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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-10
(45)【発行日】2024-05-20
(54)【発明の名称】電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/152 20210101AFI20240513BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/169 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/559 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/56 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/586 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/593 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/636 20210101ALI20240513BHJP
   H01M 50/131 20210101ALI20240513BHJP
【FI】
H01M50/152
H01M50/107
H01M50/169
H01M50/559
H01M50/56
H01M50/586
H01M50/593
H01M50/636
H01M50/131
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023531491
(86)(22)【出願日】2021-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-08
(86)【国際出願番号】 CN2021132103
(87)【国際公開番号】W WO2022151837
(87)【国際公開日】2022-07-21
【審査請求日】2023-05-23
(31)【優先権主張番号】202120092674.4
(32)【優先日】2021-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518405050
【氏名又は名称】恵州億緯▲リ▼能股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】EVE ENERGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 38, Huifeng 7th Road, Zhongkai Hi-Tech Zone Huizhou, Guangdong 516006, China
(74)【代理人】
【識別番号】100176072
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 功
(72)【発明者】
【氏名】劉亮亮
(72)【発明者】
【氏名】祝媛
(72)【発明者】
【氏名】劉建華
(72)【発明者】
【氏名】劉金成
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第110212233(CN,A)
【文献】中国実用新案第210156439(CN,U)
【文献】中国実用新案第210926207(CN,U)
【文献】特開2014-192053(JP,A)
【文献】中国実用新案第214280162(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第107706334(CN,A)
【文献】中国実用新案第210744062(CN,U)
【文献】韓国公開特許第10-2020-0007560(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/10-50/198
H01M 50/50-50/598
H01M 50/60-50/77
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容チャンバを有するケースと、
前記収容チャンバ内に取り付けられるセルと、
前記ケース内に挿入され且つ側壁が前記ケースの側壁に溶接されるように設けられる第1の本体、及び前記第1の本体に設けられ且つ絶縁的に接続される電極接続材を備える第1のキャップアセンブリと、
前記ケース内に挿入され且つ側壁が前記ケースの側壁に溶接されるように設けられる第2の本体を備える第2のキャップアセンブリと、を備え、
前記ケースの両端にはそれぞれ開口が設けられており、それらのうちの1つの前記開口が前記第1のキャップアセンブリにより閉塞され、他の1つの前記開口が前記第2のキャップアセンブリにより閉塞され、
前記セルには2つのタブが設けられており、それらのうちの1つのタブが前記電極接続材に接続され、他の1つのタブが前記第2の本体に接続され、
第1の絶縁材と、第2の絶縁材と、第3の絶縁材とをさらに備え、前記電極接続材は、接続部及び第1の位置規制部を備え、前記第1の位置規制部は、前記接続部の一端に固定され、前記第1の本体には、取付孔が貫通開設され、前記第1の本体は、対向して設けられる第1の側面及び第2の側面を有し、前記第1の側面は、前記ケースの内部に向かい、前記第2の側面は、前記ケースの外部に向かい、前記第1の位置規制部は、前記第1の側面に設けられ、前記接続部の前記第1の位置規制部から離れた一端は、前記取付孔を通過して前記第2の側面を超えて延伸し、
前記第1の絶縁材は、前記接続部と前記取付孔の孔壁との間に設けられ、前記第2の絶縁材は、前記第1の位置規制部と前記第2の本体との間に設けられ、
前記接続部の前記第1の位置規制部から離れた一端には、第2の位置規制部が設けられており、前記第2の位置規制部と前記接続部とは、独立した2つの部材であり、前記第2の位置規制部は、前記第2の側面の上方に設けられ、および前記第3の絶縁材は、前記第2の位置規制部と前記第1の本体との間に設けられる、
電池。
【請求項2】
前記第2の本体には、注液孔が貫通開設され、前記注液孔は、閉塞材により閉塞される、
請求項1に記載の電池。
【請求項3】
前記第1の本体の側壁には、1周の第1の位置規制材が環状に設けられ、前記第1の位置規制材の前記ケースに近い一側面は、前記ケースの端面に当接する、
請求項1に記載の電池。
【請求項4】
前記第2の本体の側壁には、1周の第2の位置規制材が環状に設けられ、前記第2の位置規制材の前記ケースに近い一側面は、前記ケースの端面に当接する、
請求項1に記載の電池。
【請求項5】
前記第1の絶縁材、前記第2の絶縁材及び前記第3の絶縁材は、プラスチックを採用して一体射出成形される、
請求項1に記載の電池。
【請求項6】
前記ケースは、円柱状であり、高さと直径との比が2:1よりも大きいか又は等しい、
請求項1に記載の電池。
【請求項7】
前記ケースの直径は、5mmよりも小さい、
請求項6に記載の電池。
【請求項8】
前記ケースの直径は、3mmである、
請求項7に記載の電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、出願日が2021年1月13日で、出願番号が202120092674.4である中国特許出願の優先権を主張し、該出願の全ての内容は引用により本願に組み込まれている。
【0002】
本願は、電池の技術分野に関し、例えばマイクロの電池に関する。
【背景技術】
【0003】
ピン式マイクロリチウムイオン電池は、通常、側辺押圧の方式を採用して封口され、この封口方式には、以下の欠陥が存在する。1、側辺押圧は、一般的に、溝転造の方式を採用して実現され、溝転造により封口、密封されたリチウムイオン電池は、直径方向において占用する空間が大きいため、電池の内部容量が低くなり、これにより、電池の直径の微小化に限界性が存在し、一般的に、直径3.6mm付近までしか作れない。2、注液孔がなく、一般的に、滴下式を採用して注液し、操作が困難であり、且つ自動化が実現できない。3、封口の溶接時に、小径の電池は、中心のシーラント層の安定性が影響を受けやすく、溶接難度が大きい。
【発明の概要】
【0004】
本願は、直径が小さく、密封しやすく、同等の体積で容量がより大きく、エネルギー密度が大きい電池を提供する。
【0005】
一実施例は、収容チャンバを有するケースと、前記収容チャンバ内に取り付けられるセルと、前記ケース内に挿入され且つ側壁が前記ケースの側壁に溶接されるように設けられる第1の本体、及び前記第1の本体に設けられ且つ絶縁的に接続される電極接続材を備える第1のキャップアセンブリと、前記ケース内に挿入され且つ側壁が前記ケースの側壁に溶接されるように設けられる第2の本体を備える第2のキャップアセンブリと、を備え、そのうち、前記ケースの両端にはそれぞれ開口が設けられており、それらのうちの1つの前記開口が前記第1のキャップアセンブリにより閉塞され、他の1つの前記開口が前記第2のキャップアセンブリにより閉塞され、前記セルには2つのタブが設けられており、それらのうちの1つのタブが前記電極接続材に接続され、他の1つのタブが前記第2の本体に接続される、電池を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本願の一実施例の電池の断面模式図である。
図2】本願の一実施例の電池の分解模式図である。
図3】本願の一実施例の第1のキャップアセンブリの断面模式図である。
図4】本願の一実施例の第1のキャップアセンブリの分解模式図である。
図5】本願の一実施例の第2のキャップアセンブリの断面模式図である。
図6】本願の一実施例の第1のキャップアセンブリとセルとの組立模式図である。
図7】本願の一実施例の第1のキャップアセンブリ、セル及びケースの組立模式図である。
図8】本願の一実施例の第2のキャップアセンブリの第2の本体とセルの負極タブとの溶接状態図である。
図9】本願の一実施例の第2の本体とケースとの組立後の構造模式図である。
【符号の説明】
【0007】
1・・・ケース、11・・・収容チャンバ、2・・・セル、21・・・正極タブ、22・・・負極タブ、3・・・第1のキャップアセンブリ、31・・・第1の本体、311・・・取付孔、312・・・第1の位置規制材、32・・・電極接続材、321・・・接続部、322・・・第1の位置規制部、33・・・第1の絶縁材、34・・・第2の絶縁材、35・・・第3の絶縁材、36・・・第2の位置規制部、4・・・第2のキャップアセンブリ、41・・・第2の本体、411・・・注液孔、412・・・第2の位置規制材、42・・・閉塞板。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本願の説明において、別途明確に規定及び限定されない限り、用語「繋がる」、「接続」、「固定」は広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続であってもよいし、取り外し可能な接続であってもよく、又は一体になってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接繋がってもよいし、中間媒体を介して間接的に繋がってもよく、2つの素子の内部の連通又は2つの素子の相互作用の関係であってもよい。当業者であれば、上記用語の本願における具体的な意味は、具体的な状況に応じて理解することができる。
【0009】
本願において、別途明確に規定及び限定されない限り、第1の特徴が第2の特徴の「上」又は「下」にあることは、第1の特徴と第2の特徴が直接接触することを含んでもよいし、第1の特徴と第2の特徴が直接接触せず、それらの間の他の特徴を介して接触することを含んでもよい。さらに、第1の特徴が第2の特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真上及び斜め上にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも高いことを示す。第1の特徴が第2の特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあることは、第1の特徴が第2の特徴の真下及び斜め下にあることを含むか、又は単に第1の特徴の水平高さが第2の特徴よりも小さいことを示す。
【0010】
図1ないし図4に示すように、本願の実施例の電池は、ケース1及びセル2を備え、前記ケース1内は、収容チャンバ11を有し、前記セル2は、前記収容チャンバ11内に取り付けられ、前記ケース1の両端にはそれぞれ開口が設けられており、それらのうちの1つの前記開口が第1のキャップアセンブリ3により閉塞され、他の1つの前記開口が第2のキャップアセンブリ4により閉塞され、前記第1のキャップアセンブリ3は、第1の本体31を備え、前記第1の本体31には、電極接続材32が絶縁的に接続されており、前記第1の本体31は、前記ケース1内に挿入され且つ側壁が前記ケース1の側壁に溶接され、前記第2のキャップアセンブリ4は、第2の本体41を備え、前記第2の本体41は、前記ケース1内に挿入され且つ側壁が前記ケース1の側壁に溶接され、前記セル2は、それらのうちの1つのタブが前記電極接続材32に接続され、他の1つのタブが前記第2の本体41に接続される。溶接の方式により、第1の本体31、第2の本体41はそれぞれケース1の側壁に接続され、溶接時には、ケース1の外側壁から溶接を施すことができ、効果的に溶接難度が低減され、密封効果が高められ、且つ電池の直径方向の空間を占用することなく、同等の電池サイズで、本願の電池は、ケース1内の空間が最も大きく、エネルギー密度も大きい。
【0011】
本実施例において、ケース1の開口は、ケース1の高さ方向の両端に設けられる。
【0012】
一実施例において、ケース1は、円柱状を呈し、高さと直径との比が2:1よりも大きく、例えば3:1、4:1、5:1、6:1、7:1、8:1、9:1又は10:1などである。一実施例において、ケース1の直径は5mmよりも小さい。他の実施例において、ケース1の直径は3mmである。
【0013】
前記セル2は、正極タブ21及び負極タブ22を備え、正極タブ21は、第1のキャップアセンブリ3における電極接続材32に溶接されるが、負極タブ22は、第2のキャップアセンブリ4の第2の本体41に溶接される。具体的な溶接方式は、レーザ溶接又は抵抗溶接であってもよい。他の実施例において、さらに、セル2の正極タブ21及び負極タブ22の溶接位置を交換し、即ち、負極タブ22と電極接続材32とを溶接し、正極タブ21と第2の本体41とを溶接してもよい。
【0014】
また、セル2とケース1とを絶縁させるために、セル2の上端面及び下端面にはそれぞれ絶縁ガスケット(図示せず)が設けられ、そのうち、セル2の上端の絶縁ガスケットは、セル2と電極接続材32との間に位置し、セル2の下端の絶縁ガスケットは、セル2と第2の本体41との間に位置する。
【0015】
本実施例において、セル2は、巻回式セルであり、巻回式セルの軸線は、ケース1の中心軸線と平行であるか又は重なっている。他の実施例において、セル2は、積層式セルであってもよい。
【0016】
一実施例において、図5に示すように、前記第2の本体41には、注液孔411が貫通開設され、前記注液孔411は、閉塞材により閉塞される。第2の本体41に注液孔411を設けることにより、小径の電池の自動化注液の実現を可能にし、効果的に注液難度を低減させ、注液速度を高めることができる。
【0017】
本実施例において、前記閉塞材は、閉塞板42であり、前記閉塞板42は、前記第2の本体41の前記ケース1の内部から離れた一側面に溶接又は粘着される。板状の閉塞材は、電池の高さ方向のサイズを減少させることができ、且つ製造難度が低く、閉塞しやすい。
【0018】
一実施例において、図1及び図3に示すように、前記第1の本体31の側壁には1周の第1の位置規制材312が環状に設けられ、前記第1の位置規制材312の前記ケース1に近い一側面は、前記ケース1の端面に当接する。第1の位置規制材312を設けることにより、第1のキャップアセンブリ3とケース1との組付時に、第1のキャップアセンブリ3の位置を限定し、第1のキャップアセンブリ3のケース1の内部に陥入する部分の位置を正確にできることを保証することができる。
【0019】
一実施例において、図1及び図5に示すように、前記第2の本体41の側壁には、1周の第2の位置規制材412が環状に設けられ、前記第2の位置規制材412の前記ケース1に近い一側面は、前記ケース1の端面に当接する。第2の位置規制材412を設けることにより、第2のキャップアセンブリ4とケース1との組付時に、第2のキャップアセンブリ4の位置を限定し、第2のキャップアセンブリ4のケース1の内部に陥入する部分の位置を正確にできることを保証することができる。
【0020】
一実施例において、図3に示すように、前記電極接続材32は、接続部321及び第1の位置規制部322を備え、前記第1の位置規制部322は、前記接続部321の一端に固定され、前記第1の本体31には、取付孔311が貫通開設され、前記第1の本体31は、対向して設けられる第1の側面及び第2の側面を有し、前記第1の側面は、前記ケース1の内部に向かい、前記第2の側面は、前記ケース1の外部に向かい、前記第1の位置規制部322は、前記第1の側面に設けられ、前記接続部321の前記第1の位置規制部322から離れた一端は、前記取付孔311を通過して前記第2の側面に延伸し、前記接続部321と前記取付孔311の孔壁との間には、第1の絶縁材33が設けられ、前記第1の位置規制部322と前記第1の本体31との間には、第2の絶縁材34が設けられる。T型構造の電極接続材32を設けることにより、第1の本体31と良好な組付を形成し、セル2のタブに溶接の位置を提供することができ、第1の絶縁材33及び第2の絶縁材34を設けることにより、電極接続材32と第1の本体31との間の電気的導通の発生を回避し、さらに電極接続材32とケース1との電気的導通の発生を防止することができる。
【0021】
本実施例において、前記接続部321の前記第1の位置規制部322から離れた一端には、第2の位置規制部36が設けられ、前記第2の位置規制部36及び前記第1の位置規制部322は、それぞれ前記第1の本体31の両側に設けられ、前記第2の位置規制部36と前記第1の本体31との間には、第3の絶縁材35が設けられる。第2の位置規制部36を設けることにより、電池の外部電源と接続する位置の面積を増加させ、電気的導通の確実性を高めることができ、第3の絶縁材35を設けることにより、第2の位置規制部36と第1の本体31との間の電気的導通の発生を回避することができる。
【0022】
一実施例において、接続部321は、第2の位置規制部36にかしめられる。
【0023】
一実施例において、前記第1の絶縁材33、前記第2の絶縁材34及び前記第3の絶縁材35は、プラスチックを採用して一体射出成形される。一体射出成形された3つの絶縁材は、組立難度を効果的に低減させることができ、同時に密封及び絶縁の確実性を保証し、第1のキャップアセンブリ3を組立後に1つの一体的な構造に形成させ、第1のキャップアセンブリ3とケース1との組立を容易にさせることもできる。
【0024】
本実施例において、前記第1の絶縁材33、第2の絶縁材34及び第3の絶縁材35からなる一体的な構造は、ポリエチレン(Polyethylene、PE)、ポリプロピレン(Polypropylene、PP)及びポリテトラフルオロエチレン(Polytetrafluoro ethylene、PFA)、ポリブチレンテレフタレート(Polybutylene terephathalate、PBT)、ポリフェニレンサルファイド(Polyphenylene sulphide、PPS)などの電気絶縁プラスチックのうちの任意の1種の材料を採用して作られる。
【0025】
PEは、エチレンが重合して作られた熱可塑性樹脂である。工業において、エチレンと少量のα-オレフィンの共重合体も含まれる。ポリエチレンは、無臭、無毒で、ワックスのような手触りがして、優良な耐低温性能(最低使用温度が-100°Cないし-70°Cに到達可能である)を有し、化学安定性がよく、大多数の酸やアルカリの腐食に耐えられる。常温で一般的な溶剤に不溶であり、吸水性が小さく、電気絶縁性が優良である。
【0026】
PPは、プロピレンが付加重合反応してなる重合体であり、白色でワックス状の材料であり、外観が透明で軽く、燃えやすく、融点が165℃で、155℃付近で軟化し、使用温度範囲が-30℃~140℃である。
【0027】
PFA(別名、パーフルオロアルキル化合物、可溶性ポリテトラフルオロエチレン)は、少量のパーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテルとポリテトラフルオロエチレンの共重合体である。溶融粘結性は強化され、溶体粘度は低下するが、性能は、ポリテトラフルオロエチレンと比べて変化がない。この種の樹脂は、直接普通の熱可塑性成形方法を採用して製品に加工することができる。PFAは、温度-200℃ないし260℃の環境に長期使用され、卓越した耐化学腐食性があり、全ての化学品のいずれに対しても、耐腐食性があり、摩擦係数がプラスチックにおいて最も低く、よい電気性能もあり、その電気絶縁性は温度の影響を受けず、「プラスチックの王」と呼ばれている。PFAは、耐化学薬品性がポリテトラフルオロエチレンと類似し、フッ化ビニリデンよりも良好であり、耐クリープ性及び圧縮強度がポリテトラフルオロエチレンよりも良好であり、引張強度が高く、伸び率が100~300%に到達可能であり、誘電性が良好で、耐放射性能が優れ、難燃性が大きく、毒や害がなく、生体不活性を有し、人体内に植え込むことができる。
【0028】
一実施例において、電池の組立過程は、以下の通りである。
【0029】
S100において、図3に示すように、電極接続材32の接続部321の第1の位置規制部322から離れた一端が第2の位置規制部36にかしめられるように、電極接続材32、第1の本体31及び第2の位置規制部36を組み立て、電極接続材32、第1の本体31及び第2の位置規制部36が1つの一体的な第1のキャップアセンブリ3に組み立てられるように、電極接続材32と第1の本体31との間に絶縁材を射出形成し、第2の位置規制部36と第1の本体31との間に絶縁材を射出形成し、
S200において、図6に示すように、セル2を巻回し、セル2の正極タブ21を第1のキャップアセンブリ3の第1の位置規制部322(即ち電極接続材32)に溶接させ、
S300において、図7に示すように、セル2及び第1のキャップアセンブリ3がケース1内に組み付けられるように、セル2及び第1のキャップアセンブリ3をケース1と組み立て、第1の本体31がケース1に溶接固定されるように、ケース1の外壁から溶接を施し、
S400において、図8に示すように、セル2の負極タブ22を第2のキャップアセンブリ4の第2の本体41に溶接し、
S500において、図9に示すように、第2の本体41をケース1の他端の開口内に組み付け、第2の本体41がケース1に溶接固定されるように、ケース1の外壁から溶接を施し、
S600において、注液し、化成し、
S700において、図1に示すように、注液孔411を閉塞するために、第2の本体41に閉塞板42を溶接する。
【0030】
本明細書の説明において、用語「上」などの方位又は位置関係は、図面に示す方位又は位置関係に基づくものであり、説明を容易にし、操作を簡略化するためのものに過ぎず、かかる装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位から構成されて操作されなければならないことを指示又は暗示するものではないと理解すべきであり、従って、本願を制限するものとしては理解できない。
【0031】
本明細書の説明において、参考用語「一実施例」などの説明は、該実施例に関連する具体的な特徴、構造、材料又は特徴が本願の少なくとも1つの実施例又は例に含まれていることを意味する。本明細書において、上記用語に対する模式的な表現は、必ずしも同じ実施例を指すものではない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9