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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/08 20120101AFI20240514BHJP
   G06Q 10/105 20230101ALI20240514BHJP
【FI】
G06Q40/08
G06Q10/105
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020108532
(22)【出願日】2020-06-24
(65)【公開番号】P2022006365
(43)【公開日】2022-01-13
【審査請求日】2023-05-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000001443
【氏名又は名称】カシオ計算機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北川 徹
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-272418(JP,A)
【文献】ダブルワークで働いた時の社会保険の加入条件は?,[online],2019年11月28日,[検索日 2024.3.21], インターネット<URL: https://meetsmore.com/services/employment-insurance-consultant/media/20482>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、当該給与額の変更に係る前記被保険者の異動日を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該変更後の給与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第1の入力フォームを介して入力された事業所別の給与額の合算を当該第1の入力フォームの近傍に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御手段は、前記第1の入力フォームと対応させて前記複数の事業所の識別情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記異動日をユーザに入力させるための第2の入力フォームを表示させるとともに、当該第2の入力フォームへの入力が完了した後に引き続き前記第1の入力フォームを表示させる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、当該賞与額の支払日を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該賞与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータを、
被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、当該給与額の変更に係る前記被保険者の異動日を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該変更後の給与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
コンピュータを、
被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、当該賞与額の支払日を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該賞与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、健康保険組合に属する被保険者の情報を管理するものとして健康保険組合システムが知られている。このような健康保険組合システムでは、被保険者が勤務する事業所(会社)から当該被保険者に対して支払われる給与(賞与も含む)に基づいて健康保険料を導出し、当該事業所に健康保険料の請求処理を行うことができるよう構成されている。
【0003】
また、このような健康保険組合システムは、被保険者に支払われる給与に関する情報を管理するとともに当該情報を編集可能に構成されている。例えば、転勤などの理由により被保険者が勤務する事業所が変更になった場合であっても、メニュー画面に配置された給与に係るボタンを選択することで被保険者に支払われている給与額の変更を行うことが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-272418号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の健康保険組合システムは、例えば兼業などの理由により被保険者が複数の事業所に勤務することになった場合の給与情報の管理には対応できなかった。被保険者に対し複数の事業所から給与が支払われる場合には、各々の事業所に対する健康保険料の請求額を導出するために、給与額の事業所別の内訳を登録する必要があるが、従来の健康保険組合システムではこれらを容易に登録することができなかった。
【0006】
本発明の課題は、被保険者が複数の事業所に勤務する場合であっても、給与額(又は賞与額)の設定を容易に行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、当該給与額の変更に係る前記被保険者の異動日を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該変更後の給与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明の情報処理装置は、被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、当該賞与額の支払日を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、前記判別手段により前記支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該賞与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、被保険者が複数の事業所に勤務する場合であっても給与額(又は賞与額)の設定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施の形態の健保組合システムを示すブロック図である。
図2】健保組合サーバの機能構成を示すブロック図である。
図3】端末装置の機能構成を示すブロック図である。
図4】健康保険組合、事業所、被保険者の関係の一例を示す図である。
図5】(a)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブルの構成を示す図である。(b)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブルの構成を示す図である。
図6】(a)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブルの給与情報の構成を示す図である。(b)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブルの賞与情報の構成を示す図である。
図7】(a)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブルの給与情報の構成を示す図である。(b)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブルの賞与情報の構成を示す図である。
図8】業務処理を示すフローチャートである。
図9】給与情報変更処理を示すフローチャートである。
図10】賞与情報登録処理を示すフローチャートである。
図11】メニュー画面を示す図である。
図12】選択事業所の給与情報変更画面を示す図である。
図13】選択事業所及び非選択事業所の給与情報変更画面を示す図である。
図14】選択事業所の賞与情報登録画面を示す図である。
図15】選択事業所及び非選択事業所の賞与情報登録画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は、図示例に限定されるものではない。
【0012】
まず、図1図4を参照して、本実施の形態の装置構成を説明する。図1は、本実施の形態の健保組合システム1を示すブロック図である。図2は、健保組合サーバ10の機能構成を示すブロック図である。図3は、端末装置20の機能構成を示すブロック図である。図4は、健康保険組合、事業所、被保険者の関係の一例を示す図である。
【0013】
図1に示すように、本実施の形態の健保(健康保険)組合システム1は、ある1つの健保組合に設けられ当該健保組合に関する情報を管理するサーバー・クライアントの情報処理システムである。
【0014】
健保組合は、とある企業(ここでは、グループ会社などの複数の事業所(会社)を有するものとする)に勤務する勤務者(従業員)の給与や賞与などの情報と健康保険の保険料とを管理している。この勤務者が、健康保険の被保険者となる。また、健保組合システム1は、1つの事業所に所属する被保険者(一事業所勤務者)と、2つ以上の事業所に所属(掛け持ち)する被保険者(二以上事業所勤務者)と、の情報を管理する。
【0015】
図4に示すように、一例として、健保組合X,Yが存在するケースを考える。健保組合Xには、事業所A,B,Cが所属している。健保組合Yには、事業所D,E,Fが所属している。事業所Aには、被保険者I1,I2,I3が所属(勤務)している。事業所Bには、被保険者I3,I4が所属している。事業所Cには、被保険者I5,I6,I7が所属している。事業所Dには、被保険者I7,I8,I9が所属している。
【0016】
被保険者I3は、同じ健保組合Xに所属する事業所A,Bに所属している。この掛け持ちパターンを掛け持ちタイプT1とする。被保険者I3は、事業所A,Bのいずれか一方(例えば事業所A)を選択事業所に設定し、選択事業所でない他方(例えば事業所B)を非選択事業所に設定する。
【0017】
また、被保険者I7は、異なる健保組合Xに所属する事業所Cと健保組合Yに所属する事業所Dとに所属している。この掛け持ちパターンを掛け持ちタイプT2とする。被保険者I7も、事業所C,Dのいずれか一方(例えば事業所C)を選択事業所に設定し、選択事業所でない他方(例えば事業所D)を非選択事業所に設定する。
【0018】
健保組合システム1は、例えば、健保組合Xに設けられた情報処理システムとする。健保組合Xの健保組合システム1は、健保組合Xに関する情報を管理するため、事業所A,B,Cに所属される被保険者I1~I7に関する情報を管理する。また、掛け持ちタイプT2の被保険者I7の情報は、いずれか1つの健保組合が管理するため、例えば、健保組合Xが管理するものとする。よって、健保組合Yの健保組合システムは、健保組合Yの事業所D,E,Fに関する情報を管理し、所属される被保険者I8,I9に関する情報を管理する。
【0019】
図1に示すように、健保組合システム1は、情報処理装置としての健保組合サーバ10と、端末装置20と、印刷装置30と、を備える。健保組合システム1の各装置は、通信ネットワークNを介して通信接続されている。なお、健保組合システム1において、端末装置20、印刷装置30は、各1台ずつとするが、それぞれ複数台としてもよい。通信ネットワークNは、例えば、LAN(Local Area Network)であるが、WAN(Wide Area Network)など、他のネットワークを含むものとしてもよい。
【0020】
健保組合サーバ10は、健保組合に関する情報を管理し、その情報の変更などに関する処理を行う情報処理装置である。端末装置20は、健保組合サーバ10に対応するクライアント装置であり、所属する健保組合のユーザ(オペレータ)が操作する。印刷装置30は、ネットワークプリンタであり、健保組合サーバ10又は端末装置20からの印刷指示に応じて、画像を用紙に印刷する。
【0021】
図2に示すように、健保組合サーバ10は、設定手段、判別手段、表示制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)11と、操作部12と、RAM(Random Access Memory)13と、表示部14と、記憶部15と、通信部16と、を備える。健保組合サーバ10の各部は、バス17を介して互いに接続されている。
【0022】
CPU11は、健保組合サーバ10の各部を制御する。CPU11は、記憶部15に記憶されているシステムプログラム、アプリケーションプログラムのうち指定されたプログラムを読み出してRAM13のワークエリアに展開し、当該展開されたプログラムとの協働で各種処理を実行する。
【0023】
操作部12は、キーボードや、マウスなどのポインティングデバイスを有し、所属する保険組合の管理者などからのキー入力や位置の入力を受け付け、その操作情報をCPU11に出力する。
【0024】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)や、EL(Electro-Luminescence)ディスプレイなどで構成され、CPU11からの指示に応じて各種表示情報を表示する。
【0025】
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などで構成され、各種データ及び各種プログラムを読み出し及び書き込み可能に記憶する記憶装置である。特に、記憶部15には、後述する業務処理を実行するための業務プログラムP1と、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40と、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60と、保険料(選択事業所)管理テーブル80と、保険料(非選択事業所)管理テーブル90と、を記憶するものとする。
【0026】
通信部16は、ネットワークカードなどを有し、外部機器とデータの送受信を行う。CPU11は、通信部16を介して、外部機器としての端末装置20、印刷装置30と通信を行う。
【0027】
図3に示すように、端末装置20は、CPU21と、操作部22と、RAM23と、表示部24と、記憶部25と、通信部26と、を備える。端末装置20の各部は、バス27を介して互いに接続されている。
【0028】
CPU21、操作部22、RAM23、表示部24、記憶部25、通信部26は、健保組合サーバ10のCPU11、操作部12、RAM13、表示部14、記憶部15、通信部16と同様の構成であり、異なる部分を主として説明する。
【0029】
CPU21は、端末装置20の各部を制御する。操作部22は、所属する保険組合のユーザからのキー入力や位置の入力を受け付け、その操作情報をCPU21に出力する。また、CPU21は、通信部26を介して、外部機器としての健保組合サーバ10、印刷装置30との通信を行う。
【0030】
つぎに、図5図7を参照して、健保組合サーバ10の記憶部15に記憶されている情報を説明する。図5(a)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の構成を示す図である。図5(b)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の構成を示す図である。図6(a)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の給与情報50の構成を示す図である。図6(b)は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の賞与情報51の構成を示す図である。図7(a)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の給与情報71aの構成を示す図である。図7(b)は、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の賞与情報72aの構成を示す図である。
【0031】
記憶部15に記憶されている被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40は、選択事業所及びその被保険者に関する情報(被保険者情報)を有するテーブルである。図5(a)に示すように、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40は、選択事業所番号41、選択事業所名42、選択事業所証番号43、勤務区分44、氏名(カナ)45、選択事業所給与総額46、選択事業所月額47、開始年月日48、終了年月日49…、給与情報50…、賞与情報51…などの項目(カラム)を有する。被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40のレコードは、被保険者単位の情報とする。
【0032】
選択事業所番号41は、選択事業所の識別番号である。選択事業所名42は、選択事業所番号41の選択事業所の名称である。選択事業所証番号43は、選択事業所番号41の選択事業所に勤務する被保険者各々に割り当てられる健康保険証の識別番号である。勤務区分44は、選択事業所番号41の選択事業所の被保険者の勤務区分を示し、具体的には、被保険者が一事業所勤務者である勤務区分を「0」とし、被保険者が二以上事業所勤務者である勤務区分を「1」とする。
【0033】
氏名(カナ)45は、選択事業所番号41及び選択事業所証番号43により一意的に決まる被保険者のカナの氏名である。選択事業所給与総額46は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者に支払われる月の給与総額のそのままの金額であり、例えば[円]単位である。選択事業所月額47は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者に支払われる標準報酬月額であり、例えば[千円]単位である。標準報酬月額は、給与総額ではなく、都道府県ごとに規定された保険料額表に基づき給与のレンジごとに割り出される月額の値である。標準報酬月額は、同一レンジ内では同じ値に丸められる。
【0034】
開始年月日48は、選択事業所番号41の選択事業所への氏名(カナ)45の被保険者の所属の開始年月日である。終了年月日49は、選択事業所番号41の選択事業所への氏名(カナ)45の被保険者の所属の終了年月日である。
【0035】
選択事業所番号41~終了年月日49…は、選択事業所及び非選択事業所に共通の種類の情報とし、氏名(カナ)45の被保険者の性別、生年月日、氏名(漢字)などを含む。また、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40は、扶養者有無など、選択事業所のみに設定される項目を含む。
【0036】
給与情報50は、選択事業所番号41の選択事業所における氏名(カナ)45の被保険者に対して当該選択事業所から定期的(例えば毎月)に支払われる給与に関する情報であり、給与情報の変更ごとに被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40に追加される。賞与情報51は、選択事業所番号41の選択事業所における氏名(カナ)45の被保険者に対して当該選択事業所から支払われる賞与に関する情報であり、賞与情報の登録又は変更ごとに被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40に追加される。
【0037】
図6(a)に示すように、給与情報50は、変更年月日501、異動年月日502、届出種類503、選択事業所給与総額504、選択事業所月額505、選択事業所等級506の項目(カラム)を有する。
【0038】
変更年月日501は、給与情報50の変更年月日である。異動年月日502は、選択事業所番号41の選択事業所における氏名(カナ)45の被保険者の給与情報の異動年月日である。異動年月日は、給与の変更が発生する年月日を意味する。届出種類503は、給与情報50の給与情報変更の届出の種類である。選択事業所給与総額504は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者に支払われる変更後の給与の総額である。選択事業所月額505は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者に支払われる変更後の標準報酬月額である。選択事業所等級506は、選択事業所番号41の選択事業所における氏名(カナ)45の被保険者の変更後の給与総額(標準報酬月額)の等級である。
【0039】
図6(b)に示すように、賞与情報51は、登録年月日511、支払年月日512、届出種類513、選択事業所賞与額514、選択事業所標準賞与515の項目(カラム)を有する。
【0040】
登録年月日511は、賞与情報51の登録又は変更の年月日である。支払年月日512は、選択事業所番号41の選択事業所における氏名(カナ)45の被保険者の賞与情報の支払年月日である。支払年月日は、賞与が支払われる年月日を意味する。届出種類513は、賞与情報51の賞与情報登録の届出の種類である。選択事業所賞与額514は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者に支払われる賞与のそのままの総額である。選択事業所標準賞与515は、選択事業所番号41の選択事業所において氏名(カナ)45の被保険者の標準賞与である。標準賞与は、被保険者に支払われる賞与額から千円未満を切り捨てた額である。
【0041】
記憶部15に記憶されている被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60は、非選択事業所及びその被保険者に関する情報(被保険者情報)を有するテーブルである。図5(b)に示すように、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60は、選択事業所番号61、選択事業所証番号62、非選択事業所番号63a、非選択事業所名64a、非選択事業所証番号65a、氏名(カナ)66a、非選択事業所給与総額67a、非選択事業所月額68a、開始年月日69a、終了年月日70a…、給与情報71a…、賞与情報72a…、非選択事業所番号63b、非選択事業所名64b、非選択事業所証番号65b、氏名(カナ)66b、非選択事業所給与総額67b、非選択事業所月額68b、開始年月日69b、終了年月日70b…、給与情報71b…、賞与情報72b…の項目(カラム)を有する。被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60のレコードも、被保険者単位の情報とする。
【0042】
選択事業所番号61は、選択事業所の識別番号である。選択事業所証番号62は、選択事業所番号61の選択事業所に勤務する被保険者各々に割り当てられる健康保険証の識別番号である。
【0043】
非選択事業所番号63aは、選択事業所番号61及び選択事業所証番号62で一意的に決まる被保険者が所属する第1の非選択事業所の識別番号である。非選択事業所名64aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所の名称である。非選択事業所証番号65aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所に勤務する被保険者各々に割り当てられる健康保険証の識別番号である。
【0044】
氏名(カナ)66aは、選択事業所番号61及び選択事業所証番号62(非選択事業所番号63a及び非選択事業所証番号65a)により一意的に決まる被保険者のカナの氏名である。非選択事業所給与総額67aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる月の給与総額のそのままの金額である。非選択事業所月額68aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる標準報酬月額である。
【0045】
開始年月日69aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所への氏名(カナ)66aの被保険者の所属の開始年月日である。終了年月日70aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所への氏名(カナ)66aの被保険者の所属の終了年月日である。
【0046】
非選択事業所番号63a~終了年月日70a…は、選択事業所及び非選択事業所に共通の種類の情報とし、氏名(カナ)66aの被保険者の性別、生年月日、氏名(漢字)などを含む。また、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60は、健保外事業所など、非選択事業所のみに設定される項目を含む。
【0047】
給与情報71aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所における氏名(カナ)65aの被保険者に対して当該第1の非選択事業所から定期的(例えば毎月)に支払われる給与に関する情報であり、給与情報の変更ごとに被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に追加される。賞与情報72aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所における氏名(カナ)65aの被保険者に対して当該第1の非選択事業所から支払われる賞与に関する情報であり、賞与情報の登録又は変更ごとに被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に追加される。
【0048】
図7(a)に示すように、給与情報71aは、変更年月日711a、異動年月日712a、届出種類713a、非選択事業所給与総額714a、非選択事業所月額715a、非選択事業所等級716aの項目(カラム)を有する。
【0049】
変更年月日711aは、給与情報71aの変更年月日である。異動年月日712aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所における氏名(カナ)66aの被保険者の給与情報の異動年月日である。届出種類713aは、給与情報71aの給与情報変更の届出の種類である。非選択事業所給与総額714aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる変更後の給与の総額である。非選択事業所月額715aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる変更後の標準報酬月額である。非選択事業所等級716aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所における氏名(カナ)66aの被保険者の変更後の給与総額(標準報酬月額)の等級である。
【0050】
図7(b)に示すように、賞与情報72aは、登録年月日721a、支払年月日722a、届出種類723a、非選択事業所賞与額724a、非選択事業所標準賞与725aの項目(カラム)を有する。
【0051】
登録年月日721aは、賞与情報72aの登録又は変更の年月日である。支払年月日722aは、非選択事業所番号63aの第1の非選択事業所における氏名(カナ)66aの被保険者の賞与情報の支払年月日である。届出種類723aは、賞与情報72aの賞与情報登録の届出の種類である。非選択事業所賞与額724aは、非選択事業所番号63aの第1の選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる賞与の総額である。非選択事業所標準賞与725aは、非選択事業所番号63aの第1の選択事業所において氏名(カナ)66aの被保険者に支払われる賞与の標準賞与額である。
【0052】
非選択事業所番号63b~賞与情報72b…は、選択事業所番号61及び選択事業所証番号62で一意的に決まる被保険者(氏名(カナ)66a)が所属する第2の非選択事業所に関する情報であり、非選択事業所番号63a~賞与情報72a…の第1の非選択事業所を第2の非選択事業所に対応させた情報である。氏名(カナ)66bは、氏名(カナ)66aと同様である。
【0053】
このように、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60は、氏名(カナ)66aの被保険者が所属する非選択事業所分の事業所番号~賞与情報…の被保険者情報を有する。
【0054】
記憶部15に記憶される保険料(選択事業所)管理テーブル80は、健保組合システム1の健保組合に所属する選択事業所及びその被保険者に対応する健康保険の保険料などの情報を有するテーブルである。記憶部15に記憶される保険料(非選択事業所)管理テーブル90は、健保組合システム1の健保組合に所属する非選択事業所及びその被保険者に対応する健康保険の保険料などの情報を有するテーブルである。
【0055】
また、図示を省略するが、記憶部15には、健保組合システム1の健保組合に勤務するユーザをログイン認証するための、各ユーザのユーザID及びパスワードの組合せを有するユーザ管理テーブルも記憶されているものとする。
【0056】
つぎに、図8図15を参照して、健保組合システム1の動作を説明する。図8は、業務処理を示すフローチャートである。図9は、給与情報変更処理を示すフローチャートである。図10は、賞与情報登録処理を示すフローチャートである。図11は、メニュー画面100を示す図である。図12は、選択事業所の給与情報変更画面110を示す図である。図13は、選択事業所及び非選択事業所の給与情報変更画面110aを示す図である。図14は、選択事業所の賞与情報登録画面140を示す図である。図15は、選択事業所及び非選択事業所の賞与情報登録画面140aを示す図である。
【0057】
健保組合システム1において、あらかじめ、選択事業所の被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40、非選択事業所の被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に、健保組合システム1の健保組合に所属する被保険者の基本的な被保険者情報が記憶されているものとする。
【0058】
ここで、選択事業所の被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40、非選択事業所の被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60への被保険者情報の登録を行う被保険者情報登録処理を簡単に説明する。健保組合システム1において、端末装置20の操作部22を介して健保組合のユーザから被保険者情報登録処理の実行指示が入力され、CPU21は、通信部26を介して、入力された被保険者情報登録処理の実行指示を健保組合サーバ10に送信する。そして、健保組合サーバ10において、通信部16を介して被保険者情報登録処理の実行指示を端末装置20から受信したことをトリガとして、CPU11は、健保組合の被保険者の選択事業所の被保険者情報を入力するための選択事業所の被験者情報登録画面情報を生成し、通信部16を介して端末装置20に送信し、表示部24に表示させる。端末装置20のCPU21は、通信部26を介して、選択事業所の被保険者情報登録画面情報を健保組合サーバ10から受信して表示部24に表示する。
【0059】
以下、説明を簡単にするために、健保組合サーバ10から端末装置20への表示情報の送信及び表示部24への表示について、CPU11が、表示情報を表示部24に表示させる記載とし、端末装置20側の表示情報の受信及び表示の記載を省略するものとする。また、端末装置20の操作部22を介するユーザからの操作情報の入力及び健保組合サーバ10への操作情報の送信において、CPU11が、操作部22を介して操作情報の入力を受け付ける記載とし、端末装置20側の操作情報の送信の記載を省略するものとする。
【0060】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから登録対象の被保険者の選択事業所の基本的な被保険者情報の入力を受け付け、入力された基本的な被保険者情報を記憶部15に記憶されている被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40に記憶して登録する。そして、CPU11は、上記被保険者情報の入力において被保険者が二以上事業所勤務者である旨の勤務区分が入力されると、非選択事業所の基本的な被保険者情報の登録を行うか否かの問合せ画面情報を表示部24に表示し、操作部22を介してユーザから登録対象の被保険者の非選択事業所の基本的な被保険者情報登録の要否の入力を受け付ける。
【0061】
非選択事業所の基本的な被保険者情報登録の要が入力された場合に、CPU11は、健保組合の登録対象の被保険者の非選択事業所の被保険者情報を入力するための非選択事業所の被験者情報登録画面情報を生成して表示部24に表示する。そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから登録対象の被保険者の非選択事業所の基本的な被保険者情報の入力を受け付け、入力された基本的な被保険者情報を記憶部15に記憶されている被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に記憶して登録する。これらの被保険者情報登録処理は、例えば、後述するステップS19の他の処理に含められる。
【0062】
ついで、図8図15を参照して、健保組合システム1の健保組合サーバ10で実行される業務処理を説明する。
【0063】
健保組合システム1において、端末装置20の操作部22を介して健保組合のユーザから業務処理の実行指示が入力されたことをトリガとして、CPU11は、記憶部15に記憶されている業務プログラムP1に従い、業務処理を実行する。
【0064】
図8に示すように、まず、CPU11は、健保組合のログイン画面情報を作成し、表示部24に表示させる(ステップS11)。そして、CPU11は、操作部22を介して、ユーザからのユーザID及びパスワードの入力を受け付ける(ステップS12)。そして、CPU11は、ステップS12で入力されたユーザID及びパスワードの組合せが、記憶部15に記憶されているユーザ管理テーブルにあるか否かにより、ユーザのログイン認証を行い、ログイン認証が成功であるか否かを判別する(ステップS13)。
【0065】
ログイン認証が失敗である場合(ステップS13;NO)、ステップS12に移行される。ログイン認証が成功である場合(ステップS13;YES)、CPU11は、業務処理のメニュー画面情報を作成し、表示部24に表示させる(ステップS14)。メニュー画面情報は、後述する給与情報変更、賞与情報登録と、保険料算出などのその他の処理と、のメニュー項目を選択入力可能な画面情報とする。
【0066】
ステップS14のメニュー画面情報は、例えば、階層構造の複数のメニュー画面を表示するためのメニュー画面情報である。具体的には、図11に示す最上層のトップメニュー画面としてのメニュー画面100とその下層の複数のメニュー画面とを含むメニュー画面情報である。メニュー画面100は、各種のメニュー項目101と、終了ボタン102と、を有する。メニュー項目101は、各種のメニュー項目を表示し選択入力を受け付ける操作要素である。終了ボタン102は、業務処理の終了の指示入力を受け付けるボタンである。
【0067】
例えば、メニュー画面100において、「3 適用・徴収業務(適用)」のメニュー項目101が選択入力されると、適用・徴収業務(適用)のメニュー画面(図示略)が表示され、適用・徴収業務(適用)のメニュー画面で被保険者情報登録に対応する「被保険者 資格取得・喪失届入力」のメニュー項目が選択入力可能であるものとする。また、メニュー画面100から同様にして遷移された適用・徴収業務(適用)のメニュー画面で給与情報変更に対応する「月変・算定・月額訂正届入力」のメニュー項目が選択入力可能であるものとする。また、メニュー画面100から同様にして遷移された適用・徴収業務(適用)のメニュー画面で賞与情報登録に対応する「賞与・賞与情報訂正入力」のメニュー項目が選択入力可能であるものとする。また、メニュー画面100において、「4 適用・徴収業務(徴収・他)」のメニュー項目101が選択入力されると、適用・徴収業務(徴収)のメニュー画面(図示略)が表示され、適用・徴収業務(徴収)のメニュー画面で、「保険料算出」のメニュー項目などが選択入力可能であるものとする。
【0068】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから、給与情報変更に対応するメニュー項目が選択入力されたか否かを判別する(ステップS15)。給与情報変更に対応するメニュー項目が選択入力された場合(ステップS15;YES)、CPU11は、給与情報変更処理を実行し(ステップS16)、ステップS14に移行する。
【0069】
ここで、図9を参照して、ステップS16の給与情報変更処理を説明する。まず、CPU11は、給与情報登録画面情報を生成して表示部24に表示する(ステップS31)。ステップS31では、例えば、図12に示す給与情報変更画面110が表示される。給与情報変更画面110は、選択事業所の事業所番号入力欄111、選択事業所の証番号入力欄112、被保険者情報表示欄113、前回異動給与情報表示欄114と、今回異動(今回の給与情報変更)の届出種類入力欄115、異動年月日入力欄116、給与総額入力欄117、月額入力欄118、等級入力欄119と、前行入力情報表示欄120と、入力終了ボタン121などのファンクションキーと、を有する。
【0070】
事業所番号入力欄111は、対象の被保険者が所属する選択事業所の事業所番号の入力欄である。証番号入力欄112は、選択事業所の対象の被保険者が所属する選択事業所の健康保険証の証番号の入力欄である。被保険者情報表示欄113は、事業所番号入力欄111に入力された選択事業所の事業所番号及び証番号入力欄112に入力された選択事業所の証番号により特定される対象の被保険者の氏名(カナ)、性別、生年月日などの被保険者情報の表示欄である。
【0071】
前回異動給与情報表示欄114は、対象の被保険者の現在年月日から最も近い異動年月日(前回異動)に対応する給与情報の表示欄であり、例えば、前回異動の給与情報として、届出種類、異動年月日、給与総額、月額、等級が表示される。前回異動給与情報表示欄114は、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の給与情報50のうち、異動年月日が現在年月日から最も近い給与情報50の対象の被保険者のレコードの給与情報が表示される。
【0072】
届出種類入力欄115は、対象の被保険者の今回異動の届出種類の入力欄である。異動年月日入力欄116は、対象の被保険者の今回異動の異動年月日の入力欄である。給与総額入力欄117は、対象の被保険者の今回異動の給与総額の入力欄である。月額入力欄118は、対象の被保険者の今回異動の月額の入力欄である。等級入力欄119は、対象の被保険者の今回異動の等級の入力欄である。
【0073】
前行入力情報表示欄120は、現在の今回異動の給与情報変更の直前に実行された給与情報変更処理で変更された被保険者の被保険者情報及び給与情報を保持して表示する表示欄である。
【0074】
入力終了ボタン121は、給与情報変更画面110の被保険者情報及び給与情報の入力の終了(確定)指示を受け付けるボタンである。
【0075】
そして、CPU11は、事業所番号入力欄111、証番号入力欄112に対応して、操作部22を介してユーザからの選択事業所の事業所番号及び証番号の入力を受け付け、入力された選択事業所の事業所番号及び証番号に応じて、記憶部15に記憶された被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の被保険者情報を読み出して被保険者情報表示欄113、前回異動給与情報表示欄114に表示する(ステップS32)。これら2つのキー情報(選択事業所の事業所番号及び証番号)により被保険者が特定できるため、その被保険者の被保険者情報が被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40に登録済かチェックできる。
【0076】
そして、CPU11は、異動年月日入力欄116にフォーカスを移動し、操作部22を介してユーザからの異動年月日の入力を受け付ける(ステップS33)。
【0077】
そして、CPU11は、記憶部15に記憶された被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60を参照し、ステップS32で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号61及び選択事業所証番号62に対応するレコードにおいて、ステップS33,S36又はS41で入力された異動年月日が開始年月日から終了年月日の間(例えば、開始年月日69aから終了年月日70aの間)にある非選択事業所の非選択事業所番号(例えば、非選択事業所番号63a)を抽出し、抽出した非選択事業所番号に対応する非選択事業所があるか否かを判別する(ステップS34)。このため、被保険者が二以上事業所勤務者(選択事業所及び非選択事業所に所属する勤務者)であっても、非選択事業所の所属の終了年月日が登録済の場合、入力する異動年月日によって、選択事業所のみの給与情報変更画面情報を表示したり、選択事業所及び非選択事業所の複数事業所の給与情報変更画面情報を表示したりと、入力方式を切り替えることができる。
【0078】
非選択事業所がある場合(ステップS34;YES)、CPU11は、複数事業所給与情報入力欄を含む給与情報変更画面情報を生成して表示部24に表示させる(ステップS35)。ステップS35では、例えば、図13に示す給与情報変更画面110aが表示される。給与情報変更画面110aは、図12に示す給与情報変更画面110に、グリッドとしての複数事業所給与情報入力欄130を含めた画面である。複数事業所給与情報入力欄130は、対象の被保険者が所属する選択事業所と非選択事業所との数に応じて行数を可変して表示する。なお、図13に示す給与情報変更画面110aでは、給与総額入力欄117、月額入力欄118及び等級入力欄119は、後述する複数事業所給与情報入力欄130に入力された内容が反映されるため、ユーザによる直接的な入力は受け付けないような状態で表示される。図13に示す給与情報変更画面110aでは、例えば、給与総額入力欄117、月額入力欄118及び等級入力欄119は、灰色の背景色が付けられ、他の直接的に入力可能な入力欄は、白色の背景色となるようにされているものとする。
【0079】
複数事業所給与情報入力欄130は、事業所番号表示欄131、給与総額入力欄132、月額入力欄133、等級入力欄134を有する。事業所番号表示欄131は、ステップS32で入力された選択事業所番号、ステップS34で抽出された非選択事業所番号と、それらの事業所名との表示欄である。給与総額入力欄132は、事業所番号表示欄131で表示された選択事業所番号の選択事業所及び非選択事業所番号の非選択事業所にそれぞれ対応する給与総額の入力欄である。月額入力欄133は、事業所番号表示欄131で表示された選択事業所番号の選択事業所及び非選択事業所番号の非選択事業所にそれぞれ対応する標準報酬月額の入力欄である。等級入力欄134は、事業所番号表示欄131で表示された選択事業所番号の選択事業所及び非選択事業所番号の非選択事業所にそれぞれ対応する給与の等級の入力欄である。
【0080】
そして、CPU11は、異動年月日入力欄116に対応して、操作部22を介してユーザからの異動年月日の変更入力がされたか否かを判別する(ステップS36)。異動年月日の変更入力がされた場合(ステップS36;YES)、複数事業所給与情報入力欄130が給与情報変更画面110aから削除され、ステップS34に移行される。異動年月日の変更入力がされていない場合(ステップS36;NO)、CPU11は、複数事業所給与情報入力欄130に対応して、操作部22を介してユーザからの変更用の給与情報の入力を受け付ける(ステップS37)。ステップS37では、例えば、給与情報変更画面110aにおいて、事業所番号表示欄131で表示された選択事業所A、非選択事業所B,Cについて、給与総額入力欄132、月額入力欄133、等級入力欄134に、各事業所の給与総額、月額、等級が入力される。また、ステップS37では、届出種類入力欄115に対応する届出種類も入力されるものとする。
【0081】
そして、CPU11は、ステップS37で入力された給与情報の合算値を含む給与情報変更画面情報を生成して表示部24に表示させる(ステップS38)。ステップS38では、例えば、給与情報変更画面110aにおいて、事業所番号表示欄131で入力された選択事業所A、非選択事業所B,Cの給与総額の合算値、月額の合算値、等級の合算値が、それぞれ、給与総額入力欄117、月額入力欄118、等級入力欄119に表示される。等級の合算値は、複数事業所に対応する合算の等級となり、個別の事業所の等級とは異なる。
【0082】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから、入力終了ボタン121のクリック入力があり、給与情報の入力を終了(確定)するか否かを判別する(ステップS39)。給与情報の入力を終了しない場合(ステップS39;NO)、ステップS36に移行される。給与情報の入力を終了する場合(ステップS39;YES)、CPU11は、ステップS37で入力された給与情報を、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の給与情報50と、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の対応する非選択事業所の給与情報と、に記憶し(ステップS40)、給与情報変更処理を終了する。
【0083】
ステップS40では、例えば、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40のステップS32で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号41及び選択事業所証番号43に対応するレコードにおいて、ステップS33,S36又はS41で入力された異動年月日、ステップS37で入力された選択事業所の給与総額、月額、等級、届出種類が、異動年月日502、選択事業所給与総額504、選択事業所月額505、選択事業所等級506、届出種類503とされ、現在の年月日の変更年月日501を加えた給与情報50が、追加される。さらに、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60のステップS32で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号61及び選択事業所証番号62に対応するレコードにおいて、ステップS33,S36又はS41で入力された異動年月日、ステップS37で入力された非選択事業所の給与総額、月額、等級、届出種類が、ステップS34で抽出された非選択事業所の非選択事業所番号(例えば、非選択事業所番号63a)の異動年月日、非選択事業所給与総額、非選択事業所月額、非選択事業所等級、届出種類(例えば、異動年月日712a、非選択事業所給与総額714a、非選択事業所月額715a、非選択事業所等級716a、届出種類713a)とされ、現在の年月日の変更年月日(例えば変更年月日711a)を加えた給与情報(例えば給与情報71a)が被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に追加される。
【0084】
非選択事業所がない場合(ステップS34;NO)、CPU11は、異動年月日入力欄116に対応して、操作部22を介してユーザからの異動年月日の変更入力がされたか否かを判別する(ステップS41)。異動年月日の変更入力がされた場合(ステップS41;YES)、ステップS34に移行される。異動年月日の変更入力がされていない場合(ステップS41;NO)、CPU11は、操作部22を介してユーザからの給与情報の変更入力を受け付ける(ステップS42)。ステップS42では、例えば、給与情報変更画面110において、給与総額入力欄117、月額入力欄118、等級入力欄119に、選択事業所の給与総額、月額、等級が入力される。また、ステップS42では、届出種類入力欄115に対応する届出種類も入力されるものとする。
【0085】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから、入力終了ボタン121のクリック入力があり、給与情報の入力を終了(確定)するか否かを判別する(ステップS43)。給与情報の入力を終了しない場合(ステップS43;NO)、ステップS41に移行される。給与情報の入力を終了する場合(ステップS43;YES)、CPU11は、ステップS42で入力された給与情報を、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の給与情報50に記憶し(ステップS44)、給与情報変更処理を終了する。
【0086】
ステップS44では、例えば、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40のステップS32で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号41及び選択事業所証番号43に対応するレコードにおいて、ステップS33,S36又はS41で入力された異動年月日、ステップS42で入力された選択事業所の給与総額、月額、等級、届出種類が、異動年月日502、選択事業所給与総額504、選択事業所月額505、選択事業所等級506、届出種類503とされ、現在の年月日の変更年月日501を加えた給与情報50が、追加される。
【0087】
図8に戻り、給与情報変更に対応するメニュー項目が選択入力されていない場合(ステップS15;NO)、CPU11は、操作部22を介してユーザから、賞与情報登録に対応するメニュー項目が選択入力されたか否かを判別する(ステップS17)。賞与情報登録に対応するメニュー項目が選択入力された場合(ステップS17;YES)、CPU11は、賞与情報登録処理を実行し(ステップS18)、ステップS14に移行する。
【0088】
ここで、図10を参照して、ステップS18の賞与情報登録処理を説明する。まず、CPU11は、賞与情報登録画面情報を生成して表示部24に表示する(ステップS51)。ステップS51では、例えば、図14に示す賞与情報登録画面140が表示される。賞与情報登録画面140は、選択事業所の事業所番号入力欄141、選択事業所の証番号入力欄142、被保険者情報表示欄143、今回異動(今回の賞与情報登録又は変更)の届出種類入力欄144、支払年月日入力欄145、賞与額入力欄146、標準賞与入力欄147と、賞与累計表示欄148と、前行入力情報表示欄149と、入力終了ボタン150などのファンクションキーと、を有する。
【0089】
事業所番号入力欄141は、対象の被保険者が所属する選択事業所の事業所番号の入力欄である。証番号入力欄142は、選択事業所の対象の被保険者が所属する選択事業所の健康保険証の証番号の入力欄である。被保険者情報表示欄143は、事業所番号入力欄141に入力された選択事業所の事業所番号及び証番号入力欄142に入力された選択事業所の証番号により特定される対象の被保険者の氏名(カナ)、性別、生年月日などの被保険者情報の表示欄である。
【0090】
届出種類入力欄144は、対象の被保険者の今回異動の届出種類の入力欄である。支払年月日入力欄145は、対象の被保険者の今回登録又は変更する賞与情報の支払年月日の入力欄である。賞与額入力欄146は、対象の被保険者の今回異動の賞与額の入力欄である。標準賞与入力欄147は、対象の被保険者の今回異動の標準賞与の入力欄である。
【0091】
賞与累計表示欄148は、対象の被保険者の今回異動(支払年月日)の賞与情報を含む同じ年度内の合計の賞与情報(賞与額、標準賞与)及びその関連情報(処理月、種類、支払年月日、事業所)と、当該年度の1年間の賞与情報(賞与額、標準賞与)の累計と、をグリッドにより一覧表示する表示欄である。例えば、同一年度内の標準賞与額の上限は、健康保険料では年間累計額が573万円となっている。年度内の賞与情報の一覧を賞与累計表示欄148に表示することは、賞与情報が年間上限に達しているか、又は後どれくらいで上限に達するのかをユーザに目視により確認させることを目的としている。
【0092】
前行入力情報表示欄149は、現在の今回異動の賞与情報登録の直前に実行された賞与情報登録処理で変更された被保険者の被保険者情報及び賞与情報を保持して表示する表示欄である。
【0093】
入力終了ボタン150は、賞与情報登録画面140の被保険者情報及び賞与情報の入力の終了(確定)指示を受け付けるボタンである。
【0094】
そして、CPU11は、事業所番号入力欄141、証番号入力欄142に対応して、操作部22を介してユーザからの選択事業所の事業所番号及び証番号の入力を受け付け、入力された選択事業所の事業所番号及び証番号に応じて、記憶部15に記憶された被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の被保険者情報を読み出して被保険者情報表示欄143に表示する(ステップS52)。
【0095】
そして、CPU11は、支払年月日入力欄145にフォーカスを移動し、操作部22を介してユーザからの支払年月日の入力を受け付ける(ステップS53)。そして、CPU11は、記憶部15に記憶された被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40を参照し、ステップS52で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号61及び選択事業所証番号62に対応するレコードにおいて、ステップS53,S56又はS61で入力された支払年月日が開始年月日から終了年月日の間(例えば、開始年月日69aから終了年月日70aの間)にある非選択事業所の非選択事業所番号(例えば、非選択事業所番号63a)を抽出し、抽出した非選択事業所番号に対応する非選択事業所があるか否かを判別する(ステップS54)。
【0096】
非選択事業所がある場合(ステップS54;YES)、CPU11は、複数事業所賞与情報入力欄を含む賞与情報登録画面情報を生成して表示部24に表示させる(ステップS55)。ステップS55では、例えば、図15に示す賞与情報登録画面140aが表示される。賞与情報登録画面140aは、図14に示す賞与情報登録画面140に、グリッドとしての複数事業所賞与情報入力欄160を含めた画面である。なお、図15に示す賞与情報登録画面140aでは、賞与額入力欄146及び標準賞与入力欄147は、後述する複数事業所賞与情報入力欄160に入力された内容が反映されるため、ユーザによる直接的な入力は受け付けないような状態で表示される。図15に示す賞与情報登録画面140aでは、例えば、賞与額入力欄146及び標準賞与入力欄147は、灰色の背景色が付けられ、他の直接的に入力可能な入力欄は、白色の背景色となるようにされているものとする。
【0097】
複数事業所賞与情報入力欄160は、事業所番号表示欄161、賞与額入力欄162、標準賞与入力欄163を有する。事業所番号表示欄161は、ステップS52で入力された選択事業所番号、ステップS54で抽出された非選択事業所番号と、それらの事業所名との表示欄である。賞与額入力欄162は、事業所番号表示欄161で表示された選択事業所番号の選択事業所及び非選択事業所番号の非選択事業所にそれぞれ対応する賞与額の入力欄である。標準賞与入力欄163は、事業所番号表示欄161で表示された選択事業所番号の選択事業所及び非選択事業所番号の非選択事業所にそれぞれ対応する標準賞与の入力欄である。
【0098】
そして、CPU11は、支払年月日入力欄145に対応して、操作部22を介してユーザからの支払年月日の変更入力がされたか否かを判別する(ステップS56)。支払年月日の変更入力がされた場合(ステップS56;YES)、複数事業所賞与情報入力欄160が賞与情報登録画面140aから削除され、ステップS54に移行される。支払年月日の変更入力がされていない場合(ステップS56;NO)、CPU11は、複数事業所賞与情報入力欄160に対応して、操作部22を介してユーザからの登録用の賞与情報の入力を受け付ける(ステップS57)。ステップS57では、例えば、賞与情報登録画面140aにおいて、事業所番号表示欄131で表示された選択事業所A、非選択事業所B,Cについて、賞与額入力欄162、標準賞与入力欄163に、各事業所の賞与額、標準賞与が入力される。また、ステップS57では、届出種類入力欄144に対応する届出種類も入力されるものとする。
【0099】
そして、CPU11は、ステップS57で入力された賞与情報の合算値を含む賞与情報登録画面情報を生成して表示部24に表示させる(ステップS58)。ステップS58では、例えば、賞与情報登録画面140aにおいて、事業所番号表示欄161で入力された選択事業所A、非選択事業所B,Cの賞与額の合算値、標準賞与の合算値が、それぞれ、賞与額入力欄146、標準賞与入力欄147に表示される。
【0100】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから、入力終了ボタン150のクリック入力があり、賞与情報の入力を終了(確定)するか否かを判別する(ステップS59)。賞与情報の入力を終了しない場合(ステップS59;NO)、ステップS56に移行される。賞与情報の入力を終了する場合(ステップS59;YES)、CPU11は、ステップS57で入力された賞与情報を、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の賞与情報51と、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の対応する非選択事業所の賞与情報と、に記憶し(ステップS60)、賞与情報登録処理を終了する。
【0101】
ステップS60では、例えば、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40のステップS52で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号41及び選択事業所証番号43に対応するレコードにおいて、ステップS53,S56又はS61で入力された支払年月日、ステップS57で入力された選択事業所の賞与額、標準賞与、届出種類が、支払年月日512、選択事業所賞与額514、選択事業所標準賞与515届出種類513とされ、現在の年月日の登録年月日511を加えた賞与情報51が、追加される。さらに、被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60のステップS52で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号61及び選択事業所証番号62に対応するレコードにおいて、ステップS53,S56又はS61で入力された支払年月日、ステップS57で入力された非選択事業所の賞与額、標準賞与、届出種類が、ステップS54で抽出された非選択事業所の非選択事業所番号(例えば、非選択事業所番号63a)の支払年月日、非選択事業所賞与額、非選択標準賞与、届出種類(例えば、支払年月日722a、非選択事業所賞与額724a、非選択事業所標準賞与725a、届出種類723a)とされ、現在の年月日の登録年月日(例えば登録年月日721a)を加えた賞与情報(例えば賞与情報72a)が被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60に追加される。
【0102】
非選択事業所がある場合(ステップS54;YES)、CPU11は、支払年月日入力欄145に対応して、操作部22を介してユーザからの支払年月日の変更入力がされたか否かを判別する(ステップS61)。支払年月日の変更入力がされた場合(ステップS61;YES)、ステップS54に移行される。支払年月日の変更入力がされていない場合(ステップS61;NO)、CPU11は、操作部22を介してユーザからの支払情報の変更入力を受け付ける(ステップS62)。ステップS62では、例えば、賞与情報登録画面140aにおいて、賞与額入力欄146、標準賞与入力欄147に、選択事業所の賞与額、標準賞与が入力される。また、ステップS62では、届出種類入力欄144に対応する届出種類も入力されるものとする。
【0103】
そして、CPU11は、操作部22を介してユーザから、入力終了ボタン150のクリック入力があり、賞与情報の入力を終了(確定)するか否かを判別する(ステップS63)。賞与情報の入力を終了しない場合(ステップS63;NO)、ステップS61に移行される。賞与情報の入力を終了する場合(ステップS63;YES)、CPU11は、ステップS62で入力された賞与情報を、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40の賞与情報51に記憶し(ステップS64)、賞与情報登録処理を終了する。
【0104】
ステップS64では、例えば、被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40のステップS52で入力された選択事業所の事業所番号及び証番号が選択事業所番号41及び選択事業所証番号43に対応するレコードにおいて、ステップS53,S56又はS61で入力された支払年月日、ステップS62で入力された選択事業所の賞与額、標準賞与、届出種類が、支払年月日512、選択事業所賞与額514、選択事業所標準賞与515、届出種類513とされ、現在の年月日の登録年月日511を加えた賞与情報51が、追加される。
【0105】
図8に戻り、賞与情報登録に対応するメニュー項目が選択入力されていない場合(ステップS17;NO)、CPU11は、操作部22を介してユーザから、他の処理に対応するメニュー項目が選択入力されたか否かを判別する(ステップS19)。他の処理に対応するメニュー項目が選択入力された場合(ステップS19;YES)、CPU11は、他の処理を実行し(ステップS20)、ステップS14に移行する。
【0106】
ステップS20の他の処理は、例えば、予め登録されていると説明した選択事業所の被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40、非選択事業所の被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の被保険者情報の登録処理である。
【0107】
また、ステップS22の他の処理は、例えば、被保険者の事業所ごとの健康保険料の保険料算出処理である。保険料算出処理において、CPU11は、ステップS16,S18で変更又は登録された選択事業所の被保険者(選択事業所)情報管理テーブル40、非選択事業所の被保険者(非選択事業所)情報管理テーブル60の被保険者情報のうち、被保険者の各事業所の給与情報及び賞与情報に基づき、被保険者の選択事業所、非選択事業所の保険料の按分計算を行い、計算した被保険者の選択事業所の保険料を記憶部15の保険料(選択事業所)管理テーブル80に格納し、計算した被保険者の非選択事業所の保険料を記憶部15の保険料(非選択事業所)管理テーブル90に格納する。健保組合サーバ10の健保組合(の担当者)は、選択事業所の保険料(選択事業所)管理テーブル80、非選択事業所の保険料(非選択事業所)管理テーブル90に格納された保険料に基づき、各事業所に対し、保険料の請求を行う。
【0108】
他の処理に対応するメニュー項目が選択入力されていない場合(ステップS19;NO)、CPU11は、操作部22を介してユーザから、メニュー画面100の業務処理の終了指示に対応する終了ボタン102の入力があるか否かを判別する(ステップS21)。終了ボタン102の入力がない場合(ステップS21;NO)、ステップS14に移行される。終了ボタン102の入力がある場合(ステップS21;YES)、業務処理が終了する。
【0109】
以上、本実施の形態によれば、健保組合サーバ10は、被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、給与額の変更に係る被保険者の異動年月日を取得し、取得された異動年月日において被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別し、異動年月日において被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に変更後の給与額を事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームとしての複数事業所給与情報入力欄130を表示部24に表示させるCPU11を備える。
【0110】
このため、被保険者が複数の事業所に勤務する場合であっても、給与額の変更を容易に行うことができる。また、二以上事業所勤務者の勤務状態について、非選択事業所を退職したタイミングで通常勤務者に戻る可能性があるため、動的に変化する。給与情報変更をする際は、被保険者が二以上事業所勤務かどうか意識する必要があるが、動的に変化するため、ユーザが意識して操作を切り替えるのは困難と考えられる。本実施の形態では、非選択事業所の所属の開始年月日と終了年月日と、給与情報の異動年月日の順序比較により、入力方式を自動的に切り替えることにより、ユーザの負担が減らせるので、業務の効率化を行うことができる。
【0111】
また、CPU11は、複数事業所給与情報入力欄130を介して入力された事業所別の給与情報の合算を複数事業所給与情報入力欄130の近傍の給与総額入力欄117、月額入力欄118、等級入力欄119に表示させる。このため、事業所別の給与情報の合算をユーザが容易に視認できる。
【0112】
また、CPU11は、複数事業所給与情報入力欄130と対応させて複数の事業所の事業所番号を有する事業所番号表示欄131を表示させる。このため、ユーザが複数の事業所にそれぞれ確実に対応付けて給与情報を入力できる。
【0113】
また、CPU11は、異動年月日をユーザに入力させるための第2の入力フォームとしての異動年月日入力欄116を表示部24に表示させるとともに、異動年月日入力欄116への入力が完了した後に引き続き複数事業所給与情報入力欄130を表示させる。このため、異動年月日を容易に入力でき、入力した異動年月日に対応する複数事業所給与情報入力欄130を容易に表示できる。
【0114】
また、健保組合サーバ10は、被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、賞与額の支払年月日を取得し、取得された支払年月日において被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別し、支払年月日において被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に賞与額を事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームとしての複数事業所賞与情報入力欄160を表示部24に表示させるCPU11を備える。
【0115】
このため、被保険者が複数の事業所に勤務する場合であっても、賞与額の登録を容易に行うことができる。また、非選択事業所の所属の開始年月日と終了年月日と、賞与情報の支払年月日の順序比較により、入力方式を自動的に切り替えることにより、ユーザの負担が減らせるので、業務の効率化を行うことができる。
【0116】
以上の説明では、本発明に係るプログラムのコンピュータ読み取り可能な媒体としてHDD、SSDを使用した例を開示したが、この例に限定されない。その他のコンピュータ読み取り可能な媒体として、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリ、CD-ROMなどの可搬型記録媒体を適用することが可能である。また、本発明に係るプログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウエーブ(搬送波)も本発明に適用される。
【0117】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る情報処理装置及びプログラムの一例であり、これに限定されるものではない。
【0118】
例えば、上記実施の形態では、健保組合サーバ10と、端末装置20と、を別の装置として構成したが、これに限定されるものではない。例えば、健保組合サーバ10と端末装置20との機能を1台で実現する情報処理装置として構成してもよい。
【0119】
また、上記実施の形態における健保組合システム1の各構成要素の細部構成及び細部動作に関しては、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能であることは勿論である。
【0120】
本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、当該給与額の変更に係る前記被保険者の異動日を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該変更後の給与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
<請求項2>
前記表示制御手段は、前記第1の入力フォームを介して入力された事業所別の給与額の合算を当該第1の入力フォームの近傍に表示させる、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
<請求項3>
前記表示制御手段は、前記第1の入力フォームと対応させて前記複数の事業所の識別情報を表示させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
<請求項4>
前記表示制御手段は、前記異動日をユーザに入力させるための第2の入力フォームを表示させるとともに、当該第2の入力フォームへの入力が完了した後に引き続き前記第1の入力フォームを表示させる、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
<請求項5>
被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、当該賞与額の支払日を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該賞与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段と、を備えたことを特徴とする情報処理装置。
<請求項6>
コンピュータを、
被保険者に対して支払われる給与額についての変更を受け付ける場合に、当該給与額の変更に係る前記被保険者の異動日を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記異動日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該変更後の給与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
<請求項7>
コンピュータを、
被保険者に対して支払われる賞与額についての登録を受け付ける場合に、当該賞与額の支払日を取得する取得手段、
前記取得手段により取得された支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたか否かを判別する判別手段、
前記判別手段により前記支払日において前記被保険者が複数の事業所に勤務していたと判別された場合に当該賞与額を前記事業所別の内訳でユーザに入力させるための第1の入力フォームを表示部に表示させる表示制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0121】
1 健保組合システム
10 健保組合サーバ
11 CPU
12 操作部
13 RAM
14 表示部
15 記憶部
16 通信部
17 バス
20 端末装置
21 CPU
22 操作部
23 RAM
24 表示部
25 記憶部
26 通信部
27 バス
N 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図10
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