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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】加圧装置及び減光液供給システム
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/027 20060101AFI20240516BHJP
   F04B 43/02 20060101ALI20240516BHJP
【FI】
H01L21/30 564C
F04B43/02 L
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022188021
(22)【出願日】2022-11-25
(65)【公開番号】P2023082673
(43)【公開日】2023-06-14
【審査請求日】2022-11-25
(31)【優先権主張番号】10-2021-0171318
(32)【優先日】2021-12-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518162784
【氏名又は名称】セメス カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】キム,ヘ キュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,デ サン
(72)【発明者】
【氏名】ジュン,ウー シン
【審査官】小林 幹
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-521813(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0004158(US,A1)
【文献】特開2020-128723(JP,A)
【文献】特開2017-028089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027
F04B 43/00-43/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を定義する壁面を含むハウジングと、
前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、
前記第1空間と連通される第1インレットと、
前記第1空間と連通される第1アウトレットと、
前記第1空間と連通される第2アウトレットと、及び
前記第2空間と連通される加圧ガス用インレットと、を含み、
前記ハウジングは:
前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記第1方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、
前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなる区間を含む加圧装置。
【請求項2】
前記第1インレットは、
前記ハウジングの第1側に隣接した上部に提供される請求項1に記載の加圧装置。
【請求項3】
前記第1アウトレットは、
前記ハウジングの前記第1側に隣接した下部に提供される請求項1に記載の加圧装置。
【請求項4】
前記第2アウトレットは、
前記ハウジングの前記第2側に隣接した下部に提供される請求項1に記載の加圧装置。
【請求項5】
前記膜は、
前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供される請求項1に記載の加圧装置。
【請求項6】
前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する気泡排出用アウトレットをさらに含む請求項1に記載の加圧装置。
【請求項7】
前記気泡排出用アウトレットは前記第2側に接するように提供される請求項に記載の加圧装置。
【請求項8】
前記第2アウトレットの直径は、前記第1アウトレットの直径より小さな請求項1に記載の加圧装置。
【請求項9】
前記第2アウトレットはドレインラインと連結される請求項1に記載の加圧装置。
【請求項10】
前記ハウジングの上側に第2インレットと、及び
一端が第2アウトレットと連結されて他端が前記第2インレットと連結される循環ラインをさらに含む請求項1に記載の加圧装置。
【請求項11】
前記ハウジングの上側に第2インレットをさらに含み、
前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さな請求項1に記載の加圧装置。
【請求項12】
前記循環ラインと連結されるドレインラインをさらに含む請求項10に記載の加圧装置。
【請求項13】
前記ハウジングの外側で前記膜と重畳されない位置に提供される一つ以上のレベルセンサーをさらに含む請求項1に記載の加圧装置。
【請求項14】
液を臨時貯蔵するバッファータンクと、
液を基板に吐出するノズルと、
前記バッファータンクと前記ノズルを引き継ぐ供給ライン上に提供される加圧装置を含み、
前記加圧装置は:
内部空間を定義する壁面を含み、前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記第1方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなるハウジングと、
前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供されて前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、
前記第1側に隣接した上側に提供され、前記第1空間と連通して前記バッファータンクと連結される供給ラインと連結される第1インレットと、
前記第1側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通して前記ノズルと連結される供給ラインと連結される第1アウトレットと、
前記第2側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通してドレインラインと直接または間接的に連結される第2アウトレットと、及び
前記第2空間と連通して加圧ガスを供給する加圧ガス供給ラインと連結される加圧ガス用インレットと、を含
減光液供給システム。
【請求項15】
前記ハウジングの上側に連結される気泡排出用ラインをさらに含む請求項14に記載の減光液供給システム。
【請求項16】
前記第2アウレットの直径は、前記第1アウレットの直径より小さな請求項14に記載の減光液供給システム。
【請求項17】
前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する第2インレットと、及び
一端が第2アウトレットと連結されて他端が前記第2インレットと連結される循環ラインをさらに含み、
前記ドレインラインは前記循環ラインと連結される請求項14に記載の減光液供給システム。
【請求項18】
前記ハウジングの上側に第2インレットをさらに含み、
前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さな請求項14に記載の減光液供給システム。
【請求項19】
制御機をさらに含み、
前記制御機は:
前記バッファータンクに貯蔵された液が前記加圧装置に満たされる時、前記加圧ガスを供給しない状態にして、
前記加圧装置が液で満たされた以後から前記加圧ガスを前記第2空間に供給して液を加圧する請求項14に記載の減光液供給システム。
【請求項20】
液を臨時貯蔵するバッファータンクと、
液を基板に吐出するノズルと、及び
前記バッファータンクと前記ノズルを引き継ぐ供給ライン上に提供される加圧装置を含み、
前記加圧装置は:
内部空間を定義する壁面を含み、前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記第1方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなるハウジングと、
前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供されて前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、
前記第1側に隣接した上側に提供され、前記第1空間と連通して前記バッファータンクと連結される供給ラインと連結される第1インレットと、
前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する第2インレットと、
前記第1側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通して前記ノズルと連結される供給ラインと連結される第1アウトレットと、
前記第2側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通してドレインラインと直接または間接的に連結される第2アウトレットと、
前記第2空間と連通して加圧ガスを供給する加圧ガス供給ラインと連結される加圧ガス用インレットと、及び
ハウジングの上側に連結される気泡排出用ラインを含み、
前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さく、
前記第2アウレットの直径は、前記第1アウレットの直径より小さい、
光液供給システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、減光液を加圧する装置及びこれを含む減光液供給システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に半導体装置は、半導体基板で使用されるシリコンウェハー上に電気的な回路を形成するファブ(Fab)工程と、前記ファブ工程で形成された半導体装置らの電気的な特性を検査するEDS(electrical die sorting)工程と、前記半導体装置らをそれぞれエポキシ樹脂に封止して個別化させるためのパッケージ組み立て工程を通じて製造される。
【0003】
ファブ工程は半導体基板上に膜を形成するための蒸着工程と、膜を平坦化するための化学的機械的研磨工程と、膜上にフォトレジストパターンを形成するためのフォトリソグラフィ工程と、フォトレジストパターンを利用して膜を電気的な特性を有するパターンで形成するための蝕刻工程と、半導体基板の所定領域に特定イオンを注入するためのイオン注入工程と、半導体基板上の不純物を除去するための洗浄工程と、膜またはパターンが形成された半導体基板の表面を検査するための検査工程などを含む。
【0004】
前記のような単位工程らのうちででフォトリソグラフィ工程は半導体基板上に減光膜(photoresist film)を形成し、これを硬化させる工程と、半導体基板上に形成された減光膜を所望の感光パターンで形成するために所定部位を除去する露光工程及び現像工程を含む。
【0005】
一般に減光膜は、次のように形成される。先ず、半導体基板を回転チャック上に載せた後、前記半導体基板上の中心部位に減光液を供給し、半導体基板を回転させる。半導体基板の回転力によって半導体基板上の中心部位に供給された減光液は半導体基板の周縁部位に押し出され、これによって、減光膜が形成される。
【0006】
減光液は減光液供給システムによって供給される。減光液供給システムの減光液供給距離は実際半導体装置の製造工程で約4乃至5m程度の長さを有する。減光液供給距離は供給ラインの長さに対応されることができるし、供給ライン、各種バルブら及びポンプを通過する間に減光液には微細な気泡が発生される。発生された微細な気泡らは供給ラインを通過する間に核拡散され、初期に約1mm以下で約100mm程度の大きさを有する気泡で成長する。気泡を有する減光液が半導体基板に供給される場合、半導体基板上に不均一な減光膜が形成され、これは感光パターンの不良を引き起こし、後続工程での追加的な工程不良を発生させる。
【0007】
これに供給ライン上に設置されて減光液を加圧する加圧装置が提供される。加圧装置は、内部に空間を有して、膜によって空間が分離される。一空間は減光液が満たされ、他の空間は減光液を加圧する加圧ガスが満たされる空間である。加圧装置は一方向に長いパイプ形態を有していることによって、減光液を加圧する膜の収縮及び膨張範囲が狭くて、パイプ形状の端部には膜が結合される構造が提供されなければならないことによって、供給ラインと連結される部分に特殊仕様のフィッティングを適用しなければならなかったし、一つのインレット、一つのアウトレットのみを有することができる。また、加圧装置内部のバブルを除去する効率が低く、加圧装置内部に満たされた減光液の容量を測定することが難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、基板を効率的に処理することができる加圧装置及び減光液供給システムを提供することを一目的とする。
【0009】
本発明は、加圧装置内部のバブル除去効率が高い加圧装置を提供することを一目的とする。
【0010】
本発明は、加圧装置の内部容量測定のためのレベルセンサーの付着が可能であることで、加圧装置内部に収容された減光液の容量測定の不確実性を改善することができる加圧装置を提供することを一目的とする。
【0011】
本発明は、加圧装置の内部容量が拡大され、設置空間の活用度が増加されることができる加圧装置を提供することを一目的とする。
【0012】
本発明は、複数個のインレットと複数個のアウトレットを提供可能な加圧装置を提供することを一目的とする。
【0013】
本発明の目的はこれに制限されないし、言及されなかったまた他の目的らは下の記載から当業者に明確に理解されることができるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、減光液を加圧する加圧装置を提供する。一実施例において、加圧装置は、内部空間を定義する壁面を含むハウジングと、前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、前記第1空間と連通される第1インレットと、前記第1空間と連通される第1アウトレットと、前記第1空間と連通される第2アウトレットと、及び前記第2空間と連通される加圧ガス用インレットと、を含み、前記ハウジングは:前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記第1方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなる区間を含む。
【0015】
一実施例において、前記第1インレットは、前記ハウジングの第1側に隣接した上部に提供されることができる。
【0016】
一実施例において、前記第1アウトレットは、前記ハウジングの前記第1側に隣接した下部に提供されることができる。
【0017】
一実施例において、前記第2アウトレットは、前記ハウジングの前記第2側に隣接した下部に提供されることができる。
【0018】
一実施例において、前記膜は、前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供されることができる。
【0019】
一実施例において、前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する気泡排出用アウトレットをさらに含むことができる。
【0020】
一実施例において、前記気泡排出用アウトレットは前記第2側に接するように提供されることができる。
【0021】
一実施例において、前記第2アウトレットの直径は、前記第1アウトレットの直径より小さいことがある。
【0022】
一実施例において、前記第2アウトレットはドレインラインと連結されることができる。
【0023】
一実施例において、前記ハウジングの上側に第2インレットと、及び一端が第2アウトレットと連結されて他端が前記第2インレットと連結される循環ラインをさらに含むことができる。
【0024】
一実施例において、前記ハウジングの上側に第2インレットをさらに含み、前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さいことがある。
【0025】
一実施例において、前記循環ラインと連結されるドレインラインをさらに含むことができる。
【0026】
一実施例において、前記ハウジングの外側で前記膜と重畳されない位置に提供される一つ以上のレベルセンサーをさらに含むことができる。
【0027】
また、本発明は減光液供給システムを提供する。一実施例において、減光液供給システムは、液を臨時貯蔵するバッファータンクと、液を基板に吐出するノズルと、前記バッファータンクと前記ノズルを引き継ぐ供給ライン上に提供される加圧装置を含み、前記加圧装置は:内部空間を定義する壁面を含み、前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記一方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による幅は一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなるハウジングと、前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供されて前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、前記第1側に隣接した上側に提供され、前記第1空間と連通して前記バッファータンクと連結される供給ラインと連結される第1インレットと、前記第1側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通して前記ノズルと連結される供給ラインと連結される第1アウトレットと、前記第2側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通してドレインラインと直接または間接的に連結される第2アウトレットと、及び前記第2空間と連通して加圧ガスを供給する加圧ガス供給ラインと連結される加圧ガス用インレットと、を含み、前記ハウジングは:前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記第1方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなる区間を含む。
【0028】
一実施例において、前記ハウジングの上側に連結される気泡排出用ラインをさらに含むことができる。
【0029】
一実施例において、前記第2アウレットの直径は、前記第1アウレットの直径より小さいことがある。
【0030】
一実施例において、前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する第2インレットと、及び一端が第2アウトレットと連結されて他端が前記第2インレットと連結される循環ラインをさらに含み、前記ドレインラインは前記循環ラインと連結されることができる。
【0031】
一実施例において、前記ハウジングの上側に第2インレットをさらに含み、前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さいことがある。
【0032】
一実施例において、制御機をさらに含み、前記制御機は:前記バッファータンクに貯蔵された液が前記加圧装置に満たされる時、前記加圧ガスを供給しない状態にして、前記加圧装置が液で満たされた以後から前記加圧ガスを前記第2空間に供給して液を加圧することができる。
【0033】
本発明の他の観点による実施例の減光液供給システムは、液を臨時貯蔵するバッファータンクと、液を基板に吐出するノズルと、及び前記バッファータンクと前記ノズルを引き継ぐ供給ライン上に提供される加圧装置を含み、前記加圧装置は:内部空間を定義する壁面を含み、前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記一方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による幅は一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなるハウジングと、前記壁面のうちで前記第1側から前記第2側に行く壁面に提供されて前記内部空間を第1空間と第2空間で分離する膜と、前記第1側に隣接した上側に提供され、前記第1空間と連通して前記バッファータンクと連結される供給ラインと連結される第1インレットと、前記ハウジングの上側に前記第1空間と連通する第2インレットと、前記第1側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通して前記ノズルと連結される供給ラインと連結される第1アウトレットと、前記第2側に隣接した下側に提供され、前記第1空間と連通してドレインラインと直接または間接的に連結される第2アウトレットと、前記第2空間と連通して加圧ガスを供給する加圧ガス供給ラインと連結される加圧ガス用インレットと、及びハウジングの上側に連結される気泡排出用ラインを含み、前記第2インレットは前記第1インレットより直径が小さく、前記第2アウレットの直径は、前記第1アウレットの直径より小さく、前記ハウジングは:前記内部空間の横断面は第1方向の幅が広くて、前記一方向と垂直な第2方向の幅が狭くて、前記第2方向による前記内部空間の幅は、前記第1方向による一側である第1側から他側である第2側に行くほど細くなる区間を含む。
【発明の効果】
【0034】
本発明の多様な実施例によれば、基板を効率的に処理することができる。
【0035】
本発明の多様な実施例によれば、加圧装置内部のバブル除去効率が高い。
【0036】
本発明の多様な実施例によれば、加圧装置の内部容量測定のためのレベルセンサーの付着が可能なことで、加圧装置内部に収容された減光液の容量測定の不確実性を改善することができる。
【0037】
本発明の多様な実施例によれば、加圧装置の内部容量拡がって、設置空間の活用度が増加されることができる。
【0038】
本発明の多様な実施例によれば、加圧装置に複数個のインレットと複数個のアウトレットを提供することができる。
【0039】
本発明の効果が上述した効果らに限定されるものではなくて、言及されない効果らは本明細書及び添付された図面から本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者に明確に理解されることができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明の一実施例による減光液供給システムを表現する図面である。
図2】本発明の第1実施例による加圧装置の側面図である。
図3図2の加圧装置の断面図である。
図4】加圧装置に減光液が満たされる状態の図面である。
図5】加圧装置に減光液がいっぱい満たされた状態の図面である。
図6】加圧装置に減光液が満たされるうちに膜の位置と第1空間及び第2空間の容積を表現した図面である。
図7】加圧装置に減光液が満たされた状態で第1空間を加圧する状態の図面である。
図8】加圧装置に減光液が満たされた状態で第1空間を加圧することによって変化した第1空間及び第2空間の容積を表現した図面である。
図9】ノズルを通じて減光液を基板に供給する状態の図面である。
図10】加圧装置に満たされた減光液をドレインする状態の図面である。
図11】ノズルに供給される時の減光液が流れるルートとドレインされる時減光液が流れるルートを説明する。
図12】ドレインになる時減光液が流れる方向によって減光液に圧力が加えられる原理を説明する図面である。
図13】本発明の第2実施例による加圧装置とこれを含む一実施例による減光液供給システムを表現した図面である。
図14】本発明の第2実施例による加圧装置の側面図である。
図15】本発明の第2実施例による加圧装置とこれを含む他の実施例による減光液供給システムを表現した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下では添付した図面を参照にして本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ相異な形態で具現されることができるし、ここで説明する実施例で限定されない。また、本発明の望ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連される公知機能または構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不必要に曇ることがあると判断される場合にはその詳細な説明を略する。また、類似機能及び作用をする部分に対しては図面全体にかけて等しい符号を使用する。
【0042】
ある構成要素を‘包含'するということは、特別に反対される記載がない限り他の構成要素を除くことではなく、他の構成要素をさらに含むことができるということを意味する。具体的に,“含む”または“有する”などの用語は明細書上に記載した特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとすることであって、一つまたはその以上の他の特徴らや数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合わせたものなどの存在または付加可能性をあらかじめ排除しないものとして理解されなければならない。
【0043】
第1、第2などの用語は、多様な構成要素らを説明することに使用されることができるが、前記構成要素らは前記用語らによって限定されてはいけない。前記用語らは一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的だけで使用される。例えば、本発明の権利範囲を脱しないのに第1構成要素は、第2構成要素で命名されることができるし、類似に第2構成要素も第1構成要素で命名されることができる。
【0044】
単数の表現は文脈上明白に異なるように志さない限り、複数表現を含む。また、図面で要素らの形状及び大きさなどはより明確な説明のために誇張されることがある。
【0045】
図1は、本発明の一実施例による減光液供給システムを表現する。
【0046】
減光液供給システム1000はバッファータンク20と加圧装置100と第1供給ライン51、第2供給ライン52及び第3供給ライン53を含む供給ラインを含む。
【0047】
バッファータンク20はボトル10に貯蔵された減光液を臨時貯蔵する構成である。バッファータンク20の一側には水位感知センサー(図示せず)らが設置されて減光液の水位を感知して適正水位まで減光液が継続的に充電されるようにする。バッファータンク20とボトル10は第1供給ライン51によって連結される。第1供給ライン51の端部はボトル10の底面まで延長されて減光液の水位より低く位置される。ボトル10には第1加圧ガス供給ライン11が結合される。第1加圧ガス供給ライン11は第1加圧ガス供給源15とボトル10を連結する。第1加圧ガス供給ライン11には第1バルブ13が設置されることができる。第1バルブ13は第1加圧ガス供給ライン11を通じる加圧ガスの流れを制御することができる。例えば、第1バルブ13は加圧ガスの流れを開閉するか、または、加圧ガスが流れる量を調節することができる。第1加圧ガス供給ライン11の端部は減光液がいっぱいになる水位より高く位置される。第1加圧ガス供給ライン11を通じて供給される加圧ガスは減光液の表面を加圧する。減光液が加圧されれば圧力差によって第1供給ライン51を通じて減光液が排出される。
【0048】
加圧装置100はバッファータンク20からノズル30に向ける供給系統を流れる減光液を加圧する構成である。例えば、加圧装置100は第2供給ライン52と第3供給ライン53を通じる減光液を加圧する。第2供給ライン52はバッファータンク20と加圧装置100を引き継ぐ。第3供給ライン53は加圧装置100とノズル30を引き継ぐ。第2供給ライン52には第2バルブ52aが設置される。第2バルブ52aは第2供給ライン52を通じる減光液の流れを制御することができる。例えば、第2バルブ52aは減光液の流れを開閉するか、または、減光液が流れる量を調節することができる。第3供給ライン53には第3バルブ53aが設置される。第3バルブ53aは第3供給ライン53を通じる減光液の流れを制御することができる。例えば、第3バルブ53aは減光液の流れを開閉するか、または、減光液が流れる量を調節することができる。第3供給ライン53にはポンプ53bが設置される。ポンプ53bは吸入及び排出動作によって発生される流動圧によって加圧装置100に貯蔵されている減光液をノズル30に定量供給する。ポンプ53bは加圧装置100からウェハー1回分の減光液をポンプ室(図示せず)に吸入しておいて、塗布処理時にノズル30に一定な圧力及び流量で減光液を排出するものである。実施例において、ポンプ53bは液体定量ポンプ(Metering pump)であることがある。
【0049】
ノズル30は基板(S)に対して減光液を供給する構成である。ノズル30は第3供給ライン53と連結されてポンプ53bによって定量供給される減光液を基板(S)に吐出する。
【0050】
図2は、本発明の第1実施例による加圧装置の側面図である。図3図2の加圧装置の断面図である。図1図2及び図3をさらに参照して、加圧装置100を詳細に説明する。
【0051】
実施例の加圧装置100はハウジング110、膜130、第1インレット151、第1アウトレット152、気泡排出用アウトレット153、第2アウトレット154、加圧ガス用インレット155、レベルセンサー190を含む。
【0052】
ハウジング110は内部空間を形成する。内部空間はハウジング110による内壁面110aによって定義される。内部空間は膜130によって第1空間111と第2空間112で分離される。膜130は第1空間111と第2空間112を流体の移動が不可能になるように完全に分離する。膜130は第1膜131と第2膜132を含むことができる。本実施例による加圧装置100はハウジング110の側面がパイプ型より横幅が広い形状であり、これによってパイプ型より長さをつづめることができることで、設置が易しくて加圧することができる容量が大きい。また、パイプ型の場合には膜が接合する部分のために特殊フィッティングを使用しなければならないが、本実施例の場合ハウジング110の上部及び下部に所望のサイズのインレットとアウトレットを設定することができる。
【0053】
ハウジング110の内壁面110aによって定義される内部空間は、その横断面を見る時、第1方向(x)の幅が広くて、第1方向(x)と垂直な第2方向(y)の幅が狭い。第2方向(y)による内部空間の幅は、第1方向(x)による一側である第1側(A)で他側である第2側(B)にいくほど細くなる第1区間(Section1)を含む。膜130は第1区間(Section1)に提供される。実施例において、第1膜131は第1区間(Section1)のうちで第2方向(y)による上側内壁面に提供され、第2膜132は第1区間(Section1)のうちで第2方向(y)による下側内壁面に提供される。
【0054】
第1インレット151はハウジング110の上部に提供される。第1インレット151は第1空間111と連通する。第1インレット151はハウジング110で第1側(A)と隣接した上部に提供される。第1インレット151は第2供給ライン52と連結される。
【0055】
第1アウトレット152はハウジング110の下部に提供される。第1アウトレット152はハウジング110で第1側(A)と隣接した上部に提供される。第1アウトレット152は第1空間111と連通する。第1アウトレット152は第3供給ライン53と連結される。
【0056】
気泡排出用アウトレット153はハウジング110の上側に提供される。気泡排出用アウトレット153は第2側(B)に接するように提供される。気泡排出用アウトレット153は気泡排出用ライン63と連結される。気泡排出用アウトレット153は気泡排出用ライン63と連結される。気泡排出用ライン63には気泡排出バルブ63aが設置される。気泡排出バルブ63aは気泡排出用ライン63の開閉を制御する。気泡排出用ライン63を開放して加圧装置100の第1空間111で生成される気泡を加圧装置100の外部に排出することができる。
【0057】
第2アウトレット154はハウジング110の下部に提供される。第2アウトレット154はハウジング110で第2側(B)と隣接した上部に提供される。第2アウトレット154は第1空間111と連通する。第2アウトレット154の流体が通じる直径(d4)は第1アウトレット152の流体が通じる直径(d2)より小さい。第2アウトレット154はドレインライン61と連結される。ドレインライン61にはドレインバルブ61aが設置される。ドレインバルブ61aはドレインライン61の開閉を制御する。ドレインバルブ61aを開放して加圧装置100の第1空間111に満たされた減光液をドレインすることができる。
【0058】
加圧ガス用インレット155はハウジング110の側部に提供される。加圧ガス用インレット155は第2空間112と連通する。加圧ガス用インレット155は第2加圧ガス供給ライン71と連結される。第2加圧ガス供給ライン71は加圧装置100と第2加圧ガス供給源75を引き継ぐ。第2加圧ガス供給ライン71には第4バルブ71a及びレギュレーター71bが設置される。第4バルブ71aは第2加圧ガス供給ライン71を通じる加圧ガスの流れを制御することができる。例えば、第4バルブ71aは加圧ガスの流れを開閉するか、または、加圧ガスが流れる量を調節することができる。第4バルブ71aは三方バルブで提供されることができる。第4バルブ71aはベントライン72と連結される。ベントライン72は第4バルブ71aによって開閉が制御されることができる。レギュレーター71bは第2空間112に供給される加圧ガスの圧力を一定に維持させる。実施例において、第2空間112は第1膜131と第2膜132によって2ヶ所に形成されることができるし、第2加圧ガス供給ライン71は第2-1加圧ガス供給ライン711と第2-2加圧ガス供給ライン712に分岐されてそれぞれの第2空間112に連結される。
【0059】
レベルセンサー190は膜130がない位置に提供される。実施例において、レベルセンサー190は第2側(B)に複数個提供される。レベルセンサー190は加圧装置100内部に充電された減光液の容量を測定する構成である。膜130は収縮及び膨脹することによってレベルセンサー190が水位を測定することを邪魔する。レベルセンサー190が膜130と重ならない位置に提供されることによって、膜130によって影響を受けないで減光液の水位を測定することができる。
【0060】
図4乃至図10は、本発明の第1実施例による加圧装置を含む一実施例による減光液供給システムの使用方法を説明する図面であり、時間によって順次に並べたものである。
【0061】
図4は、加圧装置に減光液が満たされる状態の図面である。図5は、加圧装置に減光液がいっぱい満たされた状態の図面である。減光液が加圧装置にいっぱい満たされるまで、[表1]のように制御する。
【表1】
【0062】
図6は、加圧装置に減光液が満たされるうちに膜の位置と第1空間及び第2空間の容積を表現したものである。第4バルブ71aの加圧ガス供給源75側が閉鎖され、ドレインライン72側が開放されることで、第1空間111に減光液が満たされることによって第1空間111の容積が大きくなる。
【0063】
図7は、加圧装置に減光液が満たされた状態で第1空間を加圧する状態の図面である。加圧装置100に減光液が満たされた状態で[表2]のように制御する。
【表2】
【0064】
図8は、加圧装置に減光液が満たされた状態で第1空間を加圧することによって変化した第1空間及び第2空間の容積を表現したものである。第2空間112には加圧ガスが満たされて容積が大きくなるようになって、これによって第1空間111は加圧されて容積が減る。第1空間111の内部容積が減りながら圧力が上昇するようになることによって減光液は加圧される。
【0065】
図9は、ノズルを通じて減光液を基板に供給する状態の図面である。加圧装置100を通じて減光液が陽圧で維持された状態でポンプ53bによって第3供給ライン53に乗ってノズル30に伝達された減光液は基板(S)に液が供給される。減光液が加圧装置100で排出されることによって減光液が減っても加圧ガスの供給によって第2空間112の容積が広くなりながら、減光液は持続的に加圧される。基板(S)に減光液が供給される状態では[表3]のように制御する。
【表3】
【0066】
図10は、加圧装置に満たされた減光液をドレインする状態の図面である。加圧装置100で減光液がドレインされる状態では[表4]のように制御する。
【表4】
【0067】
実施例によれば、第1インレット151を通じて早く減光液を満たすことができるし、減光液をノズル30に送る時は、第1アウトレット152を通じて排出して流速が低い状態で減光液の安全性を確保した状態で充電と吐出することができる。反面、ドレインをする時は第1アウトレット152より直径が小さな第2アウトレット154を通じて減光液をドレインして、第2アウトレット154は第2側(B)に提供されるので、第1インレット151から第2アウトレット154に流れる過程で減光液の圧力が変化されることができるので、バブル(Bubble)の活性度を高めてバブル排出が容易になる。すなわち、第1側(A)と第2側(B)のハウジング110内部形状が非対称であるために圧力変化を起こすことができるし、バブル排出が容易である。図11は、ノズルに供給される時の減光液が流れるルート(Route1)とドレインされる時減光液が流れるルート(Route2)とを説明する。図12は、ドレインになる時減光液が流れる方向によって減光液に圧力が加えられる原理を説明する図面である。減光液がドレインされる時にバブル排出が容易な事項は図11及び図12を通じて説明される。
【0068】
図13は、本発明の第2実施例による加圧装置とこれを含む一実施例による減光液供給システムを表現した図面である。図14は、本発明の第2実施例による加圧装置の側面図である。図13及び図14を参照して第2実施例による加圧装置1100と減光液供給システム2000を説明する。第2実施例に対する説明で、第1実施例と等しい構成は、第1実施例での図面符号と等しい符号を使って、第1実施例での説明で替える。
【0069】
第2実施例による加圧装置1100は、第2インレット156をさらに含む。第2インレット156はハウジング110の上側に第1空間111と連通するように提供される。第2インレット156の直径(d5)は第1インレット151の直径(d1)より小さい。第2供給ライン52には三方バルブ52bが設置される。三方バルブ52bの1次側はバッファータンク20と連結される。三方バルブ52bの2次側のうちで一つは加圧装置1100の第1インレット151と連結される。また、三方バルブ52bの2次側のうちで他の一つは加圧装置1100の第2インレット156と連結される。これで、加圧装置100に減光液を満たすことにおいて、直径がお互いに相異な第1インレット151と第2インレット156のうちで何れか一つを選択することができる。例えば、初期セットアップ時には直径が小さな第2インレット156を利用して流速が早い形態で減光液を充電して一定時間加圧して上部にバブルを移動させた後、第1インレット151を通じて減光液を追加供給することができる。
【0070】
図15は、本発明の第2実施例による加圧装置とこれを含む他の実施例による減光液供給システムを表現した図面である。図15を参照して減光液供給システム3000を説明する。本説明で、前述した実施例と等しい構成は、前述した実施例での図面符号と等しい符号を使って、前述した実施例での説明で替える。
【0071】
加圧装置1100の第2インレット156は循環ライン65の一端と連結される。循環ライン65の他端は第2アウトレット154と連結される。ドレインライン61は循環ライン65と連結される。循環ライン65には循環ポンプ65aが設置される。循環ポンプ65aは循環ライン65を通じて減光液が循環されるように圧力を提供する。ドレインライン61と循環ライン65が連結される部分には三方バルブ61bが設置される。三方バルブ61bは第2アウトレット154で加圧装置1100から排出された減光液をドレインライン61にドレインさせることと、循環ライン65に循環させることのうちで何れか一つを選択するようにすることができる。加圧装置1100は第2インレット156と第2アウトレット154を提供することによって循環ライン65を連結することができて、減光液を循環させる機能を具現することができる。
【0072】
一方、前述して説明した実施例だけではなく、第1膜131と第2膜132の収縮と膨張程度をお互いに異なるようにすることができる。例えば、第1膜131と第2膜132をお互いに異なる素材を使用するか、または選択的に加圧する方法を適用することができる。これを通じて、加圧装置内部についているバブルを除去する方案を多様に具現することができる。
【0073】
以上の実施例らは本発明の理解を助けるために提示されたものであり、本発明の範囲を制限しないし、これから多様な変形可能な実施例らも本発明の範囲に属するものであることを理解しなければならない。本発明で提供される図面は本発明の最適の実施例を図示したものに過ぎない。本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の技術的思想によって決まらなければならないし、本発明の技術的保護範囲は特許請求範囲の文言的記載その自体で限定されるものではなく、実質的には技術的価値が均等な範疇の発明まで及ぶものであることを理解しなければならない。

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15