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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-05-16
(45)【発行日】2024-05-24
(54)【発明の名称】予防接種管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20240517BHJP
   G16H 20/10 20180101ALI20240517BHJP
   G16H 10/00 20180101ALI20240517BHJP
【FI】
G06Q50/26
G16H20/10
G16H10/00
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020020676
(22)【出願日】2020-02-10
(65)【公開番号】P2021128360
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2023-02-09
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)Webサイトからの提出 提出日 :令和1年12月27日 提出場所 :東京都戦略政策情報推進本部ダイバーシティTOKYO アプリアワード公式ホームページ作品提出フォーム
(73)【特許権者】
【識別番号】521500030
【氏名又は名称】母子モ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大樹
【審査官】貝塚 涼
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-304858(JP,A)
【文献】特開2011-210214(JP,A)
【文献】特開2014-096001(JP,A)
【文献】特開2004-038508(JP,A)
【文献】特開2012-059155(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予防接種管理システムであって、
情報処理装置を用いて構成され、
ユーザ装置から予防接種対象者の接種実績のある外国を識別する識別情報を少なくとも含む対象者情報を受け付ける情報受付部と、
外国の予防接種ワクチン名又は種類を少なくとも含む外国予防接種情報を記憶する記憶部を備え、
前記識別情報に対応する外国の予防接種ワクチン名又は種類の一覧を示す外国ワクチン一覧情報を生成し前記ユーザ装置へ送信する送信処理と
ユーザ装置から前記外国ワクチン一覧情報に基づいて選択された接種済外国ワクチン情報を受け付ける受付処理と、を実行
前記記憶部は更に、日本の予防接種ワクチン名又は種類、及び、日本の予防接種の標準接種スケジュールを記憶し、
前記接種済外国ワクチン情報と日本の予防接種ワクチン名又は種類とを対応付け、日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報を生成する処理を実行し、
前記日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報と、前記日本の予防接種の標準接種スケジュールとに基づいて予防接種スケジュールを生成する処理を実行する、予防接種管理システム。
【請求項2】
前記記憶部は、前記外国の予防接種ワクチン名又は種類と前記外国の予防接種ワクチン名又は種類に対応する対象疾病、及び、前記日本の予防接種ワクチン名又は種類と前記日本の予防接種ワクチン名又は種類に対応する対象疾病、とをそれぞれ紐づけて記憶し、
前記接種済外国ワクチン情報に紐づく対象疾病と日本の予防接種ワクチン名又は種類に紐づく対疾病とを対応付け、日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報を生成する処理を更に実行する、請求項記載の予防接種管理システム。
【請求項3】
前記記憶部は、自治体別の予防接種ルールを含む接種制約条件を記憶し、前記日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報と、前記日本の予防接種の標準接種スケジュールと、前記自治体別の予防接種ルールに基づいて予防接種スケジュールを生成する処理を更に実行する、請求項1又は2記載の予防接種管理システム。
【請求項4】
前記日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報もしくは未接種ワクチン情報、又は前記予防接種スケジュールのうちの何れか一つ又は複数をユーザ装置へ送信する処理を更に実行する、請求項乃至に記載の予防接種管理システム。
【請求項5】
予防接種管理システムであって、
情報処理装置を用いて構成され、
ユーザ装置から予防接種対象者の接種実績のある外国を識別する識別情報、及び、予防接種対象者の生年月日又は年齢を示す年齢情報を少なくとも含む対象者情報を受け付ける情報受付部と、
外国の予防接種ワクチン名又は種類及び外国の予防接種の標準接種スケジュールを少なくとも含む外国予防接種情報を記憶する記憶部を備え、
前記識別情報に対応する外国の予防接種の標準接種スケジュールと前記年齢情報に基づいて、前記予防接種対象者の接種済外国ワクチン情報を予測する処理とを実行
前記記憶部は更に、日本の予防接種ワクチン名又は種類、及び、日本の予防接種の標準接種スケジュールを記憶し、
前記接種済外国ワクチン情報と日本の予防接種ワクチン名又は種類とを対応付け、日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報を生成する処理を実行し、
前記日本の予防接種ワクチン名又は種類による接種済ワクチン情報又は未接種ワクチン情報と、前記日本の予防接種の標準接種スケジュールとに基づいて予防接種スケジュールを生成する処理を実行する、予防接種管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予防接種管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
乳幼児は多くのワクチンの接種を受ける必要があり、それぞれ受けるべき時期や回数も異なるため、保護者にとって管理の負担が大きく、適切な接種の時期を逃してしまうこともあった。このため、適切な時期に必要な予防接種を受けるためのスケジュールを管理するシステムが利用されるようになっている。(例えば、特許文献1及び特許文献2)
【0003】
ところで、予防接種は、国によってワクチンの種類や接種時期に違いがあるため、外国で予防接種を受けた乳幼児の保護者は、市区町村等の自治体に対して外国で接種したワクチンを説明し、この接種実績を考慮したワクチンの予診票を配布してもらい予防接種を受けている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-018337号公報
【文献】特開2012-059155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2に記載された従来のシステムでは、外国での予防接種実績を考慮したスケジュールを作成することができない。そのため、外国で予防接種を受けた乳幼児の保護者が日本の予防接種ルールに沿った予防接種を進める際、自身で外国での予防接種実績を正確に把握しておく必要があった。
【0006】
また、自治体や医療機関では、職員が国ごとに実施する予防接種や接種するワクチンの種類の違いを把握したうえで、日本で接種が必要なワクチンを判断し予診票を配布する必要があった。
【0007】
本発明はこのような課題を鑑みてなされたものであり、外国での予防接種実績や予防接種ルールを考慮した予防接種管理を可能とする予防接種管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様として、予防接種管理システムであって、情報処理装置を用いて構成され、ユーザ装置から予防接種対象者の接種実績のある外国を識別する識別情報を少なくとも含む対象者情報を受け付ける情報受付部と、外国の予防接種ワクチン名又は種類を少なくとも含む外国予防接種情報を記憶する記憶部を備え、前記識別情報に対応する外国の予防接種ワクチン名又は種類の一覧を示す外国ワクチン一覧情報を生成し前記ユーザ装置へ送信する送信処理とユーザ装置から前記外国ワクチン一覧情報に基づいて選択された接種済外国ワクチン情報を受け付ける受付処理とを実行する、予防接種管理システムを提供する。
【0009】
また本発明の一態様として、予防接種管理システムであって、情報処理装置を用いて構成され、ユーザ装置から予防接種対象者の接種実績のある外国を識別する識別情報、及び、予防接種対象者の生年月日又は年齢を示す年齢情報を少なくとも含む対象者情報を受け付ける情報受付部と、外国の予防接種ワクチン名又は種類及び標準接種スケジュールを少なくとも含む外国予防接種情報を記憶する記憶部を備え、前記識別情報に対応する外国の予防接種の標準接種スケジュールと前記年齢情報に基づいて、前記予防接種対象者の接種済外国ワクチン情報を予測する処理とを実行する実行する、予防接種管理システムを提供する。
【0010】
本発明の一実施形態において、「部」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や装置が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や装置の機能が1つの物理的手段や装置により実現されても良い。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、外国で予防接種を受けた乳幼児の保護者等が、外国での予防接種実績や予防接種ルールを考慮した予防接種管理が可能な予防接種管理システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施の形態に係る予防接種管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施の形態に係る予防接種スケジュール作成処理の一例を示すシーケンス図である。
図3】本発明の一実施の形態に係る接種済ワクチン設定画面の一例を示す図である。
図4】本発明の一実施の形態に係る外国での接種済ワクチンと日本の予防接種ワクチンとを対応付け、日本の予防接種名/種類による未接種ワクチン情報を生成する処理の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施の形態に係る日本での接種済ワクチンと外国の予防接種ワクチンとを対応付け、外国の予防接種名/種類による未接種ワクチン情報を生成する処理の一例を示す図である。
図6】本発明の変形例に係る予防接種スケジュール作成処理の一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。さらに、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
図1は、本発明の一実施の形態に係る予防接種管理システムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、予防接種管理システム100は、例示的に、サーバ1と、n台(nは1以上の任意の整数値)の携帯端末3と、を備えている。サーバ1と携帯端末3とは、通信ネットワークNを介して接続されている。図中には、n台の携帯端末3として、携帯端末3a及び携帯端末3nを図示している。ただし、以下の説明において、これらn台の携帯端末を区別することなく説明する場合には、符号を一部省略して、単に「携帯端末3」と呼ぶ。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0015】
予防接種管理システム100は、いわゆるクライアント・サーバシステムである。予防接種管理システム100は、クライアントであるn台の携帯端末3と、サーバ1とがネットワークNを介して相互に通信を行うことにより実現される。
【0016】
図1に示すように、サーバ1は、例えば、サーバ装置により実現され、例示的に、制御装置11と記憶装置17とを備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。制御装置11によって実現される機能モジュールには、例示的に、情報受付部13、スケジュール作成部15、情報送信部19、情報生成部21が含まれる。サーバ1は、1台のコンピュータで構成される必要はなく、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータや外部記憶装置から構成されてもよい。
【0017】
情報受付部13は、携帯端末3から送信された利用者情報やスケジュール作成要求など各種情報を受け付ける機能、及び各種情報を記憶装置17に記憶する機能を有する。
【0018】
スケジュール作成部15は、各種条件に基づいて予防接種スケジュールを作成する機能を有する。
【0019】
情報送信部19は、携帯端末3へ作成した予防接種スケジュールなどサーバ1で生成された各種情報を送信する機能を有する。
【0020】
情報生成部21は、記憶装置17に記憶された接種済ワクチン情報および各種条件に基づいて、未接種ワクチン情報を生成する機能を有する。
【0021】
記憶装置17は、例えばハードディスクドライブ等であり、各種情報を記憶する機能を有する。記憶装置17は、例示的に、日本予防接種情報JIと、接種制約条件情報IIと、外国予防接種情報FIと、利用者情報UIと、を記憶する。また、記憶装置17は、サーバ1の一部の構成であってもよいし、例えば、外部記憶装置として、サーバ1には含まれない装置であってもよい。
【0022】
日本予防接種情報JIは、日本の予防接種に関する情報である。日本予防接種情報JIは、例えば、ワクチン名/種類、ワクチンの対象疾病、接種日の算出方法(「誕生日の2ヶ月以降から接種可能と算出する」等)、接種が可能な間隔(「20日以上の間隔で3回」等)、日本における定期の予防接種実施要領(厚生労働省健康局長通知)の規定やワクチンの添付文書に定められた標準的な接種間隔(「20~50日の間隔で3回」等)、定期接種として接種が可能な期間(「生後3ヶ月~7歳6ヶ月」等)を含む日本の予防接種の標準スケジュール、及び、同時接種可能なワクチンの組み合わせ等の情報を含む。また、日本予防接種情報JIは、対象疾病は同じだが、ワクチンの種類としては複数あり、同じ種類のものを複数回にわたって接種しなければならないワクチン(例えばロタウィルスワクチン等)に関する情報を更に含んでもよい。
【0023】
接種制約条件情報IIは、予防接種の対象者が予防接種を受ける際の制約条件を示す情報である。接種制約条件情報IIは、医師、医療機関又は自治体ごとに定められているワクチン接種のための制約条件情報を含み、例えば、医師、医療機関又は自治体において独自に定めているワクチンの接種時期、接種が可能な間隔、集団接種の有無、同時接種可能なワクチンの組み合わせ、助成の対象となるか否か等の情報を含む。また、接種制約条件情報IIは、対象者の成長状況、現在又は過去の健康情報、及び、アレルギー情報等の少なくとも一つに基づく接種の可否、接種時期、又は接種可能間隔等に関する情報を更に含んでもよい。
【0024】
外国予防接種情報FIは、外国の予防接種に関する情報で、各国でそれぞれ定められている。外国予防接種情報FIは、例えば、ワクチン名/種類、ワクチンの対象疾病、接種日の算出方法(「誕生日の2ヶ月以降から接種可能と算出する」等)、接種が可能な間隔(「20日以上の間隔で3回」等)、予防接種の標準的な接種間隔(「20~50日の間隔で3回」等)、定期接種として接種が可能な期間(「生後3ヶ月~7歳6ヶ月」等)を含む外国の予防接種の標準スケジュール等の情報を含む。また、外国予防接種情報FIは、対象疾病は同じだが、ワクチンの種類としては複数あり、同じ種類のものを複数回にわたって接種しなければならないワクチン(例えばロタウィルスワクチン等)に関する情報を更に含んでもよい。
【0025】
外国予防接種情報FIの具体例として、ベトナムの予防接種情報を説明する。ベトナムにおける予防接種ワクチン「OPV」は、対象疾病「ポリオ」の予防接種ワクチンである。また、予防接種ワクチン「DTwP」は、複数の対象疾病「ジフテリア、破傷風、百日咳」の予防接種ワクチンである。これは、「DTwP」は異なる感染症を予防する複数のワクチンを混合した混合ワクチンであることを意味する。
【0026】
利用者情報UIは、予防接種の対象者に関する情報である。利用者情報UIは、例えば、予防接種対象者の氏名、生年月日、性別、医療機関、住所または居住する自治体、予防接種対象者が過去に予防接種を受けたことがある外国を識別する情報(例えば国名や国コード等であり、以下「外国情報」と称する)等の情報を含む。
【0027】
携帯端末3は、通信ネットワークNを介してサーバ1と通信が可能な端末であり、例えば、利用者(予防接種の対象者である乳幼児の保護者等)が用いる、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイスなどの機器である。携帯端末3は、例えば、プロセッサ、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源を備えている。記憶資源には、プロセッサが実行するコンピュータプログラム(例えば、予防接種管理アプリケーション)が記憶されている。本明細書において、予防接種管理アプリケーションとは、携帯端末3に記憶され、サーバ1と通信を行うコンピュータプログラムであって、予防接種の1又は複数の接種予定日のスケジュールや予防接種実績の管理を可能とするコンピュータプログラムである。
【0028】
また、予防接種管理アプリケーションは、いわゆる電子母子手帳と呼ばれるアプリケーションの機能の一部であってもよい。これにより、電子母子手帳を利用している利用者のデータを、予防接種管理アプリケーションにおいても用いることができるため、接種希望者の情報を入力する手間を低減することができる。さらに、予防接種の対象者の健康情報を管理することができる。
【0029】
(スケジュール作成処理)
図2は、本発明の一実施の形態に係る予防接種スケジュール作成処理の一例を示すシーケンス図である。
【0030】
以下、スケジュール作成の前段階として、利用者(例えば、予防接種の対象者である乳幼児の保護者等)により、利用者登録が行われ、外国情報を含む利用者情報UIが記憶装置17に記憶されている場合について説明する。
【0031】
まず、利用者(例えば、予防接種の対象者である乳幼児の保護者)により、予防接種管理アプリケーションを起動されると、携帯端末3の表示装置に予防接種スケジュールの作成案内画面が表示される。スケジュール作成案内画面において、外国での接種済ワクチンの有無などスケジュール作成に必要な情報入力が利用者により行われる。利用者によって外国での接種済ワクチンありと入力された場合、携帯端末3はサーバ1に外国予防接種一覧情報の送信要求を送信する(S101)。外国での接種済ワクチンなしと入力された場合、携帯端末3をこの旨をサーバ1に送信する。
【0032】
情報受付部15が、外国予防接種一覧情報の送信要求を受信した場合、情報生成部21は、利用者情報UIに含まれる外国情報に対応する国について、外国予防接種一覧情報(例えば、ベトナムの予防接種ワクチン名/種類の一覧リスト)を生成する(S103)。情報送信部19は生成した外国予防接種一覧情報を携帯端末3へ送信する(S105)。
【0033】
なお、外国予防接種一覧情報の一例として予防接種ワクチン名/種類の一覧リストを示したがこれに限られず、外国予防接種情報FIに含まれる他の情報との組合せた一覧情報(例えば、予防接種ワクチン名と対象疾病の一覧リスト)を生成してもよい。
【0034】
携帯端末3は、サーバ1から受信した外国予防接種一覧情報を用いて、利用者に接種済ワクチンを設定させる画面(以下、「接種済ワクチン設定画面」と称する。)を表示装置に表示する(S107)。
【0035】
図3は、接種済ワクチン設定画面の一例である。同図(a)は、ベトナムの予防接種一覧情報に対応する接種済ワクチン設定画面を示す。同図(a)に示すように、接種済ワクチン設定画面300は、ワクチン表示領域301a~c、各種ワクチンの標準接種回数を示すアイコン302、接種済ワクチン設定領域303、キャンセルボタン304、登録ボタン305を有する。
【0036】
ワクチン表示領域301a~cには、ベトナム語で記載されたワクチン名/種類とアイコン302が表示されており、アイコン302の数で当該ワクチンの標準的な接種回数を、アイコン302の位置で接種回をそれぞれ示している。アイコンの位置とは、例えば、表示されているアイコン302の一番左から1回目、2回目、3回目・・・のワクチン接種であることを示す。例えば、ワクチン表示領域301aは、BCGワクチンを示す表示領域であり、BCGワクチンのベトナム語表記とBCGワクチンの接種回数が1回であることを示すアイコン302が1個表示されている。ワクチン表示領域301bは、B型肝炎ワクチンを示す表示領域であり、B型肝炎ワクチンのベトナム語表記とB型肝炎ワクチンの接種回数が4回であることを示すアイコン302が4個表示されている。ワクチン表示領域301cは、DTwPワクチンを示す表示領域であり、DTwPワクチンのベトナム語表記とDTwPワクチンの接種回数が4回であることを示すアイコン302が4個表示されている。
【0037】
接種済ワクチン設定領域303は、ワクチン表示領域ごとにそれぞれ設定された領域であり、その領域を利用者が操作する(例えば、携帯端末3の画面をタップする)と、図3(b)に示すワクチン接種日の設定画面(以下、「ワクチン接種日設定画面310」と称する。)が表示される。ワクチン接種日設定画面310にてワクチン接種日が登録されると、接種済ワクチン設定画面300が再度表示され、登録されたワクチン接種回に対応するアイコン302がワクチン接種日の登録前と異なる表示態様で表示される(例えば、登録前に白塗りの丸で表示されたアイコンが黒塗りの丸画像で表示される)。
【0038】
キャンセルボタン304は、接種済ワクチンの設定を行わない場合に使用するボタンであり、操作を行うことで接種済ワクチン設定画面300が終了する。
【0039】
登録ボタン305は、接種済ワクチンを登録する場合に使用するボタンであり、操作することで利用者が設定した接種済ワクチン情報がサーバ1に送信される。
【0040】
図3(b)はワクチン接種日設定画面310の一例であり、利用者が接種済ワクチン設定画面300にてB型肝炎ワクチンの接種済ワクチン設定領域303を操作したことで表示されたB型肝炎ワクチンのワクチン接種日設定画面を示す。同図(b)に示すように、ワクチン接種日設定画面310は、接種日入力領域311a~d、登録ボタン312、キャンセルボタン313を有する。
【0041】
図3(b)の接種日入力領域311a~dは、利用者に選択されたワクチンの標準接種回数に対応する数が表示される。例えば、ベトナムにおけるB型肝炎ワクチンの標準接種回数は4回であるので、接種日入力領域は、1回目の接種を示す接種日入力領域311a、2回目の接種を示す接種日入力領域311b、3回目の接種を示す接種日入力領域311c、4回目の接種を示す接種日入力領域311dが表示され、利用者は接種対象者が接種した回に対応する接種日入力領域を操作し、接種年月日を入力する。
【0042】
登録ボタン312は、接種日入力領域311a~dに入力されたワクチン接種日を登録するためのボタンである。
【0043】
キャンセルボタン313は、ワクチン接種日の設定を行わない場合に使用するボタンであり、操作を行うことでワクチン接種日設定画面310が終了し、接種済ワクチン設定画面300に戻る。なお、接種日入力領域a~dのいずれかにワクチン接種日を入力した状態でキャンセルボタン304を操作すると、入力されたワクチン接種日の情報が破棄され、接種済ワクチン設定画面300に戻る。
【0044】
なお、本実施形態では、接種済ワクチン設定画面300にて、ワクチン表示領域301a~cのいずれかを操作すると、ワクチン接種日設定画面310が表示される例を示したが、接種済ワクチン設定画面300にてワクチン接種日を設定可能に構成されていてもよい。
【0045】
その他、接種済ワクチン設定画面300にて、接種済と設定したいワクチンのワクチン接種領域またはアイコン302を接種回数分操作(例えば、携帯端末3の画面をタップする等)して接種済ワクチンを設定可能に構成されてもよい。
【0046】
図2に戻り、利用者により接種済ワクチン設定画面300にて接種済ワクチンが登録された後、携帯端末3は接種済ワクチン情報およびスケジュール作成要求をサーバ1に送信する(S109)。
【0047】
情報受付部13は、接種済ワクチン情報およびスケジュール作成要求を受け付け、受け付けた接種済ワクチン情報を記憶装置17に記憶する。続いて、情報生成部21は、接種済ワクチン情報と日本予防接種情報JIとに基づいて、外国における接種済ワクチンと日本の予防接種ワクチンとを対応付け、日本の予防接種ワクチン名/種類による未接種ワクチン情報(または接種済ワクチン情報)を生成する(S111)。この処理についての詳細は、図4を用いて後述する。
【0048】
次に、スケジュール作成部15が、接種制約条件情報IIに含まれる自治体の予防接種実施ルールや、日本予防接種情報JIに含まれる日本の予防接種標準スケジュールを取得する(S113)。このステップで取得する自治体の予防接種実施ルールは、利用者情報UIに登録された住所または居住する自治体の情報に対応する自治体の予防接種実施ルールである。
【0049】
続いて、スケジュール生成部15は、S111で取得した未接種ワクチン情報、S113で取得した情報を用いて自治体の予防接種ルールを考慮した未接種ワクチン情報を生成する。更に、利用者情報UIと未接種ワクチン情報を用いて、予防接種スケジュールを作成する(S115)。
【0050】
ここで、自治体ごとの予防接種実施ルールの具体例を挙げ、未接種ワクチン情報と自治体の予防接種ルールを考慮した未接種ワクチン情報との違いについて説明する。例えば、ベトナムにて生後9ヶ月に「麻疹」の予防接種を受けた生後11ヶ月の乳幼児の場合、自治体Aのルールでは、麻疹を接種済であってもMR(麻疹風疹混合)ワクチンの予診票を利用者へ渡す。一方、自治体Bのルールでは1歳から2歳未満を対象とする風疹ワクチンの予診票を1枚ずつ渡す。このように、自治体ごとに異なった予防接種実施ルールを設定している場合がある。
【0051】
つまり、この例において、日本の予防接種名による未接種ワクチン名は、麻疹であり、未接種ワクチン情報は、自治体AではMR(麻疹風疹混合)、自治体Bでは風疹となる。
【0052】
情報送信部は、携帯端末3に、スケジュール作成が完了した旨のメッセージとスケジュール(例えば、接種予定日が記載されたカレンダー情報等)を送信する(S117)。なお、本実施形態では、予防接種スケジュールを送信する例を説明したが、未接種ワクチン名や未接種ワクチン情報の一覧を予防接種スケジュールと併せて送信するようにしてもよい。
【0053】
携帯端末3は、受信したスケジュールを表示装置に表示する(S119)。このスケジュールは、予防接種管理アプリケーションに保存され、予防接種の接種予定日(又は接種予定日時)のスケジュールとして管理するようにしてもよい。予防接種管理アプリケーションは、接種予定日が近づいた場合(例えば予定日の3日前等)にアラートを出して、利用者にスケジュールの内容を知らせるようにしてもよい。なお、表示装置に表示される言語は、利用者が選択した言語と日本語で切替可能に構成されていてもよい。例えば、作成されたスケジュールを利用者は母国語で確認し、自治体や医療機関の職員等には日本語で確認してもらうことができる。また、利用者が使用している携帯端末から設定言語の情報を取得し、取得した言語により入力や表示が行えるように構成されていてもよい。
【0054】
この構成によれば、過去に外国で予防接種を受けた実績があり、日本の予防接種の対象者となる乳幼児を持つ保護者が、日本で受けられる予防接種を把握しやすくなる。また、スケジュールを自治体職員に見せることで未接種ワクチン名又は未接種ワクチン情報を自治体職員が把握しやすく、保護者に渡すべき予診票の判断を効率的に行うことができる。なお、自治体職員に見せる手段は、端末を渡す、印刷して渡す、データで渡すなどいずれの方法であってもよい。
【0055】
なお、日本で実施する予防接種には含まれないが、外国情報に対応する国では実施対象となる予防接種のワクチン名/種類や、予防接種の対象となる疾病をスケジュールに表示可能に構成されていてもよい。これにより、将来的に外国へ戻る際に接種しておくべきワクチンを利用者が予め把握しておくことができる。
【0056】
なお、本実施形態における予防接種管理システム100は、一度スケジュールの作成された後は、S101~S117の処理を行わない、すなわち、再度外国での予防接種実績を考慮しスケジュールを作成する処理を行わない構成であるが、正常にスケジュールが作成されなかった場合、例えば、予防接種管理アプリケーションを再度起動した際に、再度S101から処理を行うように構成してもよい。また、正常にスケジュールが作成されなかった場合であってもS101~S105の処理が正常に完了し利用者へ外国予防接種一覧情報の送信された場合であれば、予防接種管理アプリケーションを再度起動した際に接種済ワクチンの設定画面が表示(S107)されるように構成してもよい。
【0057】
また、本実施形態における予防接種管理システム100は、正常にスケジュールの作成がされた場合であっても、例えば、登録漏れの接種済ワクチンを新たに設定したり、すでに設定済の接種済ワクチンを更新したりするため、再度S101から、あるいは接種済ワクチンの設定画面の表示(S107)処理を行うよう構成してもよい。
【0058】
図4は、外国での接種済ワクチンと日本の予防接種ワクチンとを対応付け、日本の予防接種名/種類による未接種ワクチン情報を生成する処理の一例を示す。
【0059】
外国予防接種ワクチン情報401は、ワクチンが定期予防接種または任意予防接種を示す接種種別識別子401aと、ワクチン名/種類と接種回を示すワクチン情報401bと、ワクチンが接種済か否かを示す接種済識別子401cと、それぞれのワクチンの対象疾病と接種回を示す対象疾病情報401dと、対象疾病情報401dに対応するワクチンが接種済であることを示す接種済識別子401eを有する。
【0060】
日本予防接種ワクチン情報501は、ワクチンが定期予防接種または任意予防接種を示す接種種別識別子501aと、ワクチン名/種類と接種回を示すワクチン情報501bと、ワクチンが接種済か否かを示す接種済識別子501cと、それぞれのワクチンの対象疾病と接種回を示す対象疾病情報501dと、対象疾病情報501dに対応するワクチンが接種済であることを示す接種済識別子501eを有する。
【0061】
本実施形態では、外国でのワクチン接種による対象疾病情報401dと日本でのワクチン接種による対象疾病情報501dが紐づけて記憶されていることにより、外国の予防接種ワクチン情報401と日本の予防接種ワクチン情報501とを相互に対応付け可能に構成されている。
【0062】
以下、外国情報がベトナムであり、ベトナムの5種混合ワクチンとポリオワクチンを受けた場合、ベトナムの予防接種ワクチン情報401を日本の予防接種ワクチン情報501へ対応付けする場合について説明する。
【0063】
利用者が、接種対象者のベトナムでの接種済ワクチンとして、「Quinvaxem」と「Polio」の1回目のワクチンを設定すると、情報変換部はそれぞれのワクチンに対応する接種済識別子401cを空欄から「〇」に更新する。
【0064】
続いて、それぞれのワクチンに対応する対象疾病情報401dについての接種済識別子401cも空欄から「〇」に更新する。例えば、「Quinvaxem」については、「B型肝炎」、「インフルエンザb型(Hib)」、「ジフテリア」、「百日咳」、「破傷風」についての接種済識別子401eを空欄から「〇」に更新する。
【0065】
情報生成部21は、ベトナムでの接種済ワクチンによる対象疾病と、日本のワクチンによる対象疾病とを対応付ける。例えば、ベトナムでの接種済ワクチン「Quinvaxem」の対象疾病「B型肝炎」、「インフルエンザb型(Hib)」、「ジフテリア」、「百日咳」、「破傷風」に対応する、日本のワクチン接種による対象疾病「B型肝炎」、「インフルエンザb型」、「ジフテリア」、「百日咳」、「破傷風」の接種済識別子501eを空欄から「〇」に更新する。
【0066】
日本のワクチンの対象疾病に対応する接種済識別子501eが更新されると、これに基づいて情報生成部21は、日本の予防接種ワクチン名に対応する接種済識別子501cを更新する。
【0067】
以上のとおり、利用者によりベトナムでの接種済ワクチンが設定されると、ベトナムおよび日本の予防接種ワクチンの対象疾病とが対応づけされ、日本の予防接種ワクチン名/種類による接種済ワクチンを特定することができる。上記例においては、ベトナムでの接種済ワクチン「Quinvaxem」と「Polio」は、日本の予防接種ワクチン「B型肝炎」、「ヒブ(Hib)」、「4種混合」に相当することを特定することができる。また、日本予防接種ワクチン情報501に含まれる日本の予防接種ワクチンのうち、接種済識別子501cが空欄のもの(上記例では、「小児肺炎球菌」)を、未接種ワクチンとして特定することができる
【0068】
なお、本実施形態ではベトナムおよび日本の予防接種ワクチンの対象疾病を対応付ける例を説明したが、対応付ける方法はこれに限られず、例えば、ベトナムの予防接種ワクチン「Quinvaxem」に対応する日本の予防接種ワクチンとして「B型肝炎」、「ヒブ(Hib)」、「4種混合」を予め紐づけて記憶しておくように構成してもよい。
【0069】
また、本実施形態ではベトナムでの接種済ワクチンを設定することにより、これに対応する日本の予防接種ワクチンを特定する例を説明したが、反対に、日本での接種済ワクチンを設定することにより、これに対応するベトナムの予防接種ワクチンを特定することも、当然ながら可能であり、例えば、日本人が留学等の海外渡航時に接種すべき予防接種ワクチンを特定する際に有効である。詳細な詳細は省略するが、日本での接種済ワクチンを設定することにより、これに対応するベトナムの予防接種ワクチンを特定する例を図5示す。
【0070】
(変形例)
図6は、本発明の変形例に係る予防接種スケジュール作成処理のシーケンス図である。
【0071】
変形例に係る予防接種スケジュール作成処理では、利用者情報に含まれる生年月日を外国情報と併せて取得し、外国予防接種一覧情報を利用者に提示し外国での接種済ワクチンを設定させることなく、利用者の年齢から外国での接種済ワクチンを予測し、予測結果に基づいてスケジュールを作成することが特徴である。
【0072】
以下、スケジュール作成の前段階として、利用者(例えば、予防接種の対象者である乳幼児の保護者等)により、利用者登録が行われ、外国情報を含む利用者情報UIが記憶装置17に記憶されている場合について説明する。
【0073】
まず、利用者により、予防接種管理アプリケーションを起動されると、携帯端末3の表示装置に予防接種スケジュールの作成案内画面が表示される。スケジュール作成案内画面においては、外国での接種済ワクチンの有無などスケジュール作成に必要な情報入力が利用者により行われる。携帯端末3は、利用者によって入力された外国での接種済ワクチンの有無を含むスケジュール作成要求を、サーバ1に送信する(S201)。
【0074】
情報受付部13が、スケジュール作成要求を受信し、この要求に外国での接種済ワクチンありの情報が含まれている場合、記憶装置17より利用者情報に含まれる接種対象者の生年月日および外国情報を取得する。さらに、記憶装置17から当該外国情報に対応する外国予防接種情報を取得する(S203)。
【0075】
情報生成部21は、取得した外国予防接種情報(例えば、外国の予防接種の標準スケジュール)と接種対象者の生年月日に基づいて、外国情報に対応する国において接種対象者が標準スケジュール通りに予防接種を受けた場合の接種済ワクチンを予測する(S205)。
【0076】
スケジュール作成部15は、S205で予測した接種済ワクチンや制約条件情報を用いて各種条件を満たすようにスケジュールの作成を行い(S207~S213)、スケジュールを携帯端末3へ送信する。また、この際に予測接種済ワクチンの情報を併せて送信する。携帯端末3では、作成されたスケジュールを表示装置に表示する(S215)。
【0077】
なお、S213において表示されたスケジュールは、情報生成部21が予測した接種済ワクチンを基に作成しているため、正確ではない場合がある。そこで、変形例では、利用者が接種済ワクチンと予測されたワクチンを確認し、正確な情報に修正可能なステップを構成する。
【0078】
S215の後、利用者が携帯端末3を操作することにより、図3で説明した接種済ワクチン設定画面300に予測した接種済ワクチンが表示される。利用者は、接種済ワクチン設定画面300上で接種対象者が実際に接種を受けていないワクチンを未接種に修正したり、接種したワクチンを接種済ワクチンとして新たに設定したりする。利用者が実際の接種済ワクチンを設定して登録ボタンを操作すると、携帯端末3はサーバ1へ更新した接種済ワクチンおよびスケジュール再作成要求が送信する(S217)。S219~S227は、図2のS111~S119と同様であるため説明は省略する。
【0079】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。
【0080】
上述の実施形態でサーバ1が実行している処理の少なくとも一部を、代わりに携帯端末3に実装されている予防接種管理アプリケーションが実行するようにしてもよい。例えば、上述の実施形態でサーバ1が実行しているスケジュール作成処理(スケジュール作成部15が実行する処理)を携帯端末3にて実行するように構成されてもよい。
【0081】
上述の実施形態では、スケジュール作成の要求は通信ネットワークNを用いて携帯端末3からサーバ1に送信されるものとしたが、これに限られない。つまり、利用者は、スケジュール作成の希望を、通信ネットワークNを介さない方法(例えば、電話や口頭)で伝えることができる。また、電子メール等の電子的な通信手段であるがサーバ1と直接連携しない方法で伝えてもよい。このような場合、スケジュール作成の希望の情報は、スケジュール作成の要求として、例えば医療機関からサーバ1に入力されてもよい。
【0082】
本発明の予防接種管理システムは、ユーザが保有する携帯端末等にインストールされた予防接種管理アプリケーションを介して動作することに限られない。例えば、ブラウザを介して動作するWebベースのサービスとして提供されてもよい。
【符号の説明】
【0083】
100…予防接種管理システム
1…サーバ
3…携帯端末
11…制御装置
13…情報受付部
15…スケジュール作成部
17…記憶装置
19…情報送信部
21…情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6