(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】スプレー可能な香料製品のための包装
(51)【国際特許分類】
B65D 85/00 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
B65D85/00 A
(21)【出願番号】P 2022577685
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(86)【国際出願番号】 US2021037523
(87)【国際公開番号】W WO2021257635
(87)【国際公開日】2021-12-23
【審査請求日】2022-12-27
(32)【優先日】2020-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513161449
【氏名又は名称】イーエルシー マネージメント エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビュゾー、エルヴェ、ジョルジュ
(72)【発明者】
【氏名】タラハノ ノヤ、レミス
【審査官】杉田 剛謙
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-104409(JP,A)
【文献】登録実用新案第3203931(JP,U)
【文献】登録実用新案第3219281(JP,U)
【文献】韓国登録実用新案第20-0473230(KR,Y1)
【文献】中国特許出願公開第1757523(CN,A)
【文献】中国実用新案第206926956(CN,U)
【文献】登録実用新案第3201685(JP,U)
【文献】意匠登録第1700633(JP,S)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/36
B65D 83/00
B65D 85/00
B42D 15/02
F24F 8/50
A45D 34/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一次パッケージと二次パッケージと
が組み合わされたカートンであって、
前記一次パッケージが、スプレー可能なアルコールベースの香料を包含し、
前記二次パッケージが、前記一次パッケージを収容し、
表面にベース図形を持
つ紙ベース
と、該表面上に重ね印刷された、前記香料の噴霧によって透明になるハイドロクロミックインク層又は該表面上に重ねられた、前記香料の噴霧によって透明になるハイドロクロミックフィルムとを有する、
カートン。
【請求項2】
前記1つ以上の紙ベースの表面が、少なくとも390g/m
2の坪量を有し、30秒未満で1mLの水滴を完全に吸収することができる、請求項1に記載の
カートン。
【請求項3】
前記1つ以上の紙ベースの表面が、少なくとも8%の多孔性及び0.900mmの最小厚さを有する、請求項2に記載の
カートン。
【請求項4】
前記一次パッケージが、容器及びスプレーポンプを備える、請求項1に記載の
カートン。
【請求項5】
方法であって、
請求項1に記載の一次パッケージと二次パッケージと
が組み合わされたカートンを提供するステップと、
前記二次パッケージを開放するステップと、
前記一次パッケージを取り外すステップと、
ベース図形及びハイドロクロミックインクで印刷された任意の表面を、第1の位置から第2の位置に移動させるステップと、
前記印刷された表面上に製品をスプレーするステップと、を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、香料製品のための包装の分野にある。より具体的には、本発明は、スプレー可能なアルコールベースの香料製品のための一次及び二次包装に関する。
【背景技術】
【0002】
製品と直接接触する包装の層は、一次包装と呼ばれる。例えば、スプレー可能な香料製品の場合、一次包装は、通常、ガラス瓶と、プラスチック部品及び金属部品を備える機械的スプレーポンプと、を備える。このタイプの製品では、紙ベースの構成要素は、一般に一次包装には使用されない。
【0003】
対照的に、二次包装は、一次包装を取り囲み保護する包装の層である。消費財市場では、ほとんどの二次包装は、板紙カートン、段ボール挿入物、装飾及び充填のためのティッシュペーパー、並びに包装紙など、紙ベースの構造の何らかの形態である。紙ベースの二次包装の多くの機能の中には、物理的保護(すなわち、衝撃、振動及び温度から)、バリア保護(すなわち、埃及び光から)、情報表示(すなわち、どのように使用し、処分するか)、マーケティング及びブランド化(すなわち、ブランドメッセージを伝えるために図形を使用する)、セキュリティ(すなわち、不正開封防止及び偽造防止特徴)がある。通常、これらの機能の全ては、二次包装が開放されると、又はその直後に使い果たされる。実際、消費者が製品を購入し、それを使用する準備ができたとき、消費者は通常、二次包装の全て又は大部分を廃棄する。例えば、製品がスプレーポンプ付きのガラス瓶中の香料である場合、消費者は通常、板紙カートン、任意の段ボール挿入物、任意のティッシュペーパー又は包装紙などを廃棄する。これは、ほとんどの紙ベースの二次包装が、パッケージが開放された後に有用性を有さないためである。
【0004】
板紙は、比較的厚い(通常0.30mmを超える)紙ベースの材料であり、剛性であるが、破断又は断裂することなく折り畳むこともできる。単位面積当たりの板紙の質量である坪量は、1平方メートル当たりのグラム数(grams per square meter、g/m2)で表される。国際標準化機構(International Organization for Standardization、ISO)は、板紙を250g/m2を超える坪量を有する紙として定義している。板紙のシートの厚さ(又はキャリパ)が(一般に直接測定によって)既知である場合、材料の密度は、坪量をキャリパで割ったものとして計算することができる。更に、所与の板紙の密度は、材料の多孔性及び吸収性の直接的な指標であり、より低い密度は、一般に、より大きい多孔性及び吸収性を示す。多孔性及び吸収性は、香料などのスプレー可能な化粧品のための二次包装を設計する場合、一般的には問題ではない。しかしながら、それらは本発明において重要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の主な目的は、スプレー可能なアルコールベースの香料製品のための一次及び二次包装を提供することである。
【0006】
本発明の別の目的は、消費者に明確で重要な用途を提案するために、アルコールベースの香料製品がスプレーされるように設計された二次包装を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、一次パッケージ内のアルコールベースの香料製品と、本明細書で定義される吸収性、坪量、多孔性、及び厚さを有し、かつリビールインクで印刷された少なくとも1つの表面を含む二次パッケージとの組み合わせによって満たされる。かかる表面は、アルコールベースの液体製品の一部を迅速に吸収し、その後、製品の揮発性成分を、制御された様式でゆっくりと放出することができる。かかる表面にアルコールベースの液体製品をスプレーすると、リビールインクが見えるようになり、アルコールベースの液体製品が表面からゆっくりと拡散する。このようにして、少なくとも1つの表面は、持続的な視覚及び嗅覚経験を同時に提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】
図1Aは、一次包装と二次包装との組み合わせの第1の実施形態を描写し、二次パッケージは、ベース図形が印刷され、ハイドロクロミックインクで重ね印刷された表面を有する。
【
図1B】
図1Bは、ハイドロクロミックインクを透明にするアルコールベースの液体製品が表面にスプレーされた後、隠された図形が明らかになった
図1Aの二次包装を描写する。
【
図2A】
図2Aは、本発明による一次包装と二次包装の組み合わせの第2の実施形態を描写する。
【
図2B】
図2Bは、ベース図形が印刷され、ハイドロクロミックインクで重ね印刷された
図2Aの二次包装の一部分を描写する。
【
図2C】
図2Cは、ハイドロクロミックインクを透明にするアルコールベースの液体製品が表面にスプレーされた後、隠された図形が明らかになった
図2Bの二次包装を描写する。
【
図3A】
図3Aは、一次包装と二次包装との組み合わせの第3の実施形態を描写し、二次パッケージはノートカードを含む。
【
図3B】
図3Bは、ベース図形が印刷され、ハイドロクロミックインクで重ね印刷された表面を有する
図3Aのノートカードを描写する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述したように、消費財市場では、ほとんどの二次包装は、板紙カートン、段ボール挿入物、装飾及び充填のためのティッシュペーパー、並びに包装紙など、紙ベースの構造の何らかの形態である。本発明は、アルコールベースの製品を迅速に吸収し、次いでその揮発性化合物をゆっくりと放出するその能力に基づいて選択される二次包装の少なくとも一部分を必要とする。使用時、二次包装のこの部分は、表面上に香料をスプレーすることなどによって、アルコールベースの製品によって湿潤される。実際的な制限として、二次包装の少なくとも1つの部分は、製品が表面上に溜まったり、又は表面から垂れ落ちたりしないように、アルコールベースの製品をほぼ即座に完全に吸収することができるべきである。これに関して、1mlの水滴が材料の表面内に完全に吸収されるのにかかる時間を測定することによって、潜在的に有用な材料をスクリーニングした。水滴は、材料の表面に別様に流れる可能性のある水が表面上に溜まっていなければ、完全に材料内に吸収される。使用時、典型的な香料スプレーポンプの単回用量は、1mLよりもはるかに少なく(すなわち、約0.07mL~約0.2mL)、1滴よりもはるかに広い面積にわたって広がる。それにもかかわらず、潜在的に有用な材料には、30秒未満で1mLの水滴を完全に吸収することができるものが含まれると判断した。
【0010】
当然ながら、これらの材料が周囲環境内に芳香をいかに迅速に放出するかも重要である。そこで、香料ディフューザに期待される、(スプレーした芳香が処理面に溜まったり、流れたりしないような)素早い液体の吸収と、ゆっくりとした安定した放出とのバランスを求めた。多くの紙ベースの材料は、液体を素早く吸収するが、その後放出が速すぎて良好なディフューザとして作用しない。これを以下の表に明示する。以下の表の第1の項目は、普通の20#ボンドプリンタ用紙であり、次の3つは板紙である。プリンタ用紙は1mLの水滴を非常に迅速に吸収したが、芳香もまた迅速に劣化した。より高い坪量(490g/m2及び630g/m2)を有する2つの板紙は、最も良好に機能したが、坪量390g/m2の板紙は、最小限にしか良好に機能しなかった。
【0011】
【0012】
別の重要な因子は、材料の多孔性である。多孔性は、吸収された液体にアクセス可能な空の空間である材料の体積の割合である。体積が液体によって充填され得ない場合、それは多孔性にカウントされない。一般に、多孔性が低すぎる場合、板紙は、本明細書に記載の用途に有用なほど速く液体を吸収しないことがある。少なくとも8%の多孔性を有する板紙が、本発明において有用であることに着目した。一方、比較的薄い紙は、多孔性にかかわらず、比較的に液体をほとんど吸収しない。したがって、本発明では、二次包装の少なくとも一部分の最小厚さは約0.900mmである。
【0013】
紙ベースの材料の吸収性は、一般に、任意の表面処理によっても影響を受ける。例えば、紙ベースの包装の表面は、特に吸収性を低下させるように処理されることがある。明らかに、この表面処理、及び包装の吸収性が不十分になるような、若しくはその表面からの揮発を防止するような任意の他のタイプの表面処理は、本発明では回避されるべきである。例えば、光沢フィルムコーティングは、本発明で使用される板紙のその部分では回避するべきである。
【0014】
ハイドロクロミックインクは、極性官能基を有する染料の分子を含む。水などの極性溶媒がハイドロクロミックインクと接触すると、染料の分子が溶解し、分散し、したがってインクの不透明度が低下する。インクが薄膜として表面に適用された場合、極性溶媒との接触により、それは透明になる。ハイドロクロミックインクの用途の1つは、図形画像の上に薄い膜を印刷することである。乾燥すると、ハイドロクロミックフィルムは不透明になり、下にある図形又はベース図形が不明瞭になる。これは、ベース図形を完全に覆うのに十分な大きさのハイドロクロミックインクの連続膜を重ね印刷することによって、又はベース図形を不明瞭にするが完全には覆わないパターンで1つ以上のハイドロクロミックインクを印刷することによって達成され得る。紙ベースの包装上への1つ以上のハイドロクロミックインクの印刷は、シルクスクリーン法によって行われてもよい。あるいは、ハイドロクロミックフィルムのシートを図形画像上に重ねてもよい。これらのシートは市販されており、二次包装の表面などの表面に適用する透明な粘着性の裏材を有する。乾燥すると、シートは不透明になり、ベース図形を隠す。水又はアルコールベースの液体で濡らすと、シートは透明になり、ベース図形が現れる。ベース図形が描写し得るものに制限はない。ハイドロクロミックフィルムを透明にするために水が一般に使用されるが、アルコール又は香料などのアルコールベースの液体も使用することができる。
【0015】
本発明は、一次パッケージと二次パッケージとの組み合わせを含み、一次パッケージはスプレー可能なアルコールベースの香水を含み、二次パッケージは一次パッケージを収容し、上で定義した吸収性、坪量、多孔性及び厚さを有し、1つ以上のハイドロクロミックインクで重ね印刷された、又はハイドロクロミックフィルムで重ねられたベース図形画像を持つ、1つ以上の表面を有する。この例を、
図1~
図3に示す。
【0016】
図1A及び
図1Bは、本発明による一次包装と二次包装の組み合わせの第1の実施形態を描写する。この場合、一次パッケージが、ガラス又はプラスチックボトルなどの容器(2)と、スプレーポンプ(2a)とを備える一方で、二次パッケージは紙ベースのカートン(1)である。
図1Aを参照すると、カートン(1)は、底部(1a)を備える。カートンの底部は、香料などのアルコールベースの液体製品(3)を包含する容器(2)を収容するように適合されている。カートンは、ベース図形が印刷され、次にハイドロクロミックインクの薄膜が重ね印刷されるか又は薄膜によって別様に覆われた少なくとも1つの表面を備える。この実施形態では、印刷された表面は、リビングヒンジ(1d)に沿って折り畳まれ、動かされない限り直立位置のままである蓋(1c)の下面(1b)である。
図1Aでは、ハイドロクロミックインク(1e)は乾燥しており、したがって不透明であり、この場合は白色である。ハイドロクロミックインクの膜は、
図1Aに破線で示されている。
【0017】
図1Bでは、アルコールベースの液体製品(3)の容器(2)は、カートン(1)の底部(1a)から取り外されている。スプレーポンプ(2a)は、アルコールベースの液体製品をエアロゾル化したミストの形態で分配することができる。印刷された表面(1b)に、アルコールベースの液体製品をスプレーした後。製品は、ハイドロクロミックフィルムを透明にし、隠れたベース図形(1f)を明らかにする。したがって、印刷された表面(1b)は、独特の視覚的経験を提供する。更に、印刷された表面は、それが周囲環境に曝露されたままである限り、アロマディフューザとして作用し、ゆっくりであるが着実に香料を空気中に放出する。揮発性香料成分が印刷された表面(1b)から蒸発するにつれて、視覚効果及び嗅覚効果は同時に減少する。ハイドロクロミックフィルムが不透明状態に戻ると、芳香も効果的に消失する。このプロセスは、香料の容器の寿命の間繰り返されてもよい。
【0018】
図2A、
図2B及び
図2Cは、本発明による一次包装と二次包装の組み合わせの第2の実施形態を描写する。ここで再び、一次パッケージが、ガラス又はプラスチックボトルなどの容器(12)と、スプレーポンプ(12a)とを備える一方で、二次パッケージは紙ベースのカートン(11)である。カートン(11)は、アルコールベースの液体製品(13)の容器(12)を収容するように適合された底部(11a)を備える。カートンはまた、引き離し可能な蓋(11c)を備える。
図2Bを参照すると、蓋の内部は、示されるように、リビングヒンジに沿って平坦位置から直立位置に折り畳むことができる、1つ以上の表面(11b)を備えてもよい。各表面(11b)には、ベース図形が印刷され、次にハイドロクロミックインクの薄膜が重ね印刷されるか又は薄膜によって別様に覆われている。
図2Bでは、ハイドロクロミックインク(11e)は乾燥しており、したがって不透明であり、この場合は白色である。ハイドロクロミックインクの膜は、
図2Bに破線で示されている。容器(12)は、アルコールベースの液体製品(13)をエアロゾル化したミストの形態で各印刷された表面(11c)上に分配するためのスプレーポンプ(12a)を備えている。これは
図2Cに示されている。印刷された表面(11b)にアルコールベースの液体製品(13)がスプレーされた後、ハイドロクロミックフィルムは透明になり、隠されたベース図形(11f)を明らかにする。したがって、印刷された表面(11b)は、独特の視覚的経験を提供する。更に、印刷された表面は、それらが周囲環境に曝露されたままである限り、アロマディフューザとして作用し、ゆっくりであるが着実に香料を空気中に放出する。揮発性香料成分が印刷された表面(11b)から蒸発するにつれて、視覚効果及び嗅覚効果は同時に減少する。ハイドロクロミックフィルムが不透明状態に戻ると、芳香も効果的に消失する。このプロセスは、香料の容器の寿命の間繰り返されてもよい。
【0019】
図3A及び
図3Bは、本発明による一次包装と二次包装の組み合わせの第3の実施形態を描写する。ここで、紙ベースのカートン(21)は、アルコールベースの液体製品(23)の容器(22)を収容するように適合された底部(21a)を備える。カートンはまた、引き離し可能な蓋(21c)を備える。カートンの内側には、蓋が取り外されたときにのみアクセス可能な1つ以上の引き離されたノートカード(21b)がある。
図3Bを参照すると、各ノートカードは、ベース図形が印刷され、次にハイドロクロミックインクの薄膜が重ね印刷されるか又は薄膜によって別様に覆われた1つ以上の表面(21d)を備える。
図3Bの上部では、ハイドロクロミックインク(21e)は乾燥しており、したがって不透明であり、この場合は白色である。ハイドロクロミックインクの膜は、
図3Bに破線で示されている。容器(22)は、アルコールベースの液体製品(23)をエアロゾル化したミストの形態で各印刷された表面(21d)上に分配するためのスプレーポンプ(22a)を備えている。
図3Bの下半分は、印刷された表面にアルコールベースの液体製品がスプレーされた後のノートカードを描写する。製品は、ハイドロクロミックフィルムを透明にし、隠れたベース図形(21f)、この場合は文字列を明らかにする。したがって、印刷された表面は、独特の視覚的経験を提供する。更に、印刷された表面は、それらが周囲環境に曝露されたままである限り、アロマディフューザとして作用し、ゆっくりであるが着実に香料を空気中に放出する。揮発性香料成分が印刷された表面から蒸発するにつれて、視覚効果及び嗅覚効果は同時に減少する。ハイドロクロミックフィルムが不透明状態に戻ると、芳香も効果的に消失する。このプロセスは、香料(23)の容器(22)の寿命の間繰り返されてもよい。
【0020】
当然ながら、二次包装の複数の表面に様々な図形画像を提供し、ハイドロクロミックインクで重ね印刷することができる。
【0021】
使用時、消費者は二次パッケージを開放し、一次パッケージ(アルコールベースの香料製品の容器)を取り外す。消費者は、ベース図形及びハイドロクロミックインクで印刷された任意の表面を、製品で濡らすために第1の位置から第2の位置に移動させる。次いで、消費者は、印刷された表面上に製品をスプレーする。印刷された表面のサイズに応じて、これは、製品の1~10回以上の用量の形態をとることができる。
【0022】
本明細書に記載された実施形態は、別の方法では直ちに廃棄されることになる紙ベースの二次包装の2つの新しい用途を呈している。香料製品をスプレーすると、本発明の二次包装は、時間と共に制御されるように芳香を放出するアロマディフューザになり、隠れた図形を明らかにする。図形及び芳香は同時に消え、図形が消えることで、周囲環境の香りがもはや検出できなくなり、印刷された表面に香料をスプレーすることができるようになったことをユーザに警告する。これにより、香料製品に興味がわき、楽しみが増大する。