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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】乾燥装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
B41J2/01 125
B41J2/01 305
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022579600
(86)(22)【出願日】2022-02-03
(86)【国際出願番号】 JP2022004250
(87)【国際公開番号】W WO2022168913
(87)【国際公開日】2022-08-11
【審査請求日】2023-07-27
(31)【優先権主張番号】P 2021015757
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(72)【発明者】
【氏名】土屋 浩昭
【審査官】小宮山 文男
(56)【参考文献】
【文献】実公昭28-10911(JP,Y1)
【文献】実公昭29-1610(JP,Y1)
【文献】実公昭29-1611(JP,Y1)
【文献】特開昭59-115968(JP,A)
【文献】特開2018-76986(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第102017128397(DE,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01-2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクが吐出されたシートを搬送路に沿って搬送する昇降可能な搬送ユニットと、
前記搬送路に対向し、熱で前記インクを乾燥させる昇降可能な乾燥ユニットと、
前記搬送ユニットと前記乾燥ユニットのうち、下方に設けられたユニットである下方ユニットに作用する重力により、前記下方ユニットを下降させるとともに上方に設けられたユニットである上方ユニットを上昇させて、前記搬送路を開放可能な昇降機構と、
前記下方ユニットの下降を規制する規制機構と、を備えることを特徴とする乾燥装置。
【請求項2】
前記下方ユニットは、前記搬送ユニットであり、
前記上方ユニットは、前記乾燥ユニットであることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項3】
前記昇降機構は、第1端部が前記下方ユニットに揺動可能に連結され、第2端部が前記上方ユニットの下面に対して摺動可能であり、前記第1端部と前記第2端部との中間に支点を有するてこを備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項4】
前記規制機構が前記下方ユニットの下降の規制を解除すると、前記てこが前記支点を中心として回転して前記下方ユニットが下降すると共に前記上方ユニットが上昇して前記搬送路を開放することを特徴とする請求項3に記載の乾燥装置。
【請求項5】
前記下方ユニット及び前記上方ユニットは、水平な姿勢で上下方向に沿って昇降することを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項6】
前記規制機構は、
前記下方ユニットの下面に接触する偏心カムと、
前記下方ユニットを上昇させた状態で前記偏心カムの揺動を規制するカム規制機構と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項7】
前記下方ユニットの質量が前記上方ユニットの質量よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項8】
前記上方ユニットを上方に付勢する付勢部を備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項9】
前記下方ユニットの下降時のエネルギーを減少させるダンパーを更に備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項10】
前記下方ユニット下降時に、該下方ユニットを所定の高さで停止させる停止部材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項11】
前記搬送路における前記シートの搬送の停止を検知する検知部と、
前記検知部により前記シートの搬送の停止が検知された場合に、前記規制機構による前記下方ユニットの下降の規制を解除させる制御部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項12】
前記規制機構は、前記下方ユニットの下降の規制を手動により解除可能であることを特徴とする請求項1に記載の乾燥装置。
【請求項13】
前記シートに前記インクを吐出するインクジェット記録装置と、
前記インクジェット記録装置により吐出された前記インクを乾燥させる請求項1に記載の乾燥装置と、を備えることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに吐出されたインクを乾燥させる乾燥装置及び乾燥装置を備える画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
インクジェット記録装置を用いてシートに画像を形成した場合、シートに吐出されたインクを迅速に乾燥させる必要がある。インクを乾燥させる技術の一例として、シートを搬送する搬送部と、放射熱によってインクを乾燥させる熱源と、を備える乾燥装置が知られている。しかし、放射熱を発生する熱源は、電源を切っても一定期間、余熱が発生し続ける。そのため、搬送中のシートが詰まった場合に、熱源の電源を切っても余熱によってシートの温度が上昇するおそれがある。
【0003】
この問題を解決し得るものとして、例えば、特許文献1乃至3には、放射熱を遮る部材を設けることが記載されている。特許文献1では、通常の乾燥時にはハロゲンヒーターからの直射光を受けない位置にシャッターを収容するシャッター収容部と、異常時にシャッターをシャッター収容部から取り出して光を遮断する姿勢とするシャッター駆動機構とを備える装置が提案されている。特許文献2では、ハロゲンヒーターに対する用紙の通過に合わせ、用紙に熱線が照射されるようにする一方で、搬送ベルトにおける用紙以外の領域へは熱線が照射されないように熱線の照射領域を規定するシャッターフィルムが提案されている。特許文献3では、ヒーターの一部を覆う形状を備え、ヒーターが発する熱線を反射して加熱すべき物体に指向させる反射部と、ヒーター及び反射部から物体に向かうヒーターの熱線を遮断する開閉可能なシャッター部と、を有し、物体に熱線を照射する前に、シャッター部を閉じた状態でヒーターを昇温させることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2003-170573号公報
【文献】特開2009-214328号公報
【文献】特開2015-80943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1乃至3で提案された構成では、シャッターが高温になることが考えられ、その場合、詰まったシートが高温のシャッターに接触して温度が上昇するおそれがある。また、シャッターと搬送路との間隔が狭いため、詰まったシートが除去しにくいという問題がある。また、シートを除去する際に高温のシャッター等に手が触れるおそれがある。
【0006】
本発明は、上記事情を考慮し、搬送路に停止したシートの温度上昇を防ぎ、且つ、停止したシートを除去する作業の容易性と安全性を高めることのできる乾燥装置及び画像形成システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明に係る乾燥装置は、インクが吐出されたシートを搬送路に沿って搬送する昇降可能な搬送ユニットと、前記搬送路に対向し、熱で前記インクを乾燥させる昇降可能な乾燥ユニットと、前記搬送ユニットと前記乾燥ユニットのうち、下方に設けられたユニットである下方ユニットに作用する重力により、前記下方ユニットを下降させるとともに上方に設けられたユニットである上方ユニットを上昇させて、前記搬送路を開放可能な昇降機構と、前記下方ユニットの下降を規制する規制機構と、を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る画像形成システムは、前記シートに前記インクを吐出するインクジェット記録装置と、前記インクジェット記録装置により吐出された前記インクを乾燥させる前記のいずれかの乾燥装置と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、動力を用いずに、搬送路に停止したシートの温度上昇を防ぎ、且つ、停止したシートを除去する作業の容易性と安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの外観を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係る画像形成システムの内部構成を模式的に示す正面図である。
図3】本発明の一実施形態に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係る乾燥装置の動作を示す正面図である。
図5】本発明の一実施形態に係る乾燥装置の動作を示す正面図である。
図6】本発明の一実施形態の第1変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図7】本発明の一実施形態の第2変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図8】本発明の一実施形態の第3変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図9】本発明の一実施形態の第4変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図10】本発明の一実施形態の第4変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図11】本発明の一実施形態の第5変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図12】本発明の一実施形態の第5変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図13】本発明の一実施形態の第6変形例に係る乾燥装置の内部構成を模式的に示す正面図である。
図14】本発明の一実施形態の第6変形例に係る規制機構を模式的に示す左側面図である。
図15】本発明の一実施形態の第6変形例に係る規制機構を模式的に示す左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
[第1実施形態の構成 ]
以下、図面を参照しつつ本発明の第1実施形態に係る乾燥装置120及び画像形成システム100について説明する。
【0012】
最初に、第1実施形態に係る画像形成システム100の全体の構成について説明する。図1は、画像形成システム100の外観を示す斜視図である。図2は、画像形成システム100の内部構成を模式的に示す正面図である。以下、図2における紙面手前側を画像形成システム100の正面側(前側)とし、左右の向きは画像形成システム100を正面から見た方向を基準として説明する。各図において、U、Lo、L、R、Fr、Rrは、それぞれ上、下、左、右、前、後を示す。
【0013】
画像形成システム100は、給紙装置110と、プリンター1(インクジェット記録装置の一例)と、乾燥装置120と、後処理装置130と、を含む。給紙装置110は、数千枚のシートSを収容可能な大容量の収容部を備え、プリンター1にシートSを供給する。プリンター1は、インクをシートSに吐出することで画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置である。乾燥装置120は、シートSに吐出されたインクを加熱して乾燥させる。後処理装置130は、シートSに穿孔、ステープル綴じ、折畳み等の後処理を施す。
【0014】
次に、プリンター1の概要について説明する。プリンター1は、直方体状の本体ハウジング3を備える。本体ハウジング3内の下部には、普通紙、コート紙等の枚葉のシートSが収容される給紙カセット4と、給紙カセット4からシートSを送り出す給紙ローラー5が設けられている。給紙カセット4の上方には、シートSを吸着してY方向に搬送する搬送ユニット7が設けられている。搬送ユニット7の上方には、複数のインクジェットヘッド(図示省略)を備える作像ユニット6が設けられている。本体ハウジング3の左上部には、画像が形成されたシートSを排出する排出ローラー対8と、シートSが排出される排出口9が設けられている。給紙カセット4の左方には、作像ユニット6にインクを供給するインクコンテナ20が設けられている。
【0015】
本体ハウジング3の内部には、給紙カセット4から搬送ユニット7を経て排出口9に至る搬送路10が設けられている。搬送路10には、シートSを搬送する複数の搬送ローラー対17が設けられている。作像ユニット6よりも搬送方向Y上流側には、レジストローラー対18が設けられている。
【0016】
プリンター1の各部は、制御部2によって制御される。制御部2は、プロセッサーとメモリーとを備える。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。メモリーは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の記憶媒体を含む。プロセッサーは、メモリーに記憶されている制御プログラムを読み出して実行することで各種処理を実施する。なお、制御部2は、ソフトウェアを用いない集積回路によって実現されてもよい。
【0017】
プリンター1の基本的な画像形成動作は、次のとおりである。外部のコンピューター等からプリンター1に画像形成ジョブが入力されると、給紙ローラー5が給紙カセット4から搬送路10にシートSを送り出し、回転が停止されたレジストローラー対18がシートSの斜行を補正する。レジストローラー対18が所定のタイミングで搬送ユニット7にシートSを送り出すと、搬送ユニット7が搬送ベルト21にシートSを吸着してY方向に搬送する。制御部2がシートSの搬送と同期させてインクジェットヘッドの各ノズルに対応する階調データを駆動回路に供給すると、駆動回路が階調データに応じた駆動信号を圧電素子に供給することでノズルからインク滴が吐出され、シートSに画像が形成される。排出ローラー対8は、画像が形成されたシートSを排出口9を介して排出する。
【0018】
[乾燥装置]
次に、乾燥装置120について詳細に説明する。図3は、乾燥装置120の内部構成を模式的に示す正面図である。
【0019】
乾燥装置120は、インクが吐出されたシートSを搬送路34に沿って搬送する昇降可能な搬送ユニット40と、搬送路34に対向し、熱でインクを乾燥させる昇降可能な乾燥ユニット50と、搬送ユニット40と乾燥ユニット50のうち、下方に設けられたユニットである下方ユニットに作用する重力により、下方ユニットを下降させるとともに上方に設けられたユニットである上方ユニットを上昇させる昇降機構60と、下方ユニットの下降を規制する規制機構70と、を備える。本実施形態においては、下方ユニットは、搬送ユニット40であり、上方ユニットは、乾燥ユニット50である。
【0020】
具体的には、乾燥装置120は、直方体状の本体ハウジング31を備えている。本体ハウジング31の中央よりもやや上方に搬送ユニット40が設けられ、搬送ユニット40の上方に乾燥ユニット50が設けられている。本体ハウジング31は、右側部に搬入口32を、左側部に搬出口33を備え、搬入口32から搬送ユニット40と乾燥ユニット50との間隙を経て搬出口33に至る搬送路34が設けられている。搬送ユニット40よりも搬送方向Y下流側には、搬送ローラー対35が設けられている。搬送ユニット40の右端部は、搬入口32から本体ハウジング31の外側に出ている。搬送ユニット40の右端部がプリンター1の排出口9に挿入されることで、プリンター1の搬送路10と乾燥装置120の搬送路34が接続される(図2参照)。本体ハウジング31の前側には、扉31Dが設けられている(図1参照)。
【0021】
[搬送ユニット]
搬送ユニット40(図2参照)は、多数の通気孔(図示省略)が設けられ、駆動ローラー42と従動ローラー43に巻き掛けられた無端の搬送ベルト41と、多数の通気孔(図示省略)が設けられ、上面が搬送ベルト41の内面に接触する搬送板44と、搬送板44の通気孔を介して空気を吸引することでシートSを搬送ベルト41に吸着させる吸引部45と、を備える。モーター等の駆動部(図示省略)により駆動ローラー42が駆動されることで、搬送ベルト41が反時計回り方向に回転し、搬送ベルト41に吸着されたシートSがY方向に搬送される。搬送ユニット40の前後には、搬送フレーム46が設けられ、駆動ローラー42、従動ローラー43、搬送板44、吸引部45等は、搬送フレーム46に支持されている。搬送ユニット40の質量は、乾燥ユニット50の質量よりも大きいことが望ましい。
【0022】
[搬送ユニット案内部]
搬送ユニット案内部62は、搬送ユニット40の昇降を案内する。搬送ユニット案内部62は、本体ハウジング31に設けられた上下方向を長手方向とする溝又は長穴と、搬送フレーム46に設けられた突起部とを含む。突起部が溝又は長穴に対して摺動することで、搬送ユニット40の昇降が案内される。なお、溝又は長穴が搬送フレーム46に設けられ、突起部が本体ハウジング31に設けられていてもよい。
【0023】
[乾燥ユニット]
乾燥ユニット50は、下部が開口した直方体状の乾燥ハウジング51を備え、熱源52が乾燥ハウジング51に収容されている(図2参照)。
【0024】
[熱源]
熱源52は、前後方向(搬送方向Yに交差する方向の一例)を長手方向とする棒状又は帯状をなし、前後両端部が乾燥ハウジング51に固定されている。熱源52は、ハロゲンヒーター、カーボンヒーター、赤外線LED(Light Emitting Diode)、セラミックスヒーター等である。複数の熱源52(この例では、6本)が搬送方向Yに等間隔に設けられている。各熱源52の上方には、熱源52を介して搬送路34と対向する反射板が設けられている。
【0025】
[乾燥ユニット案内部]
乾燥ユニット案内部63は、乾燥ユニット50の昇降を案内する。乾燥ユニット案内部63は、本体ハウジング31に設けられた上下方向を長手方向とする溝又は長穴と、乾燥ハウジング51に設けられた突起部とを含む。突起部が溝又は長穴に対して摺動することで、乾燥ユニット50の昇降が案内される。なお、溝又は長穴が乾燥ハウジング51に設けられ、突起部が本体ハウジング31に設けられていてもよい。
【0026】
[昇降機構]
昇降機構60は、前後の搬送フレーム46の上部に設けられている。以下、前側の昇降機構60について説明するが、後側の昇降機構60も同一の構成を有する。昇降機構60は、第1端部611が搬送ユニット40に揺動可能に連結され、第2端部612が乾燥ユニット50の下面に対して摺動可能であり、第1端部611と第2端部612との中間に支点61Pを有するてこ61を備える。具体的には、てこ61は、本体ハウジング31に固定された支点61Pを中心として揺動可能である。支点61Pは、てこ61の長手方向の中央に設けられている。てこ案内部64は、てこ61の第1端部611の左右方向の摺動を案内するとともに、搬送フレーム46に対するてこ61の揺動を許容する。てこ案内部64は、搬送フレーム46に設けられた左右方向を長手方向とする溝又は長穴と、てこ61の第1端部611に設けられた突起部とを含む。突起部が溝又は長穴に対して摺動する。てこ61の第2端部612は、乾燥ハウジング51の下面に接触している。
【0027】
てこ61は、搬送フレーム46の左右方向の複数箇所(この例では、2箇所)に設けられている。左右のてこ61は、左右対称の構造を有する。図3の例では、左側のてこ61の第1端部611が左側に、第2端部612が右側に位置し、右側のてこ61の第1端部611が右側に、第2端部612が左側に位置する。なお、てこ61の第1端部611と第2端部612の位置関係は図3と逆でもよい。また、左右のてこ61は、左右対称の構造でなくてもよい。
【0028】
支点61Pから第1端部611までの長さに対する支点61Pから第2端部612までの長さの比であるてこ比は、任意の値に設定することができる。てこ比を1より大きくすることで、乾燥ユニット50の上昇量を大きくすることができる。
【0029】
[規制機構]
規制機構70は、前後の搬送フレーム46の下方に設けられている。以下、前側の規制機構70について説明するが、後側の規制機構70も同一の構成を有する。規制機構70は、搬送ユニット40の下面に接触する偏心カム71と、搬送ユニット40を上昇させた状態で偏心カム71の揺動を規制するカム規制機構72と、を備える。
【0030】
[偏心カム]
偏心カム71は、本体ハウジング31に固定されたカム支点71Pを中心として揺動可能である。偏心カム71は、搬送フレーム46の下方の左右方向の複数箇所(この例では、2箇所)に設けられている。偏心カム71には、径方向に突出したアーム部71Aが設けられている。
【0031】
[カム規制機構]
カム規制機構72は、レバー74と、ロッド76と、ロッド規制機構78と、を含む。
【0032】
[レバー]
レバー74は、左側の偏心カム71の左方に設けられている。レバー74は、本体ハウジング31に固定されたレバー支点74Pを中心として揺動可能である。レバー支点74Pは、カム支点71Pと同じ高さの位置に設けられている。レバー74には、レバー74を左方に付勢するレバー付勢部74Sが設けられている。この例では、レバー付勢部74Sは、引張コイルばねであるが、レバー付勢部74Sは、圧縮コイルばね、ねじりコイルばね等でもよい。
【0033】
[ロッド]
ロッド76は、左右方向を長手方向とする棒である。ロッド端部76E(この例では、ロッド76の左端部)は、上方に突出した突起を備える。ロッド76は、レバー連結部76Lによりレバー74に連結され、カム連結部76Cにより偏心カム71のアーム部71Aの先端部に連結されている。レバー74は、レバー連結部76Lを中心としてロッド76に対して揺動可能である。偏心カム71は、カム連結部76Cを中心としてロッド76に対して揺動可能である。レバー支点74Pとレバー連結部76Lとの距離は、カム支点71Pとカム連結部76Cとの距離と等しい。レバー74と偏心カム71とロッド76によりリンク機構が形成されており、ロッド76の左右方向の動作に連動して、レバー74及び偏心カム71が時計回り方向及び反時計回り方向に揺動する。なお、レバー付勢部74Sに代えて、又は、レバー付勢部74Sに加えて、レバー付勢部74Sと同方向にロッド76を付勢する機構が設けられていてもよい。
【0034】
[ロッド規制機構]
ロッド規制機構78は、ソレノイドアクチュエーター78Aとトリガー78Tとを備える。ソレノイドアクチュエーター78Aの鉄心は、下方に露出している。トリガー78Tは、下方に突出した突起を備え、本体ハウジング31に固定された支点を中心として揺動可能であり、ソレノイドアクチュエーター78Aの鉄心が連結されている。ソレノイドアクチュエーター78Aは、プル型であり、通電した場合に鉄心を上方に引き込むことで、トリガー78Tを上方に退避させる。ソレノイドアクチュエーター78Aは、制御部30により制御される。
【0035】
なお、本実施形態では、レバー74、ロッド規制機構78がロッド76の左側に設けられているが、ロッド76の右側に設けられていてもよい。また、ソレノイドアクチュエーター78Aに代えてモーター等によりトリガー78Tを駆動するように構成されていてもよい。また、トリガー78Tとロッド端部76Eの形状は、図示された形状でなくてもよく、トリガー78Tをロッド端部76Eに引っ掛けることでロッド76の右方への移動を規制できるように構成されていれば、いかなる形状でもよい。
【0036】
[検知部]
乾燥装置120は、搬送路34におけるシートSの搬送の停止を検知する検知部36を備える(図2参照)。シートSの搬送の停止は、搬送路34にシートSが詰まった場合や、搬送ユニット40や搬送ローラー対35が故障した場合などに発生する。この例では、乾燥ユニット50よりも搬送方向Y下流側に検知部36が設けられているが、搬送路34上の複数箇所に検知部36が設けられていてもよい。検知部36は、例えば、透過型又は反射型の光学センサー、トルクセンサー等である。光学センサーの場合、シートSが光を遮ることでシートSの搬送の停止が検知される。トルクセンサーの場合、搬送ユニット40や搬送ローラー対35を駆動するモーター(図示省略)のトルクの異常値を捉えることでシートSの搬送の停止が検知される。
【0037】
[制御部]
乾燥装置120の各部は、制御部30によって制御される(図2参照)。制御部30は、プロセッサーとメモリーとを備える。プロセッサーは、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。メモリーは、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の記憶媒体を含む。プロセッサーは、メモリーに記憶されている制御プログラムを読み出して実行することで各種処理を実施する。なお、制御部30は、ソフトウェアを用いない集積回路によって実現されてもよい。制御部30は、検知部36によりシートSの搬送の停止が検知された場合に、規制機構70による搬送ユニット40の下降の規制を解除させる。
【0038】
次に、乾燥装置120の動作について説明する。図4、5は、乾燥装置120の動作を示す正面図である。初期状態においては(図3参照)、トリガー78Tの突起は、ロッド端部76Eの突起に引っ掛けられている。このとき、レバー74及びロッド76は左方に引かれ、偏心カム71が搬送ユニット40を押し上げた状態になっている。また、ロッド76の右方への移動が規制され、その結果、偏心カム71及びレバー74の反時計回り方向の揺動も規制されている。また、搬送ユニット40が押し上げられることで、てこ61が寝かされ、乾燥ユニット50が下降した状態となっている。
【0039】
プリンター1に画像形成ジョブが入力されると、制御部30は、熱源52に通電し、搬入口32から搬入されたシートSに放射熱を供給してインクを乾燥させ、搬出口33を介してシートSを後処理装置130に送り出す。
【0040】
検知部36によりシートSの搬送の停止が検知された場合(図4参照)、制御部30は、ソレノイドアクチュエーター78Aに所定時間だけ通電することでトリガー78Tを上方に退避させる(図5参照)。すると、トリガー78Tがロッド端部76Eから外れることで、ロッド76の右方への移動の規制が解除され、その結果、偏心カム71の反時計回り方向の揺動の規制も解除される。そのため、搬送ユニット40に作用する重力により、搬送ユニット40が下降するとともに、偏心カム71及びレバー74が反時計回り方向に揺動する。また、搬送ユニット40が下降することで、てこ61が起こされ、乾燥ユニット50が押し上げられる。搬送ユニット40の下降及び乾燥ユニット50の上昇は、搬送ユニット40が偏心カム71を下方に押す力と、レバー付勢部74Sがレバー74を左方に引く力とが釣り合う位置で停止する。
【0041】
次に、ユーザーが、乾燥装置120の扉31D(図1参照)を開け、搬送路34に停止したシートSを除去し、レバー74を時計回り方向に操作するとともに、トリガー78Tをロッド端部76Eに引っ掛ける(図3参照)。すると、ロッド76の左方への移動により、偏心カム71が時計回り方向に揺動し、搬送ユニット40が押し上げられる。また、搬送ユニット40が押し上げられることで、てこ61が寝かされ、乾燥ユニット50が下降する。最後に、ユーザーは、扉31Dを閉める。
【0042】
以上説明した本実施形態に係る乾燥装置120によれば、搬送ユニット40と乾燥ユニット50のうち、下方に設けられたユニットである下方ユニットに作用する重力により、下方ユニットを下降させるとともに上方に設けられたユニットである上方ユニットを上昇させる昇降機構60を備えるから、動力を用いずに、搬送路34に停止したシートSの温度上昇を防ぎ、且つ、停止したシートSを除去する作業の容易性と安全性を高めることができる。
【0043】
下方ユニットを下降させられる距離は、乾燥装置120の他の設計的要因で制限されることがある。例えば、画像形成システム100で両面印刷をする場合、下方ユニットの下に、両面印刷用搬送ユニットが設けられることがある。両面印刷用搬送ユニットは、おもて面に印刷され、乾燥装置120で乾燥されたシートSを、裏面を印刷するためにプリンター1に搬送するものである。上述の構成によれば、上方ユニットが上昇することから、下方ユニットが下降するだけの場合よりも、ユニット間の距離を大きくすることができる。これにより、下方ユニットの下降距離が小さい場合でも、ユニット間の距離を大きくすることができる。
【0044】
また、本実施形態に係る乾燥装置120によれば、昇降機構60は、第1端部611が搬送ユニット40に揺動可能に連結され、第2端部612が乾燥ユニット50の下面に対して摺動可能であり、第1端部611と第2端部612との中間に支点61Pを有するてこ61を備えるから、簡易な構成で昇降機構60を実現することができる。
【0045】
また、本実施形態に係る乾燥装置120によれば、規制機構70は、搬送ユニット40の下面に接触する偏心カム71と、搬送ユニット40を上昇させた状態で偏心カム71の揺動を規制するカム規制機構72と、を備えるから、簡易な構成で規制機構70を実現することができる。
【0046】
また、本実施形態に係る乾燥装置120によれば、搬送ユニット40の質量が乾燥ユニット50の質量よりも大きいから、昇降のための動力を供給しなくても、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を離間させることができる。
【0047】
なお、搬送ユニット40の質量が乾燥ユニット50の質量以下の場合であっても、てこ61の支点61Pから第1端部611までの長さと、支点61Pから第2端部612までの長さとの比を調整することで、動力を供給せずに、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を離間させることができる。
【0048】
また、本実施形態に係る乾燥装置120によれば、搬送路34におけるシートSの搬送の停止を検知する検知部36と、検知部36によりシートSの搬送の停止が検知された場合に、規制機構70による搬送ユニット40の下降の規制を解除させる制御部30と、を備えるから、シートSの搬送が停止した場合に、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を迅速に離間させることができる。
【0049】
上記実施形態が以下のように変形されてもよい。
【0050】
[第1変形例]
図6は、第1変形例に係る乾燥装置121の内部構成を模式的に示す正面図である。この例では、上記実施形態の構成に加えて、乾燥ユニット50の側方に、乾燥ユニット50を上方に付勢する乾燥ユニット付勢部80(付勢部の一例)が設けられている。この構成によれば、乾燥ユニット50を上昇させるためのエネルギーが補助されるから、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を迅速に離間させることができる。また、搬送ユニット40の質量が乾燥ユニット50の質量以下の場合であっても、質量の差を乾燥ユニット付勢部80で補うことで、動力を供給せずに、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を離間させることができる。
【0051】
付勢部が乾燥ユニット50(上方ユニット)を上方に付勢することには、間接的に付勢する場合も含む。すなわち、付勢部は、搬送ユニット40(下方ユニット)を下方に付勢することにより、乾燥ユニット50(上方ユニット)を上方に付勢してもよい。
【0052】
[第2変形例]
図7は、第2変形例に係る乾燥装置122の内部構成を模式的に示す正面図である。この例では、上記実施形態の構成に加えて、搬送ユニット40の下方に、搬送ユニット40の下降時のエネルギーを減衰させるダンパー82が設けられている。この構成によれば、搬送ユニット40の下降時の衝撃を緩和することができる。なお、ダンパー82に代えて、偏心カム71に作用するトルクが閾値を超えた場合にトルクを伝達しなくなるトルクリミッター等が設けられてもよい。
【0053】
[第3変形例]
図8は、第3変形例に係る乾燥装置123の内部構成を模式的に示す正面図である。この例では、上記実施形態の構成に加えて、偏心カム71を駆動する駆動部84が設けられている。駆動部84は、モーター84Mと、モーター84Mの出力軸から偏心カム71に駆動力を伝達するギア列84Gと、を備える。この構成によれば、搬送路34に停止したシートSの除去後にユーザーがレバー74を操作しなくても、搬送ユニット40と乾燥ユニット50を近接させることができる。この構成は、質量が大きいために搬送ユニット40を人力で押し上げることが難しい場合に有利である。
【0054】
[第4変形例]
図9、10は、第4変形例に係る乾燥装置124の内部構成を模式的に示す正面図である。この例では、てこ案内部64(図3参照)が設けられていない。てこ61の第1端部611は、搬送ユニット支点65Cにより搬送ユニット40に連結され、てこ61は、搬送ユニット支点65Cを中心として揺動可能である。てこ61の第2端部612は、乾燥ユニット支点65Dにより乾燥ユニット50に連結され、てこ61は、乾燥ユニット支点65Dを中心として揺動可能である。トリガー78Tが上方に退避することで偏心カム71の揺動の規制が解除されると、搬送ユニット40に作用する重力により搬送ユニット40が下降するとともに、てこ61が起こされ、乾燥ユニット50が押し上げられる。この構成によれば、上記実施形態と同等の簡易な構成で昇降機構60を実現することができる。
【0055】
[第5変形例]
図11、12は、第5変形例に係る乾燥装置125の内部構成を模式的に示す正面図である。この例では、上記実施形態のてこ61に代えて、滑車67とワイヤー68が設けられている。滑車67の軸は、本体ハウジング31に固定されている。ワイヤー68の一端は、搬送ユニット40に連結され、他端は、乾燥ユニット50に連結されている。トリガー78Tが上方に退避することで偏心カム71の揺動の規制が解除されると、搬送ユニット40に作用する重力により搬送ユニット40が下降するとともに、ワイヤー68によって乾燥ユニット50が引き上げられる。この構成によれば、上記実施形態と同等の簡易な構成で昇降機構60を実現することができる。
【0056】
[第6変形例]
図13は、第6変形例に係る乾燥装置126の内部構成を模式的に示す正面図である。図14、15は、第6変形例に係る規制機構90を模式的に示す左側面図である。この例では、上記実施形態の規制機構70に代えて、規制機構90を備える。規制機構90は、搬送ユニット40の前側と後側に設けられている。以下、前側の規制機構90について説明するが、後側の規制機構90も、前後の向きが異なること以外は、同一の構成を有する。
【0057】
規制機構90は、搬送フレーム46の前方の左右方向の複数箇所(この例では、2箇所)に設けられている。規制機構90は、ソレノイドアクチュエーター90Aとトリガー90Tとを備える。ソレノイドアクチュエーター90Aの鉄心は、後方に露出している。トリガー90Tは、後方に突出した突起を備え、本体ハウジング31に固定された支点を中心として揺動可能であり、ソレノイドアクチュエーター90Aの鉄心が連結されている。ソレノイドアクチュエーター90Aは、プル型であり、通電した場合に鉄心を前方に引き込むことで、トリガー90Tを前方に退避させる。ソレノイドアクチュエーター90Aは、制御部30により制御される。なお、ソレノイドアクチュエーター90Aに代えてモーター等によりトリガー90Tを駆動するように構成されていてもよい。搬送フレーム46の下方には、本体ハウジング31に固定された停止部材91が設けられている。停止部材91は、搬送ユニット40が下降した場合に、搬送フレーム46を所定の高さで停止させる。
【0058】
初期状態においては(図13、14参照)、トリガー90Tの突起が搬送フレーム46の下端部に引っ掛けられることで、搬送ユニット40の下降が規制される。検知部36によりシートSの搬送の停止が検知された場合、制御部30は、ソレノイドアクチュエーター90Aに通電することでトリガー90Tを前方に退避させる(図15参照)。すると、トリガー90Tが搬送フレーム46から外れることで、搬送ユニット40の下降の規制が解除され、搬送ユニット40に作用する重力により、搬送ユニット40が下降する。また、搬送ユニット40が下降することで、てこ61が起こされ、乾燥ユニット50が押し上げられる。搬送ユニット40が停止部材91に接触すると、搬送ユニット40の下降及び乾燥ユニット50の上昇が停止する。
【0059】
次に、ユーザーが、乾燥装置126の扉31D(図1参照)を開け、搬送路34に停止したシートSを除去し、手動で搬送ユニット40を押し上げ、搬送フレーム46の下端部にトリガー90Tを引っ掛ける(図14参照)。最後に、ユーザーは、扉31Dを閉める。なお、第6変形例の構成に加えて、トリガー90Tを後方に付勢するばね等が設けられていてもよい。また、第1変形例の乾燥ユニット付勢部80、第2変形例のダンパー82、第3変形例の駆動部84が設けられていてもよい。
【0060】
[その他の変形例]
上記実施形態では、検知部36によりシートSの搬送の停止が検知された場合に、制御部30が規制機構70による搬送ユニット40の下降の規制を解除させる例が示されたが、手動でトリガー78Tを上方に退避させることで搬送ユニット40の下降の規制を解除するように構成されていてもよい。
【0061】
上記実施形態では、放射熱でインクを乾燥させる例が示されたが、温風等の熱でインクを乾燥させる乾燥装置に本発明が適用されてもよい。また、放射熱と温風等を併用する乾燥装置に本発明が適用されてもよい。
【0062】
上記実施形態では、搬送ユニット40が下方に、乾燥ユニット50が上方に設けられた乾燥装置120に本発明が適用された例が示されたが、搬送ユニット40が上方に、乾燥ユニット50が下方に設けられた乾燥装置120に本発明が適用されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15