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  • 特許-液体食器手洗い用洗剤組成物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-13
(45)【発行日】2024-05-21
(54)【発明の名称】液体食器手洗い用洗剤組成物
(51)【国際特許分類】
   C11D 1/16 20060101AFI20240514BHJP
   C11D 17/08 20060101ALI20240514BHJP
   C11D 1/14 20060101ALI20240514BHJP
   C11D 1/66 20060101ALI20240514BHJP
   C11D 1/88 20060101ALI20240514BHJP
【FI】
C11D1/16
C11D17/08
C11D1/14
C11D1/66
C11D1/88
【請求項の数】 15
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022192691
(22)【出願日】2022-12-01
(65)【公開番号】P2023085224
(43)【公開日】2023-06-20
【審査請求日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】21213018.1
(32)【優先日】2021-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590005058
【氏名又は名称】ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー
【氏名又は名称原語表記】THE PROCTER & GAMBLE COMPANY
【住所又は居所原語表記】One Procter & Gamble Plaza, Cincinnati, OH 45202,United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100122437
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100209495
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 さおり
(72)【発明者】
【氏名】マーテ・デブレクゼニ
(72)【発明者】
【氏名】レベッカ・アン・ランジュヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ランドール・トーマス・レイルマン
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・カイル・ヴィンソン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・オーガスト・ウォス
【審査官】柴田 啓二
(56)【参考文献】
【文献】特表平06-502198(JP,A)
【文献】特表平06-505032(JP,A)
【文献】米国特許第04554098(US,A)
【文献】特開昭58-029899(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C11D
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体食器手洗い用洗剤組成物の5.0重量%~50重量%の界面活性剤系を含む液体食器手洗い用洗剤組成物であって、前記界面活性剤系は、
a.アニオン性界面活性剤であって、
i.アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤と、
ii.グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤であって、前記グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、式I若しくは式IIを有するグリセリルアセタールサルフェート又はその塩、及びそれらの混合物から選択され、
【化1】
式中、R1は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖であり、
【化2】
式中、R2は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖である、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤と、
を含むアニオン性界面活性剤を含む、
液体食器手洗い用洗剤組成物。
【請求項2】
前記組成物が、前記組成物全体の、6.0重量%~40重量%の前記界面活性剤系を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記界面活性剤系が、前記界面活性剤系の少なくとも40重量%の前記アニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
記グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤が、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-デシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-デシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ノニル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メタンスルホン酸;1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキソラン-4-オール,2-ドデシル-,4-(水素サルフェート)、及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項5】
前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、0.25未満のアルコキシル化度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記アニオン性界面活性剤が、前記アニオン性界面活性剤の少なくとも70重量%のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びアルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、8~18個の炭素原子の数平均アルキル鎖長を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、15%未満の平均分岐度を有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記アニオン性界面活性剤が、前記アニオン性界面活性剤の少なくとも25重量%のアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及び前記グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤が、10:1~1:2の重量比で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記界面活性剤系が、非イオン性界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項12】
前記界面活性剤系が、両性補助界面活性剤、双性イオン性補助界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤を更に含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項13】
前記アニオン性界面活性剤及び前記補助界面活性剤が、1:1~8:1の重量比で存在する、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
前記補助界面活性剤が両性界面活性剤である、請求項12又は13に記載の組成物。
【請求項15】
前記補助界面活性剤が、双性イオン性界面活性剤である、請求項12又は13に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な起泡、洗浄、及び低温安定性プロファイルを提供する一方で、高い生分解性及び高レベルの再生可能構成要素を依然として有する、液体食器手洗い用洗剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
洗剤組成物が希釈されて洗浄液を形成した水で満たされたシンクでの食器手洗いの間、ユーザは、典型的には、希釈された洗剤組成物の残っている洗浄効果を示すための泡立ちのレベルに依存する。大きな泡体積及び/又は安定した長持ちする泡寿命(すなわち、マイレージ)は、所望の洗浄を行うために十分な活性成分(例えば、界面活性剤)が残っていることをユーザに示す。泡寿命が不十分であると、典型的には、洗浄効果が残っている場合であってもユーザが追加の洗浄組成物を投入することにつながる。
【0003】
アニオン性界面活性剤は、典型的には、補助界面活性剤、特にアミンオキシド及びベタイン等の両性及び双性イオン性補助界面活性剤と組み合わせて使用されて、食器洗い中に泡立ちを提供し、アルキルサルフェート及びアルキルアルコキシサルフェート、特にアルキルエトキシサルフェートにより、所望の洗浄に加えて改善された起泡を提供するのに特に効果的であることが見出されている。
【0004】
これらの界面活性剤は、典型的には、石油化学供給源に由来する少なくとも部分画分を含む。しかしながら、改善された生分解性を有し、再生可能な供給源に由来する洗剤組成物に対する要望が増加している。
【0005】
非アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤は、パーム核油又はココナツ油に由来するもの等の天然由来のアルキル鎖を使用して形成することができる。非アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤は、汚れ及び天然水中の微生物によって容易に生分解性であることも見出された。しかしながら、そのような天然由来のアルキル鎖は、典型的には完全に直鎖状であり、完全に直鎖状の非アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤をもたらす。直鎖アルキルサルフェートを含む液体洗剤組成物は、典型的には、所望の低温相安定性を提供し、ユーザによる投与を容易にする所望の粘度プロファイルを達成するために、より多くの溶媒を必要とする。溶媒を増加させると、環境的に持続可能性が低い組成物がもたらされ、そのような溶媒も典型的には石油化学供給源に由来する。更に、非アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤はまた、特に脂っぽい汚れが存在する場合、エトキシル化アルキルサルフェート界面活性剤よりも典型的に起泡が少なく、硬水中の溶液からより沈殿する傾向がある。
【0006】
このように、天然の再生可能な供給源に由来する構成要素のより高い割合を含み、理想的には、改善された生分解性も有する一方、それでもなお良好な起泡、油脂除去、及び低温安定性を提供する、液体食器手洗い用洗剤組成物が必要とされている。
【0007】
米国特許出願公開第20050256313(A1)号は、C3~C6-アルデヒドと多官能性アルコール、アミン、チオール又はカルボン酸との縮合反応によって生成される環状補助界面活性剤に関し、この補助界面活性剤は、家庭用洗剤、家庭用クリーナ、身体洗浄組成物及びボディケア組成物における使用に適している。米国特許出願公開第20060094000(A)号は、破壊性界面活性剤及びそれらを使用する方法、酸性条件下で界面活性剤の分解を可能にするジオキソラン又はジオキサン官能基を有するアニオン性界面活性剤に関する。米国特許第7229539(B1)号は、破壊性界面活性剤及びそれらの使用方法、界面活性剤を酸性条件下で分解することを可能にするジオキソラン又はジオキサン官能基を有するアニオン性界面活性剤に関する。米国特許出願公開第20080027234(A1)号は、破壊性界面活性剤及びそれらを使用する方法、界面活性剤を酸性条件下で分解することを可能にするジオキソラン又はジオキサン官能基を有するそのようなアニオン性界面活性剤、並びにそのようなアニオン性界面活性剤を製造する方法及びそのようなアニオン性界面活性剤を様々な用途で使用する方法に関する。米国特許第9598716(B2)号は、破壊性界面活性剤を用いて分子、例えば生体分子の化学反応を増強するための方法を提供し、化学反応は、分析、例えば分子の可溶化、分離、精製及び/又は特性決定を含み得、並びに/あるいはそれらに関連し得、アニオン性界面活性剤は比較的低いpHで選択的に分解され得、界面活性剤の得られた分解生成物は比較的容易に分子/試料から除去され得る。米国特許第9598716(B2)号は、破壊性界面活性剤を用いて分子、例えば生体分子の化学反応を増強するための方法を提供し、化学反応は、分析、例えば分子の可溶化、分離、精製及び/又は特性決定を含み得、並びに/あるいはそれらに関連し得、アニオン性界面活性剤は比較的低いpHで選択的に分解され得、界面活性剤の得られた分解生成物は比較的容易に分子/試料から除去され得る。米国特許第5817839(A)号は、酸分解性を有する二本鎖型硫酸化化合物及びそれらの製造プロセスに関する。特開平09249658(A)号公報は、アニオン性の表面活性を有し、酸性媒体への低温溶解性及び分解性を有し、分解物として水不溶性の長鎖ケトンを誘導し、廃水から容易に回収でき、界面活性剤として有用なサルフェートに関する。ポーランド特許第175563(B1)号は、1,3-ジオキサンの誘導体及びそれらを得る方法を構成するサルフェートの新規塩に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】米国特許出願公開第20050256313(A1)号
【文献】米国特許出願公開第20060094000(A)号
【文献】米国特許第7229539(B1)号
【文献】米国特許出願公開第20080027234(A1)号
【文献】米国特許第9598716(B2)号
【文献】米国特許第5817839(A)号
【文献】特開平09249658(A)号
【文献】ポーランド特許第175563(B1)号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、液体食器手洗い用洗剤組成物の5.0重量%~50重量%の界面活性剤系を含む液体食器手洗い用洗剤組成物に関し、界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤を含み、アニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含み、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、式I又は式IIを有するグリセリルアセタールサルフェートあるいはその塩、及びそれらの混合物から選択され、
【0010】
【化1】
式中、R1は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖であり、
【0011】
【化2】
式中、R2は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】ドデシルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤の表面張力の、所望の水温(20.5℃)、及びカルシウム:マグネシウムのモル比3:1で塩化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用して作製した約120mg/Lの硬度における正規化界面活性剤濃度の関数としての例示的なプロットであり、界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)を計算するために使用される。表面張力対界面活性剤濃度の勾配が変化する点は、CMC値として定義される。C0は水中のドデシルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤2250mg/Lであり、この複製物の対応するCMCは315.9mg/Lである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書に記載されるように、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含む界面活性剤系で液体洗浄組成物を配合することは、良好な起泡、油脂除去、及び低温安定性を依然として提供しながら、改善された生分解性を有する天然の再生可能供給源から誘導された構成要素のより高い割合を含む食器手洗い用洗剤組成物をもたらす。
【0014】
本明細書で使用するとき、特許請求項において使用される「a」及び「an」などの冠詞は、特許請求される又は記載されるもののうちの1つ以上を意味すると理解される。
【0015】
本明細書で使用するとき、用語「含む」とは、特に言及したもの以外の工程、及び成分を付加できることを意味する。この用語は、「~からなる(consisting of)」及び「~から本質的になる(consisting essentially of)」という用語を包含する。本発明の組成物は、本明細書に記載される本発明の必須要素及び制限事項、並びに本明細書に記載されるあらゆる追加若しくは任意の成分、構成要素、工程、又は制限事項を含み、これらからなり、あるいは、これらから本質的になることができる。
【0016】
本明細書で使用する場合、用語「食器類」は、非限定的な例として、セラミック、陶磁器、金属、ガラス、プラスチック(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレンなど)及び木材から製造された調理器具及び食卓用食器類を含む。
【0017】
本明細書で使用する場合、「油脂」又は「油脂性の」という用語は、物質が、少なくとも部分的に(すなわち、物質中の少なくとも0.5重量%の油脂)、飽和及び不飽和の脂肪及び油、好ましくは、牛肉、豚肉、及び/又は鶏肉等の動物性原料に由来する油及び脂肪を含んでいることを意味する。
【0018】
用語「含む(include/includes/including)」は、非限定的であることを意味する。
【0019】
本明細書で使用する場合、用語「粒子状汚れ」は、無機及びとりわけ有機の固体汚れ粒子、とりわけ食品粒子、非限定的な例としては、超微粒子状元素状炭素、焼成された油脂粒子、及び肉粒子を意味する。
【0020】
本明細書で使用する場合、用語「泡立ちプロファイル」とは、食器洗浄プロセスの間の泡の性質に関する洗浄組成物の特性のことを指す。洗浄組成物の「起泡プロファイル」という用語は、水性洗浄溶液中の洗浄組成物の溶解及び撹拌、典型的には手動撹拌の際に生成される初期起泡体積、並びに食器洗いプロセス中の起泡の保持を含む。好ましくは、「良好な起泡プロファイル」を有することを特徴とする食器手洗い用洗浄組成物は、特に食器手洗いプロセスのかなりの部分又は全体にわたって、大きな初期起泡体積及び/又は持続性の起泡体積を有する傾向がある。これは、十分な洗浄組成物が投入されたことの指標として消費者が起泡の大きさを使用するので、重要である。更に、消費者はまた、食器洗いプロセスの終盤に向かっていても、起泡体積が持続していることを、十分な活性洗浄成分(例えば、界面活性剤)が存在していることの指標として使用する。消費者は、通常、起泡が少なくなったときに洗浄溶液を新しくする。したがって、低起泡洗浄組成物は、起泡レベルが低いことから、消費者によって必要以上に頻繁に補給される傾向がある。
【0021】
本明細書に記載され、かつ特許請求される、出願人らによる発明のパラメータのそれぞれの値を判定するには、本出願の試験方法の項に開示される試験方法が使用されなければならない点は理解されよう。
【0022】
特にそうでない旨が具体的に述べられない限り、文脈より明らかであるように、全ての割合は、組成物全体の重量に基づくものである。特にそうでない旨が具体的に述べられない限り、全ての比は重量比であり、全ての測定は、特に指定しない限り25℃で行われる。
【0023】
液体洗浄組成物
洗浄組成物は、液体洗浄組成物、好ましくは液体食器手洗い用洗浄組成物であり、したがって液体形態にある。本液体洗浄組成物は、好ましくは、水性洗浄組成物である。したがって、本組成物は、本組成物全体の50重量%~85重量%、好ましくは50重量%~75重量%の水を含むことができる。
【0024】
液体洗浄組成物は、20℃の脱塩水中の10%水溶液として測定して、6.0超のpH、又は6.0~12.0、好ましくは7.0~11.0、より好ましくは8.0~10.0のpHを有する。
【0025】
本発明の液体洗浄組成物は、ニュートン流体であっても非ニュートン流体であってもよいが、好ましくはニュートン流体である。好ましくは、本組成物は、10mPa・s~10,000mPa・s、好ましくは100mPa・s~5,000mPa・s、より好ましくは300mPa・s~2,000mPa・s、又は最も好ましくは500mPa・s~1,500mPa・s、あるいはこれらの組み合わせの粘度を有する。
【0026】
本発明の組成物は、再生可能な構成要素を含み得、洗浄及び起泡持続性等の良好な性能を示し得る。本明細書に開示される組成物は、20重量%又は40重量%又は50重量%から60重量%又は80重量%又は更には100重量%までの再生可能構成要素を含み得る。本明細書に開示される組成物は、少なくとも部分的又は完全にバイオベースであり得、したがって、組成物は、50%~100%、好ましくは75%~100%、最も好ましくは80%~100%、最も好ましくは約90%~約100%のバイオベース炭素含有量を含み得る。バイオベースとは、例えば石炭由来又は石油由来ではなく、養殖植物等の生物に由来する物質に由来する材料を意味する。バイオベース炭素含有量パーセントは、ASTM D6866-16の方法論を使用して導出される「percent Modern Carbon(pMC)」として計算することができる。本開示の組成物は、石油由来溶媒を実質的に含まなくてもよい。本開示の組成物は、界面活性剤又は更に石油由来アルコールに由来するポリマーを実質的に含まなくてもよい。
【0027】
界面活性剤系
液体洗浄組成物は、組成物全体の重量に基づいて、5.0重量%~50重量%、好ましくは6.0重量%~40重量%、最も好ましくは15重量%~35重量%の界面活性剤系を含む。
【0028】
アニオン性界面活性剤
界面活性剤系は、アニオン性界面活性剤を含む。アニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤、及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含む。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、10:1~1:2、好ましくは7:1~1:1、最も好ましくは5:1~2:1の重量比で存在することができる。理論に拘束されることを望むものではないが、混合物は、水硬度変動に対する性能、低温安定性、及び堅牢性を平衡させる界面活性剤の充填を提供すると考えられる。
【0029】
界面活性剤系は、界面活性剤系の、少なくとも40重量%、好ましくは60重量%~90重量%、より好ましくは65重量%~85重量%のアニオン性界面活性剤を含み得る。このような脂肪酸は起泡の生成を妨げるため、界面活性剤系は、好ましくは脂肪酸又はその塩を含まない。
【0030】
アニオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは100重量%のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含み得る。
【0031】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤
アニオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤の少なくとも25重量%、好ましくは30重量%~90重量%、より好ましくは65重量%~85重量%のアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤を含むことができる。
【0032】
改善された油脂除去と向上された洗浄速度との組み合わせを提供するために、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のモル平均アルキル鎖長は、8~18個、好ましくは10~14個、より好ましくは12~14個、最も好ましくは12~13個の炭素原子であり得る。
【0033】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖のC12及びC13鎖のモル分率は、少なくとも50%、好ましくは少なくとも65%、より好ましくは少なくとも80%、最も好ましくは少なくとも90%を有し得る。アルキル鎖のC13/C12モル比が少なくとも57/43、好ましくは60/40~90/10、より好ましくは60/40~80/20、最も好ましくは60/40~70/30であるとき、特に油脂汚れの存在下において、起泡持続性が特に改善されると同時に、粒子状汚れの存在における起泡持続性が損なわれることはない。
【0034】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤中のC13及びC12アルキル鎖の相対モル量は、アニオン性界面活性剤の炭素鎖長分布から導き出すことができる。アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖の炭素鎖長分布は、界面活性剤又はそれを構成するアルキルアルコールの供給元の技術データシートから入手することができる。代替的に、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を作製するために使用される脂肪族アルコールの鎖長分布及び平均分子量は、当該技術分野において既知の方法によって判定することもできる。このような方法としては、溶媒としてヘキサンを使用する、中極性キャピラリカラムにおける炎イオン化検出を伴うキャピラリガスクロマトグラフィが挙げられる。鎖長分布は、出発アルコール及びアルコキシル化アルコールに基づく。したがって、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、例えば塩酸を使用して、分析前に加水分解して、対応するアルキルアルコール及びアルキルアルコキシル化アルコールに戻さなければならない。
【0035】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、15%未満、好ましくは10%未満の平均分岐度を有し得、より好ましくは、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、直鎖状である。代替的に、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、少なくとも15%、好ましくは20%~60%、より好ましくは30%~50%の重量平均分岐度を有し得る。これらの高度に分岐した材料は、典型的には石油化学供給源に由来する。
【0036】
アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、当該アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の少なくとも5重量%、好ましくは少なくとも10重量%、最も好ましくは少なくとも25重量%のC2位における分岐を含み得る(非アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤について硫酸基から炭素原子を計数することによって測定し、アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の硫酸基から最も遠いアルコキシ基から当該計数を行ったとき)。より好ましくは、分岐鎖アルキル全量の75重量%超、更により好ましくは90重量%超が、C1~C5アルキル部分、好ましくはC1~C2アルキル部分からなる。前述の分岐度を有するアルキルサルフェート界面活性剤を使用して本発明の組成物を配合した結果、低温安定性が改善されることが判明している。このような組成物は、低温における良好な物理的安定性を達成するために必要な溶媒がより少ない。したがって、組成物は、依然として改善された低温安定性を有しながら、液体洗浄組成物の重量に基づいて、5.0重量%未満という、低濃度の有機溶媒を含み得る。界面活性剤の分岐がより多いことによっても、初期起泡生成がより速くなるが、典型的には、起泡持続性が低くなる。本明細書に記載される重量平均分岐は、改善された低温安定性、初期泡生成、及び起泡寿命を提供することが判明している。
【0037】
アニオン性アルキルサルフェート界面活性剤混合物の重量平均分岐度は、以下の式を使用して計算することができる。
重量平均分岐度(%)=[(x1アルコール1中の分岐鎖アルコール1の重量%+x2アルコール2中の分岐鎖アルコール2の重量%+....)/(x1+x2+....)]100
(式中、x1、x2、...は、アルキル(アルコキシ)サルフェートアニオン性界面活性剤を生成するために(アルコキシル化及び)硫酸化の前に出発物質として使用したアルコールの全アルコール混合物中の各アルコールの重量(グラム)である)。重量平均分岐度の計算では、非分岐鎖状のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を形成するために使用されたアルキルアルコールの重量が含まれる。
【0038】
重量平均分岐度及び分岐分布は、通常、界面活性剤又はそれを構成するアルキルアルコールの技術データシートから得ることができる。代替的に、分岐は、溶媒としてヘキサンを使用する、中極性キャピラリカラムにおける炎イオン化検出を伴うキャピラリガスクロマトグラフィを含む、当該技術分野において既知の分析方法を通して判定することもできる。重量平均分岐度及び分岐分布は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を生成するために使用した出発アルコールに基づく。
【0039】
アルキルサルフェート界面活性剤は、アルコキシル化されているか、又はアルコキシル化を含まなくてもよい。
【0040】
アルコキシル化された場合、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、本発明の組成物の、低温下での物理的安定性を改善し、起泡持続性を改善するために、3.5未満、好ましくは0.3~2.0、より好ましくは0.5~0.9の平均アルコキシル化度を有することができる。アルコキシル化された場合、エトキシル化が好ましい。
【0041】
しかし、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は好ましくは、0.25未満、より好ましくは0.1未満の平均アルコキシル化度を有しており、最も好ましくは、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化を含まない。したがって、アルキルサルフェート界面活性剤は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の10重量%未満、好ましくは5重量%未満のアルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤しか含んでおらず、より好ましくは、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤は、アルコキシル化アルキルサルフェート界面活性剤を含まない。
【0042】
平均アルコキシル化度は、全てのアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のmol平均アルコキシル化度(すなわち、mol平均アルコキシル化度)である。したがって、mol平均アルコキシル化度を計算する場合、非アルコキシル化サルフェートアニオン性界面活性剤のmol数が含まれる。
モル平均アルコキシル化度=(x1界面活性剤1のアルコキシル化度+x2界面活性剤2のアルコキシル化度+....)/(x1+x2+....)
(式中、x1、x2、...は、混合物の各アルキル(又はアルコキシ)サルフェートアニオン性界面活性剤のモル数であり、アルコキシル化度は、各アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤中のアルコキシ基の数である)。
【0043】
好ましいアルキルアルコキシサルフェートは、アルキルエトキシサルフェートである。
【0044】
好適な対イオンとしては、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アルカノールアンモニウム、又はアンモニウム若しくは置換アンモニウムが挙げられるが、好ましくはナトリウムである。
【0045】
市販のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の好適な例としては、Shellによって商標名Neodol(登録商標)で、若しくはSasolによって商標名Lial(登録商標)、Isalchem(登録商標)、及びSafol(登録商標)で販売されているアルコールに由来するもの、又はProcter&Gamble Chemicals社によって製造された天然アルコールのうちのいくつかが挙げられる。供給元からの技術データシートから又は当該技術分野において既知の方法を使用した分析から得られた、出発アルコール内のC13及びC12の相対分率に基づいて、C12及びC13鎖の所望のモル分率及び所望のC13/C12比を実現するためにアルコールをブレンドすることができる。
【0046】
油脂洗浄、泡立ち、低温安定性、及び最終製品の粘度を含む性能は、アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤のアルコキシル化分布の幅によって影響され得る。アルコキシル化アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤を作製するときの触媒及びプロセス条件の選択を通して、その幅の広さを含むアルコキシル化分布を変化させることができる。
【0047】
理論によって束縛されるものではないが、エトキシル化アルキルサルフェートが存在する場合、アルコキシル化、とりわけエトキシル化工程及び硫酸化工程の両方の間に、処理条件及び原材料の組成を厳密に管理することにより、アルコキシル化、とりわけエトキシル化アルキルサルフェート内の1,4-ジオキサン副生物の量を低減させることができる。近年の技術進歩に基づいて、1,4-ジオキサン副生物の更なる低減は、その後のストリッピング、蒸留、逆浸透、ナノ濾過、溶媒蒸発、遠心分離、マイクロ波照射、分子ふるいがけ、又は触媒分解工程若しくは酵素分解酵素工程により実現することができる。アルコキシル化/エトキシル化アルキルサルフェート内の1,4-ジオキサン含量を管理する方法は、当該技術分野において広く知られている。代替として、5,6-ジヒドロ-3-(4-モルホリニル)-1-[4-(2-オキソ-1-ピペリジニル)-フェニル]-2-(1-H)-ピリドン、コラン酸の3-アルファ-ヒドロキシ-7-オキソ立体異性体混合物、3-(N-メチルアミノ)-L-アラニン及びこれらの混合物等の1,4-ジオキサン阻害剤を、1,4-ジオキサンを含む配合物に添加することによる、洗剤配合物内の1,4-ジオキサンレベルの管理もまた、当該技術分野において記載されている。
【0048】
グリセリルアセタールサルフェート
アニオン性界面活性剤は、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含む。アニオン性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは100重量%のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含み得る。
【0049】
グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、式I若しくは式IIを有するグリセリルアセタールサルフェート又はその塩、並びにそれらの混合物から選択され、
【0050】
【化3】
式中、R1は、7~18個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子、より好ましくは12~14個の炭素原子を含むアルキル鎖であり、
【0051】
【化4】
式中、R2は、7~18個の炭素原子、好ましくは10~16個の炭素原子、より好ましくは12~14個の炭素原子を含むアルキル鎖である。
【0052】
アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤は、30%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満の重量平均分岐度を有し得、最も好ましくは、アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤のアルキル鎖は、直鎖状である。最も好ましくは、R1及びR2は、ココナツ又はパーム核供給源を含む天然の再生可能供給源に由来する。
【0053】
アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤及びアルキルサルフェート界面活性剤は、両方とも、30%未満、好ましくは20%未満、より好ましくは10%未満の重量平均分岐度を有し得、その両方にとっては直鎖が好ましい。
【0054】
界面活性剤は、脂肪鹸化の加水分解生成物であるグリセロール(プロパン-1,2,3-トリオール)に由来し得る。そのようなアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤は、Piasecki,A.,et al;「Synthesis and Surface Properties of Chemodegradable Anionic Surfactants:Diastereomeric(2-n-alkyl-1,3-dioxan-5-yl)sulfates with Monovalent Counter Ions」,J.Surfactants and Detergents,2000,vol 3(1),pp 59-65又はポーランド特許第175563(B1)号,Example 1に記載されるように生成され得る。したがって、グリセロールをアルキルアルデヒドと組み合わせてアルキルグリセリルアセタールを形成し、その後、硫酸化してアルキルグリセリルアセタールサルフェートを形成する。アルキルアルデヒドは、アルキルアルコールから、又はアルキルエステル若しくはアルキル酸、例えば、カルボン酸の還元を介して誘導され得る。
【0055】
式I、式II、又は式I及びIIの混合物のアニオン性アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤混合物の重量平均分岐度は、以下の式を使用して計算することができる。
重量平均分岐度(%)=[(x1アルデヒド1中の分岐アルデヒド1の重量%+x2アルデヒド2中の分岐アルデヒド2の重量%+....)/(x1+x2+....)]100
式中、x1、x2、...は、アルキルグリセリルアセタールへの変換及びその後の硫酸化によってアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤を生成する前に出発物質として使用されたアルデヒドの全混合物中の各アルデヒドのグラムでの重量である。重量平均分岐度計算では、アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤を形成するために使用される各アルデヒド(分岐及び非分岐)の重量が使用される。
【0056】
アルキルグリセリルアセタールは、三酸化硫黄(SO3)アミン錯体又はその誘導体を使用して硫酸化することができる。三酸化硫黄の好適な誘導体としては、例えば、クロロスルホン酸、硫酸、又はスルファミン酸とアミンとの錯体等の三酸化硫黄錯体が挙げられる。三酸化硫黄-ピリジン錯体は、より純粋な生成物をもたらす傾向があるため好ましい。硫酸化反応は、カスケード式の、流下膜反応器又は管束反応器を使用して連続プロセスで実行され得、三酸化硫黄及びアミンは、等モル又は若干過剰の量で、通常20℃~60℃の温度範囲で適用される。なお、反応温度は少なくとも部分的に、反応中の脂肪族アルコールの凝固点によって判定される。上記の反応は、典型的には、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤の酸形態をもたらすが、これは、典型的には後続の工程で、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジアミン、ポリアミン、一級アミン、二級アミン、三級アミン、アミン含有界面活性剤、及びこれらの混合物等のアルカリを使用して中和され、ナトリウム塩が好ましい。
【0057】
アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-デシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-デシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ノニル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メタンスルホン酸;1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキソラン-4-オール,2-ドデシル-,4-(水素サルフェート);及びそれらの混合物からなる群から選択され得る。
【0058】
アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、好ましくは、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-デシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-デシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;1,3-ジオキソラン-4-オール,2-ドデシル-,4-(水素サルフェート);1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート);及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0059】
アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、最も好ましくは、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート);及びそれらの混合物からなる群から選択される。
【0060】
好適なアルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤としては、本明細書に記載の構造及び化学名の立体異性体が挙げられる。
【0061】
好適なアルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤の構造を以下に示す。
【0062】
【表1-1】
【0063】
【表1-2】
【0064】
【表1-3】
【0065】
アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、その酸形態又は塩形態で存在することができるが、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、少なくとも部分的に中和された形態で存在し、完全に中和されていることが好ましい。好適な対イオンとしては、アルカリ金属カチオン、アルカリ土類金属カチオン、アルカノールアンモニウム、又はアンモニウム若しくは置換アンモニウムが挙げられる。しかしながら、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤の対イオンとしてナトリウムが最も好ましい。
【0066】
式Iのアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤は、4つの異性体のうちの1つ、又は2つのジアステレオマーのブレンドを含むことができる。式Iの5員環アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤は、サルフェート基に対して5員環の平面の上下のアルキル鎖R1結合を有して、一対のジアステレオマーを提供することができる。更に、この相対的な特別な配置はまた、式IIの6員アルキルグリセリルアセタールサルフェート環でも発生し、追加の対のジアステレオマーを与え、すなわち、環形成中に合計で最大4つの化合物を得る。
【0067】
追加のアニオン性界面活性剤
アニオン性界面活性剤は、アルキルスルホネート界面活性剤、アルキルスルホスクシナート及びジアルキルスルホスクシナートエステル界面活性剤、並びにそれらの混合物からなる群から選択されるもの等の追加のアニオン性界面活性剤を含むことができる。しかしながら、好ましい組成物では、アニオン性界面活性剤は、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤からなる。
【0068】
本明細書での使用に好適なアニオン性アルキルスルホネート又はスルホン酸界面活性剤としては、酸及び塩形態の、アルキルベンゼンスルホネート、アルキルエステルスルホネート、一級及び二級アルカンスルホネート(パラフィンスルホネート等)、アルファ又は内部オレフィンスルホネート、アルキルスルホン化(ポリ)カルボン酸、並びにこれらの混合物が挙げられる。好適なアニオン性スルホネート又はスルホン酸界面活性剤としては、C5~C20アルキルベンゼンスルホネート、より好ましくはC10~C16アルキルベンゼンスルホネート、より好ましくはC11~C13アルキルベンゼンスルホネート、C5~C20アルキルエステルスルホネート、特にC5~C20メチルエステルスルホネート、C6~C22一級若しくは二級アルカンスルホネート、C5~C20スルホン化(ポリ)カルボン酸、及びこれらの任意の混合物を含むが、好ましくはC11~C13アルキルベンゼンスルホネートが挙げられる。上記界面活性剤は、その2-フェニル異性体含有率が幅広く異なり得る。アルファオレフィンのスルホン化と比較して、内部オレフィンのスルホン化は、二重結合がランダムに位置付けられるためいずれの位置でも起こることができ、これにより、IOSの親水性スルホネート及びヒドロキシル基の位置がアルキル鎖の中央になることで、様々なツインテイル分岐構造が得られる。アルカンスルホネートとしては、パラフィンスルホネート及び他の二級アルカンスルホネート(ClariantからのHostapur SAS60等)が挙げられる。
【0069】
アルキルスルホサクシネート及びジアルキルスルホサクシネートエステルは、式MO3SCH(CO2R’)CH2CO2Rを有する有機化合物であり、R及びR’は、H又はアルキル基であり得、Mは、ナトリウム(Na)などの対イオンである。アルキルスルホサクシネート及びジアルキルスルホサクシネートエステル界面活性剤は、アルコキシル化又は非アルコキシル化、好ましくは非アルコキシル化であり得る。この界面活性剤系は、更なるアニオン性界面活性剤を含み得る。しかしながら、本組成物は、好ましくは、界面活性剤系の30重量%未満、好ましくは15重量%未満、より好ましくは10重量%未満の更なるアニオン性界面活性剤を含む。最も好ましくは、界面活性剤系は、更なるアニオン性界面活性剤を含まず、好ましくはアルキルサルフェート及びアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤以外の他のアニオン性界面活性剤を含まない。
【0070】
補助界面活性剤
希釈後の界面活性剤の充填を改善し、ひいては起泡持続性を改善するために、界面活性剤系は、補助界面活性剤を含み得る。補助界面活性剤は、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0071】
アニオン性界面活性剤と補助界面活性剤との重量比は、1:1~8:1、好ましくは2:1~5:1、より好ましくは2.5:1~4:1であり得る。
【0072】
組成物は、好ましくは、洗浄組成物の0.1重量%~20重量%、より好ましくは0.5重量%~15重量%、特に2重量%~10重量%の補助界面活性剤を含む。
【0073】
本発明の洗浄組成物の界面活性剤系は、好ましくは、界面活性剤系の最大50重量%、好ましくは10重量%~40重量%、より好ましくは15重量%~35重量%の補助界面活性剤を含む。
【0074】
補助界面活性剤は、好ましくは両性界面活性剤、より好ましくはアミンオキシド界面活性剤である。
【0075】
アミンオキシド界面活性剤は、直鎖であっても分岐鎖であってもよいが、直鎖が好ましい。好適な直鎖アミンオキシドは、典型的には水溶性であり、式R1-N(R2)(R3)Oを特徴とする。R1は、C8~18アルキルであり、R1は、好ましくは直鎖アルキル鎖であり、より好ましくはココナツ又はパーム核等の天然の再生可能供給源に由来し、特にココナツが好ましい。R2及びR3部分は、C1~3アルキル基、C1~3ヒドロキシアルキル基、及びそれらの混合物からなる群から選択される。例えば、R2及びR3は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、2-ヒドロキシエチル、2-ヒドロキシプロピル、及び3-ヒドロキシプロピル、並びにこれらの混合物からなる群から選択することができるが、R2及びR3の一方又は両方がメチルであることが好ましい。直鎖アミンオキシド界面活性剤としては、特に、直鎖状C10~C18アルキルジメチルアミンオキシド及び直鎖状C8~C12アルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドを挙げることができる。
【0076】
好ましくは、アミンオキシド界面活性剤は、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択される。C8~18アルキルジメチルアミンオキシド、又はC10~16アルキルジメチルアミンオキシド(ココジメチルアミンオキシドなど)などのアルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。好適なアルキルジメチルアミンオキシドとしては、C10アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C10~12アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、C12~C14アルキルジメチルアミンオキシド界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。C12~C14アルキルジメチルアミンオキシドが特に好ましい。
【0077】
代替的な好適なアミンオキシド界面活性剤としては、中分岐鎖アミンオキシド界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用する場合、「中分岐鎖状」とは、アミンオキシドが、n1個の炭素原子を有する1つのアルキル部分を有し、アルキル部分における1つのアルキル分岐は、n2個の炭素原子を有することを意味する。アルキル分岐は、アルキル部分上の窒素からアルファ炭素上に位置する。アミンオキシドのこの種の分岐は、当該技術分野において、内部アミンオキシドとしても既知である。n1とn2との合計は、10~24個、好ましくは12~20個、より好ましくは10~16個の炭素原子であってもよい。1つのアルキル部分の炭素原子数(n1)は、好ましくは、1つのアルキル分岐(n2)と炭素原子数が同じか又は類似しており、それによりその1つのアルキル部分とその1つのアルキル分岐とが対称となるようになっている。本明細書で使用する場合、「対称」とは、本明細書で使用される中分岐鎖状アミンオキシドの少なくとも50重量%、より好ましくは少なくとも75重量%~100重量%において、|n1-n2|が5個以下、好ましくは4個、最も好ましくは0~4個の炭素原子であることを意味する。アミンオキシドは、C1~3アルキル、C1~3ヒドロキシアルキル基、又は平均約1~約3個のエチレンオキシド基を含有するポリエチレンオキシド基から独立して選択される2つの部分を更に含む。好ましくは、それらの2つの部分は、C1~3アルキルから選択され、より好ましくは、いずれもがC1アルキルとして選択される。
【0078】
代替的に、アミンオキシド界面活性剤は、ローカットアミンオキシド及びミッドカットアミンオキシドの混合物を含む、アミンオキシドの混合物であってもよい。それゆえ、本発明の組成物のアミンオキシドは、
a)アミンオキシドの重量に基づいて、約10重量%~約45重量%の式R1R2R3AO(式中、R1及びR2は、独立して、水素、C1~C4アルキル、又はこれらの混合物から選択され、R3は、C10アルキル及びこれらの混合物から選択される)のローカットアミンオキシドと、
b)アミンオキシドの55重量%~90重量%の式R4R5R6AO(式中、R4及びR5は、独立して、水素、C1~C4のアルキル、又はこれらの混合物から選択され、R6は、C12~C16のアルキル又はこれらの混合物から選択される)であるミッドカットアミンオキシドと、を含むことができる。
【0079】
本明細書での使用に好ましいローカットアミンオキシドでは、R3はn-デシルであり、好ましくはR1及びR2の両方がメチルである。式R4R5R6AOのミッドカットアミンオキシドでは、好ましくはR4及びR5の両方がメチルである。
【0080】
好ましくは、アミンオキシドは、アミンオキシドの重量に基づいて、約5重量%未満、より好ましくは3重量%未満の式R7R8R9AO(式中、R7及びR8は水素、C1~C4のアルキル及びこれらの混合物から選択され、R9はC8のアルキル及びこれらの混合物から選択される)のアミンオキシドを含む。式R7R8R9AOのアミンオキシドの量を制限することにより、物理的安定性及び起泡持続性の両方が改善される。
【0081】
好適な双性イオン性界面活性剤としては、ベタイン界面活性剤が挙げられる。このようなベタイン界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、アミドアゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)、ホスホベタイン、及びそれらの混合物が挙げられ、好ましくは式(I)を満たし、
-[CO-X(CH-N(R)(R)-(CH-[CH(OH)-CH-Y
式(I)中、
R1は、飽和又は不飽和のC6~22アルキル残基、好ましくは、C8~18アルキル残基、より好ましくは、飽和C10~16アルキル残基、最も好ましくは、飽和C12~14アルキル残基からなる群から選択され、R1は、好ましくは、直鎖アルキル鎖であり、好ましくは、ココナツ又はパーム核等の天然再生可能供給源、好ましくはココナツに由来する。
Xは、NH、NR4(式中、R4は、C1~4アルキル残基である)、O、及びSからなる群から選択され、
nは、1~10、好ましくは2~5、より好ましくは3の整数であり、
xは、0又は1、好ましくは1であり、
R2及びR3は、独立して、C1~4アルキル残基、ヒドロキシエチルなどの置換されているヒドロキシ、及びこれらの混合物からなる群から選択され、好ましくは、R2及びR3の両方がメチルであり、
mは、1~4の整数、好ましくは1、2、又は3の整数であり、
yは、0又は1であり、
Yは、COO、SO3、OPO(OR5)O、又はP(O)(OR5)O(式中、R5は、H又はC1~4アルキル残基である)からなる群から選択される)。
【0082】
好ましいベタインは、式(Ia)のアルキルベタイン、式(Ib)のアルキルアミドプロピルベタイン、式(Ic)のスルホベタイン、及び式(Id)のアミドスルホベタインであり、
【0083】
【化5】
式中、R1は、式(I)中と同じ意味を有する。特に好ましいのは、式(Ia)及び(Ib)のカルボベタイン[すなわち、式(I)中、Y-はCOO-である]であり、より好ましいのは、式(Ib)のアルキルアミドベタインである。
【0084】
好適なベタインは、カプリル/カプラミドプロピルベタイン、セチルベタイン、セチルアミドプロピルベタイン、コカミドエチルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、デシルベタイン、デシルアミドプロピルベタイン、水素添加タローベタイン/アミドプロピルベタイン、イソステアルアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、オレアドプロピルベタイン、オレイルベタイン、パームアミドプロピルベタイン、パルミトアミドプロピルベタイン、パーム核アミドプロピルベタイン、ステアルアミドプロピルベタイン、ステアリルベタイン、タローアミドプロピルベタイン、タローベタイン、ウンデシレンアミドプロピルベタイン、ウンデシルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択することができるか、又は[INCIに従って命名される]。好ましいベタインは、コカミドプロピルベタイン、ココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、ラウリルベタイン、ミリスチルアミドプロピルベタイン、ミリスチルベタイン、及びこれらの混合物からなる群から選択される。コカミドプロピルベタイン及び/又はラウリルアミドプロピルベタインが特に好ましい。
【0085】
非イオン性界面活性剤:
この界面活性剤系は、非イオン性界面活性剤を更に含み得る。好適な非イオン性界面活性剤としては、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤、アルキルポリグルコシド非イオン性界面活性剤、及びこれらの混合物が挙げられる。非イオン性界面活性剤がアルキルポリグルコシドとアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤とのブレンドを含む場合、非イオン性界面活性剤は、10:90~90:10、好ましくは30:70~70:30、より好ましくは40:60~60:40の質量比でアルキルポリグルコシド及びアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0086】
本発明の組成物の界面活性剤系は、界面活性剤系の1.0重量%~50重量%、好ましくは1.25重量%~25重量%、より好ましくは1.5重量%~15重量%、最も好ましくは1.5重量%~5重量%の非イオン性界面活性剤を更に含むことができる。
【0087】
アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤
好ましくは、アルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤は、好ましくは、そのアルキル鎖において平均で9~15個、好ましくは10~14個の炭素原子、及びアルコール1モル当たり平均で5~12、好ましくは6~10、最も好ましくは7~8単位のエチレンオキシドを含む、直鎖又は分岐状の一級又は二級のアルキルアルコキシル化非イオン性界面活性剤、好ましくはアルキルエトキシル化非イオン性界面活性剤である。アルキル鎖は、好ましくは直鎖状である。
【0088】
アルキルポリグルコシド非イオン性界面活性剤:
アルキルポリグルコシド非イオン性界面活性剤は、通常、アルキルエトキシル化アルコールなどの他の非イオン性界面活性剤よりも泡立ちが多い。
【0089】
アルキルポリグルコシドと、アニオン性界面活性剤、特にアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤との組み合わせは、重合油脂除去、起泡持続性能、界面活性剤及び/又は系の変化による粘度変化の低減、並びにより持続的なニュートンレオロジーを改善することが見出されている。
【0090】
アルキルポリグルコシド界面活性剤は、C6~C18アルキルポリグルコシド界面活性剤から選択することができる。アルキルポリグルコシド界面活性剤は、0.1~3.0、好ましくは1.0~2.0、より好ましくは1.2~1.6の数平均重合度を有することができる。アルキルポリグルコシド界面活性剤は、10個以下の炭素原子を含むアルキル鎖を有する短鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤と、10個超の炭素原子~18個の炭素原子、好ましくは12~14個の炭素原子を含むアルキル鎖を有する中鎖から長鎖のアルキルポリグルコシド界面活性剤とのブレンドを含むことができる。アルキル鎖は、好ましくは直鎖状である。
【0091】
短鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤は、C8~C10の単モーダル鎖長分布を有し、中鎖から長鎖のアルキルポリグルコシド界面活性剤は、C10~C18の単モーダル鎖長分布を有する一方、中鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤は、C12~C14の単モーダル鎖長分布を有する。対照的に、C8~C18アルキルポリグルコシド界面活性剤は、通常、C8~C16などのような、C8~C18のアルキル鎖の単モーダル分布を有する。したがって、短鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤と中鎖から長鎖又は中鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤との組み合わせは、ブレンドされていないC8~C18アルキルポリグルコシド界面活性剤よりも、幅広い鎖長分布を有するか、又は更にはバイモーダル分布を有する。好ましくは、短鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤と長鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤との重量比は、1:1~10:1、好ましくは1.5:1~5:1、より好ましくは2:1~4:1である。このような短鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤と長鎖アルキルポリグルコシド界面活性剤とのブレンドは、起泡安定性の改善と組み合わされた、水中での洗剤溶液の一層迅速な溶解及び初期起泡の改善をもたらす。
【0092】
C8~C16アルキルポリグルコシドは、いくつかの供給元から市販されている(例えば、Seppic CorporationからのSimusol(登録商標)界面活性剤;及びBASF CorporationからのGlucopon(登録商標)600 CSUP、Glucopon(登録商標)650 EC、Glucopon(登録商標)600 CSUP/MB、並びにGlucopon(登録商標)650 EC/MB)。Glucopon(登録商標)215UPは、好ましい短鎖APG界面活性剤である。Glucopon(登録商標)600CSUPは、好ましい中鎖から長鎖のAPG界面活性剤である。
【0093】
好ましい組成物において、界面活性剤系は、10%未満の平均分岐度を有する、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤、並びにアルキルポリグルコシド非イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0094】
ポリヒドロキシ脂肪酸アミド非イオン性界面活性剤:
ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、多くの用途に用いられ得る非イオン性界面活性剤である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミド非イオン性界面活性剤は、典型的には、アルキルエトキシル化アルコール等の他の非イオン性界面活性剤よりも食品油脂除去に対してより強力であり、改善された起泡プロファイルを提供することができる。
【0095】
これらの材料は、米国特許第5334764号(Procter&Gamble)及び米国特許第5571934号(Clariant)に以前に記載されている。これらの界面活性剤は、現在、商品名Glucotain(商標)でClariantによって販売されている。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、容易に生物学的に分解可能であり、再生可能な原材料から調製することができる。問題のポリヒドロキシ脂肪酸アミドは、原則として式R-CO-NR’-Zの化合物であり、式中、Rは約5~30個の炭素原子、好ましくは8~18個の炭素原子を有する飽和又は不飽和炭化水素基であり、R’はH、好ましくは8個までの炭素原子を有するアルキル又はヒドロキシアルキルであり、Zは少なくとも3個のOHを有するポリヒドロキシ炭化水素基、好ましくは糖アルコール基である。Zは、アルコキシル化され得る。
【0096】
好ましい組成物において、界面活性剤系は、10%未満の平均分岐度を有する、アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びアルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤、並びにポリヒドロキシ脂肪酸アミド非イオン性界面活性剤を含むことができる。
【0097】
更なる成分:
本洗浄組成物は、場合により、ビルダー(好ましくはシトレート)、キレート剤、コンディショニングポリマー、他の洗浄ポリマー、表面改質ポリマー、構造化剤、皮膚軟化剤、湿潤剤、皮膚若返り活性物質、酵素、カルボン酸、スクラブ粒子、香料、悪臭抑制剤、顔料、染料、乳白剤、真珠光沢粒子、Ca/Mgイオンなどのアルカリ土類金属などの無機カチオン、抗菌剤、防腐剤、粘度調整剤(例えば、NaCl、並びに他の一価、二価、及び三価の塩などの塩)、並びにpH調整剤及び緩衝手段(例えば、クエン酸などのカルボン酸、HCl、NaOH、KOH、アルカノールアミン、炭酸ナトリウム、重炭酸塩、セスキ炭酸塩などの炭酸塩など)などの多くの他の補助成分を含み得る。
【0098】
好ましい更なる成分としては、両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミン、環状ポリアミン、トリブロックコポリマー、ヒドロキシプロピルセルロースポリマー、塩、ヒドロトロープ、有機溶媒、及びそれらの混合物から選択されるものが挙げられる。
【0099】
両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミン:
本発明の組成物は、組成物全体の0.05重量%~2重量%、好ましくは0.07重量%~1重量%の両親媒性ポリマーを更に含むことができる。好適な両親媒性ポリマーは、両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミン及びこれらの混合物からなる群から選択され得る。両親媒性アルコキシル化ポリアルキレンイミンポリマーは、その液体組成物を洗浄前に洗浄用具(スポンジなど)に直接添加し、その後、ひどく油脂で汚れた表面と接触するとき、とりわけ、洗浄用具が少量~ゼロの水を含むとき、例えば、予め軽く湿らせたスポンジを使用するときに、洗浄される硬質表面上におけるゲル形成を低減することが判明している。
【0100】
好ましい両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、式(I)の一般構造を有する:
【0101】
【化6】
(式中、ポリエチレンイミン主鎖は、重量平均分子量600を有しており、式(I)のnは平均10であり、式(I)のmは平均7であり、式(I)のRは、水素、C~Cアルキル、及びこれらの混合物、好ましくは水素から選択される)。式(I)の永久的な四級化度は、ポリエチレンイミン骨格の窒素原子の0%~22%であってもよい。この両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーの分子量は、好ましくは、10,000~15,000Daである。
【0102】
より好ましくは、両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、式(I)の一般構造を有しているが、ポリエチレンイミン骨格は、重量平均分子量600Daを有しており、式(I)のnは平均24であり、式(I)のmは平均16であり、式(I)のRは、水素、C~Cアルキル、及びこれらの混合物、好ましくは水素から選択される。式(I)の永久的な四級化度は、ポリエチレンイミン骨格の窒素原子の0%~22%であってもよく、好ましくは0%である。この両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーの分子量は、好ましくは25,000~30,000、最も好ましくは28,000Daである。
【0103】
両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミンポリマーは、国際公開第2007/135645号により詳細に記載されている方法によって作製することができる。
【0104】
代替的に、組成物は、両親媒性ポリマーを含まなくてもよい。
【0105】
環状ポリアミン
本組成物は、洗浄の一助となるアミン官能基を有する環状ポリアミンを含むことができる。本発明の組成物は、好ましくは、当該組成物の0.1重量%~3重量%、より好ましくは0.2重量%~2重量%、とりわけ0.5重量%~1重量%の環状ポリアミンを含む。
【0106】
環状ポリアミンは、少なくとも2つの一級アミン官能基を有する。一級アミンは、環状アミン内の任意の位置に存在してもよいが、油脂洗浄の観点から、一級アミンが1、3位に存在するときにより良好な性能が得られることが分かっている。置換基のうちの1個が-CH3であり、残りがHである環状アミンが、改善された油脂洗浄性能を提供することも判明している。
【0107】
したがって、本発明の洗浄組成物で使用するのに最も好ましい環状ポリアミンは、2-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン、4-メチルシクロヘキサン-1,3-ジアミン、及びこれらの混合物からなる群から選択される環状ポリアミンである。これら特定の環状ポリアミンは、本発明の組成物の界面活性剤系と共に配合されたとき、食器洗いプロセス全体を通して起泡及び油脂洗浄プロファイルを改善する機能を有する。
【0108】
好適な環状ポリアミンは、Baxxodurという商標名で、BASFにより供給され得、Baxxodur ECX-210が特に好ましい。
【0109】
環状ポリアミン及び硫酸マグネシウムの組合わせが特に好ましい。したがって、組成物は、組成物の0.001重量%~2.0重量%、好ましくは0.005重量%~1.0重量%、より好ましくは0.01重量%~0.5重量%のレベルの硫酸マグネシウムを更に含むことができる。
【0110】
トリブロックコポリマー
本発明の組成物は、トリブロックコポリマーを含むことができる。トリブロックコポリマーは、組成物全体の1重量%~20重量%、好ましくは3重量%~15重量%、より好ましくは5重量%~12重量%のレベルで存在することができる。好適なトリブロックコポリマーは、式(I):(EO)x(PO)y(EO)xによるアルキレンオキシド部分を有するトリブロックコポリマーとして定義される、アルキレンオキシドトリブロックコポリマーを含み、EOは、エチレンオキシドを表し、xはそれぞれ、EOブロック内のEO単位の数を表す。xはそれぞれ、独立して、平均で5~50、好ましくは10~40、より好ましくは10~30とすることができる。好ましくは、xは、両EOブロックについて同じであり、「同じ」とは、2つのEOブロック間でxの差が最大2単位以内、好ましくは最大1単位以内であり、より好ましくは、両xが同じ単位数であることを意味する。POは、プロピレンオキシドを表し、yは、POブロック中のPO単位の数を表す。yはそれぞれ、平均で28~60、好ましくは30~55、より好ましくは30~48とすることができる。
【0111】
好ましくは、トリブロックコポリマーの、yの各xに対する比は、3:1~2:1である。トリブロックコポリマーの、yの2つのEOブロックの平均xに対する比は、好ましくは3:1~2:1である。好ましくは、トリブロックコポリマーは、トリブロックコポリマーの30重量%~50重量%となる全E-Oの平均重量割合を有する。好ましくは、トリブロックコポリマーは、トリブロックコポリマーの50重量%~70重量%となる全POの平均重量割合を有する。トリブロックコポリマーの場合のEO及びPOの平均総重量%は合計100%になることが理解される。トリブロックコポリマーは、2060~7880、好ましくは2620~6710、より好ましくは2620~5430、最も好ましくは2800~4700の平均分子量を有することができる。平均分子量は、1H NMR分光法(Thermo scientific application note No.AN52907を参照)を用いて求められる。
【0112】
トリブロックコポリマーは、基本構造ABAを有し、A及びBは異なるホモポリマー及び/又はモノマーの単位である。この場合、Aはエチレンオキシド(EO)であり、Bはプロピレンオキシド(PO)である。当業者は、語句「ブロックコポリマー」が「ブロックポリマー」のこの定義と同義であることを認識するであろう。
【0113】
特定のEO/PO/EO配置及びそれぞれのホモポリマーの長さを有する式(I)によるトリブロックコポリマーは、脂性汚れの存在下における液体食器手洗い用洗剤組成物の起泡持続性能及び/又は洗浄プロセスにおける希釈全体にわたる起泡の稠度を増強することが見出されている。
【0114】
好適なEO-PO-EOトリブロックコポリマーは、例えばPluronic(登録商標)PEシリーズとしてBASFから、また、例えばTergitol(商標)LシリーズとしてDow Chemical Companyから市販されている。BASF製の特に好ましいトリブロックコポリマーは、商標名Pluronic(登録商標)PE6400(MW約2900、約40重量%EO)及びPluronic(登録商標)PE9400(MW約4600、40重量%EO)で販売されている。Dow Chemical Company製の特に好ましいトリブロックコポリマーは、商標名Tergitol(商標)L64(MW約2700、約40重量%EO)で販売されている。
【0115】
好ましいトリブロックコポリマーは、好気条件下で容易に生分解する。
【0116】
ヒドロキシプロピルセルロースポリマー:
液体手洗い用洗剤は、ヒドロキシプロピルセルロースポリマー(HPC)を含み得る。ヒドロキシプロピルセルロースは、水溶性及び有機溶解性の両方を有するセルロースの誘導体である。そのようなヒドロキシプロピルセルロースポリマーは、食器手洗い用洗剤組成物の起泡を改善するために使用され得る。
【0117】
本発明の組成物における使用のヒドロキシプロピルセルロースポリマーは、5kDa~250kDaの数平均分子量を有する。ヒドロキシプロピルセルロースポリマーは、10kDa~100kDa、好ましくは30kDa~50kDaの数平均分子量を有し得る。
【0118】
組成物は、組成物の0.01重量%~3.0重量%、好ましくは0.05重量%~2.0重量%、より好ましくは0.1重量%~1.0重量%のヒドロキシプロピルセルロースポリマーを含み得る。
【0119】
塩:
本発明の組成物は、組成物全体の重量に基づいて、約0.05重量%~約2重量%、好ましくは約0.1重量%~約1.5重量%、又はより好ましくは約0.5重量%~約1重量%の塩、好ましくは一価若しくは二価の無機塩、又はこれらの混合物、より好ましくは、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物から選択される塩を含み得る。塩化ナトリウムが最も好ましい。
【0120】
ヒドロトロープ:
本発明の組成物は、組成物全体の重量に基づいて、約0.1重量%~約10重量%、又は好ましくは約0.5重量%~約10重量%、又はより好ましくは約1重量%~約10重量%のヒドロトープ又はその混合物、好ましくはクメンスルホン酸ナトリウムを含み得る。
【0121】
有機溶媒:
組成物は、組成物全体の重量に基づいて、約0.1重量%~約10重量%、又は好ましくは約0.5重量%~約10重量%、又はより好ましくは約1重量%~約10重量%の有機溶媒を含み得る。好適な有機溶媒としては、アルコール、グリコール、グリコールエーテル、及びこれらの混合物、好ましくはアルコール、グリコール、及びこれらの混合物からなる群から選択される有機溶媒が挙げられる。エタノールが好ましいアルコールである。ポリアルキレングリコール、特にポリプロピレングリコールは、好ましいグリコールであり、750Da~1,400Daの重量平均分子量を有するポリプロピレングリコールが特に好ましい。
【0122】
パッケージ製品
食器手洗い用洗剤組成物は、容器、典型的には、プラスチック容器に包装することができる。好適な容器は、オリフィスを含む。典型的には、容器は、キャップを備え、オリフィスは、典型的には、キャップ上に備えられる。キャップは、注入口を備えることができ、オリフィスは、注入口の出口にある。注入口は、0.5mm~10mmの長さを有することができる。
【0123】
オリフィスは、出口で3mm~20mm、好ましくは3.8mm~12mm、より好ましくは5mm~10mmの開放断面積を有することができ、容器は、本発明による組成物を更に含む。断面積は、容器からの液体出口に垂直(すなわち、分配中に液体流に垂直)に測定される。
【0124】
容器は、典型的には、200mL~5,000mL、好ましくは350mL~2000mL、より好ましくは400mL~1,000mLの液体食器手洗い用洗剤組成物を含むことができる。
【0125】
洗浄方法
本発明は、更に、本発明の組成物で食器類を手作業で洗う方法を対象とする。本方法は、本発明の組成物を所定の体積の水に供給して洗浄溶液を形成する工程と、溶液中に食器類を浸漬する工程と、を含む。食器類は、水の存在下において組成物で洗浄される。
【0126】
所望により、食器類をすすいでもよい。本明細書では、「すすぐ」とは、本発明によるプロセスで洗浄された食器類を、かなりの量の適切な溶媒、典型的には水と接触させることを意味する。「かなりの量」とは、通常、約1~約20L又は流水下を意味する。
【0127】
本明細書の組成物は、その希釈形態で塗布され得る。汚れた食器類を、有効量、典型的には(処理される食器約25個当たり)約0.5mL~約20mL、好ましくは約3mL~約10mLの、水で希釈した本発明の洗剤組成物と、好ましくは液体形態で接触させる。使用される洗浄組成物の実際の量はユーザの判断に基づき、典型的には、洗浄組成物中の有効成分の濃度などを含む洗浄組成物の特定の製品配合、洗浄される汚れた食器の数、食器の汚れの度合などの要因に依存する。一般に、約0.01mL~約150mL、好ましくは約3mL~約40mLの本発明の洗浄組成物を、シンク内の約2,000mL~約20,000mL、より典型的には約5,000mL~約15,000mLの水と組み合わせる。このように得られた希釈された洗浄組成物の入ったシンク内に汚れた食器類を浸漬した後、当該食器類の汚れた表面を布、スポンジ、又は類似の洗浄用具と接触させる。布、スポンジ、又は類似の洗浄用具を、食器類と接触させる前に洗浄組成物と水との混合物に浸漬してもよく、典型的には、約1~約10秒間の範囲の時間にわたって食器類と接触させるが、実際の時間は各用途及びユーザによって異なる。布、スポンジ、又は類似の洗浄用具を食器類と接触させることは、同時に食器類をこすることを伴う。
【0128】
代替的に、処理される食器に、その未希釈形態の本明細書における組成物を施用することができる。「その未希釈形態にある」とは、本明細書において、当該組成物が、施用前(直前)にユーザによる何ら有意な希釈を受けることなく、処理される表面に直接、あるいはブラシ、スポンジ、不織材料若しくは織布材料などの洗浄装置又は用具に施用されることを意味する。「その未希釈形態で」はまた、例えば、洗浄用装置表面の水の存在に起因するわずかな希釈、又は瓶から組成物の残存量を除去するための消費者による水の添加を含む。したがって、未希釈形態の組成物は、ユーザの習慣及び洗浄作業に応じて、50:50~100:0、好ましくは70:30~100:0、より好ましくは80:20~100:0、更により好ましくは90:10~100:0の範囲の比で、組成物と水とを有する混合物を含む。
【0129】
本発明の別の態様は、高いバイオ由来の界面活性剤含有量及び生分解性プロファイルにおいて良好な低温安定性を提供しながら、油脂汚れの存在下での泡安定化を含む起泡プロファイル、及び良好な浄化を提供するための、本明細書に記載の液体食器手洗い用洗浄組成物の使用に関する。
【0130】
方法:
A)粘度測定
粘度は、40%~60%のトルクを達成するように粘度計のRPMが調整されたスピンドル31を使用して、ブルックフィールドRT粘度計を用いて20℃で測定される。
【0131】
B)泡生成及び起泡持続性の試験方法
この方法は、汚れの存在下で、試験組成物が泡を生成する能力、並びに生じた泡の堅牢性を評価するために使用される。
【0132】
試験洗浄組成物の泡生成及び起泡持続性は、泡シリンダ試験機(SCT)を用いることによって測定する。SCTは、8個のシリンダのセットを有する。各シリンダは、典型的には、長さ30cm及び内径8.8cmのLexanプラスチックシリンダであり、接着性定規は、外側に取り付けられ、上部の小さな直径の穴が、汚れの添加を可能にする。全ての8個のシリンダは垂直に配向され、それらの中心点で水平バーに固定される。
【0133】
約500mLの試験洗浄溶液を、60℃に加熱された水中359mg/Lの界面活性剤濃度、及びカルシウム:マグネシウムのモル比3:1で塩化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用して作製した257mg/Lの水硬度で調製する。300mLの各試験試料溶液をSCTの試験シリンダに注ぐ。試験溶液が45℃に冷却されると、ゴム栓が所定の位置に置かれて、各シリンダの上部の穴を密封する。
【0134】
水平バー及びシリンダを一緒に、20~22回転/分(rpm)の速度で2分間回転させてから、それらを直立位置にロックする。各シリンダの初期泡高を記録する。泡の高さは、泡及び液体の全高から液体層の高さを差し引くことによって決定する。同じRPMでシリンダを回転させ続け、2分の回転毎に合計20分間、泡の高さを記録する。このデータは、試験洗浄組成物の泡生成を表す。各シリンダ上のゴム栓を開く。以下に記載される10.00gの試験汚れを各シリンダに添加する。ゴム栓を置き換える。開始泡の高さを記録し、上記のようにシリンダを1分間回転させる。直立位置でロックする。泡の高さを記録する。シリンダの回転を継続し、1分の回転毎に合計15分間の回転後に泡高を記録する。このデータは、試験洗浄組成物の起泡持続性を表す。
【0135】
データを、泡の生成又は起泡持続性(cm)対時間(分)として記録する。曲線下面積(AUC)は、泡生成又は起泡持続性対時間データを使用して計算し、台形規則計算を使用する。
【0136】
【数1】
【0137】
各試験溶液についての泡生成又は起泡持続性のAUC結果を、関連する参照組成物について対応するAUC結果で割り、対照(100%)と比較した指数(%)として報告する。
【0138】
試験汚れは、均質な混合物が達成されるまで、以下に記載される構成要素を混合することによって調製する。
【0139】
【表2】
【0140】
C)動的界面張力(DIFT)試験方法
動的界面張力をKruss(登録商標)DVT30 Drop Volume Tensiometer(Kruss USA,Charlotte,NC)を使用して測定する。この装置は、水性界面活性剤相中で浮上する油滴に関し界面張力を測定するよう構成されている。試験界面活性剤溶液は、水中359mg/Lの界面活性剤濃度、及び3:1のカルシウム:マグネシウムのモル比の塩化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用して作製された120mg/Lの水硬度で調製する。使用される油は、キャノーラ油(The J.M.Smucker CompanyのCrisco純正キャノーラ油)である。テンシオメータに取り付けた再循環水温制御器により、水性洗剤と油相を22℃(+/-1℃)にて温度制御する。ある範囲の流速で、内径0.2540mmの上昇型キャピラリ(ascending capillary)から油滴を水性界面活性剤相内に分注し、各流速での界面張力を測定することにより、動的界面張力曲線を生成する。データは、対数スケールでディケード当たり2つの流速で、500uL/分~1uL/分の油分配流量で生成する。1つの流速につき3滴の油滴の界面張力を測定し、平均する。界面張力はmN/m単位で報告する。各流速における油滴の表面寿命も記録し、界面張力(y軸)対油の流速(x軸)、又は界面張力(y軸)対油滴の表面寿命(x軸)のいずれかのプロットを作成することができる。
【0141】
最小界面張力(mN/m)は、最も遅い流速での最低界面張力であり、より低い数字は性能の改善を示す。装置の再現性に基づき、0.1mN/mを超える差が、1mM/m未満の界面張力値に関して有意である。
【0142】
D)最小表面張力及び臨界ミセル濃度
表面張力は、Kibron Delta-8DyneProbeを使用して測定する。各実行前に、Kibron DyneClean炉を使用してDyneProbeを加熱する。各プローブの下端を非常に高温の表面上に接触させて、接触時にプローブの先端を約600℃に加熱する。これにより、一貫して繰り返し可能に清潔な表面が保証される。
【0143】
界面活性剤の臨界ミセル濃度(CMC)は、それぞれの界面活性剤溶液の表面張力を、所望の水温(20.5℃)、及び3:1のカルシウム:マグネシウムのモル比の塩化カルシウム及び塩化マグネシウムを使用して作製された120mg/Lの硬度での界面活性剤濃度の対数関数としてプロットすることによって計算される。表面張力対界面活性剤濃度勾配が、高い変化度からほぼ水平であるものに変化する点をCMC値と定義する。
【0144】
典型的なCMC決定は、以下の工程を含む。
1.一定分量の溶液の分配:ピペッティングロボットを使用して液体処理を行う。
2.プローブの洗浄:DyneProbeを赤熱に加熱して、全ての汚染物質を焼失させる。
3.浸漬及び回収:DyneProbeを8ウェルの列の上に配置し、穏やかに浸漬する。プレート上の力は連続的に(400回/秒)測定され、回収時に表面張力を決定する。
4.分析:最大96のデータ点を約3分で取得する。これらは、PCに自動的に記録され、CMCは、図1に例示されるように決定され、以下のC12グリセリルアセタールサルフェートの組合わせを使用して生成される(表2)。
【0145】
【表3】
【実施例
【0146】
実施例1:ドデカナールグリセリルアセタールサルフェート、ナトリウム塩の調製:
【0147】
【化7】
【0148】
特に明記しない限り、全ての材料は、Sigma Aldrichから入手することができる。
【0149】
磁気撹拌棒を備えた500mlの単口丸底反応フラスコに、62.622g(0.2423mol)のドデカナールグリセリルアセタール(これは、cis-及びtrans-2-ウンデシル-1,3-ジオキサン5-オール、及びcis-及びtrans-(2-ウンデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メタノールの異性体の混合物である)、150mLのテトラクロロメタン及び1mlのピリジンを添加した。室温で混合しながら、98%の三酸化硫黄ピリジン錯体を、10.674g、10.666g、10.948g、及び9.097gの割合で、合計41.385g(100%基準で、40.56g、又は0.2548molの三酸化硫黄ピリジン錯体に等しい)を添加した。反応フラスコに取り付けたのは、上部に窒素ラインを備えた水冷凝縮器であり、ガスバブラーに通じる。窒素雰囲気下で混合しながら、反応フラスコを油浴を使用して47℃で15時間加熱した。反応混合物を、回転蒸発器を使用して真空下でテトラクロロメタンを蒸発させることによって濃縮し、オフホワイト色の固体生成物を得、次いで、これを23.487gの50%水酸化ナトリウム、250mLの脱イオン水及び250mLの無水エタノール(99重量%超のエタノール)から調製した溶液に溶解して、透明なオレンジ色の溶液を形成した。溶液のpHは、pH試験紙を使用して7.0~8.0と測定された。混合しながら溶液に、十分な6.75重量%水酸化ナトリウム溶液を添加して、溶液を10.0~11.0のpHにした。溶液を2Lの分液漏斗に移し、ヘキサン溶媒で2回抽出した。水/エタノール層を単離し、生成物が過度に発泡し始めるまで、回転蒸発器(40℃の水浴で加熱しながら)を使用して真空下で濃縮した。濃縮を停止し、無水エタノールを生成物に添加し、生成物が再び過剰に発泡し始めるまで濃縮を再開した。ヒトの眼で観察されるような非常に粘稠な溶液が得られるまで、無水エタノール添加とそれに続く追加の濃縮のこのプロセスを繰り返した。次いで、溶液を大きな結晶皿に移し、皿を時計皿で部分的に覆い、窒素流を溶液の表面上に一晩吹き付けた。翌日、生成物を結晶化し、室温で完全真空(0.75mmHg、100Pa)下で真空オーブンに入れた。真空オーブン内で3日後、生成物はサクサクした固体であり、これを乳鉢及び乳棒を使用して粉末に粉砕し、室温の完全真空下(0.75mmHg、100Pa)で真空オーブンに戻した。真空オーブン中で更に2日後、生成物を取り出し、保存のためにボトルに移した。70.85gの黄褐色の生成物を回収した。
【0150】
ドデカナールグリセリルアセタールサルフェート、ナトリウム塩生成物の最終活性レベルは、カチオン滴定による合成アニオン性成分のためのMethod ASTM D3049-89-Standard Test Methodに記載されているように、及びReid V.W.,G.F.Longman,E.Heinerth,「Determination of anionic active detergents by two-phase titration」,Tenside 4,292-304(1967)に記載されているように、カチオン滴定剤としてHyamine 1622を使用する指示薬(臭化ジミジウム/パテントブルーVF)と混合されるカチオン性SO3比色二相(水/クロロホルム)滴定法によって77.22%であると決定された。
【0151】
グリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤を含む組成物の泡生成、起泡持続性、及び最小界面張力測定値:
試験溶液を、3.7:1のアニオン性界面活性剤とC12,14ジメチルアミンオキシドの重量比で、総界面活性剤359mg/L(ppm)で調製した。アニオン性界面活性剤は、100:0、75:25、50:50、25:75、及び0:100のC12,14アルキルサルフェート、ナトリウム塩:ドデカナールグリセリルアセタールサルフェート、ナトリウム塩(実施例1から)の比で変化させた。C12,14アルキルサルフェート、ナトリウム塩は、液体食器手洗い用洗剤配合物等内のアニオン性界面活性剤として一般的に使用される。
【0152】
試験溶液の泡生成、起泡持続性、及び最小界面張力を上記の方法に従って測定した。以下に表に示すデータは、個々のアニオン性界面活性剤系と比較して、混合アルキルサルフェート-アルキルグリセリルアセタールサルフェートアニオン性界面活性剤系の汚れの存在下での改善された起泡持続性性能、及びより低い油/水界面張力によって実証されるような改善された油脂処理能力を明確に示している。
【0153】
使用材料:
・実施例1のドデシルグリセリルアセタール硫酸ナトリウム(C12-GAS)
・C12~14ジメチルアミンオキシド(C12,14DMAO)
・C12 14アルキルサルフェート、ナトリウム塩(C12,14AS)
【0154】
表3:比較界面活性剤混合物(混合物A)及び本発明による界面活性剤混合物(混合物1~4)の泡生成、起泡持続性、及び最小界面張力値。
【0155】
【表4】
【0156】
以下の組成物は、本発明による例示的な洗剤組成物である。これらの組成物は、バッチ型又は連続液体型プロセスにおける個々の構成要素の混合によって調製することができる。
【0157】
【表5】
BASFから入手可能な、MW600のポリエチレンイミン主鎖、並びにそれぞれ24個の内部EO単位及び16個の末端PO単位を含むアルコキシル化鎖を含む、両親媒性アルコキシル化ポリエチレンイミン(合計MW:約28000)。
【0158】
本明細書に開示される寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。その代わりに、特に指示がない限り、そのような寸法は各々、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」と開示された寸法は、「約40mm」を意味するものとする。
本明細書は以下の発明を開示する。
A.液体食器手洗い用洗剤組成物の5.0重量%~50重量%の界面活性剤系を含む液体食器手洗い用洗剤組成物であって、前記界面活性剤系は、
a.アニオン性界面活性剤であって、
i.アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤と、
ii.グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤であって、前記グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤は、式I若しくは式IIを有するグリセリルアセタールサルフェート又はその塩、及びそれらの混合物から選択され、
【化8】
式中、R1は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖であり、
【化9】
式中、R2は、7~18個の炭素原子を含むアルキル鎖である、グリセリルアセタールサルフェート界面活性剤と、
を含むアニオン性界面活性剤を含む、
液体食器手洗い用洗剤組成物。
B.前記組成物が、前記組成物全体の、6.0重量%~40重量%、好ましくは15重量%~35重量%の前記界面活性剤系を含む、Aに記載の組成物。
C.前記界面活性剤系が、前記界面活性剤系の少なくとも40重量%、好ましくは60重量%~90重量%、より好ましくは65重量%~85重量%の前記アニオン性界面活性剤を含む、A又はBに記載の組成物。
D.前記アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤が、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-デシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-デシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ヘプタン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ノナン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-3-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-4-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-5-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;2-(ドデカン-6-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ノニル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メタンスルホン酸;1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ヘプチル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ノニル-,5-(水素サルフェート);1,3-ジオキソラン-4-オール,2-ドデシル-,4-(水素サルフェート)、及びそれらの混合物からなる群から選択され;好ましくは、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;(2-デシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-デシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;1,3-ジオキソラン-4-オール,2-ドデシル-,4-(水素サルフェート);1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート)、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは、2-ドデシル-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-ドデシル-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキサン-5-イル水素サルフェート;(2-(ドデカン-2-イル)-1,3-ジオキソラン-4-イル)メチル水素サルフェート;1,3-ジオキサン-5-メタノール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),trans;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート),cis;1,3-ジオキサン-5-オール,2-ウンデシル-,5-(水素サルフェート)、及びそれらの混合物からなる群から選択される、A~Cのいずれかに記載の組成物。
E.前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、0.25未満、好ましくは0.1未満のアルコキシル化度を有し、より好ましくは、前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤がアルコキシル化を含まない、A~Dのいずれかに記載の組成物。
F.前記アニオン性界面活性剤が、前記アニオン性界面活性剤の少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも85重量%、より好ましくは100重量%のアルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及びアルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤を含む、A~Eのいずれかに記載の組成物。
G.前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、8~18個、好ましくは10~14個、より好ましくは12~14個、最も好ましくは12~13個の炭素原子の数平均アルキル鎖長を有する、A~Fのいずれかに記載の組成物。
H.前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が、15%未満、好ましくは10%未満の平均分岐度を有し、より好ましくは前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤が直鎖状である、A~Gのいずれかに記載の組成物。
I.前記アニオン性界面活性剤が、前記アニオン性界面活性剤の少なくとも25重量%、好ましくは30重量%~90重量%、より好ましくは65重量%~85重量%のアルキル硫酸化アニオン性界面活性剤を含む、A~Hのいずれかに記載の組成物
J.前記アルキルサルフェートアニオン性界面活性剤及び前記アルキルグリセリルアセタールサルフェート界面活性剤が、10:1~1:2、好ましくは7:1~1:1、及び最も好ましくは5:1~2:1の重量比で存在する、A~Iのいずれかに記載の組成物。
K.前記界面活性剤系が、非イオン性界面活性剤、好ましくはアルコキシル化アルコール非イオン性界面活性剤、アルキルポリグルコシド非イオン性界面活性剤、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド非イオン性界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される非イオン性界面活性剤を更に含む、A~Jのいずれかに記載の組成物。
L.前記界面活性剤系が、両性補助界面活性剤、双性イオン性補助界面活性剤、及びそれらの混合物からなる群から選択される補助界面活性剤を更に含む、A~Lのいずれかに記載の組成物。
M.前記アニオン性界面活性剤及び前記補助界面活性剤が、1:1~8:1、好ましくは2:1~5:1、より好ましくは2.5:1~4:1の重量比で存在する、Lに記載の組成物。
N.前記補助界面活性剤が両性界面活性剤、好ましくはアミンオキシド界面活性剤であり、より好ましくは前記アミンオキシド界面活性剤が、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルジメチルアミンオキシド、アルキルジエタノールアミンオキシド、及びそれらの混合物からなる群から選択され、最も好ましくはアルキルジメチルアミンオキシドである、L又Mに記載の組成物。
O.前記補助界面活性剤が、双性イオン性界面活性剤、好ましくはベタイン界面活性剤、より好ましくはアルキルベタイン、アルキルアミドアルキルベタイン、アミダゾリニウムベタイン、スルホベタイン(INCIスルタイン)、ホスホベタイン、及びそれらの混合物からなる群から選択されるベタイン界面活性剤、最も好ましくはココアミドプロピルベタイン、ラウリルアミドプロピルベタイン、及びそれらの混合物である、L又はMに記載の組成物。
図1