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特許7487157情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0282 20230101AFI20240513BHJP
   G06Q 30/0201 20230101ALI20240513BHJP
   G06Q 50/00 20240101ALI20240513BHJP
【FI】
G06Q30/0282
G06Q30/0201
G06Q50/00 300
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021151433
(22)【出願日】2021-09-16
(65)【公開番号】P2023043683
(43)【公開日】2023-03-29
【審査請求日】2023-03-15
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻野 剛至
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【審査官】上田 威
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-070985(JP,A)
【文献】特開2015-172856(JP,A)
【文献】特開2019-053609(JP,A)
【文献】特開2014-048998(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2021-0090035(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ー 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に関する情報を取得する取得部と、
前記購入状況に基づいて、前記利用者の前記商品に対する評価を生成する生成部と
を備え
前記生成部は、
前記購入状況の情報を説明変数とし、前記評価を目的変数として生成した学習モデルを用いて、前記評価を生成すること
を特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、
前記商品の付属品の代替品である前記関連商品の前記購入状況に関する情報を取得すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、
前記商品の使用に関わる前記関連商品の前記購入状況に関する情報を取得すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、
前記商品の競合商品である前記関連商品の前記購入状況に関する情報を取得すること
を特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、
前記商品が有する機能を補う前記関連商品の前記購入状況に関する情報を取得すること
を特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、
前記関連商品に対する前記利用者の評価をさらに取得し、
前記生成部は、
前記関連商品に対する前記利用者の評価に基づいて、前記商品に対する評価を生成すること
を特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記取得部は、
前記利用者が所持する利用者端末が備えるカメラの画像をさらに取得し、
前記生成部は、
前記画像における前記商品の映り込み状況に基づいて、前記商品に対する評価を生成すること
を特徴とする請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記取得部は、
前記利用者による前記商品に関する検索行動の情報をさらに取得し、
前記生成部は、
前記検索行動に基づいて、前記商品に対する評価を生成すること
を特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記取得部は、
前記利用者のSNSにおける投稿情報をさらに取得し、
前記生成部は、
前記投稿情報に含まれる前記商品に関する投稿情報に基づいて、前記商品に対する評価を生成すること
を特徴とする請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項10】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に関する情報を取得する取得工程と、
前記購入状況に基づいて、前記利用者の前記商品に対する評価を生成する生成工程と
を含み、
前記生成工程は、
前記購入状況の情報を説明変数とし、前記評価を目的変数として生成した学習モデルを用いて、前記評価を生成すること
を特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に関する情報を取得する取得手順と、
前記購入状況に基づいて、前記利用者の前記商品に対する評価を生成する生成手順と
をコンピュータに実行させ
前記生成手順は、
前記購入状況の情報を説明変数とし、前記評価を目的変数として生成した学習モデルを用いて、前記評価を生成すること
を特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子商取引サービスにおいて、利用者が購入した商品のレビューや評価点等の評価を投稿する技術がある。利用者によって投稿された商品の評価は、他の利用者に公開され、他の利用者がその商品を購入するか否かを判断する一助となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-182469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、利用者によっては購入商品の評価を行わない場合があり、商品によって、購入数が多いにも関わらず評価者が少ない状況が生じてしまい、購入商品の評価の信頼度が低下してしまうおそれがあった。そのため、購入商品を評価していない利用者の評価を適切に生成できれば、購入商品の評価の信頼度が低下することを抑えることができる。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、購入商品の評価を適切に生成することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、取得部と、生成部とを備える。前記取得部は、商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に関する情報を取得する。前記生成部は、前記購入状況に基づいて、前記利用者の前記商品に対する評価を生成する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、購入商品の評価を適切に生成することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理その1を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理その2を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図5図5は、利用者情報の一例を示す図である。
図6図6は、商品情報の一例を示す図である。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
図9図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理その1について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理その1を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の利用者端末50とを含む。
【0011】
実施形態に係る情報処理その1では、購入した商品(以下、購入商品と記載する場合がある)の評価を行った利用者の評価の付け方に関する評価特徴を抽出し、評価特徴に基づいて商品の評価を補正する。
【0012】
具体的には、まず、実施形態に係る利用者端末50は、利用者が購入した商品の評価を情報処理装置1へ送信する(ステップS1)。商品の評価は、例えば、商品に関するレビューや、商品の評価スコア等である。
【0013】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、取得した購入商品の評価に基づいて、利用者の評価の付け方に関する評価特徴を抽出する(ステップS2)。評価特徴は、例えば、利用者のレビューの傾向(肯定的なレビューを書く傾向にあるか、否定的なレビューを書く傾向にあるか等)、評価スコアの付け方の傾向等を含む。
【0014】
また、評価特徴として、利用者の評価の信頼度(評価のブレの大小)や、レビュー自体の評価、レビューの文字数、評価を行うタイミング(発売日から何日後に評価を行う傾向にあるか)、評価を行う頻度等を含んでもよい。
【0015】
また、評価特徴は、購入商品全体の評価特徴であってもよく、購入商品が有する属性毎(使い勝手や、耐久性等)の評価特徴であってもよい。
【0016】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、抽出した評価特徴に基づいて、利用者が行った購入商品の評価を補正する(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、肯定的なレビューを書く傾向にある利用者や、高スコアの評価スコアを付ける傾向にある利用者の評価については、利用者が行った評価よりも低くなるよう補正する。
【0017】
また、情報処理装置1は、評価特徴以外にも、例えば、利用者の属性情報や、商品の属性情報等に基づいて評価を補正してもよい。利用者の属性情報は、例えば、興味関心がある商品カテゴリの情報や、年齢、職業等を含む。商品の属性情報は、例えば、メーカや、発売日、評価を行った利用者の数等を含む。
【0018】
なお、評価の補正は、商品自体の評価の補正であってもよく、商品が有する属性毎(使い勝手や、耐久性等)の評価の補正であってもよい。
【0019】
そして、情報処理装置1は、補正した購入商品の評価を他の利用者へ公開する。なお、公開方法は、例えば、補正した評価のみを公開してもよく、補正前の評価を併せて公開してもよい。
【0020】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、利用者の評価特徴に基づいて評価を補正することで、利用者が行う評価を均一化することができる。
【0021】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理その2について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理その2を示す図である。
【0022】
実施形態に係る情報処理その2では、商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に基づいて、利用者の商品に対する評価を生成する。
【0023】
具体的には、実施形態に係る利用者端末50は、利用者が購入した購入商品の情報を情報処理装置1へ送信する(ステップS11)。購入商品の情報は、例えば、商品名や、カテゴリ等の属性情報を含む。
【0024】
つづいて、実施形態に係る利用者端末50は、購入商品と関連する関連商品の購入状況に関する情報を送信する(ステップS12)。関連商品は、例えば、類似商品や、競合商品、購入商品の付属品、購入商品の機能を補う商品等を含む。購入状況は、例えば、関連商品の購入の有無や購入数量、購入時期等を含む。
【0025】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、取得した関連商品の購入状況に基づいて、利用者の購入商品に関する評価を生成する(ステップS13)。具体的には、情報処理装置1は、購入商品の評価を行っていない利用者について、関連商品の購入状況を見ることで、利用者の購入商品に対する評価を推定する。
【0026】
例えば、情報処理装置1は、購入商品を持ち歩くためのバッグを関連商品として購入していた場合、商品を気に入って使っている(持ち歩いている)と推定して、高評価を生成する。また、情報処理装置1は、例えば、商品の購入直後に、競合商品を購入した場合には、購入商品を気に入っていないと推定して、低評価を生成する。また、情報処理装置1は、購入商品の機能を補う関連商品(例えば、購入商品に付属している充電ケーブルのサードパーティ)を購入していた場合、付属品に不満があると推定して、低評価を生成する。
【0027】
また、情報処理装置1は、関連商品の購入状況以外にも、例えば、利用者端末50が備えるカメラの画像における購入商品の映り込み頻度や、購入後の商品の検索行動(不満を解消する検索履歴等)、SNS(Social Networking Service)での購入商品に関する投稿情報等を加味して評価を生成してもよい。
【0028】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、購入商品の評価を行っていない利用者の関連商品の購入状況を把握して購入商品の評価を生成することで、購入商品の評価を適切に生成することができる。
【0029】
なお、情報処理装置1は、生成した評価に基づいて、情報処理その1で説明した評価の補正を行ってもよく、生成した評価そのものを他の利用者へ公開してもよい。
【0030】
次に、図3を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図3は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図3に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の利用者端末50とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0031】
情報処理装置1は、情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、利用者が購入した商品の評価に関する処理を行う。
【0032】
情報処理装置1は、各利用者の利用者端末50と連携し、各利用者の利用者端末50に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0033】
また、情報処理装置1は、各利用者の利用者端末50に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0034】
なお、情報処理装置1は、利用者に関する利用者情報を取得可能である。例えば、情報処理装置1は、利用者の性別、年代、居住地域といった利用者の属性に関する情報を取得する。そして、情報処理装置1は、利用者を示す識別情報(利用者ID等)とともに利用者の属性に関する情報を記憶して管理する。
【0035】
また、情報処理装置1は、利用者の利用者端末50から、あるいは利用者ID等に基づいて各種サーバ等から、利用者の行動を示す各種の履歴情報(ログデータ)を取得する。例えば、情報処理装置1は、利用者の位置や日時の履歴である位置履歴を利用者端末50から取得する。また、情報処理装置1は、利用者が入力した検索クエリの履歴である検索履歴を検索サーバ(検索エンジン)から取得する。また、情報処理装置1は、利用者が閲覧したコンテンツの履歴である閲覧履歴をコンテンツサーバから取得する。また、情報処理装置1は、利用者の商品購入や決済処理の履歴である購入履歴(決済履歴)を電子商取引サーバや決済処理サーバから取得する。また、情報処理装置1は、利用者のマーケットプレイスへの出品の履歴である出品履歴や販売履歴を電子商取引サーバや決済サーバから取得してもよい。また、情報処理装置1は、利用者の投稿の履歴である投稿履歴を口コミの投稿サービスを提供する投稿サーバやSNSサーバから取得する。
【0036】
利用者端末50は、利用者が所持する端末装置である。利用者端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。利用者端末50は、情報処理装置1へ各種情報を送信したり、情報処理装置1から提供される情報を受信したりする。
【0037】
次に、図4を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0038】
図4は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図4に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、取得部31と、抽出部32と、生成部33と、補正部34と、提示部35とを備える。記憶部4は、利用者情報41と、商品情報42とを記憶する。
【0039】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0040】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0041】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0042】
利用者情報41は、利用者に関する情報である。図5は、利用者情報41の一例を示す図である。図5に示すように、利用者情報41は、「利用者ID」、「属性情報」、「行動情報」等の項目を含む。
【0043】
「利用者ID」は、利用者を識別する識別情報である。「属性情報」は、利用者の属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「行動情報」は、利用者の行動に関する情報であり、例えば、検索行動や、購買行動、位置行動等を含む。
【0044】
商品情報42は、商品に関する情報である。図6は、商品情報42の一例を示す図である。図5に示すように、商品情報42は、「商品ID」、「評価情報」、「補正評価情報」等の項目を含む。
【0045】
「商品ID」は、商品を識別する識別情報である。「評価情報」は、商品を購入した利用者による商品の評価に関する情報であり、利用者が行った評価(レビューや、利用者が付けた評価スコア)や、後述する生成部33によって生成された評価を含む。「補正評価情報」は、後述する補正部34による補正後の評価に関する情報である。
【0046】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(取得部31、抽出部32、生成部33、補正部34および提示部35)について説明する。
【0047】
取得部31は、各種情報を取得する。例えば、取得部31は、購入商品に対する利用者の評価を取得する。また、取得部31は、購入商品と関連する関連商品に対する利生者の評価を取得する。評価は、例えば、レビューや評価スコアである。また、取得部31は、利用者の属性情報や、商品の属性情報等を取得する。また、取得部31は、購入商品の発売日から購入日までの期間や、購入してから評価を行うまでの期間等の各種期間の情報を取得する。
【0048】
また、取得部31は、商品を購入した利用者により関連商品の購入状況に関する情報を取得する。また、取得部31は、購入商品が映り込んだ画像を利用者端末50から取得する。また、取得部31は、商品を購入した利用者の検索行動を取得する。また、取得部31は、商品を購入した利用者のSNSでの投稿情報を取得する。
【0049】
抽出部32は、利用者の評価の付け方に関する評価特徴を抽出する。例えば、抽出部32は、購入商品全体の評価特徴や、購入商品が有する属性毎の評価特徴を抽出する。また、抽出部32は、評価特徴として、利用者の過去に行った評価の信頼度を算出する。信頼度は、例えば、評価の偏差(評価スコアの偏差)に基づいて算出可能である。
【0050】
生成部33は、取得部31が取得した情報に基づいて、利用者の購入商品に対する評価を生成する。生成部33による評価の生成対象は、例えば、購入商品の評価を行っていない利用者であるが、購入商品の評価を行った利用者を含んでもよい。
【0051】
例えば、生成部33は、関連商品として、購入商品の競合商品や、購入商品の使用に関わる商品(購入商品を入れるバッグ等)、購入商品の付属品の代替品、購入商品の機能を補う商品に基づいて評価を生成する。
【0052】
また、生成部33は、関連商品の評価に基づいて、購入商品の評価を生成してもよい。例えば、生成部33は、関連商品のレビューにおいて、購入商品を気に入っている旨の投稿があった場合、購入商品の高評価を生成する。
【0053】
また、生成部33は、購入商品が映り込んだ画像に基づいて評価を生成してもよい。例えば、生成部33は、購入商品が映り込んだ画像の数が多い程、高評価を生成したり、購入商品を愛用している利用者が映り込んだ画像がある場合には、高評価を生成したりする。
【0054】
また、生成部33は、商品を購入した利用者の検索行動に基づいて評価を生成してもよい。例えば、生成部33は、購入商品の使い方の応用を検索している場合には、高評価を生成し、購入商品に対する不満を解決するための検索を行っている場合には、低評価を生成する。
【0055】
また、生成部33は、利用者のSNSでの投稿情報に基づいて評価を生成してもよい。例えば、生成部33は、SNSにおいて、購入商品を褒める投稿情報を投稿している場合いは、高評価を生成する。
【0056】
なお、生成部33は、取得部31が取得した各種情報を説明変数とし、評価を目的変数として生成した学習モデルを用いて、購入商品の評価を生成してもよい。
【0057】
補正部34は、抽出部32が抽出した評価特徴に基づいて、購入商品の評価を補正する。例えば、補正部34は、レビューの傾向や、評価スコアの傾向、利用者の評価の信頼度、利用者の属性情報(興味があるカテゴリ等)、レビュー自体の評価、レビューの文字数、発売日から購入日までの期間、購入日から評価を行った日までの期間、評価を行った利用者の数等の各種情報に基づいて購入商品の評価を補正する。
【0058】
例えば、補正部34は、上記の各種情報を説明変数とし、補正後の評価を目的変数として生成された学習モデルを用いて、評価を補正することができる。
【0059】
また、補正部34は、生成部33によって生成された評価に基づいて、購入商品の評価の補正を行ってもよい。
【0060】
提示部35は、補正部34によって補正された評価や、生成部33によって生成された評価を他の利用者へ提示する。例えば、提示部35は、購入商品に対して利用者が行った評価と併せて、補正部34によって補正された評価や、生成部33によって生成された評価を提示してもよく、補正部34によって補正された評価や、生成部33によって生成された評価のみを提示してもよい。
【0061】
例えば、提示部35は、補正部34によって補正された評価スコアや、生成部33によって生成された評価スコアを提示する。また、提示部35は、補正部34の補正結果や、生成部33の生成結果に基づいて、利用者が投稿したレビューの信頼度を算出し、かかる信頼度に基づいた情報を提示してもよい。
【0062】
次に、図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理その1の処理手順について説明する。図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理その1の処理手順を示すフローチャートである。
【0063】
図7に示すように、制御部3は、まず、購入した商品の利用者が行った評価を取得する(ステップS101)。つづいて、制御部3は、取得した評価に基づいて、利用者の評価の付け方に関する評価特徴を抽出する(ステップS102)。つづいて、制御部3は、抽出した評価特徴に基づいて商品の評価を補正し(ステップS103)、処理を終了する。
【0064】
次に、図8を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理その2の処理手順について説明する。図8は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理その2の処理手順を示すフローチャートである。
【0065】
図8に示すように、制御部3は、まず、購入した商品の情報を取得する(ステップS201)。つづいて、制御部3は、関連商品の購入状況に関する情報を取得する(ステップS202)。つづいて、制御部3は、関連商品の購入状況に基づいて、商品に対する評価を生成し(ステップS203)、処理を終了する。
【0066】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0067】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0068】
例えば、図4に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0069】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図9に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図9は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0070】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0071】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0072】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0073】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0074】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0075】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0076】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、抽出部32と、補正部34とを備える。抽出部32は、購入した商品の評価を行った利用者の評価の付け方に関する評価特徴を抽出する。補正部34は、抽出した評価特徴に基づいて評価を補正する。抽出部32は、購入した商品の評価に基づいて、利用者の評価の傾向を評価特徴として抽出する。補正部34は、購入した商品を評価した利用者の数に基づいて評価を補正する。補正部34は、商品の発売日から商品を購入した日までの期間に基づいて評価を補正する。補正部34は、商品を購入した日から評価を行った日までの期間に基づいて評価を補正する。抽出部32は、利用者が過去に行った評価の信頼度を評価特徴として抽出する。抽出部32は、購入した商品が有する属性毎の評価特徴を抽出する。補正部34は、属性毎の評価を補正する。提示部35は、補正部34によって補正された評価と、利用者が行った評価とを他の利用者へ提示する。このような構成により、利用者が行う評価を均一化することができる。
【0077】
また、上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、取得部31と、生成部33とを備える。取得部31は、商品を購入した利用者による関連商品の購入状況に関する情報を取得する。生成部33は、購入状況に基づいて、利用者の商品に対する評価を生成する。取得部31は、商品の付属品の代替品である関連商品の購入状況に関する情報を取得する。取得部31は、商品の使用に関わる関連商品の購入状況に関する情報を取得する。取得部31は、商品の競合商品である関連商品の購入状況に関する情報を取得する。取得部31は、商品が有する機能を補う関連商品の購入状況に関する情報を取得する。取得部31は、関連商品に対する利用者の評価をさらに取得する。生成部33は、関連商品に対する利用者の評価に基づいて、商品に対する評価を生成する。取得部31は、利用者が所持する利用者端末50が備えるカメラの画像をさらに取得する。生成部33は、画像における商品の映り込み状況に基づいて、商品に対する評価を生成する。取得部31は、利用者による商品に関する検索行動の情報をさらに取得する。生成部33は、検索行動に基づいて、商品に対する評価を生成する。取得部31は、利用者のSNSにおける投稿情報をさらに取得する。生成部33は、投稿情報に含まれる商品に関する投稿情報に基づいて、商品に対する評価を生成する。このような構成により、購入商品の評価を適切に生成することができる。
【0078】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0079】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0080】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0081】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0082】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0083】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 取得部
32 抽出部
33 生成部
34 補正部
35 提示部
41 利用者情報
42 商品情報
50 利用者端末
S 情報処理システム
図1
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図9