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特許7488971エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-14
(45)【発行日】2024-05-22
(54)【発明の名称】エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリ
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/3065 20060101AFI20240515BHJP
   H01L 21/02 20060101ALI20240515BHJP
【FI】
H01L21/302 101G
H01L21/02 Z
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2023565490
(86)(22)【出願日】2022-04-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-04-10
(86)【国際出願番号】 US2022026197
(87)【国際公開番号】W WO2022232059
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】17/242,569
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】390040660
【氏名又は名称】アプライド マテリアルズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】APPLIED MATERIALS,INCORPORATED
【住所又は居所原語表記】3050 Bowers Avenue Santa Clara CA 95054 U.S.A.
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】エリクソン, ブレイク
(72)【発明者】
【氏名】バーディング, キース
(72)【発明者】
【氏名】カットニー, マイケル
(72)【発明者】
【氏名】バルマン, スメンドラ
(72)【発明者】
【氏名】シュ, ツァオツァオ
(72)【発明者】
【氏名】サンペドロ, ミッシェル
(72)【発明者】
【氏名】ラオ, スレシュ ポラリ ナラヤナ
【審査官】宇多川 勉
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2009/0065478(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0331592(US,A1)
【文献】特開2005-12218(JP,A)
【文献】特表2006-512481(JP,A)
【文献】特開2016-080668(JP,A)
【文献】特表2019-508888(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/3065
H01L 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エッチングレシピ開発プロセスを容易にするための命令を記憶するメモリと、
記メモリに動作可能に結合された少なくとも1つの処理デバイスと
を備えるシステムであって、前記命令が前記少なくとも1つの処理デバイスによって実行されると、前記少なくとも1つの処理デバイスが、複数の動作を実施することによって前記エッチングレシピ開発プロセスを容易にし、前記複数の動作が、
複数のリフレクトメトリ測定点の各点にそれぞれ位置づけられた複数の材料をエッチングするためのエッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復を開始するための要求を受信することと、
エッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復から生じる、第1のリフレクトメトリ測定点に位置する第1の材料についての第1の材料厚さデータと、前記第1のリフレクトメトリ測定点と異なる第2のリフレクトメトリ測定点に位置する第2の材料についての第2の材料厚さデータと光検出器から取得することと、
少なくとも前記第1の材料厚さデータ及び前記第2の材料厚さデータに基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定することと
を含む、
システム。
【請求項2】
前記第1の材料及び第2の材料の各が、キャリアウエハ上のクーポン上に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のリフレクトメトリ測定点が、前記第1のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第1のコリメータに関連する第1の収集シリンダーに対応し、前記第2のリフレクトメトリ測定点が、前記第2のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第2のコリメータに関連する第2の収集シリンダーに対応する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記動作が、前記光検出器による前記第1の材料厚さデータ及び第2の材料厚さデータの選択的な測定を可能にすることをさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記1つまたは複数のエッチングパラメータが、エッチング選択性またはエッチング速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
記動
前記1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たすことができないかどうかを決定することと、
前記1つまたは複数のエッチングパラメータが前記エッチングパラメータ目標を満たすことができないと決定することに応答して、修正されたエッチングレシピを取得することと、
前記修正されたエッチングレシピを用いたエッチングプロセスの第2の反復を開始することと
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記修正されたエッチングレシピを取得することが、前記エッチングレシピの1つまたは複数のエッチングレシピ条件を自動的に修正することをさらに含む、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
前記1つまたは複数のエッチングレシピ条件が、ガスタイプ、ガス濃度、圧力、RF電力、またはRFパルシングのうちの少なくとも1つを含む、請求項に記載のシステム。
【請求項9】
記動
前記1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たすかどうかを決定することと、
前記1つまたは複数のエッチングパラメータが前記エッチングパラメータ目標を満たすと決定することに応答して、前記エッチングレシピ開発プロセスを終了することと
をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
光検出器の少なくとも1つの処理デバイスによって、エッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復から生じる、第1のリフレクトメトリ測定点に位置する第1の材料についての第1の材料厚さデータと、前記第1のリフレクトメトリ測定点と異なる第2のリフレクトメトリ測定点に位置する第2の材料についての第2の材料厚さデータとを取得することと、
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記第1の材料厚さデータ及び前記第2の材料厚さデータに基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定することと
を含む、方法。
【請求項11】
前記第1の材料及び第2の材料の各々が、キャリアウエハ上の各クーポン上に配設される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のリフレクトメトリ測定点が、前記第1のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第1のコリメータに関連する第1の収集シリンダーに対応し、前記第2のリフレクトメトリ測定点が、前記第2のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第2のコリメータに関連する第2の収集シリンダーに対応する、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記1つまたは複数のエッチングパラメータが、エッチング選択性またはエッチング速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たすことができないかどうかを決定することと、
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記1つまたは複数のエッチングパラメータが前記エッチングパラメータ目標を満たすことができないと決定することに応答して、修正されたエッチングレシピを取得することと、
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記修正されたエッチングレシピを用いたエッチングプロセスの第2の反復を開始することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記修正されたエッチングレシピを取得することが、前記エッチングレシピの1つまたは複数のエッチングレシピ条件を自動的に修正することをさらに含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たすかどうかを決定することと、
前記少なくとも1つの処理デバイスによって、前記1つまたは複数のエッチングパラメータが前記エッチングパラメータ目標を満たすと決定することに応答して、エッチングレシピ開発プロセスを終了することと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
エッチングプロセスの反復から生じる材料厚さデータを選択的に測定するためにスイッチデバイスに動作可能に結合された光検出器と、
エッチングレシピ開発プロセスを容易にするための命令を記憶するメモリと、
前記メモリに動作可能に結合された少なくとも1つの処理デバイスと
を備えるシステムであって、前記命令が前記少なくとも1つの処理デバイスによって実行されると、前記少なくとも1つの処理デバイスが、第1のリフレクトメトリ測定点に位置する第1の材料についての第1の材料厚さデータと、前記第1のリフレクトメトリ測定点と異なる第2のリフレクトメトリ測定点に位置する第2の材料についての第2の材料厚さデータとに少なくとも基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定することによって前記エッチングレシピ開発プロセスを容易にする、システム。
【請求項18】
前記第1の材料及び第2の材料の各が、キャリアウエハ上のクーポン上に配設される、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第1のリフレクトメトリ測定点が、前記第1のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第1のコリメータに関連する第1の収集シリンダーに対応し、前記第2のリフレクトメトリ測定点が、前記第2のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた第2のコリメータに関連する第2の収集シリンダーに対応する、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
前記1つまたは複数のエッチングパラメータが、エッチング選択性またはエッチング速度のうちの少なくとも1つを含む、請求項17に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電子デバイス製造に関し、より詳細には、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリ(multiple reflectometry)に関する。
【背景技術】
【0002】
製造システムは、製造パラメータに基づいて製品を生産する。たとえば、基板処理システムは、プロセスレシピ(process recipe)の多くのパラメータに基づいて基板を生産する。製品は、生産中にどのパラメータが使用されたかに基づくパフォーマンスデータを有する。エッチングプロセス機器は、たとえば、化学反応および/または物理的衝撃によって、基板のエリアから材料を除去するために使用され得る。たとえば、真空エッチングプロセスは、気相反応物を生成するためにプラズマを使用することができる。エッチング処理中に、エッチング速度は、材料除去速度を指し、エッチング選択性は、2つの材料において観測されるエッチング速度の比を指す。エッチング中に、複数の当該の材料があり得る。そのような材料は、(1)エッチングされるべきターゲット材料、(2)ターゲット材料の下の材料、(3)マスク材料、および(4)エッチング処理(たとえば、プロセスガス)に曝露され得る、ターゲット材料の隣接材料を含む。
【発明の概要】
【0003】
以下は、本開示のいくつかの態様の基本的理解を提供するための、本開示の簡略化された概要である。本概要は本開示の広範な概観ではない。本概要は、本開示の主要なまたは重要な要素を識別するものでも、本開示の特定の実装形態の範囲または特許請求の範囲を定めるものでもない。その唯一の目的は、後で提示されるより詳細な説明の前置きとして、本開示のいくつかの概念を簡略化された形式で提示することである。
【0004】
本開示の一態様では、システムが、メモリと、メモリに動作可能に結合された処理デバイスとを含む。処理デバイスは、複数の動作を実施することによってエッチングレシピ開発プロセス(etch recipe development process)を容易にするためのものであり、複数の動作は、複数のリフレクトメトリ測定点の各点にそれぞれ位置づけられた複数の材料をエッチングするためのエッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復を開始するための要求を受信することと、エッチングプロセスの反復から生じる複数の材料の各々についての材料厚さデータを取得することと、材料厚さデータに基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定することとを含む。
【0005】
本開示の別の態様では、方法が、少なくとも1つの処理デバイスによって、複数のリフレクトメトリ測定点の各点にそれぞれ位置づけられた複数の材料をエッチングするためのエッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復を開始するための要求を受信することを含む。エッチングプロセスはエッチングレシピ開発プロセスに関連する。本方法は、少なくとも1つの処理デバイスによって、エッチングプロセスの反復から生じる複数の材料の各々についての材料厚さデータを取得することと、処理デバイスによって、材料厚さデータに基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定することとをさらに含む。
【0006】
本開示の別の態様では、システムが、複数のリフレクトメトリ測定点の上に位置づけられた複数の収集シリンダーに対応する複数のコリメータを含むセンサヘッドを含む。複数のリフレクトメトリ測定点は、複数の材料の位置に対応する。本システムは、光検出器と、複数のリフレクトメトリ測定点が、光検出器により選択的に測定されることを可能にするために、センサヘッドと光検出器とに動作可能に結合された、スイッチデバイスと、複数のリフレクトメトリ測定点の選択的測定を使用してエッチングレシピ開発プロセスを容易にするための、光検出器とスイッチデバイスとに動作可能に結合された処理デバイスとをさらに含む。
【0007】
本開示は、限定ではなく例として、同様の参照符号が同様の要素を示す添付の図面の図に示される。本開示における「1つの(an)」または「1つの(one)」実施形態に対する異なる言及は必ずしも同じ実施形態に対するものでなく、そのような言及は少なくとも1つを意味することに留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】いくつかの実施形態による、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリを実装するための複数干渉終点(MIEP:multiple interferometric endpoint)システムの高レベル概観の図である。
図2】いくつかの実施形態による、図1のMIEPシステム内で使用するためのキャリアウエハ装置のトップダウン図である。
図3】いくつかの実施形態による、コリメータアセンブリの断面図である。
図4】いくつかの実施形態による、エッチングレシピ開発サブシステムの図である。
図5】いくつかの実施形態による、複数のサンプルに適用されたエッチングレシピについて観測された経時的な厚さ変化を示すグラフである。
図6】いくつかの実施形態による、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリを実装するための方法の流れ図である。
図7】いくつかの実施形態による、コンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書で説明される実施形態は、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリに関する。所望のエッチングパターンを達成するためにエッチングプロセスレシピが開発されているので、フィードバックを取得する方法は限定される。たとえば、フィードバックを取得する方法は、(1)ウエハによる外部計測(external metrology)、(2)クーポンによる外部計測、(3)単一点インシトゥリフレクトメトリ、および(4)エリプソメトリを含む。
【0010】
ウエハによる外部計測を実施するために、当該の材料の膜を伴うウエハが、エリプソメータまたは他の外部計測によりあらかじめ測定され得る。ウエハは、提案されるエッチングプロセスによりエッチングされ、次いで、外部計測により再測定され得る。次いで、エッチング選択性が、異なる材料の膜を伴うウエハを比較することによって決定され得る。
【0011】
クーポンによる外部計測を実施するために、ウエハによる外部計測と同様に、当該の材料の膜を伴うクーポンが、キャリアウエハ上に配置される。各クーポンが、エリプソメータまたは他の外部計測による膜厚のためのベースラインになり得る。選択性は、各材料のエッチング速度を比較することによって決定され得る。
【0012】
単一点インシトゥリフレクトメトリを実施するために、キャリア上のウエハまたはクーポンが、単一点リフレクトメトリによりインシトゥで測定され、これは、エッチングプロセス中のエッチング速度をモニタするために使用される。エッチング選択性は、次いで、各クーポン/ウエハを別々に測定することによって決定され得る。この方法は、キャリアウエハ上に1つのウエハまたは1つのクーポン、および材料ごとに1つのプロセスを必要とすることがある。
【0013】
エリプソメトリに関して、インシトゥエリプソメータが、リフレクトメトリによって測定されるスポットに隣接するスポットを測定するためにエッチングチャンバ上に追加され得る。しかしながら、エリプソメータは、かさばり、位置合わせすることが困難であり得、チャンバ修正を必要とすることがあり、測定方法は、異なり、較正されなければならない。したがって、エリプソメトリは、実際には、1つの追加の測定点のみを許容するように限定され得る。
【0014】
本明細書で説明される実施形態は、複数リフレクトメトリ測定点が、インシトゥエッチングパラメータ(たとえば、エッチング速度および/または選択性)測定のために、互いに隣接して測定されることを可能にすることができる。たとえば、4つのリフレクトメトリ測定点が示され得るが、リフレクトメトリ測定点の数は、特定の適用例に依存することがある(たとえば、少なくとも7つのリフレクトメトリ測定点が、ウィンドウポートに適合することがある)。より詳細には、異なる膜を伴ういくつかのクーポン(たとえば、少なくとも4つのクーポン)が、センサヘッドの下のキャリアウエハ上に配置され得る。センサヘッドは、いくつかのコリメータ(たとえば、4つのコリメータ)を含むことができる。クーポンは、ウエハノッチに対する位置に配置され得る。ウエハノッチに対してウエハのクーポンを位置づけることが測定セットアップの一部であるので、ジグまたは他の好適なデバイスが、キャリアウエハ上にクーポンを正確に配置するために使用され得る。少なくとも1つのランプが、リフレクトメトリを実施するためにキャリアウエハの表面から反射する光を生成するために使用され得る。光マルチプレクサ(「マルチプレクサ」)など、スイッチデバイスが、複数リフレクトメトリ測定点の各々の間でスイッチするために使用され、それにより、複数リフレクトメトリ測定点が、単一の光検出器により測定されることを可能にすることができる。代替的に、複数の光検出器が、スイッチデバイスの代わりに使用され得る。スイッチデバイスは、少なくとも1つのランプに接続された光チャネルの各々の間でスイッチするためにも使用され得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、システムは、単一のランプと単一の光検出器とを含む。いくつかの実施形態では、システムは、複数のランプと単一の分光計とを含む。いくつかの実施形態では、システムは、単一のランプと複数の分光計とを含む。いくつかの実施形態では、システムは、複数のランプと複数の分光計とを含む。
【0016】
その上、本明細書で説明される実施形態は、複数リフレクトメトリを使用するエッチングプロセスレシピ開発および/または最適化を提供する。例示的に、個人(たとえば、プロセス技術者)が、エッチングパラメータ(たとえば、エッチング選択性および/またはエッチング速度)を決定するために当該の材料の数を識別することができる。たとえば、当該の材料の数は、少なくとも4つであり得る。当該の材料の例は、限定はしないが、酸化物、フォトレジスト、窒化物、ポリシリコンなどを含む。各当該の材料について、シミュレートされたプロセスにおけるそれらの当該の材料の「ローディング」にマッチするために、各クーポンについてどのくらいのエリアが望まれるかが決定される。クーポンは、測定位置ごとに1つの当該の材料があるように、(たとえば、正確なクーポン配置のためのジグを使用して)カットされ、キャリアウエハ上に配置され得る。追加のクーポンが、適切な材料ローディングおよび/または異なるクーポンサイズをシミュレートするために追加され得る。キャリアウエハは、次いで、エンクロージャ(たとえば、フロントオープニングユニファイドポッド(FOUP:front opening unified pod))中に配置され、ロボットを使用してチャンバにロードされ得る。次いで、膜厚を測定するためにデータ収集が開始され得、エッチングプロセスの最初の反復が実施され得る。膜厚は、複数リフレクトメトリによりリアルタイムで測定され得る。エッチングプロセスレシピが完了されると、1つまたは複数のエッチングパラメータ(たとえば、エッチング速度および/またはエッチング選択性)が、時間の関数として決定され得る。結果に基づいて、エッチングプロセスレシピの1つまたは複数のパラメータ(たとえば、ガスタイプ、ガス濃度、圧力、無線周波数(RF)電力、RFパルシング(RF pulsing))は、所望のエッチング速度および/またはエッチング選択性を達成するために、(たとえば、プロセス技術者によって)手動で修正されるか、または自動的に修正され得る。自動修正は、多変量の実験の設計(DoE:design of experiment)方法および/または機械学習技法を使用することができる。
【0017】
本明細書で説明される実施形態は、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリ技法を実装することによって、他の測定技法の限界を有利に克服する。本明細書で説明される実施形態は、ターゲットエッチング材料のための良好な除去速度を、他の材料(たとえば、下の材料および隣接材料)の除去速度を制限しながら、提供する、化学的性質およびプロセス機器パラメータを有する、エッチングプロセスを達成することができる。
【0018】
図1は、エッチングパラメータを測定するための複数リフレクトメトリを実装するための複数干渉終点(MIEP)システム(「システム」)100の高レベル概観の図である。より詳細には、以下でさらに詳細に説明されるように、システム100は、エッチングレシピを使用してエッチングチャンバ中で実施されるプラズマエッチングプロセスを分析することができ、分析の結果は、エッチングレシピを開発および/または最適化するために使用され得る。示されているように、システム100は、キャリアウエハ110と、センサヘッド120と、エッチングレシピ開発サブシステム(「サブシステム」)130とを含む。キャリアウエハ110は、キャリアウエハ110を固定するために静電チャックまたは他の好適な装置(図示せず)上に配置され得る。
【0019】
キャリアウエハ110とセンサヘッド120とは、エッチングチャンバ内に含まれる。図2を参照しながら以下でさらに詳細に説明されるように、いくつかのクーポンがキャリアウエハ110上に配置され得、材料サンプル(「サンプル」)が各クーポン上に配置され得る。いくつかの実施形態では、特定のサンプルに各々対応する4つのクーポンが、キャリアウエハ上に配置される。しかしながら、クーポンの数は、限定するものと見なされるべきでない。各サンプルは、1つまたは複数のエッチングパラメータ(たとえば、エッチング速度および/またはエッチング選択性)を測定するために異なる当該の材料を含むことができる。たとえば、各サンプルは薄膜であり得る。
【0020】
センサヘッド120は、並列に配置されたいくつかのコリメータを収納する(図示せず)。ある実施形態では、センサヘッド120は、少なくとも4つのコリメータを収納する。各コリメータは、対応する光チャネル(たとえば、光ファイバケーブル)に動作可能に結合され得る。各光チャネルを介して進む光信号が、その対応するコリメータによって受信され得、コリメータによって受信された光信号は、コリメータのレンズによって平行化されて、コリメートされた光信号を含むコリメートされたビームになり得る。センサヘッド120内に収納されるコリメータの一例が、図3を参照しながら以下で説明される。
【0021】
サブシステム130は、スイッチデバイス134に動作可能に結合された光検出器132と、構成要素132および134に動作可能に結合された処理デバイス136と、処理デバイス136に動作可能に結合されたメモリデバイス138とを含む。いくつかの実施形態では、光検出器132は、分光計である。さらに示されているように、ランプ133が、光検出器132の副構成要素として提供される。代替的に、ランプ133は、光検出器132とは別個のまたは独立した構成要素として具現され得る。ランプ133は、最小出力(たとえば、約75%飽和)で強い信号を生成するように構成され得る。いくつかの実施形態では、ランプ133は、ストロボまたはフラッシュランプを含む。
【0022】
この例示的な例では、システム100は、単一のランプ133と単一の光検出器132とを含む。他の実施形態では、システム100は、複数のランプと単一の分光計とを含む。他の実施形態では、システム100は、単一のランプと複数の分光計とを含む。他の実施形態では、システム100は、スイッチデバイス134の必要がないように、複数のランプと複数の分光計とを含む。
【0023】
システム100は、エッチングプロセス反復の分析に基づいてエッチングレシピを開発および/または最適化するために使用され得る。この例では、キャリアウエハ110上に4つのクーポンが配置されるかまたは取り付けられると仮定され、センサヘッド120は、4つのコリメータを含む。しかしながら、そのような実施形態は、限定するものと見なされるべきでない。また、エッチングプロセスの反復が、メモリ138に記憶されたエッチングレシピ139に基づいて開始されたと仮定される。エッチングレシピ139は、エッチングプロセスの反復中の材料へのエッチング効果を制御する、エッチングレシピ条件(たとえば、ガスタイプ、ガス濃度、圧力、電力、パルシングなど)を有する。以下でさらに詳細に説明されるように、経時的な各材料の材料厚さの分析は、1つまたは複数のエッチングパラメータ(たとえば、エッチング選択性および/またはエッチング速度)がエッチングプロセスのためのエッチングパラメータ目標を満足するかどうかを決定するために使用され得る。
【0024】
エッチングプロセスの反復を開始するための要求が、処理デバイス136によって受信され得る。処理デバイス136は、エッチングレシピ139に基づいて決定される様式で、エッチャントに対するキャリアウエハ110の曝露を引き起こすことができる。エッチングプロセスの反復中に1つまたは複数のエッチングパラメータを測定するために、データ収集プロセスが、複数リフレクトメトリを使用して実施され得る。たとえば、センサヘッド120は、光チャネル(たとえば、光ファイバケーブルのバンドル)を介して、ランプ133によって生成された入力信号を受信することができる。センサヘッド120のコリメータの各々が、それぞれのサンプリング点に対応するキャリアウエハ110の上の異なる位置においてリフレクトメトリ測定値を取得するための収集シリンダーに対応する。この例示的な例では、キャリアウエハ110上に配設されたサンプルのうちの3つに対応するそれぞれの位置に向けられた収集シリンダー122-1~122-3がある。示されていないが、キャリアウエハ110上の第4のサンプルに対応する第4の収集シリンダーが、収集シリンダー122-2によって見えなくされている。したがって、4つの収集シリンダーが実装され得る。
【0025】
出力信号が、ランプ133によって生成された入力信号の、それらの対応する材料からのスペクトル反射率に基づいて生成される。より詳細には、入力信号がキャリアウエハ110のそれぞれの位置から反射するとき、入力信号のうちのいくつかが入射面から反射され、いくつかが材料中に透過される。これらの透過信号が材料の底部に達したとき、別の反射が起こり得る。入射光信号反射と透過光信号反射とは、たとえば、波長、進む距離などのファクタに応じて、互いに強め合うようにおよび/または弱め合うように干渉し、それにより、出力信号を生成する。
【0026】
出力信号は、出力信号を光検出器132に分配およびルーティングするために、光チャネルを介してスイッチデバイス134にルーティングされる。いくつかの実施形態では、スイッチデバイス134は、マルチプレクサである。より詳細には、スイッチデバイス134は、出力信号に対して分析(たとえば、分光法)を直列に実施するために、ランプ133に結合された個々の光チャネル(たとえば、ファイバ)をスイッチし、光検出器132に結合された個々の光チャネルをスイッチすることができる。しかしながら、代替実施形態では、各光チャネルおよび/またはランプが、対応する光検出器に結合されるように、複数の光検出器および/またはランプがスイッチデバイス134の代わりに使用され得る。
【0027】
経時的なキャリアウエハ110上の各サンプルの厚さが、光検出器132によって取得された出力信号の分析に基づいて(分光学的)リフレクトメトリにより測定され得る。より詳細には、各サンプルの厚さは、出力信号の強度および/または波長に基づいて材料厚さを決定するために、任意の好適なモデルまたは式を使用して測定され得る。たとえば、信号の数は、厚さが増加するにつれて増加することができる。表面からおよび収集シリンダーに反射する光の量を測定するために、発光(たとえば、プラズマ発光)が、各リフレクトメトリ測定値から減じられ得る。
【0028】
エッチングプロセスの経時的な厚さの変化は、それぞれの材料サンプルの1つまたは複数のエッチング速度パラメータを測定するために処理デバイス136によって使用され得る。すなわち、エッチングレシピが完了されると、1つまたは複数のエッチングパラメータは、時間の関数として測定され得る。エッチングレシピ139のステップが、異なるエッチング速度に結果することがある。結果に基づいて、エッチングレシピ条件(たとえば、ガスタイプ、ガス濃度、圧力、電力、パルシングなど)のうちの1つまたは複数が、所望のエッチングパラメータ目標を達成するために修正され得る。いくつかの実施形態では、エッチングレシピ条件は、手動で修正される(たとえば、プロセス技術者が、手動で、エッチングレシピ条件を修正し、データ収集プロセスを繰り返すことができる)。いくつかの実施形態では、エッチングレシピ条件は、処理デバイス136によって自動的に修正される。たとえば、エッチングレシピ条件は、任意の好適な統計的方法(たとえば、多変量のDoE方法)および/または機械学習方法を使用して処理デバイス136によって自動的に修正され得る。
【0029】
図2は、いくつかの実施形態による、キャリアウエハ装置200のトップダウン図である。示されているように、キャリアウエハ装置200は、図1を参照しながら上記で説明されたキャリアウエハ110など、キャリアウエハ210を含む。キャリアウエハ210はウエハノッチ220を有することができ、いくつかのクーポン230-1~230-4が、キャリアウエハ210の中心に配置されるかまたは取り付けられ得る。4つのクーポン230-1~230-4がこの例示的な例では示されているが、本明細書で説明される実施形態に従って、任意の好適な数のクーポンがキャリアウエハ210上に配置され得る。クーポン230-1~230-4の各々は、その上に配設されたそれぞれのサンプル240-1~240-4を有することができる。ウエハノッチ220に対するキャリアウエハ210上のクーポン230-1~230-4の位置は、本明細書で説明される複数リフレクトメトリ測定プロセスの一部として使用され得る。たとえば、ウエハノッチ220に対してクーポン230-1~230-4を正確に配置するために、ジグが使用され得る。
【0030】
各サンプル240-1~240-4は、1つまたは複数のエッチングパラメータ(たとえば、エッチング速度および/またはエッチング選択性)を測定するために異なる当該の材料を含むことができる。サンプル240-1~240-4のうちの1つに対応するエッチングレシピが、複数リフレクトメトリ測定プロセスを使用して分析され得、サンプル240-1~240-4の各々の厚さが、エッチングレシピの各ステップが実施されるとき、経時的に測定され得る。プロセスは、サンプル240-1~240-4のうちの他のものに対応する他のエッチングレシピについて繰り返され得る。したがって、各エッチングレシピについての除去速度が、図1のシステム100など、MIEPシステムによりモニタされ得、エッチングパラメータが、エッチングレシピの各々について決定され得る。したがって、複数のレシピ分析が、最適なエッチング選択性を識別するために行われ得る。たとえば、複数インシトゥ測定では、統計的方法(たとえば、多変量のDoE)および/または機械学習が、最適なエッチングレシピソリューションを自動的に取得するために使用され得る。
【0031】
例示的な例として、サンプル240-1は酸化物膜サンプルであり得、サンプル240-2はフォトレジスト膜サンプルであり得、サンプル240-3は窒化物膜サンプルであり得、サンプル240-4はポリシリコン膜サンプルであり得る。酸化物膜サンプル、フォトレジスト膜サンプル、窒化物膜サンプル、およびポリシリコン膜サンプルの各々は、分析され得る対応するエッチングレシピを有することができる。この例に関するさらなる詳細が、図5を参照しながら以下で説明される。
【0032】
図3は、例示的なコリメータアセンブリ300の図である。示されているように、コリメータアセンブリ300は、レンズ312を含むコリメータ310を含む。光チャネル320(たとえば、光ファイバケーブル)が、コリメータ310に結合される。光チャネル320は、光信号を搬送することができる。レンズ312は、受信された光信号を平行化して、コリメートされたビームを生成するように設計される。焦点距離「FL」が、コリメータ310への光ファイバ320の接続とレンズ312との間の距離として定義される。光チャネルのサイズ、レンズタイプ、焦点距離などのパラメータが、十分なコリメーションを達成するように調整され得る。
【0033】
コリメータ310は、図1を参照しながら上記で説明されたセンサヘッド120など、センサヘッド内に収納され得る。より詳細には、コリメータ310のうちの複数のものがセンサヘッド内に収納され得、各々、それに結合された対応する光チャネル320をもち、キャリアウエハ上に配設されたサンプルの位置に向けられた収集シリンダーに関連する。
【0034】
図4は、エッチングレシピ開発サブシステム(「サブシステム」)400の図である。示されているように、サブシステム400は、ランプ410と、スイッチデバイス420(たとえば、マルチプレクサ)と、エッチングチャンバ430と、光検出器440(たとえば、分光計)とを含む。
【0035】
ランプ410は、ランプ信号412を生成するように構成され、ランプ信号412は、光チャネル(たとえば、光ファイバケーブル)を通してスイッチデバイス420に送られる。ランプ信号の受信時に、スイッチデバイス420は、複数の入力信号422を生成することができる。入力信号422の数は、エッチングチャンバ430内に位置づけられたキャリアウエハ上に(たとえば、それぞれのクーポン上に)配設されたサンプルの数に等しくなり得る。この例示的な実施形態では、キャリアウエハ上に配設された4つのそれぞれのサンプルに対応する4つの入力信号422がある。出力信号432が、エッチングチャンバ430内でのエッチングプロセスの実施中に生成され、出力信号432の各々が、コリメータに関連する対応する収集シリンダーによって受信され、光チャネル425のうちのそれぞれの1つを介してスイッチデバイス420に送られる。スイッチデバイス420は、分析のために光チャネル435を介して光検出器440に送られるべき選択信号424として、一度に出力信号432のうちの1つを選択することができる。代替実施形態では、スイッチデバイス420を有する代わりに、出力信号432の各々が、それぞれの光検出器に送られ得る。入力経路と出力経路とは、連携してスイッチされ得る。
【0036】
図5は、いくつかの実施形態による、複数のサンプルに適用されたエッチングレシピについて観測された経時的な厚さ変化を示すグラフ500である。より詳細には、経時的な厚さ変化が、「Mux1」510-1として示された、スイッチデバイス(この例ではマルチプレクサ)によって選択された第1のサンプルと、「Mux2」510-2として示された、スイッチデバイスによって選択された第2のサンプルと、「Mux3」510-3として示された、スイッチデバイスによって選択された第3のサンプルと、「Mux4」510-4として示された、スイッチデバイスによって選択された第4のサンプルとについて観測される。グラフ500のx軸は時間(s)を示し、グラフ500のy軸はミリメートル(mm)単位の厚さ変化500を示す。
【0037】
この例示的な実施形態では、Mux1 510-1は酸化物であり得、Mux2 510-2はフォトレジストであり得、Mux3 510-3は窒化物であり得、Mux4はポリシリコンであり得、エッチングレシピは、酸化物に対応する酸化物エッチングレシピであり得る。酸化物エッチングレシピは、好適な回数反復される複数のステップを含むことができる。たとえば、この例では、第1のステップ(「2」)が四フッ化炭素(CF)-アルゴン(Ar)ステップであり得、第2のステップ(「4」)がCF-トリフルオロメタン(CHF)-Arステップであり得、第3のステップ(「6」)がCHF-Arステップであり得、3回反復される(すなわち、ステップ「8」および「14」もCF-Arステップであり、ステップ「10」および「16」もCF-CHF-Arステップであり、ステップ「12」および「18」もCHF-Arステップである)。グラフ500上のラインは、各ステップの開始点および終了点を示す。
【0038】
グラフ500に示されているように、時間0からの厚さ変化が、この酸化物エッチングレシピを使用してサンプルMux1 510-1~Mux2 510-4の各々について観測されており、これは、酸化物エッチングレシピが、不十分なエッチング選択性を有することを意味する。いくつかの他のエッチングレシピでは、実質的な厚さ変化が、サンプルMux1 510-1~Mux2 510-4のうちの1つのみにおいて観測され、それにより、良好なエッチング選択性を呈し得ることに留意されたい。たとえば、フォトレジストエッチングレシピが、Mux2 510-2のみにおいて観測される実質的な厚さ変化を生じることがあり、これは、良好なエッチング選択性を示す。
【0039】
図6は、いくつかの実施形態による、複数リフレクトメトリを使用するエッチングレシピ開発プロセスを実装するための方法600の流れ図である。方法600は、ハードウェア(たとえば、処理デバイス、回路、専用論理、プログラマブル論理、マイクロコード、デバイスのハードウェア、集積回路など)、ソフトウェア(たとえば、処理デバイス上で稼働または実行される命令)、またはそれらの組合せを含むことができる、処理論理によって実施され得る。いくつかの実施形態では、方法600は、図1の処理デバイス136によって実施される。特定のシーケンスまたは順序において示されているが、別段に規定されていない限り、プロセスの順序は修正され得る。したがって、図示の実施形態は単に例として理解されるべきであり、図示のプロセスは異なる順序で実施され得、いくつかのプロセスは並列に実施され得る。さらに、1つまたは複数のプロセスは、様々な実施形態において省略され得る。したがって、すべてのプロセスがあらゆる実施形態において必要とされるとは限らない。他のプロセスフローが可能である。
【0040】
動作610において、処理論理は、複数リフレクトメトリ測定点のうちのそれぞれの1つに位置づけられた複数の材料をエッチングするためのエッチングレシピを使用するエッチングプロセスの反復を開始するための要求を受信する。複数の材料は、エッチング速度および/またはエッチング選択性を決定するための当該の材料としてあらかじめ決定される。複数の材料は、キャリアウエハ上に配置されたそれぞれのクーポンに対応することができる。より詳細には、異なる材料が、測定点ごとに配置され得る。追加のクーポンが、適切な材料ローディング(または異なるクーポンサイズ)をシミュレートするために追加され得る。キャリアウエハは、次いで、エンクロージャ(たとえば、フロントオープニングユニファイド/ユニバーサルポッド(FOUP))中に配置され、ロボットによりエッチングチャンバにロードされて、エッチングプロセスを受け得る。
【0041】
動作620において、処理論理は、エッチングプロセスの反復から生じる材料の各々についての材料厚さデータを取得する。たとえば、処理論理は、要求を受信した後に、エッチングレシピによって決定された、エッチャントに対する複数の材料の曝露を引き起こすことができる。材料のうちの1つまたは複数の厚さは、エッチングレシピが使用されたことの結果として経時的に減少することがある。
【0042】
より詳細には、処理論理は、少なくとも1つの光検出器によって実施される分析に基づいて材料厚さデータを取得することができる。たとえば、少なくとも1つのランプが、エッチングプロセス中にキャリアウエハからの反射のための光を生成することができ、複数のコリメータに対応する収集シリンダーが、その反射を収集して、出力信号を生成することができ、出力信号は、少なくとも1つの光検出器に送信されて、出力信号の波長および/または強度の分析に基づいて結果を生成することができる。たとえば、少なくとも1つの光検出器は、分光計であり得、複数のコリメータは、センサヘッド中に収納され得る。処理論理は、少なくとも1つの光検出器によって生成された結果を処理して、材料厚さデータを取得することができる。いくつかの実施形態では、少なくとも1つの光検出器は、スイッチデバイス(たとえば、マルチプレクサ)に動作可能に結合された単一の光検出器である。代替実施形態では、少なくとも1つの光検出器は、出力信号のうちのそれぞれの1つを受信するように各々構成された複数の光検出器を含む。
【0043】
動作630において、処理論理は、材料厚さデータに基づいて1つまたは複数のエッチングパラメータを決定する。1つまたは複数のエッチングパラメータは、エッチング速度およびエッチング選択性のうちの少なくとも1つを含むことができる。たとえば、所与の材料についてのエッチング速度は、経時的な厚さの変化に基づいて算出され得る。エッチング選択性は、材料のうちの少なくとも2つの間の経時的な厚さの変化を比較することによって算出され得る。たとえば、所与の材料が、エッチングレシピに応答して高い除去を示すが、他の材料が、エッチングレシピに応答して低い除去を示す場合、所与の材料は、比較的高いエッチング選択性を有する。
【0044】
動作640において、処理論理は、1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たすかどうかを決定する。たとえば、エッチングパラメータ目標は、達成されるべきしきい値エッチング選択性および/またはしきい値エッチング速度を含むことができる。エッチングパラメータ目標は、1つまたは複数の値(たとえば、特定のエッチング選択性および/または特定のエッチング速度)であり得るか、または値の範囲(たとえば、エッチング選択性の範囲および/またはエッチング速度の範囲)であり得る。
【0045】
1つまたは複数のエッチングパラメータが、動作640においてエッチングパラメータ目標を満たすことができない場合、処理論理は、動作650において、修正されたエッチングレシピを取得し、処理論理は、動作610において、修正されたエッチングレシピを使用するエッチングプロセスの別の反復を開始するための別の要求を受信することができる。いくつかの実施形態では、修正されたエッチングレシピは、1つまたは複数のエッチングレシピ条件の手動修正を受信することによって取得され得る。エッチングレシピ条件の例は、限定はしないが、ガスタイプ、ガス濃度、圧力、RF電力、およびRFパルシングを含む。いくつかの実施形態では、修正されたエッチングレシピを取得することは、エッチングレシピを自動的に修正することを含む。より詳細には、1つまたは複数のエッチングレシピ条件は、エッチングパラメータ目標に基づいて自動的に修正または調整され得る。たとえば、自動レシピ修正が、本明細書で説明される実施形態に従って、任意の好適な統計的方法(たとえば、多変量のDoE方法)および/または機械学習方法を使用して実施され得る。
【0046】
1つまたは複数のエッチングパラメータがエッチングパラメータ目標を満たす場合、これは、エッチングレシピ条件が満足されることを意味する。したがって、ブロック660において、エッチングレシピ開発プロセスは終了され得る。
【0047】
図7は、いくつかの実施形態による、コンピュータシステム700を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、図1のサブシステム130内に含まれる。
【0048】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、(たとえば、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、エクストラネット、またはインターネットなど、ネットワークを介して)他のコンピュータシステムに接続される。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、クライアントサーバ環境内のサーバコンピュータまたはクライアントコンピュータの資格で動作するか、あるいは、ピアツーピアまたは分散型ネットワーク環境内のピアコンピュータとして動作する。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットPC、セットトップボックス(STB)、携帯情報端末(PDA)、セルラー電話、ウェブアプライアンス、サーバ、ネットワークルータ、スイッチまたはブリッジ、あるいはそのデバイスによってとられるべきアクションを指定する命令のセット(連続またはそれ以外)を実行することが可能な任意のデバイスによって提供される。さらに、「コンピュータ」という用語は、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施するために命令のセット(または複数のセット)を個々にまたは一緒に実行する、コンピュータの任意の集合を含むものとする。
【0049】
さらなる態様では、コンピュータシステム700は、バス708を介して互いと通信する、処理デバイス702と、揮発性メモリ704(たとえば、ランダムアクセスメモリ(RAM))と、不揮発性メモリ706(たとえば、読取り専用メモリ(ROM)または電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM))と、データストレージデバイス716とを含む。
【0050】
いくつかの実施形態では、処理デバイス702は、(たとえば、複合命令セットコンピューティング(CISC)マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピューティング(RISC)マイクロプロセッサ、超長命令語(VLIW)マイクロプロセッサ、命令セットの他のタイプを実装するマイクロプロセッサまたは命令セットのタイプの組合せを実装するマイクロプロセッサなどの)汎用プロセッサ、または(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、またはネットワークプロセッサなどの)専用プロセッサなど、1つまたは複数のプロセッサによって提供される。
【0051】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700は、(たとえば、ネットワーク774に結合された)ネットワークインターフェースデバイス722をさらに含む。いくつかの実施形態では、コンピュータシステム700はまた、ビデオディスプレイユニット710(たとえば、LCD)と、英数字入力デバイス712(たとえば、キーボード)と、カーソル制御デバイス714(たとえば、マウス)と、信号生成デバイス720とを含む。
【0052】
いくつかの実装形態では、データストレージデバイス716は、本明細書で説明される方法または機能のうちのいずれか1つまたは複数を符号化する命令726を記憶する、非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体724を含む。たとえば、命令726は、実行されたとき、図6の方法600など、エッチングレシピ開発のための方法を実装することができる、図1のエッチングレシピ構成要素139を含むことができる。
【0053】
いくつかの実施形態では、命令726はまた、コンピュータシステム700によるその実行中に、完全にまたは部分的に、揮発性メモリ704内におよび/または処理デバイス702内に存在し、したがって、いくつかの実施形態では、揮発性メモリ704と処理デバイス702とはまた、機械可読ストレージ媒体を構成する。
【0054】
コンピュータ可読ストレージ媒体724は、例示的な例において単一の媒体として示されているが、「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、実行可能な命令の1つまたは複数のセットを記憶する単一の媒体または複数の媒体(たとえば、集中型または分散型データベース、ならびに/あるいは関連するキャッシュおよびサーバ)を含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、コンピュータが実行するための命令のセットを記憶または符号化することが可能であり、コンピュータが、本明細書で説明される方法のうちのいずれか1つまたは複数を実施することを引き起こす、任意の有形媒体をも含むものとする。「コンピュータ可読ストレージ媒体」という用語は、限定はしないが、固体メモリと、光媒体と、磁気媒体とを含むものとする。
【0055】
いくつかの実施形態では、本明細書で説明される方法、構成要素、および特徴は、個別ハードウェア構成要素によって実装されるか、あるいは、ASIC、FPGA、DSPまたは同様のデバイスなど、他のハードウェア構成要素の機能に統合される。いくつかの実施形態では、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイス内のファームウェアモジュールまたは機能回路によって実装される。いくつかの実施形態では、方法、構成要素、および特徴は、ハードウェアデバイスとコンピュータプログラム構成要素との任意の組合せで実装されるか、またはコンピュータプログラムで実装される。
【0056】
別段に明記されていない限り、「トレーニングすること」、「識別すること」、「さらにトレーニングすること」、「再トレーニングすること」、「引き起こすこと」、「受信すること」、「提供すること」、「取得すること」、「最適化すること」、「決定すること」、「更新すること」、「初期化すること」、「生成すること」、「追加すること」などの用語は、コンピュータシステムレジスタおよびメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作し、そのデータを、コンピュータシステムメモリまたはレジスタ、あるいは他のそのような情報ストレージ、送信または表示デバイス内の物理量として同様に表される他のデータに変換する、コンピュータシステムによって実施または実装されるアクションおよびプロセスを指す。いくつかの実施形態では、本明細書で使用される「第1の」、「第2の」、「第3の」、「第4の」などの用語は、異なる要素同士を区別するためのラベルとして意味され、それらの数字表示による順序の意味を有しない。
【0057】
本明細書で説明される例はまた、本明細書で説明される方法を実施するための装置に関する。いくつかの実施形態では、この装置は、本明細書で説明される方法を実施するために特別に構築されるか、または、コンピュータシステムに記憶されたコンピュータプログラムによって選択的にプログラムされる汎用コンピュータシステムを含む。そのようなコンピュータプログラムは、コンピュータ可読有形ストレージ媒体に記憶される。
【0058】
本明細書で説明される方法および例示的な例は、本質的に、特定のコンピュータまたは他の装置に関係しない。いくつかの実施形態では、様々な汎用システムが、本明細書で説明される教示に従って使用される。いくつかの実施形態では、より特殊な装置が、本明細書で説明される方法および/あるいはそれらの個々の機能、ルーチン、サブルーチン、または動作の各々を実施するために構築される。様々なこれらのシステムのための構造の例は、上記の説明に記載される。
【0059】
上記の説明は、例示的なものであり、限定的なものではない。本開示は、特定の例示的な例および実装形態を参照しながら説明されたが、本開示は、説明される例および実装形態に限定されないことを認識されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲が権利を与えられる等価物の全範囲とともに、以下の特許請求の範囲を参照しながら決定されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7