(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】非認知能力向上支援システムおよび非認知能力向上支援方法
(51)【国際特許分類】
G09B 19/00 20060101AFI20240515BHJP
【FI】
G09B19/00 H
(21)【出願番号】P 2023133230
(22)【出願日】2023-08-18
【審査請求日】2023-09-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523315223
【氏名又は名称】特定非営利活動法人ロジカ・アカデミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 福男
(72)【発明者】
【氏名】関 愛
(72)【発明者】
【氏名】草場 創
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0225190(US,A1)
【文献】特開2020-091441(JP,A)
【文献】特開2020-187151(JP,A)
【文献】「頑張れ」の励ましが苦しい人と効果的な人の差,東洋経済ONLINE [online],2021年05月11日,[2024年2月5日検索],<https://toyokeizai.net/articles/-/426520>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 1/00-9/56
G09B 17/00-19/26
G06Q 50/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象者の生体データに基づいて感情情報を生成する生成部と、
前記対象者が装置に対して入力する入力情報を取得する入力情報取得部と、
前記入力情報取得部で取得した入力情報を解析して
入力習熟度あるいは集中度を含む入力状態情報を生成する入力状態解析部と、
前記生成部で生成した感情情報および入力状態情報に基づいて前記対象者に共感するメッセージを含む非認知能力を向上させるためのメッセージを生成するメッセージ生成部と、
前記対象者に対して前記メッセージ生成部で生成したメッセージを出力する出力部とを備える、非認知能力向上支援システム。
【請求項2】
前記メッセージを出力した後の前記対象者の反応を評価する反応評価部をさらに備える、請求項1記載の非認知能力向上支援システム。
【請求項3】
前記出力部は、前記感情情報に応じたキャラクタとともに前記メッセージを出力する、請求項1記載の非認知能力向上支援システム。
【請求項4】
前記入力状態情報に基づいて前記対象者のタスクに対する取り組み度合いを評価する評価部と、
前記評価部の評価結果に基づいて前記対象者に対して報酬を提供する付与部とをさらに備える、請求項1記載の非認知能力向上支援システム。
【請求項5】
対象者の生体データに基づいて感情情報を生成するステップと、
前記対象者が装置に対して入力する入力情報を取得するステップと、
取得した入力情報を解析して
入力習熟度あるいは集中度を含む入力状態情報を生成するステップと、
生成した感情情報および入力状態情報に基づいて前記対象者に共感するメッセージを含む非認知能力を向上させるためのメッセージを生成するステップと、
生成したメッセージを出力するステップとを備える、非認知能力向上支援方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、非認知能力の向上を支援する非認知能力向上支援システムおよび非認知能力向上支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、非認知能力は日本だけではなく、世界中で研究が進み、その重要性が認識されている。日本では特に意欲や興味・関心を大切にしてきたが、非認知能力の重要な要素である、粘り強さや挑戦する気持ちなどの育成はそれほど重視されていなかった。認知能力と非認知能力とは絡み合うように伸びるという認識が弱かった。
【0003】
意欲や関心をもって粘り強く取り組むと、自然に深く考えたり工夫したり創造したりして認知能力が高まる。そのように認知能力が発揮された結果、達成感や充実感が得られ、「次もがんばろう」と非認知能力が強化されることになる。こうしたサイクルを意識することで、認知能力と非認知能力は効果的に伸ばすことが可能である。
【0004】
こうした姿勢や力は、従来、気質や性格と考えられがちであったが、現在では、これを「スキル」と捉えて教育の可能性を強調している。例えば、子どもの興味・関心は教育者の環境づくりにより意図的に高めることができる。また、粘り強さは励ますことで伸ばすことができる。あえて「スキル」と呼ぶことで、具体的な支援を通して子どもができるようになることを示している。例えば、学習計画の達成度を表示することにより非認知能力の向上を支援する方式等が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一方で、非認知能力を向上させるにあたり、学習者の状態を適切に把握することは重要である。
【0007】
本開示は、上記の課題を解決するためのものであって、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能な非認知能力向上支援システムおよび非認知能力向上支援方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の非認知能力向上支援システムは、対象者の生体データに基づいて感情情報を生成する生成部と、生成部で生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージを生成するメッセージ生成部と、対象者に対してメッセージ生成部で生成したメッセージを出力する出力部とを備える。
【0009】
好ましくは、対象者が装置に対して入力する入力情報を取得する入力情報取得部をさらに備える。メッセージ生成部は、感情情報および入力情報に応じた非認知能力に関連するメッセージを生成する。
【0010】
好ましくは、出力部は、感情情報に応じたキャラクタとともにメッセージを出力する。
【0011】
好ましくは、入力情報に基づいて対象者のタスクに対する取り組み度合いを評価する評価部と、評価部の評価結果に基づいて対象者に対して報酬を提供する付与部とをさらに備える。
【0012】
本開示の非認知能力向上支援方法は、対象者の生体データに基づいて感情情報を生成するステップと、生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージを生成するステップと、生成したメッセージを出力するステップとを備える。
【発明の効果】
【0013】
本開示の非認知能力向上支援システムおよび非認知能力向上支援方法は、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施の形態1に従う非認知能力向上支援システムの概要について説明する図である。
【
図2】実施の形態1に従う非認知能力向上支援システム1の構成について説明する図である。
【
図3】実施の形態1に従う情報処理装置100の機能ブロックの構成について説明する図である。
【
図4】実施の形態1に従う情報処理装置100の処理について説明するフロー図である。
【
図5】実施の形態1に従う反応確認処理のサブルーチンフローについて説明する図である。
【
図6】実施の形態1に従うプロンプトおよび回答文章の一例について説明する図である。
【
図7】実施の形態2に従う情報処理装置100の処理について説明するフロー図である。
【
図8】実施の形態2に従う入力状態の解析処理について説明するフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一又は相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
【0016】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に従う非認知能力向上支援システムの概要について説明する図である。
図1を参照して、実施の形態1に従う非認知能力向上支援システム1は、端末10と、ネットワークNWと、情報処理装置100と、大規模言語モデル200とを備える。
【0017】
端末10は、ユーザが所持するPC(Personal Computer)等であり、携帯型でも固定型でもよい。端末10は、ネットワークNWを介して情報処理装置100と通信可能に設けられている。情報処理装置100は、ネットワークNWを介して大規模言語モデル200と通信可能に設けられている。通信は、無線あるいは有線のいずれでも可能である。
【0018】
ユーザは、端末10を用いてプログラミング学習をしている。端末10には、プログラミング学習用の学習画面50が表示されるとともに、当該学習画面50には、一例としてキャラクタ52が設けられている場合が示されている。
【0019】
情報処理装置100は、大規模言語モデル200と通信して、ユーザの非認知能力を向上させるための非認知能力に関連するメッセージを受信する。
【0020】
大規模言語モデル(LLM:Large Language Model)200は、質疑応答を行う自然言語処理システムである。LLM200は、大量のテキストデータを使ってトレーニングされた自然言語処理のモデルであり、文章を入力とし、文章を出力する。質疑応答を行うシステムにLLM200を適用した場合、LLM200に質問を問い合わせるとLLM200から回答が出力される。本実施の形態に従う情報処理装置100は、LLM200に対して非認知能力を向上させるための非認知能力に関連するメッセージを問い合わせてLLM200からの回答を端末10に送信する。
【0021】
端末10は、LLM200からの非認知能力を向上させるための非認知能力に関連するメッセージを受信する。端末10は、プログラム学習の際に端末10の学習画面50に受信したユーザの非認知能力の向上させるための非認知能力に関連するメッセージを音声出力、あるいは吹き出し等の表示によりメッセージ出力する。一例として、端末10は、キャラクタ52を用いて当該メッセージ出力を実行させるようにしてもよい。
【0022】
図2は、実施の形態1に従う非認知能力向上支援システム1の構成について説明する図である。
図2を参照して、端末10は、制御部11と、カメラ12と、通信I/F13と、入力装置14と、出力装置15と、マイク16と、記憶部17と、各部をそれぞれ接続する内部バスとを含む。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)とを含む。カメラ12は、ユーザ(対象者)の生体データとしてユーザの顔の表情の画像データを取得する。本例においては、ユーザの顔の表情等の画像データについて説明するが、これに限られず生体データとして他の情報を取得するようにしてもよい。例えば赤外線カメラを用いてユーザの脈波の情報を取得するようにしてもよい。マイク16は、ユーザの生体データとしてユーザの音声データを取得する。通信I/F13は、ネットワークNWと接続され、外部装置との間でデータの授受を実行する。入力装置14は、マウスやキーボードを含む。出力装置15は、ディスプレイ等の表示装置やスピーカ等を含む。記憶部17は、各種のアプリケーションプログラム等を含む。例えば、ユーザがプログラミング学習するためのアプリケーションプログラム等を格納している。制御部11は、当該アプリケーションプログラムを実行することによりプログラム学習のための学習画面を生成し、ディスプレイ等の表示装置に表示する。
【0023】
端末10は、生体データ(一例として画像データおよび音声データ)を取得して通信I/F13を介して情報処理装置100に送信する。端末10は、入力データを取得して通信I/F13を介して情報処理装置100に送信する。本例における入力データは、一例としてユーザがプログラム学習の際に利用するキーボード、マウス等の入力データである。
【0024】
情報処理装置100は、制御部101と、記憶部107と、通信I/F103と、各部をそれぞれ接続する内部バスとを含む。制御部101は、CPUと、RAMと、ROMとを含む。通信I/F103は、ネットワークNWと接続され、外部装置との間でデータの授受を実行する。記憶部107は、各種のアプリケーションプログラム等を含む。例えば、記憶部107は、非認知能力の向上を支援するためのアプリケーションプログラム等を格納している。制御部11は、当該アプリケーションプログラムを実行することにより各種処理を実現する。情報処理装置100は、端末10から送信される生体データ等を受信して、当該生体データ等に基づいてユーザの感情情報を生成する。情報処理装置100は、生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージをLLM200に対して問い合わせる。
【0025】
LLM200は、質問受信部201と、回答生成部202と、文章データベース(DB)204とを含む。質問受信部201は、情報処理装置100からの非認知能力を向上させるための非認知能力に関連するメッセージの問合せを受信する。回答生成部202は、受信したメッセージを解析し、解析結果に基づいて文章データベース204を参照して、問合せに対する非認知能力に関連するメッセージを含む回答を生成して情報処理装置100に対して送信する。文章データベース(DB)は、回答を生成するための大量のテキストデータを有する。
【0026】
情報処理装置100は、LLM200から非認知能力に関連するメッセージを受信して、端末10に送信する。端末10は、プログラム学習の際に端末10の学習画面50に受信した非認知能力に関連するメッセージを出力する。一例として端末10は、学習画面50に設けられたキャラクタ52を用いて当該メッセージ出力を実行させるようにしてもよい。本例においては、LLM200は、情報処理装置100とは別に設けられる構成について説明しているが、情報処理装置100内にLLM200と同等の機能を設けるようにすることも可能である。
【0027】
図3は、実施の形態1に従う情報処理装置100の機能ブロックの構成について説明する図である。
図3を参照して、情報処理装置100の制御部101は、記憶部107に格納されたアプリケーションプログラムを実行することにより各種の機能ブロックを実現する。
【0028】
具体的には、情報処理装置100は、生体データ取得部110と、感情解析部112と、入力データ取得部114と、プロンプト生成部116と、入力状態解析部117と、出力制御部118と、評価部120と、付与部122と、反応評価部124とを含む。
【0029】
生体データ取得部110は、通信I/F103を介して受信した端末10から送信される生体データ(画像データおよび音声データ等)を取得する。取得した生体データは、記憶部107に格納される。
【0030】
感情解析部112は、取得した生体データ(画像データおよび音声データ等)に基づいてユーザの感情(心理)を推定して感情情報を生成する。感情解析部112は、生体データに基づいて喜び、怒り、哀しい、楽しい等の感情を推定(分析)する。感情解析部112は、感情として、これに限られず、平静、驚き、満足、退屈、落胆、恐怖、安心、不安等を推定するようにしてもよい。具体的には、感情解析部112は、取得された画像データを用いてユーザの顔の表情に含まれる瞼の開度、視線、眉の動作、鼻の皺の有無、口の動き、口の開度、瞳孔の開度等を処理することにより推定することが可能である。感情解析部112は、音声データを用いてユーザの発する音声内容、ため息、呼吸音等も用いて感情を推定(分析)することも可能である。なお、感情解析部112は、いずれか一方のデータのみを用いて感情を推定するようにしてもよいし、データを組み合わせて感情を推定するようにしてもよい。
【0031】
入力データ取得部114は、通信I/F103を介して受信した端末10から送信された入力データ(入力キーデータ等)を取得する。取得した入力データは記憶部107に格納される。
【0032】
入力状態解析部117は、取得した入力データ(入力キーデータ等)に基づいてユーザの入力状態を解析する。具体的には、入力状態解析部117は、キーボード等を用いたユーザの入力速度や入力ミスの回数等を解析してユーザの入力状態を推定する。
【0033】
プロンプト生成部116は、感情解析部112で生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージをLLM200に対して問い合わせる文章を生成する。プロンプト生成部116は、生成した文章をLLM200に出力する。
【0034】
反応評価部124は、ユーザの非認知能力の向上させるための非認知能力に関連するメッセージ出力に対するユーザの反応を評価する。反応評価部124は、ユーザの反応の評価結果に基づいて各種のパラメータを調整する。
【0035】
評価部120は、ユーザのタスクとなるプログラム学習に対する取り組み度合いを評価する。
【0036】
付与部122は、評価部120の評価結果に基づいてユーザに報酬を提供する。
【0037】
出力制御部118は、LLM200からの回答等の情報を端末10に出力する。
【0038】
図4は、実施の形態1に従う情報処理装置100の処理について説明するフロー図である。
図4を参照して、情報処理装置100は、生体データを取得する(ステップS0)。具体的には、生体データ取得部110は、端末10から送信される生体データを取得する。
【0039】
次に、情報処理装置100は、所定期間が経過したか否かを判断する(ステップS2)。情報処理装置100は、所定期間が経過しないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、ステップS0に戻り上記処理を繰り返す。所定期間は、任意の期間に設定することが可能であるが、一例として5分間に設定することが可能である。
【0040】
情報処理装置100は、所定期間が経過したと判断した場合(ステップS2においてYES)には、次の処理に進む。
【0041】
情報処理装置100は、感情を解析する処理を実行する(ステップS4)。具体的には、感情解析部112は、所定期間が経過した場合に記憶部107に格納された生体データ(画像データおよび音声データ等)に基づいてユーザの感情(心理)を推定して感情情報を生成する。なお、所定期間内に記憶部107に格納された生体データ(画像データおよび音声データ等)の一部のデータを利用してもよいし、全てのデータを利用するようにしてもよい。
【0042】
次に、情報処理装置100は、LLM200に送信するプロンプトを生成する(ステップS6)。具体的には、プロンプト生成部116は、感情解析部112で生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージをLLM200に対して問い合わせる文章を生成する。
【0043】
次に、情報処理装置100は、プロンプトをLLM200に送信する(ステップS8)。具体的には、プロンプト生成部116は、LLM200に対して問い合わせる文章である生成したプロンプトを送信する。
【0044】
次に、情報処理装置100は、LLM200からの回答文を受信したか否かを判断する(ステップS10)。具体的には、出力制御部118は、LLM200からの回答文を受信したか否かを判断する。
【0045】
ステップS10において、情報処理装置100は、LLM200から回答文を受信するまでその状態を維持し、情報処理装置100は、LLM200から回答文を受信した場合(ステップS10においてYES)には、感情情報に基づいて回答文のメッセージ出力のパラメータを設定する(ステップS12)。具体的には、出力制御部118は、感情情報に基づいて回答文のメッセージ出力のパラメータを設定する。
【0046】
次に、情報処理装置100は、端末10に対してメッセージ出力の情報を出力する(ステップS14)。出力制御部118は、回答文のメッセージを含むメッセージ出力の情報を端末10に対して送信する。出力制御部118は、LLM200から複数の回答文を受信した場合には、そのうちの1つを選択するようにしてもよい。出力制御部118は、複数の回答文を受信した場合にはそれらを適宜組み合わせたり、あるいは必要部分のみを抽出して適宜加工編集したものを回答文のメッセージとして生成するようにしてもよい。
【0047】
次に、情報処理装置100は、ユーザの反応を確認する処理(反応確認処理)を実行する(ステップS16)。具体的には、情報処理装置100は、メッセージ出力に対するユーザの反応を確認する処理を実行する。処理の詳細については後述する。
【0048】
次に、情報処理装置100は、非認知能力の向上を支援する処理を終了するか否かを判断する(ステップS18)。
【0049】
ステップS18において、情報処理装置100は、非認知能力の向上を支援する処理を終了すると判断した場合には、処理を終了する(エンド)。具体的には、情報処理装置100は、端末10において、ユーザがプログラミング学習するためのアプリケーションプログラムを終了したと判断した場合には、当該処理を終了する。例えば、情報処理装置100は、端末10からのプログラミング学習するためのアプリケーションプログラムの終了のコマンドを受信した場合に、当該処理を終了するようにしてもよい。
【0050】
一方、ステップS18において、情報処理装置100は、非認知能力の向上を支援する処理を終了しないと判断した場合(ステップS18においてNO)には、ステップS0に戻り、上記処理を繰り返す。
【0051】
図5は、実施の形態1に従う反応確認処理のサブルーチンフローについて説明する図である。
図5を参照して、情報処理装置100は、メッセージ出力後の端末10からの生体データを取得する(ステップS20)。具体的には、生体データ取得部110は、メッセージ出力後に端末10から送信される生体データを取得する。
【0052】
次に、情報処理装置100は、感情を解析する処理を実行する(ステップS22)。具体的には、感情解析部112は、メッセージ出力後に記憶部107に格納された生体データ(画像データおよび音声データ等)に基づいてユーザの感情(心理)を推定して感情情報を生成する。
【0053】
次に、情報処理装置100は、パラメータを調整する処理を実行する(ステップS24)。反応評価部124は、感情解析部112で生成された感情情報に基づいてパラメータを調整する処理を実行する。本例においては、一例として反応評価部124は、生成された感情情報に基づいてステップS2における処理の所定期間の間隔を調整する。例えば、反応評価部124は、感情情報に基づいて喜び、楽しみ等の積極的な感情が推定された場合には、所定期間の間隔を短くして、非認知能力に関連するメッセージの出力頻度を高める。一方、反応評価部124は、感情情報に基づいて怒り、哀しみ等の消極的な感情が推定された場合には、所定期間の間隔を長くして、非認知能力に関連するメッセージの出力頻度を低くする。ユーザの感情状態に合わせてメッセージの出力頻度を調節することにより非認知能力の向上を支援することが可能である。なお、例えば、反応評価部124は、感情情報に基づいて喜び、楽しみ等の積極的な感情が推定された場合には、所定期間の間隔を短くする処理のみを実行して、怒り、哀しみ等の消極的な感情が推定された場合には、所定期間の間隔は変更しないようにしてもよいし、その逆の処理を実行するようにしてもよい。
【0054】
そして、情報処理装置100は、処理を終了する(リターン)。
【0055】
図6は、実施の形態1に従うプロンプトおよび回答文章の一例について説明する図である。
図6(A)には、プロンプト生成部116が感情情報に基づいてLLM200に送信するプロンプトが示されている。
【0056】
一例として、プロンプト生成部116は、感情情報(「楽しい」)に基づいて下記のプロンプトを生成する。具体的には、プロンプト生成部116は、一例として「(A)以下のような感情状態の子供に対して、子供の非認知能力を高めるような声掛けを考えてください。声掛けするときの言葉遣いは、子供に対する表現を使用してください。プログラミング学習をしている。(B)学習は楽しいと感じている。(C)わからないことがあり、少しイライラしている。(D)あきらめることは悔しいと感じている。」の文章を生成する。
【0057】
図6(B)には、上記のプロンプトに対してLLM200からの回答文章の一例が示されている。一例として、情報処理装置100は、「えらいね!プログラミングって楽しいよね。でも、時々難しいところもあるから、ちょっとイライラすることもあるよね。わからないところがあっても、それがどんどん頭に入ってくるチャンスだよ!みんな最初はわからないことだらけだったんだよ。一緒にその難しいところをなんとかしよう!そうすれば、また新しい面白いことが待っているかもしれないね!」の回答文章を受信する。
【0058】
情報処理装置100は、当該受信した回答文章を端末10に送信する。
【0059】
端末10は、プログラム学習のための学習画面とともに、情報処理装置100から送信された回答文章であるユーザの非認知能力を向上させるための非認知能力に関連するメッセージを出力する。当該処理により、非認知能力向上支援システムは、ユーザに対して、ユーザの感情状態を解析して、解析した感情情報により沿う共感したメッセージをユーザに対して出力することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、非認知能力向上支援システムは、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能となる。
【0060】
[プロンプトの生成例]
上記において、プロンプト生成部116は、感情情報(「楽しい」)に基づいてプロンプトを生成する場合について説明した。プロンプト生成部116は、他の感情情報についても同様にプロンプトを生成することが可能である。
【0061】
例えば、プロンプト生成部116は、感情情報(「怒り」)に基づいてプロンプトを生成する。例えば、プロンプト生成部116は、プロンプトである上記(A)~(D)の文章のうち、(B)の文章について、「学習に対して怒りを感じている。」に文章を変更するようにしてもよい。また、プロンプト生成部116は、(A)の文章は固定として、(B)~(D)の文章については感情情報に基づいて適宜変更するようにしてもよい。情報処理装置100は、当該プロンプトに対して、一例として「怒りは、新しいことを学ぶときに出てくる感情だよ。一歩一歩進んでいけば、その怒りもだんだん消えていくよ。君の成長を見逃さないでね。」の回答文章を受信する。情報処理装置100は、当該受信した回答文章を端末10に送信する。
【0062】
例えば、プロンプト生成部116は、感情情報(「哀しい」)に基づいてプロンプトを生成する。例えば、プロンプト生成部116は、プロンプトである上記(A)~(D)の文章のうち、(B)の文章について、「学習に対して哀しみを感じている。」に文章を変更するようにしてもよい。また、プロンプト生成部116は、(A)の文章は固定として、(B)~(D)の文章については感情情報に基づいて適宜変更するようにしてもよい。情報処理装置100は、当該プロンプトに対して、一例として「哀しい気持ちは、成長への一歩だと思ってみて。分からないことがあるのは自然なことだけど、それを乗り越えるために頑張る姿勢が大事だよ。」の回答文章を受信する。情報処理装置100は、当該受信した回答文章を端末10に送信する。
【0063】
例えば、プロンプト生成部116は、感情情報(「喜び」)に基づいてプロンプトを生成する。例えば、プロンプト生成部116は、プロンプトである上記(A)~(D)の文章のうち、(B)の文章について、「学習に対して喜びを感じている。」に文章を変更するようにしてもよい。また、プロンプト生成部116は、(A)の文章は固定として、(B)~(D)の文章については感情情報に基づいて適宜変更するようにしてもよい。情報処理装置100は、当該プロンプトに対して、一例として「君の学習へのモチベーションは素晴らしいね。喜びを感じながら進めることで、どんどん成長していくことができるんだよ。」の回答文章を受信する。情報処理装置100は、当該受信した回答文章を端末10に送信する。
【0064】
[メッセージ出力のパラメータの設定]
出力制御部118は、感情情報に基づいて回答文のメッセージ出力のパラメータを設定する。例えば、出力制御部118は、感情情報に基づいてメッセージ出力の際の色のパラメータを設定するようにしてもよい。例えば、出力制御部118は、「喜び」、「怒り」、「哀しい」、「楽しい」の感情情報に基づいて、橙色、赤色、青色、黄色等の文字色のパラメータを設定してメッセージ出力するようにしてもよい。出力制御部118は、色の心理効果を活用してメッセージ出力することにより、解析した感情情報により沿う共感したメッセージについて色を介してユーザに対して出力することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能となる。なお、当該文字色のパラメータの設定は一例であり、これに限られず他の色に設定することも可能であるし、感情情報に基づいて明度や他のパラメータを変化させることによりメッセージ出力するようにしてもよい。
【0065】
また、出力制御部118は、キャラクタ52を用いてメッセージ出力する場合には、感情情報に基づいてキャラクタ52の動きを調整するようにしてもよい。例えば、キャラクタ52の動きのパターンを予め複数準備し、出力制御部118は、感情情報に基づいて複数の動きのパターンの中から1つを選択して端末10に表示させるようにしてもよい。例えば、「喜び」、「怒り」、「哀しい」、「楽しい」に応じた動きのパターンを予め準備しておいて、出力制御部118は、メッセージ出力のパラメータの設定の際に、複数の動きのパターンのうち感情情報に合わせたパターンとなるように設定するようにしてもよい。例えば、非認知能力向上支援システムは、メッセージ出力の際に、感情情報に合わせたキャラクタ52の動きを表示することにより、解析した感情情報により沿う共感したメッセージをキャラクタの動きとともにユーザに対して出力することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、非認知能力向上支援システムは、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能となる。
【0066】
また、端末10は、キャラクタ52を用いてメッセージ出力する場合、吹き出し表示を用いて、キャラクタ52が話しているようにしてもよいし、音声としてメッセージ出力するようにしてもよい。
【0067】
出力制御部118は、感情情報に基づいて音声としてメッセージ出力するパターンを調整するようにしてもよい。例えば、音声出力パターンを予め複数準備し、出力制御部118は、感情情報に基づいて複数の音声出力パターンの中から1つを選択して出力させるようにしてもよい。例えば、「喜び」、「怒り」、「哀しい」、「楽しい」に応じた音声出力パターンを予め準備しておいて、出力制御部118は、音声としてのメッセージ出力のパラメータの設定の際に、複数の音声出力パターンのうち感情情報に合わせたパターンとなるように設定するようにしてもよい。例えば、非認知能力向上支援システムは、音声としてのメッセージ出力の際に、感情情報に合わせた音声出力パターンで出力することにより、解析した感情情報により沿う共感した音声メッセージをユーザに対して出力することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、非認知能力向上支援システムは、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能となる。
【0068】
なお、出力制御部118は、上記のパラメータの設定の方式に関して、単独で用いても良いし、それぞれ組み合わせて用いるようにしてもよい。なお、情報処理装置100は、上記の
図4のフローにおいては、ステップS12において感情情報に基づくメッセージ出力のパラメータの設定処理を実行する方式について説明したが、当該方式は必須の構成ではなく、当該設定処理が無い方式とすることも可能である。また、情報処理装置100は、上記の
図4のフローにおいては、ステップS16において反応確認処理を実行する方式について説明したが、当該方式は必須の構成ではなく、当該反応確認処理が無い方式とすることも可能である。
【0069】
(実施の形態2)
図7は、実施の形態2に従う情報処理装置100の処理について説明するフロー図である。
図7を参照して、実施の形態2に従う情報処理装置100の処理は、
図4のフロー図と比較して、ステップS1、S5AおよびS5Bを追加した点と、ステップS6をステップS6#に置換した点とが異なる。その他の構成については上記で説明したのと同様であるのでその詳細な説明については繰り返さない。
【0070】
情報処理装置100は、ステップS0において、生体データを取得した後、入力データを取得する(ステップS1)。具体的には、入力データ取得部114は、端末10から送信される入力データを取得する。
【0071】
次に、情報処理装置100は、所定期間が経過したか否かを判断する(ステップS2)。情報処理装置100は、所定期間が経過しないと判断した場合(ステップS2においてNO)には、ステップS0に戻り上記処理を繰り返す。所定期間は、任意の期間に設定することが可能であるが、一例として5分間に設定することが可能である。
【0072】
情報処理装置100は、所定期間が経過したと判断した場合(ステップS2においてYES)には、次の処理に進む。
【0073】
情報処理装置100は、ステップS4において、所定期間が経過した場合に感情を解析する処理を実行した後、入力状態の解析処理を実行する(ステップS5A)。具体的には、入力状態解析部117は、記憶部107に格納された入力データ(入力キーデータ等)に基づいてユーザの入力状態を解析する。なお、入力状態解析部117は、所定期間内に記憶部107に格納された入力データ(入力キーデータ等)の一部のデータを利用してもよいし、全てのデータを利用するようにしてもよい。
【0074】
図8は、実施の形態2に従う入力状態の解析処理について説明するフロー図である。
図8を参照して、入力状態解析部117は、取得した入力データに基づいて入力習熟度を評価する(ステップS30)。具体的には、入力状態解析部117は、入力データの情報として、キーボード等を用いたユーザの入力速度や入力ミスの回数等を解析してユーザの入力習熟度を推定する。
【0075】
入力状態解析部117は、入力習熟度が高いあるいは低いかに推定して分類してもよいし、さらに複数のレベルに分類してもよい。入力習熟度の情報は、本例においてはプロンプトの生成の際に用いることが可能である。
【0076】
次に、入力状態解析部117は、取得した入力データに基づいて集中度を評価する(ステップS32)。具体的には、入力状態解析部117は、入力データの情報として、キーボード等を用いたユーザの入力期間の長さ等を解析してユーザの集中度を評価する。
【0077】
例えば、入力状態解析部117は、ある期間の間の入力期間の長さが長い場合にはユーザの集中度は高いと推定することが可能である。入力状態解析部117は、ある期間の間の入力期間が一定の閾値以上の場合には集中度が高いと推定し、それ以外の場合には集中度は高くないと推定するようにしてもよい。
【0078】
次に、入力状態解析部117は、取得した入力データに基づいてタスク達成度を評価する(ステップS34)。具体的には、入力状態解析部117は、入力データの情報として、入力データに基づいてタスクとして与えられているプログラミング学習の達成度を評価する。具体的には、入力状態解析部117は、タスクとして与えられているプログラミング学習の正解情報と、現在ユーザにより入力されている入力情報とを比較してプログラミング学習の達成度を評価するようにしてもよい。後述するが評価部120は、プログラミング学習の達成度の情報に基づいてタスクに対する取り組み度合いを評価する。また、評価部120は、プログラミング学習の入力期間や入力習熟度も考慮して取り組み度合いを評価するようにしてもよい。そして、入力状態解析部117は、入力状態の解析処理を終了する(リターン)。
【0079】
再び、
図7を参照して、情報処理装置100は、解析された入力状態情報として集中度大か否かを判定する(ステップS5B)。具体的には、プロンプト生成部116は、入力状態解析部117の解析結果として集中度大か否かを判断する。
【0080】
ステップS5Bにおいて、情報処理装置100は、解析された入力状態として集中度大でないと判断した場合(ステップS5BにおいてNO)には、ステップS6#に進む。
【0081】
次に、情報処理装置100は、LLM200に送信するプロンプトを生成する(ステップS6#)。具体的には、プロンプト生成部116は、入力状態解析部117の解析結果として集中度大でないと判断した場合には、感情解析部112で生成した感情情報および入力習熟度の情報に応じた非認知能力に関連するメッセージをLLM200に対して問い合わせる文章を生成する。具体的には、プロンプト生成部116は、感情情報に基づくプロンプトの生成の際に、入力習熟度に関する文章を含める。例えば、プロンプト生成部116は、
図6で説明した(A)~(D)の文章に加えて、ユーザの入力状態に関する情報として「(E)入力習熟度は高い」あるいは「(E)入力習熟度は低い」等の文章を含めることも可能である。以降の処理については、
図4のフロー図で説明したのと同様である。
【0082】
一方、ステップS5Bにおいて、情報処理装置100は、解析された入力状態として集中度大であると判断した場合(ステップS5BにおいてYES)には、ステップS6#~ステップS16をスキップして、ステップS18に進む。具体的には、プロンプト生成部116は、入力状態解析部117の解析結果として集中度大であると判断した場合には、プロンプトの生成処理を実行しない。すなわち、情報処理装置100は、集中度大である場合には、端末10に対してメッセージ出力しない。情報処理装置100は、取得した入力データに基づいて集中度を評価し、集中度が高いと推定した場合には、メッセージ出力しない。
【0083】
集中度が高い場合のメッセージ出力は、ユーザの思考を阻害する可能性がある。したがって、非認知能力向上支援システムは、当該状態の場合には、メッセージ出力を停止することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、非認知能力向上支援システムは、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能となる。
【0084】
なお、本例においては、入力状態解析部117は、入力データに基づいて集中度を判断する場合について説明したが、これに限られず感情情報と組み合わせて集中度を判断するようにしてもよい。また、本例においては、非認知能力向上支援システムは、ユーザの集中度に従ってメッセージ出力の可否を判断する方式について説明したが、ユーザの集中度に従って非認知能力に関連するメッセージの出力頻度を調整するようにしてもよい。例えば、非認知能力向上支援システムは、ユーザの集中度が高い場合には、ステップS2における処理の所定期間の間隔を長くするようにしてもよい。非認知能力向上支援システムは、ユーザの集中度に合わせてメッセージの出力頻度を調節することにより非認知能力の向上を支援することが可能である。
【0085】
[報酬付与]
評価部120は、ユーザのタスクとなるプログラム学習に対する取り組み度合いを評価する。評価部120は、入力状態解析部117で解析したタスク達成度に基づいて取り組み度合いを評価する。評価部120は、プログラミング学習の入力期間や入力習熟度も考慮して取り組み度合いを評価するようにしてもよい。
【0086】
例えば、評価部120は、ユーザのプログラミング学習に対する取り組み度合いとして、複数の状態に分類する。例えば、評価部120は、ユーザの取り組み度合いとして大変優れている場合には「優」に分類する。評価部120は、タスク達成度が「100%」の場合に「優」に分類するようにしてもよい。評価部120は、ユーザの取り組み度合いとして比較的良い場合には「良」に分類する。評価部120は、タスク達成度が「90%以上」の場合に「良」に分類するようにしてもよい。評価部120は、ユーザの取り組み度合いとして普通の場合には「可」に分類する。評価部120は、タスク達成度が「90%未満」の場合に「可」に分類するようにしてもよい。本例においては3段階に分類する場合について説明するが、さらに複数段階に分類するようにしてもよい。
【0087】
付与部122は、例えばプログラミング学習の対する取り組み度合いとして「優」に分類されて評価されたユーザには報酬(一例としてポイント)を付与する。
【0088】
当該報酬(ポイント)は、プログラミング学習のサービス利用として課金システムが組み込まれているような場合には報酬(ポイント)の一部あるいは全部を用いて当該サービスを利用できるようにしてもよい。あるいは例えば報酬(ポイント)はキャラクタ52のアイテム(服、帽子等)を購入したり、別のキャラクタを表示するために利用可能にしてもよい。
【0089】
非認知能力向上支援システムは、学習者の状態として、学習に対する取り組み度合いが大変優れている「優」に分類されるようなユーザの場合には、報酬を付与することにより、非認知能力を向上させ強化することが可能となる。すなわち、非認知能力向上支援システムは、学習者であるユーザの状態を適切に把握し、効率的に非認知能力の向上を支援することが可能である。
【0090】
なお、非認知能力向上支援システムが付与する報酬(ポイント)については、ポイントに限られずアイテム等であってもよいし、例えば報酬は非認知能力向上支援システムの関連会社(協力企業や支援企業)等から提供されるような仕組みであってもよい。
【0091】
以上、本開示を実施形態に基づき具体的に説明したが、本開示は、実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0092】
1 非認知能力向上支援システム、10 端末、11,101 制御部、12 カメラ、14 入力装置、15 出力装置、16 マイク、17,107 記憶部、50 学習画面、52 キャラクタ、100 情報処理装置、110 生体データ取得部、112 感情解析部、114 入力データ取得部、116 プロンプト生成部、117 入力状態解析部、118 出力制御部、120 評価部、122 付与部、124 反応評価部、200 大規模言語モデル、201 質問受信部、202 回答生成部、204 文章データベース。
【要約】
【課題】効率的に非認知能力の向上を支援することが可能な非認知能力向上支援システムを提供する。
【解決手段】非認知能力向上支援システムは、対象者の生体データに基づいて感情情報を生成する生成部と、生成部で生成した感情情報に応じた非認知能力に関連するメッセージを生成するメッセージ生成部と、対象者に対してメッセージ生成部で生成したメッセージを出力する出力部とを備える。
【選択図】
図2