(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】照明装置本体
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20240515BHJP
F21V 17/00 20060101ALI20240515BHJP
F21V 19/00 20060101ALI20240515BHJP
F21V 29/503 20150101ALI20240515BHJP
F21V 29/77 20150101ALI20240515BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20240515BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20240515BHJP
F21V 21/03 20060101ALI20240515BHJP
F21V 21/116 20060101ALI20240515BHJP
F21V 21/04 20060101ALI20240515BHJP
F21S 8/02 20060101ALI20240515BHJP
F21W 131/40 20060101ALN20240515BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20240515BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21V17/00 155
F21V19/00 150
F21V19/00 170
F21V19/00 450
F21V29/503
F21V29/77
F21V19/00 610
F21V17/00 250
F21V3/02 500
F21V3/02 400
F21V7/00 320
F21S8/04 130
F21V21/03 350
F21V21/116
F21V21/04 300
F21S8/02 420
F21W131:40
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2019207392
(22)【出願日】2019-11-15
【審査請求日】2022-09-26
(73)【特許権者】
【識別番号】391001457
【氏名又は名称】アイリスオーヤマ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100167438
【氏名又は名称】原田 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100166800
【氏名又は名称】奥山 裕治
(72)【発明者】
【氏名】狩野 泰希
(72)【発明者】
【氏名】笹嶋 潤
【審査官】野木 新治
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-182191(JP,A)
【文献】特開2018-006204(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 8/04
F21V 17/00
F21V 19/00
F21V 29/503
F21V 29/77
F21V 3/02
F21V 7/00
F21V 21/03
F21V 21/116
F21V 21/04
F21S 8/02
F21W 131/40
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個のLED素子が基板に実装されてなるLEDモジュールと、
前記LEDモジュールを表側に載置する載置板と、
前記LEDモジュールを覆い且つ前記載置板に固定される光源カバー体と、
前記載置板の裏側に設けられ且つ表裏方向に延伸す
ると共に裏側から見たときに放射状に配された複数枚の
板状のフィンと、
前記複数枚のフィンの裏側に配され且つ前記各フィンの裏側部分を支持する支持部を有する支持板と
を備え、
前記支持板は、前記複数枚のフィンの裏側端のすべてを裏側から覆い、
前記載置板は、第1固定部と第2固定部を有し、
前記光源カバー体のみが前記第1固定部に固定される場合と、前記光源カバー体と第1照明装置の第1部材とが前記第1固定部に固定される場合とがあり、
第2照明装置の第2部材が前記第2固定部に固定される場合があり、
前記第1固定部に前記光源カバー体のみが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定されない場合は、口金を介して取り付けられる照明装置の照明装置本体を構成し、
前記第1固定部に前記光源カバー体と前記第1部材とが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定されない場合は、設置面に対して取付アームを介して取り付けられる前記第1照明装置の照明装置本体を構成し、
前記第1固定部に前記光源カバー体のみが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定される場合は、設置面に対して吊り部材を介して取り付けられる前記第2照明装置の照明装置本体を構成する
照明装置本体。
【請求項2】
前記支持板に固定され、内部に電源回路を収容する電源カバー体を有し、
前記支持板は、前記載置板に固定される筒状体を有し、
前記筒状体は、前記電源回路と前記LEDモジュールとを接続するためのケーブルを内部に収容する
請求項1に記載の照明装置本体。
【請求項3】
前記支持板と前記筒状体とは一体に構成される
請求項2に記載の照明装置本体。
【請求項4】
前記照明装置は、前記口金を備える高輝度ランプであり、
前記第1照明装置は、投光器タイプ又は直付けタイプの照明装置であり、
前記第1部材は、前記取付アームが取り付けられる第1フレームであり、
前記第2照明装置は、ダウンライトタイプ又はペンダントライトタイプであって、少なくとも反射体を備える照明装置であり、
前記第2部材は、前記反射体が取り付けられる第2フレームである
請求項1~3の何れか1項に記載の照明装置本体。
【請求項5】
前記支持部は、各前記フィンの外周側を支持する第1支持部と、各前記フィンにおける前記第1支持部よりも内周側を支持する第2支持部とを有し、
前記支持板は、
前記複数枚のフィンの裏側に位置する支持板本体部を有し、
前記支持板本体部の外周側部位から表側に延伸する外周側リブ部と、
前記支持板本体部の内周側部位から表側に延伸する内周側リブ部と
を有し、
前記第1支持部は前記外周側リブ部に形成された第1凹部により構成され、
前記第2支持部は前記内周側リブ部に形成された第2凹部により構成されている
請求項1~4の何れか1項に記載の照明装置本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源としてのLED素子を備える照明装置本体に関する。
【背景技術】
【0002】
LED照明装置として、照明器具の器具本体となる本体ユニットと、灯具ユニットとを備え、灯具ユニットを嵌合可能な嵌合部を有する本体ユニットとすることで、複数の灯具ユニットを備える構成にしたり、直付け型の照明器具や埋込型の照明器具にも適用したりすることができるものが提案されている(例えば、特許文献1である)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の照明装置は、同じカテゴリ(例えば、ベース照明)において、形状が異なる照明器具(本体ユニット)にのみ適用可能であり、汎用性が低かった。
本発明は、汎用性の高い照明装置本体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る照明装置本体は、複数個のLED素子が基板に実装されてなるLEDモジュールと、前記LEDモジュールを表側に載置する載置板と、前記LEDモジュールを覆い且つ前記載置板に固定される光源カバー体と、前記載置板の裏側に設けられ且つ表裏方向に延伸する板状をすると共に裏側から見たときに放射状に配された複数枚のフィンと、前記複数枚のフィンの裏側に配され且つ前記各フィンの裏側部分を支持する支持部を有する支持板とを備え、前記支持板は、前記複数枚のフィンの裏側端のすべてを裏側から覆い、前記載置板は、第1固定部と第2固定部を有し、前記光源カバー体のみが前記第1固定部に固定される場合と、前記光源カバー体と第1照明装置の第1部材とが前記第1固定部に固定される場合とがあり、第2照明装置の第2部材が前記第2固定部に固定される場合があり、前記第1固定部に前記光源カバー体のみが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定されない場合は、口金を介して取り付けられる照明装置の照明装置本体を構成し、前記第1固定部に前記光源カバー体と前記第1部材とが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定されない場合は、設置面に対して取付アームを介して取り付けられる前記第1照明装置の照明装置本体を構成し、前記第1固定部に前記光源カバー体のみが固定され且つ前記第2固定部に前記第2部材が固定される場合は、設置面に対して吊り部材を介して取り付けられる前記第2照明装置の照明装置本体を構成する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、汎用性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】(a)は照明装置を表側から見た斜視図であり、(b)は照明装置を裏側から見た斜視図である。
【
図2】照明装置の断面図であり、要部を拡大している。
【
図3】分解した照明装置の斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図4】固定部材、固定具、フィンの一部を支持板から外した状態の斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図5】(a)は無線通信ユニットを取り外した状態も拡大斜視図であり、(b)は装着状態の無線通信ユニット部分の拡大断面図である。
【
図6】無線通信ユニットの分解斜視図であり、(a)は径方向の内側から見た図であり、(b)は径方向の外側から見た図である。
【
図7】筒状体の載置板への取り付けを説明する拡大図である。
【
図8】変形例に係る照明装置の要部の拡大図である。
【
図9】直付けライトの斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図11】(a)は光源カバー体を外した状態の直付けライトを表側から見た斜視図であり、(b)は通信カバー体を外した状態のLEDモジュール中央を表側から見た拡大斜視図である。
【
図12】直付けライトの中央部の断面の拡大斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図14】ダウンライトの斜視図であり、(a)は表側から見た図であり、(b)は裏側から見た図である。
【
図16】(a)ペンダントライトを表側から見た斜視図であり、(b)ペンダントライトの断面を裏側から見た斜視図である。
【
図17】ペンダントライトのフレームからシェードを外した状態の断面斜視図であり、(a)裏側から見た図であり、(b)は表側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
<概要>
実施形態の一態様に係る照明装置は、複数個のLED素子が基板に実装されてなるLEDモジュールと、前記LEDモジュールを表側に載置する載置板と、前記LEDモジュールを覆い且つ前記載置板に固定される光源カバー体とを備え、前記載置板は、前記光源カバー体を固定する又は前記光源カバー体と他のカテゴリの第1照明装置の第1部材とを固定する第1固定部と、他のカテゴリの第2照明装置の第2部材を固定する第2固定部とを有する。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記第1照明装置は、投光器タイプ又は直付けタイプの照明装置であり、前記第1部材は、前記第1照明装置を設置面に固定する固定具が取り付けられる第1フレームであり、前記第1固定部はねじ孔により構成され、前記第2照明装置は、ダウンライトタイプ又はペンダントライトタイプであって少なくとも反射体を備える照明装置であり、前記第2部材は、前記反射体が取り付けられる第2フレームであり、前記第2固定部はねじ孔により構成されている。これにより、汎用性を広げることができる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記載置板の裏側に設けられ且つ上下方向に延伸する板状をすると共に裏側から見たときに放射状に配された複数枚のフィンと、前記複数枚のフィンの裏側に配され且つ前記各フィンの裏側部分を支持する支持部を有する支持板とをさらに備える。これにより、フィンを安定した位置に配置でき、放熱特性を向上させることができる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記支持部は、各前記フィンの外周側を支持する第1支持部と、各前記フィンにおける前記第1支持部よりも内周側を支持する第2支持部とを有する。これにより、フィンを2か所で支持でき、フィンを安定した位置に配置できる。
実施形態の別態様に係る照明装置において、前記支持板は、前記複数枚のフィンの裏側に位置する支持板本体部と、前記支持板本体部の外周側部位から表側に延伸する外周側リブ部と、前記支持板本体部の内周側部位から表側に延伸する内周側リブ部とを有し、前記第1支持部は前記外周側リブ部に形成された第1凹部により構成され、前記第2支持部は前記内周側リブ部に形成された第2凹部により構成されている。これにより、フィンを安定した位置に配置できる。
【0009】
<実施形態>
1.概要
実施形態に係る照明装置1は、大型店舗、倉庫、工場等の屋内でソケット(図示省略)に装着されて使用される、所謂、口金付きの高輝度ランプである。
照明装置1は、
図1~
図3に示すように、光源であるLEDモジュール10、LEDモジュール10を表面に載置する載置板11、LEDモジュール10を表側から覆う光源カバー体12、載置板11に固定される筒状体13(
図2参照)、載置板11の裏側に設けられた1以上のフィン14、フィン14を裏側から支持する支持板15、支持板15の裏側に載置される電源回路16、電源回路16を裏側から覆う電源カバー体17、電源カバー体17に設けられた口金178と、載置板11に固定される無線通信ユニット18とを備える。
ここでは、筒状体13と支持板15とが一体化し、一体化したものを固定部材130とする。また、実施形態では、照明装置1の表裏方向は上下方向と一致し、LEDモジュール10の中心、筒状体の筒軸とを通る仮想線を照明装置1の中心軸とし、単に、周方向、径方向とする場合、照明装置1の中心軸を基準にしている。
なお、文中に表側、裏側と表記があるが、表側とは光を照射する方向側を指し、裏側とはフィン14のある方向側を指す。
以下、各部について説明する。
【0010】
2.各部構成
(1)LEDモジュール
LEDモジュール10は、
図3の(a)に示すように、複数個のLED素子101と、複数個のLED素子が実装される1枚又は複数枚(例えば、1枚である)の基板103と、電源回路16と電気的に接続するためのコネクタ105(
図2参照)とを有する。なお、基板103はLED基板とし、電源回路16の基板である電源基板と個別する。
LED基板103は、円板状をし、例えば中央に配線用の貫通孔を有する。
【0011】
(2)載置板
載置板11は、
図4に示すように、平坦部111と、平坦部111の周縁から表側に延伸する側壁部113と、平坦部111の中央に形成されて凹入部115とを有する。載置板11は、例えば、金属板をプレスしてなる。
【0012】
平坦部111は例えば円環状をしている。平坦部111の表面は、光源カバー体12、無線通信ユニット18や他のカテゴリの照明装置の部材を固定するための固定領域を外周側に、LEDモジュール10を支持(当接)するための支持領域を固定領域の内側にそれぞれ有している。
固定領域には、光源カバー体12を固定する第1固定部と、他のカテゴリの第2照明装置の第2部材を固定する第2固定部とが設けられている。なお、第1固定部は、光源カバー体12だけでなく、当該光源カバー体12と他のカテゴリの第1照明装置の第1部材も固定可能である。
第1固定部は、光源カバー体12を固定するためのねじ129(
図3参照)用のねじ穴(ねじ孔であってもよい)111bを有するボス部分111aにより構成されている。当該ボス部分111aは周方向に沿って複数個形成されている。なお、ボス部分111aは、カレイナット等の圧入ナットにより構成されている。
第2固定部は、第2部材を固定するためのねじ3129,4129用のねじ孔111fにより構成されている。ねじ孔111fは、例えばバール加工により形成されている。なお、照明装置1は、第2固定部を利用して無線通信ユニット18を備える。
支持領域には、LEDモジュール10を固定するためのねじ孔111cや、後述のフィン14を位置決めする突部分111d等が複数個形成されている。
【0013】
側壁部113は、
図2の拡大図に示すように、表側拡がりに延伸する。つまり、側壁部113の外周面113aは下側に移るにしたがって平坦部111の中心から離れる傾斜面となっている。ここでは、側壁部113の内周面113bも下側に移るにしたがって平坦部111の中心から離れる傾斜面となっている。これにより、側壁部113の外面に付着した結露や結露による水分がLEDモジュール10側に流れるのを防止できる。
凹入部115は、
図4に示すように、円状をし、裏側(LEDモジュール10と反対側)に凹入している。凹入部115は、筒状体13を固定する固定部を構成する。凹入部115の表側には、筒状体13を固定するための固定具117が収容される。凹入部115の裏側には、筒状体13の表側端面が凹入部115の底部分115aに当接する状態で、筒状体13が固定される。凹入部115の底部分115aには、筒状体13の表側端部の「L」字状の係止片部132を裏側から表側に挿通させるための貫通孔115bと、固定具117と筒状体13の表側端部とを結合させるねじ118用の貫通孔115cとを有する。なお、凹入部115の底部分115aの中央に、電源回路16とLEDモジュール10とを接続するためのケーブル用の貫通孔115dを有し、中央にケーブル用の貫通孔117dを有する。
【0014】
固定具117は、
図4に示すように、円環形状の中心を対向する2領域に、大径部117a、中径部117b、小径部117cをこの順で有する。
大径部117aは、載置板11の凹入部115の直径に対応し、凹入部115内での固定具117の回転をガイドする。なお、固定具117は、筒状体13のねじ穴133aに表側から螺合するねじ118が挿通するための貫通孔117d(
図7参照)を有している。
小径部117cは、筒状体13の係止片部132の表裏方向の通過を許容する大きさであり、載置板11の貫通孔115bを挿通した係止片部132と、凹入部115の底部分115aとの間に固定具117を配置させるためのものである。
中径部117bは、固定具117をその中心周りに回転させた際に、筒状体13の係止片部132と係合する大きさである。
【0015】
(3)光源カバー体
光源カバー体12は、
図3に示すように、LEDモジュール10と対向する被覆部121と、被覆部121の周縁に設けられ且つ載置板11の表面(の固定領域)に当接する当接部122とを有している。なお、光源カバー体12は透光性樹脂材料により構成されている。
被覆部121は、LEDモジュール10に対応した形状をし、円盤ドーム状をしている。当接部122は、被覆部121の周縁から径方向へと延伸する環状の平坦部分123と、平坦部分123の内周縁から裏側に延伸する内筒部分124と、平坦部分123の外周縁から裏側に延伸する外筒部分125と、内筒部分124と外筒部分125とを径方向に連結するリブ部分126とを有する。
当接部122は、平坦部分123の内縁及び外縁から裏側に延伸する内筒部分124と外筒部分125とを有しているため、当接部122と載置板11との間から水分が進入しても、平坦部分123に貯留することになり、LEDモジュール10側に流れるのを防止できる。
平坦部分123には、光源カバー体12を載置板11に固定するためのねじ129が挿通するための貫通孔をリブ部分126と重ならない位置に有する。平坦部分123の表側面123aは、
図2の拡大図に示すように、載置板11の側壁部113の表側端113cよりも裏側に位置する。換言すると、載置板11の側壁部113は、光源カバー体12の当接部122の外周側で対向し且つ光源カバー体12の当接部122の表側端よりも表側に延伸する。これにより、光源カバー体12に結露等の水分が付着するのを防止できる。
外筒部分125は裏側拡がりに傾斜する。つまり、外筒部分125の外周面125aは裏側に移るにしたがってLEDモジュール10から離れる傾斜面となっている。これにより、外筒部分125と載置板11の側壁部113との間隔が表側に移るにしたがって大きくなる。したがって、外筒部分125と載置板11の側壁部113との間に結露した水分が付着するのを防止できる。
【0016】
(4)筒状体
筒状体13は、電源回路16とLEDモジュール10とを接続するためのケーブル用の空間を内部に有する。筒状体13は、ここでは、支持板15と一体で形成され、
図2に示すように、支持板15を載置板11と表裏方向に間隔を空けて支持(固定)する。
筒状体13は、
図4に示すように、横断形状が円環状又は円環状に近い形状をする本体部131と、本体部131の表側端部に設けられた係止片部132と、本体部131の表側端部であって内周側に設けられ且つねじ穴133aを有するボス部133とを有する。
係止片部132は、筒軸を挟んで対向する2部位に設けられている。係止片部132は表側に延伸した後に筒軸に向かって屈曲する「L」字状をしている。これにより、載置板11の凹入部115の小径化を図ることができる。
ボス部133は、筒軸を挟んで対向する2部位に設けられている。ボス部133の表面は、本体部131の表端と面一に構成されている。これにより、載置板11の凹入部115(底部分115a)との接触面積を大きくでき、安定した状態で筒状体13を載置板11に固定できる。
筒状体13は、本体部131の外周面に筒軸に沿って延伸するリブ部134を周方向に間隔をおいて有している。
【0017】
(5)フィン
フィン14は、
図3に示すように、載置板11の裏側であって筒状体13の周りに配されている。フィン14は、
図4に示すように、表裏方向に延伸する板状をすると共に裏側から見たときに放射状に配されている。なお、放射状の中心は、筒状体13の筒軸や載置板11の凹入部115の中心と略一致する。
フィン14は、
図3の(b)に示すように、周方向に隣接する2枚のフィン14に相当する2個のフィン部の表側端を連結した「コ」字状のコ字状体141から構成され、連結部分142が載置板11に載置されている。
コ字状体141の位置決めは、連結部分142の貫通孔に、載置板11の平坦部111の突部分111d(
図4の(b)参照)が嵌合することで行われる。なお、フィン14の裏側端は支持板15により支持されており、連結部分142の貫通孔に突部分111dを嵌合させた状態でスポット溶接により固定を施す。
【0018】
(6)支持板
支持板15は、
図4に示すように、筒状体13の裏側端から径方向の外方へ延伸する。支持板15は、複数枚のフィン14の裏側に配され、フィン14の裏側部分を支持する支持部を有する。支持部は、各フィン14の外周側を支持する第1支持部(153a)と、フィン14における第1支持部よりも内周側を支持する第2支持部(154a)とを有する。
支持板15は、
図4の(a)に示すように、複数枚のフィン14の裏側に位置する支持板本体部151と、支持板本体部151の周縁から表側に延伸する側壁部152と、支持板本体部151の外周側部位から表側に延伸する外周側リブ部153と、支持板本体部151の内周側部位から表側に延伸する内周側リブ部154と、支持板本体部151から表側に突出すると共に径方向に延伸する径方向リブ部155とを有する。
【0019】
支持板本体部151は、円盤状をし、筒状体13の内部と連通する貫通孔151fを中央に有する。支持板本体部151は、LED素子101に点灯電力を供給する電源回路16を裏面に搭載する。つまり、支持板本体部151の裏側が回路搭載部となり、支持板本体部151は、
図4の(b)に示すように、電源回路16の電源基板163(
図2参照)を表側から支持するボス部分151aと、ボス部分151aに形成され且つ電源基板163を固定するねじが螺合するねじ孔151bと、電源基板163の貫通孔に嵌合して電源基板163を位置決めする位置決め突起151cとを裏面に有する。
支持板本体部151の外周部は、電源カバー体17を固定するための固定部となっており、固定のためのねじ用の貫通孔151dが複数個設けられている。貫通孔151dは、
図4の(a)に示すように、側壁部152と外周側リブ部153との間の領域に設けられている。
【0020】
外周側リブ部153と内周側リブ部154とは、支持板本体部151の中央を中心とした同心円状をしている。
外周側リブ部153は、周方向に間隔をおいて形成された第1凹部153aを複数個有している。第1凹部153aには、フィン14の裏側端の外周側部分が嵌合する。つまり、第1支持部は外周側リブ部153に形成された第1凹部153aにより構成されている。第1凹部153aは、表側が広がる「V」字状をしている。
内周側リブ部154は、周方向に間隔をおいて形成された第2凹部154aを複数個有している。第2凹部154aには、フィン14の裏側端の内周側部分が嵌合する。つまり、第2支持部は内周側リブ部154に形成された第2凹部154aにより構成されている。第2凹部154aは、表側が広がる「V」字状をしている。
これにより、複数枚のフィン14を薄肉の板状部材により構成しても、フィン14は支持板15により強固に支持される。また、フィン14を径方向の2か所で支持するため、周方向に隣接するフィン14の間隔を一定に維持でき、放熱効果を高めることができる。
【0021】
側壁部152は、
図2の拡大図に示すように、表側拡がりに延伸し、側壁部152の外周面が表拡がりに傾斜する。つまり、側壁部152の外周面は下側に移るにしたがって支持板本体部151の中心から離れる傾斜面となっている。ここでは、側壁部152の内周面も下側に移るにしたがって中心から離れる傾斜面となっている。これにより、電源カバー体17の外面、特に、開口側端部171aに付着した結露が電源回路16側に進入するのを防止できる。
【0022】
(7)電源回路
電源回路16は、
図2に示すように、LED素子101に点灯電力を供給する回路を構成する電子部品161と、電子部品161を実装する電源基板163とを有する。なお、
図2では、複数個の電子部品161を1つのブロック状で示している。
電源回路16は、電源基板163の貫通孔に支持板15の位置決め突起151cの先端部が嵌合し、ボス部分151aに支持された状態で、拡大図に示すように、ねじ169が電源基板163の貫通孔を挿通してボス部分151aのねじ孔151bに螺合することで、支持板15に支持固定される。
【0023】
(8)電源カバー体
電源カバー体17は、
図2及び
図3に示すように、表側が開放する表側拡がりの円錐台状部171と、円錐台状部171の裏側端壁から裏側に延伸する筒状部172と、円錐台状部171の開口側端部に設けられた固定部173とを有し、固定部173が支持板15に固定される。
円錐台状部171は主に電源回路16を収容する機能を有する。筒状部172は、筒状部172の裏側端部の口金178と電源回路16とを接続するケーブルを収容する機能を有する。
固定部173は、
図3の(a)及び
図2の拡大図に示すように、円錐台状部171の内周面であって周方向に間隔をおいて形成されたボス部分173aと、ボス部分173aの表側から形成されたねじ穴173bとから構成される。電源カバー体17は、
図2に示すように、ボス部分173aの表面が支持板15の支持板本体部151の周縁部の裏面に当接する状態で、支持板本体部151の貫通孔151dを表側から挿通するねじ159が螺合することで、支持板15に固定される。
【0024】
円錐台状部171の開口側端部171aは、
図2の拡大図に示すように、表側拡がりに延伸し、開口側端部171aの外周面171bが表拡がりに傾斜する。つまり、開口側端部171aの外周面171bは下側に移るにしたがって円錐台状部171の中心軸から離れる傾斜面となっている。ここでは、開口側端部171aの内周面171cも下側に移るにしたがって中心軸から離れる傾斜面となっている。これにより、電源カバー体17の外面、特に、開口側端部171aに付着した結露が電源回路16側に進入するのを防止できる。
円錐台状部171の開口側端171dは、
図2に示すように、支持板15の側壁部152の表側端152aよりも表側に位置する。換言すると、開口側端部171aは、支持板15の側壁部152の外周側で対向し且つ側壁部152の表側端152aよりも表側に延伸する。これにより、外周面171bを伝う結露等の水分が開口側端171dで流れ落ちるため、電源回路16側に結露等の水分が進入するのを防止できる。
なお、電源基板163は、
図2に示すように、支持板15から裏側に離間する状態で支持されているため、支持板15の裏面に沿って水分が進入しても、電源基板163に水分が付着することはない。
電源カバー体17は、円錐台状部171の中心軸及び筒状部172の筒軸と平行に延伸するリブ部174を周方向に間隔をおいて複数本有する。
【0025】
(9)無線通信ユニット
無線通信ユニット18は、
図5に示すように、取付具181を介して載置板11に取り付けられている。取付具181は、L字状をし、その短辺部181aがねじ119により載置板11に固定され、長辺部181bに無線通信ユニット18が取付けられる。
ねじ119は、短辺部181aの貫通孔を挿通し、載置板11の平坦部111のねじ孔111f(
図4参照)に螺合する。
無線通信ユニット18の固定は、ねじ180(
図6参照)を利用して行われ、長辺部181bに当該ねじ180用のねじ孔181cが設けられている。
取付具181は、長辺部181bの幅方向の端部から無線通信ユニット18側に屈曲する屈曲部181dを有している。屈曲部181dにより無線通信ユニット18は幅方向への移動が規制される。
【0026】
無線通信ユニット18は、図外のコントローラから点灯信号を受信して電源回路16に点灯条件を出力したり、複数の照明装置1が1つのコントローラにより制御されている場合に受信した受信信号が自装置に関するか否か等を判断したりする無線モジュール182を通信ケース183内に収容してなる。
無線モジュール182は、
図6に示すように、上記機能を行うための電子部品184を通信基板185に備え、自装置に関する識別情報を格納する記憶デバイス(図示省略)をケース186内に収容するドングル187を着脱可能に装着する。
【0027】
通信ケース183は、ベース188とカバー189とからなる。
ベース188は、取付具181と対向する表対向部188aと、表対向部188aの裏側(照明装置1の表方向の裏側である)に形成され且つ電源カバー体17の開口側端側と対向する裏対向部188bと、裏対向部188bから電源カバー体17内へと進入する筒状部188cと、カバー189と係合するための係合部188dを有する。
表対向部188aは、表方向に長い形状をし、無線通信ユニット18を取付具181に固定するためのねじ180が挿通する貫通孔188eや、取付具181の欠け部181e(
図5の(a)参照)に嵌合及び係合する凸部分188f等を有する。
筒状部188cは、
図5の(b)に示すように、電源カバー体17の円錐台状部171の開口側部分の貫通孔171eの内側に嵌合する。これにより、無線モジュール182と電源回路16とを接続するケーブル(図示省略)は、外部に露出することがなくなり、結露等による水分が付着したり、ケーブルに沿って電源カバー体17内に進入したりするのを防止できる。なお、裏対向部188bにおける筒状部188cの周辺部と、電源カバー体17の円錐台状部171との間に弾性体(パッキン)を介在させてもよい。これにより、密閉性を向上できる。
【0028】
カバー189は、表対向部188aを覆う表カバー部189aと、裏対向部188bを覆う裏カバー部189bとを有する。表カバー部189aは矩形箱状をし、裏カバー部189bの天板は表カバー部189aから離れるにしたがって裏対向部188bに近づくように傾斜している。表カバー部189aは、ドングル187を着脱可能に装着するための貫通孔189cや、ベース188の係合部188dが係合する被係合部189d等を有する。表カバー部189aと裏カバー部189bとの境界部分には、ベース188側に有底筒状に突出する有底筒状部189eを有し、その底部分にねじ180が挿通する貫通孔189fが設けられている。なお、ねじ180は、有底筒状部189eに挿入され、貫通孔189f、ベース188の貫通孔188eを挿通したのち、取付具181のねじ孔181c(
図5の(a)参照)に螺合する。
【0029】
3.載置板と筒状体との固定
固定の手順の一例について
図7を用いて説明する。
まず、筒状体13の係止片部132を、凹入部115の貫通孔115bを介して載置板11の裏側から表側に導出させる。この状態で、係止片部132に小径部117cを位置合わせして固定具117を凹入部115内に配置する。この状態を
図7の(a)に示す。
次に、固定具117を、中径部117bが係止片部132の裏側に位置するように回転させる。この状態を
図7の(b)に示す。これにより係止片部132が固定具117に係止する。
最後に、ねじ118を貫通孔117dを挿通させて、筒状体13のねじ穴133aに螺合させる。この状態を
図7の(c)に示す。これにより、中径部117bと係止片部132との係合が解除される方向に固定具117が回転するのを規制できる。さらに、ねじ118により、筒状体13の表側端面と載置板11の凹入部115の底部分115aとを当接できる。
【0030】
4.他のカテゴリ
他のカテゴリの照明装置としては、例えば、大型店舗、倉庫、工場等の屋内で梁等に装着されて使用される照明装置があり、
図9に示す直付けタイプの照明装置(単に、「直付けライト」という)1001、
図13に示す投光器タイプの照明装置(単に、「投光器」という)2001、
図14に示すダウンライトタイプの照明装置(単に、「ダウンライト」という)3001、
図16に示すペンダントライトタイプの照明装置(単に、「ペンダントライト」という)4001等がある。
ここでは、直付けライト1001と投光器2001が第1照明装置に相当し、ダウンライト3001とペンダントライト4001が第2照明装置に相当する。
以下、各照明装置と第1部材又は第2部材等について説明する。
【0031】
(1)直付けライト
直付けライト1001は、
図9~
図11に示すように、LEDモジュール1010、LEDモジュール1010を表面に載置する載置板11、LEDモジュール1010を表側から覆う光源カバー体1012、載置板11の裏側に設けられた1以上のフィン1014、載置板11に固定される筒状部1013とフィン1014を裏側から支持する支持板部1015とを有する固定部材1130、支持板部1015の裏側に載置される電源回路1016、電源回路1016を裏側から覆う電源カバー体1017、載置板11側に固定される無線通信ユニット1018、載置板11に固定されるフレーム1021、フレーム1021に対して回動可能に装着された取付アーム1022を備える。
ここでのフレーム1021は、光源カバー体1012と共にねじ129により載置板11に固定され、第1部材の一例に相当する。フレーム1021は、本発明の「第1フレーム」に相当する。なお、載置板11は、照明装置1の載置板11と同じ構成である。
【0032】
フレーム1021は、載置板11に取り付けられる環状の本体部1021aと、本体部1021aの外周縁から裏側に筒状に張り出す鍔部1021bとを有している。本体部1021aは、光源カバー体1012の当接部1122の貫通孔1122aに対して設けられた貫通孔1021cを複数有している。フレーム1021は、ねじ129が表側からフレーム1021の貫通孔1021cを通って、光源カバー体1012の貫通孔1122a内に位置する載置板11のボス部分111aのねじ孔(ねじ穴であってもよい)111bに螺合することで、載置板11に固定される。なお、光源カバー体1012は、当接部1122の表面がフレーム1021の本体部1021aに当接することで、載置板11に固定される。
このように、載置板11は、第1固定部(ボス部分111aとねじ孔111b)を有することにより、光源カバー体12を固定したり、直付けライト1001の光源カバー体1012とフレーム1021とを固定したりできる。
フレーム1021の鍔部1021bは、中心軸を挟んで対向する部位にねじ1023用のねじ孔(図示省略)を有している。
【0033】
取付アーム1022は、ここでは「U」字状をし、開口している側の端部1022aがフレーム1021に取り付けられる。取付けには、取付アーム1022の両端部1022aの貫通孔のそれぞれを挿通するねじ1023がフレーム1021のねじ孔(図示省略)に螺合することで行われる。なお、取付アーム1022は、端部1022aの貫通孔を結ぶ仮想軸を回転軸として、載置板11に対して姿勢調整可能に取り付けられる。
なお、取付アーム1022は、
図9に示すように、両端部1022a間の中央部1022bに梁等への取付用の貫通孔1022cを複数有する。
【0034】
直付けライト1001は、
図10~
図12に示すように、無線通信ユニット1018をLEDモジュール1010の中心部に有している。具体的には、無線通信ユニット1018は、載置板11の凹入部115を利用して装着されている。
無線通信ユニット1018は、
図11の(b)及び
図12に示すように、通信基板1185に複数個の電子部品やドングル1187を備える無線モジュール1182を有している。無線モジュール1182は、
図12に示すように、載置板11の凹入部115内に収容され且つ筒状部1013を載置板11に固定するための固定具1117に固定されている。
無線通信ユニット1018は、
図11の(b)に示すようにLED基板1103の貫通孔1103aから露出する状態で固定具1117に固定される。このため、無線通信ユニット1018は、
図11の(a)に示すように、ドングル1187を着脱可能とするための貫通孔1186aを有する通信カバー体1186により覆われる。なお、通信カバー体1186は、
図11に示すようにねじ1189によりLED基板1103に固定される。
【0035】
固定具1117は、
図12に示すように、底が表側に位置する有底筒状部1117aと、有底筒状部1117aの開口端から径方向に延伸する外鍔部1117bとを有する。有底筒状部1117aは、
図11の(b)に示すように、通信基板1185の貫通孔に嵌合する突起部分1117dと、通信基板1185の貫通孔を挿通するねじ1188用のねじ穴を有するボス部分1117eを有している。
無線モジュール1182は、
図11の(b)に示すように、有底筒状部1117aの底部分の突起部分1117dに通信基板1185の貫通孔を挿通させて、通信基板1185を位置決めした状態で、通信基板1185の貫通孔を挿通するねじ1188がボス部分1117eのねじ穴に螺合することで、固定具1117に固定される。
【0036】
(2)投光器
投光器2001は、
図13に示すように、LEDモジュール、LEDモジュールを表面に載置する載置板(11)、LEDモジュールを表側から覆う光源カバー体1012、載置板(11)の裏側に設けられた1以上のフィン1014、載置板(11)に固定される筒状部とフィン1014を裏側から支持する支持板部とを有する固定部材、支持板部の裏側に載置される電源回路、電源回路を裏側から覆う電源カバー体1017、載置板(11)に固定される無線通信ユニット、載置板(11)に固定されるフレーム1021、フレーム1021に対して回動可能に装着された取付アーム2022を備える。
ここでのフレーム1021は、光源カバー体1012と共にねじ129により載置板(11)に固定され、第1部材の一例に相当する。フレーム1021は、本発明の「第1フレーム」に相当する。
このように、載置板11は、第1固定部(ボス部分111aとねじ孔111b)を有することにより、光源カバー体12を固定したり、投光器2001の光源カバー体1012とフレーム1021とを固定したりできる。
なお、載置板11は、照明装置1の載置板11と同じ構成である。また、LEDモジュール、載置板(11)、光源カバー体1012、フィン1014、固定部材、電源回路、電源カバー体1017、無線通信ユニット、フレーム1021は、直付けライト1001のこれらを同じ構成である。
【0037】
取付アーム2022は、ここでは「コ」字状をし、開口している側の端部2022aがフレーム1021に対して姿勢調整可能に取り付けられる。取付けには、取付アーム2022の両端部2022aの貫通孔のそれぞれを挿通するねじ2023がフレーム1021のねじ孔に螺合することで行われる。
投光器2001の取付アーム2022は、
図13に示すように、その中央部2022bが梁等に対して姿勢調整可能に取り付けられるように、固定用の貫通孔2022cと、貫通孔2022cを中心とした円弧状の貫通孔2022dとを中央部2022bに有する。
【0038】
(3)ダウンライト
ダウンライト3001は、
図14及び
図15に示すように、LEDモジュール3010、LEDモジュール3010を表面に載置する載置板11、LEDモジュール3010を表側から覆う光源カバー体3012、載置板11の裏側に設けられた1以上のフィン3014、載置板11に固定される筒状部3013とフィン3014とを裏側から支持する支持板部3015とを有する固定部材3130、支持板部3015の裏側に載置される電源回路3016、電源回路3016を裏側から覆う電源カバー体3017、電源カバー体3017に固定される無線通信ユニット3018(
図14参照)及び端子台3019、載置板11に固定されるフレーム3020、フレーム3020に装着される化粧枠体3030を備える。
ここでのフレーム3020は、
図15に示すように、載置板11に固定され、第2部材の一例に相当する。フレーム3020は、本発明の「第2フレーム」に相当する。固定は、ねじ3129が、フレーム3020の裏枠体3021の貫通孔を挿通して第2固定部の一例であるねじ孔111fに螺合することで、行われる。なお、載置板11は、照明装置1の載置板11と同じ構成である。
【0039】
フレーム3020は、環状の裏枠体3021と、裏枠体3021よりも表側に位置する環状の表枠体3023と、裏枠体3021と表枠体3023とを連結する複数個の連結体3025とを備える。なお、ここでの環状は円環状及び円環状に似た形状である。
環状の裏枠体3021は、内周縁から載置板11のねじ孔111fに対応する部位まで延伸する延伸片部3021aを有し、当該延伸片部3021aにねじ3129用の貫通孔が形成されている。なお、裏枠体3021には、化粧枠体3030をフレーム3020に取り付ける際にその取付けを補助するばね体3040を受ける(支持する)ためのばね受け具3041が取付けられている。なお、ばね体3040は化粧枠体3030に固定されている。
化粧枠体3030は、
図14及び
図15に示すように、天井材等の設置面の表面側に位置する化粧枠3031と、LEDモジュール3010から出射された光を表側方向へ反射させる反射体3033とを有する。反射体3033の裏側端3033aは、
図15の拡大図に示すように、光源カバー体3012の当接部3122と載置板11の側壁部113との間に位置する。これにより、光源カバー体3012側に結露等の水分が付着するのを防止できる。
なお、ここでは、無線通信ユニット3018や端子台3019は電源カバー体3017に設けられていたが、裏枠体3021に設けてもよいし、無線通信ユニット3018を裏枠体3021に、端子台3019を電源カバー体に3017に別々に設けてもよい。
無線通信ユニット3018を裏枠体3021に設ける場合、裏枠体3021の外周縁に近い部位に設けるのが好ましい。これにより、フィン3014の熱の影響を小さくできる。
【0040】
(4)ペンダントライト
ペンダントライト4001は、
図16及び
図17に示すように、LEDモジュール4010、LEDモジュール4010を表面に載置する載置板11、LEDモジュール4010を表側から覆う光源カバー体4012、載置板11の裏側に設けられた1以上のフィン4014、載置板11に固定される筒状部4013とフィン4014とを裏側から支持する支持板部4015とを有する固定部材4130、支持板部4015の裏側に載置される電源回路4016、電源回路4016を裏側から覆う電源カバー体4017、載置板11に固定されるフレーム4020、フレーム4020に装着されるシェード4030、フレーム4020に装着されるカバー体4040、カバー体4040に固定される無線通信ユニット4018を備える。なお、フレーム4020と載置板11との固定が分かるように、
図16では、一部のフィン4014を取り外している。
ここでのフレーム4020は、
図16の(b)に示すように、載置板11に固定され、第2部材の一例に相当する。フレーム4020は、本発明の「第2フレーム」に相当する。固定は、ねじ4129が、
図17に示すようにフレーム4020の横枠体4021の貫通孔4021bを挿通するねじ4129が第2固定部の一例であるねじ孔111fに螺合することで、行われる。なお、載置板11は、照明装置1の載置板11と同じ構成である。
【0041】
フレーム4020は、
図17に示すように、環状の横枠体4021と、横枠体4021における中心を挟んで対向する部位に「コ」字状に架設する縦枠体4022とを備える。
縦枠体4022は、横枠体4021から裏側に屈曲する屈曲片部4023にねじ4025により固定されている。縦枠体4022には、カバー体4040内に導入されたケーブルの余剰部分を保持する結束体(例えば結束バンド)を固定するための1以上の貫通孔4022cを立設部4022bに有する。
横枠体4021は、内周縁から載置板11のねじ孔111fに対応する部位まで延伸する延伸片部4021aを有し、当該延伸片部4021aにねじ4129用の貫通孔4021bが形成されている。横枠体4021には、シェード4030を着脱可能に装着するための枠側装着部を有する。ここでの枠側装着部は、横枠体4021に固定され且つ横枠体4021に対して裏側に間隔を空けて設けられた頭部を有する係合体4027により構成されている。
シェード4030は、表側拡がりであって透光性樹脂材料の筒状体4031と、筒状体4031裏側端から筒軸に向かって張り出す内鍔部4032の表面に配される表環状体4033と、筒状体4031の内鍔部4032の裏面に配される裏環状体4034とを備え、筒状体4031の内鍔部4032、表環状体4033及び裏環状体4034は、ねじ4035により一体化されている。
シェード4030の裏環状体4034は、係合体4027が係合する係合孔4034aを有する。具体的には、係合孔4034aは、円弧状の長孔の周方向の中央に大径孔が形成されてなる。内鍔部4032における係合孔4034aに対応する部分には、拡大図に示すように欠け部4032aが形成されている。表環状体4033における係合孔4034aに対応する部分には、拡大図に示すように円弧状の貫通孔4033aが形成されている。係合孔4034a大径孔を通って、係合体4027の頭部が挿入され、筒軸回りにシェード4030を回転させることで、シェード4030がフレーム4020に装着される。
カバー体4040は、周壁部4041と天壁部4042を有する。周壁部4041は周方向の重なり部分でねじ4043で固定され、天壁部4042は、ねじ4044により縦枠体4022の水平部4022aに固定されている。
なお、カバー体4040は、フィン4014からの熱を外部に放出するための1以上の通気孔を周壁部4041、天壁部4042又は周壁部4041と天壁部4042に有してもよい。この場合、通気孔から塵埃進入を防止するための庇等を設けてもよい。
水平部4022aは、設置面の固定具4050に接続されたチェーン4051に接続され、ペンダントライト4001が設置面から吊り下げられる。
【0042】
以上、実施形態を説明したが、この実施形態に限られるものではなく、例えば、以下のような変形例であってもよい。また、実施形態と変形例、変形例同士を組み合わせたものであってもよい。
また、実施形態や変形例に記載していていない例や、要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても本発明に含まれる。
<変形例>
【0043】
1.LEDモジュール
実施形態のLEDモジュール10は、厚みが一定のLED基板103に複数個のLED素子101を有していたが、LED基板103の中央部、つまり、載置板11の凹入部115に対応する部分を凹入部115に入り込むように厚くしてもよい。これにより、LED基板の中央部が載置板の凹入部により載置板と当接しなくても、放熱性を向上させることができ、LED基板の中央部の表面にもLED素子を実装できる。これにより、中央部にLED素子を実装していないLEDモジュールよりも小型化できる。
【0044】
2.載置板
実施形態の載置板11の凹入部115の直径は、LED基板との接触面積を確保する観点からは、小径の方が好ましいが、凹入部の凹入量は特に限定するものではない。実施形態では、凹入部115に固定具117とねじ118とを収容しているが、筒状体13との固定方法によっては、実施形態の凹入部よりも凹入量を大きくしてもよいし、小さくしてもよい。
載置板11は、フィン14の位置決めを行う突部分111dを有しているが、例えば、支持板15の第1凹部153aや第2凹部154aのような凹みにより位置決めしてもよい。これにより、実施形態のコ字状体141を利用せずに、板状のフィンを利用できる。なお、フィン14との接触面を確保する観点からは、コ字状体が好ましい。
載置板11は、金属板により構成し、ボス部分111aを圧入ナットにより構成していたが、例えばナットを溶接してボス部分を構成してもよい。また、載置板を例えば樹脂材料で構成してもよい。この場合、光源カバー体12を固定するためのボス部分を樹脂材料で構成し、ボス部分にねじ穴を形成してもよいし、ボス部分にナットを一体成形してもよいし、ボス部分にナットを接着してもよいし、ボス部分にカレイナット等の圧入ナットを圧入してもよい。
【0045】
第1固定部は、ねじ穴又はねじ孔111bにより構成されていたが、例えば、ねじ(雄ねじ)により構成して、ナット(雌ねじ)等で光源カバー体や、光源カバー体と他のカテゴリの第1照明装置の第1部材(例えば第1フレーム)を固定するようにしてもよい。
第2固定部は、ねじ孔111fは、バール加工により形成されていたが、例えば、ナットを平坦部111に溶接したり、圧入ナットを平坦部111に設けることでねじ孔(ねじ穴であってもよい)を構成してもよい。また、第2固定部は、ねじ孔111fにより構成されていたが、例えば、ねじ(雄ねじ)により構成して、ナット(雌ねじ)等で他のカテゴリの第2照明装置の第2部材(例えば第2フレーム)を固定するようにしてもよい。
【0046】
3.筒状体
筒状体13の横断面形状は、円形以外の形状、例えば、方形状、矩形状等の多角形状であってもよいし、筒軸方向に一定であってもよいし、変化してもよい。
筒状体13は、フィン14を保持する機構を有していないが、例えば、支持板15の第1凹部153aや第2凹部154aのような凹み(溝)を有してもよい。
筒状体13は、載置板11の凹入部115に収容される固定具117に係止する係止片部132を有しているが、例えば、筒状体13の表側端面に貫通孔を、支持板側の凹入部に係止片部をそれぞれ設けてもよい。
筒状体13は支持板15と一体化されていたが、支持板15と別体であってもよい。
【0047】
4.フィン
フィン14は、コ字状体を利用して、連結部分142が載置板11に固定されていたが、例えば、フィンは、L字状体を利用し、その短辺部が載置板に固定されるようにしてもよい。
【0048】
5.支持板
支持板15は、フィン14の裏側端部を支持する第1支持部(153a)と第2支持部(154a)を有していたが、1個の支持部でフィン14を支持してもよいし、3個以上の支持部で支持するようにしてもよい。
支持板15は、フィン14側が開口する「V」字状の第1凹部153aと第2凹部154aを有していたが、フィン14を支持できればよく、例えば、「I」字状であってもよいし、「Y」字状であってもよい。また、支持板15は、フィン14の裏側端が嵌る溝を径方向に延伸するように備えてもよい。
支持板15は、電源回路16を離間して保持するボス部分151aや位置決め突起151cを有しているが、例えば、ボス部分を段付きボス部分により構成して位置決めしてもよい。
【0049】
6.支持板、フィン及び電源カバー体の位置、
実施形態では、フィン14の径方向の外方端は、電源カバー体17の開口側端部171aの外周面171bの最下端と、載置板11の側壁部113の外周面113aの最上端とを結ぶ仮想線よりも径方向の内側に位置していたが、
図8の(a)に示すように、フィン14の径方向の外方端が、電源カバー体17の外周面171bと載置板11の外周面113aとを結ぶ仮想線と一致するようにしてもよい。これにより、電源カバー体17の外周面171bに付着した水分が、フィン14の径方向の外方端を伝わって、載置板11の外周面113aへと流下しやすくなる。
【0050】
7.支持板と電源カバー体との位置
実施形態では、載置板11の平坦部111の最外周縁は、電源カバー体17の開口側端部171aの外周面171bの最外周縁よりも径方向の内側に位置している。つまり、電源カバー体17の開口側端部171aの外周面171bの最外周縁は、載置板11の平坦部111の最外周縁を通り且つ重力方向に延伸する仮想線よりも照明装置1の中心軸側に位置する。
しかしながら、電源カバー体17の開口側端部171aの外周面171bの最外周縁は、載置板11の平坦部111の最外周縁を通り且つ重力方向に延伸する仮想線Xと一致又は仮想線よりも照明装置1の中心軸と反対側に位置してもよい。これにより、電源カバー体17の外周面171bに付着した水分が、載置板11の平坦部111に落下し難くできる。
【符号の説明】
【0051】
1 照明装置
10 LEDモジュール
11 載置板
14 フィン
15 支持板
151 支持板本体部
153 外周側リブ部
153a 第1凹部
154 内周側リブ部
154a 第2凹部