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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】袋詰装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 5/04 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
B65B5/04
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2020047692
(22)【出願日】2020-03-18
(65)【公開番号】P2021147074
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2023-02-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】細馬 哲也
【審査官】▲桑▼原 恭雄
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-095403(JP,A)
【文献】特開2005-313917(JP,A)
【文献】特開2018-034870(JP,A)
【文献】特開平06-008915(JP,A)
【文献】特開2019-043648(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
袋に物品を挿入する袋詰装置であって、
袋供給部と、袋を開口する場所まで袋を搬送する袋搬送手段と、袋を開口する開口手段と、物品挿入ガイドと、物品供給手段と、物品姿勢制御手段と、物品供給手段から開口された袋までに物品を搬送し開口された袋に物品を挿入する物品挿入手段と、物品が挿入された袋を出口に搬送する搬送部と、
を備え、
前記物品姿勢制御手段は、カメラと制御部を有し、物品の姿勢を整える機能を有し、
前記開口手段は、開口する場所まで搬送された袋を、該袋の開口側が上方を向く状態で該袋を開口し、
前記物品挿入ガイドは、上方から開口した袋内に挿入されて、袋に物品の挿入可能なスペースを確保し、
前記物品挿入手段は、搬送用のロボットからなり、前記物品挿入ガイドが挿入された状態の袋内に、物品を引き上げて該物品を挿入し、
前記カメラは、前記物品挿入手段で引き上げられた物品を撮像し、
前記制御部は、カメラで撮像した画像に基づき、前記物品挿入手段の機構に働きかけて、物品の向きを調整し、
前記物品挿入手段は、前記制御部による調整後、調整後の姿勢を保ったまま物品を袋内に挿入する、
とを特徴とする袋詰装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、袋を開口し、物品を姿勢を整えて挿入する袋詰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
缶や箱などの物品を、向きをそろえて袋に挿入する袋詰の生産において、袋の供給、袋の開口は自動で行うが、物品の供給や物品の向きをそろえることを人間が行って、袋に物品を挿入する装置(特許文献1参照)はあった。また、特許文献1に記載の装置では、袋の収納空間に対して物品の占める空間が近いことが必要であった。袋詰した後も袋の開口部は開口したままで、袋の収納空間が、物品の占める空間に対して余裕があるものの物品の袋詰は、物品の向きをそろえたままにすることが困難であった。そこで、このような袋に対する物品の袋詰は、人手で行なわれていた。生産性向上のために、袋の供給、袋の開口、物品の供給、物品の姿勢の制御、袋への物品の挿入の全ての工程を自動で行う装置がもとめられていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平6-8915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
缶や箱などの物品を、自動で、向きをそろえて袋に挿入する袋詰装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明の請求項1に係る発明は、袋に物品を挿入する袋詰装置であって、袋供給部と、袋を開口する場所まで袋を搬送する袋搬送手段と、袋を開口する開口手段と、物品挿入ガイドと、物品供給手段と、物品姿勢制御手段と、物品供給手段から開口された袋までに物品を搬送し開口された袋に物品を挿入する物品挿入手段と、物品が挿入された袋を出口に搬送する搬送部と、を備え、前記物品姿勢制御手段は、カメラと制御部を有し、物品の姿勢を整える機能を有することを特徴とする袋詰装置である。
【発明の効果】
【0006】
缶や箱などの物品を、自動で、向きをそろえて袋に挿入する袋詰装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の実施形態に係る袋詰装置の全体構成の一例を模式的に表す説明図である。
図2】本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する場所まで、袋供給部の袋を搬送する袋搬送手段の動作において、袋供給部10の袋2を吸着する場面の一例を説明する模式的側面図である。
図3図2に対応する、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する場所まで、袋供給部の袋を搬送する袋搬送手段の動作において、袋供給部10の袋2を吸着する場面の一例を説明する模式的上面図である。
図4】本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する場所まで、袋供給部の袋を搬送する袋搬送手段の動作の一例を説明する模式的側面図である。
図5図4に対応する、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する場所まで、袋供給部の袋を搬送する袋搬送手段の動作の一例を説明する模式的上面図である。
図6】本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する手段と、物品挿入ガイドを袋に挿入する前の動作の一例を説明する模式的側面図である。
図7図6に対応する、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する手段と、物品挿入ガイドを袋に挿入する前の動作の一例を説明する模式的上面図である。
図8】本発明の実施形態に係る袋詰装置において、物品挿入ガイドを挿入する動作と、物品姿勢制御手段と、物品挿入手段の途中の動作の一例を説明する模式的側面図である。
図9図8に対応する、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、物品挿入ガイドを挿入する動作と、物品姿勢制御手段と、物品挿入手段の途中の動作の一例を説明する模式的上面図である。
図10】本発明の実施形態に係る袋詰装置において、物品挿入手段の動作の一例を説明する模式的側面図である。
図11図10に対応する、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、物品挿入手段の動作の一例を説明する模式的上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明の実施形態に係る袋詰装置の実施形態を添付図面を参照して説明する。
【0009】
図1は本発明の実施形態に係る袋詰装置の全体構成の一例を模式的に表す説明図である。
【0010】
袋2に缶や箱などの物品1を挿入する袋詰装置100は、袋供給部10と、袋2を開口する場所まで袋を搬送する袋搬送手段15と、袋2を開口する開口手段20と、物品挿入ガイド25と、物品供給手段30と、物品姿勢制御手段35と、物品供給手段から開口された袋2までに物品1を搬送し開口された袋に物品を挿入する物品挿入手段40と、物品1が挿入された袋を出口に搬送する搬送部45と、を備え、物品姿勢制御手段35は、カメラ36と制御部37を有し、物品1の姿勢を整える機能を有する。
【0011】
以下、本発明の実施形態に係る袋詰装置100の動作の例を順を追って説明する。
【0012】
図2図3は本発明の実施形態に係る袋詰装置100において、袋2を開口する場所まで、袋供給部10の袋2を搬送する袋搬送手段15の動作において、袋供給部10の袋2を吸着する場面の一例を説明する模式的側面図、模式的上面図である。
【0013】
図4図5は本発明の実施形態に係る袋詰装置において、袋を開口する場所まで、袋供給部の袋を搬送する袋搬送手段の動作の一例を説明する模式的側面図、模式的上面図である。
【0014】
搬送手段15は、袋2が積み置かれた袋供給部10の袋2を、袋搬送手段15の先端の袋搬送手段吸着部16が、吸着し、開口手段20のところまで搬送し、開口手段20の表面にある開口手段吸着部21で、袋2を吸着する。
【0015】
ここで袋搬送手段15は、先端に袋搬送手段吸着部16を持ち、袋2を、開口手段20まで、運ぶ機能を有するもので、6軸ロボットとした。袋搬送手段15は移載機であってもよい。
【0016】
図6図7は、本発明の実施形態に係る袋詰装置100において、袋2を開口する開口
手段20と、物品挿入ガイド25を袋2に挿入する前の動作の一例を説明する模式的側面図、模式的上面図である。
【0017】
前記で、水平に拡がった開口手段20の開口手段吸着部21が、袋供給部10において水平に置かれた袋2を吸着している状態となっており、水平に置かれた袋2を吸着している開口手段20を90度起こし、水平に拡がった開口手段20を垂直にする。袋2を垂直面で吸着している開口手段20の、対面には、すでに、垂直面の開口手段20aと開口手段吸着部21aがあり、袋2を、開口手段吸着部21と開口手段吸着部21aで、両側から吸着し、そして、拡げることによって、袋2の開口を行う。ここで袋供給部10において袋2は、水平に置かれた状態を示したが、さしみ状に置かれても良い。
【0018】
そして開口した袋2の上方に、物品挿入ガイド25を配置する。後記するが、この物品挿入ガイド25は、袋2を左右に拡げ、物品1の挿入可能なスペースを確保するためのものであり、物品1が袋2の中に挿入されるときに使用される。
【0019】
袋2の開口動作中に、袋搬送手段15は、干渉しなく、次の袋供給部10の袋2を供給する動作までに、先端の袋搬送手段吸着部16が、供給部10の方に戻っていればよい。
【0020】
図8図9は、本発明の実施形態に係る袋詰装置において、物品挿入ガイドを挿入する動作と、物品姿勢制御手段と、物品挿入手段の途中の動作の一例を説明する模式的側面図、模式的上面図である。
【0021】
開口した袋2の上方に配置された、物品挿入ガイド25を、上方から袋2に挿入する。物品挿入ガイド25は、袋2の内面にそっている。
【0022】
物品1が整列して入った箱50が物品供給手段30によって、供給される。この時に、箱50にある物品1すべては、袋2に挿入された時の上下方向になっていることが望ましい。物品の向きは、揃っていなくてよい。
【0023】
物品挿入手段40の先端に、物品挿入手段吸着部41があり、箱50の中の物品1を、吸着し、箱50の上方まで、引き上げる。
【0024】
ここで物品挿入手段40は、先端に物品挿入手段吸着部41を持ち、物品1を、袋2の内部まで、運ぶ機能を有するもので、6軸ロボットとした。物品挿入手段40は移載機であってもよい。
【0025】
物品姿勢制御手段35は、物品挿入手段40による物品1の所定の引き上げ位置で、物品1の表面の画像をカメラ36で採取し、採取された画像を、制御部37で判断し、物品1の向きが所定の向きになるように、物品挿入手段40の機構に働きかけ、物品1の向きの調整のための回転を行う。
【0026】
図10図11は、本発明の実施形態に係る袋詰装置100において、物品挿入手段40の動作の一例を説明する模式的側面図、模式的上面図である。
【0027】
物品姿勢制御手段35により、物品挿入手段40による物品1の物品1の所定の引き上げ位置で、物品1の向きを所定の向きになるように調整した後、物品挿入手段40は、物品1の調整後の姿勢を保ったまま、開口手段20の開口手段吸着部21で吸着され開口した袋2に、上方から物品1を挿入する。
【0028】
袋2に、物品1を挿入される直前には、物品挿入ガイド25によって袋2は、左右に拡
げられ挿入スペースが確保される。
【0029】
上記の同じ操作を繰り返し、袋2に、物品1を姿勢をそろえて、所定の物品1の数だけ挿入し終わったら、物品1が挿入された袋から、物品挿入ガイド25を、上方に抜き、開口手段20の開口手段吸着部21による袋2の吸着を解く。物品1の向き(姿勢)の揃ったものが入っている袋2を、下方の搬送部45に下ろす。物品1の向き(姿勢)の揃ったものが入っている袋2は、搬送部45上で搬送され、袋詰装置の出口に出力される。
【0030】
また、箱50が、物品1をすべて抜き取られ空となった場合は、自動で袋詰装置100の出口に出力される。
【0031】
缶や箱などの物品を、自動で、向きをそろえて袋に挿入する袋詰装置を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0032】
1・・・物品
2・・・袋
10・・・袋供給部
15・・・袋搬送手段
16・・・袋搬送手段吸着部
20・・・開口手段
21・・・開口手段吸着部
25・・・物品挿入ガイド
30・・・物品供給手段
35・・・物品姿勢制御手段
36・・・カメラ
37・・・制御部
40・・・物品挿入手段
41・・・物品挿入手段吸着部
45・・・搬送部
50・・・箱
100・・・袋詰装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11