IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社PayCareerの特許一覧

特許7489090採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム
<>
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図1
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図2
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図3
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図4
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図5
  • 特許-採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム 図6
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】採用支援装置、採用支援方法、及び採用支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240516BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020066805
(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公開番号】P2021163376
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-06
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年2月3日 株式会社PayCareerのウェブサイト(https://pay-career.com/)にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】520117570
【氏名又は名称】株式会社PayCareer
(74)【代理人】
【識別番号】100103872
【弁理士】
【氏名又は名称】粕川 敏夫
(74)【代理人】
【識別番号】100088856
【弁理士】
【氏名又は名称】石橋 佳之夫
(74)【代理人】
【識別番号】100149456
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 喜幹
(74)【代理人】
【識別番号】100194238
【弁理士】
【氏名又は名称】狩生 咲
(72)【発明者】
【氏名】野村 博幸
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-177304(JP,A)
【文献】特開2012-069077(JP,A)
【文献】特開2001-297211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成された装置であって、
前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部と、
前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信部と、
前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行部と、
前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信部と、
前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信部と、
前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理部と
前記採用者端末から、面談後に、前記所定の有価価値の精算処理の承認を受け付ける承認受付部と、を有し、
前記精算処理部は、前記承認に応じて、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する、
採用支援装置。
【請求項2】
面談後に、前記採用者端末と前記求職者端末から、面談の評価情報を受信する評価情報受信部、をさらに有する、
請求項記載の採用支援装置。
【請求項3】
前記採用者から前記求職者に対して付与される有価価値の数量は前記求職者によって設定される、
請求項1又は2記載の採用支援装置。
【請求項4】
採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、
前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部、を有するコンピュータにより、
前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信処理と、
前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行処理と、
前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信処理と、
前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信処理と、
前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理と
前記採用者端末から、面談後に、前記所定の有価価値の精算処理の承認を受け付ける承認受付処理と、を実行し、
前記精算処理は、前記承認に応じて、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する、
採用支援方法。
【請求項5】
採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、
前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部、を有するコンピュータに対し、
前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信処理と、
前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行処理と、
前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信処理と、
前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信処理と、
前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理と
前記採用者端末から、面談後に、前記所定の有価価値の精算処理の承認を受け付ける承認受付処理と、を実行させ、
前記精算処理は、前記承認に応じて、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する、
採用支援プログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求職者と採用者をマッチングするための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
採用活動においては、多くの時間や労力がかけられている。そのような時間や労力は、採用者と求職者双方の負担になるが、現状の採用活動においては情報が氾濫し、実際的には採用が成立する可能性の非常に少ない情報のやり取りも行われている。
【0003】
このような背景のもと、採用者と求職者の的確なマッチングを実現したり、手間や労力を軽減したりするための技術が種々、提案されている
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2013-120583号公報
【文献】特開2018-005568号公報
【文献】特開2018-173674号公報
【文献】特許第6488362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、いずれの採用のために参照したり、利用したりするための情報が多くなるだけであり、より確度の高い情報が埋もれやすくなってしまう。その結果、採用者と求職者にかかる負担は軽減されないままである。
【0006】
そこで本発明は、採用者と求職者双方にかかる採用のための手間や時間、あるいはコストを軽減しつつ、適切なマッチングを実現することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る採用支援装置は、採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成された装置であって、前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部と、前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信部と、前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行部と、前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信部と、前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信部と、前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理部と、を有する。
【0008】
また、前記採用者端末から、面談後に、前記保有価値の精算処理の承認を受け付ける承認受付部、をさらに有し、前記精算処理部は、前記承認に応じて、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与するものとしてもよい。
【0009】
また、面談後に、前記採用者端末と前記求職者端末から、面談の評価情報を受信する評価情報受信部、をさらに有するものとしてもよい。
【0010】
また、前記採用者から前記求職者に対して付与される有価価値の数量は前記求職者によって設定されるものとしてもよい。
【0011】
また、本発明の別の観点に係る採用支援方法は、採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部、を有するコンピュータにより、前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信処理と、前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行処理と、前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信処理と、前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信処理と、前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理と、を実行する。
【0012】
また、本発明のさらに別の観点に係る採用支援プログラムは、採用者が利用する採用者端末と、求職者が利用する求職者端末と、ネットワークを介して通信可能に構成され、前記求職者の情報を記憶した求職者情報記憶部、を有するコンピュータに対し、前記採用者端末から、前記採用者が前記求職者と面談を行う際に要求される有価価値の発行要求を受信する発行要求受信処理と、前記採用者に対して前記有価価値を発行する有価価値発行処理と、前記採用者端末から、所定の前記求職者との面談希望を受信する面談希望受信処理と、前記面談希望の対象となった所定の前記求職者が利用する前記求職者端末に対し、前記面談希望の通知を送信する面談希望通知送信処理と、前記面談希望に基づいた面談が行われた後、前記採用者が保有する有価価値のうち、所定の有価価値を前記求職者に付与する精算処理と、を実行させる。
【0013】
なお、コンピュータプログラムは、各種のデータ読取可能な記録媒体に格納して提供したり、インターネット等のネットワークを介してダウンロード可能に提供したりすることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、採用者と求職者双方にかかる採用のための手間や時間、あるいはコストを軽減しつつ、適切なマッチングを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施形態に係る採用支援装置が備える機能を示した機能ブロック図である。
図2】本発明の実施形態に係る採用支援装置が備える求職者情報記憶部に記憶されるデータの一例を示した図である。
図3】本発明の実施形態に係る採用支援装置が備える採用者情報記憶部に記憶されるデータの一例を示した図である。
図4】本発明の実施形態に係る採用支援装置が備える面談情報記憶部に記憶されるデータの一例を示した図である。
図5】本発明の実施形態に係る採用支援装置によって実行される処理の流れを示した処理フロー図である。
図6】本発明の実施形態に係る採用支援装置によって実行される処理の流れを示した処理フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
●概要
以下、本発明の実施形態に係る採用支援装置について、図を参照して説明する。
図1に示される本実施形態に係る採用支援装置1は、求職者と採用者に負担をかけることなく適切なマッチングの実現を支援する装置である。この採用支援装置1を用いたサービス(以下において、「本サービス」と称することがある)では、採用者は求職者の情報を参照し、所望の求職者との面談を希望する。これに求職者が応じて面談に臨むと、採用の成否にかかわらず、採用者から求職者に対して所定の有価価値が支払われる。
【0017】
●機能ブロック
採用支援装置1は、CPU(Central Processing Unit)などの演算装置、CPUによって実行されるコンピュータプログラム、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等の内部メモリ等を備え、これにより図2に示されるように、求職者情報記憶部11、採用者情報記憶部12、面談情報記憶部13、ポイント発行部14、面談設定部15、精算処理部16、及び通信処理部17からなる機能ブロックを構成する。
また、採用支援装置1は、インターネット等のネットワークNWを介して、求職者端末2及び採用者端末3と通信可能に構成されている。
【0018】
求職者情報記憶部11は、求職者に関する情報を記憶した記憶部である。
この求職者情報記憶部11には例えば、図2に示されるように、求職者を識別する求職者IDに関連付けて、求職者の氏名等の求職者詳細、保有ポイント、及び履歴情報が記憶されている。
【0019】
求職者詳細には、求職者の氏名や連絡先、ポイントの決済に関わる情報など、本サービスの提供者が把握を要する情報のほか、採用者に対して提供する求職者の経歴あるいは履歴に関する情報などが含まれる。採用者に対しては、この求職者詳細に含まれる情報が適宜に編集又は加工等されて提供される。
【0020】
保有ポイントは、求職者が採用者との面談に応じて得たポイントの保有量を示している。
本サービスでは、求職者は採用者との面談に応じて所定のポイントを獲得することができる。ポイントは、採用者が本サービスの提供者から購入し、面談に応じて、採用者から求職者に対して付与される。求職者は、保有するポイントを予め決められた運用に基づいて換金、使用等することができ、これにより保有ポイントの量が変動する。
なお、ポイントは採用者から求職者に対して付与される有価価値の一例であり、ポイントに限らず、現金等の現実の通貨、何らかの特典などであってもよく、広く、求職者が採用者との面談に応じるインセンティブとなるものであればよい。
【0021】
履歴情報は、求職者からの面談希望の履歴や、求職者が採用者と面談した結果など、求職者による本サービスの利用の履歴に関する情報である。
【0022】
採用者情報記憶部12は、採用者に関する情報を記憶した記憶部である。
この採用者情報記憶部12には例えば、図3に示されるように、採用者を識別する採用者IDに関連付けて、採用者の氏名等の採用者詳細、保有ポイント、及び履歴情報が記憶されている。
【0023】
採用者詳細には、採用者の氏名や連絡先、ポイントの決済に関わる情報など、本サービスの提供者が把握を要する情報のほか、求職者に対して提供する採用者の情報が含まれる。求職者に対しては、この採用者詳細に含まれる情報が適宜に編集又は加工等されて提供される。
【0024】
保有ポイントは、採用者が面談者に対して付与可能なポイントの保有量を示している。採用者は、本サービスの提供者に対して所定数量のポイントの発行を要求し、これに応じて発行してもらう。なお、本サービスにおいて、ポイントは所定の料金設定に従って発行されるようになっており、採用者は、発行されたポイントに応じて数量の料金を本サービスの提供者に対して支払うことになっている。
【0025】
履歴情報は、面談者に対する面談希望の履歴、採用者が求職者と面談した結果など、採用者による本サービスの利用の履歴に関する情報である。
【0026】
面談情報記憶部13は、採用者と求職者との面談に関する情報を記憶した記憶部である。
この面談情報記憶部13には例えば、図4に示されるように、面談を識別する面談IDに関連付けて、面談を受けた又は面談の希望を受けた求職者の求職者ID、面談をした又は面談を希望した採用者の採用者ID、面談が行われる又は行われた面談日時、面談結果、評価情報、及び精算情報が記憶されている。
【0027】
面談IDは、採用者から、採用者が所望する求職者に対する面談の希望を受け付けたときに発行される。
【0028】
評価情報は、採用者と求職者との間で面談が行われた場合に、両当事者の相手方に対する評価に係る情報である。この評価情報は、面談が行われた後、採用者端末3と求職者端末2を介して、採用者と求職者から受け付ける。
【0029】
精算情報は、面談が行われた後、採用者から求職者に対して所定数量のポイントが付与されたか否かを示す情報であり、少なくとも承認有無と精算有無に関する情報が含まれる。
本実施形態では、採用者と求職者との間で面談が行われた後、所定数量のポイントを採用者から求職者に対して付与することの承認を採用者から受け付け、これに応じて当該所定数量のポイントを採用者から求職者に対して付与する。採用者から承認を受け付けると、承認があった旨のフラグが立てられ、これに応じてポイント付与が実行されると、精算があった旨のフラグが立てられる。
【0030】
ポイント発行部14は、採用者から、採用者が求職者と面談を行う際に要求されるポイントの発行要求を受け付けたのに応じて、当該採用者に対して所定数量のポイントを発行する。
発行されたポイントは、採用者情報記憶部12において、発行を要求した採用者に対して関連付けられる。
なお、ポイントは上述のとおり、有価価値の一例である。
【0031】
面談設定部15は、採用者から所定の求職者に対する面談の希望を受け付けた際、当該採用者と当該所定の求職者の面談を設定する。
具体的には、面談の日時や場所などの面談の詳細予定を設定する。面談の詳細予定の設定は、採用者や求職者のメールアドレス等を介して行うこともできるし、本サービスを提供するために設けられた所定のウェブサイト上のマイページを介して行うこともできる。
【0032】
精算処理部16は、採用者からの面談希望に基づいて面談が行われた後、採用者が保有するポイントのうち、所定数量のポイントを採用者から求職者に付与する。本実施形態では、面談が行われた後、採用者からポイントの精算処理の承認を受け付け、これによって面談の終了を把握して精算処理が実行される。
なお、採用者から求職者に対して付与するポイントは、面談ごとに採用者が所望の数量を設定することができるようになっていてもよいし、本サービス上、一律の数量として設定することもできる。また、求職者の属性等に基づいた処理のアルゴリズムにより、求職者毎に異なる数量のポイントが設定されてもよい。
【0033】
通信処理部17は、採用者端末3や求職者端末2と、インターネット等のネットワークNWを介して各種のデータの送受信処理を実行する。
【0034】
求職者端末2は、本実施形態に係る採用支援装置1によって提供される本ービスのユーザであって、一方の当事者たる求職者が利用する端末であり、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、あるいはデータの送受信が可能な携帯型端末などによって実現される。
この求職者端末2は少なくとも、各種のデータを入出力するための入出力部、採用支援装置1とインターネット等のネットワークNWを介してデータの送受信を実行するための通信処理部を備える。より具体的には、入出力部はタッチパネル式ディスプレイ等によって実現され、通信処理部は、ブラウザプログラム等によって実現される。
【0035】
採用者端末3は、本実施形態に係る採用支援装置1によって提供される本ービスのユーザであって、他方の当事者たる採用者が利用する端末であり、所謂パーソナルコンピュータやタブレット端末、あるいはデータの送受信が可能な携帯型端末などによって実現される。
この採用者端末3も求職者端末2同様、少なくとも、各種のデータを入出力するための入出力部、採用支援装置1とインターネット等のネットワークNWを介してデータの送受信を実行するための通信処理部を備える。より具体的には、入出力部はタッチパネル式ディスプレイ等によって実現され、通信処理部は、ブラウザプログラム等によって実現される。
【0036】
●処理の流れ
続いて、本実施形態に係る採用支援置によって実行される処理の流れについて、図5及び図6を参照して説明する。
まず、採用者は、採用者端末3を介して、採用支援装置1に所定数量のポイントの発行を要求する(S101)。ポイントは、採用者が求職者と面談を行った際に支払う有価価値であり、面談の後に支払うべき数量のポイントを採用者が有していない場合には、採用者の面談希望を受け付けないようにしてもよい。
採用支援装置1はポイント発行部14により、採用者からのポイント発行要求に応じてポイントを発行し、発行したポイントの数量を採用者情報記憶部12に登録する(S102)。
【0037】
採用者は、所定のウェブサイトを介して、採用支援装置1に対して求職者の照会を要求する(S103)。
これに応じて、採用支援装置1は求職者情報記憶部11を参照して、求職者リストとして採用者に求職者の情報を提供する(S104)。
【0038】
採用者は、求職者リストを参照し、具体的な採用に向けた面談を行いたい求職者を見つけた場合には、当該求職者を指定した面談希望を採用支援装置1に対して送信する(S105)。
採用支援装置1はこれに応じて、面談希望に対して面談IDを発行して面談情報を面談情報記憶部13に登録すると共に(S106)、指定された求職者に対して、面談を希望している採用者の情報と共に、面談希望を通知する(S107)。なお、求職者に対して提供される情報について、採用者に関する情報は、採用者情報記憶部12から適宜に抽出された情報が含まれる。また、面談が行われた場合に、採用者から求職者に対して付与されるポイントの数量に係る情報などが含まれていてもよい。
【0039】
求職者は、自らに対する面談希望に係る情報を参照して面談の諾否を決定すると、当該面談の諾否に係る情報を採用支援装置1に対して送信する(S108)。
ここで、求職者が面談希望を受諾しなかった場合には(S109)、その旨の通知が採用者に対して通知され、これにより処理は終了する(S110)。
【0040】
一方、求職者が面談希望を受諾した場合には、面談設定部15により、面談の日時や場所など、採用者と求職者が面談を行うのに必要な事項の調整と設定が行われる(S111)。
【0041】
面談が調整、設定されると、これに従って採用者は求職者と面談する(S201)。
面談が終了すると、採用者は採用支援装置1に対して、面談の結果に係る情報を送信すると共に、面談に応じて求職者に対して付与すべきポイントの精算を承認する(S202)。なお、面談の結果に係る情報と精算の承認に係る情報は同時に送信されなくてもよい。また、面談の結果に係る情報が精算の承認に係る情報を兼ねてもよい。
【0042】
採用支援装置1は、面談の結果に係る情報を面談情報記憶部13に登録すると共に、採用者によるポイントの精算の承認があった旨を登録する(S203)。
そして、精算の承認に応じて、精算処理部16によりポイントの精算処理が実行される(S204)。即ち、所定数量のポイントが採用者から求職者に対して付与される。
【0043】
また、採用者と求職者はそれぞれ、面談やお互いに対する評価に係る情報を採用支援装置1に対して提供し(S205、S206)、採用支援装置1はこれを登録する(S207)。
なお、評価に係る情報は所定のウェブサイト情報で適宜に加工、編集された公開したり、採用者や求職者からの要求に応じて閲覧可能としたりするとよい。また、求職者による評価情報の登録を、求職者がポイントを受け取るための要件にすることもできる。
【0044】
以上の本実施形態に係る採用支援装置1によれば、採用者は面談に応じて求職者にポイントを支払うことになるため、実際に採用を検討したいと思う求職者に対してのみ面談を希望することになる。その結果、求職者には、実際に採用につながる可能性の高い面談希望だけが届き、実際には採用につながらないような情報が省かれ、可能性のある面談希望が可能性のない面談希望に埋もれてしまうようなこともない。これにより、採用者と求職者ともに、効率的で実のある面談を行うことができる。
【0045】
なお、以上の本実施形態に係る採用支援装置1について、実際には就職あるいは転職の意思のない求職者とみなせる者を判別し、そのような求職者による本サービスの利用を停止させるなどしてもよい。
また、求職者の面談の回数や履歴、求職者情報の参照履歴に応じて、採用者が付与すべきポイントを変更してもよい。例えば、何度も面談を行っているにも関わらず、採用に至らない求職者、そもそも面談希望を受け取る数量が少ない求職者、あるいは採用者による求職者情報があまり閲覧されていない求職者については、ポイントを低く設定してもよい。また、逆に、面談希望を受け取る数量が多い求職者や、採用者による求職者情報の閲覧回数が多い求職者については、ポイント高く設定してもよい。
また、面談の際に求職者が負担する交通費について、面談場所までの交通費を自動的に算出し、採用者が求職者に対して付与するポイントに別途、加算するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 採用支援装置
11 求職者情報記憶部
12 採用者情報記憶部
13 面談情報記憶部
14 ポイント発行部
15 面談設定部
16 精算処理部
17 通信処理部
2 求職者端末
3 採用者端末
NW ネットワーク

図1
図2
図3
図4
図5
図6