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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】燃料電池ユニット
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/04 20160101AFI20240513BHJP
   F17C 13/08 20060101ALI20240513BHJP
   H01M 8/10 20160101ALN20240513BHJP
【FI】
H01M8/04 Z
H01M8/04 N
F17C13/08 301A
H01M8/10 101
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021013085
(22)【出願日】2021-01-29
(65)【公開番号】P2022116750
(43)【公開日】2022-08-10
【審査請求日】2023-09-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】立花 将規
【審査官】加藤 昌人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-081326(JP,A)
【文献】特開2020-186891(JP,A)
【文献】特開2007-157364(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0122671(US,A1)
【文献】特開2005-090316(JP,A)
【文献】特開2018-085183(JP,A)
【文献】特開2015-024665(JP,A)
【文献】特開平07-272734(JP,A)
【文献】中国実用新案第212298560(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/04- 8/0668
F17C 1/00-13/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料電池と、
前記燃料電池に供給する燃料ガスを貯蔵する高圧タンクと、
ガス関連部品としての前記燃料ガスの充填口と、
前記高圧タンクの軸線方向のいずれか一方の端部に配置されて前記高圧タンクを開閉するガス関連部品としての開閉弁と、
前記高圧タンクの圧力を検知するガス関連部品としての圧力センサと、
前記高圧タンクから排出された前記燃料ガスの圧力を減少させるガス関連部品としての減圧弁と、
前記燃料電池及び前記高圧タンクが固定されたフレームと、
前記充填口と前記開閉弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第1高圧配管と、
前記圧力センサと前記開閉弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第2高圧配管と、
前記圧力センサと前記減圧弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第3高圧配管と、を備え、
前記高圧タンクの軸線方向の両端部のうち前記充填口に近い端部を第1端部とし、前記第1端部と反対の端部を第2端部とすると、
前記第1高圧配管、前記第2高圧配管、及び前記第3高圧配管の少なくとも2本は、前記管軸方向の一方の端部を前記高圧タンクの前記第1端部の近くに位置させるとともに前記管軸方向の他方の端部を前記高圧タンクの前記第2端部の近くに位置させて配置されていることを特徴とする燃料電池ユニット。
【請求項2】
前記フレームは、底板と、当該底板から立ち上がる複数の柱と、を備え、複数の前記柱のうちの1本と、前記高圧タンクとは、当該高圧タンクの前記軸線方向に間隔を空けて並んでおり、前記1本の前記柱と前記高圧タンクとの間には1つの前記ガス関連部品が配置され、前記1本の前記柱には、当該柱を間に挟んだ前記高圧タンクと反対側から前記ガス関連部品に向けて開口したアクセスホールが設けられている請求項1に記載の燃料電池ユニット。
【請求項3】
前記燃料電池ユニットは第1水素検知器及び第2水素検知器を備え、
前記燃料電池ユニットを上方から見た平面視では、前記燃料電池と前記高圧タンクは一方向に並んで配置されるとともに、前記平面視において、前記燃料電池と前記高圧タンクとの境界線を仮想した場合、前記充填口、前記開閉弁、前記圧力センサ、及び前記減圧弁は、前記境界線よりも前記高圧タンク寄りに配置されており、前記第1水素検知器は、前記境界線よりも前記高圧タンク寄りに配置され、前記第2水素検知器は、前記境界線よりも前記燃料電池寄りに配置されている請求項1又は請求項2に記載の燃料電池ユニット。
【請求項4】
前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池に供給する前記燃料ガスを調圧する調圧器と、前記減圧弁と前記調圧器を接続する供給配管と、を備え、
前記フレームは、第1フレーム構成体と第2フレーム構成体を一体化して構成され、前記高圧タンク、前記充填口、前記開閉弁、前記圧力センサ、及び前記減圧弁は前記第1フレーム構成体に配置されるとともに、前記燃料電池及び前記調圧器は前記第2フレーム構成体に配置され、
前記供給配管は、前記減圧弁と接続される第1金属配管と、前記調圧器と接続される第2金属配管と、前記第1金属配管と前記第2金属配管を接続するゴム配管と、から構成されている請求項1~請求項3のうちいずれか一項に記載の燃料電池ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池ユニットは、燃料電池に燃料ガスを供給するガス供給装置を備える。ガス供給装置としての例えば特許文献1のアノードガス供給装置は、高圧タンクと、アノードガス供給通路と、調圧弁と、圧力センサとを備える。高圧タンクは、燃料電池スタックに供給する燃料ガスとしてのアノードガスを高圧状態に保って貯蔵する。
【0003】
アノードガス供給通路は、高圧タンクから排出されたアノードガスを燃料電池スタックに供給するための通路である。アノードガス供給通路の一端部が高圧タンクに接続され、他端部が燃料電池スタックのアノードガス入口孔に接続される。
【0004】
ガス関連部品としての調圧弁は、アノードガス供給通路に設けられる。調圧弁は、高圧タンクから排出されたアノードガスを所望の圧力に調節して燃料電池スタックに供給する。ガス関連部品としての圧力センサは、調圧弁よりも下流のアノードガス供給通路に設けられる。圧力センサは、調圧弁よりも下流のアノードガス供給通路を流れるアノードガスの圧力を検出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-24665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
燃料電池ユニットでは、アノードガス供給通路には、高圧タンクと調圧弁を接続する通路と、調圧弁と圧力センサを接続する通路と、圧力センサとアノードガス入口孔を接続する通路が設けられる場合がある。アノードガス供給通路は、高圧のアノードガスが流れるため、各通路は剛性の高い金属製の高圧配管が使用される。このため、高圧タンクと調圧弁、調圧弁と圧力センサ、及び圧力センサとアノードガス入口孔を通路で接続する際、通路によって接続するガス関連部品同士の間での位置ずれが大きいと、ガス関連部品同士を通路によって接続しにくい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための燃料電池ユニットは、燃料電池と、前記燃料電池に供給する燃料ガスを貯蔵する高圧タンクと、ガス関連部品としての前記燃料ガスの充填口と、前記高圧タンクの軸線方向のいずれか一方の端部に配置されて前記高圧タンクを開閉するガス関連部品としての開閉弁と、前記高圧タンクの圧力を検知するガス関連部品としての圧力センサと、前記高圧タンクから排出された前記燃料ガスの圧力を減少させるガス関連部品としての減圧弁と、前記燃料電池及び前記高圧タンクが固定されたフレームと、前記充填口と前記開閉弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第1高圧配管と、前記圧力センサと前記開閉弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第2高圧配管と、前記圧力センサと前記減圧弁とを管軸方向の両端部に離して接続する第3高圧配管と、を備え、前記高圧タンクの軸線方向の両端部のうち前記充填口に近い端部を第1端部とし、前記第1端部と反対の端部を第2端部とすると、前記第1高圧配管、前記第2高圧配管、及び前記第3高圧配管の少なくとも2本は、前記管軸方向の一方の端部を前記高圧タンクの前記第1端部の近くに位置させるとともに前記管軸方向の他方の端部を前記高圧タンクの前記第2端部の近くに位置させて配置されていることを要旨とする。
【0008】
これによれば、第1高圧配管、第2高圧配管、及び第3高圧配管の少なくとも2本について、管軸方向の両端部は高圧タンクの軸線方向の両端部に離れるとともに、少なくとも2本の高圧配管の管軸方向の両端部に接続されるガス関連部品は高圧タンクの軸線方向の両端部に離れる。高圧タンクの両端部にガス関連部品が離れて配置されることで、少なくとも2本の高圧配管の管軸方向への長さは、高圧タンクの軸線方向への長さ以上となる。このため、少なくとも2本の高圧配管の両端部間の距離を長く確保でき、少なくとも2本の高圧配管が撓む余裕を得ることができる。そして、高圧タンク以上の長さを有する少なくとも2本の高圧配管とすることで、ガス関連部品同士の間での位置ずれを、高圧配管の途中での撓み具合で吸収できる。その結果として、ガス関連部品同士の高圧配管での接続を容易とすることができる。
【0009】
燃料電池ユニットについて、前記フレームは、底板と、当該底板から立ち上がる複数の柱と、を備え、複数の前記柱のうちの1本と、前記高圧タンクとは、当該高圧タンクの前記軸線方向に間隔を空けて並んでおり、前記1本の前記柱と前記高圧タンクとの間には1つの前記ガス関連部品が配置され、前記1本の前記柱には、当該柱を間に挟んだ前記高圧タンクと反対側から前記ガス関連部品に向けて開口したアクセスホールが設けられていてもよい。
【0010】
これによれば、柱と高圧タンクとの間にガス関連部品が配置されていても、高圧タンクとは反対側からアクセスホールを介してガス関連部品に工具や検査機を挿入する等のアクセスが可能である。このため、柱と高圧タンクとの間から、ガス関連部品にアクセスする場合と比べると、圧力センサにアクセスしやすく、操作しやすい。
【0011】
燃料電池ユニットについて、前記燃料電池ユニットは第1水素検知器及び第2水素検知器を備え、前記燃料電池ユニットを上方から見た平面視では、前記燃料電池と前記高圧タンクは一方向に並んで配置されるとともに、前記平面視において、前記燃料電池と前記高圧タンクとの境界線を仮想した場合、前記充填口、前記開閉弁、前記圧力センサ、及び前記減圧弁は、前記境界線よりも前記高圧タンク寄りに配置されており、前記第1水素検知器は、前記境界線よりも前記高圧タンク寄りに配置され、前記第2水素検知器は、前記境界線よりも前記燃料電池寄りに配置されていてもよい。
【0012】
これによれば、燃料電池ユニットが、例えば、水素検知器を1つだけ備える場合、及び水素検知器を2つ備えるも、2つの水素検知器が境界線上に配置されている場合と比べると、水素検知器によって水素漏れを検知しやすい。さらに、水素漏れが発生しても、水素漏れが発生したのが、燃料電池なのか、それとも高圧タンク及びガス関連部品なのかを判別しやすくなる。
【0013】
燃料電池ユニットについて、前記燃料電池ユニットは、前記燃料電池に供給する前記燃料ガスを調圧する調圧器と、前記減圧弁と前記調圧器を接続する供給配管と、を備え、前記フレームは、第1フレーム構成体と第2フレーム構成体を一体化して構成され、前記高圧タンク、前記充填口、前記開閉弁、前記圧力センサ、及び前記減圧弁は前記第1フレーム構成体に配置されるとともに、前記燃料電池及び前記調圧器は前記第2フレーム構成体に配置され、前記供給配管は、前記減圧弁と接続される第1金属配管と、前記調圧器と接続される第2金属配管と、前記第1金属配管と前記第2金属配管を接続するゴム配管と、から構成されていてもよい。
【0014】
これによれば、第1フレーム構成体と第2フレーム構成体を一体化する構成上、減圧弁と調圧器の位置ずれが生じやすい。供給配管のゴム配管を弾性変形させることにより、減圧弁と調圧器の位置ずれを吸収して、減圧弁と調圧器を供給配管によって接続できる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ガス関連部品同士の高圧配管での接続を容易とする。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】燃料電池ユニットを開閉弁側から示す斜視図。
図2】燃料電池ユニットの全体を示す斜視図。
図3】第1ユニット前駆体と第2ユニット前駆体を示す分解斜視図。
図4】燃料電池ユニットを示す断面図。
図5】燃料電池ユニットをアクセスホール側から示す側面図。
図6】燃料電池ユニットを模式的に示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、燃料電池ユニットを具体化した一実施形態を図1図6にしたがって説明する。
燃料電池ユニット10は、図示しない産業車両に搭載される。
図1図3に示すように、燃料電池ユニット10は、フレーム11と、燃料電池30と、高圧タンクとしての水素タンク40と、エアコンプレッサ50と、キャパシタ60と、熱交換器70と、配電部80とを備える。
【0018】
図1の2点鎖線に示すように、燃料電池ユニット10は、ケース200に収容されている。図4に示すように、ケース200は、産業車両のベースウエイト201の上面に固定されている。
【0019】
図1又は図3に示すように、フレーム11は、長四角板状の底板12と、底板12から立ち上がる3本の柱13と、2本の柱13に支持される第1支持板17と、他の1本の柱13及び支持部材22に支持される第2支持板21と、を備える。
【0020】
燃料電池ユニット10が水平面上に置かれているものとして重力の方向をZ軸で示し、水平面に沿う方向をX軸とY軸で示す。X軸、Y軸、及びZ軸は、互いに直交する。以下の説明では、Z軸と平行な方向を鉛直方向Zともいい、X軸と平行な方向を水平方向Xともいう。水平方向Xは、底板12の長辺方向に平行である。また、Y軸と平行な方向を奥行方向Yともいう。奥行方向Yは、底板12の短辺方向に平行である。したがって、奥行方向Yは、水平方向X及び鉛直方向Zの両方に直交する方向である。柱13が底板12から立ち上がる方向は、鉛直方向Zに平行である。
【0021】
燃料電池ユニット10において、底板12は、長四角板状である。フレーム11の3本の柱13は、2本の第1柱16と、1本の第2柱20と、から構成される。2本の第1柱16は水平方向Xに並んでいる。
【0022】
第1支持板17を支持する2本の柱13は第1柱16であり、第2支持板21を支持する1本の柱13は第2柱20である。第1支持板17と第2支持板21とは鉛直方向Zの位置がずれている。第1支持板17は、第2支持板21よりも鉛直方向Zの上側に位置している。
【0023】
詳細に図示しないが、燃料電池30は、複数の燃料電池セルをスタック化したものである。燃料電池セルは、固体分子型燃料電池である。燃料電池30は、燃料ガスと、酸化剤ガスとの化学反応によって発電を行う。燃料電池30では、水素ガスを燃料ガス、空気中の酸素を酸化剤ガスとして発電が行われる。
【0024】
燃料電池30は、水素タンク40から供給される水素ガスと、エアコンプレッサ50から供給される空気中の酸素とを反応させて直流の電気エネルギー(直流電力)を発生する。エアコンプレッサ50は、空気を圧縮して燃料電池30に供給する。
【0025】
キャパシタ60は、燃料電池30によって発電された電力を蓄える。熱交換器70は、燃料電池30と熱交換した熱交換媒体と外気との間で熱交換を行う。熱交換媒体としては冷却水が用いられるが、その他の媒体を用いてもよい。また、図5に示すように、熱交換器70には、冷却水を熱交換器70に供給するリザーバータンク72が接続されている。なお、図5は燃料電池ユニット10を簡略化しているため、リザーバータンク72と熱交換器70との接続を行う流路について図示を省略している。配電部80は、燃料電池30の発電を制御する部品を含む。
【0026】
図1又は図2に示すように、水素タンク40の中心軸線Lが延びる方向を軸線方向とする。水素タンク40の軸線方向は水平方向Xと平行である。水素タンク40は、軸線方向の一端部に第1端部40aを備え、軸線方向の他端部に第2端部40bを備える。
【0027】
図5又は図6に示すように、燃料電池ユニット10は、水素タンク40に水素ガスを充填するガス関連部品としての充填口61を備える。また、図1又は図2に示すように、燃料電池ユニット10は、水素タンク40の第2端部40bに配置されて水素タンク40を開閉するガス関連部品としての開閉弁62を備える。燃料電池ユニット10は、水素タンク40の圧力を検知するガス関連部品としての圧力センサ63を備える。また、燃料電池ユニット10は、水素タンク40から排出された水素ガスの圧力を減少させるガス関連部品としての減圧弁64と、燃料電池30に供給する水素ガスを調圧するガス関連部品としての調圧器66と、を備える。
【0028】
燃料電池ユニット10において、底板12上では、水素タンク40と配電部80は一方向としての奥行方向Yに並んでいる。燃料電池ユニット10において、3本の柱13のうちの2本の第1柱16と、水素タンク40とは当該水素タンク40の軸線方向に間隔を空けて並んでいる。
【0029】
燃料電池30及びエアコンプレッサ50は、配電部80よりも鉛直方向Zの上側で第2支持板21に支持され、キャパシタ60は、水素タンク40よりも鉛直方向Zの上側で第1支持板17に支持されている。エアコンプレッサ50と、燃料電池30と、熱交換器70は、水平方向Xに並んで配置されている。
【0030】
図6に示すように、充填口61は、2本の第1柱16のうちの1本である配置用柱161に配置されている。充填口61は、水平方向Xに減圧弁64と対向する位置に配置されている。
【0031】
図1又は図2に示すように、開閉弁62は、水素タンク40の第2端部40bに配置されている。圧力センサ63は、鉛直方向Zにおける第1支持板17より下方において、配置用柱161の内面に固定されている。圧力センサ63は、水平方向Xにおいて、水素タンク40の第1端部40aと対向している。減圧弁64は、第1支持板17に支持され、水平方向Xにおいて、キャパシタ60と配置用柱161との間に配置されている。減圧弁64は、鉛直方向Zにおいて、圧力センサ63より上側に配置されている。調圧器66は、奥行方向Yで燃料電池30と並んで配置されている。
【0032】
燃料電池ユニット10は、充填口61と開閉弁62とを管軸方向の両端部に離して接続する第1高圧配管91と、圧力センサ63と開閉弁62とを管軸方向の両端部に離して接続する第2高圧配管92と、圧力センサ63と減圧弁64とを管軸方向の両端部に離して接続する第3高圧配管93とを備える。第1高圧配管91、第2高圧配管92、及び第3高圧配管93はステンレス製である。また、第1高圧配管91、第2高圧配管92、及び第3高圧配管93の管径は、水素ガスが流れる際の圧力損失を抑制するために大きく設定されている。
【0033】
図6に示すように、燃料電池ユニット10は、調圧器66と減圧弁64を接続する供給配管94を備える。供給配管94は、減圧弁64と接続される第1金属配管95と、調圧器66と接続される第2金属配管96と、第1金属配管95と第2金属配管96を接続するゴム配管97と、を備える。
【0034】
図3に示すように、上記フレーム11は、第1フレーム構成体14と、第2フレーム構成体18とを一体化して構成されている。
第1フレーム構成体14は、第1底構成体15と、第1底構成体15から立ち上がる2本の第1柱16と、2本の第1柱16に架け渡された第1支持板17と、を備える。
【0035】
第1底構成体15は長四角板状である。第1底構成体15は、底板12を構成する。第1底構成体15の長辺方向は水平方向Xと平行であり、第1底構成体15の短辺方向は奥行方向Yと平行である。2本の第1柱16の一方は、第1底構成体15の水平方向Xの一端に近い位置に配置され、2本の第1柱16の他方は、第1底構成体15の水平方向Xの他端に近い位置に配置されている。2本の第1柱16は、第1底構成体15の一つの長縁部寄りに配置されている。第1支持板17は、長四角板状である。第1支持板17の水平方向Xの一端が一方の第1柱16に支持され、第1支持板17の水平方向Xの他端が他方の第1柱16に支持されている。
【0036】
図2又は図5に示すように、2本の第1柱16のうちの一方には、充填口61、圧力センサ63及びリザーバータンク72が配置されている。一方の第1柱16は配置用柱161である。配置用柱161は、2枚の柱形成板16aと、2枚の柱形成板16aに架け渡された連結板16bと、一方の柱形成板16aに固定されたブラケット16cと、を備える。2枚の柱形成板16aは奥行方向Yに対向する。連結板16bの上部には充填口配置部16dが設けられている。したがって、配置用柱161は、上部に充填口配置部16dを備える。充填口配置部16dは、連結板16bの上端よりも下方へ凹んだ部分である。
【0037】
図5に示すように、配置用柱161は、下部にアクセスホール16eを備える。アクセスホール16eは、連結板16bの下部を板厚方向に貫通する。アクセスホール16eは、リザーバータンク72よりも鉛直方向Zの下側に位置する。
【0038】
図1又は図2に示すように、第1底構成体15には、水素タンク40が固定されている。水素タンク40の中心軸線Lと、第1底構成体15の長辺とは平行である。水素タンク40の軸線方向は水平方向Xと平行である。
【0039】
水素タンク40の第1端部40aは、配置用柱161に近い位置に配置され、水素タンク40の第2端部40bは、他方の第1柱16に近い位置に配置されている。水素タンク40の第1端部40aと、配置用柱161とは、水素タンク40の軸線方向、つまり水平方向Xに間隔を空けて並んでいる。第1支持板17には、キャパシタ60が固定されている。第1フレーム構成体14において、水素タンク40とキャパシタ60とは鉛直方向Zに並んで配置されている。
【0040】
図2又は図5に示すように、充填口61は、配置用柱161のブラケット16cに固定されることにより充填口配置部16dに配置されている。圧力センサ63は、鉛直方向Zにおける第1支持板17より下方において、配置用柱161の連結板16bの内面に固定されている。圧力センサ63の一部は、水平方向Xにアクセスホール16eと重なり合っている。水素タンク40の軸線方向において、配置用柱161を挟んだ水素タンク40の反対側から配置用柱161を見た場合、つまり、配置用柱161を外面側から見た場合、アクセスホール16eを介して圧力センサ63の一部を視認できる。したがって、アクセスホール16eは、配置用柱161を挟んだ水素タンク40の反対側から圧力センサ63に向けて開口している。減圧弁64は、第1支持板17に固定されている。
【0041】
第1フレーム構成体14には、水素タンク40と、キャパシタ60と、充填口61と、開閉弁62と、圧力センサ63と、減圧弁64とが配置されている。第1フレーム構成体14と、水素タンク40と、キャパシタ60と、充填口61と、開閉弁62と、圧力センサ63と、減圧弁64とから、第1ユニット前駆体U1が構成されている。
【0042】
図3に示すように、第2フレーム構成体18は、第2底構成体19と、第2底構成体19から立ち上がる1本の第2柱20と、当該第2柱20及び支持部材22に支持された第2支持板21と、を備える。
【0043】
第2底構成体19は長四角板状である。第2底構成体19は、底板12を構成する。第2底構成体19の長辺方向は水平方向Xと平行であり、第2底構成体19の短辺方向は奥行方向Yと平行である。支持部材22は、第2底構成体19の水平方向Xの一端に近い位置に配置され、第2柱20は、第2底構成体19の水平方向Xの他端に配置されている。第2柱20は、第2底構成体19の一つの長縁部寄りに配置されている。第2支持板21は、長四角板状である。第2支持板21の水平方向Xの一端が支持部材22に支持され、第2支持板21の水平方向Xの他端は、第2柱20に支持されている。
【0044】
第2底構成体19の一方の短縁部には熱交換器70が固定されている。また、第2底構成体19には配電部80が固定され、熱交換器70と配電部80は、第2底構成体19の水平方向Xに並んでいる。第2支持板21には、燃料電池30及びエアコンプレッサ50が固定されている。燃料電池30とエアコンプレッサ50は、第2支持板21の水平方向Xに並んでいる。また、燃料電池30には調圧器66が一体化されている。
【0045】
第2フレーム構成体18には、燃料電池30と、エアコンプレッサ50と、熱交換器70と、配電部80と、調圧器66とが配置されている。第2フレーム構成体18と、燃料電池30と、エアコンプレッサ50と、熱交換器70と、配電部80と、調圧器66とから、第2ユニット前駆体U2が構成されている。
【0046】
そして、第1ユニット前駆体U1と第2ユニット前駆体U2を一体化することで、燃料電池ユニット10の前駆体が構成されるようになっている。燃料電池ユニット10の前駆体に、第1高圧配管91、第2高圧配管92、第3高圧配管93、及び供給配管94を設けることで、燃料電池ユニット10が構成されるようになっている。
【0047】
なお、フレーム11は、第1底構成体15の2つの長縁部のうち、第1柱16の配置されていない長縁部と、第2底構成体19の2つの長縁部のうち、第2柱20の配置されていない長縁部とを対向させて一体化して構成されている。よって、フレーム11の底板12は、第1底構成体15と第2底構成体19とから構成されている。
【0048】
図6に示すように、燃料電池ユニット10を上方から見た平面視では、燃料電池30と水素タンク40は一方向としての奥行方向Yに並んで配置されている。平面視において、奥行方向Yにおける燃料電池30と水素タンク40との間に、水平方向Xに延びる境界線Mを仮想した場合、充填口61、開閉弁62、圧力センサ63、及び減圧弁64は、境界線Mよりも水素タンク40寄りに配置されている。燃料電池ユニット10を上方から見た平面視において、調圧器66は境界線Mよりも燃料電池30寄りに配置されている。
【0049】
図2及び図4に示すように、燃料電池ユニット10は、2本の第1柱16と、1本の第2柱20に支持されたカバー98を備える。カバー98は四角の平板状である。カバー98は、キャパシタ60、減圧弁64、調圧器66、燃料電池30、エアコンプレッサ50、熱交換器70を上方から覆う。
【0050】
図4及び図6に示すように、カバー98には、第1水素検知器99aと第2水素検知器99bとが設置されている。第1水素検知器99aは、境界線Mよりも水素タンク40寄りに配置され、第2水素検知器99bは、境界線Mよりも燃料電池30寄りに配置されている。
【0051】
図6の2点鎖線に示すように、第1水素検知器99aは、キャパシタ60の上方に配置され、第2水素検知器99bは、燃料電池30の上方に配置されている。したがって、鉛直方向Zに沿って燃料電池ユニット10を上方から見た平面視では、第1水素検知器99aは、水素タンク40と重なり、第2水素検知器99bは、燃料電池30と重なる。第1水素検知器99aは、奥行方向Yには並んでおらず、水平方向Xにずれている。
【0052】
次に、第1高圧配管91、第2高圧配管92、第3高圧配管93、及び供給配管94について説明する。
図1図3又は図6に示すように、第1高圧配管91の管軸方向の一つの端部である第1接続端部91aは、充填口用継手81を介して充填口61と接続されている。図4に示すように、第1高圧配管91の管軸方向の一つの端部である第2接続端部91bは、第1開閉弁用継手82aを介して開閉弁62と接続されている。
【0053】
第1高圧配管91は、第1接続端部91aからキャパシタ60に向けて水平方向Xに延びた後、減圧弁64から離れるように折れ曲がり、奥行方向Yに延びた後、鉛直方向Zに沿って下へ延びている。さらに、第1高圧配管91は、水平方向Xに延びた後、水素タンク40の第2端部40b付近で、当該第2端部40bに向けて折れ曲がり、奥行方向Yに延びている。そして、図4に示すように、第1高圧配管91の第2接続端部91bは、第1開閉弁用継手82aを介して開閉弁62と接続されている。
【0054】
図2に示すように、第2高圧配管92の管軸方向の一つの端部である第1接続端部92aは、第1センサ用継手83aを介して圧力センサ63と接続されている。図4に示すように、第2高圧配管92の管軸方向の一つの端部である第2接続端部92bは、第2開閉弁用継手82bを介して開閉弁62と接続されている。
【0055】
図3に示すように、第2高圧配管92は、第1センサ用継手83aから鉛直方向Zに沿って下方へ延びた後、上方へ延びるように折り返された後、水素タンク40の第2端部40bに向かうように折れ曲がり、水平方向Xに延びている。
【0056】
図2に示すように、第2高圧配管92は、水素タンク40の第2端部40b付近で、当該第2端部40bに向けて折れ曲がり、奥行方向Yに延びている。そして、図4に示すように、第2高圧配管92の第2接続端部92bは、第2開閉弁用継手82bを介して開閉弁62と接続されている。
【0057】
図2に示すように、第3高圧配管93の管軸方向の一つの端部である第1接続端部93aは、第2センサ用継手83bを介して圧力センサ63と接続されている。図6に示すように、第3高圧配管93の管軸方向の一つの端部である第2接続端部93bは、第1減圧弁用継手84aを介して減圧弁64と接続されている。図2に示すように、第3高圧配管93は、第2センサ用継手83bから離れるように奥行方向Yに延びた後、折れ曲がり、鉛直方向Zに沿って上へ延びた後、減圧弁64に向けて延び、第1減圧弁用継手84aを介して減圧弁64と接続されている。
【0058】
したがって、第1高圧配管91は、第1接続端部91aを水素タンク40の第1端部40aの近くに位置させるとともに第2接続端部91bを水素タンク40の第2端部40bの近くに位置させて配置されている。同じく、第2高圧配管92は、第1接続端部92aを水素タンク40の第1端部40aの近くに位置させるとともに第2接続端部92bを水素タンク40の第2端部40bの近くに位置させて配置されている。
【0059】
第1高圧配管91の第1接続端部91aと第2接続端部91bの間の距離は、水素タンク40の軸線以上の長さである。また、第2高圧配管92の第1接続端部92aと第2接続端部92bの間の距離も、水素タンク40の軸線以上の長さである。第1高圧配管91及び第2高圧配管92は、水素タンク40の軸線以上の長さを有するため、撓み易くなっている。
【0060】
図6に示すように、供給配管94において、第1金属配管95の接続端部95aは、第2減圧弁用継手84bを介して減圧弁64と接続されている。第2金属配管96の接続端部96aは、調圧器用継手67を介して調圧器66と接続されている。
【0061】
供給配管94の第1金属配管95は、調圧器66に向けて延びるとともに、ゴム配管97は第1金属配管95から調圧器66に向けて延びている。第2金属配管96は、ゴム配管97から調圧器66に向けて延びた後、折れ曲がり、水平方向Xに沿って調圧器66に向けて延びた後、調圧器用継手67を介して調圧器66と接続されている。
【0062】
上記実施形態によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
(1)第1高圧配管91は、充填口61と接続される第1接続端部91aと、開閉弁62に接続される第2接続端部91bとを、水素タンク40の軸線方向の両端に離して配置される。また、第2高圧配管92は、圧力センサ63と接続される第1接続端部92aと、開閉弁62に接続される第2接続端部92bとを、水素タンク40の軸線方向の両端に離して配置される。よって、第1高圧配管91及び第2高圧配管92の管軸方向への長さを、水素タンク40の軸線方向への長さ以上にでき、第1高圧配管91及び第2高圧配管92が撓む余裕を得ることができる。その結果として、充填口61と開閉弁62とが、配置予定場所から水平方向X、奥行方向Y及び鉛直方向Zのいずれの方向に位置ずれしていても、その位置ずれを、水素タンク40の軸線方向の長さ以上の長さを有する第1高圧配管91の途中での撓み具合により吸収して充填口61と開閉弁62を接続できる。つまり、充填口61と開閉弁62の第1高圧配管91での接続を容易とすることができる。
【0063】
同じく、開閉弁62と圧力センサ63とが、配置予定場所から水平方向X、奥行方向Y及び鉛直方向Zのいずれの方向に位置ずれしていても、その位置ずれを、水素タンク40の軸線方向の長さ以上の長さを有する第2高圧配管92の途中での撓み具合により吸収して開閉弁62と圧力センサ63を接続できる。つまり、開閉弁62と圧力センサ63の第2高圧配管92での接続を容易とすることができる。
【0064】
(2)第1高圧配管91及び第2高圧配管92の管軸方向への長さを、水素タンク40の軸線方向への長さ以上にできる。このため、燃料電池ユニット10に対する想定外の衝撃による水素タンク40の位置ずれが生じた場合、充填口61と開閉弁62との距離の変動を第1高圧配管91の撓み具合によって吸収でき、開閉弁62と圧力センサ63との距離の変動を第2高圧配管92の撓み具合によって吸収できる。その結果、充填口用継手81、第1開閉弁用継手82a、第2開閉弁用継手82b、第1センサ用継手83aの損傷も抑制できる。
【0065】
(3)フレーム11の配置用柱161はアクセスホール16eを備える。そして、水平方向Xの外側から配置用柱161を見た場合、アクセスホール16eを介して圧力センサ63の一部を視認できる。このため、配置用柱161と水素タンク40との間に圧力センサ63が配置されていても、配置用柱161の外面側からアクセスホール16eを介して圧力センサ63に配管を接続する際の工具の挿入や、水素漏れを確認する検査機の挿入等のアクセスが可能である。このため、配置用柱161と水素タンク40との間から、圧力センサ63にアクセスする場合と比べると、圧力センサ63にアクセスしやすく、操作もしやすい。
【0066】
(4)燃料電池ユニット10は、第1ユニット前駆体U1と第2ユニット前駆体U2とからなる燃料電池ユニット10の前駆体に、第1~第3高圧配管91~93及び供給配管94を設置することで構成されている。このため、第1ユニット前駆体U1の製造及び検査と、第2ユニット前駆体U2の製造と検査とを別々に行うことができ、例えば、フレーム11に全ての部品を組付けて製造及び検査を行う場合と比べると燃料電池ユニット10の生産性が向上する。
【0067】
第1ユニット前駆体U1と第2ユニット前駆体U2を組み合わせて燃料電池ユニット10の前駆体を製造する場合、第1ユニット前駆体U1の第1フレーム構成体14と、第2ユニット前駆体U2の第2フレーム構成体18を一体化する構成上、減圧弁64と調圧器66の位置ずれが生じやすい。この減圧弁64と調圧器66を接続する供給配管94は、第1金属配管95と第2金属配管96を接続するゴム配管97を有する。このゴム配管97を弾性変形させることにより、減圧弁64と調圧器66の位置ずれを吸収して、減圧弁64と調圧器66を供給配管94を介して接続できる。
【0068】
(5)供給配管94はゴム配管97を含む。燃料電池ユニット10に対する想定外の衝撃によって、減圧弁64と調圧器66との間に位置ずれが生じた場合、ゴム配管97によって衝撃を吸収でき、第2減圧弁用継手84b及び調圧器用継手67が損傷することを抑制できる。
【0069】
(6)第1水素検知器99aは、境界線Mよりも水素タンク40寄りに配置され、第2水素検知器99bは、境界線Mよりも燃料電池30寄りに配置されている。燃料電池ユニット10が、水素検知器を1つだけ備える場合や、水素検知器を2つ備えるも、2つの水素検知器が境界線M上に配置されている場合と比べると、万一の水素漏れを検知しやすい。さらに、水素漏れが発生しても、水素漏れが発生したのが燃料電池30なのか、それとも水素タンク40及びガス関連部品なのかを判別しやすくなる。
【0070】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
○ 燃料電池30は、第2フレーム構成体18の第2底構成体19に固定され、底板12上で燃料電池30と水素タンク40が奥行方向Yに並んでいてもよい。この場合、減圧弁64を、水素タンク40の第2端部40bの近くに配置してもよい。そして、第3高圧配管93の第1接続端部93aを圧力センサ63に接続し、第3高圧配管93の第2接続端部93bを減圧弁64に接続する。これにより、第3高圧配管93は、第1接続端部93aと第2接続端部93bとを、水素タンク40の軸線方向の両端に離して配置できる。したがって、第1高圧配管91、第2高圧配管92、及び第3高圧配管93の3本が、第1接続端部91a,92a,93aを水素タンク40の第1端部40aの近くに位置させるとともに第2接続端部91b,92b,93bを水素タンク40の第2端部40bの近くに位置させて配置される。
【0071】
○ 圧力センサ63が水素タンク40の第2端部40bの近くに配置される場合、第1高圧配管91の一方の端部である第1接続端部91aは、充填口61に接続されて水素タンク40の第1端部40aの近くに配置される。第1高圧配管91の他方の端部である第2接続端部91bは、開閉弁62に接続されて水素タンク40の第2端部40bの近くに配置される。
【0072】
また、第2高圧配管92の両方の端部である第1接続端部92a及び第2接続端部92bは水素タンク40の第2端部40bの近くで、開閉弁62と圧力センサ63に配置される。そして、第3高圧配管93の一方の端部である第1接続端部93aは、水素タンク40の第1端部40aの近くで減圧弁64に接続され、第3高圧配管93の他方の端部である第2接続端部93bは、水素タンク40の第2端部40bの近くで圧力センサ63に接続される。つまり、第1高圧配管91と第3高圧配管93の2本が、一方の端部を水素タンク40の第1端部40aの近くに位置させるとともに、他方の端部を水素タンク40の第2端部40bの近くに位置させて配置される。
【0073】
○ 開閉弁62が水素タンク40の第1端部40aに配置される場合、充填口61に接続される第1接続端部91aと、開閉弁62に接続される第2接続端部91bは、水素タンク40の第1端部40aに配置される。
【0074】
そして、圧力センサ63が水素タンク40の第2端部40bの近くに配置されていると、第2高圧配管92の一方の端部である第1接続端部92aは開閉弁62に接続されて水素タンク40の第1端部40aの近くに配置される。また、第2高圧配管92の他方の端部である第2接続端部92bは圧力センサ63に接続されて水素タンク40の第2端部40bの近くに配置される。
【0075】
また、第3高圧配管93の一方の端部である第1接続端部93aは、減圧弁64に接続されて水素タンク40の第1端部40aの近くに配置され、第3高圧配管93の他方の端部である第2接続端部93bは、圧力センサ63に接続されて水素タンク40の第2端部40bの近くに配置される。つまり、第2高圧配管92と第3高圧配管93の2本が、一方の端部を水素タンク40の第1端部40aの近くに位置させるとともに、他方の端部を水素タンク40の第2端部40bの近くに位置させて配置される。
【0076】
○ 第1フレーム構成体14の2本の第1柱16のうち、配置用柱161とは別の第1柱16も、柱形成板16a及び連結板16bを備える構成とし、連結板16bにアクセスホール16eを設けてもよい。この場合、アクセスホール16eと開閉弁62とが水平方向Xに重なるようにアクセスホール16eを設ける。そして、第1柱16の外側からアクセスホール16eを介して開閉弁62にアクセス可能としてもよい。
【0077】
○ 充填口配置部16dを充填口61及び減圧弁64のアクセスホールとしてもよい。
○ フレーム11は、第1フレーム構成体14と第2フレーム構成体18の2つの構成体から構成されていなくてもよい。この場合、底板12は1枚の板から構成され、底板12から複数の柱13が立ち上がる。
【0078】
○ 第1水素検知器99aと第2水素検知器99bは境界線M上において水平方向Xに並んだ配置されていてもよい。
○ 境界線Mより水素タンク40寄りに第1水素検知器99aが配置され、境界線Mより燃料電池30寄りに第2水素検知器99bが配置されていれば、奥行方向Y及び水平方向Xでの第1水素検知器99aの位置と、奥行方向Y及び水平方向Xでの第2水素検知器99bの位置は適宜変更してもよい。
【0079】
○ 燃料電池ユニット10は、水素検知器を1つだけ備えていてもよいし、3つ以上備えていてもよい。
○ 第1接続端部を水素タンク40の第1端部40aに位置させるとともに第2接続端部を水素タンク40の第2端部40bに位置させて配置されていれば、第1高圧配管91、第2高圧配管92、及び第3高圧配管93の配管経路は適宜変更してもよい。
【0080】
○ 供給配管94は、全体が金属配管であり、ゴム配管97を備えていなくてもよい。
上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
○ 前記高圧タンクは水素タンクである。
【符号の説明】
【0081】
M…境界線、10…燃料電池ユニット、11…フレーム、12…底板、13…柱、14…第1フレーム構成体、16e…アクセスホール、18…第2フレーム構成体、30…燃料電池、40…高圧タンクとしての水素タンク、40a…第1端部、40b…第2端部、61…充填口、62…開閉弁、63…圧力センサ、64…減圧弁、66…調圧器、91…第1高圧配管、91a,92a,93a…第1接続端部、91b,92b,93b…第2接続端部、92…第2高圧配管、93…第3高圧配管、94…供給配管、95…第1金属配管、96…第2金属配管、97…ゴム配管、99a…第1水素検知器、99b…第2水素検知器。
図1
図2
図3
図4
図5
図6