IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 横河電機株式会社の特許一覧

特許7487704評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム
<>
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図1
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図2
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図3
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図4
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図5
  • 特許-評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20240514BHJP
   G05B 13/02 20060101ALI20240514BHJP
   G06Q 50/06 20240101ALI20240514BHJP
【FI】
G06Q10/04
G05B13/02 J
G05B13/02 L
G06Q50/06
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021075455
(22)【出願日】2021-04-28
(65)【公開番号】P2022169825
(43)【公開日】2022-11-10
【審査請求日】2022-04-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】唐澤 嶺
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 真
(72)【発明者】
【氏名】森岡 進行
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼見 豪
(72)【発明者】
【氏名】石井 雅喜
【審査官】牧 裕子
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-146387(JP,A)
【文献】国際公開第2012/118067(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/121700(WO,A1)
【文献】特開2007-272646(JP,A)
【文献】特開2012-038054(JP,A)
【文献】特開2019-021186(JP,A)
【文献】特開2015-023668(JP,A)
【文献】特開2019-086999(JP,A)
【文献】特開2020-035110(JP,A)
【文献】特開2016-015002(JP,A)
【文献】国際公開第2020/194602(WO,A1)
【文献】特開2014-215728(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G05B 13/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部と、
前記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部と、
学習対象期間における運転環境と運転実績との関係を学習することにより生成された、運転環境が入力されると前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績の推定値を出力する学習モデルに評価対象期間の運転環境を入力して、前記評価対象期間の運転環境下における前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部と、
前記評価対象期間における運転実績の実測値を前記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部と、
前記設備の状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、
前記状態データが示す前記設備の状態に応じた操作量を前記設備へと出力することにより前記設備を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって、前記状態に応じた操作量を出力する制御モデルを生成する
制御装置。
【請求項2】
前記学習モデルを生成する学習部を更に備える、請求項に記載の制御装置。
【請求項3】
前記学習モデルを前記学習対象期間ごとに対応付けて保存する学習モデル保存部を更に備える、請求項または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記学習モデルを生成する学習部と、
前記学習モデルを前記学習対象期間ごとに対応付けて保存する学習モデル保存部とを更に備え、
前記学習部は、指定された学習対象期間に対応する学習モデルが保存されていない場合に、前記指定された学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして、前記指定された学習対象期間に対応する学習モデルを生成する、請求項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記指標を出力する出力部を更に備える、請求項1から4のいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項6】
前記出力部は、複数の前記評価対象期間におけるそれぞれの前記指標を出力する、請求項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記出力部は、1つの前記評価対象期間を区分けした複数の期間におけるそれぞれの前記指標を出力する、請求項に記載の制御装置。
【請求項8】
前記環境データ取得部は、外気条件を示すデータを前記環境データとして取得する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記環境データ取得部は、前記設備が設けられた施設における稼働状態を示すデータを前記環境データとして取得する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項10】
前記実績データ取得部は、前記設備における燃料の使用量、および、前記設備における消費電力量の少なくともいずれかを示すデータを前記実績データとして取得する、請求項1からのいずれか一項に記載の制御装置。
【請求項11】
コンピュータが、設備における運転環境を示す環境データを取得することと、
前記コンピュータが、前記設備における運転実績を示す実績データを取得することと、
前記コンピュータが、学習対象期間における運転環境と運転実績との関係を学習することにより生成された、運転環境が入力されると前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績の推定値を出力する学習モデルに評価対象期間の運転環境を入力して、前記評価対象期間の運転環境下における前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定することと、
前記コンピュータが、前記評価対象期間における運転実績の実測値を前記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出することと、
前記コンピュータが、前記指標を出力することと
前記コンピュータが、前記設備の状態を示す状態データを取得することと、
前記コンピュータが、前記状態データが示す前記設備の状態に応じた操作量を前記設備へと出力することにより前記設備を制御することと、
前記指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって、前記状態に応じた操作量を出力する制御モデルを生成することと
を備える、制御方法。
【請求項12】
コンピュータにより実行されて、前記コンピュータを、
設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部と、
前記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部と、
学習対象期間における運転環境と運転実績との関係を学習することにより生成された、運転環境が入力されると前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績の推定値を出力する学習モデルに評価対象期間の運転環境を入力して、評価対象期間の運転環境下における前記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部と、
前記評価対象期間における運転実績の実測値を前記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部と、
前記設備の状態を示す状態データを取得する状態データ取得部と、
前記状態データが示す前記設備の状態に応じた操作量を前記設備へと出力することにより前記設備を制御する制御部と
して機能させ
前記制御部は、前記指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって、前記状態に応じた操作量を出力する制御モデルを生成する
制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、評価装置、評価方法、評価プログラム、制御装置、および、制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「省エネ効果量の信頼性を高めることができる省エネ効果量算出方法および装置を提供する」と記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特許第4426243号
【発明の概要】
【0003】
本発明の第1の態様においては、評価装置を提供する。上記評価装置は、設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部を備えてよい。上記評価装置は、上記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部を備えてよい。上記評価装置は、学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部を備えてよい。上記評価装置は、上記評価対象期間における運転実績の実測値を上記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部を備えてよい。上記評価装置は、上記指標を出力する出力部を備えてよい。
【0004】
上記推定部は、上記学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データを学習データとして運転環境に応じた運転実績を出力するように機械学習された学習モデルの出力に基づいて、上記評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定してよい。
【0005】
上記評価装置は、上記学習モデルを生成する学習部を更に備えてよい。
【0006】
上記評価装置は、上記学習モデルを上記学習対象期間ごとに対応付けて保存する学習モデル保存部を更に備えてよい。
【0007】
上記学習部は、指定された学習対象期間に対応する学習モデルが保存されていない場合に、上記指定された学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして、上記指定された学習対象期間に対応する学習モデルを生成してよい。
【0008】
上記出力部は、複数の上記評価対象期間におけるそれぞれの上記指標を出力してよい。
【0009】
上記出力部は、1つの上記評価対象期間を区分けした複数の期間におけるそれぞれの上記指標を出力してよい。
【0010】
上記環境データ取得部は、外気条件を示すデータを上記環境データとして取得してよい。
【0011】
上記環境データ取得部は、上記設備が設けられた施設における稼働状態を示すデータを上記環境データとして取得してよい。
【0012】
上記実績データ取得部は、上記設備における燃料の使用量、および、上記設備における消費電力量の少なくともいずれかを示すデータを上記実績データとして取得してよい。
【0013】
本発明の第二の態様においては、評価方法を提供する。上記評価方法は、設備における運転環境を示す環境データを取得することを備えてよい。上記評価方法は、上記設備における運転実績を示す実績データを取得することを備えてよい。上記評価方法は、学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定することを備えてよい。上記評価方法は、上記評価対象期間における運転実績の実測値を上記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出することを備えてよい。上記評価方法は、上記指標を出力することを備えてよい。
【0014】
本発明の第三の態様においては、評価プログラムを提供する。上記評価プログラムは、コンピュータにより実行されてよい。上記評価プログラムは、上記コンピュータを、設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部として機能させてよい。上記評価プログラムは、上記コンピュータを、上記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部として機能させてよい。上記評価プログラムは、上記コンピュータを、学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部として機能させてよい。上記評価プログラムは、上記コンピュータを、上記評価対象期間における運転実績の実測値を上記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部として機能させてよい。上記評価プログラムは、上記コンピュータを、上記指標を出力する出力部として機能させてよい。
【0015】
本発明の第四の態様においては、制御装置を提供する。上記制御装置は、設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部を備えてよい。上記制御装置は、上記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部を備えてよい。上記制御装置は、学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部を備えてよい。上記制御装置は、上記評価対象期間における運転実績の実測値を上記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部を備えてよい。上記制御装置は、上記指標を出力する出力部を備えてよい。上記制御装置は、上記指標に基づいて上記設備を制御する制御部を備えてよい。
【0016】
上記制御部は、上記指標を用いて上記設備に与えるべき操作量を出力するように機械学習された制御モデルの出力に基づいて上記設備を制御してよい。
【0017】
上記評価部は、上記運転実績の推定値を上記運転実績の実測値で除算して上記指標を算出してよい。上記制御部は、上記指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって上記制御モデルを生成してよい。
【0018】
本発明の第五の態様においては、制御プログラムを提供する。上記制御プログラムは、コンピュータにより実行されてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、設備における運転環境を示す環境データを取得する環境データ取得部として機能させてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、上記設備における運転実績を示す実績データを取得する実績データ取得部として機能させてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、学習対象期間における上記環境データおよび上記実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における上記学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する推定部として機能させてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、上記評価対象期間における運転実績の実測値を上記推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する評価部として機能させてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、上記指標を出力する出力部として機能させてよい。上記制御プログラムは、上記コンピュータを、上記指標に基づいて上記設備を制御する制御部として機能させてよい。
【0019】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態に係る評価装置10におけるブロック図の一例を、評価対象となる設備200が設けられた施設20とともに示す。
図2】本実施形態に係る評価装置10における評価フローの一例を示す。
図3】本実施形態に係る評価装置10における評価結果の出力例を示す。
図4】本実施形態に係る評価装置10における評価結果の他の出力例を示す。
図5】本実施形態に係る制御装置500におけるブロック図の一例を示す。
図6】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ9900の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0022】
図1は、本実施形態に係る評価装置10におけるブロック図の一例を、評価対象となる設備200が設けられた施設20とともに示す。本実施形態に係る評価装置10は、過去の環境を評価対象の期間と同じ環境下に置き換えてみた場合における、過去の運転ベースでの実績を推定する。そして、評価装置10は、評価対象の期間について実測された実績を、推定された過去の運転ベースでの実績に対して相対的に評価する。一例として、本実施形態に係る評価装置10は、設備200におけるエネルギー使用量を実績として評価することで、設備200における省エネルギー(「省エネ」と略す。)効果量を評価結果として出力する。なお、ここでいう「エネルギー」とは、エネルギーそのものに加えて、エネルギーを作り出す元となるエネルギー資源をも含むものとする。
【0023】
施設20は、ある特定の目的や用途のために設けられた建物である。このような施設20には、様々な機能を達成するための様々な機器等が備え付けられている。施設20は、例えば、工場、オフィスビル、商業ビル、病院、学校、店舗、および、ホテル等であってよい。これより先、施設20がプラントである場合について一例として説明する。このようなプラントとしては、化学やバイオ等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、上下水やダム等を管理制御するプラント、半導体製造における各種製造プロセスを実行する半導体製造プラント等が挙げられる。本図に示されるように、施設20には、例えば設備200a~200n(「設備200」と総称する。)等のn個(ただし、nは1以上の整数)の設備200が設けられている。本実施形態に係る評価装置10は、このような施設20に設けられたn個の設備200を評価対象としてよい。
【0024】
設備200は、本実施形態に係る評価装置10が評価対象とする機器(群)である。設備200は、例えば、空調設備、給排水設備、および、充給電設備等であってよい。これより先、設備200がプラントに設けられた空調設備である場合について一例として説明する。すなわち、本実施形態に係る評価装置10は、このようなプラントに設けられた空調設備を評価対象とする。しかしながら、これに限定されるものではない。本実施形態に係る評価装置10は、様々な施設20に設けられた様々な設備200を評価対象としてよい。特に、本実施形態に係る評価装置10は、様々な施設20において運転実績が運転環境と強い相関を持つ機器(群)を評価対象とするとよい。
【0025】
評価装置10は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このようなコンピュータシステムもまた広義のコンピュータである。また、評価装置10は、コンピュータ内で1または複数実行可能な仮想コンピュータ環境によって実装されてもよい。これに代えて、評価装置10は、評価対象の評価用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。また、評価装置10がインターネットに接続可能な場合、評価装置10は、クラウドコンピューティングにより実現されてもよい。
【0026】
評価装置10は、環境データ取得部100と、実績データ取得部110と、データ保存部120と、入力部130と、前処理部140と、学習部150と、学習モデル保存部160と、推定部170と、評価部180と、出力部190とを備える。なお、これらブロックは、それぞれ機能的に分離された機能ブロックであって、実際のデバイス構成とは必ずしも一致していなくてもよい。すなわち、本図において、1つのブロックとして示されているからといって、それが必ずしも1つのデバイスにより構成されていなくてもよい。また、本図において、別々のブロックとして示されているからといって、それらが必ずしも別々のデバイスにより構成されていなくてもよい。
【0027】
環境データ取得部100は、設備200における運転環境を示す環境データを取得する。例えば、環境データ取得部100は、外気条件を示すデータを環境データとして取得してよい。また、環境データ取得部100は、設備200が設けられた施設20における稼働状態を示すデータを環境データとして取得してよい。環境データ取得部100は、このような環境データを、例えばネットワークを介して施設20からリアルタイムに取得する。しかしながら、これに限定されるものではない。環境データ取得部100は、このような環境データを、オペレータや各種メモリデバイスを介してバッチ単位で取得してもよい。環境データ取得部100は、取得した環境データをデータ保存部120へ供給する。
【0028】
実績データ取得部110は、設備200における運転実績を示す実績データを取得する。例えば、実績データ取得部110は、設備200を運転したことによる、設備200における燃料の使用量、および、設備200における消費電力量の少なくともいずれかを示すデータを実績データとして取得してよい。実績データ取得部110は、このような実績データを、例えばネットワークを介して施設20からリアルタイムに取得する。しかしながら、これに限定されるものではない。実績データ取得部110は、このような実績データを、オペレータや各種メモリデバイスを介してバッチ単位で取得してもよい。実績データ取得部110は、取得した実績データをデータ保存部120へ供給する。
【0029】
データ保存部120は、環境データおよび実績データを保存する。例えば、データ保存部120は、環境データ取得部100から供給された環境データ、および、実績データ取得部110から供給された実績データを、日付と対応付けて保存する。そして、データ保存部120は、後述する期間を指定する情報が供給された場合に、当該期間における環境データおよび実績データを前処理部140へ供給する。
【0030】
入力部130は、期間を指定する情報を受け取る。例えば、入力部130は、ユーザインターフェイスであってよく、キーボードやマウス等を介してユーザが入力した期間を指定する情報を受け取る。しかしながら、これに限定されるものではない。入力部130は、このような期間を指定する情報を、ネットワークを介して取得してもよいし、各種メモリデバイスを介して取得してもよい。入力部130は、この際、運転環境と運転実績の関係を学習するための対象期間である学習対象期間、および、運転実績を評価するための対象期間である評価対象期間を指定する情報をそれぞれ受け取る。すなわち、入力部130は、比較の基準となる期間と比較の対象となる期間の2つの期間を指定する情報をそれぞれ受け取る。入力部130は、受け取った期間を指定する情報を、データ保存部120および学習モデル保存部160へ供給する。
【0031】
前処理部140は、環境データおよび実績データを前処理する。例えば、前処理部140は、データ保存部120から供給された環境データおよび実績データを前処理する。前処理部140は、前処理した環境データおよび実績データを、学習部150、推定部170、および、評価部180へ供給する。
【0032】
学習部150は、学習モデルを生成する。例えば、学習部150は、前処理部140から学習対象期間における環境データおよび実績データが供給されると、当該データを学習データとして運転環境と運転実績の関係を学習する。そして、学習部150は、運転環境に応じた運転実績を出力するように機械学習された学習モデルを生成する。学習部150は、生成した学習モデルを学習モデル保存部160へ供給する。
【0033】
学習モデル保存部160は、学習モデルを学習対象期間ごとに対応付けて保存する。例えば、学習モデル保存部160は、学習部150が学習対象期間における環境データと実績データに基づいて生成した学習モデルを、当該学習対象期間ごとに対応付けて保存する。なお、上述の説明では、学習モデル保存部160が、評価装置10内部の学習部150によって生成された学習モデルを保存する場合を一例として示した。しかしながら、これに限定されるものではない。学習モデル保存部160は、評価装置10の外部において生成された学習モデルを保存してもよい。すなわち、学習部150は、評価装置10の内部に代えて、または、加えて、評価装置10の外部に備えられていてもよい。
【0034】
推定部170は、学習対象期間における環境データおよび実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。例えば、推定部170は、学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして運転環境に応じた運転実績を出力するように機械学習された学習モデルの出力に基づいて、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。推定部170は、推定した運転実績の推定値を評価部180へ供給する。
【0035】
評価部180は、評価対象期間における運転実績の実測値を推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する。すなわち、評価部180は、推定部170から供給された運転実績の推定値を基準として、評価対象期間における運転実績の実測値を評価した指標を算出する。評価部180は、算出した指標を出力部190へ供給する。
【0036】
出力部190は、指標を出力する。例えば、出力部190は、評価部180から供給された指標をモニタに表示して出力する。しかしながら、これに限定されるものではない。出力部190は、このような指標を音声により出力してもよいし、プリントアウトすることにより出力してもよいし、他の機能部や他の装置へ送信することにより出力してもよい。
【0037】
図2は、本実施形態に係る評価装置10における評価フローの一例を示す。なお、本図においては、評価装置10が、プラント(施設20の一例)に設けられた空調設備(設備200の一例)におけるエネルギー使用量を実績として評価することで、空調設備における省エネ効果量を指標として出力する場合を一例として説明する。
【0038】
ステップ200において、評価装置10は、環境データを取得する。例えば、環境データ取得部100は、設備200における運転環境を示す環境データを、ネットワークを介して施設20からリアルタイムに取得する。この際、環境データ取得部100は、外気条件を示すデータを環境データとして取得してよい。一例として、環境データ取得部100は、施設20の周辺における外気温度および外気湿度等のデータを環境データとして取得してよい。
【0039】
また、環境データ取得部100は、設備200が設けられた施設20における稼働状態を示すデータを環境データとして取得してよい。一例として、環境データ取得部100は、プラントにおける生産スケジュール、または、当該生産スケジュールと相関してプラント内で動作する装置群の消費電力等のデータを環境データとして取得してよい。
【0040】
このように、環境データ取得部100は、外気条件を示すデータ、および、施設20における稼働状態を示すデータを環境データとして取得してよい。環境データ取得部100は、取得した環境データをデータ保存部120へ供給する。
【0041】
ステップ210において、評価装置10は、実績データを取得する。例えば、実績データ取得部110は、設備200における運転実績を示す実績データを、ネットワークを介して施設20からリアルタイムに取得する。この際、実績データ取得部110は、設備200における燃料の使用量を示すデータを実績データとして取得してよい。一例として、実績データ取得部110は、施設20内を加温加湿するための蒸気をボイラで発生させるために使用したLPG(Liquefied Petroleum Gas)や都市ガスの使用量等のデータを実績データとして取得してよい。
【0042】
また、実績データ取得部110は、設備200における消費電力量の少なくともいずれかを示すデータを実績データとして取得してよい。一例として、実績データ取得部110は、施設20内を冷却除湿するための冷却水を得るためにチラーで消費した電力等のデータを実績データとして取得してよい。
【0043】
このように、実績データ取得部110は、設備200における燃料の使用量、および、設備200における消費電力量の少なくともいずれかを示すデータを実績データとして取得してよい。実績データ取得部110は、取得した実績データをデータ保存部120へ供給する。
【0044】
ステップ220において、評価装置10は、環境データおよび実績データを保存する。例えば、データ保存部120は、ステップ200において取得された環境データ、および、ステップ210において取得された実績データを、日付と対応付けて保存する。
【0045】
ステップ230において、評価装置10は、期間を指定する情報を受け取る。例えば、入力部130は、キーボードやマウス等を介してユーザが入力した期間を指定する情報を受け取る。一例として、入力部130は、2018年度(FY2018)下期を指定する日付範囲の情報(すなわち、2018年10月1日~2019年3月31日)を、学習対象期間を指定する情報として受け取る。また、入力部130は、FY2019上期を指定する日付範囲の情報(すなわち、2019年4月1日~2019年9月30日)、FY2019下期を指定する日付範囲の情報(2019年10月1日~2020年3月31日)、FY2020上期を指定する日付範囲の情報(2020年4月1日~2020年9月30日)、および、FY2020下期を指定する日付範囲の情報(2020年10月1日~2021年3月31日)を、評価対象期間を指定する情報としてそれぞれ受け取る。このように、入力部130は、複数の評価対象期間を指定する情報を同時に受け取ってもよい。
【0046】
ステップ235において、評価装置10は、学習対象期間に対応する学習モデルが保存済みであるか否か判定する。例えば、入力部130は、学習モデル保存部160にアクセスして、ステップ230において受け取った学習対象期間(ここでは、FY2018下期)に対応する学習モデルが保存されているか否か判定する。ステップ235において保存されていると判定された場合(Yesの場合)、評価装置10は、処理をステップ245へ進める。
【0047】
一方、ステップ235において保存されていないと判定された場合(Noの場合)、入力部130は、当該学習対象期間を指定する情報をデータ保存部120へ供給する。これに応じて、データ保存部120は、指定された学習対象期間における環境データおよび実績データを前処理部140へ供給する。
【0048】
ステップ240において、評価装置10は、学習用データを前処理する。例えば、前処理部140は、ステップ235においてデータ保存部120から供給された学習対象期間(ここでは、FY2018下期)における環境データおよび実績データを前処理する。一例として、プラント周辺における複数箇所の外気温度および外気湿度のデータが環境データとして取得された場合、前処理部140は、それらのデータから各箇所での外気比エンタルピを算出し、複数箇所における外気比エンタルピの統計(例えば、平均値や中央値等)を算出してよい。また、一例として、空調設備においてボイラが複数台運転しており、各ボイラのそれぞれについてのLPG使用量が実績データとして取得された場合、前処理部140は、複数のボイラにおけるLPG使用量の合計量を算出してよい。前処理部140は、このようにして前処理した環境データおよび実績データを学習部150へ供給する。
【0049】
ステップ250において、評価装置10は、学習モデルを生成する。例えば、学習部150は、ステップ240において前処理された学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして運転環境と運転実績の関係を学習する。そして、学習部150は、運転環境に応じた運転実績を出力するように機械学習された学習モデルを生成する。このように、学習部150は、指定された学習対象期間に対応する学習モデルが保存されていない場合に、指定された学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして、指定された学習対象期間に対応する学習モデルを生成する。なお、この際、学習部150は、任意の機械学習モデルを選択してよい。例えば、学習部150は、外気比エンタルピとプラントの稼働状態を説明変数として線形回帰を行い、LPG使用量を予測する重回帰モデルを生成してよい。このようにして生成された学習モデルは、学習データとして使用した日付範囲の運転環境をベースとした際の運転実績を、学習データとして使用していない別の運転環境下における環境データから予測可能なモデルと解釈することができる。学習部150は、生成した学習モデルを学習モデル保存部160へ供給する。
【0050】
ステップ260において、評価装置10は、学習モデルを保存する。例えば、学習モデル保存部160は、ステップ250において生成された学習モデルを、学習対象期間ごとに対応付けて保存する。そして、評価装置10は、処理をステップ245へ進める。
【0051】
ステップ245において、評価装置10は、評価用データを前処理する。例えば、入力部130は、ステップ230において受け取られた評価対象期間(ここでは、FY2019上期、FY2019下期、FY2020上期、および、FY2020下期)を指定する情報をデータ保存部120へ供給する。これに応じて、データ保存部120は、評価対象期間における環境データおよび実績データを前処理部140へ供給する。そして、前処理部140は、データ保存部120から供給された評価対象期間における環境データおよび実績データを前処理する。前処理の具体的な方法については、ステップ240と同様であるので、ここでは説明を省略する。前処理部140は、前処理した環境データを推定部170へ供給する。また、前処理部140は、前処理した実績データを評価部180へ供給する。なお、ここで供給される実績データは、評価対象期間における実績データの実測値ということができる。
【0052】
ステップ270において、評価装置10は、運転実績を推定する。例えば、推定部170は、学習対象期間における環境データおよび実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。より詳細には、入力部130は、ステップ230において受け取られた学習対象期間を指定する情報を学習モデル保存部160へ供給する。これに応じて、学習モデル保存部160は、当該学習対象期間に対応する学習モデルを推定部170へ供給する。なお、このような学習モデルは、予め保存済みのモデルであってもよいし、ステップ250において新たに生成されたモデルであってもよい。そして、推定部170は、このような学習モデルに、ステップ245において前処理された環境データを入力したことに応じて当該学習モデルから出力される値を推定値として、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。
【0053】
この際、推定部170は、FY2019上期を評価するにあたってはFY2019上期における環境データを学習モデルに入力し、学習モデルから出力される値を推定値とする。すなわち、推定部170は、FY2019上期を評価するにあたってはFY2018下期における運転環境をFY2019上期と同じ環境下に置き換えてみた場合における、FY2018下期の運転ベースでの実績を推定する。同様に、推定部170は、FY2019下期を評価するにあたってはFY2019下期における環境データを学習モデルに入力し、学習モデルから出力される値を推定値とする。すなわち、推定部170は、FY2019下期を評価するにあたってはFY2018下期における運転環境をFY2019下期と同じ環境下に置き換えてみた場合における、FY2018下期の運転ベースでの実績を推定する。FY2020上期、および、FY2020下期についても同様である。推定部170は、このようにして、学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして運転環境に応じた運転実績を出力するように機械学習された学習モデルの出力に基づいて、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。推定部170は、推定した運転実績の推定値を評価部180へ供給する。
【0054】
ステップ280において、評価装置10は、指標を算出する。例えば、評価部180は、評価対象期間における運転実績の実測値を推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価した指標を算出する。一例として、評価部180は、ステップ270において供給された運転実績の推定値を、ステップ245において供給された運転実績の実測値で除算して指標を算出する。ここで、このような指標をKPI(Key Performance Indicators)と定義することとする。このようなKPIは、1を上回れば上回るほど評価(例えば、省エネ効果)が高く、1を下回れば下回るほど評価が低い(例えば、1を下回った場合に省エネ効果がない)ことを意味する。このようにして、評価部180は、推定部170から供給された運転実績の推定値を基準として、評価対象期間における運転実績の実測値を評価した指標を算出する。評価部180は、算出した指標を出力部190へ供給する。
【0055】
ステップ290において、評価装置10は、指標を出力する。例えば、出力部190は、ステップ280において算出された指標をモニタに表示して出力する。このようにして、本実施形態に係る評価装置10は、過去の環境を評価対象の期間と同じ環境下に置き換えてみた場合における、過去の運転ベースでの実績を推定する。そして、評価装置10は、評価対象の期間について実測された運転実績を、推定された過去の運転ベースでの実績に対して相対的に評価する。続いて、本実施形態に係る評価装置10における評価結果の出力例を、図面を用いて詳細に説明する。
【0056】
図3は、本実施形態に係る評価装置10における評価結果の出力例を示す。本図において、横軸は年度を示しており、縦軸はKPIを示している。また、本図において、横軸は、KPI=1の位置で縦軸と交差している。すなわち、横軸よりも上の領域がKPI>1であることを示し、横軸よりも下の領域がKPI<1であることを示している。本図においては、左から、FY2019上期、FY2019下期、FY2020上期、および、FY2020下期の4つの評価対象期間におけるそれぞれのKPIを棒グラフで示している。このように、出力部190は、複数の評価対象期間におけるそれぞれの指標を出力してよい。なお、本図におけるKPIは、上述のとおりFY2018下期を学習対象期間として算出されたものである。ここで、上期と下期では季節の違いにより外気条件は異なる。また、たとえ季節が同じであっても気候変動により外気条件は異なる。さらに、年度や期が変われば当然、プラントにおける生産スケジュールも異なるものとなる。しかしながら、本実施形態に係る評価装置10によれば、異なる期間における実績を同じ条件下に揃えて評価するので、運転環境の違いに起因する運転実績への影響を相殺することができる。
【0057】
本図に示されるように、FY2019上期、FY2019下期、および、FY2020下期については、KPI>1であるので、FY2018下期に対して省エネ効果があったといえる。また、省エネ効果量はFY2020下期>FY2019上期>FY2019下期の順に高かったといえる。一方、FY2020上期については、KPI<1であるので、FY2018下期に対して省エネ効果がなかった(FY2020上期の方がFY2018下期よりもエネルギーを無駄に消費してしまった)といえる。このような表示を見たユーザは、例えば、FY2019上期からFY2020上期にかけて省エネ効果が悪化しており、FY2020下期において省エネ効果が改善されたと判断することができる。これにより、ユーザは、例えば、FY2020下期において取り組んだ省エネ活動が功を奏し、改善結果につながったと判断することができる。
【0058】
図4は、本実施形態に係る評価装置10における評価結果の他の出力例を示す。例えば、評価装置10は、図3に表示されている複数の評価対象期間のうちの1つの評価対象期間がユーザによって選択されたことに応じて、図4の表示へ遷移させることができる。ここでは、KPI<1であった評価対象期間、すなわち、FY2020上期がユーザによって選択されたものとする。本図において、横軸は評価対象期間における実績の実測値を示しており、縦軸は評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績の推定値を示している。また、本図において、点線はKPI=1、つまり、実測値と推定値とが等しい場合を示している。すなわち、点線よりも上の領域がKPI>1であることを示し、点線よりも下の領域がKPI<1であることを示している。本図においては、選択された評価対象期間であるFY2020上期を月ごとに区分けし、6つの月におけるそれぞれのKPIを散布図で示している。このように、出力部190は、1つの前記評価対象期間を区分けした複数の期間におけるそれぞれの指標を出力してよい。なお、このような出力をするにあたっては、評価装置10は、評価対象期間を区分けした期間、ここでは、半期を区分けした6つの「月」を新たな評価対象期間として、図2のフローにおけるステップ245、ステップ270、ステップ280、および、ステップ290を再度実行することにより、月ごとの指標を算出すればよい。
【0059】
本図に示されるように、10月、11月、2月、および、3月については、KPI>1であるので、FY2018下期に対して省エネ効果があったといえる。また、点線よりも上の領域においては点線からの距離が離れるほどKPIは大きくなるので、省エネ効果量は、3月>10月>11月>2月の順に高かったといえる。一方、12月および1月については、KPI<1であるので、FY2018下期に対して省エネ効果がなかったといえる。また、点線よりも下の領域においては点線からの距離が離れるほどKPIは小さくなるので、12月の方が1月よりもエネルギーを無駄に消費してしまったといえる。すなわち、半期のうちの4カ月(10月、11月、2月、および、3月)は改善効果が得られていたものの、その改善効果の総和よりも残りの2カ月(12月および1月)における省エネ効果の悪化の総和の方が大きかったために、FY2020上期全体としてはFY2018下期に対して省エネ効果がなかったということが理解される。そして、このような表示を見たユーザは、例えば、2019年上期から続く省エネ効果の悪化が、2020年10月、2020年11月と継続し、それが2020年12月にピークを迎え、2021年1月から改善に転じ、2021年2月以降はFY2018下期に対して省エネ効果が出るところまで改善されたと判断することができる。これにより、ユーザは、例えば、2021年1月から取り組んだ省エネ活動が功を奏し、改善結果につながったと判断することができる。
【0060】
一般に、プラント等の空調設備においては、エネルギー使用量を削減するための設備改修等の取り組みが継続的に行われている。しかしながら、例えば、定格電力を基準として省エネ効果を見積もる場合、省エネ活動がどの程度のエネルギー削減効果があったかを正しく見積もることができない。また、プラント等の空調設備においては、プラント全体の稼働状態も空調設備の稼働率に影響を及ぼし得る。したがって、空気の需要側の状態について考慮せずに、着目している装置の運転状態のみをベースとして省エネ効果を算出する場合、算出される省エネ効果量が信頼性に欠けるものとなる。そこで、プラント等における省エネ効果をより正確に算出することが望まれている。
【0061】
これに対して、本実施形態に係る評価装置10は、学習対象期間における環境データおよび実績データに基づいて、評価対象期間の運転環境下における学習対象期間の運転ベースでの運転実績を推定する。そして、評価装置10は、評価対象期間における運転実績の実測値を推定された運転実績の推定値に対して相対的に評価する。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、過去の環境を評価対象の期間と同じ環境下に置き換えてみた場合における、過去の運転ベースでの実績を推定する。そして、評価装置10は、評価対象の期間について実測された運転実績を、推定された過去の運転ベースでの実績に対して相対的に評価する。このため、評価装置10は、異なる期間における実績を同じ条件下に揃えて評価するので、運転環境の違いに起因する運転実績への影響を相殺でき運転実績を正しく評価することができる。
【0062】
また、本実施形態に係る評価装置10は、学習対象期間における環境データおよび実績データを学習データとして機械学習された学習モデルの出力に基づいて、運転実績を推定する。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、実際に得られた過去のデータから学習した運転環境と運転実績の関係に基づいて運転実績を推定するので、運転実績を客観的な根拠に基づいて推定することができる。
【0063】
また、本実施形態に係る評価装置10は、学習モデルを生成する学習部を更に備える。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、評価対象を評価する機能と、評価対象を評価するための学習機能とを一体の装置として提供することができる。
【0064】
また、本実施形態に係る評価装置10は、指定された学習対象期間に対応する学習モデルが保存されていない場合に、当該学習モデルを生成する。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、学習済み、または、他の装置から入手済みの学習モデルまで生成してしまうことを避けることができるので、学習に係る処理負荷を軽減することができる。
【0065】
また、本実施形態に係る評価装置10は、複数の評価対象期間におけるそれぞれの指標を出力することもできるし、1つの評価対象期間を区分けした複数の期間におけるそれぞれの指標を出力することもできる。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、様々な形態で評価結果を出力することができるので、ユーザに様々な分析のきっかけを提供することができる。
【0066】
また、本実施形態に係る評価装置10は、外気条件や施設における稼働状態を示すデータを環境データとし、設備におけるエネルギー使用量を示すデータを実績データとして評価対象を評価する。これにより、本実施形態に係る評価装置10によれば、エネルギー使用量と特に強い相関を持つ外気条件や施設における稼働状態をも考慮するので、運転実績をより正確に評価することができる。
【0067】
図5は、本実施形態に係る制御装置500におけるブロック図の一例を示す。図5においては、図1と同じ機能および構成を有する部材に対して同じ符号を付すとともに、以下相違点を除き説明を省略する。本実施形態に係る制御装置500は、上述の評価装置10が有する機能に加えて、算出した指標に基づいて設備200を制御する機能を更に有する。すなわち、本実施形態に係る制御装置500は、算出した指標に基づく操作量(MV:Manipulated Variable)を設備200へ与える。そして、設備200は、制御装置500から与えられた操作量を入力して制御量を出力する。本実施形態に係る制御装置500は、上述の評価装置10が備える機能部に加えて、状態データ取得部510と、制御部520とを更に備える。
【0068】
状態データ取得部510は、設備200が設けられた施設20の状態を示す状態データを取得する。例えば、状態データ取得部510は、制御対象となる設備200を制御した結果の運転状態を示す測定値(PV:Process Variable)を状態データとして、ネットワークを介して施設20からリアルタイムに取得する。ここで、このような測定値は、制御対象となる設備200の出力、すなわち、制御量であってもよいし、制御量に応じて変化する様々な物理量であってもよい。なお、上述の説明では、状態データ取得部510がこのような状態データを、ネットワークを介して取得する場合を一例として示したが、これに限定されるものではない。状態データ取得部510は、このような状態データを、オペレータや各種メモリデバイスを介してバッチ単位で取得してもよい。状態データ取得部510は、取得した状態データを制御部520へ供給する。
【0069】
制御部520は、指標に基づいて設備200を制御する。例えば、制御部520は、状態データ取得部510から供給された状態データおよび自身が設備200へ与える操作量を示す操作量データを用いて、設備200の状態に応じた操作量を出力するように機械学習された制御モデルにより、制御対象である設備200を制御してよい。すなわち、制御部520は、いわゆる、AI(Artificial Intelligence)コントローラとして機能してよい。
【0070】
この際、制御部520は、出力部190から出力された指標を用いて設備200に与えるべき操作量を出力するように機械学習された制御モデルの出力に基づいて設備200を制御する。ここで、制御部520は、このような制御モデルを予め保持していてもよい。これに代えて、または、加えて、制御部520は、指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって、このような制御モデルを生成してもよい。
【0071】
一般に、エージェントが、状態を観測してある行動を選択すると、当該行動に基づいて状態が変化する。強化学習においては、このような状態の変化に伴って何らかの報酬が与えられることで、エージェントがより良い行動の選択(意思決定)を学習する。また、強化学習では、エージェントは価値評価を行うことで、将来にわたって得られる報酬の合計が最大となるような行動を選択するように学習するのが一般的である。このように、強化学習において、エージェントは、行動を学習することにより行動が状態に与える相互作用を踏まえて適切な行動を学習、すなわち、将来的に得られる報酬を最大にするための行動を学習する。
【0072】
そこで、制御部520は、指標を少なくとも一部として含む報酬が高くなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるように強化学習することによって制御モデルを生成してよい。上述のとおり、評価部180は、運転実績の推定値を運転実績の実測値で除算して指標を算出している。したがって、制御部520は、出力部190から出力される指標(KPI)が大きくなるほど報酬が高くなり、指標が小さくなるほど報酬が低くなるような報酬関数を用いて強化学習することによって、このような制御モデルを生成することができる。これにより、制御部520は、KPIが大きくなる操作量ほど推奨する操作量として出力されるような制御モデルを生成することができる。そして、制御部520は、このような制御モデルの出力を操作量として設備200へ与えることで、KPIが大きくなる、すなわち、省エネ効果量が大きくなるように設備200を制御することができる。
【0073】
このように、本実施形態に係る制御装置500は、KPIを基に強化学習された制御モデルにより制御対象である設備200を制御する。これにより、本実施形態に係る制御装置500によれば、例えば、省エネ効果量を最大化するように設備200を制御することができる。したがって、本実施形態に係る制御装置500は、設備200の運転を正しく評価することができるとともに、正しく評価された結果を基に設備200を制御するので、例えば、省エネ効果量を最大化する仕組みを提供することができる。
【0074】
なお、上述の説明では、本実施形態に係る制御装置500が、上述の評価装置10が有する全ての機能に加えて、更に、算出した指標に基づいて設備200を制御する機能を有する場合を一例として示した。しかしながら、これに限定されるものではない。上述の評価装置10が有する機能の少なくとも一部は、制御装置500の外部(例えば、クラウド上)に設けられていてもよい。一例として、過去の運転ベースでの実績を推定する機能は、制御装置500の外部に設けられていてもよい。この場合、制御装置500は、例えば、環境データ取得部100、実績データ取得部110、データ保存部120、入力部130、前処理部140、学習部150、学習モデル保存部160、および、推定部170に代えて、外部に設けられた推定部170が推定した運転実績の推定値を取得する推定結果取得部を備えていてよい。さらに、評価対象の期間についての実績を過去の運転ベースでの実績に対して相対的に評価する機能についても、制御装置500の外部に設けられていてもよい。この場合、制御装置500は、例えば、評価部180に代えて、外部に設けられた評価部180が算出した指標を取得する指標取得部を備えていてよい。
【0075】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0076】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0077】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0078】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0079】
図6は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ9900の例を示す。コンピュータ9900にインストールされたプログラムは、コンピュータ9900に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ9900に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ9900に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU9912によって実行されてよい。
【0080】
本実施形態によるコンピュータ9900は、CPU9912、RAM9914、グラフィックコントローラ9916、およびディスプレイデバイス9918を含み、それらはホストコントローラ9910によって相互に接続されている。コンピュータ9900はまた、通信インターフェイス9922、ハードディスクドライブ9924、DVDドライブ9926、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ9920を介してホストコントローラ9910に接続されている。コンピュータはまた、ROM9930およびキーボード9942のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ9940を介して入/出力コントローラ9920に接続されている。
【0081】
CPU9912は、ROM9930およびRAM9914内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ9916は、RAM9914内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU9912によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス9918上に表示されるようにする。
【0082】
通信インターフェイス9922は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ9924は、コンピュータ9900内のCPU9912によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVDドライブ9926は、プログラムまたはデータをDVD-ROM9901から読み取り、ハードディスクドライブ9924にRAM9914を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0083】
ROM9930はその中に、アクティブ化時にコンピュータ9900によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ9900のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ9940はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ9920に接続してよい。
【0084】
プログラムが、DVD-ROM9901またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ9924、RAM9914、またはROM9930にインストールされ、CPU9912によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ9900に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ9900の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0085】
例えば、通信がコンピュータ9900および外部デバイス間で実行される場合、CPU9912は、RAM9914にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス9922に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス9922は、CPU9912の制御下、RAM9914、ハードディスクドライブ9924、DVD-ROM9901、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0086】
また、CPU9912は、ハードディスクドライブ9924、DVDドライブ9926(DVD-ROM9901)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM9914に読み取られるようにし、RAM9914上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU9912は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0087】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU9912は、RAM9914から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM9914に対しライトバックする。また、CPU9912は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU9912は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0088】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ9900上またはコンピュータ9900近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ9900に提供する。
【0089】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0090】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0091】
10 評価装置
100 環境データ取得部
110 実績データ取得部
120 データ保存部
130 入力部
140 前処理部
150 学習部
160 学習モデル保存部
170 推定部
180 評価部
190 出力部
200 設備
500 制御装置
510 状態データ取得部
520 制御部
9900 コンピュータ
9901 DVD-ROM
9910 ホストコントローラ
9912 CPU
9914 RAM
9916 グラフィックコントローラ
9918 ディスプレイデバイス
9920 入/出力コントローラ
9922 通信インターフェイス
9924 ハードディスクドライブ
9926 DVDドライブ
9930 ROM
9940 入/出力チップ
9942 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6