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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】浴室洗い場床
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/20 20060101AFI20240515BHJP
   E04F 15/00 20060101ALI20240515BHJP
   E04H 1/12 20060101ALI20240515BHJP
   B32B 5/18 20060101ALI20240515BHJP
   B32B 5/32 20060101ALI20240515BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20240515BHJP
   B32B 7/06 20190101ALI20240515BHJP
   B32B 27/32 20060101ALI20240515BHJP
   B32B 7/12 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
E03C1/20 A
E04F15/00 F
E04H1/12 301
B32B5/18
B32B5/32
B32B27/00 J
B32B27/00 L
B32B7/06
B32B27/32 E
B32B7/12
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020144673
(22)【出願日】2020-08-28
(65)【公開番号】P2022039571
(43)【公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-06-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000010087
【氏名又は名称】TOTO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108062
【弁理士】
【氏名又は名称】日向寺 雅彦
(74)【代理人】
【識別番号】100168332
【弁理士】
【氏名又は名称】小崎 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100146592
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 浩
(74)【代理人】
【氏名又は名称】白井 達哲
(74)【代理人】
【識別番号】100172188
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 敬人
(74)【代理人】
【識別番号】100197538
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 功
(74)【代理人】
【識別番号】100176751
【弁理士】
【氏名又は名称】星野 耕平
(72)【発明者】
【氏名】武田 宏二
(72)【発明者】
【氏名】山本 康徳
(72)【発明者】
【氏名】山田 桃子
【審査官】秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-65391(JP,A)
【文献】特開2013-248847(JP,A)
【文献】特開2019-94760(JP,A)
【文献】特開2019-202545(JP,A)
【文献】特表2019-535873(JP,A)
【文献】特開2010-248790(JP,A)
【文献】特開2015-183414(JP,A)
【文献】特開2014-132140(JP,A)
【文献】特開昭54-110286(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/20
E04F 15/00
E04H 1/12
B32B 5/00-7/14
B32B 27/00
B32B 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材層と、
前記基材層の上に設けられ、前記基材層と接するクッション層と、
前記クッション層の上に設けられ、浴室洗い場床の表面を形成する表面層と、
を備え、
前記基材層は、熱可塑性樹脂製の第1発泡ビーズ粒子の集合体であり、
前記クッション層は、熱可塑性樹脂製の第2発泡ビーズ粒子の集合体であり、
前記表面層は、前記クッション層から剥離可能であり、
前記基材層と前記クッション層とは、直接的に接合され、前記基材層と前記クッション層との界面を構成しており、
前記基材層と前記クッション層とは、前記界面の全体にわたって凹凸を有することを特徴とする浴室洗い場床。
【請求項2】
前記第2発泡ビーズ粒子の粒径は、前記第1発泡ビーズ粒子の粒径よりも大きく、
前記クッション層の厚みは、前記基材層の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項1記載の浴室洗い場床。
【請求項3】
前記基材層と前記クッション層との間の剥離強度は、前記クッション層と前記表面層との間の剥離強度よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の浴室洗い場床。
【請求項4】
前記第1発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂及び前記第2発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂は、ポリオレフィンであることを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の浴室洗い場床。
【請求項5】
前記クッション層と前記表面層とは、接着層を介して接合されていることを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の浴室洗い場床。
【請求項6】
前記基材層と前記クッション層とは、熱融着により接合されていることを特徴とする請求項1~のいずれか1つに記載の浴室洗い場床。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、浴室洗い場床に関する。
【背景技術】
【0002】
浴室洗い場床において、基材層の上にクッション層を設け、クッション層の上に表面層を設けた3層構造を有するものが知られている。例えば、特許文献1では、発泡樹脂製の基材層の上にポリウレタン製のクッション層を設け、クッション層の上に表面層を設けた浴室洗い場床が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-65391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表面層は、浴室洗い場床の表面を形成しているため、表面層には傷や汚れなどの不具合が生じることがある。従来、基材層とクッション層、及び、クッション層と表面層は、それぞれ、両面テープなどの接着手段により接着されている。そのため、表面層に不具合が生じた際に、表面層のみを剥がして交換しようとしても、クッション層が基材層から剥離してしまったり、クッション層が破れてしまったりする場合がある。つまり、表面層のみを剥がして交換することができず、クッション層や基材層も併せて交換することになる。基材層を交換する場合、天井や壁パネルを取り外した後に交換する必要があり、メンテナンス性に改善の余地がある。
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、メンテナンス性に優れた浴室洗い場床を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、基材層と、前記基材層の上に設けられ、前記基材層と接するクッション層と、前記クッション層の上に設けられ、浴室洗い場床の表面を形成する表面層と、を備え、前記基材層は、熱可塑性樹脂製の第1発泡ビーズ粒子の集合体であり、前記クッション層は、熱可塑性樹脂製の第2発泡ビーズ粒子の集合体であり、前記表面層は、前記クッション層から剥離可能であることを特徴とする浴室洗い場床である。
【0007】
この浴室洗い場床によれば、基材層とクッション層とを、いずれも発泡ビーズ粒子の集合体とし、基材層とクッション層とが接することで、基材層とクッション層との密着性を高めることができる。また、表面層をクッション層から剥離可能とすることで、表面層に不具合が生じた際に、クッション層を基材層の上に残したまま表面層のみを剥がして交換することができる。したがって、不具合が生じやすい表面層のみを容易に交換することができ、メンテナンス性に優れる。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、前記基材層と前記クッション層との間の剥離強度は、前記クッション層と前記表面層との間の剥離強度よりも大きいことを特徴とする浴室洗い場床である。
【0009】
この浴室洗い場床によれば、基材層とクッション層との間の剥離強度を、クッション層と表面層との間の剥離強度よりも大きくすることで、より確実にクッション層を基材層から剥離させずに、表面層をクッション層から剥離させることができる。
【0010】
第3の発明は、第1または第2の発明において、前記第1発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂及び前記第2発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂は、ポリオレフィンであることを特徴とする浴室洗い場床である。
【0011】
この浴室洗い場床によれば、第1発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂及び第2発泡ビーズ粒子に含まれる熱可塑性樹脂をポリオレフィンとすることで、基材層とクッション層との間の密着性をより大きくすることができる。これにより、より確実にクッション層を基材層から剥離させずに、表面層をクッション層から剥離させることができる。
【0012】
第4の発明は、第1~第3のいずれか1つの発明において、前記クッション層と前記表面層とは、接着層を介して接合されていることを特徴とする浴室洗い場床である。
【0013】
この浴室洗い場床によれば、クッション層と表面層とが接着層を介して接合されることで、クッション層と表面層との密着性を制御することができる。これにより、より確実にクッション層を基材層から剥離させずに、表面層をクッション層から剥離させることができる。
【0014】
第5の発明は、第1~第4のいずれか1つの発明において、前記基材層と前記クッション層とは、熱融着により接合されていることを特徴とする浴室洗い場床である。
【0015】
この浴室洗い場床によれば、基材層とクッション層とが熱融着により接合されることで、基材層を構成する第1発泡ビーズ粒子とクッション層を構成する第2発泡ビーズ粒子とにより、凹凸を有する界面を形成することができる。これにより、基材層とクッション層との間の密着性をより大きくすることができる。したがって、より確実にクッション層を基材層から剥離させずに、表面層をクッション層から剥離させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の態様によれば、メンテナンス性に優れた浴室洗い場床を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施形態に係る浴室洗い場床を備えた浴室ユニットを模式的に表す斜視図である。
図2】実施形態に係る浴室洗い場床を模式的に表す分解斜視図である。
図3】実施形態に係る浴室洗い場床の一部を模式的に表す断面図である。
図4】実施形態に係る第1発泡ビーズ粒子及び第2発泡ビーズ粒子を模式的に表す断面図である。
図5】実施形態に係る浴室洗い場床の基材層の厚み及びクッション層の厚みの求め方を模式的に表す断面図である。
図6図6(a)及び図6(b)は、実施形態に係る浴室洗い場床の第1発泡ビーズ粒子の粒径及び第2発泡ビーズ粒子の粒径の求め方を模式的に表す断面図である。
図7図7(a)~図7(d)は、実施形態に係る浴室洗い場床の基材層及びクッション層の製造方法を模式的に表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る浴室洗い場床を備えた浴室ユニットを模式的に表す斜視図である。
図1に表したように、浴室ユニット2は、浴室洗い場床10と、浴槽60と、壁パネル71a~71fと、を備える。
【0019】
浴槽60の底部の裏面における四隅近傍には、支持脚61が設けられ、その支持脚61を介して、浴槽60は設置面(例えば、建物の床)100の上に設置される。支持脚61の先端側(下端側)にはボルト部が設けられ、そのボルト部を回転させることで支持脚61の高さが調整可能となっている。
【0020】
浴槽60の横の空間における底部に、浴室洗い場床10が設置されている。浴室洗い場床10の表面10aは、浴室外部に水を漏出させない防水性を有する。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
【0021】
浴室洗い場床10の裏側(下方側)において、浴槽60との境界部近傍には排水配管62が設けられている。浴室洗い場床10において、例えば浴槽60との境界部近傍には、排水配管62に連通する排水口10hが形成されている。排水口10hは、例えば、着脱自在の蓋で塞がれていてもよい。排水口10hが設けられた部分は下方に窪んでおり、浴室洗い場床10の表面10aには、排水口10hに向けて下向き傾斜した排水勾配が付けられている。また、浴槽60の底部に設けられた図示しない排水口も、排水配管62に接続されている。
【0022】
図1において2点鎖線で表すように、浴槽60のリムの上には壁パネル71a~71cが設置されている。また、浴室洗い場床10の周縁部の上には、壁パネル71d~71fが設置されている。また、壁パネル71fには図示しないドア取付枠を介してドアが取り付けられる。
【0023】
浴槽60と浴室洗い場床10との境界には、浴槽60における浴室洗い場床10側の側面を覆い隠すバスエプロン67が設けられている。なお、浴槽60の構造によっては、バスエプロン67を設けなくてよいものもある。
【0024】
また、バスエプロン67の長手方向の一端側と、壁パネル71dとの間には小パネル65bが設けられている。また、バスエプロン67の長手方向の他端側と、壁パネル71fとの間には小パネル65aが設けられている。小パネル65a、65bは、必要に応じて設けられ、省略可能である。
【0025】
図2は、実施形態に係る浴室洗い場床を模式的に表す分解斜視図である。
図2に表したように、浴室洗い場床10は、床本体20と、フレーム体30と、を備える。
【0026】
フレーム体30は、床本体20の下に設けられ、床本体20を下方から支持する。フレーム体30は、外枠31と、格子部32と、支持脚33と、を有する。外枠31、格子部32、及び支持脚33は、それぞれ、金属製である。
【0027】
外枠31は、フレーム体30の外形(アウトライン)を形成する。格子部32は、外枠31の内側を格子状に仕切る。格子部32は、例えば、床本体20の外枠31よりも内側の部分を支持する。支持脚33は、格子部32の下面に設けられる。支持脚33は、格子部32の下面から下方(設置面側)に向かって延びている。支持脚33は、外枠31の下面に設けられてもよい。この例では、4つの支持脚33が設けられているが、支持脚33の数は、5つ以上であってもよい。
【0028】
フレーム体30は、各支持脚33を介して設置面100の上に設置される。各支持脚33の先端側(下端側)にはボルト部が設けられ、そのボルト部を回転させることで各支持脚33の高さが調整可能となっている。各支持脚33の高さ調整により、フレーム体30の上に支持される床本体20の設置高さや水平度が調整される。
【0029】
フレーム体30は、排水口10hに対応する位置に設けられた開口部30hを有する。開口部30hは、格子部32に設けられたプレートに形成され、プレートを上下方向に貫通する。
【0030】
床本体20は、フレーム体30の上に載置され、フレーム体30により支持される。床本体20は、基材層21と、クッション層22と、表面層23と、を有する。各層は、下側から基材層21、クッション層22、表面層23の順で設けられている。
【0031】
基材層21は、床本体20の最下部に位置し、クッション層22及び表面層23を支持する。基材層21は、周縁部が上側に折り曲げられた浅底の器状(パン状)に形成されている。
【0032】
基材層21は、排水口10hに対応する位置に設けられた開口部21hを有する。開口部21hは、下方に向かって窪む凹形状に設けられている。また、基材層21の上面には、開口部21h(排水口10h)に向けて下方に傾斜した排水勾配が形成されている。
【0033】
基材層21を設けることで、浴室洗い場床10(床本体20)の強度を高めることができる。基材層21については、後述する。
【0034】
クッション層22は、基材層21の上、かつ、表面層23の下に設けられている。つまり、クッション層22は、基材層21と表面層23との間に設けられている。クッション層22は、基材層21の周縁部よりも内側に設けられている。
【0035】
クッション層22は、排水口10hに対応する位置に設けられた開口部22hを有する。開口部22hは、クッション層22を上下方向に貫通し、基材層21の開口部21hと連通している。また、クッション層22の上面には、基材層21の上面の排水勾配を反映した排水勾配が形成されている。つまり、クッション層22の上面には、開口部22h(排水口10h)に向けて下方に傾斜した排水勾配が形成されている。
【0036】
クッション層22を設けることで、使用者に床面の柔らかい使用感(踏み心地)を与えることができる。クッション層22の硬さ(柔らかさ)を変えることで、床面の硬さ(柔らかさ)の仕様を変更することができる。クッション層22については、後述する。
【0037】
表面層23は、クッション層22の上に設けられている。換言すれば、表面層23は、クッション層22を介して基材層21の上に設けられている。表面層23は、基材層21及びクッション層22を覆い、浴室洗い場床10(床本体20)の表面10aを形成する。表面層23は、浴室洗い場床10の表面10aに外観意匠性及び防水性を与える。
【0038】
表面層23は、排水口10hに対応する位置に設けられた開口部23hを有する。開口部23hは、表面層23を上下方向に貫通し、クッション層22の開口部22h及び基材層21の開口部21hと連通している。また、表面層23の上面には、クッション層22の上面の排水勾配(基材層21の上面の排水勾配)を反映した排水勾配が形成されている。つまり、表面層23の上面には、開口部23h(排水口10h)に向けて下方に傾斜した排水勾配が形成されている。これにより、浴室洗い場床10(床本体20)の表面10aに、排水口10hに向けて下方に傾斜した排水勾配が形成され、表面層23の上面を流れる水を排水口10hから排出することができる。
【0039】
表面層23には、例えば、防水性及び可撓性を有する軟質樹脂シート材が用いられる。表面層23の上面(表面)には、浴室洗い場床10の表面10aの意匠性や水はけ性を向上させるために、凹凸や柄模様を設ける加工が施されていてもよい。
【0040】
フレーム体30、基材層21、クッション層22、及び表面層23は、それぞれの開口部30h、21h、22h、23hの位置を合わせて重ねられる。各開口部30h、21h、22h、23hの内側には、排水ピットが設けられる。排水ピットは、樹脂により形成され、非透水性を有する。排水ピットの内側には、排水口10hが設けられる。この排水口10hは、排水配管62と接続される。これにより、浴室洗い場床10(床本体20)の表面10aに流れた水が、排水ピットなどを介して排水配管62に排水される。
【0041】
図3は、実施形態に係る浴室洗い場床の一部を模式的に表す断面図である。
図3に表したように、クッション層22は、基材層21に接していることが好ましい。つまり、基材層21とクッション層22とは、直接的に接合されていることが好ましい。換言すれば、基材層21の上面21aとクッション層22の下面22bとは、基材層21とクッション層22との界面51を構成していることが好ましい。なお、基材層21とクッション層22とは、接着層などを介して間接的に接合されていてもよい。
【0042】
表面層23は、クッション層22から剥離可能である。浴室洗い場床10は、表面層23がクッション層22から剥離可能であれば、接着層24を有していても有していなくてもよい。接着層24は、必要に応じて設けられる。つまり、表面層23とクッション層22とは、接着層24を介さずに直接的に接合されていてもよい。図3では、表面層23は、接着層24を介してクッション層22の上に接着されている。つまり、表面層23は、クッション層22に接していない。換言すれば、表面層23とクッション層22とは、接着層24を介して間接的に接合されている。表面層23とクッション層22とを直接的に接合する場合は、熱融着等により、接合することができる。
【0043】
接着層24は、表面層23とクッション層22とを接着させる層である。表面層23とクッション層22は、接着剤を用いて接着させることが好ましい。接着剤としては、合成樹脂系接着剤、ゴム系接着剤、エマルション接着剤、水性接着剤、反応形アクリル系接着剤、紫外線硬化形接着剤、ホットメルト形接着剤、両面テープ、フィルム状接着剤、シーリング材から選ばれる1種以上を用いることができる。好ましくは、ホットメルト形接着剤または両面テープを用いることが好ましい。
【0044】
浴室洗い場床10(床本体20)は、表面層23をクッション層22から剥離可能に設けられている。浴室洗い場床10(床本体20)は、好ましくは、クッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離可能に設けられている。つまり、表面層23は、クッション層22を基材層21から剥離させずにクッション層22から剥離可能に設けられている。これにより、表面層23に不具合が生じた際に、クッション層22を基材層21の上に残したまま表面層23のみを剥がして交換することができる。したがって、不具合が生じやすい表面層23のみを容易に交換することができ、メンテナンス性に優れる浴室洗い場床とすることができる。
【0045】
ここで、「表面層23のみを剥がす」とは、表面層23を剥離した際に、クッション層22が表面層23とともに剥がれないことを意味する。つまり、表面層23を剥離した際に、少なくともクッション層22が剥がれなければよく、表面層23の一部がクッション層22の上に残ってもよい。また、接着層24を有する場合、接着層24は、表面層23を剥離した際に、表面層23とともに剥離されてもよいし、クッション層22の上に残ってもよい。あるいは、接着層24は、表面層23を剥離した際に、一部が表面層23とともに剥離され、一部がクッション層22の上に残ってもよい。接着層24は、表面層23を剥離した際に、表面層23とともに剥離されることが好ましい。つまり、表面層23を剥離した際に、クッション層22の上には、表面層23も接着層24も残っていないことが好ましい。
【0046】
基材層21とクッション層22との間の剥離強度は、クッション層22と表面層23との間の剥離強度よりも大きいことが好ましい。これにより、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0047】
クッション層22と表面層23との間の剥離強度は、好ましくは0.02MPa以上0.3MPa以下、より好ましくは0.05MPa以上0.2MPa以下である。基材層21とクッション層22との間の剥離強度は、好ましくは0.3MPaよりも大きい。剥離強度は、JIS K 6849:1994により得られた値とする。
【0048】
クッション層22と表面層23との間に接着層24を設ける場合には、クッション層22と接着層24との間の剥離強度、または、接着層24と表面層23との間の剥離強度を、クッション層22と表面層23との間の剥離強度とみなすことができる。つまり、クッション層22と表面層23との間の剥離強度は、接着層24の有無にかかわらず、表面層23をクッション層22から剥離するときの剥離強度である。
【0049】
接着層24を設ける場合には、基材層21とクッション層22との間の剥離強度が、クッション層22と表面層23との間の剥離強度よりも大きいことを満たすような接着層24とすることが好ましい。つまり、基材層21とクッション層22との間の剥離強度は、クッション層22と接着層24との間の剥離強度よりも大きく、かつ、接着層24と表面層23との間の剥離強度よりも大きいことが好ましい。これにより、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。なお、クッション層22と接着層24との間の剥離強度は、接着層24と表面層23との間の剥離強度よりも大きくてもよいし、接着層24と表面層23との間の剥離強度よりも小さくてもよいし、接着層24と表面層23との間の剥離強度と同じであってもよい。また、接着層24が凝集破壊等によって接着層24の内部から剥離する場合、クッション層22と接着層24との間の剥離強度と、接着層24と表面層23との間の剥離強度と、は同じであるとみなすことができる。
【0050】
クッション層22と表面層23とが接着層24を介して接合されることで、クッション層22と表面層23との密着性をクッション層22と基材層21との密着性よりも小さくすることができる。つまり、クッション層22と表面層21との密着性を制御することができる。これにより、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0051】
また、基材層21とクッション層22とは、断面において非直線状に接合されていることが好ましい。つまり、基材層21とクッション層22との界面51は、凹凸を有することが好ましい。換言すれば、基材層21の上面21a及びクッション層22の下面22bは、凹凸を有することが好ましい。ここでいう凹凸は、積層方向(上下方向)の変位である。基材層21とクッション層22とは、互いに食い込むように接合されていることが好ましい。基材層21とクッション層22とは、界面全体にわたって凹凸を有することが好ましい。このように、基材層21とクッション層22とが断面において非直線状に接合されることで、基材層21とクッション層22とが断面において直線状に接合される場合と比べて、基材層21とクッション層22との接触面積が大きくなり、基材層21とクッション層22との接合強度(密着性)を向上させることができる。つまり、基材層21とクッション層22との界面51が凹凸を有することで、基材層21とクッション層22との間の密着性をより大きくすることができる。これにより、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0052】
一方、表面層23と接着層24とは、断面において直線状に接合されていることが好ましい。また、接着層24とクッション層22とは、断面において直線状に接合されていることが好ましい。このように、表面層23と接着層24とが断面において直線状に接合され、接着層24とクッション層22とが断面において直線状に接合されることで、表面層23と接着層24との接合強度(密着性)、及び、接着層24とクッション層22との接合強度(密着性)を、基材層21とクッション層22との接合強度(密着性)よりも小さくすることができる。つまり、クッション層22と表面層23との間の剥離強度を、基材層21とクッション層22との間の剥離強度よりも小さくすることができる。したがって、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0053】
以下、図3及び図4を参照しながら、基材層21及びクッション層22について、さらに詳しく説明する。
図4は、実施形態に係る第1発泡ビーズ粒子及び第2発泡ビーズ粒子を模式的に表す断面図である。
【0054】
図3に表したように、基材層21は、熱可塑性樹脂製の第1発泡ビーズ粒子41の集合体である。つまり、基材層21は、熱可塑性樹脂製のビーズ発泡層であり、複数の熱可塑性樹脂製の原料ビーズを発泡させて得られる発泡ビーズ粒子からなる層であることが好ましい。基材層21において、第1発泡ビーズ粒子41同士は、互いに溶融し合うことで接合されていることが好ましい。複数の第1発泡ビーズ粒子41は互いに溶融し合うことで接合し、集合体を形成している。基材層21を熱可塑性樹脂製の第1発泡ビーズ粒子41の集合体とすることで、基材層21の厚みや密度を細かくコントロールすることができる。したがって、基材層21に求められる強度や剛性をもたせることができる。また、基材層21の上面21aに容易に排水勾配をつけることができる。
【0055】
図4に表したように、第1発泡ビーズ粒子41は、それぞれ、外周を覆う緻密部41aと、緻密部41aの内部に設けられた疎部41bと、有する。緻密部41aは、樹脂の膜(殻)である。疎部41bは、空洞を有する多孔質体である。疎部41bの各孔は、樹脂の内部で泡が発生する(発泡する)ことで形成されたものであり、基本的に孔同士は独立している。つまり、疎部41bの各孔は、連続していない。
【0056】
疎部41bの密度は、緻密部41aの密度よりも小さいことが好ましい。つまり、第1発泡ビーズ粒子41は、それぞれ、密度の小さい疎部41bの外側に密度の大きい緻密部41aが形成された構造を有する。疎部41bの密度は、同じ材料からなる発泡していない成形品(ソリッド成形品)の密度よりも小さく、例えば、300g/L以下であることが好ましい。基材層21は、このような第1発泡ビーズ粒子41が集まって緻密部41a同士が互いに溶融し合うことで接合されたものであることが好ましい。なお、ここでの密度はJIS K 7222:2005により得られた値である。
【0057】
基材層21(第1発泡ビーズ粒子41)の原料は、基材層21に求められる性質(強度、断熱性、耐久性など)に応じて選ばれる。第1発泡ビーズ粒子41は、熱可塑性樹脂を含むものである。熱可塑性樹脂としては、発泡ポリオレフィン(発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン)、発泡ポリスチレン、発泡ポリウレタン、発泡ポリアミド、発泡ポリエステルなどを用いることができる。第1発泡ビーズ粒子41は、これらの熱可塑性樹脂のうち2種類以上を含む発泡ビーズ粒子であってもよい。また、基材層21は、着色剤、抗菌剤、耐侯剤、顔料、充填剤、架橋剤、発泡剤などの添加剤を含んでいてもよい。基材層21は、発泡ポリオレフィンを含むことが好ましい。発泡ポリオレフィンは、耐水性や耐薬品性に優れる。よって、もし浴室洗い場床10の中に水が浸入したとしても、基材層21の劣化を抑制できる。
【0058】
第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1は、好ましくは0.5mm以上3.5mm以下、より好ましくは1mm以上3mm以下である。これにより、第1発泡ビーズ粒子41が相互に十分に融着して、第1発泡ビーズ粒子41の間の接合強度を高めることができ、基材層21に十分な強度や耐久性をもたせることができる。第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1の求め方については、後述する。
【0059】
基材層21においては、層の厚み方向(つまり、上下方向)に複数の第1発泡ビーズ粒子41が積層されていることが好ましい。基材層21は、厚み方向に複数の第1発泡ビーズ粒子41が積層された第1発泡ビーズ粒子41の集合体であることが好ましい。基材層21の厚み方向に積層された第1発泡ビーズ粒子41の数は、好ましくは2個以上30個以下、より好ましくは3個以上20個以下である。これにより、第1発泡ビーズ粒子41の集合体により基材層21を構成でき、かつ、基材層21に求められる強度や剛性をもたせることができる。
【0060】
基材層21の厚みは、好ましくは5mm以上40mm以下、より好ましくは10mm以上30mm以下である。基材層21の厚みは、基材層21の上下方向の長さである。これにより、基材層21に求められる強度をもたせることができる。基材層21の厚みの求め方については、後述する。
【0061】
基材層21の密度は、好ましくは90g/L以上300g/L以下、より好ましくは100g/L以上200g/L以下である。これにより、基材層21に求められる強度や剛性をもたせることができる。基材層21の密度は、浴室洗い場床10から基材層21のみを切り出し、JIS K 7222:2005により得られた値とする。
【0062】
基材層21の圧縮応力(10%ひずみ時)は、好ましくは0.1MPa以上2.0MPa以下、より好ましくは0.2MPa以上1.5MPa以下である。これにより、基材層21に求められる強度をもたせることができる。ここで「圧縮応力(10%ひずみ時)」とは、厚みに対して10%圧縮した際の圧縮応力を指す。基材層21の圧縮応力(10%ひずみ時)は、浴室洗い場床10から基材層21のみを切り出し、JIS K 6767:1999により得られた値とする。
【0063】
基材層21の曲げ強度は、好ましくは0.5MPa以上5MPa以下、より好ましくは1MPa以上3.5MPa以下である。これにより、基材層21に求められる強度をもたせることができる。基材層21の曲げ強度は、浴室洗い場床10から基材層21のみを切り出し、JIS K 7221-1:2006により得られた値とする。
【0064】
図3に表したように、クッション層22は、熱可塑性樹脂製の第2発泡ビーズ粒子42の集合体である。つまり、熱可塑性樹脂製のビーズ発泡層であり、複数の熱可塑性樹脂製の原料ビーズを発泡させて得られる発泡ビーズ粒子からなる層であることが好ましい。クッション層22において、第2発泡ビーズ粒子42同士は、互いに溶融し合うことで接合されていることが好ましい。複数の第2発泡ビーズ粒子42は、互いに溶融し合うことで接合し、集合体を形成していることが好ましい。クッション層22を熱可塑性樹脂製の第2発泡ビーズ粒子42の集合体とすることで、クッション層22の厚みや密度を細かくコントロールすることができる。したがって、クッション層22に求められるクッション性をもたせることができる。
【0065】
基材層21とクッション層22とを、いずれも発泡ビーズ粒子の集合体とし、基材層21とクッション層22とが接するように設けられることで、基材層21とクッション層22との密着性を高めることができる。また、一方で、基材層21とクッション層22とを、それぞれ異なる発泡ビーズ粒子の集合体とすることで、基材層21及びクッション層22のそれぞれに異なる特性をもたせることができる。例えば、基材層21には強度をもたせ、クッション層22にはクッション性をもたせることができる。これにより、浴室洗い場床10は、強度と剛性とクッション性とをバランスよく有することができる。
【0066】
第2発泡ビーズ粒子42の構造は、第1発泡ビーズ粒子41の構造と同様である。つまり、図4に表したように、第2発泡ビーズ粒子42は、それぞれ、密度の小さい疎部42bの外側に密度の大きい緻密部42aが形成された構造を有することが好ましい。疎部42bの密度は、同じ材料からなる発泡していない成形品(ソリッド成形品)の密度よりも小さく、例えば、300g/L以下であることが好ましい。クッション層22は、このような第2発泡ビーズ粒子42が集まって緻密部42a同士が互いに溶融し合うことで接合されたものであることが好ましい。なお、ここでの密度はJIS K 7222:2005により得られた値である。
【0067】
基材層21とクッション層22とは、熱融着により接合されていることが好ましい。基材層21とクッション層22とは、基材層21に含まれる第1発泡ビーズ粒子41とクッション層22に含まれる第2発泡ビーズ粒子42とが溶融し合うことで接合していることが好ましい。具体的には、基材層21とクッション層22との界面において、第1発泡ビーズ粒子41と第2発泡ビーズ42とは隣り合っており、隣り合う第1発泡ビーズ粒子41と第2発泡ビーズ粒子42とは、互いに溶融し合うことで接合されていることが好ましい。より具体的には、隣り合う第1発泡ビーズ粒子41の緻密部41aと第2発泡ビーズ粒子42の緻密部42aとは、互いに溶融し合うことで接合されていることが好ましい。これにより、基材層21とクッション層22とは、断面において非直線状に接合されていることが好ましい。つまり、基材層21とクッション層22との界面51の凹凸は、第1発泡ビーズ粒子41及び第2発泡ビーズ粒子42の接合面により構成されていることが好ましい。換言すれば、基材層21を構成する第1発泡ビーズ粒子41とクッション層22を構成する第2発泡ビーズ粒子42とにより、凹凸を有する界面51を形成することができる。したがって、基材層21とクッション層22との間の密着性をより大きくすることができ、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0068】
クッション層22(第2発泡ビーズ粒子42)の原料は、クッション層22に求められる性質(クッション性、耐久性、基材層21との密着性など)に応じて選ばれる。第2発泡ビーズ粒子42は、熱可塑性樹脂を含むものである。熱可塑性樹脂としては、発泡ポリウレタン、発泡ポリオレフィン(発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン)、発泡熱可塑性エラストマー(ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリエステル、ポリアミドなど)、または発泡(架橋)ポリエチレンなどを用いることができる。第2発泡ビーズ粒子42は、これらの熱可塑性樹脂のうち2種類以上を含む発泡ビーズ粒子であってもよい。また、クッション層22は、着色剤、抗菌剤、耐侯剤、顔料、充填剤、架橋剤、発泡剤などの添加剤を含んでいてもよい。クッション層22は、発泡ポリオレフィンを含むことが好ましい。発泡ポリオレフィンは、耐水性や耐薬品性に優れる。よって、もし浴室洗い場床10の中に水が浸入したとしても、クッション層22の劣化を抑制できる。
【0069】
第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2は、好ましくは1mm以上4mm以下、より好ましくは1.5mm以上3.5mm以下である。これにより、第2発泡ビーズ粒子42が相互に十分に融着して、第2発泡ビーズ粒子42の間の接合強度を高めることができ、クッション層22に十分なクッション性や耐久性をもたせることができる。第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2は、第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1よりも大きいことが好ましい。第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2の求め方については、後述する。
【0070】
第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1に対する第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2の比R2/R1は、好ましくは0.5以上5以下、より好ましくは0.75以上4以下である。これにより、浴室洗い場床10に求められる強度とクッション性とをよりバランスよく達成することができる。
【0071】
クッション層22においては、層の厚み方向(つまり、上下方向)に複数の第2発泡ビーズ粒子42が積層されていることが好ましい。クッション層22の厚み方向に積層された第2発泡ビーズ粒子42の数は、好ましくは2個以上10個以下、より好ましくは3個以上8個以下である。これにより、第2発泡ビーズ粒子42の集合体によりクッション層22を構成でき、かつ、クッション層22に求められるクッション性をもたせることができる。また、浴室洗い場床10を使用者が踏んだ際にクッション層22が凹んだ(沈んだ)としても、復元しやすくなるため、クッション性を長期的に維持することができる。クッション層22の厚み方向に積層された第2発泡ビーズ粒子42の数は、基材層21の厚み方向に積層された第1発泡ビーズ粒子41の数よりも少ないことが好ましい。
【0072】
クッション層22の厚みは、好ましくは2mm以上8mm以下、より好ましくは3mm以上6mm以下である。クッション層22の厚みは、クッション層22の上下方向の長さである。これにより、クッション層22に求められるクッション性をもたせることができる。また、浴室洗い場床10を使用者が踏んだ際にクッション層22が凹んだ(沈んだ)としても、復元しやすくなるため、クッション性を長期的に維持することができる。クッション層22の厚みは、基材層21の厚みよりも小さいことが好ましい。クッション層22の厚みの求め方については、後述する。
【0073】
クッション層22の密度は、好ましくは90g/L以上300g/L以下、より好ましくは100g/L以上200g/L以下である。これにより、クッション層22に求められるクッション性をもたせることができる。また、浴室洗い場床10を使用者が踏んだ際にクッション層22が凹んだ(沈んだ)としても、復元しやすくなるため、クッション性を長期的に維持することができる。クッション層22の密度は、浴室洗い場床10からクッション層22のみを切り出し、JIS K 7222:2005により得られた値とする。
【0074】
基材層21の硬度は、クッション層22の硬度よりも高いことが好ましい。硬度の指標としては、圧縮応力(50%ひずみ時)、デュロA硬度、またはデュロCS硬度のいずれかが用いられる。硬度の指標としては、圧縮応力(50%ひずみ時)が用いられることが好ましい。つまり、基材層21の圧縮応力(50%ひずみ時)は、クッション層22の圧縮応力(50%ひずみ時)よりも高いことが好ましい。ここで「圧縮応力(50%ひずみ時)」とは、各層の厚みに対して50%圧縮した際の圧縮応力を指す。
【0075】
基材層21の圧縮応力(50%ひずみ時)は、好ましくは0.5MPa以上4MPa以下、より好ましくは0.5MPa以上3MPa以下である。クッション層22の圧縮応力(50%ひずみ時)は、好ましくは0.02MPa以上0.45MPa以下、より好ましくは0.1MPa以上0.4MPa以下である。
【0076】
圧縮応力(50%ひずみ時)は、JIS K 6767:1999に準拠して、圧縮試験を行うことで測定される。より具体的には、まず、浴室洗い場床10から測定対象となる層のみ(つまり、基材層21のみ、クッション層22のみ)を取り出す。この際、帯鋸等を用いて、各層の表面に他の層が付着したり、層内剥離したりしないように気をつけ、表面が平面となるように切り出す。次に、取り出した各層から、大きさが縦50mm、横50mmの試験片を作製する。そして、この試験片について、ダイヤルゲージにて各厚みを測定する。次に、試験速度を厚みの50%の分速(例えば、厚みが10mmの場合は5mm/minの速度)とし、JIS K 6767:1999に準じて圧縮試験を行う。厚みに対して50%圧縮した際の試験力を単位面積当りの応力へ換算し、圧縮応力(50%ひずみ時)を得る。
【0077】
また、基材層21のデュロA硬度は、クッション層22のデュロA硬度よりも高いことが好ましい。基材層21のデュロA硬度は、好ましくは55以上99以下、より好ましくは60以上99以下である。クッション層22のデュロA硬度は、好ましくは5以上50以下、より好ましくは10以上40以下である。
【0078】
デュロA硬度は、JIS K 6253-3:2012に準拠して、アスカーゴム硬度計A型(高分子計器株式会社製)等の硬度計を用いて測定される。より具体的には、まず、浴室洗い場床10から測定対象となる層のみ(つまり、基材層21のみ、クッション層22のみ)を取り出す。この際、各層が変形しないように気を付けつつ、前述の方法と同様にして各層を切り出す。次に、取り出した各層から、大きさが縦100mm、横100mmの試験片を作製する。そして、この試験片を平坦で硬固な面に置き、アスカーゴム硬度計A型により硬度を測定する。この際、硬度計の加圧板が試験片の表面に平行に維持され、かつ、押し針が試験片表面に対して直角になるように硬度計を保持し、衝撃を与えないように、加圧板を試験片に接触させる。接触後約3秒後に値を読み取る。1つの試験片に対し5ヶ所で硬度を測定し、その平均値をデュロA硬度とする。
【0079】
また、基材層21のデュロCS硬度は、クッション層22のデュロCS硬度よりも高いことが好ましい。基材層21のデュロCS硬度は、好ましくは70以上99以下、より好ましくは80以上99以下である。クッション層22のデュロCS硬度は、好ましくは10以上70以下、より好ましくは20以上60以下である。
【0080】
デュロCS硬度は、アスカーゴム硬度計A型の代わりにアスカーゴム硬度計CS型(高分子計器株式会社製)等を用いる以外は前述の「デュロA硬度」の求め方と同様の方法により、求めることができる。
【0081】
基材層21の硬度をクッション層22の硬度よりも高くすることで、すなわち、クッション層22の硬度を基材層21の硬度よりも低くすることで、基材層21は、浴室洗い場床10に求められる剛性を発揮することができる。また、クッション層22は、柔軟性や耐久性を発揮することができる。したがって、浴室洗い場床10に求められる剛性とクッション性とをバランスよく達成することができるとともに、これらを維持することができる。
【0082】
このように、基材層21を熱可塑性樹脂製の第1発泡ビーズ粒子41の集合体とし、クッション層22を熱可塑性樹脂製の第2発泡ビーズ粒子42の集合体とし、基材層21の硬度をクッション層22の硬度よりも高くすることで、浴室洗い場床10に求められる強度とクッション性とをバランスよく達成することができる。
【0083】
前述のように、基材層21には、強度や剛性が求められ、クッション層22には、クッション性が求められる。つまり、基材層21に求められる性質は、クッション層22に求められる性質とは異なる。したがって、基材層21を構成する第1発泡ビーズ粒子41に含まれる熱可塑性樹脂は、クッション層22を構成する第2発泡ビーズ粒子42に含まれる熱可塑性樹脂と異なることが好ましい。これにより、基材層21の物性とクッション層22の物性とを異なるものにすることができる。つまり、第1発泡ビーズ粒子41には、基材層21に適した(すなわち、強度に優れた)熱可塑性樹脂を選び、第2発泡ビーズ粒子42には、クッション層22に適した(すなわち、クッション性に優れた)熱可塑性樹脂を選ぶことで、強度とクッション性とをよりバランスよく達成することができる。
【0084】
また、第1発泡ビーズ粒子41に含まれる熱可塑性樹脂と第2発泡ビーズ粒子42に含まれる熱可塑性樹脂とは、類似の構造を有するものであることが好ましい。例えば、第1発泡ビーズ粒子41に含まれる熱可塑性樹脂及び第2発泡ビーズ粒子42に含まれる熱可塑性樹脂が、それぞれポリオレフィンであることが好ましい。これにより、基材層21とクッション層22との界面が熱融着により接合する場合、密着性を高くすることができる。このように、第1発泡ビーズ粒子41に含まれる熱可塑性樹脂と第2発泡ビーズ粒子42に含まれる熱可塑性樹脂とを類似の構造を有するものとすることで、基材層21とクッション層22との密着性を向上させることができる。これにより、より確実にクッション層22を基材層21から剥離させずに、表面層23をクッション層22から剥離させることができる。
【0085】
また、クッション層22の色は、基材層21の色と異なることが好ましい。より具体的には、基材層21とクッション層22とは、色相、彩度、及び明度の少なくともいずれかにおいて、異なることが好ましい。基材層21の原料ビーズとクッション層22の原料ビーズとは、目視またはカメラにより識別可能であることが好ましい。これにより、基材層21とクッション層22とを容易に識別することができる。したがって、仮に、製造時に各層の原料ビーズが混在してしまったとしても、容易に識別することができる。
【0086】
以下、基材層21の厚み及びクッション層22の厚みの求め方について説明する。
図5は、実施形態に係る浴室洗い場床の基材層の厚み及びクッション層の厚みの求め方を模式的に表す断面図である。
各層の厚みを求める際には、まず、図5に表したように、断面が観察できるように浴室洗い場床10を切断し、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて浴室洗い場床10の断面画像を得る。なお、浴室洗い場床10の表面10aにおいて、排水口10hに向かうにつれて下方に向かう排水勾配が設けられている場合には、表面層23の稜線23aにまたがらないように浴室洗い場床10を切断する。このとき、断面画像は、基材層21の下面21b(下端)とクッション層22の上面22a(上端)とを含むように取得される。つまり、断面画像は、上下方向において、基材層21及びクッション層22の全体が含まれるように取得される。なお、図5では、表面層23及び接着層24を省略し、基材層21及びクッション層22の断面のみを表している。
【0087】
次に、断面画像において、基材層21の下面21bの位置に第1基準線RL1を引き、クッション層22の上面22aの位置に第2基準線RL2を引く。次に、断面画像において、第1基準線RL1上の任意の10点から第2基準線RL2に向かって第1基準線RL1と直交する直線を引き、各直線の第1基準線RL1と交わる点と第2基準線RL2と交わる点との間の長さL1~L10を測定する。そして、長さL1~L10の平均値を算出し、これを2層の厚みTaとする。2層の厚みTaは、基材層21の厚みとクッション層22の厚みの合計の平均値である。
【0088】
次に、断面画像において、基材層21とクッション層22との界面51の凹凸を確認する。ここで、凹部は、クッション層22が基材層21に食い込むことにより基材層21が下に凹んでいる部分とする。凸部は、基材層21がクッション層22に食い込み、基材層21が上に突出している部分とする。次に、無作為に選んだ10箇所の凹部の底部と第2基準線RL2との間の長さL11~L20を測定する。また、無作為に選んだ10箇所の凸部の頂点と第2基準線RL2との間の長さL21~L30を測定する。そして、長さL11~L30の平均値を算出し、これをクッション層22の厚みTbとする。2層の厚みTaからクッション層22の厚みTbを引いた値を基材層21の厚みTcとする(Tc=Ta-Tb)。以上により、クッション層22の厚みTb及び基材層21の厚みTcを求めることができる。
【0089】
以下、基材層21を構成する第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1、及び、クッション層22を構成する第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2の求め方について説明する。
図6(a)及び図6(b)は、実施形態に係る浴室洗い場床の第1発泡ビーズ粒子の粒径及び第2発泡ビーズ粒子の粒径の求め方を模式的に表す断面図である。
各発泡ビーズ粒子の粒径を求める際には、まず、図6(a)及び図6(b)に表したように、断面が観察できるように浴室洗い場床10を切断し、光学顕微鏡や走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて浴室洗い場床10の断面画像を得る。このとき、断面画像は、基材層21の下面21b(下端)とクッション層22の上面22a(上端)とを含むように取得される。つまり、断面画像は、上下方向において、基材層21及びクッション層22の全体が含まれるように取得される。なお、図6(a)及び図6(b)では、表面層23及び接着層24を省略し、基材層21及びクッション層22の断面のみを表している。
【0090】
次に、図6(a)に表したように、断面画像において、基材層21の下面21bの位置に第1基準線RL1を引き、クッション層22の上面22aの位置に第2基準線RL2を引く。次に、基材層21において、第1基準線RL1と平行であり長さがd1(mm)の3本以上の直線を引く。クッション層22において、第2基準線RL2と平行であり長さがd1(mm)の3本以上の直線を引く。ここで、d1は任意の長さである。この例では、基材層21に直線X1~X3を引き、クッション層22に直線X4~X6を引いている。なお、各直線の始点と終点は発泡ビーズ粒子の粒界と重なるように引く。
【0091】
次に、各直線X1~X6において、線上に存在する発泡ビーズ粒子の数を数える。つまり、直線X1~X3においては、線上に存在する第1発泡ビーズ粒子41の数を数え、直線X4~X6においては、線上に存在する第2発泡ビーズ粒子42の数を数える。次に、各直線X1~X3において、下記式(1)により第1発泡ビーズ粒子41のX方向の粒径を算出する。また、各直線X4~X6において、下記式(2)により第2発泡ビーズ粒子42のX方向の粒径を算出する。なお、ここでいう「X方向」とは、第1基準線RL1に平行な方向である。
第1発泡ビーズ粒子のX方向の粒径(mm)=直線の長さd1(mm)÷線上に存在する第1発泡ビーズ粒子の数・・・式(1)
第2発泡ビーズ粒子のX方向の粒径(mm)=直線の長さd1(mm)÷線上に存在する第2発泡ビーズ粒子の数・・・式(2)
【0092】
次に、各層において、X方向の粒径の平均値を算出し、これを各層に含まれる発泡ビーズ粒子のX方向の平均粒径(mm)とする。この例では、直線X1~X3における第1発泡ビーズ粒子41のX方向の粒径の平均値を、第1発泡ビーズ粒子41のX方向の平均粒径Rx1とする。また、この例では、直線X4~X6における第2発泡ビーズ粒子42のX方向の粒径の平均値を、第2発泡ビーズ粒子42のX方向の平均粒径Rx2とする。
【0093】
次に、図6(b)に表したように、断面画像において、各層にまたがるように、第1基準線RL1と垂直であり長さがd2(mm)の3本以上の直線を引く。ここで、d2は任意の長さである。この例では、基材層21とクッション層22とにまたがる直線Y1~Y5を引いている。なお、各直線の始点と終点は発泡ビーズ粒子の粒界と重なるように引く。直線Y1~Y5のうち、基材層21と重なる部分の長さをd3(mm)、クッション層22と重なる部分の長さをd4(mm)とする(d3+d4=d2)。長さd3及び長さd4は、直線ごとに異なっていてもよい。
【0094】
次に、各直線Y1~Y5において、線上に存在する発泡ビーズ粒子の数を数える。このとき、各層ごとに線上に存在する発泡ビーズ粒子の数を数える。つまり、直線Y1~Y5において、線上に存在する第1発泡ビーズ粒子41の数と、線上に存在する第2発泡ビーズ粒子42の数と、を別々に数える。次に、各直線Y1~Y5において、下記式(3)により第1発泡ビーズ粒子41のY方向の粒径を算出する。また、各直線Y1~Y5において、下記式(4)により第2発泡ビーズ粒子42のY方向の粒径を算出する。なお、ここでいう「Y方向」とは、第1基準線RL1に垂直な方向である。
第1発泡ビーズ粒子のY方向の粒径(mm)=直線の長さd3(mm)÷線上に存在する第1発泡ビーズ粒子の数・・・式(3)
第2発泡ビーズ粒子のY方向の粒径(mm)=直線の長さd4(mm)÷線上に存在する第2発泡ビーズ粒子の数・・・式(4)
【0095】
次に、各層において、Y方向の粒径の平均値を算出し、これを各層に含まれる発泡ビーズ粒子のY方向の平均粒径(mm)とする。この例では、直線Y1~Y5における第1発泡ビーズ粒子41のY方向の粒径の平均値を、第1発泡ビーズ粒子41のY方向の平均粒径Ry1とする。また、この例では、直線Y1~Y5における第2発泡ビーズ粒子42のY方向の粒径の平均値を、第2発泡ビーズ粒子42のY方向の平均粒径Ry2とする。
【0096】
次に、第1発泡ビーズ粒子41のX方向の平均粒径Rx1と第1発泡ビーズ粒子41のY方向の平均粒径Ry1との平均値を求め、これを第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1とする。同様に、第2発泡ビーズ粒子42のX方向の平均粒径Rx2と第2発泡ビーズ粒子42のY方向の平均粒径Ry2との平均値を求め、これを第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2とする。以上により、第1発泡ビーズ粒子41の粒径R1及び第2発泡ビーズ粒子42の粒径R2を求めることができる。
【0097】
以下、本発明の浴室洗い場床10の製造方法について説明する。本発明の浴室洗い場床10は、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、下記の方法を用いることができる。まず、基材層21及びクッション層22の製造方法について、説明する。基材層21と、クッション層22を準備し、これらを接合させることで基材層21とクッション層22とが積層した積層体を得ることができる。接合方法としては、接着剤、熱融着などが挙げられる。また、下記の方法も用いることができる。
【0098】
図7(a)~図7(d)は、実施形態に係る浴室洗い場床の基材層及びクッション層の製造方法を模式的に表す説明図である。
図7(a)~図7(d)に表したように、基材層21及びクッション層22は、それぞれ、型M内で熱可塑性樹脂製の原料ビーズを加熱して発泡させ、発泡ビーズ粒子の集合体を形成することで製造される。基材層21及びクッション層22は、それぞれ、いわゆるビーズ発泡により形成される。
【0099】
より具体的には、まず、図7(a)に表したように、型Mに第1発泡ビーズ粒子41の原料となる第1原料ビーズ46を収容する(第1の収容工程)。第1原料ビーズ46としては、予備発泡させたものを用いることが好ましい。
【0100】
次に、図7(b)に表したように、型Mを閉じて、第1原料ビーズ46を蒸気により加熱し、型M内に収容した第1原料ビーズ46同士を融着させる(融着工程)。
【0101】
次に、図7(c)に表したように、型Mを開き、第1原料ビーズ46の上に第2発泡ビーズ粒子42の原料となる第2原料ビーズ47を収容する(第2の収容工程)。第2原料ビーズ47としては、予備発泡させたものを用いることが好ましい。
【0102】
次に、図7(d)に表したように、型Mを閉じ、型M内の温度を上げることにより、第1原料ビーズ46及び第2原料ビーズ47を発泡させる(発泡工程)。そして、積層体を冷却する(冷却工程)。冷却方法は、空冷などの公知の方法を用いることができる。これにより、第1発泡ビーズ粒子41の集合体からなる基材層21と第2発泡ビーズ粒子42の集合体からなるクッション層22とが融着した積層体を得ることができる。
【0103】
上記のように得られた積層体のクッション層22の表面に表面層23を積層させる。具体的には、クッション層22において、基材層21が積層されていない側の表面に表面層23を配置し、基材層21とクッション層22と表面層23が積層された積層体を得ることができる。表面層23とクッション層22とを接着剤を用いて接合する場合、クッション層22の表面に接着剤を配置する。その後、接着剤の上に表面層23を積層させる。その後、必要に応じて、加熱等行う。以上より、表面層23とクッション層22と基材層21とが積層された浴室洗い場床10を製造することができる。接着剤を用いる場合、接着剤としては、ホットメルト形接着剤または両面テープを用いることが好ましい。
【0104】
表面層23としては、前述のように、樹脂シートを用いることが好ましい。所望の機能を有する樹脂シートを用いることができる。具体的には、可撓性、防水性、親水性などの機能を有する樹脂シートを用いることができる。
【0105】
以上のように、実施形態によれば、メンテナンス性に優れた浴室洗い場床が提供される。
【0106】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、浴室洗い場床などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0107】
2 浴室ユニット、 10 浴室洗い場床、 10a 表面、 10h 排水口、 20 床本体、 21 基材層、 21a 上面、 21b 下面、 21h 開口部、 22 クッション層、 22a 上面、 22b 下面、 22h 開口部、 23 表面層、 23a 稜線、 23h 開口部、 24 接着層、 30 フレーム体、 30h 開口部、 31 外枠、 32 格子部、 33 支持脚、 41、42 第1、第2発泡ビーズ粒子、 41a、42a 緻密部、 41b、42b 疎部、 46、47 第1、第2原料ビーズ、 51~53 界面、 60 浴槽、 61 支持脚、 62 排水配管、 65a、65b 小パネル、 67 バスエプロン、 71a~71f 壁パネル、 100 設置面、 M 型、 RL1、RL2 第1、第2基準線、 X1~X6、Y1~Y5 直線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7