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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】ブレークダウンイオン源放電防止装置
(51)【国際特許分類】
   H01J 27/08 20060101AFI20240513BHJP
   H01J 37/08 20060101ALI20240513BHJP
【FI】
H01J27/08
H01J37/08
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022570368
(86)(22)【出願日】2021-05-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-06-21
(86)【国際出願番号】 CN2021094603
(87)【国際公開番号】W WO2021233334
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-12-19
(31)【優先権主張番号】202010441767.3
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519453825
【氏名又は名称】江蘇魯▲もん▼儀器股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】JIANGSU LEUVEN INSTRUMENTS CO. LTD
【住所又は居所原語表記】Liaohe West Road 8, Pizhou Economic Development Zone Xuzhou, Jiangsu 221300, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 瑶瑶
(72)【発明者】
【氏名】胡 冬冬
(72)【発明者】
【氏名】張 軍
(72)【発明者】
【氏名】李 娜
(72)【発明者】
【氏名】劉 海洋
(72)【発明者】
【氏名】程 実然
(72)【発明者】
【氏名】郭 頌
(72)【発明者】
【氏名】許 開東
【審査官】後藤 慎平
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第210223933(CN,U)
【文献】特開2018-041685(JP,A)
【文献】特表2001-506401(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01J 27/00-27/26
H01J 3/00-3/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
イオン源チャンバが室外に形成され、前記イオン源チャンバとともに放電部材を収納する領域を画定する放電室を含み、
前記放電部材はRFコイルと、下部導電性接続部と、上部導電性接続部と、を含み、
前記RFコイルは前記放電室外に形成され、前記RFコイルはコイルベースに固定され、
前記下部導電性接続部の一端は下部接続板によって前記RFコイルの末端に接続され、前記下部導電性接続部の他端は下部RFポストに接続され、前記下部RFポストは前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定され、
前記上部導電性接続部の一端は上部接続板によって前記RFコイルの先端に接続され、前記上部導電性接続部の他端は上部RFポストに接続され、前記上部RFポストは前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定されるブレークダウンイオン源放電防止装置であって、
前記RFコイルを支持することに用いられ、前記コイルベースの周方向に設けられるコイルサポートであって、前記コイルベースは前記イオン源チャンバの底部の内壁に係着され、前記RFコイルは前記コイルサポートに挿通され、前記上部導電性接続部は前記RFコイルの外部から前記RFコイルと前記コイルベースを順次迂回し、前記コイルベースの底部から前記放電室の底部まで伸びるコイルサポートと、
前記上部導電性接続部を固定することに用いられ、前記上部導電性接続部に形成され、前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定される上部絶縁固定ブロックと、をさらに含むことを特徴とするブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項2】
前記下部導電性接続部に形成され、前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定される下部絶縁固定ブロックをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項3】
前記下部導電性接続部は前記RFコイルの外部から、前記RFコイルと前記コイルベースを順次迂回し、前記コイルベースの底部から前記放電室の底部まで伸びることを特徴とする請求項2に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項4】
前記上部接続板は水平に設けられ、前記上部接続板には前記上部導電性接続部を取り付けるためのネジ孔が設けられていることを特徴とする請求項3に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項5】
前記上部導電性接続部は垂直部と前記垂直部に接続される水平部とを含むL字形ものであり、前記垂直部は前記RFコイルと前記コイルベースの外部に位置することを特徴とする請求項3に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項6】
前記コイルベースは前記イオン源チャンバの軸方向に移動可能であり、前記垂直部に移動溝が開口され、前記移動溝内に上部導電性移動部材が取り付けられ、前記上部導電性移動部材は前記上部接続板に接続されることを特徴とする請求項5に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項7】
前記上部導電性移動部材は上部接続板に接続される一端が凸状構造であることを特徴とする請求項6に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項8】
前記イオン源チャンバの外側の底部に固定され、油圧ロッドが前記イオン源チャンバに挿通され、前記コイルベースに固定される油圧シリンダをさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【請求項9】
前記放電室の底部の角取り部の半径が15mm以上であることを特徴とする請求項1に記載のブレークダウンイオン源放電防止装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は機械加工設備の分野に属し、特にブレークダウンイオン源放電防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
イオン源装置は中性原子や分子をイオン化し、そこからイオンビーム電流を引き出す装置であり、イオンビーム電流はその軌跡の制御が正確で、イオン化効率が高く、ビーム電流の均一性が良く、エネルギーの調節範囲が広く、反応ガスと互換性があるなどの利点により、イオンビームエッチングに広く応用され、その性能の優劣はイオン注入の効果に対して極めて重要な影響を与える。RFイオン源装置の動作原理は、RF電源を利用してガスをイオン化し、放電チャンバ内にプラズマを形成し、多孔質ゲートが加速電場を生成し、この加速電場によりイオンが引き出され加速された後、中和器により中和されてプラズマビームが形成されることである。KRIが生成したRFイオン源装置内では、上部RFポスト8とRFコイル3とはそれぞれ長尺の銅板を用いて電気的に接続され、下部RFポスト9とRFコイル3は短尺の銅板4を用いて電気的に接続される。銅板が薄く、固定されていないため、放電室1の下に長尺の銅板と短尺の銅板が自然に垂れ下がってしまうため(図1参照)、放電室と銅板との距離が制御できず、両者の距離が近いと、長期間の電場の影響で放電室が破壊され、製造コストが高くなることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は放電チャンバのブレークダウンを防止するためのブレークダウンイオン源放電防止装置を提供することを目的とする。上記目的を実現するために、本発明は下記技術的解決手段を採用している。
【課題を解決するための手段】
【0004】
イオン源チャンバが室外に外嵌され、前記イオン源チャンバとともに放電部材を収納する領域を画定する放電室を含み、
前記放電部材はRFコイルと、下部導電性接続部と、上部導電性接続部と、を含み、
前記RFコイルは前記放電室外に外嵌され、前記RFコイルはコイルベースに固定され、
前記下部導電性接続部の一端は下部接続板によって前記RFコイルの末端に接続され、前記下部導電性接続部の他端は下部RFポストに接続され、前記下部RFポストは前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定され、
前記上部導電性接続部の一端は上部接続板によって前記RFコイルの先端に接続され、前記上部導電性接続部の他端は上部RFポストに接続され、前記上部RFポストは前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定されるブレークダウンイオン源放電防止装置であって、
前記RFコイルを支持することに用いられ、前記コイルベースの周方向に設けられるコイルサポートであって、前記コイルベースは前記イオン源チャンバの底部の内壁に係着され、前記RFコイルは前記コイルサポートに挿通され、前記上部導電性接続部は前記RFコイルの外部から前記RFコイルと前記コイルベースを順次迂回し、前記コイルベースの底部から前記放電室の底部まで伸びるコイルサポートと、
前記上部導電性接続部を固定することに用いられ、前記上部導電性接続部に外嵌され、前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定される上部絶縁固定ブロックと、をさらに含む。
【0005】
好ましくは、前記下部導電性接続部に外嵌され、前記イオン源チャンバの底部の内壁に固定される下部絶縁固定ブロックをさらに含む。
【0006】
好ましくは、前記下部導電性接続部は前記RFコイルの外部から、前記RFコイルと前記コイルベースを順次迂回し、前記コイルベースの底部から前記放電室の底部まで伸びる。
【0007】
好ましくは、前記上部接続板は水平に設けられ、前記上部接続板には前記上部導電性接続部を取り付けるためのネジ孔が設けられている。
【0008】
好ましくは、前記上部導電性接続部は垂直部と前記垂直部に接続される水平部とを含むL字形のものであり、前記垂直部は前記RFコイルと前記コイルベースの外部に位置する。
【0009】
好ましくは、前記コイルベースは前記イオン源チャンバの軸方向に移動可能であり、前記垂直部に移動溝が開口され、前記移動溝内に上部導電性移動部材が取り付けられ、前記上部導電性移動部材は前記上部接続板に接続される。
【0010】
好ましくは、前記上部導電性移動部材は上部接続板に接続される一端が凸状構造である。
【0011】
好ましくは、前記イオン源チャンバの外側の底部に固定され、油圧ロッドが前記イオン源チャンバに挿通され、前記コイルベースに固定される油圧シリンダをさらに含む。
【0012】
好ましくは、前記放電室の底部の角取り部の半径が15mm以上である。
【発明の効果】
【0013】
従来技術に比べて、本発明の利点は以下のとおりである。
(1)上部絶縁固定ブロックによって上部導電性接続部がイオン源チャンバの底部に固定され、下部絶縁固定ブロックによって下部導電性接続部がイオン源チャンバの底部に固定されることによって、上部導電性接続部と下部導電性接続部との垂下を回避し、これらの放電室の底部との間の距離を大きくする。
(2)上部導電性接続部及び下部導電性接続部がいずれもRFコイルの外側から取り付けられるので、RFコイルの内側から取り付けられる場合よりも、上部導電性接続部と放電室底部との距離、下部導電性接続部と放電室底部との距離を大きくする。
(3)放電室底部の角取り部の半径を大きくすることによって、放電室と上部導電性接続部との距離L、放電室と下部導電性接続部との距離Lを効果的に大きくする。
(4)RF性能をデバッグする際には、油圧シリンダの作用によって、RFコイルが油圧シリンダにしたがって、放電室の軸方向に移動し、上部導電性移動部材は上部接続板により駆動されて、上部導電性接続部の垂直部の溝内をスライドし、下導電性移動部材は下部接続板により駆動されて、下部導電性接続部の垂直部の溝内をスライドし、これによって、RFコイルとGridユニットとの距離を効果的に調整し、テーブルを着脱するときに手動で調整することによる欠陥を回避する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は従来技術のイオン源放電装置の断面図である。
図2】本発明の一実施例のブレークダウンイオン源放電防止装置におけるイオン源チャンバ及び放電部材の斜視図である。
図3図2の断面図である。
図4図2のさらなる斜視図である。
図5】(a)~(b)は図1の上部移動接続部材の斜視図である。
図6】(a)は本発明の一実施例における上部導電性移動部材の垂直部との接続端の横断面図であり、(b)~(c)は本発明の他の実施例の上部導電性移動部材の横断面図である。
図7】(a)は本発明の一実施例における垂直部の導電性移動部材との接続端の横断面図であり、(b)は本発明の他の実施例における垂直部の横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、概略図を参照して本発明をさらに詳細に説明し、本発明の好適な実施例は記載されるが、当業者にとって明らかなように、本発明の有利な効果を達成したままここで説明される本発明を修正できると理解すべきである。このため、以下の説明は当業者にとって公知のものとして理解すべきであり、本発明を限定するものではない。
【0016】
本実施例では、従来技術(図1参照)に基づいて、以下の対策を取って上部導電性接続部4と放電室1の底部との距離、下部導電性接続部5と放電室1の底部との距離を大きくし、具体的には、1)コイルベース11の構造を最適化させる。2)上部絶縁固定ブロック12、下部絶縁固定ブロック13を増設する。3)また、上部導電性接続部4、下部導電性接続部5を取付形態を変える。4)放電室1の底部の角取り部の半径を大きくする。
【0017】
図2~4に示すように、ブレークダウンイオン源放電防止装置は、放電室1と、イオン源チャンバ2と、放電部材と、コイルサポート10と、上部絶縁固定ブロック12と、下部絶縁固定ブロック13と、を含む。
【0018】
放電室1外にイオン源チャンバ2が外嵌され、放電室1はイオン源チャンバ2とともに放電部材を収納する領域を画定する。放電室1の底部の角取り部の半径が15mm以上である。
【0019】
放電部材はRFコイル3と、下部導電性接続部5と、上部導電性接続部4と、を含み、RFコイル3は放電室1外に外嵌され、RFコイル3はコイルベース11に固定される。
【0020】
コイルサポート10は、RFコイル3を支持することに用いられ、コイルサポート10はコイルベース11の周方向に設けられ、コイルベース11はイオン源チャンバ2の底部の内壁に係着され、RFコイル3はコイルサポート10に挿通される。本実施例では、コイルベース11はイオン源チャンバ2に移動可能に接続され、即ち、コイルベース11はイオン源チャンバ2の軸方向に移動可能であり、これによって、RFコイル3とGridユニット16との距離が調整される。本実施例以外の実施例では、RFコイル3とGridユニット16との距離が必要ではない場合、コイルベース11はイオン源チャンバ2の底部の内壁に係着又は固定されてもよい。RFコイル3の他の部位の導電を回避するために、前記コイルベース11及びコイルサポート10の材質はセラミックス、石英などの絶縁材質を選択すべきである。
【0021】
下部導電性接続部5の一端は下部接続板7によってRFコイル3の末端に接続され、下部導電性接続部5の他端は下部RFポスト9に接続され、下部RFポスト9はイオン源チャンバ2の底部の内壁に固定される。下部導電性接続部5はRFコイル3の外部から、RFコイル3とコイルベース11を順次迂回し、コイルベース11の底部から放電室1の底部まで伸びる。本実施例では、下部導電性接続部5と下部接続板7はネジ方式で接続され、下部接続板7とRFコイル3の末端は溶接方式で接続される。
【0022】
上部導電性接続部4の一端は上部接続板6によってRFコイル3の先端に接続され、上部導電性接続部4の他端は上部RFポスト8に接続され、上部RFポスト8はイオン源チャンバ2の底部の内壁に固定される。上部導電性接続部4はRFコイル3の外部から、RFコイル3とコイルベース11を順次迂回し、コイルベース11の底部から放電室1の底部まで伸びる。本実施例では、上部導電性接続部4と上部接続板6はネジ方式で接続され、上部接続板6とRFコイル3の先端は溶接方式で接続される。
【0023】
上部絶縁固定ブロック12は、上部導電性接続部4を固定することに用いられ、上部絶縁固定ブロック12は上部導電性接続部4に外嵌され、イオン源チャンバ2の底部の内壁に固定される。
【0024】
下部絶縁固定ブロック13は、下部導電性接続部5を固定することに用いられ、下部絶縁固定ブロック13は下部導電性接続部5に外嵌され、イオン源チャンバ2の底部の内壁に固定される。
【0025】
好ましくは、上部接続板6は水平に設けられ、上部接続板6には上部導電性接続部4を取り付けるためのネジ孔が設けられている。下部接続板7は水平に設けられ、下部接続板7には下部導電性接続部5を取り付けるためのネジ孔が設けられている。上部接続板6及び下部接続板7のいずれも非導電性である。
【0026】
従来技術では、RF性能をデバッグする際には、RFコイル3を移動し、上部RFポスト8及び下部RFポスト9の座標を一定にし、RFコイル3の位置座標を変える必要があるので、RFコイル3と上部RFポスト8を接続するための長尺の銅板(上部導電性接続部4に相当)、RFコイル3と下部RFポスト9を接続するための短尺の銅板(下部導電性接続部5に相当)の長さを変える必要があるが、長尺の銅板と短尺の銅板が限られるので、RFコイル3と上部RFポスト8、下部RFポスト9とを接続する際には、銅板の長さを手動で変更しなければならず、操作が面倒になる。
【0027】
本実施例では、油圧シリンダ15を増設することによって、上部導電性接続部4及び下部導電性接続部5の長さを調整可能にし、RFコイル3とGridユニット16との距離を自在に調整することを図る。具体的な手段は以下のとおりである。
【0028】
図5(a)~(b)に示すように、上部導電性接続部4は垂直部42と垂直部42に接続される水平部41とを含むL字形とされ、垂直部42はRFコイル3とコイルベース11の外部に位置する。本実施例では、コイルベース11はイオン源チャンバ2に可動に接続され、即ち、コイルベース11はイオン源チャンバ2の軸方向に移動可能であり、これによって、RFコイル3とGridユニット16との距離が調整される。即ち、コイルベース11はイオン源チャンバ2の軸方向に移動可能であり、垂直部42には移動溝が開口され、移動溝内に上部導電性移動部材14が取り付けられ、上部導電性移動部材14は上部接続板6に接続される。図6に示すように、イオン源チャンバ2の底部に油圧シリンダ15が増設され、油圧シリンダ15はイオン源チャンバ2の外側の底部に固定され、油圧シリンダ15の油圧ロッドはイオン源チャンバ2に挿通され、コイルベース11に固定される。
【0029】
RF性能をデバッグする際には、油圧シリンダ15の作用により、RFコイル3は油圧シリンダ15にしたがって放電室1の軸方向に移動し、上部導電性移動部材14は上部接続板6によって駆動されて、上部導電性接続部4の垂直部42の溝内をスライドし、下部導電性移動部材は下部接続板7によって駆動されて、下部導電性接続部5の垂直部42の溝内をスライドし、これによって、RFコイル3とGridユニット16との距離を効果的に調整し、テーブルを着脱するときに手動で調整することによる欠陥を回避する。
【0030】
本実施例では、油圧シリンダ15は2つ設けられ、しかも、対称的に設けられる。
【0031】
図6(a)に示すように、本実施例では、上部導電性移動部材14は上部接続板6に接続される一端が凸状構造であり、即ち、接続凸起141であり、上部導電性接続部4は凸状リブ構造であり、図7(a)に示すように、上部導電性移動部材14と上部導電性接続部4との接触面積を効果的に増大し、接触不良という問題を回避することができ、図6(b)に示すように、本実施例以外の実施例では、上部導電性移動部材14の横断面が円状のキースロットであり、上部導電性接続部4の横断面が円状溝である場合、図7(b)に示すように、相対摺動を可能とし、接触性を良好なものとする。本実施例以外の実施例では、上部導電性移動部材14の横断面図は図6(c)に示される。
【0032】
上記は本発明の好適実施例に過ぎず、本発明を何ら限定するものではない。当業者であれば、本発明の技術的解決手段を逸脱しない範囲内で、本発明で開示された技術的解決手段及び技術内容について行う任意の形態の等同置換や修正などの変化は全て本発明の技術的解決手段に属する内容であり、本発明の特許範囲に属する。
【符号の説明】
【0033】
1 放電室
2 イオン源チャンバ
3 RFコイル
4 上部導電性接続部
41 水平部
42 垂直部
5 下部導電性接続部
6 上部接続板
7 下部接続板
8 上部RFポスト
9 下部RFポスト
10 コイルサポート
11 コイルベース
12 上部絶縁固定ブロック
13 下部絶縁固定ブロック
14 上部導電性移動部材
141 接続凸起
15 油圧シリンダ
16 Gridユニット
図1
図2
図3
図4
図5(a)】
図5(b)】
図6(a)】
図6(b)】
図6(c)】
図7(a)】
図7(b)】