(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】医療デバイス
(51)【国際特許分類】
A61M 25/00 20060101AFI20240513BHJP
A61M 25/092 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
A61M25/00 620
A61M25/00 610
A61M25/092 500
A61M25/00 530
(21)【出願番号】P 2021525758
(86)(22)【出願日】2019-11-13
(86)【国際出願番号】 US2019061228
(87)【国際公開番号】W WO2020102389
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2022-09-15
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521076937
【氏名又は名称】ヌベラ・メディカル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ミクスター・コリン
(72)【発明者】
【氏名】ビトゥン・マーク
(72)【発明者】
【氏名】ソール・トム
(72)【発明者】
【氏名】スカエル・アラン
【審査官】上石 大
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0277671(US,A1)
【文献】国際公開第2018/182836(WO,A1)
【文献】特表2010-514513(JP,A)
【文献】特表2006-513774(JP,A)
【文献】特開2001-178826(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/00
A61M 25/092
A61B 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験者体内における血管内送達のためにサイズ決め及び構成された細長い医療デバイスであって、
前記医療デバイスのハンドル部分から遠位に延在する偏向可能なシャフトであって、
前記偏向可能なシャフトは、細長内側本体、及び、細長外側本体を含み、
前記細長内側本体が、
各々が1つ以上のストランドを含んだ第1の編組層及び第2の編組層であって、前記第1の編組層
は半径方向に
前記第2の編組層の内部に配設され、また
前記第2の編組層と同軸である、第1の編組層及び第2の編組層と、
前記第1の編組層及び前記第2の編組層が少なくとも部分的に埋め込まれるフレキシブルポリマー層であって、
前記第1の編組層は第1のストランド構造を有し、前記第2の編組層は第2のストランド構造を有し、それによって、前記第1の編組層は単体で、トルクを伝達することにおいて前記第2の編組層単体よりも良好となり、またそれによって、前記第2の編組層は単体で、前記第1の編組層単体よりも耐キンク性がより高くなり、
前記偏向可能なシャフトは、前記第2の編組層を有しかつ前記第1の編組層を有さない第2の
偏向可能なシャフトと比較して、トルクを伝達することにおいてより良好であり、
前記偏向可能なシャフトは、前記第1の編組層を有するが前記第2の編組層を有さない第3の
偏向可能なシャフトよりも耐キンク性がより高い、フレキシブルポリマー層と、を含
み、
前記細長内側本体よりも内側に、第1の環状空間が形成され、前記細長外側本体と前記細長内側本体との間に、第2の環状空間が形成され、前記第1の環状空間および前記第2の環状空間には、潤滑剤が導入され、
前記第1の編組層の前記1つ以上のストランドは、平坦な形状を有し、前記第2の編組層の前記1つ以上のストランドは、円形の形状を有する、医療デバイス。
【請求項2】
前記第2の編組層よりもトルクを伝達することにおいてより良好となるように前記第1の編組層を適合させる前記第1の編組層の前記第1のストランド構造が、前記第1のストランド構造の打ち込み本数(「PPI」)を含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項3】
前記第1の編組層よりも耐キンク性がより高くなるように前記第2の編組層を適合させる前記第2の編組層の前記第2のストランド構造が、前記第2のストランド構造の打ち込み本数(「PPI」)を含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項4】
前記第1のストランド構造は第1の打ち込み本数(「PPI」)を有し、該第1の打ち込み本数は、前記第2のストランド構造の第2の打ち込み本数とは異なる、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項5】
少なくとも部分的に
前記半径方向において前記第1の編組層と前記第2の編組層との間に配設された1つ以上のプルワイヤを更に含む、請求項1に記載の医療デバイス。
【請求項6】
前記1つ以上のプルワイヤのうちの1つ以上は、前記第1の編組層又は前記第2の編組層の少なくとも一方に少なくとも部分的に織り込まれる、請求項5に記載の医療デバイス。
【請求項7】
前記1つ以上のプルワイヤのうちの第1のプルワイヤが、前記偏向可能なシャフトの第1の側に配設されており、前記1つ以上のプルワイヤのうちの第2のプルワイヤが、前記第1のプルワイヤから
、前記偏向可能なシャフトの長手方向軸の周りに少なくとも135度離れて、前記偏向可能なシャフトの第2の側に配設されている、請求項5に記載の医療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(参照による援用)
本願は、参照によってその全容が本明細書に組み込まれる、2018年11月13日出願の米国仮出願第62/760,784号に対する優先権を主張するものである。
【0002】
本明細書の開示内容は、参照によって本明細書に組み込まれるPCT国際公開第2018/017717号及び米国特許出願2018/0279994A1号の開示内容に関連付けられ得る。
【0003】
本明細書で言及される全ての刊行物及び特許出願は、個々の刊行物又は特許出願それぞれが具体的かつ個別に示されて参照により援用されるかのように、同じ程度で参照により本明細書に援用されている。
【背景技術】
【0004】
幅広い種類の血管内医療デバイスが知られている。医療デバイスのより良好な制御、位置付け、及びユーザビリティを容易にする改善されたシステム、デバイス、及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、医療デバイスハンドル安定化装置であって、細長い凹状ハンドルガイドを含んだ本体であって、凹状ハンドルガイドは、医療デバイスの細長ハンドル部分とインターフェースして、少なくとも1つの方向においてハンドル部分に安定性を提供するように構成された凹状チャネルを含み、本体は、平坦な表面上に配置されたときに直立静止位置へと付勢され、凹状ハンドルガイドは、本体が直立位置にあるときに上を向く、本体、を含む、医療デバイスハンドル安定化装置である。
【0006】
この開示の一態様は、細長ハンドルハウジングと、ハンドルハウジングに対して固定された物体捕捉部材であって、ハンドルハウジングに対して開放位置から閉鎖位置へと移動可能である可動部材を含む物体補足部材と、を含み、閉鎖位置において、可動部材は、開放位置よりも、ハンドルの第1の部分に接近する、医療デバイスである。
【0007】
本開示の一態様は、使用中に医療デバイスハンドルの移動を低減する方法であって、医療デバイスハンドルのハンドルハウジングに対して閉鎖位置から開放位置へと医療デバイスハンドルの可動部材を移動させることと、医療デバイスハンドルの可動部材と第2の部分との間に衣類又は衣料品一点を位置付けることと、医療デバイスハンドルを安定化させることを助けるために、衣類又は衣料品一点を捕捉している間に、可動部材を閉鎖位置に移動させることと、を含む、方法である。
【0008】
この開示の一態様は、細長ハンドルハウジングと、細長ハンドルハウジングから離れて延在する可動ハンドルハウジング安定化部材であって、隣接する物体と相互作用し、隣接する物体に対して細長ハンドルハウジングを安定化させるために、細長ハンドルハウジングに対して移動されるように適合された少なくとも1つの表面を有する可動ハンドルハウジング安定化部材と、を含む、医療デバイスである。
【0009】
本開示の一態様は、細長ハンドルハウジングと、細長ハンドルハウジングから近位側に延在するケーブルと動作可能に連通する1つ以上の作動可能な入力部と、を含み、ケーブルの近位領域は、外部撮像コンソールに連結されるように適合された連結器を含む、医療デバイスである。
【0010】
本開示の一態様は、外部医療撮像コンソール上に記憶されたコンピュータ実行可能な方法であって、細長い医療デバイスハンドルハウジング上の入力部の作動を示す入力情報を受信することと、外部医療撮像コンソール上に表示されている画像が修正されるようにすることと、を含む、コンピュータ実行可能な方法である。
【0011】
本開示の一態様は、被験者体内における脈管内送達のためにサイズ決め及び構成された細長い医療デバイスであって、医療デバイスのハンドル部分から遠位に延在する偏向可能なシャフトであって、各々が1つ以上のストランドを含んだ第1の編組層及び第2の編組層であって、第1の編組層及び第2の編組層の一方は、半径方向に他方の内部に配設され、また他方と同軸である、第1の編組層及び第2の編組層と、第1の編組層及び第2の編組層が少なくとも部分的に埋め込まれるフレキシブルポリマー層であって、第1の編組層は第1のストランド構造を有し、第2の編組層は第2のストランド構造を有し、それによって、第1の編組層は単体で、トルクを伝達することにおいて第2の編組層単体よりも良好となり、またそれによって、第2の編組層は単体で、第1の編組層単体よりも耐キンク性がより高くなり、フレキシブルシャフトは、第2の編組層を有しかつ第1の編組層を有さない第2のフレキシブルシャフトと比較して、トルクを伝達することにおいてより良好であり、フレキシブルシャフトは、第1の編組層を有するが第2の編組層を有さない第3のフレキシブルシャフトよりも耐キンク性がより高い、フレキシブルポリマー層と、を含む、偏向可能なシャフトを含む、医療デバイスである。
【0012】
本開示の一態様は、医療デバイスであって、外側シャフト及び外側シャフト内に配設された内側シャフトであって、外側シャフト及び内側シャフトのうちの少なくとも一方は互いに対して軸方向に移動可能である、外側シャフト及び内側シャフトと、内側シャフト又は外側シャフトのうちの少なくとも一方に固定されたフレキシブルシールであって、内側シャフトに半径方向に隣接するある容積の空間を液体の侵入から封止するように、内側シャフトの少なくとも一部分の外側に延在するフレキシブルシールと、を含む、医療デバイスである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】操作及び医療デバイスを含むシステムの例示的な実施形態を示す図である。
【
図1B】
図1Aの医療デバイスの操作及びデバイス部分の断面A-Aを示す図である。
【
図2】複数のアクチュエータを有するハンドルアセンブリと、操作可能なシースと、医療器具と、を含む、例示的なシステムを示す図である。
【
図3Ai】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Aii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Aiii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Bi】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Bii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Ci】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Cii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Di】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Dii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Diii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3Diiii】プルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図3E】シャフトの編組ワイヤに円周方向に織り込まれた1つ以上のプルワイヤを有する例示的な操作可能なシャフトを示す図である。
【
図4】束を含む例示的なシステムの例示的な部分を示す図である。
【
図5】プリント回路基板(PCB)が内部に収容されている近位コネクタ内へと延在する導体束を含む、医療器具の例示的な近位端を示す図である。
【
図6A】フレキシブル回路ストリップを含む例示的な医療器具の一部分を示す図である。
【
図6B】ストリップの例示的な近位部分を示す図である。
【
図6C】ストリップの例示的な近位部分を示す詳細図である。
【
図6D】例示的なフレックスストリップを示す端面図である。
【
図6E】フレックスストリップの例示的な積層体を示す図である。
【
図6F】フレックスストリップと接地ストリップ及びシールドストリップとの例示的な積層体を示す図である。
【
図6G】ストリップとシールドストリップ及び接地ストリップとの積層体の周囲にチューブ材料を含む例示的な束を示す図である。
【
図7】システムがコネクタケーブルを介してコンソールに接続されている、操作可能なシースと医療器具との一体型システムを示す図である。
【
図8A】本明細書における内側細長本体及び外側細長本体又はシャフトのいずれかと共に使用され得る例示的なハンドルアセンブリを示す図である。
【
図8B】本明細書における内側細長本体及び外側細長本体又はシャフトのいずれかと共に使用され得る例示的なハンドルアセンブリを示す図である。
【
図9A】例示的な内側細長本体の一部分を示す図である。
【
図9B】例示的な外側細長本体の一部分を示す図である。
【
図9D】
図9Cの偏向可能な部分にあるデバイスの断面を示す図である。
【
図10A】例示的なハンドルアセンブリの一部分を示す図である。
【
図10B】例示的な外側細長本体移動サブアセンブリを示す分解図である。
【
図11】第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータの回転インジケータを含む例示的なハンドルアセンブリを示す図である。
【
図12A】例示的なハンドル安定化部材を示す図である。
【
図12B】
図61Aにおける例示的なハンドル安定化部材と共に使用されるように構成されている例示的なハンドルアセンブリを示す図である。
【
図13】例示的なハンドル安定化本体を示す図である。
【
図14】ハンドルの動きを低減するための物体捕捉機構を有する例示的なハンドルを示す図である。
【
図15】ハンドルの動きを低減するための物体捕捉機構を有する例示的なハンドルを示す図である。
【
図16】ハンドルの動きを低減するための物体捕捉機構を有する例示的なハンドルを示す図である。
【
図17】ハンドルの動きを低減するための物体捕捉機構を有する例示的なハンドルを示す図である。
【
図18】ハンドル安定化部材の一例を示す図である。
【
図19】ハンドル安定化部材の一例を示す図である。
【
図20】細長ハンドルハウジングと1つ以上の作動可能な入力部とを含む医療デバイスの一例を示す図である。
【
図21】A、B、及びCは、第1の編組層及び第2の編組層を含んだ医療用シャフトの例示的な編組構造を示す図である。
【
図22】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図23A】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図23B】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図23C】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図24A】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図24B】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図25】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図26】医療デバイスの一部分への流入又は流動を低減するためのフレキシブルシールを有する例示的な医療デバイスを示す図である。
【
図27】例示的なシールを中に含んだ、医療デバイスの例示的な近位領域を示す図である。
【
図28】例示的なシールを中に含んだ、医療デバイスの例示的な近位領域を示す図である。
【
図29】洗浄が困難となるように構成された、中に形成された凹部を有する、医療デバイスの例示的な近位領域を示す図である。
【
図30】シール機構を圧縮するように構成された1つ以上の特徴部(例えば、突出部)を有する例示的なハンドルハウジングを含んだ、医療デバイスの例示的な近位領域を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1Aは、操作及び医療デバイスを一体化したシステムの例示的な実施形態を示す。システム1000は、ハンドルアセンブリ1002と、操作及び医療デバイス部分1004と、を含む。操作及び医療デバイス部分1004は、近位部分1006と、操作可能な部分1008と、を含む。システムは、ハンドルアセンブリ1002を作動させて、操作可能な部分1008を操作させることができるように、かつ任意選択的に更に作動させて、医療デバイス1010を操作及び医療デバイス部分1004に対して移動させることができるように適合されている。この例示的な実施形態では、ハンドルアセンブリ1002は、第1のアクチュエータ1001と、第2のアクチュエータ1003と、第3のアクチュエータ1005と、を含む。第1のアクチュエータ1001は、ハンドル本体1007に対して作動(この例では、回転)して、操作可能な部分1008を操作させるように、具体的には外側シース1102を操作させるように適合されている。本実施形態における操作可能な部分1008は、
図1Aに実線で示される形体に操作されるか又は屈曲させることができ、また破線で示される形体又は実線で示される形体と破線で示される形体との間の任意の位置に操作されることもでき、いくつかの実施形態では、反対の操作機能は、
図1Aの実線の屈曲された形体など、最初の屈曲された形体から単にシャフトを真っ直ぐにすることに制限されている。本開示では、「操作する」という用語は、任意選択的に少なくとも1つのプルワイヤの作動を介して、偏向又は屈曲することを意味するが、場合によっては、この用語は、シャフトの回転(トルク付与)及び軸線方向の移動を含み得る。本明細書では、「プルワイヤ」という用語は、デバイスの近位端から遠位端領域に張力を伝達することができる任意の要素を指す。プルワイヤは、中実若しくは撚線/編組線のいずれか一方のステンレス鋼若しくはニッケルチタンなどの金属ワイヤからなっていてもよく、又は好ましくは撚線/編組線であるがモノフィラメント形態でもあるアラミド繊維(ケブラー(Kevlar)(登録商標))、ポリエチレン、PTFE、ePTFEなどのポリマーからなっていてもよい。好ましい実施形態では、プルワイヤは、1インチあたり高い目数で共に編組された4本の50デニールのマルチフィラメント(約25本のフィラメント)糸を有するアラミド繊維束から構成される。ワイヤの断面直径は、典型的には、0.005インチ~0.012インチ、より好ましくは0.008インチ~0.010インチの範囲にあるが、編組された又は撚られたワイヤは、デバイスのルーメン内で平坦化又は楕円化される場合がある。好ましい構造の実施形態は、シャフトの直径を最小に保つために必要なサイズに関して、最適化された強度及び耐摩耗性をもたらすと考えられる。任意選択的な第2のアクチュエータ1003は、ハンドル本体1007に対して作動(この例では、回転)して、医療器具1010をシャフト1102に対して回転(回転移動「R」と符号が付されている)させるように適合されており、任意選択的なアクチュエータ1005は、ハンドル本体1007に対して(この例では、軸線方向に)作動して、医療デバイス1010を外側シース1102に対して軸線方向(遠位-近位)に移動させるように適合されている。近位部分1006は、操作可能な部分1008を操作(屈曲/偏向)したときに著しく屈曲するように構成されてはいないが、近位部分は、近位部分が内部で使用される解剖学的構造に適合するように屈折及び屈曲することができる。多くの実施形態において、これは、近位部分1006よりも軟質であるか又は剛直性の低い材料及び/又は複合構造体から操作可能な部分1008を構築することによって達成される。
【0015】
図1Aに示される実施形態は、操作可能な外側シャフト及び内側の医療器具の両方と動作可能に連通している一体型ハンドルアセンブリを含む装置の例である。ハンドルアセンブリは、包装及び使用の前に、外側シャフト及び内側の医療器具と動作可能に連通するように組み立て及び構築されるという点で一体化されている。「一体化された」は、この用語が一体化されたハンドルアセンブリの文脈において使用されるとき、医療器具を外側シャフト内から除去することが可能になる前にハンドルアセンブリの少なくとも一部を破壊又は分解する必要のあるハンドルアセンブリを指す。
【0016】
図1Bは、操作及びデバイス部分1004の、具体的には操作可能な部分1008における例示的な断面A-A(
図1Aに図示)を示す。本実施形態では、医療デバイス1010は、操作可能なシース内に配設されるようにサイズ決め及び構成されている。操作可能なシースは、外側シャフト1102と、操作可能な部分1008の遠位領域において軸線方向に固定されている一組のプルワイヤ1104と、を含む。
【0017】
図1A及び
図1Bの医療器具は、例えば、超音波器具などの本明細書における任意の医療器具であり得る。「超音波プローブ」が本明細書で使用されるとき、これは、大略的に、少なくとも1つの超音波トランスデューサと、少なくとも1つの超音波トランスデューサを細長い器具の近位領域に電気的に接続する1つ以上の導電性要素と、を含む、細長い器具を指す。超音波プローブの近位領域は、少なくとも1つの超音波トランスデューサと電気的に連通しており、かつ別のデバイス、ケーブル、又はコネクタ上の電気接点と、任意選択的にこれらへのアタッチメントを介して電気的に連通させることが可能な、少なくとも1つの近位接点を含むか、又はこれを含むように変更されている。
【0018】
図2は、
図1A及び
図1Bのシステムと同様に機能するように適合された例示的なシステム10を示し、また、ハンドルアセンブリ12の例示的な内部の構成要素(破線として示される内部の構成要素)も示す。ハンドルアセンブリ12は、外側の操作可能なシャフト20及び医療器具30と一体化されており、外側の操作可能なシャフト20及び医療器具30と動作可能に連通している。ハンドルアセンブリ12は、ハンドル本体15に対して作動すると、操作可能なシャフト20を操作するように適合されているアクチュエータ14を含む。アクチュエータ14は、ハンドルアセンブリ12内に配設された操作制御部16を介して、操作可能なシャフト20と動作可能に連通している。医療器具30は、ハンドルアセンブリ12内に配設され、ハンドルアセンブリ12に組み込まれた近位部分18を含む。アクチュエータ13は、医療器具30と動作可能に連通しており、アクチュエータ13をハンドル本体15に対して作動(この例では、回転)させることによって、回転制御部1215を介して、医療器具30を外側シャフト20に対して回転させる。任意選択的な第3のアクチュエータ17はまた、医療器具30と動作可能に連通しており、本実施形態では、(ハンドル本体15に対して)軸線方向に作動することによって、軸線方向制御部1217を介して、医療器具30を外側の操作可能なシャフト20に対して軸線方向に移動させるように適合されている。
【0019】
図2の医療器具は、例えば、超音波器具などの本明細書における任意の医療器具であり得る。
【0020】
図3A~
図3Eは、システム1200内の操作可能なシース1202のシース部分1208の遠位領域の例示的な実施形態を表す。簡略化のために、図示される断面は、外側シース1208のみを示し、内側の器具1212は示されていない。外側シース1208は、好ましくは、近位端からシャフトの外側に加えられるトルク伝達を改善するための、又は器具1212からなど、シャフト内から外側シース1208に加えられるトルク力に抵抗するための複合構造を有する。
図3Ai~
図3Aiiiに示されるように、複合体を形成するために、好ましくは金属ワイヤ(丸形、数対の丸形、又はリボン形)及び/又は複数の繊維(例えば、アラミド又はナイロン)から形成された複数の編組要素1250が、PTFE又はFEP材料などの薄肉の(例えば、0.0010インチ±0.0005インチ)潤滑性ライナーチューブ1251の上に直接編組されてもよい。熱可塑性ポリマー1252(25D~72Dのデュロメータの範囲のPebax、又はナイロン、又は他の一般的なカテーテル材料など)を、熱収縮チューブ(FEPなど)を使用して熱でラミネートして、ポリマーを編組要素1250及びライナーチューブ1251上にリフローして、均一な部材を形成することができる。熱可塑性ポリマー1252はまた、X線透視下でシースの先端がユーザーに見えるように、ビスマス、硫酸バリウム、又はタングステンなどの材料を含む放射線不透過性化合物を有し得る。
図3Ai~
図3Aiiiの実施形態では、プルワイヤ1104は、好ましくは、シースの操作可能な(偏向可能な)部分1222において中央アクセスに平行であり、また好ましくは、操作可能なシース1208の壁内に作製されたルーメン1253内に設けられている。このルーメンは、熱可塑性ポリマーチューブの押出成形プロセス中に、又は除去可能なマンドレルを用いたシャフト熱ラミネート融合プロセス中に作製され得る。好ましくは除去可能なマンドレルによって一時的に支持されるプルワイヤチューブ1254を壁内部に組み込むことによって、プルワイヤルーメン1253が更に作製されてもよい。除去可能なマンドレルはまた、融合プロセス中にプルライン1104又は1104’に沿って配置されてもよく、その結果、いくぶん楕円形のルーメン1253が得られ、内部で、繊維状のプルワイヤを平坦化することができ、プルワイヤが自由に移動するための空間が確保される。チューブ1254は、PTFE、FEP、ポリイミド、又は約500°Fまでの熱ラミネートプロセス中にチューブ1254の壁の完全性を保つ他の材料を含んでもよい。チューブは、好ましくは、熱可塑性ポリマー1252によって囲まれて支持されており、熱可塑性ポリマー1252は、好ましくは、チューブに対して熱ラミネートされている。別の実施形態では、好ましくはプルワイヤチューブを含むプルワイヤルーメンが、編組要素1250の織物の内部に組み込まれる。例えば、ある方向に延びる編組要素1250は、プルワイヤルーメンの下方を通ると考えられる一方、反対方向に延びる編組要素1250は、プルワイヤルーメンの上方を通ると考えられる。編組補強材は、カテーテルの操作中に寸法がより安定したルーメンを提供し、また必要に応じてルーメンの真直性を保証するのに役立つ。操作可能な部分の近位では、プルワイヤは、
図3Ai~
図3Aiiiに示されるように、外側シース1208の同じ側で中心軸線に平行に近位に延びていてもよい。本実施形態及び以下の他の実施形態では、操作可能な部分1222を通ってシース1208の壁内で引き回された更なるプルワイヤルーメン内の更なるプルワイヤ1104’が、デバイスの操作可能な部分を真っ直ぐにするために必要とされ得る。この真っ直ぐにするプルワイヤ1104’は、好ましくは、操作可能な部分1222での操作(偏向)に使用されるプルワイヤ(複数可)1104とは反対側で、操作可能な部分1222内で引き回される。別の実施形態(図示せず)では、対になったプルワイヤ1104の構成と実質的に鏡映対称である2つのルーメン及び2つの真っ直ぐにするプルワイヤ1104’を使用することができる。これらの真っ直ぐにするワイヤはまた、ハンドル内で(単に真っ直ぐにするだけでなく)より長い距離に張力をかけることによって、反対方向への偏向を可能にするように構成されると考えられる。
【0021】
使用中、操作可能な(偏向可能な)部分1222のすぐ近位にある遠位カテーテルの部分1223は、部分1223が使用される解剖学的構造の制約に基づいて曲線を取るように付勢されてもよい。デバイスが鼠径部のアクセスから心腔内に前進する特定の実施形態に関して、付勢されて曲線になる部分1223は、長さ5~25cmの範囲であると予想される。近位端からのシースシャフト1208の回転中に、この遠位湾曲領域1223を介してカテーテル先端にトルクが伝達される。この領域1223におけるデバイスの不均一な断面及び/又は張力は、シャフトがトルクを蓄積し、突然解放する傾向を誘発する場合があり、デバイスにトルクが加えられると「ホイップ」又は回転の突然のがたつきが生じる。ホイップの可能性を最小限に抑えるために、任意選択的に、湾曲領域1223の表面の周りで、プルワイヤの張力及び構成材料を分散させる。
図3Bi~
図3Biiiに示されるような一実施形態では、プルワイヤ1104は、少なくとも部分1222の近位にある湾曲領域1223でシースの中心軸線の周りに螺旋状に巻かれていてもよい。本実施形態のプルワイヤは、5~15cmの範囲に及び約10cmの長さにわたって全周に巻き付いていてもよい。螺旋体は、湾曲領域1223にのみ存在すればよく、その後、近位部分1224(1006と同様)を通って近位に真っ直ぐに延び、それによって、プルワイヤルーメン内での摩擦と、操作可能な部分1222を操作(偏向)するのに必要な関連するプルワイヤの力と、を最小限に抑えることができる。螺旋体は、最低1回転した後、真っ直ぐに延びてもよく、又はシャフトの全長に螺旋状に巻かれてもよい。ホイップを最小限に抑えるための別の実施形態では、プルワイヤの張力をシャフトの反対側に分散させるだけでよい場合もある。
図3Ci~
図3Ciiに示されるように、操作可能なセクション1222の偏向は、シース1208の同じ側で互いに隣接して位置付けられた2つの平行なプルワイヤ1104によって達成される。操作可能なセクション1222の近位にある湾曲領域1223及び近位部分1224(1006と同様)では、プルワイヤは、張力をより均等に分散するために、シャフトの反対側に、操作可能なセクション1222における位置からそれぞれ90°で引き回される。2つの平行なプルワイヤをハンドルアクチュエータによって等しい力で同時に作動させることが好ましいが、他の実施形態では、力の差を適用して、2つのプルワイヤが等しい力で作動されるときに形成される平面の一方の側又は他方の側へと先端を操作することができる。他の実施形態では、任意の複数のプルワイヤを、
図3B又は
図3Cに示される構成と同じ構成で引き回すことができ、複数の近位プルワイヤが、シャフトの円周の周りに均一に分配される。また、
図3Ci~
図3Ciiに示されるように、プルワイヤ1104は、シャフト近位部分1124の長さの大半にわたってシャフトの反対側に沿って近位に引き回され得るが、好ましくは、シャフトの近位端部分の近くで再び互いに隣接して合わされ、ワイヤが近位シャフトの同じ側から一緒に出ることができ、同時作動張力のためにこれらがハンドル構成要素に一緒に固定されるのを容易にする。
【0022】
図3Di~
図3Divは、前述したものと同様の構造を有するが、代わりに、2つの異なる方向に偏向させることができる遠位の操作可能な部分1222を提供するように構成されたカテーテルの遠位領域の別の実施形態を示す。図示されるように、二対のプルワイヤ1105/1107及び1106/1108は、近位シャフト領域1224及び湾曲領域1223に沿っている。これは、
図3Ai~
図3Aiiiと同様であるが、シャフトの各側でワイヤが対にされている点で異なる。引き回しは、
図3Bi~
図3Biiのように螺旋巻きであっても、又は論じられる他の構成であってもよい。遠位の操作可能な部分1222の中で、ワイヤは、近位部分から90°引き回されるが、他の角度も想到される。1222内の接合部1225で、プルワイヤのうちの1つ以上(例えば、1105及び1107)が終端され、シャフトに固定されてもよく、残りのプルワイヤ(例えば、1106及び1108)は、より遠位の先端場所1226まで延び、そこで固定される。この構成によって、1225及び1226で終端するプルワイヤの独立した作動が可能になり、作動中に異なる形状を形成することができる。
図3Diiは、同じ方向で可変の曲線を形成するように張力がかけられたライン1107及び1108を両方示す。
図3Diiiは、「S」曲線を形成するように張力がかけられたライン1107及び1106を示す。他の構成も可能である。
【0023】
繰り返し張力が加えられるときにプルワイヤが破壊したり又は自由に引っ張られたりしないように、プルワイヤ(1104及び1104’など)は、プルワイヤの遠位端において、プルワイヤが遠位の操作可能なシャフト部分1222の壁に確実に固着されるように終端される必要がある。
図3Eに示される好ましい実施形態では、プルワイヤ1104及び1104’は、遠位のプルワイヤルーメン1253から出た後に、(熱可塑性ポリマー1252を備えないで示される)遠位シャフト1222の編組ワイヤ1250内に円周方向に織り込まれる。更に又は代替的に、プルワイヤ1104又は1104’のうちの1つ以上を、更なる固定のために編組ワイヤ1250の外側の周りに巻き付けるか、かつ/又は結び付けることもできる。次いで、編組ワイヤ1250を、固定点の遠位で切り落とすことができ、織り込まれたかつ/又は巻き付けられたプルワイヤによって、編組ワイヤの拡張及び/又はほつれが防がれる。また、UV硬化又はシアノアクリレートなどの更なる接着剤を使用して、プルワイヤを編組ワイヤに固定することもできる。次いで、プルワイヤ及び編組ワイヤの織り及び/又は巻き付けが、熱可塑性ポリマーでラミネートされ、熱可塑性ポリマーは、ワイヤの周りの空間内で溶融し、冷却されてワイヤを所定の位置に固定する。熱可塑性ポリマーはまた、X線透視下でシースの先端がユーザーに見えるように、ビスマス、硫酸バリウム、又はタングステンなどの材料を含む放射線不透過性化合物を有し得る。
【0024】
更なる実施形態では、器具1212は、同様に又は代替的に、外側シース1208について述べた前述の実施形態のいずれかと同じように先端を偏向させるために、1つ以上のプルワイヤを用いて構築され得る。器具1212のチューブ状部材の壁内でプルワイヤを引き回すことに加えて、プルワイヤを、チューブ状要素1212のルーメン内の導体に並べて引き回すことが考えられる。プルワイヤの作動は、近位ハンドル1206内に位置するアクチュエータ由来であると考えられる。器具1212の遠位シャフトは、特定の形状(例えば、円弧状)に形成されていてもよく、器具1212の遠位シャフトは、器具1212の遠位シャフトが外側シース1208の操作可能な部分1222の先端から出るときに特定の形状に屈曲する。器具1212の遠位シャフトの剛性は、内部にある間は遠位シャフトが外側シース1208を実質的に変形させず、出た後に屈曲するような剛性である。形状は、以下の手段:ポリマー材料の熱処理、シャフト1212の内側ルーメン内における又はシャフト1212の壁内のルーメン内における可動又は固定の成形されたスタイレットの使用のうちのいずれか1つ又はこれらの組み合わせによって定められ得る。そのようなスタイレットは、断面が丸形、楕円形、又は矩形であり、ステンレス鋼、ニチノール、又はPEEK、Vestamidなどの剛直性ポリマーから形成されると考えられる。代替的には、外側の操作可能なシースを、更なるプルワイヤの偏向を伴うか又は伴わずに、かつ器具シャフト1212の遠位部分の更なる成形又は偏向を伴うか又は伴わずに、上記と類似した方法によって屈曲させることができる。
【0025】
本開示の一態様は、システムの少なくとも一部分を他の構成要素から、任意選択的に再配置プロセスの一部として切り離す方法を含む。いくつかの実施形態では、医療器具は、エネルギーコンソールと電気的に連通する他の電気接点に連結された1つ以上の電気接点を含み、コンソールの例は、超音波技術において既知である。
【0026】
図4は、超音波コンソールなどのエネルギーコンソールに直接的又は間接的に電気的に結合することができる超音波プローブなどの例示的な医療器具の一部を単に示す。
【0027】
デバイスを再配置することは、1つ以上の近位電気接点を切断し、ツール部分をシース部分の遠位端から遠位方向に移動させることを含み得る。本実施形態では、器具部分1212は、少なくとも器具外側シース又は器具外側部材2010、(少なくとも1つの超音波トランスデューサを含むことができる)遠位作業端部1821、及び導体束2020を含む。導体束2020は、遠位作業端部1821から器具外側部材2010を通って近位コネクタまで延在する(明確にするために、コネクタ及びハンドル機構は
図18には示されていない)。いくつかの実施形態では、医療器具は超音波撮像に使用され、任意選択的に、遠位作業端部1821は、特定用途向け集積回路(ASIC)に搭載された圧電素子の二次元(2D)アレイを含む。
【0028】
図5は、医療デバイスの単に例示的な近位端を示し(医療デバイスは、右に示されている)、本実施形態では、医療デバイスは、超音波プローブである。医療デバイスの近位端2015は、超音波エネルギーコンソールなどのエネルギーコンソールに直接電気的に結合されるか、又は間接的に電気的に結合されるように適合されているコネクタケーブル270に電気的に結合されるように適合されている。
図5に示されるように、導体束2020は、医療器具の遠位領域(遠位領域は図示せず)から近位コネクタ2015内に延在し、近位コネクタ2015の内部に剛直性又はフレキシブルプリント回路基板(PCB)2030が収容されている。コネクタ束2020は、PCB基板接点2031に取り付けられている(その例を後述する)複数の接点2024を含む。それぞれの接点2031からのそれぞれの個々の配線は、PCBの別の部分、任意選択的により近位の、個々の露出接点2050に結合される。個々のPCB配線はまた、PCB上の他の有用な回路を通過し得る。露出接点2050は、前述した近位器具コネクタ1990と同様の考え方の噛合接続コネクタケーブル2070上の同様の接点2060への電気伝導のための機械的噛合のために構成され、器具1204をユーザーインターフェースコンソールに接続する。近位コネクタ2015は、本明細書におけるシステム、ハンドル、操作可能なシース、医療器具などのいずれかに組み込まれ得る。
【0029】
図6A及び
図6Bは、本明細書における導体束のいずれかに含められ得る例示的な導体ストリップ(本明細書ではフレキシブル回路ストリップとも称する)2021を示す。
図6A及び
図6Bの実施形態は、
図4及び
図5の束2020に含められ得る導体ストリップの例である。
図6A及び
図6Bの実施形態は、本明細書における任意の他のシステムに組み込まれ得る。
【0030】
図6A、
図6B及び
図6Gに示されるように、導体束2020は、複数配線のストリップ2021、並びに接地2022及びシールド2023のための導電ストリップ(その一部分のみが図示されている)を含む複数のフレックス回路ストリップを含む。それぞれの複数配線のストリップは、
図6B、
図6C及び
図6Dにおいて明確に見ることができる複数の導電性配線2025を含む。
図6D~
図6Gの配線2025の数は12であり、
図6A~
図6Cの配線の数は16であり、これらは共に、使用することができる配線2025の数に関して例示的である。それぞれのストリップ2021は、およそ0.072インチ幅及び0.0022インチ厚であってもよく、任意選択的に、それぞれおよそ0.0022インチ間隔で離間配置された、16本の0.0022インチ幅×約0.0007インチ厚の導電性(例えば、銅)配線を含むことができる。配線は、ポリイミド基板などの絶縁基板層2027上に配設され、配線は、感光性フィルムカバー(「PIC」)層若しくは他のドライフィルム型はんだマスク(DFSM)などのカバー層2026、又は他の同様の材料によって少なくとも部分的に被覆され得る。カバー層は、電気的結合のための近位領域及び遠位領域内の別個の場所を除いて、束の大部分に沿って概ね延在する。他の実施形態では、ストリップ2021は、およそ0.055インチ幅であり、12本の導電性配線を含む(
図6D~
図6Gを参照)。他の実施形態では、ストリップ2021は、およそ0.037インチ幅であり、8本の銅導電性配線を含む。接地及びシールドに使用される外側ストリップ2022及び2023は、銅の単一の全幅ストリップを含むことができることを除いて、同様の構成及び寸法を有してもよい。2D圧電アレイのために最適化されるように、複数配線のストリップの積層体の各側のストリップ2022及び2023のそれぞれ1つに沿って、およそ7個の16本配線ストリップ2021の積層体(又は9個の12本配線、又は14個の8本配線)が必要とされると考えられる。
図6Eは、9個のストリップ2021が共に積層された例示的な束2020の一部分を示す。
図6Fは、積層された9個のストリップ2021、並びに接地ストリップ2022及びシールドストリップ2023(一番上のストリップのみに符号が付けられている)を含む束の一部分を示す。完全な束は、任意選択的に、例えば、限定するものではないが、
図6Gのチューブ2028などの、約0.001インチの肉厚の収縮チューブと共に保持されてもよい。上述のフレックス回路の寸法及び配線の数は、圧電アレイ(及び/又はそのASICコントローラ)の特定の構成のためのものであり、アレイ素子の数及びサイズが特定の用途のために最適化される方法に応じて変化させてもよい。
【0031】
それぞれのフレックス回路ストリップの近位端は、場所2024でカバー層2026を除去することにより、例えば、およそ3mmの長さにわたって露出させた導電性材料(例えば、金メッキ銅)を有する。場所2024及び本明細書に記載される他の露出場所は、大略的に「接点」と称される。この文脈で使用される場合、接点は、(領域の場所に示されるなどの)複数の分離された導電配線を実際に含み、これらの配線のそれぞれは、それ自体が対応する導電性要素と電気的に連通するように適合されていることが理解される。したがって、「接点」は、2つの導電性要素間の単一の電気接続部のみを意味することに限定されない。
図6Aは、複数の露出領域2024を示しているが、
図6Aの実施形態は、最初に、1つの露出領域(すなわち、近位端の領域2024)のみが存在するかのように、本明細書に記載されている。ストリップ2021は、PCB2030上の導電配線のために、
図6A~
図6Cに示した、一致する露出接点2031への電気接続部を作り出すように製造することができる。いくつかの実施形態では、複数配線のストリップ2021内の16本の配線と一致するようにサイズ決めされ、かつ離間された16本の個々の配線が、所与の接点2031内に提供されると考えられる。異方性導電フィルム(ACF)、はんだ付け、導電性接着剤、機械的接続、又はこれらの任意の組み合わせを使用して、ストリップ配線とPCBの接点との間の好適な電気的接続(電気的連結)を達成してもよい。
【0032】
図7は、操作可能なシース1202及び医療器具1204の一体化システム1200を示し、システム1200は、コネクタケーブル2070を介してコンソール4000に接続されている。
図5に関してなど、前述のように、器具1204は、ケーブル2070への噛合接続を形成する近位コネクタ2015を含む。前述のように、システム1200を再配置(例えば再処理及び再使用)することが所望される。システムが、非関連の第三者ではなく、正規製造業者だけによって再配置され、デバイスが特定の回数だけ再使用されることを確実にすることが更に所望される。再配置プロセスを制御するために、暗号認証チップ(暗号化チップ)が、好ましくは、PCB2030上の器具1204に組み込まれるが、操作可能なハンドル1206内又は先端3000内などの他の場所が想到される。暗号化チップは、認証キーを制御する正規製造業者だけがプログラム可能である。システム1200が接続されるコンソール4000は、認証キーも有するトラステッド・プラットフォーム・モジュール(TPM)を有する。システム1200の使用中、コンソール4000は、暗号化チップを介してシステム1200を認証することができ、所望により、(例えば、EEPROM機構を介して)情報を読み出し、チップに情報を書き込むことができる。検討されたシナリオのいずれにおいても、RFIDチップ、好ましくは暗号化されたRFIDチップを使用して、コンソール、コネクタ、及びデバイス間でデータを読み取り、送信することができる。
【0033】
本明細書で使用するとき、「清浄化」は、限定するものではないが、クリーナ及び/又は消毒剤の洗浄システムを使用して外側シャフトの内部を清浄化し、任意選択的に小さなブラシで機械的に摺洗すること、クリーナ/消毒剤によって、外側シャフトの外側部分及び/又は医療デバイスのシャフト(例えば、超音波プローブ)の外側部分を機械的に清浄化(例えば、ワイプ、ブラシ)し、任意選択的に、特定の期間にわたって、クリーナ/消毒剤の超音波浴にシャフトを浸漬させること、並びにUV光を使用することを含むなどの光学的清浄化方法などの任意のタイプの洗浄を指すことができる。本明細書で使用するとき、「清浄化」は、特定の清浄化プロセスを指すものではなく、むしろ、物体を清浄化する一般的な概念を指す。
【0034】
本明細書における開示はまた、本明細書におけるハンドルアセンブリのいずれかの内部のサブアセンブリのいずれかを含む、本明細書におけるサブアセンブリ又はアセンブリのいずれかを組み立てるか、又は組み立て直す方法を含む。例えば、限定するものではないが、本明細書での開示は、スピンドル支持体の軸受面の上に、次いでスピンドルの周囲に1本以上のプルワイヤを巻き付ける方法を含む。
【0035】
本明細書における方法はまた、本明細書におけるサブアセンブリ又はアセンブリのいずれかの個々の構成要素のいずれかを製造又は構築することを含む。例えば、本開示は、本明細書に記載されたアセンブリ又はサブアセンブリが意図されるように機能することを可能にする内部部品を収容することができる特定の構成(例えば、ガイド、壁など)を有するハンドルシェルの構成要素を製造する方法を含む。
【0036】
符号が付される参照番号にかかわらず、本明細書に記載されたハンドルアセンブリ、医療器具、操作可能なシース、及び電気接続部のいずれも、互いに任意の組み合わせでシステム内で共に使用することができる。
【0037】
以下の米国特許参照文献のいずれかにおける、超音波及び操作技術を含む技術のうちの任意のものは、本明細書における医療器具、デバイス、システム、又はこれらの使用方法のいずれかに組み込まれてもよく、これらの開示は、参照により本明細書に組み込まれている:6100626、6537217、6559389、7257051、7297118、7331927、7338450、7451650、7451650、7527591、7527592、7569015、7621028、7731516、7740584、7766833、7783339、7791252、7791252、7819802、7824335、7966058、8057397、8096951、8207652、8207652、8213693、8364242、8428690、8451155、8527032、8659212、8721553、8727993、8742646、8742646、8776335、8790262、8933613、8978216、8989842、9055883、9439625、9575165、9639056、及び20080287783。
【0038】
上記の任意の好適な開示は、以下の実施形態のいずれかに組み込むことができる。例えば、デバイス、システム、並びに製造及び使用方法の態様は、本明細書に組み込まれ、特に指示がない限り、以下の実施形態のいずれかに組み込むことができる。
【0039】
図8A及び
図8は、細長本体117及び細長内側本体110と動作可能に連通し得る単に例示的なハンドルアセンブリを示す。この例示的な実装において、ハンドルアセンブリ120は、ユーザーによって把持され得る外側表面を有するハンドル本体123と、第1のアクチュエータ121と、第2のアクチュエータ122と、を含む。アクチュエータ121は、細長本体100と動作可能に連通することができ、アクチュエータ122は、細長内側本体110と動作可能に連通することができる。アクチュエータ121は、ハンドル本体123に対して(かつ第2のアクチュエータ122に対して)回転され、軸線方向に移動するように適合されている。これにより、アクチュエータ121は、医療器具103の軸線方向の移動及び細長内側本体110の遠位端に対する医療器具103の回転を引き起こすことができる。第2のアクチュエータ122は、ハンドル本体123に対して作動される(例えば、本実施形態においては回転される)ように適合されており、これにより、細長内側本体110の偏向を生じさせる。例えば、ハンドルアセンブリは、引張部材(例えば、引張部材111、112及び116)の近位端とインターフェースする内部の構成要素を有することができ、したがって、アクチュエータ122の作動により、1つ以上の引張部材が細長内側本体の偏向を生じさせ、それによって医療器具の偏向をも生じさせる。本実施形態では、アクチュエータ121はアクチュエータ122の遠位にあるが、他の設計では、アクチュエータ121及びアクチュエータ122の相対位置を逆転させると考えられる。
図8Bは、アクチュエータ121が
図8Aのアクチュエータ121の位置の遠位に前進した後のハンドルアセンブリ120を示す。この遠位の前進により、外側細長本体100を遠位に前進させ、それ故に、医療器具を遠位に前進させる。アクチュエータ121は、同様に、
図8Bにおける位置に対して近位に後退され得る。
【0040】
他の設計では、アクチュエータ121は、細長内側本体110と動作可能に連通していると考えられ、アクチュエータ122は、細長本体100と動作可能に連通することができる。
【0041】
外側細長本体が細長内側本体に対して並進することをより良好に可能にするために、ハンドルアセンブリ内の1つ又は引張部材(例えば、プルワイヤ)に弛みが加えられてもよい。
【0042】
本明細書に記載されるように、外側シャフトは、内側偏向可能シャフトに対して軸線方向に移動することができる。外側シャフトは、外側シャフトの少なくとも一部分の長さに沿って剛性(例えば、デュロメータ)が変化する材料のセクションを含んで構成され得る。例えば、第2の部分の遠位にある第1の部分は、第2の部分よりも低いデュロメータを有し得る。外側シャフトは、偏向可能な内側シャフトに対して軸線方向に移動することができ、外側シャフトの剛性は外側シャフトの長さに沿って変化し得るため、デバイス全体の程度(又は量)を含む偏向は、(内側シャフトに対する)外側シャフトの軸線方向の位置を制御することによって選択的に制御することができる。したがって、外側シャフトの軸線方向の移動により、デバイスの偏向を選択的に制御することができる。例えば、ユーザー(例えば、医師)は、外側シャフトを内側シャフトに対して軸線方向に移動させることによって、(遠位端から測定された)デバイスの長さに沿って屈曲が生じる場所を変更又は制御することができる。加えて、例えば、外側シャフトにおける多様な剛性のセクションにより、偏向可能な内側シャフトに対する外側シャフトの相対位置に応じて、より多くの又はより少ない偏向を可能にすることができる。例えば、外側シャフトが比較的高い剛性を有する領域で内側シャフトを偏向させることにより、内側シャフトは、外側シャフトがより低い剛性を有する領域で偏向されるときよりも、偏向が小さくなり得る。
【0043】
図9Cは、(
図9Aに示される)細長内側本体132及び(
図9Bに示される)細長外側本体131を含む、例示的な装置である医療装置130を示す。
【0044】
図9Dは、本デバイスの偏向可能なセクションにおける断面である、
図9Cのアセンブリに示された断面A-Aを示す。
図9A~
図9Cの各部分は、同様に符号を付けられている。
図9Dにおいて見られるように、引張部材111及び112は、互いに非常に近く、真直化引張部材116から約180度離れている。
【0045】
図9Dにも示されるように、細長内側本体110は、2層の編組材料119を含み、引張部材は、少なくともこのセクションの場所において、2層の編組材料の間に本質的に挟まれている。編組材料の2層は、例えば、
図21A~
図21Cの第1の層及び第2の層であってもよい。環状空間118は、任意選択的な潤滑剤の移動及び空間の自由を可能にする。内側本体110は、例えば、限定するものではないが、任意選択的に潤滑添加剤を含むPebaxなどのポリマー材料で製造されてもよい。内側本体110は、PTFEライナーなどのライナー125を含んでもよい。ケーブル束105は、PTFE絶縁材などの1層以上の絶縁層126によって取り囲まれてもよい。外側部材100は、Pebaxなどのポリマー材料127を含んでもよい。外側部材100はまた、PTFEライナーなどの径方向内側ライナー128を含んでもよい。プルワイヤ(例えば、111、112、116)のいずれも、PTFEライナー129などのライナーを有するルーメン内に配設されてもよい。
【0046】
医療装置130(又は独立して、細長本体132及び細長本体131のうちのいずれか一方)は、
図8A及び
図8Bにおいて示されるハンドルアセンブリ120を含む、本明細書におけるハンドルアセンブリのいずれかと動作可能に連通することができる。
【0047】
図10A、
図10B、
図10C、
図10D及び
図10Eは、本明細書における超音波プローブを含む医療デバイスのいずれかと動作可能に連通し得る追加の例示的なハンドルアセンブリを示す。例えば、
図10A~
図10Eに示される例示的なハンドルアセンブリは、
図9A~
図9Dに示される医療装置130に(直接的又は間接的に)連結され、それらと動作可能に連通し得る。特定の実施形態では、細長外側本体131及び細長内側本体132は両方とも、
図10A~
図10Eに示されたハンドルアセンブリに連結され、それらと動作可能に連通している。
【0048】
図10A~10Eのハンドルアセンブリは、
図8A及び
図8BBに示されたハンドルアセンブリ、個々の構成要素、及びサブアセンブリとの類似性を有している。特に指示がない限り、
図10A~
図10Eにおけるハンドルアセンブリに組み込まれ得る
図8A~
図8Bからの使用の特徴及び方法は、
図10A~
図10Eに示され、それらに関連して説明されたハンドルアセンブリの開示内容に参照によって組み込まれる。同様に、本明細書における他のハンドルアセンブリに組み込まれ得る、
図10A~
図10Eにおいて示され、それらに関連して説明された概念、特徴、及び使用方法は、本明細書に記載されるいずれのハンドルアセンブリの開示内容にも参照によって組み込まれる。
【0049】
図10Aは、ハンドルアセンブリのいくつかの内部の構成要素が見られるようにハンドル本体141の一部分が取り除かれたハンドルアセンブリ140の側面図である。ハンドルアセンブリ140は、第1のアクチュエータ143及び第2のアクチュエータ142を含み、本実施形態では、第1のアクチュエータ143は、第2のアクチュエータ142の遠位にある。第1のアクチュエータ143は、ハンドル本体に対して、また第2のアクチュエータ(本実施形態ではアクチュエータ142)に対して、軸線方向に移動され、また回転もされ得る。第1のアクチュエータ143は、外側細長本体131(
図9Bを参照)などの外側細長本体と動作可能に連通している。アクチュエータ143の軸線方向の(遠位の又は近位の)移動は、外側細長本体の軸線方向の移動を引き起こし、一方、アクチュエータ143の回転は、外側細長本体の回転を引き起こす。第2のアクチュエータ142は、内側細長本体132(
図9Aを参照)などの内側細長本体と動作可能に連通している。この実施形態の回転における第2のアクチュエータ142の作動は、内側細長本体の偏向を引き起こす。この実施形態では、回転可能かつ軸方向に移動可能なアクチュエータ(すなわち、第1のアクチュエータ143)は、外側細長本体と動作可能に連通している。
【0050】
第1のアクチュエータ143は、第1のアクチュエータ143の移動がアセンブリ150の移動を引き起こすように、
図10Bの分解図に示される細長外側本体の移動アセンブリ150に連結されている。細長外側本体の移動アセンブリ150は、細長外側本体に同様に連結されており、第1のアクチュエータの移動はまた、細長外側本体の移動を引き起こす。本実施形態では、外側細長本体は、チャネル156内に挿入された後に、除去可能な部品153に取り付けられる。除去可能な部品153及びチャネル156は、除去可能な部品153が、チャネル156に挿入されるときに、チャネル156の少なくとも1つの内側表面によって拘束されるように構成されている。細長外側本体の移動アセンブリ150はまた、第1のアクチュエータに固定されている遠位ヘッド部分151を含む。細長外側本体の移動アセンブリ150はまた、第1のアクチュエータ143の回転を制限することによって外側細長本体の回転を制限する、本明細書に記載されているものと同様の回転制限機構を含む。回転制限サブアセンブリ、機能性、及び使用に関する上記の開示のいずれも、全ての目的のために本実施形態に組み込まれ、この設計及び同様の設計に組み込まれてもよい。回転中、(
図10Bを参照)部品157は、部品161と相互作用し、部品162は部品158と相互作用する。これら2組の部品の物理的相互作用は、例えば、外側本体の回転の最大630度までの回転を制限する(他の実施形態では、許容される回転は、例えば、720度以下など630度超であると考えられる)など、所望の回転制限に回転を制限する。
【0051】
例えば、使用後に外側細長本体を清浄化することが所望される場合、部品153が損傷又は破壊された場合に、除去可能な部品153又は新しい除去可能な部品に再挿入及び再取り付けされる前に、除去可能な部品153は、外側細長本体から除去されて、外側細長本体をハンドルアセンブリから除去、清浄化することができる。
【0052】
ハンドルアセンブリ140はまた、第2のアクチュエータ142と動作可能に連通している内側細長本体の偏向アセンブリ146を含む。内側細長本体の偏向アセンブリ146は、第2のアクチュエータ142が回転されるときに回転するように適合及び構成された中央歯車147を含む。中央歯車147は、個々の歯車付きインターフェースを介して第1のスピンドル148及び第2のスピンドル149とインターフェースし、その結果、中央歯車147の回転がスピンドルの反対方向の回転を生じさせる。スピンドルを含む内側細長本体の偏向アセンブリ146は、細長外側本体の移動アセンブリ150よりも更に近位に延在している。内側細長本体は、外側細長本体を通って延在し、ハンドルアセンブリ150内の外側細長本体よりも更に近位に延在している。これにより、内側細長本体の一部である1つ以上のプルワイヤは、半径方向外向きに延在し、リール160とインターフェースすることが可能になる。
【0053】
細長外側本体の移動アセンブリ150と細長内側本体の移動アセンブリ146との間の相互作用の欠如により、内側及び外側細長本体が、第1のアクチュエータ143及び第2のアクチュエータ142によって独立して制御されることを可能にする。
【0054】
ハンドルアセンブリ150はまた、ハンドル本体141内に配設されたプリント回路基板(「PCB」)170を含み、PCBは、
図53におけるケーブル束105又は超音波トランスデューサなどの医療器具と連通する本明細書におけるケーブル束のいずれかなどのケーブル束と電気的に連通している。
【0055】
ハンドルアセンブリ150はまた、第1のアクチュエータ及び第2のアクチュエータのうちの少なくとも一方がホーム又は中立位置に対して回転される程度をユーザーに示すために使用され得る回転インジケータ180を含む。第1のアクチュエータ143は、
図11に示すように、第1のアクチュエータ143が中立位置にあるとき、回転インジケータ180と軸線に沿って位置合わせされている回転インジケータ181を含むことができる。第1のアクチュエータ143が回転されると、回転インジケータ181は、回転インジケータ180が延在する軸線に対して回転され、これにより、ユーザーは、第1のアクチュエータ143が、したがって細長外側本体が中立位置に対してある程度回転していることを視覚的に理解することができる。同様に、第2のアクチュエータ142はまた、
図11に示すように、第2のアクチュエータ142が中立位置にあるとき、回転インジケータ180と軸線に沿って位置合わせされている回転インジケータ182を有し得る。第2のアクチュエータ143が回転されると、回転インジケータ182は、回転インジケータ180が延在する軸線に対して回転され、これにより、ユーザーは、第2のアクチュエータ143、それ故に、細長内側本体が中立位置に対してある程度偏向されていることを視覚的に理解することができる。
【0056】
いくつかの代替的な実施形態では、ハンドルアセンブリは、外側細長本体に対してどのくらいの回転が生じたか、又は内側細長本体においてどのくらいの偏向が生じたかを追跡するための1つ以上のセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、ハンドルアセンブリは、アクチュエータごとのエンコーダを含むことができる。
【0057】
外側細長本体及び内側細長本体を含む本明細書における実施形態のいずれかにおいて、デバイスは、内側細長本体と外側細長本体との間に1つ以上の潤滑剤を含んで、外側細長本体と内側細長本体との間の摩擦を低減することによって、内側細長本体及び外側細長本体を互いに対して移動させることをより容易にすることができる。再使用のために医療デバイスを清浄化する必要がある場合、清浄化プロセス後に、内側細長本体と外側細長本体との間に追加の潤滑剤が添加されてもよい。
【0058】
使用されている間、医療デバイスのハンドルの移動を安定化、最小化、又は医療デバイスのハンドルの位置を維持することが可能であることが有益であり得る。例えば、医師は、ハンドルを常に保持しなければならないことを望まない場合があるが、ハンドルが患者に対して特定の位置に留まることを望む場合がある。例えば、医療器具が撮像器具(例えば、超音波撮像器具)である場合、医師は、特定の撮像視野を維持するために、器具が所望の位置に位すると、器具が回転又は移動することを望まない場合がある。現在では、医師は、単に患者の身体の一部分にわたってハンドルを配置してもよいが、ハンドルは、患者の上に置かれるとすぐに移動することがある。加えて、例えば、特定の医療デバイスが使用時に安定化され、医療デバイスの1つ以上の遠位部分の不要な移動を回避することが所望され得る。尚、更に、例えば、医師は、一方の手を他の何かのために使用しながら、他方の手のみでハンドルを保持することを所望する場合があり、ハンドルを移動させることを所望しない場合がある。
図12Aは、次のうちの少なくとも1つ、すなわち、患者の一部に対して医療デバイスハンドルを安定化させること、患者の一部に対するハンドルの移動を最小化することなど、以前に列挙された機能又は利益のいずれかを提供し得る例示的なハンドル安定化部材190(ハンドル安定化部材は本明細書においてハンドル安定化装置とも呼ばれ得る)を示す。ハンドル安定化部材190は、ハンドル受容ガイド191と、患者インターフェース領域192と、任意選択的に安定化補助領域193と、を含んでいる。ガイド191は、
図12Bに示された例示的なハンドルアセンブリ内の単に例示的なハンドル部分195など、ハンドルの一部分と安定的にインターフェースすることを可能にする任意の形体を伴って構成され得る。例えば、本実施形態では、ガイド191は、ハンドル部分195の湾曲形体とインターフェースする湾曲形体を有する。本実施形態では、湾曲形体はU字形であるが、C字形状のような任意の他の湾曲形状、又は定義が困難な任意の他の湾曲形体であってもよい。ガイドはまた、ハンドルの一部分と安定的にインターフェースすることができる任意の曲線形体を含んで構成されてもよい。ガイドは、代替的に、平坦な表面(例えば、部分正方形又は部分矩形)のみを有してもよい。
【0059】
ガイドは、少なくとも1つの方向(例えば、左右、近位-遠位など)におけるハンドルの移動を防止するように構成することができる。ハンドルの移動に対する制約はまたハンドルの構成に依拠し得る。例えば、ガイド191は、チャネルとして構成され、ハンドルが開放領域から上方に持ち上げられることを可能にしながら、左右の移動を防止するように適合されている。真円柱のハンドルがガイド191内に配置された場合、円柱はまた、ガイド191内で近位又は遠位に移動すると考えられる。
図12Bにおけるハンドル部分195などのハンドル部分は、ガイド191とのインターフェース時にハンドルの移動を更に制限又は最小化することができる1つ以上の移動制限領域196及び197を含んで構成され得る。例えば、移動制限領域196及び197は、移動制限領域196と移動制限領域197との間の中央領域よりも大きい外形寸法を有し、ハンドル部分195が上からガイド191内に配置されると、移動制限領域196及び197の相対的に大きい寸法が故に、領域197は、ハンドルの純粋な遠位方向の移動を防止し、領域196は、純粋な近位方向の移動を防止する。ハンドルは、代替的に、移動制限領域を1つだけ又は2つ以上を有すると考えられる。領域196と領域197との間の中央領域、並びにガイド191は、ハンドル部分195及びガイド191が締まりばめとインターフェースするようにサイズ決めされ得る。
【0060】
安定化部材190は、患者の一部分とインターフェースし、またその部分に任意選択的に適合するように構成された領域又は部分192を含む。本実施形態では、部分192が患者の脚とインターフェースし、それに適合するが、任意の他の表面(例えば、腕、胴体、手首など)とインターフェースし、それに適合するように、任意の他の形体を有することも考えられる。部分192は、図示される形体で製造された硬質材料であってもよく、あるいは様々な患者により容易に適合し得るフレキシブル材料であってもよい。例えば、部分92は、患者の上に置かれたときに部材190の位置を維持するのに十分な剛性を有するが、包装及び/又は保管中の空間を節約するために巻き上げられるなど、使用されていないときに変形するのに十分にフレキシブルであるポリマー材料であると考えられる。フレキシブルであっても、部分192は、部分192が配置される患者の部分の構成をより自然に想定するように製造することができる。例えば、部分192は、フレキシブル/折り畳み可能であってもよいが、
図12Aに示される湾曲形体などの湾曲形体に戻るかあるいはそれを呈する自然な傾向を有し得る。部分192の例示的な形体としては、脚及び腕へのより良好な適合性を促進し得る、概ねU字形状、C字形状などが挙げられる。部材192はまた、硬質であっても、変形不能であってもよく、また任意の所望の形体で製造され得る。
【0061】
安定化部材190はまた、この例示的な実施形態では、ハンドルが配置されるガイドセクション191に対してカウンター・ウェイトとして作用することができる任意選択的な追加の安定化補助部分193を含む。安定化補助部分193は、ガイド内のハンドルの重量を相殺するように、所望の重量を提供する任意の所望の形状、構成、及び/又は材料を有することができる。部分193は任意であり、必要でない場合がある。いくつかの実施形態では、部分193は、カウンター・ウェイト機能を提供する異なる材料で製造することができる。
【0062】
本実施形態では、部分193が安定化部材190の一方の端部に、ガイド191がもう一方の端部に、そして患者インターフェース/適合部分がそれら2つの端部の間に示されている。
【0063】
図12Bは、
図12Aにおける例示的なハンドル安定化部材と共に使用されるように構成されている例示的なハンドルアセンブリを示す。他のハンドルアセンブリが安定化部材190と共に使用されてもよい。
【0064】
図13は、
図12Aに示されるものと同様の例示的なハンドル安定化装置を示す。
図13の装置は、
図12Aに示される装置と同様に、少なくとも1つのハンドルガイド202を有する本体部材201を含み、ハンドルガイドは、少なくとも1つの方向においてハンドルに安定性を提供するために医療デバイスハンドルの少なくとも一部分とインターフェースするように構成された少なくとも1つの表面を有する。ハンドルガイドは、ハンドルを安定化させるのに役立つ磁気材料を任意選択的に含んでもよい。ハンドルガイド202は、本体部材を安定させるのに役立つ重み付き領域を底部に任意選択的に含んでもよい。
図12の本体201は、図示される細長チャネルガイド202を含む。この例示的な実施形態では、チャネルはその長さに沿って一定の幅を有するが、他の実施形態では、チャネルは、その長さに沿って一定ではない幅を有してもよく、任意選択的に、第1のチャネル端部において第2のチャネル端部よりも広い幅を有してもよい。任意選択の重み付き領域(例えば、底部)は、平坦表面上の自然位置へと本体を付勢することができ、そのため、平坦表面に対する本体の位置が力に応答して変化したとき、本体は、力が取り除かれたときの自然位置へと付勢されて戻る。
図13のハンドルガイド又は本体201は、本明細書に記載されるハンドルガイド又はハンドルガイド領域のいずれかの特徴部のうちのいずれかを含み得る。使用中、
図13のハンドルガイド装置、又はその任意の代替物は、ハンドルの安定性を増加させるために医療デバイスハンドルとインターフェース接続され得る。
【0065】
図13の実施形態は、細長い凹状ハンドルガイド202を含んだ本体201を含む医療デバイスハンドル安定化装置の一例であり、凹状ハンドルガイドは、医療デバイスの細長ハンドル部分とインターフェースして、少なくとも1つの方向においてハンドル部分に安定性を提供するように構成された凹状チャネルを含んでおり、本体201は、平坦表面上に位置付けられたときに直立静止位置へと付勢され、凹状ハンドルガイドは、本体が直立位置にあるときに上を向く。本体201は、重み付きの底部領域及び湾曲した底部表面を含み得るが、その重み付きの底部領域及び湾曲した底部表面は、本体を直立静止位置に付勢する。
【0066】
医療デバイスハンドルは、
図12A及び
図13のような別個の安定化装置とインターフェースし得るが、ハンドルは、代替的に又は追加的に、ハンドル安定化を向上させる1つ以上の特徴部を組み込み得る。
図14~
図17は、このような例示的なハンドルを示す。いくつかの実施形態では、ハンドルは、医療処置中に患者に対して配置された物品を捕捉するように構成及び適合された捕捉機構を含み、任意選択的にその物品は、患者に垂らし掛けられる物品である。
図14~
図17は、1つ以上の捕捉機構を含んだ例示的なハンドルを示す。
図14は、物品とインターフェースし、第1の部分と第2の部分との間に物品を捕捉するように構成された第1の部分及び第2の部分を含む捕捉機構を示す。この実施形態における第2の部分は、第1の部分に対して移動可能であり、また、任意選択的に、ばね押しされることなどによってホーム位置に向かって戻るように付勢され得る。
【0067】
図15は、ハンドルの第1の捕捉機構及び第2の捕捉機構、例えば、主ハンドル本体に対して旋回するように適合され得る2つのクリップを示す。
【0068】
1つ以上の捕捉機構は、
図14-
図17などのようにハンドルの近位部分上に配設され得る。
【0069】
図14~
図17の実施形態は医療デバイスの例であり、医療デバイスは、細長ハンドルハウジング203と、ハンドルハウジングに対して固定された物体捕捉部材(例えば、205、206、207、208)とを含み、物体捕捉部材は、開放位置から閉鎖位置へとハンドルハウジングに対して移動可能である可動部材(例えば、204、206)を含むが、閉鎖位置(
図14に示される閉鎖位置など)において、可動部材は、開放位置における場合よりも、ハンドルの第1の部分により近接する。
図14では、物体捕捉部材205は、衣類の物品を捕捉するように適合されたフレキシブルな歯を含んでいる。可動部材(例えば、204、208、207)は、衣類又は衣料品一点の変動する厚さなどに対して、任意選択的にばね押し(付勢)されてもよい。可動部材は、開放位置から閉鎖位置に向かって戻るように付勢され得る。可動部材は、可動部材が閉鎖位置から開放位置へと移動されるときにハンドルハウジングに沿って軸方向に移動するように、ハンドルハウジングに対して固定され得る。可動部材(例えば206)は、可動部材が閉鎖位置から開放位置へと移動するときにハンドルハウジングから半径方向外向きに移動されるように、ハンドルハウジングに対して固定され得る。医療デバイスハンドルはある長さを有することができ、物体捕捉部材(例えば、205、206、207、208)は、ハンドルの近位半部内に配設される。物体捕捉部材206は、ハンドルハウジング203に対して異なる半径方向に延在する第1のクリップ及び第2のクリップを含み、これらのクリップの各々の各部分は、開放構成へと半径方向外向きに変形され得る。可動部材(例えば、206、208)は、第1の可動部材及び第2の可動部材を含んでもよい。
図14~
図17のハンドルは、遠位端部に配設された超音波撮像要素を含んだ任意のものを含めて、本明細書の細長カテーテルのいずれかに連結され得る。物体捕捉部材(例えば、206)は、例示的な
図15に示されるように、細長ハンドルハウジングに対して回転するように適合され得る。医療デバイスハンドルは、1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータを含み得るが、その1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータは、医療デバイスハンドルの遠位半部内に配置される。
図14~
図17は、例えば内側シャフト及び外側シャフトを制御するために本明細書に記載される任意の方法で動作し得る第1の制御アクチュエータ及び第2の制御アクチュエータを含む。
【0070】
図18及び
図19は、ハンドル安定化を向上させるように適合及び構成された1つ以上の特徴部を含んだ例示的なハンドル203を示す。
図18及び
図19は、少なくとも1つの可動延長部210及び211を含んだハンドル203をそれぞれ(2つが
図18に含まれる)示し、可動延長部はハンドルの本体部分に対して移動可能である。少なくとも1つの可動延長部のうちの少なくとも1つの少なくとも一部分は、ハンドルの長手方向軸から離れて延在する。可動延長部は、
図18に示されるように、長手方向軸から離れて延在し得るだけでなく、再構成可能であってもよい。少なくとも1つの可動延長部(例えば211)のうちの少なくとも1つは、
図19に示されるように、本体部分に対して回転可能であり得る。少なくとも1つの可動延長部のうちの少なくとも1つは、フレキシブル三脚部のフレキシブルアームの任意の特徴部を含めて、任意選択的に1つ以上の位置において、更に任意選択的に1つ以上の別個の位置に沿って再構成される(例えば、
図18)ように適合され得る。
【0071】
図18及び
図19は、細長ハンドルハウジング203と、細長ハンドルハウジングから離れて延在するそれぞれの可動ハンドルハウジング安定化部材210(2つが示されている)及び211と、をそれぞれ含む医療デバイスの例であり、安定化部材は、隣接する物体(例えば、テーブル)とインターフェースし、その隣接する物体に対して細長ハンドルハウジングを安定化させるために、細長ハンドルハウジングに対して移動されるように適合された少なくとも1つの表面を有する。
図19は、細長ハンドルハウジングから半径方向に離れて延在する可動ハンドルハウジング安定化部材(例えば211)の一例である。
図19は、異なる半径方向にハンドルハウジングから離れて半径方向に延在し、任意選択的に互いから180度離れて半径方向に延在する第1の半径方向突出部及び第2の半径方向突出部を含んだ可動ハンドルハウジング安定化部材の一例である。
図18は、ハンドルハウジング203から延在する1つ以上のアーム(例えば210)を含んだ可動ハンドルハウジング安定化部材の一例であり、これらのアームは、隣接する物体に対してハンドルハウジングを安定化させるために、その長さに沿った1つ以上の位置で再構成されるように適合されている。
図18はまた、第1のアーム及び第2のアーム(例えば、210)の例であり、各々が、それぞれのリンクにおける屈曲を容易にするための複数のリンケージ(
図18に示される)を有している。
【0072】
いくつかの医療処置は、コンソールの一部であり得るディスプレイ上に表示されている1つ以上の画像を閲覧することを含む。いくつかの処置では、医療施術者が位置する滅菌野が存在し、ディスプレイ及び/又はコンソールは滅菌野の外側にある。医療施術者は滅菌野内に滞在しなければならないが、滅菌野の外側にあるディスプレイ及び/又はコンソールとインターフェースすることを望む場合もあり、したがって、一般に、例えば、ディスプレイ上に示されるビューを変更する(例えば、ビューを回転させる)こと、又は異なるビューに変更することなど、なんらかの事象を生じさせるためには、滅菌野の外側にいる技術者にディスプレイ及び/又はコンソールと直接的にインターフェースするように要求しなければならない。
【0073】
本開示の一態様は、医療施術者に、ディスプレイ及び/又はコンソールの1つ以上の態様を直接的に制御する能力を提供する。本明細書におけるハンドルのいずれも、医療従事者がいくつかの事象をディスプレイ及び/又はコンソール内で発生させるためにそれらと相互作用することを可能にするように適合された1つ以上のコントローラを含み得る。コントローラは、触覚コントローラ(すなわち、タッチに応答するように適合されている(例えば、ボタン、スライダーなど))及び聴覚コントローラ(例えば、音声コマンドに応答する)の1つ以上であってよい。コントローラは、ハンドルから延在するケーブルと電気通信し得る。触覚コントローラの一例が、事象を発生させるために押され得るボタンである。
【0074】
コンソール上に記憶されたソフトウェアなどのソフトウェア(コンピュータ実行可能な方法)は、事象を発生させるためにコントローラの作動に応答するように適合され得る。例えば、ソフトウェアは、ハンドルコントローラの作動に応答して、表示される画像(例えば、超音波画像)の変化を引き起こし得る。ソフトウェアは、コントローラの作動に応答して新しい画像をディスプレイ上に表示させるように適合され得る。
【0075】
記憶され得る画像は、撮像ツールを使用して取得されたリアルタイム画像であってもよく、あるいは記憶された画像であってもよい。例えば、画像は、二面画像若しくは三面画像、又は3Dボリュームであってよい。
【0076】
図20は、細長ハンドルハウジング203と、細長ハンドルハウジングから近位側に延在するケーブル221と動作可能に連通する1つ以上の作動可能な入力部(全体として220として示される)と、を含む医療デバイスの一例を示し、ケーブルの近位領域は、外部撮像コンソールに連結されるように適合された連結器を含む。
図20には連結器が示されていないが、一例が
図7に示されている。
図20は、触覚的に作動可能な入力部又は作動可能な聴覚入力部のうちの少なくとも1つを含む、1つ以上の作動可能な入力部の例である。例示的な
図21では、4つのプッシュ可能な矢印ボタンが、4つの別個のプッシュ可能なボタンとして含められており、これらのボタンは、異なる視野角を有する画像などの様々な画像を介したパンニングなど、外部コンソール上のディスプレイの1つ以上の態様を制御するための特定の機能を有し得る。
【0077】
本開示はまた、外部医療撮像コンソール上に記憶され得るコンピュータ実行可能な方法を含むが、この方法は、細長い医療デバイスハンドルハウジング(例えば、
図20の203)上の入力部の作動を示す情報を入力として受信することと、外部医療撮像コンソール上に表示される画像を1つ以上の方法で修正されるようにすることと、を含む。この修正は、表示される新しい画像、拡大率の変化、又は既存の図に追加されるアノテーションのうちの少なくとも1つを含み得る。この修正は、被験者の身体の一領域の異なるビューを表示することを含み得る。
図42の実施形態は、複数の作動可能な入力部を含んだ細長い医療デバイスハンドルハウジングであるように構成されてもよく、その修正は、複数の作動可能な入力部(例えば、
図20に示されたボタンのうちのいずれか)のうちの第1の入力部の作動に基づいて予め選択された特定の画像ビューを表示することを含むが、第1の入力部の作動は、特定の画像ビューに関連付けられ、その特定の画像ビューを表示させることになる。
【0078】
本開示の一態様は、一方が半径方向に他方の内部にある第1の補強構造及び第2の補強構造(例えば、編組された材料)を含んだ医療デバイスシャフトであって、第1の補強構造は、第2の補強構造よりもトルク応答に対してより良好に適合され、第2の補強構造は、第1の補強構造よりも耐キンク性に対してより良好に適合される。補強構造を有する医療用シャフトは、本明細書に記載される内側シャフト及び外側シャフトのいずれかに使用され得る。
【0079】
いくつかの実施形態では、補強構造は編組材料である。
図21A~
図21Cは、
図9Dに示されるようなデバイス内に任意選択的に実装され得る、一方が半径方向に他方の内部にある第1の例示的な編組材料及び第2の例示的な編組材料を示す。シャフトの残りは、明確にするために示されていない。補強構造240は、補強構造241よりもトルク応答に対してより良好に適合されており、補強構造241は、補強構造240よりも耐キンク性に対してより良好に適合されている。2つの補強構造242の組み合わせは、柔軟性及び偏向させるための低い力を維持する一方で、良好な押し込み性及び良好なトルク伝達性を提供する。第1の補強構造240は、第2の補強構造241の内側又は外側にあってよい。
【0080】
図21A~
図21Cの例示的な実施形態では、編組層240は第1の打ち込み本数(「PPI」)を有し、第2の編組層241は第2のPPIを有し、第1のPPIは第2のPPIとは異なる。
図21A~
図21Cの実施形態では、第1のPPIは第2のPPIよりも低く、第1の補強構造240は第2の補強構造241の半径方向に内部に存在する。他の実施形態では、第1のPPIは第2のPPIよりも大きくてもよく、第1の補強構造は第2の補強構造の外側にあってもよい。
【0081】
補強構造241のより浅い角度は、シャフトが過度に圧縮されるのを防止するのに対し、補強構造240のより急な角度は、それ自体による更なる圧縮を可能にする。
【0082】
第1の補強構造及び第2の補強構造は、通常の一般的な製造技術を使用して高分子材料に埋め込まれ得る。
【0083】
医療用シャフトは、偏向されるか、操縦されるか、あるいはシャフトの構成を変更するために用いられる任意の他の用語にされるように適合され得る。シャフトは、任意の数の方向に偏向を生じさせるために、第1の補強構造と第2の補強構造との間に配設された1つ以上のプルワイヤを有し得る。
【0084】
補強構造は、所望により、シャフトの一部分のうちの任意の所望の長さに沿って、例えば、少なくとも、偏向されるか、操縦されるか、屈曲などされるように適合された部分内で延在し得る。
【0085】
編組が形成される必要がある正確な角度は存在せず、それらは異なっていてもよく、また本明細書で提示される機能性を依然として提供し得る。同様に、PPIは正確な数である必要はなく、それらは異なっていてもよく、また本明細書で提示される機能性を依然として提供し得る。
【0086】
1つ以上のプルワイヤが、外側補強構造、内側補強構造、又はそれらの両方に織り込まれ得る。この例が
図9Dの実施形態に示されている。
【0087】
これらの実施形態のいずれにおいても、平坦な材料が内側編組用に使用されてよく、外側編組は、円形材料などの非平坦な材料である。これは、内側補強構造のサイズを低減するのに役立ち得る。内側編組は平坦であっても丸形であってもよく、また外側編組は平坦であっても丸形であってもよい。
【0088】
図21A~
図21C(並びに
図9D)における実施形態は、細長い医療デバイスに組み込まれ得る第1の編組層及び第2の編組層の例である。細長い医療デバイスは、被験者体内における血管内送達のためにサイズ決め及び構成されてよく、医療デバイスのハンドル部分から遠位に延在する偏向可能なシャフトであって、各々が1つ以上の(
図21A~
図21Cに示されるような)ストランドを含んだ第1の編組層及び第2の編組層(例えば、240、241)であって、第1の編組層及び第2の編組層の一方は、半径方向に他方の内部に配設されかつ他方と同軸である、第1の編組層及び第2の編組層を含む偏向可能なシャフトと、第1の編組層及び第2の編組層が少なくとも部分的に該フレキシブルポリマー層に埋め込まれるフレキシブルポリマー層であって、第1の編組層は第1のストランド構造を有し、第2の編組層は第2のストランド構造を有し、それによって第1の編組層は単体で、第2の編組層単体よりもトルクを伝達することにおいてより良好となり、またそれによって第2の編組層は単体で、第1の編組層単体よりも耐キンク性がより高くなり、フレキシブルシャフト(242を含むシャフトなど)は、第2の編組層を有し、第1の編組層を有さない第2のフレキシブルシャフトと比較して、トルクを伝達することにおいてより良好であり、フレキシブルシャフトは、第1の編組層を有するが、第2の編組層を有さない第3のフレキシブルシャフトよりも耐キンク性がより高い、フレキシブルポリマー層と、を含む。
図21A~
図21Cの実施形態は、
図9Dの実施形態におけるものなどの1つ以上のプルワイヤを含み得る。プルワイヤは、第1の編組層又は第2の編組層のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に織り込まれ得る。
【0089】
本開示の一態様は、互いに対して軸方向に移動可能である外側シャフト及び内側シャフトと、外側シャフトと内側シャフトとの間の空間の中への流体の侵入を封止するように配設されたフレキシブルシールと、を含む、医療デバイスである。いくつかの医療デバイスは、使用時に、2つのシャフトの間で血液が流れることを可能にし得る。
図22~
図26は、血液がシャフト間の空間の中に進入するのを防止し得る医療デバイスを示す。このシールは、内側シャフト及び外側シャフトのうちの少なくとも1つに(直接的又は間接的に)固定されてもよく、また、外側シャフトと内側シャフトとの間の空間の中への流体の侵入を封止するために、内側シャフトの少なくとも一部分の外側に延在し得る。回転リミッターについて本明細書で説明されているが、これはシールが過度に回転され、場合によっては裂けることを防止するものである。
【0090】
図22は、外側シャフト及び内側シャフトを含む医療デバイスの遠位領域の側面図であり、それらのうちの少なくとも1つは、任意の所望のハンドル構造を使用して他方に対して移動され得る。本医療デバイスは、この実施形態では、相対的な軸方向運動を可能にし、また任意選択によって相対的な回転運動を可能にする、ベローズの形態をなすフレキシブルシール254を含む。この実施形態におけるシールは直接、外側シャフト250に連結され、また内側シャフト255に軸方向に固定された先端部分252(例えば、超音波トランスデューサを含む)に連結される。このシールは、軸方向に、また任意選択的に回転方向にも移動することを可能にする材料で作製され得る。
【0091】
図23A~
図26は、デバイスの近位領域にフレキシブルシール254を有する医療デバイスを示す。同様の部品は、同様の参照番号によって識別され得る。遠位シャフトにシールを有する上記の任意の説明は、近位領域におけるシールに結び付けられ得る。
図23A~
図23Cでは、フレキシブルシール254は、内側シャフト又は外側シャフトのうちの少なくとも1つに結合されるが、それに直接的に結合される必要はなく、しかしながら、それに対して軸方向に固定される。
【0092】
本明細書におけるフレキシブルシールのいずれかは、ベローズ、フレキシブルバッグ、バルーンなどの任意の構成を取り得る。フレキシブルシールは、膨張されるように適合されてもよく、また
図26の流体源などの流体源と流体連通してもよい。本明細書におけるフレキシブルシールのいずれも、フレキシブルシールの軸方向移動及び回転運動のうちの少なくとも1つを可能にし得るように構成され得る。
【0093】
本開示の一態様は、止血弁に関連するものであり、その設計のいくつかは、それらを洗浄しようとする場合に課題を提示し得る。
図27~
図29はそのような例である。
図27では、2つのシールが存在し、これらは、滅菌することはより容易であるが、洗浄することはより困難である。第2のシールはePTFEシールであってもよく、第1のシールは共通の弁であってもよい。
【0094】
図27及び
図28は、体液がシールと接触するときに貫通し得る材料から構成されたシールであって、医療デバイスの軸方向可動細長シャフトと相互作用するシールを含む、医療デバイス用の止血弁の例である。
図28では、シールは、少なくとも部分的に、発泡体などの連続気泡材料であってもよい。シールの内部縁部はまた、シリコーンでコーティングされ得る。医療デバイスの残りは、明確にするために示されていない。
【0095】
図27は、共通の止血弁261と、ガスは出入りさせるが体液は出入りさせないように適合されたePTFEシール262と、ガスは進入し得るが、体液及び他の材料にとってはより困難な2つのシールによって形成されるデッドエンド空隙263と、を伴うデバイスを示す。
【0096】
図28では、医療デバイスの近位領域は、体液は浸透し得るが、洗浄することは困難である、連続気泡発泡体又はePTFE又は同様の材料シール265を含む。
【0097】
図29は、清浄にし洗浄することが困難な凹部270を含む医療デバイスの近位領域の一例である。他の例示的な構成要素が符号を付けられている。
【0098】
図30は、ハンドルハウジング又はシェル280と、止血弁本体281と、止血弁シート282と、止血弁本体及びシートを定位置に保持し、圧縮を生じさせて緊密な止血シールを形成する複数のハンドルシェル突出部283(半径方向に内向きに延在する)と、を含んだ医療デバイスの近位部分を示す。この設計は、弁帽の必要性を排除する。
【0099】
本開示の一態様は、ハンドルのうちの再処理を管理するために洗浄することが困難な部分である。
図29は清浄することが困難となるデッドエンド空間を伴った、そのような例であり、この例において、デバイスを再使用することを可能にするためにはその前に、新しい部品を作製することがおそらくは必要となる。ハンドルはまた、上部にフィルタを有してもよく、それによって空気を放出することができ、閉じ込めることがなくなる。
図29は、医療デバイスのハンドルを示すが、ハンドルの一部分内に内部的に形成された開放チャンバは、1cm以下、任意選択的に9mm以下、任意選択的に8mm以下、任意選択的に7mm以下、任意選択的に6mm以下、任意選択的に5mm以下、任意選択的に4mm以下、任意選択的に3mm以下、任意選択的に2mm以下である少なくとも1つの寸法を有する。
【0100】
図30は、シェル内に形成された複数の内部特徴部を含む医療デバイスハンドル外部シェル(ユーザーによって保持されるように位置付けられた本体)を示し、これらの内部特徴部の各々は、止血弁本体及び止血弁シートの少なくとも一方とインターフェースするようにサイズ決め及び構成されており、そのため、複数のシェル特徴部は、ハンドルが組み付けられるとき、止血弁本体と止血弁シートを互いに対して定位置に保持し、圧縮を生じさせてシールを生じさせるようになっている。
【0101】
〔実施の態様〕
(1) 被験者体内における血管内送達のためにサイズ決め及び構成された細長い医療デバイスであって、
前記医療デバイスのハンドル部分から遠位に延在する偏向可能なシャフトであって、
各々が1つ以上のストランドを含んだ第1の編組層及び第2の編組層であって、前記第1の編組層及び前記第2の編組層の一方は半径方向に他方の内部に配設され、また他方と同軸である、第1の編組層及び第2の編組層と、
前記第1の編組層及び前記第2の編組層が少なくとも部分的に埋め込まれるフレキシブルポリマー層であって、
前記第1の編組層は第1のストランド構造を有し、前記第2の編組層は第2のストランド構造を有し、それによって、前記第1の編組層は単体で、トルクを伝達することにおいて前記第2の編組層単体よりも良好となり、またそれによって、前記第2の編組層は単体で、前記第1の編組層単体よりも耐キンク性がより高くなり、
前記フレキシブルシャフトは、前記第2の編組層を有しかつ前記第1の編組層を有さない第2のフレキシブルシャフトと比較して、トルクを伝達することにおいてより良好であり、
前記フレキシブルシャフトは、前記第1の編組層を有するが前記第2の編組層を有さない第3のフレキシブルシャフトよりも耐キンク性がより高い、フレキシブルポリマー層と、を含む、偏向可能なシャフトを含む、医療デバイス。
(2) 前記第2の編組層よりもトルクを伝達することにおいてより良好となるように前記第1の編組層を適合させる前記第1の編組層の前記第1のストランド構造が、前記第1のストランド構造の打ち込み本数(「PPI」)を含む、実施態様1に記載の医療デバイス。
(3) 前記第1の編組層よりも耐キンク性がより高くなるように前記第2の編組層を適合させる前記第2の編組層の前記第2のストランド構造が、前記第2のストランド構造の打ち込み本数(「PPI」)を含む、実施態様1に記載の医療。
(4) 前記第1のストランド構造は第1の打ち込み本数(「PPI」)を有し、該第1の打ち込み本数は、前記第2のストランド構造の第2の打ち込み本数とは異なる、実施態様1に記載の医療。
(5) 少なくとも部分的に半径方向において前記第1の編組層と前記第2の編組層との間に配設された1つ以上のプルワイヤを更に含む、実施態様1に記載の医療デバイス。
【0102】
(6) 前記1つ以上のプルワイヤのうちの1つ以上は、前記第1の編組層又は前記第2の編組層の少なくとも一方に少なくとも部分的に織り込まれる、実施態様5に記載の医療デバイス。
(7) 前記フレキシブルシャフトの第1の側に配設された前記1つ以上のプルワイヤのうちの第1のプルワイヤ、及び前記フレキシブルシャフトの第2の側に配設された前記1つ以上のプルワイヤのうちの第2のプルワイヤは、前記第1のプルワイヤから少なくとも135度、離れている、実施態様5に記載の医療デバイス。
(8) 医療デバイスハンドル安定化装置であって、
細長い凹状ハンドルガイドを含んだ本体であって、前記凹状ハンドルガイドは、医療デバイスの細長ハンドル部分とインターフェースして少なくとも1つの方向において前記ハンドル部分に安定性を提供するように構成された凹状チャネルを含み、
前記本体は、平坦な表面上に配置されたときに直立静止位置へと付勢され、前記凹状ハンドルガイドは、前記本体が前記直立位置にあるときに、上を向く、本体、を含む、医療デバイスハンドル安定化装置。
(9) 前記本体は、重み付きの底部領域及び湾曲した底部表面を含み、前記重み付きの底部領域及び前記湾曲した底部表面は、前記本体を前記直立静止位置に付勢する、実施態様8に記載の安定化装置。
(10) 前記チャネルは、ある長さと、前記長さに沿った一定の幅と、を有する、実施態様8に記載の安定化装置。
【0103】
(11) 前記チャネルは、ある長さと、その長さに沿った一定でない幅と、を有する、実施態様8に記載の安定化装置。
(12) 細長ハンドルハウジングと、
前記ハンドルハウジングに対して固定された物体捕捉部材であって、前記ハンドルハウジングに対して開放位置から閉鎖位置へと移動可能である可動部材を含む物体捕捉部材と、を含み、
前記閉鎖位置において、前記可動部材は、前記開放位置よりも前記ハンドルの第1の部分に接近する、医療デバイス。
(13) 可動部材は、前記開放位置から前記閉鎖位置に向かって戻るように付勢される、実施態様12に記載の医療デバイス。
(14) 前記可動部材は、前記可動部材が前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動されるときに前記ハンドルハウジングに沿って軸方向に移動するように、前記ハンドルハウジングに対して固定される、実施態様12に記載の医療デバイス。
(15) 前記可動部材は、前記可動部材が前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動するときに前記ハンドルハウジングから半径方向外向きに移動されるように、前記ハンドルハウジングに対して固定される、実施態様12に記載の医療デバイス。
【0104】
(16) 前記医療デバイスハンドルは、ある長さを有し、前記物体捕捉部材は、前記ハンドルの近位半部内に配設される、実施態様12に記載の医療デバイス。
(17) 前記医療デバイスハンドルは、1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータを含み、前記1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータは、医療デバイスハンドルの遠位半部内に配設される、実施態様16に記載の医療デバイス。
(18) 前記1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータのうちの第1の医療デバイス制御アクチュエータは、第1の医療デバイス細長シャフトと動作可能に連通する、実施態様17に記載の医療デバイス。
(19) 前記1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータのうちの第2の医療デバイス制御アクチュエータは、第2の医療デバイス細長シャフトと動作可能に連通し、前記第2のシャフトは前記第1のシャフトとは異なるものである、実施態様18に記載の医療デバイス。
(20) 前記物体捕捉部材は、第1の構成要素及び第2の構成要素を含み、前記第1の構成要素は前記可動部材であり、前記第2の構成要素は、前記ハンドルハウジングに対して移動可能ではない、実施態様12に記載の医療デバイス。
【0105】
(21) 前記可動部材はばね押しされる、実施態様12に記載の医療デバイス。
(22) 前記可動部材は、1つ以上の半径方向可動クリップを含む、実施態様12に記載の医療デバイス。
(23) 前記可動部材は、第1の可動部材及び第2の可動部材を含む、実施態様12に記載の医療デバイス。
(24) 前記細長ハンドルハウジングから遠位側に延在する細長シャフトを更に含み、前記細長シャフトは、被験者の一領域の画像を作成するために使用される情報を生成するように適合及び構成された撮像部材(例えば、超音波トランスデューサ)に固定される、実施態様12に記載の医療デバイス。
(25) 前記物体捕捉部材は、前記細長ハンドルハウジングに対して回転するように適合される、実施態様12に記載の方法デバイス。
【0106】
(26) 使用中に医療デバイスハンドルの移動を低減する方法であって、
医療デバイスハンドルのハンドルハウジングに対して閉鎖位置から開放位置へと前記医療デバイスハンドルの可動部材を移動させることと、
前記医療デバイスハンドルの前記可動部材と第2の部分との間に衣類又は衣料品一点を位置付けることと、
前記医療デバイスハンドルを安定化させることを助けるために、前記衣類又は衣料品一点を捕捉している間に、前記可動部材を前記閉鎖位置に移動させることと、を含む、方法。
(27) 前記閉鎖位置から前記可動部材を移動させることは、前記ハンドルハウジングに沿って軸方向に前記可動部材を移動させることを含む、実施態様26に記載の方法。
(28) 前記閉鎖位置から前記可動部材を移動させることは、前記ハンドルハウジングから半径方向に離して前記可動部材の一部分を移動させることを含む、実施態様26に記載の方法。
(29) 前記医療デバイスハンドルの前記第2の部分は前記ハンドルハウジングを含む、実施態様26に記載の方法。
(30) 前記閉鎖位置に前記可動部材を移動させることは、自然に付勢された閉鎖位置に前記可動部材を復帰させるために前記可動部材を解放することを含む、実施態様26に記載の方法。
【0107】
(31) 前記可動部材はばね押し構成要素であり、前記可動部材を移動させることは、前記開放位置に前記ばね押し構成要素を移動させることを含む、実施態様26に記載の方法。
(32) 前記移動させる工程は、1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータに対して前記可動部材を移動させることを含む、実施態様26に記載の方法。
(33) 前記1つ以上の医療デバイス制御アクチュエータのうちの第1の医療デバイス制御アクチュエータは、医療デバイスシャフトと連通している、実施態様32に記載の方法。
(34) 前記医療デバイスハンドルは、撮像部と動作可能に連通する、実施態様26に記載の方法。
(35) 前記移動させる工程は、前記ハンドルの近位半部に配設された可動部材を移動させることを含む、実施態様26に記載の方法。
【0108】
(36) 前記医療デバイスの撮像要素を使用して身体部分の画像を生成することを更に含み、前記医療デバイスハンドルを安定化させることは、前記画像の不所望の移動を低減する、実施態様26に記載の方法。
(37) 細長ハンドルハウジングと、
前記細長ハンドルハウジングから離れて延在する可動ハンドルハウジング安定化部材であって、隣接する物体と相互作用し、前記隣接する物体に対して前記細長ハンドルハウジングを安定化させるために、前記細長ハンドルハウジングに対して移動されるように適合された少なくとも1つの表面を有する可動ハンドルハウジング安定化部材と、を含む、医療デバイス。
(38) 前記可動ハンドルハウジング安定化部材は、前記細長ハンドルハウジングから離れて半径方向に延在する、実施態様37に記載の医療デバイス。
(39) 前記可動ハンドルハウジング安定化部材は、異なる半径方向に前記ハンドルハウジングから離れて半径方向に延在し、任意選択的に互いから180度離れて半径方向に延在する第1の半径方向突出部及び第2の半径方向突出部を含む、実施態様38に記載の医療デバイス。
(40) 前記第1の半径方向突出部及び前記第2の半径方向突出部は、閉鎖位置と開放位置との間で移動可能となるように構成されており、前記開放構成にあるとき、前記第1の半径方向突出部及び前記第2の半径方向突出部の各々の一部分は、前記閉鎖位置にあるときよりも、前記ハンドルハウジングから半径方向に更に離れる、実施態様39に記載の医療デバイス。
【0109】
(41) 前記可動ハンドルハウジング安定化部材は、前記ハンドルハウジングから延在する1つ以上のアームを含み、前記アームは、隣接する物体に対して前記ハンドルハウジングを安定化させるために、それらの長さに沿った1つ以上の位置で再構成されるように適合されている、実施態様37に記載の医療デバイス。
(42) 第1のアーム及び第2のアームはそれぞれ、それぞれのリンクにおける屈曲を容易にするための複数のリンケージを有する、実施態様41に記載の医療デバイス。
(43) 細長ハンドルハウジングと、
前記細長ハンドルハウジングから近位側に延在するケーブルと動作可能に連通する1つ以上の作動可能な入力部と、を含み、
前記ケーブルの近位領域は、外部撮像コンソールに連結されるように適合された連結器を含む、医療デバイス。
(44) 前記1つ以上の作動可能な入力部は、触覚的に作動可能な入力部又は作動可能な聴覚入力部のうちの少なくとも1つを含む、実施態様43に記載の医療デバイス。
(45) 前記1つ以上の作動可能な入力部は、前記外部撮像コンソール上に提示されている画像を修正するように適合されている、実施態様43に記載の医療デバイス。
【0110】
(46) 前記1つ以上の作動可能な入力部は、それぞれが被験者の身体の一領域の異なるビューを表す複数の異なる画像を介して反復するように適合されている、実施態様45に記載の医療デバイス。
(47) 外部医療撮像コンソール上に記憶されたコンピュータ実行可能な方法であって、
細長い医療デバイスハンドルハウジング上の入力部の作動を示す入力情報を受信することと、
前記外部医療撮像コンソール上に表示されている画像が修正されるようにすることと、を含む、コンピュータ実行可能な方法。
(48) 前記修正は、表示される新しい画像、拡大率の変化、又は既存の図に追加されるアノテーションのうちの少なくとも1つを含む、実施態様47に記載のコンピュータ実行可能な方法。
(49) 前記修正は、被験者の身体の一領域の異なるビューを表示することを含む、実施態様47に記載のコンピュータ実行可能な方法。
(50) 前記細長い医療デバイスハンドルハウジングは、複数の作動可能な入力部を含み、前記修正は、前記複数の作動可能な入力部のうちの第1の入力部の作動に基づいて予め選択された特定の画像ビューを表示することを含み、前記第1の入力部の作動は、前記特定の画像ビューに関連付けられ、前記特定の画像ビューを表示させることになる、実施態様47に記載のコンピュータ実行可能な方法。
【0111】
(51) 医療デバイスであって、
外側シャフト及び前記外側シャフト内に配設された内側シャフトであって、
前記外側シャフト及び前記内側シャフトのうちの少なくとも一方は他方に対して軸方向に移動可能である、外側シャフト及び内側シャフトと、
前記内側シャフト又は前記外側シャフトのうちの少なくとも一方に固定されたフレキシブルシールであって、
前記内側シャフトに半径方向に隣接するある容積の空間を液体の侵入から封止するように、前記内側シャフトの少なくとも一部分の外側に延在するフレキシブルシールと、を含む、医療デバイス。
(52) 前記フレキシブルシールは、前記医療デバイスの前記医療デバイスの遠位領域に配設され、前記フレキシブルシールは前記外側シャフトに固定されている、実施態様51に記載の医療デバイス。
(53) 前記フレキシブルシールは、前記外側シャフトと前記内側シャフトとの間のある容積の空間の中への液体の侵入を防止するように配設されている、実施態様50に記載の医療デバイス。
(54) 前記フレキシブルシールは、前記医療デバイスの遠位端部に配設された医療器具に固定される遠位領域を有する、実施態様51に記載の医療デバイス。
(55) 前記フレキシブルシールはベローズの構成を有する、実施態様51に記載の医療デバイス。
【0112】
(56) 前記内側シャフトは、前記内側シャフトが前記外側シャフトに対して軸方向に移動され得るように前記医療デバイスのハンドル部分に連結され、前記外側シャフトは、前記ハンドル部分に軸方向に固定されている、実施態様51に記載の医療デバイス。
(57) 前記外側シャフトは1つ以上のプルワイヤを含み、前記1つ以上のプルワイヤは、前記1つ以上のプルワイヤの作動時に前記外側シャフトを偏向させるように前記ハンドル部分と動作可能に連通する、実施態様56に記載の医療デバイス。
(58) 前記フレキシブルシールは、前記内側シャフトと前記外側シャフトとの間の相対的回転に応答して回転されるように適合されるような柔軟性を有する、実施態様51に記載の医療デバイス。
(59) 前記フレキシブルシールは膨張可能であり、前記フレキシブルシールを膨張させるために流体源と連通しており、あるいは、前記医療デバイスは、前記フレキシブルシールを膨張させるために前記流体源と連通するように適合されている、実施態様51に記載の医療デバイス。