(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】アダプタテスト装置、方法及びコンピューター記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G01R 31/00 20060101AFI20240513BHJP
G06F 1/26 20060101ALI20240513BHJP
G06F 1/28 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
G01R31/00
G06F1/26 306
G06F1/28
(21)【出願番号】P 2021500172
(86)(22)【出願日】2018-09-29
(86)【国際出願番号】 CN2018108608
(87)【国際公開番号】W WO2020062138
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2021-01-05
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】ティアン、チェン
【合議体】
【審判長】石井 哲
【審判官】樋口 宗彦
【審判官】▲高▼見 重雄
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-516047(JP,A)
【文献】特開2013-110775(JP,A)
【文献】特開2010-223896(JP,A)
【文献】実開平6-80346(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0346025(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0060303(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106841708(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102411128(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106291179(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101232107(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01R31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アダプタテスト装置であって、
テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含み、
前記テストモジュールは、前記電子負荷に接続されており、
前記電子負荷は電圧調整機能を有し、
前記電子負荷は負荷調整命令を受信し、前記負荷調整命令に基づいて前記電子負荷の負荷を調整し、前記テストモジュールは前記電子負荷の負荷に基づいて
電子装置の異なる作動状態を模擬し
て、
前記作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係があ
り、
前記テストモジュールは、被テストアダプタに接続されており、前記模擬バッテリ電圧値に基づいて、前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するために用いられ、
前記テストモジュールは、前記ホストコンピュータに接続されており、前記被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された前記被テストアダプタの出力情報を前記ホストコンピュータに送信するために用いられ、
前記ホストコンピュータは、前記被テストアダプタの出力情報に基づいて、前記被テストアダプタのテスト結果を出力するために用いられる、
ことを特徴とするアダプタテスト装置。
【請求項2】
前記テストモジュールは、さらに前記模擬バッテリ電圧値を前記ホストコンピュータに送信するために用いられ、
前記ホストコンピュータは、さらに前記模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力し且つ前記制御命令を前記テストモジュールに送信するために用いられ、
前記テストモジュールは、前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するために用いられ、前記目標出力状態は定電圧モード及び低電圧保護モードを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタテスト装置。
【請求項3】
前記テストモジュールは、具体的には、前記模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、前記制御命令に基づいて、前記被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のアダプタテスト装置。
【請求項4】
前記テストモジュールは、具体的には、前記模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、前記制御命令に基づいて、前記被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御するために用いられる、
ことを特徴とする請求項2に記載のアダプタテスト装置。
【請求項5】
前記被テストアダプタの出力情報は、前記被テストアダプタの出力電圧及び前記被テストアダプタの出力電流を含み、前記目標出力状態は定電圧モード及び低電圧保護モードを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタテスト装置。
【請求項6】
前記定電圧モードでは、前記被テストアダプタの出力電圧は定格出力電圧範囲内に維持され、前記模擬バッテリ電圧値が増加すると、前記被テストアダプタの出力電流は減少される、
ことを特徴とする請求項5に記載のアダプタテスト装置。
【請求項7】
前記低電圧保護モードでは、前記被テストアダプタは出力を切断して出力電圧を有しないか、又は前記被テストアダプタは出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のアダプタテスト装置。
【請求項8】
前記ホストコンピュータは、具体的には、前記被テストアダプタの出力情報と前記被テストアダプタの目標出力情報を比較し、比較結果に基づいて、前記被テストアダプタのテスト結果を出力するために用いられ、
前記被テストアダプタの目標出力情報と前記被テストアダプタの目標出力状態との間に対応関係が存在する、
ことを特徴とする請求項1に記載のアダプタテスト装置。
【請求項9】
前記テストモジュールは、テストボードと、前記テストボードに電力を供給する外部電源と、を含み、
前記テストボードは、
前記電子負荷の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬して、前記被テストアダプタをテストするために用いられる、
ことを特徴とする請求項1~8のいずれか一項に記載のアダプタテスト装置。
【請求項10】
アダプタテスト方法であって、
前記アダプタテスト方法は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含むアダプタテスト装置に適用可能であり、前記アダプタテスト方法は、
前記電子負荷によって負荷調整命令を受信し、前記負荷調整命令に基づいて前記電子負荷の負荷を調整し、前記テストモジュールは前記電子負荷の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬して、前記作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、前記電子負荷は電圧調整機能を有し、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係があり、模擬された作動状態に基づいて、前記作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得するステップと、
前記模擬バッテリ電圧値に基づいて、前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するステップと、
前記被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された前記被テストアダプタの出力情報を獲得するステップと、
前記被テストアダプタの出力情報に基づいて、前記被テストアダプタのテスト結果を出力するステップと、
を含む、
ことを特徴とするアダプタテスト方法。
【請求項11】
前記模擬バッテリ電圧値に基づいて、前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
前記テストモジュールと前記ホストコンピュータの接続を介して、前記テストモジュールは前記模擬バッテリ電圧値を前記ホストコンピュータに送信すること、
前記ホストコンピュータは前記模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力すること、
前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御すること、
を含み、前記目標出力状態は定電圧モード及び低電圧保護モードを含む、
ことを特徴とする請求項
10に記載のアダプタテスト方法。
【請求項12】
前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
前記模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、前記制御命令に基づいて、前記被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御すること、を含む、
ことを特徴とする請求項
11に記載のアダプタテスト方法。
【請求項13】
前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
前記模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、前記制御命令に基づいて、前記被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御すること、を含む、
ことを特徴とする請求項
11に記載のアダプタテスト方法。
【請求項14】
前記被テストアダプタの出力情報は、前記被テストアダプタの出力電圧及び前記被テストアダプタの出力電流を含む、
ことを特徴とする請求項
10に記載のアダプタテスト方法。
【請求項15】
前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
前記模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、前記制御命令に基づいて、前記被テストアダプタの出力電圧が定格出力電圧範囲内に維持されるように制御し、且つ前記模擬バッテリ電圧値が上昇すると、前記被テストアダプタの出力電流は減少されること、を含む、
ことを特徴とする請求項
14に記載のアダプタテスト方法。
【請求項16】
前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
前記模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが出力をオフして出力電圧を有しないように制御するか、又は前記制御命令に基づいて前記被テストアダプタが出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有するように制御すること、を含む、
ことを特徴とする請求項
14に記載のアダプタテスト方法。
【請求項17】
前記被テストアダプタの出力情報に基づいて、前記被テストアダプタのテスト結果を出力することは、
前記被テストアダプタの出力情報と前記被テストアダプタの目標出力情報を比較すること、
比較結果に基づいて、前記被テストアダプタのテスト結果を出力すること、
を含み、前記被テストアダプタの目標出力情報と前記被テストアダプタの目標出力状態との間に対応関係が存在する、
ことを特徴とする請求項
10に記載のアダプタテスト方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト技術分野に関し、さらに具体的に、アダプタテスト装置、方法及びコンピューター記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
電気機器の種類が増え続けることにつれて、電源アダプタの応用はますます広くなる。電源アダプタの製品品質を確保するために、通常、電源アダプタをテストすることを必要とする。
【0003】
テストにとって、既存のテスト方式はただ電源アダプタのみをテストするので、電源アダプタのテストは不完全である。携帯電話を実際のワークロードとしてテストする場合、適切なテスト環境を設定することを必要とするので、テストが不便であり、且つ短絡故障テストは携帯電話の爆発を引き起こしやすく、テスト操作人員の安全を脅かす。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、アダプタテスト装置、方法及びコンピューター記憶媒体を提供し、アダプタテストの安全性を確保し、アダプタのテスト効率を向上させることができるとともに、アダプタの保護機能をテストするので、アダプタの製品品質を高めることができ、その結果、アダプターの使用安全性が向上する。
【0005】
本発明の第一態様において、アダプタテスト装置が提供される。アダプタテスト装置は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含む。テストモジュールは、電子負荷に接続されており、電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得するために用いられる。テストモジュールは、被テストアダプタに接続されており、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するために用いられる。テストモジュールは、ホストコンピュータに接続されており、被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報をホストコンピュータに送信するために用いられる。ホストコンピュータは、被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力するために用いられる。
【0006】
上述した方案において、電子負荷は電圧調整機能を有する。電子負荷は負荷調整命令を受信し、負荷調整命令に基づいて電子負荷の負荷を調整し、テストモジュールは電子負荷の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬し、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係がある。
【0007】
上述した方案において、テストモジュールはさらに模擬バッテリ電圧値をホストコンピュータに送信するために用いられ、ホストコンピュータはさらに模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力し且つ制御命令をテストモジュールに送信するために用いられ、テストモジュールは制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。
【0008】
上述した方案において、テストモジュールは、具体的には、模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御するために用いられる。
【0009】
上述した方案において、テストモジュールは、具体的には、模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御するために用いられる。
【0010】
上述した方案において、被テストアダプタの出力情報は、被テストアダプタの出力電圧及び被テストアダプタの出力電流を含む。
【0011】
上述した方案において、定電圧モードでは、被テストアダプタの出力電圧は定格出力電圧範囲内に維持され、模擬バッテリ電圧値が増加すると、被テストアダプタの出力電流は減少される。
【0012】
上述した方案において、低電圧保護モードでは、被テストアダプタは出力を切断して出力電圧を有しないか、又は被テストアダプタは出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有する。
【0013】
上述した方案において、ホストコンピュータは、具体的には、被テストアダプタの出力情報と被テストアダプタの目標出力情報を比較して、比較結果に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力する。被テストアダプタの目標出力情報と被テストアダプタの目標出力状態との間に対応関係が存在する。
【0014】
上述した方案において、テストモジュールは、テストボードと、テストボードに電力を供給する外部電源と、を含む。
【0015】
本発明の第二態様において、テストボードが提供される。テストボードは、少なくとも金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)部材及びマイクロコントローラユニット(MCU)部材を含む。テストボードは、電子負荷と協同して、電子装置の作動状態を模擬して、被テストアダプタをテストするために用いられる。
【0016】
本発明の第三態様において、アダプタテストシステムが提供される。アダプタテストシステムは、被テストアダプタと、第一態様で説明したアダプタテスト装置と、を含む。アダプタテスト装置は、被テストアダプタをテストするために用いれる。
【0017】
本発明の第四態様において、アダプタテスト方法が提供される。アダプタテスト方法は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含むアダプタテスト装置に適用可能である。アダプタテスト方法は、
テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得するステップと、
模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するステップと、
被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報を獲得するステップと、
被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力するステップと、
を含む。
【0018】
上述した方案において、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得することは、
電子負荷によって負荷調整命令を受信し、負荷調整命令に基づいて電子負荷の負荷を調整し、テストモジュールは電子負荷の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬し、電子負荷は電圧調整機能を有し、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係があること、
模擬された作動状態に基づいて、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得すること、
を含む。
【0019】
上述した方案において、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
テストモジュールとホストコンピュータの接続を介して、テストモジュールは模擬バッテリ電圧値をホストコンピュータに送信すること、
ホストコンピュータは模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力すること、
制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御すること、
を含む。
【0020】
上述した方案において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御すること、を含む。
【0021】
上述した方案において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御すること、を含む。
【0022】
上述した方案において、被テストアダプタの出力情報は、被テストアダプタの出力電圧及び被テストアダプタの出力電流を含む。
【0023】
上述した方案において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタの出力電圧が定格出力電圧範囲内に維持されるように制御し、且つ模擬バッテリ電圧値が上昇すると、被テストアダプタの出力電流は減少されること、を含む。
【0024】
上述した方案において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが出力をオフして出力電圧を有しないように制御するか、又は被テストアダプタが出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有するように制御すること、を含む。
【0025】
上述した方案において、被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力することは、
被テストアダプタの出力情報と被テストアダプタの目標出力情報を比較すること、
比較結果に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力すること、
を含み、被テストアダプタの目標出力情報と被テストアダプタの目標出力状態との間に対応関係が存在する。
【0026】
本発明の第五態様において、アダプタテスト装置が提供される。アダプタテスト装置は、テストモジュール、電子負荷及びホストコンピュータを含む。テストモジュールには、第一プロセッサ及び第一プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを格納するために用いられる第一メモリが統合される。ホストコンピュータには、第二プロセッサ及び第二プロセッサで実行可能なコンピュータプログラムを格納するために用いられる第二メモリが統合される。第一メモリに格納されたコンピュータプログラム及び第二メモリに格納されたコンピュータプログラムが第一プロセッサ及び第二プロセッサによって実行されると、第四態様で説明された方法を実現する。
【0027】
本発明の第六態様において、コンピュータ記憶媒体が提供される。コンピュータ記憶媒体にはアダプタテストプログラムが格納されており、アダプタテストプログラムが第一プロセッサ及び第二プロセッサによって実行されると、第四態様のいずれか一項で説明された方法のステップを実現する。
【0028】
本発明の実施形態において、アダプタテスト装置、方法及びコンピューター記憶媒体が提供される。アダプタテスト装置は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含む。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、電子装置の実際のバッテリーを直接に負荷として被テストアダプタをテストして引き起こすテストの不便及びテスト操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避し、アダプタテストの安全性を確保する。模擬バッテリ電圧値に基づいて、テストモジュールは被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは被テストアダプタのテスト結果を出力する。特に、被テストアダプタの保護機能(定電圧モード及び低電圧保護モード)のテストは、被テストアダプタの製品品質を向上させる目的に達することができ、被テストアダプタの使用安全性を高める。テストプロセス全体において、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に負荷として使用する場合に適切なテスト環境を設定することを必要とするのでテストし難く且つテストが不便である問題を避けることができ、アダプタのテスト効率を高める。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテスト装置の構造を示す概略図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施形態に係わるテストモジュール101の具体的なハードウェアの構造を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテストシステムの構造を示す概略図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテスト方法のフローチャートである。
【
図5】
図5は、本発明の別の実施形態に係わるアダプタテスト装置の構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本出願の実施形態の特徴及び技術内容をさらに詳細に了解するために、添付された図面を参照して本出願の実施形態を詳細に説明し、添付された図面は、本発明を限定するのではなく説明することを意図している。
【0031】
移動端末(スマートフォン、ノートパソコン、タブレットパソコン、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブル機器など)の普及に伴って、消費者の間で人気が高まっている。ただし、移動端末の消費電力が大きいので、アダプタで急速充電することを必要として、例えば、VOOCフラッシュ充電である。VOOCフラッシュ充電は急速充電技術であり、5V/1Aの電力を使用する通常の充電技術と比較して、VOOCフラッシュ充電は充電速度を高めることができ、例えば、充電速度を少なくとも4倍以上に高めることができる。VOOCフラッシュ充電技術に対して、移動端末にVOOCフラッシュ充電専用アダプタを搭載して、移動端末の急速充電を実現する。VOOCフラッシュ充電する時、アダプタが定電流モードに入ってから、バッテリ電圧が上昇することにしたがって、アダプタの出力電圧も昇する。アダプタの出力電圧がアダプタの最大出力電圧に達すると、アダプタは定電圧モードになる。アダプタの出力電圧がアダプタの最小出力電圧より低い場合、アダプタは低電圧保護モードに入り、低電圧保護モードでは、アダプタは出力を切断するか(出力パスの切断又は無効化など)又は再起動状態に入る。
【0032】
アダプタの品質を向上させるために、アダプタを市場に出貨する前にアダプタをテストすることを必要とする。ただし、既存のテスト方式はただ電源アダプタのみをテストするので、電源アダプタのテストは不完全である。携帯電話を実際のワークロードとしてテストする場合、適切なテスト環境を設定することを必要とするので、テストが不便であり、且つ短絡故障テストは携帯電話の爆発を引き起こしやすく、テスト操作人員の安全を脅かす。
【0033】
本発明の実施形態は、アダプタテスト装置を提供する。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、アダプタテスト過程において、アダプタテストの安全性を確保することに加えて、テスト効率を高めることができる。以下、添付された図面に参照して、本出願の実施形態に対して詳しく説明する。
【0034】
図1は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテスト装置の構造を示す概略図である。
図1に示されたように、アダプタテスト装置100は、テストモジュール101、電子負荷102及びホストコンピュータ103を含む。アダプタテスト装置100は、テストモジュール101を介して被テストアダプタ104に接続され、被テストアダプタ104をテストするために用いられる。
【0035】
テストモジュール101は、電子負荷102に接続されており、電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得するために用いられる。テストモジュール101は、被テストアダプタ104に接続されており、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタ104が目標出力状態にあるように制御するために用いられる。テストモジュール101は、ホストコンピュータ103に接続されており、被テストアダプタ104の目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタ104の出力情報をホストコンピュータ103に送信するために用いられる。ホストコンピュータ103は、被テストアダプタ104の出力情報に基づいて、被テストアダプタ104のテスト結果を出力するために用いられる。
【0036】
なお、「模擬バッテリ」とは、電子装置の実際のバッテリの性能状態を模擬することを意味し、テストモジュール101と電子負荷102とが協同して実現する。模擬バッテリの電圧値、電流値と電子装置の実際のバッテリの電圧値、電流値は、同じ大きさと位相角を持つことを必要とする。即ち、模擬バッテリは電子装置の実際のバッテリの等価回路であり、従って故障テストで実際のバッテリが爆発してテスト操作人員の安全を脅かすことを回避することができる。
【0037】
また、被テストアダプタ104は、充電機能を有し、電子装置(バッテリを含む)を充電することができる。電子装置の作動状態に応じて、作動状態に対応するバッテリ電圧値を取得することができる。被テストアダプタ104の品質を向上させるために、アダプタテスト装置100によって被テストアダプタ104をテストすることを必要とする。
【0038】
また、
図1に示されたアダプタテスト装置100において、電子負荷102及びホストコンピュータ103は、部分的又は全体的にアダプタテスト装置100の内部に集積されることができ、又は電子負荷102及びホストコンピュータ103をアダプタテスト装置100に集積せずに単独に設置することができ、本発明はこれに対して具体的に限定しない。
【0039】
いくつかの実装形態において、電子負荷102は電圧調整機能を有する。電子負荷102は負荷調整命令を受信し、負荷調整命令に基づいて電子負荷102の負荷を調整し、テストモジュール101は電子負荷102の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬することができ、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係がある。
【0040】
いくつかの実装形態において、テストモジュール101はホストコンピュータ103に接続されるので、テストモジュール101はさらに模擬バッテリ電圧値をホストコンピュータ103に送信するために用いられる。ホストコンピュータ103は、さらに模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力し且つ制御命令をテストモジュール101に送信するために用いられる。テストモジュール101は制御命令に基づいて被テストアダプタ104が目標出力状態にあるように制御する。
【0041】
いくつかの実装形態において、テストモジュール101は、具体的には、模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタ104が定電圧モードにあるように制御する。
【0042】
いくつかの実装形態において、テストモジュール101は、具体的には、模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタ104が低電圧保護モードにあるように制御する。
【0043】
いくつかの実装形態において、被テストアダプタ104の出力情報は、被テストアダプタの出力電圧及び出力電流を含む。
【0044】
いくつかの実装形態において、定電圧モードでは、被テストアダプタ104の出力電圧は定格出力電圧範囲内に維持され、模擬バッテリ電圧値が増加すると、被テストアダプタ104の出力電流は減少される。
【0045】
いくつかの実装形態において、低電圧保護モードでは、被テストアダプタ104は出力を切断して出力電圧を有しないか、又は被テストアダプタ104は出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有する。
【0046】
第一プリセット閾値は、被テストアダプタ104が定電圧モードにあることを示す電圧判断値であり、例えば、第一プリセット閾値は5.5Vであることができる。第二プリセット閾値は、被テストアダプタ104が低電圧保護モードにあることを示す電圧判断値であり、例えば、第二プリセット閾値は3Vであることができる。プリセット期間は、被テストアダプタ104が低電圧保護モードにある場合、被テストアダプタ104が出力を切断してから再び出力電圧を有するまでの間に事前に確保したリセット期間であり、例えば、プリセット期間は1sであることができる。ここで、第一プリセット閾値と第二プリセット閾値は異なり、第一プリセット閾値は第二プリセット閾値より大きい。第一プリセット閾値及び第二プリセット閾値は被テストアダプタ104の最大出力能力に係わり、本出願の実施形態はこれに対して具体的に限定しない。
【0047】
さらに、テストモジュール101は制御命令に基づいて被テストアダプタ104の目標出力状態を制御し、主に受信した模擬バッテリ電圧値に関連されることに留意されたい。電子負荷102によって負荷調整命令を受信することにより、異なる模擬バッテリ電圧値を獲得することができる。異なる模擬バッテリ電圧値に基づいて、ホストコンピュータ103によって生成された制御命令の具体指示内容は異なる。テストモジュール101は、制御命令の具体指示内容に基づいて、被テストアダプタ104が目標出力状態にあるように制御する。
【0048】
例えば、負荷調整命令に基づいて電子負荷102を調整することにより、模擬バッテリ電圧値を連続的に増加させることができる。ホストコンピュータ103は、現在獲得した模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を送信し、制御命令には第一指示内容が含まれる。第一指示内容に基づいて、テストモジュール101は、被テストアダプタ104の出力電圧も徐々に増加するように制御することができる。獲得された模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きくなるまで増加した場合、例えば、獲得された模擬バッテリ電圧値が5.5Vより大きい場合、ホストコンピュータ103は現在の模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を送信し、制御命令には第二指示内容が含まれる。第二指示内容に基づいて、テストモジュール101は、被テストアダプタ104が定電圧モードにあるように制御することができ、換言すると、被テストアダプタ104は過電圧保護プロセスに進む。このとき、被テストアダプタ104の出力電圧は定格出力電圧範囲内に維持されるとともに、模擬バッテリ電圧値の増加に伴って、被テストアダプタ104の出力電流は徐々に減少される。獲得した模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値未満に減少された場合、例えば、獲得した模擬バッテリ電圧値が3V未満に減少された場合、ホストコンピュータ103は現在の模擬バッテリ電圧値に基づいて続いて制御命令を送信し、制御命令には第三指示内容が含まれる。第三指示内容に基づいて、テストモジュール101は、被テストアダプタ104が低電圧保護モードにあるように制御することができ、換言すると、被テストアダプタ104は低電圧保護プロセスに進む。このとき、被テストアダプタ104は出力を切断するか(即ち、被テストアダプタ104は出力電圧を有しない)、又は被テストアダプタ104をリセットして再起動することができる(即ち 、出力電圧なしのプリセット期間(例えば、1秒)の後に、被テストアダプタ104は再び出力電圧を有する)。
【0049】
いくつかの実装形態において、ホストコンピュータ103は、被テストアダプタ104の出力情報を受信してから、具体的には、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報を比較して、比較結果に基づいて、被テストアダプタ104のテスト結果を出力する。被テストアダプタ104の目標出力情報と被テストアダプタ104の目標出力状態との間に対応関係が存在する。
【0050】
なお、ホストコンピュータ103が制御命令を生成しているところ、目標出力状態に対応する目標出力情報を獲得することができる。テストモジュール101は、被テストアダプタ104の出力情報を獲得してからホストコンピュータ103に送信する。次に、ホストコンピュータ103は、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報を比較して、比較結果に基づいて、被テストアダプタ104のテスト結果を獲得することができる。
【0051】
例えば、定電圧モードを例とすると、第一プリセット閾値は5.5Vであると仮定し、獲得された模擬バッテリ電圧値が5.8Vである場合、被テストアダプタ104の目標出力状態は定電圧モードであると結論付けることができる。即ち、被テストアダプタ104の目標出力情報は、出力電圧が5.5Vに維持され、出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって減少されることである。被テストアダプタ10の出力情報において、出力電圧は5.5Vであり、出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって減少される場合、即ち、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報が一致すると、被テストアダプタ104のテスト結果は要件を満たしていることを説明する。被テストアダプタ104の出力情報において、出力電圧は5.8Vであるか、又は出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって増加される場合、即ち、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報が一致しないと、被テストアダプタ104のテスト結果は要件を満たさないことを説明する。この場合、開発者は、被テストアダプタの品質を向上させるために、障害箇所を分析し、且つ品質を改善することを必要とする。
【0052】
図2を参照してください。
図2は、
図1に示されたテストモジュール101の具体的なハードウェアの構造を示す概略図である。
図2に示されたように、テストモジュール101は、テストボード201及び外部電源202を含む。外部電源202は、テストボード201に電力を供給するために用いられる。
【0053】
いくつかの実装形態において、テストボード201は、少なくとも金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor,MOSFET)部材2011及びマイクロコントローラユニット(microcontroller unit,MCU)部材2012を含む。テストボード201は、電子負荷102と協同して、電子装置の作動状態を模擬して、被テストアダプタ104をテストするために用いられる。
【0054】
テストモジュール101は、集積された1つの部材、ユニット、又はモジュールであることができ、図面に示されたものよりも多い又は少ない部材を含むことができるか、又はいくつかの部材を組み合わせることができるか、又は異なる部材配置を有することができることに留意されたい。さらに、テストボード201は、集積された1つの部材、ユニット、又はモジュールであることができ、図面に示されたものよりも多い又は少ない部材を含むことができるか、又はいくつかの部材を組み合わせることができるか、又は異なる部材配置を有することができる。テストボード201は、外部電源202によって電力を供給することができ、又はテストボード201に内蔵された電源回路によって電力を供給するすることもでき、本出願の実施形態はこれに対して具体的に限定しない。
【0055】
例えば、
図2に示されたように、VBUSとGNDとの間の電圧は、実際には、被テストアダプタ104の出力電圧であり、VBUS及びGNDはそれぞれ被テストアダプタ104の電力線の正極及び負極と接続される必要がある。テストモジュール101と被テストアダプタ104との間の通信は、実際には、テストボード201のMCU部材2011と被テストアダプタ104との間の通信信号の交換である。同様に、テストモジュール101とホストコンピュータ103との間の通信は、実際には、テストボード201のMCU部材2011とホストコンピュータ103との間の通信信号の交換である。テストボード201のMOSFET部材2012は、主に、テストモジュール101と電子負荷102が互いに協同して電子装置の作動状態を模擬するようにするために用いられる。テストモジュールと電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に実際の負荷として被テストアダプタをテストすると、テスト不便であり、且つ操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避することができる。
【0056】
上述したように、本実施形態に係わるアダプタテスト装置において、テストモジュールは電子負荷に接続されており、電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得するために用いられる。テストモジュールは被テストアダプタに接続されており、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御するために用いられる。テストモジュールはホストコンピュータに接続されており、被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報をホストコンピュータに送信するために用いられる。ホストコンピュータは、被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力するために用いられる。テストモジュールと電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に実際の負荷として被テストアダプタをテストすると、テスト不便であり、且つ操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避することができるので、アダプタのテスト安全性を確保し、アダプタのテスト効率を向上させることができる。被テストアダプタの保護機能をテストすることにより、アダプタの製品品質を向上させることができ、さらにアダプタの使用安全性を高める。
【0057】
図3は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテストシステムの構造を示す概略図である。
図3に示されたように、アダプタテストシステム300は、被テストアダプタ104及びアダプタテスト装置100を含む。アダプタテスト100は、被テストアダプタ104に接続されている。アダプタテスト100は、被テストアダプタ104をテストして、被テストアダプタ104の品質を向上させるために用いられる。本出願の実施形態に係わるアダプタテスト装置100を使用することにより、アダプタのテスト安全性を確保し、テスト効率を向上させることができる。被テストアダプタの保護機能をテストすることにより、アダプタの製品品質を向上させることができ、さらにアダプタの使用安全性を高める。
【0058】
上述した実施形態と同じ発明要旨に基づいて、
図4を参照してください。
図4は、本発明の一実施形態に係わるアダプタテスト方法のフローチャートである。アダプタテスト方法は、テストモジュール、電子負荷及びホストコンピュータを含むアダプタテスト装置に適用可能である。アダプタテスト方法は、以下のステップを含む。
【0059】
S401:テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得する。
【0060】
S402:模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。
【0061】
S403:被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報を獲得する。
【0062】
S404:被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力する。
【0063】
アダプタテスト装置は、テストモジュール、電子負荷及びホストコンピュータを含むことに留意されたい。電子負荷及びホストコンピュータは、部分的又は全体的にアダプタテスト装置の内部に集積されることができ、又は電子負荷及びホストコンピュータはアダプタテスト装置に集積せずに単独に設置することができ、本発明はこれに対して具体的に限定しない。
【0064】
アダプタテスト装置は、被テストアダプタをテストするために用いられる。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、電子装置の実際のバッテリーを直接に負荷として被テストアダプタをテストして引き起こすテストの不便及びテスト操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避し、アダプタテストの安全性を確保する。模擬バッテリ電圧値に基づいて、テストモジュールは被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは被テストアダプタのテスト結果を出力する。特に、被テストアダプタの保護機能(定電圧モード及び低電圧保護モード)のテストは、被テストアダプタの製品品質を向上させる目的に達することができ、被テストアダプタの使用安全性を高める。テストプロセス全体において、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に負荷として使用する場合に適切なテスト環境を設定することを必要とするのでテストし難く且つテストが不便である問題を避けることができ、アダプタのテスト効率を高める。
【0065】
いくつかの実施形態において、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得することは、
電子負荷は負荷調整命令を受信し、負荷調整命令に基づいて電子負荷の負荷を調整し、テストモジュールは電子負荷の負荷に基づいて電子装置の異なる作動状態を模擬し、電子負荷は電圧調整機能を有し、作動状態と模擬バッテリ電圧値の間に対応関係があること、
模擬された作動状態に基づいて、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得すること、
を含む。
【0066】
電子負荷は電圧調整機能を有することに留意されたい。電子負荷によって負荷調整命令を受信し、電子負荷とテストモジュールが協同して電子装置の異なる作動状態を模擬することができ、異なる作動状態に応じて異なる模擬バッテリ電圧値を獲得することができる。
このように、本出願の実施形態において、被テストアダプタとアダプタテスト装置が接続された後、模擬された電子装置の異なる作動状態に基づいて被テストアダプタをテストすることにより、アダプタテストの全面性を確保するだけではなく、アダプタの製品品質を向上させることができ、電子装置を直接に実際の負荷として被テストアダプタをテストして引き起こすテストの不便及びテスト操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避し、アダプタテストの安全性を確保するとともに、アダプタのテスト効率を高める。
【0067】
いくつかの実施形態において、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
テストモジュールとホストコンピュータの接続を介して、テストモジュールは模擬バッテリ電圧値をホストコンピュータに送信すること、
ホストコンピュータは模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を出力すること、
制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御すること、
を含む。
【0068】
テストモジュールは模擬バッテリ電圧値を獲得してからホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を生成し、制御命令はテストモジュールに被テストアダプタの出力状態を制御するように指示するために用いられる。例えば、ホストコンピューターは、被テストアダプタが目標出力状態にあることを希望する。この場合、ホストコンピュータは制御命令を生成してからテストモジュールに送信する。テストモジュールは、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態になるように制御する。
【0069】
いくつかの実施形態において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御すること、を含む。
【0070】
いくつかの実施形態において、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御すること、を含む。
【0071】
第一プリセット閾値は、被テストアダプタが定電圧モードにあることを示す電圧判断値であり、例えば、第一プリセット閾値は5.5Vであることができる。第二プリセット閾値は、被テストアダプタが低電圧保護モードにあることを示す電圧判断値であり、例えば、第二プリセット閾値は3Vであることができる。ここで、第一プリセット閾値と第二プリセット閾値は異なり、第一プリセット閾値は第二プリセット閾値より大きい。第一プリセット閾値及び第二プリセット閾値は被テストアダプタの最大出力能力に係わり、本出願の実施形態はこれに対して具体的に限定しない。
【0072】
さらに、テストモジュールは制御命令に基づいて被テストアダプタの目標出力状態を制御し、主に模擬バッテリ電圧値に関連されることに留意されたい。電子負荷によって負荷調整命令を受信することにより、異なる模擬バッテリ電圧値を獲得することができる。異なる模擬バッテリ電圧値に基づいて、ホストコンピュータによって生成された制御命令の具体指示内容は異なる。テストモジュールは、制御命令の具体指示内容に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。
【0073】
いくつかの実施形態において、被テストアダプタの出力情報は、被テストアダプタの出力電圧及び出力電流を含む。
【0074】
選択的に、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタの出力電圧が定格出力電圧範囲内に維持されるように制御し、且つ模擬バッテリ電圧値が上昇すると、被テストアダプタの出力電流は減少されること、を含む。
【0075】
選択的に、制御命令に基づいて被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御することは、
模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値より小さい場合、制御命令に基づいて、被テストアダプタが出力をオフして出力電圧を有しないように制御するか、又は被テストアダプタが出力電圧なしのプリセット期間の後に再び出力電圧を有するように制御すること、を含む。
【0076】
プリセット期間は、被テストアダプタが低電圧保護モードにある場合、被テストアダプタが出力を切断してから再び出力電圧を有するまでの間に事前に確保したリセット期間であり、例えば、プリセット期間は1sであることができる。被テストアダプタの出力情報は、テストモジュールによって検出することにより獲得される。被テストアダプタのテストは、主に出力電圧と出力電流が目標出力状態の予め設定された要件を満たしているか否かを検出することである。
【0077】
例えば、
図1に示されたアダプタテスト装置を参照すると、被テストアダプタとアダプタテスト装置が接続された後、被テストアダプタが充電状態にあると仮定し、テストモジュール及び電子負荷によって模擬された電子装置を充電する。通常、被テストアダプタは最初に定電流モードにある。この場合、電子負荷を調整することにより、模擬バッテリ電圧値を連続的に増加させることができる。ホストコンピュータは、現在の模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を送信し、制御命令には第一指示内容が含まれる。第一指示内容に基づいて、テストモジュールは被テストアダプタの出力電圧が徐々に増加するように制御することができる。模擬バッテリ電圧値が第一プリセット閾値より大きくなるまで増加した場合、例えば、獲得された模擬バッテリ電圧値が5.5Vより大きい場合、ホストコンピュータは現在の模擬バッテリ電圧値に基づいて制御命令を送信し、制御命令には第二指示内容が含まれる。第二指示内容に基づいて、テストモジュールは、被テストアダプタが定電圧モードにあるように制御することができ、換言すると、被テストアダプタは過電圧保護プロセスに進む。このとき、被テストアダプタの出力電圧は定格出力電圧範囲内に維持されるとともに、模擬バッテリ電圧値の増加に伴って、被テストアダプタの出力電流は徐々に減少される。模擬バッテリ電圧値が第二プリセット閾値未満に減少された場合、例えば、獲得した模擬バッテリ電圧値が3V未満に減少された場合、ホストコンピュータは現在の模擬バッテリ電圧値に基づいて続いて制御命令を送信し、制御命令には第三指示内容が含まれる。第三指示内容に基づいて、テストモジュールは、被テストアダプタが低電圧保護モードにあるように制御することができ、換言すると、被テストアダプタは低電圧保護プロセスに進む。このとき、被テストアダプタは出力を切断するか(即ち、被テストアダプタは出力電圧を有しない)、又は被テストアダプタをリセットして再起動することができる(即ち 、出力電圧なしのプリセット期間(例えば、1秒)の後に、被テストアダプタは再び出力電圧を有する)。被テストアダプタに対して過電圧保護テストと低電圧保護テストを行うことにより、被テストアダプタの品質を向上させることができる。さらに、テストモジュールと電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、バッテリの過電圧又は低電圧によるバッテリ爆発の危険を効果的に回避することができ、アダプタのテスト安全性が確保され、テスト効率を高める。
【0078】
いくつかの実施形態において、被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力することは、
被テストアダプタの出力情報と被テストアダプタの目標出力情報を比較すること、
比較結果に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力すること、
を含み、被テストアダプタの目標出力情報と被テストアダプタの目標出力状態との間に対応関係が存在する。
【0079】
なお、ホストコンピュータが制御命令を生成しているところ、目標出力状態に対応する目標出力情報を獲得することもできる。テストモジュールは、被テストアダプタの出力情報を獲得してからホストコンピュータに送信する。次に、ホストコンピュータは、被テストアダプタの出力情報と被テストアダプタの目標出力情報を比較して、比較結果に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を獲得することができる。
【0080】
例えば、定電圧モードを例とすると、第一プリセット閾値は5.5Vであると仮定し、獲得された模擬バッテリ電圧値が5.8Vである場合、被テストアダプタ104の目標出力状態は定電圧モードであると結論付けることができる。即ち、被テストアダプタ104の目標出力情報は、出力電圧が5.5Vに維持され、出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって減少されることである。被テストアダプタ10の出力情報において、出力電圧は5.5Vであり、出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって減少される場合、即ち、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報が一致すると、被テストアダプタ104のテスト結果は要件を満たしていることを説明する。被テストアダプタ104の出力情報において、出力電圧は5.8Vであるか、又は出力電流は模擬バッテリ電圧値の増加にしたがって増加される場合、即ち、被テストアダプタ104の出力情報と被テストアダプタ104の目標出力情報が一致しないと、被テストアダプタ104のテスト結果は要件を満たさないことを説明する。この場合、開発者は、被テストアダプタの品質を向上させるために、障害箇所を分析し、且つ品質を改善することを必要とする。
【0081】
本実施形態によって提供されるアダプタテスト方法は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含むアダプタテスト装置に適用される。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報を獲得する。被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力する。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に負荷として被テストアダプタをテストして引き起こすテストの不便及びテスト操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避し、アダプタのテスト安全性を確保し、アダプタのテスト効率をを向上させることができるとともに、アダプタの保護機能をテストするので、アダプタの製品品質を高めることができ、その結果、アダプターの使用安全性が向上する。
【0082】
また、
図1に示された技術方案に記載された各構成要素又はモジュールは1つの処理ユニットに集積されることができ、又は各モジュールは単独に物理的に存在することもでき、2つ以上のモジュールが1つのユニットに集積されることもできる。上述した統合ユニットは、ハードウェアの形式で実現するか、又はソフトウェア機能モジュールの形式で実現することもできる。
【0083】
前記集積ユニットは、ソフトウェア機能ユニットとして実現され、独立の製品として販売されたり使用されたりする場合、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されてもよい。この理解によれば、本実施例の技術方案の本質、又は従来技術に貢献できた部分、又は該技術方案の一部又は全部は、ソフトウェア製品として表現され得る。このコンピュータソフトウェア製品は、1つの記憶媒体に記憶されており、1つのコンピュータ(パソコン、サーバー、又はネットワーク機器などであってもよい)又はプロセッサに本実施例に係る方法の全部又は一部を実行させるの複数のコマンドが含まれている。記憶媒体は、USBフラッシュメモリー、モバイルハードディスク、読み出し専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスクなどの各種のプログラムコードを記憶可能な媒体を含む。
【0084】
したがって、本出願の実施形態において、コンピュータ記憶媒体が提供される。コンピュータ記憶媒体にはアダプタテストプログラムが格納されており、アダプタテストプログラムが少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、
図4に示された技術方案に記載された方法のステップを実現する。
【0085】
アダプタテスト装置100及びコンピュータ記憶媒体に基づいて、
図5を参照してください。
図5は、本発明の別の実施形態に係わるアダプタテスト装置100の構造を示す概略図である。テストモジュール101は、第一ネットワークインターフェース501と、第一プロセッサ502と、第一プロセッサ502上で実行可能なコンピュータプログラムを格納するために用いられる第一メモリ503と、を含む。第一ネットワークインターフェース501、第一プロセッサ502及び第一メモリ503は、第一バスシステム504を介して一緒に結合される。ホストコンピュータ103は、第二ネットワークインターフェース505と、第二プロセッサ506と、第二プロセッサ506上で実行可能なコンピュータプログラムを格納するために用いられる第二メモリ507と、を含む。第二ネットワークインターフェース505、第二プロセッサ506及び第二メモリ507は、第二バスシステム508を介して一緒に結合される。
【0086】
さらに、本出願の実施形態において、コンピュータプログラムが第一プロセッサ502上で実行されると、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、模擬バッテリ電圧値に基づいて、被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御し、被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報を獲得する。コンピュータプログラムが第二プロセッサ506上で実行されると、被テストアダプタの出力情報に基づいて、被テストアダプタのテスト結果を出力する。
【0087】
本出願の実施形態において、第一メモリ503は、揮発性メモリ又は不揮発性メモリであることができ、又は揮発性メモリ及び不揮発性メモリの両方を含むことができると理解されるべきである。不揮発性メモリは、読み取り専用メモリ(Read-Only Memory,ROM)、プログラム可能な読み取り専用メモリ(programmable ROM, PROM)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Erasable PROM, EPROM)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(Electrically EPROM, EEPROM)又はフラッシュメモリであることができる。揮発性メモリは、外部キャッシュとして機能するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory,RAM)であることができる。例示的であるが限定的ではない例として、多い形式のRAMが利用可能であり、例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(Static RAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(Dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Double Data Rate SDRAM,DDRSDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(Enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期接続ダイナミックランダムアクセスメモリ(Synch-link DRAM,SLDRAM)、ダイレクトランバスランダムアクセスメモリ(Direct Rambus RAM,DRRAM)である。本明細書に記載されたシステム及び方法の第一メモリ503は、これら及び他の任意の適切なタイプのメモリを含むことができるが、これらに限定されない。
【0088】
第一プロセッサ502は、信号処理機能を有する集積回路チップであることができる。実施過程において、上述した方法の各ステップは、第一プロセッサ502のハードウェアの集積論理回路(integrated logic circuit)又はソフトウェア形式の命令によって完成することができる。第一プロセッサ502は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor,DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array,FPGA)又は他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントであることができる。本出願の実施例で開示された方法、ステップ及び論理ブロック図を実現又は実行することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであることができ、又はプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであることができる。本出願の実施例で開示された方法のステップは、直接にハードウェア復号化プロセッサによって実行することができるか、又は復号化プロセッサ内のハードウェア及びソフトウェアモジュールの組合せによって実行することができる。ソフトウェアモジュールは、RAM、フラッシュメモリ、ROM、PROM又は電気的に消去可能なプログラム可能なメモリ、レジスタなどの記憶媒体に位置することができる。記憶媒体は第一メモリ503に位置する。第一プロセッサ502は、第一メモリ503内の情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上述したの方法のステップを完成する。
【0089】
第二メモリ507と第一メモリ503のハードウェア機能は類似であり、第二プロセッサ506と第一プロセッサ502のハードウェア機能は類似であり、ここでは繰り返さない。
【0090】
本明細書に記載されたこれらの実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はその組合によって実現することができる。ハードウェアによって実現する場合、処理ユニットは、1つ以上の特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuits,ASIC)、デジタル信号プロセッシング(Digital Signal Processing,DSP)、DSPデバイス(DSP Device,DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device,PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array,FPGA)、汎用プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、本出願に記載された機能を実行するための他の電子ユニット又はそれらの組み合わせで実現されることができる。
【0091】
ソフトウェアによって実現する場合、本明細書に記載された機能モジュール(例えば、プロセス、関数など)を実行することにより、本明細書に記載された技術を実現することができる。ソフトウェアコードはメモリに格納されて、プロセッサによって実行することができる。メモリは、プロセッサ内又はプロセッサの外部で実現することができる。
【0092】
選択的には、他の実装形態として、コンピュータプログラムを実行するとき、第一プロセッサ502及び第二プロセッサ506によって実行するとき、
図4に示された技術方案の方法のステップを実現する。ここでは繰り返さない。
【0093】
本出願の実施例に記載された技術方案は、矛盾がないかぎり任意に組み合わせることができる。
【0094】
上述したのは、ただ本願の具体的な実施形態であり、本願の保護範囲はこれに限定されるものではない。当業者であれば、本願に開示された技術範囲内で変更又は置換を容易に想到しうることであり、全て本出願の範囲内に含まれるべきである。従って本願の保護範囲は特許請求の範囲によって決めるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0095】
本出願の実施形態において、アダプタテスト装置は、テストモジュール、ホストコンピュータ及び電子負荷を含む。テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬して、作動状態に対応する模擬バッテリ電圧値を獲得し、電子装置の実際のバッテリーを直接に負荷として被テストアダプタをテストして引き起こすテストの不便及びテスト操作人員の安全に危険をもたらす問題を効果的に回避し、アダプタテストの安全性を確保する。模擬バッテリ電圧値に基づいて、テストモジュールは被テストアダプタが目標出力状態にあるように制御する。被テストアダプタの目標出力状態を検出し、且つ検出された被テストアダプタの出力情報をホストコンピュータに送信し、ホストコンピュータは被テストアダプタのテスト結果を出力する。特に、被テストアダプタの保護機能(定電圧モード及び低電圧保護モード)のテストは、被テストアダプタの製品品質を向上させる目的に達することができ、被テストアダプタの使用安全性を高める。テストプロセス全体において、テストモジュール及び電子負荷によって電子装置の作動状態を模擬することにより、電子装置を直接に負荷として使用する場合に適切なテスト環境を設定することを必要とするのでテストし難く且つテストが不便である問題を避けることができ、アダプタのテスト効率を高める。