(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】車両の抵抗低減及び発電システム
(51)【国際特許分類】
B62D 37/02 20060101AFI20240514BHJP
B60L 50/64 20190101ALI20240514BHJP
B60L 58/26 20190101ALI20240514BHJP
B60L 8/00 20060101ALI20240514BHJP
B62D 39/00 20060101ALI20240514BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20240514BHJP
【FI】
B62D37/02
B60L50/64
B60L58/26
B60L8/00
B62D39/00
B60K1/04 Z
(21)【出願番号】P 2020511517
(86)(22)【出願日】2018-08-23
(86)【国際出願番号】 US2018047656
(87)【国際公開番号】W WO2019040693
(87)【国際公開日】2019-02-28
【審査請求日】2021-08-12
(32)【優先日】2017-08-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518181534
【氏名又は名称】スマート・オート・ラブズ・インク
(74)【代理人】
【識別番号】110003786
【氏名又は名称】HIPF弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】シヴァム・シクロリア
(72)【発明者】
【氏名】ディビヤム・シクロリア
【審査官】山本 賢明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/099914(WO,A1)
【文献】米国特許第06685256(US,B1)
【文献】特開平05-169981(JP,A)
【文献】特開平09-052535(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1295943(CN,A)
【文献】米国特許第03556239(US,A)
【文献】米国特許第02021784(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0001789(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 37/02
B60L 50/64
B60L 58/26
B60L 8/00
B62D 39/00
B60K 1/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリと、
前記バッテリと通信するように構成されたモータと、
空間を移動するときに第1の抗力係数を有するフレームと、フレームに連結された1組以上の前輪と、フレームに連結された1組以上の後輪と、1組の前輪及び1組の後輪のうちの少なくとも1つに結合された変速機とを含むシャーシと、
第1の断面積を有する第1の入口と第2の断面積を有する第1の出口とを含む吸気構造であって、前記第1と第2の断面積の第1の関係が第1の入口に向かう第1の空気を
第1の速度で受け取り及び第2の空気を第2の速度で排出するのに有効であり、前記吸気構造が第2の出口を有し、前記吸気構造が前記バッテリに隣接し、前記吸気構造が前記バッテリの温度を最適化するために、前記第2の空気を前記バッテリに向けるのにさらに有効である、前記吸気構造と、
前記吸気構造に隣接したトンネル構造であって、前記トンネル構造が第3の断面積を有する第2の入口と第4の断面積を有する第3の出口とを含み、前記トンネル構造が前記吸気構造から前記第2の空気を受け取るのに有効であり、第2の入口の第3の断面積の大きさが、第3の出口の第4の断面積の大きさより小さく、第3の断面積と第4の断面積の第2の関係が前記第2の空気を第3の速度の膨張空気に膨張させ、前記第3の速度は前記第2の速度より小さい、前記トンネル構造と
を含む車両であって、
前記吸気構造及び前記トンネル構造が結合して、フレームが空間を移動したときの第2の抗力係数を生成するのに有効であり、前記第2の抗力係数が前記第1の抗力係数より小さ
く、
前記第1の入口の前記第1の断面積のサイズは、前記第1の出口の前記第2の断面積のサイズよりも小さく、前記第1及び前記第2の断面積の間の前記第1の関係は、前記第1の速度の前記第1の空気を前記第2の速度の前記第2の空気に膨張させるのに有効であり、前記第1の関係は、前記第2の速度を前記第1の速度よりも小さくするのにさらに有効である、
前記車両。
【請求項2】
前記トンネル構造に連通するように構成されたエネルギー生成装置であって、
前記トンネル構造から膨張空気を受け取り、
前記膨張空気の第1の部分をエネルギーに変換し、
前記膨張空気の第2の部分の排出を制御する、
前記エネルギー生成装置を含む、請求項1に記載の車両。
【請求項3】
前記吸気構造及び前記トンネル構造は空気流部品の一部であり、前記車両は、前記空気流部品の少なくとも一部の上に配置された磁気部品をさらに含み、前記磁気部品は、
1つ以上の磁場を生成し、
1つ以上の磁場を第1の空気に印加して、前記第1の空気の前記第1の速度を増加させ、
1つ以上の磁場を第2の空気に印加し、第2の空気の第2の速度を増加させる
のに有効である、請求項1に記載の車両。
【請求項4】
車両における抗力係数を低減するための方法であって、前記車両は、フレームと、モータと、バッテリと、1組以上の車輪とを含み、前記方法は、
第1の速度で吸気構造の第1の入口に向けられた第1の空気を受け取ることであって、前記吸気構造は前記フレーム上に配置され、前記フレームは、前記フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を有し、前記吸気構造は、第1の断面積を有する前記第1の入口と、第2の断面積を有する第1の出口とを含む、前記受け取ることと、
前記吸気構造によって、前記第1の空気を第2の速度の第2の空気に変換することと、
前記バッテリの温度を最適化するために、前記第2の空気を前記バッテリに向けることと、
前記第2の空気を前記吸気構造からトンネル構造に流すように方向付けることであって、前記トンネル構造は前記吸気構造に隣接し、前記トンネル構造は、第3の断面積を有する第2の入口と、第4の断面積を有する第2の出口とを含み、前記トンネル構造は、前記車両の前記フレーム上に配置され、前記第2の入口の前記第3の断面積のサイズは、前記第2の出口の前記第4の断面積のサイズより小さい、前記方向付けることと、
前記トンネル構造によって、前記第2の空気を膨張空気に膨張させることであって、前記第2の入口の前記第3の断面積と前記第2の出口の前記第4の断面積との間の第2の関係は、前記第2の空気を前記膨張空気に膨張させるのに有効であり、前記膨張空気の第3の速度は、前記第2の空気の前記第2の速度よりも小さい、前記膨張させることと、
前記吸気構造及び前記トンネル構造の組み合わせによって、前記フレームが空間を移動するときに前記フレームのための第2の抗力係数を生成することであって、前記第2の抗力係数は、前記第1の抗力係数よりも小さい、前記生成することと
を含
み、
前記第1の入口の前記第1の断面積のサイズは、前記第1の出口の前記第2の断面積のサイズよりも小さく、前記第1の入口の前記第1の断面積と前記第1の出口の前記第2の断面積との間の関係は、前記第1の空気を膨張させ、前記第2の空気の前記第2の速度は、前記第1の空気の前記第1の速度よりも小さい、
前記方法。
【請求項5】
エネルギー生成装置によってトンネル構造と連通することと、
前記エネルギー生成装置によって、前記トンネル構造から前記膨張空気を受け取ることと、
前記エネルギー生成装置によって、前記膨張空気の第1の部分をエネルギーに変換することと、前記エネルギー生成装置によって、前記
膨張空気の第2の部分の排出を制御することと
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項6】
前記吸気構造及び前記トンネル構造は空気流部品の一部であり、磁気部品は前記空気流部品の少なくとも一部の上に配置され、前記方法は、
前記磁気部品によって1つ以上の磁場を生成することと、
前記磁気部品によって前記1つ以上の磁場を第1の空気に印加して第1の空気の第1の速度を増加させることと、
前記磁気部品によって1つ以上の磁場を第2の空気に印加して前記第2の空気の前記第2の速度を増加させること
をさらに含む、請求項
4に記載の方法。
【請求項7】
車両用の抗力係数低減システムであって、前記車両はフレームとバッテリを含み、前記フレームは、前記フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を有し、前記抗力係数低減システムは、
第1の断面積を有する第1の入口と第2の断面積を有する第1の出口とを含む吸気構造であって、前記第1及び第2の断面積の第1の関係が第1の入口に向かう第1の空気を
第1の速度で受け取り及び第2の空気を第2の速度で排出するのに有効であり、前記吸気構造が第2の出口を有し、前記吸気構造が前記バッテリに隣接し、前記吸気構造が前記バッテリの温度を最適化するために、前記第2の空気を前記バッテリに向けるのにさらに有効である、前記吸気構造と、
吸気構造に隣接するトンネル構造であって、前記トンネル構造が第3の断面積を有する第2の入口と第4の断面積を有する第3の出口を含み、前記トンネル構造が前記吸気構造からの第2の空気を受け取るのに有効であり、前記第2の入口の前記第3の断面積の大きさが前記第3の出口の前記第4の断面積の大きさより小さく、前記第2の入口の断面積と前記第3の出口の断面積との間の第2の関係が、前記第2の空気を第3の速度の膨張空気に膨張させるのに有効であり、前記第3の速度が前記第2の速度より小さい、前記トンネル構造とを含み、
前記吸気構造及び前記トンネル構造が結合して、フレームが空間を移動したときの第2の抗力係数を生成するのに有効であり、前記第2の抗力係数が前記第1の抗力係数より小さ
く、
前記第1の入口の前記第1の断面積のサイズは、前記第1の出口の前記第2の断面積のサイズよりも小さく、前記第1及び前記第2の断面積の間の前記第1の関係は、前記第1の速度の前記第1の空気を前記第2の速度の前記第2の空気に膨張させるのに有効であり、前記第1の関係は、前記第2の速度を前記第1の速度よりも小さくするのにさらに有効である、
前記
抗力係数低減システム。
【請求項8】
前記トンネル構造に連通するように構成されたエネルギー生成装置であって、
前記トンネル構造から膨張空気を受け取り、
前記膨張空気の第1の部分をエネルギーに変換し、
前記膨張空気の第2の部分の排出を制御する、
前記エネルギー生成装置を含む、請求項
7に記載の抗力係数低減システム。
【請求項9】
前記吸気構造及び前記トンネル構造は空気流部品の一部であり、前記
抗力係数低減システムは、前記空気流部品の少なくとも一部の上に配置された磁気部品をさらに含み、前記磁気部品は、
1つ以上の磁場を生成し、
1つ以上の磁場を第1の空気に印加して、前記第1の空気の前記第1の速度を増加させ、
1つ以上の磁場を第2の空気に印加し、第2の空気の第2の速度を増加させるのに有効である、請求項
7に記載の抗力係数低減システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年12月7日に出願された米国特許出願14/961,282の一部継続出願であり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
本明細書に別段の指示がない限り、このセクションに記載された内容は、本出願の特許請求の範囲に対する先行技術ではなく、このセクションに含めることによって先行技術であると認めるものではない。
【0003】
動いている車両は、車両の動きとは反対に作用する力から生じる抗力を受けることがある。抗力は、車両の速度に影響を及ぼし得る。車両は、所望の速度に達するように車両を推進するために特定の量のエネルギーを要求し得る。抗力の低減は、車両を所望の速度に推進するために、車両がより少ないエネルギーを要求する要因となり得る。
【発明の概要】
【0004】
いくつかの例では、抗力係数を低減するのに有効な構造を備える車両が一般的に説明される。車両は、バッテリと、バッテリと通信するように構成されたモータとを含み得る。車両は、シャーシをさらに含んでもよい。シャーシはフレームを含んでもよく、フレームは、フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を含んでもよい。シャーシは、フレームに結合された1組以上の前輪と、フレームに結合された1組以上の後輪とをさらに含み得る。シャーシは、1組の前輪及び1組の後輪のうちの少なくとも1つに結合された変速機をさらに含み得る。シャーシは、第1の断面積を有する第1の入口と、第2の断面積を有する第1の出口とを含む吸気構造をさらに含み得る。第1の断面積と第2の断面積との間の第1の関係は、第1の入口に向けられた第1の空気を受け取り、第2の速度の第2の空気を排出するのに有効であり得る。シャーシは、吸気構造に隣接するトンネル構造をさらに含んでもよい。トンネル構造は、第3の断面積を有する第2の入口と、第4の断面積を有する第2の出口とを含み得る。トンネル構造は、吸気構造から第2の空気を受け取るのに有効であり得る。第2の入口の第3の断面積のサイズは、第2の出口の第4の断面積のサイズより小さくてもよい。第3の断面積と第4の断面積との間の第2の関係は、第2の空気を第3の速度の膨張空気に膨張させるのに有効であり得、第3の速度は第2の速度よりも小さい。吸気構造及びトンネル構造の組み合わせは、フレームが空間を移動するときにフレームの第2の抗力係数を生成するのに有効であり得、第2の抗力係数は、第1の抗力係数よりも小さくなり得る。
【0005】
いくつかの例では、車両における抗力係数を低減するための方法が一般的に説明される。車両は、フレームと、モータと、1つ以上の組の車輪とを含み得る。本方法は、第1の速度で吸気構造の第1の入口に向けられた第1の空気を受け取ることを含み得る。吸気構造は、フレーム上に配置されてもよい。フレームは、フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を含み得る。吸気構造は、第1の断面積を有する第1の入口と、第2の断面積を有する第1の出口とを含み得る。本方法は、吸気構造によって、第1の空気を第2の速度の第2の空気に変換することをさらに含み得る。本方法は、吸気構造からトンネル構造へと流れるように第2の空気を導くことをさらに含み得る。トンネル構造は、吸気構造に隣接してもよい。トンネル構造は、第3の断面積を有する第2の入口と、第4の断面積を有する第2の出口とを含み得る。トンネル構造は、車両のフレーム上に配置され得る。第2の入口の第3の断面積のサイズは、第2の出口の第4の断面積のサイズより小さくてもよい。方法は、トンネル構造によって、第2の空気を膨張空気に膨張させることをさらに含み得る。第2の入口の第3の断面積と第2の出口の第4の断面積との間の第2の関係は、第2の空気の膨張空気への膨張を引き起こすのに有効であり得る。膨張空気の第3の速度は、第2の空気の第2の速度より小さくてもよい。本方法は、吸気構造及びトンネル構造の組み合わせによって、フレームが空間を移動するときに、フレームのための第2の抗力係数を生成することをさらに含んでもよく、第2の抗力係数は、第1の抗力係数よりも小さくてもよい。
【0006】
いくつかの例では、車両用の抗力係数低減システムが一般的に説明される。車両はフレームを含んでもよく、フレームは、フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を含んでもよい。抗力係数低減システムは、吸気構造を含んでもよい。吸気構造は、第1の断面積を有する第1の入口と、第2の断面積を有する第1の出口とを含み得る。第1の断面積と第2の断面積との間の第1の関係は、第1の入口に向けられた第1の空気を受け取り、第2の速度の第2の空気を排出するのに有効であり得る。抗力係数低減システムは、吸気構造に隣接するトンネル構造をさらに含んでもよい。トンネル構造は、第3の断面積を有する第2の入口と、第4の断面積を有する第2の出口とを含み得る。トンネル構造は、吸気構造から第2の空気を受け取るのに有効であり得る。第2の入口の第3の断面積のサイズは、第2の出口の第4の断面積のサイズより小さくてもよい。第2の入口の断面積と第2の出口の断面積との間の第2の関係は、第2の空気を第3の速度の膨張空気に膨張させるのに有効であり得る。第3の速度は、第2の速度未満であってもよい。吸気構造及びトンネル構造の組み合わせは、フレームが空間を移動するときにフレームの第2の抗力係数を生成するのに有効であり得、第2の抗力係数は、第1の抗力係数よりも小さくなり得る。
【0007】
前述の概要は、例示的なものにすぎず、決して限定することを意図するものではない。上記の例示的な態様、実施形態、及び特徴に加えて、さらなる態様、実施形態、及び特徴が、図面及び以下の詳細な説明を参照することによって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本開示の前述及び他の特徴は、添付の図面と併せて、以下の説明及び添付の特許請求の範囲からより完全に明らかになるであろう。これらの図面は、本開示によるいくつかの実施形態のみを描写し、したがって、その範囲を限定するものと見なされるべきではないことを理解して、本開示は、添付の図面の使用を通して、付加的な具体性及び詳細とともに説明されるであろう。
【0009】
【
図1】
図1Aは、車両抗力低減及び発電システムに関連する車両を示す。
図1Bは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の上面断面図を示す。
図1Cは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の側面斜視図を示す。
【
図2】
図2Aは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
図2Bは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の空気流部品の側面斜視図である。
図2Cは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの側面斜視図である。
図2Dは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの側面断面図である。
図2Eは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの正面図である。
【
図3】
図3Aは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
図3Bは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の空気流部品の側面斜視図である。
図3Cは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの側面斜視図である。
図3Dは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの正面断面図である。
図3Eは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステムの側面断面図である。
【
図4】
図4は、抗力低減及び発電システムの装置に関する追加の詳細を有する
図1の車両を示す。
【
図5】
図5は、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
【
図6】
図6は、車両抗力低減及び発電システムを実装するための例示的処理のための流れ図である。
【
図7】
図7Aは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
図7Bは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の上面断面図を示す。
図7Cは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の側面斜視図を図示する。
【
図8】
図8Aは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
図8Bは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の上面断面図を示す。
図8Cは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の側面斜視図を図示する。
【
図9】
図9Aは、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の車両を示す。
図9Bは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の上面断面図を示す。
図9Cは、車両抗力低減及び発電システムに関連する空気流部品の側面斜視図を図示する。
【
図10】
図10は、車両抗力低減及び発電システムを実装するための代替の例示的処理のための流れ図を図示する。 以上すべては、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。図面では、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、同様の記号は一般に同様の構成要素を識別する。発明を実施するための形態、図面、及び特許請求の範囲に記載された例示的な実施形態は、限定を意味するものではない。本明細書に提示される主題の精神又は範囲から逸脱することなく、他の実施形態が利用されてもよく、他の変更が行われてもよい。本明細書で一般的に説明され、図に示される本開示の態様は、多種多様な異なる構成で配置、置換、結合、分離、及び設計することができ、そのすべてが本明細書で明示的に企図されることが容易に理解されよう。
【0011】
図1A、1B、及び1Cを含む
図1は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、車両抗力低減及び発電システムに関連する、車両、空気流部品の上面断面図、及び空気流部品の側面斜視図をそれぞれ示す。車両100は、システム101を含んでもよく、システム101は、発電を容易にする部品を含んでもよい(以下でさらに説明する)。いくつかの例では、車両100は、電気自動車、ガソリン車などであってもよい。車両100は、1つ又は複数のモータ102、バッテリ103、冷却システム104、及び/又はシャーシ112などを含んでもよい。車両100が電気自動車であり得る例では、モータ102は、電気モータであり得、車両100を推進するように構成され得る。車両100がガソリン車であり得るいくつかの例では、モータ102は、車両100の燃焼機関と関連付けられ得る。バッテリ103は、モータ102及び冷却システム104、又は車両100の種々の電子機器等の1つ以上の部品に電力を提供するように構成されてもよい。冷却システム104は、車両100の内部を冷却するように構成された空調ユニット、車両100のエンジンを冷却するように構成された1つ又は複数のラジエータなど、1つ又は複数のユニット及び/又は部品を含んでもよい。いくつかの例では、冷却システム104は、モータ102、バッテリ103、及び/又は車両100の燃焼機関を冷却するように構成された部品を含み得る。シャーシ112は、フレーム113、前輪114A、114B、及び後輪115A、115Bを含んでもよく、前輪114A、114B、及び後輪115A、115Bは、フレーム113に結合されてもよい。いくつかの例では、シャーシ112は、前輪114A、114B及び後輪115A、115Bのうちの少なくとも1つに連結された変速機を含み得る。フレーム113は、シャーシ112の一部であってもよく、車両100の車体は、フレーム113に取り付けられてもよい。いくつかの例では、システム101は、シャーシ112内に配置されてもよく、シャーシ112のフレーム113の上に配置されてもよく、フレーム113は、システム101の重量を支持してもよい。
【0012】
システム101は、磁気部品105と、空気流部品106と、加熱部品107とを含み得る。いくつかの例では、磁気部品105の少なくとも一部は、空気流部品106の少なくとも一部の上に配置され得る。いくつかの例では、空気流部品106の少なくとも一部は、加熱部品107の少なくとも一部の上に配置され得る。磁気部品105は、それぞれの磁場を生成するように構成された電磁石などの1つ又は複数の磁気素子を含んでもよい(以下でさらに説明する)。加熱部品107は、システム101においてそれぞれの温度の熱を提供するように構成された(以下でさらに説明する)、熱交換管などの1つ又は複数の加熱素子を含んでもよい。加熱部品107内の熱交換管は、冷却剤流体を含んでもよい。車両100が電気自動車であり得る例では、シャーシ112は、システム101を収容するのに十分に大きい空隙を画定し得る。車両100が、車両100の後方にエンジンを有するガソリン車であり得る例では、シャーシ112は、同様に、システム101を収容するのに十分に大きい空隙を画定し得る。
【0013】
図1Bに注目すると、空気流部品106は、1つ又は複数の吸気構造(「吸気口」)120及び/又はトンネル構造(「トンネル」)130などの1つ又は複数の構造を含んでもよく、吸気構造120及び/又はトンネル構造130は、装置140と連通するように構成することができる。吸気構造120は、吸気構造120が空気160を受け入れるのに有効であり得るように、開口部を画定するのに有効な壁を含み得、空気160は、車両100及び/又は吸気構造120の入口に向けられた空気であり得る。いくつかの例では、吸気構造120は、車両100がアイドリングしているとき、又は車両100が動いているときに、車両100に向けられた空気160を受け取ることができる。車両100がアイドル状態であり得る例では、吸気構造120の内部と車両100の外部との間の圧力差により、吸気構造120が空気160を受け入れることができるように、空気160が吸気構造120の入口に向かって流れることができる。車両100が動いている可能性がある例では、吸気構造120の内部と車両100の外部との間の圧力差は、車両100の動きと共に、吸気構造120が空気160を受け取ることができるように、空気160を吸気構造120の入口に向かって流れさせることができる。車両100が動いている間に空気160が吸気構造120に入る結果として、車両100の抗力係数が低減され得る。いくつかの例では、空気流部品106は、2つ以上の吸気構造を含んでもよい。空気流部品106が2つ以上の吸気構造を含む例では、各吸気構造は、トンネル構造130の入口に隣接することができる。いくつかの例では、空気流部品106が2つ以上の吸気構造を含むとき、各吸気構造は、空気160のそれぞれの部分を受け入れることができる。さらに、各吸気構造は、それぞれのサイズ及び/又は形状などであってもよい。
【0014】
いくつかの例では、吸気構造120の形状は、空気160の空気流の空力効率を高めるために湾曲していてもよい。いくつかの例では、吸気構造120は、広い入口及び狭い出口を含む中空構造などの漏斗に似ていてもよい。いくつかの例では、吸気構造120は、吸気構造120がボウル形状の漏斗に似ているように非線形に湾曲していてもよい。いくつかの例では、吸気構造120の幅は、前輪114Aから前輪114Bまで延在し得る。吸気構造120の広い入口と狭い出口との断面積などのサイズの差は、広い入口と狭い出口との間に圧力差を生じさせ得る。吸気構造120の広い入口と狭い出口との間の圧力差は、空気160をトンネル構造130に向かって空気流方向109に流すことができる。いくつかの例では、空気160が空気流方向109に流れると、吸気構造120の内部の断面積が空気流方向109に沿って減少するので、空気160の速度は空気流方向109に沿って増加し得る。いくつかの例では、吸気構造120の内部の壁は、空気160を第1の圧縮空気162に圧縮することができ、第1の圧縮空気162は、第1の圧縮空気162が吸気構造120を出るときに空気160の速度よりも速い速度で流れることができる。
【0015】
いくつかの例では、トンネル構造130は、トンネル構造130がシャーシ112の前輪114A、114Bと後輪115A、115Bとの間にあるように、空気流部品106内に配置され得る。トンネル構造130は、トンネル構造130が第1の圧縮空気162などの空気を受け入れることができるように、入口又は開口部を画定するのに有効な壁を含んでもよい。いくつかの例では、トンネル構造130の形状は、第1の圧縮空気162の空気流の空力効率を高めるために湾曲していてもよい。いくつかの例では、トンネル構造130は、トンネル構造130の内部の断面積が空気流方向109に沿って減少するように直線的に湾曲していてもよい。いくつかの例では、トンネル構造130は、1つ又は複数のセクションを含む中空円錐台などの管状構造であってもよく、各セクションは、直径又は断面積などの異なるサイズであってもよい。例えば、
図1B及び
図1Cに注目すると、トンネル構造130のセクション132の断面積は、トンネル構造130のセクション134の断面積よりも大きくてもよい。いくつかの例では、第1の圧縮空気162が空気流方向109に流れると、トンネル構造130の内部の断面積が空気流方向109に沿って減少しているので、第1の圧縮空気162の速度は空気流方向109に沿って増加し得る。いくつかの例では、トンネル構造130の内部の壁は、第1の圧縮空気162を第2の圧縮空気164に圧縮することができ、第2の圧縮空気164は、第2の圧縮空気164が装置140に入るときに第1の圧縮空気162の速度よりも速い速度で流れることができる。いくつかの例では、装置140は、第2の圧縮空気162が排出空気166として排出されて車両100が受ける抗力係数の低減を促進するように、トンネル構造130から取り外されてもよい。
【0016】
以下でより詳細に説明するように、吸気構造120及びトンネル構造130の形状及び変化する断面積は、空気160、第1の圧縮空気162、第2の圧縮空気164などの空気を装置140に向かって空気流方向109に駆動するために、吸気構造120及びトンネル構造130の内部に沿った2点以上の間に圧力差を生成してもよい。また、以下でさらに説明されるように、吸気構造120及びトンネル構造130の内部に沿った点間の圧力差に加えて、磁気部品105及び加熱部品107は、空気流方向109において装置140に向かう空気160の駆動を促進し得る。
【0017】
装置140は、エネルギー170を生成し(以下でさらに説明する)、及び/又は第2の圧縮空気164を管理するように構成されたエネルギー生成装置であってもよい。
図1Bに示す例では、装置140は、制御ユニット142及び/又は風力タービン150を含んでもよい。制御ユニット142は、風力タービン150を制御及び/又は管理するように構成してもよい。以下でより詳細に説明するように、制御ユニット142は、風力タービン150を制御して、第2の圧縮空気164の第1の部分をエネルギー170に変換してもよい。コントローラ142は、車両100の部品間でエネルギー170を分配するようにさらに構成され得る。エネルギー170は、バッテリ103を充電すること、又はモータ102、冷却システム104、及び磁気部品105などに電力を供給することなど、車両100の部品に電力を供給するのに有効な電気であり得る。第2の圧縮空気164の第2の部分は、排出空気166として車両100の外部に排出してもよい。
【0018】
車両100がガソリン車である例では、装置140は、トンネル構造130が燃焼機関に隣接し得るように、車両100の燃焼機関に関連付けられ得る。一例では、燃焼機関は、トンネル構造130から第2の圧縮空気164を受け取ることができる。燃焼機関で受け取られた第2の圧縮空気164は、燃料及び空気の燃焼が燃焼機関の内部で起こり得るように、燃焼機関の酸化剤であり得る。いくつかの例では、装置140の制御ユニット142は、車両100の燃焼機関に供給される第2の圧縮空気164の量を制御してもよい。車両100が燃料電池車両である例では、第2の圧縮空気164は、モータ102に動力を供給するための燃料電池エンジン用の酸素源であり得る。車両100がハイブリッド車両である例では、風力タービン150は、バッテリ103にエネルギーを提供することができ、第2の圧縮空気164は、ハイブリッド車両の燃焼機関のための酸化剤として機能してもよい。以下でより詳細に説明するように、風力タービン150の効率は、装置140が第2の圧縮空気164を受け取るときの第2の圧縮空気164の流速に基づくことができる。第2の圧縮空気164の流速は、吸気構造120及びトンネル構造130のサイズ及び/又は形状、磁気部品105によって生成される磁場、ならびに加熱部品107によって提供される熱に基づき得る。
【0019】
図2A、2B、2C、2D、及び2Eを含む
図2は、それぞれ、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細とともにそれぞれ示される、
図1の車両100、空気流コンポーネント106の側面斜視図、
図1のシステム101の側面斜視図、
図1のシステム101の側面断面図、
図1のシステム101の正面図である。
図2のシステム100は、追加の詳細を伴って、
図1のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同一のラベルが付けられた
図2のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0020】
図2Cに注目すると、吸気構造120は、車両100及び/又は吸気構造120の入口210に向けられた空気160を受け取ることができる。いくつかの例では、車両100は、吸気構造120が空気160を受け取る前に空気160からデブリを濾過するのに有効なフィルタ204を含んでもよい。空気160は、吸気構造120の入口210で吸気構造120に入り、第1の圧縮空気162として吸気構造120の出口212から出ることができる。
図2Cに示す例では、吸気構造120の形状は、吸気構造120の断面積が空気流方向109に沿って減少し得るように、かつ入口210のサイズ又は断面積が出口212のサイズ又は断面積よりも大きくなり得るように、湾曲し得る。吸気構造120の入口210と出口212との間の断面積の差は、入口210と出口212との間に圧力差を生成し得る。この例では、入口210は出口212よりも断面積が比較的大きいので、入口210の圧力は出口212の圧力よりも高くなり得る。入口210と出口212との間の圧力差は、空気160をトンネル構造130に向かって空気流方向109に流すことができる。
【0021】
上述のように、磁気部品105の少なくとも一部は、空気流部品106の少なくとも一部の上に配置されてもよい。同様に、空気流部品106の少なくとも一部は、加熱部品107の少なくとも一部の上に配置され得る。
図2C、2D、及び/又は2Eに示す例では、磁気素子220は、吸気構造120の少なくとも一部の上に配置されてもよく、吸気構造120の少なくとも一部は、加熱素子230の上に配置されてもよい。磁気素子220は、磁気部品105(
図2Aに示す)の一部であってもよく、加熱素子230は、加熱部品107(
図2Aに示す)の一部であってもよい。
図2Eに注目すると、加熱素子230は、吸気構造120の底部の下に位置し得る。磁気素子220は、磁気素子220が吸気構造120の頂部及び少なくとも1つの側部を取り囲む又は覆うことができるように、吸気構造120の表面上に配置してもよい。
図2Cに注目すると、磁気素子220は、磁場222を生成するのに有効であり得、加熱素子230は、熱232を提供するのに有効であり得る。いくつかの例では、磁気素子220は、コイルを含む電磁石であってもよく、電流は、磁場222を生成するためにコイルを通って流れてもよい。いくつかの例では、磁気部品105のコイルを流れる電流は、装置140によって生成され得る(以下でさらに説明する)。磁気素子220は、磁場222のN極が吸気構造120の内部に向けられ得るように配置され得る。いくつかの例では、加熱素子230は、車両100の冷却システム104に接続された熱交換管を含むことができる。
【0022】
いくつかの例では、加熱素子230は、冷却システム104の1つ又は複数のラジエータ又は車両100の部品に接続された熱交換管を含むことができる。一例では、加熱された冷却剤流体は、ラジエータ又は部品から加熱素子230に流れることができる。加熱素子230は、加熱された冷却剤流体から熱232を伝達することなどによって、吸気構造120の内部に熱232を提供することができる。吸気構造120の内部に熱232を提供する結果として、加熱素子230を通って流れる加熱された冷却剤流体の温度は、空気流方向109に沿って低下し得る。いくつかの例では、加熱素子230は、モータ102、バッテリ103、車両100の変速機、車両100の燃焼機関など、車両100の1つ又は複数の部品に隣接し得る。加熱素子230が車両100の部品に隣接し得る例では、加熱素子230内の冷却流体は、部品から熱を受け取って、加熱素子230内の冷却流体の温度を上昇させ得る。空気流方向109に沿って加熱素子230内の冷却流体の温度が低下する結果として、加熱素子230は、1つ以上の部品の冷却を促進し得る。例えば、入口210付近の加熱素子230の第1の端部、及び出口212付近の加熱素子230の第2の端部は、両方とも、車両100の燃焼機関に隣接し得る。燃焼機関が動作すると、第1の端部付近の冷却剤流体は、第1の温度まで加熱され得る。加熱素子230内の冷却剤流体の第1の温度は、出口212付近の冷却剤流体が第2の温度であり得るように、空気流方向109に沿って低下し得る。第2の温度の冷却剤流体は、加熱素子230が第1の温度よりも低い第2の温度の熱を提供することができるので、燃焼機関の冷却を促進することができる。
【0023】
図2Dに注目すると、空気160は、吸気構造120に入った後、初期流260のようなランダムなパターンで流れることができる。加熱素子230は、空気160の温度を上昇させるために空気160に熱232を加えることができる。空気160の温度上昇は、空気160の粘度を低下させることができ、粘度の低下は、空気160を層流262などの比較的規則的なパターンで流れさせることができ、空気160の流速を上昇させることができる。熱232に加えて、磁場222を空気160に印加して、空気160が層流262などの規則的なパターンで流れることができるように空気160の粘度を低下させ、空気160の流速を増加させることもできる。
図2Cに示す例では、磁場222及び熱232の印加の結果として、入口210における空気160の流速は、出口212における第1の圧縮空気162の流速よりも低くなり得る。空気160の流速が空気流方向109に沿って増加するにつれて、吸気構造120の内部における空気流方向109に沿った圧力は、ベンチュリ効果などの流体力学原理に基づいて減少し得る。
【0024】
図2Eに注目すると、吸気構造120の内部は、初期位置272(位置272A、272Bを含む)に1つ又は複数のファン270(ファン270A、270Bを含む)を含むことができる。いくつかの例では、初期位置272は、吸気構造120の内部の入口212付近、上部、底部、片側、及び/又は両側であってもよい。ファン270は、サーボモータなどのそれぞれのアクチュエータに取り付けることができる。ファン270に取り付けられたアクチュエータは、装置140によって制御することができる。装置140は、初期位置272から初期位置272とは異なる位置にファン270を移動させるようにアクチュエータを制御することができる。一例では、装置140は、車両100が「時速10マイル(MPH)」などの速度閾値未満の速度で移動していることを検出することができる。車両100が「10MPH」未満の速度で移動していることを検出することに応答して、装置140は、初期位置272とは異なる位置にファン270を移動させるようにアクチュエータを制御することができる。例えば、装置140は、アクチュエータを制御して、ファン270を入口212の断面積の中心付近の位置に移動させることができ、それにより、ファン270は、たとえ車両100がアイドル状態であるか又は「10MPH」よりも低い速度で移動している場合であっても、空気160の収集を容易にすることができる。いくつかの例では、装置140は、加熱素子230の内部の冷却剤の温度を検出するように構成され得る。加熱素子230の内部の冷却剤の温度が特定の温度閾値を超えたことに応答して、装置140は、アクチュエータを制御して、ファン270が吸気口120の内部の冷却を促進することができるように、初期位置272とは異なる位置にファン270を移動させることができる。いくつかの例では、ファン270は、トンネル構造130の内部にさらに配置することができ、同様に、第1の圧縮空気162の収集及びトンネル構造130付近の冷却剤の冷却を容易にすることができる。
【0025】
以下でより詳細に説明するように、加熱部品107の他の加熱素子に対する加熱素子230の配置は、空気160の流速をさらに増加させることができる。同様に、磁気部品105の他の磁気素子に対する磁気素子220の配置もまた、空気160の流速をさらに増加させ得る。
【0026】
図3A、3B、3C、3D、及び3Eを含む
図3は、それぞれ、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細とともにそれぞれ示される、
図1の車両100、空気流部品106の側面斜視図、
図1のシステム101の側面斜視、
図1のシステム101の正面断面図、
図1のシステム101の側面断面図をそれぞれ示す。
図3は、追加の詳細を伴って、
図1のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同じラベルが付けられた
図3のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0027】
図3Bに注目すると、トンネル構造130は、吸気口120から第1の圧縮空気162を受け取ることができる。第1の圧縮空気160は、トンネル構造130の入口310でトンネル構造130に入ることができ、トンネル構造130の出口312で出ることができる。
図3Bに示す例では、トンネル構造130の断面積は、空気流方向109に沿って減少してもよく、入口310のサイズ又は断面積は、出口312のサイズ又は断面積よりも大きくてもよい。トンネル構造130が中空円錐台によって画定され得る例では、入口310の直径311は、出口312の直径313よりも大きくてもよい。入口310の断面積と出口312の断面積との間の差は、入口310と出口312との間に圧力差を生成し得る。この例では、入口310の断面積は出口312の断面積よりも大きいので、入口310における圧力は出口312における圧力よりも高くなり得る。入口310と出口312との間の圧力差は、第1の圧縮空気162を装置140に向かって空気流方向109に流すことができる。
【0028】
上述のように、磁気部品105の少なくとも一部は、空気流部品106の少なくとも一部の上に配置され得る。同様に、空気流部品106の少なくとも一部は、加熱部品107の少なくとも一部の上に配置され得る。
図3C、
図3D、及び
図3Eに示される例では、磁気素子320、322、324は、トンネル構造130の少なくとも一部の上に配置することができ、トンネル構造130の少なくとも一部は、加熱素子330、332の上に配置することができる。磁気素子320、322、324はそれぞれ、磁気部品105(
図3Aに示す)の一部であってもよく、加熱素子330、332はそれぞれ、加熱部品107(
図3Aに示す)の一部であってもよい。
図3Cに注目すると、加熱素子330、332はそれぞれ、トンネル構造130の底部の下に配置することができる。いくつかの例では、加熱素子330、332は、加熱素子330、332がトンネル構造130の底部の少なくとも一部を取り囲む又は覆うことができるように湾曲していてもよい。加熱素子330、332によって提供される熱の量は、湾曲した加熱素子330、332によって囲まれている部分の表面積とともに増加又は減少し得る。磁気素子320、322、324はそれぞれ、磁気素子320、322、324の各1つがトンネル構造130の上部及び少なくとも1つの側部を取り囲む又は覆うことができるように、トンネル構造130の表面上に位置することができる。いくつかの例では、磁気素子320は、磁気素子320が吸気構造120の出口212とトンネル構造130の入口310との接合部を取り囲むことができるように、吸気構造120の一部分及びトンネル構造130の一部分を取り囲むことができる。
【0029】
図3Eに注目すると、磁気素子320は、磁気素子320のN極がトンネル構造130の内部から離れるように向けられ得るように配置され得る。磁気素子220及び磁気素子320の配置に基づいて、磁場222は、
図3Eに示されるように、磁気素子220(吸気構造120上に配置され得る)からトンネル構造130の内部を通って磁気素子320に向かって方向付けられ得る。磁場222の方向は、第1の圧縮空気162の層流262が維持及び/又は強化され得るように、第1の圧縮空気162を空気流方向109に流動させるために、及び第1の圧縮空気162の流速を増加させるために、第1の圧縮空気162の粘度の低減を促進し得る。
【0030】
同様に、磁気素子322は、磁気素子322のN極がトンネル構造130の内部に向けられ得るように配置され得る。磁気素子324は、磁気素子320のN極がトンネル構造130の内部から離れるように向けられ得るように配置され得る。磁気素子322、324の配置に基づいて、磁場326が生成され、
図3Eに示されるように、トンネル構造130の内部を通って磁気素子322から磁気素子324に向かって方向付けられ得る。磁場326の方向は、第1の圧縮空気162の層流262が維持及び/又は強化され得るように、第1の圧縮空気162を空気流方向109に流動させるために、及び第1の圧縮空気162の流速を増加させるために、第1の圧縮空気162の粘度の低減を促進し得る。以下でさらに説明されるように、異なる磁気素子の配置は、空気160及び/又は第1の圧縮空気162を装置140に向かって駆動するために、吸気構造120及び/又はトンネル構造130の内部に沿った圧力差の生成を促進し得る。いくつかの例では、追加の磁気素子は、吸気口120及び/又はトンネル130に結合されてもよく、任意の配置で配置されてもよい。
【0031】
図3C及び
図3Eに注目すると、加熱素子330、332は、冷却システム104の1つ又は複数のラジエータ又は車両100の部品に接続された熱交換管を含むことができる。加熱された冷却流体は、ラジエータ又は部品から加熱素子330、332に流れることができる。加熱素子330、332は、加熱された冷却剤流体から熱331、333を伝達することなどによって、トンネル構造130の内部に熱331、333を提供することができる。トンネル構造130の内部に熱331、333を提供する結果として、加熱素子330、332を通って流れる加熱された冷却剤流体の温度は、空気流方向109に沿って低下し得る。いくつかの例では、加熱素子330、332はそれぞれ、モータ102、バッテリ103、車両100の変速機、車両100の燃焼機関など、車両100の1つ又は複数の部品に隣接し得る。加熱素子330、332がそれぞれ車両100の部品に隣接し得る例では、加熱素子330、332内の冷却剤流体は、加熱素子330、332内の冷却剤流体の温度を上昇させるために部品から熱を受け取り得る。空気流方向109に沿った加熱素子330、332内の冷却剤流体の温度の低下の結果として、加熱素子330、332は、1つ以上の部品の冷却を促進し得る。
【0032】
いくつかの例では、加熱素子330、332は、加熱素子332が加熱された冷却剤流体を受け取る前に加熱素子330が加熱された冷却剤流体を受け取ることができるように、互いに接続することができる。加熱素子330、332が互いに接続される例では、加熱素子330によって提供される熱331の温度は、加熱素子332によって提供される熱333の温度よりも高くてもよい。熱331は熱333よりも高温であるので、熱331は、熱333よりも効果的に第1の圧縮空気162の粘度を低下させることができる。熱331と熱333との間の温度差は、第1の圧縮空気162の層流262が維持及び/又は強化され得るように、第1の圧縮空気162が空気流方向109に流れるように駆動することができ、第1の圧縮空気162の流速を増加させることができる。いくつかの例では、熱232、331、333はまた、吸気構造120及び/又はトンネル構造130の内部の温度を上昇させ得る。上昇した内部温度は、第1の圧縮空気162の空気分子と、吸気構造120及びトンネル構造130の内部の表面分子との間の引力を低減し得る。低減された引力は、空気160の空気分子と、吸気構造120及びトンネル構造130の内部の内壁との間の摩擦の低減を引き起こし得、これは、第1の圧縮空気162の流速及び層流の増加をもたらし得る。
【0033】
磁場222、326及び熱331、333の印加の結果として、入口310における第1の圧縮空気162の流速は、出口312における第2の圧縮空気164の流速よりも低くなり得る。第1の圧縮空気162の流速が空気流方向109に沿って増加するにつれて、トンネル構造130の内部の空気流方向109に沿った圧力は、ベンチュリ効果などの流体力学原理に基づいて減少し得る。以下でより詳細に説明するように、空気流方向109に沿ってより速く流れるように第1の圧縮空気162を駆動する結果として、第2の圧縮空気164の増大した流速は、装置140の効率の改善を促進することができる。
【0034】
図4は、本明細書で説明される少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細とともにそれぞれ示される、
図1の例示的なシステム100を示す。
図4は、追加の詳細を伴って、
図1のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同じラベルが付けられた
図4のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0035】
図4に示すように、装置140は、制御ユニット142及び風力タービン150を含むことができる。風力タービン150は、第2の圧縮空気164の少なくとも一部をエネルギー170に変換するように構成することができる。風力タービン150は、少なくともロータ410、シャフト412、シャフト413、ギアボックス416、及び/又は発電機420を含むことができる。ロータ410は、1つ又は複数のブレード411を含むことができ、ロータ410は、シャフト412に隣接することができる。シャフト412は、ギアボックス416に隣接してもよく、ギアボックス416は、1つ以上の歯車417A、417Bを含んでもよく、各歯車は、それぞれのサイズであってもよい。ギアボックス416は、シャフト413に隣接することができ、シャフト413は、発電機420に隣接することができる。図示の例では、シャフト412は歯車417Aに隣接し、シャフト413は歯車417Bに隣接する。いくつかの例では、風力タービン150は、ヨーモータ、ブレーキ、風向計などの追加の部品を含むことができる。
【0036】
図4に示す例では、装置140又は風力タービン150は、トンネル構造130から第2の圧縮空気164を受け取ることができる。第2の圧縮空気160は、ブレード411に力を及ぼして、ロータ410を回転方向414に回転させることができる。ロータ410が回転方向414に回転するのに応答して、シャフト412も回転方向414に回転することができる。シャフト412の回転は、歯車417Aを第1の回転速度で回転させることができ、歯車417Aは、シャフト412と同じ方向に回転することができる。歯車417Aは、歯車417Bと連通してもよく、回転歯車417Aは、歯車417Bを回転方向414と反対の回転方向に回転させてもよい。
図4に示す例では、歯車417Aは、歯車417Bが417Aの第1の回転速度よりも高い第2の回転速度で回転し得るように、歯車417Bよりも大きくてもよい。歯車417Bの回転は、シャフト413を歯車417Bと同じ回転方向に回転させることができ、シャフト413は、シャフト412の回転速度よりも速い速度で回転することができる。シャフト413の回転は、発電機420をシャフト413と共に回転させ得、発電機420の回転は、エネルギー170を生成し得る。
【0037】
発電機420又は風力タービン150は、1つ又は複数のワイヤ422を介して車両100の1つ又は複数の部品にエネルギー170を分配することができる。一例では、風力タービン150は、バッテリ103を充電するために、車両100のバッテリ103にエネルギー170を分配することができる。別の例では、風力タービン150は、エネルギー170を冷却システム104に分配して、冷却システム104の空調ユニットなどのユニットに電気を供給することができる。別の例では、風力タービン150は、磁気部品105が磁場を生成することができるように、磁気部品105の電磁石に電流を供給するために、磁気部品105にエネルギー170を分配することができる。エネルギー170はまた、車両100の照明システム、無線機、又は様々な電子機器に電力を供給するために、車両100内に分配され得る。
【0038】
制御ユニット142は、互いに通信するように構成された、プロセッサ430、メモリ432、及び/又は1つ以上のセンサ434を含み得る。プロセッサ430は、センサ434及び/又は風力タービン150の動作を制御するように構成することができる。プロセッサ430は、メモリ432に記憶されたデータを管理するようにさらに構成することができ、メモリ432は、風力タービン150に関するデータを記憶するのに有効なデータベース436を含むことができる。センサ434は、制御ユニット142が第2の圧縮空気164を管理することができるように、風力タービン150の性能を検出するのに有効な1つ又は複数の感知機構を含むことができる。いくつかの例では、制御ユニット142は、車両100に関連付けられた温度センサ、タコメータ(毎分回転数インジケータなど)、湿度センサ、コンピュータ、エンジン制御ユニット、車体制御モジュールなどの部品と通信するように構成され得、それにより、システム101の実装を容易にするために、制御ユニット142と部品との間でデータが交換され得る。
【0039】
一例では、センサ434は、第2の圧縮空気164の速度を測定するように構成された風速計を含むことができる。プロセッサ430は、センサ434によって検出された第2の圧縮空気164の速度を取り出すように構成されてもよく、様々な時間及び状況における第2の圧縮空気164の速度をメモリ432のデータベース436に記録してもよい。センサ434は、風力タービン150によって生成されたエネルギー170に関連し得るエネルギー量を測定するように構成されたエネルギーセンサをさらに含み得る。プロセッサ430は、風力タービン150によって生成されたエネルギー量を取得するように構成されてもよく、様々な時間及び状況におけるエネルギー量170をメモリ432のデータベース436に記録してもよい。一例では、プロセッサ430は、風力タービン150の効率を評価するために、第2の圧縮空気164の速度及び/又は風力タービン150によって生成されるエネルギーの量を比較及び/又は評価するように構成することができる。プロセッサ430は、第2の圧縮空気164の速度に基づいてロータ410の回転速度を決定するようにさらに構成することができる。プロセッサ430は、ロータ410の回転速度が閾値を超えるかどうかを判定することができる。ロータ410の回転速度が閾値を超える場合、プロセッサ430は、第2の圧縮空気164が排出空気166として排出され得るように、車両100の排気管402を通る空気160の少なくとも一部の排出を促進し得る。風力タービン150がブレーキを含む例では、ロータ410の回転速度が閾値を超える場合、プロセッサ430は、ブレーキを作動させてロータ410の回転を終了又は減速させ、排気管402を通した第2の圧縮空気164の排出を促進するための信号又はコマンドを生成することができる。いくつかの例では、制御ユニット142は、燃焼機関内の空気と燃料の混合物の空燃比を検出する機構を含むことができ、空燃比の評価に基づいて第2の圧縮空気164の量を調節することができる。以下でさらに説明するように、コントローラ142は、第2の圧縮空気164を調整するために、排気管402に加えて部品を制御するように構成され得る。
【0040】
図5は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステム100を示す。
図5は、追加の詳細を伴って、
図1のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同じラベルが付けられた
図5のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0041】
上述のように、空気流方向109に沿った2点間の温度差は、圧力差に起因して、空気160、第1の圧縮空気162、及び/又は第2の圧縮空気164を装置140に向かって駆動することができる。
図5に示す例では、加熱素子230によって提供される熱の温度510は、加熱素子330によって提供される熱の温度512よりも高くてもよい。温度510が温度512よりも高い結果として、空気160は、温度510と512との間の差によって生成される圧力差に基づいて、吸気構造120からトンネル構造130に向かって駆動され得る。同様に、加熱素子330によって提供される熱の温度512は、加熱素子332によって提供される熱の温度514よりも高くてもよい。温度512が温度514よりも高い結果として、第1の圧縮空気162は、温度512と514との間の差によって生成される圧力差に基づいて、トンネル構造130から装置140に向かって駆動され得る。
【0042】
上述のように、冷却流体は、加熱素子230、330、332内を流れることができる。一例では、加熱素子230は、車両100の1つ又は複数のラジエータから冷却流体を受け取ることができる。冷却流体は、加熱素子230から加熱素子330に流れ、次いで、加熱素子330から加熱素子332にさらに流れることができる。
図5の例に示すように、温度514は温度512より低くてもよく、温度512は温度210より低くてもよい。温度514は、温度510、512、514の中で最も低い温度であるので、温度514で加熱素子332によって提供される熱は、モータ102、バッテリ130等の車両100の部品を冷却するための源として使用され得る。いくつかの例では、車両100はラジエータを含まなくてもよく、加熱素子内の冷却流体は車両100の部品によって加熱されてもよい。車両100がラジエータを含まない例では、冷却システム104は、加熱素子230、330、332、吸気構造120、トンネル構造130、及び/又は吸気構造120に関連付けられた1つ又は複数のファン(上記
図2で示される)の組合せを用いて実装され得、その結果、組合せは、車両100の部品を冷却するのに有効なシステムとして機能し得る。
【0043】
上述のように、異なる磁気素子の配置は、空気160、第1の圧縮空気162、及び/又は第2の圧縮空気164を装置140に向かって駆動するために、吸気構造120及び/又はトンネル構造130に沿った点間の圧力差の生成を促進し得る。
図5に示す例では、磁気素子220の磁気強度は、磁気素子220、320、322、324の磁気強度の中で最も弱くてもよい。磁気素子324の磁気強度は、磁気素子220、320、322、324の磁気強度の中で最も強くなり得る。磁気素子220、324、322、324の磁気強度は、吸気構造120及び/又はトンネル構造130内の圧力が空気流方向109に沿って減少し得るように、空気流方向109に沿って増加し得る。空気流方向109に沿って圧力が減少する結果として、空気160、第1の圧縮空気162、及び/又は第2の圧縮空気164は、装置140に向かって駆動され得る。いくつかの例では、磁気素子220、320、322、324の位置は、
図5に示す例とは異なり得る。例えば、磁気素子320は、吸気構造120とトンネル構造130との接合部に配置することができる。
【0044】
いくつかの例では、システム101は、吸気口520及び吸気口522などの追加の吸気口をさらに含むことができる。車両100がアイドリングされ得る例では、空気取入口120に加えて、吸気口520、522はまた、システム101が十分な量の流入空気で動作し得るように、空気160を受容し得る。いくつかの例では、システム101は、通気孔530などの1つ又は複数の通気孔をさらに含むことができる。通気孔530は、トンネル構造130の表面上に画定された開口であってもよく、ゲート又はフラップなどの電子的又は機械的に制御されるドアを含んでもよい。通気孔530は、装置140の制御ユニット142によって制御され得る。上述のように、制御ユニット142は、第2の圧縮空気164が排出空気166として排出され得るように、排気管402を通した第2の圧縮空気164の一部の排出を制御し得る。制御ユニット142は、制御ユニット142が上述の状況下で風力タービン150を制御する必要がある状況において、通気孔530を通る排気166の排出を制御するようにさらに構成され得る。例えば、制御ユニット142によって検出された空燃比が空気の豊富さを示す場合、制御ユニット142は、適切な空燃比を維持するために、第2の圧縮空気164を排出空気として排出するように、空気ベント530のゲートを開くことなどによって空気ベント530を動作させることができる。
【0045】
本開示によるシステムは、動いている車両の抗力を低減することによって車両性能を改善することができる。本開示によるシステムはまた、空間が未使用とならないように、電気自動車のシャーシ内の利用可能な空間を利用し得る。本開示によるシステムはまた、車両の抗力を低減し、流入空気をエネルギーに変換して、車両のエネルギー効率を向上させ得る。例えば、上述の磁気素子を利用することによって、本開示によるシステムによって受け取られる空気は、風力タービンの効率が改善され得るように、より速いペースで風力タービンに向かって駆動され得る。同様に、上述の加熱素子を利用することによって、本開示によるシステムによって受け取られる空気は、風力タービンの効率が改善され得るように、より速いペースで風力タービンに向かって駆動され得る。さらに、上述の加熱素子は、車両の他の部分から提供される熱を利用して、熱に関連するエネルギーを再利用することができる。
【0046】
図6は、本明細書に提示される少なくともいくつかの実施形態に従って構成された、車両抗力低減及び発電システムを実装するための例示的な処理の流れ図を示す。
図6の処理は、例えば、上述のシステム100を使用して実施することができる。例示的な処理は、ブロックS2、S4、S6、S8、S10、S12、及び/又はS14のうちの1つ又は複数によって示されるような1つ又は複数の動作、アクション、又は機能を含み得る。別個のブロックとして示されているが、様々なブロックは、所望の実装形態に応じて、追加のブロックに分割されるか、より少ないブロックに組み合わされるか、又は除去され得る。
【0047】
処理は、ブロックS2「第1の速度で吸気構造の第1の入口に向けられた空気を受け取る」で開始することができる。ブロックS2において、車両は、第1の速度で吸気構造の第1の入口に向けられた空気を受け取ることができる。吸気構造は、車両のシャーシ上に配置されてもよい。吸気構造は、第1の入口及び第1の出口を含んでもよく、第1の入口の第1のサイズは、第1の出口の第2のサイズよりも大きくてもよい。吸気構造は、非線形に湾曲していてもよい。
【0048】
処理は、ブロックS2からブロックS4「受け取った空気を第1の圧縮空気に圧縮する」に進むことができる。ブロックS4において、車両は、受け取った空気を第1の圧縮空気に圧縮することができる。第1の入口の第1のサイズと第1の出口の第2のサイズとの間の第1の差は、受け取られた空気の第1の圧縮空気への圧縮を引き起こすのに有効であり得る。第1の圧縮空気の第2の速度は、受け取った空気の第1の速度よりも大きくてもよい。第1の入口の第1のサイズと第1の出口の第2のサイズとの間の第1の差は、第2の速度を第1の速度よりも大きくするのにさらに効果的であり得る。いくつかの例では、車両は、1つ又は複数の磁場を生成し得る。車両は、受け取った空気の第1の速度を増加させるために、受け取った空気に1つ又は複数の磁場を印加することができる。いくつかの例では、車両はさらに、第1の温度の熱を空気流部品において受け取った空気に加えて、受け取った空気の流速を増加させることができる。
【0049】
処理は、ブロックS4からブロックS6「第1の圧縮空気を吸気構造からトンネル構造に流す」に進むことができる。ブロックS6において、車両は、第1の圧縮空気を吸気構造からトンネル構造に流すことができる。トンネル構造は、吸気構造に隣接してもよい。トンネル構造は、第2の入口及び第2の出口を含み得る。トンネル構造は、車両のシャーシ上に配置され得る。トンネル構造は、直線状に湾曲していてもよい。第2の入口の第3のサイズは、第2の出口の第4のサイズより大きくてもよい。
【0050】
処理は、ブロックS6からブロックS8「第1の圧縮空気を第2の圧縮空気に圧縮する」に進むことができる。ブロックS8において、車両は、第1の圧縮空気を第2の圧縮空気に圧縮することができる。第2の入口の第3のサイズと第2の出口の第4のサイズとの間の第2の差は、第1の圧縮空気の第2の圧縮空気への圧縮を引き起こすのに有効であり得る。第2の圧縮空気の第3の速度は、第1の圧縮空気の第2の速度より大きくてもよい。第2の入口の第3のサイズと第2の出口の第4のサイズとの間の第2の差は、第3の速度を第2の速度よりも大きくするのにさらに効果的であり得る。いくつかの例では、車両は、第1の圧縮空気の第2の速度を増加させるために、1つ又は複数の磁場を第1の圧縮空気に印加することができる。いくつかの例では、車両は、第1の圧縮空気の第2の速度を増加させるために、第1の圧縮空気に第2の温度の熱をさらに加えることができる。
【0051】
処理は、ブロックS8からブロックS10「第1の圧縮空気をトンネル構造からエネルギー生成装置に流す」に進むことができる。ブロックS10において、車両は、第1の圧縮空気をトンネル構造からエネルギー生成装置に流すことができる。エネルギー生成装置は、トンネル構造と通信するように構成され得る。
【0052】
処理は、ブロックS10からブロックS12「第2の圧縮空気の第1の部分をエネルギーに変換する」に進むことができる。ブロックS12において、車両は、第2の圧縮空気の第1の部分をエネルギーに変換することができる。
【0053】
処理は、ブロックS12からブロックS14「第2の圧縮空気の第2の部分の排出を制御する」に進むことができる。 ブロックS14において、車両は、第2の圧縮空気の第2の部分の排出を制御することができる。いくつかの例では、車両は、車両のバッテリにエネルギーを伝送し得る。
【0054】
図7A、7B、及び7Cを含む
図7は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステム100を示す。 車両100は、システム101を含むことができ、システム101は、発電を容易にする部品を含むことができる(以下でさらに説明する)。いくつかの例では、車両100は、電気自動車、ガソリン車、機関車、又は他のタイプのエンジンを有する車両などであり得る。車両100は、1つ又は複数のモータ102、バッテリ103、冷却システム104、及び/又はシャーシ112などを含むことができる。車両100が電気自動車であり得る例では、モータ102は、電気モータであり得、車両100を推進するように構成され得る。車両100がガソリン車であり得るいくつかの例では、モータ102は、車両100の燃焼機関と関連付けられ得る。いくつかの例では、モータ102は、パワートレインが車両100を推進するのに有効であり得るように、1つ又は複数の部品を含み得るパワートレインに対応し得る。モータ102の他の例は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、又は任意の他のタイプのエンジンを含み得る。いくつかの例では、車両100は、空間内、又はトンネルなどの限られた空間内の空気によって推進され得る圧縮空気車であり得る。バッテリ103は、モータ102及び冷却システム104、又は車両100の種々の電子機器等の1つ以上の部品に電力を提供するように構成されてもよい。冷却システム104は、車両100の内部を冷却するように構成された空調ユニット、車両100のエンジンを冷却するように構成された1つ又は複数のラジエータなど、1つ又は複数のユニット及び/又は部品を含むことができる。いくつかの例では、冷却システム104は、モータ102、バッテリ103、及び/又は車両100の燃焼機関を冷却するように構成された部品を含み得る。シャーシ112は、フレーム113、前輪114A、114B、及び後輪115A、115Bを含むことができ、前輪114A、114B、及び後輪115A、115Bは、フレーム113に結合することができる。フレーム113は、フレーム113及び/又は車両100が表面(例えば、道路)上を移動するとき、又はフレーム113及び/又は車両100が開放領域内を移動するときなど、フレーム102が空間を移動するときの抗力係数を含み得る。いくつかの例では、シャーシ112は、前輪114A、114B及び後輪115A、115Bのうちの少なくとも1つに連結された変速機を含み得る。いくつかの例では、シャーシ112は、1つ又は複数の組の前輪及び/又は後輪を含み得る。例えば、シャーシ112は、1組の前輪及び2組以上の後輪を含むことができる。別の例では、シャーシ112は、2組以上の前輪及び1組の後輪を含んでもよい。別の例では、シャーシ112は、前輪114A、114Bと後輪1151、115Bとの間に配置された1組以上の車輪を含み得る。フレーム113は、シャーシ112の一部であってもよく、車両100の車体は、フレーム113に取り付けられてもよい。いくつかの例では、システム101は、シャーシ112内に配置されてもよく、シャーシ112のフレーム113の上に配置されてもよく、フレーム113は、システム101の重量を支持してもよい。いくつかの例では、システム101はさらに、フレーム113に一体化又は取り付けられてもよい。
【0055】
システム101は、磁気部品105と、空気流部品106と、加熱部品107とを含み得る。いくつかの例では、磁気部品105の少なくとも一部は、空気流部品106の少なくとも一部の上に配置され得る。いくつかの例では、空気流部品106の少なくとも一部は、加熱部品107の少なくとも一部の上に配置され得る。磁気部品105は、それぞれの磁場を生成するように構成された電磁石などの1つ又は複数の磁気素子を含むことができる(以下でさらに説明する)。加熱部品107は、システム101においてそれぞれの温度の熱を提供するように構成された(以下でさらに説明する)、熱交換管などの1つ又は複数の加熱素子を含むことができる。加熱部品107内の熱交換管は、冷却剤流体を含むことができる。車両100が電気自動車であり得る例では、シャーシ112は、システム101を収容するのに十分に大きい空隙を画定し得る。車両100が、車両100の後方にエンジンを有するガソリン車であり得る例では、シャーシ112は、同様に、システム101を収容するのに十分に大きい空隙を画定し得る。車両100が、車両100の前方にエンジンを有する車両であり得る例では、シャーシ112は、同様に、システム101を収容するのに十分に大きい空隙を画定し得る。
【0056】
図7Bに注目すると、いくつかの例では、空気流部品106は、1つ又は複数の吸気構造(「吸気口」)700及び/又はトンネル構造(「トンネル」)702などの1つ又は複数の構造を含むことができ、吸気構造700及び/又はトンネル構造702は、装置140(上記
図1 - 5に示す)と連通するように構成することができる。
図7Bに注目すると、いくつかの例では、吸気構造700は、中空構造、又は円筒、管、立方体、長方形、中空円錐台などの任意の形状に似ていてもよい。
図7Bに示す例では、吸気構造700の入口701の断面積の大きさは、吸気構造700の出口703の断面積の大きさよりも小さくてもよい。吸気構造700の入口701と出口703の断面積などのサイズの差は、空気160が空気流方向109に流れるときに吸気構造700の入口701と出口703との間に圧力差を生じさせることができる。車両100の運動及び/又は吸気構造700の入口701と出口703との間の圧力差は、空気160をトンネル構造702に向かって空気流方向109に流すことができる。いくつかの例では、空気160が空気流方向109に流れると、吸気構造700の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加しているため、空気160の速度は空気流方向109に沿って減少し得る。いくつかの例では、吸気構造700の入口701の断面積と出口703の断面積との間の関係は、空気160の圧力を低下させる空気160を第1の膨張空気704に変換又は膨張させることができ、第1の膨張空気704は、第1の膨張空気704が吸気構造700を出るときの空気160の速度よりも低い又は遅い速度で流れることができる。
【0057】
図7Bに示す例を続けると、トンネル構造702の形状は、第1の膨張空気704の空気流の空力効率を高めるためにテーパ状にすることができる。いくつかの例では、トンネル構造702は、トンネル構造702の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加するように、直線状に先細にされ得る。いくつかの例では、トンネル構造702は、1つ又は複数のセクションを含む中空円錐台などの管状構造であってもよく、各セクションは、直径又は断面積などの異なるサイズであってもよい。例えば、
図B及び
図7Cに注目すると、トンネル構造702のセクション706の断面積は、トンネル構造702のセクション708の断面積よりも小さいか、又は小さくてもよい。トンネル構造702のセクション706の断面積は、1つ以上の吸気構造700の出口703の総断面積以上であり得る。いくつかの例では、第1の膨張空気704が空気流方向109に流れると、トンネル構造702の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加するため、第1の膨張空気704の速度は空気流方向109に沿って減少し得る。いくつかの例では、トンネル構造702の内部の壁は、第1の膨張空気702を膨張させて、第1の膨張空気702の圧力を第2の膨張空気710に低下させることができ、第2の膨張空気710は、第1の膨張空気704の速度よりも遅い速度で流れることができる。トンネル構造704が装置140と連通するように構成されている例では、第2の膨張空気710は装置140に流入することができる。いくつかの例では、第2の膨張空気710は、排出空気166(
図1-5に示す)として車両100の外部に排出し、車両100が受ける抗力の低減を容易にすることができる。
【0058】
いくつかの例では、吸気構造700の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加しているので、空気160の温度は、空気160が空気流方向109に沿って流れるにつれて低下し得る。 第1の膨張空気704の空気温度は、空気160の空気温度よりも低くてもよい。いくつかの例では、吸気構造700は、吸気構造702が車両100のバッテリ103と連通するように構成され得るように、追加の出口を含み得る。第1の膨張空気704が吸気構造700の追加の出口からバッテリ103に向かって流れるとき、第1の膨張空気704は、バッテリ103の冷却を促進するのに有効であり得る。いくつかの例では、吸気構造700から出た空気は、バッテリ103の温度を最適化するために、バッテリ103の温度制御システムを通過することができる。
【0059】
同様に、いくつかの例では、第1の膨張空気704の温度は、トンネル構造702の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加しているため、第1の膨張空気704が空気流方向109に沿って流れるにつれて低下し得る。 第2の膨張空気710の空気温度は、第1の膨張空気704の空気温度よりも低くてもよい。いくつかの例では、トンネル構造702は、トンネル構造702が車両100のバッテリ103と通信するように構成され得るように、追加の出口を含み得る。第2の膨張空気710がトンネル構造702の追加の出口からバッテリ103に向かって流れるとき、第2の膨張空気710は、バッテリ103の冷却を促進するのに有効であり得る。いくつかの例では、トンネル構造702から出た空気は、バッテリ103の温度を最適化するために、バッテリ103の温度制御システムを通過することができる。
【0060】
上述のように、磁気部品105の少なくとも一部は、空気流部品106の少なくとも一部の上に配置されてもよい。同様に、空気流部品106の少なくとも一部は、加熱部品107の少なくとも一部の上に配置され得る。例えば、
図2C、
図2D、及び/又は
図2Eに示される磁気素子220は、吸気構造700の少なくとも一部の上に配置されてもよい。同様に、吸気構造700の少なくとも一部は、
図2C、2D、及び/又は2Eに示される加熱素子230上に配置され得る。同様に、
図3C、
図3D、及び
図3Eに示される磁気素子320、322、324は、トンネル構造702の少なくとも一部の上に配置され得る。同様に、トンネル構造702の少なくとも一部は、
図3C、3D、及び3Eに示される加熱素子330、332上に配置され得る。加熱素子330、332はそれぞれ、トンネル構造702の底部の下に位置してもよい。いくつかの例では、加熱素子330、332は、加熱素子330、332がトンネル構造702の底部の少なくとも一部を取り囲む又は覆うように湾曲していてもよい。磁気素子320、322、324はそれぞれ、磁気素子320、322、324の各1つがトンネル構造702の上部及び少なくとも1つの側部を取り囲む又は覆うことができるように、トンネル構造702の表面上に位置することができる。いくつかの例では、磁気要素320は、磁気要素320が吸気構造700の出口703とトンネル構造702の入口701との接合部を取り囲むことができるように、吸気構造700の一部分及びトンネル構造702の一部分を取り囲むことができる。
【0061】
図8A、8B、及び8Cを含む
図8は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステム100を示す。
図8は、追加の詳細を伴って、
図7のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同一のラベルが付けられた
図8のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0062】
図8Bの例に注目すると、吸気構造700の入口701のサイズは、吸気構造700の出口703のサイズよりも大きくてもよい。空気160が空気流方向109に流れると、吸気構造700の内部の断面積が空気流方向109に沿って減少するため、空気160の速度は空気流方向109に沿って増加し得る。いくつかの例では、吸気構造700の入口701の断面積と出口703の断面積との間の関係は、空気160の圧力を増加させて空気160を第1の圧縮空気712に変換又は圧縮することができ、第1の圧縮空気712は、第1の圧縮空気712が吸気構造700を出るときに空気160の速度よりも速い速度で流れることができる。
【0063】
第1の圧縮空気712が空気流方向109に流れると、トンネル構造702の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加するため、第1の圧縮空気712の速度は空気流方向109に沿って減少し得る。いくつかの例では、トンネル構造702の内部の壁は、第1の圧縮空気712を膨張させて、第1の膨張空気702の圧力を低下させて第2の膨張空気714にすることができ、第2の膨張空気714は、第1の圧縮空気712の速度よりも遅い速度で流れることができる。いくつかの例では、第2の膨張空気714は、排出空気166(
図1-5に示す)として排出し、車両100が受ける抗力の低減を容易にすることができる。いくつかの例では、第2の膨張空気714は、車両100によって使用され得る電力を生成するために、エネルギー生成システム(例えば、
図1に示されるような装置140)に供給され得る。
【0064】
図9A、9B、及び9Cを含む
図9は、本明細書に記載の少なくともいくつかの実施形態に従って配置された、抗力低減及び発電システムに関する追加の詳細を有する、
図1の例示的なシステム100を示す。
図9は、追加の詳細を伴って、
図7のシステム100と実質的に同様である。
図1の部品と同じラベルが付けられた
図9のそれらの部品は、明確にするために再度説明されない。
【0065】
図9Bに示す例に注目すると、吸気構造700の入口701は、吸気構造700の出口703と同じサイズであってもよい。車両100の運動と、入口701の断面積と出口703の断面積との間の関係とは、空気160が、方向転換された空気716としてトンネル構造702に向かって空気流方向109に流れるように変換又は促進することができる。方向転換された空気716が空気流方向109に流れると、トンネル構造702の内部の断面積が空気流方向109に沿って増加するため、方向転換された空気716の速度は空気流方向109に沿って減少し得る。いくつかの例では、トンネル構造702の内部の壁は、方向転換された空気716を膨張させて、方向転換された空気716の圧力を減少させて膨張空気718にすることができ、膨張空気718は、膨張空気718が装置140に入るときに(
図1に示すように)膨張空気718への方向転換された空気716の速度よりも遅い速度で流れることができる。いくつかの例では、膨張空気718は、排出空気166として排出されて、車両100が受ける抗力の低減を促進することができる。
【0066】
本開示によるシステムは、動いている車両の前方及び/又は後方抗力を低減することによって車両性能を改善することができる。本開示によるシステムはまた、空間が未使用とならないように、電気車両のシャーシ内の利用可能な空間を利用し得る。本開示によるシステムはまた、車両の前部から車両の後部に空気を送り込むことなどによって、車両のシャーシの下で受け取られた空気を方向転換することによって、車両の抗力を低減することができる。また、車両が移動しているとき、車両の形状に基づいて車両の後部に真空領域が生成され得る。真空領域の生成の結果として、真空領域は、後方抗力が低減され得るように、システムから排出される空気を吸収し得る。
【0067】
図10は、本明細書に提示される少なくともいくつかの実施形態に従って構成された、車両抗力低減及び発電システムを実装するための例示的な処理の流れ図を示す。
図10の処理は、例えば、上述のシステム100を使用して実施することができる。例示的な処理は、ブロックT2、T4、T6、T8、及び/又はT10のうちの1つ又は複数によって示されるような1つ又は複数の動作、アクション、又は機能を含み得る。別個のブロックとして示されているが、様々なブロックは、所望の実装形態に応じて、追加のブロックに分割されるか、より少ないブロックに組み合わされるか、又は除去され得る。
【0068】
処理は、ブロックT2「吸気構造の第1の入口に向けられた第1の空気を第1の速度で受け取る」で開始することができる。ブロックT2において、吸気構造の第1の入口に向けられた空気を第1の空気として受け取ることができ、第1の空気を第1の速度で受け取ることができる。吸気構造は、車両のフレーム上に配置されてもよい。フレームは、フレームが空間を移動するときに第1の抗力係数を有することができる。吸気構造は、第1の断面積を有する第1の入口と、第2の断面積を有する第1の出口とを含むことができる。
【0069】
処理は、ブロックT2からT4「第1の空気を第2の速度の第2の空気に変換する」に続くことができる。ブロックT4において、吸気構造は、第1の空気を第2の速度の第2の空気に変換することができる。
【0070】
処理は、ブロックT4からT6「第2の空気が吸気構造からトンネル構造に流れるように導く」に進むことができる。ブロックT6で、第2の空気が吸気構造からトンネル構造に流れるように導くことができる。トンネル構造は、吸気構造に隣接してもよい。トンネル構造は、第3の断面積を有する第2の入口と、第4の断面積を有する第2の出口とを含み得る。トンネル構造は、車両のフレーム上に配置され得る。第2の入口の第3の断面積のサイズは、第2の出口の第4の断面積のサイズより小さくてもよい。
【0071】
処理は、ブロックT6からT8「第2の空気を膨張空気に膨張させる」に続くことができる。ブロックT8において、トンネル構造は、第2の空気を膨張空気に膨張させることができる。第2の入口の第3の断面積と第2の出口の第4の断面積との間の第2の関係は、第2の空気の膨張空気への膨張を引き起こすのに有効であり得る。膨張空気の第3の速度は、第2の空気の第2の速度より小さくすることができる。
【0072】
処理は、ブロックT8からT10「フレームが空間を移動するときにフレームの第2の抗力係数を生成する」に続くことができる。ブロックT10において、吸気構造及びトンネル構造の組み合わせは、フレームが空間を移動するときにフレームの第2の抗力係数を生成することができる。第2の抗力係数は、第1の抗力係数より小さくてもよい。
【0073】
様々な態様及び実施形態が本明細書に開示されているが、他の態様及び実施形態が当業者には明らかであろう。本明細書に開示された様々な態様及び実施形態は、例示を目的としたものであり、限定を意図するものではなく、真の範囲及び精神は、以下の特許請求の範囲によって示される。