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特許7488610上下に重ね可能な多目的収納ギアコンテナ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】上下に重ね可能な多目的収納ギアコンテナ
(51)【国際特許分類】
   B65D 21/02 20060101AFI20240515BHJP
   A45F 4/00 20060101ALI20240515BHJP
   A45C 9/00 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
B65D21/02 210
A45F4/00
A45C9/00 R
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2023073836
(22)【出願日】2023-04-27
【審査請求日】2023-10-24
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515145722
【氏名又は名称】株式会社タナクロ
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100165157
【弁理士】
【氏名又は名称】芝 哲央
(72)【発明者】
【氏名】鴨志田栄汰
【審査官】加藤 信秀
(56)【参考文献】
【文献】実開昭61-051086(JP,U)
【文献】実開昭48-033622(JP,U)
【文献】実開昭47-011060(JP,U)
【文献】実開平07-003376(JP,U)
【文献】実開平07-008225(JP,U)
【文献】実開昭59-178930(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 21/02
A45F 4/00
A45C 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては上下に重ね可能で棚として使用可能である多目的収納ギアコンテナであって、
前記コンテナは、
各一対の第1側壁及び第2側壁とからなる有底四角箱状に形成された、容器本体と、
前記容器本体の上縁部に前記容器本体を支える金属製のフレームと、
前記第1側壁の上部中心部に、二つのハンドルを備えており、
前記ハンドルは、前記ハンドルの両端に鉤部を備えており、
前記フレームは、
一対の前記第1側壁の上部中心部に前記ハンドルの前記鉤部を受け止める回転軸部と、
前記ハンドルが開くことを抑制するための返し付きフックを備え、
前記各ハンドルは、設置時に外側に回転して前記コンテナにロックされ脚として機能することを特徴とするギアコンテナ。
【請求項2】
移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては上下に重ね可能で棚として使用可能である多目的収納ギアコンテナであって、
前記コンテナは、
各一対の第1側壁及び第2側壁とからなる有底四角箱状に形成された、容器本体と、
前記容器本体の上縁部に前記容器本体を支える金属製のフレームと、
前記第1側壁の上部中心部に、二つのハンドルを備えており、
前記各ハンドルは、設置時に外側に回転して前記コンテナにロックされ脚として機能し、
前記ハンドルは、L字型の一方のコーナー部と、
逆L字型の他方のコーナー部を備えており、
前記コンテナを上下に重ねた際に、上の前記コンテナの両方の前記コーナー部が、下の前記コンテナの前記フレームに係止する機能を備えていることを特徴とするギアコンテナ。
【請求項3】
請求項に記載の多目的収納ギアコンテナであって、
前記ハンドルは、前記ハンドルの両端に鉤部を備えており、
前記フレームは、
一対の前記第1側壁の上部中心部に前記ハンドルの前記鉤部を受け止める回転軸部と、
前記ハンドルが開くことを抑制するための返し付きフックを備えるギアコンテナ。
【請求項4】
請求項1、2、または3に記載の多目的収納ギアコンテナであって、
2つの前記ハンドルが、前記第2側壁と平行に配置されていることを特徴とするギアコンテナ。
【請求項5】
請求項1、2、または3に記載の多目的収納ギアコンテナであって、前記容器本体の素材がメッシュ素材、皮革、ナイロン、ポリエステル、または帆布を含む生地であるギアコンテナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、上下に重ね可能で多目的に利用できる収納ギアコンテナに関する。
【背景技術】
【0002】
ギアコンテナとは、一般的に機器や用具(ギア)を収納・保管するために使用されるコンテナのことをいう。ギアコンテナは、さまざまな種類やサイズがあり、使用目的や収納するギアに応じて選択される。ギアコンテナは、アウトドア用品、スポーツ用品、工具、電子機器など、幅広い用途で利用されている。ギアコンテナには、ハードタイプとソフトタイプとの2つのタイプがある。ハードタイプのギアコンテナは、硬質な素材で作られており、現地でスタッキングができ、重ねて棚のように使用できる。ハードタイプのコンテナは、一般的には金属またはプラスチックで作られている。
【0003】
一方ソフトタイプのギアコンテナは、柔軟な生地で作られている。ソフトタイプのコンテナは、軽量で扱いやすく、使用しない場合に折りたたんで収納することができる。
また例えばナイロンやポリエステルで作られたソフトタイプのコンテナには、比較的高い弾性を有する特性があり、収納物を詰め込んでも生地が伸縮し、ある程度の無理をきかせることができ、この素材の弾性は利便性を高める。
【0004】
従ってハードタイプのギアコンテナは、現地で重ねることはできるが、重量があり、高い弾性がなく、折りたたむことはできない。ソフトタイプのギアコンテナは、軽量で高い弾性があり、折りたたむことができ、扱いやすいが、コンテナどうしを重ね合わせることはできない。
この両方の長所を併せ持つギアコンテナが求められてきた。
【0005】
また、設置時にコンテナに脚があればさらに便利である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2023―47517
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記のハードタイプとソフトタイプの長所を併せ持ち、設置時に脚を備える多目的収納ギアコンテナを提供する。
すなわち、軽量で高い弾性があり、移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては棚として使用可能な上下に重ね可能な多目的収納ギアコンテナを提供する。
【0008】
特許文献1は、脚つき収容具である。起立状態と非起立状態に変更可能である。しかし、収容具として使用は可能であるが、棚として使用可能な上下に重ねることは不可能である。
そこで、本願は、持ち手としても、脚としても機能するハンドルを設計することで、移動時に様々な用品を収納し、設置時にコンテナを上下に重ね可能で棚として使用できる多目的収納ギアコンテナを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては上下に重ね可能で棚として使用可能である多目的収納ギアコンテナであって、前記コンテナは、各一対の第1側壁及び第2側壁とからなる有底四角箱状に形成された、容器本体と、前記容器本体の上縁部に容器本体を支える金属製のフレームと、前記第1側壁の上部中心部に、二つのハンドルを備えており、前記各ハンドルは、設置時に外側に回転してコンテナにロックされ脚として機能することを特徴とするギアコンテナである。さらに、前記ハンドルは、前記フレーム側の先端に鉤部を備えており、前記フレームは、一対の第1側壁の上部中心部に前記ハンドルの鉤部を受け止める回転軸部と、 前記ハンドルが開くことを抑制するための返し付きフックを備えることを特徴とするギアコンテナである。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、コンテナは、金属フレームと容器本体とハンドルを備えており、簡単に重ねられ、多目的に使用できるギアコンテナが提供される。また、ハンドルを回転させることで安定した脚として機能し、活動現場での棚として使用が可能となる。持ち手としても、脚としても機能するハンドルを設計することで、持ち運びや使用時の利便性を向上させる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明のコンテナの一実施形態を示す正面図である。
図1において、1はコンテナであり、容器本体2と金属製のフレーム5を備えている。
容器本体2は、各一対の第1側壁3及び第2側壁4とからなる有底四角箱状に形成されている。前記容器本体2の上縁部に容器本体2を支える金属製のフレーム5を備えている。
前記第1側壁3の上部中心部に、前記第2側壁4と平行に配置された二つのハンドル6a と6bを備えており、設置時には前記ハンドル6a と6bは外側に回転して前記コンテナ2にロックされ、脚として機能する。
【0012】
容器本体2の素材は限られないが、メッシュ素材、皮革、ナイロン、 ポリエステル、帆布を含む生地であることが好ましい。金属、樹脂製などのハードケースであってもよい。前記フレーム5は、金属製であることが好ましい。
【0013】
前記ハンドル6a と6bは、前記ハンドル両端に鉤部7a と7bを備えている。前記フレーム5は、一対の第1側壁3の上部中心部に前記ハンドルの鉤部7a と7bを受け止める回転軸部8を備える。前記ハンドルがコンテナに固定され、開くことを抑制するための返し付きフック9aと9bを備え、コンテナの自重により、前記ハンドル6aと6bが自立して、その結果、脚として機能することを特徴とする。
【0014】
図2は、本発明に係る多目的収納ギアコンテナの側面図である。図2は第2側壁4を示す。前記ハンドルの一方のコーナー部10aがL字型に、他方のコーナー部10bが逆L字型にそれぞれ形成されている。コーナー部10aと10bは、下のコンテナの前記フレーム5に係止する。
すなわち、設置時に棚としてしようするときは、コンテナを上下に重ねた際に、上のコンテナのコーナー部10aと10bが、下のコンテナの前記フレーム5に係止する。
【0015】
図3は本発明の一実施形態の、メッシュ素材の生地を使用した多目的収納ギアコンテナの参考写真である。設置時には前記ハンドル6a と6bは外側に回転して前記コンテナ2にロックされ、脚として機能する。前記ハンドルは、前記フレームと垂直に起立している状態から、外側に約140度回転可能である。
【0016】
図4は本発明の一実施形態の、メッシュ素材の生地を使用した多目的収納ギアコンテナを上下に重ね棚として使用する時の参考写真である。第1側壁3から見たものである。
【0017】
図5は本発明の一実施形態の、メッシュ素材の生地を使用した多目的収納ギアコンテナを上下に重ね棚として使用する時の参考写真である。第2側壁4から見たものである。
【0018】
図6は本発明の一実施形態の、メッシュ素材の生地を使用した多目的収納ギアコンテナの上下に重ね棚として使用する時の拡大の参考写真である。上のコンテナのコーナー部10aと10bが、下のコンテナの前記フレーム5に係止することを示すものである。
【0019】
図7はギアコンテナを移動する際に、ハンドルが持ち手になったことを示す参考写真である。。2つの前記ハンドルが、前記第2側壁と平行に配置されている。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の上下に重ね可能な多目的収納ギアコンテナは、キャンプ、アウトドア活動、イベント、作業現場など、様々なシーンで活用できる。移動時には用品の収納に使用し、活動現場では棚として利用できるため、幅広い用途で利用可能である。また、簡単に重ねられる構造であり、収納や運搬にも便利である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明に係る多目的収納ギアコンテナの正面図である。
図2】多目的収納ギアコンテナの側面図である。
図3】本発明の一実施形態の、メッシュ素材の生地を使用した多目的収納ギアコンテナの参考写真である。
図4】ギアコンテナを上下に重ねたときの参考写真である。
図5】ギアコンテナを上下に重ねたときの参考写真である。
図6】上下に重ねた際に、上のコンテナのコーナー部が、下のコンテナの前記フレームに係止する様子を示す参考写真である。
図7】ギアコンテナを移動する際に、ハンドルが持ち手になったことを示す参考写真である。
【符号の説明】
【0022】
1 コンテナ
2 容器本体
3 第1側壁
4 第2側壁
5 フレーム
6a 6b ハンドル
7a 7b ハンドルの鉤部
8 回転軸
9a 9b フック
10a 一方のコーナー部
10b 他方のコーナー部

【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、コンテナのハードタイプとソフトタイプの長所を併せ持ち、持ち手としても、脚としても機能するハンドルを備える多目的収納ギアコンテナを提供する。
すなわち、軽量で高い弾性があり、移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては棚として使用可能な上下に重ね可能な多目的収納ギアコンテナが求められている。
【解決手段】本発明の多目的収納ギアコンテナは、移動時に様々な用品を収納し、活動現場においては上下に重ね可能で棚として使用可能であって、前記コンテナは、各一対の第1側壁及び第2側壁とからなる有底四角箱状に形成された、容器本体と、前記容器本体の上縁部に容器本体を支える金属製のフレームと、前記第1側壁の上部中心部に、二つのハンドルを備えており、前記各ハンドルは、設置時に外側に回転して前記コンテナにロックされ脚として機能することを特徴とするギアコンテナである。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7