(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-15
(45)【発行日】2024-05-23
(54)【発明の名称】画素駆動回路、表示パネル及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G09G 3/3225 20160101AFI20240516BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20240516BHJP
H10K 59/35 20230101ALI20240516BHJP
【FI】
G09G3/3225
G09G3/20 611D
G09G3/20 621F
G09G3/20 621M
G09G3/20 622D
G09G3/20 622E
G09G3/20 622M
G09G3/20 623R
G09G3/20 623Z
G09G3/20 680G
H10K59/35
(21)【出願番号】P 2022557878
(86)(22)【出願日】2021-03-19
(86)【国際出願番号】 CN2021081767
(87)【国際公開番号】W WO2021190409
(87)【国際公開日】2021-09-30
【審査請求日】2022-10-31
(31)【優先権主張番号】202010211246.9
(32)【優先日】2020-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517372494
【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】VIVO MOBILE COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】No.1, vivo Road, Chang’an, Dongguan,Guangdong 523863, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】陳 彩琴
【審査官】村上 遼太
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0140706(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0183218(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0351159(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0076665(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0211579(US,A1)
【文献】国際公開第2020/027443(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0204496(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0057877(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0160172(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0145843(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F9/30-9/46
G09G3/00-5/42
H05B33/00-33/28
44/00
45/60
H10K50/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の画素回路(1)を含む画素アレイであって、RGBG画素配列方式を採用する画素アレイと、
前記画素アレイの第1方向に配列される少なくとも4本のゲート線(2)であって、隣接する2本のゲート線(2)の間に1行の画素回路(1)が設けられ、画素回路(1)の各行に1本のゲート線(2)が対応する少なくとも4本のゲート線(2)と、
前記第1方向に垂直な第2方向に配列され、各ゲート線(2)に交差して設けられる少なくとも8本のデータ線(3)であって、各データ線(3)は1列の画素回路(1)のうち同一色のサブ画素に対応する前記画素回路(1)に接続される少なくとも8本のデータ線(3)と、
前記データ線(3)に接続されるデマルチプレクサ回路(4)であって、集積回路ICチップと導通するように前記データ線(3)を制御するためのデマルチプレクサ回路(4)と、
を含
み、
前記データ線(3)は第1タイプのデータ線(31)、第2タイプのデータ線(32)及び第3タイプのデータ線(33)を含み、
各列の画素回路(1)は1つの回路群となり、同一色のサブ画素に対応する前記回路群は第1回路群であり、2色のサブ画素に対応する前記回路群は第2回路群であり、
前記第1タイプのデータ線(31)は前記第2回路群のうち第1色のサブ画素に対応する画素回路(1)に接続され、前記第2タイプのデータ線(32)は前記第2回路群のうち第2色のサブ画素に対応する画素回路(1)に接続され、
前記第3タイプのデータ線(33)は前記第1回路群における前記画素回路(1)に接続され、
前記デマルチプレクサ回路(4)は、
第1駆動線(41)、前記第1駆動線(41)とタイミングが逆になる第2駆動線(42)、少なくとも4つの第1スイッチ(43)、及び少なくとも4つの第2スイッチ(44)を含み、
前記第1駆動線(41)及び前記第2駆動線(42)は前記ICチップの出力端に接続され、
前記第1タイプのデータ線(31)及びそれぞれの前記第1回路群内の一方の前記第3タイプのデータ線(33)は前記第1スイッチ(43)に対応し、前記第2タイプのデータ線(32)及びそれぞれの前記第1回路群内の他方の前記第3タイプのデータ線(33)は前記第2スイッチ(44)に対応し、
前記第1スイッチ(43)の制御端は前記第1駆動線(41)に接続され、前記第1駆動線(41)の制御下で前記第1タイプのデータ線(31)と対応するポートデータ線とを導通させ、半数の前記第3タイプのデータ線(33)と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
前記第2スイッチ(44)の制御端は前記第2駆動線(42)に接続され、前記第2駆動線(42)の制御下で前記第2タイプのデータ線(32)と対応するポートデータ線とを導通させ、残り半数の前記第3タイプのデータ線(33)と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
前記ポートデータ線のそれぞれは前記ICチップの出力端に接続される、
画素駆動回路。
【請求項2】
前記ICチップの出力端に接続されるアレイ基板行駆動GOAユニット(5)をさらに含み、
前記GOAユニット(5)は第1クロック信号線(51)、第2クロック信号線(52)、第3クロック信号線(53)、第4クロック信号線(54)、奇数行のゲート線(2)に接続される複数の第1GOA回路(55)、及び偶数行のゲート線(2)に接続される複数の第2GOA回路(56)を含み、
前記第1GOA回路(55)は前記第1クロック信号線(51)及び前記第2クロック信号線(52)に接続され、前記第2GOA回路(56)は前記第3クロック信号線(53)及び前記第4クロック信号線(54)に接続され、
前記第1クロック信号線(51)と前記第2クロック信号線(52)のタイミングが逆になり、前記第3クロック信号線(53)と前記第4クロック信号線(54)のタイミングが逆になる、請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項3】
行数の小さい順に、各隣接する前記第1GOA回路(55)の間が接続され且つ奇数行のゲート線(2)の段伝送が形成され、各隣接する前記第2GOA回路(56)の間が接続され且つ偶数行のゲート線(2)の段伝送が形成され、
最終段の前記第1GOA回路(55)を除いて、各段の前記第1GOA回路(55)の出力端は隣接する次段の前記第1GOA回路(55)の入力端に接続され、最終段の前記第2GOA回路(56)を除いて、各段の前記第2GOA回路(56)の出力端は隣接する次段の前記第2GOA回路(56)の入力端に接続される、
請求項2に記載の画素駆動回路。
【請求項4】
隣接する奇数行のゲート線(2)と偶数行のゲート線(2)について、奇数行のゲート線(2)に対応する第1GOA回路(55)のクロック信号に対して、偶数行のゲート線(2)に対応する第2GOA回路(56)のクロック信号は半パルス遅れる、
請求項3に記載の画素駆動回路。
【請求項5】
前記第1タイプのデータ線(31)、前記第2タイプのデータ線(32)及び前記第3タイプのデータ線(33)の数の和は前記画素回路(1)に対応する列数の2倍であり、
前記第1タイプのデータ線(31)、前記第2タイプのデータ線(32)、2本の前記第3タイプのデータ線(33)、前記第2タイプのデータ線(32)、前記第1タイプのデータ線(31)、及び2本の前記第3タイプのデータ線(33)は前記第2方向に順次配列され、
前記第3タイプのデータ線(33)のそれぞれは前記第1回路群における前記画素回路(1)の半数に接続され、1本の前記第3タイプのデータ線(33)に接続される少なくとも2つの前記画素回路(1)は隣接するか又は間隔をあけて配列される、
請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項6】
前記第1駆動線(41)が前記第1スイッチ(43)をオンに制御すると、各ゲート線(2)に対応する動作パルス内で、前記第1タイプのデータ線(31)に接続される前記画素回路(1)は動作状態にあり、前記第1スイッチ(43)に対応する前記第3タイプのデータ線(33)に接続される前記画素回路(1)は動作状態にあり、
前記第2駆動線(42)が前記第2スイッチ(44)をオンに制御すると、各ゲート線(2)に対応する動作パルス内で、前記第2タイプのデータ線(32)に接続される前記画素回路(1)は動作状態にあり、前記第2スイッチ(44)に対応する前記第3タイプのデータ線(33)に接続される前記画素回路(1)は動作状態にある、
請求項1に記載の画素駆動回路。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載の画素駆動回路を含む、表示パネル。
【請求項8】
請求項7に記載の表示パネルを含む、電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2020年3月24日に中国で出願した中国特許出願No.202010211246.9の優先権を主張し、その全ての内容は引用によって本文に取り込まれる。
【0002】
本出願は、表示の技術分野に関し、特に、画素駆動回路、表示パネル及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
アクティブマトリクス有機発光ダイオード(Active Matrix/Organic Light Emitting Diode,AMOLED)表示回路では、画素回路ごとに、複数の薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor,TFT)駆動スイッチと1つの有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)を含み、通常、7T1C(7つのTFTトランジスタと1つのキャパシタからなる)画素補償回路、及び各表示手段ユニットを点灯駆動させる駆動回路を採用する。
図1に示すように、7T1C駆動回路の入力信号は、OLED発光制御信号(Emission,EM)、Scan[n]、Scan[n-1]、Vini(初期リセット信号)、Vdata(データ信号)、Vdd(高レベル信号)を含み、駆動回路は、通常、Scan GOA(Gate Driver On Array,アレイ基板行駆動)走査回路とEMアレイ基板行駆動(Emit Gate Driver On Array,EM GOA)回路を含み、Scan GOAとEM GOA(単に、EOAと称する)回路において、CK(クロック信号)、XCK(外部クロック信号)、VGL(低電位)、VGH(高電位)、STV(初期信号)等の入力信号が採用されており、これらの信号がタイミング回路MOSスイッチユニット(複数のTFTと複数のキャパシタからなる)を通過した後、段伝送された各行の駆動タイミングが表示領域の画素回路に出力される。
【0004】
AMOLED表示モジュールにおいて、通常、RGBG画素配列方式(2つの画素ごとに1つの緑色のサブ画素を共有することで、青色のOLEDの面積がより大きくなることができると共に、より高いパネル開口率が得られる。これにより、同等な発光強度に達するのに必要な電流が低減され、減衰速度が遅くなり、表示パネルの寿命が向上する)が採用される。このような配列方式は、従来のRGBストライプ配列方式に比べて、1列の画素に2種類の表示色があり、Gate(ゲート線) GOA集積回路は、段伝送中に、段伝送中のR(抵抗)及びC(キャパシタ)による波形遅延により、走査信号Gateの出力の波形遅延が発生しやすいため、画素回路ユニットのVdata電圧の書込段階の間、前の1つのフレームのVdata電圧が書き込まれやすくなる。結果として、純色表示の色ずれが発生し、例えば、赤色の画面が青っぽくなり、青色の画面が赤っぽくなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本出願の実施例は、従来技術における出力波形の遅延による純色表示の色ずれの問題を解決するために、画素駆動回路、表示パネル及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記問題を解決するために、本出願の実施例は、次のように実現される。
【0007】
第1側面において、本出願の実施例は、
複数の画素回路を含む画素アレイであって、RGBG画素配列方式を採用する画素アレイと、
前記画素アレイの第1方向に配列される少なくとも4本のゲート線であって、隣接する2本のゲート線の間に1行の画素回路が設けられ、画素回路の各行に1本のゲート線が対応する少なくとも4本のゲート線と、
前記第1方向に垂直な第2方向に配列され、各ゲート線に交差して設けられる少なくとも8本のデータ線であって、各データ線は1列の画素回路のうち同一色のサブ画素に対応する前記画素回路に接続される少なくとも8本のデータ線と、
前記データ線接続に接続されるデマルチプレクサ回路であって、集積回路ICチップと導通するように前記データ線を制御するためのデマルチプレクサ回路と、
を含む、画素駆動回路を提供する。
【0008】
第2側面において、本出願の実施例は、上記画素駆動回路を含む表示パネルを提供する。
【0009】
第3側面において、本出願の実施例は、上記表示パネルを含む電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本出願の技術的解決手段は、表示領域にデータ線を増設し、非表示領域にデマルチプレクサ回路を増設することで、単位列の同一色のサブ画素は同一のデータ線でデータ信号を入力し、これにより、純色画面の表示時、前の1つのフレームの異なる色の信号の誤書き込みによる色ずれがなく、画面表示の一様性が確保され、表示パネルの色ずれの問題が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】従来技術のAMOLED表示パネルの駆動アーキテクチャの模式図を示す。
【
図2】本出願の実施例に係る画素駆動回路の模式図を示す。
【
図5】本出願の実施例の電子機器のハードウェア構造模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下において、本出願の実施例における図面を参照しながら、本出願の実施例における技術的解決手段を明確に、完全に説明する。説明される実施例は本出願の実施例の一部であり、全ての実施例ではない。当業者が本出願における実施例に基づいて、創造的な労力を要することなく得られた他の全ての実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。
【0013】
本出願の実施例は画素駆動回路を提供し、
図2に示すように、
複数の画素回路1を含む画素アレイであって、RGBG画素配列方式を採用する画素アレイと、
前記画素アレイの第1方向に配列される少なくとも4本のゲート線2であって、隣接する2本のゲート線2の間に1行の画素回路1が設けられ、画素回路1の各行に1本のゲート線2が対応する少なくとも4本のゲート線2と、
前記第1方向に垂直な第2方向に配列され、各ゲート線2に交差して設けられる少なくとも8本のデータ線3であって、各データ線3は1列の画素回路1のうち同一色のサブ画素に対応する前記画素回路1に接続される少なくとも8本のデータ線3と、
前記データ線3に接続されるデマルチプレクサ回路4であって、集積回路ICチップと導通するように前記データ線3を制御するためのデマルチプレクサ回路4と、を含む。
【0014】
本発明の実施例で提供される画素駆動回路は、表示領域に位置する画素アレイと、画素アレイに設けられる少なくとも4本のゲート線2及び少なくとも8本のデータ線3と、非表示領域に設けられるデマルチプレクサ回路4と、を含む。画素アレイはRGBG画素配列方式を採用しており、RGBG画素配列は
図3に示される。
【0015】
画素アレイはアレイ状に配列される複数の画素回路1を含み、各画素回路1は対応する有機発光ダイオードと1つの画素ユニットを形成し、複数の画素ユニットは画素アレイを構成する。
【0016】
少なくとも4本のゲート線2は画素アレイの第1方向に配列され、隣接する2本のゲート線2の間に1行の画素回路1が設けられ、画素回路1の各行に1本のゲート線2が対応する。少なくとも8本のデータ線3は第2方向に順次配列され、各ゲート線2に交差して設けられる。各データ線3は1列の画素回路1のうち同一色のサブ画素に対応する画素回路1に接続され、画面表示の一様性が確保され、表示パネルの色ずれの問題が改善される。
【0017】
各データ線3はいずれもデマルチプレクサ回路4に接続され、デマルチプレクサ回路4によって、データ線3は集積回路(Integrated Circuit,IC)チップと導通し、さらにデータ線3は接続されている画素回路1の動作状態を制御することができる。
【0018】
本出願の実施例の画素駆動回路は、表示領域にデータ線を増設し、非表示領域にデマルチプレクサ回路を増設することで、単位列の同一色のサブ画素は同一のデータ線でデータ信号を入力し、画面表示の一様性が確保され、表示パネルの色ずれの問題が改善される。
【0019】
任意に、本出願の一実施例において、
図2に示すように、画素駆動回路は、
前記ICチップの出力端に接続されるアレイ基板行駆動GOAユニット5をさらに含み、前記GOAユニット5は第1クロック信号線51、第2クロック信号線52、第3クロック信号線53、第4クロック信号線54、奇数行のゲート線2に接続される複数の第1GOA回路55、及び偶数行のゲート線2に接続される複数の第2GOA回路56を含み、
前記第1GOA回路55は前記第1クロック信号線51及び前記第2クロック信号線52に接続され、前記第2GOA回路56は前記第3クロック信号線53及び前記第4クロック信号線54に接続され、
前記第1クロック信号線51と前記第2クロック信号線52のタイミングが逆になり、前記第3クロック信号線53と前記第4クロック信号線54のタイミングが逆になる。
【0020】
GOAユニット5はICチップの出力端に接続され、4本のクロック信号線を含み、従来の回路の基に2本のクロック信号線を増設するほか、複数の第1GOA回路55及び複数の第2GOA回路56を含み、第1GOA回路55の数は画素アレイ内の奇数行のゲート線2の数に等しく、第2GOA回路56の数は画素アレイ内の偶数行のゲート線2の数に等しく、つまり、奇数行の各ゲート線2は1つの第1GOA回路55に対応し、偶数行の各ゲート線2は1つの第2GOA回路56に対応する。
【0021】
第1クロック信号線51と第2クロック信号線52のタイミングが逆になり、且つ第1クロック信号線51と第2クロック信号線52は入力信号線として各第1GOA回路55に接続され、各第1GOA回路55にクロック信号を入力するために用いられる。
【0022】
第3クロック信号線53と第4クロック信号線54のタイミングが逆になり、且つ第3クロック信号線53と第4クロック信号線54は入力信号線として各第2GOA回路56に接続され、各第2GOA回路56にクロック信号を入力するために用いられる。
【0023】
GOAユニット5はICチップの出力端に接続されており、その具体的な接続形態としては、第1クロック信号線51はICチップ出力端の第1クロックポートに接続され、第2クロック信号線52はICチップ出力端の第2クロックポートに接続され、第3クロック信号線53はICチップ出力端の第3クロックポートに接続され、第4クロック信号線54はICチップ出力端の第4クロックポート接続される。奇数行のゲート線2に対応する第1GOA回路55、偶数行のゲート線2に対応する第2GOA回路56はそれぞれICチップ出力端の異なる駆動ポートに接続される。2本のクロック信号線を増設することで、時間遅延による異なる色のデータ信号の誤書き込みを改善することができ、パネルの色ずれが改善される。
【0024】
任意に、本出願の一実施例において、
図2に示すように、行数の小さい順に、各隣接する前記第1GOA回路55の間が接続され且つ奇数行のゲート線2の段伝送が形成され、各隣接する前記第2GOA回路56の間が接続され且つ偶数行のゲート線2の段伝送が形成され、
最終段の前記第1GOA回路55を除いて、各段の前記第1GOA回路55の出力端は隣接する次段の前記第1GOA回路55の入力端に接続され、最終段の前記第2GOA回路56を除いて、各段の前記第2GOA回路56の出力端は隣接する次段の前記第2GOA回路56の入力端に接続される。
【0025】
奇数行のゲート線2に接続される複数の第1GOA回路55の間は、行数の小さい順に、前段の第1GOA回路55と次段の第1GOA回路55との接続を実現し、これにより奇数行のゲート線2の段伝送が形成される。これに応じて、偶数行のゲート線2に接続される複数の第2GOA回路56の間は、行数の小さい順に、前段の第2GOA回路56と次段の第2GOA回路56との接続を実現し、これにより偶数行のゲート線2の段伝送が形成される。例えば、第1行のゲート線2に接続される第1GOA回路55の出力端は、第3行のゲート線2に接続される第1GOA回路55の入力端に接続され、第3行のゲート線2に接続される第1GOA回路55の出力端は、第5行のゲート線2に接続される第1GOA回路55の入力端に接続される。第2行のゲート線2に接続される第2GOA回路56の出力端は、第4行のゲート線2に接続される第2GOA回路56の入力端に接続され、第4行のゲート線2に接続される第2GOA回路56の出力端は、第6行のゲート線2に接続される第2GOA回路56の入力端に接続される。
【0026】
奇数行の段伝送と偶数行の段伝送を区別することで、奇数行の段伝送が第1クロック信号線及び第2クロック信号線に対応し、偶数行の段伝送が第3クロック信号線及び第4クロック信号線に対応するようになり、さらに、時間遅延による異なる色のデータ信号の誤書き込みを改善することができ、パネルの色ずれが改善される。
【0027】
説明すべきことは、
図2に示される画素アレイは最小駆動ユニットであり、複数の最小駆動ユニットを組み合わせて表示パネルに対応する駆動回路にすることができる点である。例えば、表示パネルは1080列、2400行の画素回路に対応する場合、列方向に270個の最小駆動ユニットを必要とし、行方向に600個の最小駆動ユニットを必要とする。
【0028】
図4に示すように、第1クロック信号線(CK1)に対応する波形は第1ゲート線(第1行のゲート線)の波形と第3ゲート線(第3行のゲート線)の反転波形を重ね合わせた波形であり、第2クロック信号線(XCK1)と第1クロック信号線の波形は逆になる。第3クロック信号線(CK2)に対応する波形は第2ゲート線(第2行のゲート線)の波形と第4ゲート線(第4行のゲート線)の反転波形を重ね合わせた波形であり、第4クロック信号線(XCK2)と第3クロック信号線の波形は逆になり、且つ第3クロック信号線(CK2)は第1クロック信号線(CK1)に対して半パルス遅れる。
【0029】
任意に、本出願の一実施例において、
図2と
図4に示すように、隣接する奇数行のゲート線2と偶数行のゲート線2について、奇数行のゲート線2に対応する第1GOA回路55のクロック信号に対して、偶数行のゲート線2に対応する第2GOA回路56のクロック信号は半パルス遅れる。
【0030】
2本のクロック信号線を増設することで、奇数行の段伝送と偶数行の段伝送を区別することができ、そして隣接する奇数行のゲート線2と偶数行のゲート線2について、偶数行のゲート線2に対応する第2GOA回路56のクロック信号が奇数行のゲート線2に対応する第1GOA回路55のクロック信号よりも半パルス遅れるようにすることで、データ線3と協働して、1つの連続する時間内に、各列の画素回路1のうち同一色のサブ画素に対応する画素回路1がパルス信号に応じて順次動作するように制御することができる。
【0031】
任意に、本出願の一実施例において、
図2に示すように、前記データ線3は、第1タイプのデータ線31、第2タイプのデータ線32及び第3タイプのデータ線33を含み、
各列の画素回路1は1つの回路群となり、同一色のサブ画素に対応する前記回路群は第1回路群であり、2色のサブ画素に対応する前記回路群は第2回路群であり、
前記第1タイプのデータ線31は前記第2回路群のうち第1色のサブ画素に対応する前記画素回路1に接続され、前記第2タイプのデータ線32は前記第2回路群のうち第2色のサブ画素に対応する前記画素回路1に接続され、前記第3タイプのデータ線33は前記第1回路群における前記画素回路1に接続される。
【0032】
第2方向に配列されるデータ線3は3つのタイプに対応し、各タイプのデータ線3はそれぞれ対応する画素回路1に接続されて、画素回路1の動作状態を制御することができる。各列の画素回路1について、1つの回路群を形成してもよく、回路群に対応する異なるサブ画素に応じて回路群を2種類の異なるタイプの回路群としてもよい。回路群における画素回路1は同一色のサブ画素に対応するならば、該回路群は第1回路群であり、回路群における画素回路1は2色のサブ画素に対応するならば、該回路群は第2回路群である。
【0033】
データ線3について、第1回路群における画素回路1に接続されるデータ線3を第3タイプのデータ線33とし、第2回路群のうち第1色のサブ画素に対応する画素回路1に接続されるデータ線3を第1タイプのデータ線31とし、第2回路群のうち第2色のサブ画素に対応する画素回路1に接続されるデータ線3を第2タイプのデータ線32とする。
【0034】
画素アレイはRGBG画素配列方式を採用しているため、第1回路群における画素回路1は緑色のサブ画素に対応し、第1色のサブ画素は赤色又は青色のサブ画素であってもよく、対応する第2色のサブ画素は青色又は赤色のサブ画素であってもよい。
【0035】
データ線のタイプを区分することで、異なる色のサブ画素に対応する画素回路を対応するデータ線に接続し、さらに単位列の同一色のサブ画素について同一のデータ線でデータ信号を入力することが可能になり、画面表示の一様性が確保され、表示パネルの色ずれの問題が改善される。
【0036】
任意に、本出願の一実施例において、
図2に示すように、前記第1タイプのデータ線31、前記第2タイプのデータ線32及び前記第3タイプのデータ線33の数の和は前記画素回路1に対応する列数の2倍である。前記第1タイプのデータ線31、前記第2タイプのデータ線32、2本の前記第3タイプのデータ線33、前記第2タイプのデータ線32、前記第1タイプのデータ線31、及び2本の前記第3タイプのデータ線33は前記第2方向に順次配列される。前記第3タイプのデータ線33のそれぞれは前記第1回路群における前記画素回路1の半数に接続され、1本の前記第3タイプのデータ線33に接続される少なくとも2つの前記画素回路1は隣接するか又は間隔をあけて配列される。
【0037】
各列の画素回路1は2本のデータ線3に対応してもよい。2色のサブ画素に対応する回路群について、2本のデータ線3はそれぞれ第1タイプのデータ線31と第2タイプのデータ線32である。1色のサブ画素に対応する回路群について、2本のデータ線3はいずれも第3タイプのデータ線33である。従って、第1タイプのデータ線31、第2タイプのデータ線32及び第3タイプのデータ線33の数の和は回路群の数の2倍である。且つ、第1タイプのデータ線31、第2タイプのデータ線32、2本の第3タイプのデータ線33、第2タイプのデータ線32、第1タイプのデータ線31、及び2本の第3タイプのデータ線33は第2方向に順次配列される。
【0038】
図2を例として説明する。第2方向にデータ線D1、D1-1、D2、D2-1、D3、D3-1、D4、D4-1が順次配列される。第1列の画素回路1のうちR(赤色)サブ画素に対応する画素回路1はD1(第1タイプのデータ線)により駆動され、第1列の画素回路1のうちB(青色)サブ画素に対応する画素回路1はD1-1(第2タイプのデータ線)により駆動される。同様に、第3列の画素回路1のうちBサブ画素に対応する画素回路1はD3(第2タイプのデータ線)により駆動され、第3列の画素回路1のうちRサブ画素に対応する画素回路1はD3-1(第1タイプのデータ線)により駆動される。第2列の画素回路1のうちG(緑色)サブ画素に対応する画素回路1は奇数行がD2(第3タイプのデータ線)により駆動され、偶数行がD2-1(第3タイプのデータ線)により駆動され、第4列の画素回路1の駆動方式は第2列と同じである。第2方向において、第1タイプのデータ線31、第2タイプのデータ線32、2本の第3タイプのデータ線33、第2タイプのデータ線32、第1タイプのデータ線31、及び2本の第3タイプのデータ線33は順次配列される。
【0039】
第3タイプのデータ線33について、各第3タイプのデータ線33は第1回路群における画素回路1の半数に接続され、隣接するか又は間隔をあけて設けられる画素回路1を接続することができる。第1回路群における対応する画素回路1は少なくとも4つであるため、1本の第3タイプのデータ線33に接続される少なくとも2つの画素回路1は隣接するか又は間隔をあけて配列されてもよい。
図2は1本の第3タイプのデータ線33が間隔の2つの画素回路1に接続される例を示している。
【0040】
任意に、本出願の一実施例において、
図2に示すように、前記デマルチプレクサ回路4は、
第1駆動線41、前記第1駆動線41とタイミングが逆になる第2駆動線42、少なくとも4つの第1スイッチ43、及び少なくとも4つの第2スイッチ44を含み、
前記第1駆動線41及び前記第2駆動線42は前記ICチップの出力端に接続され、
前記第1タイプのデータ線31及びそれぞれの前記第1回路群内の一方の前記第3タイプのデータ線33は前記第1スイッチ43に対応し、前記第2タイプのデータ線32及びそれぞれの前記第1回路群内の他方の前記第3タイプのデータ線33は前記第2スイッチ44に対応し、
前記第1スイッチ43の制御端は前記第1駆動線41に接続され、前記第1駆動線41の制御下で前記第1タイプのデータ線31と対応するポートデータ線とを導通させ、半数の前記第3タイプのデータ線33と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
前記第2スイッチ44の制御端は前記第2駆動線42に接続され、前記第2駆動線42の制御下で前記第2タイプのデータ線32と対応するポートデータ線とを導通させ、残り半数の前記第3タイプのデータ線33と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
前記ポートデータ線のそれぞれは前記ICチップの出力端に接続される。
【0041】
デマルチプレクサ回路4に含まれる第1駆動線41と第2駆動線42はそれぞれICチップ出力端の異なる駆動ポートに接続され、第1駆動線41と第2駆動線42のタイミングが逆になる。第1駆動線41は第1スイッチ43に接続され、第1スイッチ43のオン・オフを制御するために用いられ、第1スイッチ43は第1タイプのデータ線31及びそれぞれの第1回路群内の一方の第3タイプのデータ線33に対応する。第2駆動線42は第2スイッチ44に接続され、第2スイッチ44のオン・オフを制御するために用いられ、第2スイッチ44は第2タイプのデータ線32及びそれぞれの第1回路群内の他方の第3タイプのデータ線33に対応する。
【0042】
第1スイッチ43及び第2スイッチ44はTFTスイッチであり、第1スイッチ43の制御極は第1駆動線41に接続され、第2スイッチ44の制御極は第2駆動線42に接続される。第1駆動線41の制御下で、各第1スイッチ43が閉じ、この時、第1タイプのデータ線31と対応するポートデータ線とが導通し、半数の第3タイプのデータ線33と対応するポートデータ線とが導通し、第1タイプのデータ線31、半数の第3タイプのデータ線33はICチップから出力されるデータ信号を取得することができる。第2駆動線42の制御下で、各第2スイッチ44が閉じ、この時、第2タイプのデータ線32と対応するポートデータ線とが導通し、残り半数の第3タイプのデータ線33と対応するポートデータ線とが導通し、第2タイプのデータ線32、残り半数の第3タイプのデータ線33はICチップから出力されるデータ信号を取得することができる。
【0043】
ポートデータ線の数は画素回路1の列数と同じであり、2本の第1タイプのデータ線31は同一のポートデータ線を介してICチップ出力端の対応するデータポートに接続されてもよく、2本の第2タイプのデータ線32は同一のポートデータ線を介してICチップ出力端の対応するデータポートに接続されてもよく、2本の隣接しない第3タイプのデータ線33は同一のポートデータ線を介してICチップ出力端の対応するデータポートに接続されてもよい。
図2に示す画素アレイについて、第2方向において、データ線D1、D1-1、D2、D2-1、D3、D3-1、D4、D4-1が順次配列される場合、データ線D3-1及びデータ線D1はポートデータ線data1を介してICチップ出力端に接続されてもよく、データ線D1-1及びデータ線D3はポートデータ線data3を介してICチップ出力端に接続されてもよく、データ線D4-1及びデータ線D2はポートデータ線data2を介してICチップ出力端に接続されてもよく、データ線D2-1及びデータ線D4はポートデータ線data4を介してICチップ出力端に接続されてもよい。
【0044】
説明すべきことは、2つの第1回路群について、第3タイプのデータ線33と第1スイッチ43及び第2スイッチ44との接続状況は同じであっても異なっていてもよい点であり、
図2は接続状況が異なる例を示している。接続状況が同じである場合、2つの第1回路群内の左側の第3タイプのデータ線33はいずれも第1スイッチ43又は第2スイッチ44に接続され、接続状況が異なっている場合は、
図2に示すように、第2列の画素回路1の左側の第3タイプのデータ線33は第2スイッチ44に接続され、第4列の画素回路1の左側の第3タイプのデータ線33は第1スイッチ43に接続されてもよい。そのほかの形態もあり得るが、ここでは1つずつ列挙しない。
【0045】
任意に、本出願の一実施例において、
図2と
図4に示すように、前記第1駆動線41が前記第1スイッチ43をオンに制御すると、各ゲート線2に対応する動作パルス内で、前記第1タイプのデータ線31に接続される前記画素回路1は動作状態にあり、前記第1スイッチ43に対応する前記第3タイプのデータ線33に接続される前記画素回路1は動作状態にあり、
前記第2駆動線42が前記第2スイッチ44をオンに制御すると、各ゲート線2に対応する動作パルス内で、前記第2タイプのデータ線32に接続される前記画素回路1は動作状態にあり、前記第2スイッチ44に対応する前記第3タイプのデータ線33に接続される前記画素回路1は動作状態にある。
【0046】
以下において、
図4のタイミング図を参照しながら、
図2の画素アレイについて、ゲート線2とデータ線3が協働して画素回路1の動作を制御する様子を説明し、第1スイッチ43と第2スイッチ44は低電位の制御下でオンとなる。
【0047】
(第1ゲート線)第1行のゲート線2に対応する前半のパルス内で、第1駆動線41はローレベルであると第1スイッチ43をオンに制御することができ、この時、R1(第1行第1列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、G5(第1行第4列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。第1行のゲート線2に対応する後半のパルス内で、第2駆動線42はローレベルであると第2スイッチ44をオンに制御することができ、この時、G1(第1行第2列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、B3(第1行第3列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。
【0048】
(第2ゲート線)第2行のゲート線2に対応する前半のパルス内で、第2駆動線42はローレベルであると第2スイッチ44をオンに制御することができ、この時、B1(第2行第1列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、G6(第2行第4列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。第2行のゲート線2に対応する後半のパルス内で、第1駆動線41はローレベルであると第1スイッチ43をオンに制御することができ、この時、G2(第2行第2列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、R3(第2行第3列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。
【0049】
(第3ゲート線)第3行のゲート線2に対応する前半のパルス内で、第1駆動線41はローレベルであると第1スイッチ43をオンに制御することができ、この時、R2(第3行第1列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、G7(第3行第4列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。第3行のゲート線2に対応する後半のパルス内で、第2駆動線42はローレベルであると第2スイッチ44をオンに制御することができ、この時、G3(第3行第2列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、B4(第3行第3列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。
【0050】
(第4ゲート線)第4行のゲート線2に対応する前半のパルス内で、第2駆動線42はローレベルであると第2スイッチ44をオンに制御することができ、この時、B2(第4行第1列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、G8(第4行第4列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。第4行のゲート線2に対応する後半のパルス内で、第1駆動線41はローレベルであると第1スイッチ43をオンに制御することができ、この時、G4(第4行第2列の位置)サブ画素に対応する画素回路1、R4(第4行第3列の位置)サブ画素に対応する画素回路1は動作する。
【0051】
上記プロセスでは、画素回路1の動作によって対応する有機発光ダイオードを発光させるように制御することができる。
【0052】
画面のリフレッシュレートが高くなるにつれて(例えば90Hz、120Hz)、データ線充電時間は短くなり、ゲート線の遅延によるデータ信号誤書き込みのリスクは増大し、純色表示と純色領域に色ずれが発生する比率は60Hzより1倍増加する。本出願は同一色のサブ画素を同一列で駆動し、上記色ずれの問題が回避され、また、階調画面の色ずれについて、より多くの調整可能な方法を提供している。
【0053】
本出願の実施例は、上記画素駆動回路を含む表示パネルをさらに提供する。
【0054】
図5は本出願の各実施例を実現する電子機器のハードウェア構造模式図である。該電子機器500は、高周波ユニット501、ネットワークモジュール502、オーディオ出力ユニット503、入力ユニット504、センサ505、表示ユニット506、ユーザ入力ユニット507、インタフェースユニット508、メモリ509、プロセッサ510、及び電源511等の部材を含むが、それらに限定されない。
【0055】
当業者であれば、
図5に示す電子機器の構造は電子機器を限定するものではなく、電子機器は図示より多く又はより少ない部材、又は一部の部材の組合せ、又は異なる部材配置を含んでもよいことが理解可能である。本出願の実施例において、電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、携帯情報端末、車載端末、ウェアラブル機器、及び
歩数計等を含むが、それらに限定されない。
【0056】
本出願の実施例において、高周波ユニット501は、情報の受送信又は通話プロセスでの信号の受送信に用いることができることを理解すべきであり、具体的には、基地局からのダウンリンクデータを受信した後、プロセッサ510で処理し、また、アップリンクのデータを基地局に送信する。通常、高周波ユニット501は、アンテナ、少なくとも1つの増幅器、受送信機、カプラー、低騒音増幅器、デュプレクサ等を含むが、それらに限定されない。また、高周波ユニット501は、無線通信システムを介してネットワーク及び他の機器と通信することもできる。
【0057】
電子機器はネットワークモジュール502によって、例えば、電子メールの受送信、ウェブページの閲覧及びストリーミングメディアへのアクセスなどを助けるように、無線ブロードバンドインターネットアクセスをユーザに提供する。
【0058】
オーディオ出力ユニット503は、高周波ユニット501又はネットワークモジュール502が受信した又はメモリ509に記憶されているオーディオデータをオーディオ信号に変換して音声として出力することができる。且つ、オーディオ出力ユニット503は、電子機器500が実行する特定の機能に関するオーディオ出力(例えば、コール信号受信音、メッセージ受信音等)を提供することもできる。オーディオ出力ユニット503は、スピーカ、ブザー及び受話器等を含む。
【0059】
入力ユニット504は、オーディオ又はビデオ信号を受信するために用いられる。入力ユニット504は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードで画像キャプチャ装置(例えば、カメラ)が取得したスチル画像又はビデオの画像データを処理するグラフィックスプロセッシングユニット(Graphics Processing Unit,GPU)5041、及びマイクロホン5042を含んでもよい。処理された画像フレームは、表示ユニット506に表示することができる。グラフィックスプロセッシングユニット5041で処理された画像フレームは、メモリ509(又は他の記憶媒体)に記憶するか、又は高周波ユニット501もしくはネットワークモジュール502によって送信することができる。マイクロホン5042は、音声を受信することができ、且つこのような音声をオーディオデータとして処理することができる。処理されたオーディオデータは、電話通話モードで、高周波ユニット501によって移動通信基地局に送信可能なフォーマットに変換して出力することができる。
【0060】
電子機器500は光センサ、運動センサ及び他のセンサのような少なくとも1つのセンサ505をさらに含む。具体的には、光センサは、環境光の明暗に応じて表示パネル5061の輝度を調整することができる環境光センサと、電子機器500が耳元に移動された時、表示パネル5061及び/又はバックライトを消すことができる近接センサと、を含む。運動センサの1つとして、加速度計センサは、各方向(一般的には、三軸)での加速度の大きさを検出することができ、静止時に、重力の大きさ及び方向を検出することができ、電子機器の姿勢(例えば、画面の横縦の切り替え、関連するゲーム、磁力計姿勢校正)の認識、振動認識関連機能(例えば、歩数計、タップ)等に用いることができる。センサ505は、指紋センサ、圧力センサ、虹彩センサ、分子センサ、ジャイロスコープ、気圧計、湿度計、温度計、赤外線センサ等をさらに含んでもよく、ここでは詳細な説明を省略する。
【0061】
表示ユニット506は、ユーザが入力した情報又はユーザに提供される情報を表示するために用いられる。表示ユニット506は表示パネル5061を含んでもよく、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display,LCD)、有機発光ダイオード(Organic Light-Emitting Diode,OLED)等の形態で表示パネル5061を構成することができる。
【0062】
表示パネル5061は画素駆動回路を含み、画素駆動回路は、
複数の画素回路を含む画素アレイであって、RGBG画素配列方式を採用する画素アレイと、
画素アレイの第1方向に配列される少なくとも4本のゲート線であって、隣接する2本のゲート線の間に1行の画素回路が設けられ、画素回路の各行に1本のゲート線が対応する少なくとも4本のゲート線と、
第1方向に垂直な第2方向に配列され、各ゲート線に交差して設けられる少なくとも8本のデータ線であって、各データ線は1列の画素回路のうち同一色のサブ画素に対応する画素回路に接続される少なくとも8本のデータ線と、
データ線に接続されるであって、集積回路ICチップと導通するようにデータ線を制御するためのデマルチプレクサ回路と、を含む。
【0063】
任意に、画素駆動回路は、
ICチップの出力端に接続されるアレイ基板行駆動GOAユニットをさらに含み、
GOAユニットは第1クロック信号線、第2クロック信号線、第3クロック信号線、第4クロック信号線、奇数行のゲート線に接続される複数の第1GOA回路、及び偶数行のゲート線に接続される複数の第2GOA回路を含み、
第1GOA回路は第1クロック信号線及び第2クロック信号線に接続され、第2GOA回路は第3クロック信号線及び第4クロック信号線に接続され、
第1クロック信号線と第2クロック信号線のタイミングが逆になり、第3クロック信号線と第4クロック信号線のタイミングが逆になる。
【0064】
任意に、行数の小さい順に、各隣接する第1GOA回路の間が接続され且つ奇数行のゲート線の段伝送が形成され、各隣接する第2GOA回路の間が接続され且つ偶数行のゲート線の段伝送が形成され、
最終段の第1GOA回路を除いて、各段の第1GOA回路の出力端は隣接する次段の第1GOA回路の入力端に接続され、最終段の第2GOA回路を除いて、各段の第2GOA回路の出力端は隣接する次段の第2GOA回路の入力端に接続される。
【0065】
任意に、隣接する奇数行のゲート線と偶数行のゲート線について、奇数行のゲート線に対応する第1GOA回路のクロック信号に対して、偶数行のゲート線に対応する第2GOA回路のクロック信号は半パルス遅れる。
【0066】
任意に、データ線は第1タイプのデータ線、第2タイプのデータ線及び第3タイプのデータ線を含み、
各列の画素回路は1つの回路群となり、同一色のサブ画素に対応する回路群は第1回路群であり、2色のサブ画素に対応する回路群は第2回路群であり、
第1タイプのデータ線は第2回路群のうち第1色のサブ画素に対応する画素回路に接続され、第2タイプのデータ線は第2回路群のうち第2色のサブ画素に対応する画素回路に接続され、
第3タイプのデータ線は第1回路群における画素回路に接続される。
【0067】
任意に、第1タイプのデータ線、第2タイプのデータ線及び第3タイプのデータ線の数の和は画素回路に対応する列数の2倍であり、
第1タイプのデータ線、第2タイプのデータ線、2本の第3タイプのデータ線、第2タイプのデータ線、第1タイプのデータ線、及び2本の第3タイプのデータ線は第2方向に順次配列され、
各第3タイプのデータ線は第1回路群における画素回路の半数に接続され、1本の第3タイプのデータ線に接続される少なくとも2つの画素回路は隣接するか又は間隔をあけて配列される。
【0068】
任意に、デマルチプレクサ回路は、
第1駆動線、第1駆動線とタイミングが逆になる第2駆動線、少なくとも4つの第1スイッチ、及び少なくとも4つの第2スイッチを含み、
第1駆動線及び第2駆動線はICチップの出力端に接続され、
第1タイプのデータ線及び各第1回路群内の一方の第3タイプのデータ線は第1スイッチに対応し、第2タイプのデータ線及び各第1回路群内の他方の第3タイプのデータ線は第2スイッチに対応し、
第1スイッチの制御端は第1駆動線に接続され、第1駆動線の制御下で第1タイプのデータ線と対応するポートデータ線とを導通させ、半数の第3タイプのデータ線と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
第2スイッチの制御端は第2駆動線に接続され、第2駆動線の制御下で第2タイプのデータ線と対応するポートデータ線とを導通させ、残り半数の第3タイプのデータ線と対応するポートデータ線とを導通させるために用いられ、
各ポートデータ線は集積回路の出力端に接続される。
【0069】
任意に、第1駆動線が第1スイッチをオンに制御すると、各ゲート線に対応する動作パルス内で、第1タイプのデータ線に接続される画素回路は動作状態にあり、第1スイッチに対応する第3タイプのデータ線に接続される画素回路は動作状態にあり、
第2駆動線が第2スイッチをオンに制御すると、各ゲート線に対応する動作パルス内で、第2タイプのデータ線に接続される画素回路は動作状態にあり、第2スイッチに対応する第3タイプのデータ線に接続される画素回路は動作状態にある。
【0070】
ユーザ入力ユニット507は、入力される数字又は文字情報の受信、及び電子機器でのユーザ設定及び機能制御に関するキー信号入力の生成に用いることができる。具体的には、ユーザ入力ユニット507は、タッチパネル5071及び他の入力機器5072を含む。タッチパネル5071はタッチスクリーンとも呼ばれ、その上又は付近でのユーザのタッチ操作(例えば、ユーザが指、スタイラス等、あらゆる適切な物体又は付属品を使用してタッチパネル5071上又はタッチパネル5071付近で行う操作)を検出可能であり、タッチ検出装置及びタッチコントローラとの2つの部分を含んでもよい。そのうち、タッチ検出装置は、ユーザのタッチ方位を検出するとともに、タッチ操作による信号を検出し、タッチコントローラに伝送する。タッチコントローラは、タッチ検出装置からタッチ情報を受信し、それをタッチポイント座標に変換してプロセッサ510に送信し、そして、プロセッサ510から送信された命令を受信して実行する。また、タッチパネル5071は、抵抗式、容量式、赤外線及び表面弾性波等の様々な形態で実現することができる。タッチパネル5071に加え、ユーザ入力ユニット507は他の入力機器5072をさらに含んでもよい。具体的には、他の入力機器5072は、物理キーボード、機能ボタン(例えば、音量制御ボタン、スイッチボタン等)、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限定されず、ここでは詳細な説明を省略する。
【0071】
さらに、タッチパネル5071は、表示パネル5061を被覆してもよく、タッチパネル5071はその上又は付近でのタッチ操作を検出すると、それをプロセッサ510に伝送してタッチイベントのタイプを特定し、その後、プロセッサ510は、タッチイベントのタイプに応じて表示パネル5061で対応する視覚出力を提供する。
図5において、タッチパネル5071と表示パネル5061は、2つの独立した部材として電子機器の入力と出力機能を実現するが、何らかの実施例では、電子機器の入力と出力機能を実現するように、タッチパネル5071と表示パネル5061を統合してもよく、ここでは具体的に限定しない。
【0072】
インタフェースユニット508は、外部装置と電子機器500を接続するインタフェースである。例えば、外部装置は、有線又は無線ヘッドホンポート、外部電源(又は電池充電器)ポート、有線又は無線データポート、メモリカードポート、認識モジュールを備える装置を接続するためのポート、オーディオ入力/出力(I/O)ポート、ビデオI/Oポート、イヤホンポート等を含んでもよい。インタフェースユニット508は、外部装置からの入力(例えば、データ情報、電力等)を受信し、受信された入力を電子機器500内の1つ又は複数の部材に伝送するか、又は電子機器500と外部装置の間でデータを伝送するために用いることができる。
【0073】
メモリ509は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いることができる。メモリ509は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーション(例えば、音声再生機能、画像再生機能等)等を記憶可能なプログラム記憶領域と、携帯電話の使用に応じて作成されたデータ(例えば、オーディオデータ、電話帳等)等を記憶可能なデータ記憶領域と、を主に含んでもよい。また、メモリ509は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、非揮発性メモリ、例えば、少なくとも1つの磁気ディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の揮発性ソリッドステート記憶デバイスをさらに含んでもよい。
【0074】
プロセッサ510は、電子機器の制御センタであり、様々なインタフェース及び回線により電子機器全体の各部分を接続するものであり、メモリ509内に記憶されているソフトウェアプログラム及び/又はモジュールを動作させ又は実行し、及びメモリ509内に記憶されているデータを呼び出すことで、電子機器の様々な機能及びデータ処理を実行し、それにより、電子機器を全体的に監視する。プロセッサ510は、1つ又は複数の処理ユニットを含んでもよく、好ましくは、プロセッサ510に、オペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーション等を主に処理するアプリケーションプロセッサと、無線通信を主に処理するモデムプロセッサとを統合することができる。上記モデムプロセッサはプロセッサ510に統合されなくてもよいことが理解可能である。
【0075】
電子機器500は各部材に給電する電源511(例えば、電池)をさらに含んでもよく、好ましくは、電源511は、電源管理システムによってプロセッサ510に論理的に接続し、さらに電源管理システムによって充放電の管理、及び電力消費管理等の機能を実現することができる。
【0076】
なお、電子機器500はいくつかの示されていない機能モジュールを含み、ここで詳細な説明を省略する。
【0077】
説明すべきことは、本明細書において、用語「含む」、「からなる」又はその他のあらゆる変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素のみならず、明示されていない他の要素、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素をも含む点である。特に断らない限り、語句「1つの・・・を含む」により限定される要素は、該要素を含むプロセス、方法、物品又は装置に別の同じ要素がさらに存在することを排除するものではない。
【0078】
以上の実施形態に対する説明によって、当業者であれば上記実施例の方法がソフトウェアと必要な共通ハードウェアプラットフォームとの組合せという形態で実現できることを明確に理解可能であり、ハードウェアによって実現してもよいが、多くの場合において前者はより好ましい実施形態である。このような見解をもとに、本出願の技術的解決手段は実質的に又は従来技術に寄与する部分はソフトウェア製品の形で実施することができ、該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(例えばROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶され、端末(携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器等であってもよい)に本出願の各実施例に記載の方法を実行させる複数の命令を含む。
【0079】
以上、図面を参照しながら本出願の実施例を説明したが、本出願は上記の具体的な実施形態に限定されず、上記の具体的な実施形態は例示的なものに過ぎず、限定的なものではなく、本出願の示唆をもとに、当業者が本出願の趣旨及び特許請求の保護範囲から逸脱することなくなし得る多くの形態は、いずれも本出願の保護範囲に属するものとする。