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特許7489051情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240516BHJP
【FI】
G06Q50/06
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023207017
(22)【出願日】2023-12-07
【審査請求日】2023-12-28
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】591115006
【氏名又は名称】三菱地所株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】518074753
【氏名又は名称】mui Lab株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】廣部 延安
(72)【発明者】
【氏名】西原 恵里
(72)【発明者】
【氏名】湯田 安樹
(72)【発明者】
【氏名】橘 嘉宏
(72)【発明者】
【氏名】井上 稔己
【審査官】深津 始
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-044457(JP,A)
【文献】特開2009-277028(JP,A)
【文献】特開2019-150545(JP,A)
【文献】特開2022-042787(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 -G06Q 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付部と、
前記所定期間内における現時点での前記所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得部と、
前記取得部が取得した使用量に基づいて前記所定期間の終わりにおける前記所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定部と、
前記第2使用量及び前記目標量と、当該第2使用量と当該目標量の場合に表示されるべき画像との関係であって、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的に自然豊かな風景画像を学習し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的に自然が乏しい風景画像を学習した学習モデルを記憶する記憶部と、
前記第2使用量と前記目標量との相対関係に基づく風景画像であって、前記学習モデルと、前記受付部が受け付けた前記目標量と、前記取得部が取得した前記第1使用量に基づいて前記推定部が推定する第2使用量と、に基づいて風景画像を生成する生成部と、
前記所定のエネルギーを使用するユーザに当該エネルギーの使用状態を改善させるための画像として前記風景画像を出力する出力部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的に色調の明るい画像を生成し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的に色調の暗い画像を生成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記学習モデルは、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的にキャラクターの数の多い風景画像を学習し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的にキャラクターの数が少ない風景画像を学習したモデルである
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置
【請求項4】
前記学習モデルは、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的に前記キャラクターによるアニメーションの動きが大きい風景画像を学習し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的に前記キャラクターによるアニメーションの動きが小さい風景画像を学習したモデルである
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置
【請求項5】
前記所定のエネルギーは、電気である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
コンピュータが、
所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付ステップと、
前記所定期間内における現時点での前記所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得ステップと、
前記取得ステップにおいて取得した使用量に基づいて前記所定期間の終わりにおける前記所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定ステップと、
前記第2使用量及び前記目標量と、当該第2使用量と当該目標量の場合に表示されるべき画像との関係であって、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的に自然豊かな風景画像を学習し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的に自然が乏しい風景画像を学習した学習モデルを記憶する記憶ステップと、
前記第2使用量と前記目標量との相対関係に基づく風景画像であって、前記学習モデルと、前記受付ステップにおいて受け付けた前記目標量と、前記取得ステップが取得した前記第1使用量に基づいて前記推定ステップにおいて推定された第2使用量と、に基づいて風景画像を生成する生成ステップと、
前記所定のエネルギーを使用するユーザに当該エネルギーの使用状態を改善させるための画像として前記風景画像を出力する出力ステップと、
実行する情報処理方法。
【請求項7】
コンピュータに、
所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付機能と、
前記所定期間内における現時点での前記所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得機能と、
前記取得機能が取得した使用量に基づいて前記所定期間の終わりにおける前記所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定機能と、
前記第2使用量及び前記目標量と、当該第2使用量と当該目標量の場合に表示されるべき画像との関係であって、前記第2使用量が前記目標量から低ければ低いほど相対的に自然豊かな風景画像を学習し、前記第2使用量が前記目標量よりも高ければ高いほど相対的に自然が乏しい風景画像を学習した学習モデルを記憶する記憶機能と、
前記第2使用量と前記目標量との相対関係に基づく風景画像であって、前記学習モデルと、前記受付機能が受け付けた前記目標量と、前記取得機能が取得した前記第1使用量に基づいて前記推定機能が推定する第2使用量と、に基づいて風景画像を生成する生成機能と、
前記所定のエネルギーを使用するユーザに当該エネルギーの使用状態を改善させるための画像として前記風景画像を出力する出力機能と、
を実現させる情報処理プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギーの使用量に関する情報を通知する情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ユーザの状況等に応じて、家電機器を制御するスマートホームが開示されている。特許文献1には、スマートホームのように家電を管理することができる家電管理サーバが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-202461号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このようなスマートホームは利便性が高いものの、この使用には、電力やガス等が必要とされるものの、使えば使うほど料金が高くなるという問題があるため、できるだけ使用量を抑制したいものの、特許文献1に記載の技術では、そのモチベーションを向上させることはできないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、エネルギーの使用量に関する情報を通知することができ、ユーザのエネルギーの使用量改善のためのモチベーションを向上させることができる情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理装置は、所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付部と、所定期間内における現時点での所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得部と、取得部が取得した使用量に基づいて所定期間の終わりにおける所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定部と、第2使用量と目標量との相対関係に基づく風景及びキャラクター及びアニメーションのうち少なくともいずれかを示す画像を生成する生成部と、画像を出力する出力部と、を備える。
【0007】
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータが、所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付ステップと、所定期間内における現時点での所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得ステップと、取得ステップが取得した使用量に基づいて所定期間の終わりにおける所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定ステップと、第2使用量と目標量との相対関係に基づく風景及びキャラクター及びアニメーションのうち少なくともいずれかを示す画像を生成する生成ステップと、画像を出力する出力ステップと、を実行する。
【0008】
また、上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理プログラムは、コンピュータに、所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付機能と、所定期間内における現時点での所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得機能と、取得機能が取得した使用量に基づいて所定期間の終わりにおける所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定機能と、第2使用量と目標量との相対関係に基づく風景及びキャラクター及びアニメーションのうち少なくともいずれかを示す画像を生成する生成機能と、画像を出力する出力機能と、を実現させる。
【0009】
また、上記情報処理装置において、生成部は、第2使用量が目標量から低ければ低いほど相対的に色調の明るい画像を生成し、第2使用量が目標量よりも高ければ高いほど相対的に色調の暗い画像を生成することとしてもよい。
【0010】
また、上記情報処理装置において、画像は自然の情景を示す風景画像であり、生成部は、第2使用量が目標量から低ければ低いほど相対的に自然豊かな風景画像を生成し、第2使用量が目標量よりも高ければ高いほど相対的に自然が乏しい風景画像を生成することとしてもよい。
【0011】
また、上記情報処理装置において、情報処理装置は、第2使用量及び目標量と、当該第2使用量と当該目標量の場合に表示されるべき画像との関係を学習した学習モデルを記憶する記憶部を備え、生成部は、学習モデルと、受付部が受け付けた目標量と、取得部が取得した第1使用量に基づいて推定部が推定する第2使用量と、に基づいて画像を生成することとしてもよい。
【0012】
また、上記情報処理装置において、情報処理装置は、第2使用量の目標量に対する割合に応じて表示する風景画像を記憶する記憶部を備え、生成部は、第2使用量の目標量に対する割合に応じた風景画像を生成することとしてもよい。
【0013】
また、上記情報処理装置において、所定のエネルギーは、電気であることとしてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、所定期間において使用すると予測されるエネルギーの使用量と、使用する所定のエネルギーの上限として設定した目標量と、の相対関係に応じた画像を表示することができる。したがって、画像をより良くするために、情報処理装置のユーザは、エネルギーの使用を控えるためのモチベーションを維持、あるいは、向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】管理システムの構成例を示すシステム図である。
図2】情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
図3】サーバの構成例を示すブロック図である。
図4】(a)、(b)は、風景画像を含むアプリ画面例を示す図である。
図5】(a)、(b)は、風景画像を含むアプリ画面例を示す図である。
図6】情報処理装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一態様に係る情報処理装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0017】
<実施形態>
<システム構成>
図1は、本発明に係る管理システムの構成例を示す図である。
【0018】
図1に示すように管理システムは、建築物内の各種家電等を管理するサーバ200と、ユーザ10に使用される情報処理装置100とを含む。情報処理装置100は、ユーザ10が保持する情報処理端末であり、スマートフォンやタブレット端末、ノートPC、PCなどによって実現されるコンピュータシステムであってよい。また、サーバ200は、建築物20内の各種家電(例えば、照明21、空調装置22、電動カーテン23等であってよいが、これらに限定するものではない)等の電気製品と通信可能に接続され、これらを管理する情報処理装置であり、所謂サーバ装置、PCなどによって実現されるコンピュータシステムであってよい。建築物20は、ユーザ10が居住する家屋のことであってよいが、ユーザ10が所属する組織が使用する施設やビルなどのことであってもよいし、屋外の施設における所定範囲であってもよい。本実施形態に係る管理システムにおいて、情報処理装置100は、サーバ200との間で情報をやりとりし、ユーザ10により設定された所定期間において使用するエネルギーに関する目標を達成できるか否かを、ユーザ10の情報処理装置100に通知する。この通知には、所定期間において使用することが想定されるエネルギーと所定期間において当該エネルギーの使用量の上限としての目標量との相対関係に基づく風景及びキャラクター及びアニメーションのうち少なくともいずれかを示す画像が含まれてよい。本実施形態においては、当該画像は風景画像として説明するが、これは、風景画像に限定するものではない。また、本実施形態においては、エネルギーの一例として電気を例に説明するが、これは、電気に限定するものではなく、生活する上で必要となるエネルギーであればよく、ガスや水道、石油、重油、石炭などであってもよい。以下、詳細に説明する。
【0019】
<情報処理装置100の構成>
図2は、管理システムに含まれる情報処理装置100の構成例を示すブロック図である。上述したように情報処理装置100は、ユーザ10によって使用される情報処理端末であり、一般的なスマートフォンであってよい。したがって、情報処理装置100は、一般的なスマートフォンが実現できる機能は同様に実現できてよい。図2に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、入力部120と、出力部130と、記憶部140と、制御部150と、を備える。情報処理装置100に含まれる各機能部は、互いに通信可能に構成されてよい。
【0020】
通信部110は、他の装置と、有線又は無線の通信により情報を送受信する機能を有する。通信部110は、例えば、外部の装置としてサーバ200から、電力の使用量を示す情報を受信し、制御部150に伝達することとしてよい。また、通信部110は、制御部150からの指示に従って、指定された宛て先に、指定された情報を送信することとしてもよい。例えば、通信部110は、サーバ200に対して家電の設定に関する設定情報を送信することとしてもよい。
【0021】
入力部120は、情報処理装置100のユーザからの入力を受け付けて、制御部150に伝達する機能を有する。入力部120は、例えば、情報処理装置100に備えられたハードウェアキーや、タッチパネルやタッチキーなどのソフトキーなどにより実現することができる。なお、入力部120に対する入力は音声による入力であってもよく、この場合、入力部120は、マイクロフォンにより実現される。入力部120は、例えば、所定期間における電力の使用目標量の入力を受け付けて、制御部150に伝達してよい。
【0022】
ここで、電力の使用目標量とは、所定期間において使用する電力の上限としての目標のことであり、使用量が少なければ少ないほど良いものとする。また、所定期間は、任意の期間であってよく、例えば、1ヶ月であってよいが、これは1ヶ月に限定するものではなく、1週間であってもよいし、1日であってもよいし、3ヶ月、あるいは、1年であってもよい。
【0023】
出力部130は、制御部150から指示されたデータを出力する機能を有する。出力部130は、例えば、制御部150により生成された、使用電力量と、使用目標量との相対関係に基づく風景画像を出力することとしてよい。風景画像は、自然の情景を含む画像であってよく、動植物や山河を含む画像であってもよい。出力部130による出力は、情報処理装置100に付属する、あるいは、接続されたモニタ(表示装置)等に、文字や画像を表示することによって実現されてもよいし、情報処理装置100に付属する、あるいは、接続されたスピーカやイヤホン(音声出力装置)から音声を出力することによって実現されてもよい。また、あるいは、出力部130による出力は、通信部110を介して外部の装置に情報を送信することにより実現されてもよい。
【0024】
記憶部140は、情報処理装置100が動作する上で必要とする各種のプログラム及び各種のデータを記憶する記録媒体である。記憶部140は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるが、これらに限定するものではない。記憶部140は、所定期間における電力の使用目標量と、電力使用量との相対関係に基づいて風景画像を生成する管理アプリ141を記憶していてよい。記憶部140は、情報処理装置100がアクセス可能なクラウドストレージにより実現されてもよい。また、記憶部140は、プログラムを実行する上での作業領域としてのROMやRAMを構成してもよい。
【0025】
管理アプリ141は、ユーザ10が使用している電力を管理するためのアプリケーションプログラムであってよく、所定期間において使用する電力量をいくら以下に抑えたいかを示す電力の使用目標量に対して、電力の実際の使用量に基づいて、その目標を達成できそうか否かをユーザ10に通知する。管理アプリ141は、現在の電力の使用状況に基づく所定期間における使用することになりそうな予測量と電力の使用目標量との相対関係に基づいて風景画像を生成して出力することで、ユーザ10が目標を達成できそうかを示す情報を出力する。
【0026】
制御部150は、記憶部140に記憶されている各種のプログラム及び各種のデータを利用して、情報処理装置100が実現すべき処理を実行するプロセッサである。即ち、制御部150は、管理アプリ141を実行することで、ユーザ10が設定した電力の使用目標量と、電力使用量との相対関係に基づく風景画像を生成して出力することとしてよい。
【0027】
制御部150は、受付部151と、取得部152と、推定部153と、生成部154と、出力部155と、を備える。
【0028】
受付部151は、所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける。本実施の形態において所定のエネルギーは、電力のことであるが、これに限定するものではない。また、所定期間は、1ヶ月とするが、1ヶ月に限定するものではない。また、使用量の上限としての目標量は、その目標量以下に使用するエネルギー量を抑えるための目標量であり、実際に使用する使用量はこの目標量よりもなるべく少ない方が良いとする。受付部151は、入力部120を介して、ユーザ10から電力の使用目標量は、電力量(kWh)そのものを示す数値であってもよいが、その使用目標量を使用した場合に電力を供給する電力会社等に支払うことになる電力使用料金であってもよい。電力使用料金を使用目標量とした方がユーザ10にとって認識しやすい単位となるためである。受付部151が受け付けた電力の使用目標量は、管理アプリ141に設定される。
【0029】
取得部152は、所定期間内における現時点での所定のエネルギーとしての電力の使用量(第1使用量)を取得する。取得部152は、例えば、建築物20に設けられている電力のスマートメーターから、所定期間の開始時点から現在までの電力の使用量を取得することとしてよい。あるいは、取得部152は、例えば、スマートメーターを撮像するカメラが撮像した画像を解析して電力の使用量を取得することとしてもよい。また、あるいは、取得部152は、分電盤から各家電に対して供給された単位時間毎の電力量を計測することで、電力の使用量を取得することとしてよい。また、あるいは、取得部152は、各家電機器やスマートデバイスがネットワークを介して報告する電力の使用量を取得することとしてもよい。また、あるいは、取得部152は、上述の手法を用いてサーバ200が取得した電力の使用量を、サーバ200から取得するものであってもよい。ここで、電力の使用量は基本的に建築物20全体での使用量のことであってよいが、所定単位(例えば、部屋ごと)に分けられてもよい。
【0030】
取得部152は、取得した電力の使用量(第1使用量)を推定部153に伝達する。
【0031】
推定部153は、取得部152から伝達された電力の使用量(第1使用量)に基づいて、所定期間の終わりにおける所定のエネルギー(電力)の使用量(第2使用量)を推定する。推定部153は、一例として、取得部152から伝達された電力の使用量を、所定期間における経過日数で除し、除して得られた値に対して所定期間における日数を乗じることで、第2使用量を推定することとしてよい。例えば、所定期間が1ヶ月(30日)であり、現在日時が10日であって、現在の使用量(第1使用量)が、120kWhであったとする。この場合、推定部は、120/10×30=360kWhが所定期間における電力の使用量(第2使用量)であると推定してよい。
【0032】
また、あるいは、推定部153は、取得部152から伝達された電力の使用量(第1使用量)を入力として、所定期間の終わりにおける電力の使用量を推定する学習モデルを利用して、第2使用量を推定することとしてもよい。即ち、情報処理装置100のユーザ10の建築物20において、所定期間におけるあるタイミングにおける電力の使用量と、その所定期間において実際に所定期間の終わりに使用していた電力量と、の関係を学習した学習モデルを用意し、この学習モデルに対して第1使用量を入力することで、第2使用量を推定することとしてもよい。この学習モデルは、予め記憶部140に記憶されていてもよいし、管理アプリ141が学習して生成し、記憶部140に記憶することとしてもよい。学習モデルを利用した場合には、所定期間におけるユーザ10の電力の使用傾向を加味して電力の使用量(第2使用量)を推定することができる。
【0033】
推定部153は、推定した電力の使用量(第2使用量)を生成部154に伝達する。
【0034】
生成部154は、推定部153から伝達された所定期間における電力の使用量(第2使用量)と、受付部151が受け付けている電力の使用目標量との相対関係に基づく風景画像を生成する。生成部154は、電力の使用量(第2使用量)が、電力の使用目標量よりも低ければ低いほど相対的に自然豊かな風景画像を生成し、電力の使用量(第2使用量)が、電力の使用目標量よりも高ければ高いほど相対的に自然が乏しい風景画像を生成することとしてよい。自然豊かな風景画像とは、相対的に、描かれている動植物の数が多い風景画像あるいは動植物の種類が多い風景画像、あるいは、その両方であってよい。また、自然豊かな風景画像は、動物が生き生きと動くアニメーションをしたり、花が咲いたり、花が風にそよいだりするアニメーションをしたりする画像(動画)であってもよく、動いている動物の数が相対的に多い、あるいは、動物が動く量(画像内での移動距離が相対的に長い、あるいは、画像内で所定時間内に動く回数が相対的に多い)が相対的に多い、あるいは、咲く花の数が相対的に多いことを自然豊かな風景画像としてよい。また、自然に乏しい風景画像とは、相対的に、描かれている動植物の数が少ない風景画像あるいは動植物の種類が少ない風景画像、あるいは、その両方であってよい。自然に乏しい風景画像は、動物が動くアニメーションが少ない、あるいは、花が少ししか咲かないアニメーションをしたりする画像(動画)であってもよく、動いている動物の数が相対的に少ない、あるいは、動物が動く量(画像内での移動距離が相対的に短い、あるいは、画像内で所定時間内に動く回数が相対的に少ない)が相対的に少ない、あるいは、咲く花の数が相対的に少ないことを自然に乏しい風景画像としてよい。
【0035】
また、生成部154は、電力の使用量(第2使用量)が、電力の使用目標量よりも低ければ低いほど相対的に明るい風景画像を生成し、電力の使用量(第2使用量)が、電力の使用目標量よりも高ければ高いほど相対的に暗い風景画像を生成することとしてよい。ここで、明るい風景画像とは、全体的に色調が明るい風景画像のことであってよく、暗い風景画像とは、全体的に色調が暗い風景画像のことであってよい。色調が明るいとは、画像に用いられている色の彩度が全体的に高いことであってよい。また、色調が明るいとは、画像に用いられている色の明度が全体的に高いことであってよい。逆に色調が暗いとは、画像に用いられている色の彩度が全体的に低いことであってよい。また、色調が暗いとは、画像に用いられている色の明度が全体的に低いことであってもよい。本実施形態において、色調は、明度と彩度のうちのいずれかのことであってよく、その両方のことであってもよい。また、明るい風景画像とは、相対的に明るい配色がされている風景画像のことであってよく、画像内において使用する色として相対的に暖色を多く使用した画像のことであってよい。また、暗い風景画像とは、相対的に暗い配色がされている風景画像のことであってよく、画像内において使用する色として、相対的に寒色を多く使用した画像のことであってよい。
【0036】
図4図5を用いて、生成部154が生成する風景画像の例を説明する。
【0037】
図4図5は、生成部154により生成される風景画像を含む管理アプリ141のアプリ画面例を示す。なお、比較のため、図4図5における所定期間中の現在時点は、同じであるとする。
【0038】
図4(a)に示すアプリ画面401は、管理アプリ141によって生成され、情報処理装置100の出力部130により出力される画面例を示す図である。図4(a)に示すようにアプリ画面401は、風景画像410と、電力の使用状況に応じたコメントを表示するコメント欄420と、電力情報欄430と、を含む。風景画像410は、生成部154によって生成された画像である。電力情報欄430には、今月の使用状況4301と、今月の使用予測4302と、今月の目標4303と、を含む。今月の使用状況4301は、取得部152が取得する電気使用量(第1使用量)のことである。今月の使用予測4302は、推定部153により推定された所定期間の終わりに使用すると推定された電力使用量(第2使用量)のことである。そして、今月の目標4303は、受付部151がユーザ10から受け付けた所定期間における電力の使用量の上限としての目標のことである。
【0039】
図4(a)に示されるように、今月の使用予測4302は、今月の目標4303よりも大きく下回っている。その結果、生成部154は、自然豊かな風景画像410として、鳥やうさぎ、リスがおり、蝶が舞う画像を生成し、図示の通り表示される。また、コメント欄420には、かなり良い電力の使用状態であることを示すコメントが表示される。
【0040】
図4(b)は、管理アプリ141によって生成されるアプリ画面402の例であって、図4(a)とは、電力の使用状況が異なる例を示す図である。図4(b)に示すように、また、アプリ画面401と同様に、アプリ画面402は、風景画像411と、コメント欄421と、電力情報欄431とを含む。図4(a)の今月の使用状況4301と図4(b)の今月の使用状況4311とを比較すれば理解できるように、図4(b)の方が、電力の使用量が多くなっている。ただし、この電力の使用量に基づいて推定される今月の使用予測4312は、今月の目標4313よりも低くなっている。その結果、生成部154は、風景画像410よりも動植物の数が少ないものの自然豊かな風景画像411を生成する。当該風景画像411は、風景画像410よりも色調が暗い画像であってよい。
【0041】
図5(a)は、管理アプリ141によって生成されるアプリ画面402の例であって、図4(a)、(b)とは、電力の使用状況が異なる例を示す図である。図5(a)に示すように、また、アプリ画面401やアプリ画面402と同様に、アプリ画面501は、風景画像510と、コメント欄520と、電力情報欄530とを含む。
【0042】
図5(a)の今月の使用状況5301と図4(b)の今月の使用状況4311とを比較すれば理解できるように、図5(a)の方が、電力の使用量が多くなっている。この電力の使用量に基づいて推定される今月の使用予測5302は、今月の目標5303を上回っている。その結果、生成部154は、風景画像411よりも動植物の数が少ない若干自然が乏しい風景画像510を生成する。当該風景画像510は、風景画像411よりも色調が暗い画像であってよい。
【0043】
図5(b)は、管理アプリ141によって生成されるアプリ画面402の例であって、図4(a)、(b)、図5(a)とは、電力の使用状況が異なる例を示す図である。図5(b)に示すように、また、アプリ画面401、402、510と同様にアプリ画面501は、風景画像511と、コメント欄521と、電力情報欄531とを含む。
【0044】
図5(b)の今月の使用状況5311と図5(a)の今月の使用状況5301とを比較すれば理解できるように、図5(b)の方が、電力の使用量が多くなっている。この電力の使用量に基づいて推定される今月の使用予測5312は、今月の目標5313を大きく上回っている。その結果、生成部154は、風景画像511よりも更に動植物の数が少ない自然が乏しい(動植物のない)風景画像511を生成する。当該風景画像511は、風景画像410よりも色調が暗い画像であってよい。
【0045】
このように、生成部154は、電力の使用量(第2使用量、今月の使用予測)と目標量(今月の目標)との相対関係に基づく風景画像を生成する。
【0046】
なお、図4図5における風景画像において、画像の暗さを縦線のハッチングにより表現しており、図4(a)、図4(b)、図5(a)、図5(b)の順に画像の色調が暗くなっているものとする。
【0047】
生成部154は、一例として、学習モデルを用いて風景画像を生成することとしてよい。
【0048】
当該学習モデルは、電力の使用目標量及び電力の使用量(第2使用量)と、当該電力の使用目標量及び電力の使用量(第2使用量)との場合に生成されるべき風景画像との対応関係を学習したモデルであってよい。このとき学習する風景画像は、使用目標量に対して電力の使用量が低ければ低いほど自然豊かな画像であり、使用目標量に対して電力の使用量が高ければ高いほど自然が乏しい画像である。学習モデルは、VAEやフローベースモデル、自己回帰モデルなどを利用して生成されてよいが、これらに限定するものではない。生成部154は、所謂画像生成AIにより風景画像を生成するものであってもよい。
【0049】
また、あるいは、生成部154は、一例として、電力の使用目標量から電力の使用量(第2使用量)を減算した差分に基づいて風景画像を生成するように構成されてもよい。具体的には、風景画像に含める動植物各々に対して表示するために必要とするポイントを割り振っておき、算出した差分を用いて、各動植物を表示するためのポイントを消費して、風景画像を生成することとしてよい。この風景画像は、電力の使用目標量と電力の使用量とが一致する場合の基本となる基本画像(一定の動植物が表示される)に対して、差分に基づいて消費したポイント分の動植物を足していくことで風景画像を生成することとしてもよい。例えば、兎を表示するために10ポイント、蝶を表示するために2ポイントなどというように表示する対象となる動植物各々にポイントを割り振り、電力の使用目標量から電力の使用量を減算した差分が20であった場合には、兎を2匹風景画像に加えるというような態様で風景画像を生成するようにしてもよい。ここで、この差分は、電力使用量(第2使用量)の電力の使用目標量に対する割合であってもよく、ポイントは当該割合から決定されるものであってもよい。例えば、当該割合が5%であれば、10ポイント、10%であれば15ポイント、105%であれば-10ポイントというようにポイントが付与され、そのポイントから動植物等を表示するためのポイントとして充当されて風景画像が生成されることとしてよい。また、電力の使用量が電力の使用目標量よりも多い場合には、基本画像に表示されている動植物から、差分に相当する動植物を削除することで風景画像を生成するようにしてもよい。
【0050】
また、生成部154は、予め複数の風景画像を用意しておき、それらの風景画像に対して、第2使用量の目標量に対する割合の範囲を設定しておく。そして、風景画像の生成タイミングにおいて算出された割合が当てはまる範囲に対応する風景画像を選択することで、表示すべき風景画像を生成(選択)するように構成されてもよい。
【0051】
また、生成部154は、風景画像においてアニメーションをさせる場合に、電力の使用目標量から電力の使用量(第2使用量)を減算した差分が多いほど、あるいは、電力の使用目標量に対する電力の使用量(第2使用量)の割合が少ないほど、風景画像内において表示される動物等が動く量が多い、あるいは、動く回数が多い風景画像を生成することとしてよい。また、生成部154は、電力の使用目標量から電力の使用量(第2使用量)を減算した差分が少ない、あるいは、マイナスになるほど、あるいは、電力の使用目標量に対する電力の使用量(第2使用量)の割合が多いほど、風景画像内において表示される動物等が動く量が少ない、あるいは、動く回数が少ない風景画像を生成することとしてよい。各動物のアニメーションは、予めいくつかの動作パターンを記憶しておき、それぞれの動作パターンにおいて、動作量を定義するパラメータを適宜設定することでアニメーションを行わせることとしてよい。
【0052】
また、生成部154は、風景画像に加えて、電力の使用量に関するコメントを生成してもよい。当該コメントも風景画像と同様に、所定期間において使用される電気使用量及び目標量と、その際に表示されるべきコメントとの関係を学習した学習モデルによって生成することとしてよい。
【0053】
出力部155は、生成部154により生成された風景画像を出力する。即ち、出力部155は、図4図5に示すような管理アプリ141のアプリ画面として風景画像を含むアプリ画面を、出力部130に出力させる。
【0054】
以上が、情報処理装置100の構成の説明である。
【0055】
<サーバ200の構成例>
図3は、サーバ200の構成例を示すブロック図である。サーバ200は、上述したように、所謂サーバ装置として実現されるコンピュータシステムであり、本実施形態においては、建築物20において使用される電力量を取得し、情報処理装置100に伝達する。なお、サーバ200は、建築物20に配される各種の家電(電気機器)を、管理、制御する機能を備えていてもよい。
【0056】
図3に示すように、サーバ200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、記憶部240と、制御部250と、を備える。
【0057】
通信部210は、他の装置と、有線又は無線の通信により情報を送受信する機能を有する。通信部210は、例えば、外部の装置として情報処理装置100から、電力の使用量を要求する情報を受信し、制御部250に伝達することとしてよい。また、通信部210は、制御部250からの指示に従って、指定された宛て先に、指定された情報を送信することとしてもよい。例えば、通信部210は、情報処理装置100に対して所定期間における現在の電力使用量を示す情報を送信することとしてもよい。
【0058】
入力部220は、サーバ200のユーザからの入力を受け付けて、制御部250に伝達する機能を有する。入力部220は、例えば、サーバ200に備えられたハードウェアキーや、タッチパネルやタッチキーなどのソフトキーなどにより実現することができる。なお、入力部220に対する入力は音声による入力であってもよく、この場合、入力部220は、マイクロフォンにより実現される。サーバ200は、入力部220を備えていなくてもよい。
【0059】
出力部230は、制御部250から指示されたデータを出力する機能を有する。出力部230による出力は、サーバ200に付属する、あるいは、接続されたモニタ(表示装置)等に、文字や画像を表示することによって実現されてもよいし、サーバ200に付属する、あるいは、接続されたスピーカやイヤホン(音声出力装置)から音声を出力することによって実現されてもよい。また、あるいは、出力部230による出力は、通信部210を介して外部の装置に情報を送信することにより実現されてもよい。出力部230は、例えば、制御部250からの指示にしたがって、現在の電力の使用量を示す情報を、通信部110を介して情報処理装置100に出力(送信)することとしてもよい。
【0060】
記憶部240は、サーバ200が動作する上で必要とする各種のプログラム及び各種のデータを記憶する記録媒体である。記憶部240は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等により実現されるが、これらに限定するものではない。記憶部240は、建築物20における現在の電力の使用量を取得し情報処理装置100に送信する制御プログラム241を記憶していてよい。記憶部240は、サーバ200がアクセス可能なクラウドストレージにより実現されてもよい。また、記憶部240は、プログラムを実行する上での作業領域としてのROMやRAMを構成してもよい。制御プログラム241は、建築物20に備えられている各種の電気機器を制御する機能を備えていてもよい。
【0061】
制御部250は、記憶部240に記憶されている各種のプログラム及び各種のデータを利用して、サーバ200が実現すべき処理を実行するプロセッサである。即ち、制御部250は、制御プログラム241を実行することで、情報処理装置100に現在の電力使用量を取得し、取得した電力使用量を示す情報を送信する。
【0062】
制御部250は、管理部251、を備える。また、制御部250は、家電制御部252を備えてもよい。
【0063】
管理部251は、建築物20において、消費される電力量を管理し、情報処理装置100からの要求に応じて、所定期間における現時点での使用した電力量の情報を、通信部110を介して、情報処理装置100に送信する。
【0064】
家電制御部252は、サーバ200に接続される各電気機器を制御する機能を有する。家電制御部252による電機機器の制御は、建築物20の状況に応じて自動制御するものであってもよいし、建築物20のユーザ10からの指示によって制御するものであってもよい。なお、建築物20の状況とは、例えば、ユーザ10が建築物20内に居るかいないか、居る場合に建築物20内のどこに居るか、現在時刻が昼か夜か、外気温や室内温度の高低、室内の明暗などのことであってよく、これらの情報は、建築物20に設置されサーバ200と通信可能に接続された各種のセンサ(人感センサ、温度センサ、照度センサなどであってよいが、これらに限定するものではない)から取得することとしてよい。
【0065】
以上が、サーバ200の構成例である。
【0066】
<動作>
図6は、情報処理装置100の動作例を示すフローチャートである。図6に示すように情報処理装置100の受付部151は、入力部120を介して、ユーザ10から、所定期間における電力の使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける(ステップS601)。制御部150は、受け付けた目標量を管理アプリ141に設定する(ステップS602)。
【0067】
情報処理装置100の取得部152は、所定期間における現時点での電力の使用量を取得する(ステップS603)。取得部152は、例えば、1日の終わりに、サーバ200に現時点の電力の使用量を示す情報を要求する。そして、サーバ200から送信された電力の使用量を示す情報を受信する。これによって、取得部152は、電力の使用量(第1使用量)を示す情報を取得する。取得部152は、取得した電力の使用量を推定部153に伝達する。
【0068】
推定部153は、電力の使用量(第1使用量)を伝達されると、所定期間において使用される電気の総使用量(第2使用量)を推定する(ステップS604)。推定部153は、推定した電気の総使用量(第2使用量)を生成部154に伝達する。
【0069】
生成部154は、伝達された電気の総使用量(第2使用量)と、設定されている電気の使用目標量と、の相対関係に基づいて、電気の使用量に関する風景画像を生成する(ステップS605)。生成部154は、生成した風景画像を出力部155に伝達する。
【0070】
出力部155は、伝達された風景画像を含む管理アプリ141によるアプリ画面を出力し(ステップS606)、処理を終了する。
【0071】
以上が、情報処理装置100の動作例である。
【0072】
なお、本実施例においては、サーバ200は、使用されている電力量を取得して、逐次情報処理装置100に伝達するだけであるので、フローチャートを用いての詳細な説明は省略する。
【0073】
<まとめ>
上記実施の形態に示したように、情報処理装置100は、所定期間において最終的に使用する予定のエネルギー量と目標量との相対関係に基づく風景画像を生成して表示する。風景画像は、エネルギー量の使用状態がより良い(使用する予定量が少ない)ほど、自然豊かな風景画像、より明るい風景画像が生成されて表示される。したがって、その風景画像を見ることで、情報処理装置100のユーザ10は、自身によるエネルギーの使用状態を改善するためのモチベーションを維持あるいはモチベーションを向上させることができる。
【0074】
<補足>
上記実施の形態に係る情報処理装置は、上記実施の形態に限定されるものではなく、他の手法により実現されてもよいことは言うまでもない。以下、各種変形例について説明する。
【0075】
(1) 上記実施の形態において、情報処理装置100は、電力の使用目標量と、所定期間において使用すると目される電力使用量との相対関係に基づいて風景画像を推定することとした。この推定は、電力の関係ではなく、電力の使用量に対応する電気料金の関係に基づく推定であってもよい。
【0076】
即ち、推定部153は、電力の現在使用量に対して支払う電気料金から、今月支払うことになる電気料金を推定し、生成部154は、推定された電気料金と、目標として設定された電気料金と、の相対関係に基づいて、風景画像を生成することとしてよい。この場合、風景画像を生成するために学習モデルを用いる場合には、学習モデルは、所定期間の終わりに支払うことになりそうな電気料金及び電気料金の上限としての目標量と、その場合に生成されるべき風景画像と、の関係を学習したモデルとなる。
【0077】
(2) 上記実施の形態において、生成部154は、自然の情景を示す風景画像を生成することとしているが、これはその限りではない。生成部154は、ユーザ10が所定のエネルギーについて使用をできるだけ控えるモチベーションを維持、あるいは、向上させることができる画像を生成するものであればよく、所定のエネルギーの使用量が目標量に対して少なければ少ないほど、より良い(華やか、明るい)画像を生成するものであればよい。一例として、風景画像は、例えば、遊園地の画像であってもよく、エネルギーの使用量が目標量に対して少なければ少ないほど、より多くのアトラクション施設や、キャラクター、それを楽しむ人々が増えていくような画像であってもよい。また、これらの施設あるいはキャラクターにはアニメーションをさせることとしてもよく、エネルギーの使用量が目標量に対して少なければ少ないほど、アニメーション量(動く量、あるいは、動く回数)が相対的に多くなる画像(動画)であってもよい。施設のアニメーションとは、一例として、施設がアミューズメントパークである場合に、メリーゴーランドが動いたり、電飾が光ったり、花火が上がったりするアニメーションであってよい。また、キャラクターのアニメーションとは、キャラクターが画像内を動き回ったり、手足をより大きく動かしたりすることであってよく、エネルギーの使用量が目標量に対して少なければ少ないほど、キャラクターが喜んだり楽しんだりするプラスの感情表現をすることであってよく、エネルギーの使用量が目標量に対して多ければ多いほど、キャラクターが悲しんだり怒ったりするマイナスの感情表現をすることであってよい。
【0078】
(3) 上記実施の形態において、サーバ200は、ユーザ10の情報処理装置100を介して、各種家電に対する制御設定を受け付けてもよい。
【0079】
当該制御設定は、各電機機器各々を制御するための設定であってもよいし、漠然と複数の電気機器をまとめて制御するための設定であってもよい。複数の電気機器をまとめて制御するとは、例えば、電機機器を制御するためのモードの設定であってよく、お出掛けモードやお休みモードなどであってよい。各モードにおいては、予め定められた電機機器の作動状態が設定され、当該設定に従って、サーバ200は、各電気機器を制御することとしてよい。
【0080】
また、情報処理装置100は、各種家電を制御する所謂リモートコントローラとして機能してもよい。この場合、情報処理装置100は、サーバ200に対して、どの電機機器に対して、どのような制御をするのかを指示し、サーバ200の家電制御部252が受信した指示にしたがって、電気機器を制御することとしてよい。
【0081】
(4) 上記実施の形態において、所定の期間の切り替わりのタイミングにおいては、電力の使用状況についての情報が取得できない可能性がある。このような場合には、電力の使用予測としては、前回の時点での電力の使用予測の情報を使用することとしてよい。この場合、風景画像についても同じものが使用できることとしてよく、生成部154は、風景画像を生成せずともよい。
【0082】
(5) 上記実施の形態において、サーバ200は、各種家電を制御する機能は必須の構成ではなく、それぞれで使用された電力を取得し、情報処理装置100に伝達する機能だけ備えるものであってもよい。
【0083】
(6) 上記実施の形態において、使用電力について、各家電あるいはスマートメーター等から取得する例を説明したが、ガスの場合にはガスメーター、水道の場合には、水道メーターから、使用したエネルギー量を取得するように構成してもよい。また、上述と同様に、各メーターを撮像した撮像画像を解析して、使用した水道量やガス量を取得するようにしてもよい。
【0084】
(7)上記実施の形態において、情報処理装置における風景画像を生成する手法について、情報処理装置のプロセッサが所定のプログラム(管理アプリ)等を実行することにより、特定することとしているが、これは装置に集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよい。また、これらの回路は、1または複数の集積回路により実現されてよく、上記実施の形態に示した複数の機能部の機能は1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0085】
また、上記プログラムは、プロセッサが読み取り可能な記録媒体に記録されていてよく、記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、当該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記プロセッサに供給されてもよい。つまり、例えば、スマートフォン等の情報処理機器を利用して、ネットワーク上からプログラムをダウンロードして実行する構成としてもよい。本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0086】
なお、上記プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)、C++、Python、Rなどのオブジェクト指向プログラミング言語などを用いて実装できるが、これらの言語は一例である。
【0087】
(8)上記実施の形態に示した各種の実施例は適宜組み合わせることとしてもよい。例えば、図6に示すフローチャートにおいて、ステップS601の処理は、ステップS602以降の処理を実行する事前の別のタイミングにおいて実行されていてよい。
【符号の説明】
【0088】
100 情報処理装置
110 通信部
120 入力部
130 出力部
140 記憶部
150 制御部
200 サーバ
210 通信部
220 入力部
230 出力部
240 記憶部
250 制御部
【要約】
【課題】 ユーザのエネルギーの使用量改善のためのモチベーションを向上させることができる情報処理装置を提供する。
【解決手段】 情報処理装置は、所定のエネルギーについて、所定期間における当該エネルギーの使用量の上限としての目標量の入力を受け付ける受付部と、所定期間内における現時点での所定のエネルギーの第1使用量を取得する取得部と、取得部が取得した使用量に基づいて所定期間の終わりにおける所定のエネルギーの第2使用量を推定する推定部と、第2使用量と目標量との相対関係に基づく風景及びキャラクター及びアニメーションのうち少なくともいずれかを示す画像を生成する生成部と、画像を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6