(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】パルセータ及びクリーニング機器
(51)【国際特許分類】
D06F 17/10 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
D06F17/10 A
(21)【出願番号】P 2023006787
(22)【出願日】2023-01-19
【審査請求日】2023-01-19
(31)【優先権主張番号】202220538558.5
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210240136.4
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210237822.6
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202220537717.X
(32)【優先日】2022-03-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】523022619
【氏名又は名称】広東善思科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲鄒▼▲劍▼虹
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼宏
(72)【発明者】
【氏名】▲楊▼曾▲崢▼
(72)【発明者】
【氏名】王▲贊▼▲揚▼
【審査官】石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】実公昭38-014260(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B08B 3/00-3/14
D06F 1/00-51/02
D06F 58/00-60/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルセータであって、
前記パルセータには、入口を有する回転翼盤と、前記回転翼盤に設けられた羽根とを備え、
前記回転翼盤に、外部流体が回転翼盤内に流入
するための入口が設けられ、
前記羽根が前記回転翼盤の内部と連通し、側面に前記回転翼盤内の流体を流出させるための出口が設けられ、
前記回転翼盤内の流体が前記入口から前記出口の方向に沿って吸引力を受ける場合に、
前記羽根から流出する流体が前記パルセータを回転させることができ
、
各前記流路は、互いに分離された第1サブ流路と第2サブ流路に分割され、前記羽根の互いに反対方向を向く2つの側面に前記出口が設けられ、
前記パルセータは、前記回転翼盤内に設けられ、前記流路に対応するバルブをさらに備え、
前記バルブは、前記羽根の一方の側面の前記出口から流出する流体が前記パルセータを正回転できるように、前記第1サブ流路と前記入口とを選択的に連通させ、かつ、前記羽根の他方の側面の前記出口から流出する流体が前記パルセータを逆回転できるように、前記バルブは前記第2サブ流路と前記入口とを選択的に連通させることを特徴とする、パルセータ。
【請求項2】
前記羽根は複数あり、前記複数の羽根が前記入口の中心の周り均等に分布し、各前記羽根に前記出口が一個設けられ、各前記出口の中心は前記入口の中心からの距離が同じであり、或いは、
前記羽根は、複数あり、複数の羽根が前記入口の中心の周りに均等に分布し、各前記羽根に複数の前記出口が設けられ、各前記羽根上の前記出口は任意の他の前記羽根上の少なくとも1つの前記出口とともに前記入口の中心としての円の同一円周に位置することができることを特徴とする、請求項1に記載のパルセータ。
【請求項3】
前記回転翼盤は、第1面と、第2面と、側面とを備え、前記第1面及び前記第2面は互いに反対方向に設け、前記回転翼盤の側面は前記第1面及び前記第2面に連接され、前記入口が前記第1面に穿設され、前記羽根が前記第2面に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のパルセータ。
【請求項4】
複数な前記羽根を備え、前記回転翼盤内に複数のガイド部材が設けられ、各前記ガイド部材は1つの前記羽根に対応し、各前記ガイド部材と対応の前記羽根により1つの流路を形成し、各前記流路の一端は前記入口に連通し、他端に前記出口が設けられることを特徴とする、請求項1に記載のパルセータ。
【請求項5】
前記回転翼盤は、互いに結合されている第1盤体と、第2盤体とを備え、前記入口は前記第1盤体を貫通し、前記ガイド部材が前記第1盤体の前記第2盤体に近い側に設けられ、前記入口を取り囲み、前記羽根は前記第2盤体に設けられ、前記第2盤体の前記第1盤体から離れる側から突出することを特徴とする、請求項4に記載のパルセータ。
【請求項6】
クリーニング機器であって、
収容空間を設けている洗濯用容器と、請求項1~
5のいずれか一項に記載のパルセータとを備え、
前記パルセータを前記収容空間内に設けていることを特徴とする、クリーニング機器。
【請求項7】
前記クリーニング機器には、流体流入組立体と、流体吸引組立体とをさらに備え、
前記流体流入組立体を前記洗濯用容器に取り付けられ、前記パルセータを介して外部と前記収容空間に連通され、
前記流体吸引組立体は前記洗濯用容器に連結され、前記収容空間内の流体を吸引し、外部流体が前記流体流入組立体を経由して前記パルセータに入って、前記パルセータを回転駆動させることを特徴とする、請求項
6に記載のクリーニング機器。
【請求項8】
前記洗濯用容器は、互いに反対方向を向く第1端と第2端を備え、前記流体流入組立体は前記第1端に設けられ、前記流体吸引組立体は前記第2端に設けられ、前記第1端に設けた前記流体流入組立体の位置は、前記第2端に設けた前記流体吸引組立体の位置と対向することを特徴とする、請求項
7に記載のクリーニング機器。
【請求項9】
前記流体吸引組立体は、
前記収容空間の外に設けられた吸引ユニットと、前記収容空間の外に設ける動力ユニットと、吸引管路とを備え、
前記動力ユニットは前記吸引ユニットに接続され、前記吸引ユニットに動力を供給し、
かつ、前記吸引ユニットと前記収容空間を連通するために、前記吸引管路により前記洗濯用容器の第2端を挿通することを特徴とする、請求項
7に記載のクリーニング機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、洗濯技術分野に関し、特に、パルセータ及びクリーニング機器に関する。
【背景技術】
【0002】
人間の生活の質に対する要求はますます高まるにつれ、クリーニング機器で衣類又は靴を洗浄することは、新しい生活様式になりつつある。関連の技術において、洗濯機又は靴洗濯機は、パルセータと、パルセータに設けられた攪拌翼とを備えるのが一般的である。動作時、洗濯機又は靴洗濯機は、駆動装置によって発生された機械的エネルギーでパルセータを回転させて、衣類又は靴をきれいに洗浄する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術により、構造全体の振動が大きくなるだけでなく、機械的エネルギーによってパルセータを回転させるため、パルセータの回転が激しくなりすぎることで、衣類又は靴に大きな摩擦が生じ、衣類又は靴を損傷しやすくなっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本出願の実施形態は、洗濯過程中に被洗物への損傷を避けることができるパルセータ及びクリーニング機器を提供する。
【0005】
本出願の実施形態で提供されるパルセータは、入口を有する回転翼盤と、前記回転翼盤に設けられた羽根とを備え、前記入口は外部流体が前記回転翼盤内に流入するための入口が設けられ、前記羽根は前記回転翼盤の内部と連通し、側面に前記回転翼盤内の流体を流出させるために出口が設けられ、前記回転翼盤内の流体が前記入口から前記出口の方向に沿って吸引力を受ける場合に、羽根から流出する流体が前記パルセータを回転させることができる。
【0006】
いくつかの実施形態において、前記羽根は複数あり、前記複数の羽根が前記入口の中心の周り均等に分布し、各前記羽根に前記出口が一個設けられ、各前記出口の中心は前記入口の中心からの距離が同じである。或いは、前記羽根は複数あり、複数な前期羽根が前記入口の中心の周りに均等に分布し、各前記羽根に複数な前記出口が設けられ、各前記羽根上の前記出口は、任意の1つの他の前記羽根上の少なくとも1つ前記出口とともに前記入口の中心としての円の同一円周に位置することができる。
【0007】
いくつかの実施形態において、前記回転翼盤は、第1面と、第2面と、側面とを備え、前記第1面と前記第2面は互いに反対方向に設け、前記回転翼盤の側面を前記第1面と前記第2面に連接され、前記入口が前記第1面に穿設され、前記羽根が前記第2面に設けられる。
【0008】
いくつかの実施形態において、複数な前記羽根を備え、前記回転翼盤内に複数のガイド部材が設けられ、各前記ガイド部材は1つの前記羽根に対応し、各前記ガイド部材と対応の前記羽根により1つの流路を形成し、各前記流路の一端は前記入口に連通し、他端に前記出口が設けられる。
【0009】
いくつかの実施形態において、各前記流路は、互いに分離された第1サブ流路と第2サブ流路に分割され、前記羽根の互いに反対方向を向く2つの側面に前記出口が設けられ、前記パルセータは、前記回転翼盤内に設けられ、前記流路に対応するバルブをさらに備え、前記羽根の一方の側面の前記出口から流出する流体が前記パルセータを正回転できるように、前記バルブは前記第1サブ流路と前記入口とを選択的に連通させ、かつ、前記羽根の他方の側面の前記出口から流出する流体が前記パルセータを逆回転できるように、前記第2サブ流路と前記入口とを選択的に連通させる。
【0010】
いくつかの実施形態において、前記回転翼盤は、互いに結合されている第1盤体と、第2盤体とを備え、前記入口は前記第1盤体を貫通し、前記ガイド部材が前記第1盤体の前記第2盤体に近い側に設けられ、前記入口を囲み、前記羽根は前記第2盤体に設けられ、前記第2盤体の前記第1盤体から離れる側から突出する。
【0011】
本出願の実施形態で提供されるクリーニング機器は、洗濯用容器と、上記実施形態のいずれか1つに記載のパルセータとを備え、前記洗濯用容器に収容空間を設け、前記パルセータを前記収容空間内に設置する。
【0012】
いくつかの実施形態において、前記クリーニング機器は、流体流入組立体と、流体吸引組立体とをさらに備え、前記流体流入組立体を前記洗濯用容器に取り付けられ、前記パルセータを介して外部と前記収容空間に連通され、前記流体吸引組立体は前記洗濯用容器に連結され、前記収容空間内の流体を吸引し、外部流体が前記流体流入組立体を経由して前記パルセータに入って、前記パルセータを回転駆動させる。
【0013】
いくつかの実施形態において、前記洗濯用容器は、互いに反対方向を向く第1端と第2端を備え、前記流体流入組立体は前記第1端に設けられ、前記流体吸引組立体は前記第2端に設けられ、前記第1端に設ける前記流体流入組立体の位置は、前記第2端に設けた前記流体吸引組立体の位置と対向する。
【0014】
いくつかの実施形態において、前記流体吸引組立体は、前記収容空間の外に設ける吸引ユニットと、前記収容空間の外に設ける動力ユニットと、吸引管路とを備え、前記流体吸引組立体は前記吸引ユニットに接続され、前記吸引ユニットに動力を供給する。前記吸引ユニットと前記収容空間を連通するために、前記吸引管路により前記洗濯用容器の第2端を挿通する。
【発明の効果】
【0015】
本出願に係るパルセータ及びクリーニング機器には、パルセータは、流体の流れの推進作用によって回転し、洗濯用容器内の洗浄液を攪拌するにより乱流を形成し、かつ、洗濯用容器内に入った流体を清浄用液体にと衝突して気泡を発生させ、乱流と気泡を介してしみを剥がさせることで、洗浄効果を高める。従来のモーターで回転駆動するパルセータと比較して、被洗物に接触する時に発生する摩擦力がより小さいため、被洗物への損傷を避けることができる。
【0016】
本出願の実施形態の追加の態様及び利点は、以下の描写に部分的に示され、一部が以下の描写から明らかになるか、本出願の実施形態を実施することによって理解される。
【0017】
本出願の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を参照しつつ実施形態の説明から明らかになり、容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の組立て状態の平面図である。
【
図2】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の立体分解図である。
【
図3】本出願のいくつかの実施形態に係るパルセータの立体分解図である。
【
図4】本出願のいくつかの実施形態に係るパルセータ組立て状態の立体図である。
【
図5】本出願のいくつかの実施形態に係るパルセータの流路及びバルブの概略構成図である。
【
図6】本出願のいくつかの実施形態に係るパルセータの流路及びバルブの概略構成図である。
【
図7】本出願のいくつかの実施形態に係るパルセータの立体断面図である。
【
図8】本出願のいくつかの実施形態に係る吸引管路の立体図である。
【
図9】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の概略構成図である。
【
図10】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の概略構成図である。
【
図11】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の概略構成図である。
【
図12】本出願のいくつかの実施形態に係るクリーニング機器の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。前記実施形態の例示は図面に示されており、そのうち、同じ又は類似する符号は、あくまで同じ又は類似する構成要素或いは同じ又は類似する機能を有する構成要素を示す。以下に添付する図面を参照して描写した実施形態は例示であり、本発明を解釈することだけに使われており、本発明に対する限定と理解してはいけない。
【0020】
図1を参照すると、本出願の実施形態には、衣類又は靴を洗浄するためのクリーニング機器100を提供する。
図2及び
図3を合わせて参照すると、本出願の実施形態には、1種類のパルセータ20を提供する。パルセータ20は、本出願の実施形態のクリーニング機器100に使用し得る。例えば
図1の概略的に示されているクリーニング機器100
に使用し得る。パルセータ20は、クリーニング機器100の洗浄能力を向上させるため、洗濯機、靴用洗濯機などの他の実施形態のクリーニング機器100にも使用されることもできる。
【0021】
図2及び
図3を参照すると、本出願の実施形態のパルセータ20は、回転翼盤22と、回転翼盤22に設ける羽根23とを備える。外部流体が回転翼盤22内に入るのを可能にするために、回転翼盤22に入口221を設ける。羽根23は、回転翼盤22の内部と連通し、回転翼盤22内の流体を流出させるため、羽根23の側面231に出口211を設け、回転翼盤22内の流体が入口221から出口211の方向に沿って吸引力を受ける場合、羽根23から流出する流体がパルセータ20を回転させることができる。
【0022】
図1と結合して参照すると、クリーニング機器100は、洗濯用容器10を備え、クリーニング機器100が被洗物を洗浄する時、洗濯用容器10内に清浄用液体を貯めている。清浄用液体には粉末洗剤、液体洗剤などの洗濯用洗剤が溶解している。パルセータ20内の流体は、羽根23の側面231の出口211から洗濯用容器10に入れ、パルセータ20の回転に伴い、羽根23は洗濯用容器10内の洗浄液を攪拌して乱流を形成し、乱流によりしみを液体に溶解して、被洗物から分離させることが容易なり、洗浄効果の増強、洗浄時間の短縮ができる。パルセータ20から洗濯用容器10内に入った流体は、洗濯用容器10内の洗浄液と衝突して気泡を発生させ、気泡が被洗物の接触により破裂し、振動を発生させ、被洗物を傷つけずにしみを剥がし、洗浄効果を高めることができる。
【0023】
ここで、被洗物としては、衣類、靴、布、タオルなどが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
従来のクリーニング機器100は、主にパルセータ20と被洗物との間の摩擦力によってしみを分離させる。本出願の実施形態のパルセータ20は、流体の流れの推進作用によって回転して、洗濯用容器10内の洗浄液を攪拌することにより乱流を形成し、洗濯用容器10内に入った流体は洗浄液と衝突して気泡を発生させ、乱流と気泡を介してしみを剥がさせることで、洗浄効果を高める。従来のモーターで回転駆動するパルセータ20と比較して、本出願のパルセータ20と被洗物に接触する時に発生する摩擦力がより小さいため、被洗物への損傷を避けることができる。
【0025】
図4を参照すると、いくつかの実施形態において、パルセータ20は、回転翼盤22と、回転翼盤22に設けられた羽根23とを備える。羽根23が回転翼盤22とともに回転する過程で、乱流を形成するため洗濯用容器10内の液体を回転させる。従来のパルセータ洗濯機内の液体が乱流として流れるではなくので、流れている液体が被洗物に接触した時、被洗物の表面に安定な飽和層が形成されることでしみを被洗物から分離しにくい。乱流が被洗物に接触した時、被洗物の表面に安定した飽和層が形成されず、しみが乱流で液体に溶け込んで、被洗物から容易に分離させることにより、洗浄効果を高め、洗浄時間を短縮することができる。
【0026】
図5を参照すると、いくつかの実施形態において、羽根23は、回転翼盤22の周面221に設けられる。例えば羽根23の根元は、回転翼盤22の周面221に連結される。
図1を参照すると、このような、回転翼盤22及び羽根23の位置が洗濯用容器10の底壁16に近がついて、パルセータ20が回転過程で被洗物と容易に接触しないことで、パルセータ20と被洗物との間の摩擦による被洗物の損傷を防ぐことができる。
【0027】
以下、添付の図面を参照しつつパルセータ20をさらに説明する。
【0028】
図1及び
図2を参照すると、いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は、流体吸引組立体40を備える。流体吸引組立体40は、洗濯用容器10に連結され、洗濯用容器10の収容空間11内の流体を吸引するために用いられる。洗濯用容器10から吸引される流体の流量は、出口211から洗濯用容器10に流入する流体の流量よりも多いため、洗濯用容器10の収容空間11は負圧を形成する。負圧の作用下で、パルセータ20内の流体が収容空間11に吸い込まれ、流体が収容空間11に吸い込まれることでパルセータ20を駆動回転させる。
【0029】
図2及び
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、羽根23は複数あり、羽根23の回転時に洗濯用容器10内の洗浄液を攪拌して乱流を形成できるように複数の羽根23の形状が渦巻き状を呈する。収容空間11内に液体を貯める状態下で、流体が高速回転するパルセータ20を経由して収容空間11に入った時、流体は収容空間11内の液体に衝突して、大量の気泡を発生させ、気泡が被洗物に接触すると破裂して振動を発生させ、その振動により被洗物のしみを剥がす。したがって、従来のモーター駆動式パルセータとは異なり、本出願の実施形態のパルセータ20は、泡水及び乱流を形成することによって被洗物のしみを剥がすため、洗浄効果を高めることができ、被洗物への摩擦が大きくなるのを避けることで、被洗物への損傷を防ぐことができる。
【0030】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、複数の羽根23が入口221を中心として均等に分布している。そうなれば、羽根23が回転するときのパワーバランスに有利であり、パルセータ20の回転を安定させ、回転時のパルセータ20の揺動又は振動の程度を低減し得る。
【0031】
複数の羽根23の形状は、渦巻状にも選択し得る。
【0032】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、各羽根23に出口211が設けられ、各出口211の中心と入口221の中心との距離が同じである。そのうち、各出口211の中心と入口221の中心との距離は同じであり、すなわち、各出口211は、入口221の中心を中心とする同心円上に同じ位置にする。流体が出口211から収容空間11に吸い込まれる過程で、パルセータ20の回転に動力を与え、各流出口211の中心と入口221の中心との間の距離は同じであるため、各出口211の位置は、パルセータ20の回転に提供する力のモーメントは同じであるため、羽根23が回転するときのパワーバランスに有利であり、パルセータ20の回転を安定させ、回転時のパルセータ20の揺動又は振動の程度を低減することができる。
【0033】
いくつかの実施形態において、各羽根23に出口211が複数設けられることによって、洗濯用容器10に流入する流体の量を増加させ、かつ、流体により提供させるパルセータ20の回転の動力を増加させる。各羽根23の出口211は、他の羽根23の少なくとも1つの出口211とを、入口221の中心を中心とする同心円の円周上に位置することができる。従って、異なる羽根23間において出口211でパルセータ20の回転に提供する力のモーメントが釣り合うことができ、パルセータ20の安定した回転を確保することができる。
【0034】
一実施形態において、製造上の便利性と考えて、同じ羽根23上の各出口211のサイズは同じである。羽根23の半径方向に沿って均一な動力を与えるために、同じ羽根23上の隣り合う2つの出口211間の距離は同じである。
【0035】
さらに別の実施形態において、同じ羽根23に、出口211のサイズは、入口221の中心に近い一端から入口221の中心から離れた他端まで徐々に増加する。すなわち、羽根23の外側に近ければ近いほど、出口211のサイズが大きくなり、羽根23の内側に近ければ近いほど出口211のサイズが小さくなる。そうなれば、羽根23の外側の出口211がパルセータ20の回転に提供するモーメントはより大きく、パルセータ20を回転させるための主動力である。羽根23の内側近くの出口211から流出する流体は、主に、パルセータ20の安定した回転を確保し、羽根23が半径方向に沿って受ける力を安定させ、パルセータ20回転時の揺動又は振動の程度を低減するために用いられる。入口221の中心に近い一端から入口221の中心から離れた他端に向かって、隣り合う出口211間の距離は徐々に減少する。すなわち、羽根23の外側に近ければ近いほど、出口211の分布はより密であり、羽根23の内側に近ければ近いほど、出口211の分布はより疎であり、羽根23の外側に近い位置でより大きな動力を与え、パルセータ20の回転速度を上げることができる。
【0036】
いくつかの実施形態において、出口211の形状は、円形、矩形、三角形等であってもよいが、ここでは限定されない。一実施形態において、製造しやすく、羽根23の側面の面積利用率も向上させることができるため、出口211の形状は円形である。
【0037】
いくつかの実施形態において、複数の羽根23の数は、奇数であり、例えば複数の羽根23の数は3、5、7などであればよい、ここで一つ一つ列挙されない。奇数の羽根23は、回転過程中の共振を低減し、羽根23の回転の動的バランスを向上できる。
【0038】
いくつかの実施形態において、複数の羽根23の数は、偶数であり、かつ、複数の羽根23の形状は完全に一致せず、回転過程中の共振を低減し、羽根23の回転の動的バランスを向上するためである。例えば羽根23の数は、4個であり、羽根23のいずれか1つのサイズが他の3つの羽根23のサイズと異なっている。複数の羽根23の等価重心は、動バランスを確保するために入口221の中心に位置する。
【0039】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、回転翼盤22は、第1面225と、第2面226と、側面227とを、備える。第1面225と第2面226は互いに反対方向を向き、回転翼盤22の側面227は第1面225及び第2面226に連接され、入口221は第1面225に穿設され、羽根23が第2面226に設けられる。羽根23を入口221の近くに配置することができるため、羽根23は第2面226に設けられ、出口211でのモーメントに対応するモーメントアームがより短く、流体がパルセータ20により大きな動力を与える。
【0040】
一実施形態において、羽根23は、第2面226(すなわち、上面)の内に位置し、回転翼盤22の円周はパルセータ20全体の最外周であるため、水平方向に沿ったパルセータ20のサイズが小さくなり、出口211は、パルセータ20の回転中心、すなわち入口221の中心により近く、出口211でのモーメントに対応するモーメントアームは短くなり、流体がパルセータ20により大きな力を与えることができる。
【0041】
別の実施形態において、羽根23は、第2面226から部分的に突出し、すなわち、入口221の中心から離れた羽根23の末端から入口221の中心までの距離は、第2面226の半径よりも大きい。そうなれば、羽根23は、洗濯用容器10内の流体を回転させるによって発生する渦範囲がより大きく、洗浄範囲がより広くなることができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、羽根23の位置は第2面226に、パルセータ20の位置が洗濯用容器10の底壁16に近いため、羽根23の頂部の最高点と第2面226との間の距離は[2.0cm,4.0cm]の範囲内であり、パルセータ20の回転過程で羽根23が被洗物と容易に接触せず、パルセータ20と被洗物との間の摩擦による被洗物の損傷を防ぐことができる。
【0043】
図4を参照すると、いくつかの実施形態において、羽根23が流体を回転させる範囲を拡大し、より広い範囲の渦を発生させるため、羽根23の側面231は、第2面226から延びる。羽根23は、連接面233をさらに備え、第2面226と羽根23の側面231とを斜めに接続するために用いられ、連接面233は流線型の円弧面であり、流れ抵抗を減らし、パルセータ20の回転をよりスムーズにし、乱流を発生させることができる。
【0044】
図1及び
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、パルセータ20には収容空間11と連通する流路21が設けられ、外部流体は流路21を経由して収容空間11に入る。流体流入組立体30は流入管路32を備え、前記流入管路32は洗濯用容器10の第1端12を貫通し、流路21の入口と連通し、外部流体が流入管路32を経由して流路21に流入することができる。
【0045】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、回転翼盤22内に複数のガイド部材25が設けられ、各ガイド部材25は1つの羽根23に対応し、対応する羽根23を囲まれ1つの流路21を形成し、各流路21の一端は入口221と連通し、穿設された出口211を他端の羽根23に設けられる。流体は、入口221から流路21に入り、洗濯用容器10内の負圧の作用によって、出口211から収容空間11に入る。
【0046】
いくつかの実施形態において、ガイド部材25の形状は、羽根23に対応し、複数のガイド部材25は、羽根23に合わせて渦形状の流路21を形成するによって、パルセータ20内の流体にガイドの役割を果たし、パルセータ20から収容空間11に流入する流体が渦を形成しやすくなり、乱流が発生することができる。
【0047】
図5を参照すると、いくつかの実施形態において、各流路21は、互いに分離された第1サブ流路214と第2サブ流路215に分割され、羽根23の互いに反対方向を向く2つの側面に出口211が設けられる。パルセータ20は、回転翼盤22内に設けられ、流路21に対応するバルブ27をさらに備え、バルブ27は第1サブ流路214と入口221を選択的に連通することによって、羽根23の一方の側面の出口211から流出する流体がパルセータ20を正回転できるようにさせ、第2サブ流路215と入口221を選択的に連通ことによって、羽根23の他方の側面の出口211から流出する流体がパルセータ20を逆回転できるために用いられる。
【0048】
例えば
図5に示す実施形態において、羽根23は、互いに反対方向を向く第1側面2314と第2側面2315を備え、第1側面2314には第1出口2114が設けられ、第2側面2315には第2出口2115が設けられ、第1サブ流路214は第1出口2114及び入口221に連通され、第2サブ流路215は第2出口2115及び入口221に連通される。パルセータ20の反時計回り回転方向は正回転方向、時計回り回転方向が逆回転方向であると仮定する。バルブ27が右に回した時、第2サブ流路215内の流体が第2出口2115から洗濯用容器10の収容空間11に入ることを遮断することができ、同時に流体が第1サブ流路214を経由して第1出口2114から流出する経路を開いて、パルセータ20内の流体を第1出口2114から収容空間11に流入させることができ、第1出口2114にある流体は負圧の作用において収容空間11に「吸い」込まれ、パルセータ20を正回転させる。バルブ27が左に回した時、第1サブ流路214内の流体が第1出口2114から洗濯用容器10の収容空間11に入ることを遮断することができ、同時に流体が第2サブ流路215を経由して第2出口2115から流出する経路を開いて、パルセータ20内の流体を第2出口2115から収容空間11に流入させる。第2出口2115にある流体は、負圧の作用において収容空間11に「吸い」込まれ、パルセータ20を逆回転させる。
【0049】
他の実施形態において、パルセータ20の時計回り回転方向は、正回転方向、反時計回り回転方向が逆回転方向であると仮定することができるが、これに限定されない。
【0050】
図6を参照すると、いくつかの実施形態において、羽根23の互いに反対方向を向く2つの側面にはそれぞれ第1出口2114及び第2出口2115が設けられ、第1出口2114に第1バルブ271が設けられ、第2出口2115に第2バルブ272が設けられる。パルセータ20の反時計回り回転は正回転方向、時計回り回転が逆回転方向であると仮定する。第1バルブ271及び第2バルブ272がどちらも閉じている時、流体はパルセータ20から洗濯用容器10の収容空間11に入ることができず、この状態下で収容空間11内の流体を吸引して、パルセータ20内の流体が収容空間11に入る前に収容空間11を所定の負圧値に達させ、所定の負圧の作用においてパルセータ20を所定の回転速度で回転させ、パルセータ20の回転は収容空間11内の洗浄液を攪拌して乱流を形成することができる。第1バルブ271が開き、第2バルブ272が閉じている時、流体は第1出口2114から収容空間11に入って、パルセータ20を時計回りに回転させることができる。第1バルブ271が閉じ、第2バルブ272が開いた時、流体は第2出口2115から収容空間11に入って、パルセータ20を反時計回りに回転させることができる。
【0051】
第1バルブ271及び第2バルブ272の開閉方向は、ローリングドアの開閉方向と同様に垂直方向に並進させることができ、キャビネットドアの開閉方向と同様に、水平方向に沿って回転することもでき、これはここでは限定されない。
【0052】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、回転翼盤22は、互いに結合された第1盤体228と、第2盤体229とを備え、入口221は第1盤体228を貫通し、ガイド部材25が第1盤体228の第2盤体229に近い側に設けられ、入口221を取り囲み、羽根23は第2盤体229に設けられ、第2盤体229の第1盤体228から離れる側から突出する。製造の便利性に考え、羽根23及びガイド部材25は、それぞれ第1盤体228及び第2盤体229に設けられ、異なる形状の羽根23を備えた第1盤体228と第2盤体229を適合させることができ、より高い汎用性を有する。
【0053】
いくつかの実施形態において、第1盤体228及び第2盤体229は、溶接、接着などの着脱が不可能な結合方法で互いに結合される。いくつかの他の実施形態において、第1盤体228及び第2盤体229は、スナップ嵌め、ねじ接続などの着脱式結合方法で互いに結合され、これはここでは限定されない。
【0054】
図3を参照すると、いくつかの実施形態において、円形管路によりよく適合するために入口221の形状は円形である。
図7を参照すると、いくつかの実施形態において、一定の導流効果を発揮してパルセータ20内の流体が対応するガイド部材25の流路21に流入するように誘導するために、入口221の形状は巻き形状である。
【0055】
図7を参照すると、いくつかの実施形態において、ガイド部材25は、傾斜面251を備え、傾斜面251の低所は入口221に近がついて、傾斜面251の高所がガイド部材25の側壁に近がついて、傾斜面251は入口221が渦巻き形状を形成するように入口221を部分的に遮蔽し、入口221からパルセータ20に入る流体は傾斜面251のガイド作用において、対応する流路21に入る。
【0056】
図1を参照すると、本出願の実施形態は、洗濯用容器10と、パルセータ20とを備えたクリーニング機器100を提供する。洗濯用容器10は収容空間11を備え、パルセータ20は収容空間11内に設けられる。
【0057】
パルセータ20は、本出願の前述の実施形態のいずれか1つに記載のパルセータである。
【0058】
いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は、流体流入組立体30と、流体吸引組立体40とをさらに備える。流体流入組立体30は、洗濯用容器10に取り付けられ、パルセータ20を通じて外部と収容空間11を連通させる。流体吸引組立体40は、洗濯用容器10に接続され、収容空間11内の流体を吸引して、外部流体が流体流入組立体30を経由してパルセータ20に入ることで、パルセータ20を回転させるために用いられる。
【0059】
本出願に係るクリーニング機器100は、流体吸引組立体40を介して収容空間11内の流体を吸引し、収容空間11内に負圧を形成させ、負圧の作用において、外部流体は流体流入組立体30を経由してパルセータ20に流入できることによって、外部流体の流れによりパルセータ20を高速で回転させる。収容空間11内に液体を貯めている場合において、流体が高速回転の回転翼盤22を経由して収容空間11に入った時、流体は収容空間11内の液体に衝突して大量の気泡を発生させ、気泡が被洗物に接触すると破裂して振動を発生させ、その振動により被洗物上のしみを剥がすことができる。したがって、クリーニング機器100の洗濯用容器10は回転せず、クリーニング機器100は動作時に激しく揺れることがなく、激しい揺れによる被洗浄物の損傷を避ける。クリーニング機器100は、パルセータ20が回転する時、パルセータ20と被洗物との間の摩擦に依存せずにしみを落とし、大きな摩擦力による被洗物の損傷を避けることができる。
【0060】
図1~
図2を参照すると、いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は、蓋90をさらに備え、蓋90は洗濯用容器10の収容空間11の上部を閉鎖するためである。また、クリーニング機器100は、上筒部81と、下筒部82とをさらに備えることができる。上筒部81と下筒部82とを組み立て嵌合筒を形成して洗濯用容器10を外嵌して、洗濯用容器10を保護することができる。蓋90は、上筒部81と連結するによって、洗濯用容器10の収容空間11の上部を閉鎖する。
【0061】
いくつかの実施形態において、蓋90は、収容空間11に液体を注入するため、上筒部81から取り外すことができる。
【0062】
図1、
図9~
図12を参照すると、洗濯用容器10は、互いに反対方向を向く第1端12と第2端13を備え、流体流入組立体30は第1端12に設けられ、流体吸引組立体40は第2端13に設けられる。
図1に示すように、互いに反対方向を向く第1端12及び第2端13とは、具体的に第1端12が洗濯用容器10の中心線14より下の部分に位置し、第2端13が洗濯用容器10の中心線14より上の部分に位置することを意味し、洗濯用容器10の真上及び真下に限定されない。例えば洗濯用容器10は、頂壁15と、底壁16と、頂壁15と底壁16とを連接する側壁17とを備える。
図1に示される実施形態において、第1端12は、底壁16であり、流体流入組立体30は底壁16に設けられ、第2端13は頂壁15であり、流体吸引組立体40は頂壁15に設けられる。そうなれば、洗濯用容器10における流体の流路が簡単になり、流体の吸引効率が高くなれる。
図8に示す実施形態において、第1端12は、側壁17の底壁16に近い位置であり、流体流入組立体30は側壁17に設けられ、第2端13は頂壁15であり、流体吸引組立体40は頂壁15に設けられる。そうなれば、側壁17の位置から収容空間11に外部流体を導入することができるため、底壁16を地面に近づけることができ、クリーニング機器100の高さ方向のサイズを小さくすることができる。他の実施形態において、第2端13は、側壁17の頂壁15に近い位置であり得、流体吸引組立体40は側壁17に設けられて、クリーニング機器100は側壁17から収容空間11内の流体を導出できる。
【0063】
図1、
図11及び
図12を参照すると、いくつかの実施形態において、第1端12に設けられた流体流入組立体30の位置は、第2端13に設けられた流体吸引組立体40の位置と対向する。ここで、流体流入組立体30は、流体吸引組立体40の真向かいにあり、すなわち、流体流入組立体30の中心31と流体吸引組立体40の中心41とを結ぶ線は、洗濯用容器10の中心軸線18に平行である。そうなれば、流体が洗濯用容器10に流入・流出の過程におけるエネルギー損失を低減することができる。一実施形態において、第1端12は、底壁16にあり、第2端13は頂壁15にあり、流体流入組立体30は第1端12の中央部に設けられ、流体吸引組立体40も第2端13の中央部に設けられ、流体流入組立体30の中心と流体吸引組立体40の中心とを結ぶ線は、洗濯用容器10の中心軸線と重なることにより、流体が洗濯用容器10に出入りする過程におけるエネルギー損失をさらに低減させられる。他の実施形態において、流体流入組立体30の中心と流体吸引組立体40の中心を結ぶ線は、洗濯用容器10の中心軸線に平行で相互にずらしてもよいが、これはここでは限定されない。流体流入組立体30の中心と流体吸引組立体40の中心は、ずらしてもよいが、これはここでは限定されない。
【0064】
図1を参照すると、いくつかの実施形態において、流体流入組立体30は、バルブ(図示せず)をさらに備える。バルブは、流入管路32の中に設けられ、流入管路32に流れている流体の流量を調節するために用いられる。流体の流量を調節することによって、パルセータ20の回転速度を調整してパルセータ20の回転を制御して洗濯用容器10内の液体を動かして乱流を発生させる。
【0065】
いくつかの実施形態において、流体吸引組立体40が空気を吸引して所定の負圧を形成する前に、バルブは閉める状態であり、洗濯用容器10内の的負圧が所定値に達していない場合において、外部流体が洗濯用容器10内に流入することを防ぐことによって、洗濯用容器10内の所定値の負圧が形成されることに対して役立である。
【0066】
図1~
図12を参照すると、いくつかの実施形態において、流体吸引組立体40は、収容空間11の外に設けられた吸引ユニット42と、収容空間11の外に設けられた動力ユニット43と、吸引管路44とを備える。流体の種類に応じて、吸引ユニット42は吸引ポンプ、揚水ポンプなどであり得る。動力ユニット43は、モーターを備え、吸引ユニット42に接続され、吸引ユニット42に動力を与えるために用いられる。吸引管路44は、洗濯用容器10の第2端13を挿通し、吸引ユニット42と収容空間11とを連通するために用いられ、収容空間11内の流体が吸引ユニット42の作用において、吸引管路44に吸い込まれて、収容空間11内の流体を抜き取る。
【0067】
図1~
図12を参照すると、いくつかの実施形態において、吸引管路44は、蓋90に取り付けられ、収容空間11内に位置する。吸引ユニット42及び動力ユニット43は、蓋90の他側に取り付けられ、吸引管路44を蓋90に取り付ける側と互いに反対方向を向く。
【0068】
いくつかの実施形態において、吸引ユニット42が液体を便利も吸引できるために、
吸引管路44を収容空間11内の液体に没頭するように、吸引ユニット42は、収容空間11内の液体を吸引するための揚水ポンプであり、吸引管路44は収容空間11に延在し、洗濯用容器10の頂壁15から一定の高さがある。
【0069】
図8を参照すると、いくつかの実施形態において、吸引管路44は、複数の通路441を備え、各通路441は吸引ユニット42の中心から螺旋放射状で広がる。そうすれば、流体を吸引する過程で吸引管路44に入る気泡が破裂しやすく、吸引効率を向上でき、気泡中の粉末洗剤、液体洗剤などの洗濯用洗剤が洗濯用容器10に再び入られて、洗濯用洗剤の無駄を減らし、洗濯用洗剤の利用率を向上させることができる。
【0070】
図1、
図3及び
図8を参照すると、いくつかの実施形態において、吸引管路44には収容空間11と連通する吸引口442が設けられ、流体流入組立体30は流入管路32を備え、吸引口442の開口サイズが流入管路32の流入口321の開口サイズより大きい。
図1及び
図8に示すように、吸引口442は流体が収容空間11から離れる出口であり、吸引口442の大きさが収容空間11から抜き取る流体の最大流量を決定する。流路21の出口211から流出する流体の流量は、流入口321から流入管路32に流入する流体の流量を超えられないため、流入口321の大きさが収容空間11に流入する最大流量を決定する。したがって、流体の流出量は流体の流入量よりも大きくなることを確保でき、収容空間11は常に負圧を維持して、流体流入組立体30への流体の流れが負圧の作用において収容空間11に入り続けることができるよう確保することができる。
【0071】
図1に示すように、いくつかの実施形態において、外部流体は気体を含み、気体は流体流入組立体30を経由してパルセータ20に入り、パルセータ20を回転駆動させ、流体吸引組立体40は収容空間11の気体を吸引して、収容空間11に負圧を形成させる。吸引口442と流入口321とがエアダクトを形成し、エアダクトはラッパ形状を呈する。すなわち、エアダクトの流入口321に近い端部の直径が最も小さく、エアダクトの直径差は流入口321の一端から吸引口442の一端に向かって勾配で大きくなる。したがって、吸引口442から流入口321に気体が流れる過程でのエネルギー損失を低減し、乱流現象を避けることによって、気流のエネルギーを効率的に利用することができる。
【0072】
図10を参照すると、いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は液体貯留容器50をさらに備える。液体貯留容器50は、洗浄液を貯留し、収容空間11内に洗浄液を注入するために用いられる。ここで、洗浄液は、粉末洗剤、液体洗剤などの洗濯用洗剤を混合した溶液であってもよい。洗浄工程中に収容空間11は負圧状態を維持する必要があるため、洗濯用容器10の密閉性には一定的に要求される。蛇口の型番・寸法は多種多様であるため、洗濯用容器10の注水路(図示せず)は密閉性を配慮して多種多様な蛇口に対応することは困難である。液体貯留容器50の吐水路51のサイズは、洗濯用容器10の注水路のサイズとマッチし、吐水路51及び注水路にどちらも密封処理を施して、収容空間11が負圧状態に維持できることを確保するためである。
【0073】
一実施形態において、液体貯留容器50は、洗濯用容器10と着脱可能に結合され、洗浄しないとき、液体貯留容器50及び洗濯用容器10を別々に保管又は輸送し、液体貯留容器50及び洗濯用容器10を便利に保管及び移動するためである。収容空間11に洗浄液を注入する必要があるとき、洗濯用容器10が移動しにくい場合、液体貯留容器50を取り外して、液体貯留容器50に洗浄液を注入してから液体貯留容器50を洗濯用容器10と結合させ、液体貯留容器50を介して収容空間11に洗浄液を注入することができる。そうすれば、洗濯用容器10が蛇口等の水源から離れている場合でも、収容空間11に洗浄液を注入することができ、クリーニング機器100は任意の場所で洗浄することができることになる。
【0074】
一実施形態において、液体貯留容器50は、洗濯用容器10と固結し、液体貯留容器50への洗浄液の注入が完了した後、液体貯留容器50の液体入口が閉じられ、液体貯留容器50と洗濯用容器10との間の注水路及び吐水路51を開放し、洗浄液を液体貯留容器50から洗濯用容器10に入らせ、液体貯留容器50と洗濯用容器10との漏れ防止性を確保する。
【0075】
図11を参照すると、いくつかの実施形態において、外部流体は液体を含み、液体は流体流入組立体30を経由してパルセータ20に入り、パルセータ20を回転させ、流体吸引組立体40は収容空間11の液体を吸引して収容空間11に負圧を形成させる。流体吸引組立体40が収容空間11内から吸引した液体は液体貯留容器50内に貯留され、液体貯留容器50内の液体は流体流入組立体30を経由して収容空間11内に入ることができる。そうすれば、洗浄液を再利用することができ、洗浄液内の洗濯用洗剤を収容空間11に戻して被洗物を洗浄することによって、無駄を削減することができる。
【0076】
図12を参照すると、いくつかの実施形態において、洗濯用容器10は、クリーニング機器100の内筒として、液体貯留容器はクリーニング機器100の外筒として、内筒は外筒内に収容される。内筒と外筒との入れ子構造は簡単であり、漏れ防止性が良く、スペース利用率が高いというメリットがある。流体吸引組立体40は、第1通路45と、第2通路46とを備える。第1通路45は、外気と連通し、第2通路46は外筒と連通する。洗浄前に、流体吸引組立体40は、第1通路45を開き、第2通路46を閉じて、内筒内の気体を抜き、内筒を負圧状態にする。洗浄時、外筒内の液体は、負圧の作用において内筒に入り、流体吸引組立体40は第2通路46を開き、第1通路45を閉じて、内筒内の液体を外筒に引き戻し、外筒内の液体が内筒に継続的に入ることができるように、内筒が外筒に対して常に負圧差を維持するためである。
【0077】
図9を参照すると、いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は、排水ユニット60をさらに備える。排水ユニット60は、収容空間11と外部とを連通し、収容空間11内の液体を排出するために用いられる。
【0078】
図9を参照すると、いくつかの実施形態において、クリーニング機器100は、洗濯用容器10を加熱するための加熱ユニット70をさらに備える。加熱後の洗濯用容器10は、洗濯用容器10内の液体の温度を上げ、しみがより容易かつ迅速に液体に溶解され、クリーニング機器100の洗浄力及び洗浄効率が向上するためである。
【0079】
ここで、加熱ユニット70は抵抗線でもよく、洗濯用容器10を急速に受熱させるため、洗濯用容器10は金属製であってもよい。一実施形態において、加熱ユニット70は、電源への接続に便利するため、洗濯用容器10の底部に配置される。
【0080】
いくつかの実施形態において、加熱ユニット70は、流体流入組立体30内の流体を加熱するために用いられ、一定の温度のある流体が流体流入組立体30から洗濯用容器10の内部に入り、しみをより容易かつ迅速に液体に溶解させることができ、クリーニング機器100の洗浄力及び洗浄効率を向上させる。
【0081】
図1を参照すると、いくつかの実施形態において、流体流入組立体30に近い側から流体吸引組立体40に近い側に向かって、洗濯用容器10の内径は徐々に大きくなる。例えば
図1に示す実施形態において、洗濯用容器10の内径は、下から上に徐々に大きくなる。洗濯用容器10の流体吸引組立体40に近い側の内径は大きく、流体流入組立体30に近い側の内径が小さく、すなわち、流体が洗濯用容器10から出る出口径は、流体が洗濯用容器10に入る入口径より大きい。そうすれば、洗濯用容器10内の流体の流速を上げ、流体が洗濯用容器10に入る効率、及び流体が洗濯用容器10から抜き取る効率を含む洗濯用容器10内の流体の流れ効率を向上することによって、洗浄効率が向上させることができる。
【0082】
まとめとして、本出願の実施形態のパルセータ20は、流体の流れの推進作用において回転して、洗濯用容器10内の洗浄液を攪拌して乱流を形成し、洗濯用容器10内に入った流体は洗浄液と衝突して気泡を発生させ、乱流と気泡を介してしみを剥がさせることによって、洗浄効果を高められる。従来のモーターで回転駆動するパルセータ20と比較して、被洗物に接触する時に発生する摩擦力がより小さいため、被洗物への損傷を避けることができる。
【0083】
本明細書の説明において、「いくつかの実施形態」、「一例において」、「例示的に」などの用語を参照した説明は、実施形態又は実施形態を組み合わせて描写された具体的な特徴、構造、材料或いは特性が本出願の少なくとも1つの実施形態又は例に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語を概略的に表明するのは、必ずしも同じ実施形態又は例を指すものではない。描写された具体的な特徴、構造、材料又は特性は、任意の或いは複数の実施形態又は例において適切な方法で組み合わせることができる。なお、当業者は、互いに矛盾することなく、本明細書に記載された異なる実施形態又は例、及び異なる実施形態又は例の特徴を結合及び組み合わせることができる。
【0084】
フローチャートにおける、又はその他の方法で本明細書に記載されるプロセス或いは方法の説明は、特定の論理機能若しくはプロセスのステップを実現するための1つ又は複数の実行可能な命令を含むコードのモジュール、セグメント、或いは部分を表すと理解され得、かつ本出願の好ましい実施形態の範囲は、追加の実現を含み、うち、関わる機能に応じて実質的に同時又は逆の順序を含む、図示或いは説明した順序以外で機能を実行でき、これは、本出願の実施形態が属する技術分野の当業者によって理解されるべきである。
【0085】
以上、本出願の実施形態を示して説明したが、上記の実施形態は例示的なものであり、本出願に対する限定と理解してはいけない。当業者は、本願の範囲内で、上述の実施形態に対して変化、修正、置換、及び変形を行うことができる。
【符号の説明】
【0086】
100 クリーニング機器
10 洗濯用容器
11 収容空間
12 第1端
13 第2端
14 中心線
15 頂壁
16 底壁
17 側壁
18 中心軸線
20 パルセータ
21 流路
211 出口
221 周面
222 上面
214 第1サブ流路
215 第2サブ流路
211 出口
22 回転翼盤
228 第1盤体
229 第2盤体
221 入口
225 第1面
226 第2面
227 側面
23 羽根
231 側面
233 連接面
25 ガイド部材
27 バルブ
30 流体流入組立体
32 流入管路
321 流入口
40 流体吸引組立体
42 吸引ユニット
43 動力ユニット
44 吸引管路
442 吸引口
50 液体貯留容器
51 吐水路
60 排水ユニット
70 加熱ユニット