(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】連続波状体の切断装置
(51)【国際特許分類】
B23D 25/08 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
B23D25/08
(21)【出願番号】P 2020119906
(22)【出願日】2020-07-13
【審査請求日】2023-04-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 幸久
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 徹
【審査官】野口 絢子
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-202394(JP,A)
【文献】特開昭57-138591(JP,A)
【文献】特開平09-277114(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23D25/00-25/14
B26D 1/25- 1/62
B21D43/00-45/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前工程から供給された連続波状体(2)を回転に伴って後工程に送る第1回転体(3)と、
前記第1回転体との間で前記連続波状体が通過する切断位置を形成する第2回転体(4)と、
前記第1回転体の内周側に対して1回転における所定角度範囲で連結可能に設けられ、前記切断位置を含んだ前記第1回転体の内周側と連結した一定速度範囲と当該連結が解除された加減速範囲とを設定する第3回転体(5)と、
前記第2回転体及び前記第3回転体に設けられ、前記切断位置に位置した前記連続波状体を切断する1個の切断部(7,8)と、
前記切断部が前記一定速度範囲に位置している状態では前記第1回転体と前記第3回転体とを同期して一定速度で回転し、前記加減速範囲に位置している状態では前記第1回転体に対して前記第3回転体を加減速可能に回転し、前記連続波状体が所定の山数だけ前記切断位置を通過した場合は前記切断部を駆動することで前記連続波状体を切断する制御部(12)と、
を備え
、
前記制御部は、前記連続波状体を切断する山数が設定された場合は、前記山数に対応した前記第1回転体の回転量と前記第3回転体の回転量との関係を示す直線関係を求め、当該直線関係に前記一定速度範囲を示す直線関係を適用することで前記加減速範囲を示す直線関係を直線補間する連続波状体の切断装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記一定速度範囲を示す直線関係を急激な速度変化が緩和するようにS字補間する請求項1に記載の連続波状体の切断装置。
【請求項3】
前記切断部は、
前記第3回転体に径方向を指向して設けられ、前記切断位置に位置したタイミングで前記第1回転体から径方向に突出して前記連続波状体に接触する第1刃部(7)と、
前記第2回転体に径方向を指向して設けられ、前記切断位置に位置したタイミングで前記第2回転体から径方向に突出して前記第1刃部に噛合うことで前記連続波状体を切断する第2刃部(8)と、
から構成されている請求項
1または2に記載の連続波状体の切断装置。
【請求項4】
前記第3回転体の軸は、前記第1回転体の軸に対して前記第2回転体側に偏心して設けられ、
前記第1刃部は、前記切断位置に位置したタイミングで前記第1回転体から最大に突出することで前記連続波状体に接触する請求
項3に記載の連続波状体の切断装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、連続波状体の切断装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば熱交換器を構成するラジエータやコンデンサに用いられるコルゲートフィンは、連続波状体を切断装置により所定の山数毎に切断することで製造するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような連続波状体の切断装置の構成として、第1回転体と第2回転体との間に連続波状体が通過する切断位置を形成し、両方の回転体にそれぞれ設けられた第1刃部と第2刃部とが切断位置で噛合うことにより第1回転体により送られる連続波状体を切断するものが供されている。
【0005】
第1回転体の内周側には第2回転体側に偏心した第3回転体が配置されており、第1回転体がアウタギア、第3回転体がインナギアを構成している。第3回転体には径方向を指向して複数の第1刃部が固定されており、第3回転体の回転に伴って第1刃部が切断位置に位置したタイミングで第1回転体から突出して連続波状体に接触するようになっている。一方、第2回転体に径方向を指向して第2刃部が複数設けられており、第2回転体の回転に伴って切断位置に位置したタイミングで第2回転体から径方向を指向して突出するようになっている。これにより、第1刃部と第2刃部が噛合うことで連続波状体が切断位置で切断される。
【0006】
このような構成によれば、第1回転体と第2回転体とが同期して回転するのに伴って第1刃部と第2刃部とが切断位置で順に噛合って連続波状体が切断されるので、連続波状体を所定の山数毎に連続的に切断することができる。
【0007】
ところが、上記構成の場合、第1刃部の数は第2刃部の数よりも少なく設定する必要があり、例えば第3回転体に設けられた第1刃部が6個、第2回転体に設けられた第2刃部が8個となる。このような構成の場合、第2回転体が1回転すると、第1回転体は8個分の第1刃部に対応して1回転と1/3回転進むことになる。このため、第1刃部と第2刃部との組み合わせが不特定となることから、例えば切断の切れ味が悪くなった場合に、切れ味が悪くなった第1刃部と第2刃部とを特定することが困難となり、メンテナンス性が極めて悪い。
【0008】
そこで、特許文献1では、第1刃部と第2刃部とをそれぞれ1個に限定することで刃部の管理を容易としている。つまり、第3回転体に第1刃部を1個、第2回転体に第2刃部を1個設け、第1刃部が切断位置に位置したタイミングで第2刃部を第2回転体から突出することで連続波状体を所定の山数毎に連続して切断するように構成されている。
【0009】
このような構成によれば、第1刃部及び第2刃部はそれぞれ1個ずつ設けられているので、複数の刃部の組合せで連続波状体を切断する構成に比較して、刃部の管理が容易となる。
しかしながら、このような構成では、刃部の管理が容易となっても連続波状体を所定の山数毎にしか切断できないので、切断する山数を変更できないという問題がある。
【0010】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、1個の切断部で連続波状体を切断する構成において、連続波状体を切断する山数を変更可能な連続波状体の切断装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1の発明によれば、制御部(12)による制御により第1回転体(3)は、前工程から供給された連続波状体(2)を回転に伴って後工程に送る。第2回転体(4)は、第1回転体との間で連続波状体が通過する切断位置を形成する。第1回転体の内周側に対して1回転における所定角度範囲で連結可能に設けられた第3回転体(5)は、切断位置を含んだ第1回転体の内周側と連結した一定速度範囲と当該連結が解除された加減速範囲とを設定する。第2回転体及び第3回転体に設けられた1個の切断部(7,8)は、切断位置に位置した連続波状体を切断する。
【0012】
ここで、制御部は、切断部(7,8)が一定速度範囲に位置している状態では第1回転体と第3回転体とを同期して一定速度で回転し、加減速範囲に位置している状態では第1回転体に対して第3回転体を加減速可能に回転し、連続波状体が所定の山数だけ切断位置を通過した場合は切断部を駆動する。制御部は、連続波状体を切断する山数が設定された場合は、山数に対応した第1回転体の回転量と第3回転体の回転量との関係を示す直線関係を求め、当該直線関係に一定速度範囲を示す直線関係を適用することで加減速範囲を示す直線関係を直線補間する。これにより、第1回転体に対する切断部の位置を変更することができるので、連続波状体を切断する山数を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施形態に係る切断装置の全体構成を概略的に示す図
【
図5】アウタギア軸位置とカッタ軸位置との直線関係を示す図
【
図6】加減速範囲を示す直線関係を直線補間した場合のアウタギア軸位置とカッタ軸位置との対応関係を示す図
【
図7】切断テーブルのポイントを説明するためのアウタギア軸位置とカッタ軸位置との対応関係を示す図
【
図9】一定速度範囲の開始ポイントと終了ポイントを示す図
【
図10】一定速度範囲を示す直線関係をS字補間した場合のアウタギア軸位置とカッタ軸位置との対応関係を示す図
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、一実施形態について図面を参照して説明する。
図1に概略的に示す切断装置1は、連続波状体2を所定の山数毎に切断する装置である。連続波状体2としては例えば車両のラジエータに使用されるコルゲートフィンが想定される。切断装置1は、第1回転体3、第2回転体4、第3回転体5、カム6、下刃7、上刃8、第1サーボモータ9、第2サーボモータ10、カムサーボモータ11、制御装置12から構成されている。下刃7が切断部及び第1刃部、上刃8が切断部及び第2刃部、制御装置12が制御部に相当する。
【0015】
第1回転体3と第2回転体4とは外周面同士が対向するように配置されており、それらの間に後述するように連続波状体2が通過する切断位置が形成されている。第1回転体3は前工程から供給された連続波状体2を回転に伴って後工程に送る。つまり、第1回転体3の外周面には連続波状体2の形状に対応した歯部13が間欠的に形成されており、この歯部13に連続波状体2が噛合った状態で第1回転体3が回転することで連続波状体2が前工程から後工程に送られる。
【0016】
1個の歯部13は4個の歯13aから構成されている。隣接する歯部13間には1個の歯13aが欠落した欠落部位となっており、その欠落部位に第1回転体3の内周側と連通した窓部14が形成されている。本実施形態では、歯部13は9個、歯部13を構成する歯13aは4個に設定されている。従って、第1回転体3が1回転すると、連続波状体2は45個の歯分、つまり連続波状体2が45山分送られることになる。
【0017】
第1回転体3の内周側に第3回転体5が配置されている。第3回転体5の軸は第1回転体3の軸に対して第2回転体4側に偏心して配置されている。第1回転体3がアウタギア、第3回転体5がインナギアとして構成されており、第1回転体3の内周側には図示しない内歯が形成され、第3回転体5には図示しない外歯が形成されている。
【0018】
本実施形態では、第3回転体5の外歯は一部のみ形成されており、その外歯が第1回転体3の内歯に1回転における所定角度範囲で噛合うようになっている。つまり、第3回転体5には3個の外歯が設けられており、その3個の外歯が第1回転体の内歯に噛合うようになっている。3個の外歯のうちの中央に位置する外歯に対応して下刃7が径方向を指向して第3回転体5に一体的に設けられており、第3回転体5の回転に伴って一体的に回転する。以下、第3回転体5の外歯が第1回転体3の内歯に噛合って連結している角度範囲を一定速度範囲と称し、連結が解除された角度範囲を加減速範囲と称する。
【0019】
図2に示すように一定速度範囲は斜線で示されている。つまり、下刃7が一定速度範囲の開始位置に位置すると、第1回転体3と第3回転体5との噛合いが開始すると同時に下刃7が第1回転体3の窓部14に進入開始する。次に下刃7が一定速度範囲の中央位置である切断位置に位置すると、第1回転体3と第3回転体5との噛合いが最大となると同時に下刃7が第1回転体3の窓部14から最大に突出する。そして、下刃7が一定速度範囲の終了位置に位置すると、第1回転体3と第3回転体5との噛合いが解除されると同時に下刃7が第1回転体3の窓部14から脱出する。
【0020】
以上のような構成により、第3回転体5の回転に伴って下刃7が第1回転体3の径方向に対して相対的に直線運動し、一定速度範囲の中央位置となる切断位置に位置したタイミングで下刃7が第3回転体5から最大に突出して連続波状体2に接触するようになる。
【0021】
一方、
図1に示すように第2回転体4には1個の上刃8が設けられている。この上刃8は第2回転体4の径方向を指向して直線移動可能に設けられており、図示しない弾性部材により図示上方に付勢されている。上刃8の基端部にはカムフォロワ15が設けられている。上刃8及びカムフォロワ15は第2回転体4と一体的に設けられており、第2回転体4の回転に伴って一体的に回転する。
【0022】
第2回転体4の内周側にはカム6が配置されている。カム6には山部6aが形成されており、カム6が1回転することに伴って山部6aがカムフォロワ15を押圧することで上刃8が弾性的に図示下方に押圧されて第2回転体4から突出する。
【0023】
第1回転体3は第1サーボモータ9により回転され、第3回転体5は第2サーボモータ10により回転され、カム6はカムサーボモータ11により回転される。各サーボモータ9~11は制御装置12により制御される。
【0024】
第2回転体4は第3回転体5と図示しないギアにより連結されており、第3回転体5の回転に同期して回転するように構成されている。つまり、第3回転体5が一回転すると、それに同期して第2回転体4が一回転し、第3回転体5に設けられた下刃7と第2回転体4に設けられた上刃8とが切断位置で対向するようになっている。
【0025】
基本的構成については上述した特許文献1に記載されているので、詳細な説明は省略する。以下、第1回転体3の軸をアウタギア軸、第3回転体5の軸をカッタ軸と称する。
まず、基本的な制御として、アウタギア軸及びカッタ軸を一定速度で回転する制御について説明する。制御装置12は、第1サーボモータ9、第2サーボモータ10を駆動することによりアウタギア軸及びカッタ軸をそれぞれ一定速度で回転する。このとき、第2回転体4はカッタ軸の回転に応じて同期して回転する。そして、アウタギア軸の回転により連続波状体2の所定の山数が切断位置を通過したところでカムサーボモータ11を駆動する。これにより、下刃7と上刃8とが切断位置で噛合うようになるので、連続波状体2が所定の山数で切断される。このような制御により連続波状体2を所定の山数毎に連続して切断することができる。
【0026】
ところで、アウタギア軸及びカッタ軸を一定速度で回転する設定では、連続波状体2はアウタギア軸が1回転する間に送られる山数の所定倍数毎に切断されることになる。このため、このような一定速度の制御では連続波状体2を切断可能な山数は固定的となるので、切断する山数を変更することはできない。
【0027】
そこで、本実施形態では、次のようにして連続波状体2の切断する山数を変更可能とした。即ち、本実施形態では、カッタ軸がインナギアとして機能するための外歯は一部しか形成されていないので、
図3に示すようにカッタ軸がアウタギア軸に噛合った一定速度範囲ではカッタ速度を一定速度となるように制御しながら、カッタ軸がアウタギア軸との噛合いから解除された加減速範囲ではカッタ軸を加減速する。これにより、連続波状体2を切断する山数を変更することができる。
【0028】
以下、制御装置12による各サーボモータ9~11に対する制御について説明する。
制御装置12は、
図4に示すように運転開始すると、パターン変更可タイミングかを判断する(S1)。パターン変更可タイミングの場合は(S1:YES)、山数が変更されたかを判断する(S2)。山数が変更された場合は、山数変更有と判断し(S2:YES)、切断テーブルを作成する(S3)。
【0029】
切断テーブルは次のようにして作成する。切断位置を初期位置に設定し、
図5に示すようにカッタ軸をn回転、つまりカッタ軸をn*45歯分回転した場合に、アウタギア軸の回転により連続波状体2をm山送ったところで切断するように設定した場合は、カッタ軸が1回転、つまり45歯分回転した場合はアウタギア軸を回転して連続波状体2をm*1/n山数送る必要がある。
【0030】
しかしながら、
図6に示すように切断位置を中心として一定速度範囲が存在し、その一定速度範囲ではカッタ軸の速度は固定されているので、一定速度範囲を適用する。例えば
図6に示すように一定速度範囲の速度を示す傾斜がa/bで示される場合は、一定速度範囲に対応して傾斜がa/bで示される直線関係を適用する。
【0031】
次に、
図7に示すように各一定速度範囲の開始位置と終了位置に対応したポイントP0~Pzに対応したアウタギア軸位置とカッタ軸位置との関係を示す切断テーブルを作成する。
以上のようにして
図8に示すように切断テーブルを作成することができる。
図8に示すように連続波状体2をm山で切断する場合は、アウタギア軸の1回転が45歯に相当することから、カッタ軸のn回転に対応するポイントPzはX=m、Y=n*45で示すことができる。
【0032】
次に、制御装置12は、一定速度範囲かを判断し(S4)、一定速度範囲の場合は(S4:YES)、上述のようにして作成した切断テーブルからカッタ位置を直接求める(S5)。つまり、
図9に示すように切断テーブルで示される各ポイントに対応したアウタギア軸とカッタ軸との位置を求め、次のポイントに移動するように第1サーボモータ9及び第2サーボモータ10に対して指令する。
【0033】
図8に示す例では、P0位置であるX=0、Y=0からP1に対応したX、Yに位置するようにアウタギア軸とカッタ軸とを一定速度で駆動する。これにより、アウタギア軸とカッタ軸とが切断位置から一定速度で回転し、アウタギア軸の回転に伴って連続波状体2が送られると同時に下刃7が第1回転体3から最大に突出した位置から退出するようになる。
以上のような動作により、アウタギア軸及びカッタ軸がP0位置であるX=0、Y=0からP1に対応したX、Y位置に一定速度で回転する。
【0034】
アウタギア軸及びカッタ軸がポイントP1に対応したX位置及びY位置に位置した場合は、加減速範囲となるので(S4:NO)、切断テーブルに基づいてS字補間と組み合わせてカッタ位置を求める(S7)。つまり、
図10に示すように一定速度範囲を示す直線関係をS字補間することで急激な速度変化を緩和する。
そして、制御装置12は、S字補間した曲線に追従するように各サーボモータ9~11に指令する(S6)。
【0035】
尚、カムサーボモータ11に対する制御については、下刃7が切断位置に位置したタイミングで制御装置12がカムサーボモータ11を駆動するようになっている。これにより、上刃8が第2回転体4から突出して下刃7に噛合うようになるので、連続波状体2が切断位置で切断される。
【0036】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
制御装置12は、連続波状体を切断する山数が設定された場合は、山数に対応したアウタギア軸の回転量とカッタ軸の回転量を示す直線関係に一定速度範囲を示す直線関係を求めておき、動作時に当該直線関係を適用することで加減速範囲を示す直線関係を直線補間するように各サーボモータ9~11を駆動するので、連続波状体2の切断する山数を変更することが可能となる。
制御装置12は、一定速度範囲を示す直線関係を急激な速度変化が緩和されるようにS字補間するので、アウタギア軸とカッタ軸とを円滑に回転することができる。
【0037】
カッタ軸に設けられた下刃7と第2回転体4に設けられた上刃8とを切断位置で径方向にそれぞれ突出することで連続波状体2を切断するようにしたので、下刃7と上刃8とにより1個の切断部を構成することができる。
【0038】
カッタ軸をアウタギア軸に対して第2回転体4側に偏心して設け、下刃7を切断位置に位置したタイミングでアウタギアから最大に突出することで連続波状体2に接触するようにしたので、下刃7をアウタギアから突出する構成を容易に実施することができる。
【0039】
(その他の実施形態)
第2回転体4をカッタ軸から独立して回転可能に設け、第2回転体4をサーボモータにより独立して回転するようにしてもよい。
一定速度範囲を示す直線関係をS字補間するのに代えて、加減速範囲を示す直線関係をS字補間してもよいし、一定速度範囲を示す直線関係に加えて加減速範囲を示す直線関係をS字補間するようにしてもよい。
【0040】
本開示は、実施形態に準拠して記述されたが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素のみ、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範疇や思想範囲に入るものである。
【符号の説明】
【0041】
図面中、1は切断装置、2は連続波状体、3は第1回転体、4は第2回転体、5は第3回転体、7は下刃(切断部、第1刃部)、8は上刃(切断部、第2刃部)、12は制御装置(制御部)である。