(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】弓状レバーを備えた作動機構
(51)【国際特許分類】
A61F 9/007 20060101AFI20240515BHJP
【FI】
A61F9/007 130
(21)【出願番号】P 2021541231
(86)(22)【出願日】2020-01-24
(86)【国際出願番号】 IB2020050572
(87)【国際公開番号】W WO2020157617
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2022-12-12
(32)【優先日】2019-02-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】319008904
【氏名又は名称】アルコン インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100160705
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】トーマス リンジ
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05549627(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2003/0171762(US,A1)
【文献】特開2010-154895(JP,A)
【文献】特表2016-521634(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 9/007
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体部位に挿入されるように構成された機能的端部を有するデバイスと、
前記デバイスの近位端に結合されたシャフトと、
前記シャフトの遠位端を受け入れるように構成された近位端を有し、前記シャフトの中心軸線に沿って移動するように動作可能なシャフトハウジングと、
前記シャフトハウジングの前記遠位端に結合されている管であって、前記デバイスの前記機能的端部が、少なくとも部分的に、前記管の前記遠位端を越えて延びるように、前記デバイスを部分的に収容するように構成されている、管と、
複数の弓状レバーであって、各弓状レバーは、前記複数の弓状レバーのうちの1つ以上を押すと、前記シャフトハウジング及び前記管が前記デバイスの前記機能的端部に向かって移動し、前記管が前記デバイスを作動停止状態から作動状態に移行させるように、前記シャフトに結合された近位端と前記シャフトハウジングに結合された遠位端とを有する、
複数の弓状レバーと、
を含
み、
前記複数の弓状レバーのそれぞれの前記近位端は、前記シャフトの尾部ハウジング内で回転するように構成されているレバー尾部を含み、
前記複数の弓状レバーのそれぞれの前記遠位端は、前記シャフトハウジングの頭部ハウジング内で回転するように構成されているレバー頭部を含む、外科用器具。
【請求項2】
前記複数の弓状レバーのうちの少なくとも1つを押すと、前記複数の弓状レバーのうちの前記少なくとも1つが第1の曲率から第2の曲率に移行し、前記第2の曲率は、前記第1の曲率よりも緩やかである、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項3】
前記デバイスの前記機能的端部は、顎部又はアームを含み、
前記管が前記デバイスを前記作動停止状態から前記作動状態に移行させることは、前記顎部又は前記アームを閉じることを更に含む、
請求項1に記載の外科用器具。
【請求項4】
前記複数の
弓状レバーは、弾性材料で形成されている、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項5】
前記複数の弓状レバーは、ポリカーボネート又はポリエーテルエーテルケトン(PEEK)のうちの少なくとも1つで形成されている、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項6】
前記複数の弓状レバーのうちの前記1つ以上を押すと、前記複数の弓状レバーのそれぞれの前記レバー尾部及び前記レバー頭部が、対応する前記尾部ハウジング及び前記頭部ハウジング内で回転する、
請求項1に記載の外科用器具。
【請求項7】
前記複数の弓状レバーのそれぞれは、前記
弓状レバーが押されると延びる、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項8】
前記シャフトハウジングから外向きに延びる突起物であって、前記シャフトハウジングに向けた前記複数の弓状レバーの移動を制限するように構成されている突起物を更に含む、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項9】
前記突起物は、ストップリングを含む、
請求項8に記載の外科用器具。
【請求項10】
前記デバイスが前記作動状態にあるときに前記複数の弓状レバーのうちの前記1つ以上を解放すると、前記シャフトハウジング及び前記管が前記デバイスの前記近位端に向かって移動し、前記管が前記デバイスを前記作動状態から前記作動停止状態に移行させる、請求項1に記載の外科用器具。
【請求項11】
前記シャフトは、前記シャフトの前記中心軸線から外向きに延びる複数の突起物を含み、
前記シャフトハウジングは、複数の受け部を含み、前記複数の弓状レバーのうちの前記1つ以上が押されているときに、対応する前記複数の突起物と前記複数の受け部との相互作用により前記シャフトハウジングに対する前記シャフトの回転を制限するように、各受け部は、前記シャフトが前記シャフトハウジングによって受け入れられているときに前記複数の突起物のうちの1つを受け入れるように構成されている、請求項1に記載の外科用器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、弾性の弓状レバーを含む作動機構を有する外科用器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の外科的処置(例えば、眼科処置)中に、外科医は、鉗子、鋏などを用いることにより身体部位内の特定の組織を巧みに扱う(例えば、除去、切断、剥離などをする)必要がある。このような外科的処置の例は、異なる黄斑表面疾患を治療するための内境界膜(ILM)除去及び網膜上膜(ERM)除去である。そのような処置中に、外科医は、例えば鉗子として機能する外科用器具の先端を患者の眼球に挿入し、鉗子を使用してILM/ERMを把持して剥離する。外科用器具の先端に位置する、鉗子又は鋏の顎部を外科医が開閉することを可能にする作動機構を外科用器具に提供するために、特定の設計が現在使用されている。しかしながら、ある場合には、既存の作動機構は、非常に多くの部品を必要とし、構造的に複雑である及び/又は組み立てが困難である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本開示は、概して、弾性の弓状レバーを含む作動機構を有する外科用器具に関する。
【0004】
本明細書に開示される特定の実施形態は、身体部位に挿入されるように構成された機能的端部を有するを含む(comprising having)デバイスを含む外科用器具を提供する。特定の実施形態では、機能的端部は、鉗子又は鋏を含み得る。特定の実施形態では、外科用器具は、デバイスの近位端に結合されたシャフトと、シャフトの遠位端を受け入れるように構成されており、シャフトの中心軸線に沿って移動するように動作可能なシャフトハウジングとを更に含む。外科用器具は、シャフトハウジングの遠位端に結合されている管であって、デバイスの機能的端部が、少なくとも部分的に、管の遠位端を越えて延びるように、デバイスを部分的に収容するように構成されている、管を更に含む。外科用器具は、複数の弓状レバーであって、各弓状レバーは、シャフトに結合された近位端と、シャフトハウジングに結合された遠位端とを有する、複数の弓状レバーを更に含む。複数の弓状レバーのうちの1つ以上を押すと、シャフトハウジング及び管が機能的端部デバイスに向かって移動し、デバイスの機能的端部が鉗子を含む場合には一対の鉗子の顎部を閉じるなど、管がデバイスを作動停止状態から作動状態に移行させる。
【0005】
以下の説明及び関連する図面は、1つ又は複数の実施形態の特定の例示的特徴を詳述する。
【0006】
添付の図面は、1つ又は複数の実施形態の特定の態様を示しており、それゆえ、本開示の範囲を限定するものとみなされるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、従来技術の作動機構を備えた外科用器具の一例を示す。
【
図2】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な外科用器具の外形図を示す。
【
図4】
図4は、作動停止状態における
図2の外科用器具の断面図を示す。
【
図5】
図5は、作動状態における
図2の外科用器具の断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
理解を容易にする目的で、図面に共通する同一の要素を示すために、可能な限り、同一の参照符号が使用されている。一実施形態の要素及び特徴は、更なる説明を伴わずに他の実施形態に有益に組み込むことができると考えられる。
【0009】
本開示の特定の実施形態は、弾性の弓状レバーを含む作動機構を有する外科用器具を提供する。
【0010】
図1は、従来技術の作動機構を備えた外科用器具の一例を示す。図示のように、外科用器具100は、ハンドル102と、複数の作動レバー104と、ハウジング105と、作動管106と、プローブの先端にある鉗子108として示されるデバイスとを含む。各作動レバー104は、可撓性接合部114にて接合された第1の脚部112と第2の脚部110とを含む単一部品である。他の実施形態では、第1の脚部112と第2の脚部110は、ヒンジにより互いに結合された別個の部品であり得る。各作動レバー104は、チタン、ステンレス鋼又は適切な熱可塑性物質などの形状記憶材料から作製されていてもよい。作動管106は、チタン、ステンレス鋼又は適切なポリマーなどの任意の適切な医療用グレードの管類であってもよく、鉗子108が作動管106内を容易に往復運動するような大きさとされる。鉗子108は、概して、ステンレス鋼又はチタンから作製されているが、他の材料も使用され得る。
【0011】
外科用器具100は、使用時、複数の作動レバー104がそれらの緩和状態にあるときに、鉗子108が、ハウジング105に結合された作動管106の遠位端を越えて突出する又は延びるように設計されている。作動レバー104の1つ又は複数を強く押すと、対応する作動レバー104が接合部114で曲がり、ハウジング105をハンドル102に対して前方に押す。ハウジング105の前方への移動が作動管106に伝達され、作動管106を鉗子108の顎部の遠位部を覆うように前方に摺動させ、それにより、顎部を互いに押し付けることによって鉗子108を作動させる。鉗子108の顎部を閉じることにより、外科医は、例えば、身体部位内の組織(例えば、ILM)を把持して剥離することができる。
【0012】
図1の例では、作動レバー104は、構造的に複雑な場合がある及び/又は組み立てが困難な場合がある。よって、本明細書に記載される特定の実施形態は、弓状レバーを含む作動機構を備えた作動ハンドルに関する。特定の実施形態では、これにより、作動機構の構造的な複雑さを低減でき、より簡単な組み立てを可能にできる。
【0013】
図2は、本開示の教示による例示的な外科用器具200の外形図を示す。
図2に示すように、外科用器具200は、後部キャップ202と、シャフト204と、シャフトハウジング206と、作動管208と、ストップリング214と、複数のレバー210(例えば、210a、210b、210c等)と、デバイス212とを含む。
【0014】
デバイス212は、機能的端部(例えば、可動又は能動端部)と呼ばれる遠位端を備えた管208内に収まるように成形された任意の外科用デバイスであってもよい。例えば、デバイス212は、顎部又はアームを備えた鉗子、鋏等を含み得る機能的端部を備えた針として成形されてもよい。
図4及び
図5に示すように、デバイス212の近位端(図示せず)は、シャフト204に結合されている。
【0015】
レバー210は、その遠位端でシャフトハウジング206に、その近位端でシャフト204に結合されている。各レバー210は、各レバー210の中間部が各レバーの遠位端及び近位端よりもシャフト204及びシャフトハウジング206からより遠ざかるように、略弓形を有する。レバー210が、シャフト204に向かって内側に押されると曲がるが、解放されるとその休止位置に逆戻りするように、レバー210は、弾性材料(例えば、可撓性及び/又は弾力性材料)で形成されている。ある実施形態では、レバー210は、ポリカーボネート、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又は類似の熱可塑性材料で形成されている。
図1に示される従来技術のレバー104とは異なり、レバー210は、不連続部(例えば、
図1の接合部114)で曲がるように構成されていない。その代わりに、レバー210は、板ばねと同様に曲がるように構成されている。レバー210がシャフト204に向かって内側に押されると、レバーの押し付けにより、レバー210の遠位端を器具200の遠位端に向かって移動させるプロセスにおいて、レバー210が、第1の、より急な曲率から、第2の、より緩やかな曲率に移行する。外科用器具200は、使用時、レバー210がその緩和又は休止状態にあるときに、デバイス212の機能的端部が管208の遠位端を越えて突出する又は延びるように設計されている。
図2は、休止又は作動停止位置におけるレバー210を示し、
図5は、押された又は作動位置におけるレバー210を示すことに留意されたい。
【0016】
レバー210が押されると、レバー210は、シャフトハウジング206をシャフト204及びデバイス208に対して前方に押す。シャフトハウジング206の前方への移動が管208に伝達され、管208を前方に摺動させて、デバイス212を作動させる。デバイス212の顎部又はアームを押し合わせる、管206の前方への移動の結果としてデバイス212が作動する。作動したデバイスとは、顎部又はアームが閉じられているデバイスを指す。図示のように、ストップリング214がシャフトハウジング206の周囲に結合又は配置され、シャフトハウジング206に向けたレバー210の移動を制限してもよい。換言すると、ストップリング214は、例えば、使用者がレバー210に過度の圧をかけた場合にレバー210が延び過ぎる(例えば、完全に平らになる)ことを防止する。
【0017】
レバー210と、シャフトハウジング206と、ストップリング214と、シャフト204と、管208とは、外科用器具100のデバイス212を作動及び作動停止させるように構成された作動ハンドルと総称され得る。
図2の例では、外科用器具200は、7つのレバー210を含む。しかしながら、他の実施形態では、より少数又は多数のレバー210が使用されてもよい。
【0018】
図3は、
図2の外科用器具200の分解図を示す。
図3に示すように、シャフト204の近位端326は、後部キャップ202に結合されており(例えば、圧入又は挿入されており)、シャフト204の遠位端328は、シャフトハウジング206内に挿入されている。ある実施形態では、シャフト204は、レバー210が緩和されているときに(例えば、デバイス212が作動停止状態にあるときに)シャフトハウジング206の遠位端332が接触し得る中央要素330も含む。このような実施形態では、レバー210が押されると、シャフト204の遠位端332と中央要素330とがもはや接触しないように、シャフトハウジング206がシャフト204に対して前方に摺動する。他の実施形態では、シャフトハウジング206の遠位端332と中央要素330とは、レバー210が緩和された場合でも決して接触しない。
【0019】
図3に示すように、各レバー210は、その近位端にレバー尾部318、その遠位端にレバー頭部320を含む。各レバー尾部318は、各レバー210を中央要素330に結合するように構成されており、各レバー頭部320は、各レバー210をシャフトハウジング206に結合するように構成されている。特定の実施形態では、この結合は、各レバー尾部及び/又はレバー頭部を、中央要素330又はシャフトハウジング206上の対応するハウジングと嵌合させることによって行われ得る。例えば、
図3に示されるように、中央要素330は、それぞれがレバー210のレバー尾部318を収容するように構成されている複数の尾部ハウジング324を含む。特定の実施形態では、各レバー尾部318は、円筒形を有してもよく、対応する尾部ハウジング324は、円筒状のレバー尾部318を収容するように構成されているU字形の溝を含み得る。このような実施形態では、尾部ハウジング324とレバー尾部318は、レバー210が押され、解放されると、レバー尾部318が、尾部ハウジング324内で且つ尾部ハウジング324に対して回転することができるように結合されている。
【0020】
同様に、
図3に示すように、シャフトハウジング206は、それぞれがレバー210のレバー頭部320を収容するように構成されている複数の頭部ハウジング322を含む。より具体的には、各頭部ハウジング322は、レバー尾部318と同様に、円筒に幾分類似するように同じく成形されたレバー頭部320を収容するように構成されているU字形の溝を含む。更に、頭部ハウジング322とレバー頭部320は、レバー210が押され、解放されると、レバー頭部320が、頭部ハウジング322内で且つ頭部ハウジング322に対して回転することができるように結合されている。レバー尾部318及びレバー頭部320の円筒形並びに尾部ハウジング324及び頭部ハウジング322の形状は、単なる例示であることに留意されたい。他の例では、任意のレバー尾部318及び尾部ハウジング324並びにレバー頭部320及び頭部ハウジング322は、任意の適切な相補形のものであってもよい。また、ある実施形態では、レバー210は、他の機構を用いてシャフト204とシャフトハウジング206とに結合されていてもよい。例えば、レバー尾部318とシャフト204は、フィルムヒンジを用いて互いに結合されていてもよい。別の例では、その代わりとして、フィルムヒンジは、レバー頭部320とシャフトハウジング206とを結合するために用いられてもよい。
【0021】
特定の実施形態では、シャフト204は、デバイス212の近位端が部分的に挿入されるように構成されている管又はトンネル状の通路325を更に含む。上述のように、デバイス212は、デバイス212がシャフト204に対して長手方向に又はその他に移動することを防止するなどのために、シャフト204に取り付けられている又は結合されている。したがって、デバイス212の近位端は、通路325の端部に接着されていてもよい。
【0022】
特定の実施形態では、シャフト204は、レバー210が押されたときに、シャフト204がシャフトハウジング206内で且つシャフトハウジング206に対して回転しないようにするために用いられる1つ又は複数の突起物329を含み得る。
図3に示される例では、シャフト204は、シャフトから半径方向に等間隔で延びる4つのそのような突起物329(図ではそのうちの3つが見える)を有する。突起物329のために、シャフト204は、その中心軸線を見下ろすと、十字形の断面を有し得る。
図3に示すように、シャフト204は、その近位端に同様の突起物を含む。特定の実施形態では、突起物329は、シャフトハウジング206の内側の複数の受け部(図示しない)に対応し、突起物329は、複数の受け部内に挿入され得る。突起物329とこれら受け部との相互作用は、レバー210が押されたときにシャフト204がシャフトハウジング206に対して回転することを制限する又は防止するのに役立ち得る。シャフト204は4つの突起物329を有すると上述したが、他の実施形態では、シャフト204は、他の数及び配置の突起物を含んでもよい。
【0023】
図4は、特定の実施形態による、レバー210が緩和又は休止位置にあるときの外科用器具200の断面図を示す。図示のように、シャフト204の近位端326は、後部キャップ204に挿入されており、シャフト204の遠位端328は、シャフトハウジング206内に挿入されている。デバイス212の近位端は、シャフト204のデバイスハウジング334に結合されている。デバイスハウジング334は、デバイス212の近位端が部分的に挿入される円筒状要素である。他の例では、デバイスハウジング334は、任意の他の適切な形状のものであってもよい。上述のように、デバイス212の近位端とデバイスハウジング334は、接着剤を用いて互いに結合されていてもよい。他の実施形態では、デバイス212の近位端とデバイスハウジング334とを結合するために、複数の他の技術の1つを用いてもよい。
【0024】
図示のように、デバイス212は、シャフト204の通路325及び管208内に延びる。
図4の例の場合のように、レバーが緩和されると、デバイス212の遠位端又は機能的端部は、管208の遠位端を越えて延びる。その結果、
図4の例では、デバイス212は、作動停止状態にある。ある実施形態では、レバー210の弓の長さは、レバー210が押されたときにシャフトハウジング206がどれほど遠くまで前方に摺動するかに直接対応する。レバー210の弓の長さが長くなるほど(例えば、レバー210の湾曲が急になるほど)、レバー210が内側に押されたときにシャフトハウジング206が前方により遠くに摺動する。
【0025】
図5は、特定の実施形態による、デバイス212が作動状態にあるときの外科用器具200の断面図を示す。図示のように、レバー210は、シャフト204に向かって内側に押されると曲がり、第1の、より急な曲率から、第2の、より緩やかな曲率に移行し、その結果、シャフトハウジング206をシャフト204及びデバイス208に対して前方に移動させる又は押す。シャフトハウジング206の前方への移動が管208に伝達され、管208を前方に摺動させて、デバイス212を作動させる。図示のように、
図4と比較して、シャフトハウジング206は、シャフトハウジング206の遠位端332がシャフト204の中央要素330からより大きな距離離れるように、前方に移動している。更に、顎部又はアームが管208の遠位端によって閉じられているため、デバイス212の機能的端部は作動している。レバー210が解放されると、レバー210はその本来の曲率に再び移行して、シャフトハウジング206を後方に引き、管208が、顎部又はアームを開くことにより、デバイス212の機能的端部を作動停止させる。上述のように、レバー210は弾性であるため、レバー210を押すと、特定量のばね力が生じ、レバー210が解放されたときにレバー210をその休止状態に逆戻りさせる。
【0026】
前述の説明は、本明細書で説明した様々な実施形態を当業者が実施できるようにするために提供される。これらの実施形態に対する様々な修正形態は、当業者に容易に明らかになり、本明細書で定義する一般的な原理は、他の実施形態に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示す実施形態に限定されることを意図されるものではなく、特許請求の範囲の文言に一致する全範囲が認められるべきである。