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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】ベビーカー
(51)【国際特許分類】
   B62B 7/12 20060101AFI20240514BHJP
【FI】
B62B7/12
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020547365
(86)(22)【出願日】2019-04-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-08-05
(86)【国際出願番号】 KR2019004407
(87)【国際公開番号】W WO2019203505
(87)【国際公開日】2019-10-24
【審査請求日】2022-03-31
(31)【優先権主張番号】10-2018-0045163
(32)【優先日】2018-04-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520344394
【氏名又は名称】ユ,サン ジン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】ユ,サン ジン
【審査官】結城 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第203713947(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第101301901(CN,A)
【文献】国際公開第2004/067352(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第105172869(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0114440(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート及び前記シートを収容するシート収容部を含むシート部と、
前記シートを両側で支持し、縦部及び横部からなる第1連結フレーム、及び縦部及び横部からなる‘U’字形を有し、前記縦部が前記第1連結フレームに対して回転可能に連結された第2連結フレームからなる連結フレーム部と、
前記第1連結フレームが前側端部に結合されるとともに前記第2連結フレームが後側端部に結合されることによって前記連結フレーム部が装着され、サドルが装着可能であるメインフレーム、前記メインフレームの前方下部に取り付けられる前輪、及び前記メインフレームの後方下部に取り付けられる後輪を含む自転車構造体と、を含み、
前記前輪は、前記メインフレームの前方下部に取り付けられて前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成され、
前記後輪は、前記メインフレームの後方下部に取り付けられて後輪軸をそれぞれ支持する一対の後輪連結フレームの一側端と前記メインフレームに連結された一対の固定フレームとの結合によって回転移動可能に形成され、
前記固定フレームは、一側端が前記メインフレームにヒンジを介して回転可能に連結され、他側端が前記メインフレームの左右両側から下方に延びて対応位置の前記後輪連結フレームの一側端に固定され、前記固定フレームと前記後輪連結フレームが互いに結合される共有軸の間に固定軸が連結されることを特徴とする、ベビーカー。
【請求項2】
前記シート収容部の両側に下方に延設された突出部が取り付けられ、前記突出部に対応する前記第1連結フレームの前記縦部には前記突出部が挿入される固定溝を有する固定部が取り付けられることにより、前記シート収容部が前記連結フレーム部に着脱可能に形成されることを特徴とする、請求項1に記載のベビーカー。
【請求項3】
前記メインフレームには、
前記固定軸に垂直に固定されるとともに前記メインフレームの前記後側端部に着脱可能に結合され、中空を有する結合部、及び
前記結合部の中空に挿入されて前記第2連結フレームを固定する別途の取っ手部を有する固定バー、
を含む結合手段が取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載のベビーカー。
【請求項4】
前記結合部は、
前記メインフレームの前記後側端部に備えられた結合体と、
前記結合部の上端に一体に形成され、前記固定軸の回転によって前記結合体に結合するか前記結合体から分離される‘コ’字形の着脱部と、を含むことを特徴とする、請求項3に記載のベビーカー。
【請求項5】
前記結合部は、長さを調節することができるように、サイズの異なる2個以上の管が順次挿入締結されるように構成されることを特徴とする、請求項4に記載のベビーカー。
【請求項6】
前記第1連結フレームの下端に位置する前記横部には、前記自転車構造体の前記メインフレームの前記前側端部に回転可能に結合される結合部材が取り付けられ、
前記第2連結フレームの前記横部には、前記自転車構造体の前記メインフレームの前記後側端部に固定バーが挿入されて結合部に固定されるようにする貫通孔部が設けられることを特徴とする、請求項3に記載のベビーカー。
【請求項7】
前記結合部材は前記第1連結フレームの前記横部に回転可能に取り付けられる中空管状を有し、一側には前記メインフレームの前記前側端部に形成された溝部に挿入固定される突部が一体に形成されることを特徴とする、請求項6に記載のベビーカー。
【請求項8】
前記自転車構造体は、
前記メインフレームの前方下部に備えられ、前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成された前輪、及び
前記メインフレームの後方下部に備えられ、後輪軸をそれぞれ支持する一対の後輪連結フレームの一側端と前記メインフレームに連結された一対の固定フレームの結合によって回転移動可能に形成された一対の後輪、
を含む三輪自転車を構成することを特徴とする、請求項1に記載のベビーカー。
【請求項9】
前記固定フレームと前記後輪連結フレームが互いに結合する共有軸の間に形成された固定軸に垂直に固定されるとともに前記メインフレームの前記後側端部に着脱可能に結合され、中空を有する結合部、及び前記結合部の中空に挿入されて前記第2連結フレームを固定する別途の取っ手部を有する固定バーを含む結合手段が備えられることを特徴とする、請求項8に記載のベビーカー。
【請求項10】
前記自転車構造体は、
前記メインフレームの前方下部に備えられ、前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成された前輪、及び
前記メインフレームの後方下部に備えられ、一側端が前記メインフレームにヒンジを介して回転可能に連結され、他側端が前記メインフレームの左右両側から下方に延びる固定フレームの間に交差結合する後輪固定フレームによって左右両側で後輪固定フレームと平行に支持され、回転移動可能に形成された後輪、
を含む二輪自転車を構成することを特徴とする、請求項1に記載のベビーカー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はベビーカーに関するもので、より詳しくは自転車構造体のメインフレームの前側と後側にシート部が結合した連結フレーム部を結合するか分離することで、必要に応じてベビーカー又は自転車に変更して使えるベビーカーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、ベビーカーの使用年齢は嬰児から3歳位までである。
【0003】
しかし、このような短い使用期間に比べてベビーカーの購入価はかなり高いことが現実である。特に、成長速度の速い乳児の場合、早い成長によって使用期間がもっと短くなり、ベビーカーが無駄になってしまう場合が多い。
【0004】
そして、1世帯当りお子さんの数が平均一人にもならないこの頃には、このような高価のベビーカーを兄弟の間に引き継いで使うことも珍しいことになってしまったことが現実である。
【0005】
しかし、従来のベビーカーは保管しやすく折畳可能に製作されるか又はデザインのみ変更されるなど、主にベビーカーとしての機能のみ改善されている。
【0006】
そして、消費者はこのように使用期間が短いベビーカーを高費用を支払ってまで購入するよりは、低価格帯のベビーカーを購入して使おうとする傾向が高くなるなど、消費者がベビーカーの安全性を無視して費用を先に考慮することになることが現実である。
【0007】
また、ベビーカーの使用期間が短くなるのに従い、ベビーカーが故障などによって廃棄されるものではなく、ほぼ新しいものに違いないが、お子さんのベビーカー使用年齢が経って捨てられるものが大部分であるので、このように捨てられるか使われないベビーカーによって深刻な資源浪費と環境汚染を引き起こす問題点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】韓国公開特許第2009-0129335号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明は前記のような問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の目的は、自転車構造体のメインフレームの前後側にシート部が結合した連結フレーム部を結合するか分離することで、必要に応じてベビーカー又は自転車に変更して使えるベビーカーを提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、自転車構造体を必要に応じて二輪自転車又は三輪自転車に変更して使えるベビーカーを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記のような目的を達成するために、本発明は、シート及び前記シートを収容するシート収容部を含むシート部と、前記シートを両側で支持し、縦部及び横部からなる第1連結フレーム、及び縦部及び横部からなる‘U’字形を有し、前記縦部が前記第1連結フレームに対して回転可能に連結された第2連結フレームからなる連結フレーム部と、前記第1連結フレームが前側端部に結合されるとともに前記第2連結フレームが後側端部に結合されることによって前記連結フレーム部が装着され、サドルが装着可能であるメインフレーム、前記メインフレームの前方下部に取り付けられる前輪、及び前記メインフレームの後方下部に取り付けられる後輪を含む自転車構造体とを含んでなるベビーカーを提供する。
【0012】
本発明の実施例によれば、前記シート収容部の両側に下方に延設された突出部が取り付けられ、前記突出部に対応する前記第1連結フレームの縦部には前記突出部が挿入される固定溝を有する固定部が取り付けられることにより、前記シート収容部が連結フレーム部に着脱可能に形成される。
【0013】
本発明の実施例によれば、前記前輪は、前記メインフレームの前方下部に取り付けられて前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成され、
【0014】
前記後輪は、前記メインフレームの後方下部に取り付けられて後輪軸をそれぞれ支持する一対の後輪連結フレームの一側端と前記メインフレームに連結された一対の固定フレームとの結合によって回転移動可能に形成される。
【0015】
本発明の実施例によれば、前記固定フレームは、一側端が前記メインフレームにヒンジを介して回転可能に連結され、他側端が前記メインフレームの左右両側から下方に延びて対応位置の後輪連結フレームの一側端に固定され、前記固定フレームと前記後輪連結フレームが互いに結合される共有軸の間に固定軸が連結される。
【0016】
本発明の実施例によれば、前記メインフレームには、前記固定軸に垂直に固定されるとともに前記メインフレームの後側端部に着脱可能に結合され、中空を有する結合部、及び
【0017】
前記結合部の中空に挿入されて前記第2連結フレームを固定する別途の取っ手部を有する固定バー、を含む結合手段が取り付けられる。
【0018】
本発明の実施例によれば、前記結合部は、前記メインフレームの後側端部に備えられた‘コ’字形の結合体と、前記結合部の上端に一体に形成され、前記固定軸の回転によって前記結合体に結合するか前記結合体から分離される着脱部とを含む。
【0019】
本発明の実施例によれば、前記結合部は、長さを調節することができるように、サイズの異なる2個以上の管が順次挿入締結されるように構成される。
【0020】
本発明の実施例によれば、前記第1連結フレームの下端に位置する横部には、前記自転車構造体のメインフレームの前側端部に回転可能に結合される結合部材が取り付けられ、
【0021】
本発明の実施例によれば、前記第2連結フレームの横部には、前記自転車構造体のメインフレームの後側端部に固定バーが挿入されて結合部に固定されるようにする貫通孔部が設けられる。
【0022】
本発明の実施例によれば、前記結合部材は前記第1連結フレームの横部に回転可能に取り付けられる中空管状を有し、一側には前記メインフレームの前側端部に形成された溝部に挿入固定される突部が一体に形成される。
【0023】
本発明の実施例によれば、前記自転車構造体は、前記メインフレームの前方下部に備えられ、前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成された前輪、及び前記メインフレームの後方下部に備えられ、後輪軸をそれぞれ支持する一対の後輪連結フレームの一側端と前記メインフレームに連結された一対の固定フレームの結合によって回転移動可能に形成された一対の後輪、を含む三輪自転車を構成する。
【0024】
本発明の実施例によれば、前記固定フレームと前記後輪連結フレームが互いに結合する共有軸の間に形成された固定軸に垂直に固定されるとともに前記メインフレームの後側端部に着脱可能に結合され、中空を有する結合部、及び前記結合部の中空に挿入されて前記第2連結フレームを固定する別途の取っ手部を有する固定バーを含む結合手段が備えられる。
【0025】
本発明の実施例によれば、前記自転車構造体は、前記メインフレームの前方下部に備えられ、前輪軸を支持する支持フォークによって操舵可能にかつ回転移動可能に形成された前輪、及び前記メインフレームの後方下部に備えられ、一側端が前記メインフレームにヒンジを介して回転可能に連結され、他側端が前記メインフレームの左右両側から下方に延びる固定フレームの間に交差結合する後輪固定フレームによって左右両側でそれぞれ平行に支持され、回転移動可能に形成された後輪、を含む二輪自転車を構成する。
【発明の効果】
【0026】
前述したような構成の本発明によるベビーカーによれば、自転車構造体のメインフレームの前側と後側にシート部が結合した連結フレーム部を結合するか分離することで、必要に応じてベビーカー又は自転車に変更して使うことができ、使用上の便宜性を図ることができる。
【0027】
特に、ベビーカーを使っていた乳児が成長して自転車が必要になったとき、ベビーカーを廃棄せずに三輪自転車又は二輪自転車に変更して使えるようにすることにより、資源節約を図り、環境汚染を減らすことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本発明によるベビーカーを示す斜視図である。
図2】本発明によるベビーカーを示す正面図である。
図3】本発明によるシート部、連結フレーム部及び自転車構造体を示す分解斜視図である。
図4】本発明による連結フレーム部の第2連結フレームと自転車構造体の後側端部の結合構造を示す斜視図である。
図5】本発明による連結フレーム部の第1連結フレームと自転車構造体の前側端部の結合構造を示す斜視図である。
図6】本発明によるベビーカーの自転車構造体を示す正面図である。
図7】本発明によるベビーカーのシート部の前面が後方に向かうように取り付けられた状態を示す図である。
図8】本発明によるベビーカーのフォルディング状態を示す正面図である。
図9】本発明による三輪自転車を示す斜視図である。
図10】本発明による二輪自転車を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は多様な変更を加えることができ、さまざまな形態を有することができるものであり、その実施例を本文に詳細に説明しようとする。しかし、これは本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物又は代替物を含むものに理解されなければならない。各図の説明において、類似の参照符号は類似の構成要素に対して使った。
【0030】
前記用語は一構成要素を他の構成要素と区別する目的のみで使われる。本出願で使用した用語はただ特定の実施例を説明するために使用したものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。単数の表現は文脈上明白に他に指示しない限り、複数の表現を含む。
【0031】
以下、添付図面を参照して本発明の実施例について詳細に説明する。
【0032】
添付図面において、図1は本発明によるベビーカーを示す斜視図、図2は本発明によるベビーカーを示す正面図である。また、図3は本発明によるシート部、連結フレーム部及び自転車構造体を示す分解斜視図、図4は本発明による連結フレーム部の第2連結フレームと自転車構造体の後側端部の結合構造を示す斜視図、図5は本発明による連結フレーム部の第1連結フレームと自転車構造体の前側端部の結合構造を示す斜視図である。
【0033】
図6は本発明によるベビーカーの自転車構造体を示す正面図、図7は本発明によるベビーカーのシート部の前面が後方に向かうように取り付けられた状態を示す図、図8は本発明によるベビーカーのフォルディング状態を示す正面図である。
【0034】
図1及び図2に示すように、本発明によるベビーカーは、シート部100と、連結フレーム部130と、自転車構造体200とを含む。
【0035】
ここで、前記シート部100は、乳児を乗らせることができる織物素材のシート110と、シート110上に脱着可能に取り付けられ、日光を遮ることができるひさし部120と、前記シート110を収容する硬質プラスチック素材のシート収容部140とを含む。
【0036】
前記シート収容部140の左右両側には、シート110の角度を調節するための回転部141が取り付けられる。また、前記回転部141に連結される連結バー151によって固定される足載せ台150が取り付けられる。前記足載せ台150も前記回転部141によって角度調節可能である。
【0037】
そして、前記シート110の前方上面には挿入孔111が設けられることにより、乳児が把持することができる自転車のハンドル212が着脱可能に取り付けられる。
【0038】
前記連結フレーム部130は前記シート部100を前記自転車構造体200に安定的に装着することができるように自転車構造体200に連結するようになる。
【0039】
前記連結フレーム部130は、前記シート部100を両側で支持し、縦部131a及び横部131bからなる第1連結フレーム131と、縦部132a及び横部132bからなる‘U’字形を有し、前記縦部132aが前記第1連結フレーム131の両側に備えられた回転可能な連結軸133に連結され、前記横部132bに後述する結合手段250の固定バー252が挿入される貫通孔部132cを有する第2連結フレーム132とを含む。
【0040】
このように構成された連結フレーム部130は前記シート110が一緒に結合した状態で前記自転車構造体200に固定されることができる。
【0041】
図6に示すように、前記自転車構造体200は前記シート部100の下部に配置されてシート部100を支持し、ベビーカーの円滑で自由な位置変更ができるようにする構造体であり、ハンドル212とペダル213が除去された三つの輪を有する三輪自転車を基にする運行手段である。
【0042】
前記自転車構造体200は、サドル211が取り付けられたメインフレーム210の前方下部に一つの前輪220が取り付けられ、メインフレーム210の後方下部には二つの後輪230が取り付けられる。
【0043】
前記メインフレーム210上に取り付けられるサドル211はメインフレーム210の長手方向に形成されたガイド溝によって前後方向に案内されるようになっており、固定手段(図示せず)によって特定の設定位置に固定されることができる。
【0044】
特に、前記サドル211は、ベビーカー用に使われるときにはメインフレーム210の前方に位置し、自転車用に使われるときにはメインフレーム210の後方に位置することが好ましい。このような構成により、ベビーカーとして運行するうちにはサドル211を使わないので、サドルを紛失する危険が減少する。もちろん、前記サドル211を別に保管することも可能である。
【0045】
前記前輪220はメインフレーム210の前方下部に取り付けられ、前輪軸221を支持する支持フォーク222によって操舵が可能になるとともに回転移動が可能になる。
【0046】
前記後輪230はメインフレーム210の後方下部に取り付けられ、後輪軸231をそれぞれ支持する一対の後輪連結フレーム232の一側端とメインフレーム210に連結される一対の固定フレーム233の結合によって回転移動可能になる。
【0047】
ここで、前記固定フレーム233は、一側端が前記メインフレーム210にヒンジ236を介して回転可能に連結され、他側端がメインフレーム210に左右両側から下方に延びて対応位置の後輪連結フレーム232の一側端に固定される。
【0048】
そして、前記メインフレーム210から両側に延びた固定フレーム233と後輪連結フレーム232が互いに結合される共有軸の間に固定軸234が連結される。
【0049】
前記固定軸234は、前記後輪連結フレーム232と前記固定フレーム233との間に連結され、後輪230の地面に対する支持性能を向上させる機能をする。このように、前記メインフレーム210に固定される固定フレーム233と前記後輪連結フレーム232は前記固定軸234によって互いに軸を共有する状態に結合して前記後輪230を地面に対して安定的に支持するようになる。ここで、前記固定フレーム233に対して交差する方向に取り付けられる後輪連結フレーム232は固定軸234を中心に回転するのに一部の制限がある。すなわち、前記後輪軸231に軸固定された後輪連結フレーム232は前記固定軸234を中心に上方には回転せずに下方のみに回転するようになる。これは、地面に対する後輪230の支持性能を向上させるとともに、ベビーカーのフォルディングの際にフォルディング性能を向上させることができるようになる。
【0050】
図4に示すように、前記自転車構造体200には、前記連結フレーム部130をメインフレーム210の後側端部に結合して固定するための結合手段250が取り付けられる。
【0051】
前記結合手段250は、前記固定軸234の上面中間部位に垂直に固定されるとともに前記メインフレーム210の後側端部に着脱可能に結合され、中空を有する結合部251と、前記結合部251の中空に挿入されて連結フレーム部130の第2連結フレーム132を固定する別途の取っ手部253を有する固定バー252とを含む。
【0052】
前記結合部251と固定バー252の結合の際、前記結合部251は必要に応じて長さが調節できるように、サイズの異なる2個以上の管が順次挿入締結されるように構成される。
【0053】
このように、結合部251の長さ調節は、前記結合部251又は固定バー252に溝及び突起などの固定手段を形成し、前記固定手段の選択的な結合によってなすことができる。
【0054】
また、前記結合部251は前記メインフレーム210の後側端部に着脱可能に構成され、前記メインフレーム210の後側端部に備えられた‘コ’字形の結合体254と、前記結合部251の上端に一体に形成され、固定軸234の回転によって前記結合体254に結合するか前記結合体254から分離される着脱部255とを備える。
【0055】
前記連結フレーム部130の第2連結フレーム132の横部132bに設けられた貫通孔部132cには前記結合手段250の固定バー252が挿入され、結合部251の中空に固定されることにより、自転車構造体200に連結フレーム部130が固定できる。
【0056】
したがって、このように構成された連結フレーム部130は前記シート110が一緒に結合した状態で、前記自転車構造体200に固定される。
【0057】
図3に示すように、前記シート収容部140の両側回転部141には下方に延設された突出部142が取り付けられ、これに対応する第1連結フレーム131の縦部131aには突出部142が挿入される固定溝143aを有する固定部143が取り付けられ、前記突出部142が固定部143の固定溝143aに挿入されることにより、前記シート110が連結フレーム部130に固定される方式で結合される。
【0058】
また、図5に示すように、前記第1連結フレーム131の下端に位置する横部131bには、前記自転車構造体200のメインフレーム210の前側端部に結合する結合部材160が取り付けられている。
【0059】
前記結合部材160は、前記第1連結フレーム131の横部に回転可能に取り付けられる中空管状を有する。
【0060】
また、前記結合部材160には、前記メインフレーム210の前側端部に形成された溝部210aに挿入固定されることができるように突部161が一体に形成されている。
【0061】
したがって、前記第1連結フレーム131に備えられた結合部材160の突部161が前記自転車構造体200のメインフレーム210の前側端部に形成された溝部210aに挿入されて結合される。
【0062】
さらに、図4に示すように、前記結合部251の中空と前記第2連結フレーム132の貫通孔部132cが一致した状態で、取っ手部253を備えた固定バー252が前記貫通孔部132cと結合部251に順次挿合される。
【0063】
したがって、前記連結フレーム部130の第1連結フレーム131と第2連結フレーム132は前記自転車構造体200のメインフレーム210の前側端部と後側端部にそれぞれ固定されることにより、ベビーカーのシート部100と連結フレーム部130が自転車構造体200上に堅固に固定される。
【0064】
このように、シート部100と、連結フレーム部130と、自転車構造体200とからなるベビーカーは、図7に示すように、シート110の前面が前方に向かう状態で、シート110の方向転換のために、第1連結フレーム131の固定部143に挿入された突出部142を分離し、シート110の方向を転換した後、前記突出部142を反対側固定部143に挿入することにより、シート110の前面方向を転換して後方に向かうように取り付けることができる。
【0065】
図8は本発明によるベビーカーのフォルディング状態を示す図である。まず、シート部100のひさし部120を折り畳んだ状態で、連結フレーム部130の第1連結フレーム131に平行にシート110の角度を調節する。
【0066】
ついで、前記結合手段250の結合体254から着脱部255を分離して離隔させた状態で、前記第1連結フレーム131の上端部を上方に持ち上げれば、前記自転車構造体200の前記固定軸234を中心に前記後輪連結フレーム232が下方に回転して後輪230とともに第2連結フレーム132と同一線上に位置する。
【0067】
同時に、前記第1連結フレーム131に対して前記第2連結フレーム132とともに前記連結軸133がフォルディング方向に回転し、前記第1連結フレーム131の結合部材169に回転可能に結合した前記メインフレーム210が回転してベビーカー全体がフォルディングされる。
【0068】
前記後輪230とともに前輪220は互いにほとんど重なった状態を維持するようになる。
【0069】
一方、前記ベビーカーは、必要に応じて、ベビーカーから前記シート部100が装着された連結フレーム部130を分離することにより、ベビーカーから自転車に容易に変更することができ、使用上の便宜性を図ることができる。
【0070】
したがって、ベビーカーを使っていた乳児が成長して自転車が必要になるとき、ベビーカーを廃棄せずに三輪自転車又は二輪自転車に変更して使えるようにすることにより、資源節約を図り、環境汚染を減らすことができる。
【0071】
図9は本発明による三輪自転車を示す斜視図、図10は本発明による二輪自転車を示す斜視図である。
【0072】
まず、ベビーカーから三輪自転車に変更するか、自転車構造体200から三輪自転車に変更しようとするとき、ベビーカーからシート部100が装着された連結フレーム部130を分離して自転車構造体200の状態に変更することになる。
【0073】
図6に示したように、前記自転車構造体200において、図9の三輪自転車に変更するために、メインフレーム210に対してサドル211を後方側に位置させて固定させる。
【0074】
前記メインフレーム210の前側上部に貫設された挿入孔210bには自転車ハンドル212の操舵軸212aが鉛直下方に挿入され、メインフレーム210の下部で前輪220と結合する支持フォーク222に連結される。ここで、前記メインフレーム210の前側端部に形成された溝部210bは閉塞部材170で閉塞処理される。
【0075】
前記前輪220の前輪軸221にはペダル213が取り付けられることにより、前輪220駆動を遂行することができる。
【0076】
また、前記自転車構造体200に備えられた固定軸234の上面に垂直に形成されるとともにメインフレーム210の後側端部に結合された結合部251と、前記結合部251に挿入される取っ手部253を有する固定バー252とは自転車構造体200から分離して使うことができる。
【0077】
ただ、乳児が保護者の保護の下で三輪自転車に乗る場合には、結合部251と固定バー252が取り付けられた状態で、前記結合部251の長さを調節して長く伸ばした状態で、保護者が取っ手部253を把持した状態で三輪自転車の走行をコントロールするようにすることが好ましい。
【0078】
一方、図10図9の三輪自転車を二輪自転車に変更した状態を示す図である。メインフレーム210の両側下部に備えられた一対の後輪230を単一の後輪230に変更するために、固定フレーム233の間に固定された固定軸234を分離し、一つの後輪軸231を左右両側でそれぞれ平行に支持する後輪固定フレーム235を固定フレーム233の間に交差結合して二輪自転車として使うことができる。
【0079】
前記固定フレーム233と前記後輪固定フレーム235には、固定ピンなどの締結手段233aによって締結可能な少なくとも一つの締結孔(図示せず)が設けられている。
【0080】
したがって、前記固定フレーム233に形成された締結孔と前記後輪固定フレーム235を互いに一致させた後、前記締結手段233aを締結することにより、一つの後輪230が安定的に地面に支持できるようにする。
【0081】
一方、未説明符号180は前記固定軸234に選択的に取り付けられる収納箱を示す。
【0082】
以上では本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前述した実施例の記載に限定されず、本発明の特許請求範囲の開示から逸脱しない限り、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者による多様な変形実施も本発明の保護範囲内にあるものに解釈されなければならない。
【符号の説明】
【0083】
100 シート部
110 シート
120 ひさし部
130 連結フレーム部
131 第1連結フレーム
132 第2連結フレーム
133 連結軸
140 シート収容部
150 足載せ台
160 結合部材
170 閉塞部材
180 収納箱
200 自転車構造体
210 メインフレーム
220 前輪
221 前輪軸
222 支持フォーク
230 後輪
231 後輪軸
232 後輪連結フレーム
233 固定フレーム
234 固定軸
235 後輪固定フレーム
250 結合手段
251 結合部
252 固定バー
253 取っ手部
254 結合体
255 着脱部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10