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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】演算装置、演算方法及び演算プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/14 20100101AFI20240515BHJP
   G01C 21/26 20060101ALI20240515BHJP
   G01C 15/00 20060101ALI20240515BHJP
   G09B 29/00 20060101ALN20240515BHJP
【FI】
G01S19/14
G01C21/26 A
G01C15/00 102C
G09B29/00 Z
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020132200
(22)【出願日】2020-08-04
(65)【公開番号】P2022029081
(43)【公開日】2022-02-17
【審査請求日】2023-03-17
(73)【特許権者】
【識別番号】501271479
【氏名又は名称】株式会社トヨタマップマスター
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】森 健太
【審査官】藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-142235(JP,A)
【文献】特開2006-313519(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 19/00 - 19/55
G01C 21/00 - 21/36
G01C 23/00 - 25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得部と、
前記取得部によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化部と、
前記第1平滑化部によって平滑化された、連続する3つの位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出することを繰り返す算出部と、
前記算出部によって算出された、位置情報の位置における曲率について前後に所定の第2距離以内の位置における曲率に応じて平滑化する第2平滑化部と、
前記第2平滑化部によって平滑化された曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成し、当該曲線を自動運転に用いられる道路リンクとする生成部と、
を備える演算装置。
【請求項2】
前記第1平滑化部は、1つの位置情報と当該位置情報から前後に所定の第1距離以内の範囲とによって囲まれる第1面積を求め、当該第1面積と所定の第1距離とに基づいて平均の位置情報を求めることにより、平滑化する
請求項1に記載の演算装置。
【請求項3】
前記第2平滑化部は、複数の位置情報の位置における曲率と距離とに応じた関係における、1つの位置情報の曲率と当該位置情報から前後に所定の第2距離以内の範囲とによって囲まれる第2面積を求め、当該第2面積と所定の第2距離とに基づいて平均の曲率を求めることにより、平滑化する
請求項1に記載の演算装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記算出部によって算出された曲率に基づいて、曲率が一定の区間及び曲率が変化する区間に分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似した結果に基づいて、曲線を生成する
請求項1~3のいずれか1項に記載の演算装置。
【請求項5】
コンピュータが、
車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得ステップと、
前記取得ステップによって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化ステップと、
前記第1平滑化ステップによって平滑化された、連続する3つの位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出することを繰り返す算出ステップと、
前記算出ステップによって算出された、位置情報の位置における曲率について前後に所定の第2距離以内の位置における曲率に応じて平滑化する第2平滑化ステップと、
前記第2平滑化ステップによって平滑化された曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成し、当該曲線を自動運転に用いられる道路リンクとする生成ステップと、
を実行する演算方法。
【請求項6】
コンピュータに、
車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得機能と、
前記取得機能によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化機能と、
前記第1平滑化機能によって平滑化された、連続する3つの位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出することを繰り返す算出機能と、
前記算出機能によって算出された、位置情報の位置における曲率について前後に所定の第2距離以内の位置における曲率に応じて平滑化する第2平滑化機能と、
前記第2平滑化機能によって平滑化された曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成し、当該曲線を自動運転に用いられる道路リンクとする生成機能と、
を実現させる演算プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演算装置、演算方法及び演算プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、車両が走行する道路のカーブについてモデル化を行うシステムが存在する。特許文献1に記載された技術は、位置情報を取得する複数のサンプリング点の曲率に基づいてカーブを切り出すと共に、切り出されたカーブに含まれるサンプリング点の曲率に基づいて定常区間の曲率と、その定常区間の開始点及び終了点とを決定している。特許文献1に記載された技術は、各サンプリング点について、前後の数点の曲率の平均値を用いて平滑化することに基づいて、カーブを切り出すようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-211557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術は、曲率が一定の定常区間(カーブ形状)を切り出すために、サンプリング点の曲率を平滑化している。ところで、平滑化の手法には種々のものが有り、特許文献1に記載された平滑化の手法以外の他の手法であっても平滑化を行うことが可能である。また、特許文献1に記載された技術は定常区間を切り出すために平滑化を行っているが、平滑化は、定常区間を切り出す用途に限らず、他の用途にも適用することができる。
【0005】
また、路面を撮影した画像を背景に表示しながらオペレータが入力する位置情報は、手作業であるためバラツキを生じる可能性がある。また、車両が走行する際に取得する位置情報は、車両の走行速度の変化及びハンドル操作等によってバラツキを生じる可能性がある。そのバラツキがある状態で位置情報に基づいて曲率を取得する場合、その曲率にもバラツキが生じる。この場合、曲率に応じて道路のカーブに応じた曲線を生成すると、曲線が滑らかにならない可能性がある。
【0006】
本発明は、曲線を生成する際の基となる情報のバラツキを抑制することができる演算装置、演算方法及び演算プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一態様の演算装置は、車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得部と、取得部によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化部と、第1平滑化部によって平滑化された位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出する算出部と、曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成する生成部と、を備える。
【0008】
一態様の演算装置では、第1平滑化部は、1つの位置情報と当該位置情報から前後に所定の第1距離以内の範囲とによって囲まれる第1面積を求め、当該第1面積と所定の第1距離とに基づいて平均の位置情報を求めることにより、平滑化することとしてもよい。
【0009】
一態様の演算装置は、算出部によって算出された、位置情報の位置における曲率について前後に所定の第2距離以内の位置における曲率に応じて平滑化する第2平滑化部を備え、生成部は、第2平滑化部によって平滑化された曲率に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
【0010】
一態様の演算装置では、第2平滑化部は、複数の位置情報の位置における曲率と距離とに応じた関係における、1つの位置情報の曲率と当該位置情報から前後に所定の第2距離以内の範囲とによって囲まれる第2面積を求め、当該第2面積と所定の第2距離とに基づいて平均の曲率を求めることにより、平滑化することとしてもよい。
【0011】
一態様の演算装置では、生成部は、算出部によって算出された曲率に基づいて、曲率が一定の区間及び曲率が変化する区間に分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似した結果に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
【0012】
一態様の演算方法では、コンピュータが、車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得ステップと、取得ステップによって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化ステップと、第1平滑化ステップによって平滑化された位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出する算出ステップと、曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成する生成ステップと、を実行する。
【0013】
一態様の演算プログラムは、コンピュータに、車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得する取得機能と、取得機能によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化機能と、第1平滑化機能によって平滑化された位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出する算出機能と、曲率に基づいて、車両の走行経路に応じた曲線を生成する生成機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0014】
一態様の演算装置は、車両の走行経路を示す位置情報を前記走行経路上の所定範囲から複数取得し、複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化を行い、平滑化された位置情報に基づいて車両が走行する道路の曲率を算出し、その曲率に基づいて車両の走行経路に応じた曲線を生成するので、計測値のバラツキを抑制することができる。
また、一態様の演算方法及び演算プログラムは、上述した一態様の演算装置と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】一実施形態に係る演算システムについて説明するための図である。
図2】一実施形態に係る演算装置について説明するためのブロック図である。
図3】平滑化前及び平滑化後の位置情報と距離との関係を示す図である。
図4】連続する3つの位置情報(3点の座標)を利用して曲率を算出する際の方法について説明するための図である。
図5】道路のカーブ及び位置情報の一例を説明するための図である。
図6図5に例示するようなカーブにおける、曲率と距離との関係の一例を示す図である。
図7】カーブが連続する道路の曲率と距離との関係の一例を示す図である。
図8】一実施形態に係る演算方法について説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本明細書では、「情報」の文言を使用しているが、「情報」の文言は「データ」と言い換えることができ、「データ」の文言は「情報」と言い換えることができる。
【0017】
図1は、一実施形態に係る演算システム1について説明するための図である。
演算システム1は、サーバ20及び演算装置30を備える。
【0018】
車両10には、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)等を利用して位置情報を取得し、その位置情報をプローブ情報に含める。プローブ情報は、例えば、車両10が走行する際などにその車両10で取得される情報(一例として、走行速度情報、及び、車両10の操作に関する情報等)が記録される。車両10は、所定の時期にプローブ情報をサーバ20に送信する。
サーバ20は、車両10から送信されるプローブ情報を取得して蓄積する。
【0019】
演算装置30は、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップ及びサーバ等の情報処理装置である。演算装置30は、1又は複数のプローブ情報を取得する。演算装置30は、プローブ情報に記録される位置情報に基づいて、例えば、道路のカーブの曲率を取得(算出)する。なお、演算装置30は、サーバ20からプローブ情報を取得することにより車両の位置情報を取得するばかりでなく、ユーザが演算装置30の入力部(図示せず)を操作することにより車両10の位置情報を入力することに基づいて、その位置情報を取得してもよい。演算装置30は、曲率を取得する際、まず、複数の位置情報と距離との関係において、複数の位置情報のうち任意の1点の位置情報B4(図3参照)と、その位置情報B4から車両10の進行方向の前後に所定の第1距離以内C(図3参照)の範囲とに囲まれる領域D(図3参照)を積分して、平均値を求める。演算装置30は、その平均値を位置情報B4における平均位置とする。演算装置30は、各位置情報B1~B7(図3参照)における平均位置を求め、平均位置に基づいてカーブの曲率を算出する。詳細については後述する。
【0020】
また、演算装置30は、各平均位置における曲率についても、上述した位置情報の場合と同様に平滑化を行う。すなわち、演算装置30は、各平均位置におけるカーブの曲率と、距離との関係において、複数の平均位置のうち任意の1点の平均位置の曲率に関連する領域を積分して、平均値を求める。演算装置30は、その平均値を平均位置Bにおける平均曲率とする。演算装置30は、各平均位置における平均曲率を求めることとしてもよい。詳細については後述する。
演算装置30は、上述した曲率又は平均曲率に基づいて、道路の形状に倣う曲線(又は、直線)を生成する。
【0021】
以下、演算装置30について詳細に説明する。
図2は、一実施形態に係る演算装置30について説明するためのブロック図である。
【0022】
演算装置30は、通信部37、表示部38、記憶部39、取得部32、第1平滑化部33、算出部34、第2平滑化部35、及び、生成部36を備える。取得部32、第1平滑化部33、算出部34、第2平滑化部35及び生成部36は、例えば、演算装置30の制御部31(例えば、演算処理装置(Processing Unit))の一機能として実現することが可能である。
【0023】
通信部37は、例えば、サーバ20との間で情報の送受信が可能な装置である。また、通信部37は、例えば、車両10との間で情報の送受信を行うこととしてもよい。
【0024】
表示部38は、例えば、文字及び画像等を表示することが可能な装置である。
【0025】
記憶部39は、情報を記憶することが可能な装置である。
【0026】
取得部32は、車両10の走行経路を示す位置情報をその走行経路上の所定範囲から複数取得する。取得部32は、例えば、ユーザが曲率の取得を希望する(カーブの形状を得たい)領域(所定範囲)を指定することに基づいて、通信部37を介して、その所定範囲を走行した車両10のプローブ情報をサーバ20から取得する。取得部32は、取得したプローブ情報から所定領域内の位置情報を取得することとしてもよい。又は、取得部32は、例えば、通信部37を介して、所定範囲を走行した車両10のプローブ情報のうち、その所定範囲のみのプローブ情報(位置情報)をサーバ20から取得することとしてもよい。取得部32は、1又は複数のプローブ情報から所定範囲内の複数の位置情報を取得することが可能である。
なお、取得部32は、サーバ20からプローブ情報を取得するばかりでなく、車両10からプローブ情報を取得することとしてもよい。
【0027】
第1平滑化部33は、取得部32によって取得された複数の位置情報(座標)それぞれについて、車両10の移動方向に前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する。すなわち、第1平滑化部33は、位置情報と距離との関係において、1つの位置情報とその位置情報から車両10の移動方向に前後の所定の第1距離以内の範囲とによって囲まれる第1面積を求め、その第1面積と所定の第1距離とに基づいて平均の位置情報を求めることにより、平滑化することとしてもよい。詳細については、図3を用いて説明する。
【0028】
図3は、平滑化前及び平滑化後の位置情報と距離との関係を示す図である。図3の縦軸は座標(位置情報)を示し、横軸は複数の位置座標が取得された間隔(距離)を示す。
平滑化前は、位置情報と距離との関係において位置情報B1~B7が一定(略一定)になっておらず、位置情報B1~B7にバラツキがある(図3に示す線A(線分A1~A6)を参照)。
ここで、例えば、車両10は、所定時間毎に位置情報を取得する。所定時間間隔毎に位置情報を取得する場合、車両10のハンドル操作のバラツキによって、車両10によって位置情報が一定(複数の位置情報が連続して滑らかな曲線上又は直線上)に取得されることはなく、図3において線A(線分A1~A6)で例示するように位置情報B1~B7にバラツキが生じる恐れがある。
【0029】
第1平滑化部33は、位置情報と距離との関係における複数の位置情報のうちいずれか1つの位置情報(座標)B4から距離的に前後それぞれに第1距離C以内の範囲とによって囲まれる領域(図3において斜線で囲まれる領域D)の第1面積を積分することにより求める。第1距離Cには、平滑化をできるような任意の距離が設定され、例えば、10m、20m、30、40m又は50m等の距離が設定される。第1平滑化部33は、第1面積と第1距離Cとに基づいて平滑化を行うことにより、位置情報Bの平均値Eを取得する。平滑化後の位置情報と距離との関係は、図3において線Fで示すようになる。これにより、第1平滑化部33は、1つの位置情報(座標)の平滑化された値(平均値)を得ることができる。
【0030】
換言すると、第1平滑化部33は、1の位置情報(座標)から車両の移動方向の前後に所定の第1距離以内にある複数の位置情報を積分して平均値を算出し、その平均値を前述した1の位置情報(座標)の値とする。
【0031】
第1平滑化部33は、例えば、位置座標に基づく曲率の平滑化の対象となる領域(所定範囲)にある複数の位置情報(座標)それぞれについて上述した平滑化を行う。図3に例示する場合では、位置座標B1~B3,B5~B7についても、上述した位置情報B4の場合と同様に平滑化を行う。これにより、第1平滑化部33は、例えば、カーブにある複数の位置情報(座標)それぞれの平滑化された値(平均値)を得ることができる。
【0032】
算出部34は、第1平滑化部33によって平滑化された位置情報に基づいて車両10が走行する道路の曲率を算出する。
算出部34は、種々の方法により曲率を算出することが可能である。
【0033】
図4は、連続する3つの位置情報(3点の座標)を利用して曲率を算出する際の方法について説明するための図である。
【0034】
算出部34は、例えば、連続する3つの位置情報(3点の座標)に基づいて、曲率を算出することが可能である。より具体的には、算出部34は、曲率1/Rの算出には、公知の式を利用することが可能である。例えば、図4に示すように、3つの位置情報(X,Y,Z)を通る円を描くモデルを生成することで曲率を求めることができる。
【0035】
算出部34は、上述した一例に限らず、種々の方法により曲率を算出することが可能である。
算出部34は、例えば、非線形最小二乗法(2次近似式)を利用することにより、複数の位置情報(座標)を通る、又は、複数の位置情報(座標)の近くを通過する、2次近似式で表現される近似曲線を取得する。次に、算出部34は、取得した近似曲線を利用して曲率を取得する。例えば、算出部34は、近似曲線を微分することに基づいて、曲率を取得することとしてもよい。
【0036】
又は、算出部34は、例えば、B-spline曲線(3次近似式)を利用することにより、複数の位置情報(座標)を通る、又は、複数の位置情報(座標)の近くを通過する、3次近似式で表現される曲線(B-spline曲線)を取得する。次に、算出部34は、取得したB-spline曲線を利用して曲率を取得する。例えば、算出部34は、B-spline曲線を微分することに基づいて、曲率を取得することとしてもよい。
【0037】
第2平滑化部35は、算出部34によって算出された、位置情報の位置における曲率について、車両10の移動方向に前後の所定の第2距離以内の複数の位置における曲率に応じて平滑化することとしてもよい。すなわち、第2平滑化部35は、複数の位置情報それぞれにおける曲率と距離とに応じた関係において、1つの位置情報の曲率とその位置情報から車両10の移動方向に前後の所定の第2距離以内の範囲とによって囲まれる第2面積を求めることとしてもよい。さらに、第2平滑化部35は、その第2面積と所定の第2距離とに基づいて平均の曲率を求めることにより、平滑化することとしてもよい。
【0038】
算出部34によって得られた曲率は、位置情報における曲率と距離との関係においてバラツキを有する可能性がある。第2平滑化部35は、第1平滑化部33と同様の処理により、算出部34によって得られた曲率を平滑化する。すなわち、第2平滑化部35は、以下のようにして曲率を平滑化する。
【0039】
第2平滑化部35は、複数の位置情報(座標)それぞれにおける曲率と、距離との関係において、複数の曲率のうちいずれか1つの曲率P2(対応する位置情報P1)から車両10の進行方向に前後それぞれの第2距離以内の範囲(領域)の第2面積を積分することにより求める。第2距離には、平滑化をできるような任意の距離が設定され、例えば、10m、20m、30、40m又は50m等の距離が設定される。第2平滑化部35は、第2面積と第2距離とに基づいて平滑化を行うことにより、位置情報P1における曲率P2の平均値を取得する。
【0040】
換言すると、第2平滑化部35は、1の位置情報(座標)から車両の移動方向の前後に所定の第2距離以内にある複数の曲率を積分して平均値を算出し、その平均値を前述した1の位置情報(座標)における曲率とする。
【0041】
第2平滑化部35は、例えば、平滑化された曲率の取得を希望する(例えば、カーブの形状を得たい)領域(所定範囲)にある複数の位置情報(複数の座標)それぞれの曲率について上述した平滑化を行う。これにより、第2平滑化部35は、例えば、カーブにある複数の位置情報(複数の座標)それぞれの平滑化された値(平均値)を得ることができる。
【0042】
生成部36は、曲率に基づいて、車両10の走行経路に応じた曲線を生成する。この場合、生成部36は、算出部34によって算出された曲率に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。又は、生成部36は、第2平滑化部35によって平滑化された曲率に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
【0043】
生成部36は、算出部34によって算出された曲率に基づいて、曲率が一定の区間及び曲率が変化する区間に分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似した結果に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
【0044】
図5は、道路のカーブ及び位置情報の一例を説明するための図である。
図5に例示する道路のカーブは、直線区間L1、曲率一定区間L2、及び、直線区間と曲率一定区間とを接続する曲率が増加(減少)する曲率増加(減少)区間L3を備える。そのカーブを通過する車両10で取得される位置情報Gは、図5に示すように複数ある。車両10は、所定のタイミングで位置情報を取得する。例えば、車両10は、所定時間毎に位置情報を取得する。所定時間間隔毎に位置情報を取得する場合、道路のカーブなので車両10の走行速度が変わると、車両10において位置情報を取得する距離間隔が変わり、図3において例示するような平滑化前の線Aのように位置情報にバラツキが生じる恐れがある。そこで、少なくとも第1平滑化部33によって平滑化を行うことにより、位置情報のバラツキが曲率を算出する際に影響されることを抑制している。
【0045】
図6は、図5に示すようなカーブにおける、曲率と距離との関係の一例を示す図である。
例えば、生成部36は、算出部34によって算出された道路の曲率に基づいて、図5に例示するような道路の曲率(算出部34によって算出された曲率)を図6に示すような直線で近似し、その近似した曲率に応じた曲線を生成する。
この際、生成部36は、図5に示すような道路のカーブの曲率が算出部34によって算出された場合、直線区間L1では、図6に示すように道路の曲率がゼロで一定になる直線を近似する。生成部36は、直線区間L1に続く曲率増加区間L3では、道路の曲率は徐々に増加し、一定の割合で曲率が増加する直線を近似する。生成部36は、曲率増加区間L3に続く曲率一定区間L2では、曲率が所定の値で一定となる直線を近似する。
【0046】
図7は、カーブが連続する道路の曲率と距離との関係の一例を示す図である。
図7に示す道路では、直線区間L4、曲率増加区間L5、曲率一定区間L6、曲率減少区間L7、曲率一定区間L8、曲率増加区間L9、曲率一定区間L10、曲率減少区間L11及び曲率一定区間L12を備える。
演算装置30は、このような道路であっても、第1平滑化部33によって複数の位置情報の平滑化を行った後、算出部34によって位置情報に対応して曲率を算出し、生成部36によって曲率を直線で近似することにより図7に例示する道路の曲率と距離との関係を取得することが可能である。この場合、演算装置30は、第2平滑化部35によって曲率の平滑化を行ってもよい。演算装置30は、生成部36によって図7に例示するように曲率の直線近似が行われると、直線近似した曲率に基づいて曲線(又は、直線)を生成する。
生成部36によって生成される曲線は、例えば、道路地図及び車両10の自動運転等に用いられる道路リンクとすることが可能である。なお、生成部36によって生成される曲線は、道路リンクに利用されるばかりでなく、種々のものに利用することが可能である。
【0047】
生成部36は、生成した曲線の情報(曲線情報)を、通信部37を介して外部(例えば、サーバ20等)に送信して、サーバ20に記憶させてもよい。生成部36は、生成した曲線の画像を表示部38に表示することとしてもよい。生成部36は、曲線情報を記憶部39に記憶することとしてもよい。
【0048】
また、生成部36は、生成した曲線に基づいて道路地図を作成することとしてもよい。生成部36は、道路地図を作成すると、その道路地図の情報(道路地図情報)を、通信部37を介して外部(例えば、サーバ20等)に送信して、サーバ20に記憶させてもよい。サーバ20は、記憶する道路地図情報を車両10に送信して、車両10における経路検索に利用させてもよい。生成部36は、生成した道路地図の画像を表示部38に表示することとしてもよい。生成部36は、道路地図情報を記憶部39に記憶することとしてもよい。
【0049】
次に、一実施形態に係る演算方法について説明する。
図8は、一実施形態に係る演算方法について説明するためのフローチャートである。
【0050】
ステップST101において、取得部32は、車両10の走行経路上の所定範囲におけるその車両10の位置情報を複数取得する。所定範囲は、例えば、道路地図及び道路リンク等を作成するために、道路の曲率を得たい領域(道路のカーブに応じた曲線を生成したい領域)である。取得部32は、例えば、通信部37を介して、演算装置30の外部(例えば、サーバ20)から複数の位置情報を取得する。位置情報は、例えば、プローブ情報に含まれている。
【0051】
ステップST102において、第1平滑化部33は、ステップST101で取得された複数の位置情報を平滑化する。例えば、第1平滑化部33は、位置情報と距離との関係において、複数の位置情報のうちの1つの位置情報から車両10の移動方向の前後に所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化を行う。
より具体的には、第1平滑化部33は、複数の位置情報のうち任意の1点の位置情報と、その位置情報から車両10の進行方向の前後に所定の第1距離以内の範囲とに囲まれる領域を積分して、平均値を求める。第1平滑化部33は、その平均値をその1点の位置情報における平均位置とする。
この場合、第1平滑化部33は、複数のプローブ情報のうちの1つのプローブ情報に記録される複数の位置情報に基づいて平滑化を行うこととしてもよい。
又は、第1平滑化部33は、複数のプローブ情報それぞれに記録される複数の位置情報に基づいてプローブ情報毎に位置情報の平滑化を行った後(複数のプローブ情報それぞれで平滑化を行った後)、複数のプローブ情報それぞれに対応する平滑化後の位置情報を1つにまとめるように平均を算出することとしてもよい。
又は、第1平滑化部33は、複数のプローブ情報に記憶される複数の位置情報に基づいて位置情報の平滑化を行うこととしてもよい(複数のプローブ情報を1つにまとめて平滑化を行う)。
すなわち、第1平滑化部33は、複数のプローブ情報を取得した場合、いずれか1つのプローブ情報に基づいて位置情報を平滑化してもよく、種々の方法により複数のプローブ情報に基づいて位置情報の平滑化を行って1つの平滑化後の位置情報を生成することとしてもよい。
【0052】
ステップST103において、算出部34は、ステップST102で行われた平滑化後の位置情報に基づいて道路の曲率を算出する。算出部34は、曲率の算出方法として種々のものを用いることができる。
算出部34は、例えば、連続する3つの位置情報を利用して円を仮定することに基づいて曲率を算出することとしてもよい。
又は、算出部34は、例えば、非線形最小二乗法により複数の位置座標を通過する近似曲線を生成し、その近似曲線に基づいて曲率を取得することとしてもよい。
又は、算出部34は、例えば、複数の位置情報を通る、又は、複数の位置情報の相対的に近くを通過するB-spline曲線を生成し、そのB-spline曲線に基づいて曲率を取得することとしてもよい。
【0053】
ステップST104において、第2平滑化部35は、ステップST103で算出された曲率を平滑化する。例えば、第2平滑化部35は、曲率と距離との関係において、複数の曲率のうちの1つの曲率から車両10の移動方向に前後の所定の第2距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化を行う。
より具体的には、第2平滑化部35は、1の位置情報(座標)から車両の移動方向の前後に所定の第2距離以内にある複数の曲率を積分して平均値を算出し、その平均値を前述した1の位置情報(座標)における曲率とする。第2平滑化部35は、複数の曲率それぞれについて平均値を算出する。
なお、ステップST104の処理は行われてもよく、又は、処理が行われなくともよい。
【0054】
ステップST105において、生成部36は、ステップST104で平滑化された曲率(又は、ステップST103で算出された曲率)に基づいて、曲率が一定の区間及び曲率が変化する区間に分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似した結果に基づいて、曲線を生成する。曲率が一定の区間は、例えば、図5及び図6に例示するような直線区間L1及び曲率一定区間L2である。曲率が変化する区間は、例えば、図5及び図6に例示するような曲率増加区間L3、及び、曲率減少区間(図5,6には図示せず)である。
生成部36は、生成した曲率を出力部によって出力することとしてもよい。出力部は、通信部37、表示部38及び記憶部39であってよい。
また、生成部36は、生成した曲率に基づいて、例えば、道路地図を作成し、及び、道路リンクを生成することとしてもよい。生成部36は、道路地図情報及び道路リンクの情報(曲線情報)を外部に出力することとしてもよい。出力部は、上述したように、通信部37、表示部38及び記憶部39であってよい。
【0055】
次に、本実施形態の効果について説明する。
演算装置30は、車両10の位置情報を走行経路上の所定範囲から複数取得する取得部32と、取得部32によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化部33と、第1平滑化部33によって平滑化された位置情報に基づいて車両10が走行する道路の曲率を算出する算出部34と、曲率に基づいて、車両10の走行経路に応じた曲線(又は、直線)を生成する生成部36と、を備える。
これにより、演算装置30は、第1平滑化部33によって位置情報を平滑化するので、位置情報のバラツキを抑制することができる。これに応じて、演算装置30は、算出部34によって算出される曲率のバラツキを抑制することができる。よって、演算装置30は、実際のカーブの形状に応じた道路の曲線(又は、直線)を生成することができる。
なお、本発明に記載される「曲線」の生成には、「直線」の生成が含まれてもよい。
【0056】
演算装置30では、第1平滑化部33は、1つの位置情報とその位置情報から前後に所定の第1距離以内の範囲とによって囲まれる第1面積を求め、その第1面積と所定の第1距離とに基づいて平均の位置情報を求めることにより、平滑化することとしてもよい。
これにより、演算装置30は、第1平滑化部33によって位置情報を平滑化する場合、位置情報と距離との関係において、1つの位置情報から距離的に前後にある第1距離以内の範囲の第1面積を積分することにより求め、その第1面積の平均値を求めることにより、位置情報を平滑化することができる。
【0057】
演算装置30は、算出部34によって算出された、位置情報の位置における曲率について前後に所定の第2距離以内の位置における曲率に応じて平滑化する第2平滑化部35を備えることとしてもよい。この場合、生成部36は、第2平滑化部35によって平滑化された曲率に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
平滑化された位置情報を用いて曲率を算出する場合でも、バラツキが生じる可能性がある。演算装置30は、曲率についても平滑化することにより、曲率にバラツキが生じるのを抑制することができる。これにより、演算装置30は、実際のカーブの形状に応じた道路の曲線を生成することができる。
【0058】
演算装置30では、第2平滑化部35は、複数の位置情報の位置における曲率と距離とに応じた関係における、1つの位置情報の曲率とその位置情報から前後に所定の第2距離以内の範囲とによって囲まれる第2面積を求め、その第2面積と所定の第2距離とに基づいて平均の曲率を求めることにより、平滑化することとしてもよい。
これにより、演算装置30は、算出部34によって算出される曲率についても平滑化することより、曲率にバラツキが生じるのを抑制することができ、実際のカーブの形状に応じた道路の曲線を生成することができる。
【0059】
演算装置30では、生成部36は、算出部34によって算出された曲率に基づいて、曲率が一定の区間及び曲率が変化する区間に分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似した結果に基づいて、曲線を生成することとしてもよい。
これにより、演算装置30は、曲率が一定の区間(直線区間及び曲率一定区間)と、曲率が増加する(減少する)区間とに分割し、それぞれの区間の曲率を直線で近似するので、実際のカーブの形状に応じた曲率の曲線を生成することができる。
【0060】
演算方法では、コンピュータが、車両10の位置情報を走行経路上の所定範囲から複数取得する取得ステップと、取得ステップによって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化ステップと、第1平滑化ステップによって平滑化された位置情報に基づいて車両10が走行する道路の曲率を算出する算出ステップと、曲率に基づいて、車両10の走行経路に応じた曲線(又は、直線)を生成する生成ステップと、を実行する。
これにより、演算方法は、第1平滑化部33によって位置情報を平滑化するので、位置情報のバラツキを抑制することができる。これに応じて、演算方法は、算出部34によって算出される曲率のバラツキを抑制することができる。よって、演算方法は、実際のカーブの形状に応じた道路の曲線(又は、直線)を生成することができる。
【0061】
演算プログラムは、コンピュータに、車両10の位置情報を走行経路上の所定範囲から複数取得する取得機能と、取得機能によって取得された複数の位置情報それぞれについて前後の所定の第1距離以内の範囲について積分した結果に基づいて平滑化する第1平滑化機能と、第1平滑化機能によって平滑化された位置情報に基づいて車両10が走行する道路の曲率を算出する算出機能と、曲率に基づいて、車両10の走行経路に応じた曲線(又は、直線)を生成する生成機能と、を実現させる。
これにより、演算プログラムは、第1平滑化部33によって位置情報を平滑化するので、位置情報のバラツキを抑制することができる。これに応じて、演算プログラムは、算出部34によって算出される曲率のバラツキを抑制することができる。よって、演算プログラムは、実際のカーブの形状に応じた道路の曲線(又は、直線)を生成することができる。
【0062】
上述した演算装置30の各部は、コンピュータの演算処理装置等の機能として実現されてもよい。すなわち、演算装置30の取得部32、第1平滑化部33、算出部34、第2平滑化部35及び生成部36は、コンピュータの演算処理装置等による取得機能、第1平滑化機能、算出機能、第2平滑化機能及び生成機能としてそれぞれ実現されてもよい。
情報処理プログラムは、上述した各機能をコンピュータに実現させることができる。情報処理プログラムは、外部メモリ又は光ディスク等の、コンピュータで読み取り可能な非一時的な記録媒体に記録されていてもよい。
また、上述したように、演算装置30の各部は、コンピュータの演算処理装置等で実現されてもよい。その演算処理装置等は、例えば、集積回路等によって構成される。このため、演算装置30の各部は、演算処理装置等を構成する回路として実現されてもよい。すなわち、演算装置30の取得部32、第1平滑化部33、算出部34、第2平滑化部35及び生成部36は、コンピュータの演算処理装置等を構成する取得回路、第1平滑化回路、算出回路、第2平滑化回路及び生成回路として実現されてもよい。
また、演算装置30の通信部37、表示部38及び記憶部39は、例えば、演算処理装置等の機能を含む通信機能、表示機能及び記憶機能として実現されもよい。また、演算装置30の通信部37、表示部38及び記憶部39は、例えば、集積回路等によって構成されることにより通信回路、表示回路及び記憶回路として実現されてもよい。また、演算装置30の通信部37、表示部38及び記憶部39は、例えば、複数のデバイスによって構成されることにより通信装置、表示装置及び記憶装置として構成されてもよい。
【符号の説明】
【0063】
1 演算システム
10 車両
20 サーバ
30 演算装置
31 制御部
32 取得部
33 第1平滑化部
34 算出部
35 第2平滑化部
36 生成部
37 通信部
38 表示部
39 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8