(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】シートスイッチ装置
(51)【国際特許分類】
B60N 2/90 20180101AFI20240514BHJP
【FI】
B60N2/90
(21)【出願番号】P 2020213882
(22)【出願日】2020-12-23
【審査請求日】2023-08-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000222934
【氏名又は名称】東洋電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100124811
【氏名又は名称】馬場 資博
(74)【代理人】
【識別番号】100187724
【氏名又は名称】唐鎌 睦
(72)【発明者】
【氏名】山田 一
【審査官】齊藤 公志郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-070728(JP,A)
【文献】特開2009-158351(JP,A)
【文献】国際公開第2014/034501(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0073939(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/00-90
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用シートの装備品に対する操作を行うシートスイッチ装置であって、
複数の操作位置に位置するよう移動可能に取り付けられた操作部を備え、
前記操作部は、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された操作を、各操作位置の位置関係にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている
と共に、複数の操作が可能なよう構成されており、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された複数の操作を、各操作位置にそれぞれ対応付けられた各装備品に対する複数の操作として受け付けるよう構成されており、
さらに、前記操作部は、車両の前後方向に対応する操作である前後操作、車両の左右方向に対応する操作である左右操作、及び、車両の上下方向に対応する上下操作、が可能なよう構成されており、前記前後操作を装備品を車両の前後方向に作動させる操作として受け付け、前記左右操作を装備品を車両の左右方向に作動させる操作として受け付け、前記上下操作を装備品を車両の上下方向に作動させる操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、第1の操作位置に位置するときに入力された操作を第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置とは異なる第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第1の操作位置から前記第2の操作位置に向かう方向側に位置する第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項3】
請求項2に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、略直線に沿って移動するよう取り付けられており、第1の方向の操作位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の方向とは反対方向である第2の方向の操作位置である前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第2の方向側に位置する前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項4】
請求項3に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、基準位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置から前記第2の方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項5】
請求項3に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置と前記第2の操作位置との間に位置する基準位置から前記第1の方向に移動され前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記基準位置から前記第2の方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項6】
請求項3に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置からさらに当該第1の操作位置及び前記第2の操作位置とは異なる第3の操作位置に移動可能に取り付けられており、前記第3の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第1の操作位置から前記第3の操作位置に向かう方向側に位置する第3の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項7】
車両用シートの装備品に対する操作を行うシートスイッチ装置であって、
複数の操作位置に位置するよう移動可能に取り付けられた操作部を備え、
前記操作部は、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された操作を、各操作位置の位置関係にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている
と共に、略直線に沿って車両の前後方向に移動可能に取り付けられており、第1の方向である車両の後方向の操作位置である第1の操作位置に位置するときに入力された操作を第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置とは異なり前記第1の方向とは反対方向の第2の方向である車両の前方向の操作位置である第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第1の操作位置から前記第2の操作位置に向かう方向側である車両の前方向に位置して配置された第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されており、
さらに、前記操作部は、前記第1の操作位置に位置するときにさらに車両の後方向にスライド操作可能であり、当該後方向のスライド操作を車両用シート全体を車両の後方向に作動させる操作として受け付け、前記第2の操作位置に位置するときにさらに車両の前方向にスライド操作可能であり、当該前方向のスライド操作を車両用シート全体を車両の前方向に作動させる操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項8】
請求項7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、基準位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置から車両の前方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項9】
請求項7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置と前記第2の操作位置との間に位置する基準位置から車両の後方向に移動され前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記基準位置から車両の前方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項10】
請求項7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記装備品は、1つの車両用シートの座面部と背面部とからなり、
前記操作部は、車両用シートの側面に沿って車両の前後方向に移動可能に取り付けられており、前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を前記背面部に対する操作として受け付け、前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を前記座面部に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項11】
請求項10に記載のシートスイッチ装置であって、
前記装備品は、さらに前記車両用シートのヘッドレストを含み、
前記操作部は、車両用シートの側面に沿って前記第1の操作位置からさらに車両の上方向に移動可能に取り付けられており、前記第1の操作位置に対して上方向の操作位置に位置するときに入力された操作を前記ヘッドレストに対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項12】
請求項
7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、複数の操作が可能なよう構成されており、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された複数の操作を、各操作位置にそれぞれ対応付けられた各装備品に対する複数の操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項13】
請求項12に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、車両の前後方向に対応する操作である前後操作、車両の左右方向に対応する操作である左右操作、及び、車両の上下方向に対応する上下操作、が可能なよう構成されており、前記前後操作を装備品を車両の前後方向に作動させる操作として受け付け、前記左右操作を装備品を車両の左右方向に作動させる操作として受け付け、前記上下操作を装備品を車両の上下方向に作動させる操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【請求項14】
請求項
1又は12に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、略円筒形状であり、各操作位置においてそれぞれ回転操作、径方向スライド操作、及び、軸方向操作、が可能なよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用シートの装備品に対する操作を行うシートスイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車の搭乗者が着座する車両用シートは、座面部と背面部とにより構成されている。座面部と背面部のそれぞれは、前後位置や上下位置が移動したり角度が変化するなど作動するよう構成されており、かかる作動操作を行うスイッチ装置は、主に座面部の側面に配置されている。そして、近年では、車両用シートの操作可能な作動箇所が多く設定されており、これに対応して、少ない操作部にて多種の操作を行うことができるスイッチ装置が検討されている。例えば、車両用シートの操作を行うスイッチ装置として、特許文献1,2に開示されているものがある。
【0003】
具体的に、特許文献1に開示のスイッチ装置は、円筒形状の操作部にて形成されいる。そして、操作部を軸回転させることで、その回転位置に応じた作動箇所を選択し、さらに操作部を径方向にスライド移動させる操作を行うことで、選択された作動箇所の作動が行われることとなる。また、特許文献2のスイッチ装置は、重なって配置された略直方体形状の第1操作ノブと円筒形状の第2操作ノブとにより構成されている。そして、第1操作ノブをスライド操作や揺動操作させたり、第2操作ノブを回転操作させることで、対応する作動箇所の作動が行われることとなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2008-135324号公報
【文献】特開2010-244961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1,2に開示のスイッチ装置では、操作者が操作部の操作に対応する作動箇所を認識することが困難である、という問題が生じる。例えば、特許文献1では、操作者が円筒形状の操作部を軸回転させることで、その回転位置に応じた作動箇所を選択しているが、操作者は操作部を見ずに操作しているため、操作部の回転位置に対応する作動箇所を認識することが困難である。また、特許文献2では、操作者は2つの操作ノブを見ずに操作しているため、操作者が各操作ノブに対する操作に対応する作動箇所を認識することが困難である。また、操作者は操作部を見ずにブラインド操作する必要があるため、操作自体が困難である、という問題が生じる。
【0006】
このため、本発明の目的は、上述した課題である、操作者が車両用シートに装備される装備品を操作する際に、シートスイッチ装置の操作に対応する作動箇所を認識することが困難である、ことを解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一形態であるシートスイッチ装置は、
車両用シートの装備品に対する操作を行うシートスイッチ装置であって、
複数の操作位置に位置するよう移動可能に取り付けられた操作部を備え、
上記操作部は、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された操作を、各操作位置の位置関係にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
という構成をとる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、以上のように構成されることにより、操作者が車両用シートに装備される装備品を操作する際に、操作に対応する作動箇所を容易に認識することができるシートスイッチ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第1の実施形態におけるシートスイッチ装置が取り付けられた車両用シートの全体構成を示す図である。
【
図2】
図1に開示したシートスイッチ装置の外観図である。
【
図3】
図1に開示したシートスイッチ装置の操作の様子を示す図である。
【
図4】
図1に開示したシートスイッチ装置の操作による車両用シートの動作を示す図である。
【
図5】
図1に開示したシートスイッチ装置の操作の様子を示す図である。
【
図6】
図1に開示したシートスイッチ装置の操作による車両用シートの動作を示す図である。
【
図7】本発明の第2の実施形態におけるシートスイッチ装置の操作の様子を示す図である。
【
図8】
図7に開示したシートスイッチ装置の操作による車両用シートの動作を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<実施形態1>
本発明の第1の実施形態を、
図1乃至
図6を参照して説明する。
図1は、車両用シートの構成を説明するための図であり、
図2は、シートスイッチ装置の構成を説明するための図である。
図3乃至
図6は、シートスイッチ装置の操作と車両用シートの動作を説明するための図である。
【0011】
本発明のシートスイッチ装置10は、車両に設置される車両用シートを、着座する搭乗者である操作者が操作するためのものでる。ここで、車両用シートは、例えば、自動四輪車といった車両に搭載され、搭乗者が着座するシートである。そして、車両用シートは、
図1に示すように、車両の床面に設置されるベース部1と、ベース部1上に配置される座面部2と、座面部2の後方に配置される背面部3と、背面部3の上部に配置されるヘッドレスト4と、を装備品として備えて構成されている。なお、
図1では、左方向が車両前方であり、右方向が車両後方であり、上下方向が車両の上下方向であることとする。
【0012】
車両用シートを構成するベース部1は、レールを介して車両の床面に設置されており、レールに沿って車両の前後方向における位置が可動可能に構成されている。つまり、ベース部1の位置の可動によって、
図4の矢印D1及び
図6の矢印D2に示すように、車両用シート自体の位置が車両の前後方向に沿って可動するよう構成されている。
【0013】
車両用シートを構成する座面部2は、ベース部1の上部に配置され、その上面に搭乗者が着座する座面を形成している。そして、座面部2は、
図6に示すように、車両の前後方向の前後位置(矢印B1)と、車両の上下方向の高さ位置(矢印B2)と、座面部2に装備された搭乗者支持部材の車両の幅方向の広さ(矢印B3)と、が可動可能なよう構成されている。なお、座面部2の搭乗者支持部材は、当該座面部2の内部に装備されており、搭乗者の臀部を幅方向(左右方向)から挟むよう支持する部材であり、その広さが広くあるいは狭く可動可能となっている。
【0014】
車両用シートを構成する背面部3は、上記ベース部1の後方側の上部に配置されると共に、上記座面部2の後方側に配置され、搭乗者の背もたれを形成している。そして、背面部3は、
図4に示すように、車両の前後方向に沿った角度位置(矢印A1)と、車両の上下方向の高さ位置(矢印A2)と、背面部3に装備された搭乗者支持部材の車両の幅方向の広さ(矢印A3)と、を可動可能なよう構成されている。なお、背面部3の搭乗者支持部材は、当該背面部3の内部に装備されており、搭乗者の背中を幅方向(左右方向)から挟んで支持する部材であり、その広さが広くあるいは狭く可動可能となっている。さらに、背面部3には、搭乗者の腰の位置にランバーサポート(図示せず)が設置されており、かかるランバーサポートは、
図4の矢印Eに示すように、車両の前後方向及び上下方向に可動可能なよう構成されている。なお、背面部3の上部には、搭乗者の頭部を支持するヘッドレスト4が配置されている。
【0015】
なお、上述したように可動可能なよう装備されたベース部1、座面部2、背面部3は、車両用シートに組み込まれた図示しない電動駆動装置によって可動される。このとき、電動駆動装置は、シートスイッチ装置10に対して入力された操作を受け付けて、かかる操作に対応した作動状態となるよう、ベース部1、座面部2、背面部3の可動部位を作動させる。
【0016】
そして、上述した車両用シートを可動させるよう操作するシートスイッチ装置10は、
図1に示すように、ベース部1の側面に設置されている。本実施形態では、シートスイッチ装置10は、車両用シートを構成するベース部1の左側の側面に設置されており、搭乗者の左手で操作可能な位置に設置されている。但し、シートスイッチ装置10は、車両用シートのいかなる場所に設置されていてもよく、車両用シートとは異なる他の場所に設置されていてもよい。
【0017】
シートスイッチ装置10は、
図2に示すように、略板状のスイッチ基部11と、スイッチ基部11の表面側に装備された略円筒形状の操作部12と、操作部12の表面側にさらに装備されたサブ操作部13と、を備えている。スイッチ基部11は、操作部12が装備される面とは反対側の面が、ベース部1の側面に対して対向した状態で、ベース部1の側面に沿って車両の前後方向に移動可能なよう装備される。つまり、スイッチ基部11は、
図2の矢印Y1に示すように、搭乗者の手動操作によって、車両の前後方向(
図2の一点鎖線が延びる方向)に沿って略直線上で移動されることとなる。このため、スイッチ基部11に装備される操作部12及びサブ操作部13の位置も、スイッチ基部11の移動に伴って、車両の前後方向に沿って移動されることとなる。そして、スイッチ基部11の位置が移動することによって、操作部12は、例えば、
図3の符号12Aに示す車両の後方側に位置する第1の操作位置と、
図5の符号12Bに示す車両の前方側に位置する第2の操作位置と、に位置することとなる。
【0018】
なお、スイッチ基部11は、車両用シートに組み込まれた図示しない可動機構によって、搭乗者の手動操作に従い移動される。そして、スイッチ基部11の移動状況は、例えば、車両用シートに組み込まれた図示しない操作検出装置にて検出される。つまり、操作検出装置は、スイッチ基部11つまり操作部12が、第1の操作位置に位置するか、第2の操作位置に位置するか、を検出している。
【0019】
操作部12は、略円筒形状に形成されており、
図2に示すように、円筒部位の高さ方向の端面が、車両の幅方向つまり左右方向を向いてスイッチ基部11に装備されている。そして、操作部12は、第1の操作位置及び第2の操作位置で、それぞれ
図3及び
図5に示すように、複数の操作が可能なようにスイッチ基部11に装備されている。なお、以下では、操作部12を、
図3に示す第1の操作位置に位置する場合には符号12Aで示し、
図5に示すように第2の操作位置に位置する場合には符号12Bで示すこととする。
【0020】
まず、
図3に示す第1の操作位置に位置する操作部12Aは、矢印a1に示すように、スイッチ基部11に対して車両の前後方向に対応する回転方向に回転させる回転操作(前後操作)が可能なよう構成されている。この回転操作は、搭乗者である操作者が操作部12Aの外周を摘まんで前後方向にひねることで行われる。また、操作部12Aは、矢印a2に示すように、スイッチ基部11に対して車両の上下方向に対応する上下スライド操作(上下操作)が可能なよう構成されている。この上下スライド操作は、操作者が操作部12Aを上方向に押し上げたり下方向に押し下げるなど、上下の径方向にスライドさせることで行われる。また、操作部12Aは、矢印a3に示すように、スイッチ基部11に対して車両の幅方向つまり左右方向に対応する操作である左右操作が可能なよう構成されている。この左右操作は、操作者が操作部12Aを当該操作部12Aの軸方向に押したり引っ張ったりすることで行われる。さらに、操作部12Aは、第1の操作位置に位置している場合にのみ、
図3の矢印d1に示すように、スイッチ基部11に対して車両の後方向に対応する後スライド操作が可能なよう構成されている。この後スライド操作は、操作者が操作部12Aを車両の後方向に押して、当該後方向の径方向にスライドさせることで行われる。なお、上述した操作によるスイッチ基部11に対する操作部12の可動は、図示しない可動機構が装備されていることにより実現される。
【0021】
そして、上述した第1の操作位置に位置する操作部12Aに対する各操作は、図示しない操作検出装置により検出され、かかる操作検出装置が、第1の操作位置に対応付けられた背面部3に対する操作として受け付ける。具体的に、操作検出装置は、まず、
図3の矢印a1に示す操作部12Aに対する前後方向の回転操作を、
図4の矢印A1に示す背面部3の車両の前後方向に沿った下端部側を回転中心とする回転角度位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Aが前方向に回転操作されると背面部3が前方向に倒れるよう角度が可動し、操作部12Aが後方向に回転操作されると、背面部3が後方向に倒れるよう角度が可動する。また、操作検出装置は、
図3の矢印a2に示す操作部12Aに対する上下方向の上下スライド操作を、
図4の矢印A2に示す背面部3の車両の上下方向に沿った高さ位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Aが上方向にスライド操作されると、背面部3が上方向に上がるよう可動し、操作部12Aが下方向にスライド操作されると、背面部3が下方向に下がるよう可動する。また、操作検出装置は、
図3の矢印a3に示す操作部12Aに対する左右方向の操作を、
図4の矢印A3に示す背面部3の搭乗者支持部材の幅方向の広さの操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Aが左方向に操作されると、背面部3の搭乗者支持部材の幅が広くなるよう可動し、操作部12Aが右方向に操作されると、背面部3の搭乗者支持部材の幅が狭くなるよう可動する。なお、操作検出装置は、
図3の矢印d1に示す操作部12Aに対する後方向のスライド操作を、
図4の矢印D1に示す車両用シート全体の後方向への移動の操作とし受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Aが後方向にスライド操作されると、車両用シート全体が後方向に移動するよう可動する。
【0022】
そして、操作部12は、
図5に示すように第2の操作位置に位置する場合にも、上述した第1の操作位置に位置する場合とほぼ同様の操作が可能なよう構成されている。つまり、
図5に示す第2の操作位置に位置する操作部12Bは、矢印b1に示す車両の前後方向に対応する回転方向に回転させる回転操作(前後操作)と、矢印b2に示す車両の上下方向に対応する上下スライド操作(上下操作)と、矢印b3に示す車両の幅方向つまり左右方向に対応する操作である左右操作と、が可能なよう構成されている。さらに、操作部12Bは、第2の操作位置に位置している場合のみ、
図5の矢印d2に示すように、車両の前方向に対応する前スライド操作が可能なよう構成されている。この前スライド操作は、搭乗者が操作部12Bを車両の前方向に押して、当該前方向の径方向にスライドさせることで行われる。
【0023】
上述した第2の操作位置に位置する操作部12Bに対する各操作は、図示しない操作検出装置により検出され、かかる操作検出装置が、第2の操作位置に対応付けられた座面部2に対する操作として受け付ける。つまり、操作部12が第2の操作位置に位置する場合には、当該操作部12に対する各操作は、上述した背面部3に対して第1の操作位置から第2の操作位置の方向側(第2の方向側)に位置する座面部2に対する操作として受け付けられる。なお、その逆のことも言え、上述したように操作部12が第1の操作位置に位置する場合には、当該操作部12に対する各操作は、座面部2に対して第2の操作位置から第1の操作位置の方向側(第1の方向側)に位置する背面部3に対する操作として受け付けられる。
【0024】
具体的に、操作検出装置は、まず、
図5の矢印b1に示す操作部12Bに対する前後方向の回転操作を、
図6の矢印B1に示す座面部2の車両の前後方向に沿った前後位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Bが前方向に回転操作されると、座面部2が前方向に移動し、操作部12Bが後方向に回転操作されると、座面部2が後方向に移動するよう可動する。また、操作検出装置は、
図5の矢印b2に示す操作部12Bに対する上下方向の上下スライド操作を、
図6の矢印B2に示す座面部2の車両の上下方向に沿った高さ位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Bが上方向にスライド操作されると、座面部2が上方向に上がるよう可動し、操作部12Bが下方向にスライド操作されると、座面部2が下方向に下がるよう可動する。また、操作検出装置は、
図5の矢印b3に示す操作部12Bに対する左右方向の操作を、
図6の矢印B3に示す座面部2の搭乗者支持部材の幅方向の広さの操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Bが左方向に操作されると、座面部2の搭乗者支持部材の幅が広くなるよう可動し、操作部12Bが右方向に操作されると、座面部2の搭乗者支持部材の幅が狭くなるよう可動する。なお、操作検出装置は、
図5の矢印d2に示す操作部12Bに対する前方向のスライド操作を、
図6の矢印D2に示す車両用シート全体の前方向への移動の操作とし受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Bが前方向にスライド操作されると、車両用シート全体が前方向に移動するよう可動する。
【0025】
なお、操作部12の表面側に装備されたサブ操作部13は、背面部3に設置されたランバーサポートを操作するためのものであり、車両の前後及び上下方向にそれぞれ対応する十字キーにて形成され、いずれかの方向に押下操作可能なよう構成されている。そして、サブ操作部13は、図示しない操作検出装置により操作された方向が検出され、ランバーサポートを可動させる方向の操作として受け付けられる。これにより、サブ操作部13が前後上下のいずれかに押下操作されると、図示しない電動駆動機構により、操作された方向にランバーサポートが移動するよう可動する。なお、サブ操作部13は、操作部12が第1の操作位置及び第2の操作位置に位置する場合であっても、いずれもランバーサポートに対する同一の操作として受け付けられる。
【0026】
以上のように、本発明におけるシートスイッチ装置は、操作部12が車両の前後方向に沿って移動可能に構成されており、操作部12の位置に応じて、操作対象が異なるよう構成されている。特に、本実施形態では、
図3に示すように操作部12が車両の後方向である第1の操作位置に位置する場合には、車両用シートの後側に位置している背面部3が操作対象となり、当該背面部3に対する種々の操作が可能となる。また、
図5に示すように操作部12が車両の前方向である第2の操作位置に位置する場合には、車両用シートの前側に位置している座面部2が操作対象となり、当該座面部2に対する種々の操作が可能となる。このように、シートスイッチ装置は、操作部12の操作を、当該操作部12の各操作位置の位置関係(例えば、車両の前後方向の位置関係)にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品(例えば、背面部3と座面部2)に対する操作として受け付けるため、搭乗者である操作者が操作に対応する作動箇所を容易に認識することができる。
【0027】
また、本発明におけるシートスイッチ装置10は、操作部12に対する操作方向が、操作対象の作動方向に対応している。例えば、操作部12を前後方向、上下方向、左右方向にそれぞれ操作した場合には、背面部3や座面部2を、前後方向、上下方向、左右方向にそれぞれ作動させる。このため、搭乗者である操作者は、操作部12の操作による操作対象の作動状態を容易に認識することができ、操作が容易となる。
【0028】
なお、上記では、操作部12の操作位置は、第1の操作位置が初期位置(基準位置)であり、かかる位置から第2の操作位置に移動される場合を説明しているが、第2の操作位置から第1の操作位置にも移動させることももちろん可能である。つまり、操作部12は、第1の操作位置と第2の操作位置との間を行き来するよう移動可能である。なお、操作部12の初期位置を第2の操作位置としてもよい。また、操作部12の初期位置を、第1の操作位置と第2の操作位置との間の位置としてもよく、かかる位置からそれぞれ、操作部12を第1の操作位置と第2の操作位置とに移動させてもよい。この場合、例えば、操作部12の位置は、第1の操作位置と第2の操作位置との間の初期位置に自動で復帰するよう構成されていてもよい。
【0029】
なお、上記では、操作部12が車両の前後方向に直線上に沿って移動可能に構成されている場合を例示したが、いかなる方向に移動可能なよう構成されていてもよく、また、必ずしも直線上に沿って移動されることに限定されない。
【0030】
<実施形態2>
次に、本発明の第2の実施形態を、
図7乃至
図8を参照して説明する。
図7乃至
図8は、シートスイッチ装置の操作と車両用シートの動作を説明するための図である。
【0031】
本実施形態におけるシートスイッチ装置10は、上述した実施形態1におけるものとほぼ同様の構成に加えて、さらに、
図7の矢印Y2に示すように、搭乗者である操作者の手動操作によってベース部1の側面に沿って車両の上下方向に移動可能なよう装備されている。このため、スイッチ基部11に装備される操作部12及びサブ操作部13は、
図7の符号12Cに示すように、符号12Aに示す第1の操作位置から上方の操作位置である第3の操作位置に位置するよう構成されている。以下では、操作部12を、
図7に示す第3の操作位置に位置する場合には符号12Cで示すこととする。なお、本実施形態では、操作部12が符号12Aに示す第1の操作位置から上方に移動可能であるため、実施形態1で説明した
図3の矢印a2に示す操作部12Aの上方へのスライド操作に対応する、
図4の矢印A2に示す背面部3の上方への可動は無効となっていることとする。
【0032】
そして、操作部12Cは、
図7に示すように第3の操作位置に位置する場合にも、上述した第1及び第2の操作位置に位置する場合とほぼ同様の操作が可能である。つまり、
図7に示す第3の操作位置に位置する操作部12Cは、矢印c1に示す車両の前後方向に対応する前後スライド操作(前後操作)と、矢印c2に示す車両の上下方向に対応する回転方向に回転させる回転操作と、矢印c3に示す車両の幅方向つまり左右方向に対応する操作である左右操作と、が可能なよう構成されている。なお、操作部12Cの矢印c2に示す回転操作は、反時計回り方向の回転方向が車両の上方向に相当し、時計回り方向の回転方向が車両の下方向に相当する回転操作であることとする。
【0033】
上述した第3の操作位置に位置する操作部12Cに対する各操作は、図示しない操作検出装置が検出しており、かかる操作検出装置が、第3の操作位置に対応付けられたヘッドレスト4に対する操作として受け付ける。つまり、操作部12Cが第3の操作位置に位置する場合には、当該操作部12Cに対する各操作は、上述した背面部3に対して第1の操作位置から第3の操作位置の方向側(第3の方向側)に位置するヘッドレスト4に対する操作として受け付けらえる。なお、その逆のことも言え、上述したように操作部12が第1の操作位置に位置する場合には、当該操作部12に対する各操作は、ヘッドレスト4に対して第3の操作位置から第1の操作位置の方向側(第1の方向側)に位置する背面部3に対する操作として受け付けられる。
【0034】
具体的に、操作検出装置は、まず、
図7の矢印c1に示す操作部12Cに対する前後方向のスライド操作を、
図8の矢印C1に示すヘッドレスト4の車両の前後方向に沿った前後位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Cが前方向にスライド操作されると、ヘッドレスト4が前方向に移動し、操作部12Cが後方向にスライド操作されると、ヘッドレスト4が後方向に移動するよう可動する。また、操作検出装置は、
図7の矢印c2に示す操作部12Cに対する上下方向の回転操作を、
図8の矢印C2に示すヘッドレスト4の車両の上下方向に沿った高さ位置の操作として受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Cが上方向に相当する反時計回り方向に回転操作されると、ヘッドレスト4が上方向に上がるよう可動し、操作部12Cが下方向に相当する時計回り方向に回転操作されると、ヘッドレスト4が下方向に下がるよう可動する。また、操作検出装置は、
図7の矢印c4に示す操作部12Cに対する上方向のスライド操作を、ヘッドレスト4ではなく
図8の矢印A2に示す背面部3の上方向への移動の操作とし受け付ける。これにより、図示しない電動駆動機構により、操作部12Cが上方向にスライド操作されると、背面部3が上方向に移動するよう可動する。なお、操作検出装置は、
図7の矢印c3に示す操作部12Cに対する左右方向の操作を、ヘッドレスト4ではなく
図8の矢印A3に示す背面部3の搭乗者支持部材の幅方向の広さの操作として受け付ける。但し、操作検出装置は、
図7の矢印c3に示す操作部12Cに対する左右方向の操作を、ヘッドレスト4を他の方向へ可動させる操作として受け付けてもよい。
【0035】
以上のように、本実施形態におけるシートスイッチ装置は、操作部12が車両の上下方向に沿って移動可能に構成されており、操作部12の上方向に位置している場合には、同じく上方向に位置するヘッドレスト4が操作対象となり、操作部12が下方向に位置している場合には、同じく下方向に位置する背面部3が操作対象となる。このように、シートスイッチ装置10は、操作部12の操作を、当該操作部12の操作位置の位置関係(例えば、車両の上下方向の位置関係)にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品(例えば、ヘッドレスト4と背面部3)に対する操作として受け付けるため、搭乗者である操作者が操作に対応する作動箇所を容易に認識することができる。
【0036】
なお、上述した実施形態1,2では、操作部12の操作位置が、2か所又は3か所に移動可能である場合を例示したが、シートスイッチ装置10は、操作部12がさらに多くの操作位置に移動可能なよう構成されていてもよい。そして、その場合には、操作部12が位置する各操作位置のそれぞれに、当該各操作位置の位置関係に対応して位置する各操作対象が対応付けられることとなる。
【0037】
<付記>
上記実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうる。以下、本発明におけるシートスイッチ装置の構成の概略を説明する。但し、本発明は、以下の構成に限定されない。
【0038】
(付記1)
車両用シートの装備品に対する操作を行うシートスイッチ装置であって、
複数の操作位置に位置するよう移動可能に取り付けられた操作部を備え、
前記操作部は、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された操作を、各操作位置の位置関係にそれぞれ対応して位置する車両用シートの各装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記2)
付記1に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、第1の操作位置に位置するときに入力された操作を第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置とは異なる第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第1の操作位置から前記第2の操作位置に向かう方向側に位置する第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記3)
付記2に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、略直線に沿って移動するよう取り付けられており、第1の方向の操作位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の方向とは反対方向である第2の方向の操作位置である前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第2の方向側に位置する前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記4)
付記3に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、基準位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置から前記第2の方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記5)
付記3に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置と前記第2の操作位置との間に位置する基準位置から前記第1の方向に移動され前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記基準位置から前記第2の方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記6)
付記3乃至5のいずれかに記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置からさらに当該第1の操作位置及び前記第2の操作位置とは異なる第3の操作位置に移動可能に取り付けられており、前記第3の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対して前記第1の操作位置から前記第3の操作位置に向かう方向側に位置する第3の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記7)
付記3乃至6のいずれかに記載のシートスイッチ装置であって、
前記第2の装備品は、前記第1の装備品に対して車両の前方向に配置されており、
前記操作部は、車両の前後方向に移動可能に取り付けられており、車両の後方向の位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置に対して車両の前方向の位置である前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記8)
付記7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、基準位置である前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記第1の操作位置から車両の前方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記9)
付記7に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置と前記第2の操作位置との間に位置する基準位置から車両の後方向に移動され前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第1の装備品に対する操作として受け付け、前記基準位置から車両の前方向に移動され前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を、前記第2の装備品に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記10)
付記7乃至9のいずれかに記載のシートスイッチ装置であって、
前記装備品は、1つの車両用シートの座面部と背面部とからなり、
前記操作部は、車両用シートの側面に沿って車両の前後方向に移動可能に取り付けられており、前記第1の操作位置に位置するときに入力された操作を前記背面部に対する操作として受け付け、前記第2の操作位置に位置するときに入力された操作を前記座面部に対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記11)
付記10に記載のシートスイッチ装置であって、
前記装備品は、さらに前記車両用シートのヘッドレストを含み、
前記操作部は、車両用シートの側面に沿って前記第1の操作位置からさらに車両の上方向に移動可能に取り付けられており、前記第1の操作位置に対して上方向の操作位置に位置するときに入力された操作を前記ヘッドレストに対する操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記12)
付記1乃至11のいずれかに記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、複数の操作が可能なよう構成されており、各操作位置にそれぞれ位置するときに入力された複数の操作を、各操作位置にそれぞれ対応付けられた各装備品に対する複数の操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記13)
付記12に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、車両の前後方向に対応する操作である前後操作、車両の左右方向に対応する操作である左右操作、及び、車両の上下方向に対応する上下操作、が可能なよう構成されており、前記前後操作を装備品を車両の前後方向に作動させる操作として受け付け、前記左右操作を装備品を車両の左右方向に作動させる操作として受け付け、前記上下操作を装備品を車両の上下方向に作動させる操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記14)
付記12又は13に記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、略円筒形状であり、各操作位置においてそれぞれ回転操作、径方向スライド操作、及び、軸方向操作、が可能なよう構成されている、
シートスイッチ装置。
(付記15)
付記7乃至11のいずれかに記載のシートスイッチ装置であって、
前記操作部は、前記第1の操作位置に位置するときにさらに車両の後方向にスライド操作可能であり、当該後方向のスライド操作を車両用シート全体を車両の後方向に作動させる操作として受け付け、前記第2の操作位置に位置するときにさらに車両の前方向にスライド操作可能であり、当該前方向のスライド操作を車両用シート全体を車両の前方向に作動させる操作として受け付けるよう構成されている、
シートスイッチ装置。
【0039】
以上、上記実施形態等を参照して本願発明を説明したが、本願発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明の範囲内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 ベース部
2 座面部
3 背面部
4 ヘッドレスト
10 シートスイッチ装置
11 スイッチ基部
12,12A,12B,12C 操作部
13 サブ操作部