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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】電圧調整装置、チップ及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
H02M3/155 P
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022524196
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-12-26
(86)【国際出願番号】 CN2020132715
(87)【国際公開番号】W WO2021115146
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-04-25
(31)【優先権主張番号】201911284268.1
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517380215
【氏名又は名称】北京集創北方科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Chipone Technology (Beijing) Co.,Ltd
【住所又は居所原語表記】Building 56,No.2 North Jing Yuan Street, Beijing Economic Technological Development Area,Daxing District,Beijing 100176,China
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100126000
【弁理士】
【氏名又は名称】岩池 満
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【弁理士】
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】リー マオシュー
(72)【発明者】
【氏名】リー ドン
【審査官】高野 誠治
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-207741(JP,A)
【文献】国際公開第2016/136653(WO,A1)
【文献】特開2015-119550(JP,A)
【文献】特開2019-058027(JP,A)
【文献】特開2017-099156(JP,A)
【文献】特開2005-020994(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力電圧及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るための電圧出力モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記電圧出力モジュールの電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記出力電圧に基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュールから調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュールから調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュール及び前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュールが前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るようにするための制御信号発生モジュールと、を含み、
前記制御信号発生モジュールは、コンパレータと、パルス幅変調PWM信号発生器とを含み、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータは、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュールに電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュールの出力信号と前記第2の電圧発生モジュールの出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器は、その出力端が前記電圧出力モジュールに電気的に接続されるものであって、前記コンパレータによって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力し、
前記第1の電圧発生モジュールは、第1のコンデンサと、第1の抵抗と、第1のスイッチと、第1の電流源と、第1の電流検出手段とを含み、
前記第1のコンデンサは、その第1端が前記第1のスイッチの第1端、前記第1の電流源の正極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第1のスイッチの第2端、前記第1の抵抗の第1端及び前記第1の電流検出手段に電気的に接続され、前記第1の抵抗の第2端は、接地され、
前記第1の電流検出手段は、前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第1の抵抗の第1端に出力し、
前記第1のスイッチがオフにされると、前記第1のコンデンサの第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力することを特徴とする電圧調整装置。
【請求項2】
前記第2の電圧発生モジュールは、第1のエラーアンプと、第2の抵抗と、第3の抵抗とを含み、前記電圧調整モジュールは、第1のオペアンプと、第1のトランジスタと、第4の抵抗とを含み、
前記第1のエラーアンプは、そのプラス入力端が前記第2の抵抗の第2端及び前記第3の抵抗の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧を受け、出力端が前記第1のトランジスタのゲートに電気的に接続され、
前記第1のトランジスタは、そのドレインが電源電圧を受け、ソースが前記第4の抵抗の第1端、前記第1のオペアンプの出力端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、
前記第1のオペアンプのプラス入力端は、前記入力電圧を入力し、
前記第1のオペアンプのマイナス入力端、前記第3の抵抗の第2端及び前記第4の抵抗の第2端は、接地されることを特徴とする請求項に記載の電圧調整装置。
【請求項3】
入力電圧及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るための電圧出力モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記電圧出力モジュールの電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記出力電圧に基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュールから調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュールから調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュール及び前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュールが前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るようにするための制御信号発生モジュールと、を含み、
前記制御信号発生モジュールは、コンパレータと、パルス幅変調PWM信号発生器とを含み、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータは、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュールに電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュールの出力信号と前記第2の電圧発生モジュールの出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器は、その出力端が前記電圧出力モジュールに電気的に接続されるものであって、前記コンパレータによって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力し、
前記第1の電圧発生モジュールは、第5の抵抗と、第2のコンデンサと、第2の電流源と、第1の電圧源と、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第2の電流検出手段とを含み、
前記第2のコンデンサは、その第1端が前記第2のスイッチの第1端、前記第3のスイッチの第1端、前記第2の電流源の負極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第2のスイッチの第2端、前記第5の抵抗の第1端及び前記第2の電流検出手段に電気的に接続され、前記第3のスイッチの第2端は、前記第1の電圧源の正極に電気的に接続され、前記第2の電流源の正極、前記第1の電圧源の負極及び前記第5の抵抗の第2端は、接地され、
前記第2の電流検出手段は、前記検出電流を取得して前記検出電流を前記第5の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチがオフにされると、前記第2のコンデンサの第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力することを特徴とする電圧調整装置。
【請求項4】
前記第2の電圧発生モジュールは、第6の抵抗と、第7の抵抗と、第2のエラーアンプとを含み、前記電圧調整モジュールは、第8の抵抗と、第2のオペアンプと、第2のトランジスタとを含み、
前記第2のエラーアンプは、そのプラス入力端が前記第6の抵抗の第2端、前記第7の抵抗の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧を受け、出力端が前記第2のトランジスタのゲートに電気的に接続され、前記第2のトランジスタは、そのドレインが電源電圧を受け、ソースが前記第8の抵抗の第1端に電気的に接続され、
前記第2のオペアンプは、そのマイナス入力端が前記入力電圧を受け、プラス入力端が前記第7の抵抗の第2端とともに接地され、出力端が前記第8の抵抗の第2端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記調整後の第2の比較電圧を前記コンパレータの第2の入力端に出力することを特徴とする請求項1又は3に記載の電圧調整装置。
【請求項5】
入力電圧及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るための電圧出力モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記電圧出力モジュールの電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記出力電圧に基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュールから調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュールから調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュール及び前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュールが前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るようにするための制御信号発生モジュールと、を含み、
前記制御信号発生モジュールは、コンパレータと、パルス幅変調PWM信号発生器とを含み、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータは、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュールに電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュールの出力信号と前記第2の電圧発生モジュールの出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器は、その出力端が前記電圧出力モジュールに電気的に接続されるものであって、前記コンパレータによって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力し、
前記第1の電圧発生モジュールは、第9の抵抗と、第3のコンデンサと、第4のスイッチと、第3の電流源と、第3の電流検出手段とを含み、前記電圧調整モジュールは、第3のオペアンプを含み、
前記第3のコンデンサの第1端は、前記第4のスイッチの第1端、前記第3の電流源の正極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、
前記第3の電流検出手段は、前記電圧出力モジュール、前記第9の抵抗の第1端、前記第3のコンデンサの第2端及び前記第4のスイッチの第2端に電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第9の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第3のオペアンプは、そのプラス入力端が前記入力電圧を入力し、マイナス入力端が前記第9の抵抗の第2端とともに接地され、
前記第4のスイッチがオフにされると、前記第3のコンデンサの第1端は、前記調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力することを特徴とする電圧調整装置。
【請求項6】
前記第2の電圧発生モジュールは、第3のエラーアンプと、第10の抵抗と、第11の抵抗とを含み、
前記第10の抵抗は、その第1端が前記出力電圧を入力し、第2端が前記第11の抵抗の第1端、前記第3のエラーアンプのプラス入力端に電気的に接続され、前記第3のエラーアンプのマイナス入力端は、基準電圧を入力し、前記第11の抵抗の第2端は、接地され、前記第3のエラーアンプの出力端は、前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記第2の比較電圧を前記コンパレータの第2の入力端に出力することを特徴とする請求項1又は5に記載の電圧調整装置。
【請求項7】
入力電圧及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るための電圧出力モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記電圧出力モジュールの電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記出力電圧に基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュールから調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュールから調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュール及び前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュールが前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るようにするための制御信号発生モジュールと、を含み、
前記制御信号発生モジュールは、コンパレータと、パルス幅変調PWM信号発生器とを含み、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータは、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュールに電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュールの出力信号と前記第2の電圧発生モジュールの出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器は、その出力端が前記電圧出力モジュールに電気的に接続されるものであって、前記コンパレータによって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力し、
前記第1の電圧発生モジュールは、第12の抵抗と、第4のコンデンサと、第5のスイッチと、第6のスイッチと、第4の電流源と、第2の電圧源と、第4の電流検出手段とを含み、前記電圧調整モジュールは、第4のオペアンプを含み、
前記第4のコンデンサは、その第1端が前記第5のスイッチの第1端、前記第6のスイッチの第1端、前記第4の電流源の負極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第12の抵抗の第1端、前記第4のオペアンプの出力端、前記第5のスイッチの第2端、前記第4の電流検出手段に電気的に接続され、前記第4の電流検出手段は、さらに前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第12の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第6のスイッチの第2端は、前記第2の電圧源の正極に電気的に接続され、前記第2の電圧源の負極、前記第4の電流源の正極、前記第12の抵抗の第2端、前記第4のオペアンプのマイナス入力端は、接地され、前記第4のオペアンプのプラス入力端は、前記入力電圧を受け、
前記第5のスイッチ、前記第6のスイッチがオフにされると、前記第4のコンデンサの第1端は、調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力することを特徴とする電圧調整装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の電圧調整装置を含むことを特徴とするチップ。
【請求項9】
請求項8に記載のチップを含むことを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、集積回路の技術分野に関し、特に電圧調整装置、チップ及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、直流-直流(DC-DC)出力を電源とするシステムでは、DC-DCの出力精度及びリップルに対する要求がますます高くなっており、これに伴って、DC-DCの負荷トランジェント(load-transient)及びライントランジェント(line-transient)応答に対する要求も高くなっている。DC-DCの負荷電流又は入力電圧が急変する場合、DC-DCの出力電圧をできるだけ小さくする必要がある。しかしながら、関連技術では、DC-DC入力電圧がジャンプすると、出力電圧のジッターが大きいため、安定した出力電圧を供給することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑みて、本開示が解決しようとする技術的課題は、入力電圧がジャンプすると、安定した出力電圧を供給するために出力電圧のジッターをどのように低減するかということである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記技術的課題を解決するために、本開示の一実施例によれば、
入力電圧及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るための電圧出力モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記電圧出力モジュールの電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュールと、
前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記出力電圧に基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュールから調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュールから調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧に基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュールと、
前記第1の電圧発生モジュール及び前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュールが前記制御信号及び前記入力電圧に基づいて出力電圧を得るようにするための制御信号発生モジュールと、を含む電圧調整装置が提供される。
【0005】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記制御信号発生モジュールは、コンパレータと、パルス幅変調PWM信号発生器とを含み、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータは、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュールに電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュールに電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュールの出力信号と前記第2の電圧発生モジュールの出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器は、その出力端が前記電圧出力モジュールに電気的に接続されるものであって、前記コンパレータによって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力する。
【0006】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第1の電圧発生モジュールは、第1のコンデンサと、第1の抵抗と、第1のスイッチと、第1の電流源と、第1の電流検出手段とを含み、
前記第1のコンデンサは、その第1端が前記第1のスイッチの第1端、前記第1の電流源の正極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第1のスイッチの第2端、前記第1の抵抗の第1端及び前記第1の電流検出手段に電気的に接続され、前記第1の抵抗の第2端は、接地され、
前記第1の電流検出手段は、前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第1の抵抗の第1端に出力し、
前記第1のスイッチがオフにされると、前記第1のコンデンサの第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0007】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第2の電圧発生モジュールは、第1のエラーアンプと、第2の抵抗と、第3の抵抗とを含み、前記電圧調整モジュールは、第1のオペアンプと、第1のトランジスタと、第4の抵抗とを含み、
前記第1のエラーアンプは、そのプラス入力端が前記第2の抵抗の第2端及び前記第3の抵抗の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧を受け、出力端が前記第1のトランジスタのゲートに電気的に接続され、
前記第1のトランジスタは、そのドレインが電源電圧を受け、ソースが前記第4の抵抗の第1端、前記第1のオペアンプの出力端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、
前記第1のオペアンプのプラス入力端は、前記入力電圧を入力し、
前記第1のオペアンプのマイナス入力端、前記第3の抵抗の第2端及び前記第4の抵抗の第2端は、接地される。
【0008】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第1の電圧発生モジュールは、第5の抵抗と、第2のコンデンサと、第2の電流源と、第1の電圧源と、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第2の電流検出手段とを含み、
前記第2のコンデンサは、その第1端が前記第2のスイッチの第1端、前記第3のスイッチの第1端、前記第2の電流源の負極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第2のスイッチの第2端、前記第5の抵抗の第1端及び前記第2の電流検出手段に電気的に接続され、前記第3のスイッチの第2端は、前記第1の電圧源の正極に電気的に接続され、前記第2の電流源の正極、前記第1の電圧源の負極及び前記第5の抵抗の第2端は、接地され、
前記第2の電流検出手段は、前記検出電流を取得して前記検出電流を前記第5の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第2のスイッチ、前記第3のスイッチがオフにされると、前記第2のコンデンサの第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0009】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第2の電圧発生モジュールは、第6の抵抗と、第7の抵抗と、第2のエラーアンプとを含み、前記電圧調整モジュールは、第8の抵抗と、第2のオペアンプと、第2のトランジスタとを含み、
前記第2のエラーアンプは、そのプラス入力端が前記第6の抵抗の第2端、前記第7の抵抗の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧を受け、出力端が前記第2のトランジスタのゲートに電気的に接続され、前記第2のトランジスタは、そのドレインが電源電圧を受け、ソースが前記第8の抵抗の第1端に電気的に接続され、
前記第2のオペアンプは、そのマイナス入力端が前記入力電圧を受け、プラス入力端が前記第7の抵抗の第2端とともに接地され、出力端が前記第8の抵抗の第2端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記調整後の第2の比較電圧を前記第2のコンパレータの第2の入力端に出力する。
【0010】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第1の電圧発生モジュールは、第9の抵抗と、第3のコンデンサと、第4のスイッチと、第3の電流源と、第3の電流検出手段とを含み、前記電圧調整モジュールは、第3のオペアンプを含み、
前記第3のコンデンサの第1端は、前記第4のスイッチの第1端、前記第3の電流源の正極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、
前記第3の電流検出手段は、前記電圧出力モジュール、前記第9の抵抗の第1端、前記第3のコンデンサの第2端及び前記第4のスイッチの第2端に電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第9の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第3のオペアンプは、そのプラス入力端が前記入力電圧を入力し、マイナス入力端が前記第9の抵抗の第2端とともに接地され、
前記第4のスイッチがオフにされると、前記第3のコンデンサの第1端は、前記調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0011】
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第2の電圧発生モジュールは、第3のエラーアンプと、第10の抵抗と、第11の抵抗とを含み、
前記第10の抵抗は、その第1端が前記出力電圧を入力し、第2端が前記第11の抵抗の第1端、前記第3のエラーアンプのプラス入力端に電気的に接続され、前記第3のエラーアンプのマイナス入力端は、基準電圧を入力し、前記第11の抵抗の第2端は、接地され、前記第3のエラーアンプの出力端は、前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記第2の比較電圧を前記コンパレータの第2の入力端に出力する。
上記装置について、可能な一実現形態では、前記第1の電圧発生モジュールは、第12の抵抗と、第4のコンデンサと、第5のスイッチと、第6のスイッチと、第4の電流源と、第2の電圧源と、第4の電流検出手段とを含み、前記電圧調整モジュールは、第4のオペアンプを含み、
前記第4のコンデンサは、その第1端が前記第5のスイッチの第1端、前記第6のスイッチの第1端、前記第4の電流源の負極及び前記コンパレータの第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第12の抵抗の第1端、前記第4のオペアンプの出力端、前記第5のスイッチの第2端、前記第4の電流検出手段に電気的に接続され、前記第4の電流検出手段は、さらに前記電圧出力モジュールに電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第12の抵抗の第1端に出力するためのものであり、
前記第6のスイッチの第2端は、前記第2の電圧源の正極に電気的に接続され、前記第2の電圧源の負極、前記第4の電流源の正極、前記第12の抵抗の第2端、前記第4のオペアンプのマイナス入力端は、接地され、前記第4のオペアンプのプラス入力端は、前記入力電圧を受け、
前記第5のスイッチ、前記第6のスイッチがオフにされると、前記第4のコンデンサの第1端は、調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0012】
上記技術的課題を解決するために、本開示の別の実施例によれば、前記電圧調整装置を含むチップが提供される。
【0013】
上記技術的課題を解決するために、本開示の別の実施例によれば、前記チップを含む電子機器が提供される。
【0014】
本開示の実施例に係る電圧調整装置の電圧調整モジュールは、必要に応じて第1の電圧発生モジュール又は第2の電圧発生モジュールに接続されるように構成することができる。入力電圧を検知して取得された検知値に基づいて、制御信号発生モジュールに入力される第1の比較電圧又は第2の比較電圧を調整することにより、入力電圧が変化した場合にも、電圧出力モジュールが安定して出力できるように、制御電圧発生モジュールは入力電圧の変化に迅速に応答し、制御信号を調整し、ライントランジェント応答を改善することができる。
【0015】
以下、図面を参照しながら例示的な実施例を詳細に説明することによって、本開示の他の特徴及び方面は明瞭になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
ここで、本明細書の一部として組み込まれる図面は、明細書と共に本開示の例示的な実施例、特徴および方面を示し、本開示の原理を説明するものである。
図1】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図2】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図3】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図4】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図5】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図6】本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
図7】本開示の実施形態に係る電圧調整装置の効果模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照しながら本開示の様々な例示的な実施例、特徴および方面を詳細に説明する。図面における同じ符号は同じまたは類似する機能の要素を示す。図面において実施例の様々な方面を示したが、特に断らない限り、比例に従って図面を描く必要がない。
【0018】
ここでの用語「例示的」とは、「例、実施例として用いられることまたは説明的なもの」を意味する。ここで「例示的」に説明されるいかなる実施例は他の実施例より好ましいまたは優れるものであると理解すべきではない。
【0019】
また、本開示をより効果的に説明するために、以下の具体的な実施形態において様々な具体的な詳細を示す。当業者であれば、本開示は何らかの具体的な詳細がなくても同様に実施できると理解すべきである。いくつかの実施例では、本開示の趣旨を強調するために、当業者が熟知している方法、手段、要素および回路について詳細な説明を行わない。
【0020】
図1は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0021】
図1に示すように、前記装置は、
入力電圧Vin及び制御信号を受け、前記制御信号及び前記入力電圧Vinに基づいて出力電圧Voutを得るための電圧出力モジュール10と、
前記電圧出力モジュール10に電気的に接続され、前記電圧出力モジュール10の電流を検出して検出電流を取得し、前記検出電流に基づいて第1の比較電圧を得るための第1の電圧発生モジュール20と、
前記電圧出力モジュール10に電気的に接続され、前記出力電圧Voutに基づいて第2の比較電圧を発生させるための第2の電圧発生モジュール30と、
前記第1の電圧発生モジュール20から調整後の第1の比較電圧を出力するように、前記入力電圧Vinに基づいて前記第1の比較電圧を調整するか、又は、前記第2の電圧発生モジュール30から調整後の第2の比較電圧を出力するように、前記入力電圧Vinに基づいて前記第2の比較電圧を調整するための電圧調整モジュール40と、
前記第1の電圧発生モジュール20及び前記第2の電圧発生モジュール30に電気的に接続され、前記調整後の第1の比較電圧又は前記調整後の第2の比較電圧に応じて制御信号を出力することにより、前記電圧出力モジュール10が前記制御信号及び前記入力電圧Vinに基づいて出力電圧Voutを得るための制御信号発生モジュール50と、を含む。
【0022】
本開示の実施例に係る電圧調整装置の電圧調整モジュールは、必要に応じて第1の電圧発生モジュール20又は第2の電圧発生モジュール30に接続されるように構成することができる。入力電圧Vinを検知して取得された検知値に基づいて、制御信号発生モジュール50に入力される第1の比較電圧又は第2の比較電圧を調整することにより、入力電圧Vinが変化した場合にも、電圧出力モジュール10が安定して出力できるように、制御電圧発生モジュール30は入力電圧の変化に迅速に応答し、制御信号を調整し、ライントランジェント応答を改善することができる。
【0023】
前記電圧調整装置は、電子機器に設けられてもよく、前記電子機器は、モバイル機器ともいう。モバイル機器は、様々な形態のアクセスモバイルデバイス、ユーザユニット、ユーザデバイス、ユーザーステーション、移動局、モバイルステーション(Mobile Station、MS)、遠隔局、遠隔モバイルデバイス、モバイルデバイス、ユーザモバイルデバイス、端末装置(terminal equipment)、無線通信装置、ユーザエージェント又はユーザ装置であってもよい。ユーザデバイスは、セルラーホン、コードレス電話、セッション・イニシエーション・プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、ワイヤレスローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、パーソナル・デジタル・アシスタント(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有する手持ちの機器、計算装置、又は無線モデムに接続された他の処理装置、車載装置、ウエアラブル装置、将来の5Gネットワークにおけるユーザデバイス又は将来進化する公衆陸上移動体通信網(Public Land Mobile Network、PLMN)におけるモバイル機器などであってもよいが、本開示の実施例では、これについて限定されない。
【0024】
本開示の実施例に係る電圧調整装置は、異なる環境に適するように様々な可能な実施形態を有する。以下、可能な実施形態を例示的に説明する。
【0025】
図2は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0026】
可能な一実施形態では、図2に示すように、前記制御信号発生モジュールは、コンパレータ401と、パルス幅変調PWM信号発生器402とを含むことができ、前記制御信号は、PWM信号を含み、
前記コンパレータ401は、その第1の入力端が前記第1の電圧発生モジュール20に電気的に接続され、第2の入力端が前記第2の電圧発生モジュール30に電気的に接続され、出力端が前記PWM信号発生器402の入力端に電気的に接続され、前記第1の電圧発生モジュール20の出力信号と前記第2の電圧発生モジュール30の出力信号とを比較して比較結果を出力し、
前記PWM信号発生器402は、その出力端が前記電圧出力モジュール10に電気的に接続され、前記コンパレータ401によって出力された比較結果に基づいてPWM信号のデューティ比を調整し、デューティ比が調整された制御信号を出力する。
【0027】
なお、図2に示す制御信号発生モジュール50に示されるPWM発生器402には、駆動段が模式的に示されるが、他の要素、コンポーネントが含まれてもよい。本開示では、これについて限定されない。制御信号発生モジュール50は、他の形態によって実現することもできるが、本開示では、これについて限定されない。
【0028】
可能な一実施形態では、図2に示すように、電圧出力モジュール10は、トランジスタQ1と、トランジスタQ2と、インダクタンスLとを含むことができ、制御信号発生モジュール50によって発生される制御信号がトランジスタQ1、トランジスタQ2の導通状態の制御に用いられることで、前記出力電圧Voutを出力することができる。第1の電圧発生モジュール20は、インダクタンスL上の電流を検出して、検出電流を取得することができる。
【0029】
上記の電圧出力モジュール10の説明は例示的なものであることを理解されたい。他の実施形態では、電圧出力モジュールは、様々な実現形態を有してもよいが、本開示では、これについて限定されない。
【0030】
本開示では、説明の便宜上、制御信号発生モジュール50を最初に説明したが、第1の電圧発生モジュール20、第2の電圧発生モジュール30、電圧調整モジュール40の可能な実現形態を以下で例示的に説明する。
【0031】
図3は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0032】
可能な一実施形態では、図3に示すように、前記第1の電圧発生モジュール20は、第1のコンデンサC1と、第1の抵抗R1と、第1のスイッチK1と、第1の電流源I1と、第1の電流検出手段201とを含むことができ、
前記第1のコンデンサC1は、その第1端が前記第1のスイッチK1の第1端、前記第1の電流源I1の正極、前記コンパレータ(図3には図示なし)の第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第1のスイッチK1の第2端、前記第1の抵抗R1の第1端及び前記電流検出手段201に電気的に接続され、前記第1の抵抗R1の第2端は、接地され、
前記電流検出手段201は、前記電圧出力モジュール10に電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第1の抵抗R1の第1端に出力し、
前記第1のスイッチK1がオフにされると、前記第1のコンデンサC1の第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0033】
可能な一実施形態では、図3に示すように、前記第2の電圧発生モジュール30は、第1のエラーアンプEA1と、第2の抵抗R2と、第3の抵抗R3とを含むことができ、前記電圧調整モジュール40は、第1のオペアンプAmp1と、第1のトランジスタM1と、第4の抵抗R4とを含むことができ、
前記第1のエラーアンプEA1は、そのプラス入力端が前記第2の抵抗R2の第2端及び前記第3の抵抗R3の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧Vrefを受け、出力端が前記第1のトランジスタM1のゲートに電気的に接続され、
前記第1のトランジスタM1は、そのドレインが電源電圧vddを受け、ソースが前記第4の抵抗R4の第1端、前記第1のオペアンプAmp1の出力端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、
前記第1のオペアンプAmp1のプラス入力端は、前記入力電圧Vinを入力するためのものであり、
前記第1のオペアンプAmp1のマイナス入力端、前記第3の抵抗R3の第2端及び前記第4の抵抗R4の第2端は、接地されている。
【0034】
図3に示すように、電圧調整モジュール40は、第2の電圧発生モジュール30に電気的に接続され、第2の電圧発生モジュール30から出力される第2の比較電圧を調整して入力電圧Vinの変化量を相殺することによって、装置が入力電圧Vinの変化に迅速に応答できるようにすることが可能である。
【0035】
一例では、図3に示すように、第1の電圧発生モジュール20では、第1の検出手段201は、電圧出力モジュール10の電流(例えば、インダクタンス電流の立ち上がりエッジ)をサンプリングして前記検出電流を取得し、検出電流を第1の抵抗R1の第1端に入力することができる。第1のスイッチK1をオフにすると、第1の電流源から出力される電流は、スロープ補償電流として第1のコンデンサC1の第1端に入力することができる。
【0036】
一例では、入力電圧Vinがジャンプすると、例えば、Vin1からVin2に変化すると、入力電圧Vinの変化量は、
【数1】
によって表すことができる。この場合、制御信号発生モジュール50によって出力される制御信号(PWM信号)のデューティ比は、DからDに変化する。
【0037】
Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数2】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、コンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数3】
によって表すことができる。ここで、Vramp(Vramp1、Vramp2を含む)は、第1のコンデンサC1の両端の電圧差を示すことができ、Vsense(Vsense1、Vsense2を含む)は、第1の抵抗R1の両端の電圧差を示すことができる。入力電圧VinがVin1からVin2に変化する場合、第1の入力端の入力電圧の変化量は、
【数4】
(ここで、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)によって表すことができる。
【0038】
図3に示すように、本開示の実施例では、電圧調整モジュール40を第2の電圧発生モジュールの出力端に電気的に接続して、第2の電圧発生モジュール30から出力される第2の比較電圧を補償することができる。
【0039】
入力電圧Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第2の入力端の入力電圧は、
【数5】
によって表すことができる(ここで、「*」は、乗算操作を示す)。Vin=Vin2の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第2の入力端の入力電圧は、
【数6】
によって表すことができる。ここで、gm1は、第1のオペアンプAmp1の相互コンダクタンスを示し、Vthは、第1のトランジスタM1の閾値電圧を示し、Vea_out1、Vea_out2は、第1のエラーアンプEA1の2回の出力を示し、R4は、第4の抵抗R4の抵抗値を示す。したがって、第2の入力端の入力電圧変化量は、
【数7】
、すなわち、
【数8】
となるように得られる。
【0040】
本開示の実施例では、適切な第1のオペアンプAmp1及び第4の抵抗R4を選択して、
【数9】
を満たすことができる。このような設定により、本開示の実施例では、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端、第2の入力端の両端の電圧変化を同期させ、入力電圧Vinに応じて変化する制御信号(PWM信号のデューティ比はVinの変化に合わせて変化する)を発生させることができるため、出力電圧Voutのジッターを低減できる。
【0041】
なお、本開示では、第1の検出手段202の具体的な実施形態について限定されないため、当業者は、関連技術を参照して電圧出力モジュール10の電流(インダクタンスの電流)の検出を図ることができる。
【0042】
上記の電圧調整装置は、ピーク電流サンプリングシーンに適用できる。以下、谷電流サンプリングシーンを例示的に説明する。
【0043】
図4は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0044】
可能な一実施形態では、図4に示すように、前記第1の電圧発生モジュール20は、第5の抵抗R5と、第2のコンデンサC2と、第2の電流源I2と、第1の電圧源V1と、第2のスイッチK2と、第3のスイッチK3と、第2の電流検出手段202とを含むことができ、
前記第2のコンデンサC2は、その第1端が前記第2のスイッチK2の第1端、前記第3のスイッチK3の第1端、前記第2の電流源I2の負極及び前記コンパレータ(図4には図示なし)の第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第2のスイッチK2の第2端、前記第5の抵抗R5の第1端及び前記第2の電流検出手段202に電気的に接続され、前記第3のスイッチK3の第2端は、前記第1の電圧源V1の正極に電気的に接続され、前記第2の電流源I2の正極、前記第1の電圧源V1の負極及び前記第5の抵抗R5の第2端は、接地され、
前記第2の電流検出手段202は、前記検出電流を取得して前記検出電流を前記第5の抵抗R5の第1端に出力するためのものであり、
前記第2のスイッチK2、前記第3のスイッチK3がオフにされると、前記第2のコンデンサC2の第1端は、前記第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0045】
可能な一実施形態では、図4に示すように、前記第2の電圧発生モジュール40は、第6の抵抗R6と、第7の抵抗R7と、第2のエラーアンプEA2とを含みことができ、前記電圧調整モジュール40は、第8の抵抗R8と、第2のオペアンプAmp2と、第2のトランジスタM2とを含むことができ、
前記第2のエラーアンプEA2は、そのプラス入力端が前記第6の抵抗R6の第2端、前記第7の抵抗R7の第1端に電気的に接続され、マイナス入力端が基準電圧Vrefを受け、出力端が前記第2のトランジスタM2のゲートに電気的に接続され、前記第2のトランジスタM2は、そのドレインが電源電圧vddを受け、ソースが前記第8の抵抗R8の第1端に電気的に接続され、
前記第2のオペアンプAmp2は、そのマイナス入力端が前記入力電圧Vinを受け、プラス入力端が前記第7の抵抗R7の第2端とともに接地され、出力端が前記第8の抵抗R8の第2端及び前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記調整後の第2の比較電圧を前記第2のコンパレータの第2の入力端に出力する。
【0046】
一例では、図4に示すように、第2の検出手段202は、電圧出力モジュール10の電流(例えば、インダクタンス電流の立下りエッジであり得る)をサンプリングして検出電流を取得して、第5の抵抗R5の第1端に入力し、第2の電流源I2の電流をスロープ補償電流として第2のコンデンサC2の第1端に入力することができる。
【0047】
入力電圧Vinがジャンプすると、例えば、Vin1からVin2に変化すると、入力電圧Vinの変化量は、
【数10】
によって表すことができる。この場合、制御信号発生モジュール50から発生する制御信号(PWM信号)のデューティ比は、DからDに変化する。
【0048】
Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数11】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数12】
によって表れる。ここで、Vramp(Vramp1、Vramp2を含む)は、第2のコンデンサC2の両端の電圧差を示すことができ、Vsense(Vsense1、Vsense2を含む)は、第5の抵抗R5の両端の電圧差を示す。入力電圧VinがVin1からVin2に変化する場合、コンパレータの第1の入力端の電圧変化量ΔVsumは、
【数13】
(ここで、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)である。
【0049】
図4に示すように、本開示の実施例では、電圧調整モジュール40は、第2の電圧発生モジュール30に電気的に接続されて、第2の電圧発生モジュール30から出力される第2の比較電圧を補償する。
【0050】
Vin=Vin1の場合、コンパレータの第2の入力端の入力電圧は、
【数14】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、コンパレータの第2の入力端の入力電圧は、
【数15】
によって表すことができる。ここで、gm2は、第2のオペアンプAmp2の相互コンダクタンスを示し、Vthは、第2のトランジスタM2の閾値電圧を示し、Vea_out1、Vea_out2は、第1のエラーアンプEA1の2回の出力を示し、R8は、第8の抵抗R8の抵抗値を示す。したがって、第2の入力端の入力電圧変化量は、
【数16】
、すなわち、
【数17】
となるように得られる。
【0051】
本開示の実施例では、適切な第1のオペアンプAmp2及び第8の抵抗R8を選択して、
【数18】
を満たすことができる。このような設定により、本開示の実施例では、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端、第2の入力端の両端の電圧変化を同期させ、入力電圧Vinに応じて変化する制御信号(PWM信号のデューティ比はVinの変化に合わせて変化する)を発生させることができるため、出力電圧Voutのジッターを低減できる。
【0052】
なお、本開示では、第2の検出手段202の具体的な実施形態について限定されないため、当業者は、関連技術を参照して電圧出力モジュール10の電流(インダクタンスの電流)の検出を図ることができる。
【0053】
以上、電圧調整モジュール40が第2の電圧発生モジュール30に電気的に接続されて第2の比較電圧を補償調整することを例として説明したが、以下で、電圧調整モジュール40が第1の電圧発生モジュール20に電気的に接続される場合を例示的に説明する。
【0054】
図5は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0055】
可能な一実施形態では、図5に示すように、前記第1の電圧発生モジュール20は、第9の抵抗R9と、第3のコンデンサC3と、第4のスイッチK4と、第3の電流源I3と、第3の電流検出手段203とを含むことができ、前記電圧調整モジュール40は、第3のオペアンプAmp3を含むことができ、
前記第3のコンデンサC3の第1端は、前記第4のスイッチK4の第1端、前記第3の電流源I3の正極及び前記コンパレータ(図5には図示なし)の第1の入力端に電気的に接続され、
前記第3の電流検出手段203は、前記電圧出力モジュール10、前記第9の抵抗R9の第1端、前記第3のコンデンサC3の第2端及び前記第4のスイッチK4の第2端に電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第9の抵抗R9の第1端に出力し、
前記第3のオペアンプAmp3は、そのプラス入力端が前記入力電圧Vinを入力し、マイナス入力端が前記第9の抵抗R9の第2端とともに接地され、
前記第4のスイッチK4がオフにされると、前記第3のコンデンサC3の第1端は、前記調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0056】
可能な一実施形態では、図5に示すように、前記第2の電圧発生モジュール30は、第3のエラーアンプEA3と、第10の抵抗R10と、第11の抵抗R11とを含むことができ、
前記第10の抵抗R10は、その第1端が前記出力電圧Voutを入力し、第2端が前記第11の抵抗R11の第1端、前記第3のエラーアンプEA3器のプラス入力端に電気的に接続され、前記第3のエラーアンプEA3のマイナス入力端は、基準電圧Vrefを入力するためのものであり、前記第11の抵抗R11の第2端は、接地され、前記第3のエラーアンプEA3の出力端は、前記コンパレータの第2の入力端に電気的に接続され、前記第2の比較電圧を前記コンパレータの第2の入力端に出力する。
【0057】
一例では、第3の検出手段203によって電圧出力モジュール10の検出電流(例えば、インダクタンス電流の立ち上がりエッジである)を取得し、第3の電流源I3の電流をスロープ補償電流として第3のコンデンサC3の第1端に入力することができる。
【0058】
入力電圧サンプリング補償が導入されていないとき(すなわち、電圧調整モジュール40に入っていないとき)、入力電圧Vinがジャンプすると、例えば、Vin1からVin2に変化すると、入力電圧の変化量は、
【数19】
によって表すことができる。この場合、制御信号発生モジュール50によって出力される制御信号のデューティ比は、DからDに変化する。
【0059】
Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数20】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数21】
によって表すことができる。ここで、Vramp(Vramp1、Vramp2を含む)は、第3のコンデンサC3の両端の電圧差を示すことができ、Vsense(Vsense1、Vsense2を含む)は、第9の抵抗R9の両端の電圧差を示すことができる。入力電圧VinがVin1からVin2に変化する場合、第1の入力端の電圧変化量
【数22】
(ここで、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)である。
【0060】
したがって、制御信号発生モジュール50が迅速に応答できるようにするためには、入力電圧VinがVin1からVin2に変化すると、それに応じて、第2の電圧発生モジュール30によって出力される第2の比較電圧がVsum1からVsum2に変化する必要がある。
【0061】
図5に示すように、電圧調整モジュール40が導入され、かつ第9の抵抗R9の第1端に電気的に接続される場合、電圧調整モジュール40は、入力電圧Vinをサンプリングした後、第9の抵抗R9の第1端の電圧を補償することができる。
【0062】
一例では、Vin=Vin1の場合、コンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数23】
又は
【数24】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、コンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数25】
又は
【数26】
によって表すことができる。ここで、gm3は、第3のオペアンプAmp3の相互コンダクタンスを示し、R9は、第9の抵抗R9の抵抗値を示し、Isense1は、入力電圧がVin1である場合の検出電流を示し、Isense2は、入力電圧がVin2である場合の検出電流を示し、Irampは、第4の電流源I3の電流値を示す。
【0063】
本開示の実施例では、Vsum2=Vsum1となるように適切な第3のオペアンプAmp3及び第9の抵抗R9を選択することにより、第2の電圧発生モジュール30によって出力される第2の比較電圧がVinの変化に伴って変化しないことが確保される。すなわち、Vsum2=Vsum1の場合、
【数27】

すなわち
【数28】
(ここで、ΔVin=Vin2-Vin1、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)となる。
【0064】
このような設定により、本開示の実施例では、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端、第2の入力端の両端の電圧変化を同期させ、入力電圧Vinに応じて変化する制御信号(PWM信号のデューティ比はVinの変化に合わせて変化する)を発生させることができるため、出力電圧Voutのジッターを低減できる。
【0065】
なお、本開示では、第3の検出手段203の具体的な実施形態について限定されないため、当業者は、関連技術を参照して電圧出力モジュール10の電流(インダクタンスの電流)の検出を図ることができる。
【0066】
上記の電圧調整装置は、ピーク電流サンプリングシーンに適用できる。以下、谷電流サンプリングシーンを例示的に説明する。
【0067】
図6は、本開示の一実施形態に係る電圧調整装置の模式図を示す。
【0068】
可能な一実施形態では、図6に示すように、前記第1の電圧発生モジュール20は、第12の抵抗R12と、第4のコンデンサC4と、第5のスイッチK5と、第6のスイッチK6と、第4の電流源I4と、第2の電圧源V2と、第4の電流検出手段204とを含むことができ、前記電圧調整モジュール40は、第4のオペアンプAmp4を含むことができ、
前記第4のコンデンサC4は、その第1端が前記第5のスイッチK5の第1端、前記第6のスイッチK6の第1端、前記第4の電流源I4の負極及び前記コンパレータ(図6には図示なし)の第1の入力端に電気的に接続され、第2端が前記第12の抵抗R12の第1端、前記第4のオペアンプAmp4の出力端、前記第5のスイッチK5の第2端及び前記第4の電流検出手段204に電気的に接続され、前記第4の電流検出手段204は、さらに前記電圧出力モジュール10に電気的に接続され、前記検出電流を取得して前記第12の抵抗R12の第1端に出力し、
前記第6のスイッチK6の第2端は、前記第2の電圧源V2の正極に電気的に接続され、前記第2の電圧源V2の負極、前記第4の電流源I4の正極、前記第12の抵抗R12の第2端、前記第4のオペアンプAmp4のマイナス入力端は、接地され、前記第4のオペアンプAmp4のプラス入力端は、前記入力電圧Vinを受け、
前記第5のスイッチK5、前記第6のスイッチK6をオフにすると、前記第4のコンデンサC4の第1端は、調整後の第1の比較電圧を前記コンパレータの第1の入力端に出力する。
【0069】
一例では、第4の検出手段204は、電圧出力モジュール10の電流(例えば、インダクタンス電流の立下りエッジ)をサンプリングして、検出電流を取得し、第4の電流源の電流をスロープ補償電流として第4のコンデンサC4の第1端に入力することができる。
【0070】
一例では、入力電圧サンプリング補償が導入されていないとき(電圧調整モジュール40が導入されていないとき)、入力電圧Vinがジャンプすると、例えば、Vin1からVin2に変化すると、入力電圧Vinの変化量は、
【数29】
によって表すことができる。この場合、制御信号発生モジュール50によって出力される制御信号のデューティ比は、DからDに変化する。Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数30】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数31】
によって表すことができる。ここで、Vramp(Vramp1、Vramp2を含む)は、第4のコンデンサC4の両端の電圧差を示し、Vsense(Vsense1、Vsense2を含む)は、第12の抵抗R12の両端の電圧差を示す。入力電圧VinがVin1からVin2に変化する場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の電圧変化量は、
【数32】
(ここで、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)によって表すことができる。
【0071】
一例では、電圧調整モジュール40が導入されている場合、図6に示すように、電圧調整モジュール40は、入力電圧Vinをサンプリングし、第1の電圧発生モジュール20の第1の比較電圧を調整することができる。
【0072】
一例では、Vin=Vin1の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数33】
又は
【数34】
によって表すことができる。Vin=Vin2の場合、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端の入力電圧は、
【数35】
又は
【数36】
によって表すことができる。ここで、gm4は、第4のオペアンプ40の相互コンダクタンスを示し、R12は、第12の抵抗の抵抗値を示し、Isense1は、入力電圧がVin1である場合の検出電流を示し、Isense2は、入力電圧がVin2である場合の検出電流を示し、Irampは、第4の電流源I4の電流値を示す。
【0073】
一例では、Vsum2=Vsum1となるように適切な第4のオペアンプAmp4及び第12の抵抗R12を選択することにより、
【数37】
となる。
【数38】
(ここで、ΔVin=Vin2-Vin1、ΔVramp=Vramp2-Vramp1、ΔVsense=Vsense2-Vsense1)を満たすことができれば、本開示の実施例では、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端、第2の入力端の両端の電圧変化を同期させ、入力電圧Vinに応じて変化する制御信号(PWM信号のデューティ比はVinの変化に合わせて変化する)を発生させることができるため、出力電圧Voutのジッターを低減できる。
【0074】
なお、本開示では、第4の検出手段204の具体的な実施形態について限定されないため、当業者は、関連技術を参照して電圧出力モジュール10の電流(インダクタンスの電流)の検出を図ることができる。
【0075】
図7は、本開示の実施形態に係る電圧調整装置の効果模式図を示す。
【0076】
図7に示すように、グラフAは、入力電圧Vinが±500mV/10μSのレートでジャンプすることを示し、グラフBは、本開示に係る発明による出力電圧Voutを示し、グラフCは、関連技術による出力電圧Voutを示す。このように、グラフCに示す関連技術では、出力電圧のジッターは少なくとも25mVであるのに対して、本開示に係る発明(グラフB)による出力電圧のジッターは2mV未満であることが分かる。
【0077】
本開示の実施例では、制御信号発生モジュール50のコンパレータの第1の入力端、第2の入力端の両端の電圧変化を同期させ、入力電圧Vinに応じて変化する制御信号(PWM信号のデューティ比はVinの変化に合わせて変化する)を発生させることができるため、出力電圧Voutのジッターを低減できる。
【0078】
以上は、本開示の具体的な実施形態に過ぎず、本開示の保護範囲を限定するものではなく、当業者が本開示に記載の技術的範囲内で容易に想到し得るあらゆる変更又は置換は、いずれも本開示の保護範囲内に包含されるべきである。したがって、本開示の保護範囲は、以下の特許請求の範囲に基づくべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7