(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】検査用試験紙読取システム
(51)【国際特許分類】
G01N 21/78 20060101AFI20240515BHJP
【FI】
G01N21/78 A
(21)【出願番号】P 2020572504
(86)(22)【出願日】2020-08-20
(86)【国際出願番号】 CN2020110228
(87)【国際公開番号】W WO2022036627
(87)【国際公開日】2022-02-24
【審査請求日】2023-07-25
(73)【特許権者】
【識別番号】518357151
【氏名又は名称】コー, チェン・ハオ
【氏名又は名称原語表記】KO, Cheng-Hao
【住所又は居所原語表記】No.37, Kangzhuang St., Zhudong Township, Hsinchu County 310, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100167689
【氏名又は名称】松本 征二
(72)【発明者】
【氏名】コー, チェン・ハオ
【審査官】吉田 将志
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-150867(JP,A)
【文献】国際公開第2010/058472(WO,A1)
【文献】特表2008-542715(JP,A)
【文献】特開2008-170187(JP,A)
【文献】特開2018-054633(JP,A)
【文献】特表2017-519235(JP,A)
【文献】特開2011-095685(JP,A)
【文献】特開2003-270545(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0162652(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 21/00 - G01N 21/958
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査用試験紙読取システムであって、検査用試験紙読取システムは、
読取装置と照明装置を有する読取照明ユニットと、
若干の特定した検体と化学反応を起し、反応領域にある検出線の色を変化させる反応領域が上面に配置されている検査用試験紙と、
読取装置が受け取った、検査用試験紙の反応領域にある検出線の画像におけるスペクトラム信号を分析するために読取照明ユニットに接続する光学分析ユニットと、
検査用試験紙を載置し、また検査用試験紙を試験紙載置台ユニットの上面に固定させるためにその上面に配置されている載置領域を有し、さらにその上面に連動部が配置されている試験紙載置台ユニットと、
変位プラットフォーム、駆動装置、載置ベースを有し、載置ベースは読取照明ユニット、試験紙載置台ユニット、変位プラットフォーム、駆動装置を載置し、さらに駆動装置と連動部を作動連結させるために用いられる変位載置プラットフォームユニットと、
読取照明ユニット、光学分析ユニット、変位載置プラットフォームユニットとの間を電気接続し、前記各ユニットの回路信号処理のために設置されている回路基板ユニットと、
を含み、
試験紙載置台ユニットは変位プラットフォームの上面に連結して載置され、検査用試験紙が検査用試験紙載置台ユニットの載置領域に搬入される際、駆動装置は起動し、連動部を通じて変位載置プラットフォームユニットを移動させ、
試験紙載置台ユニットが読取照明ユニットの読取位置に移動する際、照明装置は光源を発射し、検査用試験紙を照射し、
読取装置はこの発射光源によって照射された反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取り、そして光学分析ユニットに送信し、反射画像におけるスペクトラム信号の計算分析が行われることを特徴とする検査用試験紙読取システム。
【請求項2】
変位載置プラットフォームユニットがさらに変位載置プラットフォームユニットの相対的な位置を感知する位置センサーを含むことを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項3】
駆動装置とはステッピングモーターであることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項4】
連動部とはラックであることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項5】
検査用試験紙における特定した検体は唾液、尿、血液、水、食品、有毒有害物質、或いは微生物とすることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項6】
検査用試験紙とは新型コロナウィルス感染症検査用試験紙(COVID-19 IgM/ IgG Rapid Test Kit)や、免疫クロマトグラフィー試験紙、生物性迅速検査用試験紙、または免疫抗体迅速検査用試験紙であることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項7】
照明装置とはホワイトLEDや、紫外線 LED、近赤外線LED、レーザーダイオード、ハロゲンランプ、またはタングステンランプであることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項8】
光学分析ユニットとは光波長分光装置、或いはスペクトラムアナライザであることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項9】
読取装置がさらに発射光源によって照射された反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を拡大するためのイメージング拡大装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項10】
イメージング拡大装置とは拡大レンズと屈折レンズによって組み合わせたものであることを特徴とする請求項9に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項11】
イメージング拡大装置の拡大倍率は1.5倍―10倍の間とすることを特徴とする請求項10に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項12】
検出線とはIgM、またはIgGであることを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項13】
変位プラットフォームはさらに変位プラットフォームのスライドと変位をさせるためのラインレール装置を有することを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項14】
変位載置プラットフォームユニットはさらにフォトインタラプタである位置制限装置を少なくとも一つ含むことを特徴とする請求項2に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項15】
さらに読取照明ユニットと光学分析ユニットを載せるための受け台を含むことを特徴とする請求項1に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項16】
受け台はさらに受け台と載置ベースに接続するための支持棒を含むことを特徴とする請求項15に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項17】
駆動装置はさらにステッピングモーターを載せ、また載置ベースに連結して固定させるためのモーター受け台を含むことを特徴とする請求項3に記載の検査用試験紙読取システム。
【請求項18】
ラインレール装置はさらに変位プラットフォームを載置ベースに固定させるためのラインレール受け台を含むことを特徴とする請求項13に記載の検査用試験紙読取システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は検査用試験紙読取システムに関し、特に、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)を迅速検査できる試験紙、及び迅速に繰り返し検査できる検査用試験紙読取システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
我々人間が体の健康状態を重視しつつあることに伴い、生理検査や環境検査はとても大きな話題になっている。
図1は従来の検査用試験紙の示す図である。図面で開示した通り、該検査用試験紙(80)の上には反応領域(81)が配置されている。使用者が検体を反応領域(81)に滴下した後、該反応領域(81)は検体と化学反応を起し、反応領域(81)の色を変化させる。使用者は反応領域(81)の色の変化と対比の色を通じて、検体が正常かどうかを分析する。しかし、人間の目で色の変化を判断するには精度が低いため、誤った判断、または偽陰性が出る可能性がある。例えば最近の新型コロナウィルス感染症によって、世界中の経済や交通、生活は強く影響されている。そのため、各国政府と研究所、メーカーは感染を迅速検査可能な技術を積極的研究開発している最中だ。そのなか、迅速検査用キットの試験紙を使うことで大量かつ迅速検査をし、もし検査後には再検査または再確認のための精密検査が必要とするならば、多くの場合はスペクトラムアナライザによって更に詳細な検査を行う。
【0003】
台湾特許第I612306号『ポータブル式迅速検査用体外検査システム』は、体外検査器及び電子装置が含まれているポータブル式の迅速検査用体外検査システムである。該体外検査器は閉鎖環境であって、検査後の迅速検査用試験紙を収容するための検体容器と、検体容器のなかにある検査後の迅速検査用試験紙における表示画像を捕捉するための撮影画像処理器と、該表示画像を該電子装置に送信するための送信インターフェイス制御処理器とを含む。該電子装置に有する分析ソフトを通じて、該発明のクラウドからのデータによるパラメータと比較を行い、早期発見と早期予防、計画できるように受検者の生理反応と生理反応程度の検査報告が生まれる。しかし該技術は画像認識技術によって検査を行うため、システムが検査用試験紙の画像を認識できないまま偽陰性になってしまう可能性がある。また該画像診断技術は、本発明におけるスペクトラムアナライザのスペクトラム信号によって測定する技術とは違い、また本発明におけるスペクトラム信号の測定はより確実である。
【0004】
中国特許第CN104020286号『免疫クロマトグラフィー試験紙定量検査器及び検査方法』は、免疫クロマトグラフィー試験紙定量検査用に金コロイドやラテックスを使用する免疫クロマトグラフィー定量検査器及び検査方法である。検体をマーク、コーティングされておいた対応する抗原抗体がある横向きになる免疫クロマトグラフィー試験紙に滴下し、そして試験紙を免疫クロマトグラフィー定量検査器の検査溝に挿入することによって、免疫クロマトグラフィー定量検査器は多波長走査を通じて試験紙のニトロセルロース膜にあったCとTラインの領域における色の色度と背景の色度を確認し、検査器に内蔵されたアルゴリズムに従い、コントロールラインとテストラインの光学密度値に対して認識と計算分析を行う。そして検体に含まれた陽性マーカーの濃度が得た報告を印刷し、結果値を保存にする。該発明は多波長走査を通じて色の色度と背景の色度を確認とするが、本発明におけるスペクトラムアナライザのスペクトラム信号によって測定する技術とは違い、また本発明におけるスペクトラム信号の測定はより確実である。
【0005】
しかしながら、スペクトラムアナライザを使って検査を行う際、使用者は手動で検査用試験紙を対応する位置に載置し、スペクトラムアナライザによって反応領域に対する色信号を捕捉することを避けるべきである。なぜならば、載置する位置が確実ではない場合、捕捉することができなくなる可能性が高く、検査用試験紙の位置調整に対して時間の無駄に陥てしまうからだ。また、検査用試験紙の呈色が不完全な場合、判断が誤る可能性も出るので、実用性が低下になる。本発明は、読取装置と照明装置を有する読取照明ユニットと、検査用試験紙における被測定物の反応を精確に測定するため、読取装置が受け取った、該検査用試験紙の反応領域にある検出線の画像におけるスペクトラム信号を分析するように該読取照明ユニットに接続する光学分析ユニットと、を含むことを特徴とする別の検査用試験紙読取システムである。
【発明の概要】
【0006】
本発明の一つの目的とは、迅速検査、また迅速に繰り返し検査できる検査用試験紙の機能が達成するための検査用試験紙読取システムを開示するものである。
【0007】
本発明のもう一つの目的とは、検査用試験紙にある被測定物が反応するスペクトラム信号を精確に測定するため、該発射光源によって照射された反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を拡大するためのイメージング拡大装置を備える検査用試験紙読取システムを開示するものである。
【0008】
本発明によって開示された検査用試験紙読取システムは、
読取装置と照明装置を有する読取照明ユニットと、
若干の特定した検体と化学反応を起し、該反応領域にある検出線の色を変化させる反応領域が上面に配置されている検査用試験紙と、
該読取装置が受け取った、該検査用試験紙の反応領域にある検出線の画像におけるスペクトラム信号を分析するために該読取照明ユニットに接続する光学分析ユニットと、
該検査用試験紙を載置し、また該検査用試験紙を該試験紙載置台ユニットの上面に固定させるためにその上面に配置されている載置領域を有し、さらにその上面に連動部が配置されている試験紙載置台ユニットと、
変位プラットフォーム、駆動装置、載置ベースを有し、該載置ベースは該読取照明ユニット、試験紙載置台ユニット、変位プラットフォーム、該駆動装置を載置し、さらに該駆動装置と該連動部を作動連結させるために用いられる変位載置プラットフォームユニットと、
該読取照明ユニット、該光学分析ユニット、変位載置プラットフォームユニットとの間を電気接続し、前記各ユニットの回路信号処理のために設置されている回路基板ユニットと、
を含み、
該試験紙載置台ユニットは該変位プラットフォームの上面に連結して載置され、該検査用試験紙が該検査用試験紙載置台ユニットの載置領域に搬入される際、該駆動装置は起動し、該連動部を通じて該変位載置プラットフォームユニットを移動させ、
該試験紙載置台ユニットが該読取照明ユニットの読取位置に移動する際、該照明装置は光源を発射し、該検査用試験紙を照射し、
該読取装置はこの発射光源によって照射された該反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取り、そして該光学分析ユニットに送信し、該反射画像におけるスペクトラム信号の計算分析が行われることを特徴としている。
【0009】
前記の検査用試験紙読取システムの該変位載置プラットフォームユニットは、さらに該変位載置プラットフォームユニットの相対的な位置を感知する位置センサーを含む。
【0010】
前記の検査用試験紙読取システムの駆動装置とは、ステッピングモーターである。
【0011】
前記の検査用試験紙読取システムの該連動部とは、ラックである。
【0012】
前記の検査用試験紙読取システムの該検査用試験紙における特定した検体は、唾液、尿、血液、水、食品、有毒有害物質、或いは微生物とする。
【0013】
前記の検査用試験紙読取システムの該検査用試験紙とは、新型コロナウィルス感染症検査用試験紙(COVID-19 IgM/ IgG Rapid Test Kit)や、免疫クロマトグラフィー試験紙、生物性迅速検査用試験紙、または免疫抗体迅速検査用試験紙である。
【0014】
前記の検査用試験紙読取システムの該照明装置とは、ホワイトLEDや、紫外線 LED、近赤外線LED、レーザーダイオード、ハロゲンランプ、またはタングステンランプである。
【0015】
前記の検査用試験紙読取システムの該光学分析ユニットとは、光波長分光装置、或いはスペクトラムアナライザである。
【0016】
前記の検査用試験紙読取システムの該読取装置は、さらに発射光源によって照射された反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を拡大するためのイメージング拡大装置を含む。
【0017】
前記の検査用試験紙読取システムの該イメージング拡大装置とは、拡大レンズと屈折レンズによって組み合わせたものである。
【0018】
前記の検査用試験紙読取システムの該イメージング拡大装置の拡大倍率は、1.5倍―10倍の間とする。
【0019】
前記の検査用試験紙読取システムの該検出線とは、IgM、またはIgGである。
【0020】
前記の検査用試験紙読取システムの該変位プラットフォームは、さらに該変位プラットフォームのスライドと変位をさせるためのラインレール装置を有する。
【0021】
前記の検査用試験紙読取システムの該変位載置プラットフォームユニットは、さらにフォトインタラプタである位置制限装置を少なくとも一つ含む。
【0022】
前記の検査用試験紙読取システムは、さらに該読取照明ユニットと該光学分析ユニットを載せるための受け台を含む。
【0023】
前記の検査用試験紙読取システムの該受け台は、さらに該受け台と載置ベースに接続するための支持棒を含む。
【0024】
前記の検査用試験紙読取システムの駆動装置は、さらに該ステッピングモーターを載せ、また該載置ベースに連結して固定させるためのモーター受け台を含む。
【0025】
前記の検査用試験紙読取システムの該ラインレール装置は、さらに変位プラットフォームを該載置ベースに固定させるためのラインレール受け台を含む。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図2】
図2は本発明の検査用試験紙読取システムにおける立体構造分解図である。
【
図3】
図3は本発明の検査用試験紙読取システムにおける構造分解側面図である。
【
図4】
図4は本発明の検査用試験紙読取システムにおける正面図である。
【
図5】
図5は本発明の検査用試験紙読取システムにおける背面図である。
【
図6】
図6は本発明の検査用試験紙読取システムにおける上面図である。
【
図7】
図7は本発明の検査用試験紙読取システムにおけるイメージング拡大装置の拡大図である。
【
図8】
図8は本発明において、検査用試験紙がイメージング拡大装置によって読み取られた信号の示す図である。
【実施例】
【0027】
明細書と関連の特許請求範囲では幾つかの言葉を使い、特定したデバイスを指しているが、本発明に属する技術分野において通常の知識を有する専門者なら、ハードウェアメーカーが違う名称で同じデバイスを指す可能性があることを理解できると思われる。本明細書と関連の特許請求範囲においては、名称の違いによってデバイスを区別するではなく、デバイスの機能上の違いによって、区別の基準とする。明細書全体と関連の特許請求項で言及する「含む」とは開放的な用語であって、「含むが限るものではない」と解釈すべきである。
【0028】
図2から
図8は本発明の検査用試験紙読取システムにおける立体図と構造分解側面図、イメージング拡大装置の拡大図である。
図2で開示した通り、本発明の検査用試験紙読取システム(100)は、検査用試験紙(20)と、試験紙載置台ユニット(40)と、読取照明ユニット(10)と、変位載置プラットフォームユニット(50)と、回路基板ユニット(60)といった主な部品によって構成されている。
図2で開示した本発明の一つの実施例によれば、検査用試験紙読取システムは、読取照明ユニット(10)と、読み取りと照明するための読取装置(11)と、照明装置(12)と、尿や血液などの若干の特定した検体に対して化学反応を起し、該反応領域にある検出線の色を変化させる反応領域が上面に配置され、新型コロナウィルス感染症に対して迅速検査できる新型コロナウィルス感染症検査用試験紙(COVID-19 IgM/ IgG Rapid Test Kit)である検査用試験紙(20)と、該読取装置(11)によって受け取った、該検査用試験紙の反応領域にある検出線の画像におけるスペクトラム信号を分析するために該読取照明ユニット(10)に接続するミクロスペクトラムアナライザである光学分析ユニット(30)と、該検査用試験紙(20)を載置し、また該検査用試験紙(20)を該試験紙載置台ユニット(40)の上面に固定させるためにその上面に配置されている載置領域(41)を有し、さらにその上面にラックである連動部(42)が配置されている試験紙載置台ユニット(40)と、変位プラットフォーム(51)、駆動装置(52)、載置ベース(53)を有し、該載置ベース(53)は該読取照明ユニット(10)、試験紙載置台ユニット(40)、変位プラットフォーム(51)、ステッピングモーターである該駆動装置(52)を載置し、さらにステッピングモーターである該駆動装置(52)とラックである該連動部(42)の機械と作動連結して起動させ、該変位プラットフォーム(51)を移動させるために用いられる変位載置プラットフォームユニット(50)と、該読取照明ユニット(10)、該光学分析ユニット(30)、変位載置プラットフォームユニット(50)との間を電気接続し、前記各ユニットの回路信号処理のために設置されている回路基板ユニット(60)と、を含む。該試験紙載置台ユニット(40)は、該変位プラットフォーム(51)の上面に連結して載置され、該検査用試験紙(20)が該検査用試験紙載置台ユニット(40)の載置領域(41)に搬入される際、該駆動装置(52)は起動し、該連動部(42)を通じて該変位プラットフォーム(51)を移動させる。該試験紙載置台ユニット(40)が該読取照明ユニット(10)の読取位置に移動する際、ホワイトLEDである該照明装置(12)は光源を発射し、該検査用試験紙(20)を照射し、該読取装置(11)はこの発射光源によって照射された該反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取り、そして該光学分析ユニット(30)に送信し、該反射画像におけるスペクトラム信号の計算分析が行われる。前記の実施例において、該検査用試験紙(20)の特定した検体は、応用上では、唾液、尿、血液、水、食品、有毒有害物質、或いは微生物とする。また、前記の実施例においての該検査用試験紙(20)は、免疫クロマトグラフィー試験紙や、生物性迅速検査用試験紙、免疫抗体迅速検査用試験紙に取り替えることができる。前記の実施例においての該照明装置は、紫外線 LEDや、近赤外線LED、レーザーダイオード、ハロゲンランプ、またはタングステンランプに取り替えることができる。前記の実施例においての該光学分析ユニットは、光波長分光装置に取り替えることができる。
【0029】
前記の実施例に引き続き、
図3で開示した本発明の検査用試験紙読取システムにおける構造分解側面図において、検査用試験紙読取システム(100)はさらに該読取照明ユニット(10)と該光学分析ユニット(30)を載せるための受け台(70)を含む。該受け台(70)はさらに該受け台(70)を支持し、載置ベース(53)の上面に接続するための支持棒(71)を含む。また、該駆動装置(52)はさらに該ステッピングモーターを載せ、該載置ベース(53)に連結して固定させるためのモーター受け台(521)を含む。なお、該変位プラットフォーム(51)はさらに該変位プラットフォーム(51)をスライドして変位するためのラインレール受け台(511)が含まれ、該ラインレール受け台(511)はさらに変位プラットフォーム(51)を該載置ベース(53)に固定させるためのラインレール受け台(512)を含む。
【0030】
前記の実施例に引き続き、
図4は本発明の検査用試験紙読取システムにおける正面図であって、
図5は本発明の検査用試験紙読取システムにおける背面図である。検査用試験紙(20)が該試験紙載置台ユニット(40)の載置領域(41)に搬入される際、該検査用試験紙読取システムのステッピングモーターである駆動装置(52)は起動する。
図5で開示した通り、該駆動装置(52)はラックである該連動部(42)の機械と作動連結して起動し、また該試験紙載置台ユニット(40)は変位プラットフォーム(51)の上面に連結して載置されているため、該駆動装置(52)は該連動部(42)を駆動し、該変位プラットフォーム(51)を移動させ、検査用試験紙の読取り領域の確認をする。該変位載置プラットフォームユニット(50)はさらに該変位載置プラットフォームユニット(50)の相対的な位置を感知するための位置センサー(55)を含む。なお、該変位載置プラットフォームユニット(50)は、未開示だが、さらにフォトインタラプタである位置制限装置を少なくとも一つ含む。前記の位置センサー(55)が読取位置を計算し、該位置制限装置と試験紙載置台ユニット(40)の相対的な位置をポジショニングすることによって、該試験紙載置台ユニット(40)を該読取照明ユニット(10)の読取位置に移動させる。
【0031】
前記の実施例に引き続き、患者の尿糖数値検査を例にすれば、手に入れた検査用試験紙は尿糖専用だと確定であるなら、直接検査に入ることができる。すなわち、検体である尿と検査用試験紙(20)に対して、通常の場合では滴入または浸透させることによって、直接に接触反応を進行する。反応領域のなかの成分は検体である尿と化学反応を起し、反応領域の色を変化させる。また、反応領域のなかでは、尿のなかのブドウ糖、タンパク質、pH値、潜血値、またはほかの生理数値などを検出するために異なった検査領域を多く含むことができる。それによって、一回で数多くの数値を検出する機能を達成することができる。検体である尿が検査用試験紙の反応領域と接触反応した後、検査用試験紙(20)を試験紙載置台ユニット(40)の載置領域(41)に搬入することによって、該読取装置(11)は該発射光源によって照射された該反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取り、そして該光学分析ユニット(30)に送信し、該反射画像におけるスペクトラム信号についての計算分析が行われる。
図6で開示した通り、前記の該検査用試験紙(20)は新型コロナウィルス感染症に対して迅速検査できる新型コロナウィルス感染症検査用試験紙(COVID-19 IgM/ IgG Rapid Test Kit)を取り替えることができ、また該検査用試験紙の検出線はIgmやIgGとする。なお、本発明の技術は、検査用試験紙の測定物の反応におけるスペクトラム信号を精確に測定し、迅速検査と迅速に検査用試験紙を交換するといった目的を達成し、一般的な迅速検査用試験紙が新型コロナウィルス感染症に対して偽陰性の検出になってしまう誤った判断を解決することができるものとする。
【0032】
前記の実施例に引き続き、本発明の検査用試験紙読取システムにおける読取装置(11)はさらに発射光源によって照明された反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を拡大するためのイメージング拡大装置を含む。
図7で開示した通り、該イメージング拡大装置は拡大レンズ(101)と屈折レンズ(102)によって組み合わせたものであって、該イメージング拡大装置の拡大倍率は1.5倍―10倍の間とする。該読取装置(11)が該発射光源によって照射された該反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取る際、該検出線の反射画像におけるスペクトラム信号は該拡大レンズ(101)と屈折レンズ(102)、受光回路(103)を通じて拡大され、該光学分析ユニットの読取ヘッド(31)に送信され、そして光学分析がなされる。
【0033】
図8で開示した通り、前記の実施例を引き続き、読取装置(11)が該発射光源によって照射された該反応領域にある検出線の反射画像におけるスペクトラム信号を読み取る際、本発明の実施例の通りイメージング拡大装置の拡大倍率を3.5倍にする場合、幅が1ミリメートルである読み取られた該検出線の反射画像はイメージング拡大装置によって拡大され、そして光学分析ユニットの読取ヘッド(31)において受け取った画像信号は3.5ミリメートルになり、光学分析ユニット(30)は拡大された信号を受信して、分析を行う。前記の装置は、新型コロナウィルス感染症検査用試験紙や、免疫クロマトグラフィー試験紙、生物性迅速検査用試験紙、免疫抗体迅速検査用試験紙の検出線が測定物と反応した後、呈色が出てこない、或いはラインが明らかではない、または偽陰性になり、検出結果の誤った判断になってしまう状況を解決することができる。
【0034】
前記の実施例において、本発明の検査用試験紙読取システムは偽陰性の誤った判断を解決することができ、また使用者は試験紙載置台ユニット(40)によって、繰り返し検査という目的を達成するように迅速に検査用試験紙(20)を交換することができる。
【0035】
前記の通り本発明におけるより好ましい各実施例を説明したが、下記の特許請求範囲に逸脱しない範囲と精神のもとで、例えば位置制限ユニットの各実施態様など、様々な置き換えや変更を行うことができ、また明細書の実施例による実施方式に限定するものではないことは、本技術分野に詳しい専門者がよく理解できると思われる。