IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キャリア コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特許-無線切り替え方法およびシステム 図1
  • 特許-無線切り替え方法およびシステム 図2
  • 特許-無線切り替え方法およびシステム 図3
  • 特許-無線切り替え方法およびシステム 図4
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】無線切り替え方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 52/02 20090101AFI20240515BHJP
   H04W 88/08 20090101ALI20240515BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20240515BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20240515BHJP
【FI】
H04W52/02
H04W88/08
H04W76/10
H04W84/12
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020002525
(22)【出願日】2020-01-10
(65)【公開番号】P2020113984
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2023-01-06
(31)【優先権主張番号】201911001720
(32)【優先日】2019-01-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(73)【特許権者】
【識別番号】591003493
【氏名又は名称】キャリア コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】CARRIER CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】ジョシュア ヴァルゲーセ
(72)【発明者】
【氏名】ファニ パヴァン クマール マンガイアーガリ
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-529757(JP,A)
【文献】特表2018-513076(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0382291(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線切り替え方法であって、
出荷コンテナのトランシーバによって、前記トランシーバをアクティブ化するための第一アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信することと、
前記出荷コンテナの前記トランシーバによって、前記第一アクティブ化信号を検証し、
前記第一アクティブ化信号を受信し検証することに応答して、前記トランシーバによって、前記出荷コンテナの識別子を含むネットワーククレデンシャルデータを前記アクティブ化デバイスに送信することと、
前記出荷コンテナの第一デバイスの第一コントローラによって、第二アクティブ化信号を前記アクティブ化デバイスから受信することであって、前記第二アクティブ化信号がアクティブ化要求及び前記ネットワーククレデンシャルデータを含む、前記アクティブ化デバイスから受信することと、
前記第二アクティブ化信号を受信することに応答して、前記第一デバイスを低電力状態から高電力状態に遷移させることと、
前記第一デバイスによって、無線ネットワークをブロードキャストすることであって、前記第一デバイスは前記無線ネットワークについてのアクセスポイントを含む、前記無線ネットワークをブロードキャストすることと、
前記第一デバイスによって、前記アクティブ化デバイスからの前記無線ネットワークに参加する要求を受信することと、
前記第一デバイスによって、前記アクティブ化デバイスに対して前記無線ネットワークへのアクセスを許可することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記無線ネットワーク経由で前記アクティブ化デバイスに、前記出荷コンテナと関連付けられるコンテナデータを送信すること、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテナデータを前記アクティブ化デバイスに送信することに応答して、前記第一デバイスを前記高電力状態から前記低電力状態に遷移させること、
をさらに備える、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
非アクティブ化信号を受信することと、
非アクティブ化信号を受信することに応答して、前記第一デバイスを前記高電力状態から前記低電力状態に遷移させることと、
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記アクティブ化デバイスは、前記トランシーバの範囲内にあることに応答して前記第一アクティブ化信号を送信する、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記アクティブ化デバイスは、スマートフォン、タブレット、及びコンピュータのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記アクティブ化デバイスは、前記出荷コンテナに結合されるインターフェースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
無線切り替えシステムであって、
出荷コンテナの第一デバイスの第一コントローラと、
前記出荷コンテナのトランシーバと、
を備え、
前記トランシーバは、
前記トランシーバをアクティブ化するための第一アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信し、
前記第一アクティブ化信号を検証し、
前記第一アクティブ化信号を受信し検証することに応答して、前記出荷コンテナの識別子を含むネットワーククレデンシャルデータを前記アクティブ化デバイスに送信するように構成され、
前記第一コントローラは、
第二アクティブ化信号を前記アクティブ化デバイスから受信するように構成され、前記第二アクティブ化信号がアクティブ化要求及び前記ネットワーククレデンシャルデータを含み、
前記第二アクティブ化信号を受信することに応答して、前記第一デバイスを低電力状態から高電力状態に遷移させるように構成され、
前記第一デバイスによって、無線ネットワークをブロードキャストするように構成され、前記第一デバイスは前記無線ネットワークについてのアクセスポイントを含んでおり、
前記アクティブ化デバイスから、前記無線ネットワークに参加する要求を受信するようにさらに構成され、
前記アクティブ化デバイスに対して前記無線ネットワークへのアクセスを許可するようにさらに構成される、システム。
【請求項9】
前記第一コントローラは、前記無線ネットワーク経由で前記アクティブ化デバイスに、前記出荷コンテナと関連付けられるコンテナデータを送信するようにさらに構成される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記第一コントローラは、
前記コンテナデータを前記アクティブ化デバイスに送信することに応答して、前記第一デバイスを前記高電力状態から前記低電力状態に遷移させるようにさらに構成される、
請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第一コントローラは、
非アクティブ化信号を受信するようにさらに構成され、
非アクティブ化信号を受信することに応答して、前記第一デバイスを前記高電力状態から前記低電力状態に遷移させるようにさらに構成される、
請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記アクティブ化デバイスは、前記トランシーバの範囲内にあることに応答して前記第一アクティブ化信号を送信する、請求項8に記載のシステム。
【請求項13】
前記アクティブ化デバイスは、スマートフォン、タブレット、及びコンピュータのうちの少なくとも1つを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記アクティブ化デバイスは、前記出荷コンテナに結合されるインターフェースを含む、請求項8に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に開示される主題は、冷蔵システムに関する。より具体的には、本明細書に開示される主題は、保管するために利用されるコンテナ及び船荷の冷蔵に関する。
【背景技術】
【0002】
製品は、時には様々な異なる輸送の方式を利用して長距離にわたって輸送されることが多い。そのような方式で製品を輸送する一つの一般的な方法は、一貫輸送の出荷用コンテナの使用である。そのようなコンテナは、多様なコンテナが容易に取り扱われ、積み重ねられるように規格化されたサイズである。一般的なサイズは8フィート(2.44m)掛ける8フィートの幅、6インチ(2.59m)の高さであり、20フィート(6.1m)または40フィート(12.2メートル)のいずれかの長さを有する。45フィート(13.7m)、48フィート(14.6m)及び53フィート(16.2m)などのその他の長さが使用される場合もある。規格化された一貫輸送コンテナの利点は、製品をいかなるときでもコンテナから取り出す必要なしに、様々な異なる場所から出荷させることができる点である。コンテナ自体が、トレーラ、レール運搬機または船舶に移動され、またそれらから移動される。
【0003】
一部のコンテナは、コンピュータ化された部分を含む。例えば、冷蔵コンテナは、冷蔵ユニットをモニタまたは制御するのに使用されるコンピュータを有することができる。コンピュータは、例えば冷蔵コンテナの温度を変更し得る。それに加えて、コンテナは、冷蔵コンテナをモニタすることもできる。コンテナ内で達する最高温度、冷媒またはコンピュータの任意の電子機器の状態を決めることができる。
【0004】
起こり得る問題は、各コンテナのコンピュータにアクセスするのが難しい場合がある点である。一貫輸送の運送用コンテナは典型的には、それらを積み重ねることができ、狭い所に詰め込むことができるように造られている。したがって、単一のコンテナのスタックには6個から12個のコンテナが存在し得る。船舶または出荷施設にあるコンテナの数を最大限にするために、コンテナは互いに極めて近づけて配置することができる。そのような構成の中で単一のコンテナにアクセスするのは難しい場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、本発明は、コンテナコントローラのための無線切り替え方法およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によって、方法が提供される。この方法は、トランシーバによって第一アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信し、第一アクティブ化信号を受信することに応答してトランシーバによってネットワーククレデンシャルデータをアクティブ化デバイスに送信し、第一デバイスの第一コントローラによって第二アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信し、第二アクティブ化信号がアクティブ化要求及びネットワーククレデンシャルデータを含み、第二アクティブ化信号を受信することに応答して第一デバイスを低電力状態から高電力状態に遷移させ、第一デバイスによって無線ネットワークをブロードキャストすることを備え、第一デバイスは無線ネットワークについてのアクセスポイントを含む。
【0007】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスから無線ネットワークに参加する要求を受信することと、第一デバイスによってアクティブ化デバイスに対して無線ネットワークへのアクセスを許可することとを含んでもよい。
【0008】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、第一コントローラが出荷用コンテナに対応付けられることを含んでもよい。
【0009】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、無線ネットワーク経由でアクティブ化デバイスに、出荷コンテナと関連付けられるコンテナデータを送信することを備えてもよい。
【0010】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、コンテナデータをアクティブ化デバイスに送信することに応答して、第一デバイスを高電力状態から低電力状態に遷移させることを備えてもよい。
【0011】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、非アクティブ化信号を受信し、非アクティブ化信号を受信することに応答して、第一デバイスを高電力状態から低電力状態に遷移させることを備えてもよい。
【0012】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスがトランシーバの範囲内にあることに応答して第一アクティブ化信号を送信することを備えてもよい。
【0013】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスがスマートフォン、タブレット及びコンピュータのうちの少なくとも1つを備えることを含んでもよい。
【0014】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、方法のさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスが出荷用コンテナに結合されたインターフェースを備えることを含んでもよい。
【0015】
一実施形態によって、システムが提供される。このシステムは、第一デバイスの第一コントローラ、及びトランシーバを含み、トランシーバは、第一アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信し、第一アクティブ化信号を受信することに応答してネットワーククレデンシャルデータをアクティブ化デバイスに送信するように構成され、第一コントローラは、第二アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信するように構成され、第二アクティブ化信号がアクティブ化要求及びネットワーククレデンシャルデータを含み、第二アクティブ化信号を受信することに応答して第一デバイスを低電力状態から高電力状態に遷移させ、第一デバイスによって無線ネットワークをブロードキャストするように構成され、第一デバイスは、無線ネットワークについてのアクセスポイントを含む。
【0016】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、第一コントローラがアクティブ化デバイスから無線ネットワークに参加する要求を受信し、またアクティブ化デバイスに対して無線ネットワークへのアクセスを許可するようにさらに構成されることを備えてもよい。
【0017】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、第一コントローラが出荷用コンテナに対応付けられることを含んでもよい。
【0018】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、第一コントローラが無線ネットワーク経由でアクティブ化デバイスに、出荷コンテナと関連付けられるコンテナデータを送信するようにさらに構成されることを備えてもよい。
【0019】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、第一コントローラがコンテナデータをアクティブ化デバイスに送信することに応答して、第一デバイスを高電力状態から低電力状態に遷移させるようにさらに構成されることを含んでもよい。
【0020】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、第一コントローラが非アクティブ化信号を受信し、非アクティブ化信号を受信することに応答して、第一デバイスを高電力状態から低電力状態に遷移させるようにさらに構成されることを備えてもよい。
【0021】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスがトランシーバの範囲内にあることに応答して第一アクティブ化信号を送信することを備えてもよい。
【0022】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスがスマートフォン、タブレット及びコンピュータのうちの少なくとも1つを備えることを含んでもよい。
【0023】
上述の特徴の1つまたは複数に加えて、またはその代替として、システムのさらなる実施形態は、アクティブ化デバイスが出荷用コンテナに結合されたインターフェースを備えることを含んでもよい。
【0024】
本発明と見なされる主題は、本明細書の終わりの特許請求の範囲において具体的に指摘され、明確に特許請求される。本発明の前述の及び他の特徴ならびに利点は、添付の図面と併せることにより以下の詳細な説明から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】冷蔵輸送カーゴコンテナの一実施形態の概略図である。
図2】本開示の1つまたは複数の実施形態を実施する際に使用するためのコンピュータシステムのブロック図を示す。
図3】本開示の1つまたは複数の実施形態による、コントローラに埋め込まれた無線カードを有するコンテナコントローラを各含む一群のコンテナを描くブロック図を示す。
図4】本開示の1つまたは複数の実施形態による無線切り替え方法の流れ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本明細書に示され記載されるように、本開示の様々な特徴が提示される。種々の実施形態は、同一の、または類似の特徴を有してよく、これにより同一の、または類似の特徴は同一の参照番号によって分類され得るが、その特徴が示される図面を指し示す異なる最初の数字が前に置かれ得る。よって、例えば図Xに示される要素「a」は「Xa」と分類されてよく、図Zでの類似の特徴は「Za」と分類されてよい。類似の参照番号が包括的な意味で使用され得るが、様々な実施形態が記載され、様々な特徴は、明白に記載されようと、それ以外の方法で当業者によって理解されようと、当業者に理解されるように変更、代替形態、修正形態などを含んでもよい。
【0027】
図1には、冷蔵カーゴコンテナ10の一実施形態が示される。カーゴコンテナ10は、頂部壁12と、その正反対側の底部壁14と、互いに対向する側壁16と、前面壁18と、を備える略矩形構造に形成されている。カーゴコンテナ10は、前方壁18の反対側の後面壁20に1つまたは複数のドア(図示せず)をさらに含む。カーゴコンテナ10は、カーゴコンテナ10の内部52に配置されたカーゴ22を、コンテナ10に配置された冷蔵ユニット24の使用を通して選択された温度に維持するように構成される。カーゴコンテナ10は可動式であり、例えばトラック、列車または船舶を介してカーゴ22を輸送するのに利用される。冷蔵ユニット24は、前面壁18に配置され、コンプレッサ、コンデンサ、膨張弁、蒸発器及び蒸発器ファンならびに他の補助的な構成要素を含む。本明細書に記載されるカーゴコンテナ10は単なる例示であり、本開示の用途、使用法及び/または技術的範囲に限定されることは意図されておらず、当分野で知られる種々の形態で具現化することができる。
【0028】
図2を参照すると、本明細書の教示を実施するためのプロセッシングシステム200の一実施形態が示されている。この実施形態では、システム200は、1つまたは複数の中央処理装置(プロセッサ)21a、21b、21cなど(まとめて、または包括的にプロセッサ(複数可)21と呼ばれる)を有する。1つまたは複数の実施形態において、各プロセッサ21は、縮小命令セットコンピュータ(RISC)マイクロプロセッサを含んでよい。プロセッサ21は、システムバス33を介してシステムメモリ34(RAM)及び種々の他の構成要素に結合される。読み出し専用メモリ(ROM)62が、システムバス33に結合され、基本入出力システム(BIOS)を含んでもよく、これはシステム200の特定の基本機能を制御する。
【0029】
図2は、システムバス33に結合された入出力(I/O)アダプタ27及びネットワークアダプタ26をさらに示す。I/Oアダプタ27は、ハードディスク23及び/またはテープストレージドライブ25または任意の他の類似の構成要素と通信するスモールコンピュータシステムインターフェース(SCSI)アダプタであってよい。I/Oアダプタ27、ハードディスク23及びテープストレージデバイス25は、本明細書ではまとめてマスストレージ64と呼ばれる。プロセッシングシステム200上で実行するためのオペレーティングシステム40が、マスストレージ64に格納されてよい。ネットワーク通信アダプタ26は、バス33を外部ネットワーク36と相互接続し、データプロセッシングシステム200が他のそういったシステムと通信することを可能にする。スクリーン(例えばディスプレイモニタ)35がディスプレイアダプタ32によってシステムバス33に接続され、これは、グラフィックス集約型アプリケーション及びビデオコントローラの性能を高めるためにグラフィックスアダプタを含んでよい。一実施形態において、アダプタ27、26及び32は、中間バスブリッジ(図示せず)を介してシステムバス33に接続される1つまたは複数のI/Oバスに接続されてよい。ハードディスクコントローラ、ネットワークアダプタ及びグラフィックスアダプタなどの周辺デバイスを接続するのに好適なI/Oバスは典型的には、ペリフェラル コンポーネント インターコネクト(PCI)などの共通プロトコルを含む。追加の入出力デバイスが、ユーザインターフェースアダプタ28及びディスプレイアダプタ32を介してシステムバス33に接続されるように示されている。キーボード29、マウス30及びスピーカ31は全て、ユーザインターフェースアダプタ28を介してバス33に相互接続され、これは例えば複数のデバイスアダプタを単一の集積回路に統合するスーパーI/Oチップを含んでよい。
【0030】
例示の実施形態では、プロセッシングシステム200は、グラフィックスプロセッシングユニット41を含む。グラフィックスプロセッシングユニット41は、ディスプレイに出力するつもりのフレームバッファ内の画像の形成を促進させるためにメモリを操作し変更するように設計された特化された電子回路である。一般に、グラフィックスプロセッシングユニット41は、コンピュータグラフィックス及び画像処理を操作するのに極めて有効であり、大きなブロックのデータの処理が並行して行われるアルゴリズムに関して汎用CPUよりもそれを効果的にする高度な並行構造を有する。本明細書に記載されるプロセッシングシステム200は単なる例示であり、本開示の用途、使用法及び/または技術的範囲に限定されることは意図されておらず、当分野で知られる種々の形態で具現化することができる。
【0031】
よって図2で構成されるように、システム200は、プロセッサ21の形態での処理能力、システムメモリ34もしくはマスストレージ64を含む記憶能力、キーボード29もしくはマウス30などの入力手段、及びスピーカ31もしくはディスプレイ35を含む出力能力を含む。一実施形態において、システムメモリ34及びマスストレージ64の一部は、図2に示される種々の構成要素の機能を調整するためのオペレーティングシステムを一括して格納する。図2は単に、例示及び説明する目的のために提示される非制限的な実施例である。
【0032】
1つまたは複数の実施形態では、プロセッシングシステム200は、例えば図1での冷蔵ユニット24におけるサーモスタット、コントローラまたは他の構成要素において利用することができる。
【0033】
上記に記載されるように、ここで本開示の態様により具体的に関係のある技術の概要を参照すると、一貫輸送の出荷用コンテナは、単一のコンテナをその行程の間何度も積み降ろしする必要なしに、長距離にわたって製品を運送するのに極めて有益である。特定の一貫輸送コンテナは、例えば冷蔵一貫輸送コンテナなどコンピュータ化されている。一貫輸送運送用コンテナのコンピュータにアクセスして、コンテナを制御またはモニタすることが望ましい場合がある。しかしながら、これは実行するのが難しい場合がある。
【0034】
コンテナ内にコンピュータシステムへの無線通信を確立することが可能であり得る。ひとたび確立されると、ユーザまたはフィールドエンジニアが、コンテナに対応付けられた情報にアクセスすることができる。このことは、積み重ねられた6から12個のコンテナの高さであり得るコンテナにアクセスする手助けをすることができる。しかしながら難問も生じ、その理由は典型的にはコンテナは、造船所で積み重ねられる際、バッテリ電源で動作するためである。これらのコンテナ上のコントローラは、無線アクセスポイントとして動作することができる、または無線アクセスポイントに接続するように動作することができる、埋め込み式の無線カードを有する。しかしながらコンテナコントローラ上のこれらの埋め込み式無線カードは、アクセスポイントとして動作する際、または無線ネットワークに接続する際にかなりの量の電力を消費する。コントローラがバッテリ電源で動作する場合、このような無線カードをアクティブに維持すること、または「オン」の状態が比較的急速にバッテリを消耗し得る。
【0035】
本開示の態様の概要を次に参照すると、1つまたは複数の実施形態は、コンテナについて無線システムを切り替えるためのシステム及び方法を提供することによって、上述の技術の上述の欠点に対処する。典型的なカーゴコンテナにおいて、テーブルまたはスマートフォンまたはpc/ラップトップなどのユーザデバイスを利用して、ユーザは、コンテナに無線接続を介して接続することができる。しかしながら、これを達成するために、無線ネットワークを無線接続の持続期間に切り替える(オンにする)必要がある。この切り替えを達成するために、本明細書におけるシステム及び方法は、コンテナコントローラと関連付けられるハードウェア送信器(トランシーバ)を使用して、コンテナコントローラに接続してコンテナと関連付けられるデータにアクセスするために必要とされるときに無線ネットワークをオンに切り替えるために提供される。アクティブ化デバイスがトランシーバの範囲内に入るときに、このトランシーバをアクティブ化することができる。アクティブ化デバイスは、コンテナ上の無線デバイスによる無線ネットワークのアクティブ化のためにネットワーク情報またはクレデンシャルデータを要求するトランシーバにアクティブ化信号を送信することができる。トランシーバは、セキュアセット識別子(SSID)などのクレデンシャルデータをアクティブ化デバイスに送信することができる。アクティブ化デバイスは、受信すると、SSIDを検証し、第二アクティブ化信号をトランシーバに送信して無線デバイスを操作し、無線ネットワークをアクセスポイントとしてブロードキャストすることができる。アクティブ化デバイスは、アクティブ化されると、無線ネットワークに接続され、コンテナと関連付けられるデータにアクセスすることができる。
【0036】
次に本開示の態様のより詳細な記載を参照すると、図3は、1つまたは複数の実施形態による、コントローラに埋め込まれた無線カード308を有するコンテナコントローラ304を各々が含む一群のコンテナ300を描くブロック図を示す。コンテナコントローラは、コンテナ送信器310も含む。1つまたは複数の実施形態では、アクティブ化デバイス306は、ハードウェア送信器312を含む。ハードウェア送信器312は、低エネルギー近接感知を利用して、互換性のあるシステムによってピックアップされる信号を送信することができる。ハードウェア送信器312は、コンテナ送信器310の範囲内にあるときに、アクティブ化信号をこのコンテナ送信器310に送信することができる。1つまたは複数の実施形態において、ハードウェア送信器312は、アクティブ化信号をコンテナ送信器310に送信する。アクティブ化信号において、セキュアセット識別子(SSID)をコンテナ送信器310から得る要求がある。コンテナ送信器310は、アクティブ化信号要求を検証した後に、SSIDをハードウェア送信器312に返すことができる。SSIDをハードウェア送信器312が受信すると、ハードウェア送信器312は、無線カード306をアクティブ化し、無線ネットワークをコンテナ302からブロードキャストする要求をコンテナコントローラ304に送信することができる。SSIDを有する、アクティブ化デバイス306は、無線ネットワークに接続され、コンテナ302からブロードキャストされることができる。アクティブ化デバイス306は、接続されると、コンテナコントローラ304を介してコンテナ302と関連付けられるデータにアクセスすることができる。1つまたは複数の実施形態では、アクティブ化デバイス306は、例えばスマートフォン、タブレットまたはラップトップなどのユーザデバイスであり得る。1つまたは複数の実施形態において、コンテナ302と関連付けられるデータは、例えば、コンテンツデータ、輸送データ、コンテナについてのステータスデータ、及び同様のものなどの情報を含むことができる。
【0037】
1つまたは複数の実施形態では、アクティブ化デバイス306によって送信されるアクティブ化信号は、アクティブ化信号を受信する前は低電力モードで動作することができるコンテナ送信器310によって受信することができる。アクティブ化信号はこうしてコンテナ送信器310を「起こし」、これが次いで、無線カード308をアクティブ化するようにコンテナコントローラ304に通知する。コンテナコントローラ304は、無線カード308を低電力モードから高電力モードに遷移させる。そうでなければ、他の実施形態では、コンテナ送信器310は、無線カード308をアクティブ化し、無線カードを直接オンにすることができる(例えば、低電力モードから高電力モードへの遷移)。例示された実施例は、アクティブ化デバイス306の範囲内にない、コンテナ320~328を含む。これらのコンテナ320~328は、コンテナ302を所有する同一の団体からのものではない可能性がある。
【0038】
1つまたは複数の実施形態では、ハードウェア送信器312及びコンテナ送信器310は、コンテナ302についての無線ネットワークを設定するために利用される識別子をアクティブ化デバイス306に送信することができる、BLUETOOTH(登録商標)低エネルギービーコンであることができる。1つまたは複数の実施形態において、ハードウェア送信器312及びコンテナ送信器310は、無線周波数(RF)送信器であることができる。1つまたは複数の実施形態において、アクティブ化デバイス306は、出荷用コンテナのうちの1つに結合されるインターフェースであることができる。例えば、キーパッドまたはディスプレイは、出荷用コンテナの側面上にあることができ、アクティブ化信号を送信して無線ネットワークをオンにするために利用されることができる。
【0039】
1つまたは複数の実施形態では、コンテナコントローラ304、送信器310、312、無線カード308、及びアクティブ化デバイス306は、図2に見出されるプロセッシングシステム200上に実装されることができる。コンテナ302と関連付けられるデータの能動的アクセスがあるときに無線カード308の動作を利用する場合、コンテナ302は、改善されたエネルギー効率から利益を得る。1つまたは複数の実施形態において、ある特定の時間が経過した後に、またはハードウェア送信器312がコンテナ302の範囲内にもはやないときに、無線カード308をオフにする、または低電力モードに戻すことができる。
【0040】
1つまたは複数の実施形態において、アクティブ化デバイス306(例えば、電話またはタブレット)は、アクティブ化信号(例えば、ビーコン、RF信号など)を発信して全ての隠されたSSIDをプローブするアプリケーションを含む。有効なクレデンシャルを含むアクティブ化信号に応答して、信号を受信した全てのコンテナは、それらの対応するSSID情報を返信することができる。全てのこれらのような収集されたSSIDをアクティブ化デバイス306のアプリケーション中のリストボックスに入れる。これは、特にSSIDがセキュリティ上の理由のために隠されているときに、自動的にコンテナIDリストをフェッチするのに役立つ追加された利点を有する。
【0041】
また、1つまたは複数の実施形態は、高度に制限された電話/タブレットオペレーティングシステム上の制限を回避する。アクティブ化デバイス306上のアプリケーションは、周囲(コンテナID)の全てのWiFi SSIDを走査した後、コンテナIDのリストをアプリケーション上に入れることができる。ユーザは、コンテナID(例えば、SSID)のうちの1つをリストから選択した後に、選択されたネットワークに自動的に接続する/参加する/関連付けるようにアプリケーションに要求する。いくつかの製造元のオペレーティングシステムは、アプリケーションにWiFi関連付け/関連付け解除を制御させない。ネットワークに/から手動で関連付け/関連付け解除を行わなければならない(O/S WiFi設定を介して)のはユーザである。制限的オペレーティングシステムを回避するために、アクティブ化デバイス306のユーザは、1つより多いコンテナがクライアントの形式で既に接続されている、1つのアクセスポイントネットワークに手動で接続/関連付けを行う。ここで、手動で1つずつ複数のネットワークに手動で接続する代替に、ここでユーザは、1つのコンテナに接続し、全ての接続されたコンテナにアクセスすることができる。
【0042】
図4は、1つまたは複数の実施形態による無線切り替え方法の流れ図を示す。方法400は、ブロック402に示されるように、トランシーバによって、第一アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信することを備える。ブロック404において、方法400は、第一アクティブ化信号を受信することに応答して、トランシーバによって、ネットワーククレデンシャルデータをアクティブ化デバイスに送信することを備える。また、ブロック406において、方法400は、第一デバイスの第一コントローラによって、第二アクティブ化信号をアクティブ化デバイスから受信することを備え、この第二アクティブ化信号がアクティブ化要求及びネットワーククレデンシャルデータを含む。ブロック408に示されるように、方法400は、第二アクティブ化信号を受信することに応答して、第一デバイスを低電力状態から高電力状態に遷移させることを備える。そしてブロック410において、方法400は、第一デバイスによって、無線ネットワークをブロードキャストすることを備え、この第一デバイスが無線ネットワークについてのアクセスポイントを含む。
【0043】
1つまたは複数の実施形態において、既知の/有効な(すなわち、アクティブ/期限切れではない)クレデンシャルデータ、及び既知のSSIDを含むアクティブ化デバイス306は、第二アクティブ化信号を送信する/待機する代替に無線ネットワークを直接オンにすることができる。
【0044】
追加のプロセスが含まれる場合もある。図4に描かれるプロセスは実例を表すこと、また本開示の精神及び範囲から逸脱することなく他のプロセスが加えられる場合がある、または既存のプロセスが削除される、修正される、または再編される場合があることを理解されたい。
【0045】
開示される装置及び方法の1つまたは複数の実施形態の詳細な説明が、図面を参照して、限定ではなく、例証によって本明細書に提示される。
【0046】
「約」という用語は、出願時に利用可能な機器に基づいて特定の量の測定に関連付けられた誤差の程度を含むことが意図されている。
【0047】
本明細書で使用される専門用語は、特定の実施形態を説明する目的のみのためであり、本開示を限定するようには意図されていない。本明細書で使用されるように、単数形の「a」、「an」及び「the」は、文脈が別段に明確に示さない限り、複数形も含むことが意図されている。用語「備える(comprises)」及び/または「備えている(comprising)」は、本明細書で使用されるとき、述べられる特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素及び/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことがさらに理解されよう。
【0048】
本開示は例示の1つまたは複数の実施形態を参照して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、種々の変更が行われてもよく、均等物がその要素の代わりをする場合があることは当業者によって理解されるであろう。加えて、本開示の必須の範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の教示に適合させるために多くの修正が行われる場合がある。したがって、本開示は、本開示を実施するために企図された最適な態様として開示される特定の実施形態に限定される訳ではなく、本開示は、添付の特許請求の範囲内に収まる全ての実施形態を含むことが意図されている。
図1
図2
図3
図4