IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ オリンパスメディカルシステムズ株式会社の特許一覧

特許7487403超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法
<>
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図1
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図2
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図3
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図4
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図5
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図6
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図7
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図8
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図9
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図10
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図11
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図12
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図13
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図14
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図15
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図16
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図17
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図18
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図19
  • 特許-超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法 図20
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 8/12 20060101AFI20240513BHJP
【FI】
A61B8/12
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023504959
(86)(22)【出願日】2021-03-10
(86)【国際出願番号】 JP2021009508
(87)【国際公開番号】W WO2022190254
(87)【国際公開日】2022-09-15
【審査請求日】2023-06-23
(73)【特許権者】
【識別番号】304050923
【氏名又は名称】オリンパスメディカルシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 暁
【審査官】井海田 隆
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-171129(JP,A)
【文献】特開昭55-153348(JP,A)
【文献】特開昭62-268611(JP,A)
【文献】特開平11-155859(JP,A)
【文献】特開2017-147357(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 8/00 ー 8/15
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体に対して超音波を送受信する圧電素子と、
前記圧電素子に積層されており、前記圧電素子を切削するブレードにより切削された切削面を有し、前記ブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整層と、
を有する超音波振動子を備える超音波探触子。
【請求項2】
前記超音波振動子は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向に積層されており、前記圧電素子と音響インピーダンスが異なる音響整合層を有する請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項3】
前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向に積層されている請求項2に記載の超音波探触子。
【請求項4】
前記調整層は、前記音響整合層に接触して積層されている請求項3に記載の超音波探触子。
【請求項5】
前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を照射する方向に積層されており、前記圧電素子と音響インピーダンスが異なる音響整合層である請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項6】
前記超音波振動子は、前記圧電素子と電気的に接続されているフレキシブル基板を有する基板層を有する請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項7】
前記超音波振動子は、前記圧電素子が発生させた超音波を吸収または減衰するバッキング材により形成されているバッキング層を有する請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項8】
前記超音波振動子は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記圧電素子よりも高い音響インピーダンスを備えたデマッチング層を有する請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項9】
前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されている請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項10】
前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記基板層に接触して積層されている請求項6に記載の超音波探触子。
【請求項11】
前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記バッキング層に接触して積層されている請求項7に記載の超音波探触子。
【請求項12】
前記調整層は、前記圧電素子が発生させた超音波を吸収または減衰するバッキング材により形成されているバッキング層である請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項13】
前記圧電素子は、単結晶からなる圧電体を含む請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項14】
前記調整材は、前記ブレードにドレス又はプリカットの少なくとも一方を施す材料である請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項15】
前記調整材は、前記ブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒である請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項16】
前記調整材は、前記ブレードに用いられている接着剤より硬性な材料からなる請求項1に記載の超音波探触子。
【請求項17】
請求項1に記載の超音波探触子と、
前記超音波探触子が先端に設けられており、前記被検体に挿入される挿入部と、
前記挿入部の基端側に設けられている操作部と、
を備える超音波内視鏡。
【請求項18】
圧電材料からなる圧電層と、
前記圧電層に積層されており、前記圧電層を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整材層と、
を有する積層体。
【請求項19】
圧電材料からなる圧電層と、前記圧電層に積層されており、前記圧電層を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整材層と、を有する積層体を準備し、
前記圧電層と、前記調整材層の少なくとも一部とをブレードにより切削する超音波探触子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、圧電素子をブレードにより切削することによって形成された複数の超音波振動子を備える超音波探触子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、ブレードにより切削する工程において、ブレードの砥粒が異物に覆われて目詰まりが発生することや、ブレードの砥粒が削れてブレードの表面が平滑な状態となる目つぶれが発生すること等によって、ブレードが劣化する場合がある。ブレードが劣化すると、加工対象であるワークに過度な負荷がかかり、ワークが破損することがある。
【0004】
そこで、ワークの破損を避けるため、ブレードにドレスやプリカット等の処理を施すことにより、劣化したブレードの切削能力を改善させる技術が用いられている。ドレスでは、ブレードの外周を削ることにより新しい切削面を露出させることにより、ブレードの切削能力を改善させる。プリカットでは、砥粒を保持する接着剤に埋まっている砥粒を露出させて目立てをすることにより、ブレードの切削能力を改善させる。これらの技術により、劣化したブレードの切削能力を改善させると、ワークを加工して製造される超音波探触子の歩留まりがよくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2001-46368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、ブレードにドレスを施すためには、ワークをドレスボードに入れ替える必要があり、加工時間が長くなる。また、ブレードにプリカットを施すためには、ワークをプリカットボードに入れ替える必要があり、加工時間が長くなる。また、ワークとドレスボードとをブレードを移動させる切削方向に沿って並べて加工する方式も知られているが、ワークとドレスボードとの双方を切削する必要があり、ブレードを切削方向に移動させる距離が長くなるため、加工時間が長くなる。加工時間が長くなると超音波探触子の生産効率が悪くなる。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、歩留まりがよく、生産効率がよい超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様に係る超音波探触子は、被検体に対して超音波を送受信する圧電素子と、前記圧電素子に積層されており、前記圧電素子を切削するブレードにより切削された切削面を有し、前記ブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整層と、を有する超音波振動子を備える。
【0009】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記超音波振動子は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向に積層されており、前記圧電素子と音響インピーダンスが異なる音響整合層を有する。
【0010】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向に積層されている。
【0011】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記音響整合層に接触して積層されている。
【0012】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を照射する方向に積層されており、前記圧電素子と音響インピーダンスが異なる音響整合層である。
【0013】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記超音波振動子は、前記圧電素子と電気的に接続されているフレキシブル基板を有する基板層を有する。
【0014】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記超音波振動子は、前記圧電素子が発生させた超音波を吸収または減衰するバッキング材により形成されているバッキング層を有する。
【0015】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記超音波振動子は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記圧電素子よりも高い音響インピーダンスを備えたデマッチング層を有する。
【0016】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されている。
【0017】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記基板層に接触して積層されている。
【0018】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子に対して、前記圧電素子が超音波を送受信する方向と反対の方向に積層されており、前記バッキング層に接触して積層されている。
【0019】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整層は、前記圧電素子が発生させた超音波を吸収または減衰するバッキング材により形成されているバッキング層である。
【0020】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記圧電素子は、単結晶からなる圧電体を含む。
【0021】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整材は、前記ブレードにドレス又はプリカットの少なくとも一方を施す材料である。
【0022】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整材は、前記ブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒である。
【0023】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子は、前記調整材は、前記ブレードに用いられている接着剤より硬性な材料からなる。
【0024】
また、本発明の一態様に係る超音波内視鏡は、超音波探触子と、前記超音波探触子が先端に設けられており、前記被検体に挿入される挿入部と、前記挿入部の基端側に設けられている操作部と、を備える。
【0025】
また、本発明の一態様に係る積層体は、圧電材料からなる圧電層と、前記圧電層に積層されており、前記圧電層を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整材層と、を有する。
【0026】
また、本発明の一態様に係る超音波探触子の製造方法は、圧電材料からなる圧電層と、前記圧電層に積層されており、前記圧電層を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整材層と、を有する積層体を準備し、前記圧電層と、前記調整材層の少なくとも一部とをブレードにより切削する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、歩留まりがよく、生産効率がよい超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、実施の形態1に係る超音波探触子を備える内視鏡システムを示す模式図である。
図2図2は、実施の形態1に係る超音波探触子の斜視図である。
図3図3は、図2のA矢視図である。
図4図4は、図2のB矢視図である。
図5図5は、積層体をブレードにより切削する様子を表す図である。
図6図6は、積層体をブレードにより切削する様子を表す図である。
図7図7は、実施の形態2に係る超音波探触子の側面図である。
図8図8は、実施の形態2に係る超音波探触子の側面図である。
図9図9は、実施の形態3に係る超音波探触子の側面図である。
図10図10は、実施の形態3に係る超音波探触子の側面図である。
図11図11は、実施の形態4に係る超音波探触子の側面図である。
図12図12は、実施の形態4に係る超音波探触子の側面図である。
図13図13は、変形例1に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図14図14は、変形例1に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図15図15は、変形例1に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図16図16は、変形例2に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図17図17は、変形例3に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図18図18は、変形例3に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図19図19は、変形例4に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
図20図20は、変形例4に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下に、図面を参照して本発明に係る超音波探触子、超音波内視鏡、積層体、及び超音波探触子の製造方法の実施の形態を説明する。なお、これらの実施の形態により本発明が限定されるものではない。以下の実施の形態においては、音響整合層、デマッチング層、バッキング層等を有する超音波探触子、超音波内視鏡、及び超音波探触子の製造方法を例示して説明するが、本発明は、圧電素子を有する超音波探触子、超音波内視鏡、及び超音波探触子の製造方法一般に適用することができる。同様に、本発明は、圧電層を有する積層体一般に適用することができる。
【0030】
また、図面の記載において、同一又は対応する要素には適宜同一の符号を付している。また、図面は模式的なものであり、各要素の寸法の関係、各要素の比率などは、現実と異なる場合があることに留意する必要がある。図面の相互間においても、互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている場合がある。
【0031】
(実施の形態1)
〔内視鏡システムの概略構成〕
図1は、実施の形態1に係る超音波探触子を備える内視鏡システムを示す模式図である。内視鏡システム1は、超音波内視鏡を用いて人等の被検体内の超音波診断及び処置を行うシステムである。この内視鏡システム1は、図1に示すように、超音波内視鏡2と、超音波観測装置3と、内視鏡観察装置4と、表示装置5と、を備える。
【0032】
超音波内視鏡2は、一部を被検体内に挿入可能とし、被検体内の体壁に向けて超音波パルス(音響パルス)を送信するとともに被検体にて反射された超音波エコーを受信してエコー信号を出力する機能、及び被検体内を撮像して画像信号を出力する機能を有する。なお、超音波内視鏡2の詳細な構成については、後述する。
【0033】
超音波観測装置3は、超音波ケーブル31を介して超音波内視鏡2に電気的に接続し、超音波ケーブル31を介して超音波内視鏡2にパルス信号を出力するとともに超音波内視鏡2からエコー信号を入力する。そして、超音波観測装置3では、当該エコー信号に所定の処理を施して超音波画像を生成する。
【0034】
内視鏡観察装置4には、超音波内視鏡2の後述する内視鏡用コネクタ9が着脱自在に接続される。この内視鏡観察装置4は、ビデオプロセッサ41と、光源装置42と、を備える。
【0035】
ビデオプロセッサ41は、内視鏡用コネクタ9を介して超音波内視鏡2からの画像信号を入力する。そして、ビデオプロセッサ41は、当該画像信号に所定の処理を施して内視鏡画像を生成する。
【0036】
光源装置42は、内視鏡用コネクタ9を介して被検体内を照明する照明光を超音波内視鏡2に供給する。
【0037】
表示装置5は、液晶、有機EL(Electro Luminescence)、CRT(Cathode Ray Tube)、又は、プロジェクタを用いて構成され、超音波観測装置3にて生成された超音波画像や、内視鏡観察装置4にて生成された内視鏡画像等を表示する。
【0038】
〔超音波内視鏡の構成〕
次に、超音波内視鏡2の構成について説明する。超音波内視鏡2は、挿入部6と、操作部7と、ユニバーサルコード8と、内視鏡用コネクタ9と、を備える。
【0039】
挿入部6は、被検体内に挿入される部分である。この挿入部6は、先端側に設けられている超音波探触子10と、超音波探触子10の基端側に連結された硬性部材61と、硬性部材61の基端側に連結され湾曲可能とする湾曲部62と、湾曲部62の基端側に連結され可撓性を有する可撓管63と、を備える。
【0040】
操作部7は、挿入部6の基端側に連結され、医師等から各種操作を受け付ける部分である。この操作部7は、湾曲部62を湾曲操作するための湾曲ノブ71と、各種操作を行うための複数の操作部材72とを備える。また、操作部7には、処置具を挿通するための処置具挿入口73が設けられている。
【0041】
ユニバーサルコード8は、操作部7から延在し、ライトガイド、振動子ケーブル、信号ケーブル、及び管路の一部を構成するチューブが配設されたコードである。
【0042】
内視鏡用コネクタ9は、ユニバーサルコード8の端部に設けられている。そして、内視鏡用コネクタ9は、超音波ケーブル31が接続されるとともに、内視鏡観察装置4に挿し込まれることでビデオプロセッサ41及び光源装置42に接続する。
【0043】
〔超音波探触子の構成〕
次に、超音波探触子10の構成について説明する。図2は、実施の形態1に係る超音波探触子の斜視図である。図3は、図2のA矢視図である。図4は、図2のB矢視図である。
【0044】
超音波探触子10は、図4に示すように、複数の短冊状の超音波振動子100を備える。超音波振動子100は、圧電素子101と、第1音響整合層102と、第2音響整合層103と、デマッチング層104と、基板層としてのFPC層105と、調整層106と、バッキング層107と、を有する。なお、超音波探触子10は、圧電素子101を含む超音波振動子であればよく、コンベックス型、リニア型、又はラジアル型のいずれの構成であってもよい。
【0045】
圧電素子101は、被検体に対して超音波を送受信する。圧電素子101は、単結晶からなる圧電体を含んでいてもよい。具体的には、圧電素子101は、PMN-PT単結晶、PMN-PZT単結晶、PZN-PT単結晶、PIN-PZN-PT単結晶又はリラクサー系材料等の圧電材料を用いて形成される。なお、PMN-PT単結晶は、マグネシウム・ニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体の略称である。PMN-PZT単結晶は、マグネシウム・ニオブ酸鉛及びチタン酸ジルコン酸鉛の固溶体の略称である。PZN-PT単結晶は、亜鉛・ニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体の略称である。PIN-PZN-PT単結晶は、インジウム・ニオブ酸鉛、亜鉛・ニオブ酸鉛及びチタン酸鉛の固溶体の略称である。リラクサー系材料は、圧電定数や誘電率を増加させる目的でリラクサー材料である鉛系複合ペロブスカイトをチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に添加した三成分系圧電材料の総称である。鉛系複合ペロブスカイトは、Pb(B1、B2)Oで表され、B1はマグネシウム、亜鉛、インジウム又はスカンジウムのいずれかであり、B2はニオブ、タンタル又はタングステンのいずれかである。これらの圧電材料は、優れた圧電効果を有している。このため、小型化しても電気的なインピーダンスの値を低くすることができ、電極との間のインピーダンスマッチングの観点から好ましい。
【0046】
第1音響整合層102及び第2音響整合層103は、圧電素子101と観測対象との間で音(超音波)を効率よく透過させるために、圧電素子101と観測対象との音響インピーダンスをマッチングさせる。第1音響整合層102及び第2音響整合層103は、互いに異なる材料からなる。なお、本実施の形態1では、二つの音響整合層(第1音響整合層102及び第2音響整合層103)を有するものとして説明するが、圧電素子101と観測対象との特性により一層としてもよいし、三層以上としてもよい。また、超音波探触子10は、音響整合層を有しない構成であってもよい。
【0047】
デマッチング層104は、圧電素子101に対して、圧電素子101が超音波を送受信する方向と反対の方向(図3及び図4の下方)に積層されており、圧電素子101よりも音響インピーダンスが高い材料からなり、圧電素子101が発生した超音波を反射する。なお、デマッチング層104を圧電素子101とFPC層105との間に配置する場合、導電性を有する材料を用いることが好ましいが、デマッチング層104が導電性の低い材料からなる場合、表面にメッキ加工等を施すことにより、圧電素子101とFPC層105とを電気的に接続してもよい。
【0048】
FPC層105は、圧電素子101に電気的に接続されている配線を有するフレキシブル基板である。
【0049】
調整層106は、圧電素子101に対して、圧電素子101が超音波を送受信する方向と反対の方向(図3及び図4の下方)に積層されている。調整層106は、圧電素子101を切削するブレードにより切削された切削面106aを有する。切削面106aは、ブレードによって切削されることにより形成される面であり、例えば溝であるが平面であってもよく、形状は特に限定されない。
【0050】
また、調整層106は、圧電素子101を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む。具体的には、調整材は、ブレードにドレス又はプリカットの少なくとも一方を施す材料である。また、調整層106は、FPC層105及びバッキング層107に接触して積層されている。
【0051】
調整材がブレードにドレスを施す材料である場合、調整材は、ブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒であることが好ましい。調整材がブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒であると、ブレードの外周を削ることにより新しい切削面を露出させることができる。具体的には、調整層106は、ブレードの砥粒より一番手上の砥粒を調整材として含む。砥粒は、例えばダイヤモンド砥粒であるが、ダイヤモンド砥粒に限られず、どのような砥粒であってもよい。
【0052】
調整材がブレードにプリカットを施す材料である場合、調整材は、ブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒であり、かつブレードに用いられている接着剤より硬性な材料からなることが好ましい。調整材がブレードに用いられている砥粒より細かい砥粒であり、かつブレードに用いられている接着剤より硬性な材料からなると、砥粒を保持する接着剤に埋まっている砥粒を露出させて目立てをすることができる。具体的には、接着剤がニッケルの場合、調整材は、ニッケルより硬く砥粒より柔らかい材料であればよい。調整材は、加工対象に応じて適宜選択することが好ましく、例えば加工対象が圧電素子101である場合、圧電素子101と同じ材料であってよい。また、調整材は、加工対象に応じて、圧電材料、シリコンウェハ、圧電セラミックス、マシナブルセラミックス、タングステンカーバイド等から選択してもよい。
【0053】
また、調整材は、ブレードに用いられている接着剤より柔らかい材料であってもよい。具体的には、接着剤がニッケルの場合、調整材は、ニッケルより柔らかい材料であってもよい。調整材は、例えばチタン酸鉛の粉、アルミナの粉、又はガラスの粒等、バッキング層107や調整層106に用いられる樹脂や超音波振動子100を構成する部材を接着する際に用いる接着剤よりも硬い材料であればよい。この場合、調整材により、ブレードに付着した樹脂や展性の高い金属を落とすことができる。
【0054】
バッキング層107は、圧電素子101の動作によって生じる不要な超音波が素子に戻さないように、不要な超音波を吸収、減衰するバッキング材により形成されている。具体的には、バッキング層107は、減衰率の大きい材料、例えば、アルミナやジルコニア等のフィラーを分散させたエポキシ樹脂や、上述したフィラーを分散したゴムを用いて形成される。
【0055】
〔超音波探触子の製造方法〕
次に、超音波探触子10の製造方法を説明する。図5図6は、積層体をブレードにより切削する様子を表す図である。図5は、図2と同じ方向から超音波探触子10を見た斜視図であり、図6は、図4と同じ方向から超音波探触子10を見た側面図である。
【0056】
まず、圧電素子101~バッキング層107が積層された積層体をテーブルTA上に載置する。この積層体は、圧電材料からなる圧電層と、圧電層に積層されており、圧電層を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む調整材層と、を有する。そして、切削方向(図5の左から右に向かう方向)に沿ってブレードBLを移動させ、積層体の圧電素子101から調整層106の一部までを切削し、複数の超音波振動子100を形成する。このとき、ブレードBLが調整層106の少なくとも一部を切削することにより、ブレードBLにドレス又はプリカットが施される。そして、調整層106には、溝である切削面106aが形成される。
【0057】
以上説明した実施の形態1によれば、調整層106に含まれる調整材がブレードBLにドレス又はプリカットを施す材料であるため、調整層106の少なくとも一部がブレードBLに切削されて切削面106aが形成される際に、ブレードBLにドレス又はプリカットが施される。その結果、ブレードBLの切削能力が改善され、製造される超音波探触子10の歩留まりがよい。さらに、加工対象であるワークをドレスボードやプリカットボードに入れ替える必要もなく、ブレードBLを切削方向に移動させる距離が長くなることもないため、加工時間が長くなることを抑制することができ、生産効率がよい。
【0058】
特に、圧電素子101が単結晶からなる圧電体である場合、圧電素子101がもろいことにより、切削中に超音波探触子10が破損しやすいが、超音波探触子10によれば、調整層106に含まれる調整材がブレードBLにドレス又はプリカットを施すため、ブレードBLの劣化による超音波探触子10の破損を防止することができる。
【0059】
また、実施の形態1によれば、調整層106は、FPC層105及びバッキング層107に接触して積層されているため、ブレードBLを目詰まりさせやすい樹脂や展性の高い配線の金属を切削した直後に調整層106に含まれる調整材がブレードBLにドレス又はプリカットを施すため、ブレードBLの切削能力を改善する効果が高い。
【0060】
(実施の形態2)
図7図8は、実施の形態2に係る超音波探触子の側面図である。図7は、図3と同じ方向から超音波探触子10Aを見た図であり、図8は、図4と同じ方向から超音波探触子10Aを見た図である。バッキング層107Aは、圧電素子101が発生させた超音波を吸収、減衰するバッキング材により形成されているバッキング層であるとともに、圧電素子101を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む。換言すると、実施の形態2において、調整層は、圧電素子101が発生させた超音波を吸収、減衰するバッキング材により形成されているバッキング層である。また、バッキング層107Aは、圧電素子101を切削するブレードにより切削された切削面107Aaを有する。
【0061】
実施の形態2によれば、バッキング層107Aに含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施す材料であるため、バッキング層107Aの少なくとも一部がブレードに切削されて切削面107Aaが形成される際に、ブレードにドレス又はプリカットが施される。その結果、ブレードの切削能力が改善され、製造される超音波探触子10Aの歩留まりがよい。さらに、加工対象であるワークをドレスボードやプリカットボードに入れ替える必要もなく、ブレードを切削方向に移動させる距離が長くなることもないため、加工時間が長くなることを抑制することができ、生産効率がよい。
【0062】
また、実施の形態2によれば、調整層が樹脂からなるバッキング層107Aであるため、ブレードを目詰まりさせやすい樹脂を切削したと同時にバッキング層107Aに含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施すため、ブレードの切削能力を改善する効果が高い。さらに、調整層がFPC層105に接触して積層されているため、ブレードを目詰まりさせやすい樹脂や展性の高い配線の金属を切削した直後にバッキング層107Aに含まれる調整材がブレードBLにドレス又はプリカットを施すため、ブレードの切削能力を改善する効果が高い。
【0063】
また、実施の形態2によれば、バッキング層107Aが調整層の機能を兼ね備えるため、積層させる層数を実施の形態1よりも低減させることができるため、積層や接着の工程が減るとともに、製造時の厚みのばらつきを低減させることができる。
【0064】
(実施の形態3)
図9図10は、実施の形態3に係る超音波探触子の側面図である。図9は、図3と同じ方向から超音波探触子10Bを見た図であり、図10は、図4と同じ方向から超音波探触子10Bを見た図である。第1音響整合層102Bは、圧電素子101と観測対象との間で音(超音波)を効率よく透過させるために、圧電素子101と観測対象との音響インピーダンスをマッチングさせるとともに、圧電素子101を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む。換言すると、実施の形態3において、調整層は、圧電素子101と観測対象との間で音(超音波)を効率よく透過させるために、圧電素子101と観測対象との音響インピーダンスをマッチングさせる第1音響整合層102Bである。また、調整層である第1音響整合層102Bは、圧電素子101が超音波を送受信する方向(図9及び図10の上方)に積層されている。また、第1音響整合層102Bは、圧電素子101を切削するブレードにより切削された切削面102Baを有する。切削面102Baは、ブレードによって切削されることにより形成される面であり、圧電素子101の側面に沿った平面である。
【0065】
実施の形態3によれば、第1音響整合層102Bに含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施す材料であるため、第1音響整合層102Bがブレードに切削されて切削面102Baが形成される際に、ブレードにドレス又はプリカットが施される。その結果、ブレードの切削能力が改善され、製造される超音波探触子10Bの歩留まりがよい。さらに、ワークをドレスボードやプリカットボードに入れ替える必要もなく、ブレードを切削方向に移動させる距離が長くなることもないため、加工時間が長くなることを抑制することができ、生産効率がよい。
【0066】
また、実施の形態3によれば、調整層が樹脂からなる第1音響整合層102Bであるため、ブレードを目詰まりさせやすい樹脂を切削したと同時に第1音響整合層102Bに含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施すため、ブレードの切削能力を改善する効果が高い。さらに、調整層が樹脂からなる第2音響整合層103に接触して積層されているため、ブレードを目詰まりさせやすい樹脂を切削した直後に第1音響整合層102Bに含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施すため、ブレードの切削能力を改善する効果が高い。
【0067】
また、実施の形態によれば、第1音響整合層102Bが調整層の機能を兼ね備えるため、積層させる層数を実施の形態1よりも低減させることができるため、積層や接着の工程が減るとともに、厚みのばらつきを低減させることができる。
【0068】
(実施の形態4)
図11図12は、実施の形態4に係る超音波探触子の側面図である。図11は、図3と同じ方向から超音波探触子10Cを見た図であり、図12は、図4と同じ方向から超音波探触子10Cを見た図である。超音波探触子10Cにおいて、調整層106は、圧電素子101とFPC層105との間に配置されている。調整層106は、圧電素子101を切削するブレードにより切削された切削面106aを有する。切削面106aは、ブレードによって切削されることにより形成される面であり、溝である。
【0069】
実施の形態4によれば、調整層106に含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施す材料であるため、調整層106の少なくとも一部がブレードに切削されて切削面106aが形成される際に、ブレードにドレス又はプリカットが施される。その結果、ブレードの切削能力が改善され、製造される超音波探触子10Cの歩留まりがよい。さらに、加工対象であるワークをドレスボードやプリカットボードに入れ替える必要もなく、ブレードを切削方向に移動させる距離が長くなることもないため、加工時間が長くなることを抑制することができ、生産効率がよい。
【0070】
また、実施の形態4によれば、調整層106は、FPC層105に接触して積層されているため、ブレードを目詰まりさせやすい樹脂や展性の高い配線の金属を切削した直後に調整層106に含まれる調整材がブレードにドレス又はプリカットを施すため、ブレードの切削能力を改善する効果が高い。
【0071】
(変形例1)
図13図15は、変形例1に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。図13図15には、超音波探触子の部分的な側面図を示す。デマッチング層104は、図13に示すように、溝104aが形成されていてもよい。圧電素子101とデマッチング層104とを接着するための接着剤108を塗布し、圧電素子101とデマッチング層104とを接着すると、図14に示すように、接着剤108が溝104aに入り込むため、接着剤108の厚さが極めて薄くなり、圧電素子101とデマッチング層104とが密着する。また、図15に示すように、接着剤108が入り込んだ溝104aは、ブレードBLにより切削される。このように、デマッチング層104に溝104aを形成することにより、圧電素子101とデマッチング層104とを密着させる構成としてもよい。また、接着剤108に調整材を含ませることにより、接着剤108を調整層として用いてもよい。
【0072】
(変形例2)
図16は、変形例2に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。図16に示すように、溝104aの幅はブレードBLの幅よりわずかに大きくてもよい。この場合、ブレードBLによる切削を行った後にも図16に示すように、溝104aに入り込んだ接着剤108の一部が残るため、圧電素子101とデマッチング層104とをより強固に接着することができる。
【0073】
(変形例3)
図17図18は、変形例3に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。図17に示すように、一回目の切削では、第2音響整合層103及び第1音響整合層102を切削する。第2音響整合層103及び第1音響整合層102は、柔らかい層であるため、砥粒が大きいブレードBLにより切削する。続いて、図18に示すように、圧電素子101及びデマッチング層104を切削する。圧電素子101及びデマッチング層104は、硬い層であるため、砥粒が小さいブレードBLにより切削する。このように、ブレードBLの砥粒の大きさを変更して複数回に分けて切削することにより、加工中にワークである超音波探触子10が破損することを防止することができる。このような加工を施すと、第2音響整合層103及び第1音響整合層102の切削により形成された切削面の表面粗さは、圧電素子101及びデマッチング層104の切削により形成された切削面の表面粗さがよりも粗い。
【0074】
(変形例4)
図19図20は、変形例4に係る超音波探触子を製造する様子を表す図である。図19図20に示すように、超音波探触子10Dは、調整層106Da及び調整層106Dbの2つの調整層を有する。調整層106Da及び調整層106Dbは、圧電素子101を切削するブレードの切削能力を改善する調整材を含む。
【0075】
図19に示すように、一回目の切削では、第2音響整合層103、第1音響整合層102、及び調整層106Daを切削する。第2音響整合層103及び第1音響整合層102は、柔らかい層であるため、砥粒が大きいブレードBLにより切削する。そして、調整層106Daには、平面である切削面106Daaが形成される。
【0076】
続いて、図20に示すように、圧電素子101、デマッチング層104、及び調整層106Dbを切削する。圧電素子101及びデマッチング層104は、硬い層であるため、砥粒が小さいブレードBLにより切削する。そして、調整層106Dbには、圧電素子101の側面に沿った平面である切削面106Dbaが形成される。
【0077】
このように、ブレードBLの砥粒の大きさを変更して複数回に分けて切削することにより、加工中にワークである超音波探触子10が破損することを防止することができる。さらに、切削によりブレードBLの種類が異なるため、ブレードBLの種類に応じた調整材を含む調整層106Da、調整層106Dbを形成することにより、ブレードBLの切削能力を改善する効果を高めることができる。このような加工を施すと、第2音響整合層103~調整層106Daの切削により形成された切削面の表面粗さは、圧電素子101~調整層106Dbの切削により形成された切削面は表面粗さよりも粗い。
【0078】
なお、上述した実施の形態では、音響整合層、バッキング層等を調整層とする例を説明したが、これに限られない。圧電素子101以外の層であれば、調整材を含ませることにより、どの層を調整層としてもよい。ただし、ブレードBLにより切削する際に、調整層の少なくとも一部をブレードBLにより切削し、切削面を形成する必要がある。
【0079】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。よって、本発明のより広範な態様は、以上のように表し、かつ記述した特定の詳細及び代表的な実施の形態に限定されるものではない。従って、添付のクレーム及びその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神又は範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0080】
1 内視鏡システム
2 超音波内視鏡
3 超音波観測装置
4 内視鏡観察装置
5 表示装置
6 挿入部
7 操作部
8 ユニバーサルコード
9 内視鏡用コネクタ
10、10A、10B、10C、10D 超音波探触子
31 超音波ケーブル
41 ビデオプロセッサ
42 光源装置
61 硬性部材
62 湾曲部
63 可撓管
71 湾曲ノブ
72 操作部材
73 処置具挿入口
100 超音波振動子
101 圧電素子
102、102B 第1音響整合層
103 第2音響整合層
104 デマッチング層
104a 溝
105 FPC層
106、106Da、106Db 調整層
107、107A バッキング層
108 接着剤
102Ba、106a、106Daa、106Dba、107Aa 切削面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20