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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】顕微鏡
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20240513BHJP
   G02B 21/24 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
G02B21/00
G02B21/24
【請求項の数】 26
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022199961
(22)【出願日】2022-12-15
(65)【公開番号】P2023089964
(43)【公開日】2023-06-28
【審査請求日】2022-12-16
(31)【優先権主張番号】LU501031
(32)【優先日】2021-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(73)【特許権者】
【識別番号】522488007
【氏名又は名称】サイテナ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】アグネス ヨハンソン
(72)【発明者】
【氏名】ナタナエル ドーゲル
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィッド ラウチ
(72)【発明者】
【氏名】レナ ラウツチャム
【審査官】瀬戸 息吹
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-025373(JP,A)
【文献】特開2008-304859(JP,A)
【文献】特開2002-090645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 19/00 - 21/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの生体試料を受容するための受容部を備えるハウジングと、
いくつかの対物レンズ、少なくとも1つの生体試料を照射するための照明システム及び少なくとも1つの生体試料からの光を取得するための取得システムを含む光学モジュールであって、該光学モジュールは、前記ハウジングの内部空間に配置されている、光学モジュールと、
を含む顕微鏡であって
当該顕微鏡は、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するための交換システムを含み、該交換システムは、前記光学モジュールを前記ハウジングに対して動かすことにより及び/又は前記ハウジングを前記光学モジュールに対して動かすことにより、前記対物レンズを交換するように構成されている、顕微鏡。
【請求項2】
前記対物レンズは、前記交換の間に、
a)前記対物レンズの位置が観察位置から保管位置に変更され、及び/又は
b)前記他の対物レンズの位置が保管位置から観察位置に変更される、
ように構成されている、請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項3】
a)前記光学モジュールは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために並進移動するように構成され、及び/又は
b)前記光学モジュールは、前記光学モジュールの移動により前記対物レンズの回転がもたらされるように構成され、及び/又は
c)前記ハウジングの内部空間は所定の交換区画を含み、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために前記光学モジュールを該所定の交換区画に動かす必要がある、
請求項2に記載の顕微鏡。
【請求項4】
前記交換システムは第1のギア部及び第2のギア部を含む、請求項3に記載の顕微鏡。
【請求項5】
a)前記第1のギア部と前記第2のギア部とは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために互いに係合し、及び/又は
b)前記第1のギア部は、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために、前記第2のギア部とフォームフィット接続され、及び/又は
c)前記第1のギア部と前記第2のギア部とは、前記光学モジュールが前記内部空間の交換区画に配置されていない場合互いに係合していない、
請求項4に記載の顕微鏡。
【請求項6】
a)前記第1のギア部は前記光学モジュールに固定接続されている、及び/又は
b)前記対物レンズは前記第1のギア部に固定接続され、前記第1のギア部に配置され、及び/又は
c)前記第1のギア部は光学モジュールハウジングに配置されている、
請求項5に記載の顕微鏡。
【請求項7】
a)前記第1のギア部は、光学モジュールハウジングに対して回転可能に構成され、前記第1のギア部の回転軸は、前記光学モジュールの移動方向に対して直角又は垂直であり、及び/又は
b)前記第1のギア部は、前記対物レンズの位置を操作位置から保管位置に又はその逆に変更するために回転される、
請求項6に記載の顕微鏡。
【請求項8】
a)前記第2のギア部は、前記ハウジングに固定接続され、及び/又は
b)前記第2のギア部は、前記ハウジングのハウジング壁に配置されている、
請求項7に記載の顕微鏡。
【請求項9】
a)前記第1のギア部は歯車であり、及び/又は
b)前記第2のギア部はラックである、
請求項7に記載の顕微鏡。
【請求項10】
前記顕微鏡は制御ユニットを含む、請求項9に記載の顕微鏡。
【請求項11】
a)前記制御ユニットは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換すべき場合、前記光学モジュールを前記交換区画に動かす及び/又は前記光学モジュールが前記交換区画に配置されるように前記ハウジングを動かし、及び/又は
b)前記制御ユニットは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために、前記光学モジュール及び/又は前記ハウジングを所定の距離動かし、及び/又は、
c)前記制御ユニットは、観察プロセスが終了した後に、前記観察位置にある前記対物レンズを前記保管位置にある所定の対物レンズと交換するために、前記光学モジュールを前記交換区画に動かし、及び/又は、前記ハウジングを前記光学モジュールが前記交換区画に配置されるように動かす、
請求項10に記載の顕微鏡。
【請求項12】
前記顕微鏡は、前記第1のギア部をその位置に保持するための固定システムを含む、請求項11に記載の顕微鏡。
【請求項13】
a)前記第1のギア部は、前記第1のギア部と前記光学モジュールハウジングのハウス部とのフォームフィット接続によりその位置で保持され、及び/又は
b)前記第1のギア部は、前記第1のギア部と前記光学モジュールとの磁気接続によりその位置で保持される、請求項12に記載の顕微鏡。
【請求項14】
前記固定システムは、少なくとも1つの係合要素と、空洞を含む少なくとも1つの受容要素とを含み、該係合要素が該受容要素の空洞に配置されている場合、前記第1のギア部はその位置で保持される、請求項13に記載の顕微鏡。
【請求項15】
a)前記係合要素は球状であり、及び/又は
b)前記係合要素は、前記第1のギア部の凹部に配置され、及び/又は
c)前記第1のギア部の凹部にバネが配置され、前記係合要素に作用する、請求項14に記載の顕微鏡。
【請求項16】
a)前記受容要素は、前記光学モジュールハウジングから突出し、及び/又は
b)複数の受容要素が存在し、該複数の受容要素は、前記光学モジュールハウジングの円周方向に沿って互いに離れて配置されている、
請求項15に記載の顕微鏡。
【請求項17】
a)前記顕微鏡は、前記観察位置にある前記対物レンズを検出するための及び/又は前記第1のギア部の位置を検出するための検出装置を含み、及び/又は
b)前記顕微鏡は、前記光学モジュールを第1の方向及び第2の方向に動かす駆動装置を有する、
請求項16に記載の顕微鏡。
【請求項18】
a)前記顕微鏡は、前記対物レンズを、前記第1の方向及び前記第2の方向に対して垂直な第3の方向に動かすためのさらなる駆動装置を含み、
b)前記制御ユニットは、前記光学モジュールが観察位置に配置された後に、前記対物レンズを第3の方向に動かし、及び/又は
c)前記さらなる駆動装置は、前記光学モジュールハウジングのハウス部を前記光学モジュールハウジングの残りのハウジングに対して第3の方向に動かす、
請求項17に記載の顕微鏡。
【請求項19】
a)前記取得システムは画像センサ及び/又は少なくとも1つのフィルタを含み、及び/又は
b)前記照明システムは少なくとも1つの光源及び/又は少なくとも1つのさらなるフィルタを含む、
請求項18に記載の顕微鏡。
【請求項20】
前記光学モジュールは、出力照明光と、受信検出光とが互いに同軸になるように設計されている、請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項21】
前記顕微鏡は倒立顕微鏡である、請求項1に記載の顕微鏡。
【請求項22】
求項1に記載の顕微鏡の対物レンズを交換する方法であって、前記顕微鏡は、いくつかの対物レンズ、少なくとも1つの生体試料を照射するための照明システム及び/又は少なくとも1つの生体試料からの光を取得するための取得システムを含む光学モジュールを含み、該光学モジュールはハウジングの内部空間に配置され、前記光学モジュールは、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するために、前記ハウジングに対して動かされ、及び/又は、前記ハウジングは、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するために、前記光学モジュールに対して動かされる、方法。
【請求項23】
前記光学モジュールは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために、前記ハウジングの内部空間の交換区画に動かされる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
交換区画に配置された前記光学モジュールは、前記対物レンズを前記他の対物レンズに交換するために所定の距離動かされる、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
観察プロセスが終了した後に、前記対物レンズを所定の対物レンズに交換するために、前記光学モジュールは前記内部空間の交換区画に動かされ、及び/又は、前記ハウジングは、前記光学モジュールが前記交換区画に配置されるように動かされる、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
生体試料のためのインキュベータにおける請求項1乃至21のいずれか一項に記載の顕微鏡の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は顕微鏡に関する。加えて、本発明は、顕微鏡の対物レンズを交換するための方法と、生体試料用インキュベータでの顕微鏡の使用とに関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術から、細胞等の生体試料の観察に顕微鏡が用いられることが知られている。この文脈で、ペトリ皿、ボトル等の複数の容器又は他の基板を有する試料キャリアを挿入可能な1つ以上の受容部を有する顕微鏡が知られている。この顕微鏡は、顕微鏡ハウジング内で、軸システムにより2つ又は3つの空間方向に移動可能な光学モジュールを有する。加えて、顕微鏡は光学モジュールにねじ込まれた対物レンズを有する。顕微鏡は細胞培養インキュベータに置くことでき、顕微鏡を用いて細胞の成長を観察できる。そのような顕微鏡は特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2020/157077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既知の顕微鏡は、用途に応じてユーザには異なる倍率が必要になるという欠点を有する。これは、ユーザは、取り付けられた対物レンズを手動で別の対物レンズに交換する必要があることを意味する。これには、ユーザが顕微鏡の内部にアクセスする必要があり、実行中の観察の妨げとなる。加えて、ユーザは、細胞培養インキュベータを長期間開ける必要があり、これは細胞培養に弊害をもたらし得る。
【0005】
したがって、本発明は、対物レンズを容易に変更可能な顕微鏡を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的は、少なくとも1つの生体試料を受容するための受容部を備えるハウジングと、
いくつかの対物レンズ、少なくとも1つの生体試料を照射するための照明システム及び/又は少なくとも1つの生体試料からの光を取得するための取得システムを含む光学モジュールであって、該光学モジュールは、前記ハウジングの内部空間に配置されている、光学モジュールと、
を含む顕微鏡であって
当該顕微鏡は、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するための交換システムを含み、該交換システムは、前記光学モジュールを前記ハウジングに対して動かすことにより及び/又は前記ハウジングを前記光学モジュールに対して動かすことにより、前記対物レンズを交換するように構成されている、顕微鏡によって達成される。
【0007】
本発明の他の目的は、対物レンズを容易に変更可能な方法を提供することである。
【0008】
上記の目的は、顕微鏡の対物レンズを交換する方法であって、前記顕微鏡は、いくつかの対物レンズ、少なくとも1つの生体試料を照射するための照明システム及び/又は少なくとも1つの生体試料からの光を取得するための取得システムを含む光学モジュールを含み、該光学モジュールはハウジングの内部空間に配置され、前記光学モジュールは、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するために、前記ハウジングに対して動かされ、及び/又は、前記ハウジングは、対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するために、前記光学モジュールに対して動かされる、方法によって達成される。
【0009】
本発明の利点は、ユーザが顕微鏡のハウジングの内部空間にアクセスすることなく、対物レンズを顕微鏡の他の対物レンズのうちの1つに自動的に交換ことができることである。そのため、ユーザは、対物レンズを交換するために、インキュベータの内部空間及び/又は顕微鏡のハウジングの内部空間にアクセスする必要がもはやなくなる。したがって、顕微鏡により観察される生体試料にとって、対物レンズの交換は有害にならない。加えて、進行中の観察が対物レンズの交換によって妨げられることはなく、観察の終了後に対物レンズの交換を自動的に行うことができる。
【0010】
顕微鏡の対物レンズは、それらの特性により互いに異なり得る。とりわけ、対物レンズは、それらの倍率又は他の光学特性の点で互いに異なり得る。
【0011】
光学モジュールは、全体として動かされるコンポーネントユニットとして理解される。これは、光学モジュールが動かされると、光学モジュールの全てのコンポーネントが動かされることを意味する。とりわけ、光学モジュールが動かされると、照明システムのコンポーネントの全て及び/又は取得システムのコンポーネントの全てが動かされる。対物レンズは光学モジュールの一部であるため、光学モジュールが動かされた場合、対物レンズは光学モジュールの他の部分と共に動かされる。
【0012】
生体試料は、液体及び/又は生物学的粒子を有し得る。生物学的粒子は、バクテリア、古細菌、酵母、真菌及びウイルス等の微生物又は細胞、DNA、RNA若しくはタンパクであり得る。生体試料は、前述の生物学的粒子のうちの1つ又は複数を含み得る。この点に関して、流体は、流体内に配置された細胞の増殖を促進可能な細胞懸濁液であり得る。あるいは、粒子はガラス又はポリマービーズであってもよく、細胞と実質的に同じ体積を有する。
【0013】
受容部は、1つ以上の試料キャリアを受容するように構成できる。とりわけ、受容部はハウジングの貫通孔であってもよい。試料キャリアは基板であり得るか又は少なくとも1つのウェルを含み得る。とりわけ、試料キャリアは、複数のウェルを含むマルチウェルであり得る。24、48、96又はそれ以上のウェルを有するマルチウェルは既に知られており、ハウジングの受容部に配置できる。光学モジュールは、基板上に配置されるか又はウェル内にある生体試料が観察される異なる観察位置に動かすことができる。
【0014】
観察位置は、受容部に配置された生体試料を観察するために対物レンズが用いられる対物レンズの位置である。光学モジュールはいくつかの観察位置に動かすことができる。観察位置の数は、観察すべき生体試料の数に依存する。光学モジュールは、所定の時間観察位置にとどまることができる。
【0015】
対物レンズを交換する場合、観察位置にある対物レンズが顕微鏡の他の対物レンズのうちの1つと交換されることが分かる。これは、対物レンズの交換の後に、他の対物レンズが観察位置に配置されることを意味する。双方の対物レンズは、光学モジュールハウジングに対してそれらの位置を変える。
【0016】
交換システムは、対物レンズを他の対物レンズに交換すること可能にするシステムである。そのような交換システムは、対物レンズを交換するために特定のアクチュエータを必要としないため、受動システムと見なされるという利点がある。そのため、光学モジュールは軽量で構造が簡素である。
【0017】
対物レンズを他の対物レンズのうちの1つに交換するために、ハウジングに対して光学モジュールを動かすことができ、その場合ハウジングは動かない。光学モジュールに対してハウジングを動かすことも可能であり、その場合、光学モジュールは動かない。加えて又は代替的に、光学モジュール及びハウジングの両方を互いに対して動かすことも可能である。
【0018】
一実施形態によれば、対物レンズ/顕微鏡は、交換の間に、対物レンズの位置が観察位置から保管位置に変更され、及び/又は他の対物レンズの位置が保管位置から観察位置に変更されるように構成されている。保存位置は、それぞれの対物レンズが生体試料の観察に用いられない位置である。光学モジュールがハウジングに対して動かされる及び/又はハウジングが光学モジュールに対して動かされた場合、保管位置にある対物レンズを観察位置に動かすことができる。あるいは、光学モジュールがハウジングに対して動かされる、及び/又は、ハウジングが光学モジュールに対して動かされた場合に、観察位置にある対物レンズを保管位置に動かされる。保管位置と観察位置とは互いに離れている。このような構造は、ハウジングの内部空間に既に配置されている対物レンズによって対物レンズの交換を行うことができるようにする。そのため、顕微鏡のハウジング内に配置されていないが、顕微鏡の外に配置された対物レンズ保存場所にある対物レンズに対物レンズを交換するのに、ユーザはハウジングの内部空間にアクセスする必要がない。
【0019】
光学モジュールは、対物レンズを他の対物レンズに交換するために並進移動するように構成できる。とりわけ、光学モジュールは、対物レンズを交換するために、ただ1つの方向に沿って動かされる。光学モジュールは、光学モジュールが動かされることにより、対物レンズが回転されるように構成できる。対物レンズが回転する回転軸は、対物レンズの位置を変更するために、光学モジュールが動かされる方向に対して直角又は垂直であり得る。対物レンズは、対物レンズの長さ軸が回転軸に対して半径方向に配置されるように配置できる。そのため、交換システムは、簡素な方法で光学モジュールの並進運動が対物レンズの回転をもたらすことができるように構成される。これは、光学モジュールは、対物レンズを他の対物レンズに交換するために対物レンズが並進及び回転されるように構成されている。
【0020】
ハウジングの内部空間は交換区画を含み、対物レンズを他の対物レンズに交換するために光学モジュールを交換区画に動かさなればならない。これは、交換区画の外での光学モジュール移動によっては、対物レンズの回転及び/又は対物レンズの位置の変更がもたらされないことを意味する。そのため、対物レンズの交換は、内部空間の特定の区画、つまり交換区画のみで起こることが保証される。
【0021】
一実施形態によれば、交換システムは第1のギア部及び第2のギア部を含むことができる。交換システムは、第1のギア部と第2のギア部とが、対物レンズを他の対物レンズに交換するために互いに係合するように構成できる。そのため、光学モジュールが内部空間の交換区画にある場合、第1のギア部と第2のギア部とは互いに係合する。とりわけ、第1のギア部は、対物レンズの位置を変更するために、第2のギア部とフォームフィット接続することができる。しかしながら、第1のギア部と第2のギア部とは、光学モジュールが内部空間の交換区画に配置されていない場合互いに係合していないように交換システムが構成されている。そのため、対物レンズの交換は、内部空間の特定の区画、つまり交換区画のみで起こることを容易な方法で保証できる。
【0022】
第1のギア部は光学モジュールと固定接続できる。これは、光学モジュールが動かされると、第1のギア部が光学モジュールと共に移動することを意味する。しかしながら、第1のギア部を光学モジュールに対して動かすことができる。とりわけ、第1のギア部を光学モジュールハウジングに対して回転させることができる。第1のギア部は、光学モジュールハウジングに接続でき及び/又は光学モジュールハウジングに配置できる。交換区画に配置された光学モジュールを動かすことにより、第1のギア部が回転させるため、対物レンズの位置が操作位置から保管位置に、又は反対に変更される。対物レンズの位置を保管位置から別の保管位置に変更することもできる。
【0023】
対物レンズは第1のギア部に固定接続できる。これは、第1のギア部が回転した場合に、対物レンズが回転するように、第1のギア部に対して対物レンズが移動、とりわけ、回転しないことを意味する。対物レンズは、取り外し可能に第1のギア部に接続できる。そのため、ユーザは、生体試料の観察プロセスに必要な対物レンズを第1のギア部に取り付けることができる。
【0024】
第2のギア部はハウジングに固定接続できる。そのため、第2のギア部はハウジング及び/又は第1のギア部に対して動かすことができず、静止するように設計されている。とりわけ、第2のギア部はハウジングのハウジング壁に配置されている。
【0025】
第1のギア部は歯車であり得る。第2のギア部はラックであり得る。そのため、簡素な変更システムを提供できる。とりわけ、交換システムは2つのギア部品しか含んでいないため、簡素な構造を有する。交換システムは、対物レンズを他の対物レンズに交換するために光学モジュールを動かすために既に提供されている駆動装置を用いるように構成されている。そのため、対物レンズを他の対物レンズに交換するための特定の駆動装置を設ける必要がない。
【0026】
一実施形態によれば、顕微鏡は制御ユニットを含み得る。制御ユニットは、対物レンズの位置を変更すべき場合、すなわち対物レンズを他の対物レンズに交換すべき場合に、光学モジュールを交換区画に動かすことができる。それに加えて又は代替的に、制御ユニットは、対物レンズの位置を変更すべき場合に、光学モジュールが交換区画に配置されるようにハウジングを動かすことができる。加えて、制御ユニットは、対物レンズを他の対物レンズに交換するために、光学モジュールを所定の距離動かすことができる。光学モジュールを所定の距離動かすことにより、第1のギア部が所定の角度回転される。所定の角度は、第1のギア部が回転された後に、保管位置に配置されている対物レンズが観察位置に配置できるように選択される。
【0027】
制御ユニットは、観察プロセスが終了した後に、観察位置にある対物レンズを、保存位置にある所定の対物レンズに変更するために光学モジュールを交換区画に動かす。加えて又は代替的に、制御ユニットは、観察プロセスが終了した後に、観察位置にある対物レンズを、保存位置にある所定の対物レンズに変更するためにハウジングを交換区画に動かす。そのため、観察プロセスが終了した後に所定の対物レンズを保管位置に配置することが確実になる。したがって、観察プロセスを常に同じ対物レンズで始めることができ及び/又は観察位置にある対物レンズが観察プロセスの開始時に常に分かる。
【0028】
一実施形態によれば、顕微鏡は、第1のギア部をその位置に保持するための固定システムを含むことができる。生体試料を観察するためには、対物レンズが観察位置に配置されたに後、対物レンズが動かないこと、とりわけ、回転しないことが必要である。これは、後述するように、固定システムにより容易な方法で保証される。
【0029】
固定システムは、第1のギア部と光学モジュールハウジングとがフォームフィット接続されることにより、第1のギア部がその位置に保持されるように構成できる。あるいは又はそれに加えて、第1のギア部と光学モジュールとの磁気接続により第1のギア部をその位置に保持できる。最後に、第1のギア部と光学モジュールハウジングとの接続が実現され、係る接続により第1のギア部の移動が防止される。
【0030】
固定システムは、少なくとも1つの係合要素と、空洞を含む少なくとも1つの受容要素とを含み、該係合要素が該受容要素の空洞に配置されている場合、第1のギア部はその位置で保持される
【0031】
固定システムは複数の係合要素を含むことができる。複数の受容要素は、第1のギア部の円周方向に沿って互いに離れて配置されている。係合要素は球状を有し得る。とりわけ、係合要素はボールとして設計できる。第1のギア部は凹部を含むことができる。係合要素は凹部に配置できる。加えて、凹部にバネを配置できる。バネは係合要素に作用することができる。とりわけ、バネは、光学モジュールハウジングに向けられる力を係合要素に力を与えることができる。係合要素の数は、対物レンズの数に対応し得る。
【0032】
受容要素は、光学モジュールハウジングから突出し得る。とりわけ、受容要素は、光学モジュールハウジングから第1のギア部に向かう方向に突出できる。固定システムは複数の受容要素を含み得る。とりわけ、受容要素の数は対物レンズの数に対応し得る。受容要素は、光学モジュールハウジングの円周方向に沿って互いに離れて配置され得る。上述の構造を有する固定システムは、どの対物レンズが観察位置に配置されているかにかかわらず、対物レンズの位置を独立して維持することが可能になるという利点を有する。
【0033】
顕微鏡は、観察位置にある対物レンズを検出するための及び/又は第1のギア部の位置を検出するための検出装置を含み得る。第1のギア部の位置を検出することで、どの対物レンズが観察位置に配置されているかを間接的に判断できる。
【0034】
顕微鏡は、光学モジュールを第1の方向及び第2の方向に動かす駆動装置を有し得る。
駆動装置は制御ユニットに電気的に接続できる。第1の方向及び第2の方向は互いに垂直であり、平面を形成する。平面は、生体試料に対して第1の次元及び第2の次元に垂直な第3の次元で一定の距離を有し得る。これは、光学モジュールが1次元及び/又は2次元に沿って動かされても、第3の次元に沿った光学モジュールと生体試料との距離は変化しないことを意味する。光学モジュールは、対物レンズの位置を観察位置から保管位置に又はその反対に変更するために第1の次元及び/又は第2の次元に沿って動かすことができる。第1の方向及び/又は第2の方向に沿って光学モジュールを動かし、ガイドするための軸システムが提供される。
【0035】
顕微鏡は、対物レンズを、第3の方向に動かすためのさらなる駆動装置を含み得る。とりわけ、さらなる駆動装置は第1のギア部を動かし、ひいては全ての対物レンズを第3の次元に同時に動かすことができる。光学モジュールハウジングは光学モジュールハウジングのハウス部を有することができ、光学モジュールハウジングのハウス部は、光学モジュールの残りのハウジングに対して移動可能である。さらなる駆動装置はハウス部と連結でき、それを第3の方向に沿って動かすことができる。第1のギア部はハウス部に接続できる。とりわけ、第1のギア部はハウス部に配置できる。制御ユニットは、光学モジュールが観察位置に配置された後に、対物レンズを第3の方向に動かすことができる。
【0036】
取得システムは画像センサを含み得る。画像センサは3つの蛍光チャネルを有し得る。加えて、取得システムはフィルタ、とりわけ、エミッションフィルタを含む。また、取得システムは、生体試料から放出される検出光を方向付けるためのチューブレンズ及びステアリングレンズを含み得る。照明システムは1つ以上の光源を有し得る。例えば、照明システムは、青、緑及び赤の照明光を提供するための3つの光源を有し得る。顕微鏡は、生体試料に伝わる励起光を光源が提供する蛍光顕微鏡であり得る。また、照明システムは、1つ以上のコリメータレンズと、1つ以上のさらなるフィルタ、とりわけ、励起フィルタとを含み得る。とりわけ、照明システムは、光源毎に1つのコリメータレンズ及び1つの励起フィルタを有し得る。取得システム及び照明システムのコンポーネントは、光学モジュールハウジング内に又は上に配置できる。そのため、コンパクトな光学モジュールが実現される。
【0037】
顕微鏡は倒立顕微鏡であり得る。さらに、光学モジュールは、出力照明光、とりわけ、励起光と、対物レンズによって受光される検出光とが互いに同軸になるように設計され得る。とりわけ、観察位置にある対物レンズ内で光は互いに同軸になり得る。生体試料が照明光に晒された後に、検出光が生体試料から放射される。照明光は、照明システムの少なくとも1つの光源によって生成される。
【0038】
生体試料のためのインキュベータでの本発明に係る顕微鏡の使用はとりわけ有利である。インキュベータは、様々な発展及び成長プロセスのための制御された屋外条件を作り出すために用いられる装置である。そのため、インキュベータにより温度及び湿度を制御できる。
【0039】
図では、本発明の主題が概略的に示されており、同一又は同様に動作する要素の大部分には同じ参照符号が付されている。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る顕微鏡の斜視図である。
図2図2は、ハウジングの上部がない状態の図1の顕微鏡であり、光学モジュールが交換区画の外に配置されている。
図3図3は、交換区画の外側に配置された光学モジュールの上面図である。
図4図4は、交換区画に配置された光学モジュールの斜視図である。
図5図5は、交換区画に配置された光学モジュールの上面図である。
図6図6は、交換区画にあり、所定の距離に沿って動かされた光学モジュールの上面図である。
図7図7は、図1に示す顕微鏡の概略図である。
図8図8は、光学モジュールの斜視断面図である。
図9図9は、ハウス部が持ち上げられた状態の光学モジュールの斜視断面図である。
図10図10は、対物レンズ及び第1のギア部の斜視図である。
図11図11は、光学モジュールのハウジングの斜視図である。
図12図12は、図11に示す光学モジュールのハウジングの一部の拡大図である。
図13図13は、対物レンズの位置が固定システムによって固定されている断面図である。
図14図14は、対物レンズの位置が固定システムによって固定されていない断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1に示す顕微鏡1は、受容部3を有するハウジング2を含む。受容部3は、図示しない生体試料キャリアを受容するために用いられる。とりわけ、受容部3は6つの生体試料キャリアを受容するように適合されている。加えて、顕微鏡1は、ハウジング2の内部空間8内に配置された光学モジュール4を含む。
【0042】
図2は、ハウジングの上部がない状態の図1に示す顕微鏡の斜視図を示す。図2から明らかなように、光学モジュール4はいくつかの対物レンズ5a、5b、5c、すなわち第1の対物レンズ5a、第2の対物レンズ5b及び第3の対物レンズ5cを含む。第1の対物レンズ5aは観察位置に配置されている。残りの対物レンズ5b、5cは保管位置にそれぞれ配置されている。光学モジュール4は、少なくとも1つの生体システムを照射するための照明システム6と、少なくとも1つの生体試料から出る光を取得するための取得システム7とを含む。両方のシステムは光学モジュールハウジング13に配置され、図7図9に示す。
【0043】
光学モジュール4は、ハウジング2に対して可動である。とりわけ、光学モジュール4は2つの方向x、yに移動可能である。光学モジュール4を方向x、yのうちの少なくとも1つに沿って動かすことにより、光学モジュール4の全てのコンポーネントが動かされる。しかしながら、光学モジュール4は第3の方向zに移動するようには構成されていない。方向とは、軸がx、y、z方向に延びるデカルト座標系のことをいう。
【0044】
顕微鏡1は、ハウジング2に対して光学モジュール4を動かすことにより、第1の対物レンズ5aを2つの他の対物レンズ5b、5cのうちの1つに交換するように構成された交換システム9を含む。図2では、光学モジュール4は内部空間8の交換区画12の外に配置されている。つまり、その位置では、観察位置にある第1の対物レンズ5aを、他の対物レンズ5b、5cのうちの1つと交換できない。
【0045】
交換システム9は、第1のギア部10及び第2のギア部11を含む。第1のギア部10は歯車であり、第2のギア部11はラックである。対物レンズ5a、5b、5cは第1のギア部10に固定接続されている。第1のギア部10は、光学モジュール4を動かされた場合に、第1のギア部10が光学モジュール4と共に動くように、光学モジュールハウジング13に接続されている。加えて、第1のギア部10は、以下で説明するように光学モジュールハウジング13に対して回転できる。ラック11はハウジング壁14上に配置され、寸法yに沿って延びる。
【0046】
図3は交換区画12の外に配置された光学モジュール4の上面図を示す。図3から明らかなように、第1のギア部10は第2のギア部11と係合していない。これは、歯車の歯とラックの歯が係合していないことを意味する。
【0047】
図4及び図5は、内部空間8の交換区画12に光学モジュール4が配置されている光学モジュール4の状態を示す。図4は、交換区画12に配置された光学モジュールの斜視図を示し、図5は交換区画12に配置された光学モジュール4の上面図を示す。この配置では、第1のギア部10は第2のギア部11と係合している。とりわけ、特定の歯がラック11の歯の一部と係合している。第1の対物レンズ5aを第2の対物レンズ5bに交換するために、光学モジュール4は方向yに沿って所定の距離動かされる。
【0048】
図6は、方向yに沿って動かされた後の光学モジュール4の状態を示す。とりわけ、図6は交換区画12にあり、図5に示す位置から所定の距離動かされた光学モジュール4の上面図を示す。光学モジュール4を方向yに沿って動かされた場合、第1のギア部10は、第1のギア部10と第2のギア部11との係合により、図4に示す回転軸Rに沿って回転する。第1のギア部10の回転により、第1の対物レンズ5aは観察位置から保管位置に動かされる。第3の対物レンズ5cは保管位置から観察位置に動かされる。第2の対物レンズ5bは、保管位置から別の保管位置に動かされている。光学モジュール4の移動の最後に、第1の対物レンズ5aが第3の対物レンズ5cと交換される。
【0049】
図5及び図6は、光学モジュール4の動きをガイドする軸も示す。軸は、光学モジュール4がx及びy方向に延びる平面に沿って移動できるように配置されている。
【0050】
図7は、図1に示す顕微鏡の概略図を示す。とりわけ、図7は受容部3に配置される資料キャリアを示す。試料キャリアは基板であり、図7に概略的に示す生体試料27を保持する。照明システム6及び取得システム7は、ハウジング13内に配置されている。
【0051】
この場合、照明システム6は2つの光源30を有する。しかしながら、光源の数は2つの光源30に限定されていない。2つの光源30のそれぞれの下流には、コリメータレンズ等の平行光学系31がある。加えて、平行光学系31のそれぞれの前には、さらなるフィルタ26がある。さらなるフィルタはそれぞれ励起フィルタである。2つの照明光ビームは、ビーム収束光学系32で組み合わされて照明光33を形成する。照明光33は、鏡等の偏向装置33によって90°偏向される。照明光25は、光学モジュール4及び対物レンズから出て、生体試料27を露出する。
【0052】
取得システム7は、取得光を受光する画像センサ23を有する。取得光は、照明光33を照射した後に生体試料27から放出された光に相当する。画像センサ23の前には、チューブレンズ34、ステアリング光学系35、フィルタ24、特に発光フィルタがある。
【0053】
光学モジュール4はミラー36も含む。ミラー36は、対物レンズを介して受光した取得光37を画像センサ23に向けるように構成されている。
【0054】
顕微鏡1は、方向x、yに沿って光学モジュール4を駆動するために用いられる駆動装置21を含む。2つの方向x、方向x及びyに延び且つ生体試料27を含む別の平面に方向zにおいて一定距離を有る平面を定義する。これは、光学モジュール4が方向x、yに沿って動かされても、方向zにおける対物レンズ5a、5b、5c間の距離は変化しないことを意味する。加えて、顕微鏡1は制御ユニット15を含む。制御ユニット15は光学モジュール4の動きを制御するために用いられる。さらに、制御ユニット15は観察プロセスを制御する。
【0055】
図8は、方向zに対物レンズが動かされない状態の光学モジュール4の斜視図を示す。光学モジュール4はさらなる駆動装置22を含む。さらなる駆動装置22は、光学モジュールハウジング13のハウス部28に連結されている。第1のギア部10はハウス部28に接続されている。さらなる駆動装置22は、方向zに沿ってハウス部28を動かすように構成されている。図9は、駆動装置22によってハウス部28が持ち上げられた状態の光学モジュール4の斜視図を示す。図9から明らかなように、ハウス部28は残りの光学モジュールハウジングから持ち上げられている。
【0056】
図10は、対物レンズ及び第1のギア部10を下から見た斜視図を示し、図11は光学モジュールハウジング13の斜視図を示す。図12は、図11に示す光学モジュールハウジング13の増加部分を示す。全ての図は固定システム16の一部を示す。固定システム16は、係合要素17及び受容要素18を含む。係合要素17は、第1のギア部10の下側から光学モジュールハウジング13の方に突出する。第1のギア部10の下側は、光学モジュールハウジング13に面する。係合要素17はボールとして設計されている。固定システム16は、第1のギア部10の円周方向に沿って互いに間隔を置いて配置された3つの係合要素17を含む。
【0057】
受容要素18は、光学モジュールハウジング13から第1のギア部10の方向に突出している。受容要素18は、係合要素17を受容するための空洞19を含む。固定システムは、光学モジュールハウジング13の円周方向に沿って互いに間隔を置いて配置された3つの受容要素18を含む。
【0058】
図12から、ベアリング29が光学モジュールハウジング13に配置されていることが分かる。ベアリング29は、第1のギア部10が光学モジュールハウジング13に対して、とりわけハウス部28に対して回転できるようにする。
【0059】
図13は、固定システム16によって対物レンズの位置が固定された断面図を示す。この場合、係合要素17は受容要素18の空洞19に配置されている。係合要素17は、第1のギア部10の凹部20に部分的に配置されている。バネも凹部20内に配置されている。バネは、空洞19内に押し込まれるように、係合要素17に作用する。図14は、固定システムによって対物レンズの位置が固定されていない断面図を示す。この場合、係合要素17は空洞19内に配置されない。
【符号の説明】
【0060】
1 顕微鏡
2 ハウジング
3 受容部
4 光学モジュール
5a 第1の対物レンズ
5b 第2の対物レンズ
5c 第3の対物レンズ
6 照明システム
7 取得システム
8 内部空間
9 交換システム
10 第1のギア部
11 第2のギア部
12 交換区画
13 光学モジュールハウジング
14 ハウジング壁
15 制御ユニット
16 固定システム
17 係合要素
18 受容要素
19 空洞
20 凹部
21 駆動装置
22 さらなる駆動装置
23 画像センサ
24 フィルタ
25 照明光
26 さらなるフィルタ
27 生体試料
28 ハウス部
29 ベアリング
30 光源
31 平行光学系
32 収束光学系
33 偏向装置
34 チューブレンズ
35 ステアリング光学系
36 ミラー
37 取得光
R 回転軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14