示したマップ510と、を表示することができる。即ち、本実施例では、作業員ST4は、手荷物B1を捜索する際に、RFリーダ部198とRFタグ52との間で無線通信を実行させて、RFタグ52から積載位置関係情報を取得し、取得された積載位置関係情報に基づいて荷下ろし画面500内に手荷物B1の位置を表示させることができる。作業員端末190は、サーバ300から荷下ろし指示を受信しない場合であっても、所望の手荷物(例えば手荷物B1)の位置を示す荷下ろし画面500を表示させることができる。作業員ST4は、作業員端末190の表示部192に表示された未搭乗客の手荷物の位置を示す情報を見ることで、所望の手荷物の位置を容易に把握することができる。即ち、作業員ST4による未搭乗客の手荷物の荷下ろし作業の負担を軽減し得る。そのため、この構成によると、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0147】
また、本実施例では、荷下ろし画面(図11参照)には、手荷物B1の位置を示す情報の他に、搭乗受付機器10において取得された手荷物画像324が表示される。作業員ST4は、作業員端末190の表示部192を見ることで、荷下ろし対象の手荷物B1(例えば未搭乗客の手荷物)の位置に加えて、当該手荷物B1の外観を把握することができる。作業員ST4は、荷下ろし対象の手荷物B1を容易に発見することができる。そのため、この構成によると、作業員ST4による未搭乗客の手荷物B1の荷下ろし作業の負担を軽減することができ、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生をさらに抑制し得る。
【0148】
また、本実施例では、搭乗ロビーBL内に、セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、が設けられている。搭乗受付機器10は、利用者を撮影して利用者画像を取得する。セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、のそれぞれにおいて、利用者画像と一致する人物の画像が撮影される場合に、エリア情報と、時刻情報と、搭乗客データの一部(例えば搭乗券ID)と、がサーバ300に送信される。これにより、サーバ300の制御部310は、最新の滞在時刻に対応するエリアの情報に基づいて、利用者C1の推定滞在エリアを特定する。制御部310は、特定した推定滞在エリア(例えば「A4~A5」)を示す情報を搭乗客データ320aに追加する(図13参照)。端末機器130を利用する搭乗係員ST3、若しくはサーバ300の管理者は、利用者ごとの搭乗客データを閲覧することで、各利用者が、搭乗ロビーBLのうち、どの時刻にどの地点に到着したのかを確認することができる。そのため、搭乗係員ST3若しくはサーバ300の管理者は、所定時刻までに搭乗ゲート110に到着していない未搭乗客を特定するとともに、その未搭乗客が搭乗ロビーBLのうちのどのエリアにいるのかを把握することができる。未搭乗客の特定及び捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生をさらに効果的に抑制し得る。
【0149】
また、本実施例では、サーバ300が、未搭乗客の搭乗客データのうち、少なくとも、利用者IDと利用者画像とを含む呼出指示を係員端末150に送信することにより、係員端末150の表示部152に、当該未搭乗客の利用者画像及び利用者の氏名等の情報を含む呼出画面(図8参照)を表示させることができる。ロビー係員ST2は、呼出画面を見ることで、未搭乗客を捜索して搭乗ゲート110へ速やかに案内すべきであることを把握することができるとともに、当該未搭乗客の顔を把握することができる。ロビー係員ST2は、呼出画面に表示された情報を参照しながら、未搭乗客を捜索し、搭乗ゲート110へ案内することができる。従って、本実施例によると、未搭乗客を含む所望の利用者の捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生を効果的に抑制し得る。また、サーバ300は、呼出対象の未搭乗客の推定滞在エリアの近傍に配置されている係員端末150を送信先として指定した上で、呼出指示を送信することもできる。この場合、複数のロビー係員ST2のうちの適切なロビー係員ST2に未搭乗客の呼び出しを行わせることができる。
【0150】
また、本実施例では、係員端末150の表示部152に表示される呼出画面400(図8参照)には、未搭乗客の推定滞在エリアを示す情報及びマップ410が表示される。ロビー係員ST2は、呼出画面を見ることで、捜索対象の未搭乗客が滞在している可能性が高いエリアを把握することができる。未搭乗客を含む所望の利用者の捜索の効率を向上させることができ、搭乗予定機PDの出発時間の遅延の発生を効果的に抑制し得る。
【0151】
また、本実施例では、到着空港において、搬出管理機器220は、到着機PAから搬出された手荷物B1のRFタグ52との間でRFID方式に従った無線通信を実行することによってタグ情報を読み取り、読み取ったタグ情報を含む通知信号をサーバ300に送信する。サーバ300は、ネットワーク4を介して、到着空港に滞在する利用者C1が所持する利用者端末260に到着予定信号を送信する。そして、利用者端末260は、報知画面(図16の符号600参照)の表示を含む報知動作を実行する。そのため、本実施例によると、利用者端末260が報知動作を実行することによって、利用者C1は、到着空港において、自身の手荷物B1が近傍(即ちターンテーブルTT)に到着するまでの所要時間を把握することができる。そのため、利用者は、自身の手荷物B1が近傍に到着する時刻を予測することができるため、適切なタイミングで自身の手荷物B1を受け取ることができる。
【0152】
(対応関係)
本実施例と請求項の対応関係を説明しておく。空港管理システム2が「航空手荷物管理システム」の一例である。利用者データ(即ち、利用者C1の氏名、パスポート番号、連絡先情報等の各種情報)が「利用者ID」の一例である。搭乗客データが「利用者関係情報」の一例である。エリア情報が「地点情報」の一例である。推定滞在エリアが「特定範囲」の一例である。図9のRFリーダライタ部178が「積載リーダ部」及び「積載ライタ部」の一例である。図10のRFリーダ198が「作業員端末リーダ部」の一例である。図10の表示部192が「作業員端末表示部」の一例である。図3の第1カメラ20が「利用者画像取得部」の一例であり、第2カメラ30が「手荷物画像取得部」の一例である。セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、が「監視機器」の一例である。図7の表示部152が「係員端末表示部」の一例である。図14のRFリーダ部228が「搬出リーダ部」の一例である。図15の表示部262及びスピーカ268が「報知部」の一例である。
【0153】
(第2実施例)
第2実施例の空港管理システム2について、上記の第1実施例と異なる点を中心に説明する。第2実施例の空港管理システム2も、その構成は基本的には第1実施例と共通する。上記の第1実施例では、搭乗受付機器10の第1カメラ20、セキュリティゲート60のカメラ62、搭乗ゲート110のカメラ112等は、利用者C1の顔を含む範囲を撮影して、利用者C1の顔を中心とする画像である利用者画像を取得する。これに対し、本実施例では、搭乗受付機器10の第1カメラ20、セキュリティゲート60のカメラ62、搭乗ゲート110のカメラ112等は、利用者C1の顔に限られず、利用者C1の容姿全体(即ち、体全体)を撮影して、利用者C1の容姿を表す画像である利用者画像を取得する。即ち、本実施例では、利用者画像は、利用者C1の顔のみならず、利用者C1の体型、髪型、服装、体格等を表す画像である。
【0154】
そのため、本実施例では、端末機器80の制御部90は、セキュリティゲート60から取得した利用者画像と、搭乗客データに含まれる利用者画像とを比較する際、両画像の利用者の容姿全体の特徴点同士を比較する。端末機器130の制御部140が、搭乗ゲート110から取得した利用者画像と、搭乗客データに含まれる利用者画像とを比較する際も同様である。
【0155】
また、ロビー監視機器100の制御部106は、カメラ102が撮影する画像内に利用者の画像が含まれる場合に、当該利用者の画像から容姿の特徴点を抽出する。同時に、制御部106は、サーバ300のデータベース314にアクセスし、抽出された特徴点と共通する特徴点を有する利用者画像を含む搭乗客データを特定する。
【0156】
以上、本実施例について説明した。上記の通り、本実施例では、利用者画像は利用者C1の容姿(体型、髪型、服装、体格等)を表す画像である。本実施例では、顔のみならず、体型、髪型、服装、体格等の様々な要素に基づいて、利用者C1を特定することができる。
【0157】
(第3実施例)
第3実施例の空港管理システム2について、上記の第1実施例と異なる点を中心に説明する。第3実施例の空港管理システム2も、その構成は基本的には第1実施例と共通する。上記の通り、第1実施例では、搭乗受付機器10のスキャン部22は、パスポートをスキャンし、スキャン画像を取得する。そして制御部40は、パスポートのスキャン画像から利用者C1の写真画像を抽出するとともに、氏名やパスポート番号等の文字情報を抽出する。
【0158】
これに加え、本実施例では、パスポートに、利用者C1の顔の特徴点を表す特徴点データが記録された情報コード(具体的には二次元コード)が表示されている点が第1実施例とは異なる。本実施例でも、搭乗受付機器10のスキャン部22は、パスポートをスキャンし、パスポートのスキャン画像を取得する。そして、制御部40は、パスポートのスキャン画像から利用者C1の写真画像を抽出するとともに、氏名やパスポート番号等の文字情報を抽出する。さらに、制御部40は、パスポートのスキャン画像に含まれる情報コードの画像に基づいて情報コードをデコードし、情報コードに記録された特徴点データを取得する。制御部40がサーバ300に送信する利用者関係情報には、特徴点データも含まれる。サーバ300のデータベース314には、特徴点データを含む利用者関係情報が記憶される。
【0159】
さらに、本実施例では、ロビー監視機器100の制御部106は、カメラ102が撮影する画像内に利用者の画像が含まれる場合に、当該利用者の画像から容姿の特徴点を抽出する。同時に、制御部106は、サーバ300のデータベース314にアクセスし、抽出された特徴点と共通する特徴点を表す特徴点データを特定することにより、カメラ102が撮影する画像内に存在する利用者と同一の人物の搭乗客データを特定する。この場合、制御部106は、自機の設置エリアを示すエリア情報と、この時点の時刻を表す時刻情報と、特定された搭乗客データの一部と、を対応付けて、通信I/F104及びネットワーク4を介してサーバ300に送信する。これにより、サーバ300のデータベース314内の当該利用者に関係する搭乗客データに、当該利用者が設置エリア内に滞在したことを示す情報、及び、最新の滞在時刻を示す情報が追加される。
【0160】
このように、本実施例では、利用者関係情報は特徴点データを含んでいる。一般的に言って、特徴点データは利用者の顔を撮影した顔画像そのものよりもデータ量が小さい。そのため、利用者関係情報を記憶するサーバ300の処理負荷が小さく済む。また、ロビー監視機器100が、カメラ102が撮影する画像に、特徴点データが表す利用者C1と同一人物の画像である特定画像が含まれるか否かの判定を行う場合にも、利用者の顔に基づいて事前に抽出された特徴点を表す特徴点データを利用して行えば、事前に撮影された利用者C1の顔画像と、カメラ102が撮影した画像と、を比較して行う場合に比べて、ロビー監視機器100の処理負荷も少なく済む。また、カメラ102の撮影画像中に利用者C1が含まれるか否かの判定結果もより早く得ることができる。このように、本実施例では、特徴点データを利用することで、各機器の処理負荷を小さくすることができる。更に、個人情報保護の観点からも、個人情報は本人が所持管理するほうが望ましい。本実施例におけるパスポートが「記録媒体」の一例である。
【0161】
以上、実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0162】
(変形例1)上記の実施例では、搭乗係員ST3の指示に従って端末機器130が呼出信号をサーバ300に送信することに応じて、サーバ300から係員端末150に呼出指示が送信される。変形例では、端末機器130が呼出信号をサーバ300に送信しなくても、サーバ300の制御部310が、サーバ300の管理者の指示に従って、係員端末150に呼出信号を送信するようにしてもよい。この変形例における制御部310も「呼出指示送信部」の一例である。
【0163】
(変形例2)上記の実施例では、搭乗係員ST3の指示に従って端末機器130が荷下ろし信号をサーバ300に送信することに応じて、サーバ300から作業員端末190に荷下ろし指示が送信される。変形例では、端末機器130が荷下ろし信号をサーバ300に送信しなくても、サーバ300の制御部310が、サーバ300の管理者の指示に従って、作業員端末190に荷下ろし信号を送信するようにしてもよい。この変形例における制御部310も「荷下ろし指示送信部」の一例である。
【0164】
(変形例3)上記の実施例では、セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、のそれぞれが、カメラ62、102、112が撮影する画像内に、データベース314に記憶された搭乗客データ内の利用者画像が表す利用者と同一の人物の画像が含まれることを監視する。これに限られず、サーバ300の制御部310が、セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、のそれぞれは、カメラ62、102、112が撮影する画像内に、データベース314に記憶された搭乗客データ内の利用者画像が表す利用者と同一の人物の画像が含まれることを監視してもよい。その場合、セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、のそれぞれは、カメラ62、102、112が撮影する画像をサーバ300に送信すればよい。この変形例では、セキュリティゲート60及び端末機器80と、複数個のロビー監視機器100と、搭乗ゲート110及び端末機器130と、サーバ300の制御部310と、が「監視機器」の一例である。
【0165】
(変形例4)上記の実施例では、データベース314は、サーバ300のメモリ312内に設けられている(図12参照)。これに限られず、データベース314は、サーバ300外に設けられていてもよい。その場合、各機器がネットワーク4を介してデータベース314にアクセス可能であればよい。
【0166】
(変形例5)上記の実施例では、搭乗受付機器10の第2カメラ30は、1つの角度からのみ手荷物B1を撮影し、1個の手荷物画像のみを取得している。これに限られず、変形例では、第2カメラ30は、手荷物B1を三面から撮影し、3個の角度の異なる手荷物画像を取得するようにしてもよい。
【0167】
(変形例6)また、作業員端末190を携帯する作業員ST4が荷下ろし指示に従って未搭乗客の手荷物を荷下ろしする場合において、作業員ST4は、手荷物B1を搭乗予定機PDから下ろした後、作業員端末190の操作部194を操作して、所定の完了操作を行う。完了操作が行われると、作業員端末190の制御部200は、所定の荷下ろし完了通知をサーバ300に送信する。この際に、変形例では、サーバ300の制御部310は、受信した荷下ろし完了通知に対応する搭乗者データ(即ち、未搭乗客の搭乗者データ)をデータベース314から削除するようにしてもよい。
【0168】
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0169】
2 :空港管理システム
2a :出発空港内システム
2b :到着空港内システム
4 :ネットワーク
10 :搭乗受付機器
12 :表示部
14 :操作部
16 :情報コード読取部
18 :ICチップ読取部
20 :第1カメラ
22 :スキャン部
24 :搭乗券出力部
26 :通信I/F
30 :第2カメラ
32 :荷物タグ出力部
34 :受け入れ部
40 :制御部
42 :メモリ
50 :荷物タグ
52 :RFタグ
60 :セキュリティゲート
62 :カメラ
64 :情報コード読取部
66 :ICチップ読取部
68 :スキャン部
69 :通信I/F
70 :制御部
72 :メモリ
80 :端末機器
82 :表示部
84 :操作部
86 :通信I/F
90 :制御部
92 :メモリ
100 :ロビー監視機器
102 :カメラ
104 :通信I/F
106 :制御部
108 :メモリ
110 :搭乗ゲート
112 :カメラ
114 :情報コード読取部
116 :ICチップ読取部
118 :スキャン部
119 :通信I/F
120 :制御部
122 :メモリ
130 :端末機器
132 :表示部
134 :操作部
136 :通信I/F
140 :制御部
142 :メモリ
150 :係員端末
152 :表示部
154 :操作部
156 :通信I/F
160 :制御部
162 :メモリ
170 :積載受付機器
172 :表示部
174 :操作部
176 :通信I/F
178 :RFリーダライタ部
180 :制御部
182 :メモリ
190 :作業員端末
192 :表示部
194 :操作部
196 :通信I/F
198 :RFリーダ部
200 :制御部
202 :メモリ
220 :搬出管理機器
222 :表示部
224 :操作部
226 :通信I/F
228 :RFリーダ部
230 :制御部
230a :搭乗客データ
232 :メモリ
260 :利用者端末
262 :表示部
264 :操作部
266 :通信I/F
268 :スピーカ
270 :制御部
272 :メモリ
300 :サーバ
302 :表示部
304 :操作部
306 :通信I/F
310 :制御部
312 :メモリ
314 :データベース
320a :搭乗客データ
320b :搭乗客データ
320c :搭乗客データ
322 :利用者画像
324 :手荷物画像
400 :呼出画面
410 :マップ
500 :画面
510 :マップ
600 :報知画面
B1~B3:手荷物
BL :搭乗ロビー
C1 :利用者
PD :搭乗予定機
PA :到着機
ST1 :保安係員
ST2 :ロビー係員
ST3 :搭乗係員
ST4 :作業員
TT :ターンテーブル
図1
図2
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