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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】ハイブリッド複合テールゲート
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/10 20060101AFI20240513BHJP
   B29C 45/14 20060101ALI20240513BHJP
   B60J 5/04 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
B60J5/10 Z
B29C45/14
B60J5/04 R
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019529474
(86)(22)【出願日】2017-12-01
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-19
(86)【国際出願番号】 EP2017081169
(87)【国際公開番号】W WO2018100146
(87)【国際公開日】2018-06-07
【審査請求日】2020-10-16
【審判番号】
【審判請求日】2022-07-12
(31)【優先権主張番号】16201600.0
(32)【優先日】2016-12-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】508171804
【氏名又は名称】サビック グローバル テクノロジーズ ベスローテン フェンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】100139723
【弁理士】
【氏名又は名称】樋口 洋
(72)【発明者】
【氏名】ヒロント-ソーン,イローナ マリア フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】ブランズ,ダヴィ ヴィルヘルムス アンナ
(72)【発明者】
【氏名】デ フリース,ダヴィト
(72)【発明者】
【氏名】クルカルニ,サンディープ チャンドラカント
【合議体】
【審判長】藤井 昇
【審判官】沼生 泰伸
【審判官】中村 則夫
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/071214(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0280533(US,A1)
【文献】特表2013-505151(JP,A)
【文献】特開2016-188291(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0110964(US,A1)
【文献】仏国特許出願公開第3009705(FR,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J5/00-5/14
B29C45/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のためのハイブリッドテールゲートであって、
前記テールゲートの窓グレージング部のためのテールゲート窓開口部を有するテールゲートのキャリアフレームを形成する熱可塑性内部構造と、
前記熱可塑性内部構造に接続した内部カバーと
前記キャリアフレームを補強するための少なくとも1つの複合補強部と
を含み、
前記複合補強部は、第1の表面で前記熱可塑性内部構造に接続されかつそれと一体ユニットを形成し、前記テールゲート窓開口部を取り囲んでおり、
前記複合補強部は、
前記内部構造の上部を強化するための上部補強部;
前記上部補強部の両端に接続された、前記内部構造のDピラーを強化するための一対のDピラー補強部;および
前記Dピラー補強部の各々に接続してそこから前記内部構造のロック受け部まで延在する、一対のさらなる補強部;
を備え、
前記複合補強部は、前記第1の表面から延びるリブ構造を含み、該リブ構造が、前記テールゲート窓開口部を取り囲む、前記内部構造内における連続負荷経路を形成し、
前記複合補強部は、連続補強繊維が埋め込まれた熱可塑性マトリックス材料を有する複合一方向テープの2つ以上の層から構成される複合材料ラミネートをさらに含み、前記複合一方向テープの各層の連続繊維は、テープの長手方向に対して同じ方向または異なる方向に向けられ、複合一方向テープの全ての層が、-90°~+90°の範囲の、ある層の繊維を別の層の繊維に対して方向付けるプライ角度で互いに積層されており、前記複合一方向テープの各層の厚さは0.1mm~0.3mmの範囲であり、
前記内部カバーが前記複合補強部を覆っている、ハイブリッドテールゲート。
【請求項2】
ヒンジ接続部、ガスストラット接続部、および/またはロック受け部をさらに備え、前記複合補強部の前記連続負荷経路は、前記ロック受け部の第1の端部から前記ロック受け部の第2の端部まで延び、それにより前記ヒンジ接続部および前記ガスストラット接続部にわたって延びる、請求項1に記載のテールゲート。
【請求項3】
前記複合補強部は、ベース部と、前記複合補強部の第2の表面から延びる少なくとも1つの直立補強壁とを含み、前記直立補強壁が、前記ベース部に沿ってリブを形成する、請求項1または2に記載のテールゲート。
【請求項4】
前記複合材料ラミネートの複合一方向テープの全ての層が、-45°~+45°の範囲の、ある層の繊維を別の層の繊維に対して方向付けるプライ角度で互いに積層されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項5】
前記ラミネートの各層の連続繊維は、前記ラミネートの長手方向に対して異なる方向に向けられ、前記複合一方向テープの少なくとも1つは30~60体積%の連続ガラス繊維を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項6】
前記複合材料ラミネートは、前記複合補強部のベース部の少なくとも一部を形成し、および/または前記リブを形成する前記直立補強壁は、前記テープまたは前記ラミネートのいずれかによって形成された前記ベース部から延びる、請求項3に記載のテールゲート。
【請求項7】
金属製補強部を含まない、請求項1~6のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項8】
連続繊維複合材料と、未充填のまたは充填された熱可塑性複合材料とを組み合わせて含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項9】
前記連続繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維または熱可塑性繊維の少なくとも1つを含む、請求項1~8のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項10】
1つまたは複数の複合補強部は、前記キャリアフレームの臨界負荷支持位置に配置される、請求項1~9のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項11】
前記複合材料ラミネートは、Dピラー、上部ビームおよび下部のうちの1つまたは複数に設けられ、前記リブ構造は、前記複合材料ラミネートと重なって前記内部構造内の前記連続負荷経路を形成する、請求項1~10のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項12】
前記複合材料ラミネートの前記熱可塑性マトリックス材料は、前記リブ構造の熱可塑性材料および/または前記内部構造の熱可塑性材料と相溶性がある、請求項1~11のいずれか一項に記載のテールゲート。
【請求項13】
請求項1~12のいずれか一項に記載のハイブリッドテールゲートを含む車両。
【請求項14】
請求項1~12のいずれか一項に記載のハイブリッドテールゲートを製造する方法であって、
- 複合材料ラミネートをラミネートインサートに成形することと、
- 前記インサートを射出成形工具内に配置することと、
- 前記インサートをポリマー樹脂でオーバーモールドすることと
を含む方法。
【請求項15】
前記複合材料ラミネートは、前記射出成形工具を閉鎖し、それにより前記複合材料ラミネートを所望のインサート形状に押し込むことによって前記インサートに成形される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
複合材料ラミネートをラミネートインサートに成形する前記ステップは、前記複合材料ラミネートをプレス工具内に配置することを含み、前記方法は、
- 前記インサートを前記射出成形工具の内側に位置付けることと、
- 前記射出成形工具を充填することによって前記インサートをオーバーモールドすることと
をさらに含む、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性内部構造と複合補強材とを含む、車両、特に乗用車などの自動車のためのハイブリッドテールゲートまたは後部ドアに関する。本発明は、そのようなハイブリッドテールゲートを含む車両にさらに関する。さらに、本発明は、そのようなハイブリッドテールゲートを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
世界的に厳しい二酸化炭素排出規制のため、重量削減は、自動車にとって重要である。その結果、今日のほとんどの軽量ソリューションは、テールゲート用途に最適化アルミニウムまたは高強度鋼設計を使用している。重量削減は、必要な機械的特性を維持するためにアルミニウムを使用することによって模索されている。アルミニウムを使用することは、材料費および美的インテリア要求を満たすために個々に被覆された部品(通常、熱可塑性ポリオレフィン(TPO)から作製される)の必要性のために費用がかかる。
【0003】
重量をさらに削減するため、および追加的にコストを削減するために、プラスチック製テールゲートが追及された。当初、プラスチック製テールゲートは、熱硬化性SMC様材料から開発された。シート状形成材料(SMC)は、ガラス繊維補強熱硬化性ポリエステル材料を成形することが容易である。その後、熱可塑性部品が、審美的なTPOパネルを部分的に統合する長繊維補強PP(PP-LGF)から作製された。しかしながら、これらの部品は、主に、内部構造にオーバーモールドされているか、ボルトで固定されているか、または接着されているかのいずれかである金属インサートを含む。金属インサートは、機械的および熱膨張要件を満たすために必要である。
【0004】
現在進行中の研究は、金属インサートを連続繊維補強(FR)インサートで置き換えることに向けられている。これらのFRインサートは、織布(曲げ繊維)またはラミネートタイプ(直線繊維)のものであり得る。
【0005】
近年、熱可塑性複合材料がテールゲート内部構造のための代替材料として使用されている。米国特許公報米国特許第8550536号明細書は、繊維補強熱可塑性プラスチック材料を用いたそのようなテールゲートを記載している。多くの場合、金属インサートとPP-LGFとを組み合わせた金属ハイブリッド構造が使用される。
【0006】
TPOと複合材料とを組み合わせた完全熱可塑性テールゲート内部構造は、重量のさらなる低減(重量減少)、部品の一体化およびコストの削減(コスト減少)の可能性を提供する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、車両のためのハイブリッドテールゲートであって、テールゲートのキャリアフレームを形成する熱可塑性内部構造と、キャリアフレームを補強するための少なくとも1つの複合補強部とを含み、複合補強部は、第1の表面で熱可塑性内部構造に接続され、複合補強部は、テールゲートの窓グレージング部のためのテールゲート窓開口部を取り囲む、内部構造内における連続負荷経路を形成する、ハイブリッドテールゲートが提供される。
【0008】
内部構造は、テールゲートの窓グレージング部を配置することができるテールゲート窓開口部を含む。補強部は、テールゲート窓開口部を取り囲むかまたは包囲する、内部構造内における連続負荷経路を形成する。
【0009】
キャリアフレームは、上部ビームと、上部ビームの各端部から延びる2つのDピラーと、上部ビームからゼロと異なる距離で2つのDピラー間に延びる下部とを含み得る。上部ビーム、Dピラーおよび下部は、テールゲートの窓グレージング部のためのテールゲート窓開口部を取り囲む。
【0010】
複合補強部は、射出成形、オーバーモールドまたは溶接もしくは糊付けによる接着のいずれかにより、内部構造の第1の表面に接続される。
【0011】
好ましくは、複合補強部は、第1の表面で熱可塑性内部構造に接続され、かつそれと一体ユニットを形成し、複合補強部は、第1の表面から延びるリブ構造を含み、リブ構造は、テールゲート窓開口部を取り囲む、内部構造における連続負荷経路を形成する。
【0012】
リブ構造は、キャリアフレームを補強するための内側構造の一部であり、内側構造の第1の表面から延びる。リブ構造は、キャリアフレームの上部ビームに対して平行、垂直および/または斜めに向けられたリブを含むことができる。
【0013】
内部構造は、0.9mm~5.0mm、好ましくは1.0~4.0mm、より好ましくは1.5~4.0mmの範囲の厚さを有することができる。厚さは、内部構造によって覆われる領域にわたって変化し得る。リブまたはリブ構造は、0.6~5.0mm、好ましくは1.0~4.0mmの範囲の厚さを有することができる。
【0014】
実施形態によれば、補強部は、ベース部と、補強部のベース部の第2の表面から延びる少なくとも1つの直立補強壁とを含み、直立壁は、ベース部に沿ってリブを形成する。したがって、補強部は、第1の表面で内部構造に接続される。直立壁は、ベース部の第1の縁部および/またはベース部の第2の縁部に沿って延びる壁であり得る。さらに、直立壁は、-90°~+90°、好ましくは-45°~+45°の範囲の角度で第1の縁部と第2の縁部との間に延び得る。好ましくは、ベース部に沿っておよび/または第1の縁部と第2の縁部との間に延びる直立壁は、リブ構造の一部を形成する。
【0015】
別の実施形態によれば、補強部は、熱可塑性マトリックス材料であって、マトリックス材料に埋め込まれた連続補強繊維を有する熱可塑性マトリックス材料を有する複合テープの少なくとも1つ層を含む複合材料ラミネートをさらに含む。この実施形態では、少なくとも1つの複合補強部は、マトリックス材料に埋め込まれた連続補強繊維を有するマトリックス材料の層を含むことから構成される複合材料テープを含む。マトリックス材料は、ポリオレフィンなどの熱可塑性材料であることが好ましい。連続補強繊維は、テープの長手方向に向けられ得る。「連続繊維」という用語は、テープと同じ長さを有する繊維を指すことができ、すなわち、繊維は、テープの長さを伸ばす。
【0016】
好ましくは、ラミネートは、複合テープの2つ以上の層から構成される。各層の連続繊維は、テープの長手方向に対して異なる方向に向けられ得る。ある層の繊維の他の層の繊維に対する向きは、-90°~+90°の範囲であり得る。第1の層の連続繊維の長手方向と、第2の層の連続繊維の長手方向との間の好ましい角度は、-45°~+45°の範囲である。ラミネートの厚さは、0.1mm~6.0mmの範囲であり得る。1つの層の厚さは、0.1mm~0.3mmで変わり得る。好ましくは、1.5~4.5mm、より好ましくは2.0~4.0mmの厚さを有する多層ラミネートが使用される。ラミネートの厚さは、補強を局所的に増強するためにその幅および/または長手方向にわたって変化し得る。これは、例えば、一般にテールゲートの高負荷領域であるヒンジ接続部、ガスストラット接続部および/またはロック受け部における応力分布を改善するのに有利であり得る。
【0017】
ラミネートは、少なくとも内側構造の熱可塑性材料と相溶性のある、好ましくは同様の熱可塑性材料でさらにオーバーモールドすることができる。オーバーモールド層の厚さは、1.0~2.0mmの範囲、好ましくは1.5mmであり得る。
【0018】
複合材料ラミネートは、補強部のベース部の少なくとも一部を形成し得る。リブを形成する直立壁は、ラミネートによって形成されたベース部から延びることができる。好ましくは、複合材料ラミネートは、少なくともヒンジ接続部、ガスストラット接続部および/またはロック受け部にわたって延びるDピラー、上部ビームおよび下部の1つまたは複数に設けられる。複合材料ラミネートが適用されないかまたは適用できない場合、リブまたはリブ構造が提供され、ここで、リブまたはリブ構造は、少なくとも部分的に複合材料ラミネートと重なって、内部構造内における連続負荷経路を形成する。リブまたはリブ構造は、製造を容易にするために、例えばコーナ領域、例えば上部ビームからDピラーへの移行部にも適用され得る。
【0019】
内部構造の設計により、補強部としてリブ構造のみを適用することは、特にDピラーにおいて内部構造の最適な補強に十分ではないことがあり得る。内部構造の補強を最適化するために、第1のステップは、リブ構造に加えて、複合材料ラミネートをDピラーに設けることであり得る。さらに、複合材料ラミネートは、上部ビームに設けることができる。さらなる補強が必要とされる場合、複合材料ラミネートは、下部セクション(後部窓の下)にも追加され得、さらに完全な内部表面積を覆い得る。連続負荷経路を閉じるために、リブまたはリブ構造は、少なくとも部分的に複合材料ラミネートと重なる。好ましくは、上部ビームからロック領域までの閉じた負荷経路を形成するために、全ての実施形態においてリブが存在する。内部構造のより大きい領域が複合材料ラミネートで補強されるほど、従来のように補強された内部構造に対してより多くの重量削減を達成できることが観察される。
【0020】
ハイブリッドテールゲートは、金属補強部またはいかなる金属インサートも含まないことが好ましいが、後部ドアのロック(すなわち、後部ドアまたはテールゲートのロックは、金属製ロックであり得る)と、場合により1つまたは複数の金属ヒンジを含み得るヒンジとを除く。
【0021】
熱可塑性内部構造は、長繊維、例えば30~60重量%、好ましくは40重量%の長ガラス繊維で補強されたポリプロピレン(PP)(PP-LGF)、例えばSABIC製STAMAX(登録商標)の組み合わせを含むか、またはそれからなることができる。PP-LGFを複合ラミネートインサート、特定の形状からなる特定のプライ積層体を備えた織物または一方向ラミネートと組み合わせ、かつ主負荷領域(ヒンジ、ガスストラットおよびロック)を接続すると、従来のスチール製またはアルミニウム製の内部構造またはキャリアフレームを備えたテールゲートと比較して大幅に重量が削減された、(機械的に)等しい性能のテールゲートを得ることができる。
【0022】
複合テープは、連続繊維、例えば連続ガラス繊維で補強されたポリプロピレンを含むことができる。複合ラミネートは、2つ以上の一方向テープを含み得、それらは、特定のスタッキング角度またはプライ角度で互いに積み重ねられる。さらに、補強テープは、30~60体積%、好ましくは45体積%の連続ガラス繊維を含むことができる。ラミネートは、三次元ラミネートインサートとして予備成形することができる。これらのラミネートインサートを射出成形キャビティに挿入して、熱可塑性材料、例えばポリオレフィン、好ましくは複合材料のマトリックス材料と同様の熱可塑性材料でオーバーモールドして、ベース部とオーバーモールド材料との間の結合を強化することができる。あるいは、ラミネートインサートは、糊付け、ボルト締め、クリッピングなどの他の方法によって接続することができるが、これは、機械的性能および総コストに悪影響を及ぼす。
【0023】
ラミネートは、マトリックス材料中に一方向連続繊維のテープを含み得る。織られた繊維、例えば補強繊維からのテキスタイルも同様に使用することができる。しかしながら、CF-複合ラミネートは、繊維の連続した長さ、すなわち繊維の長さがテープ層の長さと一致するため、織られた繊維の複合材料および長い不連続の繊維充填材料に対して優れた剛性および強度を提供する。
【0024】
テールゲートは、ヒンジ接続部、ガスストラット接続部および/またはロックをテールゲートとの接続のために受けることができるロック受け部をさらに備えることができる。さらに、連続負荷経路、すなわち補強部は、テールゲートに設けられたロック受け部の第1の側からロック受け部の第2の側まで延びることができ、そこでロック受け部がループまたは経路を閉じる。ヒンジ接続部は、ヒンジを介してテールゲートを車両に接続するために使用され得、内部構造の上側付近でテールゲート窓開口部の上側に配置され得る。ガスストラット接続部は、ガスストラットをテールゲートに接続するために使用され得、テールゲート窓開口部のいずれかの端部側に配置され得る。ロック受け部は、ヒンジ接続部とは反対側のテールゲート窓開口部の下側、好ましくはテールゲート窓開口部の下側と内部構造の下側との間の位置に配置され得る。
【0025】
補強部は、例えば、ヒンジ接続部からガスストラット接続部を経由してロック受け部に至る連続負荷経路を内部構造内に形成する。補強部を最適に使用すること、すなわちそれらを高負荷の領域に配置することにより、重量を大幅に削減することができる。連続負荷経路を形成するには、高負荷の主要領域を補強部によって接続する必要がある。このような高負荷の領域は、ヒンジ接続部間の領域、ヒンジ接続部とガスストラット接続部との間の領域およびガスストラット接続部とロック受け部との間に広がる領域である。
【0026】
したがって、補強部は、内部構造の上部または上部ビームを強化するための上部補強部、内部構造のDピラーを強化するためのDピラー補強部および/またはDピラー補強部からロック受け部までの間に延在するさらなる補強部を含むことができる。連続負荷経路を形成するとき、補強部は、上部補強部が両端でDピラー補強部に接続され、各Dピラー補強部が、テールゲートの内部構造のロック受け部に向かって延びるさらなる補強部に接続される連続補強部であり得る。
【0027】
テールゲートおよびその内部構造は、異なる形状を有し得る。例えば、ここで、テールゲート開口部を含む上部と下部とが同一平面内にあり、すなわち、これらの各部分の法線方向が平行であるか、または上部と下部とが0または180度と異なる角度で存在し、すなわち、これらの各部分の法線方向が0または180度と異なる角度で存在し、したがって内部構造内に角度を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明の第1の例を示す。
図2】本発明の第2の例を示す。
図3】本発明の第3の例を示す。
図4】本発明の第4の例を示す。
図5】いくつかの形状のリブ構造22および任意の関連するラミネートインサート23を示す。
図6図1~4に示すような例1~4によるテールゲートが、ねじり強度、C曲げ強度、L曲げ強度、横曲げおよび固有振動数に関する要件を満たすことを示す。
図7】構造的内部部品の異なる設計で使用されたPP-LGFおよびCF-ラミネート間の重量分布を示す。
図8】内部カバー16の第1の実施形態を示す。
図9】内部カバー17の第2の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0029】
例1:
この第1の例は、図1に示され、熱可塑性マトリックス中に40重量%の長ガラス繊維を有するPP-LGF、すなわち長ガラス繊維補強材を有するポリプロピレンマトリックスから完全に作製された内部構造2を有する第1のテールゲート1を含む。この第1のテールゲートの設計は、アルミニウム設計に比べて約18%軽い。比較的厚いリブのため、この設計は、審美的ではない部品の使用に限定される。しかしながら、Dピラーの位置における断面積が徐々に増すにつれて、より薄いリブを適用することができ、これにより、その設計は、審美的目的により適したものにされる。
【0030】
内部構造2は、テールゲートの窓グレージング部を配置することができるテールゲート窓開口部6を備えている。この窓グレージング部は、透明な熱可塑性材料から作製された一体的な窓グレージング部または車両組立ての後期段階で窓開口部に配置される従来のガラス窓であり得る。補強部9は、テールゲート窓開口部6を取り囲む、内部構造2内における連続負荷経路を形成する。
【0031】
ヒンジ接続部8と、ヒンジ接続部8とガスストラット接続部7との間のDピラー補強部13との間の上部補強部4は、既知のリブパターン、すなわち共通の補強パターンを有し得るリブ構造3を含む。ガスストラット接続部7とロック受け部5との間のさらなる補強部12は、非共通のリブパターンおよび場合により部分的な審美面を有することができるさらなるリブ構造14を用いて実現することができる。このリブパターンは、平行リブ間に延びるリブを有する平行対向リブを含み得、ここで、リブは、斜めに、すなわち平行リブに対して0または180度と異なる角度で延びる。リブ構造3、14は、内部構造と一体に射出成形される。
【0032】
さらなる補強部が部分的に審美的な表面を備えている場合、それは、テールゲートを仕上げるために余分な被覆、すなわちカバーを必要としないという利点を有する。しかしながら、そのような審美的表面は、表面のヒケを回避するためにリブまたは直立壁の厚さが制限されること、または審美的表面の位置に直立壁もリブも存在しないことを意味するであろう。
【0033】
例2:
この第2の例は、図2に示され、CFラミネート補強材10’、11’、12’で補強されたPP-LGF製の内部構造2’、すなわち連続繊維ラミネート材料を含む補強部を有するPP-LGFの内部構造を有する第2のテールゲート1’を含む。インサートの形状は、インサートの予備成形が全く必要とされないかまたは少なくともわずかにのみ必要とされるため、製造を容易にし、かつコストを削減するために比較的平坦である。インサートに使用されるラミネート部品は、厚さが異なり得る。この第2の例では、ヒンジ接続部8’間に位置する上部補強部10’(領域1)について10~14層、ヒンジ接続部8’とガスストラット接続部7’のそれぞれとの間のDピラー補強部11’について8~18層(領域2)およびガスストラット接続部7’とロック受け部5’との間のさらなる補強部12’のそれぞれについて(領域3)6~8層であるように最適な厚さが見出され、ここで、全ての層は、0°、45°または-45°のプライ角度を有する。
【0034】
上部補強部10’、Dピラー補強部11’およびガスストラット接続部7’とロック受け部5’との間のさらなる補強部12’は、連続負荷経路を構成する補強部9’を形成する。この例では、CFラミネートが補強部のベース部を形成し、すなわち、以下に記載するように、PP-LGF材料でラミネートをオーバーモールドし、直立壁を有するリブ構造を形成することにより、リブがベース部に接合されることに留意されたい。
【0035】
この第2の例では、アルミ製テールゲート設計と比較して約35%の重量削減が達成された。プライ角度の最適化は、最適角度が0、45、-45、0°設計に近いことを示した。例えば、第2のテープ層の連続繊維は、第1のテープ層の連続繊維と時計回りまたは反時計回りの方向に45°の角度を有し得る。この設計は、例1の第1の設計よりも改善された長期負荷またはクリープ性能およびさらなる重量削減という利点を有する。
【0036】
例3:
この第3の例は、図3に示され、予備成形されたCFラミネート補強部10’’11’’、12’’を有するPP-LGF補強材から作製された内部構造2’’を有する第3のテールゲート1’’を含む。CFラミネート補強部は特定の三次元形状に予備成形されている(図5を参照されたい)。このCFラミネートインサートは、射出成形ツール内の3D形状インサートである。予備成形されたCFラミネート部は、補強部の一部である。リブは、成形ラミネートをPP-LGF材料でオーバーモールドすることにより、例えば3Dインサートのチャネル形状部分にリブ構造をオーバーモールドすることによってベース部に接合される。
【0037】
3Dラミネートプリフォームまたはインサートは、さらなる重量削減をもたらすが、製造工程を複雑にし、それによってコストを増大させる。この第3の例は、テールゲートの通常のアルミニウム設計と比較して最大約42%の重量削減を達成すると考えられる。
【0038】
例4:
図2および3において、連続繊維ラミネートは、臨界負荷支持位置に配置されている。代替的にまたは追加的に、図4に示すように、CFラミネートは、内側構造の下部においてより大きい表面積15を覆うことができる。ラミネートは、UDテープ状プレートの比較的大きい部分として形成される。図4のラミネート補強領域15は、ロック受け部5のためのスペースを残し、Dピラー補強部11と接続されて、テールゲート内部構造2において窓受け入れ開口部6を囲む連続負荷経路を上部補強部10と形成する。
【0039】
図5は、いくつかの形状のリブ構造22および任意の関連するラミネートインサート23を示す。ラミネートインサート23は、熱可塑性樹脂でオーバーモールドすることができる1つまたは複数のチャネル形状部分24を有する三次元形状形態とすることができる(図5の列BおよびブロックD1を参照されたい)。ラミネートインサートは、代替的に、リブ22の1つまたは複数の側面に位置する平らなインサートであり得る(図5の列CならびにブロックD2およびD3を参照されたい)。図5の列Aは、ラミネートインサートのないリブ構造22のいくつかの形態を示す。
【0040】
図6は、図1~4に示すような例1~4によるテールゲートが、ねじり強度、C曲げ強度、L曲げ強度、横曲げおよび固有振動数に関する要件を満たすことを示す。現在の要件(25)を100%に設定し、次いで各特性の相対値を、PP-LGFのみの内部構造(26)(例1を参照されたい)、平らなラミネートを有するPP-LGFから構成される内部構造(27)(例2を参照されたい)、3D予備成形ラミネートを有するPP-LGFから構成される内部構造(28)(例3を参照されたい)、およびラミネートプレートを有するPP-LGFから構成される内部構造(29)(例4を参照されたい)について示す。
【0041】
構造的内部部品の異なる設計で使用されたPP-LGFおよびCF-ラミネート間の重量分布を図7に示すエラー!参照元が見当たらない。このグラフから、CF-ラミネートの寄与度が高いほど、内部構造、したがってハイブリッドテールゲートのより大きい重量削減が達成されることがわかる。平らなラミネートを有するPP-LGFから構成される内部構造(バー19、例2)は、ラミネート補強材を含まないPP-LGFから完全に構成された内部構造(バー18、例1)の重量の約73%である。平らなラミネートインサート(バー19)と比較して3D予備成形ラミネートインサート(バー20、例3)を使用すると、ラミネート補強材を含まないPP-LGFから完全に構成された内部構造(バー18、例1)の重量の約64%まで重量が減少する。しかしながら、これは、コストを増加させるであろう。なぜなら、使用されるラミネート材料の量が増加し、より複雑な工具段取りまたはインサートを所望の形状に予備成形する追加のプロセスステップを必要とするからである。ラミネート補強材を含まないPP-LGFから完全に構成された内部構造(バー18、例1)の重量の約54%を構成するラミネートプレート解決策(バー21、例4)にも同様の推論があてはまり得る。
【0042】
図8および9は、内部構造を覆うための内部カバー16、17を含むハイブリッドテールゲート内部構造の実施形態を示す。図8は、内部カバー16の第1の実施形態を示し、内部カバー16は、さらなる補強部12を除いてこれらのさらなる補強部12によって囲まれた領域を覆っている。そのようなより小さい内部カバー16は、さらなる補強部の審美的表面が、覆われていない領域の審美的表面として作用するのに十分である場合に使用することができる。
【0043】
図9は、内部カバー17の第2の実施形態を示し、内部カバー17は、さらなる補強部12を含むこれらのさらなる補強部12によって囲まれた領域を覆っている。そのような拡張された内部カバー17は、さらなる補強部12の審美的カバーとして使用される。
【0044】
本発明は、テールゲート内部構造の重量削減をもたらす一方で厳しい機械的要件を満たすために、連続繊維複合材料と未充填の/充填された熱可塑性複合材料とを組み合わせて使用する複合ハイブリッドテールゲート内部構造を開示する。
【0045】
複合材料中の連続繊維は、ガラス、炭素、アラミドもしくは他の任意の熱可塑性樹脂ベースの繊維またはそれらの任意の組み合わせであり得る。使用されるラミネートは、一方向テープ、布地またはそれらの組み合わせに基づき得る。ラミネートまたはテープ中の繊維含有量は、35体積%~65体積%で変動し得る。
【0046】
使用されるラミネートは、指向性を得るために同じ向きでまたはラミネートの準等方性を得るために複数の向きで複数のプライ(層)を上下に積み重ねることによって得られる。異なる積層順序を有するラミネートは、所望の特性を得るために部品全体にわたって組み合わせて使用することができる。ラミネートは、一定の厚さであるか、またはその長さにわたって可変の厚さを有することができる。
【0047】
オーバーモールディング材料は、短いまたは長い繊維充填材料を含むことが好ましい。充填繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維または任意の他の熱可塑性樹脂ベースの繊維であり得る。オーバーモールディング材料および/またはPP-LGF材料の繊維充填量は、10重量%~50重量%で変化し得る。
【0048】
好ましくは、連続繊維ラミネート中のマトリックス材料とオーバーモールディング樹脂とは、ラミネートとオーバーモールディング材料との間の良好な結合を達成するために、相溶性があり、より好ましくは同様でさえある。あるいは、ラミネートは、接着または機械的結合によって樹脂材料部品に接合され得る。
【0049】
本発明は、上述のようなハイブリッドテールゲートを製造する方法にさらに関する。現在の複合ハイブリッドテールゲートの内部構造は、複合材料ラミネートを射出成形機に入れることと、射出成形ツールを閉じながら、複合材料ラミネートを所望のインサート形状に形成することと、インサートをポリマーまたは熱可塑性樹脂でオーバーモールドすることとを含むプロセスを使用して製造することができる。
【0050】
代替的にまたは追加的に、方法は、プレスツール、例えば垂直プレスでラミネート形状を形成し、成形インサートを形成することと、成形インサートを射出成形ツールの内側に位置決めすることとを含み得る。次に、インサートをオーバーモールドして射出成形金型内の残りのキャビティを充填することができる。リブを形成する1つまたは複数の直立壁は、本プロセスにおけるオーバーモールドステップ中に製造することができる。
【0051】
インサートは、2D、すなわち平らな形状または3D形状のいずれかであり得る。インサートは、チャネルベース部30とチャネル直立壁31とを有する開放チャネル24を含むことができる。リブ構造またはリブは、チャネル24内に設けられ、チャネルベース部30からおよびチャネル直立壁31間でベース部の同様の側にまたは反対の側に延びることができる(図5を参照されたい)。
【0052】
本発明は、上記のような内部構造を含むそのようなハイブリッドテールゲートを含む車両にも関する。
最後に、本発明の好ましい実施態様を項分け記載する。
[実施態様1]
車両のためのハイブリッドテールゲートであって、前記テールゲートのキャリアフレームを形成する熱可塑性内部構造と、前記キャリアフレームを補強するための少なくとも1つの複合補強部とを含み、前記複合補強部は、第1の表面で前記熱可塑性内部構造に接続され、前記複合補強部は、前記テールゲートの窓グレージング部のためのテールゲート窓開口部を取り囲む、前記内部構造内における連続負荷経路を形成する、ハイブリッドテールゲート。
[実施態様2]
前記複合補強部は、前記第1の表面で前記熱可塑性内部構造に接続され、かつそれと一体ユニットを形成し、前記複合補強部は、前記第1の表面から延びるリブ構造を含み、前記リブ構造は、前記テールゲート窓開口部を包囲する、前記内部構造内における連続負荷経路を形成する、実施態様1に記載のハイブリッドテールゲート。
[実施態様3]
ヒンジ接続部、ガスストラット接続部および/またはロック受け部をさらに備え、前記補強部の前記連続負荷経路は、前記ロック受け部の第1の端部から前記ロック受け部の第2の端部まで延び、それにより前記ヒンジ接続部および前記ガスストラット接続部にわたって延びる、実施態様1または2に記載のテールゲート。
[実施態様4]
前記補強部は、ベース部と、前記補強部の第2の表面から延びる少なくとも1つの直立補強壁とを含み、前記直立壁は、前記ベース部に沿ってリブを形成する、実施態様1~3のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様5]
前記補強部は、熱可塑性マトリックス材料であって、前記マトリックス材料に埋め込まれた連続補強繊維を有する熱可塑性マトリックス材料を有する複合UDテープの少なくとも1つの層を含む複合材料ラミネートをさらに含む、実施態様1~4のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様6]
前記ラミネートの各層の前記連続繊維は、前記ラミネートの長手方向に対して異なる方向に向けられる、実施態様5に記載のテールゲート。
[実施態様7]
前記複合材料ラミネートは、前記補強部の前記ベース部の少なくとも一部を形成し、および/または前記リブを形成する前記直立壁は、前記テープまたは前記ラミネートのいずれかによって形成された前記ベース部から延びる、実施態様5または6に記載のテールゲート。
[実施態様8]
前記テールゲートは、金属製補強部を含まない、実施態様1~7のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様9]
連続繊維複合材料と、未充填のまたは充填された熱可塑性複合材料とを組み合わせて含む、実施態様1~8のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様10]
前記連続繊維は、ガラス繊維、炭素繊維、アラミド繊維または熱可塑性繊維の少なくとも1つを含む、実施態様5~9のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様11]
1つまたは複数の補強部は、前記キャリアフレームの臨界負荷支持位置に配置される、実施態様1~10のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様12]
前記複合材料ラミネートは、Dピラー、上部ビームおよび下部の1つまたは複数に設けられ、前記リブは、前記内部構造内の前記連続負荷経路を形成するために前記複合材料ラミネートと重なる、実施態様5~11のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様13]
前記複合ラミネートの前記熱可塑性マトリックス材料は、前記リブの前記熱可塑性材料および/または前記内部構造の前記熱可塑性材料と相溶性がある、実施態様5~12のいずれかに記載のテールゲート。
[実施態様14]
実施態様1~13のいずれかに記載のハイブリッドテールゲートを含む車両。
[実施態様15]
実施態様6~13のいずれかに記載のハイブリッドテールゲートを製造する方法であって、
- 複合材料ラミネートをインサートに成形することと、
- 前記インサートを射出成形工具内に配置することと、
- 前記インサートをポリマー樹脂でオーバーモールドすることと
を含む方法。
[実施態様16]
前記複合材料ラミネートは、前記射出成形工具を閉鎖し、それにより前記複合材料ラミネートを所望のインサート形状に押し込むことによって前記インサートに成形される、実施態様15に記載の方法。
[実施態様17]
複合ラミネート部品をインサートに成形する前記ステップは、前記複合ラミネート部品をプレス工具内に配置することを含み、および前記方法は、
- 前記インサートを前記射出成形工具の内側に位置付けることと、
- 前記射出成形工具を充填することによって前記インサートをオーバーモールドすることと
をさらに含む、実施態様15に記載の方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9