(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】自動車のブレーキ装置のための駆動デバイス
(51)【国際特許分類】
H02K 11/225 20160101AFI20240515BHJP
F16B 19/00 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
H02K11/225
F16B19/00 F
(21)【出願番号】P 2022553118
(86)(22)【出願日】2021-03-03
(86)【国際出願番号】 EP2021055306
(87)【国際公開番号】W WO2021180534
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2022-09-05
(31)【優先権主張番号】102020203274.2
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】591245473
【氏名又は名称】ロベルト・ボッシュ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100177839
【氏名又は名称】大場 玲児
(74)【代理人】
【識別番号】100172340
【氏名又は名称】高橋 始
(74)【代理人】
【識別番号】100182626
【氏名又は名称】八島 剛
(72)【発明者】
【氏名】マイタース,エドゥアート
(72)【発明者】
【氏名】デーテルス,ローター
(72)【発明者】
【氏名】レルヒェンミュラー,クラウス
【審査官】中島 亮
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-182403(JP,A)
【文献】実開平01-116566(JP,U)
【文献】特開2020-010490(JP,A)
【文献】特開平02-119553(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02K 11/00- 11/40
F16B 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(5)を有する電機(2)であって、前記ハウジング(5)に回転可能に支承されたロータ(4)を有する電機と、前記ロータ(4)に割り当てられた少なくとも1つのセンサ素子を含むプリント基板(8)を有するロータ位置センサデバイス(7)と、を備え、前記プリント基板(8)が円環ディスク形状に形成され、かつ前記ロータ(4)の回転軸に対して同軸に配置されている、自動車のブレーキ装置のための駆動デバイス(1)において、前記プリント基板(8)が
組み付けられる第1の面と、前記第1の面の裏面である第2の面に、軸方向に突出する弾性変形可能な少なくとも1つの係止突起(18)を有する円環形状の支持要素(13)を備え、組付状態で、前記係止突起が前記電機(2)の割り当てられた保持区分(20)に係合する、ことを特徴とする、駆動デバイス。
【請求項2】
前記電機(2)は、前記ロータ(4)を支持する前記電機(2)の駆動シャフト(3)を回転可能に支承する、かつ前記それぞれの保持区分(20)を形成するエンドプレート(14)を有することを特徴とする、請求項1に記載の駆動デバイス。
【請求項3】
前記支持要素(13)は、前記支持要素(13)の周囲に均等に配分して配置されている3つの前記係止突起(18)を有することと、前記エンドプレート(14)が、前記係止突起(18)と協働する3つの前記保持区分(20)を有することとを特徴とする、請求項2に記載の駆動デバイス。
【請求項4】
前記それぞれの係止突起(18)は、前記それぞれの保持区分(20)の空所(21)に径方向に移動可能に支承されていることを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の駆動デバイス。
【請求項5】
前記それぞれの空所(21)が長穴形状に形成され、その長手方向延在が径方向に方向合わせされていることを特徴とする、請求項4に記載の駆動デバイス。
【請求項6】
前記係止突起(18)が、前記それぞれの空所(21)において径方向に移動するように矩形の横断面を有し、前記横断面が長辺と短辺とを有し、前記長辺が半径線に対して平行に方向合わせされていることを特徴とする、請求項4または5に記載の駆動デバイス。
【請求項7】
前記支持要素(13)がプラスチックから、および/または前記保持区分(20)が金属から製作されていることを特徴とする、請求項1から6までのいずれか1項に記載の駆動デバイス。
【請求項8】
前記それぞれの係止突起(18)が、その径方向の長手方向延在にスリットを付けて形成され、それにより係止突起区分が前記保持区分(20)に挿入された場合に弾性変形下で互いに向かって動き得ることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項に記載の駆動デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハウジングを有する電機であって、ハウジングに回転可能に支承されたロータを有する電機と、ロータに割り当てられた少なくとも1つのセンサ素子を含むプリント基板を有するロータ位置センサデバイス(Rotorlagesensoreinrichtung)と、を備え、プリント基板が円環ディスク形状に形成され、かつロータの回転軸に対して同軸に配置されている、自動車のブレーキ装置のための駆動デバイス(Antriebseinrichtung)に関する。
【背景技術】
【0002】
電気的に整流される電機を正確に制御するには、駆動装置巻線の1つまたは複数の位相を現在ロータ角度位置に依存して制御するために、電機のロータのロータ角度位置をいつでも確認できるようにすることが必要である。したがって、ロータ角度位置を検出するために用いられるセンサ素子の正しい位置での寿命期間中固定の取り付けが必要である。例えばレゾルバに利用されるような誘導型センサ素子を使用する場合、金属導電性(metallisch leitend)の取付要素は、センサ素子の機能と角度精度にマイナスの影響を引き起こす可能性があるため、これを使用するのは不利である。さらに、電機の動作時、電機の周辺に部分的に過度に高い温度変動が生じて材料に影響を及ぼし、センサの個々の部品が異なった熱膨張係数を有する材料から製作されている場合には、ロータ角度位置センサを変形させる可能性がある。
【発明の概要】
【0003】
請求項1の特徴を有する本発明による駆動デバイスには、電機へのロータ位置角度センサの特に簡単な組付けが安価で有利な仕方で提供され、さらに異なった膨張係数の補償をも簡単な仕方で可能にするという利点がある。本発明によれば、駆動デバイスのプリント基板は、特にプラスチックを有する少なくとも1つの係止接続によって電機に取り付けられている。係止接続によって、駆動デバイスもしくは電機へのプリント基板の、必要な場合には解除可能(loesbar)でもある特に簡単な組付けが可能である。特に、係止接続は非破壊で解除可能な係止接続として形成されている。あるいは、係止接続は破壊することでしか解除できず、意図しない解除の特に高い防止性が保証されている係止接続として形成されている。この係止接続によって、熱膨張係数の違いにもとづいて温度が変動した場合に生じる長さの変化が電機に機械的応力をもたらさないことを保証する、殊に運動遊び(Bewegungsspiel)がプリント基板と電機との間に提供される。
【0004】
殊に、そのためにプリント基板が円環形状の支持要素に事前に組み付けられ、支持要素は電機と一緒に係止接続を形成する。事前の組付けによって、支持要素へのプリント基板の簡単かつ確実な取付けと、係止接続によって、電機におけるプリント基板を含む支持要素の簡単な組付けとが可能になる。事前に組み付ける場合、プリント基板は、例えば支持要素にねじ止め、接着、または締付けされ、このことが特に電機の外側で行われ、それによって組付けがさらに簡易化される。
【0005】
殊に、支持要素は、軸方向に突出する弾性変形可能な少なくとも1つの係止突起を有し、組付状態で、係止突起が電機の保持区分に後方から係合する。組み付ける場合、係止突起が、係止突起の弾性変形下で保持区分の開口に挿通され、それにより係止突起は開口を貫通した後に、その自己弾性にもとづいて元の形状に戻り、それによって電機の保持区分に後方から係合し、それにより支持要素が電機に形状結合的に取り付けられる。
【0006】
殊に、電機は、電機のロータをハウジングに回転可能に支承する、かつ保持区分を形成するエンドプレートを有する。電機のシャフト、特に電機のロータシャフトのための回転軸受の配置を提供するために、1つまたは複数のエンドプレートを用いることが知られている。エンドプレートは、電機のハウジングに取り付けられ、例えば緊締されるか、またはねじ止めされ、それによってハウジングに、ロータの回転軸に対して特に垂直に方向合わせされた壁を作る。エンドプレートには、特に開口が形成され、開口にロータシャフトが挿通され、開口に、通常、転動体軸受(Walzkoerperlager)が保持され、その内輪がロータシャフトと回転不可能に、かつその外輪がハウジング固定でエンドプレートに保持されている。この場合、保持区分は、好ましくはそのようなエンドプレートに一体化して形成され、それにより支持要素とエンドプレートとの間で係止接続が作用する。それによって、ロータ位置センサデバイスを電機に近いところでエンドプレートに直接、有利に配置することが可能になる。
【0007】
本発明の好ましい一発展形態では、支持要素は、支持要素の周囲に均等に配分して配置されている3つの係止突起を有し、エンドプレートが、係止突起と協働する3つの保持区分を有する。特に、それぞれの保持区分がそれぞれの係止突起に対して1つの凹部または空所を有し、これに係止突起を、それぞれの保持区分に後方から係合するように弾性変形下で挿入することができる。支持要素は、支持要素の周囲に均等に配分して配置された3つの係止突起のみを有することが好ましい。任意的に、支持要素は3つよりも多い係止突起を有する。
【0008】
殊に、係止突起は、それぞれの保持区分、特にそれぞれの保持区分の空所にそれぞれ、ロータの回転軸に対して径方向に移動可能に支承されている。それによって係止突起は、ロータシャフトに対して同軸に配置されているエンドプレートにおいて径方向に移動可能である。この移動によって、温度が変動した場合の温度に起因する長さの差が、支持要素とエンドプレートに機械的応力が加えられる(verspannen)か、または過度に加えられる(ueberspannen)ことにつながらないことが可能である。むしろ、例えば支持要素の材料が支持要素の熱膨張係数にもとづいてエンドプレートよりも大きさが増す場合に、それぞれの係止突起が径方向外方に逃れることができる。径方向に変位が行われることによって、ロータ位置センサデバイスが引き続きエンドプレートの中心に、または中心合わせされた状態で配置されたままであることが保証されている。その場合、係止突起と保持区分とは、エンドプレートもしくは支持要素に均等に分配して配置され、それにより、これらはそれぞれ互いに120°の角度に方向合わせされている。したがって、支持要素は、直径の拡大または変化をこうむり得るが、それによって周方向視で移動または回動しない。それによってロータ位置センサデバイスは、電機のロータに対して常に最適に方向合わせされた状態である。
【0009】
殊に、それぞれの保持区分は、そのために、それぞれ長穴形状に形成された空所を有し、空所は、その長手方向延在が径方向に延びる、もしくは径方向に方向合わせされている。それによって、上記の利点が得られる。係止突起は、長穴形状によって径方向に移動可能に案内されている。特に、径方向の案内によって、支持要素、したがってロータ位置センサデバイスの回動または傾動を確実に阻止することが保証される。
【0010】
殊に、係止突起は、それぞれの空所に径方向に移動するための矩形または円形の横断面を有し、横断面は長辺と短辺とを有し、長辺は半径線に対して平行に方向合わせされている。したがって係止突起は、径方向の遊びを有するセンタリングデバイスとしての空所と協働する。それにより、支持要素の直径は変化し得るが、それによって電機に対するロータ位置センサの向きが変化することはない。
【0011】
殊に、支持要素はプラスチックから製作されている。それによって、特に係止突起を支持要素と一体に形成することを可能にするとともに、それによって組付けをさらに簡易化する支持要素の安価な実現が可能になる。殊に、エンドプレートのそれぞれの保持区分、特にエンドプレートは、特に堅牢に形成することを保証するために、全体が金属から製作されている。
【0012】
好ましい一発展形態では、さらに、それぞれの係止突起が、その径方向の長手方向延在にスリットを付けて形成され、それにより各係止突起が、保持区分に挿入した場合に弾性変形下で互いに向かって動き得る2つの係止突起区分を有することが企図されている。それによって、係止突起区分が支持し合い、それによって特に確実な係止接続が保証されている。特に、それによって各係止突起が自己支持して(selbsttragend)それぞれ割り当てられた保持区分に保持されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】自動車のブレーキ装置のための有利な駆動デバイスの簡略化した図である。
【
図2】支持要素を有する駆動デバイスのエンドプレートの分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面をもとにして本発明を詳しく説明する。
【0015】
図1は、自動車のブレーキ装置の、ここには詳しく示されない電力消費機器のための有利な駆動デバイス1の簡略化した図を示す。ブレーキ装置は、例えば自動車のパーキングブレーキであり、電力消費機器は、自動車の車輪のブレーキディスクと協働する、軸方向に変位可能なブレーキピストンである。
【0016】
駆動デバイス1は、電力消費機器を動かすために、駆動シャフト3を含む電機2を有し、駆動シャフトにはロータ4が回転不可能に配置され、駆動シャフト3は、ここには示唆されているだけのハウジング5内で回転可能に、回転可能に支承されている。ロータ4には、ハウジング固定に配置されているステータ6が割り当てられている。ステータ6とロータ5は、駆動シャフト3から電力消費機器2へ伝達されるトルクを電機2が生成するための回転磁界を生成するために、ここには図示されないパワー電子機器によって電圧を印加可能な、特に多相の駆動巻線を有する。このために、駆動シャフト3が電力消費機器と、例えば常時結合されているか、または所望の期間の間、結合可能である。
【0017】
動作中、誘導によってロータ4のロータ角度位置を持続的に監視するロータ位置センサデバイス7が電機2のロータ4に割り当てられている。このために、ロータ位置センサデバイス7は、この実施例では円環形状に形成されていて、駆動シャフト3に対して同軸にロータ4の端面側に割り当てられているプリント基板8を有する。プリント基板8は、ロータ4の方を向いたその表側9にロータ角度位置センサ12を支持している。ロータ角度位置センサは、殊に1つまたは複数の送信器コイルおよび受信器コイルと、特にプリント基板8の表側9から離反した裏側10に配置された、コイルを動作させる制御または計算ユニット、特に電子評価ユニット11、例えばアナログASICを有する。しかし、この実施例では、評価ユニット11は、同様にロータ4の方を向いたプリント基板8の表側9に、ロータ角度位置センサ12のコイルの隣に配置されている。特にセンサコイルには変調信号が印加され、この変調信号がロータ4に誘導され、かつロータ4から受信器コイルに返送される。受信信号は、現在ロータ角度位置を検知するために評価ユニット11によって復調および評価される。したがって、ロータ位置センサ8はレゾルバのように形成されている。
【0018】
プリント基板8は、円環形状に形成された支持要素13に取り付けられている。支持要素13は、駆動シャフト3に対して同軸にロータ4の端面側に割り当てられ、エンドプレート14に保持されている。エンドプレート14は、ハウジング5のハウジング外套壁15から径方向内方に、駆動シャフト3の方向に延在する。駆動シャフト3とエンドプレート14との間には、少なくとも1つの回転軸受16が、ここでは転動体軸受の形態で配置され、その内輪が駆動シャフト3に当接し、その外輪がエンドプレート14に取り付けられている。これによって、駆動シャフト3が、有利にもハウジング5に回転可能に支承されている。
【0019】
支持要素13はエンドプレート14に取り付けられている。このために
図3~
図4を参照しながら以下に詳しく説明される複数の係止接続17が設けられている。
【0020】
これについて、
図2は、エンドプレート14と支持要素13を分解斜視図で示す。支持要素13は、エンドプレート14の方を向いたその端面3に、支持要素13の周囲に均等に離間して配置された、軸方向に突出する係止突起18を有する。エンドプレート14は、係止突起18に対応するようにエンドプレート14に形成されている3つの保持区分20を端面側19に有している。各保持区分20には、係止突起18のうちのそれぞれ1つを収容するために用いられる空所21が形成されている。
【0021】
それについて、
図3は、それぞれの係止接続17の作用原理を簡略化した詳細図で示す。その場合、
図3は、まだ接続されていない状態の係止接続17のうちの1つの断面図を示す。この場合、支持要素13の各係止突起18は矩形の横断面を有し、その自由端側には側方に突出する2つの係止突出部22を有する。それぞれの係止突起18は、スリットを付けて形成され、それにより係止突出部22の間に縦切込み(Laengsschnitt)23が位置する。このスリット23は、スリット23によって生じる各係止突起区分が、
図3の矢印24で示されるように互いに向かって動き得るような幅に形成されている。その場合、係止突出部22の互いの距離は、エンドプレート14におけるそれぞれの空所21の内のり幅よりも大きい。その場合、係止突起18が関連する空所21に押し込まれると、係止突出部22を、エンドプレート14の保持区分20に当たるそれぞれの誘導斜面(Anlaufschraege)25によって弾性変形下で互いに向かって動かすことができ、それにより係止突起18は、係止突出部22が空所21を完全に貫通するまで空所21に完全に入り込むことができ、その後ろで再び径方向外方に弾発し、それによってエンドプレート14の保持区分20において、それぞれの係止突起18によって後方から形状結合的に係合される。別の実施例では、矩形の横断面を有する係止突起18を形成することに代えて、
図2に示されるように、係止突起が円形状の横断面、もしくは円形状の輪郭を有することが企図される。
【0022】
図4は、エンドプレート14、厳密には支持要素13から離反した端面側の平面図を示す。その場合、空所21がそれぞれ長穴形状、または矩形に形成され、それらの長手方向延在がエンドプレート14の中心Zに対して、もしくは駆動シャフト3の回転軸に対して径方向に延在することが見て取れる。空所21もエンドプレート14の端面側の周囲に均等に配分して配置されているので、これらは係止突出部18に対応するようにそれぞれ互いに120°の角度で配置されている。
【0023】
図4に同様に良好に見て取れるように、この場合、係止突出部18の矩形の横断面によって、および空所21を長穴形状に形成することによって、係止突起18は、関連する空所21において、
図4に両頭矢印26で示されるように径方向に移動可能に支承されている。したがって、支持要素18がエンドプレート14に係止した状態でも径方向の遊びが存在し、この遊びによって、支持要素13とエンドプレート14の熱膨張係数が異なるにもかかわらず、エンドプレート14における支持要素13の向きが変わらない。特に、有利な係止装置によって、中心Zを中心とした回動が有利にも回避される。
【0024】
上記の有利な係止ジオメトリを使用することによって、ロータ位置センサ8は、それが常時、電機2に対して安定した正確なポジションの位置を有し、かつ径方向に十分な公差補償が保証されるように所定ポジションに保持される。殊に、支持要素13はプラスチックから、エンドプレート14は金属から製作され、プラスチック支持要素13によって、ロータ位置センサにおけるエンドプレート14への導電接続が確実に阻止される。さらに、係止装置は、様々に異なる温度状況において、駆動デバイス1の全寿命期間にわたって常時固着を提供する。空所21と係止突出部18の有利な方向合わせによって、支持要素13が、全温度範囲にわたって駆動シャフト3もしくはロータ3の回転中心に保持されることが保証されている。駆動デバイス1の組付けは、支持要素18を弾性変形下でエンドプレート14と一緒にすることによって簡単に行われる。使用される材料の熱膨張が異なる場合に、それぞれの空所21における係止突起18のわずかな径方向の移動を可能にすることが係止突起18によって達成される。
【符号の説明】
【0025】
1 駆動デバイス
2 電機
3 駆動シャフト
4 ロータ
5 ハウジング
6 ステータ
7 ロータ位置センサデバイス
8 プリント基板
9 表側
10 保持区分
11 評価ユニット
12 ロータ角度位置センサ
13 支持要素
14 エンドプレート
15 ハウジング外套壁
16 回転軸受
17 係止接続
18 係止突起
19 端面側
20 保持区分
21 空所
22 係止突出部
23 縦切込み、スリット
24 矢印
25 誘導斜面
26 両頭矢印