(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理装置、および、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240514BHJP
G06Q 10/02 20120101ALI20240514BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/02
E05B49/00 J
(21)【出願番号】P 2019132301
(22)【出願日】2019-07-17
【審査請求日】2022-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100113310
【氏名又は名称】水戸 洋介
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 佳奈
(72)【発明者】
【氏名】得地 賢吾
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-151290(JP,A)
【文献】特開2019-003423(JP,A)
【文献】国際公開第2018/146846(WO,A1)
【文献】特開2009-211438(JP,A)
【文献】国際公開第2018/155354(WO,A1)
【文献】特開2007-256606(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
E05B 49/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得手段と、
前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定手段と、
を備え、
前記予約情報取得手段は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、
前記設定手段は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う情報処理システム。
【請求項2】
予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得手段と、
前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定手段と、
を備え、
前記予約情報取得手段は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、
前記設定手段は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う情報処理装置。
【請求項3】
予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得機能と、
前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、
前記予約情報取得機能は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、
前記設定機能は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理装置、および、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、生成部が、目的地情報に基づいて、目的地情報と、目的地との位置関係に関する情報からなる案内情報を生成し、サイネージ端末に送信する処理が開示されている。
特許文献2には、重ねた1つの地図に地下出口で分離される地下経路と地上経路と含んだ検索結果画面を生成し、この検索結果画面をサイネージ端末に出力する処理が開示されている。
特許文献3には、取得した店舗情報とショップデータベースとを照合し、合致した店舗情報を地図座標上に配置した店舗マップを生成し、この店舗マップをサイネージ端末に送信する処理が開示されている。
特許文献4には、サイネージ端末から近接通信手段を介して携帯端末に提供された関連情報に関するユーザの利用状況を示す利用情報を収集して登録する利用情報登録手段が開示されている。
特許文献5には、データ入出力が可能なディスプレイ装置を介して、利用者端末を保持している利用者に対してデジタルサイネージ情報の提供を行う処理が開示されている。
特許文献6には、サイネージ管理サーバが、操作者識別IDで検索した操作者毎コンテンツ利用歴情報を反映した表示画面を作成し、サイネージ端末に表示する処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014―182027号公報
【文献】特開2010―217940号公報
【文献】特開2010―079768号公報
【文献】特開2013―238959号公報
【文献】特開2016―095837号公報
【文献】特開2010―079770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
予約者が予約を行った場所にて、映像や音声の出力を行うと、この予約者への情報の伝達を行える。
ところで、予約者が予約を行った場所によっては、遮音性能が低く、音を小さくしたり音の出力を取り止めたりした方が好ましい場合がある。また、予約者が予約を行った場所によっては、遮音性能が低く、外部の声や雑音がこの場所にて聞こえやすく、この場所にて出力する音の出力を上げたい場合もある。さらに、予約者に応じて、出力する情報の内容を異ならせると、予約者への情報の伝達をより効果的に行える場合もある。
本発明の目的は、予約者が予約を行った場所にて出力される情報の内容やこの場所における情報の出力の制御を異ならせることができるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得手段と、前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定手段と、を備え、前記予約情報取得手段は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、前記設定手段は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得手段と、前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定手段と、を備え、前記予約情報取得手段は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、前記設定手段は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う情報処理装置である。
請求項3に記載の発明は、予約者がブースについて行った予約に関する情報である予約情報を取得する予約情報取得機能と、前記予約情報に基づき、前記予約者が予約した前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う設定機能と、をコンピュータに実現させるためのプログラムであり、前記予約情報取得機能は、前記予約情報として、前記ブースの遮音性についての情報を取得し、前記設定機能は、前記遮音性についての情報に基づき、前記ブースの内部にて出力される音の大きさについての設定を行う、プログラムである。
【発明の効果】
【0006】
請求項1、2、3の発明によれば、予約者が予約したブースの遮音性に応じて、このブースの内部にて出力される音の大きさを変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】情報処理システムの全体構成を概略的に示す図である。
【
図3】空間管理サーバのハードウェア構成の一例を説明する図である。
【
図4】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図5】空間管理サーバの機能構成の例を説明する図である。
【
図6】予約申込者が空間の予約を行う際に、この予約申込者のユーザ端末に表示される表示画面の一例を示した図である。
【
図7】ユーザ端末に表示される表示画面の他の一例を示した図である。
【
図8】空間管理サーバの情報格納部に格納されている予約リストを示した図である。
【
図9】空間管理サーバの情報格納部に格納されている利用者リストを示した図である。
【
図11】空間管理サーバにより行われる処理の流れの一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の全体構成を概略的に示す図である。
本実施形態では、利用者により予約されて使用される場所の一例である複数の空間2が設けられている。
空間2は、ブース、宿泊施設等の客室、会社内等の会議室等を含む。これらは、壁や間仕切り等によって周囲から区切られている空間2の一例である。また、本実施形態における空間2は、飲食店や理髪店等でサービスの提供を受けるテーブルや座席等を含む。これらは、周囲に開放された空間2の一例である。
【0009】
図1に示す情報処理システム1は、クラウドネットワーク3に接続された各種の端末で構成されている。
図1では、クラウドネットワーク3に接続される端末の例として、ユーザが操作するユーザ端末4、空間2を管理する空間管理サーバ5が示されている。また、クラウドネットワーク3には、空間2が接続されている。より具体的には、空間2には各種の機器が設けられ、この機器が、クラウドネットワーク3に接続されている。
【0010】
ここで、空間2を管理する事業者は、単独でも複数でもよい。例えば予約の管理、入退室や室内の利用状況などの管理、ユーザに対する利用料金の請求に関する管理、利用者として登録されている会員の管理のそれぞれを、異なる事業者が分担してもよい。
また、前述したように、予約の対象として管理される空間2は、同種である必要もない。例えば空間2の一部はブースであり、空間2の一部は飲食店等の座席やテーブルでもよい。
また、1つの目的又は機能についての管理を、複数の事業者が協働で提供してもよい。
【0011】
本実施形態では、空間2の扉に電子錠が取り付けられており、空間2の各々は、施錠可能となっている。本実施形態では、空間2の解錠権限を有する者が、この空間2の利用を行えるようになっている。
空間2の解錠にあたっては、解錠を行う者が、自身のユーザ端末4を操作して、解錠の指示をする。この指示は、空間管理サーバ5へ送られ、空間管理サーバ5は、この指示を受信する。そして、空間管理サーバ5は、解錠の指示があった空間2の解錠の指示を行う。これにより、この空間2に設置された電子錠が作動し、空間2の解錠が行われる。
【0012】
本実施形態では、ユーザ端末4として、携帯可能なスマートフォンを想定する。もっとも、携帯可能なユーザ端末4は、いわゆるウェアラブル端末でもよいし、ノート型のコンピュータやゲーム端末でもよい。
【0013】
空間管理サーバ5は、空間2に関連する各種の情報を管理する。空間管理サーバ5は、例えば利用者を特定する情報、予約の対象である空間2を特定する情報、予約の開始日時、予約の終了日時等を管理する。
利用者を特定する情報には、例えば利用者の氏名、性別、年齢、国籍、アカウント、ユーザID、パスワード、個人に付された管理用の情報が含まれる。また、利用の対象である空間2を特定する情報には、例えば住所又は所在の場所を特定する情報、管理用の名称や番号が含まれる。
【0014】
なお、空間管理サーバ5は、空間2に関連付けられている物品やサービスの予約を管理してもよい。例えば貸し出しや使用の許諾が可能な物品やサービス、消費される又は消耗する物品やサービスを管理してもよい。
また、空間管理サーバ5は、空間2の利用に関連する各種の情報を管理する。空間管理サーバ5は、例えば、空間2の利用状況についての情報、空間2を利用する利用者についての情報を管理する。
さらに、空間管理サーバ5は、空間2の解錠および施錠を行う。
【0015】
<空間2の外観構成>
図2は、ブース型の空間2の例を説明する図である。
図2に示すブース型の空間2は、例えば駅の構内、空港、オフィスビル、飲食店やデパート等の商業施設、銀行、図書館、美術館、博物館、公共機関や施設、連絡通路、公園等、室内外を問わずに配置される。
【0016】
図2に示すブース型の空間2の各々は、天井が取り付けられている閉鎖型のブースである。ただし、閉鎖型とは、密閉の意味ではなく、実用的な防音性能を備えていればよい。
このため、通気口や小窓等の開口や隙間が、空間2を構成する躯体の一部分に設けられていてもよい。また、窓は開閉が可能でもよい。
【0017】
図2に示す空間2の躯体は、天井20Aと、床面20Bと、開閉可能な扉22が取り付けられている壁面20Cと、壁面20Cの両側に位置する2つの壁面20D及び20Eと、扉22の対面側に位置する壁面20Fとで構成される。
図2の場合、天井20Aには、換気口23が設けられている。換気口23には、開口面積の調整が可能なルーバ23Aが取り付けられている。
図2のルーバ23Aは、全開状態にある。
【0018】
本実施形態では、換気口23を通じて、躯体の内部と外部とが通じており、躯体の内部の気温は、躯体の外部の気温に概ね等しくなっている。付言すると、本実施形態では、躯体の内部に、暖房装置、冷房装置などの空調機器が設置されておらず、躯体の内部の気温と、躯体の外部の気温とが概ね等しくなっている。
なお、躯体の内部に空調機器を設置し、躯体の内部の温度の調整を行えるようにしてもよい。
【0019】
本実施の形態の場合、扉22は、壁面20Cに沿って移動が可能な引き戸を想定する。
図2の場合、扉22は、一方向にスライドされる片引き扉であるが、2枚以上の部材を行き違わせて開閉する引き違い扉でも、2枚の部材を左右にスライドする引き分け扉でもよい。
本実施の形態の場合、扉22には、開閉時にユーザが掴む取手22Aが取り付けられている。また、扉22には、扉22の解錠および施錠を可能にする電子錠22Cが取り付けられている。さらに、本実施形態では、扉22の開閉を検知する開閉センサS1が設けられている。
【0020】
空間2の利用人数は、空間2の容積によっておおよそ決まる。本実施の形態における空間2は、基本的に1人が使用する個室型を想定する。
もっとも、空間2は、多人数を収容可能な大部屋でもよい。大部屋は、単独の部屋として構成されていてもよいが、空間2の壁面20D及び20Eの一方又は両方を取り除いた複数の空間2を連結することで形成してもよい。
なお、個室型とは1人しか利用できない意味ではなく、少人数、例えば2~3人の利用が可能な意味で使用する。
空間2を構成する躯体の形状や構造、提供される設備や性能は任意である。例えば天井20Aを取り除いた構成も可能である。
【0021】
本実施の形態の場合、躯体の内部には、不図示の机と椅子が1つずつ配されている。また、躯体の内部には、備え付けの備品及び機器、予約された備品及び機器等が配置される。
ここで、備え付けの機器としては、映像を映す表示装置であるモニタ31、および、音を出力する音出力装置であるスピーカ32が設けられている。なお、スピーカ32を別途設けず、モニタ31に設けられたスピーカから音を出力するようにしてもよい。
また、躯体の内部には、躯体の内部の撮影を行うカメラなどにより構成される撮影装置24、躯体の内部の利用者を検出する人感センサ25が設けられている。また、躯体の内部には、空間2の温度を検出する温度センサ26が設けられている。
【0022】
さらに、躯体の外表面には、空間2を利用する利用者の個々の情報を取得するための情報取得装置29が設けられることもある。
この情報取得装置29は、例えば、翳されるIDカードを読み取るリーダにより構成される。また、その他に、情報取得装置29は、利用者の指紋や静脈の配置などを読み取るリーダなどであってもよい。
【0023】
図3は、空間管理サーバ5のハードウェア構成の一例を説明する図である。
空間管理サーバ5は、装置全体の動作を制御する制御ユニット101と、管理データ等を記憶するハードディスクドライブ102と、LAN(=Local Area Network)ケーブル等を介した通信を実現するネットワークインターフェース103とを有している。
【0024】
制御ユニット101は、CPU(=Central Processing Unit)111と、基本ソフトウェアやBIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)112と、ワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)113とを有している。CPU111はマルチコアでもよい。また、ROM112は、書き換え可能な不揮発性の半導体メモリでもよい。制御ユニット101は、いわゆるコンピュータである。
【0025】
ハードディスクドライブ102は、円盤状の基板表面に磁性体を塗布した不揮発性の記憶媒体にデータを読み書きする装置である。もっとも、不揮発性の記憶媒体は、半導体メモリや磁気テープでもよい。
この他、空間管理サーバ5は、必要に応じ、キーボード、マウス等の入力デバイス、液晶ディスプレイ等の表示デバイスも備える。
制御ユニット101と、ハードディスクドライブ102と、ネットワークインターフェース103は、バス104や不図示の信号線を通じて接続されている。
【0026】
図4は、ユーザ端末4のハードウェア構成の一例を示す図である。
図4に示す構成は、ユーザ端末4がスマートフォンの場合を想定する。
ユーザ端末4は、装置全体の動作を制御する制御ユニット201と、各種のデータを記憶するメモリカード202と、無線通信の規格に準拠する各種の通信インターフェース203と、タッチセンサ等の入力デバイス204と、液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示デバイス205と、GPS(=Global Positioning System)センサ206を有している。
【0027】
制御ユニット201は、CPU211と、ファームウェアやBIOS等が記憶されたROM212と、ワークエリアとして用いられるRAM213とを有している。CPU211はマルチコアでもよい。また、ROM212は、書き換え可能な不揮発性の半導体メモリでもよい。
【0028】
通信インターフェース203は、例えば移動通信システムとの接続に使用されるインターフェース、無線LANとの接続に使用されるインターフェースである。
GPSセンサ206は、GPS衛生からの電波を受信してユーザ端末4の位置を測定するセンサである。GPSセンサ206から出力される緯度、経度、高度の情報は、ユーザ端末4の現在位置を与える。なお、GPSセンサ206は、屋内用の測位システムに対応してもよい。
【0029】
図5は、空間管理サーバ5(
図1参照)の機能構成の例を説明する図である。なお、
図5では、空間2にて行われる情報の出力に関する機能構成を示している。
空間管理サーバ5は、予約情報取得部51と、設定部52と、予約者検知部53と、出力制御部54と、予定情報出力部55と、情報格納部56とを備える。
【0030】
なお、本実施形態では、これらの機能部が、情報処理装置の一例としての空間管理サーバ5に設けられた場合を説明したが、複数台の情報処理装置を用意し、これらの機能部を、この複数台の情報処理装置に分散して設けるようにしてもよい。この場合、この複数台の情報処理装置により情報処理システムが構成され、この情報処理システムにより、これらの機能部が実現される形となる。
【0031】
予約情報取得部51、設定部52、予約者検知部53、出力制御部54、および、予定情報出力部55は、例えば、制御ユニット101(
図3参照)によるプログラムの実行により実現される。また、情報格納部56は、例えば、ハードディスクドライブ102により実現される。
【0032】
予約情報取得手段の一例としての予約情報取得部51は、予約者が空間2について行った予約に関する情報である予約情報を取得する。
設定手段の一例としての設定部52は、予約情報取得部51が取得した予約情報に基づき、空間2にて行われる情報の出力についての設定を行う。
検知手段の一例としての予約者検知部53は、空間2の予約を行った予約者がこの空間2に来たことを検知する。また、予約者検知部53は、空間2の予約を行った予約者がこの空間2から出たことを検知する。
出力制御手段の一例としての出力制御部54は、空間2の各々における情報の出力を制御する。
予定情報出力手段の一例としての予定情報出力部55は、空間2を予約した予約者の今後の予定に関する情報を出力する。
情報格納部56は、空間2における情報の出力に関する情報を保持する。
【0033】
図6は、予約申込者が空間2の予約を行う際に、この予約申込者のユーザ端末4に表示される表示画面の一例を示した図である。
図6に示すこの表示画面では、地図の表示が行われるとともに、この地図上に、予約申込者により予約される場所の一例である空間2の設置箇所が複数表示されている。
【0034】
本実施形態では、予約申込者は、空間2の予約を行う際、まず、表示されている複数の設置箇所の中から設置箇所を選択する。
なお、このような表示形態に限らず、例えば、リスト形式で、複数の設置箇所を表示し、予約申込者が、リストの中から設置箇所を選択するようにしてもよい。
【0035】
設置箇所が選択されると、
図7(ユーザ端末4に表示される表示画面の他の一例を示した図)に示すように、選択された設置箇所における空室の状況が、時間毎に表示される。
また、
図7にて示す表示画面では、予約の目的を入力するための入力欄が表示される。本実施形態では、予約の目的の候補が複数表示される。予約者は、この候補の中から選択を行うことで、予約の目的を入力する。
予約者は、この表示画面に対する操作を行って、空間2の予約時間を指定し、また、予約の目的を入力する。そして、予約者は、確定ボタン(不図示)を押圧する。
【0036】
これにより、空間管理サーバ5が予約の確定処理を行う。
具体的には、空間管理サーバ5は、空間2の設置箇所および予約時間についての情報、および、予約の目的についての情報を受け付けたうえで、この設置箇所、予約時間、予約の目的についての情報を情報格納部56に登録し、予約の確定処理を行う。
そして、予約の確定結果が、ユーザ端末4へ送信され予約申込者に通知される。
【0037】
図8は、空間管理サーバ5の情報格納部56に格納されている予約リストを示した図である。
本実施形態では、予約者による空間2の予約が確定すると、
図8に示すように、予約リストに、この予約者が追加される。より具体的には、予約リストには、空間2毎および予約時間毎に、予約を行った者である予約者が登録され、また、予約の目的についての情報が登録される。
【0038】
この例では、空間2Bの、4月5日、予約時間10:00~11:00における予約者は、予約者Fとなっており、また、この空間2Bの予約の目的が、テレビ会議となっている。ここで、テレビ会議とは、インターネット回線などの通信回線を利用して、自身がいる場所とは異なる場所にいる第三者と打ち合わせを行うことを指す。
【0039】
図9は、空間管理サーバ5の情報格納部56に格納されている利用者リストを示した図である。
本実施形態では、空間2を利用する利用者の各々は、予めユーザ登録を行うようになっている。本実施形態では、利用者の各々は、このユーザ登録を行うにあたり、自身の氏名、生年月日、年齢、性別、国籍、住所、電話番号、パスワードなどの情報を、ユーザ端末4等を介して入力する。
そして、本実施形態では、これらの情報が、利用者リストに登録される。
【0040】
利用者リストでは、
図9に示すように、氏名、生年月日、年齢、性別、国籍、住所、電話番号などの情報が、各利用者に対応付けられた状態で登録される。
また、利用者リストでは、利用者が設定したパスワード、および、ユーザの各々に割り振られたユーザIDが、各利用者に対応付けられた状態で登録される。
【0041】
本実施形態では、空間管理サーバ5が、ユーザ端末4から、空間2の解錠の指示を受信すると、この解錠の指示を行った者と、予約リスト(
図8参照)に登録されている者とを照合し、解錠の指示を行った者が、予約リストに登録されている場合、空間2の解錠を行う。
より具体的には、本実施形態では、予約者が解錠を行う際、ユーザ端末4にて、ユーザIDやパスワードの入力を受け付け、ユーザ端末4の操作を行う操作者の認証を行って、ユーザ端末4を操作する操作者を特定する。
そして、本実施形態では、この認証が済んだユーザ端末4から、解錠の指示があると、この解錠の指示を行った操作者が、予約リストに登録されているかを判断する。そして、登録されている場合、空間管理サーバ5が空間2の解錠を行う。
【0042】
図10は、空間リストを示した図である。
本実施形態では、さらに、空間リストが情報格納部56に格納されている。
この空間リストでは、複数設けられた空間2の各々について、住所や位置座標などの設置場所を示す情報や、最寄り駅、定員、遮音性についての情報が登録されている。
【0043】
遮音性の情報としては、例えば、遮音性の程度を示す情報が登録される。具体的には、例えば、1~10の何れかの数値が登録される。
付言すると、本実施形態では、遮音性の程度を10段階で把握し、遮音性の程度を示す情報として、1~10の何れかの数値が登録される。ここで、本実施形態では、数値が大きいほど遮音性が高いことを示し、数値が低いほど遮音性が低いことを示している。
ここで、空間2がブース型の空間2である場合には、遮音性は高くなり、空間2が開放型の空間2である場合には、遮音性は小さくなる。
【0044】
図11は、空間管理サーバ5により行われる処理の流れの一例を示した図である。
本実施形態では、予約者が予約した空間2(以下、「予約空間2」と称する)のこの予約者による利用に先立ち、空間管理サーバ5が、この空間2にて行われる、情報の出力についての設定を行う。
【0045】
付言すると、本実施形態では、空間2に設置されたモニタ31やスピーカ32を通じて、情報の出力が行われるが、本実施形態では、予め、空間管理サーバ5がこの情報の出力についての設定を行う。
より具体的には、本実施形態では、モニタ31やスピーカ32を通じて、広告や宣伝、利用者への情報の通知などが行われるが、本実施形態では、これらを行うにあたり、空間管理サーバ5によって設定処理が行われる。
【0046】
具体的には、本実施形態では、この設定処理を行うにあたり、まず、予約情報取得部51が、予約者が空間2について行った予約に関する情報である予約情報を取得する(ステップS101)。
具体的には、予約情報取得部51は、予約リスト、利用者リスト、空間リストを参照し、予約空間2の場所、予約空間2の遮音性、予約空間2の予約時刻(予約開始時刻、予約終了時刻)、予約空間2の予約時間、予約空間2の予約者についての情報などを取得する。
ここで、本実施形態では、予約者についての情報として、氏名、年齢、性別、国籍などの情報を取得する。
【0047】
次いで、本実施形態では、設定部52が、予約情報取得部51が取得した上記の予約情報に基づき、予約空間2にて行われる情報の出力についての設定を行う(ステップS102)。
付言すると、本実施形態では、空間2の各々にて、広告や宣伝、周辺案内などの情報の出力が行われるが、設定部52は、予約情報に基づき、この情報の出力についての設定を行う。
【0048】
なお、本実施形態では、躯体内に設置されたモニタ31やスピーカ32を通じて情報の出力を行う場合を一例に説明するが、躯体の外部にモニタ31やスピーカ32を設置し、躯体の外部に向けての情報の出力を行ってもよい。
また、躯体の内部および外部にモニタ31やスピーカ32を設置し、躯体の内部および外部の両者に向けての情報の出力を行ってもよい。また、躯体の内部における情報の出力の内容と、躯体の外部における情報の出力の内容とを異ならせてもよい。
【0049】
ここで、設定部52は、予約情報取得部51が取得した上記の予約情報に基づき、例えば、予約空間2にて出力される情報の内容を決定する。付言すると、設定部52は、予約情報に基づき、予約空間2にて出力されるコンテンツを決定する。
より具体的には、設定部52は、例えば、予約者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定する。より具体的には、設定部52は、例えば、予約者の年齢、性別、および、国籍のうちの1つ以上の情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定する。
【0050】
これにより、本実施形態では、例えば、予約者が男性あるいは女性であるかに応じて、予約空間2にて出力される情報の内容が異なるようになる。また、例えば、予約者の年齢に応じて、予約空間2にて出力される情報の内容が異なるようになる。また、例えば、予約者の国籍に応じて、予約空間2にて出力される情報の内容が異なるようになる。
なお、設定部52は、出力される情報の内容を決定するにあたり、年齢、性別、および、国籍のうちの1つの情報に基づきこの内容を決定してもよいし、年齢、性別、および、国籍のうち2つの情報に基づきこの内容を決定してもよいし、年齢、性別、および、国籍の全ての情報に基づきこの内容を決定してもよい。
【0051】
また、設定部52は、空間2を利用する利用者が複数である場合は、この複数の利用者に含まれる特定の利用者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
例えば、設定部52は、複数の利用者のうち、予約空間2の予約を行った予約者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
また、その他に、設定部52は、複数の利用者のうち、予約者により指定された利用者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
【0052】
また、設定部52は、その他に、例えば、複数の利用者の各々の属性情報に応じた情報が順に出力されるように、情報の出力についての設定を行うようにしてもよい。
また、設定部52は、予約者や予約者により指定された利用者など、特定の利用者の属性情報に応じた情報が特定のタイミングにて出力されるように、情報の出力についての設定を行ってもよい。より具体的には、この場合、設定部52は、例えば、特定の利用者の属性情報に応じた情報が最初に出力されるように、情報の出力についての設定を行ってもよい。
【0053】
また、その他に、設定部52は、例えば、複数の利用者に共通する属性に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。
例えば、設定部52は、複数の利用者が全員女性であった場合、この女性という属性に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
また、その他に、設定部52は、例えば、複数の利用者が全員60代以上であった場合には、この60代以上という年齢についての属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
【0054】
また、その他の態様として、予約空間2の予約者と実際の利用者とが異なる場合もあり、この場合、設定部52は、例えば、実際の利用者の属性情報に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。
より具体的には、設定部52は、実際の利用者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
【0055】
ここで、本実施形態では、予約者に当初付与された、空間2の利用権限(解錠権限)を、他の者に付与できるようになっており、この他の者に利用権限が付与された場合は、予約空間2の予約者と実際の利用者とが異なるようになる。
この場合、設定部52は、この実際の利用者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。付言すると、設定部52は、予約者とは異なる者の属性情報に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
【0056】
ここで、本実施形態では、利用権限を他の者に付与する場合は、例えば、予約空間2の予約者が、ユーザ端末4を操作して、利用権限を付与する新たな利用者を選択する。そして、本実施形態では、選択されたこの新たな利用者が、予約リストに新たに登録される。
設定部52は、この新たに登録された利用者の属性情報に基づき、予約空間2にて行われる、情報の出力についての設定を行う。
【0057】
また、設定部52は、予約情報取得部51が取得した、予約の目的についての情報に基づき、予約空間2にて行われる、情報の出力についての設定を行ってもよい。
具体的には、この場合、設定部52は、例えば、予約の目的が予め定められた特定の目的である場合、この特定の目的以外の目的である場合に比べ、情報の出力に伴い出力される音を小さくする設定を行う。ここで、本実施形態において、「音を小さくする」には、音を零にすることも含む。
【0058】
より具体的には、設定部52は、予約の目的が、例えば、「テレビ会議」や「仕事」である場合、情報の出力に伴い出力される音を小さくする設定を行う。付言すると、空間2に設置されたスピーカ32から出力される音を小さくする設定を行う。
一方、設定部52は、予約の目的が、例えば、「食事」や「カラオケ」や「休憩」などである場合、情報の出力に伴い出力される音の大きさを維持する設定を行う。付言すると、設定部52は、この場合、音を小さくする設定を行わない。
【0059】
また、その他に、設定部52は、予約情報取得部51が取得した、予約空間2の予約時刻についての情報に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。
より具体的には、設定部52は、例えば、予約情報取得部51が取得した、予約空間2の予約時刻に基づき、情報の出力に伴い出力される音の大きさについての設定を行ってもよい。
なお、予約時刻は、予約開始時刻であってもよいし、予約終了時刻であってもよい。設定部52は、予約開始時刻や予約終了時刻に基づき、音の大きさについての設定を行う。
【0060】
より具体的には、設定部52は、例えば、予約空間2の予約時刻が予め定められた時刻である場合、予め定められた時刻でない場合に比べ、情報の出力に伴い出力される音を小さくする設定を行う。
付言すると、設定部52は、予約空間2に設置されたスピーカ32から出力される音を小さくする設定を行う。
【0061】
より具体的には、設定部52は、例えば、予約時刻が早朝や深夜である場合、予約時刻が早朝や深夜でない場合に比べ、情報の出力に伴い出力される音を小さくする設定を行う。
言い換えると、設定部52は、例えば、予約時刻が、特定の時間帯に属する場合、予約時刻が特定の時間帯に属しない場合に比べ、情報の出力に伴い出力される音を小さくする設定を行う。
【0062】
また、設定部52は、予約情報取得部51が取得した、予約時間に関する情報に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。付言すると、設定部52は、予約開始時刻から予約終了時刻までの経過時間に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。
より具体的には、設定部52は、例えば、予約時間の長さが予め定められた閾値を超える場合、予約時間がこの閾値を超えない場合に比べ、予約空間2にて出力される情報の出力時間を長くする設定を行う。
【0063】
具体例を挙げて説明すると、設定部52は、例えば、予約情報取得部51が取得した、予約時間が30分未満である場合には、予約空間2にて出力される情報の出力時間を1分とする。
また、設定部52は、例えば、予約情報取得部51が取得した、予約時間が30分以上である場合には、予約空間2にて出力される情報の出力時間を2分以上とする。
【0064】
なお、予約空間2におけるこの情報の出力であって予約時間内におけるこの情報の出力は、1回のみ行うようにしてもよいし、複数回に分けて行うようにしてもよい。
複数回に分けて情報の出力を行う場合において、上記のように、出力時間が1分である場合には、各々の情報の出力の時間を合計した時間が、この1分となる。また、複数回に分けて情報の出力を行う場合において、上記のように、出力時間が2分である場合には、各々の情報の出力の時間を合計した時間が、この2分となる。
【0065】
また、設定部52は、予約情報取得部51が取得した、予約空間2の場所についての情報に基づき、情報の出力についての設定を行ってもよい。
より具体的には、設定部52は、例えば、予約空間2の場所が属する地域に基づき、予約空間2にて出力される情報の内容を決定してもよい。
【0066】
付言すると、この処理を行う場合は、予め、複数の地域の各々と、出力される情報の内容の各々とを対応付け、この対応関係を、情報格納部56等に格納しておく。
そして、設定部52は、予約空間2の場所についての情報に基づき、この予約空間2が属する地域を特定する。付言すると、設定部52は、予約空間2の住所や位置座標に基づき、情報格納部56等に格納されている複数の地域の中から、予約空間2が属する地域を特定する。
【0067】
そして、設定部52は、情報格納部56等を参照し、特定したこの地域に対応付けられた、情報の内容を特定する。そして、設定部52は、特定したこの情報の内容を、予約空間2にて出力される情報の内容として設定する。
これにより、本実施形態では、例えば、東京に存在する空間2にて出力される情報の内容と、東京以外の他の都市に存在する空間2にて出力される情報の内容とが異なるものとなる。
【0068】
また、設定部52は、予約情報取得部51が取得した、予約空間2の遮音性に関する情報に基づき、この予約空間2にて行われる情報の出力についての設定を行うようにしてもよい。
より具体的には、この場合、設定部52は、遮音性についての情報に基づき、例えば、情報の出力に伴い出力される音の大きさについての設定を行う。
【0069】
本実施形態では、上記の通り、空間リストに、例えば、遮音性の程度を示す情報として、1~10の何れかの数値が登録されている。設定部52は、空間リストに登録されているこの数値に基づき、音の大きさについての設定を行う。
より具体的には、設定部52は、遮音性が高い空間2については、音が大きくなる設定を行い、遮音性が低い空間2については、音が小さくなる設定を行う。
【0070】
なお、上記では、遮音性の程度を示す情報として1~10の何れかの数値が登録される場合を一例に説明したが、これ以外に、例えば、遮音性に関する情報として、壁や天井の有無、扉の有無、開口や隙間の有無など、空間2の設備に関する情報を、空間リストに登録するようにしてもよい。
そして、設定部52は、この設備に関する情報に基づき、音の大きさについての設定を行ってもよい。
【0071】
ここで、本実施形態では、以上のように、予約者が予約空間2を利用するのにあたり、設定部52が、この予約空間2にて行われる、情報の出力についての設定を行う。
そして、本実施形態では、出力制御部54が、予約空間2における情報の出力を制御するが、出力制御部54は、設定部52による設定がなされている空間2については、設定部52により設定された設定内容に基づき、予約空間2における情報の出力を制御する。
【0072】
より具体的には、出力制御部54は、例えば、設定部52が決定したコンテンツが予約空間2にて出力されるように、情報の出力を制御する。付言すると、出力制御部54は、設定部52が決定した情報が予約空間2にて出力されるように、情報の出力を制御する。
より具体的には、出力制御部54は、設定部52が決定したコンテンツが記憶装置(不図示)から読み出されるようにし、さらに、読み出されたこのコンテンツが予約空間2に出力されるようにする。
【0073】
なお、予約空間2にて出力されるコンテンツは、動画に限らず静止画であってもよい。また、静止画をモニタ31に表示しつつ、音をスピーカ32から出力するようにしてもよい。また、予約空間2にて出力されるコンテンツは、音のみや映像のみであってもよい。
さらに出力制御部54は、コンテンツを出力するにあたり、設定部52により設定された音量や、設定部52により設定された出力時間でコンテンツが出力されるように、コンテンツの出力の制御を行う。
【0074】
ここで、出力制御部54は、予約空間2の予約時間内であれば、コンテンツの出力を、何れのタイミングで行ってもよい。
出力制御部54は、例えば、予約者が予約空間2に来たことが予約者検知部53により検知された場合に、予約空間2におけるコンテンツの出力を開始してもよい。
付言すると、出力制御部54は、予約者が予約空間2に来たことが予約者検知部53により検知された場合に、予約場所における情報の出力を開始するようにしてもよい。
【0075】
ここで、本実施形態の予約者検知部53は、例えば、人感センサ25、情報取得装置29、撮影装置24、電子錠22C、開閉センサS1などからの出力に基づき、予約者が予約空間2に来たことを検知する。
具体的には、予約者検知部53は、人感センサ25による予約者の検出、情報取得装置29による予約者のIDカードの読み取り、撮影装置24による予約者の撮影、予約者による電子錠22Cの解錠、開閉センサS1による扉22の開動作の検出などがあった場合に、予約者が予約空間2に来たと判断する。そして、予約者検知部53は、予約者が予約空間2に来たことを示す検知結果を出力する。
【0076】
そして、本実施形態では、予約者が予約空間2に来たことを示す検知結果が出力されると、出力制御部54が、予約空間2おける情報の出力を開始する。付言すると、予約者が予約空間2に来たことを示す検知結果が出力されると、出力制御部54は、設定部52により設定された設定内容での情報の出力を開始する。
これにより、この場合は、予約空間2に予約者が来た直後に、この予約空間2にて情報の出力が開始されるようになる。
【0077】
なお、扉22の開動作の検出に基づき、情報の出力を行う場合、出力制御部54は、例えば、予約開始時刻以後における最初の開動作の検出があった場合に、情報の出力を行い、2回目以降の開動作の検出では、情報の出力を行わないようにしてもよい。
これにより、扉22の開動作が行われる度にコンテンツが出力される事態が避けられるようになる。付言すると、予約者がトイレ等に行くために予約空間2への入退室を繰り返し行うことも想定され、この場合に、本実施形態では、コンテンツが繰り返し出力される事態が避けられるようになる。
【0078】
また、その他に、出力制御部54は、予約者が予約空間2から出た際に情報の出力が行われている場合には、この情報の出力を停止するようにしてもよい。
付言すると、例えば、休憩や、早退のため、予約者が予約空間2から出た際に、情報が出力されている場合には、この情報の出力を停止するようにしてもよい。
【0079】
なお、予約者が予約空間2から出たか否かの検知は、予約者検知部53が行う。
予約者検知部53は、人感センサ25による予約者の不検出、情報取得装置29による予約者のIDカードの読み取り(予約空間2からの予約者の退出に伴う読み取り)、撮影装置24により得らえる映像における予約者の不検出、電子錠22Cの施錠、開閉センサS1による扉22の開動作の検出などがあった場合に、予約者が予約空間2から出たと判断し、予約者が予約空間2から出たとの検出結果を出力する。
そして、本実施形態では、この検出結果の出力があると、出力制御部54が、コンテンツの出力を停止する。
【0080】
また、本実施形態では、ユーザが持参したPC(Personal Computer)を、モニタ31に接続できるようになっており、PCをモニタ31に接続することで、ユーザは、モニタ31に、自身の作業のための画面である作業用画面を表示できるようになる。また、ユーザは、PCが有する画面よりも大きい画面を参照できるようになる。
この場合、コンテンツがモニタ31を通じて出力される場合、ユーザは、作業用画面を一時的に参照できなくなるが、コンテンツの出力が終了すると、ユーザは、作業用画面の参照を再び行えるようになる。
【0081】
また、本実施形態では、予約者が、予約空間2における情報の出力が行われない設定を行えるようになっている。付言すると、本実施形態では、予約者は、空間2におけるコンテンツの出力が行われないようにする設定を行えるようになっている。
より具体的には、この場合、予約者は、例えば、モニタ31に対する操作を行うことで、情報の出力が行われない設定を行える。付言すると、モニタ31がタッチパネルである場合、予約者は、このモニタ31に対する操作を行うことで、情報の出力が行われない設定を行える。
また、その他に、予約者がユーザ端末4に対する操作を行うことで、情報の出力が行われない設定を行えるようにしてもよい。
【0082】
情報の出力が行われない設定がなされた場合、出力制御部54は、予約空間2における情報の出力を行わない。
なお、情報の出力が行われない設定が行われた場合は、予約者に対する課金を行うようにしてもよい。情報の出力が行われない場合は、広告がなされず、運営者が本来得る広告収入が減ることが想定される。予約者に対して課金することで、運営者は、広告収入に替わる収益の機会を得られる。
【0083】
さらに、本実施形態では、予約者が予約空間2に来た場合に、予定情報出力部55が、この予約者の今後の予定に関する情報を出力する。
具体的には、本実施形態では、予定情報出力部55が、予約空間2に来た予約者の予定情報を、情報格納部56に格納されているカレンダー(日付情報と予定情報とが対応付けられて登録されている電子的なカレンダー)や、他のサーバに格納されているカレンダーから取得し、次いで、この予定情報を予約空間2に出力する。
そして、本実施形態では、この予定情報がモニタ31に表示される。これにより、予約者は、自身の今後の予定に関する情報の把握を行える。言い換えると、予約者は、自身の今後のスケジュールの把握を行える。
【0084】
また、予定情報出力部55は、予約者の今後の予定に関する情報として、経路情報を出力してもよい。
予定情報出力部55は、カレンダーから、予約者の次の行き先についての情報を取得し、そして、予約空間2からこの次の行き先までの経路情報を取得する。そして、予定情報出力部55は、この経路情報を予約空間2に出力する。これにより、予約空間2のモニタ31に、経路情報が表示される。
【0085】
なお、上記のコンテンツの出力と、予定情報や経路情報の出力の順番は特に問わず、上記のように、予約空間2へ予約者が来た直後にコンテンツの出力を行い、次いで、予定情報や経路情報の出力を行うようにしてもよい。
また、その他に、予定情報や経路情報の出力は、予約空間2の予約終了時刻の直前などに行ってもよい。言い換えると、予定情報や経路情報の出力は、予約者が次の目的地に向かう直前に行ってもよい。
【符号の説明】
【0086】
1…情報処理システム、2…空間、5…空間管理サーバ、51…予約情報取得部、52…設定部、53…予約者検知部、54…出力制御部、55…予定情報出力部