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特許7487857加圧ジグ及びそれを用いた二次電池の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】加圧ジグ及びそれを用いた二次電池の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20240514BHJP
   H01M 10/04 20060101ALI20240514BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20240514BHJP
【FI】
H01M10/058
H01M10/04 Z
H01M10/052
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2021539558
(86)(22)【出願日】2020-07-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-02
(86)【国際出願番号】 KR2020008760
(87)【国際公開番号】W WO2021085798
(87)【国際公開日】2021-05-06
【審査請求日】2021-07-09
【審判番号】
【審判請求日】2023-05-08
(31)【優先権主張番号】10-2019-0136091
(32)【優先日】2019-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホワン、ギュ オク
【合議体】
【審判長】岩間 直純
【審判官】須原 宏光
【審判官】山本 章裕
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0025805(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0226673(US,A1)
【文献】特開2010-9978(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0324089(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二次電池のセル活性化工程において、対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧するための加圧ジグであって、
前記加圧時に前記二次電池と接する面に、互いに離隔されて独立的に備えられた複数の突起を備えた一対の板状部材と、
前記板状部材に備えられた前記突起を加熱する加熱部とを含み、
前記板状部材に備えられた多数の前記突起は、ドットパターン化された形で具備された構造であり、
前記板状部材に備えられた前記突起は、
前記板状部材と平行する断面形状が円形または楕円形であり、
ドットパターン化された形で具備された多数の前記突起は、
平均直径D1の突起と平均直径D2の突起とが混在した構造であり、
前記平均直径D1と前記平均直径D2の割合(D1/D2)が2~100の範囲にあり、
前記平均直径がD1である突起と前記平均直径がD2である突起の形成面積の割合(平均直径がD1である突起の形成面積/平均直径がD2である突起の形成面積)は、0.1~1.5の範囲にあり、
前記平均直径D1は、50~200mmの範囲にあり、前記平均直径D2は1~100mmの範囲にあり、
前記加熱部は板状部材に実装されたヒーティングコイルを含む、加圧ジグ。
【請求項2】
前記板状部材に備えられた前記突起は、
前記板状部材と垂直な断面形状を基準として、前記板状部材と接する側である下部直径が前記二次電池と接する側である上部直径と同等であるか或いは大きい、請求項1に記載の加圧ジグ。
【請求項3】
前記板状部材に備えられた前記突起は、
前記板状部材と垂直な断面形状が四角形、三角形、半円形または台形の形である、請求項2に記載の加圧ジグ。
【請求項4】
請求項1からのいずれか一項に記載の加圧ジグで加熱及び加圧をしながら二次電池に対するセル活性化の過程を行うセル活性化段階を含む、二次電池の製造方法。
【請求項5】
前記セル活性化段階の後に、
セル活性化された前記二次電池を加圧して前記二次電池の内部のガスを除去するガス除去段階をさらに含む、請求項に記載の二次電池の製造方法。
【請求項6】
前記ガス除去段階は、
対向した一対の板状部材の間に前記二次電池を取り付け、両側から加圧して行う、請求項に記載の二次電池の製造方法。
【請求項7】
前記ガス除去段階は、
前記二次電池を一方向にロールプレスして行う、請求項に記載の二次電池の製造方法。
【請求項8】
前記二次電池はパウチ型の二次電池である、請求項4から7のいずれか一項に記載の二次電池の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2019年10月30日付の韓国特許出願第10-2019-0136091号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、加圧ジグ及びそれを用いた二次電池の製造方法に関するものであって、更に詳細には、二次電池に対するセル活性化の工程時に二次電池を加圧してガスの排出を助ける加圧ジグ及びそれを用いた二次電池の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0003】
最近、ノートパソコン、ビデオカメラ、携帯電話などのような携帯用電子製品の需要が急激に増し、電気自動車、エネルギー貯蔵用蓄電池、ロボット、衛星などの開発が本格化されることにつれ、繰り返しの充放電が可能な高性能二次電池の研究が活発に進んでいる。
【0004】
現在商用化された二次電池としては、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池、リチウム二次電池などがある。このうちにリチウム二次電池は、ニッケル系の二次電池に比べてメモリ効果がほとんど起こらないので充放電が自由であり、自己放電率が非常に低くてエネルギー密度が高いという長所により脚光を浴びている。通常、このような二次電池は、外装材や適用形態に応じて円筒形や角形の缶型二次電池とパウチ型二次電池に区分され得る。
【0005】
二次電池は、それが用いられる外部機器の種類によって、単一二次電池の形態に使用されたり、または多数の二次電池を電気的に連結したモジュールの形態に使用されたりもする。例えば、携帯電話などの小型デバイスは、二次電池1つの出力と容量で所定の時間の動作が可能である。一方、ノートパソコン、携帯用DVD(PortableDVD)、小型パソコン(Personal Computer)、電気自動車、ハイブリッド電気自動車などのような中型または大型デバイスは、出力及び容量の問題で、多数の二次電池を含むモジュールの使用が要求される。
【0006】
モジュールは、多数の二次電池を直列および/または並列に配置して連結したコアパックに保護回路等を接続することによって製造される。単位二次電池として角形またはパウチ型二次電池を使用する場合には、広い面が互いに対面するように積層した後、電極端子をバスバーなどの接続部材で連結して容易に製造し得る。したがって、六面体構造の立体型モジュールを製造する場合には、角形またはパウチ型二次電池が単位二次電池として有利である。
【0007】
そのうち、パウチ型二次電池は、金属層(箔)と、上記金属層の上面と下面にコーティングされる合成樹脂層の多層膜からなるパウチ外装材を用いて外観を構成する。そのため、金属缶を用いる円筒形または角形よりも電池の重さを大幅に減らし得るので、電池の軽量化が可能であり、多様な形態への変化が可能であるという長所があるので、多くの関心を集めている。また、その使用量が徐々に増加している。
【0008】
通常、パウチ型二次電池は、二次電池を組立てる工程と二次電池のセル活性化工程などを経て製造される。
【0009】
従来のパウチ外装材は、通常、電極組立体が収容される下部外装材と、下部外装材の上部を密封する上部外装材からなる。電極組立体を下部外装材の受容部に収容した後、下部外装材の受容部の周りのエッジとそれに対応する上部外装材のエッジを密着させ、密着された一部分を熱融着した後に電解液を入れ、残りの部分を真空シーリングすると、二次電池が組立てられる。
【0010】
セル活性化工程においては、電流の円滑な通電のため、所定のジグに二次電池を搭載して、セル活性化に必要な条件で充放電等の処理を行うことになる。二次電池においては、その特性上、最初のサイクル時に正極活物質の活性化及び負極においての安定的な表面膜(SEI、Solid Electrolyte Interface)を生成するために、このようなセル活性化の過程が必ず先行されるべきである。セル活性化の過程においては、二次電池の内部に多量のガスが発生する。その後に発生するガスは、開封されるかまたは切開された排出口を通じて除去され、ガス排出の部位が再び熱融着されて密封される。上記のように二次電池の内部のガスを排出させ、その排出通路を熱融着させる工程をよく脱ガス(Degassing)工程という。
【0011】
パウチ型二次電池の場合、上記のようにセル活性化の過程で二次電池の内部に発生したガスが効率的に除去されないと、ガスが二次電池内部の一定のスペースを占めることによってパウチ外装材の中央部位が膨らみながら電池の変形を誘発し、容量及び出力などの電池性能及び電池寿命に悪影響を及ぼすことになる。
【0012】
従来のいくつかの技術は、セル活性化後の二次電池をダイに固定し、上部から単純加圧してガスを除去するか、あるいは対向した2枚の平板型ジグに二次電池を取り付け、両側から圧力を加えながらセル活性化させる方法である。加圧の目的は、充電時に発生するガスが二次電池の内部にトラップ(trap)されることを防止することである。しかし、従来の加圧方法において、二次電池の内部のガスは流体に該当するため、外部からの圧力を受ける場合に、一定な方向性がなく、四方に分散される。それゆえ、一部のガスは、ガス捕集用の余剰部に捕集されて除去され得る。異なる方向に分散されるガスは、二次電池の内部に残存することになる。
【0013】
また、複数の帯状の加圧部が具備された板状部材を加圧ジグに適用する技術も試みたことがある。上記加圧ジグは板状部材の表面に複数の帯状の加圧部が繰り返されるパターンを形成することによって、二次電池の加圧時にトラップされるガスに方向性を付与することになる。その後、二次電池をロールプレスしながらトラップされたガスを排出することになる。しかし、このような技術は、二次電池の加圧時に、加圧領域と非加圧領域が線状で区分されたことにつれ、二次電池全体の面積に対する均一な加圧が行われない。また、常温の条件で二次電池を単に加圧する過程のみでは、トラップされたガスの排出が十分ではないという限界がある。
【0014】
このように、従来には、セル活性化段階の充電時の加圧が、むしろ二次電池の内部のガスの排出を妨げることができ、二次電池に加える圧力を段階的に進める場合もあるので、工程が非常に厳しいことがある。したがって、このような問題点を根本的に解決し得る技術に対する必要性が高いのが、実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、上記のような問題点を考えて創案されたものであって、二次電池の内部で発生するガスを短時間で効果的に除去できない問題点と、二次電池の内部で発生したガスを二次電池の特定の部分に誘導し得ない問題点とを同時に解決することができる加圧ジグ及びこのような加圧ジグを用いた二次電池の製造方法を提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明に係る加圧ジグは、二次電池のセル活性化の工程において、対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧するための加圧ジグであって、加圧時に上記二次電池と接する面に、互いに離隔して独立的に形成された複数の突起が備えられた一対の板状部材及び板状部材に形成された突起を加熱する加熱部を含む。
【0017】
一例において、上記板状部材に形成された多数の突起は、ドット(dot)パターン化された形で具備された構造である。
【0018】
具体例において、板状部材に形成された突起は、板状部材と平行な断面形状が円形、楕円形またはn角形(nは3以上の整数)の形を含む。
【0019】
具体例において、板状部材に形成された突起は、板状部材と垂直な断面形状を基準として、板状部材と接する側である下部直径が二次電池と接する側である上部直径と同等であるか或いは大きい。例えば、板状部材に形成された突起は、板状部材と垂直な断面形状が正方形、三角形、半円形または台形の形である。
【0020】
一例において、ドット(dot)パターン化された形で具備された多数の突起は、各突起の平均直径が同等である。
【0021】
本発明に係る加圧ジグの別の一例において、ドット(dot)パターン化された形で具備された多数の突起は、平均直径D1の突起と平均直径D2の突起が混在した構造であり、上記平均直径D1とD2の割合(D1/D2)は、2~100の範囲にある。
【0022】
具体例において、上記平均直径D1の突起と平均直径D2の突起の形成面積の割合(平均直径D1の突起の形成面積/平均直径D2の突起の形成面積)は、0.1~1.5の範囲にある。
【0023】
別の一例において、加熱部は板状部材に実装されたヒーティングコイルを含む。
【0024】
本発明はまた、前述した加圧ジグを用いた二次電池の製造方法を提供する。一例において、上記二次電池の製造方法は、加圧ジグで加熱及び加圧しながら二次電池に対するセル活性化の過程を行うセル活性化段階を含む。
【0025】
一例において、上記二次電池の製造方法は、セル活性化段階の後に、セル活性化された二次電池を加圧して二次電池の内部のガスを除去するガス除去段階をさらに含む。
【0026】
具体例において、ガス除去段階は、対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧して行う。
【0027】
別の具体例において、ガス除去段階は、二次電池を一方向にロールプレスして行う。
【0028】
例えば、上記二次電池はパウチ型二次電池である。
【発明の効果】
【0029】
本発明に係る加圧ジグ及びそれを用いた二次電池の製造方法は、ジグの加圧面に互いに離隔されて独立的に形成された複数の突起を具備することによって、二次電池に対する均一な加圧とガスの円滑な排出を誘導する。併せて、上記加圧ジグは、二次電池のセル活性化の過程でジグを用いた加圧時に、二次電池に対する加熱を並行することによって、電池の内部にトラップされたガスの排出を促進する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】本発明の一実施形態に係る加圧ジグを用いて二次電池を加圧する過程を示した模式図である。
図2】本発明の一実施形態に係る加圧ジグの加圧面を図示したものである。
図3】本発明の一実施形態に係る加圧ジグの加圧面を図示したものである。
図4】本発明の別の一実施形態に係るロールプレス過程を図示した模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明について詳細に説明する。その前に、本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語または単語は通常的であるか、或いは辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者が彼自身の発明を最も最善の方法で説明するためには用語の概念を好適に定義することができるという原則に立脚して、本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されるべきである。
【0032】
本発明に係る加圧ジグは、二次電池のセル活性化工程において対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧するための加圧ジグであって、加圧時に上記二次電池と接する面には、互いに離隔して独立的に形成された複数の突起が備えられた一対の板状部材及び板状部材に形成された突起を加熱する加熱部を含む。
【0033】
上記加圧ジグは、二次電池を加圧する一対の板状部材を含み、上記各板状部材の加圧面には、互いに離隔されて独立的に形成された複数の突起が具備された構造である。本発明に係る加圧ジグの加圧面に形成された突起は、互いに離隔されて独立的に形成された構造であり、これにより、二次電池の前面に均一な加圧を実現することができる。
【0034】
併せて、本発明は加熱部の形成を通じて、二次電池に対する加圧時に加熱を同時に行うことになる。すなわち、二次電池のセル活性化プロセスにおいて、加熱部によって加熱された突起を用いて二次電池を加圧することになる。二次電池が加熱されると、内部のガスは膨張され、膨張されたガスは比較的に容易に排出され得る。本発明においては、二次電池の加熱を通じて内部のガスを膨張させ、かつ加圧を通じて膨張されたガスがトラップされた部位から容易に離脱されるようにする。
【0035】
また、本発明は、互いに離隔して独立的に形成された突起が具備された板状部材で二次電池を加圧する。そのため、電池内のトラップ部位から離脱されたガスが突起の間の非加圧領域に沿って容易に排出される。特に、本発明は、板状部材の加圧面に備えられた突起により、二次電池に対する加圧と加熱を特定の領域に集中させることができる。
【0036】
一実施形態において、板状部材に形成された多数の突起は、ドット(dot)パターン化された形で具備された構造である。具体的には、独立的に形成された突起と突起との間の離隔空間は、ガス排出流路を形成する役割をすることになる。本発明に係る加圧ジグはドットパターン化された多数の突起を形成することによって、二次電池のセル活性化の段階で二次電池の全面を均一な圧力で加圧することになる。
【0037】
一実施形態において、板状部材に形成された突起は、板状部材と平行な断面形状が円形、楕円形またはn角形(nは3以上の整数)の形を含む。上記n角形は、三角形、四角形、五角形、六角形などを含み、nの数が増加するにつれ、円形に近い形状であり得る。例えば、上記nは3以上の整数であり、3~10の間の整数である。別の例を挙げると、板状部材に形成された突起は、板状部材と平行な断面形状が円形であるか、または長方形の形である。本発明において「円形」とは、物理的な意味で完全に丸い場合のみならず、実質的に円に近い場合を含むものとして解釈すべきである。具体的には、上記n角形において、nが10を超える場合には、実質的に円形として解釈し得る。
【0038】
具体的な実施形態において、板状部材に形成された突起は、板状部材と垂直な断面形状を基準として、板状部材と接する側の下部直径が二次電池と接する側の上部直径と同等か或いは大きいことを特徴とする。具体的に、上記突起は円柱状であるか半球形状、または立方体形状であり得る。例えば、板状部材に形成された突起は、板状部材と垂直な断面形状が正方形、三角形、半円形または台形の形である。突起の垂直断面が長方形である場合は、上記突起が円柱または六面体形状である場合を意味する。突起の断面が三角形である場合は、上記突起の先端が尖った形状である。突起の断面が半円形である場合は、上記突起が半球状の形状の場合である。また、突起の断面が台形形状の場合は、上記突起は下部直径が広く、上部直径が狭い形状の場合である。
【0039】
一実施形態において、ドット(dot)パターン化された形で備えられた多数の突起は、各突起の平均直径が均一な形である。この場合は、サイズが同じまたは類似な複数の突起が板状部材の加圧面に均一に分布した場合を含む。例えば、上記突起の平均直径は、1~200mmの範囲、10~200mmの範囲、80~200mmの範囲、1~100mmの範囲または10~50mmの範囲にある。また、各突起間の離隔距離は、1~100mmの範囲、1~80mmの範囲、10~100mmの範囲、50~100mmの範囲または10~30mmの範囲にある。
【0040】
別の一実施形態において、ドット(dot)パターン化された形で備えられた多数の突起は、平均直径D1の突起と平均直径D2の突起とが混在した構造である。この場合は、板状部材の加圧面に分布された突起の直径が異なる場合を含む。例えば、本発明は、直径が互いに異なる2種の突起が板状部材の加圧面に分布する場合を含む。具体的に、上記平均直径D1とD2との割合(D1/D2)は、2~100の範囲、2~20の範囲、2~10の範囲または3~7の範囲にある。例えば、上記平均直径D1は、50~200mmの範囲にあり、平均直径D2は1~100mmの範囲にある。具体的に、上記平均直径D1は70~120mmの範囲にあり、平均直径D2は10~50mmの範囲にある。また、各突起間の離隔距離は、1~100mmの範囲、1~80mmの範囲、10~100mmの範囲、50~100mmの範囲、10~70mmの範囲または10~30mmの範囲にある。
【0041】
具体例において、上記平均直径D1の突起と平均直径D2の突起の形成面積の割合(平均直径D1の突起の形成面積/平均直径D2の突起の形成面積)は、0.1~1.5の範囲にある。具体的に、上記面積の割合は、0.1~1の範囲、0.1~0.5の範囲、0.5~1.5の範囲または0.8~1.2の範囲にある。
【0042】
一実施形態において、上記加圧ジグは、板状部材に形成された突起を加熱する加熱部を含み、上記加熱部は板状部材に実装された加熱コイルを含む。本発明に係る加圧ジグにおいて、加熱部は板状部材に実装された構造であるが、加熱部が板状部材の外部に形成された構造を排除するものではない。
【0043】
また、本発明は、前述した加圧ジグを用いた二次電池の製造方法を提供する。具体的に、二次電池のセル活性化の段階で、上記加圧ジグを適用することができる。一実施形態において、本発明に係る二次電池の製造方法は、二次電池を上記加圧ジグで加熱及び加圧しながらセル活性化の過程を行うセル活性化段階を含む。
【0044】
本発明に係る加圧ジグは、例えば、パウチ型二次電池の製造過程に適用可能である。パウチ型二次電池は、アルミニウムラミネートシートで形成されたパウチ型の電池ケースにスタック型またはスタック/折り畳み型電極組立体を内蔵した構造である。組み立てられた二次電池は、電池の製造過程でセル活性化の過程を経ることになる。上記セル活性化の過程は、電解液が含浸されている電極組立体に所定の電圧まで電流を印加して行われる。
【0045】
このようなセル活性化のための初期充放電過程で電極の表面に保護皮膜が形成され、電解液の一部が分解されながら、多量のガスが発生する。発生した電池セル内部のガスを除去するために、パウチ型電池の電池ケースの一側に余剰部を形成する。上記電池ケースの余剰部に電池セル内部のガスが捕集されながらガスポケットが形成される。上記ガスポケットの一側を開封して、内部のガスを排出した後、再び電池セルを密封する過程を経ることになる。
【0046】
本発明においては、前述した加圧ジグを適用したセル活性化段階を経ることになり、セル活性化の段階を経た二次電池に対しては、電池内部のガスを除去するガス除去段階を経ることができる。一実施形態において、本発明に係る二次電池の製造方法は、セル活性化段階の後に、セル活性化された二次電池を加圧して二次電池の内部のガスを除去するガス除去段階をさらに含む。
【0047】
従来の加圧方法においては、二次電池の内部のガスが一定の方向性のない四方に分散されるので、一部のガスはガス捕集用の余剰部に捕集されて除去され得るが、ほかの方向に分散されるガスは二次電池の内部に残存することになる。しかし、本発明に係る加圧ジグは、互いに離隔されて独立的に形成された複数の突起が備えられた板状部材を適用することによって、二次電池の全面に均一な圧力を加えながら、同時に内部にトラップされたガスを捕集して円滑な排出を誘導することができる。ただし、一部のトラップされたガスは、単に機械的に加圧するだけでは除去されない。本発明に係る加圧ジグは、圧力と熱を同時に加えるので、トラップされたガスの体積膨張を誘導し、膨張されたガスは圧力を加えることによって、円滑に除去し得る。また、必要に応じて、後続の工程で二次電池内に残存するガスを容易に除去することが可能である。
【0048】
一実施形態において、上記ガス除去段階は、対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧して行うことができる。この場合は、セル活性化段階を経た二次電池を対向した一対の板状部材の間に二次電池を取り付け、両側から加圧することによって、電池内部のガスを排出することになる。
【0049】
別の一実施形態において、ガス除去段階は、二次電池を一方向にロールプレスして行うことができる。この場合は、セル活性化段階を経た二次電池を一方向にロールプレスすることになり、これにより、電池の内部に残存するガスを一方向に寄せて排出することになる。
【0050】
一実施形態において、上記二次電池は、パウチ型二次電池である。また、本発明において、上記二次電池は、例えば、リチウム二次電池である。上記リチウム二次電池は、例えば、前述した電極組立体と、上記電極組立体を含浸させる非水電解液と、上記電極組立体及び上記非水電解液を内蔵する電池ケースとを含む。例えば、上記二次電池はパウチ型リチウム二次電池である。
【0051】
正極は、正極集電体の一面または両面に正極合剤層が積層された構造である。正極活物質は、それぞれ独立的にリチウム含有酸化物であり得、同一または異なり得る。上記リチウム含有酸化物としては、リチウム含有遷移金属酸化物を使用され得る。一例において、正極合剤層は、正極活物質の他に導電材及びバインダー高分子などが含まれ、必要に応じて、当業界で一般的に使用される正極添加剤をさらに含むことができる。
【0052】
上記正極活物質は、リチウム含有酸化物であり得、同一または異なり得る。上記リチウム含有酸化物としては、リチウム含有遷移金属酸化物が使用され得る。
【0053】
例えば、上記リチウム含有遷移金属酸化物は、LiCoO(0.5<x<1.3)、LiNiO(0.5<x<1.3)、LiMnO(0.5<x<1.3)、LiMn(0.5<x<1.3)、Li(NiCoMn)O(0.5<x<1.3、0<a<1、0<b<1、0<c<1、a+b+c=1)、LiNi1-yCo(0.5<x<1.3、0<y<1)、LiCo1-yMn(0.5<x<1.3、0≦y<1)、LiNi1-yMn(0.5<x<1.3、0≦y<1)、Li(NiCoMn)O(0.5<x<1.3、0<a<2、0<b<2、0<c<2、a+b+c=2)、LiMn2-zNi(0.5<x<1.3、0<z<2)、LiMn2-zCo(0.5<x<1.3、0<z<2)、LiCoPO(0.5<x<1.3)及びLiFePO(0.5<x<1.3)から成る群から選択されるある一つ又はこれらのうち2種以上の混合物であり得、上記リチウム含有遷移金属酸化物はアルミニウム(Al)などの金属や金属酸化物でコーティングされ得る。また、上記リチウム含有遷移金属酸化物の外に硫化物(sulfide)、セレン化物(selenide)及びハロゲン化物(halide)のうち1種以上が使用され得る。
【0054】
上記正極活物質は、正極活物質層中に94.0~98.5重量%の範囲に含まれ得る。正極活物質の含有量が上記範囲を満たすときに、高容量電池の作製、そして十分な正極の導電性や電極材間の接着性を付与する面においては有利である。
【0055】
上記正極に使用される集電体は、伝導性の高い金属であって、正極活物質スラリーが容易に接着し得る金属であり、かつ二次電池の電圧範囲に反応性がないものであれば、いずれも使用し得る。具体的に、正極用集電体の非制限的な例としては、アルミニウム、ニッケルまたはこれらの組み合わせによって製造されるホイルなどがある。
【0056】
正極活物質層は、導電材をさらに含む。上記導電材は、通常、正極活物質を含む混合物全体の重量を基準として1~30重量%で添加される。このような導電材は、二次電池に化学的変化を誘発せずに、導電性を有するものであれば、特に制限されない。例えば、上記導電材としては天然黒鉛や人造黒鉛などの黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラックなどのカーボンブラック、炭素繊維や金属繊維などの導電性繊維、フッ化カーボン、アルミニウム、ニッケル粉末などの金属粉末、酸化亜鉛、チタン酸カリウムなどの導電性ウイスカー、酸化チタンなどの導電性金属酸化物およびポリフェニレン誘導体などからなる群から選択される1種以上が使用され得る。
【0057】
バインダー成分としては、通常、当業界において使用されるバインダー高分子が制限なく使用され得る。例えば、ポリビニリデンフルオリド‐co‐ヘキサフルオロプロピレン(Poly(vinylidene fluoride‐co‐hexafluoropropylene)、PVDF‐co‐HFP)、ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride、PVDF)、ポリアクリロニトリル(polyacrylonitrile)、ポリメタクリル酸メチル(polymethyl methacrylate)、スチレンブタジエンゴム(styrene‐butadiene rubber、SBR)、カルボキシメチルセルロース(carboxymethyl cellulose、CMC)などの多様な種類のバインダーが使用され得る。
【0058】
負極は負極合剤層に炭素材、リチウム金属、ケイ素またはスズなどを含み得る。負極活物質として炭素材が使用される場合、低結晶性炭素及び高結晶性炭素などが何れも使用され得る。低結晶性炭素としては軟質炭素(soft carbon)及び硬質炭素(hard carbon)が代表的であり、高結晶性炭素としては天然黒鉛、キッシュ黒鉛(Kish graphite)、熱分解炭素(pyrolytic carbon)、液晶メソフェーズピッチ系炭素繊維(mesophase pitch based carbon fiber)、炭素微小球体(mesocarbon microbeads)、液晶メソフェーズピッチ(Mesophase pitches)及び石油又は石炭系コークス(petroleum or coal tar pitch derived cokes)などの高温焼成炭素が代表的である。
【0059】
上記負極に使用される集電体の非制限的な例としては、銅、金、ニッケル又は銅合金又はこれらの組み合わせによって製造されるホイルなどがある。また、上記集電体は上記物質からなる基材を積層して使用することもあり得る。
【0060】
また、上記負極は、当該分野において通常的に使用される導電材及びバインダーを含み得る。
【0061】
上記分離膜はリチウム二次電池において使用される多孔質基材であれば何れも使用し得る。例えば、ポリオレフィン系多孔質膜(membrane)又は不織布を使用し得るが、特に、これに限定されるのではない。
【0062】
上記ポリオレフィン系多孔質膜の例としては、高密度ポリエチレン、線形低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンのようなポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン又はポリペンテンなどのポリオレフィン系高分子をそれぞれ単独で、又はこれらを混合した高分子で形成した膜(membrane)が挙げられる。
【0063】
上記不織布としては、ポリオレフィン系不織布の他に、例えば、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate)、ポリブチレンテレフタレート(polybutylene terephthalate)、ポリエステル(polyester)、ポリアセタール(polyacetal)、ポリアミド(polyamide)、ポリカーボネート(polycarbonate)、ポリイミド(polyimide)、ポリエーテルエーテルケトン(polyetheretherketone)、ポリエーテルサルホン(polyehtersulfone)、ポリフェニレンオキサイド(polyphenyleneoxide)、ポリフェニレンスルファイド(polyphenylenesulfide)又はポリエチレンナフタレート(polyethylenenaphthalene)などをそれぞれ単独で、又はこれらを混合した高分子で形成した不織布が挙げられる。不織布の構造は長繊維で構成されたスパンボンド不織布又はメルトブロー不織布で有り得る。
【0064】
上記多孔質基材の厚さは特に制限されないが、5~50μmであり得る。また、上記多孔質基材に存在する気孔のサイズ及び気孔度も特に制限されないが、それぞれ0.01~50μm及び10~95%で有り得る。
【0065】
一方、上記多孔質基材で構成された分離膜の機械的強度の向上及び正極と負極との間の短絡抑制のため、上記多孔質基材の少なくとも一面に、無機物粒子とバインダー高分子を含む多孔質コーティング層を更に含み得る。
【0066】
上記電解液は有機溶媒及び電解質塩を含み得、上記電解質塩はリチウム塩である。上記リチウム塩は、通常、リチウム二次電池用非水電解液に使用されるものが制限なく使用され得る。例えば、上記リチウム塩の陰イオンとしては、F、Cl、Br、I、NO 、N(CN) 、BF 、CIOClO 、PF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF 、(CFPF、(CF、CFSO 、CFCFSO 、(CFSO、(FSO、CFCF(CFCO、(CFSOCH、(SF、CF(CFSO 、CFCO 、CHCO 、SCN及び(CFCFSOからなる群から選択されるある一つ又はこれらのうち2種以上を含み得る。
【0067】
前述した電解液に含まれる有機溶媒としては、通常、リチウム二次電池用電解液に使用されるものを制限なく使用し得、例えば、エーテル、エステル、アミド、線形カーボネート又は環状カーボネートなどをそれぞれ単独で、又は2種以上を混合して使用し得る。そのうち、代表的には環状カーボネート、線形カーボネート又はこれらの混合物であるカーボネート化合物を含み得る。
【0068】
上記環状カーボネート化合物の具体的な例としては、炭酸エチレン(ehhylene carbonate、EC)、炭酸プロピレン(propylene carbonate、PC)、1,2‐ブチレンカーボネート、2,3‐ブチレンカーボネート、1,2‐ペンチレンカーボネート、2,3‐ペンチレンカーボネート、ビニリデンカーボネート、ビニルエチレンカーボネート及びこれらのハロゲン化物から成る群から選択されるある一つ又はこれらのうち2種以上の混合物がある。これらのハロゲン化物としては、例えば、フルオロエチレンカーボネート(fluoroethylene carbonate、FEC)などがあり、これに限定されるのではない。
【0069】
また、上記線形カーボネート化合物の具体的な例としては、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート及びエチルプロピルカーボネートから成る群から選択されるある一つ又はこれらうち2種以上の混合物などが代表的に使用され得るが、ここに限定されるのではない。
【0070】
特に、上記カーボネート系有機溶媒のうち、環状カーボネート系であるエチレンカーボネート及びプロピレンカーボネートは高粘度の有機溶媒であって、誘電率が高くて電解質内のリチウム塩をより良好に解離し得る。このような環状カーボネートにジメチルカーボネート及びジエチルカーボネートのような低粘度、低誘電率の線形カーボネートを適切な比率に混合して使用すると、より高い電気伝導率を有する電解液が作られる。
【0071】
また、上記有機溶媒の中、エーテルとしては、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、メチルエチルエーテル、メチルプロピルエーテル及びエチルプロピルエーテルから成る群から選択されるある一つ又はこれらうち2種以上の混合物を使用し得るが、これに限定されるのではない。
【0072】
そして、上記有機溶媒の中、エステルとしては、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、γ‐ブチロラクトン、γ‐バレロラクトン、γ‐カプロラクトン、σ‐バレロラクトン及びε‐カプロラクトンから成る群から選択されるある一つ又はこれらうち2種以上の混合物を使用し得るが、これに限定されるのではない。
【0073】
上記非水電解液の注入は最終製品の製造工程及び要求物性によって、電気化学素子の製造工程中に適切な段階で行い得る。即ち、電気化学素子の組み立ての前、又は電気化学素子の組み立ての最終段階などにおいて適用され得る。
【0074】
また、本発明は、前述した二次電池を含む自動車を提供する。具体例において、上記自動車は、ハイブリッドまたは電気自動車である。
【0075】
以下、実施例及び図面等を通じて、本発明をより詳細に説明する。しかし、本明細書に記載された図面と実施例に記載された構成は、本発明の一実施例に過ぎないだけで、本発明の技術的思想をすべて代弁するものではないので、本出願時点においてこれらを代替し得る多様な均等物と変形例があり得ることを理解すべきである。
【0076】
[第1実施形態]
図1は、本発明の一実施形態に係る加圧ジグを利用して二次電池を加圧する過程を示した模式図である。図1を参照すると、パウチ型二次電池(40)は、アルミラミネートシートで形成されたパウチ型の電池ケースに電極組立体(10)を内蔵した構造である。二次電池(40)の両側端部には、第1電極タブ(21)及び第2電極タブ(22)が露出され、電池ケースの一側に余剰部を形成する。上記電池ケースの余剰部二次電池の内部のガスが捕集されながら、ガスポケット(30)が形成される。上記ガスポケット(30)の一側を開封して、内部のガスを排出した後、再び電池を密封する過程を経ることになる。
【0077】
組み立てられた二次電池(40)は、電池の製造過程でセル活性化の過程を経ることになる。上記セル活性化の過程は、電解液が含浸されている電極組立体(10)に所定の電圧まで電流を印加する過程で行われる。このようなセル活性化のための初期充放電過程で電極の表面に保護皮膜が形成されて電解液の一部が分解されながら、多量のガスが発生する。
【0078】
本発明において、二次電池のセル活性化工程で、加圧ジグ(100)の対向した一対の板状部材(110、120)の間に二次電池(40)を取り付け、両側から加圧及び加熱することになる。上記加圧ジグ(100)は、加圧時に上記二次電池(40)と接する面には、互いに離隔して独立的に形成された複数の突起(130)が備えられた構造である。また、板状部材(110、120)に形成された突起(130)を加熱する加熱部(図示せず)を含む。上記加熱部は、板状部材(110、120)内に加熱コイルが実装された形態である。
【0079】
上記加圧ジグ(100)の板状部材(110、120)の加圧面には、多数の突起(130)がドットパターンを形成した構造である。上記突起(130)は、円柱状に突出した形態である。上記突起(130)の平均直径は約30mmレベルであり、各突起(130)の間の離隔距離は、25mmである。
【0080】
[第2実施形態]
図2は、本発明の別の一実施形態に係る加圧ジグを利用して二次電池を加圧する過程を示した模式図である。図2を参照すると、本発明では、二次電池のセル活性化工程において、加圧ジグ(200)の対向した一対の板状部材(210、220)の間に二次電池(40)を取り付け、両側から加圧及び加熱することになる。上記二次電池(40)に対する説明は、図1の説明で述べたため、ここでは省略する。
【0081】
上記加圧ジグ(200)は、加圧時に上記二次電池(40)と接する面には、互いに離隔して独立的に形成された複数の突起(230)が備えられた構造である。また、板状部材(210、220)に形成された突起(230)を加熱する加熱部(図示せず)を含む。上記加熱部は板状部材(210、220)内に加熱コイルが実装された形態である。
【0082】
上記加圧ジグ(200)の板状部材(210、220)の加圧面には多数の突起(230)がドットパターンを形成した構造である。上記突起(230)は、四角柱状に突出した形態である。上記突起(230)の平均直径は約20mmレベルであり、各突起(230)の間の離隔距離は、15mmである。
【0083】
[第3実施形態]
図3は、本発明の別の一実施形態に係る加圧ジグを利用して二次電池を加圧する過程を示した模式図である。図3を参照すると、本発明では、二次電池のセル活性化工程において、加圧ジグ(300)の対向した一対の板状部材(310、320)の間に二次電池(40)を取り付け、両側から加圧及び加熱することになる。上記二次電池(40)に対する説明は、図1の説明で述べたようなので、ここでは省略する。
【0084】
上記加圧ジグ(300)は、加圧時に上記二次電池(40)と接する面に、互いに離隔して独立的に形成された複数の突起(331、332)が備えられた構造である。また、板状部材(310、320)に形成された突起(331、332)を加熱する加熱部(図示せず)を含む。上記加熱部は板状部材(310、320)内に加熱コイルが実装された形態である。
【0085】
上記加圧ジグ(300)の板状部材(310、320)の加圧面には多数の突起(331、332)がドットパターンを形成した構造である。上記突起(331、332)は、直径が大きい円柱状(331)と、直径が小さい円柱状(332)が混在して突出した形態である。上記直径が大きい円柱状の突起(331)は、平均直径が約35mmレベルであり、各突起(331)の間の離隔距離は、30mmである。上記直径が小さい円柱状の突起(332)は、平均直径が約10mmレベルであり、直径が大きい円柱状の突起(331)の間の空間に配置された構造である。
【0086】
[第4実施形態]
図4は、本発明の一実施形態に係るロールプレス過程を図示した模式図である。セル活性化段階を経た二次電池について、ロールプレス段階を行うことができる。セル活性化段階を経た二次電池の内部には、一部の残存ガスが存在し得る。本発明においては、ロールプレス段階を追加で行うことによって、二次電池内に残存するガスを効果的に排出することになる。図4を参照すると、セル活性化段階を経た二次電池(60)を下から上の方向にロールプレスする。二次電池(60)の上部はガスポケット(50)が形成された構造であり、ロールプレスを経る間に二次電池(60)の内部に残存するガスは、ガスポケット(50)の方に向かって移動することになる。ロールプレスは二次電池(60)の全面をローラー(70)を通じて一方向に加圧しながら行う。上記ローラー(70)は、中心にあるローラー軸(71)を基準として回転しながら移動することになる。一方、図4には、二次電池(60)が地面と水平方向であることを示したが、これに限定されない。具体的には、二次電池(60)が地面と垂直方向に配置され得るので、二次電池(60)を下から上の方向にロールプレスする。また、ロールプレスの方向は、ガスポケット(50)から二次電池(60)の下側にロールプレスする方向ではない限り特に限定されず、二次電池(60)の両側方向(電極タブ方向)にロールプレスすることもできる。
【符号の説明】
【0087】
10:電極組立体
21:第1電極タブ
22:第2電極タブ
30、50:ガスポケット
40、60:二次電池
70:ローラー
71:ローラー軸
100、200、300:加圧ジグ
110、120、210、220、310、320:板状部材
130、230、331、332:突起
図1
図2
図3
図4