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特許7487216鋼ストリップのためのアニーリングライン
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】鋼ストリップのためのアニーリングライン
(51)【国際特許分類】
   C21D 9/56 20060101AFI20240513BHJP
   C23C 2/02 20060101ALI20240513BHJP
   C23C 2/06 20060101ALI20240513BHJP
   C23C 2/00 20060101ALI20240513BHJP
   C21D 1/76 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
C21D9/56 101B
C23C2/02
C23C2/06
C23C2/00
C21D1/76 G
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2021547934
(86)(22)【出願日】2019-10-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 EP2019079734
(87)【国際公開番号】W WO2020089336
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-10-28
(31)【優先権主張番号】18203455.3
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】500252006
【氏名又は名称】タタ、スティール、アイモイデン、ベスローテン、フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】TATA STEEL IJMUIDEN BV
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100120617
【弁理士】
【氏名又は名称】浅野 真理
(74)【代理人】
【識別番号】100172557
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 啓靖
(72)【発明者】
【氏名】マルセル、クライフ
(72)【発明者】
【氏名】マルガ、ヨシナ、ズイデルベイク
【審査官】山本 佳
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-520261(JP,A)
【文献】特開平07-026332(JP,A)
【文献】米国特許第03262688(US,A)
【文献】中国実用新案第210736827(CN,U)
【文献】国際公開第2017/144315(WO,A1)
【文献】特開2011-006753(JP,A)
【文献】特開平04-099822(JP,A)
【文献】国際公開第2018/101636(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C21D 9/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の加熱セクション(3)と第2の加熱セクション(5)とを接続する接続チャンバ(4)を備える、鋼ストリップ(2)のためのアニーリングライン(1)であって、
接続チャンバ(4)内に位置する1又は2以上の装置(6)が、酸化ガス混合物を使用して鋼ストリップ(2)を酸化するために、鋼ストリップ(2)の片側又は両側に配置されており、
それぞれの装置(6)が、内部チャンバ(8)と、酸化ガス混合物を鋼ストリップ(2)の表面に発射するための1又は2以上の開口部(9)とを備える本体(7)を有し、
内部チャンバ(8)が、3又は4以上のコンパートメント(10,11,12)に分割されており、
1又は2以上の開口部(9)が、3又は4以上のコンパートメント(10,11,12)のそれぞれに設けられており、
3又は4以上のコンパートメント(10,11,12)のそれぞれにおける酸化ガス混合物の発射が、制御可能である、アニーリングライン(1)。
【請求項2】
内部チャンバ(8)が、中央コンパートメント(10)と一対の第1の外側コンパートメント(11)とを含み、それぞれの外側コンパートメント(11)が、中央コンパートメント(10)に隣接して位置している、請求項1に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項3】
一対の第1の外側コンパートメント(11)が、酸化ガス混合物の供給が一対の外側コンパートメントにおける2つの外側コンパートメントのそれぞれについて同一であるように、一緒に制御可能である、請求項2に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項4】
内部チャンバ(8)が、一対の第2の外側コンパートメント(12)をさらに含み、それぞれの外側コンパートメント(12)が、一対の第1の外側コンパートメント(11)に隣接して位置している、請求項2又は3に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項5】
一対の第2の外側コンパートメント(12)が、酸化ガス混合物の供給が一対の外側コンパートメントにおける2つの外側コンパートメントのそれぞれについて同一であるように、一緒に制御可能である、請求項4に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項6】
内部チャンバ(8)が、一対又は二対以上の追加の外側コンパートメント(11,12)をさらに含み、それぞれの対の追加の外側コンパートメント(11,12)におけるそれぞれの外側コンパートメント(11,12)が、別の対の外側コンパートメント(11,12)における外側コンパートメント(11,12)に隣接して位置している、請求項4又は5に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項7】
それぞれの対の追加の外側コンパートメント(11,12)が、酸化ガス混合物の供給が一対の外側コンパートメントにおける2つの外側コンパートメントのそれぞれについて同一であるように、一緒に制御可能である、請求項6に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項8】
装置(6)が、酸化ガス混合物を提供するための入口手段(13,14,15)を備え、第1の入口手段(13)が、酸化ガス混合物を中央コンパートメント(10)に提供するための第1の導管(18)に接続されており、装置(6)が、酸化ガス混合物を一対の第1の外側コンパートメント(11)に提供するための第2の導管(16)に接続された第2の入口手段(14)をさらに備える、請求項2~のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項9】
第2の導管(16)が、酸化ガス混合物を提供するために、第1の追加の導管(20)を介して、一対の第1の外側コンパートメント(11)まで延在している、請求項8に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項10】
装置(6)が、酸化ガス混合物を一対の第2の外側コンパートメント(12)に提供するための第3の導管(17)に接続された第3の入口手段(15)をさらに備える、請求項8又は9に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項11】
第3の導管(17)が、酸化ガス混合物を提供するために、第2の追加の導管(21)を介して、一対の第2の外側コンパートメント(12)まで延在している、請求項10に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項12】
さらなる導管が、酸化ガス混合物を提供するために、さらなる追加の導管を介して、一対の追加の外側コンパートメントまで延在している、請求項11に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項13】
装置(6)が、鋼ストリップ(2)の幅方向に平行な軸に沿って回転可能であり、処理中に1又は2以上の開口部(9)の発射軸と鋼ストリップ(2)との間の好ましい角度が達成されるように調整されている、請求項1~12のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項14】
1又は2以上の開口部(9)が、埋め込まれた形態で配置されている、請求項1~13のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項15】
1又は2以上の開口部(9)が、1又は2以上のノズル又はスリットとして具体化される、請求項14に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項16】
装置(6)が、細長い形状を有する、請求項1~15のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)。
【請求項17】
内部チャンバ(8)と、酸化ガス混合物を鋼ストリップ(2)の表面に発射するための1又は2以上の開口部(9)とを備える本体(7)を有する、請求項1~16のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)において使用するための装置(6)であって、
内部チャンバ(8)が、3又は4以上のコンパートメント(10,11,12)に分割されている、装置(6)。
【請求項18】
請求項1~16のいずれか一項に記載のアニーリングライン(1)を使用して鋼ストリップ(2)をアニーリングする方法であって、
鋼ストリップ(2)が、鋼ストリップ(2)のアニーリング中に変化可能な幅を有し、
それぞれのコンパートメント(10,11,12)には、鋼ストリップ(2)の幅に応じて、酸化ガス混合物が供給される、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼ストリップのためのアニーリングライン、該アニーリングラインにおいて使用するための装置(device)及び鋼ストリップをアニーリングする方法に関する。アニーリングラインは、第1の加熱セクションと第2の加熱セクションとを接続する接続チャンバを備え、接続チャンバ内に位置する1又は2以上の装置(device)は、酸化ガス混合物を使用して鋼ストリップを酸化するために、鋼ストリップの片側又は両側に配置されており、それぞれの装置は、内部チャンバと、酸化ガス混合物を鋼ストリップの表面に発射するための1又は2以上の開口部とを備える本体を有する。
【背景技術】
【0002】
例えば、より低い重量と組み合わせたより高い安全レベルに関する自動車産業の要求は、先進高張力鋼(AHSS;Advanced High Strength Steel)の開発につながった。これらの鋼の製造に使用されるマンガン、シリコン、アルミニウム、クロム等の合金元素は、亜鉛めっき浴への浸漬に先立つアニーリング操作中に、鋼ストリップの表面に熱力学的に安定した酸化物の薄層の形成を生じ得る。亜鉛めっき浴は、主に亜鉛を含む液体金属浴であるが、その他の合金元素を含み得る。鋼ストリップの表面におけるこれらの合金元素の酸化は、亜鉛の「濡れ性(wettability)」を損なう可能性があり、または、亜鉛の接着性が低下することにより、適用される亜鉛コーティングの品質が低下する可能性がある。
【0003】
したがって、鉄鋼メーカーは、直火炉(DFF;Direct Fire Furnace)/非酸化炉(NOF;Non Oxidising Furnace)部分において、又はアニーリングライン(又はアニーリング炉)の第1の加熱セクションにおいて、鋼ストリップを迅速に酸化する(予備酸化(pre-oxidation)とも呼ばれる)温度条件及雰囲気条件に鋼ストリップ表面を供する解決策を提案している。
【0004】
後続の輻射炉セクション(RTF;radiant tube furnace)又は第2の加熱セクションでは、形成された酸化物が還元され、これにより、酸化可能な合金元素が表面に向かって移動することが防止される。
【0005】
鋼ストリップを酸化する装置は、当業界で知られている。EP2458022A1には、鋼ストリップの制御された酸化を得るために、特定の酸化ガス混合物又は酸化媒体を、非酸化又は直火炉セクション(第1の加熱セクション)と輻射炉セクション(第2の加熱セクション)との間の鋼ストリップの片面又は両面に発射(projection)することが開示されている。酸化ガス混合物は、鋼ストリップが均一かつ再現可能に酸化されるように、鋼ストリップ表面に沿って均一に分配される(distributed)。
【0006】
実際の製造において、EP2458022A1の方法を適用するために使用される装置が、酸化ガス混合物又は酸化媒体の適用に関して幾つかの欠点を有することを示されている。この方法で使用される装置は、酸化ガス混合物を鋼ストリップに均一に適用することを目的としている。但し、実際には、鋼ストリップは様々な幅で処理される。EP2458022A1の方法では、様々な幅の鋼ストリップの酸化が考慮されていない。これは、実際に酸化ガス混合物がより狭い鋼ストリップに適用される場合、鋼ストリップの端縁の周りにおいてより高い酸素濃度が発生し、鋼ストリップの端縁の過酸化のリスクにつながることを意味する。
【0007】
JP2010-174282には、DFFの最終酸化ゾーンにおける酸化ガスの適用が記載されている。この特許出願には、このゾーンが好ましいゾーンとして具体的に言及されている。それは、DFFセクションとRTFセクションとの間のゾーン内の装置の位置がRTFセクションの還元ゾーンに近すぎるである。この特許出願には、酸化作用を有するガスが還元ゾーンを汚染するリスクが高まると述べられている。この装置は、鋼ストリップの幅に沿って複数のチャンバに分割された管状本体からなる。全てのチャンバには、鋼ストリップにガスを適用するための調整可能なノズルが装備されている。パイプを通ってチャンバに至るガスの流れは、バルブによって個別に制御される。しかしながら、産業環境下では、直火炉のバーナーで鋼ストリップ全体に均一な予備酸化を達成することは困難である。さらに、多数のバルブを備えた設計では、チャンバへの流れに違いが生じやすく、したがって、酸化ガス混合物の鋼ストリップへの流れに違いが生じやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、異なる幅を有するより広い範囲の鋼ストリップを処理することができ、鋼ストリップの幅にわたる酸化ガス混合物の流れに対してより高い適応性(more flexibility)を有する、適応性がより高い(more flexible)アニーリングラインを提供することである。本発明の別の目的は、溶融亜鉛めっきプロセスの前に鋼ストリップの表面が均一に酸化され、亜鉛コーティングを適用する上でより良い品質の鋼ストリップが亜鉛めっきプロセスに提供されるように、鋼ストリップの幅にわたってより均一な酸化プロファイルを準備することである。本発明の別の目的は、汚れが蓄積しにくい装置のより長持ちする(robust)設計を実現することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の目的を実現するために、添付の特許請求の範囲の1又は2以上の特徴に従ったアニーリングラインが提案される。
【0010】
本発明の内部チャンバは、3又は4以上のコンパートメントに分割されている。内部チャンバが3つのコンパートメントに分割されている場合、少なくとも2つの異なる幅がアニーリングラインで酸化され得る。したがって、3つのコンパートメントは、異なる幅を有する鋼ストリップの処理に対するより高い適応性(more flexibility)をアニーリングラインに付与する。
【0011】
内部チャンバ内の4以上のコンパートメントは、さらに良好な適応性(even better flexibility)をアニーリングラインに付与する。これらのコンパートメントは、鋼ストリップに酸化ガス混合物が提供されるように配置され、処理すべき鋼ストリップの幅に応じて制御される。処理中の鋼ストリップの幅が広いほど、より多くのコンパートメントに酸化ガス混合物が提供される。鋼ストリップを酸化するために流入してくる酸化ガス混合物は、3又は4以上のコンパートメントのうちの少なくとも1つに提供され、したがって、鋼ストリップの幅にわたる酸化ガスのより対称的な流れプロファイルが、アニーリングプロセスの酸化工程中に達成される。この対称的な流れプロファイルは、鋼ストリップの表面のより対称的な酸化プロセスにつながり、したがって、亜鉛の「濡れ性(wettability)」と、鋼ストリップに適用される亜鉛コーティングの品質とが向上する。
【0012】
当業者によく知られているように、アニーリングライン内の酸化ガス混合物は、窒素と空気との混合物又は窒素と酸素との混合物を含む。アニーリングライン内の典型的な酸化ガス混合物は、0.5~10体積%、好ましくは0.5~7体積%の範囲、より好ましくは1.0~4.0体積%の酸素含有量を含む。
【0013】
好ましい実施形態において、内部チャンバは、中央コンパートメントと、一対の第1の外側コンパートメントとを含み、それぞれの外側コンパートメントは、中央コンパートメントに隣接して位置しており、好ましくは、一対の外側コンパートメントは、一緒に制御可能である。実際に、酸化すべき鋼ストリップの幅は異なる。したがって、より幅の広い鋼ストリップは、より幅の狭い鋼ストリップよりも、より広い幅にわたって酸化ガス混合物を適用する必要がある。最も狭い鋼ストリップの場合、中央コンパートメントのみを通る酸化ガス混合物の流れで十分である。この中央コンパートメントの幅は、処理すべき鋼ストップの最も狭い幅に対応し、通常、酸化ガス混合物を鋼ストリップの表面に発射するために常に使用される。これは、鋼ストリップに隣接する酸化ガス混合物の供給がなく、したがって、ストリップの端縁(edges)の過酸化のリスクがないため、有益である。より幅の広い鋼ストリップは、一対の外側コンパートメントを通るガスの適用によりさらに酸化される。
【0014】
外側コンパートメントは、ペアのように互いに関連付けられている。すなわち、中央コンパートメントに隣接する2つの外側コンパートメントが存在し、それらは一緒に制御可能である。つまり、酸化ガス混合物の供給は、一対の外側コンパートメントにおける2つの外側コンパートメントのそれぞれについて同一である。中央コンパートメントに隣接する一対の第1の外側コンパートメントは、鋼ストリップの幅が中央コンパートメントの幅よりも広い場合に使用することができる。その場合、中央コンパートメント及び一対の第1の外側のコンパートメントが、酸化ガス混合物を鋼ストリップの表面に発射するように、一対の第1の外側コンパートメントは、酸化ガスを鋼ストリップの表面に発射する。
【0015】
別の好ましい実施形態において、内部チャンバは、一対の第2の外側コンパートメントをさらに含み、それぞれの外側コンパートメントは、一対の第1の外側コンパートメントに隣接して位置しており、好ましくは、一対の外側コンパートメントは、一緒に制御可能である。酸化すべき鋼ストリップの幅が、中央コンパートメント及び一対の第1の外側コンパートメントの幅よりも広い場合、一対の第2の外側コンパートメントを追加し、酸化ガス混合物を鋼ストリップの表面に発射することができる。合計5つのコンパートメントにより、より幅の広い鋼ストリップの酸化が可能となる。一対の第2の外側コンパートメントも、一対の第1の外側コンパートメント関する説明と同一の方法で、一緒に制御可能である。
【0016】
さらに好ましい実施形態において、内部チャンバは、一対又は二対以上の追加の外側コンパートメントをさらに含み、それぞれの対の追加の外側コンパートメントにおけるそれぞれの外側コンパートメントは、別の対の外側コンパートメントにおける外側コンパートメントに隣接して位置しており、好ましくは、それぞれの対における外側コンパートメントは、一緒に制御可能である。外側コンパートメントの追加は、酸化すべき鋼ストリップの幅に応じて、対(ペア)で行われることは明らかであろう。例えば、アニーリングラインにおいて、鋼ストリップの幅は、800~2100mmの範囲、又は、1200~2100mmの範囲で変化し得る。したがって、使用される外側コンパートメントの数は、偶数、例えば、2、4、6、8等になる。また、使用されるコンパートメントの総数は、奇数、例えば、1、3、5、7、9等になる。それぞれの対の追加の外側コンパートメントは、中央コンパートメントに近接(closer)又は隣接(adjacent)する一対の外側コンパートメントに追加され、より幅の広い鋼ストリップの酸化に供される。
【0017】
好ましくは、上記装置(device)は、細長い形状(elongated shape)を有する。処理すべき鋼ストリップの異なる幅を酸化できるようにするために、上記装置の細長い形状は、特に有益である。上記装置の形状は、酸化すべき鋼ストリップの幅に合わせて調整され、上記で説明したように、外側コンパートメントを対(ペア)で追加することにより、鋼ストリップの表面への酸化ガス混合物の流れがより均一になる。
【0018】
好ましい実施形態において、上記装置は、酸化ガス混合物を提供するための入口手段(inlet means)を含み、第1の入口手段は、酸化ガス混合物を中央コンパートメントに提供するための第1の導管(conduct)に接続されており、上記装置は、酸化ガス混合物を一対の第1の外側コンパートメントに提供するための第2の導管に接続された第2の入口手段をさらに備える。これにより、簡潔かつメンテナンスが容易な構成(elegant and easy to maintain configuration)という利点がもたらされる。上記で説明したように、目的は、鋼ストリップの幅にわたって酸化ガス混合物の対称的な流れプロファイル(symmetrical flow profile)を達成することである。最も幅が狭い鋼ストリップの場合、中央コンパートメントのみが使用され、外側コンパートメントは使用されない。その場合、中央コンパートメントに酸化ガス混合物を提供するための第1の導管に接続された、1つの入口手段のみが使用される。入口手段は、例えば、窒素(N)、酸素(O)又は空気を含むガス混合物を含む酸化ガス混合物供給部(an oxidizing gas mixture supply)に接続されている。水(HO)又は二酸化炭素(CO)等のその他のガスが、酸化ガス混合物の一部であってもよい。酸素ガスの適切なパーセンテージは、例えば3%である。入口手段は、アニーリング炉の外側に位置しており、それ自体は本発明の一部ではない流れ制御手段に接続されている。
【0019】
一対の第1の外側のコンパートメントへのガスの流れは、中央コンパートメントの幅よりも広い鋼ストリップに適応する(accommodate)ために使用される。上記で説明したように、これは、一対(すなわち2つ)の外側コンポーネントの単位で行われ得る。第2の入口手段は、酸化ガス混合物を一対の第1の外側コンパートメントに提供するための第2の導管に接続されている。酸化ガス混合物を中央コンパートメント及び一対の第1の外側コンパートメントに提供するための導管に接続された、このような入口手段の構成は、一対の外側コンパートメントを通る酸化ガス混合物の均一な流れ、均一な圧力及び均一な温度をもたらし、ガスが開口部から鋼ストリップに制御された方法で流れ出ることを可能とし、鋼ストリップの表面のより対称的な酸化をもたらす。したがって、このような構成により、鋼ストリップの幅にわたるガスの流れをより良好に制御することができる。これは、特に、中央コンパートメントの幅よりも広い幅を有する鋼ストリップの酸化の場合に当てはまる。
【0020】
さらに好ましい実施形態において、上記装置は、酸化ガス混合物を一対の第2の外側コンパートメントに提供するための第3の導管に接続された第3の入口手段をさらに含む。上記の説明から明らかなように、この実施形態は、中央コンパートメント及び一対の第1の外側コンパートメントの合計幅よりも広い鋼ストリップにとって特に有益である。
【0021】
有利には、第2の導管が、酸化ガス混合物を提供するために、第1の追加の導管を介して、一対の第1の外側コンパートメントまで延在している。このような手段により、酸化ガス混合物が一対の外側コンパートメントにおける2つのコンパートメントに均等に分割されることが保証される。より幅の広い鋼ストリップを処理する場合、同じ原理に従って、第3の導管が操作に関与する。第3の導管は、酸化ガス混合物を提供するために、第2の追加の導管を介して、一対の第2の外側コンパートメントまで延在している。適切な配置において、第2及び第3の導管は、等しい長さを有し、好ましくは、内部チャンバの途中まで延在している(extending half-way into the internal chamber)。これにより、酸化ガス混合物を一対の外側コンパートメントに均等に分割することができる。それらは常にペアで一緒に制御可能であるため、一対の外側コンパートメントへの流れは再現可能な方法で制御することができる。当然のことながら、第2及び第3の導管の設計においてより狭い又はより広い部品を使用する等、その他の構成でも同じ結果が得られる可能性がある。
【0022】
より有利には、さらなる導管が、酸化ガス混合物を提供するために、さらなる追加の導管を介して、一対の追加の外側コンパートメントまで延在している。上記で説明したように、このような手段により、酸化ガス混合物が一対の追加の外側コンパートメントに均等に分割されることが保証される。
【0023】
好ましい実施形態において、上記装置は、鋼ストリップの幅方向に平行な軸に沿って回転可能であり、処理中に1又は2以上の開口部の発射軸(axis of projection)と鋼ストリップとの間の好ましい角度が達成されるように調整されている。これは、開口部から鋼ストリップの表面までの酸化ガス混合物の移動距離を変化させるため、非常に有益である。幾つかの場合には、開口部と鋼ストリップとの間の角度が直角(すなわち90度の角度)であることが、好ましい設定であろう。しかしながら、その他の幾つかの場合には、角度が異なる、90度を超える、又は、90度未満であることが、好ましく有益な設定であり得る。角度を変化すると、1又は2以上の開口部から鋼ストリップまでの酸化ガス混合物の移動距離が変化する。
【0024】
好ましい実施形態において、上記装置は、1又は2以上の開口部、好ましくは1又は2以上のノズル又はスリットとして具体化される1又は2以上の開口部が、埋め込まれた形態(sunk manner)で配置されるように設計される。これには、汚れの蓄積が少なく、プロセスの信頼性が高くなるという利点がある。ノズル等の全ての開口部は、ガスの等しい流れが保証されるように、等しい寸法を有するように設計することができる。全ての開口部は、均一な量のガスが鋼ストリップに到達するように制御することができる。ノズルは交換可能であってもよい。これにより、異なる設計、サイズ、構成、オリフィス等を有する異なるノズルを装置に適用し、鋼ストリップへのガスの流れを特異的に(specifically)制御することができる。
【0025】
アニーリングラインは、任意選択で、冷却セクション及び/又は溶融亜鉛めっきラインをさらに含む。これは、当業者によく知られているので、さらなる説明を必要としないであろう。
【0026】
本発明はさらに、アニーリングラインに使用するための装置(device)であって、内部チャンバが3又は4以上のコンパートメントに分割されている装置に関する。本発明はまた、アニーリングラインとの関連において上記で説明した特徴に従うデバイスに関する。
【0027】
本発明はまた、本発明のアニーリングラインを使用して鋼ストリップをアニーリングする方法であって、鋼ストリップが、鋼ストリップのアニーリング中に変化可能な幅を有する方法に関する。上記で説明したように、アニーリングラインにおける鋼ストリップの幅は変化可能である。鋼ストリップがアニーリングラインプロセス中に変化可能な幅を有するため、それぞれのコンパートメントには鋼ストリップの幅に応じて酸化ガス混合物が供給される。したがって、本発明のアニーリングラインラインは、鋼ストリップの表面への酸化ガス混合物の提供において、より大きな適応性(greater flexibility)を与えるであろう。鋼ストリップの幅が広いほど、鋼ストリップの表面に酸化ガス混合物を提供するためにより多くのコンパートメントが使用される。一般に、中央コンパートメントは常に使用され、一対又は二対以上の外側コンパートメントが鋼ストリップの幅に応じて使用される。したがって、それぞれのコンパートメントには、鋼ストリップの幅に応じて酸化ガス混合物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、アニーリングラインを概略的に示す図である。
図2図2は、鋼ストリップ及び接続チャンバ内の鋼ストリップを酸化するための装置を示す図である。
図3図3は、上記装置をより詳細に示す図である。
図4図4は、様々な角度で見たときの上記装置を、上記装置を囲む本体を省略して開いた状態で示す図である。
図5図5は、上記装置の内部構成、特に、開口部をより詳細に示す図である。
図6図6は、上記装置の好ましい実施形態を示す図である。
図7図7は、上記開口部をより詳細に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、例示的な本発明の実施形態の図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。例示的な本発明の実施形態の図面は、添付の特許請求の範囲を限定するものではない。
【0030】
図面において、同一の符号番号が適用されるときはいつでも、同一の符号番号は同一の部分を指す。
【0031】
図1は、鋼ストリップ(2)のためのアニーリングライン(1)に関し、それ自体は、当業者によく知られている。アニーリングラインは、第1の加熱セクション(3)(例えば、直火炉セクション(DFF;direct flame furnace)又は非酸化炉(NOF;non-oxidising furnace))と、第1の加熱セクション(3)及び第2の加熱セクション(5)(例えば、輻射炉セクション(RTF;radiant tube furnace))を接続する接続チャンバ(4)とを備える。鋼ストリップ(2)は、(A)の方向に処理又はアニーリングされ、任意選択で、冷却セクション(22)及び/又は溶融亜鉛めっきライン(19)を備える。接続チャンバ(4)内には、酸化ガス混合物を使用して鋼ストリップ(2)を酸化するために、鋼ストリップ(2)の片側又は両側に配置された1又は2以上の装置(6)が位置している。
【0032】
図2は、接続チャンバ(4)内において(B)の方向に移動する鋼ストリップ(2)を示す(接続チャンバの位置は図1に明確に示されているため、接続チャンバ自体は示されていない)。本体(7)を有する1又は2以上の装置(6)は、使用される際、鋼ストリップ(2)の片側又は両側に配置される。この実施形態では、鋼ストリップの両側にデバイス(6)が示されているが、他の構成も可能である。鋼ストリップが(B)の方向に移動すると、酸化ガス混合物が1又は2以上の開口部(9)(図3、4及び5により明確に示されている)から鋼ストリップ(2)の表面に流れ出し、存在する合金元素を酸化する。
【0033】
図3は、装置(6)をより詳細に示す。装置(6)は、内部チャンバ(8)と、酸化ガス混合物を鋼ストリップ(2)(図3には示されていないが、図2に明確に示されている)の表面に発射(project)するための1又は2以上の開口部(9)とを備える本体(7)を有する。内部チャンバ(8)は、3又は4以上のコンパートメント(10,11,12)に分割されている。この特定の図には、5つのコンパートメントが示されている。より具体的には、内部チャンバ(8)は、中央コンパートメント(10)と、一対の第1の外側コンパートメント(11)を含む。それぞれの外側コンパートメント(11)は、中央コンパートメント(10)に隣接して位置しており、一対の外側コンパートメント(11)は一緒に制御可能である。中央コンパートメント(10)の幅は(C)で示されている。鋼ストリップ(2)の幅が最も狭い場合には、酸化ガス混合物が中央コンパートメント(10)を通り、1又は2以上の開口部(9)を介して、鋼ストリップ(2)に流れ出すだけで十分である。幅(C)は、酸化すべき鋼ストリップ(2)の最も狭い幅に対応する。したがって、1又は2以上の装置(6)が使用される場合、中央コンパートメント(10)には常に酸化ガス混合物が提供される。
【0034】
一対の第1の外側コンパートメント(11)は一緒に制御可能である。つまり、酸化ガス混合物は、2つのコンパートメントに常に均等に分配される。この点ついては後述する。
【0035】
一対の第1の外側コンパートメント(11)は、2つの外側コンパートメント(11)で構成されており、それぞれの外側コンパートメント(11)は、中央コンパートメント(10)に隣接して位置している。図示される実施形態において、2つの外側コンパートメント(11)は、中央コンパートメント(10)に隣接して対称的に位置しているが、当然、酸化されるべき鋼ストリップ(2)の特定のニーズに合わせてその他の構成が可能である。中央コンパートメント(10)及び一対の第1の外側コンパートメントの幅は(D)で示されている。中央コンパートメント(10)に隣接する外側コンパートメント(11)は、鋼ストリップの幅が中央コンパートメントの幅(C)よりも広い場合に使用される。その場合、中央コンパートメント(10)は、一対の第1の外側コンポーネントとともに、酸化ガスを鋼ストリップに発射する。一対の第1の外側コンパートメント(11)は一緒に制御可能である。つまり、このペアは、常に、2つの部分に分割された1つのユニットとして制御される。これにより、鋼ストリップ(2)へのさらに均一な酸化ガス媒体の流れが保証される。同じ原理は、一対の第2の及び一対以上の追加の外側コンパートメント(11,12)にも当てはまる。
【0036】
内部チャンバ(8)は、一対の第2の外側コンパートメント(12)をさらに有するように構成され、それぞれの外側コンパートメント(12)は、一対の第1の外側コンパートメント(11)に隣接して位置しており、一対の第2の外側コンパートメント(12)は一緒に制御可能である。酸化すべき鋼ストリップの幅が、(D)で示される中央コンパートメント及び一対の第1の外側コンパートメントの幅よりも広い場合、2以上の外側コンパートメントが使用され、(E)で示される合計5つのコンパートメントにより、さらに幅の広い鋼ストリップ(2)の酸化が可能となる。
【0037】
この実施形態において酸化すべき鋼ストリップ(2)の最大幅は、(E)で示されている。これは、この実施形態において、中央コンパートメント(10)と、一対の第1の外側コンパートメント(11)と、一対の第2の外側コンパートメント(12)とが使用されることを意味する。しかしながら、酸化すべき鋼ストリップ(2)の仕様に応じて、一対又は二対以上の追加の外側コンパートメントを追加することができる。それぞれの対の追加の外側コンパートメントにおけるそれぞれの外側コンパートメントは、別の対の外側コンパートメントにおける外側コンパートメントに隣接して位置しており、それぞれの対の追加の外側コンパートメントにおける外側コンパートメントは一緒に制御可能である。
【0038】
この図に示されているように、また、図2及び4~6にも示されているように、装置(6)は、細長い形状を有する。これは、酸化すべき鋼ストリップ(2)の幅が異なるため、特に有益である。このようにして、装置(6)のアクティブ部分(active part)の全幅(C,D,E)と酸化すべき鋼ストリップ(2)との間の1対1の関係(one-on-one relation)を達成することができる。
【0039】
図4は、明確化のために、図4a、4b及び4cに分けられている。図4aは、酸化ガス混合物を提供するための入口手段(13,14,15)を備える装置(6)の構成を示し、第1の入口手段(13)は、酸化ガス混合物を中央コンパートメント(10)に提供するための第1の導管(18)に接続されている。この装置は、酸化ガス混合物を一対の第1の外側コンパートメント(11)に提供するための第2の導管(16)に接続された第2の入口手段(14)をさらに備える。上記で説明したように、中央コンパートメント(10)は、中央コンパートメント(10)の幅(C)に等しい最大幅を有する鋼ストリップ(2)に、1又は2以上の開口部(9)を介して、酸化ガス混合物を提供する。さらに、図示されるように、第2の導管(16)は、酸化ガス混合物を提供するための第1の追加の導管(20)を介して、一対の第1の外側コンパートメント(11)まで延在している。
【0040】
図4bは、同一の構成を示すが、角度が異なる。この図には、図4aよりも明確に、装置(6)が、酸化ガス混合物を提供するための第2の追加の導管(21)を介して、一対の第2の外側コンパートメント(12)まで延在する第3の導管(17)に接続された第3の入口手段(15)をさらに備えることが示されている。
【0041】
図4cには、明確化のために、第1の入口手段(13)及び第1の導管(18)が示していない。これにより、酸化ガス混合物を一対の第1の外側コンパートメント(11)に提供するための第2の導管(16)及び第1の追加の導管(20)に接続された第2の入口手段(14)の構成を、より詳細に図示することが可能となる。また、図4cには、図4a及び4bよりも詳細に、第2の追加の導管(21)を介して一対の第2の外側コンパートメント(12)まで延在する、酸化ガス媒体を提供するための第3の導管(17)に接続された第3の入口手段(15)の構成が示されている。
【0042】
好ましい組み合わせを要約するために、下記表に簡単な概要が示される。
【0043】
【表1】
【0044】
図5は、上記装置を、上記装置を囲む本体を省略して開いた状態で示す。開口部(9)が明確に示されている。開口部(9)は、この実施形態では、複数のノズルとして示されているが、スリット等のその他の開口部及びその他の構成も可能である。好ましくは、1又は2以上の開口部は、ノズル又はスリットとして具体化される。図5の一部では、ノズルをより詳細に示すために、ノズルが開いた状態で示されている。また、上記装置の入口手段(13,14,15)及び導管(16,17,18)の構成が示されている。詳細については、図4を参照することができる。1又は2以上の開口部(9)は、埋め込まれた形態(sunk manner)で配置されている。開口部(9)の位置の詳細については、図7を参照することができる。
【0045】
図6は、装置(6)が、鋼ストリップ(2)の幅方向に平行な軸に沿って回転可能であり、処理中に、1又は2以上の開口部(9)の発射軸(axis of projection)と鋼ストリップ(2)との間の好ましい角度が達成されるように調整されていることを示す。回転方向は(F)で示され、酸化すべき鋼ストリップ(2)の仕様に応じて調整することができる。
【0046】
図7は、セクション(L)を介した装置(6)の開口部(9)の位置を示す。開口部のオリフィス(23)が明確に示されている。開口部(9)は、酸化ガス混合物が開口部(9)のオリフィス(23)及び端部(24)を通って鋼ストリップ(2)に流れることができるように、装置(6)の内部に向けて突出している。開口部(9)は交換可能であり、ここに示されている以外の設計及び/又はサイズは、所望の処理パラメータに基づいて想起可能である。
【0047】
本発明に関して、本発明の例示的な実施形態を参照して上述したが、本発明は、これらの特定の実施形態に限定されず、本発明から逸脱することなく多くの方法で変更することができる。したがって、上述された例示的な実施形態は、それに厳密に従って添付の特許請求の範囲を解釈するために使用されてはならない。対照的に、上述された例示的な実施形態は、特許請求の範囲を実施形態に限定することを意図することなく、添付の特許請求の範囲の文言を説明することを単に意図している。したがって、本発明の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲のみに従って解釈され、請求項の文言における起こり得る曖昧さは、これらの例示的な実施形態を使用して解決されなければならない。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7