(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】皮膚管理機
(51)【国際特許分類】
A61H 23/02 20060101AFI20240516BHJP
【FI】
A61H23/02 341
A61H23/02 344
A61H23/02 386
(21)【出願番号】P 2022552169
(86)(22)【出願日】2022-05-02
(86)【国際出願番号】 KR2022006274
(87)【国際公開番号】W WO2023113112
(87)【国際公開日】2023-06-22
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】10-2021-0182213
(32)【優先日】2021-12-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521324850
【氏名又は名称】エーピーアール カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001379
【氏名又は名称】弁理士法人大島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジョンホ
(72)【発明者】
【氏名】カン、ドヒ
【審査官】山田 裕介
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-037687(JP,A)
【文献】特開2014-168698(JP,A)
【文献】特開2002-345915(JP,A)
【文献】特開2016-187732(JP,A)
【文献】特開平09-154910(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108992789(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 23/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
高周波を生じさせる高周波発生モジュール、超音波を生じさせる超音波発生モジュール、及び制御装置が搭載されたハンドピース構造の本体部と、
前記本体部の1つの位置に具備され、ユーザの皮膚に接触しうるスキンコンタクトヘッドと、
前記スキンコンタクトヘッドに配され、前記高周波発生モジュールと連結される高周波電極と、
前記スキンコンタクトヘッドに配され、前記超音波発生モジュールと連結され
た超音波
供給部と、を含み、
前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとの動作を制御し、
前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとが動作する状態において、前記スキンコンタクトヘッドがユーザの皮膚に接触すれば、ユーザの皮膚に高周波と超音波とが提供され
、
前記スキンコンタクトヘッドは、前記超音波供給部の少なくとも一部分をカバーするカバー部材を含み、
前記カバー部材は、前記超音波電極が露出されうるウィンドウホールを含む、美容装置。
【請求項2】
前記高周波電極は、
互いに離隔された正極部と負極部とを含む二極式RF電極であり、
前記超音波
供給部は、前記正極部と前記負極部との間に配される、請求項1に記載の美容装置。
【請求項3】
前記正極部と前記負極部は、それぞれ陥没面を有する三日月形状であり、
前記正極部と前記負極部は、前記スキンコンタクトヘッドの両側部に位置し、
前記正極部と前記負極部は、前記陥没面が互いに対面するように配され、
前記超音波
供給部は、前記スキンコンタクトヘッドの中心に位置し、前記正極部と前記負極部との陥没面間に配される、請求項1に記載の美容装置。
【請求項4】
前記ウィンドウホールの面積は、選択的に可変する、請求項
1に記載の美容装置。
【請求項5】
前記カバー部材は、所定厚を有し、前記ウィンドウホールは、所定の深さを有するが、前記ウィンドウホールの内周縁部は、スロープ面によって構成され、前記ウィンドウホールの断面積は、外側に行くほど拡大される、請求項
1に記載の美容装置。
【請求項6】
前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとが交互に動作する第1動作モードを有する、請求項1に記載の美容装置。
【請求項7】
前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとのうち少なくとも一つが不連続に作動する第2動作モードを有する、請求項1に記載の美容装置。
【請求項8】
前記制御装置は、前記高周波発生モジュールで生じる高周波の周波数が変化する第3動作モードを有する、請求項1に記載の美容装置。
【請求項9】
前記制御装置は、前記超音波発生モジュールで生じる超音波の周波数が変化する第4動作モードを有する、請求項1に記載の美容装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚管理機に関し、さらに詳細には、高周波による電気的な深部熱と、超音波物理振動による熱とが、同時に皮膚に提供されることにより、皮膚管理効果が向上される皮膚管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚老化を防止するために、皮膚をマッサージする多様な器具が開発されている。最近では、高周波や低周波、または超音波を利用し、マッサージ効果を提供する多様な装置が市場に出回っている。
【0003】
超音波美容機器は、可聴周波数より高い周波数で皮膚を振動させ、皮膚の角質や老廃物を落とす洗浄作用を行い、真皮を刺激し、血液循環の一助となることにより、皮膚老化を改善させる効果がある。しかしながら、該超音波美容機器は、高周波美容機器に比べ、低い周波数の振動を提供するので、表皮の洗浄作用に効果的であるが、表皮下部の真皮層に奥深く浸透することができないという短所がある。
【0004】
該高周波美容機器は、該超音波美容機器より高い周波数を利用し、深部熱を生じさせることにより、真皮を刺激することができる。このとき、深部熱でコラーゲンを再生させることにより、しわ改善と皮膚リフティングとの効果も得ることができる。高周波によって熱を生じさせる原理は、電子レンジが水分子を回転させて加熱する原理と同じである。しかしながら、高い振動数により、超音波美容機器に比べ、皮膚を振動させる効果が小さく、表皮洗浄力は、超音波機器に比べて落ちるという短所がある。
【0005】
従って、そのような問題点を解決し、それぞれの短所を補完することができる皮膚管理装置が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前述の問題点を解決するために案出されたものであり、本発明の課題は、高周波による電気的な深部熱と、超音波物理振動による熱とが同時に皮膚に提供されることにより、皮膚管理効果が向上されうる皮膚管理機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、高周波を生じさせる高周波発生モジュール、超音波を生じさせる超音波発生モジュール、及び制御装置が搭載されたハンドピース構造の本体部;前記本体部の一位置に具備され、ユーザの皮膚に接触しうるスキンコンタクトヘッド;前記スキンコンタクトヘッドに配され、前記高周波発生モジュールと連結される高周波電極;及び前記スキンコンタクトヘッドに配され、前記超音波発生モジュールと連結される超音波供給部;を含み、前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとの動作を制御し、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとが動作する状態において、前記スキンコンタクトヘッドがユーザの皮膚に接触すれば、ユーザの皮膚に高周波と超音波とが提供される。
【0008】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記高周波電極は、互いに離隔された正極部と負極部とを含む二極式RF電極であり、前記超音波供給部は、前記正極部と前記負極部との間に配される。
【0009】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記正極部と前記負極部は、それぞれ陥没面を有する三日月形(crescent)形態であり、前記正極部と前記負極部は、前記スキンコンタクトヘッドの両側部に位置し、前記正極部と前記負極部は、前記陥没面が互いに対面するように配され、前記超音波供給部は、前記スキンコンタクトヘッドの中心に位置し、前記正極部と前記負極部との陥没面間に配される。
【0010】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記スキンコンタクトヘッドは、前記超音波供給部の少なくとも一部分をカバーするカバー部材を含む。
【0011】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記カバー部材は、前記超音波供給部が露出されうるウィンドウホールを含む。
【0012】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記ウィンドウホールの面積は、選択的に可変する。
【0013】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記カバー部材は、所定厚を有し、前記ウィンドウホールは、所定の深さを有するものの、前記ウィンドウホールの内周縁部は、スロープ面によって構成され、前記ウィンドウホールの断面積は、外側に行くほど拡大される。
【0014】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとが交互に動作する第1動作モードを有する。
【0015】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記制御装置は、前記高周波発生モジュールと前記超音波発生モジュールとのうち少なくとも一つが不連続に作動する第2動作モードを有する。
【0016】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記制御装置は、前記高周波発生モジュールで生じる高周波の周波数が変化する第3動作モードを有する。
【0017】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、前記制御装置は、前記超音波発生モジュールで生じる超音波の周波数が変化する第4動作モードを有する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、高周波発生モジュールと超音波発生モジュールとが同時に動作する状態において、スキンコンタクトヘッドがユーザの皮膚に接触すれば、高周波発生モジュールで生じる高周波と、超音波発生モジュールで生じる超音波とが、それぞれ高周波電極と超音波供給部とを介し、ユーザの皮膚に同時に提供されうる。
【0019】
それにより、高周波による電気的な深部熱と、超音波物理振動による熱とが同時に皮膚に提供されうる。従って、皮膚管理効果が向上されうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態による皮膚管理機の外観を示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態による皮膚管理機の外観を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態による皮膚管理機の使用を示す図である。
【
図4】スキンコンタクトヘッドの構造、及びスキンコンタクトヘッドに具備される高周波電極と超音波
供給部とを示す図である。
【
図5】スキンコンタクトヘッドの構造を示す断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図である。
【
図8】従来技術による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図である。
【
図10】従来技術による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、高周波を生じさせる高周波発生モジュール、超音波を生じさせる超音波発生モジュール、及び制御装置が搭載されたハンドピース構造の本体部;本体部の一位置に具備され、ユーザの皮膚に接触しうるスキンコンタクトヘッド;スキンコンタクトヘッドに配され、高周波発生モジュールと連結される高周波電極;及びスキンコンタクトヘッドに配され、超音波発生モジュールと連結される超音波供給部;を含み、制御装置は、高周波発生モジュールと超音波発生モジュールとの動作を制御し、高周波発生モジュールと超音波発生モジュールとが動作する状態において、スキンコンタクトヘッドがユーザの皮膚に接触すれば、ユーザの皮膚に高周波と超音波とが提供される。
【0022】
以下、添付された図面を参照し、本発明による望ましい実施形態について説明する。
【0023】
図1及び
図2は、本発明の一実施形態による皮膚管理機の外観を示す図面である。
図3は、本発明の一実施形態による皮膚管理機の使用を示す図面である。
【0024】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、外観を構成する本体ハウジング110、本体ハウジング110内に搭載される高周波発生モジュール120、超音波発生モジュール130、制御モジュール140を含む本体部100;本体部100の一位置に具備され、ユーザの皮膚に接触しうるスキンコンタクトヘッド200;スキンコンタクトヘッド200に配され、高周波発生モジュール120と連結される高周波電極300;及びスキンコンタクトヘッド200に配され、超音波発生モジュール130と連結される超音波供給部400;を含む。
【0025】
本体部100は、皮膚管理機の外観を構成する。
【0026】
本体部100は、ユーザが、本発明による皮膚管理機を簡便に組み込んで携帯することができる形状及び構造を有しうるが、図面に図示されているような形態に必ずしも限定されるものではない。
【0027】
本体部100は、外観を構成する本体ハウジング110、及び本体ハウジング110内に搭載される高周波発生モジュール120、超音波発生モジュール130、制御モジュール140を含む。
【0028】
本体ハウジング110は、本体部100の外観を構成する。本体ハウジング110は、ユーザが、本発明による皮膚管理機を簡便に組み込んで携帯することができる形状を有しうる。例えば、本体ハウジング110は、ユーザが片手で手にするのに適する形態を有しうる。
【0029】
高周波発生モジュール120は、本体部100内に搭載されうる。高周波発生モジュール120は、高周波エネルギーを出力する装置である。高周波発生モジュール120は、後述する高周波電極300を介し、高周波エネルギーを発散させることができる。高周波発生モジュール120で生じる高周波は、例えば、0.1Mz以上の周波数を有しうるが、それに限定されるものではない。高周波発生モジュール120については、多数の技術が公知されているので、高周波発生モジュール120の具体的な構成は、限定されるものではない。高周波は、熱発生を介する皮膚熱マッサージ効果を高めることができ、電気穿孔(electroporation)方式により、化粧品の栄養成分を皮膚深く浸透させ、化粧品の保湿効果と栄養効果とを高める機能を遂行することができる。
【0030】
超音波発生モジュール130は、本体部100内に搭載されうる。超音波発生モジュール130は、超音波エネルギーを出力する装置である。超音波発生モジュール130は、後述する超音波供給部400を介し、超音波エネルギーを発散させることができる。超音波発生モジュール130で生じる超音波は、例えば、1~7Mzの周波数を有しうるが、それに限定されるものではない。超音波発生モジュール130については、多数の技術が公知されているので、超音波発生モジュール130の具体的な構成は、限定されるものではない。超音波は、例えば、特定組織を除去(ablation)させることにより、しわ改善のような皮膚美容、及び肥満治療の効果を提供することができる。
【0031】
制御モジュール140は、本体部100内に搭載されうる。制御モジュール140は、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130との動作を制御する装置である。制御モジュール140は、所定のCPUを含むものでもある。制御モジュール140は、電力を提供する電源装置、及び入力信号により、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130との動作を制御する処理装置を含むものでもある。
【0032】
制御モジュール140は、制御モジュール140外部から提供される信号により、所定の出力信号を生じさせることができる。例えば、制御モジュール140は、入力部150から提供されるユーザの入力信号により、所定の出力信号を生じさせることができる。制御モジュール140で生じる出力信号は、高周波発生モジュール120及び超音波発生モジュール130の動作を制御する作動信号でもある。
【0033】
本体部100の外部には、ユーザが操作することができる入力部150が具備されうる。入力部150は、所定のボタン、またはディスプレイなどによっても構成される。入力部150を介し、ユーザの入力信号が入力されうる。入力信号は、例えば、作動オン(on)/オフ(off)制御、作動時間調節、作動温度調節のような一切の信号でもある。
【0034】
スキンコンタクトヘッド200は、本体部100の一端部位置に具備される所定の面によって構成される。
【0035】
スキンコンタクトヘッド200は、所定の面積を有する部分によって構成される。スキンコンタクトヘッド200には、後述する高周波電極300及び超音波供給部400が配されうる。
【0036】
高周波電極300は、スキンコンタクトヘッド200に配される所定の電極である。
【0037】
高周波電極300は、高周波発生モジュール120と連結される。高周波電極300は、高周波発生モジュール120で生成された高周波を外部に提供することができる。従って、高周波発生モジュール120がオン状態であるとき、高周波電極300に、ユーザの身体が接触した状態であるならば、高周波電極300を介し、ユーザの身体に高周波が提供されうる。
【0038】
超音波供給部400は、スキンコンタクトヘッド200に配される、超音波供給のための所定の皮膚当て用部材である。
【0039】
超音波供給部400は、超音波発生モジュール130と連結される。超音波供給部400は、超音波発生モジュール130で生成された超音波を外部に提供することができる。従って、超音波発生モジュール130がオン状態であるとき、超音波供給部400にユーザの身体が接触した状態であるならば、超音波供給部400を介し、ユーザの身体に超音波が提供されうる。
【0040】
高周波電極300と超音波供給部400は、導電性を有する単一金属や合金をベース基材として使用することができる。一実施形態によれば、高周波電極300と超音波供給部400は、皮膚との接触によるトラブルがなく、皮膚内深部の脂肪層に安定した高周波出力を伝達し、脂肪層刺激による熱発生と分解との効率を高めることができる成分によっても構成される。また、高周波電極300と超音波供給部400は、ユーザの皮膚に触れたとき、ユーザの皮膚を損傷させないように、適切に加工された表面(例えば、コーティング及び曲面など)を有しうる。それは、公知された技術を使用することができる。
【0041】
図3は、本発明の一実施形態による皮膚管理機の使用及び作動を示す図面である。
【0042】
ユーザの皮膚に、スキンコンタクトヘッド200を接触させ、入力部150を介し、作動命令を入力すれば、本体部100内の高周波発生モジュール120及び超音波発生モジュール130が作動しうる。従って、高周波電極300と超音波供給部400とを介し、高周波と超音波とがユーザの皮膚に提供されうる。ここで、高周波電極300と超音波供給部400とを、それぞれ独立して個別的に作動させることも可能であるということは、言うまでもない。
【0043】
本発明の実施形態による皮膚管理機は、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130とが同時に動作する状態において、スキンコンタクトヘッド200がユーザの皮膚に接触すれば、高周波発生モジュール120で生じる高周波と、超音波発生モジュール130で生じる超音波とが、それぞれ高周波電極300と超音波供給部400とを介し、ユーザの皮膚に同時に提供されうる。
【0044】
それにより、高周波による電気的な深部熱と、超音波物理振動による熱とが同時に皮膚に提供されうる。従って、皮膚管理効果が向上されうる。
【0045】
図4は、スキンコンタクトヘッド200の構造、及びスキンコンタクトヘッド200に具備される高周波電極300と超音波
供給部400との一実施形態を示す図面である。
図5は、スキンコンタクトヘッド200の構造を示す断面図面である。
【0046】
以下においては、高周波電極300と超音波供給部400との具体的な構成について、一実施形態によって説明する。
【0047】
一実施形態によれば、高周波電極300は、互いに離隔された正極部310と負極部320を含み、正極部310と負極部320との間で電流が伝導される二極式(bipolar)RF電極でもある。それにより、高周波電極300は、正極部310及び負極部320を含むものでもある。正極部310と負極部320は、互いに所定距離ほど離隔されても配される。
【0048】
併せて、超音波供給部400は、高周波電極300の正極部310と負極部320との間にも配される。
【0049】
高周波電極300と超音波供給部400とが前述のような配置を有することにより、皮膚の特定位置につき、高周波と超音波とが同時に効果的に提供されうる。
【0050】
すなわち、ユーザの身体がスキンコンタクトヘッド200に接触した状態において、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130とが作動すれば、高周波電極300の正極部310と負極部320との間に位置する身体部位を介し、高周波電流が伝導される。併せて、当該身体部位は、超音波供給部400下部に位置するので、超音波を提供されうる。従って、皮膚管理効果が向上されうる。
【0051】
一実施形態によれば、正極部310と負極部320は、それぞれ一側に陥没された陥没面Rを有する三日月形(crescent)形態を有しうる。併せて、正極部310と負極部320は、スキンコンタクトヘッド200の両側部に位置することができる。このとき、正極部310と負極部320は、陥没面Rが互いに対面するようにも配される。
【0052】
併せて、超音波供給部400は、スキンコンタクトヘッド200の中心に位置し、高周波電極300の正極部310と負極部320との間に配されるものの、正極部310の陥没面Rと、負極部320の陥没面Rとの間にも配される。
【0053】
高周波電極300と超音波供給部400とが前述のような形状及び配置を有することにより、皮膚の特定位置につき、高周波と超音波とが同時に効果的に提供されうる。すなわち、正極部310で発生した高周波が皮膚を通過し、負極部320に伝達される。それと同時に、電流通過経路上において、超音波供給部400による超音波が皮膚内部に提供される。特に、正極部310の陥没面Rと、負極部320の陥没面Rとが互いに対面し、陥没面R間に、超音波供給部400が位置することにより、高周波電極300が、全体的に超音波供給部400を取り囲む配置形態になる。従って、超音波供給部400下に位置する身体特定部位に、高周波と超音波とが集中的に提供されうる。すなわち、一実施形態による高周波電極300と超音波供給部400との形状及び配置構造によって具現される高周波及び超音波の経路によれば、皮膚の特定位置に、高周波と超音波とが集中的に提供されうる。従って、皮膚管理効果が向上されうる。
【0054】
一実施形態によれば、スキンコンタクトヘッド200は、超音波供給部400の少なくとも一部分をカバーするカバー部材210を含むものでもある。
【0055】
例えば、スキンコンタクトヘッド200の1つの位置に、超音波供給部400が固定され、超音波供給部400を覆うカバー部材210が、スキンコンタクトヘッド200に固定されうる。例えば、スキンコンタクトヘッド200は、所定のそれだけで構成される嵌め込み部220を有し、嵌め込み部220内に、超音波供給部400が位置することにより、嵌め込み部220内の空間を介し、超音波供給部400が露出され、嵌め込み部220内に、スキンコンタクトヘッド200が嵌め込まれて固定される構造を有しうる。
【0056】
一実施形態によれば、カバー部材210は、超音波供給部400を覆うものの、超音波供給部400の少なくとも一部分が露出されうるウィンドウホール212を含むものでもある。ウィンドウホール212を介し、超音波供給部400から提供される超音波が、ユーザの身体にも伝達される。
【0057】
本実施形態のように、超音波供給部400を覆うカバー部材210が具備されることにより、超音波供給部400による超音波の提供面積及び提供強度が適切に調節されうる。
【0058】
併せて、本実施形態によれば、カバー部材210を交替させる形態であり、ウィンドウホール212の面積を選択的に可変させることができる。その場合、超音波供給部400による超音波の提供面積及び提供強度が適切に調節されうる。
【0059】
図5は、カバー部材210が覆われた部分の断面を示すものである。
図5に図示されているように、本発明の一実施形態によれば、カバー部材210は、所定厚を有し、ウィンドウホール212は、所定の深さを有しうる。併せて、ウィンドウホール212の内周縁周囲面部は、スロープ面214によって構成され、ウィンドウホール212の断面積は、外側に行くほど拡大されうる。
【0060】
本実施形態によれば、ウィンドウホール212の内周縁周囲面は、傾斜面によっても構成される。従って、皮膚にゲルを塗った状態において、本発明による皮膚管理機を使用するとき、皮膚に塗られたゲルが、ウィンドウホール212内にたまることを効果的に減らすことができる。それだけではなく、ウィンドウホール212内にゲルがたまった場合にも、簡単に洗浄し、ウィンドウホール212からゲルを除去することができる。従って、ユーザの便宜性と衛生とが改善されうる。
【0061】
もし前述のように、ウィンドウホール212の内周縁周囲面が傾斜面ではない場合には、皮膚にゲルを塗った状態において、皮膚管理機を使用するとき、ウィンドウホール212内にゲルがたまりやすく、たまったゲルを洗浄するにも困難さが伴う。その場合、綿棒のような道具を使用して洗浄をする場合にも、隅にゲルが入り込み、ゲルを容易に洗浄して除去し難い。
【0062】
一方、本発明の実施形態による皮膚管理機は、実施形態のように、ウィンドウホール212の内周縁周囲面が傾斜面によって構成されるので、ウィンドウホール212内にゲルがたまることを防止することができ、ウィンドウホール212内にゲルがたまった場合にも、簡単に洗浄し、ウィンドウホール212からゲルを除去することができる。
【0063】
特に、本発明の皮膚管理機のように、超音波及び高周波を使用する皮膚管理機の場合、使用前、ユーザの皮膚に所定のゲル(伝導用ゲル)を塗る場合が多い。従って、ゲルに対する洗浄便宜性が改善されれば、ユーザの便宜と衛生とが大きく改善されうる。
【0064】
図6及び
図7は、本発明の一実施形態による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図面である。
【0065】
本発明の一実施形態による皮膚管理機は、所定の動作モードを有しうる。動作モードは、制御装置により、制御及び命令がなされうる。ここで、動作モードの選択は、ユーザが入力部150を介して入力する入力信号によってなされうるということは、言うまでもない。
【0066】
例えば、制御装置による動作モードは、
図6のような第1動作モードを含むものでもある。第1動作モードは、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130とが交互に動作する。従って、
図6に図示されているように、超音波が生じるとき、高周波は、発生せず、高周波が生じるとき、超音波が発生しないのである。すなわち、超音波発生モジュール130による超音波のオン/オフと、高周波発生モジュール120による高周波のオン/オフとが互いに交差しうる。
【0067】
他の例として、制御装置による動作モードは、
図7のような第2動作モードを含むものでもある。第2動作モードは、高周波発生モジュール120と超音波発生モジュール130とのうちいずれか一つが不連続に作動する。例えば、
図7に図示されているように、高周波は、連続して出力され、超音波は、出力及び未出力が交互になされるのである。当然のことではあるが、反対に、超音波は、連続して出力され、高周波は、出力及び未出力が交互になされることも可能である。
【0068】
図8は、従来技術による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図面である。本発明と異なり、従来技術による皮膚管理機は、超音波及び高周波が連続して提供される。
【0069】
該高周波と該超音波は、いずれも皮膚に熱を提供することができるが、実際に体感される感じにおいて違いがある。該高周波は、徐々に上ってくる熱の感じを提供するが、該超音波は、若干のチクチクする痛症を伴う熱を提供する。本発明の実施形態による皮膚管理機は、超音波と高周波とを同時に連続して提供せず、少なくとも一つが不連続に提供される動作モードを有することができ、一実施形態によれば、超音波と高周波とが交互に提供される動作モードを有しうる。従って、本発明の実施形態による皮膚管理機は、超音波及び高周波の同時提供によるユーザの痛症発生が緩和され、ユーザの便宜が改善されうる。
【0070】
図9は、本発明の一実施形態による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図面である。
【0071】
前述のように、本発明の一実施形態による皮膚管理機は、所定の動作モードを有しうる。動作モードは、制御装置により、制御及び命令がなされうる。
【0072】
例えば、制御装置による動作モードは、
図9の上段の図のように、第3動作モードを含むものでもある。第3動作モードにおいては、高周波発生モジュール120によって提供される高周波の周波数が変化する。例えば、高周波の周波数は、周期的、反復的に、1Mhz、2Mhz、3Mhzに変化を反復しうる。ただし、それに限定されるものではない。
【0073】
他の例として、制御装置による動作モードは、
図9の下段の図のように、第4動作モードを含むものでもある。第4動作モードにおいては、超音波発生モジュール130によって提供される超音波の周波数が変化する。例えば、超音波の周波数は、周期的、反復的に、1.2Mhz、2.5Mhzに変化を反復しうる。ただし、それに限定されるものではない。
【0074】
併せて、図示されてはいないが、第1動作モードないし第4動作モードが混合されることも可能である。すなわち、高周波発生モジュール120及び超音波発生モジュール130のうち少なくとも一つがオン/オフが交差する形態で作動し、併せて、提供される高周波及び超音波のうち少なくとも一つの周波数が可変することが可能である。例えば、高周波発生モジュール120がオン/オフ形態で作動し、高周波発生モジュール120によって提供される高周波の周波数が可変することが可能である。それと同時に、超音波発生モジュール130によって提供される超音波の周波数も可変することも可能である。
【0075】
図10は、従来技術による皮膚管理機の作動時に生じる超音波及び高周波の波形を示す図面である。従来技術による皮膚管理機は、作動過程において、超音波及び高周波が一定の波形及び周波数の形態だけに提供された。
【0076】
高周波及び超音波は、電気エネルギーで細胞を振動させ、熱エネルギーに変換し、高周波及び超音波の周波数帯域により、皮膚に浸透する深さが異なる。本発明の実施形態によれば、高周波及び超音波の周波数が可変であり、可変された周波数を有する高周波及び超音波が混合された形態で皮膚に提供されるので、振動の形態が多様になり、さらに効果的な皮膚改善効果を達成することができる。
【0077】
以上、望ましい実施形態について図示して説明したが、本発明は、前述の特定実施形態に限定されるものではなく、請求範囲で請求する本発明の要旨を外れることなしに、当該発明が属する技術分野で当業者により、多様な変形実施が可能であるということは言うまでもなく、そのような変形実施は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されるものではないのである。