IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社NTTドコモの特許一覧

<>
  • 特許-情報提供装置 図1
  • 特許-情報提供装置 図2
  • 特許-情報提供装置 図3
  • 特許-情報提供装置 図4
  • 特許-情報提供装置 図5
  • 特許-情報提供装置 図6
  • 特許-情報提供装置 図7
  • 特許-情報提供装置 図8
  • 特許-情報提供装置 図9
  • 特許-情報提供装置 図10
  • 特許-情報提供装置 図11
  • 特許-情報提供装置 図12
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】情報提供装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0251 20230101AFI20240516BHJP
【FI】
G06Q30/0251
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2020130258
(22)【出願日】2020-07-31
(65)【公開番号】P2022026681
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【弁理士】
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【弁理士】
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】酒井 亮勢
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 もとこ
(72)【発明者】
【氏名】勝間田 優樹
(72)【発明者】
【氏名】山田 曉
【審査官】渡邉 加寿磨
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-76906(JP,A)
【文献】国際公開第01/067319(WO,A1)
【文献】特表2014-528213(JP,A)
【文献】特表2017-529636(JP,A)
【文献】特開2016-206854(JP,A)
【文献】特開2020-9476(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G09F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザのそれぞれに対し、ユーザの心理的傾向を示す各項目のバイアス値を算出する算出部と、
レコメンド情報を提供する対象となる対象ユーザの前記バイアス値のうちの少なくとも1つのバイアス値と、レコメンド対象の候補ごとに設けられ、前記対象ユーザが当該候補のレコメンド情報に従って行動した割合を示す行動変容率と、を要素として有するユーザベクトルを生成し、前記候補のレコメンド情報に従って行動したユーザの前記少なくとも1つのバイアス値及び前記行動変容率のそれぞれの平均値を要素として有する候補ベクトルを生成し、前記ユーザベクトルと前記候補ベクトルとの類似度により、前記候補の中から前記レコメンド対象を決定する決定部と、
前記レコメンド対象に関する画像を含む前記レコメンド情報を生成する生成部と、
前記画像を前記対象ユーザの端末装置の背景画像として前記端末装置に設定させるための指令とともに、前記レコメンド情報を前記端末装置に出力する出力部と、
を備え
前記レコメンド対象は、商業施設であり、
前記生成部は、前記対象ユーザが好きなものを示す嗜好情報を用いて、前記商業施設において提供される各商品の推薦度に重みを付与することで前記推薦度を補正し、補正された前記推薦度に基づいて、前記商業施設において提供される商品の商品画像の中から商品画像を選択し、選択した前記商品画像を前記画像として前記レコメンド情報を生成し、
前記生成部は、前記嗜好情報によって示される好きなものの商品の推薦度に、他の商品に付与される重みよりも大きい重みを付与する、情報提供装置。
【請求項2】
前記指令は、前記画像を前記端末装置のロック画面における背景画像として前記端末装置に設定させるための指令である、請求項1に記載の情報提供装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記対象ユーザの前記心理的傾向に応じたメッセージを更に含む前記レコメンド情報を生成し、
前記出力部は、前記背景画像に前記メッセージを重ね合わせて表示させるための指令を更に出力する、請求項1又は請求項2に記載の情報提供装置。
【請求項4】
前記生成部は、前記対象ユーザの心理的傾向を示す各項目のバイアス値のうちの最大のバイアス値の項目を選択し、選択された前記項目に対して予め定められたひな型を用いて前記メッセージを生成し、
前記生成部は、前記最大のバイアス値が予め定められた閾値よりも小さい場合、店舗名をメッセージとして生成する、請求項3に記載の情報提供装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提供装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザの嗜好に応じて、レコメンド情報を提供する技術がある。例えば、特許文献1には、携帯端末の保持者(ユーザ)の嗜好に応じた店舗の情報を携帯端末に提供する装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-191500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の装置は、店舗名等の情報をメール又はウェブページに表示することによって、ユーザに店舗の情報を提供している。したがって、ユーザがメールを開いたり、ウェブページにアクセスしたりする必要がある。また、同じ種類の商品を扱う店舗であっても、ユーザにとって馴染みの店舗もあれば、待ち時間が長い人気の店舗もある。多数の意見に流されてしまうユーザもいれば、損失を回避しようとするユーザもいる。特許文献1に記載の装置においては、ユーザの嗜好に応じた店舗の情報が提供されているものの、十分な広告効果が得られない可能性がある。
【0005】
本開示は、広告効果を向上可能な情報提供装置を説明する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一側面に係る情報提供装置は、ユーザの心理的傾向に応じたレコメンド対象に関する画像を含むレコメンド情報を生成する生成部と、画像を端末装置の背景画像としてユーザの端末装置に設定させるための指令とともに、レコメンド情報を端末装置に出力する出力部と、を備える。
【0007】
この情報提供装置においては、ユーザの心理的傾向に応じたレコメンド対象に関する画像を含むレコメンド情報が生成され、画像を端末装置の背景画像として端末装置に設定させるための指令とともに、レコメンド情報が端末装置に出力される。情報提供装置においては、レコメンド対象に関する画像が、端末装置の背景画像として設定されるので、ユーザが操作をすることなく、レコメンド対象に関する画像をユーザに認識させることができる。さらに、レコメンド対象がユーザの心理的傾向に応じて決定されているので、ユーザがレコメンド情報に従って行動する可能性を高めることができる。その結果、広告効果を向上させることが可能となる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、広告効果を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、一実施形態に係る情報提供装置を含む情報提供システムの概略構成図である。
図2図2は、アンケートの一例を示す図である。
図3図3は、図1に示される情報提供装置の機能構成を示すブロック図である。
図4図4は、グループ情報の一例を示す図である。
図5図5は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図6図6は、店舗情報の一例を示す図である。
図7図7は、来店者情報の一例を示す図である。
図8図8は、図1に示される情報提供装置が行う設定処理を詳細に示すフローチャートである。
図9図9は、図1に示される情報提供装置が行う情報提供方法の一連の処理を示すフローチャートである。
図10図10は、図9に示される決定処理を詳細に示すフローチャートである。
図11図11の(a)は、携帯端末におけるロック画面の一例を示す図である。図11の(b)は、携帯端末におけるロック画面の別の例を示す図である。図11の(c)は、携帯端末におけるロック画面の更に別の例を示す図である。
図12図12は、図1に示される情報提供装置のハードウェア構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本開示の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
図1を参照して、一実施形態に係る情報提供装置を含む情報提供システムの構成を説明する。図1は、一実施形態に係る情報提供装置を含む情報提供システムの概略構成図である。図1に示される情報提供システム1は、ユーザの心理的傾向に基づいて、レコメンド対象に関するレコメンド情報をユーザに提供するシステムである。レコメンド対象は、ユーザにレコメンド(推薦)される対象である。レコメンド対象の例としては、例えば、店舗等の商業施設が挙げられる。本実施形態では、レコメンド対象として店舗を用いて説明を行う。
【0012】
心理的傾向は、心理特性、又はバイアス等とも称される。心理的傾向は、人間が行動及び判断を行う上での思考の傾向である。心理的傾向の例としては、同調バイアス、損失回避バイアス、現状維持バイアス、保有バイアス、時間選好(現在志向バイアス)、同調効果、リスク選好、コンコルド効果、アンカリング効果、及びナイーブ性が挙げられる。
【0013】
同調バイアスとは、多数の意見に流されてしまう心理的傾向である。損失回避バイアスとは、損失を回避しようとする心理的傾向である。現状維持バイアスとは、未知のものに心理的障壁を作り、現在の状況に固執してしまう心理的傾向である。保有バイアスとは、自分が今持っているものに大きな価値を見出し、手放すことに抵抗感を感じる心理的傾向である。保有バイアスは、希少なものを持っている自身に価値があると考える心理的傾向を意味する場合もある。時間選好とは、現在に近い方をより好む心理的傾向である。リスク選好とは、リスクを取りやすい心理的傾向である。同調効果とは、他者よりも優位に立ちたいという心理的傾向である。コンコルド効果とは、これまで費やした時間とお金とを無駄にしたくないという思いから合理的な判断ができなくなる心理的傾向である。アンカリング効果とは、得られる情報の順番で判断が歪められる心理的傾向である。ナイーブ性とは、計画と実際の行動が一致しない心理的傾向である。
【0014】
情報提供システム1は、複数の携帯端末10(端末装置)と、複数の店舗端末20と、情報提供装置30と、を含む。複数の携帯端末10、複数の店舗端末20、及び情報提供装置30は、ネットワークNWを介して互いに通信可能に構成されている。ネットワークNWは、有線及び無線のいずれで構成されてもよい。ネットワークNWの例としては、移動体通信網、インターネット、及びWAN(Wide Area Network)が挙げられる。
【0015】
携帯端末10は、ユーザによって用いられ、ユーザが携帯可能な装置である。携帯端末10の例としては、スマートフォン及びタブレット端末が挙げられる。携帯端末10には、レコメンド情報の提供を受けるためのアプリケーション(以下、「レコメンドアプリケーション」という。)がインストールされている。ユーザは、レコメンドアプリケーションを最初に利用(起動)する時に、ユーザ基本情報を登録する。ユーザ基本情報の例としては、性別、及び年齢が挙げられる。レコメンドアプリケーションは、ユーザに対してユーザの心理的傾向(心理特性)を推定するためのアンケートを実施する。アンケートは、例えば、ユーザ基本情報の登録に続いて行われる。アンケートには、心理的傾向を推定するための質問と、その質問に対する回答の選択肢と、が心理的傾向ごとに準備されている。
【0016】
図2に示されるように、時間選好を推定するための質問Q1として、例えば「あなたは今10000円貰うことができます。1週間待てば少し多めに貰うことができます。1週間後にいくら貰えれば、1週間待つことができますか?」が準備されている。質問Q1に対する回答A1の選択肢として、例えば「1)10100円、2)10500円、3)11000円、4)12000円、5)12001円以上」が準備されている。損失回避バイアスを推定するための質問Q2として、例えば「あなたは旅行に行ったときに一日当たり何か所の観光地を回りますか?」が準備されている。質問Q2に対する回答A2の選択肢として、例えば「1)1か所、2)2か所、3)3か所、4)4か所、5)5か所以上」が準備されている。同調バイアスを推定するための質問Q3として、例えば「あなたを含めた10人に〇×を実施し、当てはまる方に手を挙げていただきます。あなたは×だと思いました。他の何人の人が〇に手を挙げた場合、あなたはつられて〇に手を挙げますか?」が準備されている。質問Q3に対する回答A3の選択肢として、例えば「1)×に手を挙げる、2)9人、3)8人、4)7人、5)6人」が準備されている。
【0017】
他のバイアスについても同様に質問と回答とが準備されている。保有バイアスを推定するための質問として、例えば「あなたはブランド品をいくつ所有していますか?」が準備されている。この質問に対する回答の選択肢として、例えば「1)0個、2)1~2個、3)3~4個、4)5~6個、5)7個以上」が準備されている。同調効果を推定するための質問として、例えば「他人と競うコンテンツに取り組んでいるときに、ランキングの上位へ入ることをモチベーションにすることはありますか?当てはまるものを選択してください。」が準備されている。この質問に対する回答の選択肢として、例えば「1)たとえランキング下位でも楽しめる、2)ランキング上位に入ることは重要ではないが、入れるなら入りたい、3)基本的にはランキング上位に入りたいと思っている、4)ランキング上位に入ることが大きなモチベーションになることは間違いない、5)ランキング上位に入ることをモチベーションにすることが最も集中して取り組める」が準備されている。
【0018】
携帯端末10は、ユーザ基本情報及びアンケートの回答を示す情報を情報提供装置30に送信する。なお、ユーザは、レコメンドアプリケーションに待ち受け画面(ロック画面)の背景画像の切り替えを許可しておく。背景画像は、壁紙と称されることもある。
【0019】
さらに、ユーザは、レコメンドアプリケーションにおいて、嗜好情報を設定してもよい。嗜好情報は、ユーザの好みを示す情報である。例えば、嗜好情報として、ユーザが好きなもの(例えば、好きな食べ物)が設定される。嗜好情報として、ユーザが嫌いなもの(例えば、嫌いな食べ物)が設定されてもよい。ユーザは、レコメンドアプリケーションにおいて予め準備されているリストから、好きなもの及び嫌いなものを選択することによって、嗜好情報を設定してもよい。ユーザは、任意のタイミングで嗜好情報を設定し得る。例えば、ユーザは、レコメンドアプリケーションを最初に利用(起動)する時に、嗜好情報を設定してもよい。嗜好情報が設定されたことに応じて、携帯端末10は、嗜好情報を情報提供装置30に送信する。
【0020】
携帯端末10は、GPS(Global Positioning System)等を用いて携帯端末10の位置情報(緯度及び経度)を取得する。携帯端末10は、接続されている無線ネットワークの親局の設置位置の情報を位置情報として取得してもよい。親局の設置位置の例としては、モバイルネットワークの基地局、及びWi-Fiのアクセスポイント等が挙げられる。携帯端末10は、携帯端末10の近傍に存在する別の端末の位置情報を携帯端末10の位置情報として取得してもよい。このような端末としては、例えば、Bluetooth(登録商標)のビーコン端末等が挙げられる。携帯端末10は、定期的に位置情報を情報提供装置30に送信する。
【0021】
店舗端末20は、各店舗に設けられ、店舗に関する店舗情報を管理する端末装置である。店舗端末20の例としては、デスクトップPC(Personal Computer)、ノートPC、スマートフォン、及びタブレット端末が挙げられる。店舗情報の詳細については、後述する。店舗の店員(管理者)が店舗端末20を介して店舗情報に含まれる各情報を任意のタイミングで設定する。なお、画像の説明は、予め準備されている説明の中から選択することによって、設定されてもよい。店舗端末20は、店舗情報が更新されるたびに店舗情報を情報提供装置30に送信する。
【0022】
情報提供装置30は、携帯端末10を所持するユーザにレコメンド情報を提供する装置である。情報提供装置30の例としては、サーバ装置等の情報処理装置が挙げられる。
【0023】
図3を参照して、情報提供装置30の機能構成を説明する。図3は、図1に示される情報提供装置の機能構成を示すブロック図である。図3に示されるように、情報提供装置30は、機能的には、取得部31と、分析部32と、設定部33と、抽出部34と、決定部35と、生成部36と、出力部37と、判定部38と、更新部39と、グループ情報記憶部41と、ユーザ情報記憶部42と、店舗情報記憶部43と、来店者情報記憶部44と、を備えている。
【0024】
グループ情報記憶部41は、各グループのグループ情報を記憶(格納)する機能部である。図4に示されるように、グループ情報は、グループID(identifier)と、属性情報と、グループバイアス情報と、を含む。グループIDは、グループを一意に識別可能な情報である。属性情報は、グループを規定する属性を示す情報である。図4に示される例では、属性として、性別及び年代が用いられている。グループバイアス情報は、グループの心理的傾向を示す情報であり、各心理的傾向のバイアス値を含む。心理的傾向のバイアス値は、心理的傾向の程度を示す値である。本実施形態では、バイアス値が大きいほど、心理的傾向が強いことを示す。バイアス値の最小値は0であり、バイアス値の最大値は1である。グループバイアス情報に含まれる各バイアス値は、例えば、グループに属するユーザの心理的傾向のバイアス値の平均値である。
【0025】
ユーザ情報記憶部42は、各ユーザのユーザ情報を記憶(格納)する機能部である。図5に示されるように、ユーザ情報は、端末IDと、ユーザ基本情報と、バイアス情報と、行動変容率と、を含む。端末IDは、携帯端末10を一意に識別可能な情報である。バイアス情報は、ユーザの心理的傾向を示す情報であり、各心理的傾向のバイアス値を含む。
【0026】
行動変容率は、レコメンド対象の店舗ごとに設けられ、ユーザがレコメンド情報を受けた場合にレコメンド情報に従って行動した割合を示す。店舗に対する行動変容率は、例えば、店舗に関するレコメンド情報を受けた回数に対する、レコメンド情報に従って当該店舗に行った回数の割合である。つまり、店舗に対する行動変容率は、店舗に関するレコメンド情報に従って行動した回数を、当該店舗に関するレコメンド情報を受け取った回数で除算することによって求められる。端末IDと、ユーザ基本情報と、バイアス情報と、行動変容率とは、互いに対応付けられているので、ユーザ基本情報、バイアス情報、及び行動変容率は、端末IDによって識別される携帯端末10を所持するユーザの情報である。
【0027】
店舗情報記憶部43は、各店舗の店舗情報を記憶(格納)する機能部である。図6に示されるように、店舗情報は、店舗IDと、店舗名と、混雑度と、アクセスポイント情報と、画像と、画像の説明と、推薦度と、を含む。店舗IDは、店舗を一意に識別可能な情報である。店舗名は、店舗の名称である。混雑度は、店舗の混み具合を示す指標である。本実施形態では、混雑度の数値が大きいほど混雑していることを示す。例えば、店舗内に存在する人数が、店舗が受け入れ可能な人数(例えば、席数)と同じである場合、混雑度は1.0である。アクセスポイント情報は、店舗から最も近くに位置するアクセスポイントを特定可能な情報である。図6では、説明の便宜上、アクセスポイントが設置されている場所が示されている。
【0028】
画像は、店舗に関する画像である。画像の例としては、店舗が提供する商品の画像である商品画像が挙げられる。画像は、携帯端末10の背景画像として用いられ得る。したがって、背景画像にふさわしい画像が採用され得る。店舗情報には、1以上の画像が含まれている。画像の説明は、各画像に対して設定されており、例えば、画像に含まれる商品の名称、商品の種類、及び特徴等である。推薦度は、各画像に対して設定されており、店舗が画像を推薦している度合いを示す指標である。推薦度の数値が大きいほど、店舗が強く推薦していることを示す。
【0029】
来店者情報記憶部44は、各店舗の来店者情報を記憶(格納)する機能部である。来店者情報は、レコメンド情報に従って実際に店舗を訪れたユーザ(以下、「来店者」という。)に関する情報である。図7に示されるように、来店者情報は、店舗IDと、バイアス情報と、行動変容率と、を含む。バイアス情報は、店舗IDによって示される店舗の来店者全体の心理的傾向を示す情報であり、各心理的傾向のバイアス値を含む。各バイアス値は、例えば、すべての来店者の心理的傾向のバイアス値の平均値である。行動変容率は、レコメンド対象の店舗ごとに設けられ、店舗IDによって示される店舗の来店者全体が行動変容する割合を示す。各行動変容率は、例えば、すべての来店者の行動変容率の平均値である。
【0030】
取得部31は、各種情報を取得する機能部である。取得部31は、例えば、新規ユーザの携帯端末10から端末ID、ユーザ基本情報、及びアンケートの回答を示す情報を取得する。取得部31は、例えば、携帯端末10から端末ID及び位置情報を取得する。取得部31は、例えば、店舗端末20から店舗情報を取得する。取得部31は、店舗情報を店舗情報記憶部43に出力し、店舗情報記憶部43に格納する。
【0031】
分析部32は、複数のグループそれぞれの心理的傾向を分析し、複数のグループそれぞれについて、グループ情報を生成する機能部である。分析部32は、携帯端末10から得たアンケートの回答を示す情報に基づいて、複数のユーザのそれぞれに対して、心理的傾向ごとにバイアス値を算出する。分析部32は、各グループについて、心理的傾向ごとにグループに属するユーザのバイアス値の平均値を算出し、グループの心理的傾向のバイアス値とする。以上のようにして、分析部32は、グループ情報を生成する。分析部32は、グループ情報をグループ情報記憶部41に出力し、グループ情報記憶部41に格納する。
【0032】
設定部33は、新規ユーザのユーザ情報を設定する機能部である。設定部33は、新規ユーザの携帯端末10から受け取った端末ID及びユーザ基本情報を、新規ユーザの端末ID及びユーザ基本情報に設定する。設定部33は、新規ユーザのユーザ基本情報に基づいて、複数のグループの中から新規ユーザが属するグループを特定し、当該グループのグループ情報を用いて、新規ユーザのユーザ情報を設定する。ユーザ情報の設定方法の詳細については後述する。設定部33は、新規ユーザのユーザ情報をユーザ情報記憶部42に出力し、ユーザ情報記憶部42に格納する。
【0033】
抽出部34は、レコメンド対象となり得る店舗を抽出する機能部である。抽出部34は、携帯端末10の近傍に存在する店舗を抽出する。
【0034】
決定部35は、ユーザの心理的傾向を示すバイアス情報に基づいて、レコメンド対象を決定する機能部である。決定部35は、ユーザ情報のバイアス情報に含まれるバイアス値の少なくとも1つに基づいて、レコメンド対象を決定する。本実施形態では、決定部35は、1つのバイアス値に基づいてレコメンド対象を決定する第1決定処理と、複数のバイアス値に基づいてレコメンド対象を決定する第2決定処理と、を実施する。第1決定処理及び第2決定処理の詳細については後述する。
【0035】
生成部36は、レコメンド対象に関するレコメンド情報を生成する機能部である。本実施形態では、生成部36は、決定部35によって決定されたレコメンド対象である店舗に関するレコメンド情報を生成する。レコメンド情報は、店舗に関する画像を含む。画像は、店舗が提供する商品の商品画像であってもよい。例えば、生成部36は、決定部35によって決定された店舗の店舗情報に含まれる画像の推薦度に基づいて、店舗情報に含まれる画像の中から、レコメンド用の画像を選択する。ユーザ情報に嗜好情報が含まれている場合には、生成部36は、嗜好情報に更に基づいて、レコメンド用の画像を選択してもよい。生成部36は、レコメンド用の画像を含むレコメンド情報を生成する。
【0036】
生成部36は、ユーザの心理的傾向に応じて、レコメンド情報を生成してもよい。例えば、生成部36は、ユーザの心理的傾向に応じたメッセージを生成し、レコメンド用の画像及びメッセージを含むレコメンド情報を生成してもよい。メッセージは、例えば、ユーザの行動を誘発するメッセージである。
【0037】
出力部37は、レコメンド情報を出力する機能部である。出力部37は、レコメンド情報に含まれる画像を携帯端末10のロック画面における背景画像として携帯端末10に設定させるための指令とともに、レコメンド情報を携帯端末10に出力(送信)する。レコメンド情報にメッセージが含まれる場合には、出力部37は、背景画像にメッセージを重ね合わせて表示させるための指令を更に出力してもよい。
【0038】
判定部38は、レコメンド情報が携帯端末10に出力された後のユーザの行動を判定する機能部である。判定部38は、例えば、携帯端末10を所持するユーザがレコメンド情報に従って行動したか否かを判定する。
【0039】
更新部39は、判定部38による判定結果に応じて、バイアス情報を更新する機能部である。更新部39は、判定結果に応じて、バイアス情報に含まれるバイアス値の少なくとも1つを更新する。更新部39は、ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合には、心理的傾向の程度が増加するように増加率を用いてバイアス値を変更し、ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合には、心理的傾向の程度が減少するように減少率を用いてバイアス値を変更する。減少率は、増加率よりも小さい。
【0040】
本実施形態では、更新部39は、ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合にはバイアス値を増加し、ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合にはバイアス値を減少する。なお、バイアス値は0から1の範囲内で更新される。更新部39は、決定部35が第1決定処理によりレコメンド対象の店舗を決定したか、第2決定処理によりレコメンド対象の店舗を決定したかによって、バイアス値の更新方法を切り替える。バイアス値の更新方法の詳細については後述する。
【0041】
次に、図8を参照して、情報提供装置30が行うユーザ情報設定処理を説明する。図8は、図1に示される情報提供装置が行うユーザ情報設定処理を詳細に示すフローチャートである。図8に示される処理は、例えば、ユーザがレコメンドアプリケーションを最初に利用する際に、ユーザ基本情報、及びアンケートの回答等を入力することによって開始される。
【0042】
図8に示されるように、まず、取得部31が携帯端末10から端末ID、ユーザ基本情報、及びアンケートの回答を示す情報を取得(受信)する(ステップS11)。そして、取得部31は、ユーザ基本情報及びアンケートの回答を示す情報を分析部32に出力し、端末ID及びユーザ基本情報を設定部33に出力する。
【0043】
続いて、分析部32は、グループ情報を生成する(ステップS12)。グループ情報の生成方法を以下に具体的に説明する。取得部31からユーザ基本情報及びアンケートの回答を示す情報を受け取ると、携帯端末10から得たアンケートの回答を示す情報に基づいて、心理的傾向ごとにバイアス値を算出する。例えば、分析部32は、図2に示される回答A1の金額(選択肢の数字)が大きいほど時間選好のバイアス値が大きい値となるように、時間選好のバイアス値を算出する。分析部32は、図2に示される回答A2の数(選択肢の数字)が大きいほど損失回避バイアスのバイアス値が大きい値となるように、損失回避バイアスのバイアス値を算出する。分析部32は、図2に示される回答A3の選択肢の数字が大きいほど同調バイアスのバイアス値が大きい値となるように、同調バイアスのバイアス値を算出する。分析部32は、他の心理的傾向のバイアス値も同様に算出する。
【0044】
そして、分析部32は、ユーザ基本情報に基づいて、携帯端末10を所持するユーザが属するグループを特定する。例えば、ユーザが35歳の男性である場合、分析部32は、30代男性のグループであるグループM3を特定する。そして、特定したグループについて、心理的傾向ごとにグループに属するユーザのバイアス値の平均値を算出し、グループの心理的傾向のバイアス値とする。以上のようにして、分析部32は、グループ情報を生成する。そして、分析部32は、グループ情報をグループ情報記憶部41に出力し、グループ情報記憶部41に格納する。
【0045】
続いて、設定部33は、新規ユーザのユーザ情報を設定する(ステップS13)。具体的には、設定部33は、取得部31から端末ID及びユーザ基本情報を受け取ると、取得部31から受け取った端末ID及びユーザ基本情報を、携帯端末10のユーザ情報の端末ID及びユーザ基本情報に設定する。そして、設定部33は、ユーザ基本情報に基づいて、携帯端末10を所持するユーザが属するグループを複数のグループの中から特定し、当該グループのグループ情報を用いて、新規ユーザのバイアス情報を設定する。例えば、ユーザが35歳の男性である場合、設定部33は、グループ情報記憶部41に格納されているグループ情報から、グループM3のグループ情報を取得し、グループM3のグループ情報に含まれるグループバイアス情報を、ユーザのユーザ情報のバイアス情報に設定する。
【0046】
以上のようにして、設定部33は、新規ユーザのユーザ情報を設定(生成)する。なお、ユーザ情報の各行動変容率には、無効な値が設定されている。そして、設定部33は、新規ユーザのユーザ情報をユーザ情報記憶部42に出力し、ユーザ情報記憶部42に格納する。以上により、ユーザ情報設定処理が終了する。
【0047】
なお、分析部32は、複数のユーザ(携帯端末10)から得たアンケートの回答を示す情報に基づいて、グループ情報を予め生成している。したがって、分析部32は、新規ユーザがレコメンドアプリケーションを最初に利用するたびに、グループ情報を生成(更新)しなくてもよい。この場合、ステップS12は省略される。
【0048】
次に、図9図10、及び図11の(a)~図11の(c)を参照して、情報提供装置30が行う情報提供方法を説明する。図9は、図1に示される情報提供装置が行う情報提供方法の一連の処理を示すフローチャートである。図10は、図9に示される決定処理を詳細に示すフローチャートである。図11の(a)は、携帯端末におけるロック画面の一例を示す図である。図11の(b)は、携帯端末におけるロック画面の別の例を示す図である。図11の(c)は、携帯端末におけるロック画面の更に別の例を示す図である。図9に示される一連の処理は、例えば、ユーザがレコメンドアプリケーションを起動することによって開始される。レコメンドアプリケーションを起動している携帯端末10は、定期的に端末ID及び位置情報を情報提供装置30に送信する。
【0049】
図9に示されるように、まず、取得部31が携帯端末10の端末ID及び位置情報を取得する(ステップS21)。本実施形態では、携帯端末10の位置情報として、アクセスポイントの設置位置の情報が用いられる。そして、取得部31は、端末ID及び位置情報を抽出部34に出力する。
【0050】
続いて、抽出部34は、店舗を抽出する(ステップS22)。具体的に説明すると、抽出部34は、取得部31から端末ID及び位置情報(アクセスポイントの設置位置)を受け取ると、店舗情報記憶部43に格納されている複数の店舗情報から、当該アクセスポイントの設置位置を示すアクセスポイント情報を含む複数の店舗情報を取得する。つまり、取得された店舗情報の店舗が抽出される。そして、抽出部34は、端末ID及び抽出された複数の店舗の店舗情報を決定部35に出力する。
【0051】
続いて、決定部35は、抽出部34から端末ID及び抽出された複数の店舗の店舗情報を受け取ると、抽出された複数の店舗の中からレコメンド対象となる店舗を決定する決定処理を行う(ステップS23)。ステップS23の決定処理においては、図10に示されるように、まず決定部35が、抽出された複数の店舗の店舗情報に基づいて、送客対象となる候補店舗を選定する(ステップS31)。具体的には、決定部35は、抽出された複数の店舗の店舗情報に含まれる混雑度に基づいて、送客対象となる候補店舗を選定する。決定部35は、混雑度と予め設定された第1混雑閾値とを比較し、混雑度が第1混雑閾値未満の候補店舗を送客対象の候補店舗として選定する。
【0052】
続いて、決定部35は、ユーザ情報記憶部42に格納されている複数のユーザ情報から、抽出部34から受け取った端末IDを含むユーザ情報を取得し、来店者情報記憶部44に格納されている複数の来店者情報から、ステップS31において選定された候補店舗の店舗IDを含む来店者情報を取得する(ステップS32)。
【0053】
そして、決定部35は、第1決定処理を行うか否かを判定する(ステップS33)。例えば、当該ユーザについて行われた前回までの情報提供方法において、第1決定処理が連続して行われており、これらの連続して行われた第1決定処理においてすべての心理的傾向のバイアス値が選択されたわけではない場合に、決定部35は、第1決定処理を行うと判定する(ステップS33;YES)。あるいは、当該ユーザについて行われた前回の情報提供方法において第2決定処理が行われており、前回までの情報提供方法において第2決定処理が所定回数連続して行われている場合、決定部35は、第1決定処理を行うと判定する(ステップS33;YES)。
【0054】
第1決定処理においては、決定部35は、ユーザ情報に含まれている複数の心理的傾向のバイアス値からいずれか1つのバイアス値を選択する(ステップS34)。ステップS34が実施されるごとに、すべての心理的傾向のバイアス値が選択されるように、バイアス値が順に選択される。
【0055】
一方、当該ユーザについて行われた前回までの情報提供方法において、第1決定処理が連続して行われており、これらの連続して行われた第1決定処理においてすべての心理的傾向のバイアス値が選択されている場合、決定部35は、第2決定処理を行うと判定する(ステップS33;NO)。あるいは、当該ユーザについて行われた前回の情報提供方法において第2決定処理が行われているものの、前回までの情報提供方法において第2決定処理が所定回数連続して行われていない場合、決定部35は、第2決定処理を行うと判定する(ステップS33;NO)。第2決定処理においては、決定部35は、ユーザ情報に含まれている複数の心理的傾向のバイアス値のすべてを選択する(ステップS35)。なお、第2決定処理において選択されるバイアス値の数は、第1決定処理において選択されるバイアス値の数よりも大きければよい。第2決定処理において、2以上の任意のバイアス値が選択されてもよい。
【0056】
そして、決定部35は、ステップS34又はステップS35において選択されたバイアス値を用いて、各候補店舗の類似度を算出する(ステップS36)。具体的に説明すると、決定部35は、ステップS34又はステップS35において選択されたバイアス値とユーザ情報に含まれている行動変容率とを要素として有するユーザベクトルを生成する。さらに、決定部35は、各候補店舗の来店者情報について、ステップS34又はステップS35において選択されたバイアス値に対応する心理的傾向のバイアス値と、来店者情報に含まれている行動変容率とを要素として有する店舗ベクトルを生成する。そして、決定部35は、ユーザベクトルと各候補店舗の店舗ベクトルとの類似度を算出する。類似度としては、コサイン類似度が用いられてもよい。この場合、決定部35は、各ベクトルを正規化し、正規化されたベクトルを用いてコサイン類似度を算出する。
【0057】
そして、決定部35は、各候補店舗の類似度に基づいて、レコメンド対象の店舗を決定する(ステップS37)。決定部35は、例えば、候補店舗のうち、最大の類似度を有する候補店舗をレコメンド対象の店舗として決定する。店舗全体の混雑度を分散させるために、決定部35は、類似度が予め設定された類似閾値よりも大きく、かつ、混雑度が第2混雑閾値よりも小さいという条件を満たす候補店舗をレコメンド対象の店舗として決定してもよい。第2混雑閾値は第1混雑閾値よりも小さい。
【0058】
複数の候補店舗が上記条件を満たす場合には、決定部35は、上記条件を満たす候補店舗のうち、最大の類似度を有する候補店舗をレコメンド対象の店舗として決定する。上記条件を満たす候補店舗が存在しない場合、決定部35は、送客対象となる候補店舗のうち、最大の類似度を有する候補店舗又は最小の混雑度を有する候補店舗をレコメンド対象の店舗として決定する。そして、決定部35は、レコメンド対象の店舗の店舗情報を、ユーザ情報とともに生成部36に出力する。
【0059】
具体例を用いてレコメンド対象の店舗を決定する方法を説明する。店舗A、店舗B、店舗C、及び店舗Dが抽出されており、ユーザ情報には時間選好のバイアス値と同調バイアスのバイアス値とが含まれているとする。店舗Aの混雑度は0.3であり、店舗Bの混雑度は0.4であり、店舗Cの混雑度は0.7であり、店舗Dの混雑度は1.1である。例えば、第1混雑閾値が0.9に設定されている場合、送客対象の候補店舗として、店舗A、店舗B、及び店舗Cが選定される。
【0060】
そして、店舗A、店舗B、及び店舗Cの来店者情報が取得される。説明の便宜上、来店者情報は、[時間選好のバイアス値,同調バイアスのバイアス値,店舗Aに対する行動変容率,店舗Bに対する行動変容率,店舗Cに対する行動変容率]を要素として含む店舗ベクトルとして表現される。店舗Aの店舗ベクトルは、[0.8,0.2,0.6,0.0,0.1]であり、店舗Bの店舗ベクトルは、[0.9,0.6,0.5,0.2,0.0]であり、店舗Cの店舗ベクトルは、[0.2,0.5,0.2,0.1,0.5]である。一方、店舗ベクトルに対応するユーザ情報のユーザベクトルは、[0.8,0.7,0.4,0.1,0.1]である。
【0061】
第1決定処理が行われ、時間選好のバイアス値が選択された場合には、上記各ベクトルから同調バイアスのバイアス値を除いたベクトルを用いて、各店舗の類似度(コサイン類似度)が計算される。一方、第2決定処理が行われる場合には、上記ベクトルを用いて、各店舗の類似度(コサイン類似度)が計算される。この場合、店舗Aの類似度は0.878であり、店舗Bの類似度は0.984であり、店舗Cの類似度は0.739である。類似閾値が0.8に設定されており、第2混雑閾値が0.7に設定されている場合、店舗A及び店舗Bが、類似度が類似閾値よりも大きく、かつ、混雑度が第2混雑閾値よりも小さいという条件を満たすので、店舗A及び店舗Bのうち類似度が高い店舗Bがレコメンド対象の店舗として決定される。
【0062】
続いて、生成部36は、レコメンド情報を生成する(ステップS24)。ステップS24においては、生成部36は、決定部35から店舗情報及びユーザ情報を受け取ると、店舗情報に含まれる画像の推薦度と、ユーザ情報に含まれる嗜好情報と、に基づいて、店舗情報に含まれる画像の中から、レコメンド用の画像を選択する。
【0063】
生成部36は、例えば、嗜好情報に基づいて、各推薦度に重みを付与する。例えば、生成部36は、店舗情報に含まれる画像のうち、嗜好情報に設定されている好みのものに相当する画像の推薦度にはデフォルト値よりも大きい重みを付与する。デフォルト値は、例えば1である。生成部36は、その他の画像の推薦度には、デフォルト値の重みを付与する。生成部36は、各画像の推薦度と重みとを乗算することによって推薦度を補正する。生成部36は、嗜好情報に嫌いなものが設定されている場合には、嫌いなものの画像を除外してもよい(例えば、重み0とする)。生成部36は、過去にレコメンド画像として選択された画像を除外してもよい(例えば、重み0とする)。
【0064】
そして、生成部36は、補正された推薦度を用いて、店舗情報に含まれる画像の中からレコメンド用の画像を選択する。生成部36は、推薦度が最大である画像をレコメンド用の画像として選択してもよい。生成部36は、予め設定された推薦閾値以上の推薦度を有する画像の中から、ランダムにレコメンド用の画像を選択してもよい。
【0065】
具体例を用いてレコメンド用画像の選択方法を説明する。嗜好情報の好きなものとして「海鮮丼」が設定されており、嗜好情報の嫌いなものとして「牛丼」が設定されているとする。店舗情報に含まれている画像が[牛丼,新商品,海鮮丼,チャーシュー丼]であり、各推薦度が[0.5,0.9,0.7,0.4]であり、好みのものに付与される重みが1.5に設定されているとする。この場合、嗜好情報によって[牛丼,新商品,海鮮丼,チャーシュー丼]=[0,0.9,1.05,0.4]が得られる。そして、生成部36は、最大の推薦度を有する海鮮丼の画像をレコメンド用の画像として選択する。推薦閾値が0.7に設定されている場合、生成部36は、新商品の画像及び海鮮丼の画像のいずれかをレコメンド用の画像として選択してもよい。
【0066】
さらに、生成部36は、ユーザ情報に含まれるバイアス値のうちの最大のバイアス値を有する心理的傾向を判別する。そして、生成部36は、判別した心理的傾向に応じたメッセージを生成する。例えば、心理的傾向が時間選好である場合、生成部36は、時間を短縮できることを示すメッセージを生成する。このようなメッセージの例としては、「人気のxxが今なら待たずに入店できます!」が挙げられる。心理的傾向が同調バイアスである場合、生成部36は、多数の人が訪れていることを示すメッセージを生成する。このようなメッセージの例としては、「大阪と言えばxxです!」、及び「話題のxxにいってみては」が挙げられる。心理的傾向が損失回避バイアスである場合、生成部36は、損失を回避し得ること又は利益が得られることを示すメッセージを生成する。このようなメッセージの例としては、「今だけxxのクーポンを配信しております」、及び「xxへ行けばdポイントプレゼント!」が挙げられる。なお、最大のバイアス値が予め定められた閾値(例えば、0.5)よりも小さい場合には、生成部36は、店舗名をメッセージとして生成する。
【0067】
そして、生成部36は、レコメンド用の画像及びメッセージを含むレコメンド情報を生成し、レコメンド情報を出力部37に出力する。
【0068】
続いて、出力部37は、レコメンド情報を出力する(ステップS25)。具体的には、出力部37は、生成部36からレコメンド情報を受け取ると、レコメンド情報に含まれる画像を携帯端末10のロック画面における背景画像として携帯端末10に設定させるための指令とともに、レコメンド情報を携帯端末10に出力(送信)する。レコメンド情報にメッセージが含まれる場合には、出力部37は、背景画像にメッセージを重ね合わせて表示させるための指令を更に出力する。出力部37は、プッシュ通信によってメッセージを出力してもよい。さらに、出力部37は、不図示のレコメンド情報の履歴(ログ情報)にレコメンド情報を登録してもよい。
【0069】
携帯端末10は、情報提供装置30からレコメンド情報を受信すると、レコメンド情報に含まれる画像をロック画面における背景画像に設定し、レコメンド情報に含まれるメッセージを背景画像に重ね合わせて表示する。図11の(a)には、時間選好を有するユーザの携帯端末10に表示されるレコメンド情報の一例が示されている。図11の(b)には、同調バイアスを有するユーザの携帯端末10に表示されるレコメンド情報の一例が示されている。図11の(c)には、特定の心理的傾向を有しないユーザの携帯端末10に表示されるレコメンド情報の一例が示されている。図11の(a)~(c)に示されるように、ユーザの心理的傾向に応じたレコメンドが行われる。
【0070】
続いて、判定部38は、レコメンド情報が携帯端末10に出力された後のユーザの行動を判定する(ステップS26)。具体的には、判定部38は、携帯端末10を所持するユーザがレコメンド情報に従って行動したか否かを判定する。判定部38は、例えば、レコメンド情報を送信してから所定の時間が経過するまでの携帯端末10の時系列の位置情報を取得部31を介して携帯端末10から取得し、時系列の位置情報に基づいてユーザがレコメンド情報に従って行動したか否かを判定する。例えば、判定部38は、位置情報によって示される位置がレコメンド対象の店舗内に一定時間留まっている場合、ユーザがレコメンド情報に従って行動したと判定し、それ以外の場合、ユーザがレコメンド情報に従って行動していないと判定する。そして、判定部38は、ユーザがレコメンド情報に従って行動したか否かを示す判定結果を更新部39に出力する。さらに、判定部38は、不図示のレコメンド情報の履歴(ログ情報)に、判定結果を登録する。
【0071】
続いて、更新部39は、ユーザ情報を更新する(ステップS27)。ステップS27において、更新部39は、判定結果を受け取ると、判定結果に応じてユーザ情報に含まれる行動変容率及びバイアス値を更新する。
【0072】
行動変容率の更新について、具体的に説明する。更新部39は、不図示のレコメンド情報の履歴(ログ情報)から、ステップS23において決定されたレコメンド対象の店舗に関するレコメンド情報を送信した回数(送信回数)と、ユーザがレコメンド情報に従って行動した回数(行動回数)と、を取得する。そして、更新部39は、行動回数を送信回数で除算することによって、レコメンド対象の店舗の行動変容率を算出し、ユーザ情報記憶部42に格納されているユーザ情報における当該店舗の行動変容率を更新する。
【0073】
バイアス値の更新方法は、ステップS23において第1決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定されたか、第2決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定されたかによって異なる。第1決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定された場合には、更新部39は、ステップS34において選択されたバイアス値のみを更新する。より具体的には、更新部39は、第1決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定され、かつ、ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合に、ステップS34において選択されたバイアス値を増加する。例えば、更新部39は、現在のバイアス値を1(最大値)から減算した値と増加率とを乗算することによって増加値を算出し、現在のバイアス値に増加値を加算することによってバイアス値を更新(増加)する。
【0074】
更新部39は、第1決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定され、かつ、ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合に、ステップS34において選択されたバイアス値を減少する。例えば、更新部39は、現在のバイアス値と減少率とを乗算することによって減少値を算出し、現在のバイアス値から減少値を減算することによってバイアス値を更新(減少)する。減少率は、増加率よりも小さい。
【0075】
例えば、図5に示される端末IDが「T1」の携帯端末10を所持するユーザに対して、時間選好を用いてレコメンド対象の店舗が決定されたとする。増加率は0.1に設定されており、減少率は0.01に設定されている。ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合、時間選好のバイアス値は0.6から0.64(=0.6+(1-0.6)×0.1)に変更される。ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合、時間選好のバイアス値は0.6から0.594(=0.6-0.6×0.01)に変更される。
【0076】
第2決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定された場合には、更新部39は、各バイアス値(心理的傾向)に設定された重要度に基づいて、すべてのバイアス値を更新する。重要度は、各バイアス値(心理的傾向)を説明変数とし、行動変容率を目的変数とした場合に、各説明変数が目的変数に及ぼす影響の程度を示す指標である。各重要度は、回帰分析等によって予め算出され、設定されている。
【0077】
具体的には、更新部39は、第2決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定され、かつ、ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合に、すべてのバイアス値を増加する。例えば、更新部39は、各バイアス値について、現在のバイアス値を1(最大値)から減算した値と増加率と重要度とを乗算することによって増加値を算出し、現在のバイアス値に増加値を加算することによってバイアス値を更新(増加)する。
【0078】
更新部39は、第2決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定され、かつ、ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合に、すべてのバイアス値を減少する。例えば、更新部39は、各バイアス値について、現在のバイアス値と減少率と重要度とを乗算することによって減少値を算出し、現在のバイアス値から減少値を減算することによってバイアス値を更新(減少)する。
【0079】
例えば、図5に示される端末IDが「T2」の携帯端末10を所持するユーザに対して、時間選好及び保有バイアスを用いてレコメンド対象の店舗が決定されたとする。増加率は0.1に設定されており、減少率は0.01に設定されている。時間選好の重要度が0.6に設定されており、保有バイアスの重要度が0.4に設定されている。ユーザがレコメンド情報に従って行動した場合、時間選好のバイアス値は0.8から0.812(=0.8+(1-0.8)×0.6×0.1)に変更され、保有バイアスのバイアス値は0.5から0.52(=0.5+(1-0.5)×0.4×0.1)に変更される。ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合、時間選好のバイアス値は0.8から0.7952(=0.8-0.8×0.6×0.01)に変更され、保有バイアスのバイアス値は0.5から0.498(=0.5-0.5×0.4×0.01)に変更される。
【0080】
ユーザがレコメンド情報に従って行動したことを判定結果が示し、かつ、ユーザがレコメンド対象の店舗を初めて訪れた場合、更新部39は、レコメンド対象の店舗の来店者情報を更新する。具体的には、更新部39は、当該ユーザのバイアス値及び行動変容率も含めて来店者情報のバイアス値及び行動変容率を計算し直す。なお、更新部39は、ユーザ情報に含まれるバイアス情報の各バイアス値を変更したことに応じて、グループ情報に含まれるグループバイアス情報の各バイアス値を更新してもよい。ユーザのバイアス値の変動は、グループのバイアス値にほとんど影響を及ぼさないので、更新部39は、例えば、定期的に(月に1回程度)グループ情報を更新してもよい。
【0081】
以上により、情報提供方法の一連の処理が終了する。ステップS33における第1決定処理と第2決定処理との切り替え条件は、適宜設定される。上述のように、ユーザ情報に含まれるすべての心理的傾向のバイアス値が選択されるまで第1決定処理が繰り返し行われ、その後、第2決定処理が所定回数行われ、そして第1決定処理が再び行われるという流れが繰り返されてもよい。
【0082】
以上説明した情報提供装置30においては、ユーザの心理的傾向に応じたレコメンド対象の店舗に関する画像を含むレコメンド情報が生成され、画像を携帯端末10のロック画面の背景画像として携帯端末10に設定させるための指令とともに、レコメンド情報が携帯端末10に出力される。レコメンド対象の店舗に関する画像が携帯端末10のロック画面の背景画像として設定されるので、ユーザが操作をすることなく、レコメンド対象の店舗に関する画像をユーザに認識させることができる。さらに、レコメンド対象の店舗がユーザの心理的傾向に応じて決定されているので、ユーザがレコメンド情報に従って行動する可能性を高めることができる。その結果、広告効果を向上させることが可能となる。その結果、広告効果を向上させることが可能となる。また、露骨な広告用の画像ではなく、ロック画面の背景画像にふさわしい画像が用いられることにより、ユーザに自然に視認させることができる。
【0083】
例えば、同じ種類の商品を扱う店舗であっても、ユーザにとって馴染みの店舗もあれば、待ち時間が長い人気の店舗もある。多数の意見に流されてしまうユーザもいれば、損失を回避しようとするユーザもいる。例えば、ユーザの心理的傾向を考慮することなく、ユーザの嗜好に応じてレコメンド対象の店舗が決定される場合、ユーザが好きな食べ物を提供する店舗がレコメンド対象の店舗として決定されるかもしれない。しかしながら、時間選好が高いユーザは、待ち時間が長い店舗を訪れる可能性が低い。現状維持バイアスが高いユーザは、たとえ人気であっても未知の店舗を訪れる可能性が低い。情報提供装置30においては、ユーザの心理的傾向に応じたレコメンド対象の店舗に関する画像を含むレコメンド情報が生成されるので、ユーザがレコメンド対象の店舗を訪れる可能性を高めることができる。
【0084】
レコメンド情報は、ユーザの心理的傾向に応じたメッセージを更に含む。出力部37は、背景画像にメッセージを重ね合わせて表示させるための指令を更に出力する。この構成によれば、異なるユーザの携帯端末10の背景画像として、同じ画像を設定する場合でも、ユーザの心理的傾向に応じてメッセージを変えることによって、広告効果を向上させることができる。その結果、ユーザがレコメンド対象の店舗を訪れる可能性を更に高めることができる。画像とメッセージとが独立しているので、画像が崩れることが無い。
【0085】
生成部36は、ユーザの心理的傾向の程度を示すバイアス値が予め定められた閾値よりも小さい場合、レコメンド対象の店舗名をメッセージとして生成する。この構成によれば、広告効果が低いメッセージが表示されることを回避することができる。
【0086】
生成部36は、レコメンド対象の店舗において提供される商品の商品画像の中から、商品の推薦度に基づいて商品画像を選択し、選択した商品画像をレコメンド用の画像としてレコメンド情報を生成する。この構成によれば、売り出したい等といった店舗の意向を考慮して、ユーザの携帯端末10の背景画像に設定される画像を選択することができる。
【0087】
生成部36は、ユーザの嗜好情報に更に基づいて、商品画像をレコメンド用の画像として選択する。この構成によれば、ユーザの嗜好を更に考慮して、ユーザの携帯端末10の背景画像に設定される画像が選択される。したがって、ユーザがレコメンド対象の店舗を訪れる可能性を更に高めることができる。
【0088】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されない。
【0089】
情報提供装置30は、物理的又は論理的に結合した1つの装置によって構成されていてもよく、互いに物理的又は論理的に分離している複数の装置によって構成されてもよい。例えば、情報提供装置30は、クラウドコンピューティングのようにネットワーク上に分散された複数のコンピュータによって実現されてもよい。以上のように、情報提供装置30の構成は、情報提供装置30の機能を実現し得るいかなる構成をも含み得る。
【0090】
レコメンド対象は、店舗等の商業施設に限られない。レコメンド対象は、商業施設以外の施設であってもよい。レコメンド対象は、ユーザに推薦可能な場所、及び商品等であってもよい。
【0091】
上記実施形態では、店舗の店員(管理者)が店舗端末20を介して店舗の混雑度を設定している。この場合、店員が混雑度を設定し忘れる可能性があるので、混雑度のデフォルト値は混雑を示す値(例えば、1.0)に設定されてもよい。店員が混雑度を更新し忘れる可能性があるので、前回の更新から一定時間経過した場合に、混雑度が混雑を示す値(例えば、1.0)に更新されてもよい。
【0092】
情報提供装置30が店舗の混雑度を算出してもよい。例えば、携帯端末10の位置情報によって示される位置が店舗内に含まれる場合に、情報提供装置30は、携帯端末10のユーザが入店していると判定し、店舗内に存在するユーザの人数を推定する。そして、情報提供装置30は、推定した人数を店舗が受け入れ可能な人数で除算することによって混雑度を算出してもよい。店舗にアクセスポイントが設置されている場合には、情報提供装置30は、アクセスポイントによって捕捉された携帯端末10の数を、店舗の受け入れ可能な人数と回線シェア率とを乗算した結果により除算することによって混雑度を算出してもよい。
【0093】
上記実施形態では、グループは、属性によって規定されているが、バイアス値によって規定されてもよい。例えば、0.8以上の時間選好を有するユーザの集合がグループとして規定され得る。グループ情報は、行動変容率を更に含んでもよい。グループ情報の行動変容率は、例えば、グループに属するユーザの行動変容率の平均値である。この場合、決定部35は、ユーザ情報に代えて、ユーザが属するグループのグループ情報を用いてレコメンド対象の店舗を決定してもよい。
【0094】
上記実施形態では、生成部36は、店舗情報に含まれる画像の推薦度と、ユーザ情報に含まれる嗜好情報と、に基づいて、レコメンド用の画像を選択しているが、生成部36は、嗜好情報を用いることなく、店舗情報に含まれる画像の推薦度に基づいてレコメンド用の画像を選択してもよい。この場合、生成部36は、推薦度が最大である画像をレコメンド用の画像として選択してもよい。生成部36は、予め設定された推薦閾値以上の推薦度を有する画像の中から、ランダムにレコメンド用の画像を選択してもよい。
【0095】
上記実施形態では、すべての候補店舗の類似度が類似閾値以下である場合、最大の類似度を有する候補店舗がレコメンド対象の店舗として決定される。しかしながら、類似度が類似閾値以下であるので、ユーザがレコメンド対象の店舗を訪れる可能性は高くない。そこで、決定部35は、候補店舗とは異なる店舗であって、類似度が類似閾値よりも大きい店舗と共通の商品を提供する店舗を、レコメンド対象の店舗として決定してもよい。
【0096】
具体的に説明すると、決定部35は、抽出部34によって抽出された店舗のうち、候補店舗に選定されなかった残りの店舗とユーザとの類似度を算出する。具体的には、決定部35は、候補店舗と同様に、残りの店舗の店舗ベクトルを生成し、ユーザベクトルと店舗ベクトルとの類似度を算出する。そして、決定部35は、残りの店舗の類似度が類似閾値よりも大きい場合には、当該残りの店舗が提供する商品と同様の商品を提供する候補店舗を、レコメンド対象の店舗として決定する。決定部35は、残りの店舗の店舗情報に含まれる画像の説明と、各候補店舗の店舗情報に含まれる商品の説明と、の類似度を算出する。決定部35は、例えば、文字列のパターンマッチングによって類似度を算出する。そして、決定部35は、類似度が所定の閾値よりも大きい商品の説明を含む店舗情報に含まれる店舗IDによって示される候補店舗を、レコメンド対象の店舗として決定する。この場合、生成部36は、類似度が所定の閾値よりも大きい商品の画像をレコメンド用の画像として選択する。
【0097】
例えば、店舗A、店舗B、及び店舗Cが候補店舗として選定されており、いずれの店舗の類似度も0.1程度であったとする。店舗Dの類似度が0.9であるが、混雑度が第1混雑閾値よりも大きいので、店舗Dは、候補店舗に選定されない。店舗Dの店舗情報の商品の説明には、[醤油ラーメン,味噌ラーメン,塩ラーメン,チャーシュー丼,チャーハン]が含まれており、各候補店舗の店舗情報が、これらの商品の説明と同様の商品の説明を有するか否かが判定される。店舗Cの店舗情報の商品の説明に[牛丼,新商品,海鮮丼,チャーシュー丼]が含まれていたとすると、「チャーシュー丼」が共通するので、店舗Cがレコメンド対象の店舗として決定される。そして、チャーシュー丼の画像がレコメンド用の画像として選択される。
【0098】
上記実施形態では、レコメンド情報に含まれる画像は携帯端末10のロック画面の背景画像に設定されているが、ホーム画面の背景画像に設定されてもよい。この場合、出力部37は、レコメンド情報に含まれる画像を、携帯端末10のホーム画面における背景画像として携帯端末10に設定させるための指令を出力する。
【0099】
判定部38は、レコメンド情報が携帯端末10に出力された後に、携帯端末10を所持するユーザが訪れた場所(店舗)を推定してもよい。判定部38は、例えば、携帯端末10の時系列の位置情報から、ユーザが訪れた場所を推定する。更新部39は、第1決定処理によりレコメンド対象の店舗が決定され、かつ、ユーザがレコメンド情報に従って行動しなかった場合に、ユーザが訪れた場所に応じて減少率を変更してもよい。例えば、ユーザが、第1決定処理において選択された心理的傾向とは相反する場所を訪れた場合、更新部39は、減少率をデフォルト値(例えば、0.01)よりも大きい値に設定する。ユーザが、第1決定処理において選択された心理的傾向と近い場所を訪れた場合、更新部39は、減少率をデフォルト値よりも小さい値に設定する。
【0100】
分析部32は、各ユーザの心理的傾向を分析し、ユーザ情報を生成してもよい。この場合、設定部33は、分析部32によって生成されたユーザ情報をユーザ情報記憶部42に出力し、ユーザ情報記憶部42に格納する。したがって、情報提供装置30は、グループ情報記憶部41を備えていなくてもよい。情報提供装置30は、分析部32、設定部33、及びユーザ情報記憶部42を更に備えていなくてもよい。この場合、情報提供装置30は、外部のユーザ情報記憶部からユーザ情報を取得してもよい。同様に、情報提供装置30は、店舗情報記憶部43を備えていなくてもよい。この場合、情報提供装置30は、外部の店舗情報記憶部から店舗情報を取得してもよい。同様に、情報提供装置30は、来店者情報記憶部44を備えていなくてもよい。この場合、情報提供装置30は、外部の来店者情報記憶部から来店者情報を取得してもよい。
【0101】
生成部36がレコメンド情報を生成する方法は上記実施形態の方法に限られない。生成部36がレコメンド対象の店舗に関する画像を含むレコメンド情報を生成できればよく、情報提供装置30は、抽出部34及び決定部35を備えていなくてもよい。
【0102】
ユーザ情報及び来店者情報は更新されなくてもよい。この場合、情報提供装置30は、判定部38及び更新部39を備えていなくてもよい。
【0103】
なお、上記実施形態の説明に用いられたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0104】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、及び割り振り(assigning)などがあるが、これらの機能に限られない。例えば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)又は送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0105】
例えば、本開示の一実施形態における情報提供装置30は、本開示の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図12は、本開示の一実施形態に係る情報提供装置のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の情報提供装置30は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、及びバス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0106】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、及びユニットなどに読み替えることができる。情報提供装置30のハードウェア構成は、図に示された各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0107】
情報提供装置30における各機能は、プロセッサ1001及びメモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
【0108】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、及びレジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述の情報提供装置30の各機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
【0109】
プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、及びデータなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明された動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、情報提供装置30の各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。
【0110】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、及びRAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、又はメインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る情報提供方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0111】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、及び磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバ、その他の適切な媒体であってもよい。
【0112】
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、又は通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の取得部31、及び出力部37などは、通信装置1004によって実現されてもよい。
【0113】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0114】
プロセッサ1001及びメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
【0115】
情報提供装置30は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
【0116】
情報の通知は、本開示において説明された態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。
【0117】
本開示において説明された各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明された方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示された特定の順序に限定されない。
【0118】
情報等は、上位レイヤから下位レイヤへ、又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報等は、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0119】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理されてもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0120】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0121】
本開示において説明された各態様/実施形態は単独で用いられてもよいし、組み合わせて用いられてもよいし、実行に伴って切り替えて用いられてもよい。所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗黙的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって)行われてもよい。
【0122】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明された実施形態に限定されないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に対して何ら制限的な意味を有しない。
【0123】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0124】
ソフトウェア、命令、及び情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0125】
本開示において説明された情報、及び信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、及びチップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0126】
なお、本開示において説明された用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えられてもよい。
【0127】
本開示において使用される「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0128】
本開示において説明された情報、及びパラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0129】
上述したパラメータに使用される名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示した数式等と異なる場合もある。
【0130】
本開示で使用される「判断(determining)」、及び「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、又は「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0131】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的に行われてもよく、論理的に行われてもよく、或いはこれらの組み合わせで実現されてもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用される場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0132】
本開示において使用される「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0133】
本開示において使用される「第1の」、及び「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、及び何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことのいずれも意味しない。
【0134】
上記の各装置の構成における「部」は、「回路」、又は「デバイス」等に置き換えられてもよい。
【0135】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0136】
本開示において、例えば、英語での「a」,「an」及び「the」のように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0137】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、及び「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0138】
1…情報提供システム、10…携帯端末(端末装置)、20…店舗端末、30…情報提供装置、31…取得部、32…分析部、33…設定部、34…抽出部、35…決定部、36…生成部、37…出力部、38…判定部、39…更新部、41…グループ情報記憶部、42…ユーザ情報記憶部、43…店舗情報記憶部、44…来店者情報記憶部、1001…プロセッサ、1002…メモリ、1003…ストレージ、1004…通信装置、1005…入力装置、1006…出力装置、1007…バス。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12